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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】香り探索のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240820BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240820BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0601 330
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505046
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 US2022038604
(87)【国際公開番号】W WO2023009685
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/227,922
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/874,226
(32)【優先日】2022-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】513161449
【氏名又は名称】イーエルシー マネージメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラム、ジェイムス
(72)【発明者】
【氏名】ゴッティパティ、ソウミャ
(72)【発明者】
【氏名】メリロ、カラ
【テーマコード(参考)】
5L030
5L050
【Fターム(参考)】
5L030BB72
5L050CC11
(57)【要約】
システム及び方法は、フレグランス試験、次世代人工知能、顔感情認識、及び嗅覚科学に基づいて、パーソナライズされたフレグランスの一致を消費者に送達し得る。脳の香り受容体は、フレグランスノート及び成分に反応し得、それらの反応が測定され得、消費者が何を好んで嗅ぐかを正確に特定し、消費者が好む可能性があるフレグランスを予測するカスタムプロファイルが作成され得る。嗅覚科学を使用すると、香りは、任意の所与のフレグランスによって脳内で活性化される正確な受容体を学習することによって解読できる可能性があり、消費者向けの意味合いに莫大な可能性を開く。フレグランスに対する個々の応答は主観的であるが、活性化される受容体は主観的ではない。嗅覚科学は、フレグランスの「デジタル化」を可能にし、任意の所与のフレグランスの「受容体フィンガープリント」を理解する。したがって、消費者は、フレグランスを身に付けたときに消費者がどのように感じたいかを強調しながら、フレグランスと調和し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレグランスの香り探索のための方法であって、
対話型デバイスを使用して、複数のフレグランスから指定された数のフレグランスの選択を受信することと、
前記指定された数のフレグランスのうちの第1のフレグランスを体験するように消費者に促すことであって、前記消費者が前記第1のフレグランスを体験している間に、顔感情認識(FER)検出が前記対話型デバイスを通じて行われて前記消費者の顔の表情をスキャンする、促すことと、
前記第1のフレグランスを体験した後に、カスタムプロファイルを前記消費者に提供することであって、前記カスタムプロファイルは、前記第1のフレグランスが前記消費者にとってどの程度一致するか、前記第1のフレグランスを使用したときに前記消費者が感じた各感情のパーセンテージ、及び前記感情が香りカテゴリホイール上のどこにあるかのグラフィック描写を含む、提供することと、
前記指定された数のフレグランスのそれぞれについて、前記促すこと及び前記提供することのステップを繰り返すことと、
感情適合性及び嗅覚ファミリーに基づいて前記消費者に対して正しいフレグランスを推奨する固有のプロファイルを送達することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記方法は、ネイティブIOSアプリケーションを通して提示される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、店内の体験を通して提示される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記消費者は、ブロッターカードトライアルを介して前記第1のフレグランスを体験する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記固有のプロファイルは、体験された前記指定された数のフレグランスの結果を表す嗅覚ホイールを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記嗅覚ホイールは、前記指定された数のフレグランスのそれぞれが、喚起された最高の感情及びパーセンテージの一致に基づいて前記嗅覚ホイール内のどこに入るかを示す、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記固有のプロファイルが、喚起された上位3つの感情、パーセンテージ一の致、活性化された嗅覚受容体、嗅覚カテゴリ、ヒーロー成分、及びフレグランス推奨を識別する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記消費者による入力に応答して、前記固有のプロファイル内に感情的適合性に関する追加情報を提供することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
追加のフレグランスを前記消費者に提案することを更に含み、前記追加のフレグランスは、推奨された前記フレグランス中の活性化された嗅覚受容体との一致に基づいて識別される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記推奨されたフレグランスは、感情感知顔認識を通して消費者感情結果を収集し、作成された消費者プロファイルを利用し、そのデータを香りファインダアプリケーションプログラミングインターフェース(API)及び前処理API FERに送信することに基づいて提供され、前記前処理API FERは、次いで、人間の主観的データ及び客観的ORデータを取得して、1つ以上のデータベース内のフレグランスを評価し、機械学習(ML)モデルを通して処理し、前記香りファインダAPIを通してフィードする、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年7月30日に出願された米国仮出願第63/227,922号及び2022年7月26日に出願された米国非仮出願第17/874,226号からの優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、香り探索に関し、より詳細には、フレグランストライアル、人工知能、顔感情認識、及び嗅覚科学を使用する香り探索のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、フレグランス産業では、消費者に利用可能なフレグランスファインダツールは限定されている。今日のフレグランスファインダは、主にクイズ指向であり、消費者が知っている香りの好みについての質問に限定されている。ここ数年、消費者は、彼らに特定の方法を感じさせる(又は特定の感情を伝える)フレグランスに関心を寄せ始めており、これは、結果が伝える全体的な「雰囲気」に基づいてフレグランスを提案する「パーソナリティクイズ」を開発するブランドにつながっている。これらのタイプのフレグランスファインダに伴う固有の問題のいくつかには、消費者がフレグランスについて知っているものに限定されること、更には消費者自身に限定されること、パーソナリティクイズがどれだけ詳細であるかに限定されること、及び(最も重要なことには)パーソナリティタイプと好きなフレグランスのタイプとの間に直接的な相関関係があると推論することが含まれる。完璧なフレグランスを発見することは、好み及び「パーソナリティ」を取り巻く単純なクイズよりもはるかに複雑である。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態は、嗅覚科学、人工知能、及び生理学的応答を使用してフレグランスを発見するためのシステム及び方法を含み得る次世代のフレグランスファインダを提供し得る。本開示の実施形態によるシステム及び方法は、様々なフレグランスを身に付けたとき/サンプリングしたときの消費者の生理学的応答(感情的応答)の測定を提供することができる。本開示の実施形態によるシステム及び方法を使用してフレグランスを試験することによって、消費者は、所与のフレグランスの嗅覚構成について知られていること、及び所与のフレグランスの受容体が彼/彼女の脳内で活性化されるときに消費者が生理学的/感情的にどのように応答するかをまとめることによって可能にされ得る、彼ら自身の固有のフレグランスプロファイルを明らかにすることができる場合がある。本開示の実施形態によるシステム及び方法は、消費者の顔の反応に基づいて消費者の生理学的応答を測定することによって、フレグランスをサンプリングするときの感情を測定し得る。したがって、フレグランスに対する消費者の反応及び消費者が試験するフレグランスの科学的嗅覚構成に基づいて、消費者のための正確な香りの好みプロファイルを生成することができる。
【0005】
本開示の追加の実施形態は、フレグランスの香り探索のための方法であって、対話型デバイスを使用することと、複数のフレグランスから指定された数のフレグランスの選択を受信することと、指定された数のフレグランスのうちの第1のフレグランスを体験するように消費者に促すことであって、消費者が第1のフレグランスを体験している間に、顔感情認識(facial emotion recognition、FER)検出が対話型デバイスを通じて行われて消費者の顔の表情をスキャンする、促すことと、第1のフレグランスを体験した後に、カスタムプロファイルを消費者に提供することであって、カスタムプロファイルは、第1のフレグランスが消費者にとってどの程度一致するか、第1のフレグランスを使用したときに消費者が感じた各感情のパーセンテージ、及び感情が香りカテゴリホイール上のどこにあるかのグラフィック描写を含む、提供することと、指定された数のフレグランスのそれぞれについて、促すこと及び提供することを繰り返すことと、感情適合性及び嗅覚ファミリーに基づいて、消費者にとって正しいフレグランスを推奨する固有のプロファイルを送達することと、を含む方法を提供し得る。本方法は、ネイティブIOSアプリケーションを通して、及び/又はインストア体験を通して提示され得る。消費者は、ブロッターカードトライアルを介して第1のフレグランスを体験し得る。固有のプロファイルは、体験された指定の数のフレグランスの結果を表す嗅覚ホイールを含んでもよい。嗅覚ホイールは、喚起された最高の感情及びパーセンテージの一致に基づいて、指定された数のフレグランスのそれぞれが嗅覚ホイール内のどこに入るかを示すことができる。固有のプロファイルは、喚起された上位3つの感情、パーセンテージの一致、活性化された嗅覚受容体、嗅覚カテゴリ、ヒーロー成分、及びフレグランス推奨を識別することができる。本方法はまた、消費者による入力に応答して、固有のプロファイル内の感情的適合性に関する追加情報を提供することを含んでもよい。本方法は、消費者に追加のフレグランスを提案することを更に含んでもよく、追加のフレグランスは、推奨されるフレグランスにおける活性化された嗅覚受容体との一致に基づいて識別される。推奨されるフレグランスは、感情感知顔認識を通して消費者の感情結果を収集し、作成された消費者プロファイルを利用し、そのデータを香りファインダアプリケーションプログラミングインターフェース(application programming interface、API)及び前処理API FERに送信することに基づいて提供され得、前処理API FERは、次いで、人間の主観的データ及び客観的ORデータを取得し、1つ以上のデータベース内のフレグランスを評価し、機械学習(machine learning、ML)モデルを通して処理し、香りファインダAPIを通してフィードし得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示のより完全な理解のために、添付の図面と併せて以下の説明が参照される。
図1-1】本開示の一実施形態による、消費者体験フローを描写する。
図1-2】本開示の一実施形態による、消費者体験フローを描写する。
図2-1】本開示の一実施形態による、香り探索プロセスを描写する。
図2-2】本開示の一実施形態による、香り探索プロセスを描写する。
図3-1】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-2】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-3】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-4】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-5】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-6】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-7】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-8】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図3-9】本開示の一実施形態による、高レベル消費者体験フローを描写する。
図4】本開示の一実施形態による、EmotiScent ID結果を描写する。
図5】本開示の一実施形態による、全景テクノロジーマッピングを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の実施形態は、フレグランス試験、次世代人工知能、顔感情認識、及び嗅覚科学に基づいて、パーソナライズされたフレグランスの一致を消費者に送達するためのシステム及び方法を提供し得る。脳の香り受容体は、フレグランスノート及び成分に反応し得、それらの反応が測定され得、消費者が何を好んで嗅ぐかを正確に特定し、消費者が好む可能性があるフレグランスを予測するカスタムプロファイルが作成され得る。嗅覚科学を使用すると、香りは、任意の所与のフレグランスによって脳内で活性化される正確な受容体を学習することによって解読できる可能性があり、消費者向けの意味合いに莫大な可能性を開く。フレグランスに対する個々の応答は主観的であるが、活性化される受容体は主観的ではない。嗅覚科学は、フレグランスの「デジタル化」を可能にし、任意の所与のフレグランスの「受容体フィンガープリント」を理解する。したがって、消費者は、フレグランスを身に付けたときに消費者がどのように感じたいかを強調しながら、フレグランスと調和し得る。
【0008】
図1は、本開示の一実施形態による、消費者体験フローを描写する。図2は、本開示の一実施形態による、香り探索プロセスを描写する。探索的発見テーブルは、消費者が本開示の一実施形態による香り探索に従事し得る物理的場所を提供するために、小売店における視覚的マーチャンダイジングユニットとして提供されてもよい(図1、ステップ101、図2)。本開示のいくつかの実施形態は、小売店内の視覚マーチャンダイジングユニットに関連して説明されるが、消費者が物理的小売場所の外で香り調査に従事し得る本開示の実施形態が存在し得る。本明細書に記載される香り探索は、自己ナビゲート可能であってもよく、又は本開示の実施形態において支援されてもよいことを理解されたい。自己ナビゲートされるか、又は支援されるかに関係なく、体験は、ブロッターカードトライアル、並びに香り、嗅覚、及び成分のストーリーテリングを含み得る。
【0009】
本開示の一実施形態では、消費者は、探索的発見テーブルにおいて提供され得る複数のフレグランスから3つのフレグランスを選択するように促され得る(図1のステップ102、図2の201、202)。しかしながら、消費者は、本開示から逸脱することなく、より多くの又はより少ないフレグランスを選択してもよい(又は選択するように促されてもよい)。顧客は、本明細書でより詳細に説明されるように、EmotiScent ID体験に参加することができる場所に、選択されたフレグランスを持っていくことができる。EmotiScent ID体験は、本開示の実施形態では、コンピュータ、タブレット、ハンドヘルドモバイルデバイス、又は他の同様の対話型デバイスを通して、顧客に提示されてもよいことを理解されたい。例えば、体験は、本開示から逸脱することなく、ブランドによる統合の準備ができ得るように、インストア体験として、及び/又はホワイトラベルとして、ネイティブIOSアプリケーションを通して提示されてもよい。
【0010】
ランディングページを対話型デバイス上で顧客に提示して、顧客のEmotiScent ID体験が何を伴い得るかに関して顧客に理解させることができる(図2、203)。例えば、ランディングページは、EmotiScent ID体験が、人工知能(artificial intelligence、AI)、顔感情認識(FER)、及び嗅覚科学を使用して、任意の機会に対して完全に一致するフレグランスを発見するフレグランスファインダを提供し得ることを、顧客に知らせ得る。より詳細には、AIは、顧客の感情パターンを学習し、感情を活性化されたOR受容体に結び付け、及び/又は正確なEmotiScent IDプロファイルを可能にするために使用され得る。嗅覚科学は、人間の香りを「デジタル化」し、脳内のOR受容体を識別し、及び/又はフレグランスフィンガープリント鑑定を可能にすることができ、感情感知FERは、顔の表情を読み取り、感情的応答を復号し、及び/又は「感情感知」を可能にすることができる。顧客はまた、彼/彼女が完全なフレグランスを見つけるために3分未満でパーソナライズされたEmotiScent IDプロファイルを構築し得ることを通知され得る。しかしながら、ランディングページは、本開示から逸脱することなく、追加の言語又は他の言語を含み得る。
【0011】
図3は、本開示の一実施形態による高レベル消費者体験フローを示す。次いで、消費者は、探索的発見テーブルで選択された3つ(又はそれ以上若しくはそれ以下)のフレグランスを選択することによって、相談を開始するように促され得る(ステップ301)。消費者には、利用可能なフレグランスの各々のアイコン及び/又は説明が提示されてもよく、消費者は、入力機構を介して彼/彼女のフレグランスを選択してもよく、入力機構は、彼/彼女の指(対話型タブレットなどを用いる)、マウス、及び/又はキーボードを含んでもよいが、これらに限定されない。選択されると、選択されたフレグランスがディスプレイ上で強調表示され得る(ステップ302)。次に、顧客は、第1のフレグランスを体験することによって、彼/彼女のEmotiScent IDの構築を開始するように促され得る(ステップ303)。本開示のいくつかの実施形態では、消費者は、選択されたフレグランスの最も軽い香りを最初に提示され、最も軽い香りから最も深い香りへと移り得る。しかしながら、選択されたフレグランスが異なる方法で組織化され得る本開示の他の実施形態が存在し得る。
【0012】
消費者が各選択されたフレグランスを体験している間、顔感情認識(FER)検出が、対話型デバイスを使用して行われ得る(図1、ステップ103)。例えば、FERは、消費者にブロッターカードトライアルを介してフレグランスを体験するように促してもよい(図3、ステップ304)。そのような体験を行うための指示は、対話型デバイスのディスプレイ上に提供され得る。消費者がフレグランスを体験している間に、消費者の顔の表情がスキャンされ得る(図3、ステップ304)。
【0013】
各選択されたフレグランスの各トライアルの後、顧客は、本明細書ではEmotiScent IDと称され得るカスタムプロファイルを受信してもよく、顧客はまた、各選択されたフレグランスを試験する体験を通して構築されている彼/彼女のプロファイルを見てもよい(図3、ステップ305)。本明細書に示されるように、消費者には、選択されたフレグランスが消費者に対してどの程度一致するかの識別、選択されたフレグランスを使用するときに消費者が感じ得る各感情のパーセンテージ、及び/又は感情が香りカテゴリホイール上のどこに該当するかのグラフィック描写を含むがこれらに限定されない情報が提示されてもよい。EmotiScent IDは、フレグランスをサンプリングするために本明細書で説明されるフレグランスファインダを使用する顧客に帰属する香りの好みのフィンガープリントを提供し得る。したがって、消費者は、所望の感情状態に基づいて、自分がどのタイプのフレグランスに関心を寄せるかを学習することができる。このEmotiScent IDはまた、領域、人口統計、関心、性格タイプ、及び/又は感情的な傾向を含むがこれらに限定されない項目に基づいて、フレグランスのブランド又はプロバイダに洞察を提供してもよい。
【0014】
次いで、顧客は、自分のEmotiScent IDを構築するために、各追加の選択されたフレグランスを用いてプロセスを繰り返すことができる(図3、ステップ306)。顧客が選択した各フレグランスに関してFER検出が行われた後、FER検出は組み合わされてもよく、EmotiScent IDは、顧客の成分の好みを正確に示す固有のプロファイルを作成してもよく、それによって、感情適合性及び嗅覚ファミリーに基づいて、どのフレグランスが顧客にとって正しいのかを推奨する(図1、ステップ104、図3、ステップ307)。次に、消費者は、選択されたフレグランスについて更に学習するように促され得る(図3、ステップ308)。それに加えて、又はその代わりに、消費者は、選択されたフレグランスの他の組み合わせについて学習するために、もう一度体験を開始してもよい(図3、ステップ309)。顧客が試験するフレグランスが多ければ多いほど、顧客のEmotiScent IDはよりインテリジェントになり得ることを理解されたい。
【0015】
図3のステップ307に描写されるようなEmotiScent ID結果は、サンプリングされたフレグランスの結果を提示し得る嗅覚ホイールを含み得るが、これに限定されない。これは、選択されたフレグランスのそれぞれが、喚起された上位3つの感情及び/又はパーセンテージの一致を含むがこれらに限定されないホイール内のどこに入るかを示し得る。本開示から逸脱することなく、より多くの又はより少ない感情が描写されてもよく、及び/又は一致を示す異なる方法が使用されてもよいことを理解されたい。結果はまた、サンプリングされたフレグランスの結果を1つ以上のフレグランス収集物内からの製品推奨に変換し得るEmotiScent IDを含んでもよい。EmotiScent IDは、喚起された上位3つの感情、パーセンテージの一致、活性化された嗅覚受容体、嗅覚カテゴリ、ヒーロー成分、及び/又はフレグランス推奨を含み得るが、これらに限定されない。例えば、顧客には、彼/彼女のEmotiScent IDに対するメッセージが提供されてもよく、このメッセージは、フレグランス1における「白茶」が、「喜び」を喚起したOR67を活性化することを述べてもよい。このOR67は、喜びを与えるフレグランス6からの「ジャスミン」によっても活性化される。それによって、フレグランス6も推奨する。しかしながら、本開示から逸脱することなく、他のメッセージングが提供されてもよい。
【0016】
図4は、本開示の一実施形態による、EmotiScent ID結果を描写する。本明細書に描写されるように、ユーザは、肯定及び喜びの検出された感情を有するテンダーライトとのパーセンテージの一致を提示されてもよい。消費者は、検出された感情をクリック/ホバーして、所望の感情状態に基づくフレグランス推奨を見ることができる。より具体的には、消費者は、試験されたフレグランス及び消費者の感情的結果に関連するデータポイントを含み得る、試験された各選択されたフレグランスからの感情結果を見ることができる。上位3つのフレグランスは、顧客の感情的応答に基づいてEmotiScent ID内に提示され得るが、他のフレグランスは、顧客がどのように感じたいかに基づいて顧客に推奨され得ることを理解されたい。例えば、選択されたフレグランス(センシュアススターズなど)により、消費者が88%の信頼を感じていることが明らかになった場合、消費者は、その選択されたフレグランス中の活性化された嗅覚受容体に一致する香りファインダから他のフレグランスを提示され得る。
【0017】
本開示の実施形態は、店内体験に関して説明されているが、消費者旅行は、本開示の他の実施形態においてオンラインで開始してもよいことを理解されたい。消費者は、アプリケーションをオンラインで発見するか、又はQRコードを使用してフレグランスファインダに関与することができる。次いで、消費者は、プロファイルを作成し、フレグランスファインダについて学習し、ラウンチフレグランスを発見し、かつ/又は彼/彼女の最高の感情/気分を選択することができる。消費者の好みを捕捉することができ、消費者に関連付けられた個性及び好みを捕捉するためにムードボードを作成することができる。消費者は、仮想フレグランスバニティを構築することなどによってサンプルを要求することができる。これにより、消費者は、選択されたフレグランスに深く入り込むことができる。次いで、消費者は、グラフィカルな結果が表示され得るアプリケーションを介してフレグランスを試験し得、フレグランスは、様々な感情に対して推奨され得る。顧客結果は、サンプリングされたフレグランスのフレグランスプロファイルと顧客の固有のEmotiScent ID結果とを相互参照することによって示され得る。消費者は、オンラインアドバイザー及び/又は店内予約へのアクセスを提供されてもよい。次に、消費者は1つ以上のフレグランスを購入することができる。
【0018】
図5は、本開示の一実施形態による、全景テクノロジーマッピングを示す。本明細書に描写されるように、フレグランスの一致/推奨は、感情感知顔認識を通して消費者の感情結果を収集すること、及び/又は作成された消費者プロファイルを利用すること、並びにそのデータを香りファインダアプリケーションプログラミングインターフェース(API)及び前処理API FERに送信することによって行われてもよく、前処理API FERは、次いで、主観的ヒトデータ(ORデータをサポートするためのデータ)及び客観的ORデータ(「フレグランスフットプリント」)を取得して、1つ以上のデータベース内のフレグランスを評価し、機械学習(ML)モデルを通して処理し、香りファインダAPIを通してフィードしてもよい。
【0019】
本開示及びその利点を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更、置換、及び改変を行うことができることを理解されたい。更に、本出願の範囲は、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法及びステップの特定の実施形態に限定されることを意図していない。当業者が本開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか、又は実質的に同じ結果を達成する、既存の又は後に開発されるプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、又はステップが、本開示に従って利用され得る。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのようなプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、又はステップをその範囲内に含むことが意図される。
図1-1】
図1-2】
図2-1】
図2-2】
図3-1】
図3-2】
図3-3】
図3-4】
図3-5】
図3-6】
図3-7】
図3-8】
図3-9】
図4
図5
【国際調査報告】