(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】自動車シートのための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置
(51)【国際特許分類】
B60R 21/18 20060101AFI20240820BHJP
B60N 2/42 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
B60R21/18
B60N2/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505049
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 US2022039130
(87)【国際公開番号】W WO2023014688
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591061024
【氏名又は名称】インディアナ・ミルズ・アンド・マニュファクチャリング・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】INDIANA MILLS & MANUFACTURING INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ジェサップ,クリス・ピー
(72)【発明者】
【氏名】ビットナー,ダグラス・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ゲイル,スティーブン
【テーマコード(参考)】
3B087
3D054
【Fターム(参考)】
3B087CD04
3B087DE06
3D054AA25
(57)【要約】
自動車シートのための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置が、各々が弓形部分に接合されるかまたは一体である第1および第2の離間された脚部を備える、弓形部分を有する乗員用拘束カラーであって、カラーは、シートの乗員の首の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成され、拘束装置の第1および第2のショルダーウェブは第1および第2の脚部のそれぞれ1つに移動可能に各々連結され、その結果、カラーが第1および第2のショルダーウェブに沿って移動可能となる、乗員用拘束カラーと、非膨張状態でカラーの弓形部分ならびに第1および第2の脚部の中に収容される膨張可能なエアバッグであって、エアバッグは、その配備時に、弓形部分ならびに第1および第2の脚部の縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、エアバッグを配備するためにエアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置と、を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車シートの乗員のための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置であって、
弓形部分、ならびに、各々が前記弓形部分に接合されるかまたは一体であって前記弓形部分から第1および第2の個別の自由端まで下方に延在する第1および第2の離間された脚部、を有する乗員用拘束カラーであって、前記弓形部分が、前記乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成され、前記第1および第2の脚部が前記乗員の胴体の各々の側部に沿って下方に延在する、乗員用拘束カラーと、
前記車両シートのシート背もたれを通るように延在するかまたはその上を延在する第1のショルダーウェブであって、前記第1のショルダーウェブが前記シート背もたれの前部に隣接するところで前記第1の脚部に移動可能に連結され、その結果、前記カラーが前記第1のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第1のショルダーウェブと、
前記シート背もたれを通って延在するかまたはその上を延在し、前記シート背もたれの前記前部に隣接するところで前記第2の脚部に移動可能に連結された、第2のショルダーウェブであって、その結果、前記カラーが前記第2のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第2のショルダーウェブと、
非膨張状態で前記乗員用拘束カラーの弓形部分ならびに前記第1および第2の脚部の中に収容される膨張可能なエアバッグであって、前記エアバッグが、その配備時に、前記乗員用拘束カラーの前記弓形部分ならびに前記第1および第2の脚部の縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、
前記エアバッグを配備するために前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置と
を備える、
自動車シートの乗員のための組み合わせ。
【請求項2】
前記組み合わせが、前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在するようにおよび前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動するように構成された少なくとも1つのフィラーチューブをさらに備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部と、
前記シート背もたれの後面側に沿って配設された前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口に流体的に連結された少なくとも反対側の端部と
を有する、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置されるように構成された細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受けるように構成され、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記反対側の端部に流体的に連結されたガス出口を各々有する第1の膨張装置および第2の膨張装置を備える、
請求項2に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項2から4のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項6】
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第1のショルダーウェブの少なくとも一部分が第1のウェブチューブを備え、
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第2のショルダーウェブの少なくとも一部分が第2のウェブチューブを備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第1のウェブチューブ内に配設された第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第2のウェブチューブ内に配設された第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項2または請求項3に記載の組み合わせ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブの上に載置されるように、および、前記第1のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように、構成された第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブの上に載置されるように、および、前記第2のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように、構成された第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項2または請求項3に記載の組み合わせ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの膨張装置が、
第1の膨張装置チューブに流体的に連結されたガス出口を有する第1の膨張装置と、 第2の膨張装置チューブに流体的に連結されたガス出口を有する第2の膨張装置チューブと
を備える、
請求項6または請求項7に記載の組み合わせ。
【請求項9】
前記第1のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第1および第2のフィラーチューブセグメントを備え、
前記第2のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第3および第4のフィラーチューブセグメントを備える、
請求項6から8のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記自動車シートのシート底部またはシート基部に設置されるように構成され、
前記組み合わせが、
少なくとも1つのラップウェブに沿って延在するように、および、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口との間に流体的に連結されるように、構成された少なくとも1つのフィラーチューブ
をさらに備える、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項10に記載の組み合わせ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記カラー内に配設されて前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置を備え、
前記組み合わせが、
前記第1および第2のショルダーウェブの少なくとも一方に沿って延在し、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方と共に前記シート背もたれの上を延在するかまたは前記シート背もたれを通って延在する、配線と、
少なくとも1つのチャネルをその間に画定するために、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方の前面表面と後部表面との間に添着された少なくとも1つのチャネル部材であって、前記配線が、前記少なくとも1つのチャネルを通って延在する前記第1および第2のショルダーウェブの少なくとも一方に沿って延在する、少なくとも1つのチャネル部材と
をさらに備える、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項13】
前記自動車シートのシート底部に対する選択された位置の下方での前記カラーの変位を防止するための手段
をさらに備える、
請求項1から12のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項14】
前記乗員用拘束カラーが前記自動車シートに対して移動可能である、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項15】
前記乗員用拘束カラーが前記自動車シートに固定される、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの膨張装置は、前記シート背もたれの後面側に設置されるように構成され、
前記組み合わせが、前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在するように構成された少なくとも1つのフィラーチューブをさらに備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの端部と、
前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口に流体的に連結された少なくとも反対側の端部と
を有する、
請求項16に記載の組み合わせ。
【請求項17】
自動車に設置されるように構成されたシート底部と、
シート背もたれであって、前記シート底部と前記シート背もたれの前面側との間の乗員用支持エリアを画定するために前記シート底部から上方に離れる方向に延在する、シート背もたれと、
前記乗員用支持エリア内に着席する乗員を拘束するように構成された拘束ハーネスであって、前記拘束ハーネスが、前記乗員用支持エリアから前記シート背もたれを通るようにまたは前記シート背もたれの上を各々延在する第1および第2のショルダーウェブを含む、拘束ハーネスと、
弓形部分、および、各々が前記弓形部分に接合されるかまたは一体であって前記弓形部分から第1および第2の個別の自由端まで下方に延在する第1および第2の離間された脚部、を有する乗員用拘束カラーであって、前記弓形部分が、前記乗員用支持エリア内にいる前記乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成され、前記第1および第2の脚部が前記乗員の胴体の各々の側部に沿って下方に延在し、前記第1のショルダーウェブが前記第1の脚部に移動可能に連結され、前記第2のショルダーウェブは前記第2の脚部に移動可能に連結される、乗員用拘束カラーと、
非膨張状態で前記乗員用拘束カラーの弓形部分ならびに前記第1および第2の脚部の中に収容される膨張可能なエアバッグであって、前記エアバッグが、その配備時に、前記乗員用拘束カラーの前記弓形部分ならびに前記第1および第2の脚部の縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、
前記エアバッグを配備するために前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置と
を備える、
自動車のための乗員用シート。
【請求項18】
前記少なくとも1つの膨張装置は、前記乗員支持エリアの反対側で前記シート背もたれの後面側に沿って配設され、
前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在して前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動可能である少なくとも1つのフィラーチューブであって、前記少なくとも1つのフィラーチューブが、前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部と、前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口に流体的に連結された少なくとも反対側の端部と、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブ、
をさらに備える、
請求項17に記載の乗員用シート。
【請求項19】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置される細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受け、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項18に記載の乗員用シート。
【請求項20】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記反対側の端部に流体的に連結されたガス出口を各々有する第1の膨張装置および第2の膨張装置を備える、
請求項18に記載の乗員用シート。
【請求項21】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項17から20のいずれか一項に記載の乗員用シート。
【請求項22】
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第1のショルダーウェブの少なくとも一部分が第1のウェブチューブを備え、
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第2のショルダーウェブの少なくとも一部分が第2のウェブチューブを備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第1のウェブチューブ内に配設された第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第2のウェブチューブ内に配設された第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項17または請求項18に記載の乗員用シート。
【請求項23】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブの上に載置されて前記第1のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するかまたは前記シート背もたれの上を延在する第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブの上に載置されて前記第2のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するかまたは前記シート背もたれの上を延在する第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項17または請求項18に記載の乗員用シート。
【請求項24】
前記少なくとも1つの膨張装置が、
第1の膨張装置チューブに流体的に連結されたガス出口を有する第1の膨張装置と、 第2の膨張装置チューブに流体的に連結されたガス出口を有する第2の膨張装置チューブと
を備える、
請求項22または請求項23に記載の乗員用シート。
【請求項25】
前記第1のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第1および第2のフィラーチューブセグメントを備え、
前記第2のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第3および第4のフィラーチューブセグメントを備える、
請求項22から24のいずれか一項に記載の乗員用シート。
【請求項26】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記シート底部に、または、前記シート底部を設置している前記自動車シートのシート基部に、設置され、
前記拘束ハーネスは、少なくとも1つのラップウェブを含み、
前記少なくとも1つのラップチューブに沿って延在して前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口との間に流体的に連結される少なくとも1つのフィラーチューブをさらに備える、
請求項17に記載の乗員用シート。
【請求項27】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項26に記載の乗員用シート。
【請求項28】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記カラー内に配設されて前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置を備え、
前記第1および第2のショルダーウェブの少なくとも一方に沿って延在し、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方と共に前記シート背もたれの上を延在するかまたは前記シート背もたれを通って延在する、配線と、
少なくとも1つのチャネルをその間に画定するために、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方の前面表面と後部表面との間に添着された少なくとも1つのチャネル部材であって、前記配線が、前記少なくとも1つのチャネルを通って延在する前記第1および第2のショルダーウェブの少なくとも一方に沿って延在する、少なくとも1つのチャネル部材と
をさらに備える、
請求項17に記載の乗員用シート。
【請求項29】
前記自動車シートのシート底部に対する選択された位置の下方での前記カラーの変位を防止するための手段
をさらに備える、
請求項17から28のいずれか一項に記載の乗員用シート。
【請求項30】
前記乗員用拘束カラーが前記自動車シートに対して移動可能である、
請求項17に記載の乗員用シート。
【請求項31】
前記乗員用拘束カラーが前記自動車シートに固定される、
請求項17に記載の乗員用シート。
【請求項32】
前記少なくとも1つの膨張装置が前記乗員用支持エリアの反対側において前記シート背もたれの後面側に設置され、
前記組み合わせが、前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在する少なくとも1つのフィラーチューブをさらに備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの端部と、前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口に流体的に連結された少なくとも反対側の端部と、を有する、
請求項31に記載の乗員用シート。
【請求項33】
自動車シートの乗員のための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置であって、 前記乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成されたU形の乗員用拘束カラーと、
前記車両シートのシート背もたれを通るように延在するかまたはその上を延在する第1のショルダーウェブであって、前記第1のショルダーウェブが前記シート背もたれの前部に隣接するところで前記カラーに移動可能に連結され、その結果、前記カラーが前記第1のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第1のショルダーウェブと、
前記シート背もたれを通って延在するかまたはその上を延在し、前記シート背もたれの前記前部に隣接するところで前記カラーに移動可能に連結された、第2のショルダーウェブであって、その結果、前記カラーが前記第2のショルダーウェブに沿って移動可能となり、前記カラーがさらに前記シート背もたれに対して移動可能となる、第2のショルダーウェブと、
非膨張状態で前記カラーの中に収容される膨張可能なエアバッグであって、前記エアバッグが、その配備時に、前記カラーの縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、
前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在するようにおよび前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動するように構成された少なくとも1つのフィラーチューブであって、前記少なくとも1つのフィラーチューブが、前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部、および前記シート背もたれの後面側に沿って配設された少なくとも反対側の端部、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブと、
前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記少なくとも反対側の端部に流体的に連結された少なくとも1つのガス出口を有する少なくとも1つの膨張装置であって、前記少なくとも1つの膨張装置が前記エアバッグを膨張させて配備するように構成される、少なくとも1つの膨張装置と
を備える、
自動車シートの乗員のための組み合わせ。
【請求項34】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置されるように構成された細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受けるように構成され、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項33に記載の組み合わせ。
【請求項35】
自動車に設置されるように構成されたシート底部と、
シート背もたれであって、前記シート底部と前記シート背もたれの前面側との間に乗員用支持エリアを画定するために前記シート底部から上方に離れる方向に延在する、シート背もたれと、
前記乗員用支持エリア内に着席する乗員を拘束するように構成された拘束ハーネスであって、前記拘束ハーネスが、前記乗員用支持エリアから前記シート背もたれを通るようにまたは前記シート背もたれの上を各々延在する第1および第2のショルダーウェブを含む、拘束ハーネスと、
前記乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成されたU形の乗員用拘束カラーであって、前記カラーが前記第1および第2のショルダーウェブに移動可能に連結され、前記カラーが前記シート背もたれに対して移動可能である、U形の乗員用拘束カラーと、
非膨張状態で前記カラーの中に収容される膨張可能なエアバッグであって、前記エアバッグが、その配備時に、前記カラーの縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、
前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在し、前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動可能である、少なくとも1つのフィラーチューブであって、前記少なくとも1つのフィラーチューブが、前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部、および、前記乗員用支持エリアの反対側で前記シート背もたれの後面側に沿って配設された少なくとも反対側の端部、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブと、
前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記少なくとも反対側の端部に流体的に連結された少なくとも1つのガス出口を有する少なくとも1つの膨張装置であって、前記少なくとも1つの膨張装置が前記エアバッグを膨張させて配備するように構成される、少なくとも1つの膨張装置と
を備える、
自動車のための乗員用シート。
【請求項36】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置される細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受け、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項35に記載の乗員用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、参照によりその開示の全体が本明細書に明確に組み込まれている、2021年8月4日に出願した米国仮特許出願第63/229,078号の利益および優先権を主張するものである。
【0002】
[0002]本開示は、一般に、自動車内の乗員用シートのための拘束(restraint)システムに関し、より詳細には、膨張可能でウェブベースの拘束装置を含むこのような拘束システムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]自動車シート拘束システムは、通常、連結された1つまたは複数の拘束ウェブで作られたマルチポイント拘束ハーネスを含む。このような自動車シート拘束システムは、通常、自動車に装着されることになる自動車シート組立体に組み込まれ、拘束システムおよび/またはシート組立体の一部分が自動車に固定的に連結される。一部のこのような自動車シート拘束システムは、1つまたは複数の膨張可能な拘束装置を含むことができるかまたは組み込むことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]本開示は、添付の特許請求の範囲に記載される特徴のうちの1つまたは複数の特徴、ならびに/あるいは、以下の特徴のうちの1つまたは複数の特徴およびその組み合わせを備えることができる。一態様では、自動車シートの乗員のための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置が、弓形部分、ならびに、各々が弓形部分に接合されるかまたは一体であって弓形部分から第1および第2の個別の自由端まで下方に延在する第1および第2の離間された脚部、を有する乗員用拘束カラーであって、弓形部分は、乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成され、第1および第2の脚部は乗員の胴体の各々の側部に沿って下方に延在する、乗員用拘束カラーと、車両シートのシート背もたれを通るように延在するかまたはその上を延在する第1のショルダーウェブであって、第1のショルダーウェブはシート背もたれの前部に隣接するところで第1の脚部に移動可能に連結され、その結果、カラーが第1のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第1のショルダーウェブと、シート背もたれを通って延在するかまたはその上を延在し、シート背もたれの前部に隣接するところで第2の脚部に移動可能に連結された、第2のショルダーウェブであって、その結果、カラーが第2のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第2のショルダーウェブと、非膨張状態で乗員用拘束カラーの弓形部分ならびに第1および第2の脚部の中に収容される膨張可能なエアバッグであって、エアバッグは、その配備時に、乗員用拘束カラーの弓形部分ならびに第1および第2の脚部の縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、エアバッグを配備するためにエアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置と、を備えることができる。
【0005】
[0005]別の態様では、自動車のための乗員用シートは、自動車に設置されるように構成されたシート底部と、シート背もたれであって、シート底部とシート背もたれの前面側との間の乗員用支持エリアを画定するためにシート底部から上方に離れる方向に延在する、シート背もたれと、乗員用支持エリア内に着席する乗員を拘束するように構成された拘束ハーネスであって、拘束ハーネスは、乗員用支持エリアからシート背もたれを通るようにまたはシート背もたれの上を各々延在する第1および第2のショルダーウェブを含む、拘束ハーネスと、弓形部分、および、各々が弓形部分に接合されるかまたは一体であって弓形部分から第1および第2の個別の自由端まで下方に延在する第1および第2の離間された脚部、を有する乗員用拘束カラーであって、弓形部分は、乗員用支持エリア内にいる乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成され、第1および第2の脚部は乗員の胴体の各々の側部に沿って下方に延在し、第1のショルダーウェブは第1の脚部に移動可能に連結され、第2のショルダーウェブは第2の脚部に移動可能に連結される、乗員用拘束カラーと、非膨張状態で乗員用拘束カラーの弓形部分ならびに第1および第2の脚部の中に収容される膨張可能なエアバッグであって、エアバッグは、その配備時に、乗員用拘束カラーの弓形部分ならびに第1および第2の脚部の縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、エアバッグを配備するためにエアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置と、を備えることができる。
【0006】
[0006]別の態様では、自動車シートの乗員のための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置が、乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成されたU形の乗員用拘束カラーと、車両シートのシート背もたれを通るように延在するかまたはその上を延在する第1のショルダーウェブであって、第1のショルダーウェブはシート背もたれの前部に隣接するところでカラーに移動可能に連結され、その結果、カラーが第1のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第1のショルダーウェブと、シート背もたれを通って延在するかまたはその上を延在し、シート背もたれの前部に隣接するところでカラーに移動可能に連結された、第2のショルダーウェブであって、その結果、カラーが第2のショルダーウェブに沿って移動可能となり、カラーがさらにシート背もたれに対して移動可能となる、第2のショルダーウェブと、非膨張状態でカラーの中に収容される膨張可能なエアバッグであって、エアバッグは、その配備時に、カラーの縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、車両シートのシート背もたれを通って延在するようにおよび車両シートのシート背もたれに対して移動するように構成された少なくとも1つのフィラーチューブであって、少なくとも1つのフィラーチューブは、カラー内のエアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部、およびシート背もたれの後面側に沿って配設された少なくとも反対側の端部、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブと、少なくとも1つのフィラーチューブの少なくとも反対側の端部に流体的に連結された少なくとも1つのガス出口を有する少なくとも1つの膨張装置であって、少なくとも1つの膨張装置はエアバッグを膨張させて配備するように構成される、少なくとも1つの膨張装置と、を備えることができる。
【0007】
[0007]別の態様では、自動車のための乗員用シートは、自動車に設置されるように構成されたシート底部と、シート背もたれであって、シート底部とシート背もたれの前面側との間に乗員用支持エリアを画定するためにシート底部から上方に離れる方向に延在する、シート背もたれと、乗員用支持エリア内に着席する乗員を拘束するように構成された拘束ハーネスであって、拘束ハーネスは、乗員用支持エリアからシート背もたれを通るようにまたはシート背もたれの上を各々延在する第1および第2のショルダーウェブを含む、拘束ハーネスと、乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成されたU形の乗員用拘束カラーであって、カラーは第1および第2のショルダーウェブに移動可能に連結され、カラーはシート背もたれに対して移動可能である、U形の乗員用拘束カラーと、非膨張状態でカラーの中に収容される膨張可能なエアバッグであって、エアバッグは、その配備時に、カラーの縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、車両シートのシート背もたれを通って延在し、車両シートのシート背もたれに対して移動可能である、少なくとも1つのフィラーチューブであって、少なくとも1つのフィラーチューブは、カラー内のエアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部、および、乗員用支持エリアの反対側でシート背もたれの後面側に沿って配設された少なくとも反対側の端部、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブと、少なくとも1つのフィラーチューブの少なくとも反対側の端部に流体的に連結された少なくとも1つのガス出口を有する少なくとも1つの膨張装置であって、少なくとも1つの膨張装置はエアバッグを膨張させて配備するように構成される、少なくとも1つの膨張装置と、を備えることができる。
【0008】
[0008]本開示は添付図で例として示され、限定的なものとして示されない。適切であるとみなされる場合、対応する要素または類似の要素を示すのに参照符号が複数の図で繰り返し使用される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009]組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態である乗員用拘束システムの実施形態を示している、自動車シートおよび乗員用拘束システムの実施形態を示す正面図である。
【
図2】[0010]
図1に示される車両シートおよび乗員用拘束システムを示す正面斜視図である。
【
図3】[0011]
図1および2に示される車両シートおよび乗員用拘束システムを示す背面斜視図である。
【
図4】[0012]
図1~3に示される車両シートおよび乗員用拘束システムを示す背面図である。
【
図5】[0013]
図5Aは、
図1~4に示される組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の一部分を示す正面図である。[0014]
図5Bは、
図5Aの断面線5B-5Bに沿って見る、組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置を示す断面図である。
【
図6】[0015]車両シート内に乗員が着席しており、シート内の乗員を拘束するために乗員用拘束システムが乗員の上に係合された状態で示されている、
図1~5Bに示される車両シートおよび乗員用拘束システムを示す正面図である。
【
図7】[0016]車両シートの乗員の上におよびその周りに配設された膨張可能な拘束装置を示している、
図6と同様の車両シートおよび乗員用拘束システムを示す正面図である。
【
図8】[0017]
図8Aは、別の組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態である乗員用拘束システムの別の実施形態を示している、自動車シートおよび乗員用拘束システムの別の実施形態を示す背面図である。[0018]
図8Bは、
図8Aの断面線8B-8Bに沿って見る、
図8Aに示される組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置を示す断面図である。
【
図9A】[0019]別の組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態である乗員用拘束システムの別の実施形態を示している、自動車シートおよび乗員用拘束システムの別の実施形態を示す正面図である。
【
図9B】[0020]
図9Aに示される自動車シートおよび乗員用拘束システムの実施形態を示す背面図である。
【
図10】[0021]乗員用拘束システムの別の実施形態を示す背面図である。
【
図11A】[0022]乗員用拘束システムのさらに別の実施形態を示す背面図である。
【
図11B】[0023]乗員用拘束システムのさらなる実施形態を示す背面図である。
【
図12】[0024]乗員用拘束システムのさらに別の実施形態を示す背面図である。
【
図13】[0025]乗員用拘束システムのなおもさらなる実施形態を示す正面斜視図である。
【
図14A】[0026]乗員用拘束システムの別の実施形態を示す正面図である。
【
図14B】[0027]
図14Aに示される乗員用拘束システムの実施形態を示す背面図である。
【
図15】[0028]乗員用拘束システムのさらなる実施形態を示す正面図である。
【
図16】[0029]拘束ハーネス予張力システムを組み込む実施形態を示している、
図1の断面線16-16に沿って見る、
図1~
図7の乗員用拘束システムを示す断面図である。
【
図17】[0030]3ポイント拘束構成で実装された乗員用拘束システムの別の実施形態を示す正面図である。
【
図18A】[0031]乗員用拘束システムのなおもさらなる実施形態を示す正面斜視図である。
【
図19】[0033]モジュール式のシート背もたれに組み込まれた乗員用拘束システムの別の実施形態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0034]本開示の概念は多様な修正形態および代替の形態を受け入れる余地があるが、本発明の特定の例示の実施形態が例として図面に示され、本明細書で詳細に説明される。しかし、本開示の概念を、開示される特定の形態のみに限定することは意図されず、本開示および添付の特許請求の範囲に一致するすべての修正形態、均等物、および代替形態を包含することが意図されることが理解されるべきである。
【0011】
[0035]本明細書で「一実施形態」、「実施形態」、「例示の実施形態」などを参照することは、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または性質を含むことができるが、すべての実施形態が、これらの特定の特徴、構造、または性質を必ずしも含まなくてもよい、ということを示す。さらに、これらのフレーズは同じ実施形態を意味する可能性があるかまたは必ずしも同じ実施形態を意味しなくてもよい。さらに、特定の特徴、構造、または性質が実施形態に関連して説明される場合、これは、明確に記述されるか否かにかかわらず、他の実施形態に関連させてこのような特徴、構造、または性質を達成することにおける当業者の知識の範囲に属すると考えられる。さらに、明確に記述されるか否かにかかわらず、本明細書で開示される任意の単一の特徴、構造、または性質が、任意の1つのまたは複数の他の開示される特徴、構造、または性質に組み合わされ得ること、および、したがって、このような組み合わせの種類および/数に関しての制限が存在しないことが推察されるべきであることが意図される。
【0012】
[0036]本開示は、自動車のための乗員用シートおよびシートの乗員を拘束するための乗員用シートに連結された乗員用拘束システムの組み合わせに関し、さらには、膨張可能な拘束装置およびウェブベースの拘束装置の組み合わせを含む乗員用拘束システムに関する。乗員用シートおよび乗員用拘束システムを設置することになる自動車は、限定しないが、陸上ベースおよび/または水上ベース(例えば、任意の海洋用途)の自動車または任意の航空機となり得るかまたはこれらを含むことができ、ならびに/あるいは、自動車によって牽引されるかもしくは押されるあるいはそのように構成された任意の乗員移送車両となり得るかまたは含むことができる。
【0013】
[0037]ここで
図1~
図4を参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14の組み合わせ10の実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14は組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。乗員用シート12は、説明的には、自動車のフロアならびに/あるいは1つまたは複数のフレーム構成要素に動作可能に設置されるように構成されたシート基部16と、乗員をその上で支持するように構成された、シート基部16に連結された乗員用シート18と、乗員用シート18内に着座する乗員の胴体を支持するように構成された、同様にシート基部16に連結されたシート背もたれ20と、を含む。乗員用シート18の底部表面18Aがシート基部16に連結され、シート18の反対側の頂部表面18Bがシート12の乗員を受けて支持するように構成され、その結果、シート底部の頂部表面18Bおよびシート背もたれ20の前面表面または前方を向く表面がそれらに沿うように乗員用支持エリアを画定する。シート背もたれ20の下側端部または底部端部20Aがシート基部16に設置され(および/または、いくつかの実施形態では、乗員用シート18に設置される)、シート背もたれ20は、シート18から離れる方向に上方に、シート背もたれ20の頂部端部20Bまで、延在する。シート背もたれ20の前面表面20Cが自動車の前方を向き、反対側の表面20Dがシート背もたれ20の後部または後部表面を画定する。
【0014】
[0038]示される実施形態では、シート背もたれ20は、乗員用シートの頂部表面18Bのところにあるか、その直ぐ上にあるか、またはその直ぐ下にある、底部端部または下側端部22Aを有する乗員用支持部分22を含み、乗員用支持部分22は、底部端部22Aから離れる方向に上方に、反対側の頂部端部22Bまで、延在する。一実施形態では、頂部端部22Bは、シート12の平均的な乗員の肩の高さのところにくるようにまたはその近くにくるようにシート背もたれ20に対して位置決めされるが、他の実施形態では、乗員用支持部分22の頂部端部22Bはより高くてもまたはより低くてもよい。いずれの場合も、乗員用支持部分22の前面表面22Cは自動車内で前方を向き、シート12の平均的な乗員の胴体の背中部分を受けて支持するように構成され得、例えばそのために曲線形状を付けられ得る。シート背もたれ20は、乗員用支持部分22の頂部端部22Bに連結された下側端部または底部端部24Aと、ヘッドレスト26の底部端部26Aに連結された頂部端部と、を有する乗員用拘束ガイド24をさらに含み、ここでは、ヘッドレスト26の頂部がシート背もたれ20の頂部20Bを画定する。
図1~
図4に示される実施形態では、乗員用拘束ガイド24は、シート背もたれ20の前部20Cからシート背もたれのリア部20Dを通る、貫通する3つの開口部28A、28B、28Cを画定する。開口部28Aは、説明的には、シート12の平均的な乗員の右肩の直ぐ上に存在するように位置決めされ、開口部28Bは、説明的には、シート12の平均的な乗員の左肩の直ぐ上に存在するように位置決めされ、開口部28Cは、説明的には、開口部28Aと開口部28Bとの間の位置決めされる。いくつかの代替的実施形態(例えば
図8A~9Bを参照されたい)では、開口部28Cは省略され得る。拘束システム14のショルダーウェブがシート背もたれ20の上を延在する(ただし、貫通しない)ことになるようにシート背もたれ20が設計されるようないくつかの代替的実施形態では、少なくとも開口部28A、28Bが、またはいくつか事例では開口部28Cも、省略され得る。
【0015】
[0039]
図1~4に示される実施形態では、乗員用拘束システム14は、膨張可能でウェブベースの拘束装置の組み合わせを含み、これらの両方が、シート背もたれ20の前部22Cに沿って配置された乗員用拘束カラー40の中に少なくとも部分的に収容される。示される実施形態では、乗員用拘束カラー40は逆さの「U形」の形状であり、弓形セクション40Cによってその上側端部のところで接合された2つの下方に延在する離間された(ほぼ平行である)脚部40A、40Bを有する。例えば
図6に描かれるように、カラー40は、説明的には、シート12の平均的なサイズの乗員60の首60Dの後ろ部分の周りおよび肩60B、60Cの上を弓形セクション40Cが延在することになるように、および、脚部40A、40Bが各々それぞれの肩60B、60Cから下方に乗員60の胴体60Aの前部分に沿って延在することになるように、サイズ決めされて成形される。代替的実施形態では、セクション40Cは非弓形形状を有することができ、および/または、脚部60B、60Cは互いに非平行であり得る。一実施形態では、カラー40は従来のポリマーまたはポリマーの組み合わせで形成されるが、代替的実施形態では、カラー40は、他の従来の材料で形成され得るか、あるいは、1つまたは複数のポリマーおよび他の従来の材料の組み合わせで形成され得る。
【0016】
[0040]示される実施形態では、膨張可能でウェブベースの拘束装置14のウェブベース部分は、説明的には、シート背もたれ20の後部20Dに隣接するところでシート基部16に固定されたウェブリトラクタ32Aに対して一方の端部のところで連結されて、さらに、シート背もたれ20の後部20Dに沿ってリトラクタ32Aから上方に延在してさらに乗員用拘束ガイド24を通るように画定された開口部28Aを通って延在する反対側の端部を有する、第1のショルダーウェブ30Aを含む拘束ハーネスを備える。
図5Aにさらに示されるように、ショルダーウェブ30Aの反対側の端部は開口部28Aから乗員用拘束カラー40の弓形部分40C内の開口部44Aの中まで下方に延在してさらにカラー40の脚部40Aを通って延在し、さらに、脚部40Aの自由端内の開口部44Bを通って脚部40Aから出るように延在して、突起構造またはバックル構造37Aに係合される。代替的実施形態では、ショルダーウェブ30Aは、カラー40の脚部40Aの後部、側部、または前部のところに、あるいはカラー40の脚部40Aの後部、側部、または前部に沿うように、画定されるかまたは配置される1つまたは複数のスロット、チャネル、または他のウェブリテーナを通って延在することができる。膨張可能でウェブベースの拘束装置14のウェブベース部分、すなわち拘束ハーネスは、シート背もたれ20の後部20Dに隣接するところでウェブリトラクタ32Aから離間されてシート基部16に固定された別のウェブリトラクタ32Bに対して一方の端部のところで連結されて、さらに、シート背もたれ20の後部20Dに沿ってリトラクタ32Bから上方に延在してさらに乗員用拘束ガイド24と通るように画定された開口部28Bを通って延在する反対側の端部をさらに有する、第2のショルダーウェブ30Bをさらに含む。
図5Aにさらに示されるように、ショルダーウェブ30Bの反対側の端部は開口部28Bから乗員用拘束カラー40の弓形部分40C内の開口部46Aの中まで下方に延在しさらにカラー40の脚部40Bを通って延在し、さらに、脚部40Bの自由端内の開口部46Bを通って脚部40Bから出るように延在して、バックル構造または突起構造37Bに係合される。代替的実施形態では、ショルダーウェブ30Bは、カラー40の脚部40Bの後部、側部、または前部のところに、あるいはカラー40の脚部40Bの後部、側部、または前部に沿うように、画定されるかまたは配置される1つまたは複数のスロット、チャネル、または他のウェブリテーナを通って延在することができる。いずれの場合も、構造37A、37Bのうちの一方が、中に突起形状のスロットを画定するバックル38に連結され、もう一方が、対応するように構成された突起部を装備し、その結果、これらの2つの構造37A、37Bはバックル38を介して互いに解除可能に係合され得る。いくつかの代替的実施形態では、ウェブリトラクタ32Aおよび/またはウェブリトラクタ32Bは、代わりに、シート12を装着している自動車のフロアおよび/またはフレーム構成要素に固定され得る。いくつかの代替的実施形態では、ショルダーウェブ30A、30Bは、シート基部16あるいは自動車のフロアまたはフレーム構成要素に固定されたウェブリトラクタに連結された反対側の端部を有する単一のウェブの一方の端部に連結され得るかまたは統合され得る。
【0017】
[0041]
図5Aに(および、
図7にも)最良に示されるように、乗員用拘束カラー40は、説明的には、カラー40の周縁部の周りを延在してシート背もたれ20の前部20Cの方を向く(または、シート12内に乗員が着座する場合は乗員の方を向く)下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aと、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aの上でカラー40の周縁部の周りを同様に延在して車両シート12の前方を向く上側フラップまたは上側壁あるいは前部フラップまたは前壁42Bと、を含む。コンパートメント42Aおよびフラップまたは壁42Bは、説明的には、
図5Aに例として示されるように、カラー40の外側縁部に隣接するところでカラー40の周縁部の周りを延在する縫い目42Cのところで一体に接合される。一実施形態では、開口部44Aおよび46Aは、説明的には、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aを通るように形成されるが、代替的実施形態では、開口部44Aおよび46Aは、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aおよびフラップまたは壁42Bにより下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aとフラップまたは壁42Bとの間に形成され得る。開口部44および46Bは、説明的には、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aおよびフラップまたは壁42Bにより下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aとフラップまたは壁42Bとの間に形成される。示される実施形態では、ショルダーウェブ30A、30Bはカラー40に取り付けられたりまたは他の手法で連結されたりしないが、代わりに、各々それぞれの脚部40A、40Bを通過し、その結果、カラー40が各ショルダーウェブ30A、30Bに沿って各ショルダーウェブ30A、30Bに対して移動可能となる。
【0018】
[0042]膨張可能でウェブベースである拘束装置14のウェブベース部分、すなわち拘束ハーネスは、シート底部18に隣接するところでシート基部16の一方の側に固定されるかあるいはシート底部18に隣接するところで自動車のフロアまたはフレーム構成要素に固定される別のウェブリトラクタ36Aに対して一方の端部のところで連結されて、さらに、リトラクタ36Aから延在して突起構造またはバックル構造37Aに係合される反対側の端部を有する、第1のラップウェブ34Aをさらに含む。拘束ハーネスは、シート底部18に隣接するところでシート基部16の反対の側に固定されるかあるいはシート底部18に隣接するところで自動車のフロアまたはフレーム構成要素に固定される別のウェブリトラクタ36Bに対して一方の端部のところで連結されて、さらに、リトラクタ36Bから延在してバックル構造または突起構造37Bに係合される反対側の端部を有する、第2のラップウェブ34Bをさらに含む。示される実施形態では、ショルダーウェブ30Aおよびラップウェブ34Aは突起構造またはバックル構造37Aを介して一体に連結され、ショルダーウェブ30Bおよびラップウェブ34Bはバックル構造または突起構造37Bを介して一体に連結され、その結果、ショルダーウェブ30Aよびラップウェブ34Aが、一体に、バックル38を介してショルダーウェブ30Bおよびラップウェブ34Bに解除可能に係合可能となる。代替的実施形態では、ウェブ30A、30B、34A、34Bのうちの1つまたは複数のウェブが、個別にかつ別個に、バックル38に解除可能に係合可能となり得る。
【0019】
[0043]
図1~
図4に例として示される、膨張可能でウェブベースの拘束装置14のウェブベース部分、すなわち拘束ハーネスは、4ポイント拘束システムの形態で実装される。代替的実施形態では、膨張可能でウェブベースの拘束装置14の拘束ハーネスはより多くのポイントまたはより少ないポイントの拘束装置を含むことができ、これらの実施例のうちの2つの実施例が
図17Aおよび
図17Bに示されて後で詳細に説明される。
【0020】
[0044]
図1~
図4に示される実施形態では、膨張可能でウェブベースの拘束装置14の膨張可能部分は、説明的には、可撓性の膨張可能なエアバッグ50を含み、可撓性の膨張可能なエアバッグ50の一部分が乗員用拘束カラー40の中に収容され、可撓性の膨張可能なエアバッグ50の別の一部分が、乗員用拘束ガイド24を通るように画定された開口部28Cを通ってシート背もたれ20の後部20Dに沿って下方に延在して膨張装置54に係合される。
図3および4に最良に示されるように、エアバッグ50は、ガイドチューブ52の中まで下方に延在してエアバッグ膨張装置54に動作可能に係合された下側開端部51を有する単一のフィラーチューブ50Aを含む。膨張装置54は電気的に作動可能であり、いくつかのN個の電線56を介して外部制御モジュール58に電気的に接続される。示される実施形態では、膨張装置54は、圧縮ガスの少なくとも1つのキャニスタと、従来の手法でエアバッグ50を迅速に膨張させるため加圧ガスをフィラーチューブ50Aの中に放出するために制御モジュール58によって生成された起動信号に応答する電気制御アクチュエータと、を含む。電気制御アクチュエータは、説明的には、電気作動ソレノイド、パイロ式アクチュエータ、または他の従来の電気制御アクチュエータとなり得る。自動車が加圧ガス(空気)の供給源を装備するような代替的実施形態では、膨張装置54は省略され得、
図4に描かれる電線56は、代わりに、空気ホースまたは空気チューブを表すことができ、
図4に描かれる制御モジュール58は、代わりに、加圧空気の供給源を表すことができ、その結果、空気ホースまたは空気チューブ56はフィラーチューブ50Aと加圧ガスの供給源58との間に連結される。
【0021】
[0045]ガイドチューブ51は、説明的には、シート背もたれ20の後部20Dに取り付けられ、したがってシート12に対して定位置で固定される。フィラーチューブ50A、フィラーチューブ50Aに動作可能に連結された膨張装置54、および膨張装置54に電気的に接続されたワイヤ56は、ガイドチューブ52内でガイドチューブ52に対して一体に移動可能であり、その結果、乗員用拘束カラー40がシート背もたれ20の前面表面20Cに向かうようにおよびそこから離れる方向に移動可能となる。乗員がシート12内に着座して拘束装置14を肩の上におよび胴体の周りに装着してバックル38に係合させるとき、フィラーチューブ50Aが、乗員用拘束ガイド24を通るように画定された開口部28Cの中でおよび/または開口部28Cから出るように移動可能となり、それによりこの動きに対応する。同様に、非配備状態下で自動車が動作させられるとき、フィラーチューブ50Aが、このような状態下での乗員の通常の動作に反応してショルダーウェブ30A、30Bの移動を阻害しないように、開口部28Cの中でおよび/または開口部28Cから出るように移動可能となる。
【0022】
[0046]次に
図7を参照すると、エアバッグ50は、説明的には、乗員用拘束カラー40と同じ概略の形状を有し、例えば、逆さのU形状を有し、フィラーチューブ50Aに流体的に連結された弓形部分50Bと、弓形部分50Bから離れる方向に下方に延在する一対の脚部部分50C、50Dと、を含む。エアバッグ50は、説明的には、弓形部分50Bが乗員の首60Dの後部の周りおよび乗員の各々の肩60B、60Cの上を延在することになるように、および、脚部部分50C、50Dが乗員の胴体60Aのいずれかの側においてシート18の方に向かって下方に延在することになるように、サイズ決めされる。エアバッグ50の非膨張状態では、エアバッグ50は乗員用拘束カラー40の中に収容され、ここでは、弓形部分50Bがカラー40の弓形部分40C内に存在し、各脚部部分50C、50Dがカラー40のそれぞれの脚部部分40A、40B内に存在する。
図5Aに例として示されるように、フィラーチューブ50Aは、カラー40の後部弓形部分40Cに沿って中央に位置する開口部48を介してカラー40の中まで延在する。一実施形態では、開口部48は、説明的には、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aを通るように形成されるが、代替的実施形態では、開口部48は、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aおよびフラップまたは壁42Bにより下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aとフラップまたは壁42Bとの間に形成され得る。
図5Bに例として示されるように、エアバッグ50の脚部部分50Dおよびショルダーウェブ30Bは、一方がもう一方の上にくるかたちで、一体に、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aとカラー40のフラップまたは壁42Bとの間に画定されたチャネル45を通って延在する。カラー40の脚部40Aも同様に構成される。
【0023】
[0047]
図6は、例えば自動車の通常の非配備動作中である、エアバッグ50の非配備状態にある乗員用拘束装置14を示す。このモードでは、乗員用拘束カラーの弓形部分40Cは乗員の首60Dおよび肩60B、60Cの周りを延在し、カラーの脚部40A、40Bは乗員の胴体60Aのいずれかの側でシート18の方に向かって下方に延在する。
図7は、例えば、衝撃を受ける最中、衝撃が差し迫っている最中、または転倒中などにおいて、エアバッグ50の配備状態にある乗員用拘束装置14を示す。エアバッグ50が膨張するとき、エアバッグ構成要素50B、50C、50D内のガスの増大する体積が、下側コンパートメントまたはリアコンパートメント42Aとフラップまたは壁42Bとの間の縫い目42Cを開くようにし、それによりフラップまたは壁42Bを乗員60の方に押し、その結果、フラップまたは壁42Bが、乗員60の首60D、肩60B、60C、および胴体60Aを囲むようになる。一実施形態では、乗員用拘束カラー40はnylon(登録商標)などの合成ポリマーで形成されるが、代替的実施形態では、乗員用拘束カラー40は、可撓性または半剛体であり得る1つまたは複数の他の従来の材料で形成され得る。
【0024】
[0048]次に
図8Aおよび
図8Bを参照すると、自動車のための乗員用シート12’および乗員用拘束システム14’の組み合わせ100の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14’は組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12’は
図1~
図7に示されて上で説明された乗員用シート12と多くの点で等しく、シート背もたれ20’の乗員用拘束ガイド24’を通るように画定された開口部28Cのみが省略されていることが乗員用シート12とは異なる。
【0025】
[0049]
図8Aおよび
図8Bに示される実施形態では、ショルダーウェブ30A’、30B’は、説明的には、共に、ウェブチューブの形態で提供され、エアバッグ50’のフィラーチューブ50A’は、説明的には、分かれているチューブまたは「Y形」のチューブの形態で提供され、一方の部分50A’
1が膨張装置54に動作可能に係合されるように下方に延在し、別の部分50A’
2が、ショルダーウェブ30B’を通るように画定されたチャネル55を通って延在してエアバッグ50の弓形部分50Bに係合されたフィラーチューブ部分50A’
1に流体連通され、さらなる別の部分50A’
3が、ショルダーウェブ30A’を通るように画定された同様のチャネルを通って延在してエアバッグ50の弓形部分50Bに同様に係合されたフィラーチューブ部分50A’
1に流体連通される。この実施形態では、フィラーチューブ部分50A’
1(ならびに、膨張装置54および配線56)は、上で説明したように、非配備状態下での乗員の通常の動作に反応してショルダーウェブ30A’、30B’の移動を阻害しないように、ガイドチューブ52’の中でガイドチューブ52’に沿って移動可能であるが、フィラーチューブ部分50A’
2および50A’
3がショルダーウェブ30A’、30B’と一体にその中に載置され、その結果、ショルダーウェブ30A’、30B’のみが乗員用拘束ガイド部材24を通って延在する。
【0026】
[0050]次に
図9Aおよび9Bを参照すると、自動車のための乗員用シート12’および乗員用拘束システム14’’の組み合わせ200の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14’’は組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12’は
図8Aに示された乗員用シート12’と等しく、シート背もたれ20’の乗員用拘束ガイド24’を通るように画定された開口部28Cが省略されていることが、
図1~7に示されるシート12とは異なる。
【0027】
[0051]
図9Aおよび9Bに示される実施形態では、
図4および
図8Aに示されて上で説明された膨張装置54がシート背もたれ20’の後部20Dから省略されており、小型の膨張装置がエアバッグ50’’の各々の脚部部分に直接流体的に連結され、乗員用拘束カラー40の中に収容される。
図9Aに例として描かれるように、脚部40Aの部分的な切欠部が、カラー40の脚部40Bの中に収容されてエアバッグ50’’の脚部部分50D’に直接流体的に連結された小型の膨張装置202を示す。膨張装置202は、ショルダーウェブ30B’’に沿ってシート背もたれ20’の後部20Dまで経由する配線56B(例えば、1つまたは複数のワイヤ)に電気的に接続される。示される実施形態では、カラー40の脚部40Aが、同様に、エアバッグ50’’のもう一方の脚部部分に直接流体的に連結された別の膨張装置202を内蔵し、この膨張装置は、同様に、ショルダーウェブ30A’’に沿ってシート背もたれ20’の後部20Dまで経由する配線56A(例えば、1つまたは複数のワイヤ)に電気的に接続される。いくつかの代替的実施形態では、膨張装置202のうちの1つの膨張装置が省略され得、他の代替的実施形態では、1つまたは複数の追加の膨張装置202がカラー40内に収容されてエアバッグ50’’に直接流体的に連結され得、配線56Aおよび/または56Bに電気的に接続され得る。いずれの場合も、
図9Aおよび
図9Bに示される実施形態のエアバッグ50’’はフィラーチューブ50Aを含まず、代わりに、
図7に関連して上で説明したように2つの脚部部分に流体的に連結された弓形部分のみを含む。
【0028】
[0052]一実施形態では、配線56A、56Bは、説明的には、配線56A、56Bをそれぞれウェブ30A’’、30B’’に固定することにより、シート背もたれ20’のリア部20Dまで経由する。
図9Aおよび
図9Bに示される実施形態では、例えば、チャネル部材31Aがショルダーウェブ30Aの前面表面および後部表面の間に添着されてそれによりショルダーウェブ30A’’を形成し、チャネル部材31Aが貫通するチャネルをウェブ30Aに沿うように画定し、このチャネルを通して配線56Aがシート背もたれ20’のリア部20Dまで経由する。同様に、別のチャネル部材31Bがショルダーウェブ30Bの前面表面と後部表面との間に添着されてそれによりショルダーウェブ30B’’を形成し、チャネル部材31Bが貫通するチャネルをウェブ30Bに沿うように画定し、このチャネルを通して配線56Bがシート背もたれ20’のリア部20Dまで経由する。配線56Aおよび56Bは、Y形の接続装置または他の適切な接続装置を介して配線ケーブル56に接合され、その結果、膨張装置202が配備事象中に同時に作動され得るようになる。
【0029】
[0053]次に
図10を参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14’’の組み合わせ300の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14’’は組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12は
図1~
図7に示される乗員用シート12と等しい。乗員用拘束システム14’’は、説明的には、フィラーチューブ50A’’の構成のみにおいて、
図1~
図7に示されて上で説明された乗員用拘束システム14と異なる。この代替的実施形態では、フィラーチューブ50A’’は、説明的には、ショルダーウェブ30A、30Bがそれぞれウェブリトラクタ32A、32Bから繰り出されたりウェブリトラクタ32A、32Bの中に取り込まれたりするときに配備されたり格納されたりする2つ以上のテレスコピック方式のフィラーチューブセクションを含む。フィラーチューブ50A’’のこのようなテレスコピック方式は、説明的には、膨張装置54を例えばストラップまたはブラケット302A、302Bを介してシート背もたれ20のフレーム構成要素304に固定するのを可能にする。示される実施形態では、フィラーチューブ50A’’は4つの流体的に連結されたテレスコピック方式のセクション308、310,312、および314を含み、セクション308がエアバッグ50に流体的に連結され(上で説明したように)、セクション314が膨張装置54のガス出口に流体的に連結され、セクション310および310がこれらの間に順番に流体的に連結される。代替的実施形態では、フィラーチューブ50A’’がより多くのまたはより少ないこのようなテレスコピック方式のセクションを含むことができることが理解されよう。
図10には示されないが、膨張装置54が、上で説明したように膨張装置54を電気的に起動するために1つまたは複数のワイヤに電気的に接続されることになることがさらに理解されよう。
【0030】
[0054]次に
図11Aを参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14
IVの組み合わせ400の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14
IVは組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12は
図1~
図7に示される乗員用シート12と等しい。乗員用拘束システム14
IVは、説明的には、フィラーチューブ50’’’の底部セクションの構成のみにおいて、
図10に示されて上で説明された乗員用拘束システム14’’’と異なる。この代替的実施形態では、フィラーチューブ50A’’’は、説明的には、
図10に関連して上で説明したようにショルダーウェブ30A、30Bがそれぞれウェブリトラクタ32A、32Bから繰り出されたりウェブリトラクタ32A、32Bの中に取り込まれたりするときに配備されたり格納されたりする2つ以上のテレスコピック方式のフィラーチューブセクションを含み、最後のテレスコピック方式のセクション402は、説明的には、逆さの「Y形」の形態で提供され、それにより、2つの別個の膨張装置54A、54Bの各々に動作可能に連結されるように各々構成された2つのガス入口を提供する。フィラーチューブ50A’’’のこのようなテレスコピック方式は、説明的には、膨張装置54A、54Bを例えばストラップまたはブラケット404、406を介してシート背もたれ20のフレーム構成要素304にそれぞれ固定するのを可能にする。示される実施形態では、フィラーチューブ50A’’’は上で説明したように4つの流体的に連結されたテレスコピック方式のセクション308、310,312を含み、セクション310がエアバッグ50に流体的に連結され、セクション402が、セクション312に流体的に連結された単一の出口402Aと、膨張装置54A、54Bのそれぞれ1つに流体的に連結されるように構成された2つの別個の入口402B、402Cと、を有する。代替的実施形態では、フィラーチューブ50A’’’がより多くのまたはより少ないこのようなテレスコピック方式のセクションを含むことができることが理解されよう。
図11Aには示されないが、膨張装置54A、54Bが、共に、膨張装置54A、54Bを電気的に起動するために1つまたは複数のワイヤに電気的に接続されることになることがさらに理解されよう。
【0031】
[0055]次に
図11Bを参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14
Vの組み合わせ500のさらに別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14
Vは組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12は
図1~
図7に示される乗員用シート12と等しい。乗員用拘束システム14
Vは、説明的には、テレスコピック方式のフィラーチューブが2つの別個のテレスコピック方式のフィラーチューブセクション50A
IVおよび50A2
IVに分岐するという点で、
図11Aに示されて上で説明された乗員用拘束システム14
IVと異なる。フィラーチューブセクション50A1
IV、50A2
IVは、説明的には、互いに分離するが、いくつかの実施形態では、フィラーチューブセクション50A1
IV、50A2
IVは、エアバッグ50に流体的に連結されるところの手前のいずれかのポイントで互いに接合され得る。いずれの場合も、各フィラーチューブセクション50A1
IV、50A2
IVは、説明的には、2つの別個の膨張装置54A、54Bの各々の1つに一方の端部のところで流体連通されるようにシート背もたれ20Dに沿って延在し、各々、ウェブガイド24を通るように画定された開口部28Cを通って延在してエアバッグ50に流体連通され、その結果、別個のテレスコピック方式のフィラーチューブセクション50A1
IV、50A2
IVを各々通して2つの別個の膨張装置54A、54Bを介してエアバッグ50が膨張される。この代替的実施形態では、フィラーチューブセクション50A1
IV、50A2
IVは、各々、説明的には、
図10に関連して上で説明したようにショルダーウェブ30A、30Bがそれぞれウェブリトラクタ32A、32Bから繰り出されたりウェブリトラクタ32A、32Bの中に取り込まれたりするときに配備されたり格納されたりする2つ以上のテレスコピック方式のフィラーチューブセクションを含む。フィラーチューブセクション50A1
IVおよび50A2
IVのこのようなテレスコピック方式は、説明的には、膨張装置54A、54Bを例えばストラップまたはブラケット404、406を介してシート背もたれ20のフレーム構成要素304にそれぞれ固定するのを可能にする。示される実施形態では、各フィラーチューブセクション50A1
IVおよび50A2
IVは4つの流体的に連結されたテレスコピック方式のセクション308Aおよび308B、310Aおよび310B、312Aおよび312B、ならびに314A、314Bをそれぞれ含み、セクション308Aおよび308Bが、各々、エアバッグ50に流体的に連結され、セクション314Aおよび314Bが、各々、膨張装置54A、54Bのそれぞれ1つの流体出口に流体的に連結される。代替的実施形態では、フィラーチューブセクション50A1
IVおよび/またはフィラーチューブセクション50A2
IVがより多くのまたはより少ないこのようなテレスコピック方式のセクションを含むことができることが理解されよう。
図11Bには示されないが、膨張装置54A、54Bが、共に、膨張装置54A、54Bを電気的に起動するために1つまたは複数のワイヤに電気的に接続されることになることがさらに理解されよう。
【0032】
[0056]次に
図12を参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14
VIの組み合わせ600の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14
VIは組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12は
図1~
図7に示される乗員用シート12と等しい。乗員用拘束システム14
VIは、説明的には、分岐するフィラーチューブセクション50A1
IVおよび50A2
IVが、それぞれのショルダーウェブ30A、30Bの上に各々載置される別個のフィラーチューブ50A1
V、50A2
Vに置き換えられるという点で、ならびに、ウェブガイド24’が中央通路28Cを省略するように修正されるという点で、
図11Bに示されて上で説明された乗員用拘束システム14
Vとは異なる。フィラーチューブ50A1
Vは、説明的には、ショルダーウェブ30Aの上に載置され、ショルダーウェブ30Aと共に、ウェブガイド24’を通るように画定された開口部28Aを通って延在してエアバッグ50に一方側で流体連通され、フィラーチューブ50A2
Vは、説明的には、ショルダーウェブ30Bの上に載置され、ショルダーウェブ30Bと共に、ウェブガイド24’を通るように画定された開口部28Bを通って延在して一方の端部のところでエアバッグ50に流体連通される。各フィラーチューブ50A1
V、50A2
Vは、さらに、シート背もたれ20Dに沿うそれぞれのショルダーウェブ30A、30Bに沿って延在してそれぞれの反対側の端部のところで2つの別個の膨張装置54A、54Bのそれぞれ1つに流体連通され、その結果、フィラーチューブ50A1
V、50A2
Vの個別の1つのフィラーチューブを通して2つの別個の膨張装置54A、54Bを各々介してエアバッグ50が膨張される。この代替的実施形態では、フィラーチューブ50A1
V、50A2
Vは、各々、説明的には、
図10に関連して上で説明したようにショルダーウェブ30A、30Bがそれぞれウェブリトラクタ32A、32Bから繰り出されたりウェブリトラクタ32A、32Bの中に取り込まれたりするときに配備されたり格納されたりする2つ以上のテレスコピック方式のフィラーチューブセクションを含む。フィラーチューブセクション50A1
Vおよび50A2
Vのこのようなテレスコピック方式は、説明的には、膨張装置54A、54Bを例えばストラップまたはブラケット404、406を介してシート背もたれ20のフレーム構成要素304にそれぞれ固定するのを可能にする。示される実施形態では、各フィラーチューブセクション50A1
V、50A2
Vは4つの流体的に連結されたテレスコピック方式のセクション308Aおよび308B、310Aおよび310B、312Aおよび312B、ならびに314A、314Bをそれぞれ含み、セクション308Aおよび308Bが、各々、エアバッグ50に流体的に連結され、セクション314Aおよび314Bが、各々、膨張装置54A、54Bのそれぞれ1つの流体出口に流体的に連結される。代替的実施形態では、フィラーチューブ50A1
Vおよび/またはフィラーチューブ50A2
Vがより多くのまたはより少ないこのようなテレスコピック方式のセクションを含むことができることが理解されよう。
図11Bには示されないが、膨張装置54A、54Bが、共に、膨張装置54A、54Bを電気的に起動するために1つまたは複数のワイヤに電気的に接続されることになることがさらに理解されよう。代替的実施形態では、フィラーチューブ50A1
V、50A2
Vの一方または両方が非テレスコピック方式となり得る。
【0033】
[0057]次に
図13を参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14
VIIの組み合わせ700の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14
VIIは組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12は
図1~
図7に示される乗員用シート12と等しい。乗員用拘束システム14
VIIは、説明的には、フィラーチューブ50Aが、シート12の前部に沿って各々それぞれのラップウェブ34A、34Bの上に載置されかつそれぞれのラップウェブ34A、34Bに沿うフィラーチューブ50A1
VIおよび502A2
VIに置き換えられるという点、膨張装置がシート底部18の下側に位置するかまたはシート基部16に固定されるという点、ならびに、ウェブガイド24’が中央通路28Cを省略するように修正されるという点で、
図1~
図7に示されて上で説明された乗員用拘束システム14とは異なる。フィラーチューブ50A1
VIは、説明的には、ラップウェブ34Aの上に載置されるかまたはラップウェブ34Aに沿うように載置され、ショルダーウェブ30Aに沿って延在し、カラー40のそれぞれの脚部の下側部分の中に収容されたエアバッグ50の一部分に一方側で流体連通され、フィラーチューブ50A2
VIは、説明的には、ラップウェブ34Bの上に載置されるかまたはラップウェブ34Bに沿って載置され、ショルダーウェブ30Bに沿って延在し、カラー40のそれぞれの脚部の下側部分の中に収容されたエアバッグ50に一方の端部のところで流体連通される。フィラーチューブ50A1
VI、502A2
VIの反対側の端部は、単一の膨張装置54に流体連通されるように延在するか、あるいは、シート基部16および/またはシート底部18に連結された2つの別個の膨張装置54A、54Bのそれぞれ1つに流体連通されるように延在する。示される実施形態では、フィラーチューブ50A1
VI、50A2
VIは、説明的には、各々、単一のチューブで形成されるが、代替的実施形態では、フィラーチューブ50A1
VIおよび/またはフィラーチューブ50A2
VIは上で説明したようにテレスコピック方式となり得る。いくつかの代替的実施形態では、乗員用拘束システム14
VIIは、エアバッグ50と1つまたは複数の膨張装置との間に流体的に連結されたフィラーチューブ50A1
VIまたは50A2
VIIの一方のみを含むことができる。
【0034】
[0058]次に
図14Aおよび14Bを参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14
VIIIの組み合わせ800の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14
VIIIは、
図9Aおよび
図9Bに示されて上で説明された乗員用拘束システム14’’と同様の、組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12’は
図9A~
図9Bに示される乗員用シート12’と等しく、乗員用拘束システム14
VIIIは、カラー40のそれぞれの1つの脚部内のエアバッグ50’’’の一方の脚部部分50D’に連結された単一の膨張装置202のみを含む。カラー40の反対側の脚部は、この代替的実施形態では、エアバッグ50’’’に連結される膨張装置を含まない。膨張装置202は、
図9Aおよび9Bに関連して上で説明したように、ショルダーウェブ30B’’に沿ってシート背もたれの後部まで経由する配線56B(例えば、1つまたは複数のワイヤ)に電気的に接続される。
【0035】
[0059]次に
図15を参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14の組み合わせ900の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14は、乗員用拘束カラー40を含む添付図に示されて本明細書で説明された形態のうちの任意の形態で実装され得る。
図15に示される実施形態は、ボタン802A、802Bが、説明的には、カラー40のそれぞれの脚部の下でそれぞれのショルダーウェブ30A、30Bに例えば縫い付けるなどして取り付けられるという点のみで、任意のこのような乗員用拘束システムとは異なる。ボタン802A、802Bは、説明的には、シート12に対してカラー40が過度に下方に変位させられるのを防止するためにカラー40のそれぞれの脚部に対する停止部として機能する。ボタン802A、802B、および、カラー40のそれぞれの下側端部に対するそれらの位置は、単に例として提供されるものであり、シート12の底部に対するまたはウェブ連結バックルに対する選択された位置の下方でのカラー40の変位を防止するために、他の従来の構造も別法としてショルダーウェブ30A、30Bの一方または両方とカラー40との間に連結され得ることが理解されよう。
【0036】
[0060]次に
図16を参照すると、自動車のための乗員用シート12および乗員用拘束システム14の組み合わせ1000の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用シート12および乗員用拘束システム14は、乗員用拘束カラー40またはその変形形態のうちの任意の変形形態を含む添付図に示されて本明細書で説明された形態のうちの任意の形態で実装され得る。
図16に示される実施形態は、シート基部16および/またはシート底部18に設置されて乗員用拘束システム14に動作可能に連結された乗員用拘束予張力モジュール1002を含むという点で、添付図に示されて本明細書で説明される乗員用シート12および乗員用拘束システム14の組み合わせの他の実施形態とは異なる。予張力モジュール1002の動作は、シート12の乗員の周りでラップウェブ34A、34Bおよびショルダーハーネス30A、30Bを締め付けるために拘束システム14に対してまたは拘束システム14の上に特定の大きさのまたは可変の大きさの張力を加えるように予張力モジュール1002が構成されることから、従来通りのものである。シート12がサスペンションシートである実施形態では、予張力モジュール1002は、拘束システム14に予張力を加えた後でサスペンションシートを自動車のシート基部16および/またはフロアの方へと下方に引いていくつかの実施形態においては接触させるために、拘束システム14に対してまたは拘束システム14の上に特定の大きさのまたは可変の大きさの張力を加えるようにさらに構成され得る。
【0037】
[0061]示される実施形態では、予張力モジュール1002は、例えば少なくとも1つのフック、クリップ、またはブラケットなどの形態である少なくとも1つのウェブ係合部材35A、35Bを介して、ウェブ30A、30B、34A、34Bのうちの少なくとも1つのウェブに、ならびに/あるいは、拘束システム14の少なくとも1つの突起部またはバックルに、固定されるように構成された、例えば少なくとも1つのフック、クリップ、またはブラケットなどの形態である少なくとも1つの係合部材1004を含む。1つの例示の実施形態では、係合部材1004およびウェブ係合部材35A、35Bは、各々、互いに固定されるように、ならびに、ラップウェブ34A、34Bの一方、ショルダーウェブ30A、30Bの一方、あるいは、拘束システム14の一方の突起部またはバックルに動作可能に連結されてすなわち固定されたウェブ係合部材35Aに固定されるように、構成された単一のウェブ係合部材を含むことができる。他の実施形態では、係合部材1004およびウェブ係合部材35A、35Bは、各々、互いに固定されるように、ならびに、ラップウェブ34A、34Bのそれぞれ1つ、ショルダーウェブ30A、30Bのそれぞれ1つ、ショルダーウェブ30A、30Bの一方およびラップウェブ34A、34Bの一方、あるいは、拘束システム14の2つの突起部またはバックルに各々動作可能に連結されてすなわち固定されたウェブ係合部材35A、35Bに固定されるように、各々構成された2つのウェブ係合部材を含むことができる。
【0038】
[0062]いずれの場合も、乗員用拘束予張力モジュール1002は、説明的には、例えば、例として前部の衝撃、側部の衝撃、もしくは後部の衝撃などの車両衝撃事象、車両転倒事象、または他の車両事象に反応して(例えば、これらの事象の前にまたはこれらの事象の一部として)、あるいは、例えば意思決定回路に電気的に連結された手動スイッチの乗員による起動を介しての乗員の要求に反応して、ウェブ30A、30B、34A、34Bのうちの1つまたは複数のウェブに張力を加えるために予張力モジュール1002を選択的に起動するようにプログラムされた、
図4に例として示される例えば外部制御モジュール58などの、少なくとも1つの意思決定回路に電気的に接続されるように構成される。
【0039】
[0063]次に
図17を参照すると、自動車のための乗員用シート12’’および乗員用拘束システム14
IXの組み合わせ1100の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用シート12’’は、ウェブガイド24を含まないという点で、乗員用シート12、12’とは異なり、ここでは、乗員用拘束システム14
IXは、ショルダーウェブ部分に動作可能に連結されたスリーブ40’の中に収容された単一の膨張可能なエアバッグを備える従来の3ポイント拘束ハーネスの形態で拘束ハーネス(4ポイント拘束装置を備える)が実装されるという点で、添付図に示されて本明細書で説明される他の実施形態とは異なる。示される実施形態では、拘束ハーネスは、シート背もたれの上側部分の上をおよびその周りを延在してシート背もたれのリア部分に結合された一方の端部と、シート底部またはシート基部に取り付けられた反対側の端部と、を有する単一のウェブ30’を含む。ウェブ30’はウェブガイド1102を通過し、ウェブガイド1102はウェブ30’をショルダーウェブ30およびラップウェブ34に分割し、ここでは、ウェブガイド1102は、シート底部および/またはシート基部に取り付けられた別の係合部材1106に解除可能に係合されるように構成された解除可能な係合部材1104に固定される。示される実施形態では、係合部材1104は従来の突起部材であり、係合部材1106は従来のバックル部材であり、これらの各々が従来の手法で互いに解除可能に係合されるように構成される。しかし、代替的実施形態では、係合部材1104がバックル部材となり得、係合部材1106が突起部材となり得る。示される実施形態では、フィルチューブ50A
Pはウェブ30’のショルダー部分30の後面側に沿って延びており、スリーブ40’内に担持されるエアバッグ50に一方の端部のところで流体的に連結され、反対側の端部のところで、上で説明したようにシート背もたれのリア部に固定された膨張装置に流体的に連結される。いくつかの実施形態では、フィルチューブ50A
Pは単一の長さの管材となり得るが、代替的実施形態では、フィルチューブ50A
Pは上で説明したように2つ以上のテレスコピック方式のセグメントを含むことができる。他の代替的実施形態では、スリーブ40’の頂部と膨張装置との間を延在するショルダーウェブ30の一部分が、
図8Aおよび8Bに例として示されて上で説明されたウェブチューブの形態で提供され得、ここでは、フィラーチューブ50A
Pはショルダーウェブ30を通るように画定されたチャネルを通って延在して、膨張装置と、スリーブ40’内でスリーブ40’によって担持されたエアバッグとに係合される。
【0040】
[0064]次に
図18Aおよび18Bを参照すると、自動車のための乗員用シート12’’’および乗員用拘束システム14
Xの組み合わせ1200の別の代替的実施形態が示され、ここでは、乗員用拘束システム14
Xは組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置の形態で提供される。この代替的実施形態では、乗員用シート12’’および乗員用拘束システム14
Xは、共に、
図1~
図7に示される乗員用シート12および乗員用拘束システム14にそれぞれ類似するが、各々、乗員用拘束システム14
Xのカラー40’’が乗員用シート12’’のシート背もたれ20に固定されるかまたは一体であるという点で異なる。示される実施形態では、カラー40’’のU形の部分がウェブガイド24に固定されるかまたは一体であり、その結果、カラー40’’はシート12’’に対して移動可能とならず、また、カラー40に関連して上で説明したようにカラー40’’を通過する拘束システム14
Xのショルダーウェブ30A、30Bに対して移動可能とならない。ウェブ30A、30B、34A、34Bは、他の点では、本明細書において上で説明した通りである。カラー40’’およびそれによって担持されるエアバッグ50は、他の点では、カラー40およびエアバッグ50に関連して上で説明した通りである。
【0041】
[0065]カラー40’’がシート背もたれ20に固定されてしたがってショルダーウェブ30A、30Bと共に移動可能ではなかったりまたはショルダーウェブ30A、30Bに沿って移動可能ではなかったりするため、ウェブガイド24の開口部28Cを通って延在してエアバッグ50に流体連通されるフィラーチューブ50VIIも同様にシート背もたれ20に対して移動可能とならず、代わりに、係止ロープ1202または他の機械的な取り付け機構を介して、シート背もたれ20、シート底部18、またはシート基部16に固定される。示される実施形態では、例えば、係止ロープ1202は、フィラーチューブ54AVIIに流体的に連結された反対側の端部を有する膨張装置54の一方の端部に連結される。代替的実施形態では、フィラーチューブ50VIIは、係止ロープ、ストラップ、ブラケット、または他の従来の固定デバイスを介して、シート背もたれ20、シート底部18、またはシート基部16に直接固定され得る。
【0042】
[0066]次に
図19を参照すると、自動車のための乗員用シート12
IVおよび乗員用拘束システム14の組み合わせ1300の別の代替的実施形態が示される。説明的には、シート12
IVは
図1~
図7に示されるシート12と等しいが、シート底部18およびシート基部が省略されており、ウェブリトラクタ32A、32B、36A、および36Bのすべてがシート背もたれ20の後部表面20Dに設置されることを除く。拘束システム14は、他の点では、構造および動作において、
図1~
図7に示されて上で説明された拘束システム14と等しいが、代替的実施形態では、拘束システム14は、添付図に示されて上で説明された拘束システム14の変形形態のうちの任意の変形形態の形態で提供され得る。
【0043】
[0067]シート12IVおよび拘束システム14は、説明的には、乗員用シート12IVと、既存の乗員用シートまたはベンチ1302の上方の自動車の壁または他の構造に固定され得て、既存の乗員用シートまたはベンチ1302と共に使用可能となり得る、乗員用拘束システム14との可搬式のまたはモジュール式の組み合わせ1300を一体に画定する。例えば救急車などの患者を移送する緊急車両と共に使用されることを意図されるが、組み合わせ1300は、乗員着席構造と、組み合わせ1300をそこに設置することが可能である、組み合わせ1300から上方に延在する壁および/または他の構造と、を含む任意の自動車内で使用され得ることが理解されよう。
【0044】
[0068]図面および上記の記述において本開示を示して詳細に説明してきたが、このような説明および記述は例示であるとみなされ、本質的に限定的ではないとみなされるが、単に例示である実施形態が示されて説明されていること、ならびに、本開示および記載される特許請求の範囲に一致するすべての変更形態および修正形態が保護されるべきであることが理解されよう。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車シートの乗員のための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置であって、
弓形部分、ならびに、各々が前記弓形部分に接合されるかまたは一体であって前記弓形部分から第1および第2の個別の自由端まで下方に延在する第1および第2の離間された脚部、を有する乗員用拘束カラーであって、前記弓形部分が、前記乗員の首の後部の周りおよび両方の肩の上を延在するように構成され、前記第1および第2の脚部が前記乗員の胴体の各々の側部に沿って下方に延在する、乗員用拘束カラーと、
前記車両シートのシート背もたれを通るように延在するかまたはその上を延在する
ように構成された第1のショルダーウェブであって、前記第1のショルダーウェブが前記シート背もたれの前部に隣接するところで前記第1の脚部に移動可能に連結され、その結果、前記カラーが前記第1のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第1のショルダーウェブと、
前記シート背もたれを通って延在するかまたはその上を延在
するように構成され、前記シート背もたれの前記前部に隣接するところで前記第2の脚部に移動可能に連結された、第2のショルダーウェブであって、その結果、前記カラーが前記第2のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第2のショルダーウェブと、
非膨張状態で前記乗員用拘束カラーの弓形部分ならびに前記第1および第2の脚部の中に収容される膨張可能なエアバッグであって、前記エアバッグが、その配備時に、前記乗員用拘束カラーの前記弓形部分ならびに前記第1および第2の脚部の縫い目を開けてその外へ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、
前記エアバッグを配備するために前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置と
を備
え、
前記乗員用拘束カラーは、前記自動車シートに対して移動可能である、
自動車シートの乗員のための組み合わせ。
【請求項2】
前記組み合わせが、前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在するようにおよび前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動するように構成された少なくとも1つのフィラーチューブをさらに備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部と、
前記シート背もたれの後面側に沿って配設された前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口に流体的に連結された少なくとも
1つの反対側の端部と
を有する、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置されるように構成された細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受けるように構成され、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項2に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記
少なくとも1つの反対側の端部に流体的に連結されたガス出口を各々有する第1の膨張装置および第2の膨張装置を備える、
請求項2に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項2から4のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項6】
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第1のショルダーウェブの少なくとも一部分が第1のウェブチューブを備え、
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第2のショルダーウェブの少なくとも一部分が第2のウェブチューブを備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第1のウェブチューブ内に配設された第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第2のウェブチューブ内に配設された第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項2または請求項3に記載の組み合わせ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブの上に載置されるように、および、前記第1のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように、構成された第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブの上に載置されるように、および、前記第2のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように、構成された第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項2または請求項3に記載の組み合わせ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの膨張装置が、
第1の
フィラーチューブに流体的に連結されたガス出口を有する第1の膨張装置と、
第2の
フィラーチューブに流体的に連結されたガス出口を有する第2の膨張装
置と
を備える、
請求項6または請求項7に記載の組み合わせ。
【請求項9】
前記第1のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第1および第2のフィラーチューブセグメントを備え、
前記第2のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第3および第4のフィラーチューブセグメントを備える、
請求項6から8のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記自動車シートのシート底部またはシート基部に設置されるように構成され、
前記組み合わせが、
少なくとも1つのラップウェブに沿って延在するように、および、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口との間に流体的に連結されるように、構成された少なくとも1つのフィラーチューブ
をさらに備える、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項10に記載の組み合わせ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記カラー内に配設されて前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置を備え、
前記組み合わせが、
前記第1および第2のショルダーウェブの少なくとも一方に沿って延在し、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方と共に前記シート背もたれの上を延在するかまたは前記シート背もたれを通って延在する、
前記少なくとも1つの膨張装置に操作可能に結合された配線と、
少なくとも1つのチャネルをその間に画定するために、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方の前面表面と後部表面との間に添着され
るとともに、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方に沿って延在する、少なくとも1つのチャネル部材
と
をさらに備
え、
前記配線は、前記少なくとも1つのチャネルを通って延在する、
請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項13】
前記自動車シートのシート底部に対する選択された位置の下方での前記カラーの変位を防止するための手段
をさらに備える、
請求項1から12のいずれか一項に記載の組み合わせ。
【請求項14】
自動車に設置されるように構成されたシート底部と、
シート背もたれであって、前記シート底部と前記シート背もたれの前面側との間の乗員用支持エリアを画定するために前記シート底部から上方に離れる方向に延在する、シート背もたれと、
請求項1~13のいずれか一項に記載の、自動車シートの乗員のための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置と
を備え、
前記第1および第2のショルダーウェブは、前記乗員用支持エリア内に着席する乗員を拘束するように構成された拘束ハーネス
の一部であり、
前記
第1および第2のショルダーウェブは、前記乗員用支持エリアから前記シート背もたれを通るようにまたは前記シート背もたれの上を各々延在す
る
自動車のための乗員用シート。
【請求項15】
前記少なくとも1つの膨張装置は、前記乗員支持エリアの反対側で前記シート背もたれの後面側に沿って配設され、
前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在して前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動可能である少なくとも1つのフィラーチューブであって、前記少なくとも1つのフィラーチューブが、前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部と、前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口に流体的に連結された少なくとも
1つの反対側の端部と、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブ、
をさらに備える、
請求項
14に記載の乗員用シート。
【請求項16】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置される細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受け、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項
15に記載の乗員用シート。
【請求項17】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記
少なくとも1つの反対側の端部に流体的に連結されたガス出口を各々有する第1の膨張装置および第2の膨張装置を備える、
請求項
15に記載の乗員用シート。
【請求項18】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項
14から17のいずれか一項に記載の乗員用シート。
【請求項19】
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第1のショルダーウェブの少なくとも一部分が第1のウェブチューブを備え、
前記カラーと前記少なくとも1つの膨張装置との間の前記第2のショルダーウェブの少なくとも一部分が第2のウェブチューブを備え、
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第1のウェブチューブ内に配設された第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブチューブと共に前記シート背もたれを通って延在するようにまたは前記シート背もたれの上を延在するように構成された、前記第2のウェブチューブ内に配設された第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項
14または15に記載の乗員用シート。
【請求項20】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、
前記第1のウェブの上に載置されて前記第1のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するかまたは前記シート背もたれの上を延在する第1のフィラーチューブと、
前記第2のウェブの上に載置されて前記第2のウェブと共に前記シート背もたれを通って延在するかまたは前記シート背もたれの上を延在する第2のフィラーチューブと
を備え、
前記第1および第2のフィラーチューブが、各々、前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置との間に流体的に連結される、
請求項
14または15に記載の乗員用シート。
【請求項21】
前記少なくとも1つの膨張装置が、
第1の膨張装置チューブに流体的に連結されたガス出口を有する第1の膨張装置と、 第2の膨張装置チューブに流体的に連結されたガス出口を有する第2の膨張装置チューブと
を備える、
請求項
19または20に記載の乗員用シート。
【請求項22】
前記第1のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第1および第2のフィラーチューブセグメントを備え、
前記第2のフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも第3および第4のフィラーチューブセグメントを備える、
請求項
19から21のいずれか一項に記載の乗員用シート。
【請求項23】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記シート底部に、または、前記シート底部を設置している前記自動車シートのシート基部に、設置され、
前記拘束ハーネスは、少なくとも1つのラップウェブを含み、
前記少なくとも1つのラップチューブに沿って延在して前記エアバッグと前記少なくとも1つの膨張装置の少なくとも1つのガス出口との間に流体的に連結される少なくとも1つのフィラーチューブをさらに備える、
請求項
14に記載の乗員用シート。
【請求項24】
前記少なくとも1つのフィラーチューブが、互いに対してテレスコピック方式の移動を行うように構成された少なくとも2つのフィラーチューブセグメントを備える、
請求項
23に記載の乗員用シート。
【請求項25】
前記少なくとも1つの膨張装置が、前記カラー内に配設されて前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも1つの膨張装置を備え、
前記第1および第2のショルダーウェブの少なくとも一方に沿って延在し、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方と共に前記シート背もたれの上を延在するかまたは前記シート背もたれを通って延在する、
前記少なくとも1つの膨張装置に操作可能に結合された配線と、
少なくとも1つのチャネルをその間に画定するために、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方の前面表面と後部表面との間に添着され
るとともに、前記第1および第2のショルダーウェブの前記少なくとも一方に沿って延在する、少なくとも1つのチャネル部材
と
をさらに備
え、
前記配線は、前記少なくとも1つのチャネルを通って延在する、
請求項17に記載の乗員用シート。
【請求項26】
前記自動車シートのシート底部に対する選択された位置の下方での前記カラーの変位を防止するための手段
をさらに備える、
請求項
14から25のいずれか一項に記載の乗員用シート。
【請求項27】
自動車シートの乗員のための組み合わせである膨張可能でウェブベースの拘束装置であって、
前記乗員の
両方の肩の上の首の後部の周
りを延在
するとともに、胴体の対向する側部に沿って下方に延在するように構成されたU形の乗員用拘束カラーと、
前記車両シートのシート背もたれを通るように延在するかまたはその上を延在する
ように構成された、第1のショルダーウェブであって、前記第1のショルダーウェブが前記シート背もたれの前部に隣接するところで前記カラーに移動可能に連結され、その結果、前記カラーが前記第1のショルダーウェブに沿って移動可能となる、第1のショルダーウェブと、
前記シート背もたれを通って延在するかまたはその上を延在
するように構成され、前記シート背もたれの前記前部に隣接するところで前記カラーに移動可能に連結された、第2のショルダーウェブであって、その結果、前記カラーが前記第2のショルダーウェブに沿って移動可能となり、前記カラーがさらに前記シート背もたれに対して移動可能となる、第2のショルダーウェブと、
非膨張状態で前記カラーの中に収容される膨張可能なエアバッグであって、前記エアバッグが、その配備時に、前記カラーの縫い目を開けてその外
及びその周りへ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、
前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在するようにおよび前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動するように構成された少なくとも1つのフィラーチューブであって、前記少なくとも1つのフィラーチューブが、前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部、および前記シート背もたれの後面側に沿って配設され
るように構成された少なくとも反対側の端部、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブと、
前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記少なくとも反対側の端部に流体的に連結された少なくとも1つのガス出口を有する少なくとも1つの膨張装置であって、前記少なくとも1つの膨張装置が前記エアバッグを膨張させて配備するように構成される、少なくとも1つの膨張装置と
を備える、
自動車シートの乗員のための組み合わせ。
【請求項28】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置されるように構成された細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受けるように構成され、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項
27に記載の組み合わせ。
【請求項29】
自動車に設置されるように構成されたシート底部と、
シート背もたれであって、前記シート底部と前記シート背もたれの前面側との間に乗員用支持エリアを画定するために前記シート底部から上方に離れる方向に延在する、シート背もたれと、
前記乗員用支持エリア内に着席する乗員を拘束するように構成された拘束ハーネスであって、前記拘束ハーネスが、前記乗員用支持エリアから前記シート背もたれを通るようにまたは前記シート背もたれの上を各々延在する第1および第2のショルダーウェブを含む、拘束ハーネスと、
前記乗員の
両方の肩の上の首の後部の周
りを延在する
とともに、胴体の対向する側部に沿って下方に延在するように構成されたU形の乗員用拘束カラーであって、前記カラーが前記第1および第2のショルダーウェブに移動可能に連結され、前記カラーが前記シート背もたれに対して移動可能である、U形の乗員用拘束カラーと、
非膨張状態で前記カラーの中に収容される膨張可能なエアバッグであって、前記エアバッグが、その配備時に、前記カラーの縫い目を開けてその外
及びその周りへ延在するように構成される、膨張可能なエアバッグと、
前記車両シートの前記シート背もたれを通って延在し、前記車両シートの前記シート背もたれに対して移動可能である、少なくとも1つのフィラーチューブであって、前記少なくとも1つのフィラーチューブが、前記カラー内の前記エアバッグに流体的に連結された少なくとも一方の端部、および、前記乗員用支持エリアの反対側で前記シート背もたれの後面側に沿って配設された少なくとも反対側の端部、を有する、少なくとも1つのフィラーチューブと、
前記少なくとも1つのフィラーチューブの前記少なくとも反対側の端部に流体的に連結された少なくとも1つのガス出口を有する少なくとも1つの膨張装置であって、前記少なくとも1つの膨張装置が前記エアバッグを膨張させて配備するように構成される、少なくとも1つの膨張装置と
を備える、
自動車のための乗員用シート。
【請求項30】
前記シート背もたれの頂部の方を向く開口部を備える、前記シート背もたれの前記後面側に設置される細長いガイドチューブをさらに備え、
前記細長いガイドチューブが、前記開口部を介して前記少なくとも1つの膨張装置および前記フィラーチューブの少なくとも一部分を中で受け、その結果、前記シート背もたれに対する前記少なくとも1つのフィラーチューブの移動と共に、前記少なくとも1つの膨張装置および前記ガイドチューブの前記少なくとも一部分が前記ガイドチューブ内で前記ガイドチューブに対して移動可能となる、
請求項
29に記載の乗員用シート。
【国際調査報告】