(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】フルブリッジの駆動回路を有するエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20240820BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20240820BHJP
B06B 1/06 20060101ALI20240820BHJP
A24F 40/50 20200101ALI20240820BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/10
B06B1/06 A
A24F40/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505450
(86)(22)【出願日】2023-05-22
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 KR2023006883
(87)【国際公開番号】W WO2023229308
(87)【国際公開日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0062616
(32)【優先日】2022-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0100725
(32)【優先日】2022-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソ、チャンウォン
(72)【発明者】
【氏名】コ、キョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チュル ホ
(72)【発明者】
【氏名】チュン、チン チュル
【テーマコード(参考)】
4B162
5D107
【Fターム(参考)】
4B162AA12
4B162AB14
4B162AC20
4B162AC27
4B162AD15
4B162AD20
5D107BB02
5D107CC01
5D107CD01
5D107CD08
5D107DE02
(57)【要約】
一例による振動子に電力を供給するための駆動回路は、4つのスイッチで構成されるフルブリッジの形態を有し、駆動回路は、第1スイッチおよび第4スイッチのゲート端に電圧を供給する第1交流電源、第2スイッチおよび第3スイッチのゲート端に電圧を供給する第2交流電源、および第1スイッチおよび第3スイッチのドレイン端に直流電圧を供給する直流電源を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動子の第1端と接続されることができる第1電気的接点と、
前記振動子の第2端と接続されることができる第2電気的接点と、
前記第1電気的接点に接続される第1端を有するインダクタと、
前記インダクタの第2端と接続されるソース(source)端を有する第1スイッチと、
前記インダクタの第2端と接続されるドレイン(drain)端を有し、接地と接続されるソース端を有する第2スイッチと、
前記第2電気的接点と接続されるソース端を有する第3スイッチと、
前記第2電気的接点と接続されるドレイン端を有し、接地と接続されるソース端を有する第4スイッチと、
前記第1スイッチのドレイン端および前記第3スイッチのドレイン端に電圧を供給する第1電源と、
前記第1スイッチのゲート端および前記第4スイッチのゲート端に電圧を供給する第2電源と、および
前記第2スイッチのゲート端および前記第3スイッチのゲート端に電圧を供給する第3電源と、
を含む、
駆動回路。
【請求項2】
前記第1電源は、前記第1スイッチのドレイン端および前記第3スイッチのドレイン端に直流電圧を供給する、
請求項1に記載の駆動回路。
【請求項3】
前記第1電源が供給する直流電圧は、15V以下である、
請求項1に記載の駆動回路。
【請求項4】
前記第2電源は、前記第1スイッチのゲート端および前記第4スイッチのゲート端に第1交流電圧を供給し、
前記第3電源は、前記第2スイッチのゲート端および前記第3スイッチのゲート端に第2交流電圧を供給する、
請求項1に記載の駆動回路。
【請求項5】
前記第1交流電圧のピーク値および前記第2交流電圧のピーク値は4V以下である、
請求項4に記載の駆動回路。
【請求項6】
前記第2電源および前記第3電源は、交互に動作する、
請求項4に記載の駆動回路。
【請求項7】
前記第1電気的接点および前記第2電気的接点の間の電圧は100V以上である、
請求項5に記載の駆動回路。
【請求項8】
前記第2電気的接点に接続される第5スイッチと、および
前記第3スイッチのドレイン端および前記第1電源の間に位置する第6スイッチであって、前記第6スイッチのソース端が前記第3スイッチのドレイン端に接続され、前記第6スイッチのドレイン端が前記第1電源に接続される、第6スイッチと、
をさらに含み、
前記第5スイッチのゲート端に供給される第1制御信号および前記第6スイッチのゲート端に供給される第2制御信号は、互いに異なっている、
請求項1に記載の駆動回路。
【請求項9】
前記第1電気的接点および前記第2電気的接点の間の電圧は50V以上である、
請求項8に記載の駆動回路。
【請求項10】
請求項1に記載の駆動回路を含むエアロゾル生成装置。
【請求項11】
エアロゾル生成装置は、
エアロゾル生成物質を振動させることでエアロゾルを生成する振動子を含むカートリッジ部と、および
前記カートリッジ部と分離可能に結合されるボディー部と、
を含み、
前記ボディー部は、
振動子を駆動させるための駆動回路
を含み、
前記駆動回路は、
前記振動子の第1端と接続されることができる第1電気的接点と、
前記振動子の第2端と接続されることができる第2電気的接点と、
前記第1電気的接点に接続される第1端を有するインダクタと、
前記インダクタの第2端と接続されるソース(source)端を有する第1スイッチと、
前記インダクタの第2端と接続されるドレイン(drain)端を有し、接地と接続されるソース端を有する第2スイッチと、
前記第2電気的接点と接続されるソース端を有する第3スイッチと、
前記第2電気的接点と接続されるドレイン端を有し、接地と接続されるソース端を有する第4スイッチと、
前記第1スイッチのドレイン端および前記第3スイッチのドレイン端に電圧を供給する第1電源と、
前記第1スイッチのゲート端および前記第4スイッチのゲート端に電圧を供給する第2電源と、および
前記第2スイッチのゲート端および前記第3スイッチのゲート端に電圧を供給する第3電源と、
を含み、
前記振動子は、前記ボディー部が前記カートリッジ部に結合されるときに前記駆動回路に接続される、
電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の実施例は、エアロゾルを生成する装置に関し、具体的には、エアロゾル生成装置のフルブリッジの駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子タバコに対する需要が漸次増加している。またこのように電子タバコに対する需要が増加することにより、電子タバコに関連した機能が持続的に開発されている。特に、電子タバコの種類および特性による関連機能が持続的に開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施例は、エアロゾル生成装置の振動子を駆動させるための駆動回路を提供することができる。
【0004】
一実施例は、エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例に係る駆動回路は、カートリッジの振動子に電力を供給するために、前記振動子の第1端と接続されることができる第1電気的接点、前記振動子の第2端と接続されることができる第2電気的接点、前記第1電気的接点に接続されるインダクタ(前記インダクタの第1端が前記第1電気的接点に接続される)、前記インダクタの第2端と接続されるソース(source)端を有する第1スイッチ、前記インダクタの第2端と接続されるドレイン(drain)端を有する第2スイッチ(前記第2スイッチのソース端は接地と接続される)、前記第2電気的接点と接続されるソース端を有する第3スイッチ、前記第2電気的接点と接続されるドレイン端を有する第4スイッチ(前記第4スイッチのソース端は接地と接続される)、前記第1スイッチのドレイン端および前記第3スイッチのドレイン端に電圧を供給する第1電源、前記第1スイッチのゲート端および前記第4スイッチのゲート端に電圧を供給する第2電源、および前記第2スイッチのゲート端および前記第3スイッチのゲート端に電圧を供給する第3電源、を含むことができる。
【0006】
前記第1電源は、前記第1スイッチのドレイン端および前記第3スイッチのドレイン端に直流電圧を供給してもよい。
【0007】
前記第1電源が供給する直流電圧は、15V以下であってもよい。
【0008】
前記第2電源は、前記第1スイッチのゲート端および前記第4スイッチのゲート端に第1交流電圧を供給し、前記第3電源は、前記第2スイッチのゲート端および前記第3スイッチのゲート端に第2交流電圧を供給してもよい。
【0009】
前記第1交流電圧のピーク値および前記第2交流電圧のピーク値は、それぞれ4V以下であってもよい。
【0010】
前記第2電源および前記第3電源は、交互に動作してもよい。
【0011】
前記振動子の前記第1端および前記第2端の間の電圧は、100V以上であってもよい。
【0012】
前記駆動回路は、前記第2電気的接点に接続される第5スイッチ、および
前記第3スイッチのドレイン端および前記第1電源の間に位置する第6スイッチ(前記第6スイッチのソース端が前記第3スイッチのドレイン端に接続され、前記第6スイッチのドレイン端が前記第1電源に接続される)、をさらに含み、
【0013】
前記第5スイッチのゲート端に供給される第1制御信号および前記第6スイッチのゲート端に供給される第2制御信号は互いに異なってもよい。
【0014】
前記振動子の前記第1端および前記第2端の間の電圧は50V以上であってもよい。
【0015】
前記駆動回路は、電子タバコ内に含まれてもよい。
【0016】
一実施例に係る電子装置は、エアロゾル生成物質を振動させることでエアロゾルを生成する振動子を含むカートリッジ部、および前記カートリッジ部と接続されるボディー部を含み、前記ボディー部は、前記カートリッジ部が前記ボディー部と接続された場合、前記振動子を駆動させるための駆動回路、および前記駆動回の動作を制御する制御部を含み、前記駆動回路は、前記カートリッジ部の前記振動子に電力を供給するために前記振動子の第1端と接続されることができる第1電気的接点、および前記振動子の第2端と接続されることができる第2電気的接点、前記第1電気的接点に接続されるインダクタ(前記インダクタの第1端が前記第1電気的接点に接続される)、前記インダクタの第2端と接続されるソース(source)端を有する第1スイッチ、前記インダクタの第2端と接続されるドレイン(drain)端を有する第2スイッチ(前記第2スイッチのソース端は接地と接続される)、前記第2電気的接点と接続されるソース端を有する第3スイッチ、前記第2電気的接点と接続されるドレイン端を有する第4スイッチ(前記第2スイッチのソース端は接地と接続される)、前記第1スイッチのドレイン端および前記第3スイッチのドレイン端に電圧を供給する第1電源、前記第1スイッチのゲート端および前記第4スイッチのゲート端に電圧を供給する第2電源、および前記第2スイッチのゲート端および前記第3スイッチのゲート端に電圧を供給する第3電源を含むことができる。
【発明の効果】
【0017】
エアロゾル生成装置の振動子を駆動させるための駆動回路を提供することができる。
【0018】
エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【
図2】一実施例によるエアロゾル生成装置の断面図である。
【
図3】一実施例によるエアロゾル発生モジュールの断面図である。
【
図4】一実施例によるカートリッジの概略図である。
【
図6】一実施例による駆動回路を通じて振動子に印加される電圧を示す。
【
図7】一実施例によるフルブリッジモードおよびハーフブリッジモードを切り替えることができる駆動回路を示す。
【
図8】一実施例によるハーフブリッジモードで動作する駆動回路の等価回路を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
実施例に対する特定の構造的または機能的な説明は、単に例示のための目的で開示されているものであり、様々な形態に変更して具現されることができる。よって、実際に具現される形態は開示された特定の実施例にのみ限定されるのではなく、本明細書の範囲は、実施例で説明した技術的思想に含まれる変更、均等物、または代替物を含む。
【0021】
第1または第2などの用語を様々な構成要素を説明するために使用するが、このような用語はある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ解釈されるべきである。例えば、第1構成要素は第2構成要素とも呼ぶことができ、同様に第2構成要素は第1構成要素とも呼ぶことができる。
【0022】
ある構成要素が他の構成要素に「接続されて」いると言及された際には、その他の構成要素に直接接続されているか、または接続されていても、その間に他の構成要素が存在することもあると理解されるべきである。
【0023】
単数の表現は、文脈上明白に異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、説明された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためであり、1つまたはそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないことと理解すべきである。
【0024】
特に定義されない限り、技術的または科学的用語を含んでここで使用されるすべての用語は、該技術分野における通常の知識を有する者により一般に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に使用される、辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書において明確に定義されない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0025】
以下、実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面を参照して説明するにあたり、参照符号にかかわらず同一の構成要素には同一の参照符号を付し、これに対する重複説明は省略する。
【0026】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0027】
一実施例によると、
図1のエアロゾル生成装置100は、制御部110、センシング部120、出力部130、バッテリ140、ヒータ150、ユーザ入力部160、メモリ170、および通信部180を含む。但し、エアロゾル生成装置100の内部構造は、
図1に示されているものに限定されない。すなわち、エアロゾル生成装置100の設計により、
図1に示されている構成の一部が省略され、または新しい構成がさらに加えられてもよいことは、本実施例に係る技術分野における通常の知識を有する者であれば理解できるであろう。
【0028】
センシング部120は、エアロゾル生成装置100の状態、またはエアロゾル生成装置100周辺の状態を感知し、感知された情報を制御部110に伝達する。制御部110は、前記感知された情報に基づいて、ヒータ150の動作制御、喫煙の制限、エアロゾル発生物品(例:エアロゾル発生物品、カートリッジなど)の挿入有無の判断、報知表示などのような様々な機能が行われるように、エアロゾル生成装置100を制御する。
【0029】
センシング部120は、温度センサ122、挿入感知センサ124、およびパフセンサ126の少なくとも1つを含むが、これに限定されない。
【0030】
温度センサ122は、ヒータ150(または、エアロゾル生成物質)が加熱される温度を感知する。エアロゾル生成装置100は、ヒータ150の温度を感知する別途の温度センサを含むか、ヒータ150そのものが温度センサの役割をする。または、温度センサ122は、バッテリ140の温度をモニタリングするようにバッテリ140の周りに配置されたものであってもよい。
【0031】
挿入感知センサ124は、エアロゾル発生物品の挿入および/または除去を感知する。例えば、挿入感知センサ124は、フィルムセンサ、圧力センサ、光センサ、抵抗性センサ、容量性センサ、誘導性センサ、および赤外線センサの少なくとも1つを含み、エアロゾル発生物品の挿入および/または除去による信号変化を感知する。
【0032】
パフセンサ126は、気流通路または気流チャネルの様々な物理的変化に基づいてユーザのパフを感知する。例えば、パフセンサ126は、温度変化、流量(flow)変化、電圧変化、および圧力変化のいずれか1つに基づいてユーザのパフを感知する。
【0033】
センシング部120は、前述のセンサ122~126の他に、温/湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、およびRGBセンサ(illuminance sensor)の少なくとも1つをさらに含む。各センサの機能は、その名称から通常の技術者が直観的に推論することができるので、具体的な説明は省略される。
【0034】
出力部130は、エアロゾル生成装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供する。出力部130は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、および音響出力部136の少なくとも1つを含んでもよいが、これに限定されない。ディスプレイ部132とタッチパッドがレイヤ構造を成してタッチスクリーンとして構成される場合、ディスプレイ部132は、出力装置だけでなく、入力装としても使用される。
【0035】
ディスプレイ部132は、エアロゾル生成装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供する。例えば、エアロゾル生成装置100に関する情報は、エアロゾル生成装置100のバッテリ140の充/放電状態、ヒータ150の予熱状態、エアロゾル発生物品の挿入/除去状態、またはエアロゾル生成装置100の使用が制限される状態(例:異常物品の感知)などの様々な情報を意味し、ディスプレイ部132は、前記情報を外部に出力する。ディスプレイ部132は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などである。また、ディスプレイ部132は、LED発光素子の形態であってもよい。
【0036】
ハプティック部134は、電気的信号を機械的な刺激または電気的な刺激に変換してエアロゾル生成装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供してもよい。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、または電気刺激装置を含む。
【0037】
音響出力部136は、エアロゾル生成装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供してもよい。例えば、音響出力部136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力する。
【0038】
バッテリ140は、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給してもよい。バッテリ140は、ヒータ150が加熱されるように電力を供給する。また、バッテリ140は、エアロゾル生成装置100内に備えられた他の構成(例:センシング部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、および通信部180)の動作に必要な電力を供給する。バッテリ140は、充電可能なバッテリ、または使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ140は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに限定されない。
【0039】
ヒータ150は、バッテリ140から電力を供給されてエアロゾル生成物質を加熱してもよい。
図1に示されていないが、エアロゾル生成装置100は、バッテリ140の電力を変換してヒータ150に供給する電力変換回路(例:DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。また、エアロゾル生成装置100が誘導加熱方式でエアロゾルを生成する場合、エアロゾル生成装置100は、バッテリ140の直流電源を交流電源に変換するDC/ACコンバータをさらに含んでもよい。
【0040】
制御部110、センシング部120、出力部130、ユーザ入力部160、メモリ170、および通信部180は、バッテリ140から電力を供給されて機能してもよい。
図1に示されていないが、バッテリ140の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えばLDO(low dropout)回路または電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0041】
ヒータ150は、任意の適合の電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、適合の電気抵抗性物質は、チタン、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、錫、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属または金属合金であるが、これに限定されない。また、ヒータ150は、金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などで具現されるが、これに限定されない。
【0042】
ヒータ150は、誘導加熱方式のヒータであってもよい。例えば、ヒータ150は、コイルにより印加された磁場を通じて発熱してエアロゾル生成物質を加熱するサセプタを含んでもよい。
【0043】
一実施例において、ヒータ150は、超音波振動をエアロゾル生成物質に提供する振動子であってもよい。例えば、振動子によりエアロゾル生成物質が超音波で振動する場合、エアロゾル生成物質がエアロゾル化される。
【0044】
一実施例において、ヒータ150は、複数のヒータを含んでもよい。例えば、ヒータ150は、エアロゾル発生物品を加熱するための第1ヒータおよび液状を加熱するための第2ヒータを含んでもよい。
【0045】
ユーザ入力部160は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力したりしてもよい。例えば、ユーザ入力部160は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容量方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線感知方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これに制限されない。また、
図1に示されていないが、エアロゾル生成装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどのような接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどのような接続インターフェースを通じて他の外部装置と接続して情報を送受信したり、バッテリ140を充電したりすることができる。
【0046】
メモリ170は、エアロゾル生成装置100内で処理される各種のデータを保存するハードウェアであって、制御部110で処理されたデータおよび処理されるデータを保存する。メモリ170は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、RAM(random access memory)、SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクの少なくとも1つのタイプの保存媒体を含む。メモリ170は、エアロゾル生成装置100の動作時間、最大パフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル、およびユーザの喫煙パターンに関するデータなどを保存する。
【0047】
通信部180は、他の電子装置との通信のための少なくとも1つの構成要素を含んでもよい。例えば、通信部180は、近距離通信部182および無線通信部184を含む。
【0048】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイファイ)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに限定されない。
【0049】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例:LANまたはWAN)通信部などを含むが、これに限定されない。無線通信部184は、加入者情報(例:国際モバイル加入者識別子(IMSI)を用いて通信ネットワーク内でエアロゾル生成装置100を確認および認証することもできる。
【0050】
制御部110は、エアロゾル生成装置100の全般的な動作を制御してもよい。一実施例において、制御部110は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行できるプログラムが保存されたメモリの組み合わせで具現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで具現されてもよいことが、本実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば理解できるであろう。
【0051】
制御部110は、バッテリ140の電力をヒータ150に供給することを制御することによりヒータ150の温度を制御してもよい。例えば、制御部110は、バッテリ140とヒータ150との間のスイッチング素子のスイッチングを制御することにより電力供給を制御する。他の例において、制御部110の制御命令に従って、加熱直接回路がヒータ150への電力供給を制御することもできる。
【0052】
制御部110は、センシング部120により感知された結果を分析し、以後行われる処理を制御してもよい。例えば、制御部110は、センシング部120により感知された結果に基づいて、ヒータ150の動作が開始または終了するようにヒータ150に供給される電力を制御する。他の例としては、制御部110は、センシング部120により感知された結果に基づいて、ヒータ150が所定の温度まで加熱されるか、または適切な温度を維持するように、ヒータ150に供給される電力の量および電力が供給される時間を制御する。
【0053】
制御部110は、センシング部120により感知された結果に基づいて、出力部130を制御してもよい。例えば、パフセンサ126を通じてカウントされたパフ回数が、既設定された回数に到逹すると、制御部110は、ディスプレイ部132、ハプティック部134、および音響出力部136の少なくとも1つを通じてユーザにエアロゾル生成装置100がすぐに終了することを予告することができる。
【0054】
一実施例において、制御部110は、センシング部120により感知されたエアロゾル発生物品の状態により、ヒータ150への電力供給時間および/または電力供給量を制御してもよい。例えば、エアロゾル発生物品が過湿状態である場合に、制御部110は、誘導コイルへの電力供給時間を制御して、エアロゾル発生物品が一般的な状態である場合よりも予熱時間を増加させることができる。
【0055】
一実施例は、コンピュータにより実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータで実行可能な命令語を含む記録媒体の形でも具現される。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータによりアクセスすることができる任意の可用媒体であってもよく、揮発性および非揮発性媒体、分離型および非分離型媒体をすべて含む。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ保存媒体および通信媒体をすべて含み得る。コンピュータ保存媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法、または技術で具現された揮発性および非揮発性、分離型および非分離型媒体をすべて含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他送信メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0056】
図2は、一実施例によるエアロゾル生成装置の断面図である。
【0057】
一実施例によれば、エアロゾル生成装置200(例:
図1のエアロゾル生成装置100)は、ハウジング210、エアロゾル発生モジュール220、カートリッジ230、駆動回路235、制御部240、マウスピース250、バッテリ260、および補助要素270を含んでいる。
【0058】
一実施例において、ハウジング210は、様々な電子/機械コンポネントを収容するように構成されている。例えば、エアロゾル発生モジュール220、カートリッジ230、駆動回路235、制御部240、バッテリ260、および補助要素270はいずれもハウジング210の内部に収容され、外部の刺激(例えば、ゴミ、衝撃、熱等)から安全に保護される。他の例として、エアロゾル生成装置200は、エアロゾル発生モジュール220とカートリッジ230を含むカートリッジ部、および駆動回路235と制御部240とバッテリ260とを含むボディー部で構成されてもよい。補助要素270は、カートリッジ部またはボディー部のどちらに含まれてもよい。
【0059】
一実施例において、エアロゾル発生モジュール220は、超音波振動部222、表面弾性波振動部224、および伝達要素226を含む。一実施例によるエアロゾル発生モジュール220について、以下において
図3を参照して詳しく説明される。
【0060】
一実施例において、カートリッジ230は、ハウジング210の内部に配置され、エアロゾル形成基材(例:エアロゾル生成物質)を貯蔵する。エアロゾル形成基材は、気相、液相、固相の少なくともいずれか1つの状態でカートリッジ230の内部に貯蔵されている。エアロゾル形成基材は、好ましくは液相の状態でカートリッジ230の内部に貯蔵される。例えば、液状のエアロゾル形成基材は、揮発性タバコの香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。例えば、液状のエアロゾル形成基材は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メンソール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種のフルーツの香り成分などを含んでもよいが、これに限定されない。香味剤は、ユーザに様々な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、およびビタミンEの少なくとも1つが混合されたものであってもよいが、これに限定されない。また、液状のエアロゾル形成基材は、グリセリンおよびプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0061】
一実施例によるカートリッジ230について、以下において
図4を参照して詳しく説明される。
【0062】
一実施例において、駆動回路235は、超音波振動部222が駆動回路235に電気的に接続される場合、超音波振動部222に電力を供給する。例えば、超音波振動部222に供給される電力の大きさは、制御部240により制御されてもよい。電力の大きさによって超音波振動部222の振動数などが制御されてもよい。一実施例による駆動回路235が以下において
図5を参照して詳しく説明される。
【0063】
一実施例において、制御部240は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、複数の論理ゲートのアレイで具現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとこのマイクロプロセッサで実行できるプログラムが保存されたメモリの組み合わせで具現されてもよい。一実施例によるエアロゾル生成装置200に含まれた制御部240により、エアロゾル発生モジュール220の超音波振動部222および表面弾性波振動部224の振動の有無および振動数が制御されてもよい。一実施例による制御部240が以下においてより詳しく説明される。
【0064】
一実施例において、マウスピース250は、ユーザの口部と接する部分であり、エアロゾルは、マウスピース250に含まれるエアロゾルの流れる経路を介してユーザに移行される。一実施例において、マウスピース250はハウジング210の一端部に配置され、好ましくは、マウスピース250はハウジング210の一端部面と接するように配置される。
【0065】
一実施例において、バッテリ260(例:
図1のバッテリ140)は、エアロゾル生成装置200の作動に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ260は、エアロゾル発生モジュール220の超音波振動部222および表面弾性波振動部224が振動するように電力を供給することができ、制御部240の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ260は、エアロゾル生成装置200に設置されたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0066】
一実施例において、補助要素270は、弾性体272、電極ピン274、および電線276を含む。一実施例による補助要素270は、前述のモジュールおよび/またはユニットの他に、エアロゾル生成装置200がスムースに作動するための他の追加のユニットを含んでもよい。一実施例による弾性体272は、エアロゾル発生モジュール220と隣接して配置され、カートリッジ230からエアロゾル形成基材がエアロゾル発生モジュール220にスムースに伝達されるように、弾性体272は圧縮されてエアロゾル生成モジュール220に圧力をかけてもよい。弾性体272の圧縮によりエアロゾル発生モジュール220の伝達要素226およびカートリッジ230の間の距離がさらに短くなることで、カートリッジ230に貯蔵された気相、液相、または固相の少なくともいずれか1つの状態を有するエアロゾル発生基材がエアロゾル発生モジュール220に効率的に伝達される。一実施例による電極ピン274および電線276は、制御部240およびバッテリ260とエアロゾル発生モジュール220とを接続して、バッテリ260がエアロゾル発生モジュール220に電力を伝達し、制御部240がエアロゾル生成モジュール220を制御するようにすることができる。
【0067】
以下において、制御部240により制御されるエアロゾル発生モジュール220について説明する。一実施例において、制御部240は、エアロゾル生成装置200が少なくとも2つのモードのうちいずれかのモードで作動するように制御することができる。
【0068】
一実施例による第1モードは、超音波振動部222および表面弾性波振動部224が同時に振動するモードに該当する。第1モードにおいて、超音波振動部222および表面弾性波振動部224が互いに異なる振動数と互いに異なる振動週期で振動することで、主振動(main-vibration)部材および副振動(sub-vibration)部材として作用する。超音波振動部222が主振動部材である場合は、表面弾性波振動部224が副振動部材である。表面弾性波振動部224が主振動部材である場合は、超音波振動部222が副振動部材である。主振動部材によりエアロゾルが発生されると、副振動部材によりエアロゾル発生量がさらに豊富になる。
【0069】
一実施例による第2モードは、超音波振動部222および表面弾性波振動部224のいずれか一方が先に振動して伝達要素226のエアロゾル形成基材を予熱し、超音波振動部222および表面弾性波振動部224の他方が以降振動してエアロゾルを発生させるモードである。エアロゾル形成基材が液状である場合に、一般的にエアロゾル形成基材は粘度が高い。エアロゾル形成基材がさらにスムースにエアロゾル化されるためには、一定の水準の熱を加えて予熱させることが好ましい。よって、超音波振動部222および表面弾性波振動部224のいずれか一方が振動して伝達要素226に含まれたエアロゾル形成基材が予熱された後に他方が振動するようにすることで、さらに豊富なエアロゾルを発生させることができる。特に、超音波振動部222の振動によりエアロゾル形成基材が一定の温度(例:キュリー温度)以上に予熱される場合、超音波振動部222に含まれたユニットが損傷されて装置が損傷されることがある。よって、表面弾性波振動部224を通じて予熱されてから超音波振動部222によりエアロゾルが発生されると、装置の耐久性がさらに良くなる。
【0070】
一実施例による制御部240は、前述の第1モードおよび第2モードの他にも様々なモードでエアロゾル生成装置200を動作させてもよい。
【0071】
図3は、一実施例によるエアロゾル発生モジュールの断面図である。
【0072】
図3を参照すると、一実施例によるエアロゾル発生モジュール220に含まれる伝達要素226は、超音波振動部222および/または表面弾性波振動部224と向い合うかまたは隣接して配置される第1面226a、および第1面226aの反対側に配置される第2面226bを含む。一実施例による伝達要素226は、第1面226aが超音波振動部222および/または表面弾性波振動部224と向い合うように配置されてもよく、好ましくは、第1面226aの一部領域は超音波振動部222と隣接し、第1面226aの残りの一部領域は表面弾性波振動部224と隣接してもよい。このように、超音波振動部222および表面弾性波振動部224の相互作用によりエアロゾル発生効率が向上する。一実施例によるエアロゾル発生モジュール220は、超音波振動部222および表面弾性波振動部224の少なくとも1つの振動により摩擦熱が発生し、圧電体および/または圧電基板224-1を通じて電気的エネルギーが機械的エネルギーに変換される過程で、一部の電気的エネルギーは熱エネルギーに変換される。熱および熱エネルギーはエアロゾル形成基材を加熱することができ、温度が上昇したエアロゾル形成基材の粘度が下がることで、超音波振動部222および表面弾性波振動部224によりエアロゾルがさらにスムースに発生される。
【0073】
一実施例による超音波振動部222は、圧電体を含んでもよい。一実施例による圧電体は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換できる変換素子であって、制御部(例:
図1の制御部110)の制御により超音波を発生させる。一実施例において、分極処理された圧電体に交流電源が印加される場合、圧電体は膨脹と収縮を繰り返す。これにより、超音波振動部222は固有周波数で振動する。一実施例において、超音波振動部222は圧電体と接触する振動板(図示せず)をさらに含んでもよい。圧電体と接触された振動板は、圧電体の膨脹と収縮により圧電体とともに固有周波数で振動する。該技術分野における通常の技術者であれば、圧電振動素子の原理について自明に理解できるので、これに対するより詳細な説明は省略する。
【0074】
一実施例による超音波振動部は、圧電変換器(piezoelectric transducer)およびメッシュプレートを含んでもよい。圧電変換器は、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換できる変換素子であって、制御部(例:
図1の制御部110)の制御により超音波を発生させる。一実施例によるメッシュプレートは、エアロゾル形成基材と接してエアロゾル形成基材を霧化(エアロゾル化)させる。圧電変換器により発生した振動は、エアロゾル形成基材に対して圧力波を発生させ、圧力波はメッシュプレートの微細メッシュの網目に基材を押し込んでエアロゾル形成基材を霧化させることができる。
【0075】
一実施例による表面弾性波振動部224は、圧電基板224-1および変換器224-2を含んでもよい。変換器224-2は、第1電極および第2電極を含んでもよい。一実施例による第1電極および第2電極は、それぞれ2つ以上のフィンガーを含んでもよい。変換器224-2の電極の個別のフィンガーに印加された電圧により、フィンガーの間で生成される圧電基板上の引張および圧縮変形が発生する。これにより圧電基板224-1が振動する。一実施例による電極のフィンガー間の間隔は、機械的波動の波長(wavelength)に対応できる。このように発生された機械的波動は、一般的にナノメートルスケールの振幅を有し、圧電基板224-1の表面に伝って伝播される。一実施例による表面弾性波振動部224で発生する表面弾性波によりエアロゾルが発生する。
【0076】
一実施例において、表面弾性波振動部224として一般に公知のSAWセンサチップが用いられる。一実施例によるSAWセンサチップは、典型的に圧電基板224-1上に配置された電極を含む少なくとも1つ以上のインターデジタル変換器(Interdigital Transducer)を含んでもよい。
【0077】
一実施例による伝達要素226は、第1面226aおよび第2面226bを含んでもよい。伝達要素226の第1面226aの一部領域は、超音波振動部222と隣接し、第1面226aの残りの一部領域は、表面弾性波振動部224と隣接する。例えば、伝達要素226の第1面226aは、第1領域Z1および第2領域Z2を含んでもよい。一実施例において、伝達要素226の第1面226aの第1領域Z1は、超音波振動部222とオーバーラップされる領域であってもよい。伝達要素226の第1面226aの第2領域Z2は、表面弾性波振動部224とオーバーラップされる領域であってもよい。一実施例によれば、第1領域Z1および第2領域Z2の面積は、超音波振動部222および表面弾性波振動部224の大きさにより変わり得る。
【0078】
一実施例による伝達要素226は、カートリッジからエアロゾル形成基材を伝達するための毛細管要素(例えば、紙ストリップまたは芯(wick))であってもよいが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0079】
図4は、一実施例によるカートリッジの概略図である。
【0080】
一実施例によるカートリッジ230は、第1端部壁230a、第1端部壁230aの反対側に配置される第2端部壁230b、第1端部壁230aと第2端部壁230bを接続する外周壁230c、および内周壁230dを含み、第1端部壁230a、第2端部壁230b、外周壁230c、および内周壁230dの間には、エアロゾル形成基材を貯蔵する貯蔵空間232が形成される。
【0081】
上記の場合、カートリッジ230は、第1端部壁230aおよび第2端部壁230bを貫く貫通孔を含んでもよい。よって、伝達要素226の上部(例:
図3の伝達要素226の第2面226b)から形成されるエアロゾルが貫通孔を介して移動することができる(
図2参照)。すなわち、一実施例によるカートリッジ230は、第1端部壁230aおよび第2端部壁230bを貫通し、内周壁230dにより囲まれた気流パス(例:
図2の気流パスP)を含み、エアロゾルは気流パスPを介してマウスピース250に伝達されてユーザの口部に至ることになる。
【0082】
【0083】
一実施例による駆動回路500は、エアロゾル生成装置のボディー部に含まれてもよく、カートリッジ部に含まれた振動子510(例:
図2の超音波振動子222)に電力を供給してもよい。駆動回路500は、振動子510の第1端と接続されることができる第1電気的接点511、振動子510の第2端と接続されることができる第2電気的接点513、第1電気的接点511に第1端が接続されるインダクタ520(例:コイル)、インダクタ520の第2端にソース(source)端が接続された第1スイッチ(SW1)531、インダクタ520の第2端にドレイン(drain)端が接続され、ソース端子が接地に接続された第2スイッチ(SW2)533、第2電気的接点513にソース端が接続された第3スイッチ(SW3)535、ドレイン端が第2電気的接点513と接続され、ソース端が接地に接続される第4スイッチ537、第1スイッチ531のドレイン端および第3スイッチ535のドレイン端に電圧を供給する第1電源501、第1スイッチ531のゲート端および第4スイッチ537のゲート端に電圧を供給する第2電源(V2)503、および第2スイッチ533のゲート端および第3スイッチ535のゲート端に電圧を供給する第3電源(V3)505を含む。例えば、第1スイッチ531、第2スイッチ533、第3スイッチ535、および第4スイッチ537はそれぞれ、FET(field effect transistor)に基づいたスイッチであってもよい。ここで、2つの構成要素が「接続可能である」とは、ある構成要素を含むエアロゾル生成装置の脱着部(例:カートリッジ部)が、他の構成要素を含むエアロゾル生成装置の他の脱着部(すなわち、ボディー部)に結合されるとき、その構成要素が互いに接続される構成を意味する。
【0084】
一実施例によれば、振動子510はカートリッジ部に含まれてもよく、カートリッジ部がボディー部に機械的に結合する場合、振動子510が、結合により駆動回路500の第1電気的接点511および第2電気的接点513に電気的に接続されてもよい。第1電気的接点511および第2電気的接点513が振動子510を介して接続される場合、制御部240は振動子510の結合を認識して、駆動回路500を通じて振動子510に電力を供給することができる。
【0085】
一実施例による第1電源501は、第1スイッチ531のドレイン端および第3スイッチ535のドレイン端に直流電圧を供給することができる。例えば、直流電圧は15V以下(例:10V)であってもよく、記載された実施例に限定されない。
【0086】
一実施例による第2電源503は、第1スイッチ531のゲート端および第4スイッチ537のゲート端に第1交流電圧を供給し、第3電源505は、第2スイッチ533のゲート端および第3スイッチ535のゲート端に第2交流電圧を供給することができる。例えば、第1交流電圧のピーク値および第2交流電圧のピーク値は4V以下であってもよく、記載した実施例に限定されない。
【0087】
一実施例による第2電源503および第3電源505は、交互に動作することができる。すなわち、第2電源503および第3電源505は同時に動作しない。駆動回路500により提供される振動子510の第1端および第2端の間の電圧(すなわち、振動子510が駆動回路に電気的に接続されるときの第1電気的接点511と第2電気的接点513との間の電圧)は、100V以上であってもよく、記載された実施例に限定されない。
【0088】
前記駆動回路500を用いる場合、ブーストコンバータ形態の駆動回路のスイッチ印加電圧(例:17V)に対して低い電圧(例:10V)でも、振動子510の振動を発生させるための高電圧の印加が可能である。
【0089】
駆動回路500のスイッチに印加される電圧は、直接にスイッチのドレインに印加される電圧(例:10V)であるので、高い電圧を処理できるスイッチが必要ではない。これにより、駆動回路500にRds(on)抵抗の低いスイッチが適用され得るので、部品の発熱などの問題が改善できる。
【0090】
図6は、一実施例による駆動回路を通じて振動子に印加される電圧を示す。
【0091】
一実施例による
図5の駆動回路500を通じて振動子510の第1端および第2端に印加される電圧の波形610が示される。例えば、駆動回路500の第1電源501が10V直流電圧を供給し、第2電源503および第3電源505の交流電圧を交互に供給することができる。実験のために設定された第2電源503および第3電源505の交流電圧は、それぞれピークが3.3V、遅延時間(TD)が0、上昇(TR)が10n、下降時間(TF)が10n、パルス幅(PW)が0.16u、週期(PER)が0.32uである。
【0092】
前記条件によれば、約20usの時点で振動子510の両端の電圧は500Vに至る。振動子510の両端の電圧の大きさは、第2電源503および第3電源505の動作周波数およびスイッチに印加される電圧および電流の調節により制御できる。
【0093】
図7は、一実施例によるフルブリッジモードおよびハーフブリッジモードを切り替えることができる駆動回路を示す。
【0094】
一実施例によれば、駆動回路700は、
図5を参照して、駆動回路500に比べて、第2電気的接点713に接続される第5スイッチ738、および第3スイッチ735のドレイン端および第1電源701の間に位置する第6スイッチ739をさらに含む。第6スイッチ739のソース端は、第3スイッチ735のドレイン端に接続され、第6スイッチ739のドレイン端は、第1電源701に接続される。例えば、第5スイッチ738のゲート端に供給される第1制御信号および第6スイッチ739のゲート端に供給される第2制御信号は、互いに異なってもよく、第1制御信号および第2制御信号は、制御部240により供給されてもよい。
【0095】
図8は、一実施例によるハーフブリッジモードで動作する駆動回路の等価回路を示す。
【0096】
一実施例によれば、第1制御信号がロー(LOW)であり、第2制御信号がハイハイ(HIGH)である場合、駆動回路700はフルブリッジモードで動作する。逆に第1制御信号がハイ(HIGH)で、第2制御信号がロー(LOW)である場合、駆動回路700はハーフブリッジモードで動作する。
図8は、ハーフブリッジモードで動作する駆動回路700の等価回路800を示す。
【0097】
一実施例によれば、第2電源703および第3電源705が交互に動作する場合、振動子710に流れる電流の方向も交互に変わる。
【0098】
フルブリッジモードに比べてハーフブリッジモードでは、振動部710にかかる最大電圧が減少するが、駆動回路700が消耗する全体の電力も減少する。これと関連して、エアロゾル生成装置200が相対的に少ない量のエアロゾルを生成するモードで動作する場合、ハーフブリッジモードが用いられる。例えば、ハーフブリッジモードで第1電気的接点711と第2電気的接点713の電圧(すなわち、振動子710の両端の電圧)は50V以上であってもよい。
【0099】
実施例による方法は、様々なコンピュータ手段を通じて行われるプログラム命令の形態で具現されてコンピュータで読み取り可能な媒体に記録される。前記コンピュータで読み取り可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、実施例のために特別に設計されて構成されたものであるか、またはコンピュータソフトウェア当業者に公知で使用可能なものである。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例は、コンパイラにより作われるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータにより実行することができる高級言語コードを含む。上記のハードウェア装置は、実施例の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成され、その逆も同様である。
【0100】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム(computer program)、コード(code)、命令(instruction)、またはこれらの1つ以上の組み合わせを含み、所望に従って動作するように処理装置を構成したり、独立的にまたは結合的に(collectively)処理装置に命令したりすることができる。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置により解釈され、または処理装置に命令またはデータを提供するために、あるタイプの機械、構成要素(component)、物理的装置、仮想装置(virtual equipment)、コンピュータ保存媒体または装置、または伝送される信号波(signal wave)に、永久的にまたは一時的に具体化(embody)される。ソフトウェアは、ネットワークで接続されたコンピュータシステム上に分散して、分散された方法で保存されまたは実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に保存されてもよい。
【0101】
以上のように、実施例が限定された図面によって説明されたが、該技術分野における通常の知識を有する者であれば、上記に基づいて様々な技術的修正および変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる手順で行われ、および/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合または組み合され、または他の構成要素または均等物によって交換または置き換えられても、適切な結果が達成されることができる。
【0102】
よって、他の具現例、他の実施例および特許請求の範囲と等しいものなども、後述の特許請求の範囲の範囲に属する。
【国際調査報告】