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特表2024-530913閉鎖系移送装置用熱可塑性エラストマー組成物
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  • 特表-閉鎖系移送装置用熱可塑性エラストマー組成物 図1
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  • 特表-閉鎖系移送装置用熱可塑性エラストマー組成物 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】閉鎖系移送装置用熱可塑性エラストマー組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 53/00 20060101AFI20240820BHJP
   C08L 23/10 20060101ALI20240820BHJP
   C08L 91/00 20060101ALI20240820BHJP
   A61J 1/20 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
C08L53/00
C08L23/10
C08L91/00
A61J1/20 314C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505510
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-04-01
(86)【国際出願番号】 US2022038881
(87)【国際公開番号】W WO2023009819
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/227,570
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェン ユエン
(72)【発明者】
【氏名】シエンホン フォン
【テーマコード(参考)】
4C047
4J002
【Fターム(参考)】
4C047AA05
4C047AA11
4C047AA27
4C047CC04
4J002AE05Y
4J002BB11X
4J002BP01W
4J002BP03W
4J002FD02Y
4J002GB00
(57)【要約】
40~50%のスチレン系ブロック共重合体、0~10%のポリプロピレン、および45~60重量%の鉱油を含む閉鎖系移送装置用膜。この膜は、シリンジアダプタ、患者用コネクタ、バイアルアダプタ、IVバッグスパイクなどのような、閉鎖系移送装置またはシステムの任意の要素に利用することができる。この膜は、シリンジアダプタのカニューレが膜を穿刺し、1時間以上などの長時間穿刺された位置に留まる場合にも使用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチレン系ブロック共重合体40~50重量%、ポリプロピレン0~10重量%、鉱油45~60重量%からなる材料を含む閉鎖系移送装置用膜。
【請求項2】
前記材料が26.5~38.5のショアA硬度を有する、請求項1に記載の膜。
【請求項3】
前記材料が4Mpaより大きい引張強さを有する、請求項1または請求項2に記載の膜。
【請求項4】
前記材料が15kNmを超える引裂抵抗を有する、請求項1~3のいずれかに記載の膜。
【請求項5】
前記材料が17%未満の96時間圧縮永久歪みを有する、請求項1~4のいずれかに記載の膜。
【請求項6】
前記材料が0.07未満のtanδを有する、請求項1~5のいずれかに記載の膜。
【請求項7】
前記材料の外面がシリコーンオイルを含まない、請求項1~6のいずれかに記載の膜。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の分野
本開示は、一般に、閉鎖系移送装置(closed system transfer device)用の熱可塑性エラストマー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願との相互参照
本出願は、2021年7月30日に出願された米国仮出願シリアル番号63/227,570の優先権を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
関連技術の説明
がん治療薬などの危険な薬剤を再構成、運搬、投与する医療従事者は、これらの薬剤への曝露のリスクにさらされ、医療環境における危険をもたらす可能性がある。意図しない化学療法への曝露は、神経系に影響を与え、生殖器系を障害し、将来血液がんを発症するリスクの増大をもたらす可能性がある。いくつかの薬剤は投与前に溶解または希釈する必要があり、その際、ある容器から粉末状または液体状の薬剤が入った密封バイアルに、注射針を使って溶媒を移す必要がある。薬剤は、バイアル瓶から針を抜く際や、針がバイアル瓶内にある間に、バイアル瓶の内部と周囲の大気との間に圧力差がある場合、不注意に気体の形で、またはエアロゾル化によって大気中に放出される可能性がある。医療従事者が有毒な薬剤にさらされるリスクを低減するため、これらの薬剤の移送は、閉鎖系の移送装置またはシステムを利用して行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0297454号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
閉鎖系移送装置またはシステムは、構成要素間の流体の安全な移送を確実にするために膜を利用することができる。例えば、シリンジアダプタは、患者用コネクタ(patient connector)、IVバッグスパイク、またはバイアルアダプタなどの接合用コンポーネントの膜に接触する膜を含むことができる。膜は、熱硬化性イソプレンゴムから形成されることがあり、シリンジアダプタの針によって貫通される。従って、針が膜を貫通する際に小さな材料粒子が生じ、患者に危険をもたらす可能性がある膜の断片化を抑制しつつ、膜は密封要件および漏出要件を満たす必要がある。シリコーンオイルのような潤滑剤を針の表面と膜に塗布することで、膜の断片化を最小限にすることができる。しかしながら、針と膜の表面への潤滑剤の使用は、漏出性能、断片化、およびシリンジアダプタを通る流量に影響を及ぼす可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の上記および他の特徴および利点、ならびにそれらを達成する手法は、添付の図面と併用した本開示の態様の以下の説明を参照することにより、より明らかになり、本開示自体がよりよく理解されるであろう:
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本出願の一態様又は実施形態による患者用コネクタの正面図である。
図2図2は、図1の患者用コネクタの断面図である。
図3図3は、図1の患者用コネクタの断面図であり、患者用コネクタがシリンジアダプタに挿入される状態を示す。
図4図4は、図1の患者用コネクタの断面図であり、患者用コネクタがシリンジアダプタに挿入された状態を示す。
図5図5は、膜断片化の最終スコアと平均試験結果を示すグラフである。
図6図6は、カテゴリー2(50um≦x≦100um)およびカテゴリー3(x>100um)における膜断片化個体値プロットの計数粒子数および平均値を示すグラフである。
図7図7は、断片化の平均最終スコアとオイルパーセントの散布図を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
対応する参照文字は、複数の視野全体にわたって対応する部分を示す。本明細書に記載された例示は、本開示の例示的な態様を示すものであり、かかる例示は、本開示の範囲をいかなる様式においても限定するものとして解釈されるべきではない。
詳細な説明
【0009】
以下の説明は、当業者が本発明を実施するために企図された記載された態様を実施および使用できるようにするために提供される。しかしながら、様々な修正、等価物、変形、および代替物は、当業者には容易に明らかなままであろう。そのような修正、変形、等価物、および代替物の全ては、本発明の精神および範囲に含まれることが意図される。
【0010】
以下の説明において、用語「上(upper)」、「下(lower)」、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「頂部(top)」、「底部(bottom)」、「横(lateral)」、「縦(longitudinal)」、およびこれらの派生語は、図面の図において方向付けられた本発明に関するものとする。しかしながら、本発明は、明示的に反対の指定がある場合を除き、様々な代替的変形を想定し得ることを理解されたい。また、添付図面に図示され、以下の明細書に記載された特定の装置は、本発明の単なる例示的な態様であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示された態様に関連する特定の寸法および他の物理的特性は、限定的なものとみなされるべきではない。
【0011】
別段の指示がない限り、本明細書で開示されるすべての範囲または比率は、開始値および終了値、ならびにそこに包含されるあらゆる部分範囲または部分比率を包含すると理解されるべきである。例えば、「1~10」の規定された範囲または比率は、最小値1と最大値10との間の(およびそれを包含する)あらゆる部分範囲または部分比率、すなわち、最小値1以上で始まり最大値10以下で終わるあらゆる部分範囲または部分比率を含むと考えられるべきである。
【0012】
「第1」、「第2」などの用語は、特定の順序や時系列を指すことを意図するものではなく、異なる条件、特性、要素を指す。
【0013】
本明細書において、「少なくとも1つの」は「1つ以上の」と同義である。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」という表現は、A、B、またはCのうちのいずれか1つ、またはA、B、またはCのうちのいずれか2つ以上の組み合わせを意味する。例えば、「A、B、Cのうち少なくとも1つ」には、A単独の1つ以上、B単独の1つ以上、C単独の1つ以上、Aの1つ以上およびBの1つ以上、Aの1つ以上およびCの1つ以上、Bの1つ以上およびCの1つ以上、またはA、B、Cのすべての1つ以上が含まれる。
【0014】
本出願の一態様または実施形態において、閉鎖系移送装置用の膜10は、40~50重量%のスチレン系ブロック共重合体、0~10重量%のポリプロピレン、および45~60重量%の鉱油を有する材料を含む。膜10は、シリンジアダプタ、患者用コネクタ、バイアルアダプタ、IVバッグスパイクなどのような、閉鎖系移送装置またはシステムの任意の構成要素に使用することができる。膜10は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2015/0297454号明細書(特許文献1)に示され記載されているシリンジアダプタと共に利用することができる。
【0015】
図1~4を参照すると、膜10は、閉鎖系移送装置またはシステムの1つの構成要素を患者の静脈ラインに接続するために利用される患者用コネクタ16に接続して示されている。例えば、患者用コネクタ16は、シリンジアダプタ18に接続され、シリンジバレルなどの1つの容器から静脈内ライン、IVバッグ、または他の構成要素などの別の容器またはラインへの流体の移送を容易にすることができる。膜10は、膜10がカニューレ20によって穿刺されたときに、膜10を介した漏れを防止するように構成されている。使用中に、シリンジアダプタ18のカニューレ20は、膜10を穿刺し、10秒またはそれより短い時間など、迅速に膜から引き抜かれ得る。膜10はまた、シリンジアダプタ18のカニューレ20が膜10を穿刺し、1時間以上のような長時間、穿刺位置に留まるシナリオで利用されることもある。膜10は、カニューレ20が膜10を穿刺することによって生じる開口部を介した、またはカニューレ20と膜10との間の界面を介したなどの、膜10を介した漏れを防止するように構成されている。膜10の頂部24は、後述するように、他の構成要素の膜と嵌合するように構成されている。膜10は、他の特徴および構造と同様に、フランジ28を含むことができる。
【0016】
再び図1および図2を参照すると、患者用コネクタ16は、第1の端部42および第2の端部44を有する本体40を含み、本体40は通路46を画定し、本体40の第2の端部44にライン接続部48が配置され、本体40の第1の端部42に膜10が配置される。ライン接続部48はルアーロック接続であってもよいが、他の適切な接続を利用してもよい。膜10は、患者用コネクタ16の本体40によって画定された開口部50によって受容される。患者用コネクタ16の開口部50は、通路46よりも広い。患者用コネクタ16の本体40は、本体40の第1の端部42に固定用延長部52を含み、固定用延長部52は半径方向内側に延び、膜10を患者用コネクタ16の本体40に固定するように構成されている。患者用コネクタ16はまた、患者用コネクタ16をシリンジアダプタ18に固定するように構成されたロック配置54を含む。
【0017】
さらなる態様または実施形態において、流体の閉鎖系移送のためのシステム58は、患者用コネクタ16およびシリンジアダプタ18を含むが、システム58は、閉鎖系移送装置またはシステムの他の構成要素を含むこともできる。シリンジアダプタ18は、ハウジング60およびカニューレ20内に受容されたシリンジアダプタ膜62を有するハウジング60を含む。シリンジアダプタ膜62は、図4に示すように、患者用コネクタ16がシリンジアダプタ18のハウジング60内に配置されたときに、シリンジアダプタ18のハウジング60内の第1の位置からハウジング60内の第2の位置に移動可能である。患者用コネクタ16の膜10は、シリンジアダプタ膜62と嵌合するように構成されている。カニューレ20は、患者用コネクタ16がシリンジアダプタ18のハウジング60内に配置されたときに、患者用コネクタ16の膜10とシリンジアダプタ部材62とを穿刺するように構成されている。シリンジアダプタ膜62は、コレット64によって受容されるが、他の適切な配置が利用されてもよい。シリンジアダプタ18は、シリンジバレルに固定されるように構成されたルアーコネクタ66を含む。シリンジアダプタ18の動作は、米国特許出願公開第2015/0297454号明細書(特許文献1)に記載されている。従って、膜10およびシリンジアダプタ部材62は、カニューレ20による膜10、62の穿刺中に材料の断片化を最小限に抑えつつ、閉鎖系を形成するためにシールを維持する必要がある。
【0018】
膜の断片化および密封要件を満たすための1つの潜在的な解決策は、フッ素樹脂またはシリコーンエマルジョンのような潤滑剤または他の低表面エネルギーポリマーを、スプレーコーティングまたは浸漬技術によって膜10の表面に直接塗布し、針と膜の間の摩擦を低下させることである。ポリマーの本質的な移動に制限があるため、この方法は厚い膜には適用できず、多貫通用途および複雑な製造工程に適合しない。もう一つの解決策は、熱可塑性エラストマー(TPE)を使用することである。TPEは伸縮性があるという点では合成ゴムエラストマーに似ているが、その伸縮性について永久架橋構造に依存しない。そのため、配合およびコンパウンディングを介してTPEの特性を最適化することができ、リサイクル性および製造効率をよくするなどの利益も提供する。さらに、イソプレンゴムからTPEに切り替える利点としては、TPEは所望の材料特性に合わせて組成を調整しやすいため、製品要件のトレードオフが少なくなることが挙げられる。
【0019】
1つの態様または実施形態では、膜10には40~63%の範囲の高負荷の鉱油が提供される。得られたTPE材料は、スチレン系ブロック共重合体(SBC)およびポリプロピレン(PP)の適切な選択および適切な添加量により、硬度、引張、引裂、圧縮永久歪みなどを含む他の重要な機械的特性を維持しながら、鉱油由来の固有潤滑性を改善した。膜10との関連で説明したが、以下に説明する材料は、シリンジアダプタ部材62、または閉鎖系移送装置に利用される他の膜に利用することができる。
【0020】
TPE材料は、材料特性評価および製品性能評価の両方を通じて評価された。例えば、表1は、膜10またはシリンジアダプタ部材62での応用のような閉鎖系移送装置の膜応用評価のための、ショアA25から38の範囲の硬度を有する6つのTPE材料の組成を列挙した。引張、引裂、圧縮永久歪み、tanδを含む材料特性は、標準的な方法で評価され、表2にまとめられている。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
材料の特性評価後、6種類のTPEすべてを膜部品に成形し、最終製品に組み立てて、漏れや断片化を含む性能を評価した。表3に示すように、TPE-3~5はすべての要件に合格しましたが、この組成範囲外の他のTPEは、閉鎖系移送装置用途の重要な要件をすべて満たすことができなかった。すべての製品試験結果を考慮すると、45%から60%の鉱油と、40%から50%のSBCおよびPP、より具体的には、充填剤を含まない40%から50%のSBCおよび0%から10%のPPとを含む理想的な組成の柔らかいTPEが、閉鎖系移送装置の膜の用途に最も適していると結論づけられた。
【0024】
【表3】
【0025】
図5に示すように、新しいTPE製剤のオイルの濃度が高いほど、製品の断片化性能も向上したことが示され、この場合において、6つのTPEはすべて、針と膜ポケットにシリコーン潤滑油を塗布することなく断片化に合格した。最も高い63%のオイル装填量を持つTPE-6は、すべての候補の中で最良の断片化性能を示した。図6では、TPE-6が、100um以上の粒子数で、カテゴリー3で最も優れた性能を示し、一方で、オイル%が最も低い40%のTPE-1が同じカテゴリーで最も多くの粒子数を発生させたことも示されている。図7のさらなる分析では、TPEのオイル%と断片化スコア(平均値)との間に直線関係が示され、TPEのオイル%と断片化カテゴリー3の粒子数(平均値)との間にも同様の関係が認められた(図6)。このように、断片化性能はTPEのオイル%と強い相関関係がある。
【0026】
しかし、表3に示すように、TPE-6のようなTPE配合物中のオイルが多すぎると、硬度、引張、引裂、圧縮永久歪み、tanδなどの機械的強度が低くなり、TPE膜の密封能力が損なわれる。TPE-1およびTPE-2のようなTPE配合物中のオイルが少なすぎると、TPE材料の硬度が高くなり、弾性が低くなり、これは、TPE膜の密封能力および閉鎖系移送装置の構成要素に対する針貫通力を損なうことになる。新しいTPE組成物は、鉱油の重量比が45重量%~60重量%の鉱油、40重量%~50重量%のSBCとPPを含む全ポリマー、より具体的には、充填剤を含まない40重量%~50重量%のSBCと、0重量%~10重量%のPPとを含有し、閉鎖系移送装置の膜用途に最適である。
【0027】
閉鎖系移送装置の密封構成要素として新たに配合された熱可塑性エラストマーは、密封用途について、1)45~60%のオイル、40~50%のSBC、0~10%のPPを含む独特な組成は、硬度(Shore A 32.5±6)、引張(>4Mpa)、引裂(>15kNm)、96時間の圧縮永久歪み(<17%)、tanδ(<0.07)を含むバランスのよくとれた機械特性を提供し、針貫通可能な密封部品用途の漏れと断片化を含む要件を全て満たすこと、2)鉱油の装填量を増やすことにより、針貫通可能な隔壁用途について断片化の発生を大幅に低減し、より優れた断片化性能により閉鎖系移送装置製品の安全性および有効性を改善すること、3)針表面および膜ポケット内でのシリコーンオイルの使用を排除し、薬剤とシリコーンオイルとの相互作用を防止し、薬剤送達システムの流量を潜在的に増加することを含む、独特な特性を提供する。
【0028】
本開示は例示的な設計を有するものとして説明されてきたが、本開示は、本開示の精神および範囲内でさらに変更することができる。したがって、本出願は、本開示の一般的原理を用いた本開示のあらゆる変形、使用、または適合をカバーすることを意図している。さらに、本出願は、本開示が関係する技術分野において公知または慣用の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲の制限内に入るような、本開示からの逸脱をカバーすることを意図する。可能な範囲で、上述した任意の態様または実施形態の1つまたは複数の特徴を、任意の他の態様または実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わせることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】