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特表2024-530933高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
H04B7/06 960
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506937
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 EP2021072094
(87)【国際公開番号】W WO2023011737
(87)【国際公開日】2023-02-09
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】513311642
【氏名又は名称】ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロー,アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー,マシュ-
(57)【要約】
高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善のための方策が提供される。そのような方策は、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定することを例示的に含み、前記設定することが、前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線セル制御エンティティの方法であって、
ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定することを含み、
前記設定することが、
前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出すること
を含む、方法。
【請求項2】
第1のパスロスが、前記第1のビームの第1の直接伝播長に対応し、第2のパスロスが、前記第2のビームの第2の直接伝播長に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のパスロスが、前記第1のビームについての第1のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第1の位置との間の前記第1の直接伝播長に対応し、前記第2のパスロスが、前記第2のビームについての第2のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第2の位置との間の前記第2の直接伝播長に対応する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記算出することに関連して、方法が、
因子限界値を、前記第1の直接伝播長と前記第2の直接伝播長との商の2乗として決定することと、
前記因子限界値に基づいて因子を選択することと、
前記第1のビーム幅特性を前記因子と乗算することと
をさらに含む、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記因子が、ビーム幅方位角成分因子とビーム幅仰角成分因子との積である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より長く、
前記因子限界値が、前記因子についての上限値である、
請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記算出することに関連して、方法が、
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも悪くないように前記因子を選択することをさらに含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より短く、
前記因子限界値が、前記因子についての下限値である、
請求項4または5に記載の方法。
【請求項9】
前記算出することに関連して、方法が、
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも良くないように前記因子を選択することをさらに含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記算出することに関連して、方法が、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する滞留時間が、所定の期間より長いように前記因子を選択することをさらに含む、
請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記所定の期間が、所定のビーム管理およびモビリティ手続きに必要な最小期間である、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記算出することに関連して、方法が、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する第2の滞留時間が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長を前記所定の速度を伴って通過することに対応する第1の滞留時間より短いように前記因子を選択することをさらに含む、
請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のビームの受信電力が所定の閾値を超えるように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のビームのリンクロスが所定の閾値を下回るように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記算出することに関連して、方法が、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長に実質的に等しいように前記因子を選択することをさらに含む、
請求項4から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のビーム幅特性と、前記第2の直接伝播長と、前記アンテナから前記第2の位置への、前記第2のビームについての前記第2のアンテナボアサイト方向に対応する、第2の方位角ビームポインティング角および第2の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第2の軌道部分の前記第2の軌道長を計算することをさらに含む、
請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のビーム幅特性と、前記第1の直接伝播長と、前記アンテナから前記第1の位置への、前記第1のビームについての前記第1のアンテナボアサイト方向に対応する、第1の方位角ビームポインティング角および第1の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1の軌道部分の前記第1の軌道長を計算することをさらに含む、
請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算することと、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最長の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択することと
をさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算することと、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最短の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択することと
をさらに含む、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の軌道長の各軌道長が、前記線形軌道と、前記線形軌道および前記線形軌道に垂直で前記線形軌道を横切るそれぞれの水平線によって定義されるそれぞれの平面と前記それぞれのビームが交差することによって形成されるそれぞれの楕円との間のそれぞれの交点のそれぞれの長さに対応する、
請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記複数の軌道長の各軌道長が、
=y-y
として計算され、
【数1】
であり、
α=acosφ+bsinφ
β=2[y(-acosφ-bsinφ)+(u-x)(bcosφsinφ-acosφsinφ)]
【数2】
であり、ここで、
aが、前記それぞれの楕円のそれぞれの長半径であり、
bが、前記それぞれの楕円のそれぞれの短半径であり、
φが、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置への、前記それぞれのアンテナボアサイト方向に対応するそれぞれの方位角ビームポインティング角であり、
が、前記線形軌道に垂直な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円のそれぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
が、前記線形軌道に平行な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円の前記それぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
uが、前記線形軌道に前記垂直な方向の、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置へのそれぞれの距離成分である、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅であり、
前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅である、
請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の分数電力ビーム幅が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅仰角成分を含み、
前記第2の分数電力ビーム幅が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅仰角成分を含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性および前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性に基づいて前記ビームスイープを行うために前記アンテナを含むアンテナデバイスを制御すること
をさらに含み、任意選択で、
前記アンテナが、アンテナアレイを含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
無線セル制御エンティティの装置であって、
ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定するように構成される、設定回路と、
前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出するように構成される、算出回路と
を備える、装置。
【請求項26】
第1のパスロスが、前記第1のビームの第1の直接伝播長に対応し、第2のパスロスが、前記第2のビームの第2の直接伝播長に対応する、請求項1に記載の装置。
【請求項27】
前記第1のパスロスが、前記第1のビームについての第1のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第1の位置との間の前記第1の直接伝播長に対応し、前記第2のパスロスが、前記第2のビームについての第2のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第2の位置との間の前記第2の直接伝播長に対応する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
因子限界値を、前記第1の直接伝播長と前記第2の直接伝播長との商の2乗として決定するように構成される、決定回路と、
前記因子限界値に基づいて因子を選択するように構成される、選択回路と、
前記第1のビーム幅特性を前記因子と乗算するように構成される、乗算回路と
をさらに備える、請求項26または27に記載の装置。
【請求項29】
前記因子が、ビーム幅方位角成分因子とビーム幅仰角成分因子との積である、
請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より長く、
前記因子限界値が、前記因子についての上限値である、
請求項28または29に記載の装置。
【請求項31】
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも悪くないように前記因子を選択するように構成される、選択回路
をさらに備える、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より短く、
前記因子限界値が、前記因子についての下限値である、
請求項28または29に記載の装置。
【請求項33】
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも良くないように前記因子を選択するように構成される、選択回路
をさらに備える、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する滞留時間が、所定の期間より長いように前記因子を選択するように構成される、選択回路
をさらに備える、請求項30から33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記所定の期間が、所定のビーム管理およびモビリティ手続きに必要な最小期間である、
請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する第2の滞留時間が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長を前記所定の速度を伴って通過することに対応する第1の滞留時間より短いように前記因子を選択するように構成される、選択回路
をさらに備える、請求項30から33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記第2のビームの受信電力が所定の閾値を超えるように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、
請求項25から36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記第2のビームのリンクロスが所定の閾値を下回るように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、
請求項25から36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長に実質的に等しいように前記因子を選択するように構成される、選択回路
をさらに備える、請求項28から36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記第2のビーム幅特性と、前記第2の直接伝播長と、前記アンテナから前記第2の位置への、前記第2のビームについての前記第2のアンテナボアサイト方向に対応する、第2の方位角ビームポインティング角および第2の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第2の軌道部分の前記第2の軌道長を計算するように構成される、計算回路
をさらに備える、請求項34から39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記第1のビーム幅特性と、前記第1の直接伝播長と、前記アンテナから前記第1の位置への、前記第1のビームについての前記第1のアンテナボアサイト方向に対応する、第1の方位角ビームポインティング角および第1の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1の軌道部分の前記第1の軌道長を計算するように構成される、計算回路
をさらに備える、請求項39または40に記載の装置。
【請求項42】
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算するように構成される、計算回路と、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最長の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択するように構成される、選択回路と
をさらに備える、請求項25から41のいずれか一項に記載の装置。
【請求項43】
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算するように構成される、計算回路と、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最短の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択するように構成される、選択回路と
をさらに備える、請求項25から41のいずれか一項に記載の装置。
【請求項44】
前記複数の軌道長の各軌道長が、前記線形軌道と、前記線形軌道および前記線形軌道に垂直で前記線形軌道を横切るそれぞれの水平線によって定義されるそれぞれの平面と前記それぞれのビームが交差することによって形成されるそれぞれの楕円との間のそれぞれの交点のそれぞれの長さに対応する、請求項42または43に記載の装置。
【請求項45】
前記複数の軌道長の各軌道長が、
=y-y
として計算され、
【数3】
であり、
α=acosφ+bsinφ
β=2[y(-acosφ-bsinφ)+(u-x)(bcosφsinφ-acosφsinφ)]
【数4】
であり、ここで、
aが、前記それぞれの楕円のそれぞれの長半径であり、
bが、前記それぞれの楕円のそれぞれの短半径であり、
φが、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置への、前記それぞれのアンテナボアサイト方向に対応するそれぞれの方位角ビームポインティング角であり、
が、前記線形軌道に垂直な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円のそれぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
が、前記線形軌道に平行な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円の前記それぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
uが、前記線形軌道に前記垂直な方向の、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置へのそれぞれの距離成分である、
請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅であり、
前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅である、
請求項25から45のいずれか一項に記載の装置。
【請求項47】
前記第1の分数電力ビーム幅が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅仰角成分を含み、
前記第2の分数電力ビーム幅が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅仰角成分を含む、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性および前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性に基づいて前記ビームスイープを行うために前記アンテナを含むアンテナデバイスを制御するように構成される、制御回路
をさらに備え、任意選択で、
前記アンテナが、アンテナアレイを含む、請求項25から47のいずれか一項に記載の装置。
【請求項49】
無線セル制御エンティティの装置であって、装置が、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、
少なくとも別の装置と通信するように構成される、少なくとも1つのインターフェースと
を備え、
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定すること
を装置に行わせるように構成され、
前記設定することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出すること
を装置に行わせるように構成される、装置。
【請求項50】
第1のパスロスが、前記第1のビームの第1の直接伝播長に対応し、第2のパスロスが、前記第2のビームの第2の直接伝播長に対応する、請求項49に記載の装置。
【請求項51】
前記第1のパスロスが、前記第1のビームについての第1のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第1の位置との間の前記第1の直接伝播長に対応し、前記第2のパスロスが、前記第2のビームについての第2のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第2の位置との間の前記第2の直接伝播長に対応する、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
因子限界値を、前記第1の直接伝播長と前記第2の直接伝播長との商の2乗として決定することと、
前記因子限界値に基づいて因子を選択することと、
前記第1のビーム幅特性を前記因子と乗算することと
を装置に行わせるように構成される、請求項50または51に記載の装置。
【請求項53】
前記因子が、ビーム幅方位角成分因子とビーム幅仰角成分因子との積である、
請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より長く、
前記因子限界値が、前記因子についての上限値である、
請求項52または53に記載の装置。
【請求項55】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも悪くないように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項54に記載の装置。
【請求項56】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より短く、
前記因子限界値が、前記因子についての下限値である、
請求項52または53に記載の装置。
【請求項57】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも良くないように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する滞留時間が、所定の期間より長いように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項54から57のいずれか一項に記載の装置。
【請求項59】
前記所定の期間が、所定のビーム管理およびモビリティ手続きに必要な最小期間である、
請求項58に記載の装置。
【請求項60】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する第2の滞留時間が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長を前記所定の速度を伴って通過することに対応する第1の滞留時間より短いように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項54から57のいずれか一項に記載の装置。
【請求項61】
前記第2のビームの受信電力が所定の閾値を超えるように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、
請求項49から60のいずれか一項に記載の装置。
【請求項62】
前記第2のビームのリンクロスが所定の閾値を下回るように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、
請求項49から60のいずれか一項に記載の装置。
【請求項63】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長に実質的に等しいように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項52から60のいずれか一項に記載の装置。
【請求項64】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性と、前記第2の直接伝播長と、前記アンテナから前記第2の位置への、前記第2のビームについての前記第2のアンテナボアサイト方向に対応する、第2の方位角ビームポインティング角および第2の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第2の軌道部分の前記第2の軌道長を計算すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項58から63のいずれか一項に記載の装置。
【請求項65】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビーム幅特性と、前記第1の直接伝播長と、前記アンテナから前記第1の位置への、前記第1のビームについての前記第1のアンテナボアサイト方向に対応する、第1の方位角ビームポインティング角および第1の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1の軌道部分の前記第1の軌道長を計算すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項63または64に記載の装置。
【請求項66】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算することと、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最長の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択することと
を装置に行わせるように構成される、
請求項49から65のいずれか一項に記載の装置。
【請求項67】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算することと、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最短の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択することと
を装置に行わせるように構成される、
請求項49から65のいずれか一項に記載の装置。
【請求項68】
前記複数の軌道長の各軌道長が、前記線形軌道と、前記線形軌道および前記線形軌道に垂直で前記線形軌道を横切るそれぞれの水平線によって定義されるそれぞれの平面と前記それぞれのビームが交差することによって形成されるそれぞれの楕円との間のそれぞれの交点のそれぞれの長さに対応する、
請求項66または67に記載の装置。
【請求項69】
前記複数の軌道長の各軌道長が、
=y-y
として計算され、
【数5】
であり、
α=acosφ+bsinφ
β=2[y(-acosφ-bsinφ)+(u-x)(bcosφsinφ-acosφsinφ)]
【数6】
であり、ここで、
aが、前記それぞれの楕円のそれぞれの長半径であり、
bが、前記それぞれの楕円のそれぞれの短半径であり、
φが、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置への、前記それぞれのアンテナボアサイト方向に対応するそれぞれの方位角ビームポインティング角であり、
が、前記線形軌道に垂直な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円のそれぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
が、前記線形軌道に平行な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円の前記それぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
uが、前記線形軌道に前記垂直な方向の、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置へのそれぞれの距離成分である、
請求項68に記載の装置。
【請求項70】
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅であり、
前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅である、
請求項49から69のいずれか一項に記載の装置。
【請求項71】
前記第1の分数電力ビーム幅が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅仰角成分を含み、
前記第2の分数電力ビーム幅が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅仰角成分を含む、
請求項70に記載の装置。
【請求項72】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性および前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性に基づいて前記ビームスイープを行うために前記アンテナを含むアンテナデバイスを制御すること
を装置に行わせるように構成され、任意選択で、
前記アンテナが、アンテナアレイを含む、
請求項49から71のいずれか一項に記載の装置。
【請求項73】
コンピュータプログラム製品であって、プログラムがコンピュータ上で実行されると、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに遂行させるように構成されるコンピュータ実行可能コンピュータプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項74】
コンピュータプログラム製品が、コンピュータ実行可能コンピュータプログラムコードが記憶されたコンピュータ可読媒体を含む、および/またはプログラムが、コンピュータもしくはコンピュータのプロセッサの内部メモリに直接ロード可能である、請求項73に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な例示の実施形態は、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善に関する。より詳細には、様々な例示の実施形態は、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善を実現するための(方法、装置、およびコンピュータプログラム製品を含む)方策に例示的に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書は、一般に、セルラ配備シナリオ、および特に高速シナリオにおける線形軌道の無線カバレッジに関する。
【0003】
より詳細には、本明細書は、ワイヤレス通信システム、例えば、5G-NRシステムの分野に関する。有望な5Gユースケースの1つが、高速列車のシナリオであり、これは、3GPPにおいて議論されている。5G-NRシステムは、そのようなシナリオをサポートすることにおいていくつかの課題に直面している;1つの主な課題が、以下で説明されるように5G-NRのマルチビーム動作特徴によって引き起こされる。
【0004】
高速営業列車は、世界中で都市間(典型的には、中から長距離)の通勤者に人気の高い地域交通手段である。例えば、日本の新幹線高速鉄道は、1964年から商用サービスされており、年間3億5千万人以上の人々に使用されている;各新幹線は、1400人以上の乗客を運ぶことができる。多くの国では、高速鉄道ネットワークが広大な地理的エリアをカバーしている。例えば、中国は、2018年の終わりまでに最高で29000キロメートルに達する、世界最長の高速鉄道ネットワークを有しており、2025年までに38000キロメートルに拡張されるであろう。今日の高速列車の最高スピードは、時速400キロメートル未満である。近い将来、時速500キロメートル、およびそれ以上のスピードを有する、より高速の列車(例えば、リニアモータまたは磁気浮上式列車)が、配備されるであろう。高速鉄道に対する需要が、時間と共に着実に増大すると、モバイルネットワーク事業者によってそのような列車上の乗客にモバイルブロードバンドサービスを提供する需要が存在する。したがって、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、最高時速500キロメートルのモバイルスピードを目標とする5G New Radio(NR)強化に関する2つの作業項目を開始している。これらの作業項目は、「New WID on NR support for high-speed train scenarios in Frequency Range 2」[3GPP RP-202037]および「Revised WID on enhanced NR support for high-speed train scenarios for Frequency Range 1」[3GPP RP-202335]を含む。前者の作業項目は、ミリ波帯で動作する5G NRのため、後者は、サブ6ギガヘルツのための高速列車配備を扱っている。
【0005】
図4図4(a)および図4(b))は、円形ビームスイーピングおよび線形ビームスイーピングを例示的に示す概略図を示している。特に、図4(a)は、従来のセルラ配備シナリオを示しており、図4(b)は、高速列車配備シナリオを示している。
【0006】
図5は、線形ビームスイーピングにおけるビーム半径とビームカバレッジとの間の関係を例示的に示す概略図を示している。
【0007】
従来の5G NRセルラ配備シナリオでは、gNBによって生成される同一ビームのセットが、図4(a)に示されるように一定半径で円形状にシーケンシャルにスイープされ;ビームスイーピングの中心が、gNBノードである。ビームが同一である(即ち、半電力ビーム幅(Half-Power Beam Width)(HPBW)が固定されている)ため、円形ビームスイーピングは、均一なビームカバレッジをもたらす。高速列車配備シナリオでは、各ビームは、高速列車に乗ったUEの経路に沿って異なる位置の方へ向けられる。典型的には、高速列車の軌道は、直線であり、図4(b)に示されるように円形のかわりに線形ビームスイーピングをもたらす。円形ビームスイーピングとは異なり、図4(b)に示されるように各ビームの半径が異なるため、線形ビームスイーピング手続きにおいて同一のビームを採用することは、不均一なビームカバレッジにつながる。固定のHPBWが与えられた場合にビームカバレッジが半径に比例することに留意することが重要である。不均一なビームカバレッジの問題が、図5にさらに示されている。5つのビームのセットが、スイープされ、UE/CPEの軌道に沿ってP(kはビーム識別)によって示される特定の位置に向けられ、ビーム半径(またはビーム長)rについての以下の不等式につながる。ここで、ビーム半径(またはビーム長)は、リモート無線ヘッド(RRH)とPにおけるUE/CPEとの間の直接伝播距離を指す。
>r>r>r>r (式1)
【0008】
k番目のビームのカバレッジは、軌道に沿ったセグメント長lである。式(1)を使用して、同様の不等式が、式(2)によって与えられる、異なるビームのセグメント長に対して導き出され得る。
>l>l>l>l (式2)
【0009】
極狭(ペンシル)ビームを形成するためにgNBにおいて高度なビームフォーミング技術と共に指向性アンテナ(大規模アンテナアレイなど)を採用することの結果として、ミリ波通信システムではビームカバレッジが一般に小さくなる。上述した線形ビームスイーピングは、ビームカバレッジのさらなる低減につながり得る。結果として生じる小さなカバレッジは、ビームおよびモビリティ管理手続きに対する重大な課題を提起する。小さなカバレッジは、そのような手続きの実行を完了するのに利用可能な時間量が短いことを示唆している。最悪の場合、高速UE/CPEは、隣接ビームのカバレッジに移動する前にビームの検出に失敗する。
【0010】
図6は、高速列車シナリオの場合の一連の単一周波数セルを例示的に示す概略図を示す。
【0011】
特に、図6は、3GPPによって検討される高速列車シナリオについての典型的なセルラレイアウトを示している。このシナリオでは、一連のセルが鉄道線路に沿って配備されて、列車上のユーザ機器(UE)デバイスに連続的な無線カバレッジを提供する。各セルは、1つのベースバンドユニット(BBU)から構成され、それは、無線経由で(over the air)ユーザ機器デバイスと通信する複数のRRHに接続される。単一の無線周波数セルの場合、i番目のBBUはJ個のRRHに同一信号を同時に送り;信号は、次いで同一無線周波数を使用してJ個のRRHのそれぞれによってUEデバイスに送信される。代替として、UEデバイスは、顧客構内設備(CPE)を介してRRHと通信し;CPEは、中継ノードとしての役割をする;CPEは、列車車両の屋根の上に取り付けられている。1つのBBUに接続されたRRHのクラスタは、セルを形成し、セル内で、各RRHは、セル内の空間エリアをカバーするために1つ以上のビームを時系列方法(time sequential manner)で送信し得る。これは、ビームスイーピングと呼ばれる。
【0012】
ビームスイーピングの間、1つの同期信号(SS)ブロックが、1つのビームを使用して一方向に送信され、次いで、次のブロックが異なるビームを使用して異なる方向に送信され、以降同様である。SSブロックに加えて、CSI-RSなどの基準信号も、これらのビームを使用して送られるが、おそらくSSブロックに使用されるものよりも狭い。
【0013】
上記の点から見て、線形ビームスイーピング手続きにおいて同一のビームを採用することは、不均一なビームカバレッジにつながり、それによって高速で移動する端末への無線リンクの確立および維持を潜在的に悪化させ、またはそのような確立および維持を不可能にすらするという問題が発生する。
【0014】
ゆえに、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
様々な例示の実施形態は、上記課題および/または問題ならびに欠点の少なくとも一部に対処することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
例示の実施形態の様々な態様が、添付の特許請求の範囲において提示されている。
【0017】
例示的な態様によれば、無線セル制御エンティティの方法が提供され、方法は、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定することを含み、前記設定することが、前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロス(path loss)と、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出することを含む。
【0018】
例示的な態様によれば、無線セル制御エンティティの装置が提供され、装置は、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定するように構成される、設定回路と、前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出するように構成される、算出回路とを含む。
【0019】
例示的な態様によれば、無線セル制御エンティティの装置が提供され、装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、少なくとも別の装置と通信するように構成される、少なくとも1つのインターフェースとを含み、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定することを装置に行わせるように構成され、前記設定することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出することを装置に行わせるように構成される。
【0020】
例示的な態様によれば、プログラムがコンピュータ(例えば、本開示の上述した装置関連の例示的な態様のいずれか1つによる装置のコンピュータ)上で実行されると、本開示の上述した方法関連の例示的な態様のいずれか1つによる方法をコンピュータに遂行させるように構成されるコンピュータ実行可能コンピュータプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0021】
そのようなコンピュータプログラム製品は、コンピュータ実行可能コンピュータプログラムコードが記憶された(有形)コンピュータ可読(記憶)媒体などを含んでもよく(もしくは具現化されてもよく)、および/またはプログラムは、コンピュータもしくはそのプロセッサの内部メモリに直接ロード可能であってもよい。
【0022】
上記態様のいずれか1つが、先行技術に関連して識別された問題および欠点の少なくとも一部をそれによって解決するために、線形ビームスイーピングの場合の距離差の悪影響を回避または低減させつつ、効率的な線形ビームスイーピングを可能にする。
【0023】
例示の実施形態として、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善が提供される。より具体的には、例示の実施形態として、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善を実現するための方策およびメカニズムが提供される。
【0024】
したがって、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善を可能にする/実現する方法、装置、およびコンピュータプログラム製品によって、改善が達成される。
【0025】
以下では、本開示は、非限定的な例として添付図面を参照してより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】例示の実施形態による装置を示すブロック図である。
図2】例示の実施形態による装置を示すブロック図である。
図3】例示の実施形態による、手続きの概略図である。
図4】(図4(a)および4(b)は)円形ビームスイーピングおよび線形ビームスイーピングを例示的に示す概略図を示す。
図5】線形ビームスイーピングにおけるビーム半径とビームカバレッジとの間の関係を例示的に示す概略図を示す。
図6】高速列車シナリオの場合の一連の単一周波数セルを例示的に示す概略図を示す。
図7】例示の実施形態による、ビームフットプリントの算出原理を示す概略図を示す。
図8】アンテナアレイの放射パターンを例示的に示す概略図を示す。
図9】球面方位角平面上の2次元放射パターンを例示的に示す概略図を示す。
図10】球面仰角平面上の2次元放射パターンを例示的に示す概略図を示す。
図11】例示の実施形態による、手続きの概略図である。
図12】例示の実施形態による、手続きの概略図である。
図13】例示の実施形態による装置を代替的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示は、特定の非限定的な例および考え得る実施形態であると現在考えられるものを参照して本明細書で説明される。開示が、これらの例に決して限定されないこと、およびより幅広く適用され得ることを、当業者であれば理解するであろう。
【0028】
本開示およびその実施形態の以下の説明が、ある例示的なネットワーク構成および配備についての非限定的な例として使用される仕様を主に参照することに留意されたい。即ち、本開示およびその実施形態は、ある例示的なネットワーク構成および配備についての非限定的な例として使用される3GPP仕様に関連して主に説明される。したがって、本明細書で与えられる例示の実施形態の説明は、具体的には、それに直接関連する用語を参照する。そのような専門用語は、提示される非限定的な例の文脈においてのみ使用され、当然ながらいかなる形でも開示を限定しない。むしろ、本明細書で説明される特徴に適合している限り、任意の他の通信または通信関連システム配備なども、利用されてもよい。
【0029】
以下では、本開示の様々な実施形態および実装、ならびにその態様または実施形態が、複数の変形および/または代替を使用して説明される。一般に、ある必要性および制約によれば、説明される変形および/または代替の全てが、単体で、または(様々な変形および/もしくは代替の個々の特徴の組み合わせも含む)任意の考え得る組み合わせで、提供され得ることが留意される。
【0030】
例示の実施形態によれば、一般的に言うと、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善(を可能にすること/実現すること)のための方策およびメカニズムが提供される。
【0031】
簡単に言うと、例示の実施形態によれば、ビームスイーピングの間に異なるビームによってもたらされる不均一なカバレッジの問題を克服するための方法およびメカニズムが提供される。
【0032】
ビーム毎にカバレッジが異なるため、例示の実施形態は、各ビームのカバレッジを測定する技術を含む。従来の六角形のセルレイアウトとは異なり、UE/CPEの軌道に沿ったカバレッジは、高速配備シナリオにおけるカバレッジ領域よりも関連性が高い。本明細書に開示される技術は、RRHアンテナアレイのビーム半径、ポインティング角(pointing angle)、およびHPBWに基づいて、ビームによってカバーされるUE/CPEの軌道のセグメント長を測定する。ビームのセグメント長は、無線リソース管理において必要不可欠な量であるビーム滞留時間を正確に決定するために必要とされ、ここでビーム滞留時間は、一定の目標スピードで進行するUE/CPEが、ビームによってカバーされる軌道の一部内にある持続時間である。
【0033】
不均一なカバレッジの問題に関連して、例示の実施形態は、RRHアンテナアレイパターンのHPBWを広げることによって、ビームのセグメント長を増大させることを目的とする。これは、元のHPBWが有界因子(bounded factor)によって広げられることを意味する。ビームスイーピングの間、ビームのセットは、RRHによってスイープされる。ビームのセットにおいて、最も長いセグメント長を有するビームが、他のビームのセグメント長拡張のための基準として使用される。上述した有界因子は、基準ビームとセグメント長が延長されたビームとの間の自由空間伝播損失(free-space path loss)の差から導出される。自由空間伝播損失は、ビーム半径の2乗に比例し;これは、全てのビームの中で最長のビーム半径を有する基準ビームが、最も高い自由空間伝播損失を有することを意味する。HPBWを広げることは、RRHアンテナアレイのより低い指向性につながることに留意することが重要である。しかしながら、アンテナ指向性の低下は、HPBW拡幅因子(widening factor)が基準ビームとの自由空間伝播損失の差を超えない限り、ビームについての自由空間伝播損失の低減によって補償される。したがって、ビームのリンク品質は、基準ビームと比較して劣化しない。
【0034】
代替的な例示の実施形態によれば、ビームのセグメント長は、RRHアンテナアレイパターンのHPBWを狭めることによって減少する。これは、元のHPBWが有界因子によって狭められることを意味する。ビームスイーピングの間、ビームのセットは、RRHによってスイープされる。ビームのセットにおいて、最も短いセグメント長を有するビームが、他のビームのセグメント長低減のための基準として使用される。上記で説明されたのと類似の原理が、この代替に対して適用される。
【0035】
例示の実施形態の別の顕著な特徴は、セグメント長を最大化/最小化するために、方位角もしくは仰角方向、またはその2つの組み合わせのHPBW拡幅因子の微調整を可能にすることである。
【0036】
ゆえに、手短に言うと、例示の実施形態によれば、RRHアンテナアレイの、ビームポインティング角、ビーム半径、ならびに方位角および仰角HPBWに基づいて、UE/CPEの軌道に沿った、ビームによってカバーされるセグメント長を測定する技術が提供される。
【0037】
さらに、例示の実施形態によれば、アンテナアレイから送信される複数のビームのHPBWを構成する方法が提供され、構成は、複数のビームの中の、基準ビームに関する異なるビームのHPBW間の比が、基準ビームとそれぞれのビームとのビーム伝播距離の2乗の比によって制限されるように、および軌道に沿ったビームのそれぞれのカバレッジ長が実質的に等しいように、少なくともビームポインティング角およびUE/CPE受信機の軌道までのビーム伝播距離に依存する。
【0038】
例示の実施形態は、以下でより詳細に特定される。
【0039】
図1は、例示の実施形態による装置を示すブロック図である。装置は、設定回路11および算出回路12を備える無線セル制御エンティティ10(例えば、ベースバンドユニット)であってもよい。設定回路11は、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定する。算出回路12は、(前記設定回路11の一部であってもよく、)前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出する。図3は、例示の実施形態による、手続きの概略図である。図1による装置は、図3の方法を行ってもよいが、この方法に限定されない。図3の方法は、図1の装置によって行われてもよいが、この装置によって行われることに限定されない。
【0040】
図3に示されるように、例示の実施形態による手続きは、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定する動作(S31)を含み、前記設定(S31)は、前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出する動作(S311)を含む。
【0041】
図2は、例示の実施形態による装置を示すブロック図である。特に、図2は、図1に示される装置の変形を示す。図2による装置は、よって、決定回路21、選択回路22、乗算回路23、計算回路24、および/または制御回路25をさらに備え得る。
【0042】
実施形態では、図1(または図2)に示される装置の機能性の少なくともいくつかが、1つの動作エンティティを形成する2つの物理的に別個のデバイスの間で共有され得る。したがって、装置は、説明されるプロセスの少なくともいくつかを実行するための1つ以上の物理的に別個のデバイスを備える動作エンティティを示すと見られ得る。
【0043】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第1のパスロスが、前記第1のビームの第1の直接伝播長に対応し、第2のパスロスが、前記第2のビームの第2の直接伝播長に対応する。
【0044】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第1のパスロスが、前記第1のビームについての第1のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第1の位置との間の前記第1の直接伝播長に対応し、前記第2のパスロスが、前記第2のビームについての第2のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第2の位置との間の前記第2の直接伝播長に対応する。
【0045】
図3に示される手続きの変形によれば、算出動作(S311)の例示的な詳細が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。例示の実施形態によるそのような例示的な算出動作(S311)は、因子限界値を、前記第1の直接伝播長と前記第2の直接伝播長との商の2乗として決定する動作と、前記因子限界値に基づいて因子を選択する動作と、前記第1のビーム幅特性を前記因子と乗算する動作とを含み得る。
【0046】
さらなる例示の実施形態によれば、前記因子が、ビーム幅方位角成分因子とビーム幅仰角成分因子との積である。
【0047】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より長く、前記因子限界値が、前記因子についての上限値である。
【0048】
図3に示される手続きの変形によれば、算出動作(S311)の例示的な詳細が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。例示的実施形態によるそのような例示的な算出動作(S311)は、前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも悪くないように前記因子を選択する動作を含み得る。
【0049】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より短く、前記因子限界値が、前記因子についての下限値である。
【0050】
図3に示される手続きの変形によれば、算出動作(S311)の例示的な詳細が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。例示的実施形態によるそのような例示的な算出動作(S311)は、前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも良くないように前記因子を選択する動作を含み得る。
【0051】
図3に示される手続きの変形によれば、算出動作(S311)の例示的な詳細が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。例示的実施形態によるそのような例示的な算出動作(S311)は、前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する滞留時間が、所定の期間より長いように前記因子を選択する動作を含み得る。
【0052】
さらなる例示の実施形態によれば、前記所定の期間が、所定のビーム管理およびモビリティ手続きに必要な最小期間である。
【0053】
図3に示される手続きの変形によれば、算出動作(S311)の例示的な詳細が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。例示的実施形態によるそのような例示的な算出動作(S311)は、前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する第2の滞留時間が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長を前記所定の速度を伴って通過することに対応する第1の滞留時間より短いように前記因子を選択する動作を含み得る。
【0054】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第2のビームの受信電力が所定の閾値を超えるように、前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性が選択される。
【0055】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第2のビームのリンクロス(link loss)が所定の閾値を下回るように、前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性が選択される。
【0056】
図3に示される手続きの変形によれば、算出動作(S311)の例示的な詳細が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。例示的実施形態によるそのような例示的な算出動作(S311)は、前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長に実質的に等しいように前記因子を選択する動作をさらに含み得る。
【0057】
図3に示される手続きの変形によれば、例示的な追加動作が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。そのような変形によれば、例示の実施形態による例示的な方法は、前記第2のビーム幅特性と、前記第2の直接伝播長と、前記アンテナから前記第2の位置への、前記第2のビームについての前記第2のアンテナボアサイト方向に対応する、第2の方位角ビームポインティング角および第2の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第2の軌道部分の前記第2の軌道長を計算する動作を含み得る。
【0058】
図3に示される手続きの変形によれば、例示的な追加動作が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。そのような変形によれば、例示の実施形態による例示的な方法は、前記第1のビーム幅特性と、前記第1の直接伝播長と、前記アンテナから前記第1の位置への、前記第1のビームについての前記第1のアンテナボアサイト方向に対応する、第1の方位角ビームポインティング角および第1の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1の軌道部分の前記第1の軌道長を計算する動作を含み得る。
【0059】
図3に示される手続きの変形によれば、例示的な追加動作が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。そのような変形によれば、例示の実施形態による例示的な方法は、前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算する動作と、前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最長の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択する動作とを含み得る。
【0060】
図3に示される手続きの変形によれば、例示的な追加動作が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。そのような変形によれば、例示の実施形態による例示的な方法は、前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算する動作と、前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最短の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択する動作とを含み得る。
【0061】
さらなる例示の実施形態によれば、前記複数の軌道長の各軌道長が、前記線形軌道と、前記線形軌道および前記線形軌道に垂直で前記線形軌道を横切るそれぞれの水平線によって定義されるそれぞれの平面と前記それぞれのビームが交差することによって形成されるそれぞれの楕円との間のそれぞれの交点のそれぞれの長さに対応する。
【0062】
さらなる例示の実施形態によれば、前記複数の軌道長の各軌道長が、
=y-y
として計算され、
【数1】
であり、
α=acosφ+bsinφ
β=2[y(-acosφ-bsinφ)+(u-x)(bcosφsinφ-acosφsinφ)]
【数2】
であり、ここで、
aが、前記それぞれの楕円のそれぞれの長半径であり、
bが、前記それぞれの楕円のそれぞれの短半径であり、
φが、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置への、前記それぞれのアンテナボアサイト方向に対応するそれぞれの方位角ビームポインティング角であり、
が、前記線形軌道に垂直な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円のそれぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
が、前記線形軌道に平行な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円の前記それぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
uが、前記線形軌道に前記垂直な方向の、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置へのそれぞれの距離成分である。
【0063】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅(fractional-power beam width)であり、前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅である。
【0064】
さらなる例示の実施形態によれば、前記第1の分数電力ビーム幅が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅仰角成分を含み、前記第2の分数電力ビーム幅が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅仰角成分を含む。いくつかのそのような実施形態では、分数電力ビーム幅は、例えば、半電力ビーム幅であってもよい。
【0065】
図3に示される手続きの変形によれば、例示的な追加動作が与えられ、それらは、そのままの意味で本質的に互いに独立している。そのような変形によれば、例示の実施形態による例示的な方法は、前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性および前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性に基づいて前記ビームスイープを行うために前記アンテナを含むアンテナデバイスを制御する動作を含み得る。
【0066】
さらなる例示の実施形態によれば、前記アンテナは、アンテナアレイを含む。
【0067】
上記で概説され、特定された例示の実施形態が、以下でより具体的に説明される。
【0068】
高速列車配備シナリオでは、1つの重要なセルラ設計パラメータは、RRHから発出される異なるビームによって提供されるビームカバレッジであり、それは、UE/CPEの軌道に沿って、k番目のビームによってカバーされるセグメント長lとして定義される。本明細書では、lについての数学的表現が導出される。従来、図7に示されるように、点G(0,0,hRRH)に位置する1つのRRHを備える、高速列車配備のためのセルラネットワークモデルが考えられ、ここでhRRHは、メートルでのRRHの高さである。
【0069】
図7は、例示の実施形態による、ビームフットプリントの算出原理を示す概略図を示す。
【0070】
RRHは、ビームスイーピング中にK個のビームのセットを生成することが可能な、均一な方形平面アンテナアレイを装備している。ミリ波周波数範囲における5G-NR動作の場合、Kは、最大64である。ビームの全てが、等しい半電力ビーム幅を有する。例示のビームが図8において見られ得る。
【0071】
図8は、アンテナアレイの放射パターンを例示的に示し、特に、典型的なアンテナアレイパターンを図示する概略図を示す。
【0072】
RRHアンテナアレイは、球面座標系の原点におけるyz平面にある。ビームの方向は、アンテナアレイパターンにおける最大放射方向によって支配され、それは、アンテナアレイボアサイトとしても知られている。ボアサイトは、球面座標(φ,θ)の順序対によって定義され;φは、正のx軸とxy平面上のボアサイトの垂直射影との間の方位角であり、θは、ボアサイトが正のz軸と作る仰角である。度(degree)で測定される(分数電力ビーム幅の例としての)アンテナアレイ半電力ビーム幅(HPBW)は、放射強度がボアサイトにおけるピーク値を基準として2分の1低減する、2つの方向の間の角度分離である。図9および図10にそれぞれ示されるように、球面方位角平面において定義されるHPBWが、φHPBWによって示され、球面仰角平面におけるHPBWが、θHPBWによって示される。図9は、球面方位角平面上の2次元放射パターンを例示的に示す概略図を示し、図10は、球面仰角平面上の2次元放射パターンを例示的に示す概略図を示している。
【0073】
k番目のビームについてのアレイアンテナボアサイトは、点P(u,y,h)に向けられ、点Pは、UE/CPEの軌道に沿っており、ここでkは、1≦k≦Kである。ゆえに、ビームkは、ベクトル
【数3】
によって表され得る;その大きさまたは長さは、
【数4】
によって示され、ビーム半径(すなわちビーム長)rに等しい。高速列車に乗っているUE/CPEは一定スピード
【数5】
で移動している(即ち、運動のスピードおよび方向が変化しない)ため、UE/CPEの軌道が直線であると仮定することが有効であり、その線は、一対の式:x=u、z=hで定義される。その線は、y軸に平行であり、それらの間の距離は、uメートルであり、原点Oのhメートル上方である。
【0074】
ベクトル
【数6】
の方向は、仰角ポインティング角θ’および方位角ポインティング角φによって定義される。図7に示されるように、θ’は、2つのベクトル
【数7】

【数8】
との間の角度であり、それは、以下のようにドット積公式を適用することによって決定され得る:
【数9】
ここで
【数10】
および
【数11】
は、それぞれ
【数12】
および
【数13】
の大きさである。
【0075】
φを決定するために、ベクトル
【数14】
を、点Pを中心として平面z=h内に位置するまで反時計回りに回転させると
【数15】
を生じる;同様の回転が、点C(x,y,z=h)の周りで
【数16】
にも適用され、それが
【数17】
を生じる。2つのベクトル
【数18】
および
【数19】
は、それぞれベクトル
【数20】
および
【数21】
の平面z=h上への正射影である。ゆえに、
【数22】
および
【数23】
は、同一線上のベクトルであり、φは、これらの同一線上のベクトルと正のx軸との間の角度であり、それは、
【数24】
によって与えられる。
【0076】
要するに、ベクトル
【数25】
は、ビームkを表し、順序組(r,φ,θ’)によっても定義される。
【0077】
一般に、UE/CPEの軌道の平面(即ち、図7におけるxy平面z=h)上に射影されるビームkのフットプリントは、図7に示されるように、中心C(x,y,z)、長半径aおよび短半径bを有する楕円形状を有する。このような楕円の式は、
【数26】
によって定義され、ここで、
【数27】
である。
【0078】
三角法から、
【数28】
は、仰角HPBWθHPBW、仰角ポインティング角θ’、長半径a、および
【数29】
の大きさから以下:
【数30】
のように導出され得る。
【0079】
短半径の式(式(5c))において、θ’は、ベクトル
【数31】

【数32】
との間の角度であり、長半径a、仰角HPBWθHPBWおよび仰角ポインティング角θ’に関して表され得る。
【数33】
【0080】
図7を参照すると、ビームkのフットプリントによってカバーされる、UE/CPEの軌道のセグメント長は、点P(u,y,h)とP(u,y,h)とをつなぐ線セグメントであり、点PおよびPは、楕円の線x=u、z=hとの交点である。これらの2つの点を決定する際、x=uを式(5a)に代入し、それをyについての二次方程式として書き換えると、
αy+βy+γ=0 (式8a)
となり、ここで、係数は、
α=acosφ+bsinφ (式8b)
β=2[y(-acosφ-bsinφ)+(u-x)(bcosφsinφ-acosφsinφ)] (式8c)
【数34】
である。
【0081】
二次方程式に対する2つの解は、
【数35】
である。
【0082】
ビームkによってカバーされる、UE/CPEの軌道のセグメント長l(メートル単位)は、
=y-y (式10)
によって与えられる。
【0083】
よって、ビームkについての滞留時間t(秒単位)は、
【数36】
によって定義される。
【0084】
ビームkによってもたらされるフットプリントの幅を決定するためには、それは、線x=u、z=hに垂直な、P(u,y,h)を通過する直線と楕円の交点である。lの導出と同一の手法を使用し、y=yを式(5a)へ代入すると、xに関する二次方程式が得られる。
α’x+β’x+γ’=0 (式12a)
ここで、係数は、
α’=asinφ+bcosφ (式12b)
β’=2[x(-asinφ-bcosφ)+(y-y)(bcosφsinφ-acosφsinφ)] (式12c)
【数37】
である。
【0085】
二次方程式に対する2つの解は、
【数38】
である。
【0086】
ビームkによって定義されるフットプリントの幅w(メートル単位)が、
=x-x (式14)
として表される。
【0087】
図11は、例示の実施形態による手続きの概略図であり、特に、例示の実施形態による、ビームセグメント長、幅、および滞留時間を計算するための方法を示すフローチャートを示す。より詳細には、図11は、例示の実施形態による上述の式を適用して、セグメント長l、幅w、および滞留時間tを測定するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【0088】
図11に示されるように、まず、RRHアンテナアレイパラメータ、方位角HPBWφHPBW、仰角HPBWθHPBW、および高さhRRHが、決定される。
【0089】
さらに、UE/CPEパラメータ、RRHからの距離u、高さh、運動のスピードおよび方向が決定される。
【0090】
さらにまた、スイーピングビームの必要数Kが決定される。
【0091】
なおさらに、ビームkについてのセグメント長l、幅w、および滞留時間tが、式(3)-(14)に従って計算される。
【0092】
全てのビームについての計算が行われると、図11の処理が終了する。
【0093】
そうでなければ、次のビームが選択され、新たに選択されたビームについて計算が行われる。
【0094】
(異なるビーム半径についてのビームカバレッジ長、幅、および滞留時間を例示的に示す)以下の表は、高速列車配備の例に対する異なるビーム半径についてのセグメント長、幅、およびビーム滞留時間を与える。lおよびwは、u=10m、θHPBW=12.6°、φHPBW=12.6°、および0<y<90メートルに基づいて、それぞれ式(10)および(14)を用いて計算される。ビーム半径rが減少するにつれて、セグメント長lは、ビームカバレッジ幅wよりも速く減少する。UE/CPEのスピードが500km/hの場合、ビーム2-5の滞留時間tは、ビームおよびモビリティ管理手続きによって必要とされる最小時間よりも短い。その結果、そのような短いビームセグメント長lを有するこれらのビームは、高速列車配備に対して非実用的である。
【0095】
【表1】
【0096】
上述した短いビームセグメント長lは、ビームkのフットプリントサイズの縮小に起因する。式(5a)を分析すると、ビームフットプリントサイズは、楕円の長半径aおよび短半径bの関数である。式(5a)および(5b)から、aおよびbの大きさに影響を及ぼす1つの重要なパラメータが、仰角HPBWθHPBWおよび方位角HPBWφHPBWであることが観察され得る。ここでは、線形ビームスイーピングにおいて、θHPBWおよびφHPBWは、K個のビーム全てについて固定されている。この目的のために、例示の実施形態によれば、短いセグメント長を有するそれらのビームは、より広いHPBWを使用することによって増大され得る。代替的な例示の実施形態によれば、長いセグメント長を有するそれらのビームは、より狭いHPBWを使用することによって減少され得る。しかしながら、アンテナアレイ指向性がHPBWに反比例する;即ち、HPBWが広いほどアンテナアレイ指向性が低くなることにつながり、HPBWが狭いほどアンテナアレイ指向性が高くなることにつながることに留意することが重要である。数学的に、2つの量は、以下:
【数39】
のように関連する[Balanis(2005),Antenna Theory:Analysis and Design]。
【0097】
RRHは、典型的には、均一な方形アンテナアレイを採用するため、式(15)は:
【数40】
として近似され得る[Balanis(2005),Antenna Theory:Analysis and Design]。
【0098】
θHPBWおよびφHPBWが、それぞれσθ,kおよびσφ,kの因子によって広げられる(または狭められる、即ち、より一般的には、修正される)場合、式(16)を使用して得られるビームkについて、結果としての指向性Dは、
【数41】
である。
【0099】
が式(16)中の元の指向性を示すとすると、式(17)によってそれを除算することによって、
【数42】
が生じる。
【0100】
と比較すると、Dは、ここでσφ,kおよびσθ,kの積によって低下し、両方の項は実数である。より低い指向性の結果としてビームkのリンク性能がビーム0より悪くないことを保証するために、積(σφ,kσθ,k)は、条件
【数43】
によって制限されるべきであり、ここで項
【数44】
は、ビーム0とビームkとの間の自由空間伝播損失の差である。ビーム0は、指向性が式(16)によって与えられる元の指向性に等しいベースラインビームとしての役割をし、ビームkについての指向性は、式(17)で与えられる。
【0101】
代替として、Dと比較すると、Dは、ここでσφ,kおよびσθ,kの積によって増大し、両方の項は実数である。より高い指向性の結果としてビームkのリンク性能がビーム0より良くないこと、またはビームkの滞留時間がビーム0より短くないことを保証するために、積(σφ,kσθ,k)は、条件
【数45】
によって制限されてもよい。
【0102】
ビーム0およびビームkについての自由空間伝播損失は:
【数46】
としてそれぞれ数学的に表され得、ここで、λは、搬送波周波数の波長であり、rは、ビーム0の半径であり、rは、ビームkの半径である[Balanis(2005),Antenna Theory:Analysis and Design]。
【0103】
全てのビームが、ビームスイーピングについて同一の搬送波周波数を使用するため、自由空間伝播損失比は、
【数47】
である。
【0104】
式(18)および(22)を等しくすること
【数48】
によって、
【数49】
が導かれる。
【0105】
式(23)は、積(σφ,kσθ,k)が
【数50】
に等しい場合に、ビームkについての指向性の低下が、ビーム0に対して減少した自由空間伝播損失によって打ち消されると言っている。例えば、
【数51】
である場合、指向性Dは、因子4(即ち、σφ,kσθ,k=4)だけ低減し得る。
【0106】
拡大された方位角HPBWσφ,kφHPBWおよび仰角HPBWσθ,kθHPBWを使用すると、セグメント長l、幅w、および滞留時間tが、式(5)-(14)を使用してビームkに対して再算出される。ビームセグメント長が増大するにつれて、同一カバレッジを提供するために必要なビームの数が低減する。
【0107】
図12は、例示の実施形態による手続きの概略図であり、特に、例示の実施形態による、ビームセグメント長、および幅を増大させる方法を示すフローチャートを示す。より詳細には、図12は、HPBWを広げることによってビームカバレッジを増大させるための例示的な方法のフローチャートを示す。
【0108】
図12に示されるように、まず、カバレッジ拡大のためのビームkが選択される。
【0109】
さらに、自由空間伝播損失比
【数52】
が計算される。
【0110】
なおさらに、拡幅因数σθ,kおよびσφ,kが決定される。
【0111】
【数53】
が当てはまらない場合、拡幅因数σθ,kおよびσφ,kが、再び決定される。
【0112】
そうでない場合、即ち、
【数54】
が当てはまる場合、セグメント長l、幅w、および滞留時間tが、σφ,kφHPBWおよびσθ,kθHPBW図11に示される)を使用して計算される。
【0113】
最近処理されたビームが最後のビームである場合、図12の処理は終了する。
【0114】
そうでなければ、次のビームが選択され、新たに選択されたビームについて計算および決定が行われる。
【0115】
上述の手続きおよび関数が、後述されるそれぞれの機能要素、プロセッサなどによって実装され得る。
【0116】
ネットワークエンティティの前述の例示的説明では、開示の原理を理解するために適切なユニットのみが、機能ブロックを使用して説明されている。ネットワークエンティティは、そのそれぞれの動作に必要な、さらなるユニットを備え得る。しかしながら、これらのユニットの説明は、本明細書では省略される。デバイスの機能ブロックの構成は、開示を限定すると解釈されるものではなく、機能は、1つのブロックによって行われてもよく、またはサブブロックにさらに分割されてもよい。
【0117】
前述の説明において、装置、即ち、ネットワークエンティティ(またはいくつかの他の手段)が、いくつかの機能を行うように構成されることが述べられているとき、これは、ある(即ち、少なくとも1つの)プロセッサまたは対応する回路が、潜在的にそれぞれの装置のメモリに記憶されたコンピュータプログラムコードと協調して、少なくともそのように述べられた機能を装置に行わせるように構成されることを述べている説明と等価であると解釈されるべきである。また、そのような機能は、それぞれの機能を行うために特に構成された回路または手段によって等価に実装可能であると解釈されるべきである(即ち、「ように構成されるユニット」という表現は、「のための手段」などの表現と等価であると解釈される)。
【0118】
図13には、例示の実施形態による装置の代替図が示されている。図13に示されるように、例示の実施形態によれば、装置(ネットワークエンティティ、例えば、無線セル制御エンティティ)10’(ネットワークエンティティ、例えば、無線セル制御エンティティ10に対応する)は、プロセッサ131、メモリ132、およびインターフェース133を備え、それらはバス134などによって接続され、装置は、別の装置139と、例えば、別の装置139のインターフェースと、リンク135を介して接続され得る。
【0119】
プロセッサ131および/またはインターフェース133は、それぞれ(有線または無線)リンク上の通信を容易にするためのモデムなども含み得る。インターフェース133は、それぞれ、リンクされた、または接続されたデバイスとの(有線または無線)通信のための1つ以上のアンテナまたは通信手段に結合された適当なトランシーバーを含み得る。インターフェース133は、一般に少なくとも1つの他の装置、即ち、そのインターフェースと通信するように構成される。
【0120】
メモリ132は、それぞれのプロセッサにより実行されると、それぞれの電子デバイスまたは装置が例示の実施形態に従って動作することを可能にする、プログラム命令またはコンピュータプログラムコードを含むことを担うそれぞれのプログラムを記憶し得る。
【0121】
一般的に言うと、それぞれのデバイス/装置(および/もしくはそれらの一部)は、それぞれの動作を行う、および/もしくはそれぞれの機能性を示すための手段を表してもよく、ならびに/またはそれぞれのデバイス(および/もしくはそれらの一部)は、それぞれの動作を行う、および/もしくはそれぞれの機能性を示すための機能を有してもよい。
【0122】
後続の説明において、プロセッサ(またはいくつかの他の手段)が、いくつかの機能を行うように構成されることが述べられているとき、これは、少なくとも1つのプロセッサが、潜在的にそれぞれの装置のメモリに記憶されたコンピュータプログラムコードと協調して、少なくともそのように述べられた機能を装置に行わせるように構成されることを述べている説明と等価であると解釈されるべきである。また、そのような機能は、それぞれの機能を行うために特に構成された手段によって等価に実装可能であると解釈されるべきである(即ち、「xxxすることを行う行わせように構成されるプロセッサ」、「xxxすることを装置に行わせるように構成されるプロセッサ」という表現は、「xxxするための手段」などの表現と等価であると解釈される)。
【0123】
例示の実施形態によれば、ネットワークエンティティを表す装置、例えば、無線セル制御エンティティ10は、少なくとも1つのプロセッサ131、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリ132、および少なくとも別の装置との通信のために構成される少なくとも1つのインターフェース133を含む。プロセッサは(即ち、少なくとも1つのプロセッサ131は、少なくとも1つのメモリ132およびコンピュータプログラムコードを用いて)、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定することを行い(よって設定するための対応する手段を備える装置)、前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出することを行う(よって算出するための対応する手段を備える装置)ように構成される。
【0124】
個々の装置の動作可能性/機能性に関するさらなる詳細について、それぞれ図1-14のいずれか1つに関連する上記説明に対する参照が行われる。
【0125】
本明細書で上述された本開示の目的のために、
- ソフトウェアコード部分として実装される可能性があり、(デバイス、装置、および/もしくはそれらのモジュールの例として、または装置および/もしくはそれらのためのモジュールを含むエンティティの例として)ネットワークサーバまたはネットワークエンティティにおいてプロセッサを使用して実行される、方法のステップが、ソフトウェアコードに依存せず、方法のステップによって定義される機能性が保持される限り、任意の知られている、または将来開発されるプログラミング言語を使用して特定され得る;
- 一般に、任意の方法ステップが、実装される機能性に関して実施形態およびその修正のアイデアを変更することなく、ソフトウェアとして、またはハードウェアによって実装されるのに適している;
- 上記で定義された装置におけるハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意のモジュール(例えば、上述の実施形態による装置の機能を遂行するデバイス)として実装される可能性が高い、方法ステップ、および/またはデバイス、ユニットもしくは手段が、ハードウェアに依存せず、MOS(金属酸化膜半導体)、CMOS(相補型MOS)、BiMOS(バイポーラMOS)、BiCMOS(バイポーラCMOS)、ECL(エミッタ結合ロジック)、TTL(トランジスタトランジスタロジック)などの、任意の知られている、または将来開発されるハードウェア技術またはこれらの任意のハイブリッドを使用し、例えば、ASIC(特定用途向けIC(集積回路))コンポーネント、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)コンポーネント、CPLD(コンプレックスプログラムマブルロジックデバイス)コンポーネント、またはDSP(デジタル信号プロセッサ)コンポーネントを使用して、実装され得る;
- デバイス、ユニット、または手段(例えば、上記で定義されたネットワークエンティティもしくはネットワークレジスタ、またはそれらのそれぞれのユニット/手段のいずれか1つ)が、個々のデバイス、ユニット、または手段として実装され得るが、これは、それらが、デバイス、ユニット、または手段の機能性が保持される限り、システム全体を通して分散形式で実装されることを除外しない;
- ユーザ機器およびネットワークエンティティ/ネットワークレジスタのような装置は、半導体チップ、チップセット、またはそのようなチップもしくはチップセットを備える(ハードウェア)モジュールによって表されてもよい;しかしながら、これは、装置またはモジュールの機能性が、ハードウェア実装されるのではなく、実行用の/プロセッサ上で実行されている実行可能なソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品などの(ソフトウェア)モジュール内のソフトウェアとして実装される可能性を除外しない;
- デバイスは、例えば機能的に互いに協調するか、もしくは同一デバイスハウジング内にあるが機能的に互いに独立しているかに関わらず、装置として、または、1つより多くの装置のアセンブリとして、見なされ得る;
ことが留意されるべきである。
【0126】
一般に、上述した態様によるそれぞれの機能ブロックまたは要素が、単にそれぞれの部分の説明された機能を行うように構成されるだけである場合に、それぞれハードウェアおよび/またはソフトウェアのいずれかの任意の知られている手段によって実装され得ることに留意されたい。述べられた方法ステップが、個々の機能ブロックで、もしくは個々のデバイスによって実現されてもよく、または方法ステップの1つ以上が、単一の機能ブロックで、もしくは単一デバイスによって実現されてもよい。
【0127】
一般に、任意の方法ステップは、本開示のアイデアを変更することなく、ソフトウェアとして、またはハードウェアによって実装されるのに適している。デバイスおよび手段は、個々のデバイスとして実装され得るが、これは、デバイスの機能性が保持される限り、システム全体を通して分散形式でそれらが実装されることを除外しない。そのような原理および類似の原理は、当業者に知られていると考えられるべきである。
【0128】
本説明の意味におけるソフトウェアは、それぞれの機能を行うための、コード手段もしくは部分、またはコンピュータプログラムもしくはコンピュータプログラム製品を含むソフトウェアコードそれ自体、ならびにそれぞれのデータ構造もしくはコード手段/部分が記憶されているコンピュータ可読(記憶)媒体などの有形媒体上で具現化される、または潜在的にはその処理中に、信号もしくはチップで具現化される、ソフトウェア(またはコンピュータプログラムもしくはコンピュータプログラム製品)を含む。
【0129】
本開示は、方法論および構造的構成の上述した概念が適用可能である限り、また、上述した方法ステップおよび動作の任意の考え得る組み合わせ、ならびに上述したノード、装置、モジュール、または要素の任意の考えられる組み合わせをカバーする。
【0130】
上記の観点から、高速シナリオにおける線形ビームスイーピングの改善のための方策が提供される。そのような方策は、ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定することを例示的に含み、前記設定することが、前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出することを含む。
【0131】
開示が、例に関連して、添付図面に従って上述されたが、開示がそれらに限定されないと理解されたい。むしろ、本開示が、本明細書に開示された発明的アイデアの範囲から逸脱することなく多くのやり方で修正され得ることが、当業者には明らかである。
【0132】
頭字語および略称のリスト
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
BBU ベースバンドユニット
CPE 顧客構内設備
HPBW 半電力ビーム幅
NR New Radio
RRH リモート無線ヘッド
SS 同期信号
UE ユーザ機器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、
少なくとも別の装置と通信するように構成される、少なくとも1つのインターフェースと
を備え、
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定すること
を装置に行わせるように構成され、
前記設定することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出すること
を装置に行わせるように構成される、装置。
【請求項2】
第1のパスロスが、前記第1のビームの第1の直接伝播長に対応し、第2のパスロスが、前記第2のビームの第2の直接伝播長に対応する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のパスロスが、前記第1のビームについての第1のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第1の位置との間の前記第1の直接伝播長に対応し、前記第2のパスロスが、前記第2のビームについての第2のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記第2の位置との間の前記第2の直接伝播長に対応する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
因子限界値を、前記第1の直接伝播長と前記第2の直接伝播長との商の2乗として決定することと、
前記因子限界値に基づいて因子を選択することと、
前記第1のビーム幅特性を前記因子と乗算することと
を装置に行わせるように構成される、
請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記因子が、ビーム幅方位角成分因子とビーム幅仰角成分因子との積である、
請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より長く、
前記因子限界値が、前記因子についての上限値である、
請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも悪くないように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する滞留時間が、所定の期間より長いように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記所定の期間が、所定のビーム管理およびモビリティ手続きに必要な最小期間である、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性と、前記第2の直接伝播長と、前記アンテナから前記第2の位置への、前記第2のビームについての前記第2のアンテナボアサイト方向に対応する、第2の方位角ビームポインティング角および第2の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第2の軌道部分の前記第2の軌道長を計算すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長を所定の速度を伴って通過することに対応する第2の滞留時間が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長を前記所定の速度を伴って通過することに対応する第1の滞留時間より短いように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項6に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のビームの前記第1の直接伝播長が、前記第2のビームの前記第2の直接伝播長より短く、
前記因子限界値が、前記因子についての下限値である、
請求項4に記載の装置。
【請求項13】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビームのリンク性能が前記第1のビームのリンク性能よりも良くないように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記算出することに関連して、少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第2のビーム幅特性を満たす前記第2のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第2の軌道部分の第2の軌道長が、前記第1のビーム幅特性を満たす前記第1のビームによってカバーされる、前記線形軌道の第1の軌道部分の第1の軌道長に実質的に等しいように前記因子を選択すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項4に記載の装置。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビーム幅特性と、前記第1の直接伝播長と、前記アンテナから前記第1の位置への、前記第1のビームについての前記第1のアンテナボアサイト方向に対応する、第1の方位角ビームポインティング角および第1の仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1の軌道部分の前記第1の軌道長を計算すること
を装置に行わせるように構成される、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第2のビームの受信電力が所定の閾値を超えるように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、
請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記第2のビームのリンクロスが所定の閾値を下回るように、前記第2のビームの第2のビーム幅特性が選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算することと、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最長の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択することと
を装置に行わせるように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記複数の軌道長の各軌道長が、前記線形軌道と、前記線形軌道および前記線形軌道に垂直で前記線形軌道を横切るそれぞれの水平線によって定義されるそれぞれの平面と前記それぞれのビームが交差することによって形成されるそれぞれの楕円との間のそれぞれの交点のそれぞれの長さに対応する、
請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の軌道長の各軌道長が、
=y-y
として計算され、
【数1】
であり、
α=acosφ+bsinφ
β=2[y(-acosφ-bsinφ)+(u-x)(bcosφsinφ-acosφsinφ)]
【数2】
であり、ここで、
aが、前記それぞれの楕円のそれぞれの長半径であり、
bが、前記それぞれの楕円のそれぞれの短半径であり、
φが、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置への、前記それぞれのアンテナボアサイト方向に対応するそれぞれの方位角ビームポインティング角であり、
が、前記線形軌道に垂直な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円のそれぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
が、前記線形軌道に平行な方向の、前記アンテナから前記それぞれの楕円の前記それぞれの中心へのそれぞれの距離成分であり、
uが、前記線形軌道に前記垂直な方向の、前記アンテナから前記線形軌道における前記それぞれの位置へのそれぞれの距離成分である、
請求項19に記載の装置。
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビーム幅特性と、前記複数のビームについての複数のアンテナボアサイト方向の、前記アンテナと前記線形軌道における複数の位置との間の複数の直接伝播長と、前記アンテナから前記線形軌道における前記複数の位置への、前記複数のアンテナボアサイト方向に対応する、複数の方位角ビームポインティング角および仰角ビームポインティング角のうちの少なくとも1つとに基づいて、前記第1のビーム幅特性を満たす複数のビームによってカバーされる、前記線形軌道の複数の軌道部分の複数の軌道長を計算することと、
前記複数のビームの中で、前記複数の軌道長のうち最短の軌道長を有するビームを、前記第1のビームとして選択することと
を装置に行わせるように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項22】
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅であり、
前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅である、
請求項1に記載の装置。
【請求項23】
前記第1の分数電力ビーム幅が、前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第1のビームの第1の分数電力ビーム幅仰角成分を含み、
前記第2の分数電力ビーム幅が、前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅方位角成分および前記第2のビームの第2の分数電力ビーム幅仰角成分を含む、
請求項22に記載の装置。
【請求項24】
少なくとも1つのプロセッサが、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードを用いて、
前記第1のビームの前記第1のビーム幅特性および前記第2のビームの前記第2のビーム幅特性に基づいて前記ビームスイープを行うために前記アンテナを含むアンテナデバイスを制御すること
を装置に行わせるように構成され、任意選択で、
前記アンテナが、アンテナアレイを含む、
請求項1から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
方法であって、
ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定することを含み、
前記設定することが、
前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出すること
を含む、方法。
【請求項26】
装置であって、
ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定するように構成される、設定回路と、
前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出するように構成される、算出回路と
を備える、装置。
【請求項27】
コンピュータプログラム製品であって、プログラムがコンピュータ上で実行されると、コンピュータに、
ビームスイープの第2のビームの第2のビーム幅特性を設定させる
ように構成される、コンピュータ実行可能コンピュータプログラムコードを含み、
前記設定することが、
前記ビームスイープの第1のビームの第1のビーム幅特性、およびアンテナと前記ビームスイープによってカバーされる線形軌道における第1の位置との間の前記第1のビームの第1のパスロスと、前記アンテナと前記線形軌道における第2の位置との間の前記第2のビームの第2のパスロスとの間の比に基づいて、前記第2のビーム幅特性を算出すること
を含む、コンピュータプログラム製品。
【国際調査報告】