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特表2024-530983ウェアラブルオーディオデバイスの0交差ベースの寄生振動検出
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-27
(54)【発明の名称】ウェアラブルオーディオデバイスの0交差ベースの寄生振動検出
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/02 20060101AFI20240820BHJP
   G10K 11/178 20060101ALI20240820BHJP
   H04R 1/10 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
H04R3/02
G10K11/178 120
H04R1/10 104Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513099
(86)(22)【出願日】2022-08-24
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2022041344
(87)【国際公開番号】W WO2023028124
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】17/412,062
(32)【優先日】2021-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591009509
【氏名又は名称】ボーズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】BOSE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エメリー・エム・ク
【テーマコード(参考)】
5D005
5D061
5D220
【Fターム(参考)】
5D005BA13
5D061FF02
5D220CC01
(57)【要約】
ウェアラブルオーディオデバイスにおける寄生振動を検出するためのシステムであって、ユーザのために音を発生させるように構成された電気音響変換器と、変換器を保持するハウジングと、ハウジングの外側の音を検出してフィードフォワードマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードフォワードマイクロホン及びハウジングの内側の音を検出してフィードバックマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードバックマイクロホンのうちの少なくとも1つと、変換器から音圧を放出するハウジング内の開口部とを含む、システム。システムは、寄生振動を決定するために、フィードフォワードマイクロホン信号及びフィードバックマイクロホン信号のうちの少なくとも1つの基本周波数を決定し、決定された基本周波数の振幅を閾値レベルと比較するように構成された、寄生振動検出器を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルオーディオデバイスにおける寄生振動を検出するためのシステムであって、ユーザのために音を発生させるように構成された電気音響変換器と、前記変換器を保持するハウジングと、前記ハウジングの外側の音を検出してフィードフォワードマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードフォワードマイクロホン、又は前記ハウジングの内側の音を検出してフィードバックマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードバックマイクロホンのうちの少なくとも1つと、前記変換器から音圧を放出する前記ハウジング内の開口部と、を備え、前記システムが、
寄生振動検出器であって、
前記フィードフォワードマイクロホン信号及び前記フィードバックマイクロホン信号のうちの少なくとも1つの基本周波数を決定し、
寄生振動を決定するために、前記決定された基本周波数の振幅を閾値レベルと比較するように構成された、寄生発振検出器を備える、システム。
【請求項2】
前記ウェアラブルオーディオデバイスは、音を前記ユーザの外耳道に直接出力するように構成されたイヤホンを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
マイクロホンがアクティブノイズリダクション(ANR)システムで使用される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
フィードフォワードマイクロホンが、環境音が前記変換器によって再生される透過モードで使用される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記基本周波数が、マイクロホン信号の0交差に基づいて決定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記基本周波数が、0交差間の動作クロックのいくつかのサンプルを測定することによって決定される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記基本周波数が、経時的な0交差の監視に基づいて決定される、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
0交差が、前記マイクロホン信号の符号の変化に基づいて決定される、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記寄生振動検出器が、前記基本周波数が少なくとも所定の時間量にわたって少なくとも前記閾値レベルにあるかどうかを決定するように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記寄生振動検出器が、所定の周波数範囲の寄生振動を検出するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記周波数範囲が、約300Hz~約1,000Hzである、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
寄生振動の決定に応答してマイクロホン信号を変更するように構成された、不安定性軽減器を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記不安定性軽減器が、前記マイクロホンをミュートするように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記マイクロホンが、所定の時間量にわたってミュートされる、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記所定の時間量の後、前記マイクロホンがミュートされていない状態に戻される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
ユーザの外耳道に直接音を出力するように構成されたイヤホンにおける寄生振動を検出するためのシステムであって、前記イヤホンが、ユーザのために音を発生させるように構成された電気音響変換器と、前記変換器を保持するハウジングと、前記ハウジングの外側の音を検出し、環境音が前記変換器によって再生される透過モードで使用されるフィードフォワードマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードフォワードマイクロホンと、前記ハウジングの内側の音を検出し、アクティブノイズリダクションに使用されるフィードバックマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードバックマイクロホンと、前記フィードフォワードマイクロホンに到達することができる前記変換器からの音圧を放出する前記ハウジングの開口部とを備え、前記システムが、
寄生振動検出器であって、
前記マイクロホン信号の0交差に基づいて前記マイクロホン信号の基本周波数を決定し、
前記マイクロホン信号の前記基本周波数の振幅を閾値レベルと比較し、
寄生振動を判定するために、前記基本周波数が少なくとも所定の時間量にわたって、少なくとも前記閾値レベルにあるかどうかを決定するように構成される、寄生発振検出器を備える、システム。
【請求項17】
前記基本周波数が、0交差間の動作クロックのいくつかのサンプルを測定することによって決定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記基本周波数が、経時的な0交差の監視に基づいて決定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
0交差が、前記マイクロホン信号の符号の変化に基づいて決定される、請求項16に記載のシステム。
【請求項20】
前記寄生振動検出器が、約300Hz~約1,000Hzの周波数範囲内の寄生振動を検出するように構成される、請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年8月25日に出願された米国特許出願第17/412,062号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、ウェアラブルオーディオデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
イヤホン及び補聴器などのウェアラブルオーディオデバイスは、フィードフォワードループ及び/又はフィードバックループ内で寄生振動を発生させ得るが、この寄生振動は、望ましくない不安定性及びきしみ音をもたらし得る。
【発明の概要】
【0004】
下記で言及される全ての実施例及び特徴は、任意の技術的に可能な方式で組み合わせることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、ウェアラブルオーディオデバイスにおける寄生振動を検出するためのシステムであって、ユーザのために音を発生させるように構成された電気音響変換器と、変換器を保持するハウジングと、ハウジングの外側の音を検出してフィードフォワードマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードフォワードマイクロホン、又はハウジングの内側の音を検出してフィードバックマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードバックマイクロホンのうちの少なくとも1つと、変換器から音圧を放出するハウジングの開口部とを備える、システムは、寄生振動を決定するために、フィードフォワードマイクロホン信号及びフィードバックマイクロホン信号のうちの少なくとも1つの基本周波数を決定し、決定された基本周波数の振幅を閾値レベルと比較するように構成された、寄生振動検出器を含む。
【0006】
いくつかの実施例は、上記及び/若しくは下記の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一例では、寄生振動検出器は、基本周波数が少なくとも所定の時間量にわたって少なくとも閾値レベルにあるかどうかを決定するように更に構成される。一例では、ウェアラブルオーディオデバイスは、ユーザの外耳道に直接音を出力するように構成されたイヤホンを備える。一例では、マイクロホンは、アクティブノイズリダクション(ANR)システムにおいて使用される。一例では、フィードフォワードマイクロホンは、環境音が変換器によって再生される透過モードで使用される。
【0007】
いくつかの実施例は、上記及び/若しくは下記の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの例では、基本周波数は、マイクロホン信号の0交差に基づいて決定される。一例では、基本周波数は、0交差間の動作クロックのいくつかのサンプルを測定することによって決定される。一例では、基本周波数は、経時的な0交差の監視に基づいて決定される。一例では、0交差は、マイクロホン信号の符号の変化に基づいて決定される。
【0008】
いくつかの実施例は、上記及び/若しくは下記の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの例では、寄生振動検出器は、所定の周波数範囲内の寄生振動を検出するように構成される。一例では、周波数範囲は約300Hz~約1,000Hzである。いくつかの例では、システムは、寄生振動の決定に応答してマイクロホン信号を変更するように構成された不安定性軽減器を更に含む。一例では、不安定性軽減器は、マイクロホンをミュートするように構成される。一例では、マイクロホンは所定の時間量にわたってミュートされる。一例では、所定の時間量の後、マイクロホンはミュートされていない状態に戻される。
【0009】
別の態様では、ユーザの外耳道に直接音を出力するように構成されたイヤホンにおける寄生振動を検出するためのシステムであって、イヤホンは、ユーザのために音を発生させるように構成された電気音響変換器と、変換器を保持するハウジングと、ハウジングの外側の音を検出し、環境音が変換器によって再生される透過モードで使用されるフィードフォワードマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードフォワードマイクロホンと、ハウジングの内側の音を検出し、アクティブノイズリダクションに使用されるフィードバックマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードバックマイクロホンと、フィードフォワードマイクロホンに到達することができる変換器からの音圧を放出するハウジングの開口部とを備える、システムは、寄生振動を決定するために、マイクロホン信号の0交差に基づいてマイクロホン信号の基本周波数を決定し、マイクロホン信号の基本周波数の振幅を閾値レベルと比較し、基本周波数が少なくとも所定の時間量にわたって少なくとも閾値レベルにあるかどうかを決定するように構成された、寄生振動検出器を含む。
【0010】
いくつかの実施例は、上記及び/若しくは下記の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含む。一例では、基本周波数は、0交差間の動作クロックのいくつかのサンプルを測定することによって決定される。一例では、基本周波数は、経時的な0交差の監視に基づいて決定される。一例では、0交差は、マイクロホン信号の符号の変化に基づいて決定される。一例では、寄生振動検出器は、約300Hz~約1,000Hzの周波数範囲の寄生振動を検出するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ウェアラブルオーディオデバイスの斜視図である。
図2】ウェアラブルオーディオデバイスの部分断面図である。
図3】ウェアラブルオーディオデバイスの態様のブロック図である。
図4】0交差の関数として周波数を示す。
図5】望ましくない寄生振動によって引き起こされるマイクロホン飽和を示すマイクロホン信号振幅のプロットである。
図6】低周波振動の基本周波数の検出を示す、マイクロホン信号0交差のプロットである。
図7】寄生振動検出及び軽減方法の動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、ウェアラブルオーディオデバイスに関する。本開示のいくつかの非限定的な例は、イヤホンとして知られるタイプのウェアラブルオーディオデバイスを記載する。イヤホンは、概して、音を生成するための電気音響変換器を含み、ユーザの外耳道に音を直接送達するように構成される。イヤホンは、無線又は有線であることができる。本明細書で説明される非限定的な例では、イヤホンは、ハウジングの外側の外部音を感知する1つ以上のフィードフォワード(外部)マイクロホンを含む。本明細書に記載の非限定的な例では、イヤホンは、ハウジングの内側の内部音を感知する1つ以上のフィードバック(内部)マイクロホンを含む。フィードフォワードマイクロホン及びフィードバックマイクロホンは、アクティブノイズリダクション(ANR)などの機能のために使用することができる。フィードフォワードマイクロホンはまた、外部音が電気音響変換器によってユーザのために再生される透過モード動作において使用することができる。本開示に含まれないイヤホンの他の態様は、図示又は説明されない。
【0013】
また、本開示のいくつかの実施例では、開放型オーディオデバイスとして知られるタイプのウェアラブルオーディオデバイスも記載する。開放型オーディオデバイスは、外耳道開口部から離れて位置する1つ以上の電気音響変換器(すなわち、オーディオドライバ)を有する。いくつかの実施例では、開放型オーディオデバイスは、1つ以上のマイクロホンも含み、マイクロホンは、ユーザの声を拾うため、ANRのため、及び/又は透過モードでの動作のために使用され得る。開放型オーディオデバイスは、米国特許第10,397,681号に更に記載されており、その開示全体は、あらゆる目的のために参照によって本明細書に組み込まれる。
【0014】
開放型オーディオデバイスは、オフイヤヘッドホン、すなわち、(典型的には支持構造体によって)頭部又は耳に結合されるが、外耳道開口部を閉塞しない1つ以上の電気音響変換器を有するデバイスを含むが、それに限定されない。いくつかの実施例では、開放型オーディオデバイスは、オーディオ眼鏡を備えるオフイヤヘッドホンであるが、これは本開示を限定するものではない。なぜなら開放型オーディオデバイスでは、デバイスは、典型的にはイヤカップもイヤバッドもない着用者の片耳又は両耳に音を送達するように構成されるからである。本明細書で企図されるウェアラブルオーディオデバイスは、無線ヘッドセット、補聴器、眼鏡、保護用ヘルメット、及び他の開放型イヤオーディオデバイスなどのオーバーイヤフックを含む、様々なデバイスを含み得る。
【0015】
本開示のいくつかの例は、ヘッドホンについて説明する。ヘッドホンは、通常、耳の周り、耳上、又は耳内に嵌めて装着し、外耳道の中に音響エネルギーを直接又は間接的に放射するデバイスを指す。ヘッドホンは、ときには、イヤホン、イヤホン、ヘッドセット、小型イヤホン、又はスポーツヘッドホンと称され、有線式又は無線式とすることができる。ヘッドホンは、電子オーディオ信号を音響エネルギーに変換するドライバを含む。ドライバは、頭部又は耳の上に位置するように、あるいはユーザの外耳道に直接挿入されるように構成された、イヤカップ又はハウジングに収納されてもされなくてもよい。ヘッドホンは、各耳に1つずつ、単一の独立型ユニット、又は一対の(各々が少なくとも1つの音響ドライバを含む)ヘッドホンのうちの一方であってもよい。ヘッドホンの一方は、例えば、ヘッドバンドによって、及び/又はヘッドホン内の音響ドライバにオーディオ信号を伝えるリード線によって、ヘッドホンの別の一方に機械的に接続され得る。ヘッドホンは、オーディオ信号を無線で受信する構成要素を含み得る。ヘッドホンは、ANRシステムの構成要素を含んでもよく、その構成要素としては、ヘッドホンハウジング内の内部マイクロホンと、ハウジングの外側の音を感知する1つ以上の外部マイクロホンとを含んでもよい。ヘッドホンはまた、ANRシステムのための追加のマイクロホン、意識モードシステム、及びユーザの声を拾うために使用される1つ以上のマイクロホンなどの他の機能を含んでもよい。
【0016】
本明細書に記載のデバイス、システム、及び方法のうちの1つ以上は、様々なフォームファクタのウェアラブルオーディオデバイスを含む、多種多様なウェアラブルオーディオデバイス又はシステムにおいて、様々な実施例及び組み合わせで使用され得る。1つのそのようなフォームファクタは、イヤホンである。別のものはヘッドホンである。別段の指定がない限り、ウェアラブルオーディオデバイス又はシステムは、ヘッドホンと、ユーザの耳に接触して又は接触せずに音を受信及び/又は生成するための1つ以上の音響変換器を含む頭部、肩部又は身体装着型音響デバイス(例えば、オーディオ眼鏡又は他の耳装着型オーディオデバイス又は頭部装着型オーディオデバイス)などの様々な他のタイプのウェアラブルオーディオデバイスとを含む。
【0017】
オーディオを音響的に出力する目的を主に果たすウェアラブルオーディオデバイスの具体的な実装形態は、ある程度の詳細が提示されているが、そのような特定の実装形態の提示は、実施例の提供を通じて理解を容易にすることを意図するものであり、開示の範囲又は請求項がカバーする範囲のいずれをも限定するものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0018】
いくつかの例では、ウェアラブルオーディオデバイスは、ユーザのために音を発生させるように構成されている電気音響変換器と、変換器を保持するハウジングと、ハウジングの外側の音を検出し、フィードフォワードマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードフォワードマイクロホンと、ハウジングの内側の音を感知してフィードバックマイクロホン信号を出力するように構成されたフィードバックマイクロホンと、フィードフォワードマイクロホンに到達することができる変換器からの音圧を放出するハウジング内の少なくとも1つの開口部とを含む。プロセッサシステムは、マイクロホン信号の0交差を監視することによって、マイクロホン信号のうちの1つ以上の基本周波数を決定し、次いで、基本周波数が少なくとも最小時間期間の間、閾値レベルを上回ったままであるかどうかを決定するように構成される、寄生振動検出器機能性を達成するようにプログラムされる。これらの条件が満たされる場合、システムは振動している。いくつかの例では、その後、振動軽減活動が行われる。
【0019】
図1は、無線耳内イヤホン10の斜視図である。イヤホンは、ウェアラブルオーディオデバイスの非限定的な例である。ウェアラブルオーディオデバイスの別の例は、ヘッドホン、例えば、オーバーイヤヘッドホンである。イヤホン10は、イヤホンのアクティブ構成要素を収納する本体又はハウジング12を含む。部分14は、本体12に結合され、外耳道の入口に挿入することができるように柔軟である。音は、開口部15を通して送達される。保持ループ16は、イヤホンを耳の中に保持するのを助けるように、外耳の中、例えば、対耳輪の中に位置決めされるように構成及び配置される。イヤホンは、当該分野で既知であり(例えば、米国特許第10,993,009号に開示されており、その開示は、あらゆる目的のために、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる)、したがって、イヤホンの特定の詳細は本明細書で更には記載されない。
【0020】
図2は、本開示をより良く理解するのに有用なイヤホン20の特定の要素のみの部分断面図である。イヤホン20は、電気音響変換器(オーディオドライバ)30を囲むハウジング21を備える。ハウジング21は、後部ハウジング内部66を画定する前部ハウジング部分50と後部ハウジング部分60及び62とを備える。変換器30は、前部キャビティ52内に音圧を作るために駆動されるダイアフラム32を有する。音はまた、後部キャビティ53内で生成される。音圧は、前部ハウジング部分50から音出口54を介して外に向けられる。内部マイクロホン80は、ハウジング21の内部に位置する。一例では、マイクロホン80は、図2に示すように、音出口54内にあり、前部キャビティ52及びユーザの外耳道(図示せず)によって形成されるキャビティ内の音を感知するように構成される。外部マイクロホン81は、ハウジング21の外部の音を感知するように構成されている。例示的な外部マイクロホン81は、ハウジングの内側に配置され、環境音をマイクロホン81に到達させるハウジング開口部82を介して、外部環境に音響的に結合される。一例では、内部マイクロホン80は、ハウジングの内側(例えば、前部キャビティ52内)の音を感知し、アクティブノイズリダクションのためのフィードバックマイクロホンとして使用される。例示的な例では、外部マイクロホン81は、アクティブノイズリダクションのための、及び/又は環境音がユーザに再生されてユーザがより環境を意識し、他の発話などを聞くことができる透過モード動作のためのフィードフォワードマイクロホンとして使用される。図1のイヤホン10によって示されるようなイヤホンは、典型的には、外耳道(図示せず)内に音を誘導するのを助けるために、ハウジング部分50のネック51と係合する柔軟な先端(図示せず)を含む。イヤホンハウジング21は、後部ハウジング部分60及び62から作られた後部エンクロージャと、グリル64とを更に含む。本寄生振動検出は、様々なタイプ及び設計のイヤホン、ヘッドホン、及び他のタイプのウェアラブルオーディオデバイスにおいて使用され得るので、イヤホン20の詳細は、イヤホンの態様の例示であり、本開示の範囲を限定するものではないことに留意されたい。
【0021】
変換器30は、磁気構造34を更に備える。磁気構造34は、変換器磁石38と、磁石38からの磁場を閉じ込めて案内するように機能する磁性材料とを含み、その結果、電気音響変換器の分野で周知のように、磁場がコイル33と適切に相互作用してダイアフラム32を駆動する。磁性材料は、カップ36及びフロントプレート35を含み、これもまた当該分野で既知のように、これらは両方とも、比較的高い磁化率を有する材料から作製されることが好ましい。変換器プリント回路基板(PCB)40は、変換器の駆動に関与する電気部品及び電子部品(図示せず)を担持する。パッド41及び42は、ワイヤ(図示せず)をPCB40に結合することができる場所である。
【0022】
イヤホン20はまた、PCB70上に位置するプロセッサ74を含む。いくつかの例では、プロセッサ74は、マイクロホン80及び81の出力を処理するように構成される。当業者には明らかであろうが、当然のことながらプロセッサは、通常、イヤホンによって再生されるデジタルサウンドファイルの処理など、イヤホン機能に必要な他の処理に関与する。一例では、プロセッサは寄生振動を検出するように構成される。いくつかの例では、プロセッサはまた、寄生振動又は不安定性を軽減するように構成される。一例では、(イヤホンの外部の環境音を感知するために使用される)フィードフォワードマイクロホンがイヤホンのオーディオドライバから音を拾うときに、寄生振動が引き起こされ得る。これは、例えば、後部キャビティ53内の抵抗ポート84を通ってハウジングを出る音圧がマイクロホン81によって感知されるときに起こり得る。いくつかの例では、ポート84は抵抗織布85によって覆われている。他のポートを介した直接的結合又は音響キャビティ内の漏れさえも、寄生振動をもたらす可能性がある。一例では、寄生振動は、ドライバ電圧の関数として内部マイクロホン80において感知される圧力が、制御ループを不安定に駆動するのに十分に変化するときに、フィードバックシステムにおいて引き起こされる。結果として生じる寄生振動は、望ましくないオーディオ振動又はきしみ音を引き起こす可能性がある。きしみ音は、イヤホンがユーザの耳の中の適切な位置にあるときでも発生する可能性がある。きしみ音は、イヤホンがそのケース内に配置され、電源が切られていないときにも発生し得る。これは、イヤホンとケースとの間の通信が不適切であるとき、例えば、ケースのバッテリーが消耗しているときに起こり得る。
【0023】
図3は、ウェアラブルオーディオデバイス100の態様のブロック図である。例示的なデバイス100は、イヤホン又はヘッドホンであるが、これは本開示を限定するものではない。ウェアラブルオーディオデバイス100は、無線送受信機104を介して外部ソースからオーディオデータを受信するプロセッサ102を含む。プロセッサ102はまた、フィードバックマイクロホン(複数可)108及びフィードフォワードマイクロホン(複数可)110の出力を受信する。プロセッサ102は、オーディオドライバ106に供給されるアナログ信号に変換されるオーディオデータを出力する。例示的なデバイス100は、プロセッサによって実行されると、寄生振動を検出するように構成された本明細書に記載の処理を達成する命令を含むメモリを含む。いくつかの例では、検出された不安定性はまた、適切にプログラムされたプロセッサを介して軽減される。いくつかの例では、デバイス100は、非一時的コンピュータ可読媒体を使用して、コンピュータプログラム製品を記憶するように構成され、その媒体は、(例えば、プロセッサによって)ウェアラブルオーディオデバイス上で実行されると、本明細書で説明するようにデバイスに信号をフィルタリング及びその他の処理をさせる、その上に符号化されたコンピュータプログラム論理を含む。なお、本寄生振動検出は、イヤホン、ヘッドホン及びイヤホン並びに他のウェアラブルオーディオデバイスの様々なタイプ及び設計において使用することができるため、ウェアラブルオーディオデバイス100の詳細は、イヤホン及びヘッドホンの態様の例であり、本開示の範囲を限定するものではない。また、寄生振動検出及び軽減に関与しないウェアラブルオーディオデバイス100の態様は、簡略化のために図3には示されていないことに留意されたい。
【0024】
低周波数寄生振動(例えば、約300Hz~約1,000Hzの範囲内のもの)では、フィードフォワード又はフィードバックベースの振動の開始は、システムが数ミリ秒で振動なしからマイクロホン飽和に移行するほど高速であり得る。一例では、振動は、振動の開始後約5サイクル以内にマイクロホンを飽和させることができる。結果として、狭帯域においてエネルギーを探す既存の振動検出アルゴリズムは、マイクロホン応答が飽和しているときに振動を検出し抑制するのに十分に迅速に反応しない可能性がある。検出器の故障を引き起こすのに十分な高調波歪みが発生する可能性がある。
【0025】
本開示のいくつかの例では、プロセッサは、フィードフォワードマイクロホン信号及びフィードバックマイクロホン信号のうちの少なくとも1つの基本周波数を決定し、寄生振動を決定するために、決定された基本周波数の振幅を閾値レベルと比較することによって、寄生振動を検出するようにプログラムされる。いくつかの例では、基本周波数は、マイクロホン信号の0交差に基づいて決定される。一例では、基本周波数は、0交差間の動作クロックのいくつかのサンプルを測定することによって決定される。一例では、基本周波数は、経時的な0交差の監視に基づいて決定される。一例では、0交差は、マイクロホン信号の符号の変化に基づいて決定される。
【0026】
より具体的な例では、寄生振動検出器はまた、基本周波数が少なくとも所定の時間量にわたって少なくとも閾値レベル(振幅)にあるかどうかを決定するように構成される。一例では、寄生振動検出器は、所定の周波数範囲の寄生振動を検出するように構成される。この周波数範囲は、約300Hz~約1,000Hzであり得る。
【0027】
いくつかの例では、プロセッサは、検出された寄生振動又は不安定性を軽減するように更に構成される。一例では、不安定性軽減器は、寄生振動の決定に応答してマイクロホン信号を変更するように構成される。例では、不安定性軽減器は、マイクロホンをミュートするように構成され、マイクロホンは、所定の時間量にわたってミュートされ得る。所定の時間量の後、マイクロホンはミュートされていない状態に戻され得る。軽減の他の態様は、本明細書の他の箇所に記載されている。
【0028】
プロセッサは、マイクロホン信号の0交差を検出することによって基本周波数を決定するように構成され得る。音調信号は基本周波数を有し、0交差間の距離は、その基本周波数が何であるかを決定する。一例では、プロセッサは、クロックの整数サンプルにおける0交差間の距離を所与の周波数範囲にマッピングする。特定の非限定的な例では、プロセッサは48kHzクロックを実行する。図4は、0交差間の「距離」(クロックサイクルの数として測定される)の関数として決定された周波数のプロットを示す。一例では、プロセッサは、300Hz(0交差間の80クロックサイクルに等しい)から1kHz(0交差間の24クロックサイクルに等しい)の範囲の基本周波数を検出するように構成される。したがって、プロセッサは、時間の関数として0交差を監視するように構成される。一例では、0交差は、マイクロホン信号の符号の変化、すなわち正から負への変化、及びその逆の変化を検出することによって検出される。
【0029】
図5は、寄生振動の開始時におけるフィードフォワード又はフィードバックマイクロホン信号のプロット120であり、信号は、わずか約5サイクル、又は約5ミリ秒の間に飽和に到達する。マイクロホンの飽和は、出力波形の形状を、純音(領域121に示されるような正弦波)から、約515msで始まる領域122に示されるような全ての倍音によるより多くの方形波へと変化させる。飽和出力は、狭帯域においてエネルギーを探す振動検出アルゴリズムによって監視され得ない倍音周波数において多くのエネルギーを含むので、そのような低周波数振動は検出され得ない。
【0030】
図6は、図5に示されるマイクロホン信号に対応する、経時的な0交差のプロット150である。決定された周波数は、0交差間の「距離」(クロックサイクル数として測定される)の関数である。一例では、プロセッサは、300Hz(0交差間の80クロックサイクルに等しい)から1kHz(0交差間の24クロックサイクルに等しい)の範囲の基本周波数を検出するように構成される。したがって、プロセッサは、時間の関数として0交差を監視するように構成される。一例では、0交差は、マイクロホン信号の符号の変化、すなわち正から負への変化、及びその逆の変化を検出することによって検出される。
【0031】
曲線152は、0交差距離(すなわち、サンプリングクロックレートにおけるサンプル)のプロットである。515ms付近から始まり、540ms(領域154)まで進むと、0交差間の距離は一貫して約30サンプルの範囲内にあり、かなり安定した基本周波数を示す。曲線156は、ローパスフィルタリングされた0交差距離のプロットである。300Hz~1,000Hzの境界も示されている。曲線152及び156が対応又は重複するとき(プロット領域158におけるように)、システムは、基本周波数が検出されたことを(ローパスフィルタリングされたプロットが0交差距離のプロットと重複しないであろう短期刺激の検出と比較して)より確信することができる。この考え方は、曲線156と曲線152との間の差の絶対値が閾値未満であるとき、0交差周波数に相対的な一貫性があるというより高い信頼性があるというものである。より一般的には、0交差測定値の何らかのタイプの平均化を瞬時値と比較して、基本周波数が検出されたというより高い信頼性を確立することができる。
【0032】
0交差ベースの基本周波数検出における信頼性を決定するための別の手法は、複数の0交差測定値を一貫性のために比較することである。例えば、最後のN個の0交差(メモリに保存されている)を調べて、それらが全て所定の範囲内にあるかどうか、又はそれらの値の範囲(最大値-最小値)が小さいかどうかを決定することができる。もしそうであれば、基本周波数が検出されたというより高い信頼性がある。一例では、この一貫性ベースの決定は、本明細書で説明される別の0交差ベースの基本周波数測定に加えて、チェックとして、又は寄生振動(典型的には単一周波数によって支配される)が検出されたという更なる信頼性を構築するために使用される。
【0033】
いくつかの例では、0交差検出は、絶対値の付近でプロセッサ論理と対にされる。一例では、マイクロホン信号が、非常に速い高オンセット振動が検出される瞬間にある大きさよりも大きい振幅を有する場合、軽減活動が開始される前にある持続時間にわたって真でなければならないタイマが存在する。一例では、軽減活動は、ある持続時間の間、又は振動がもはや存在しなくなるまで、意識出力(すなわち、フィードフォワードマイクロホンからの出力)をミュートすることであり得る。別の例では、プロセッサは、経時的に検出されたトーンの一貫性を決定するように構成される。例えば、プロセッサは、平滑化関数(例えば、指数平滑化関数)を検出された振動に適用することができる。次いで、プロセッサは、そのような平均化された大きさを瞬間的な大きさと比較することができる。そのような技法は、変動している入力(感知されることが所望される音など)と比較して、基本振動周波数が検出されていることを確実にするのを助けることができる。これは、キャンセルされるべきではない環境音及び他の望ましい音をミュートすることを回避するのに役立ち得る。
【0034】
図7は、イヤホン寄生振動検出及び軽減方法180の例示的な動作のフローチャートである。一例では、全てのステップがプロセッサによって実行される。したがって、動作は、プロセッサを適切にプログラムすることによって必要に応じて修正することができる。入力信号は、フィードフォワードマイクロホン又はフィードバックマイクロホンの出力である。ステップ182において、0交差間の距離は、図4に示されるように、プロセッササンプリング速度でマッピングされる。ステップ184において、検出された周波数は、検出及び分解されるべき所定の周波数又は振動周波数の範囲と比較される。周波数が範囲内にある場合、ステップ186において、マイクロホン信号の大きさが所定の閾値と比較される。信号が閾値を上回る場合、ステップ188において、プロセッサは、信号が所定の持続時間にわたって閾値を上回ったままであるかどうかを決定する。そうである場合、いくつかの例では、振動が軽減される(ステップ190)。ステップ184、186、及び188のいずれかが満たされない場合、動作はステップ182に戻り、軽減活動はとられない。
【0035】
任意選択のステップ190において、望ましくない寄生振動が検出された場合、振動は軽減される。1つの目標は、偽陽性イベント(例えば、外部音)中に軽減アルゴリズムが始動した場合であっても、所望の音を低減又は除去せずに、振動を迅速に除去することである。ステップ190の一例では、軽減活動は、振動が再発するのを回避するように計算された所定の時間の間、又は振動が停止するまでの間、マイクロホンをミュートすることである。他の例では、軽減は、信号がドライバに提供される前に、関連するフィードフォワード又はフィードバックマイクロホンからの信号に適用される利得を調整することを含む。極端な例では、マイクロホンに適用される全利得が低減される。しかしながら、これはユーザに聞こえる可能性がある。いくつかの例では、振動を低減及び除去するために、利得がより制御された方法で低減される。いくつかの例では、利得は、所定の期間にわたって徐々に低減され(例えば、0に)、所定の時間量にわたって、低減されたレベルで保持され、次いで、その元の値に増加して戻される。増加は、瞬間的であってもよく、又は所定の時間にわたってあってもよく、その時間にわたって徐々に行われ得る。いくつかの例では、利得の調整は、周波数に依存して行われる。一例では、利得は、約0.5秒の期間にわたって約20dBだけ徐々に低減される。一例では、利得は次いで、約0.5秒にわたって、徐々にその元の値に回復される。この回復は、ユーザが異常を検出する可能性が低くなるように、いくつかのステップにわけて行うことができる。他の例では、軽減は、別の方法でマイクロホンの利得を変更することを可能にすること、利得を低減するためにマイクロホンの周波数応答を整形すること、又は特定の領域においてマイクロホンの位相を変更することを伴う。代替的に、軽減は、エコーキャンセラを有効にすることを伴う。
【0036】
ブロック図でプロセスが表現又は示唆されるときに、ステップは、1つの要素又は複数の要素によって実行され得る。これらのステップは、一括して実行される、又は異なる時点で行われ得る。活動を実行する要素は、物理的に同じであり得るか、若しくは互いに近接し得るか、又は物理的に別個であり得る。1つの要素は、1つのブロックよりも多くの活動を実行し得る。オーディオ信号は、符号化される場合又は符号化されない場合があり、デジタル形式又はアナログ形式のいずれかで伝送され得る。従来のオーディオ信号処理装置及び動作は、図面から省略されている場合がある。
【0037】
本明細書において説明されるシステム及び方法の例は、当業者には明白であろうコンピュータ構成部品及びコンピュータによる実装ステップを含む。例えば、コンピュータ実装ステップが、例えば、ハードディスク、光ディスク、フラッシュROM、不揮発性ROM、及びRAMなどのコンピュータ可読媒体にコンピュータ実行可能命令として記憶され得ることが当業者によって理解されるべきである。更に、コンピュータ実行可能命令が、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、ゲートアレイなどの様々なプロセッサ上で実行され得ることが当業者によって理解されるべきである。説明を容易にするために、システム及び方法の全てのステップ又は要素が、コンピュータシステムの一部として本明細書で説明されるわけではないが、各ステップ又は要素が、対応するコンピュータシステム又はソフトウェアコンポーネントを有し得ることを、当業者は認識するであろう。したがって、このようなコンピュータシステム及び/又はソフトウェアコンポーネントは、それらの対応するステップ又は要素(すなわち、それらの機能性)を説明することによって可能になり、かつ本開示の範囲内にある。
【0038】
複数の実装形態を説明してきた。それにもかかわらず、本明細書において説明される本発明の概念の範囲から逸脱することなく、追加の改変を行うことができ、したがって、他の例も、以下の特許請求の範囲の範囲内にあることが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】