IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インベンティーズ サーマル テクノロジーズ インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-530997高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム
<>
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図1
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図2
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図3
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図4
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図5
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図6
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図7
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図8
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図9
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図10
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図11
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図12a
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図12b
  • 特表-高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-28
(54)【発明の名称】高速循環式ガス分離デバイスにおいて第3の成分の吸着を用いて浄化済みの第1の成分の脱着を促進する吸着性ガス分離プロセスおよびシステム
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/04 20060101AFI20240821BHJP
   B01D 53/14 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
B01D53/04 110
B01D53/14 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023569938
(86)(22)【出願日】2022-05-11
(85)【翻訳文提出日】2023-12-25
(86)【国際出願番号】 IB2022054398
(87)【国際公開番号】W WO2022238934
(87)【国際公開日】2022-11-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518334613
【氏名又は名称】スヴァンテ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120237
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 良規
(72)【発明者】
【氏名】シゼロン,ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】ルイ,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ガーッファリ-ニク,オミド
(72)【発明者】
【氏名】リザエイ,サブレエ
(72)【発明者】
【氏名】フリーマン,アン
(72)【発明者】
【氏名】ズー,チュージエ
(72)【発明者】
【氏名】アーマディ,ジャハン
(72)【発明者】
【氏名】ウィーラー,ナイジェル
(72)【発明者】
【氏名】トゥルパー,オンダー
(72)【発明者】
【氏名】ホヴィントン,ピエール
【テーマコード(参考)】
4D012
4D020
【Fターム(参考)】
4D012BA01
4D012BA02
4D012BA03
4D012CA01
4D012CA03
4D012CB16
4D012CC04
4D012CD02
4D012CD07
4D012CE01
4D012CE03
4D012CF01
4D012CF03
4D012CF04
4D012CG01
4D012CH06
4D020AA03
4D020BA01
4D020BA08
4D020BA16
4D020BA30
4D020BB01
4D020BC01
4D020BC02
4D020CA05
4D020CA06
4D020CC21
4D020DA01
4D020DA03
4D020DB02
4D020DB04
4D020DB20
(57)【要約】
一般に、循環式収着性ガス分離プロセスは、供給または収着ステップと、その後の再生ステップとを含むことができる。実施形態では、収着ステップは、供給ストリームを接触器に導入することと、第1の成分の少なくとも一部分を収着剤に収着させることと、第1の生成物ストリームを生成することと、第1の生成物ストリームを回収することとを含むことができる。実施形態では、再生ステップは、第1の再生ストリームを接触器に導入または供給することと、第3の成分の一部分を接触器に収着させることと、第1の成分の一部分を脱着させることと、第2の生成物ストリームを接触器から回収することとを含むことができ、再生ステップは、第3の成分の分圧を0.4Bara以上の分圧閾値に制御することをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスであって、
(a)
i.少なくとも第1の収着剤をその中に有する接触器に前記供給ストリームを導入して、前記供給ストリームを前記第1の収着剤と接触させること、
ii.前記第1の成分の少なくとも一部分を前記少なくとも前記第1の収着剤に収着させること、
iii.前記供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームを生成すること、および
iv.前記第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収すること
を含む、供給または収着ステップと、
(b)
i.第3の成分を有する少なくとも第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に導入または供給すること、
ii.前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの接触器内に収着または凝縮させること、
iii.前記少なくとも前記第1の収着剤に収着された前記少なくとも第1の成分の一部分を脱着させること、
iv.前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームを回収すること
を含む、再生ステップであって、
前記再生ステップは、前記再生ステップの少なくとも一部分で第1の再生ストリーム中の前記第3の成分の分圧を0.4Bara以上の分圧閾値に制御することをさらに含む、
再生ステップと、を含み、
前記少なくとも前記第1の収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つである、
循環式収着性ガス分離プロセス。
【請求項2】
ステップ(a)中に、前記供給ストリームの温度を80℃以下の供給温度閾値に制御することをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることは、第1の持続時間にわたって行われ、ステップ(a)中に、前記供給ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることは、第2の持続時間にわたって行われ、前記第1の持続時間は、前記第2の持続時間の40%以下である、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
ステップ(a)中に、前記供給ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記少なくとも1つの接触器に含まれる収着剤のグラム当たりの前記第1の成分が0.3から3mmolとなる第1の成分の用量閾値範囲内の用量の前記第1の成分と接触させることをさらに含む、請求項1、2、または3に記載のプロセス。
【請求項5】
ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記少なくとも1つの接触器に含まれる前記収着剤のグラム当たりの前記第3の成分が1から6mmolとなる第3の成分の用量閾値範囲内の用量の前記第3の成分と接触させることをさらに含む、請求項1から4のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項6】
ステップ(b)中に、前記第2の生成物ストリームを、前記少なくとも1つの接触器に含まれる前記収着剤のグラム当たりの前記第1の成分が0.15から1.5mmolとなる第1の成分の用量回収率閾値範囲内の前記第1の成分の回収率の用量で回収することをさらに含む、請求項1から5のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項7】
ステップ(b)の後に、ステップ(c)をさらに含み、前記少なくとも1つの接触器内の気相の前記第3の成分の分圧を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収する、請求項1から6のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項8】
ステップ(b)の後に、ステップ(c)をさらに含み、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収する、請求項1から6のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項9】
ステップ(b)の後に、ステップ(c)をさらに含み、前記少なくとも1つの接触器内にコンディションストリームを導入し、前記コンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも前記第1の収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有しており、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除し、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収する、請求項1から6のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項10】
前記コンディションストリームおよび前記供給ストリームを同じソースから回収することをさらに含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
前記コンディションストリームは、前記供給ストリームの一部分である、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
前記少なくとも1つの接触器内でコンディショニング圧力で前記ステップ(c)を実行することと、前記少なくとも1つの接触器内で供給圧力でステップ(a)を実行することとをさらに含み、前記コンディショニング圧力は、前記供給圧力未満である、請求項9に記載のプロセス。
【請求項13】
前記コンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って接触させる前に、前記第3の成分の一部分を前記コンディションストリームから除去することによって前記コンディションストリームをコンディショニングすることをさらに含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項14】
前記コンディションストリームを冷却して凝縮させること、および前記第3の成分の前記一部分を前記コンディションストリームから除去することのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記コンディションストリームを第2の収着剤と接触させて、前記第3の成分の前記一部分を前記コンディションストリームから選択的に除去することをさらに含み、前記第2の収着剤は、前記第1の収着剤とは異なる、請求項13に記載のプロセス。
【請求項16】
前記コンディションストリームを第2の収着剤と接触させて、前記第3の成分の前記一部分を前記コンディションストリームから選択的に除去することをさらに含み、前記第2の収着剤は、前記第1の収着剤と同じである、請求項13に記載のプロセス。
【請求項17】
前記収着性ガス分離プロセスを2分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも前記第1の収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが15秒以下の持続時間であること、または好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを1分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも前記第1の収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが8秒以下の持続時間であること、またはさらに好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを30秒以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも前記第1の収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが6秒以下の持続時間であること、をさらに含む、請求項1から16のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項18】
前記供給ストリームの収着されていない分子を前記少なくとも1つの接触器内に、5秒以下、好ましくは2秒以下、さらに好ましくは1秒以下の滞留持続時間にわたって滞留させることをさらに含む、請求項1から16のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項19】
前記供給ストリームを、0.2から10m/sの供給空塔速度閾値範囲内で前記少なくとも1つの接触器内に流すことをさらに含む、請求項1から16のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項20】
前記供給ストリーム、第1の再生ストリーム、およびコンディションストリームのうちの少なくとも1つを、1から30m/sの供給空塔速度閾値範囲内で前記少なくとも1つの接触器内に流すことをさらに含む、請求項1から16のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項21】
1000m/m以上、または好ましくは2000m/m以上の濡れ表面積を有する前記少なくとも1つの接触器を提供することをさらに含む、請求項1から20のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項22】
30kPa以下、または好ましくは10kPa以下のステップ(a)中の圧力降下を有する前記少なくとも1つの接触器を提供することをさらに含む、請求項1から21のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項23】
0.1mmol/ジュール毎ケルビン以上の前記供給ストリームおよび/または前記第1の再生ストリームと接触する前記少なくとも1つの接触器の熱容量を基準として、前記第1の成分の収着するための収着剤サイクル容量を有する前記少なくとも1つの接触器を提供することをさらに含む、請求項1から22のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項24】
前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器の1つまたは複数の流路または空孔内のガスを排気して、前記第1の成分の前記一部分を増加させることをさらに含む、請求項1から23のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項25】
前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器に前記湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に前記浸漬させた後で、前記少なくとも1つの接触器から前記液体を排水すること、および前記少なくとも1つの接触器をパージすることのうちの少なくとも1つとをさらに含む、請求項1から23のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項26】
前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器および第2の接触器をさらに含み、前記プロセスは、
ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、
前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、
前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含み、
ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、
前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することとをさらに含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項27】
複数の前記少なくとも1つの接触器を提供することと、ステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内で同時に、または平行して実行すること、あるいはステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内でステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)を互い違いまたは交互にすることによって実行することとをさらに含む、請求項7、8、または9に記載のプロセス。
【請求項28】
前記少なくとも1つの接触器は、直列に流体接続された第1の接触器、第2の接触器、および第3の接触器をさらに含み、前記プロセスは、
第1のステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、
前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、
前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含み、
第2のステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、
前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することと、
前記第2の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第3の接触器に導入することとをさらに含む、請求項7、8、または9に記載のプロセス。
【請求項29】
ステップ(b)の直後にステップ(b2)をさらに含み、
前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させ、
第2の再生ストリームを前記少なくとも前記第1の収着剤に沿って接触させ、
前記第1の成分および前記第3の成分を前記少なくとも前記第1の収着剤から脱着させ、
前記第1の成分および前記第3の成分を前記少なくとも1つの接触器から回収する、請求項1から28のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項30】
ステップ(b2)中に、前記少なくとも1つの接触器内の前記圧力は、0.1から0.4Baraの範囲である、請求項29に記載のプロセス。
【請求項31】
前記供給ストリーム、前記第1の生成物ストリーム、および前記第3の生成物ストリームのうちの少なくとも1つから前記第3の成分を凝縮させてリサイクルすることと、
前記第3の成分を前記第1の再生ストリームに使用することとをさらに含み、前記第3の成分は、水である、請求項1から30のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項32】
前記第3の生成物ストリームから前記第3の成分の少なくとも一部分を除去してコンディショニングされた第3の生成物ストリームを構成することと、前記コンディショニングされた第3の成分ストリームを前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分としてリサイクルすることとをさらに含む、請求項7、8、または9に記載のプロセス。
【請求項33】
前記第2の再生ストリームは、前記供給ストリームまたは大気のうちの少なくとも1つの酸素濃度未満の酸素濃度を有する、請求項29に記載のプロセス。
【請求項34】
前記供給ストリームの圧力は、1から5Baraの範囲である、請求項1から33のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項35】
ステップ(c)中に、駆動流体をエジェクタ中に導入することと、前記少なくとも1つの接触器内で真空を誘起して前記少なくとも1つの接触器から前記第3の生成物ストリームを回収することとをさらに含む、請求項7、8、または9に記載のプロセス。
【請求項36】
前記駆動ストリームは、前記第3の成分を含む加圧ガスであり、前記駆動ストリームは、1Bara超または好ましくは2Bara超の圧力であり、50%超、好ましくは90%超、さらに好ましくは98%超の前記第3の成分の濃度を有する、請求項35に記載のプロセス。
【請求項37】
前記駆動ストリームは、前記第3の成分の飽和分圧が0.4Bara超、好ましくは1Bara超となる温度で液体である、請求項35に記載のプロセス。
【請求項38】
前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第2の成分は窒素であり、前記第3の成分は水である、請求項1から37のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項39】
少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスであって、
(a1)
少なくとも1つの収着剤を含む少なくとも1つの接触器に沿って第1の供給ストリームを流すこと、
前記第1の供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させること、
前記供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームの第1の部分を生成すること、および
第1の生成物ストリームの前記第1の部分を前記少なくとも1つの接触器から回収すること
を含む、第1の供給または収着ステップと、
(a2)
前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って第2の供給ストリームを流すこと、
前記第2の供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させること、
前記第2の供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームの第2の部分を生成すること、および
第1の生成物ストリームの第2の部分を前記少なくとも1つの接触器から回収すること
を含む、第2の供給または収着ステップと、
(b1)
少なくとも前記第3の成分を有する第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器と接触させること、
前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着または凝縮させ、前記第1の成分を脱着させること、および
前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームの第1の部分を回収すること
を含む、第1の再生ステップと、
(b2)
第2の再生ストリームの前記第3の成分の分圧を、ステップ(b2)の少なくとも一部分にわたって0.4Bara以上の第3の成分の分圧閾値に制御すること、
前記第2の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器と接触させること、
前記第2の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着または凝縮させ、前記第1の成分を脱着させること、および
前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームの第2の部分を回収すること
を含む、第2の再生ステップと、
(c1)
i.前記第3の成分の分圧または前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の相対湿度を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収すること、
ii.前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収すること、および
iii.第1のコンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器内に導入し、前記第1のコンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも1つの収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有しており、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除し、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収すること、
のうちの少なくとも1つを含む第1のコンディショニングステップと、
(c2)
i.前記第3の成分の分圧または前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の相対湿度を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収すること、
ii.前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収すること、および
iii.第2のコンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器内に導入し、前記第2のコンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも1つの収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有しており、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除し、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収すること、
のうちの少なくとも1つを含む第2のコンディショニングステップと、を含み、
前記少なくとも1つの収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つであり、
ステップ(a1)およびステップ(a2)、ステップ(b1)およびステップ(b2)、またはステップ(c1)およびステップ(c2)は、ステップ間で異なる圧力、異なる温度、または異なるプロセスストリーム組成のうちの少なくとも1つを用いて行われる、
循環式収着性ガス分離プロセス。
【請求項40】
ステップ(a1)中に、前記第1の供給ストリーム中の前記第3の成分の分圧は、ステップ(a2)中の前記第2の供給ストリーム中の前記第3の成分の分圧未満である、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
ステップ(a1)中に、前記第1の供給ストリームの圧力は、第1の供給ストリーム圧であり、ステップ(a2)中に、前記第2の供給ストリームの圧力は、第2の供給ストリーム圧であり、前記第1の供給ストリーム圧は、前記第2の供給ストリーム圧未満である、請求項39に記載のプロセス。
【請求項42】
ステップ(a1)中に、ポンプを用いて前記少なくとも1つの接触器を真空引きして、前記少なくとも1つの接触器および前記第1の供給ストリーム内の圧力を前記第1の供給ストリーム圧まで低下させることをさらに含む、請求項41に記載のプロセス。
【請求項43】
ステップ(a2)中に、コンプレッサまたはポンプを用いて前記第2の供給ストリームを圧縮して、前記第2の供給ストリームの前記圧力を前記第2の供給ストリーム圧まで上昇させることをさらに含む、請求項41または42に記載のプロセス。
【請求項44】
ステップ(b1)中に、前記第1の再生ストリームは、0.1から0.4Baraの圧力範囲の圧力であり、前記少なくとも1つの接触器の空孔空間内の少なくとも前記第2の成分を洗浄するために第1の成分または第3の成分を有する、請求項39から43のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項45】
ステップ(b1)中に、前記第1の再生ストリームは、20体積%超90体積%未満の第3の成分の濃度閾値範囲内の前記第3の成分の濃度を有する、請求項39から44のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項46】
ステップ(c1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(b1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用することとをさらに含む、請求項39から45のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項47】
ステップ(c1)中に、前記第3の成分を有する駆動流体をエジェクタ内に導入することと、真空を誘起して前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することとをさらに含む、請求項46に記載のプロセス。
【請求項48】
前記駆動流体は、2Baraの駆動流体圧力閾値以上の圧力である、請求項47に記載のプロセス。
【請求項49】
第1の生成物ストリームの前記第1の部分、第1の生成物ストリームの前記第2の部分、第2の生成物ストリームの前記第1の部分、第2の生成物ストリームの前記第2の部分、第3の生成物ストリームの前記第1の部分、または第3の生成物ストリームの前記第2の部分のうちの少なくとも1つから少なくとも1つの凝縮物ストリームを回収することと、ステップ(c1)中に、前記少なくとも1つの凝縮物ストリームを駆動流体としてエジェクタ中に導入し、前記少なくとも1つの接触器内で真空を誘起して前記第3の成分の脱着を補助することと、をさらに含む、請求項46、47、または48に記載のプロセス。
【請求項50】
ステップ(c1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(b1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用することと、をさらに含む、請求項45に記載のプロセス。
【請求項51】
ステップ(c1)中に、前記第3の成分の第1の分圧を有する第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(c2)中に、前記第3の成分の第2の分圧を有する第3の生成物ストリームの前記第2の部分を回収することとをさらに含み、前記第3の成分の前記第1の分圧は、前記第3の成分の前記第2の分圧より高い、請求項39に記載のプロセス。
【請求項52】
ステップ(c1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(b1)中に、前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用することとをさらに含む、請求項39から51のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項53】
ステップ(c1)中に、ポンプ、エジェクタ、凝縮熱交換器によって前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分の圧力を制御することと、
前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分から前記第3の成分を回収することと、
前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分から回収した前記第3の成分を、ステップ(b1)の前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分または(b2)の前記第2の再生ストリームの少なくとも一部分として、あるいはステップ(b1)の前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分および(b2)の前記第2の再生ストリームの少なくとも一部分として導入することと、
をさらに含む、請求項39から52のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項54】
ステップ(a2)の後、ステップ(b1)の前に、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器の1つまたは複数の流路または空孔内のガスを排気して、前記少なくとも1つの接触器から回収した前記第1の成分の前記一部分またはステップ(b1)中の前記第2の生成物ストリームを増加させることをさらに含む、請求項39から53のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項55】
ステップ(b1)の前に、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を前記液体中に浸漬した後で、前記少なくとも1つの接触器から前記液体を排水すること、および前記少なくとも1つの接触器をパージすることのうちの少なくとも1つとをさらに含む、請求項39から54のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項56】
複数の前記少なくとも1つの接触器を提供することと、ステップ(a1)、ステップ(b1)、およびステップ(c1)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内で同時に、または平行して実行すること、あるいはステップ(a1)、ステップ(b1)、およびステップ(c1)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内でステップ(a1)、ステップ(b1)、およびステップ(c1)を互い違いまたは交互にすることによって実行することとをさらに含む、請求項39から55のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項57】
前記少なくとも1つの接触器は、直列に流体接続された第1の接触器、第2の接触器、および第3の接触器を含み、前記プロセスは、
ステップ(a1)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、
前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、
前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含み、
ステップ(a2)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、
前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することと、
前記第2の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第3の接触器に導入することとをさらに含む、請求項39から55のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項58】
前記少なくとも1つの接触器は、直列に流体接続された第1の接触器および第2の接触器を含み、前記プロセスは、ステップ(b1)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、前記第1の再生ストリームを前記第1と接触させ、前記第2の生成物ストリームの第1の部分を前記第1の接触器から回収し、前記第1の接触器からの前記第2の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームとして前記第2の接触器中に接触させることと、ステップ(b2)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で前記第1の再生ストリームを接触させ、前記第2の生成物ストリームの第2の部分を前記第2の接触器から回収することとをさらに含む、請求項39から55のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項59】
前記少なくとも1つの接触器は、前記第2の接触器に直列に流体接続された第3の接触器をさらに含み、前記プロセスは、ステップ(b2)の直後にステップ(b3)をさらに含み、第3のステップ(b3)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器からの前記第2の生成物ストリームの前記第2の部分を第1の再生ストリームとして前記第3の接触器中に接触させることをさらに含む、請求項58に記載のプロセス。
【請求項60】
ステップ(a1)および(b1)中に、前記複数の前記少なくとも1つの接触器を直列に流体接続することと、ステップ(c1)の少なくとも一部分の間に、前記複数の前記少なくとも1つの接触器を並列に流体接続することとをさらに含む、請求項56に記載のプロセス。
【請求項61】
前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器、第2の接触器、および第3の接触器をさらに含み、前記プロセスは、
ステップ(b1)、ステップ(b2)、およびステップ(b3)のうちの1つを前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器内で実行することを含み、ステップ(b1)、ステップ(b2)、およびステップ(b3)が並列に実行される、ステップ(b2)の直後のステップ(b3)と、
ステップ(b3)中に、第3の再生ストリームを前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器のうちの1つで前記少なくとも1つの収着剤と接触させ、前記第1の接触器、前記第2の接触器、または前記第3の接触器のうちの1つから前記第2の生成物ストリームの第3の部分を回収することと、
ステップ(b1)中に、ステップ(b3)で回収した前記第2の生成物ストリームの前記第3の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用し、前記第1の再生ストリームを、前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器のうちの1つで前記少なくとも1つの収着剤と接触させ、前記第2の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の接触器、前記第2の接触器、または前記第3の接触器のうちの1つから回収することと、
ステップ(b2)中に、前記第2の再生ストリームを、前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器のうちの1つで前記少なくとも1つの収着剤と接触させ、前記第2の生成物ストリームの前記第2の部分を浄化された第1の成分ストリームとして回収することと、を含み、
ステップ(b1)、ステップ(b2)、およびステップ(b3)は、前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器で順番に実行される、請求項39から55のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項62】
ステップ(a1)中に、前記第1の成分の第1の分圧を有する前記第1の供給ストリームを流すことと、ステップ(a2)中に、前記第1の成分の第2の分圧を有する前記第2の供給ストリームを流すこととをさらに含み、前記第1の分圧は、前記第2の分圧未満である、請求項39に記載のプロセス。
【請求項63】
前記第1の供給ストリームは空気ストリームを含み、前記第2の供給ストリームは煙道ガスストリームを含み、前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第3の成分は水である、請求項62に記載のプロセス。
【請求項64】
前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器および第2の接触器をさらに含み、前記プロセスは、
前記第1の接触器中で、ステップ(a1)と、ステップ(a2)と、ステップ(b)またはステップ(b1)および(b2)と、ステップ(c)またはステップ(c1)および(c2)とを実行すること、ならびに
前記第2の接触器中で、ステップ(a2)と、ステップ(b)またはステップ(b1)および(b2)と、ステップ(c)またはステップ(c1)および(c2)とを実行すること
をさらに含む、請求項62または63に記載のプロセス。
【請求項65】
前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、
第2の再生ストリームまたは第3の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤に沿って接触させることと、
前記少なくとも1つの収着剤から前記第1の成分および前記第3の成分を脱着させることと、
前記少なくとも1つの接触器から前記第1の成分および前記第3の成分を回収することと
を含む、ステップ(b2)の直後のステップ(b3)をさらに含む、請求項39から64のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項66】
ステップ(b3)中に、前記少なくとも1つの接触器内の前記圧力は、0.1から0.4Baraの範囲である、請求項55に記載のプロセス。
【請求項67】
前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第2の成分は窒素であり、前記第3の成分は水である、請求項39から66のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項68】
前記収着性ガス分離プロセスを2分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが15秒以下、または好ましくは10秒以下の持続時間であること、あるいは好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを1分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが8秒以下の持続時間であること、あるいはさらに好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを30秒以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが6秒以下の持続時間であること、をさらに含む、請求項39から67のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項69】
少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスであって、
(a)前記供給ストリームを少なくとも1つの収着剤を含む少なくとも1つの接触器に沿って接触させることと、
(b)前記供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させることと、
(c)前記供給ストリームよりも前記第1の成分が部分的に減少している第1の生成物ストリームを生成することと、
(d)前記第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収することと、
(e)前記少なくとも1つの接触器に流体接続された容器内または前記少なくとも1つの接触器内で第3の成分を有する第1の再生ストリームを生成することであって、前記第1の再生ストリームは、ステップ(b)の少なくとも一部分の間の0.4Baraの第3の成分の分圧閾値以上の前記第3の成分の分圧を有する、ことと、
(f)前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器内で前記少なくとも1つの収着剤と接触させることと、
(g)前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着または凝縮させ、前記少なくとも1つの収着剤から前記第1の成分の一部分を脱着させることと、
(h)前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームを回収することと、
を含む、循環式収着性ガス分離プロセス。
【請求項70】
前記少なくとも1つの収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つである、請求項69に記載のプロセス。
【請求項71】
ステップ(b)中に、0.4Baraから0.95Baraの圧力閾値範囲の間の前記少なくとも1つの接触器内の圧力で前記少なくとも1つの接触器内で前記第1の再生ストリームを接触させることをさらに含み、前記第1の再生ストリームは、ステップ(b)中に前記少なくとも1つの接触器内の前記第3の成分の蒸発温度以上の温度で液相である、請求項69に記載のプロセス。
【請求項72】
ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の前記一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着または凝縮させることによって吸着熱を生成することと、前記吸着熱の少なくとも一部分を熱伝導および熱対流のうちの少なくとも1つによって前記液相の前記第3の成分に伝達することとをさらに含む、請求項69に記載のプロセス。
【請求項73】
液体の水が前記少なくとも1つの接触器の細孔容積および/または流路を占有することを防止するために、液相の水をはじく前記少なくとも1つの接触器の濡れ表面を有する前記少なくとも1つの接触器を提供することをさらに含む、請求項69から72のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項74】
ステップ(a)の後、ステップ(b)の前に、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器の1つまたは複数の流路または空孔内のガスを排気して、前記少なくとも1つの接触器から回収した前記第1の成分の前記一部分またはステップ(b)中の前記第2の生成物ストリームを増加させることをさらに含む、請求項69から73のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項75】
ステップ(b)の前に、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を前記液体中に浸漬した後で、前記少なくとも1つの接触器から前記液体を排水すること、および前記少なくとも1つの接触器をパージすることのうちの少なくとも1つとをさらに含む、請求項69から74のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項76】
前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器および第2の接触器を含み、前記プロセスは、
ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、
前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、
前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含み、
ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、
前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、
前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することと、
前記第2の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして送ることとをさらに含む、請求項69に記載のプロセス。
【請求項77】
前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、
第2の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤に沿って接触させることと、
前記少なくとも1つの収着剤から前記第1の成分および前記第3の成分を脱着させることと、
前記少なくとも1つの接触器から前記第1の成分および前記第3の成分を回収することと
を含む、ステップ(b)の直後のステップ(b2)をさらに含む、請求項69から76のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項78】
ステップ(b2)中に、前記少なくとも1つの接触器内の前記圧力は、0.1から0.4Baraの範囲である、請求項77に記載のプロセス。
【請求項79】
前記供給ストリーム、前記第1の生成物ストリーム、および前記第3の生成物ストリームのうちの少なくとも1つから前記第3の成分を凝縮させてリサイクルすることと、
前記第3の成分を、前記第1の再生ストリームおよび前記第2の再生ストリームのうちの少なくとも1つのために使用することとをさらに含み、
前記第3の成分は水である、請求項69から78のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項80】
前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第3の成分は水である、請求項69から78のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項81】
前記供給ストリームの圧力は、1から5Baraの範囲である、請求項69から80のいずれか1つに記載のプロセス。
【請求項82】
前記収着性ガス分離プロセスを2分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが15秒以下、または好ましくは10秒以下の持続時間であること、あるいは好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを1分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが8秒以下の持続時間であること、あるいはさらに好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを30秒以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが6秒以下の持続時間であること、をさらに含む、請求項69から81のいずれか1つに記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、多成分流体混合物の吸着性ガス分離のためのプロセスおよびシステムに関し、さらに詳細には、ガス分離器の再生およびコンディショニング中の熱エネルギーの急速注入および抽出を可能にするプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
当技術分野では、例えば温度スイング吸着、圧力スイング吸着、真空スイング吸着、および分圧スイング吸着などの吸着性ガス分離プロセスおよびシステムが、多成分流体混合物の吸着性ガス分離に使用されることが知られている。
【0003】
ガス分離を望ましいものにできる工業的プロセスの1つのタイプは、例えば酸化剤と炭素含有燃料とが燃焼して少なくとも熱および燃焼ガスストリーム(燃焼煙道ガスストリームとしても知られている)を生成する燃焼プロセスを含む。例えば二酸化炭素の燃焼後ガス分離など、少なくとも1つの対象成分を燃焼ガスストリームから分離することが望ましいことがあるが、この分離は、限定されるわけではないが例えば分離処理対象のガスの体積が大きい可能性があるという問題、分離することが望ましい対象成分を燃焼ガスストリームが微量含んでいる可能性があるという問題、および/または燃焼ガスストリームが低圧で供給される可能性があるという問題など、いくつかの問題を生じることがある。
【0004】
従来の温度スイング型の吸着性ガス分離プロセスは、通常は、2つの基本ステップ、すなわち吸着ステップおよび再生ステップを利用することができる。通常の吸着ステップでは、多成分流体混合物などの供給ストリームを吸着分離システムおよび吸着材料を備える接触器に導入することができ、ここで吸着材料が供給ストリームの成分を吸着して、吸着された成分を供給ストリームの残りの成分から分離することができる。その後の通常の再生ステップでは、例えば加熱された流体ストリームなどの流体ストリームを吸着分離システムおよび接触器に導入して吸着材料の温度を高めて、吸着された成分の少なくとも一部分を吸着材料から解放し、吸着材料の循環再利用を可能にすることができる。いくつかの従来のシステムおよび方法では、冷却またはコンディショニングステップを利用して再生ステップ後に吸着材料の温度を低下させて、後の吸着ステップの前に吸着材料の吸着能力を回復するのを助けることができる。例えば周囲温度に近い空気ストリームなどの冷却剤またはコンディションストリームを吸着分離システムおよび接触器に導入して、吸着材料の温度を下げることができる。その後、吸着ステップ、再生ステップ、およびコンディショニングステップは、順番に繰り返すことができる。
【0005】
従来の吸着性ガス分離プロセスおよびシステムでは、一般に、吸着材料の再生に消費されるエネルギーが、これらのシステムおよびプロセスの運用コストの大部分を占める可能性があり、これらのコストは、一般に従来の吸着性ガス分離技術の広範な適用および実施の障壁として作用する可能性がある。
【0006】
さらに、分離を行うことを望まれる収着剤の量は、サイクル持続時間に反比例する。例えば、短いサイクル持続時間を有するプロセスは、長いサイクル持続時間を有するプロセスより、必要とする収着材料の量が少ない。したがって、急速吸着プロセスサイクルを実施する能力は、プロセスの経済的実行可能性に大きな影響を与える。
【0007】
本開示に記載されるプロセスおよびシステムは、水蒸気がストリッピングガスとして追加されることがある真空スイング型システムとは大きく異なる。
【0008】
例えば周囲空気からCO2を取り込むなど、他の吸着性ガス分離プロセスでは、吸着剤の温度を大きく変化させることなく乾燥状態と濡れ状態の間でCOの収着剤吸着能力を変化させることによって主として駆動することができ、一般に高純度の製品ガスを生成しない湿度スイングを使用する。
【0009】
水蒸気を例示的な再生ストリームとして利用して1つまたは複数の成分の吸着材料からの脱着を引き起こす従来の吸着性ガス分離プロセスおよびシステムは、産業適用分野において他のプロセスに利用することができる高エネルギーの水蒸気を不必要に消費してその量を減少させ、全体的な効率の低下をもたらし、一体型の吸着性ガス分離プロセスおよびシステムの運用コストを増加させる可能性がある。
【0010】
さらに、水蒸気を例示的な再生ストリームとして利用して1つまたは複数の成分の吸着性材料からの脱着を引き起こすときには、水蒸気が吸着材料上で不必要に凝縮して吸着する可能性があり、これが細孔に詰まることによって吸着剤の吸着および脱着速度を不必要に低下させて吸着材料のサイクル容量の低下をもたらす、吸着材料を再生するのに要する時間を長くする、かつ/または凝縮した水蒸気を除去するためのエネルギー消費を増大させ、吸着性ガス分離プロセスおよびシステムの運用コストの増加および/または歩留まりの低下につながる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】
実施形態では、少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスは、供給または収着ステップと、再生ステップとを含む。供給または収着ステップは、少なくとも第1の収着剤をその中に有する接触器に前記供給ストリームを導入して、前記供給ストリームを前記第1の収着剤と接触させること、前記第1の成分の少なくとも一部分を前記少なくとも第1の収着剤に収着させること、前記供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームを生成すること、および前記第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収することを含む、ステップを含むことができる。実施形態では、再生ステップは、第3の成分を有する少なくとも第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に導入または供給すること、前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの接触器内に収着または凝縮させること、前記少なくとも第1の収着剤に収着された前記少なくとも第1の成分の一部分を脱着させること、前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームを回収することを含む。実施形態では、再生ステップは、前記再生ステップの少なくとも一部分で第1の再生ストリーム中の前記第3の成分の分圧を0.4Bara以上の分圧閾値に制御することをさらに含み、前記少なくとも1つの収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つである。
【0013】
別の広範な態様では、少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスは、前記供給ストリームを少なくとも1つの収着剤を含む少なくとも1つの接触器に沿って接触させることと、前記供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させることと、前記供給ストリームよりも前記第1の成分が部分的に減少している第1の生成物ストリームを生成することと、前記第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収することと、前記少なくとも1つの接触器に流体接続された容器内または前記少なくとも1つの接触器内で第3の成分を有する第1の再生ストリームを生成することであって、前記第1の再生ストリームは、0.4Baraの第3の成分の分圧閾値以上の前記第3の成分の分圧を有する、ことと、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器内で前記少なくとも1つの収着剤と接触させることと、前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着させ、前記少なくとも1つの収着剤から前記第1の成分の一部分を脱着させることと、前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームを回収することと、を含む。
【0014】
別の広範な態様では、少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスは、第1の供給または収着ステップと、第2の供給または収着ステップと、第1の再生ステップと、第2の再生ステップと、第1のコンディショニングステップと、第2のコンディショニングステップとを含む。
【0015】
実施形態では、第1の供給または収着ステップは、少なくとも1つの収着剤を含む少なくとも1つの接触器に沿って第1の供給ストリームを流すことと、前記第1の供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させることと、前記供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームの第1の部分を生成することと、第1の生成物ストリームの前記第1の部分を前記少なくとも1つの接触器から回収することとを含む。
【0016】
実施形態では、第2の供給または収着ステップは、前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って第2の供給ストリームを流すことと、前記第2の供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させることと、前記第2の供給ストリームよりも第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームの第2の部分を生成することと、第1の生成物ストリームの第2の部分を前記少なくとも1つの接触器から回収することとを含む。
【0017】
実施形態では、第1の再生ステップは、少なくとも前記第3の成分を有する第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器と接触させることと、前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着させ、前記第1の成分を脱着させることと、前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームの第1の部分を回収することとを含む。
【0018】
実施形態では、第2の再生ステップは、第2の再生ストリームの前記第3の成分の分圧を0.4Bara以上の第3の成分の分圧閾値に制御することと、前記第2の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器と接触させることと、前記第2の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着させ、前記第1の成分を脱着させることと、前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームの第2の部分を回収することとを含む。
【0019】
実施形態では、第1のコンディショニングステップは、前記第3の成分の分圧または前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の相対湿度を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収することと、前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収することと、第1のコンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器内に導入することであって、前記第1のコンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも1つの収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有すること、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除すること、および前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収することと、を含む。
【0020】
実施形態では、第2のコンディショニングステップは、前記第3の成分の分圧または前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の相対湿度を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収することと、前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収することと、第2のコンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器内に導入することであって、前記第2のコンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも1つの収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有すること、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除すること、および前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
実施形態では、前記少なくとも1つの収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つであってよく、ステップ(a1)およびステップ(a2)、ステップ(b1)およびステップ(b2)、またはステップ(c1)およびステップ(c2)は、ステップ間で異なる圧力、異なる温度、または異なるプロセスストリーム組成を用いて行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本願のために、以下の用語を定義する。
【0023】
活性層または固体層:吸着剤層、不均一系触媒層、または吸着層と不均一系触媒機能層の組合せの代わりに使用することができる、多孔性材料、多孔性材料の活性層もしくはシート、または特定の分子、原子、もしくはイオンとの化学親和性を有する多孔性材料を含む複合積層物の薄い構成。
【0024】
シートまたは積層物:吸着剤シート、不均一系触媒シート、または吸着シートと不均一系機能シートの組合せに使用することができる、1mm未満の厚さを有する活性層。
【0025】
活性スタックまたはスタック:吸着剤スタック、不均一系触媒スタック、または吸着剤スタックと不均一系触媒機能スタックの組合せの代わりに使用することができる、活性層のグループであって、それらの層の少なくとも一部分上のスペーサによって分離されている活性層のグループ。活性層は、互いに接触および/または接続することができる。
【0026】
活性接触器または接触器:流体を流して活性層と接触させる活性スタックまたは活性スタックのグループ。
【0027】
活性モジュールまたはモジュール:プロセス流体の流れを入口から出口以外の方向に制約し、反応器または吸着容器に一体化するコネクタまたは取付具の設置を可能にし、場合によっては接触器に機械的支持および圧力支承エンベロープを提供する、パッケージング後の活性接触器または接触器。
【0028】
スペーサ:活性層、シート、または積層物の間に配置されてスタックまたは接触器に機械的支持を提供する、ミリメートルスケールの分離した固体。
【0029】
熱容量:成分の温度をある量だけ上昇させるのに必要なエネルギーの量の、そのエネルギーの印加前後の温度変化に対する比。
【0030】
チャネル高:活性層に直交する方向の活性層の濡れ表面間の最小距離。
【0031】
チャネル長:チャネル内の流体ストリームの流れの実質的に所期の方向のチャネルの入口縁と出口縁の間の距離。
【0032】
チャネル幅:活性層と同一平面上で、チャネル内の流体ストリームの流れの所期の方向に直交する方向の、流れの障壁間の距離。
【0033】
透過性:流体速度および単位長さ当たりの圧力水頭損失に対する動的粘度の比。
【0034】
【数1】
【0035】
層流:流体粒子のほとんどが渦を生じずに層状になって滑らかな経路をたどる流体ストリームの流れの状態。
【0036】
入口:構造化された接触器の入口、スタックの入口面、あるいは使用時にプロセス流体が導入される、または入る面のすぐ近傍。
【0037】
出口:構造化された接触器の出口、スタックの出口面、あるいは使用時にプロセス流体が回収される、または出る面のすぐ近傍。
【0038】
側面:構造化された接触器の側面、スタックの面、または流れが出入りしない面のすぐ近傍。
【0039】
中央:構造化された接触器またはスタックの、入口、出口、または側面のすぐ近傍ではない任意の領域。
【0040】
濡れ表面:流路と接触している活性層、シート、または積層物の表面、あるいは固体収着剤と一次収着剤粒子間の細孔とを含む密度の高い相内の表面領域を除く、開いた流路に対して露出している収着剤の包絡面。
【0041】
領域:活性層の総面積の少なくとも10%を有する連続した領域。
【0042】
「収着剤」、「吸着剤」、および「吸収剤」という用語は、本明細書では入れ換え可能に使用することができる。
【0043】
「収着性」、「吸着性」、および「吸収性」という用語は、本明細書では入れ換え可能に使用することができる。
【0044】
MOF:金属有機構造体。有機リンカと金属イオンまたは小さな無機クラスタとで構成される結晶性構造。
【0045】
PEIDS:ポリエチレンイミン(PEIとも呼ばれる)ドープシリカ。PEIまたは官能性PEIが高細孔容積シリカ内に分散して、PEIとガスの間の強化された移送を可能にする、複合材料。
【0046】
PNP:多孔性ネットワークポリマー。高度に相互接続されてガスと収着サイトとの間の交換を促進する、高細孔容積を有する官能性ポリマー。
【0047】
成分フラックス:例えば接触器または接触器のセグメントなどの定義された体積に入る、またはそこから出る成分のモル毎秒単位の流量。
【0048】
プロセス選択性:供給ストリームから吸着または回収される生成物の割合。
【0049】
動的選択性:接触器内の温度および組成の過渡状態および勾配の影響を含むプロセスの観測選択性。動的選択性は、これらの勾配が存在せず、収着剤ローディングが平衡吸着値と一致するときに観測される平衡選択性とは異なる。
【0050】
時間分別:プロセスのタイミングまたは相に基づくプロセスガスの供給物または排出物の分割。例えば、第1の期間に生成物または排出物を回収し、次いで第2の期間にこの生成物を回収する。プロセスの相またはプロセスのステップの経過時間に関わらずストリームを連続的に分割することとは異なる。
【0051】
RAM:軸の周りで回転することができるフレームに2つ以上の接触器が組み付けられている回転吸着機械であり、2つ以上の接触器に導入し、そこから回収する流体ストリームの切換えを可能にする。
【0052】
CO:任意の物理相の二酸化炭素分子。
【0053】
O:液相、凝縮相、気相、吸着相、または固相の水分子。
【0054】
脱着熱:吸着プロセスを逆転させ、吸着物を気相または搬送液に戻すことによって消費される熱および/またはエネルギーの量。通常は、吸着熱の負の値。
【0055】
所望の脱着熱:所与の量の吸着物について吸着プロセスを逆転させることによって消費される熱および/またはエネルギーの積分値。これは、脱着ステップ中に供給することが望ましいエネルギーの最小量である。
【0056】
Bara:絶対圧。圧力の測定単位。
【0057】
供給ストリーム:収着ステップ中に収着性ガス分離器に導入される、第1の成分および第2の成分を含む多成分ガスストリーム。第1の成分は、収着ステップにおける収着、分離、および回収の対象成分である。
【0058】
再生ストリーム:収着剤に吸着された第1の成分の脱着を促進するために使用される第3の成分を含むガスストリーム。
【0059】
コンディションストリーム;収着剤に吸着された第3の成分の脱着を促進するために使用されるガスストリーム。
【0060】
実施形態
本開示の実施形態によれば、例えば燃焼ガスストリームまたは煙道ガスストリームなどの多成分流体混合物またはストリームの収着性ガス分離のための、収着性ガス分離プロセス(本明細書では「収着プロセス」と呼ぶ)が提供される。実施形態では、多成分流体混合物は、少なくとも第1の成分(例えば二酸化炭素、硫黄酸化物、窒素、窒素酸化物、酸素、および/または重金属を含むことがある)および第2の成分を含むことがある。
【0061】
収着プロセスの実施形態は、次の条件、すなわち供給ストリームが例えば2Bara未満などの低圧で得られるため、圧力スイング吸着プロセスがあまり望ましくないという条件、例えば対象成分または第1の成分が供給ストリームの約3から25体積%を占めるなど、供給ストリームが含む対象成分の濃度が低い、または薄いという条件、分離対象である供給ストリームの体積が大きいという条件、例えば約80体積%超の純度の対象成分が望ましいなど、純度の高い生成物ストリームの回収が望ましいという条件、収着プロセスの低エネルギーおよび/または低ストリーム消費が望ましいという条件、ならびに/あるいは低い運用コストおよび設置コストが望ましいという条件のうちの1つまたは複数が存在するガス分離の適用分野に適している可能性がある。
【0062】
一態様では、例示的なガス分離の適用分野は、例えば、複合サイクル発電所の燃焼ガスストリームからの二酸化炭素の燃焼後ガス分離を含むことがある。
【0063】
通常は、吸着プロセスの供給ストリームとして利用される多成分流体混合物は、複数の成分を有することができ、各成分は、吸着システム中の吸着材料に対して異なる親和性を有することができる。例えば、本開示の一態様による例示的な燃焼後吸着性ガス分離の適用分野では、燃焼ガスストリームは、吸着材料に対して弱い(燃焼ガスストリーム中の他の成分と比べて)親和性を有する例えば二酸化炭素(本明細書では「CO」と呼ぶ)などの第1の成分、非常に弱い(燃焼ガスストリーム中の他の成分と比べて)親和性を有する例えば窒素(本明細書では「N」と呼ぶ)などの第2の成分、および吸着材料に対して強い(燃焼ガスストリーム中の他の成分と比べて)親和性を有する例えば水(本明細書では「HO」と呼ぶ)などの第3の成分を含むことができる。
【0064】
使用される固体の収着材料は、物理収着および/または化学収着の吸着メカニズムを利用することができ、例えばMOFの金属有機構造体などの多孔性固体中に分散した、または多孔性炭素担体上に分散した金属または金属酸化物の収着サイトを含むことができ、あるいは例えば多孔性シリカなどの多孔性担体内に担持されるポリエチレンイミン(ポリエチレンイミンドープシリカもしくはPEIDSとも呼ばれる)または多孔性ネットワークポリマーを構成する多機能性配位子を備える共重合アミン族など、多孔性固体中またはアミンが溶解した液滴を含む含浸多孔性固体中に分散したアミン族または窒素族を含む、
本開示による様々な実施形態では、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離する収着性ガス分離プロセスが提供される。
【0065】
一実施形態では、循環式収着性ガス分離プロセスは、収着または供給ステップ中に、少なくとも1つの収着材料を有する少なくとも1つの接触器に多成分流体混合物を供給ストリームとして導入するステップと、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部分を上記少なくとも1つの接触器内の上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップと、第1の生成物ストリームを回収するステップとを含む。実施形態では、第1の生成物ストリームは、少なくとも第2の成分を含むことができ、これは、少なくとも定期的に、接触器に入る供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として約50%超低減される(第1の生成物ストリームは、少なくとも定期的に、供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として約50%未満の第1の成分のフラックスを含む)。このプロセスは、第1の再生ステップ中に、少なくとも第3の成分を有する第1の再生ストリームを上記少なくとも1つの接触器に導入して、第3の成分の分圧を制御するステップと、第3の成分の少なくとも一部分を、熱を生成するのに十分な量で上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップとを含む。実施形態では、第3の成分を十分に収着させることにより、第1の再生ステップ中に脱着される第1の成分に必要な脱着熱に求められる熱の量の約2倍超、または好ましくは約1.5倍超の熱を生成することができる。実施形態では、このプロセスは、少なくとも定期的に供給ストリームよりも第1の成分が濃縮される第2の生成物ストリームを回収することをさらに含む。実施形態では、第2の生成物ストリーム中の凝縮可能な成分の凝縮後に、第2の生成物ストリームは、約60体積%超の第1の成分、好ましくは約85%超の第1の成分を含む。実施形態では、このプロセスは、コンディショニングステップ中に、コンディションストリームを上記少なくとも1つの接触器に導入することと、上記少なくとも1つの接触器内の上記少なくとも1つの収着材料に収着された第3の成分の一部分および第1の成分の一部分を分圧スイングまたは圧力スイングの少なくとも一方によって脱着させることと、上記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収することとをさらに含む。
【0066】
さらに別の実施形態では、このプロセスで使用される上記少なくとも1つの接触器は、約1000m/m超、好ましくは約2000m/m超の濡れ表面積対体積比を有する構造化された収着剤を含むことができる。
【0067】
さらに別の実施形態では、このプロセスは、再生ステップを約15秒以下または好ましくは約10秒以下にして、約2分以内、好ましくは約1分以内で完了または実施することができる。
【0068】
さらに別の実施形態では、供給ガスを毎秒約1メートル(本明細書では「m/s」と呼ぶ)で流すことによって生じる上記少なくとも1つの接触器の圧力降下は、約10kPa以下、好ましくは約5kPa以下である。
【0069】
さらに別の実施形態では、再生ステップ中に、収着剤は、約90℃から約150℃の範囲の温度に到達することができる。再生ステップ中の収着剤温度は、収着剤の構造式および熱容量、ならびに収着剤と接触する第3の成分の分圧を選択することによって制御することができる。
【0070】
さらに別の実施形態では、このプロセスは、収着剤に収着または蓄積された第3の成分を脱着または除去することによって収着剤の温度を再生ステップ中の収着剤の温度から約20℃超、好ましくは約40℃超低下させるコンディショニングステップをさらに含むことができる。これは、真空を印加する、または接触器内の第3の成分の飽和圧力を基準として低い第3の成分の濃度を有するガスで第3の成分をストリッピングすることによって行うことができる。
【0071】
さらに別の実施形態では、第1の再生ステップ中に、上記少なくとも1つの接触器から回収される第1の成分に対する上記少なくとも1つの接触器に導入される第3の成分のモル比は、約6未満、好ましくは約4未満、または最も好ましくは約3未満である。
【0072】
本発明の一実施形態では、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離する収着性ガス分離システムは、第1の端部と軸方向反対側の第2の端部とを有する少なくとも1つの接触器を含み、少なくとも1つの収着材料をさらに含むことができる。1つのこのような実施形態では、収着性ガス分離システムは、多成分流体混合物の少なくとも一部分を供給ストリームとして第1の端部に導入し、第1の成分の少なくとも一部分を上記少なくとも1つの収着材料に収着し、第2の端部から第1の生成物ストリームを回収するように流体接続される。この収着性ガス分離システムは、例えば第2の端部または第1の端部のいずれかなどの端部に第1の再生ストリームを導入し、上記少なくとも1つの収着材料に収着された第1の成分の少なくとも一部分を脱着させて第2の生成物ストリームを生成するように流体接続することもできる。実施形態では、このシステムは、また、第1の再生ストリームが導入された上記少なくとも1つの接触器の端部の反対側の端部から第2の生成物ストリームを回収するように流体接続される。
【0073】
この収着性ガス分離システムは、例えば第2の端部または第1の端部のいずれかなどの端部に多成分流体混合物をコンディションストリームとして導入し、上記少なくとも1つの収着材料に収着された第1の成分の少なくとも一部分を脱着させるように流体接続することもでき、またコンディションストリームが導入された端部の反対側の端部から第3の生成物ストリームを回収するように流体接続される。実施形態では、ポンプからの真空源、エジェクタ、または加熱ピストンを、接触器の1つまたは両方の端部に流体接続して、分圧スイングおよび圧力スイングによって第3の成分を除去する、または除去するのを補助することができる。
【0074】
一実施形態では、ガス分離プロセスは、収着ステップ中に、少なくとも1つの収着材料を含む少なくとも1つの接触器に多成分流体混合物を供給ストリームとして導入するステップと、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部分を上記少なくとも1つの接触器内の上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップと、第1の生成物ストリームを回収するステップとを含むことができる。実施形態では、第1の生成物ストリームは、少なくとも第2の成分を含むことができ、少なくとも定期的に、接触器に入る供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として第1の成分を約50%超減少させる(第1の生成物ストリームは、少なくとも定期的に、供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として約50%未満の第1の成分のフラックスを含む)。このプロセスは、第1の再生ステップ中に、少なくとも第3の成分を含む第1の再生ストリームを上記少なくとも1つの接触器に導入して、第3の成分の分圧を制御するステップと、第1の再生ストリームの第3の成分の少なくとも一部分を、熱を生成するのに十分な量で上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップとを含む。実施形態では、第3の成分を十分に収着させることにより、第1の再生ステップ中に脱着される第1の成分に必要な脱着熱に求められる熱の量の約2倍超、または好ましくは約1.5倍超の熱を生成することができる。実施形態では、このプロセスは、少なくとも定期的に供給ストリームよりも第1の成分が濃縮される第2の生成物ストリームを回収することをさらに含む。実施形態では、例えば第3の成分など第2の生成物ストリーム中の凝縮可能な成分の凝縮後に、第2の生成物ストリームは、約85体積%超の第1の成分、好ましくは約90体積%超の第1の成分を含む。実施形態では、このプロセスは、コンディショニングステップ中に、上記少なくとも1つの収着材料に収着された第3の成分の一部分および第1の成分の一部分を圧力スイングプロセスまたは真空スイングプロセスによって脱着させることと、上記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収することと、第3の生成物ストリームを凝縮器に導入して第3の成分の少なくとも一部分を凝縮させることと、上記少なくとも1つの接触器内の圧力を降下させて第3の成分の脱着を補助することとをさらに含む。第3の生成物ストリームの非凝縮部分は、例えば約85体積%超、または好ましくは約90体積%超など高濃度の第1の成分を含むことができ、収集して、圧縮後に真空ポンプの出口で第2の生成物ストリームと合流させることができる。
【0075】
一実施形態では、コンディショニングステップ中に真空スイングプロセスを使用する場合には、第1の成分および第3の成分の両方を、接触器を冷却する間に同時に回収することができる。この場合には、コンディショニング排出物または第3の生成物ストリームを凝縮ユニットに送って、第3の成分を第1の成分からさらに精製または分離することができ、コンディショニングステップ中に回収された第1の成分は、次いで圧縮後に、第1の再生ステップ中に回収された第2の生成物ストリームまたは第1の成分と合流させることができる。
【0076】
さらに別の実施形態では、第1の成分はCOであり、多成分供給は、炭素を含む燃料の燃焼によるプロセス煙道ガスであり、第2の成分は窒素であり、第3の成分は水である。
【0077】
本開示によるさらに別の実施形態では、多成分流体混合物の少なくとも一部分を1つまたは複数の成分に分離する収着性ガス分離プロセスが提供される。
【0078】
一実施形態では、収着ステップ中に、少なくとも1つの収着材料を有する少なくとも1つの接触器に多成分流体混合物を供給ストリームとして導入するステップと、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部分を上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップと、第1の生成物ストリームを回収するステップとを含むプロセスが提供される。実施形態では、第1の生成物ストリームは、少なくとも第2の成分を含むことができ、少なくとも定期的に、接触器に入る供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として第1の成分を約50%超減少させることができる(第1の生成物ストリームは、少なくとも定期的に、供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として約50%未満の第1の成分のフラックスを含む)。このプロセスは、第1の再生ステップ中に、少なくとも第3の成分を有する第1の再生ストリームを上記少なくとも1つの接触器に導入して、第3の成分の分圧を制御するステップと、第1の再生ストリームの第3の成分の少なくとも一部分を、熱を生成するのに十分な量で上記少なくとも1つの接触器内の上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップとを含む。実施形態では、第3の成分を十分に収着させることにより、上記少なくとも1つの収着材料からの第1の成分の収着に必要な脱着熱に求められる熱の量の約2倍超、または好ましくは約1.5倍超の熱を生成することができる。実施形態では、このプロセスは、少なくとも定期的に供給ストリームよりも第1の成分が濃縮される第2の生成物ストリームを回収することをさらに含む。実施形態では、第2の生成物ストリーム中の凝縮可能な成分の凝縮後に、第2の生成物ストリームは、約85体積%超、または好ましくは約90体積%超の第1の成分を含む。実施形態では、このプロセスは、第2の生成物ストリームを凝縮器に導入することと、第2の生成物ストリームから第3の成分の少なくとも一部分を凝縮させることと、凝縮物ストリームおよび精製された第2の生成物ストリームを形成することであって、精製された第2の生成物ストリームは第2の生成物ストリームよりも第3の成分が減少していることと、コンディショニングステップ中に、コンディションストリームを上記少なくとも1つの接触器に導入することと、上記少なくとも1つの接触器内の上記少なくとも1つの収着材料に収着された第3の成分の一部分および第1の成分の一部分を分圧スイングプロセスまたは圧力スイングプロセスの少なくとも一方によって脱着させることと、上記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収することと、第3の生成物ストリームを凝縮器に導入することと、第3の生成物ストリームから第3の成分の少なくとも一部分を凝縮させることと、第1のステージの凝縮物ストリームおよび第1のステージの精製された第3の生成物ストリームを形成することとをさらに含み、第1のステージの精製された第3の生成物ストリームは、第3の生成物ストリームよりも第3の成分が減少している。
【0079】
一実施形態では、循環式収着性ガス分離プロセスは、収着または供給ステップ中に、少なくとも1つの収着材料を有する少なくとも1つの接触器に多成分流体混合物を供給ストリームとして導入するステップと、供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部分を上記少なくとも1つの接触器内の上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップと、第1の生成物ストリームを回収するステップとを含む。実施形態では、第1の生成物ストリームは、少なくとも第2の成分を含むことができ、これは、少なくとも定期的に、接触器に入る供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として約50%超低減される(第1の生成物ストリームは、少なくとも部分的に、供給ストリーム中の第1の成分のフラックスを基準として約50%未満の第1の成分のフラックスを含む)。このプロセスは、第1の再生ステップ中に、少なくとも第3の成分を有する第1の再生ストリームを上記少なくとも1つの接触器に導入して、第3の成分の分圧を制御するステップと、第3の成分の少なくとも一部分を、熱を生成するのに十分な量で上記少なくとも1つの収着材料に収着させるステップとを含む。実施形態では、第3の成分を十分に収着させることにより、第1の再生ステップ中の第1の成分の脱着に必要な脱着熱に求められる熱の量の約2倍超、または好ましくは約1.5倍超の熱を生成することができる。実施形態では、このプロセスは、少なくとも定期的に供給ストリームよりも第1の成分が濃縮される第2の生成物ストリームを回収することをさらに含む。実施形態では、第2の生成物ストリーム中の凝縮可能な成分の凝縮後に、第2の生成物ストリームは、約60体積%超の第1の成分、好ましくは約85体積%超の第1の成分を含む。実施形態では、このプロセスは、コンディショニングステップ中に、コンディションストリームを上記少なくとも1つの接触器に導入することと、上記少なくとも1つの接触器内の上記少なくとも1つの収着材料に収着された第3の成分の一部分および第1の成分の一部分を分圧スイングまたは圧力スイングの少なくとも一方によって脱着させることと、上記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収することとをさらに含む。実施形態では、第3の生成物ストリームを凝縮器に導入して、第3の成分の少なくとも一部分を凝縮させて、上記少なくとも1つの接触器内の圧力を降下させて、第3の成分の収着を補助することができる。
【0080】
さらに別の実施形態では、第1の成分はCOであり、多成分供給は、炭素を含む燃料の燃焼によるプロセス煙道ガスであり、第2の成分は窒素であり、第3の成分は水である。
【0081】
本開示によるさらに別の実施形態では、多成分流体混合物から少なくとも第1の成分を分離する収着性ガス分離プロセスが提供される。
【0082】
本開示の一実施形態では、収着システムは、1つまたは複数の熱交換器、少なくとも1つの収着分離器、少なくとも第1の凝縮器、あるいは例えば凝縮熱交換器などの第1の凝縮器およびいくつかの実施形態における例えばエジェクタなど少なくとも1つの流体ポンプのうちの少なくとも1つまたは複数をさらに含む相分離ステージを含む。このような実施形態では、収着分離器は、据置式であっても可動式であってもよく、少なくとも1つの収着材料を支持するための少なくとも1つの据置式または可動式の接触器を含むことができる。
【0083】
この収着分離器は、上記少なくとも1つの接触器を収容するエンクロージャをさらに含むことができる。実施形態では、エンクロージャは、エンクロージャ内に例えば収着ゾーン、第1の再生ゾーン、第2の再生ゾーン、およびコンディショニングゾーンなどの複数の静止または可動ゾーンを画定するのを補助することもでき、各ゾーンは、実質的に流体分離されており、上記少なくとも1つの接触器上の点は、各ゾーンを巡回することができる。
【0084】
一実施形態では、例えば、収着分離器は、複数の静止ゾーンを通って軸の周りで移動、巡回、および/または回転することができる少なくとも1つの接触器を含む、あるいは収着分離器は、その少なくとも1つの接触器の周りで移動、巡回、およびまたは回転する複数のゾーンを有することができる静止した少なくとも1つの接触器を含む。一実施形態では、収着接触器は、軸方向に対向する第1の端部と第2の端部との間の、接触器の長手方向軸に沿って配向された、複数の実質的に平行な流体流路を画定することができる複数の実質的に平行な壁面と、接触器の壁面内および/または壁面上の少なくとも1つの収着材料とを含み、さらに任意選択で、接触器の壁面内および/または壁面上の少なくとも1つの収着材料と直接接触することができる実質的に接触器の長手方向軸に沿って配向された複数の軸方向に連続な導電性および/または熱伝導性のフィラメントを含む。
【0085】
さらに別の実施形態では、複数の接触器または機械を結合し、流体接続して、接触器または機械の排出物または生成物ストリームを別の接触器または機械の供給ストリームとして導入することができるシステムを形成することができる。特に、第1の排出物または第1の生成物ストリームの第1の部分を別の接触器または機械に送って導入して、所望の生成物の回収率を改善することができる、あるいは再生前ストリームの一部分またはコンディショニング前ストリームの一部分を、その部分を別のストリームに混合して、または混合せずにリサイクルして別の接触器に導入することによって有利に再利用することができる。
【0086】
特定の実施形態では、高濃度の第1の成分を含む第1の生成物の第2の部分を、再生およびコンディショニングされて収着プロセスサイクル中に第1の成分を収着するための最大収着容量を有している接触器または機械に送ることができる。
【0087】
一実施形態では、第1の成分と第2の成分の混合物を含む再生ストリームの第1の部分を、収着ステップ中に接触器または機械に送って導入することができる。この再生ストリームのリサイクルまたは第1の部分は、供給ストリーム中の第1の成分の濃度より高い第1の成分の濃度を有することができる。
【0088】
特定の実施形態では、例えば第3の生成物ストリームまたは事前コンディショニングステップの排出物など、コンディショニングステップ中に接触器から回収される排出物の一部分を回収し、再生前ストリームに送ってこれと合流させて、事前再生ステップ中に接触器に導入することができる。再生前ストリームを事前コンディショニングまたはコンディショニングステップ中に回収される排出物と合流させることによって、再生前ステップ中に導入される第3の成分はある程度希釈されることになるが、事前コンディショニングまたはコンディショニングの排出物に含まれるリサイクルされた第3の成分は、収着剤ベッドまたは接触器を余熱または加熱することに寄与することができる。事前再生ステップ中に、合流した再生前ストリームの圧力を高めて、第3の成分の収着を改善することができる。
【0089】
第3の成分が水または水蒸気である煙道ガスストリームからのCO捕捉に適用すると、収着プロセスにおける水の回収は、コスト面で有益であることがある。収着プロセスおよびシステムから回収することができる水の2つの主なソースは、収着ステップおよびコンディショニングステップ中である。収着プロセスの再生ステップ中には、比較的少量の水を回収することができる。
【0090】
一実施形態では、第1の再生ステップの後、コンディショニングステップの前に事前コンディショニングステップを追加して、事前コンディショニングステップ中に接触器から第3の成分または水を収着して回収することができ、事前コンディショニングステップ中に回収される排出物ストリーム中の水の濃度は高く、例えば約30体積%以上の水の濃度である。
【0091】
一態様では、例示的なこのような接触器は、本出願人の米国特許第8940072号に開示されている例示的な平行通路吸着剤接触器を含むことができる。
【0092】
一態様では、接触器は、エンクロージャ内で静止式であってもよいし、可動式であってもよい。特定の実施形態では、接触器の少なくとも1つの収着材料は、第1の成分の選択的収着による流体混合物の収着分離を使用可能なレベルで実現するのに十分に動的選択性が高くなるように、多成分流体混合物の少なくとも1つの他の成分よりも第1の成分を収着できるように動的に選択可能であることが望ましい。
【0093】
収着プロセスのサイクルにわたるこのような動的選択性は、流れの方向に沿った少なくとも1つの収着材料セグメントの第1または第3の成分の平衡選択性または飽和のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0094】
本開示によるプロセスの実施形態では、収着プロセスの初期ステップまたは供給ストリームの供給ストリーム冷却ステップを利用して、供給ストリームを収着分離器および少なくとも1つの接触器に導入する前に供給ストリームの温度を低下させることができる。この初期ステップまたは供給ストリームの供給ストリーム冷却ステップ中に、例えば燃料燃焼器などの供給ストリーム源は、多成分流体混合物または供給ストリームを生成して、例えば気体/気体熱交換器、気体/液体熱交換器、または直接接触型冷却器(本明細書では「DCC」と呼ぶ)などの収着システムおよび熱伝達デバイスに導入することができ、供給ストリームの熱をDCC中およびDCC内に導入される例えば水ストリームなどの冷却剤ストリームに伝達して、供給ストリームの温度を第1の温度閾値以下に低下させることができる。一実施形態では、供給ストリームの温度は、例えば約50℃、または特に約40℃、さらに言えば特に約30℃などの第1の温度閾値以下に低下させることができる。その後、供給ストリームおよび冷却剤ストリームを熱交換器またはDCCから回収することができる。
【0095】
一実施形態では、収着ステップ中に、供給ストリームは、第1の温度閾値以下の温度およびおおよそ周囲圧力より高い圧力の多成分ガスストリームを含むことができる。一実施形態では、周囲圧力は、限定されるわけではないが位置、高度、特定の位置における周囲環境の条件および温度などの要因に応じて、例えば約70~105kPa(絶対圧)(本明細書では「kPaabs」と呼ぶ)の間とすることができる。一実施形態では、供給ストリームは、収着分離器、収着分離器の収着ゾーン、および収着ゾーン内の少なくとも1つの接触器または接触器の一部分に導入されて、接触器の第1の端部に入り、実質的に接触器の第2の端部に向かう方向に流れることができる。供給ストリームが収着ゾーン内の接触器または接触器の一部分の少なくとも1つの収着材料と接触すると、燃焼ガス供給ストリームを構成する例えば例示的な実施形態のCOなどの供給ストリームの第1の成分の少なくとも一部分を少なくとも1つの収着材料に収着させて、第1の成分を供給ストリームの残りの収着されていない成分から分離することができる。
【0096】
1つのこのような実施形態では、収着プロセスは、発熱性であり、第1の成分の収着材料への収着中に吸着熱が放出される。これにより、例えば接触器の第1の端部から第2の端部に向かう方向など、接触器内の供給ストリームの流れの方向と実質的に同じ方向に移動する熱波動が生じる。生成される熱の大部分は、収着ステップ中に第3の成分のかなりの部分が脱着されない限り、供給ストリーム温度より高い温度で接触器の熱容量の形で接触器内に蓄積することができる。例えば燃焼ガス供給ストリームを構成する例示的な実施形態の第2の成分またはNなどの供給ストリームの残りの収着されていない成分が、少なくとも定期的に例えばCOなどの第1の成分が供給ストリームよりも減少する第1の生成物ストリームを構成し、より詳細には、第1の生成物ストリーム中の第1の成分のフラックスは供給ストリームの少なくとも50%未満となる。第1の生成物ストリームは、接触器、収着ゾーン、収着分離器、および収着システムの第2の端部から回収することができる。一実施形態では、収着ステップは、所定の値が達成されたとき[例えば所定の収着時間が経過したとき、所定の事象が達成されたとき、および/または接触器の端部(例えば第2の端部)の、もしくはその付近の位置からの第1の成分の破過の前または後など]に、あるいは収着剤接触器の特定の位置における急速な温度上昇の検出時に、完了および/または終了することができる。供給ストリーム中の第1の成分の濃度の変化、煙道ガスストリームまたは供給ストリーム中の第1の成分のフラックスの減少から第1の生成物ストリーム中の第1の成分のフラックスの減少、あるいは周囲温度および周囲圧力の変化を継続的に測定することによって、収着ステップおよび供給ストリーム流のタイミングを同調させて、第1の成分の回収およびストリームの利用を最適化することもできる。
【0097】
収着ステップの完了および/または終了後に、後続の第1の再生ステップが続く。第1の再生ステップの後には、例えば接触器内で使用されている収着材料への水蒸気の大規模な収着を回避するために接触器の低圧での真空引きおよび例えば0.2Pa未満の分圧などの低圧での水蒸気による洗浄によって接触器の空孔空間およびデッドボリューム内に残っている第2の成分を部分的に除去するための後続の事前コンディショニングステップが続くことができる。
【0098】
一実施形態では、収着ステップ中に、時間分別に基づく第1の生成物ストリームの一部分の分割を利用することができる。第1の生成物ストリームの少なくとも一部分(第1の成分の有意な部分、または第1の成分の供給フラックスの10%超、好ましくは第1の成分の供給フラックスの30%超を含むことができる)を接触器から回収し、収着ステップ中に別の収着分離器または接触器のうちの少なくとも1つに、例えば供給ストリームとのブレンドとして供給する、あるいは回収した第1の生成物ストリーム部分中の第1の成分の濃度に応じて供給ストリームの導入の前または後に順次導入するなど、供給ストリームの一部分として導入することができ、これにより供給ストリームからの第1の成分の回収率が高まるので有利である。
【0099】
一実施形態では、第1の生成ストリーム分割ステップは、例えば接触器の第2の端部からの第1の成分の破過点に達したとき、接触器の第2の端部からの第1の成分の破過の前、接触器の端部または端部付近における所定の温度閾値に達したとき、あるいは収着ステップの所定の経過時間閾値に達したときに開始することができる。
【0100】
さらに別の実施形態では、第1の生成物ストリーム分割ステップは、例えば収着ステップの所定の時間閾値に達したとき、第1の再生ステップの開始時または開始時付近、あるいは第1の生成物ストリームにおいて第1の成分または第2の成分のうちの少なくとも1つの所定の濃度に達したときに完了および/または終了する。
【0101】
一態様では、第1の再生ステップを利用して、接触器または接触器の第1の再生ゾーン内の一部分の少なくとも1つの収着材料に収着された第1の成分の少なくとも一部分を少なくとも部分的に再生する、または脱着させる。
【0102】
実施形態では、第1の再生ステップは、例えば収着ステップの完了時、収着ステップの終了時、または収着ステップ中に形成された熱波動が接触器の端部(供給ストリームがそこに向かって流れる端部、例えば第2の端部)を突破する前に開始される。
【0103】
あるいは、第1の再生ステップは、収着ステップで取り込まれた第1の成分の約5%未満が接触器の端部を突破したとき、またはその前、例えば収着ステップの経過時間、収着ステップの持続時間、接触器内の圧力差、接触器の一部分内のガスまたは固体の温度に関係する閾値に達するなど、1つまたは複数の所定のしきい値に達したとき、および/あるいは選択した1つもしくは複数の成分またはストリームの1つまたは複数の所定の閾値濃度または流れに達したときに開始することができる。
【0104】
一実施形態では、第1の再生ステップは、例えば普通なら排出され、特定のプロセスもしくは統合収着性ガス分離システムで利用されない可能性があるエネルギーおよび/または低圧水蒸気ストリームを有利に利用することができる低圧の水蒸気ストリームなど、エネルギーが低いことが望ましい第1の再生ストリームを利用することにより、高圧の水蒸気ストリームまたは高エネルギーの水蒸気ストリームの消費を望ましい形で低減することができる。一態様では、このような低エネルギーの再生ストリームの利用により、収着プロセスに関連するエネルギー損失または運用コストの削減をもたらすことができる。再生ステップの終了近くには、約0.5から1.2Baraの分圧範囲内の水蒸気の分圧を有する第1の再生ストリームを導入して、望ましい量の水を収着剤および/または接触器上で、あるいは収着剤および/または接触器中に、収着または凝縮させることができる。
【0105】
一実施形態では、第1の再生ステップの第1の期間中に、第1の再生ストリーム中の水蒸気の分圧を約0.05から約0.2Baraの間に低下させて、COを回収する前に接触器のデッドボリュームおよび接触器内の空孔空間から窒素および酸素などの不活性成分の一部を追い出す。第1の再生ステップの第2の期間中に、第1の再生ストリーム中の水蒸気の分圧を約0.5Bara超上昇させ、これにより第1の再生ストリーム中の水の大部分の収着を可能にし、これにより収着、凝縮、および細孔凝縮に必要なCOの脱着熱の量の好ましくは少なくとも約1.5倍の解放をもたらす。
【0106】
一実施形態では、再生ステップは、回収されたCOの1モル当たり6モル未満の第3の成分、好ましくは回収されたCOの1モル当たり4モル未満の第3の成分、最も好ましくは回収されたCOの1モル当たり3モル未満の第3の成分を消費しながら、収着された第1の成分の少なくとも50%を少なくとも1つの収着材料から脱着するのに15秒以下、好ましくは10秒以下、さらに好ましくは8秒以下、最も好ましくは5秒以下を要する。
【0107】
第1の再生ステップ中に、少なくとも1つの収着材料に収着された第1の成分の少なくとも一部分の脱着は、主として例えば第1の再生ストリームの少なくとも1つの成分の分圧または濃度と少なくとも1つの収着材料に収着された上記少なくとも1つの成分の平衡分圧との間の差などの分圧スイング、例えば第1の再生ストリームの少なくとも1つの成分と少なくとも1つの収着材料に収着された上記少なくとも1つの成分との間の吸着熱エネルギーの差などの吸着熱エネルギーのスイング、および/あるいは例えば供給もしくは分離ステップおよび例えば第1の再生ステップなどの再生ステップ、またはこれらのプロセスの組合せ中の圧力のスイングなどの真空スイングのうちの少なくとも1つによって促進することができる。
【0108】
さらに別の実施形態では、第1の再生ストリームは、かなりの凝縮可能流体ストリームを含むことができ、第1の再生ステップ中に、例えばかなりの第1の成分を含む(第1の)第1の再生ストリームおよびかなりの第3の成分を含む(第2の)第1の再生ストリーム、または約0.05から0.2Baraの間の水蒸気の分圧を有する(第1の)第1の再生ストリームおよび約0.5Bara超の水蒸気の分圧を有する(第2の)第1の再生ストリームなど、複数の第1の再生ストリームを利用することができる。
【0109】
例えば、第1の再生ステップの開始時のCOの初期注入は、第2の生成物ストリーム中のCOの回収される部分の純度を高めるのに有利である可能性がある、あるいは低純度の第2の生成物ストリームは接触器および収着剤を予熱する、またはこれらに追加の熱を加え、COの回収率の向上をもたらすことができるので、低純度の第2の生成物ストリームの一部分を第1の再生ステップの直前に接触器に導入することをリサイクルすることができる。
【0110】
特定のプロセスの実施形態によれば、第1の再生ステップで、第1の再生ストリーム源(例えば多段水蒸気タービンの低圧段または極低圧段、極低圧水蒸気タービン、加熱器または熱交換機)は、例えば約300kPaabs以下、特に約200kPaabs以下、またはさらに言えば特に約100kPaabs以下の圧力の水蒸気ストリームの状態の水など、低いエネルギーを有する第1の再生ストリームを、収着システム、収着分離器、第1の再生ゾーン、接触器または接触器の第1の再生ゾーン中の一部分に供給して導入することができる。
【0111】
第1の再生ストリームまたは水蒸気ストリームの圧力は、エジェクタの高圧ポートに駆動ストリームとして通して、コンディショニングステップ中に生成されるより低圧の水蒸気ストリームをエジェクタの低圧ポートから回収することによって接触器に入る前に低下させることもできる。回収される大気圧以下の水蒸気の量は少ないので、追加の水蒸気圧縮デバイスを追加して、エジェクタ内で水蒸気をループまたはリサイクルして、より多くの量の低圧水蒸気を収集する、または低圧水蒸気の量を増加させることができる。
【0112】
1つのこのような態様では、第1の再生ストリームが少なくとも1つの収着材料と接触するときに、上記少なくとも1つの収着材料に対して第1の成分(たとえばCOなど)よりも強い親和性を有する第3の成分(例えばHOなど)を上記少なくとも1つの収着材料に収着させて、収着ステップ(供給ステップまたは分離ステップと呼ぶこともできる)中の第1の成分の収着によって収着剤に蓄積されている熱と、またそれより程度は低いが第1の再生ストリームに含まれる熱と組み合わせて利用することができる吸着熱を生成し、第1の再生ステップ中に接触器または接触器の第1の再生ゾーン中の一部分の上記少なくとも1つの収着材料に収着された第1の成分の少なくとも一部分を脱着させることができる。
【0113】
第1の再生ステップ中に生成される例えば第3の成分またはH2Oの収着などの吸着熱の少なくとも一部分を利用することにより、例えば第1の再生ストリームで必要とされる、または求められ、利用される熱エネルギーおよび/またはエクセルギーなどのエネルギーの量を削減することができ、第1の再生ストリームが接触器中の少なくとも1つの収着材料に収着され、第2の生成物ストリーム中に回収される少なくとも1つの成分(例えば第1の成分)の収着に消費されるおおよその熱の量未満の熱の量を有することができるようにし、低エネルギーの第1の再生ストリームの利用を可能にし、かつ/あるいは第1の再生ステップ中に導入される第1の再生ストリームの量を減少させることができる(これはエネルギー消費および/または少なくとも1つの収着材料における凝縮の形成の減少をもたらすことができる)ので有利である。
【0114】
一態様では、少なくとも1つの収着材料から脱着される第1の再生ストリームおよび/または第1の成分の一部分は、供給ストリームよりも第1の成分が濃縮している第2の生成物ストリームを形成する。第2の生成物ストリームは、例えば接触器の第1の端部、または接触器の第1の再生ゾーン中の一部分、第1の再生ゾーン、および収着分離器の第1の端部などの端部から回収することができる。
【0115】
特定の実施形態では、接触器から回収される第2の生成物ストリームの第1の部分は、供給ストリームよりも第1の成分を濃縮する、または第3の成分の飽和圧力に対する低い分圧比(低い相対湿度で高い第1の成分の濃度)でかなりの第1の成分を含むことができ、接触器または接触器の第1の再生ゾーン中の一部分、第1の再生ゾーン、および収着分離器から回収される第2の生成物ストリームの第2の部分または後続の部分は、第1の成分を高度に(例えば第1の成分の約60体積%から95体積%の濃度範囲で)濃縮し、供給ストリームよりも第3の成分を濃縮する、またはかなりの第3の成分を含むことができる。
【0116】
さらに別の実施形態では、かなりの第1の成分を含むことができる第1の成分が濃縮されている第2の生成物ストリームの第1の部分は、例えば第2の再生ステップの第2の再生ストリームなど、再生ステップの再生ストリームの少なくとも一部分として利用して導入することができる。1つのこのような態様では、第3の成分が濃縮された、またはかなりの第3の成分を含む第2の生成物ストリームの第2の部分は、凝縮ステップ中に少なくとも1つの凝縮器または凝縮熱交換器に導入することができる。
【0117】
一実施形態では、凝縮ステップを利用して、凝縮器または凝縮熱交換器に導入して、収着分離器および接触器から回収される第2の生成物ストリーム中の第1の成分の濃度よりも高い純度にすることができる、または第1の成分の濃度を高くすることができる第2の生成物の凝縮物ストリームおよび精製された第2の生成物ストリームを形成することができる、接触器および収着分離器から回収される第2の生成物ストリームの少なくとも一部分および第3の生成物ストリームの少なくとも一部分から、少なくとも1つの凝縮可能な成分を凝縮させて分離することができる。
【0118】
凝縮ステップ中に、凝縮器または凝縮熱交換器内で圧力降下または真空を誘起することもできるが、これは必要というわけではない。一実施形態では、凝縮ステップは第1の再生ステップの後であるが、例えば第1の再生ステップ、第2の再生ステップ、および/またはコンディショニングステップなどの再生ステップと実質的に同時に、または実質的に連続して行うことができる。
【0119】
凝縮ステップは、接触器または収着分離器から回収される第2の生成物ストリームの少なくとも一部分または第3の生成物ストリームの少なくとも一部分を、例えば少なくとも第1の凝縮器ステージの第1の凝縮熱交換器など少なくとも第1の凝縮器の生成物回路または高温回路に導入することと、冷却剤源から回収される冷却剤ストリームを上記少なくとも第1の凝縮器(例えば上記少なくとも第1の凝縮器ステージの第1の凝縮熱交換器など)の冷却剤回路または低温回路に導入することと、少なくとも第1の凝縮器(例えば上記少なくとも第1の凝縮器ステージの第1の凝縮熱交換器など)の生成物回路または高温回路から熱を除去して、少なくとも第1の凝縮器(例えば上記少なくとも第1の凝縮器ステージの第1の凝縮熱交換器など)の生成物回路または高温回路内の第2の生成物ストリームの少なくとも一部分および第3の生成物ストリームの少なくとも一部分の少なくとも1つの成分を凝縮させて、第2の生成物ストリームの少なくとも一部分および第3の生成物ストリームの少なくとも一部分から分離させることと、少なくとも第1の凝縮器(例えば第1の凝縮熱交換器)の少なくとも高温回路、収着分離器の少なくとも一部分、および接触器の少なくとも一部分で例えば約100kPaabs以下、または具体的には約80kPaabs以下、またはさらに具体的には約50kPaabs以下、または最も具体的には約20kPaabs以下の低下圧力および/または真空を誘起しながら、精製された第2の生成物ストリームおよび凝縮物ストリームを形成することと、上記少なくとも第1の凝縮器(例えば上記少なくとも第1の凝縮器ステージの第1の凝縮熱交換器)の冷却剤回路または低温回路から冷却剤ストリームを回収することと、少なくとも第1の凝縮器(例えば少なくとも第1の凝縮器ステージの第1の凝縮熱交換器)の生成物回路または高温回路から精製された第2の生成物ストリームおよび凝縮物ストリームを回収することとを含むことができる。
【0120】
少なくとも第1の凝縮器の高温回路から回収される液体の水をボイラにリサイクルして、水蒸気を生成することができる。
【0121】
一実施形態では、凝縮ステップ中に、流体分離している冷却回路または低温回路と生成物回路または高温回路とを有する例えば第1の凝縮熱交換器などの少なくとも第1の凝縮器を含む少なくとも第1の凝縮器ステージを利用することができる。凝縮ステップでは、例えば少なくとも1つの接触器、収着分離器の第1の再生ゾーン、収着分離器の第2の再生ゾーン、収着分離器から回収される第3の成分を濃縮させることができる第3の生成物ストリームの少なくとも一部分など、第2の生成物ストリームの少なくとも一部分および第3の生成物ストリームの少なくとも一部分を、少なくとも第1の凝縮ステージの少なくとも第1の凝縮熱交換器の生成物回路または高温回路に導入することができる。冷却剤ストリームは、凝縮器冷却剤源から回収し、少なくとも第1の凝縮ステージの少なくとも第1の凝縮熱交換器の冷却回路または低温回路に導入して少なくとも第1の凝縮ステージの少なくとも第1の凝縮熱交換器の生成物回路から熱を伝達させて除去することができ、これは、例えば収着分離器の流体接続された部分、収着分離器の第1の再生ゾーン、収着分離器の第2の再生ゾーン、接触器の流体接続された部分、および収着分離器より上流側の通路などの生成物回路および流体接続された通路内で例えば約100kPaabs以下、特に約80kPaabs以下、さらに言えば特に約50kPaabs以下、さらに言えば特に約20kPaabs以下の圧力降下および/または真空を任意選択で誘起しながら、生成物回路中の第2の生成物ストリームの少なくとも一部分または第3の生成物ストリームの少なくとも一部分の例えば第3の成分などの凝縮可能な成分を凝縮および分離させて、第1の成分を含む凝縮物ストリームおよび精製された第2の生成物ストリームを形成することができる。
【0122】
冷却剤ストリームは、少なくとも第1の凝縮ステージおよび少なくとも第1の凝縮熱交換器の冷却回路から回収することができる。凝縮物ストリームは、少なくとも第1の凝縮熱交換器および少なくとも第1の凝縮ステージの生成物回路および高温回路からポンプで回収することができる。生成物回路中の第2の生成物ストリームの少なくとも一部分および第3の生成物ストリームの少なくとも一部分から凝縮可能な成分を少なくとも部分的に凝縮または分離させた後、精製された第2の生成物ストリームを形成し、少なくとも第1の凝縮熱交換器および少なくとも第1の凝縮ステージの生成物回路から回収することができる。
【0123】
例えば周囲以下の入口圧力で動作するエジェクタ、真空ポンプ、または単段もしくは多段コンプレッサなどの少なくとも1つのポンプ、および/あるいは例えば逆止弁または絞り弁などの少なくとも1つの弁を、生成物回収回路の下流側、あるいは凝縮器もしくは凝縮熱交換器および/または凝縮ステージの下流側に流体接続して、凝縮器もしくは凝縮熱交換器および/または凝縮ステージからの精製された第2の生成物ストリームの回収、凝縮器もしくは凝縮熱交換器および/または凝縮ステージ内の低下圧力または真空の維持、ならびに/あるいは凝縮器もしくは凝縮熱交換器および/または凝縮ステージ内の圧力のさらなる低下のうちの少なくとも1つを補助することができる。
【0124】
実施形態では、例えば周囲以下の入口圧力で動作するエジェクタ、真空ポンプ、または単段もしくは多段コンプレッサなどの少なくとも1つのポンプ、および/あるいは例えば逆止弁または絞り弁などの少なくとも1つの弁を、凝縮器もしくは凝縮熱交換器および/または凝縮ステージの下流側に流体接続して、コンディショニングステップからの第3の成分の回収、凝縮器もしくは凝縮熱交換器および/または凝縮ステージ内の低下圧力または真空の維持、凝縮器もしくは凝縮熱交換器および/または凝縮ステージ内の圧力のさらなる低下、ならびに/あるいは収着剤接触器内の圧力の低下のうちの少なくとも1つを補助することができる。
【0125】
少なくとも第1の凝縮熱交換器および/または少なくとも第1の凝縮ステージもしくはポンプから回収される精製された第2の生成物ストリームは、コンプレッサを介して精製された第2の生成物ストリームの最終用途に送って導入して、精製された第2の生成物ストリームの圧力を上昇させて、圧縮された第2の生成物ストリームを形成することができる。一態様では、少なくとも第1の凝縮熱交換器および少なくとも第1の凝縮ステージならびに収着分離器、第1の再生ゾーン、第2の再生ゾーン、および接触器の少なくとも一部分の流体接続された部分の生成物回路内で圧力の低下または真空を維持することにより、第1の再生ステップおよび/または第2の再生ステップ中の、接触器の少なくとも1つの収着材料、あるいは接触器の第1の再生ゾーンおよび/または第2の再生ゾーン内の一部分の少なくとも1つの収着材料からの1つまたは複数の成分の真空脱着機構または真空補助脱着を可能にすることができるので有利である。
【0126】
さらに、一実施形態では、接触器内の圧力低下または真空は、例えば少なくとも1つの収着材料上の第3の成分またはHOなど、第1の再生ステップ、凝縮の形成、および/または凝縮可能な成分の凝縮状態での収着のために求められる、または必要とされる、第1の再生ストリームまたは第3の成分の量を低減することもでき、これにより、収着された成分の脱着または少なくとも1つの収着材料の再生に消費されるエネルギーおよび運用コストの削減をさらにもたらすことができるので有利である。第1の再生ステップで収着される第3の成分の量は、第1の再生ステップの前の収着剤に蓄積された水の量、および再生ステップの終了時の収着剤の温度における第1の再生ガスストリームの第3の成分の分圧の平衡容量に正比例する。
【0127】
第3の成分の分圧または水蒸気の圧力は、希釈されない場合には、収着剤に十分なエネルギーを注入して収着剤温度を上昇させて第1の成分の脱着熱を提供するために、調節および制御されることが望ましい。
【0128】
代替の実施形態では、少なくとも第1の凝縮熱交換器および少なくとも1つのエジェクタを含む少なくとも第1の凝縮器ステージを利用することにより、例えば電動真空ポンプなどの機械作動式真空ポンプを利用することなく圧力低下または真空を誘起することができ、これにより少なくとも第1の再生ステップおよび収着性ガス分離プロセス中のエネルギー消費および運用コストの削減をもたらすことができるので有利である。
【0129】
さらに別の態様では、上述の真空脱着機構を利用して少なくとも1つの収着材料の再生を補助するときには、例えば第1の再生ステップ中に、第1の再生ストリームを、適切に低下させた圧力で接触器に導入して、収着材料からの第1の成分の真空補助脱着を容易にすることができる。第1の再生ストリームのこのような圧力低下を、例えば弁の絞りによって、または機械的拡張によって実現して、ある程度のエネルギー回収を実現することができる。
【0130】
一実施形態では、真空ポンプまたはコンプレッサの下流側または多段コンプレッサのコンプレッサステージの間のアフタクーラまたはインタクーラで抽出される圧縮熱を回収して、例えば低圧水蒸気ストリームを生成するなど、収着性ガス分離プロセスに利用することができる。このような実施形態では、低圧水蒸気ストリームを、約300kPaabs以下、特に約200kPaabs以下、またはさらに言えば特に約100kPaabs以下の圧力で生成することができ、これは、第1の再生ストリームの少なくとも一部分を形成して、低エクセルギー再生ストリーム源、第1の再生ストリーム源、または水蒸気タービンから回収される水蒸気を補充する、あるいはかなりの第3の成分を含む流体ストリームの温度を第1の再生ストリームおよび/または第2の再生ストリームとして利用するのに適した温度まで高めることができる。別の態様では、精製された第2の生成物ストリームからの第3の成分のさらなる凝縮または追加の凝縮は、追加の凝縮器または凝縮熱交換器ステージを利用することによって、かつ/または凝縮熱交換器から回収される精製された第2の生成物ストリームの圧縮に利用される多段コンプレッサの少なくとも低圧ステージの間で、実現することができる。
【0131】
一実施形態では、凝縮ステップ中に、少なくとも第1のエジェクタは、凝縮器からの精製された第2の生成物ストリームの回収、凝縮器内の低下圧力または真空の維持、および/あるいは凝縮器内の圧力のさらなる低下のうちの少なくとも1つを補助するために利用することができ、凝縮器または凝縮熱交換器の下流側に流体接続し、精製された第2の生成物ストリームを高めた圧力で供給することができる例えばコンプレッサなどの精製された第2の生成物ストリームのソースに流体接続することができる。一態様では、精製された第2の生成物ストリームは、凝縮器または凝縮熱交換器から回収して、エジェクタの低圧ポートに導入することができる。さらに別の態様では、例えば約150kPaabs超、特に200kPaabs超、またはさらに言えば特に600kPaabs超の高めた圧力の精製された第2の生成物ストリーム(本明細書では「圧縮された第2の生成物ストリーム」と呼ぶ)を、コンプレッサあるいは多段コンプレッサの1つまたは複数の低圧ステージから回収し、エジェクタの高圧ポートに駆動ストリームとして導入することができ、これは、第2の生成物ストリーム中の精製された第1の成分を接触器から回収するのを補助することができるので望ましい。
【0132】
一実施形態では、事前再生ステップを、収着ステップの後、第1の再生ステップの前に利用して、第1の再生ステップ中に接触器から回収される第2の生成物ストリームの純度を高めることができる。事前再生ステップ中に、第1の再生ストリームの少なくとも一部分または例えばコンディションストリームの第1の部分などかなりの第3の成分を含む流体ストリームを含む再生前ストリームを利用することができ、第1の再生ストリーム源から回収して、第1の再生ストリームを注入する前に収着システム、収着分離器、および少なくとも1つの接触器に導入することができる。
【0133】
一態様では、再生前ストリームは、少なくとも1つの収着材料に不要に同時収着される可能性がある第2の成分または他の希釈用流体成分の少なくとも一部分を脱着して、供給ストリームの還流中に他の成分よりも高い濃度の第2の成分を含むことができ、供給ストリームよりも第1の成分を濃縮することができる、供給ストリームの還流を形成することができる。供給ストリームの還流は、接触器の第1の端部から回収し、リサイクルして、収着ステップの前または収着ステップの後に接触器に導入することができる。
【0134】
特定のプロセスの実施形態では、第1の再生ステップの後のコンディショニングステップを利用して、例えば少なくとも1つの収着材料に収着された第3の成分を少なくとも部分的に脱着させるなど、接触器の少なくとも1つの収着材料を少なくとも部分的に再生することができる。コンディショニングステップ中に、少なくとも1つの収着材料に収着された成分の脱着は、主として温度のスイングおよび/あるいは少なくとも1つの成分の分圧または濃度のスイングによって促進することができる。より高速のプロセスステップおよびプロセスサイクルの方がプロセスのコストにとって有利であるので第3の成分の分圧スイングを用いて、コンディショニングステップ中に第3の成分の除去および収着剤接触器の冷却の両方を行うのが最も有利である。
【0135】
コンディションストリームは、接触器内の少なくとも1つの収着材料に収着されたその少なくとも1つの成分の平衡分圧未満の分圧を有する少なくとも1つの成分、および/または例えば約50%超の第2の成分の濃度を有する、供給ストリームよりも第2の成分が濃縮された流体ストリームを含むことができる。一態様によれば、コンディションストリームは、例えばおおよそコンディションストリームの凝縮温度などの第2の温度閾値以上で、かつ第1の再生ステップ中の少なくとも1つの収着材料の温度未満の温度とすることができる。1つのこのような態様では、コンディションストリームとしての利用に適した流体ストリームは、例えば、燃料燃焼器で生成されて回収される燃焼ガスストリームまたは高めた温度の空気ストリーム、および/あるいは例えば第3の成分の低い分圧または低い湿度を有する第2の生成物ストリームの第1の部分などの第2の生成物ストリームの一部分を含むことができる。
【0136】
特定のプロセスの実施形態では、コンディショニングステップで、例えば燃料燃焼器などのコンディションストリーム源は、収着システム、収着分離器、コンディショニングゾーン、および接触器または接触器のコンディショニングゾーン内の一部分にコンディションストリームを導入することができ、コンディションストリームは、接触器の第1の端部に入って、実質的に接触器の第2の端部に向かう方向に、または供給ストリームの流れの方向に関連して並流方向に流れる。コンディションストリームが接触器内を流れて少なくとも1つの収着材料と接触すると、コンディションストリームと例えば第3の成分および第1の成分など収着された成分の平衡分圧との間の温度のスイングおよび/あるいは分圧または濃度の差によって、収着された成分の少なくとも一部分を少なくとも1つの収着材料から脱着させることができるので望ましい。1つのこのような態様では、コンディションストリームおよび/または脱着された成分の一部分が、供給ストリームよりも第1の成分および/または第3の成分を濃縮することができる第3の生成物ストリームを形成することができる。第3の生成物ストリームは、接触器の第2の端部、コンディショニングゾーン、収着分離器、および収着システムのうちの少なくとも1つから回収することができる。
【0137】
1つのこのような例では、接触器から回収される第3の生成物ストリームの第1の部分は、第3の成分を濃縮することができる、あるいは例えばかなりの第3の成分、または第1の成分および/もしくは第2の成分のうちの少なくとも一方の濃度よりも高い濃度の第3の成分を含むことができ、接触器から回収される第3の生成物ストリームの第2の部分または後続の部分は、第1の成分を濃縮することができる、あるいは例えば第1の成分および/もしくは第2の成分のうちの少なくとも一方をかなり含む、または第3の成分の濃度よりも高い濃度の第1の成分および/もしくは第2の成分のうちの少なくとも一方を含むことができる。1つのこのような実施形態では、異なる再生媒体(例えば異なるガスおよび/または異なるガス組成)およびストリームを含む第1の再生ステップ中の第1の再生ストリームおよびコンディショニングステップ中のコンディションストリームを利用することにより、少なくとも1つの収着材料の再生または収着プロセスのための第1の再生またはコンディショニングの媒体およびストリームのうちの少なくとも1つの消費を有利に削減することができる。
【0138】
例示的なこのような実施形態では、コンディショニングステップは、収着性ガス分離プロセスのエネルギー消費および運用コストを削減しながら再生プロセスを有利に補助することができる凝縮の形成を低減しながら、少なくとも1つの収着材料に収着された第3の成分および/または第1の成分の脱着により、少なくとも1つの収着材料および接触器の温度を、例えば第1の再生ステップ中の温度未満の温度に低下させることもできる。コンディショニングステップ中に、接触器および/または少なくとも1つの収着材料は、例えば約100kPaabs未満(または例えば限定されるわけではないが、特定の位置における周囲環境の位置、高度、状態、および温度などの要因に応じて約70~100kPaabsの間)の周囲以下の圧力に維持することができ、第3の生成物ストリームは、接触器または接触器の第2の端部から回収して、接触器に導入する前にDCCに導入するなどして、供給ストリームの一部分として接触器に導入して合流させることができる。
【0139】
1つのこのような実施形態では、コンディショニングステップ中のこのような周囲以下の圧力は、収着プロセスの効率、例えば第1の成分など分離することが求められる成分の回収、および/または第2の生成物ストリームの純度を高めることができるので有利である。
【0140】
本開示による代替のプロセスの実施形態では、コンディショニングステップ中に、コンディションストリームは、供給ストリームよりも第1の成分が濃縮された流体ストリームを含むことができる。コンディションストリームは、例示的な第2の温度閾値以上の温度で提供することもできるし、または第3の温度閾値(例えばおおよそ第1の再生ステップ中または前記少なくとも1つの収着材料に収着された前記第1の成分の少なくとも一部分の脱着中の少なくとも1つの収着材料の上側温度)以上の温度で提供することもできる。
【0141】
さらに別の実施形態では、コンディションストリームの圧力および組成は、接触器内の少なくとも1つの収着材料に収着されたその少なくとも1つの成分(例えば第3の成分)の平衡分圧より高い分圧を有する少なくとも1つの成分(例えば第3の成分)を含むように調整および/または制御される。これはその少なくとも1つの成分を、少なくとも1つの収着材料に収着させる。
【0142】
さらに別の実施形態では、この少なくとも1つの成分は水蒸気であり、収着剤から除去されるCOのモル数に対する接触器の収着剤の細孔内に収着される、または凝縮する水蒸気のモル数の比は、6未満、好ましくは4未満、または最も好ましくは3未満である。
【0143】
(第1の再生ステップ中に)接触器から回収される第2の生成物ストリームの第1の部分および/または第1の期間が、収着ステップ中に供給ストリームの少なくとも一部分として利用される、または混合されずに導入されるときには、第2の生成物ストリームの第2の部分および/または後続の部分は、(第1の再生ステップ中に)接触器から回収し、少なくとも1つの凝縮器または凝縮熱交換器に導入して、例えばCOなどの第1の成分をさらに精製する、またはその純度を高めることができる。
【0144】
特定のプロセスの実施形態では、凝縮ステップを利用して、接触器および収着分離器から回収される第2の生成物ストリームの少なくとも一部分および第3の生成物ストリームの少なくとも一部分から少なくとも1つの凝縮可能な成分を凝縮させて分離して、収着分離器および接触器から回収される第3の生成物ストリーム中の第3の成分の濃度よりも低下させた第3の成分の濃度を有することができる第3の生成物凝縮物ストリームおよび精製された第3の生成物ストリームを形成することができる。
【0145】
コンディショニングステップ中に、接触器および/または少なくとも1つの収着材料は、周囲以下の圧力、または約100kPaabs未満(または例えば70~100kPaabsの間)に制御して維持することができ、コンディションストリームは、収着分離器および接触器に導入して接触器に入れることができ、かつ/あるいは接触器から回収される第3の生成物ストリームの少なくとも一部分は、少なくとも1つの凝縮器または凝縮熱交換器に導入することができる。その後、第3の成分を含む回収された凝縮物を蒸発器(例えば水蒸気発生器)にリサイクルして、高速循環式収着分離プロセスによる第3の成分の消費を低減することができる。
【0146】
本開示による一実施形態では、収着プロセスは、供給ストリーム冷却ステップと、収着ステップと、事前再生ステップと、第1の再生ステップと、コンディショニングステップとを含む。
【0147】
実施形態では、収着ステップ、事前再生ステップ、第1の再生ステップ、およびコンディショニングステップは、順番に循環させ、実質的に連続的または断続的に繰り返すことができる。供給ストリーム冷却ステップ、収着ステップ、事前再生ステップ、第1の再生ステップ、およびコンディショニングステップは、例えば5つ以上の収着分離器および接触器を利用する収着システム、または収着分離器内の少なくとも5つのゾーンを通って移動または巡回する1つの接触器を有する1つの収着分離器を利用する収着システムなどの収着システム内で、実質的に同時に行うことができる。
【0148】
本開示によるさらに別の代替のプロセスの実施形態では、収着プロセスは、少なくとも1つの減圧ステップと少なくとも1つの加圧ステップとをさらに含むことができ、少なくとも1つの減圧ステップは、収着ステップの後、第1の再生ステップの前に行うことができ、少なくとも1つの加圧ステップは、第1の再生ステップの後、コンディショニングステップまたは収着ステップの前に行うことができる。
【0149】
図1は、複数の据置式または固定式の接触器100、101、および102と、供給ストリーム導管201と、第1の生成物ストリーム導管202と、コンディションストリーム導管203と、コンディションストリームの排出物を回収するための第3の生成物ストリーム導管204と、第1の再生ストリーム導管205と、第2の生成物ストリーム導管206とを備える、収着システムおよびプロセスの例示的な実施形態を示す簡略化した概略図である。導管201、202、203、204、205、および206と接触器100、101、および102との間には、弁が流体接続されて、各プロセスステップ中に接触器に出入りする流体ストリームの流れを制御する。この収着分離システムは、接触器100に流体接続された弁201-100、弁202-100、弁203-100、弁204-100、弁205-100、および弁206-100と、接触器101に流体接続された弁201-101、弁202-101、弁203-101、弁204-101、弁205-101、および弁206-101と、接触器102に流体接続された弁201-102、弁202-102、弁203-102、弁204-102、弁205-102、および弁206-102とをさらに備える。
【0150】
以下の表1は、図1に示す弁および収着分離システムの弁位置を示している。表の各行は、それぞれ接触器についての弁およびその位置を表し、表の各列は、それぞれ1つの期間における各接触器の収着プロセスにおける対応するステップを表している。弁は、関連する導管および接触器で識別され、例えば弁201-100は、導管201および接触器100内、かつ/または導管201と接触器100の間に流体接続された弁を表す。図1および以下の表は、各接触器について3つのステップ、すなわち収着ステップA、第1の再生ステップB、およびコンディショニングステップCを有する収着プロセスの実施形態を示している。以下の表では、「〇」は弁が開いていることを示し、「×」は弁が閉じていることを示している。この例では、接触器100、101、および102を位相をずらして、または実質的に順番に稼働させて、供給ストリーム、第2の生成物ストリーム、およびコンディションガスストリームの半連続流を生じる。例示されている3つのステップは、供給ストリームを用いる収着ステップ、第1の再生ストリームを用いる第1の再生ステップ、およびコンディションストリームを用いるコンディショニングステップである。
【0151】
【表1】
【0152】
本発明のプロセスを実施する1つのシステムの実施形態では、収着剤接触器は、協調したサイクル速度および位相で稼働する3つ以上の接触器のセットでグループ化される据置式または固定式の接触器である。各接触器は、それぞれ弁を有する少なくとも3つの入口導管とそれぞれ弁を有する3つの出口導管とに接続され、これらの弁は、各接触器と導管との間の流体接続を使用可能にしたり使用不能にしたりするように動作可能である。弁は、好ましくは低減された弁と接触器の間の配管距離および/または容積を有する、例えば回転弁、二方弁、三方弁、ゲート弁、および蝶型弁などにすることができる。
【0153】
図2は、複数の据置式または固定式の接触器100、101、および102と、供給ストリーム導管201と、第1の生成物ストリーム導管202aおよび202bと、第1の再生ストリーム導管205と、第2の生成物ストリーム導管206と、第1の生成物リサイクル導管208とを備える、収着システムおよびプロセスの例示的な実施形態を示す簡略化した概略図である。導管と接触器の間の各流体接続部には、弁が流体接続されて、各プロセスステップ中に接触器に出入りする流体ストリームの流れを制御する。弁は、関連する導管および接触器で識別され、例えば弁201-100は、導管201および接触器100内、かつ/または導管201と接触器100の間に流体接続された弁を表す。この収着分離システムは、接触器100に流体接続された弁201-100、弁202a-100、弁202b-100、弁208-100、弁205-100、および弁206-100と、接触器101に流体接続された弁201-101、弁202a-101、弁202b-101、弁208-101、弁205-101、および弁206-101と、接触器102に流体接続された弁201-102、弁202a-102、弁202b-102、弁208-102、弁205-102、および弁206-102とをさらに備える。
【0154】
図2は、各接触器について3つのステップ、すなわちA1、A2、およびBを有する収着プロセスの実施形態を示している。以下の表2は、図2に示す弁および収着分離システムの対応する弁位置を示している。表の各行は、それぞれ接触器についての弁およびその位置を表し、表の各列は、それぞれ1つの期間における各接触器の収着プロセスにおける対応するステップを表している。弁は、関連する導管および接触器で識別され、例えば弁201-100は、導管201および接触器100内、かつ/または導管201と接触器100の間に流体接続された弁を表す。弁は(「〇」)で開いていることを示し、その弁は(「×」)で閉じていることを示す。この例では、接触器100、101、および102を位相をずらして稼働させて、供給ストリーム、第2の生成物ストリーム、および第1の生成物ストリームの半連続流を生じる。例示されている3つのステップは、第1の収着ステップA1、第2の収着ステップA2、および第1の再生ストリームを用いる第1の再生ステップBである。この例では、2つの収着剤接触器を実質的に連続して稼働させて、第1の再生ステップの前の第2の収着ステップ中の接触器内の第1の成分の飽和レベルを高めながら、第1の成分の回収率を改善することを可能にする。凝縮ユニット(図2には図示せず)を流体接続して導管208内で利用して、第1の生成物リサイクルストリームから第3の成分を除去することによって一部の収着材料の収着プロセスおよびシステムの性能を向上させることができる。例えば、収着ステップA1など収着ステップの一部は、収着ステップA1で導入される供給ストリームが、第1の成分を収着しながら収着材料に収着された第3の成分をストリッピングすることが可能になる比較的低濃度の第3の成分を含む状態であるときには、他の収着プロセスにおける通常のコンディショニングステップと同様の結果をもたらすこともできる。
【0155】
【表2】
【0156】
燃料プロセスの煙道ガスストリームから第1の成分を分離する収着性ガス分離の適用業務では、水の一部分が除去されるので、収着ステップ中に接触器に導入される供給ストリーム中の水の分圧が第1の再生ステップ中よりはるかに低くなる可能性がある。
【0157】
図2は、第1の収着ステップA1と第2の収着ステップA2の間の切換え時の流れ方向の逆転を示しているが、流れ方向の逆転は、本技術の実施に必要というわけではない。
【0158】
本発明のプロセスを実施する1つの別のシステムの実施形態では、収着剤接触器は、協調したサイクル速度および位相で稼働する3つ以上の接触器のセットでグループ化される据置式または固定式の接触器である。各接触器は、それぞれ弁を有する少なくとも3つの入口導管とそれぞれ弁を有する3つの出口導管とに接続され、これらの弁は、各接触器と導管との間の流体接続を使用可能にしたり使用不能にしたりするように動作可能である。弁は、好ましくは弁と接触器との間の配管距離および/または容積が減少している、例えば回転弁、二方弁、三方弁、ゲート弁、および蝶型弁などにすることができる。少なくとも1つの導管を使用して接触器を直列に接続して、第1の接触器の排出ストリームなどのプロセス排出物が第2の接触器の供給ストリームの少なくとも一部になるようにすることができる。
【0159】
代替の実施形態では、収着分離プロセスは、図2と同じ収着システムの物理的レイアウトを備える収着システムを使用することができる。ただし、収着ステップは、3つの収着ステップ、すなわちステップA3を実行する接触器と直列に、かつその上流側に流体接続されるステップA1を実行する接触器を用いる第1の収着ステップA1、供給ストリームがその接触器内を真っ直ぐに流れることを可能にして供給ストリームから第1の成分を収着して分離し、第1の生成物ストリームを生成し、第1の生成物ストリームを回収するように動作する接触器を用いる第2の収着ステップA2、および供給飽和ステップと呼ばれることもある、接触器内の収着剤の飽和を促進して増大させるように連続して動作する接触器を用いる第3の収着ステップA3に分割される。
【0160】
以下の表3は、各接触器についての3つの収着ステップ、すなわち第1の収着ステップA1、第2の収着ステップA2、および第3の収着ステップA3と、第1の再生ストリームを用いる第1の再生ステップBとを有する収着プロセスの実施形態、ならびに図2に示す弁および収着分離システムの対応する弁位置を示している。表の各行は、それぞれ接触器についての弁およびその位置を表し、表の各列は、それぞれ1つの期間における各接触器の収着プロセスにおける対応するステップを表している。弁は、関連する導管および接触器で識別され、例えば弁201-100は、導管201および接触器100内、かつ/または導管201と接触器100の間に流体接続された弁を表す。弁は(「〇」)で開いていることを示し、その弁は(「×」)で閉じていることを示す。
【0161】
【表3】
【0162】
この例では、どのようにして複数の接触器を用いて供給ストリーム、供給排出物または第1の生成物ストリーム、ならびに第2および第3の生成物ストリームの半連続流を生じることができるかを示すために、接触器100、101、および102を位相をずらして稼働させる。凝縮ユニット(図3には図示せず)を流体接続して導管208内で利用して、第1の生成物ストリームから第3の成分を除去することによって一部の収着材料の収着プロセスおよびシステムの性能を向上させることができる。当業者なら、第1の生成物ストリーム導管202aまでの供給ストリームの経路内に収着剤接触器が1つしかない第2の収着ステップA2における流れ抵抗が、2つの収着剤接触器ベッドが連続して動作する第1の収着ステップA1または第3の収着ステップA3における流れ抵抗よりもかなり低いことに気付くであろう。これにより、導管201および導管202aまたは202b内の圧力は、弁までは実質的に一定であり、第2の収着ステップA2中には収着剤接触器でより大きな流れが流れていることになる。収着機械および接触器内の供給ストリームの流れ抵抗を最小に抑えて、プロセスのサイクルを高速化し、かつ/または供給ストリームを加圧したり動かしたりするために使用することができる任意選択のファンまたはブロワを駆動するために使用されるエネルギーを低減することを可能にすることが望ましい。
【0163】
図2は、第1の収着ステップA1と第2の収着ステップA2の間の切換え時の流れ方向の逆転を示しているが、流れ方向の逆転は、本技術の実施に必要というわけではない。
【0164】
図3Aおよび図3Bは、MOF収着剤ベースの接触器の数値シミュレーションの結果を示すプロットであり、水蒸気注入が収着ステップ中の接触器内の供給ストリームの流れの方向に対して逆流方向に行われる、水蒸気ストリームを第1の再生ストリームとして利用する第1の再生ステップの中間時点付近の温度ならびにCOおよびHOローディングのプロフィルのスナップショットを示している。図3Aは、Y軸に温度を示し、X軸に1メートルの接触器の軸方向位置を示し、軸方向位置の関数としての温度プロット400を示している。図3Bは、収着された種のローディングをY軸に示し、1メートルの接触器の軸方向位置をX軸に示し、収着剤に収着された第3の成分または水成分の量(または水ローディング)を収着剤Kg当たりのKmolを単位として軸方向位置の関数として示すプロット401と、収着剤に収着された第1の成分または二酸化炭素成分の量(またはCOローディング)を収着剤Kg当たりのKmolを単位として軸方向位置の関数として示すプロット402と、脱着された第1の成分または二酸化炭素成分を表す領域410と、再収着された第1の成分または二酸化炭素成分を表す領域420とを示す。図3Aおよび図3Bは、再生ステップ中の時点を表している。矢印454および456は、温度前線の動きの方向を表し、矢印452は、再生ステップ中に矢印450で示すように再生ストリームまたは水蒸気ストリームが接触器の軸方向位置1.0mから0.0mまで接触器内に導入されるときの第1の成分または二酸化炭素成分の脱着前線を表している。温度変化430は、第3の成分または水成分の収着の結果としての温度変化を表しており、温度変化440は、第1の成分または二酸化炭素成分の再収着の結果としての温度変化を表している。
【0165】
この場合、約1Baraの純粋な水蒸気をシミュレートし、矢印450で示すように接触器の軸方向位置1.0mから0.0mまで接触器に導入した。図3Aでは、水蒸気が収着されて吸着熱を放出する接触器の約0.6mから1.0mの軸方向位置において大きな温度上昇すなわち温度変化430が見られ、COの一部が接触器から出る途中で接触器内で再収着されている接触器の約0.3mから0.5mの軸方向位置においてこれより小さな第2の温度上昇すなわち温度変化440が見られる。
【0166】
図3Bでは、網掛け領域は、収着ステップの最後に記録されるローディングプロフィルに対するCOローディングの変化を示している。第1の再生ステップの中間点では、接触器で形成された高濃度の第2の生成物排出物が接触したときのCO収着容量の大きな増加により、COは接触器からほとんど逃げていない。領域410は、軸方向位置0.6mから1mの間の脱着した第1の成分またはCO2成分の積分を表しており、これは、軸方向位置0.3mから0.5mの間で再収着されるCO2の量を表す領域420と非常によく一致している。この現象は、所望の生成物が色カラム内で濃縮されるクロマトグラフィ精製ステップに非常によく似ている。
【0167】
COを接触器から押し出すための過剰な水蒸気の使用を最小限に抑えるためには、第1の再生ステップ中に接触器内を移動する熱およびガス組成前線が接触器内全体で同じ速度で移動していることが重要である。再収着自体は、吸着熱が収着剤構造内に蓄積され、脱着中に部分的に戻される、あるいは第1の再生ステップ中に接触器の温度を高めることが求められる水蒸気またはエネルギーの一部に取って代わることができるので、プロセスのエネルギー過程への影響が小さい。矢印454および矢印456は、温度前線の動きの方向を表し、矢印452は、第1の再生ステップ中の第1の成分または二酸化炭素成分の脱着前線を表す。
【0168】
図4は、少なくとも収着剤をさらに備え、4つの静止ゾーンまたはセグメント(関連するプロセスステップまたは状態のためのもの)を備えた構成になっている接触器500を有するRAM509を備える収着システムの例示的な実施形態を示す簡略化した概略図であり、ここで、上記のゾーンまたはセグメントは、接触器500内で実質的に流体分離している。セグメントA2およびセグメントA3と、接触器500と、RAM509とは、供給ストリーム501を受けるように流体接続されている。セグメントA2の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム502の第2の部分を回収するように流体接続され、セグメントA3の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム501-RをセグメントA3の出口から回収し、排出物ストリーム501-RをセグメントA1の入口に導入するように流体接続される。セグメントA1の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム507をセグメントA1から回収し、排出物ストリーム507を排出物ストリーム502に合流させるように流体接続される。RAM509および接触器500は、セグメントB中の再生ストリーム503を受け、第2の生成物ストリーム504をセグメントBから回収するように流体接続される。
【0169】
一実施形態では、接触器500は中心軸の周りで回転し、接触器500は、接触器500の回転軸に対して直交するステータ板(図5には図示せず)上に配置された異なる供給流体コネクタおよび排出流体コネクタに移動する。供給ストリーム501は、セグメントA2およびA3に向けて送られて、それらに導入され、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム501-Rは、セグメントA3の出口で生成され、そこから回収される。排出物ストリーム501-Rは、回収率を改善するために、事前供給または第1の収着ステップ中にセグメントA1に戻されて供給ストリームとして導入される。排出物ストリーム507は、セグメントA2から回収した排出物ストリーム502と合流させることができる。再生ストリーム503は、それぞれの収着ステップ中のセグメントA2およびA3の供給ストリーム501の流れの方向に対して逆流方向でセグメントBに導入されて、供給ストリーム501よりも第1の成分が濃縮された第2の生成物ストリーム504を生じる。
【0170】
特定の実施形態では、接触器500は4つのステップの間で循環し、この4つのステップは、第1の成分の回収率を改善するために排出物ストリーム501-Rの少なくとも一部分をリサイクルして導入することと、セグメントA1内で収着剤に収着された第3の成分の少なくとも一部分を冷却して除去することによって収着剤をコンディショニングすることとを含む事前供給または第1の収着ステップ、第1の成分を収着し、第1の成分の回収率を約90%超まで高めるための第2の収着ステップ、供給ストリーム501をセグメントA3および接触器500に導入して、第1の成分の回収率を約80%未満まで低下させる供給飽和または第3の収着ステップ、ならびに第3の収着中の接触器500のセグメントA3内の部分の平衡飽和レベルよりも高い第3の成分の分圧を有する再生ストリーム503をセグメントBおよび接触器500に導入して、収着剤に収着された第1の成分を実質的に同時に放出しながら収着剤中の第3の成分の発熱性収着または凝縮を引き起こす再生ステップである。
【0171】
図5は、図4に示すのと同様に動作する第2のステージのRAMを有する回転吸着機械(RAM)を備えた構成の2つのステージを有する本発明の実施形態の概略図である。第1のステージでは、第1のRAM610を使用して煙道ガスから湿気の一部分を除去し、ここで、煙道ガスの第2の部分は、第1のRAM610の供給ストリーム501として使用される。第1のRAM610は、排出物ストリーム602を回収し、第1の成分または二酸化炭素を供給ストリームから分離するために、排出物ストリーム602を第2のステージまたは第2のRAM510のセグメントA2に供給ストリームとして導入するように流体接続される。煙道ガスの第1の部分は、第1のRAM610を迂回し、第2のRAM510のセグメントA3の供給ストリーム501として使用される。
【0172】
図5では、収着システムの例示的な実施形態は、少なくとも第1の収着剤をさらに備え、2つのゾーンまたはセグメントを備えた構成になっている接触器600を有する第1のRAM610と、少なくとも第2の収着剤をさらに備え、4つのゾーンまたはセグメントを備えた構成になっている接触器500を有する第2のRAM510とを備える。接触器600および接触器500のゾーンまたはセグメントは、実質的に流体分離している。第1のRAM610および接触器600は、供給ストリーム501の第2の部分を受け、かつ/またはセグメントD1および接触器600に導入し、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム602をセグメントD1および接触器600から回収するように、また、再生ストリーム603を受け、かつ/またはセグメントEに導入し、再生ストリーム603よりも高濃度の第3の成分または水を含むことができる排出物ストリーム604をセグメントEから回収するように流体接続される。第2のRAM510では、セグメントA2、接触器500、およびRAM510は、接触器600および第1のRAM610のセグメントD1からの排出物ストリーム602を供給ストリームとして受けるように流体接続され、セグメントA3、接触器500、およびRAM510は、前記供給ストリーム501の第1の部分を供給ストリームとして受けるように流体接続される。セグメントA2の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム502の第2の部分を回収するように流体接続され、セグメントA3の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム501-Rの第3の部分をセグメントA3の出口から回収し、排出物ストリーム501-RをセグメントA1の入口に供給ストリームとして導入するように流体接続される。セグメントA1の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム508の第1の部分をセグメントA1から回収し、排出物ストリーム508を排出物ストリーム502と合流させるように流体接続される。RAM510および接触器500のセグメントBは、再生ストリーム503を受け、第2の生成物ストリーム504をセグメントBから回収するように流体接続される。接触器600内の第1の収着剤は、接触器500内の第2の収着剤と同じ収着剤であってもよいし、同じ収着剤でなくてもよい。
【0173】
一態様では、接触器600を有する第1のRAM610は、接触器500を有する第2のRAM510の前または上流側に構成され、第2のRAM510は、供給ストリーム501として使用される多成分流体ストリームから第1の成分を分離および除去するために使用される。煙道ガスまたは供給ストリーム501の第1の部分は、第1のRAM610を迂回し、第2のRAM510のセグメントA3への供給ストリーム501として使用される。
【0174】
第1のRAM610および接触器600は、供給ストリーム501の第2の部分から第3の成分を除去するために使用される。供給ストリームが燃焼煙道ガスである場合には、第1のRAM610および接触器600は、第3の成分または水の除去のために利用される。収着ステップ中に、供給ストリーム501の第2の部分が、接触器600のセグメントD1に導入されてその中を流れ、ここで、第3の成分が第1の収着剤によって供給ストリーム501の第2の部分から収着されて分離される。残りの収着されていない成分は、供給ストリーム501よりも第3の成分(例えば水)が部分的に減少した排出物ストリーム602となる。接触器600が軸の周りで回転しているときに、例えば低湿度の空気ストリームなどの再生ストリーム603などの乾燥ガスストリームを導入し、分圧スイング、圧力スイング、または真空スイングによって供給ストリーム501の第2の部分よりも第3の成分が濃縮された排出物ストリーム604を生成することによって、セグメントE内の収着剤が再生される。次いで、排出物ストリーム604を、セグメントE、接触器600、および第1のRAM610から回収する。
【0175】
その後、第1のRAM610のセグメントD1からの排出物602は、第2のRAM510のセグメントA2への供給ストリームとして使用される。第2のRAM510および接触器500は、例えばRAM510のセグメントA2への供給ストリームとしてRAM610のセグメントD1から回収した排出物ストリーム602を用いるなど、コンディショニングされた(または乾燥させた)供給水蒸気を用いること、および排出物ストリーム501-Rから第3の成分の一部分を凝縮物ストリーム506として除去するために凝縮器505を追加することを除けば、図4に記載されるように動作する。燃焼煙道ガスの浄化の場合には、第2の収着ステップ中にセグメントA2に導入する供給ストリームとして使用するために排出物ストリーム602から水を除去すること、および/あるいは事前供給または第1の収着ステップ中にセグメントA1に導入する排出物ストリーム501-Rから水を除去することにより、CO吸着サイトにおいて競合する水の吸着を有する一部のMOFベースの収着剤の性能が大幅に向上する。
【0176】
特定の実施形態では、記載されているプロセスを用いる収着システムは、例えばRAM610およびRAM510など直列に流体接続された2つの収着機械またはRAMを備え、第1のRAMまたは第1のRAM610は、約30%超から約80%未満の範囲で第3の成分の大部分を例えば供給ストリーム501の第2の部分などの供給ストリームから除去して、その後に例えば供給ストリーム501の第1の部分および供給ストリーム501の第2の部分など供給ガスに含まれる第1の成分を回収するように動作する第2のRAM510のセグメントA2への供給ストリームとして使用することができる例えば排出物ストリーム602などの低湿度の排出物または生成物ストリームを生成する。
【0177】
さらに別の実施形態では、RAMは、接触器およびRAMから第1の生成物ストリームの第3の部分を回収し、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリームの第3の部分をリサイクルして供給ストリームとして接触器およびRAMに導入するように流体接続された、冷却ストリームまたは加圧膨張ループを用いる凝縮器をさらに備えることができる。凝縮器は、接触器500のセグメントA3から第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム501-Rを回収し、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム501-Rをリサイクルして供給ストリームとして接触器500のセグメントA1に導入するように流体接続することができる。
【0178】
図6は、回転吸着機械(RAM)を備えた構成になっている2つのステージを有する本発明の実施形態の概略図である。第1のステージでは、第1のRAM720は、2つの収着ステップと再生ステップとを有する簡略化されたサイクルで動作する。第1のRAM720からの第1の生成物ストリームの第1の部分よりも高い割合または濃度の第1の成分を含む第1の生成物ストリームの第2の部分を第2のステージおよび第2のRAM730に向けて送って、第1の成分の回収率を高める。
【0179】
図6では、本開示に記載されるプロセスを用いる収着システムの例示的な実施形態は、少なくとも第1の収着剤をさらに備え、3つのゾーンまたはセグメントを備えた構成になっている接触器700を有する第1のRAM720と、少なくとも第2の収着剤をさらに備え、4つのゾーンまたはセグメントを備えた構成になっている接触器710を有する第2のRAM730とを備える。接触器700および接触器710のゾーンまたはセグメントは、実質的に流体分離している。一態様では、接触器700を有する第1のRAM720は、接触器710を有する第2のRAM730の前または上流側に構成され、流体接続される。接触器710および第2のRAM730のセグメントA2およびセグメントA3は、接触器700および第1のRAM720のセグメントD2から第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム711の第2の部分を受けて供給ストリームとして導入するように流体接続される。接触器700および第1のRAM720のセグメントD1およびセグメントD2は、供給ストリーム701を受けるように流体接続される。第1のRAM720およびセグメントD1は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム702の第1の部分を回収するように流体接続される。第2のRAM730では、セグメントA2およびセグメントA3と、接触器710と、RAM730とは、排出物ストリーム711からの供給ストリームを接触器700および第1のRAM720のセグメントD2から受けるように流体接続される。セグメントA2の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム712の第2の部分を回収するように流体接続され、セグメントA3の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム711-Rの第3の部分をセグメントA3の出口から回収し、排出物ストリーム711-RをセグメントA1の入口に導入するように流体接続される。セグメントA1の出口は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム708の第1の部分をセグメントA1から回収し、排出物ストリーム708を排出物ストリーム712と合流させるように流体接続される。RAM730および接触器710は、セグメントB内に再生ストリーム713を受け、第2の生成物ストリーム714をセグメントBから回収するように流体接続される。接触器700内の第1の収着剤は、接触器710内の第2の収着剤と同じ収着剤であってもよいし、同じ収着剤でなくてもよい。第1のRAM720および第2のRAM730は両方とも、供給ストリーム701として利用される例えば煙道ガスストリームなどの多成分ガスストリームから例えば二酸化炭素などの第1の成分を分離して回収するために使用される。第1のRAM720および接触器700は、生産性を高めることができるが第1の成分の回収率は低くなる、より少ないプロセスステップを有するより単純なサイクルを用いる。第2のRAM730および接触器710は、第1のRAM720および接触器700からの排出物ストリームの一部分である供給ストリームからの回収率の向上をもたらす、より多くのプロセスステップを有する複雑なサイクルを用いる。
【0180】
一態様では、第1のRAM720および接触器700は、3つのセグメントまたは3つのプロセスステップを有する構成になっており、供給ストリーム701が、第1のRAM720、セグメントD1、セグメントD2、および接触器700に導入されて第1の収着剤と接触する。セグメントD1に対応し、セグメントD1内で行われる第1の収着ステップ中に、第1の成分が、供給ストリーム701から分離され、例えば大気中に放出するなど廃棄することができる第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム702の第1の部分として、約90%超の回収率で除去される。次いで、接触器700が動いて、または回転して、供給飽和ステップまたは第2の収着ステップがセグメントD2で行われるが、第1の成分の回収率は、セグメントD1で行われる第1の収着ステップよりかなり低下する。第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム711の第2の部分が、セグメントD2で接触器700から回収され、第2のRAM730および接触器710への供給ストリームとして使用される。第1の再生ストリーム703は、セグメントA2で行われる直前の第2の収着ステップ中の収着剤の平衡飽和レベルより高い第3の成分の分圧を有し、第1のRAM720、セグメントE、および接触器700に導入されて、収着剤内および/または収着剤上に収着された第1の成分を同時に放出しながらセグメントE内の収着剤への第3の成分の発熱性収着または凝縮を引き起こす。第2の生成物ストリーム704が、セグメントEから回収され、第1の成分を生成物として取り込む前にさらに浄化することができる。
【0181】
別の態様では、第2のRAM730および接触器710は、中心軸の周りで、接触器710の回転軸に対して直交するステータ板(図6には図示せず)上に配置された異なる供給流体コネクタおよび排出流体コネクタに移動または回転する。排出物ストリーム711は、第2のRAM730ならびにセグメントA2およびA3への供給ストリームとして送られて導入され、セグメントA3で生成されてセグメントA3から排出物ストリーム711-Rとして回収される第1の生成物ストリームの第3の部分は、回収率を高めるために事前供給または第1の収着ステップ中にセグメントA1に供給ストリームとして戻される。凝縮器715が、セグメントA3に流体接続されて、排出物ストリーム711-Rに含まれる凝縮可能な第3の成分の一部分を分離して除去し、乾燥させた排出物ストリーム711-Rを供給ストリームとしてセグメントA1に導入する。凝縮物ストリーム506が、凝縮器715から回収される。セグメントA1から回収される第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム708の第1の部分は、第1の生成物ストリームまたは排出物ストリーム712の第2の部分と合流させる。第1の再生ストリーム713が、第2のRAM730、セグメントB、および接触器710に導入されて、収着剤上に収着された第1の成分を実質的に同時に放出しながら収着剤内で第3の成分の発熱性収着または凝縮を引き起こす。第2の生成物ストリーム714が、セグメントBから回収され、第1の成分を生成物として取り込む前にさらに浄化することができる。
【0182】
特定の実施形態では、記載されるプロセスを用いる収着システムは、例えば第1のRAMおよび第2のRAMなど直列に流体接続された2つの収着機械またはRAMを備え、第1のRAMは、第2のRAMの上流側に流体接続され、第1の収着機械または第1のRAMは、例えば第1の生成物ストリームの第1の部分および第1の生成物ストリームの第2の部分など、第1の生成物ストリームの2つの部分を生成する。第1の生成物ストリームの第1の部分は、第1の成分の低い破過点、または収集と同じ期間中に供給ストリームに含まれる例えば二酸化炭素などの第1の成分のフラックスの約10%未満を有し、第1の生成物ストリームの第2の部分は、第1の成分のより高い破過点を有し、第1の生成物ストリームの第2の部分は、第2のRAMまたは第2の収着機械に供給ストリームとして送られて導入され、収着プロセスの少なくとも1つのステップは、分圧スイングと、少なくとも1つの収着機械またはRAM内のこのプロセスで回収される第1の成分の脱着熱の約1.5倍以上の第3の成分の吸着熱を生成することとを含む。
一態様では、生成される吸着熱を使用して、収着剤から成分を脱着する。
【0183】
さらに別の実施形態では、簡略化したサイクルで動作する第1の収着機械またはRAMは、第2の収着機械またはRAMの収着剤接触器容積の1立方メートル当たりの生産性の約1.5倍の収着剤接触器容積の1立方メートル当たりの第1の成分の生産性を有する。
【0184】
図7は、少なくとも収着剤をさらに備え、5つのゾーンまたはセグメントを備えた構成になっている接触器800を有するRAM820を備える、本開示に記載される分離プロセスの使用を可能にする収着システムの例示的な実施形態を示す簡略化した概略図である。接触器800のゾーンまたはセグメントは、実質的に流体分離している。RAM820および接触器800は、供給ストリーム801を受け、かつ/またはセグメントA1に導入し、第1の生成物ストリーム802の第1の部分をセグメントA1から回収するように、また、再生前ストリーム803を受け、かつ/またはセグメントB1に導入し、第2の生成物ストリーム804の第1の部分をセグメントB1から回収するように、また、第2の生成物ストリーム804の第1の部分をリサイクルしてセグメントA2に導入し、第1の生成物ストリーム810の第2の部分をセグメントA2から回収するように、また、再生ストリーム805を受け、かつ/またはセグメントB2に導入し、第2の生成物ストリーム806の第2の部分をセグメントB2から回収するように、また、コンディションストリーム807を受け、かつ/またはセグメントCに導入し、第3の生成物ストリーム808をセグメントCから回収するように、流体接続される。セグメントA2は、第1の生成物ストリーム810の第2の部分を第1の生成物ストリーム802の第1の部分と合流させるように流体接続することができる。
【0185】
一実施形態では、供給ストリーム801は、セグメントA1でRAM820および接触器800に導入されて、セグメントA1内の収着剤と接触し、ここで第1の成分の少なくとも一部分が収着剤によって収着されて、第1の生成物ストリーム802の第1の部分を生じ、これが接触器800、セグメントA1、およびRAM820から回収される。再生ステップは、セグメントB1およびセグメントB2で行われる2つの連続した再生ステップに分割され、再生前ストリーム803は、セグメントB1で接触器800に導入され、再生ストリーム805は、セグメントB2で接触器800に導入されて、収着剤内または収着剤上に収着された第1の成分を同時に放出しながら収着剤への第3の成分の発熱性収着または凝縮を引き起こす。第2の生成物ストリーム804の第1の部分は、接触器800およびセグメントB1から回収されて、セグメントA2および接織機800に再度送られて導入され、第2の生成物ストリーム804の第1の部分は、供給ストリーム801よりも第1の成分が部分的に減少している。第1の生成物ストリーム810の第2の部分が、接触器800およびセグメントA2で生成され、次いで、これを接触器800およびセグメントA2から回収して、第1の生成物ストリーム802の第1の部分と合流させることができる。第2の生成物ストリーム806の第2の部分は、接触器800およびセグメントB2から回収され、第1の成分を収集するためにさらに純化することができる。コンディションストリーム807が、セグメントCで接触器800に導入されて、第3の生成物ストリーム808を生じ、次いでこれが接触器800、セグメントC、およびRAM820から回収される。再生前ストリーム803および再生ストリーム805は、同じソースおよび組成を有することができるが、必ずしもそうである必要はない。
【0186】
特定の実施形態では、本明細書に記載されるプロセスを用いる収着システムは、少なくとも5つのセグメントを有する1つのRAMを備える。
【0187】
図8は、少なくとも収着剤をさらに備え、6つのゾーンまたはセグメントを備えた構成になっている接触器800を有するRAM830を備える、本開示に記載される分離プロセスの使用を可能にする収着システムの例示的な実施形態を示す簡略化した概略図である。接触器800のゾーンまたはセグメントは、実質的に流体分離している。RAM830および接触器800は、供給ストリーム801を受け、かつ/またはセグメントA1に導入し、第1の生成物ストリーム802の第1の部分をセグメントA1から回収するように、また、再生前ストリーム803を受け、かつ/またはセグメントB1に導入し、第2の生成物ストリーム804の第1の部分をセグメントB1から回収するように、また、第2の生成物ストリーム804の第1の部分をリサイクルしてセグメントA2に導入し、第1の生成物ストリーム810の第2の部分をセグメントA2から回収するように、また、再生ストリーム805を受け、かつ/またはセグメントB2に導入し、第2の生成物ストリーム806の第2の部分をセグメントB2から回収するように、また、コンディションストリーム807を受け、かつ/またはセグメントC2に導入し、第3の生成物ストリーム808の第2の部分をセグメントC2から回収するように、また、事前コンディションストリーム809を受け、かつ/またはセグメントC1に導入し、第3の生成物ストリーム811の第1の部分をセグメントC1から回収するように、また第3の生成物ストリーム811の第1の部分を導入して再生前ストリーム803と合流させ、かつ/またはセグメントB1に導入するように、流体接続される。セグメントA2は、第1の生成物ストリーム810の第2の部分を第1の生成物ストリーム802の第1の部分と合流させるように流体接続することができる。この例では、図8に示されている接続およびストリームが図9にもあり、第3の生成物ストリームの第1の部分をリサイクルして事前再生ステップで使用される再生前ストリームと合流させるコンディショニングステップのためのセグメントが追加されている。接触器のセグメントC1の温度上昇によって第3の生成物ストリーム811の第1の部分に高濃度の第3の成分が存在することができ、第3の生成物ストリームの第1の部分をリサイクルすることは、事前再生ステップ中に接触器800のセグメントB1の温度を上昇させる際に有利である可能性がある。再生前ストリーム803および再生ストリーム805は、同じソースおよび組成を有することができるが、必ずしもそうである必要はない。
【0188】
特定の実施形態では、本明細書に記載されるプロセスを用いる収着システムは、少なくとも6つのセグメントを有する1つのRAMを備える。
【0189】
図9は、第2の生成物ストリームで観測した再生ステップ中の時間に対する成分濃度として、第1の成分または二酸化炭素成分の濃度プロット110、第2の成分または窒素成分の濃度プロット111、および第3の成分または水成分の濃度プロット112を示すグラフである。濃度をY軸に示し、時間をX軸に示している。第2の生成物ストリーム101の第1の部分は、第1の成分または二酸化炭素よりも大きな割合の第2の成分または窒素を含み、第2の生成物ストリーム102の第2の部分は、第2の成分よりも大きな割合の第1の成分を含み、また第1の成分の純度が低い第2の生成物ストリームおよび第1の成分の純度が高い第2の生成物ストリームへの第2の成分ストリームの分割も示している。第2の生成物ストリーム101の第1の部分は、収着ステップまたは事前再生ステップにリサイクルすることができる。第2の生成物ストリーム102の第2の部分は、回収して凝縮器に導入して、混合物から水を除去することができる。
【0190】
図10は、接触器、あるいは第2の再生ステップ中に第2の再生を行う部分、または真空を生じ、周囲以下の真空排気状態で収着剤接触器から回収される一部の低圧ストリームを第1の再生ステップもしくは第1の再生ステップの一部で使用される第3の成分の分圧が十分なストリームにアップグレードすることを可能にする第1のコンディショニングステップ中に第1のコンディショニングを行うセグメントに流体接続されたエジェクタ、コンプレッサ、高圧回路、および低圧回路の組合せの実施形態を示す簡略化した流れ図である。プロセスの実施形態では、このプロセスを使用して、約0.3から0.7Baraの圧力範囲から約0.8から1.2Baraに、ベッドから除去された水蒸気の圧力を高めることができる。このプロセスは、このステップ中の水蒸気の回収率を最大限に高めることができ、加熱水蒸気圧縮ポンプを使用して、この中圧水蒸気の一部をリサイクルすることができる。
【0191】
図11は、接触器、あるいは第2の再生ステップ中に第2の再生を行って真空を生じて収着剤から水を除去し、回収した大気圧以下の水蒸気を第1の再生ステップの一部のために生成した水蒸気にフラッシングすることができるより高圧の水蒸気または高温水にアップグレードする部分に流体接続することができる高温液体ループを備えるエジェクタ/コンプレッサの組合せの実施形態を示している。一実施形態では、エジェクタに高温水を流して真空引きする、または真空を生じる。水蒸気の再生は、エジェクタポンプループ内の100℃を超える温度の水の少なくとも一部分をフラッシングすることによって行うことができる。加熱または熱の補給は、ループに流体接続された追加の水ヒータによって行われる。フラッシュは、熱回収の見込みおよび排熱の統合により有利であることがある大気圧未満のユースポイント付近で動作することができる。
【0192】
図12aは、供給ステップおよび再生ステップの3つのサブステップへの分割を示すプロセス流れ図である。ここでは、供給または再生ストリームとの単一パス接触と2つの接触器内での供給または再生ストリームとの連続接触との間の切換えを可能にする。収着サイクル中に流体ストリームの流れ構成を変更することの利点は、プロセスの生成物の回収率および生成物純度を最大限に高めることである。図12bは、可動式ベッドまたは可動式接触器システムにおける3つのサブステップB1、B2、およびB3の実施態様の例を示している。各流れ方向の矢印の上にある赤色のプロットは、収着剤ベッドまたは接触器の流れ方向の第1の成分の濃度プロフィルを、プロセスの時間およびステップの関数として示している。収着剤中の局所濃度の第1の成分のピークの後に、第1の成分を流れの方向に押す高濃度の第3の成分があることに留意されたい。再生中に流れの方向を逆転させると、収着剤ベッド面と隔離弁の間のデッドボリュームに第3の成分が流れ込み、第2の成分など残りの望ましくないガス成分による生成物の希釈の危険性を低下させる。
【0193】
図13は、圧力の低下に関連して収着剤の一部が第3の成分を含む液体中に浸漬しているプロセス流れ図である。供給ステップおよびコンディショニングステップは、図12aと同じである。この場合には、第3の成分の蒸気が、再生ステップの圧力でその場で形成される。これは、第3の成分を過熱し、流体ストリームを気相で分離容器まで移送することにより一部のエネルギー損失を解消する。また、収着剤への第3の成分の吸着によって生じる熱の一部を回収する機会が生じる。
【0194】
本発明に記載されるプロセスを可能にするシステムの実施形態では、収着剤接触器を収容する容器は、エジェクタの低圧入口側でエジェクタに流体接続される。エジェクタも、エジェクタの高圧ストリーム入口側で駆動ストリームに接続され、エジェクタの出口はコンプレッサに流体接続され、中圧水蒸気リザーバへの分岐を有する。コンプレッサの出口は、エジェクタの高圧入口側に戻って接続する前に熱交換器および水蒸気入口に接続される。
【0195】
上記で詳述した任意の実施形態に記載される任意の収着分離器または収着接触器は、限定されるわけではないが、例えば乾燥剤、活性炭、黒鉛、炭素分子ふるい、活性アルミナ、分子ふるい、アルミノリン酸塩、シリコアルミノリン酸塩、ゼロライト吸着剤、イオン交換ゼオライト、親水性ゼオライト、疎水性ゼオライト、改質ゼオライト、天然ゼオライト、ファージャサイト、斜プチロル沸石、モルデン沸石、金属交換シリコアルミノリン酸塩、単極樹脂、双極樹脂、芳香族架橋ポリスチレンマトリックス、臭素化芳香族マトリックス、メタクリル酸エステル共重合体、炭素繊維、カーボンナノチューブ、ナノ材料、金属塩吸着剤、過塩素酸塩、オキザラート、アルカリ土類金属粒子、ETS、CTS、金属酸化物、裏付のアルカリ炭酸塩、アルカリ促進ハイドロタルサイト、化学収着剤、アミン、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)吸着剤、有機金属吸着剤、および金属有機構造体吸着材料、ならびにそれらの組合せなど、任意の適当な収着材料を利用することができる。
【0196】
一実施形態では、少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスであって、
(a)
i.少なくとも第1の収着剤をその中に有する接触器に前記供給ストリームを導入して、前記供給ストリームを前記第1の収着剤と接触させること、
ii.前記第1の成分の少なくとも一部分を前記少なくとも前記第1の収着剤に収着させること、
iii.前記供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームを生成すること、および
iv.前記第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収すること
を含む、供給または収着ステップと、
(b)
i.第3の成分を有する少なくとも第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に導入または供給すること、
ii.前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの接触器内に収着または凝縮させること、
iii.前記少なくとも前記第1の収着剤に収着された前記少なくとも第1の成分の一部分を脱着させること、
iv.前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームを回収すること
を含む、再生ステップであって、
前記再生ステップは、前記再生ステップの少なくとも一部分で第1の再生ストリーム中の前記第3の成分の分圧を0.4Bara以上の分圧閾値に制御することをさらに含む、
再生ステップと、を含み、
前記少なくとも前記第1の収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つである、
循環式収着性ガス分離プロセス。
【0197】
このような実施形態では、このプロセスは、ステップ(a)中に、前記供給ストリームの温度を80℃以下の供給温度閾値に制御することをさらに含むことができる。
【0198】
さらに、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることは、第1の持続時間にわたって行われ、ステップ(a)中に、前記供給ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることは、第2の持続時間にわたって行われ、前記第1の持続時間は、前記第2の持続時間の40%以下である。
【0199】
実施形態では、上記のプロセスは、ステップ(a)中に、前記供給ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記少なくとも1つの接触器に含まれる収着剤のグラム当たりの前記第1の成分が0.3から3mmolとなる第1の成分の用量閾値範囲内の用量の前記第1の成分と接触させることをさらに含むことができる。
【0200】
さらに、実施形態では、このプロセスは、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って前記少なくとも1つの接触器に含まれる前記収着剤のグラム当たりの前記第3の成分が1から6mmolとなる第3の成分の用量閾値範囲内の用量の前記第3の成分と接触させることをさらに含むことができる。
【0201】
別の実施形態では、このプロセスは、ステップ(b)中に、前記第2の生成物ストリームを、前記少なくとも1つの接触器に含まれる前記収着剤のグラム当たりの前記第1の成分が0.15から1.5mmolとなる第1の成分の用量回収率閾値範囲内の前記第1の成分の回収率の用量で回収することをさらに含むことができる。
【0202】
別の実施形態では、このプロセスは、ステップ(b)の後に、ステップ(c)をさらに含み、前記少なくとも1つの接触器内の気相の前記第3の成分の分圧を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収することができる。
【0203】
代替の実施形態では、ステップ(c)は、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収することを含むことができる。
【0204】
さらに、別の代替の実施形態では、ステップ(c)は、前記少なくとも1つの接触器内にコンディションストリームを導入することであって、前記コンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも前記第1の収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有することと、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除することと、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームを回収することとを含むことができる。
【0205】
このような代替の実施形態では、このプロセスは、前記コンディションストリームおよび前記供給ストリームを同じソースから回収することをさらに含むことができる。
【0206】
さらに、このような代替の実施形態では、前記コンディションストリームは、前記供給ストリームの一部分とすることができる。
【0207】
さらに、この実施形態の代替形態では、ステップ(c)は、前記少なくとも1つの接触器内でコンディショニング圧力で実行することができ、ステップ(a)は、前記少なくとも1つの接触器内で供給圧力で実行することができ、前記コンディショニング圧力は、前記供給圧力未満である。
【0208】
さらに、この実施形態の代替形態では、このプロセスは、前記コンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器に沿って接触させる前に、前記第3の成分の一部分を前記コンディションストリームから除去することによって前記コンディションストリームをコンディショニングすることをさらに含むことができる。
【0209】
このような実施形態では、このプロセスは、前記コンディションストリームを冷却して凝縮させること、および前記第3の成分の前記一部分を前記コンディションストリームから除去することのうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0210】
一実施形態では、このプロセスは、前記コンディションストリームを第2の収着剤と接触させて、前記第3の成分の前記一部分を前記コンディションストリームから選択的に除去することをさらに含むことができ、前記第2の収着剤は、前記第1の収着剤とは異なる。
【0211】
一実施形態では、このプロセスは、前記コンディションストリームを第2の収着剤材料と接触させて、前記第3の成分の前記一部分を前記コンディションストリームから選択的に除去することをさらに含むことができ、前記第2の収着剤材料は、前記第2の収着剤と同じである。
【0212】
代替の実施形態では、このプロセスは、前記収着性ガス分離プロセスを2分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも前記第1の収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが15秒以下の持続時間であること、または好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを1分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも前記第1の収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが8秒以下の持続時間であること、またはさらに好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを30秒以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも前記第1の収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが6秒以下の持続時間であること、を含むことができる。
【0213】
さらに、このプロセスは、前記供給ストリームの収着されていない分子を前記少なくとも1つの接触器内に、5秒以下、好ましくは2秒以下、さらに好ましくは1秒以下の滞留持続時間にわたって滞留させることを含むことができる。
【0214】
実施形態では、このプロセスは、前記供給ストリームを、0.2から10m/sの供給空塔速度閾値範囲内で前記少なくとも1つの接触器内に流すことをさらに含むことができる。
【0215】
さらに、実施形態では、このプロセスは、供給ストリーム、第1の再生ストリーム、およびコンディションストリームのうちの少なくとも1つを、1から30m/sの供給空塔速度閾値範囲内で前記少なくとも1つの接触器内に流すことも含むことができる。
【0216】
実施形態では、このプロセスは、1000m/m以上、または好ましくは2000m/m以上の濡れ表面積を有する前記少なくとも1つの接触器を提供することも含むことができる。
【0217】
さらに、実施形態は、30kPa以下、または好ましくは10kPa以下のステップ(a)中の圧力降下を有する前記少なくとも1つの接触器を提供すること含むことができる。
【0218】
実施形態では、このプロセスは、0.1mmol/ジュール毎ケルビン以上の前記供給ストリームおよび/または前記第1の再生ストリームと接触する前記少なくとも1つの接触器の熱容量を基準として、前記第1の成分の収着するための収着剤サイクル容量を有する前記少なくとも1つの接触器を提供することをさらに含むことができる。
【0219】
実施形態では、このプロセスは、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器の1つまたは複数の流路または空孔内のガスを排気して、前記第1の成分の前記一部分を増加させることを含むこともできる。
【0220】
実施形態では、このプロセスは、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させた後で、前記少なくとも1つの接触器から前記液体を排水すること、および前記少なくとも1つの接触器をパージすることのうちの少なくとも1つとを含むこともできる。
【0221】
実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器および第2の接触器をさらに含み、このプロセスは、ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含む。このような実施形態では、このプロセスは、ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することとをさらに含む。
【0222】
代替の実施形態では、このプロセスは、複数の前記少なくとも1つの接触器を提供することと、ステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内で同時に、または平行して実行すること、あるいはステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内でステップ(a)、ステップ(b)、およびステップ(c)を互い違いまたは交互にすることによって実行することとをさらに含む。
【0223】
別の代替の実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、直列に流体接続された第1の接触器、第2の接触器、および第3の接触器をさらに含み、前記プロセスは、第1のステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含み、第2のステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することと、前記第2の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第3の接触器に導入することとを含むことができる。
【0224】
実施形態では、このプロセスは、ステップ(b)の直後にステップ(b2)をさらに含み、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させ、第2の再生ストリームを前記少なくとも第1の収着剤に沿って接触させ、前記第1の成分および前記第3の成分を前記少なくとも前記第1の収着剤から脱着させ、前記第1の成分および前記第3の成分を前記少なくとも1つの接触器から回収することができる。
【0225】
このような実施形態では、ステップ(b2)中に、前記少なくとも1つの接触器内の前記圧力は、0.1から0.4Baraの範囲である。
【0226】
実施形態では、このプロセスは、前記供給ストリーム、前記第1の生成物ストリーム、および前記第3の生成物ストリームのうちの少なくとも1つから前記第3の成分を凝縮させてリサイクルすることと、前記第3の成分を前記第1の再生ストリームに使用することとをさらに含むことができ、前記第3の成分は、水である。
【0227】
別の代替の実施形態では、このプロセスは、前記第3の生成物ストリームから前記第3の成分の少なくとも一部分を除去してコンディショニングされた第3の生成物ストリームを構成することと、前記コンディショニングされた第3の生成物ストリームを前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分としてリサイクルすることとをさらに含むことができる。
【0228】
このような実施形態では、前記第2の再生ストリームは、前記供給ストリームまたは大気のうちの少なくとも1つの酸素濃度未満の酸素濃度を有する。
【0229】
さらに、このような実施形態では、前記供給ストリームの圧力は、1から5Baraの範囲である。
【0230】
別の代替の実施形態では、このプロセスは、ステップ(c)中に、駆動流体をエジェクタ中に導入することと、前記少なくとも1つの接触器内で真空を誘起して前記少なくとも1つの接触器から前記第3の生成物ストリームを回収することとをさらに含むことができる。
【0231】
このような実施形態では、前記駆動ストリームは、前記第3の成分を含む加圧ガスであり、前記駆動ストリームは、1Bara超または好ましくは2Bara超の圧力であり、50%超、好ましくは90%超、さらに好ましくは98%超の前記第3の成分の濃度を有する。
【0232】
さらに、このような実施形態では、前記駆動ストリームは、前記第3の成分の飽和分圧が0.4Bara超、好ましくは1Bara超となる温度で液体である。
【0233】
実施形態では、前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第2の成分は窒素であり、前記第3の成分は水である。
【0234】
本発明の第2の広範な態様では、少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスは、
(a1)
少なくとも1つの収着剤を含む少なくとも1つの接触器に沿って第1の供給ストリームを流すこと、前記第1の供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させること、前記供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームの第1の部分を生成すること、および第1の生成物ストリームの前記第1の部分を前記少なくとも1つの接触器から回収すること
を含む、第1の供給または収着ステップと、
(a2)
前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って第2の供給ストリームを流すこと、前記第2の供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させること、前記第2の供給ストリームよりも前記第1の成分が少なくとも部分的に減少している第1の生成物ストリームの第2の部分を生成すること、および第1の生成物ストリームの第2の部分を前記少なくとも1つの接触器から回収すること
を含む、第2の供給または収着ステップと、
(b1)
少なくとも前記第3の成分を有する第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器と接触させること、前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着または凝縮させ、前記第1の成分を脱着させること、および前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームの第1の部分を回収すること
を含む、第1の再生ステップと、
(b2)
第2の再生ストリームの前記第3の成分の分圧を、ステップ(b2)の少なくとも一部分にわたって0.4Bara以上の第3の成分の分圧閾値に制御すること、前記第2の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器と接触させること、前記第2の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着または凝縮させ、前記第1の成分を脱着させること、および前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームの第2の部分を回収すること
を含む、第2の再生ステップと、
(c1)
前記第3の成分の分圧または前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の相対湿度を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収すること、前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収すること、および第1のコンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器内に導入し、前記第1のコンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも1つの収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有しており、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除し、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第1の部分を回収すること、
のうちの少なくとも1つを含む第1のコンディショニングステップと、
(c2)
前記第3の成分の分圧または前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の相対湿度を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収すること、前記少なくとも1つの接触器に含まれる気相の圧力を低下させ、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収すること、および第2のコンディションストリームを前記少なくとも1つの接触器内に導入し、前記第2のコンディションストリームは、前記第3の成分を有し、またステップ(b)の終了時の前記少なくとも1つの収着剤の温度における前記第3の成分の平衡蒸気圧の50%である第3の成分の分圧閾値以下の第3の成分の分圧を有しており、前記少なくとも1つの接触器を洗浄または掃除し、前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの第2の部分を回収すること、
のうちの少なくとも1つを含む第2のコンディショニングステップと、を含むことができる。実施形態では、前記少なくとも1つの収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つであり、ステップ(a1)およびステップ(a2)、ステップ(b1)およびステップ(b2)、またはステップ(c1)およびステップ(c2)は、ステップ間で異なる圧力、異なる温度、または異なるプロセスストリーム組成のうちの少なくとも1つを用いて行われる。
【0235】
このような実施形態では、ステップ(a1)中に、前記第1の供給ストリーム中の前記第3の成分の分圧は、ステップ(a2)中の前記第2の供給ストリーム中の前記第3の成分の分圧未満である。
【0236】
さらに、代替の実施形態では、ステップ(a1)中に、前記第1の供給ストリームの圧力は、第1の供給ストリーム圧であり、ステップ(a2)中に、前記第2の供給ストリームの圧力は、第2の供給ストリーム圧であり、前記第1の供給ストリーム圧は、前記第2の供給ストリーム圧未満である。
【0237】
実施形態では、このプロセスは、ステップ(a1)中に、ポンプを用いて前記少なくとも1つの接触器を真空引きして、前記少なくとも1つの接触器および前記第1の供給ストリーム内の圧力を前記第1の供給ストリーム圧まで低下させることをさらに含むことができる。
【0238】
実施形態では、このプロセスは、ステップ(a2)中に、コンプレッサまたはポンプを用いて前記第2の供給ストリームを圧縮して、前記第2の供給ストリームの前記圧力を前記第2の供給ストリーム圧まで上昇させることをさらに含むことができる。
【0239】
実施形態では、ステップ(b1)中に、前記第1の再生ストリームは、0.1から0.4Baraの圧力範囲の圧力であり、前記少なくとも1つの接触器の空孔空間内の少なくとも前記第2の成分を洗浄するために第1の成分または第3の成分を有する。
【0240】
代替として、実施形態では、ステップ(b1)中に、前記第1の再生ストリームは、20体積%超90体積%未満の第3の成分の濃度閾値範囲内の前記第3の成分の濃度を有する。
【0241】
実施形態では、このプロセスは、ステップ(c1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(b1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用することとをさらに含む。
【0242】
このような実施形態では、このプロセスは、ステップ(c1)中に、前記第3の成分を有する駆動流体をエジェクタ内に導入することと、真空を誘起して前記少なくとも1つの接触器から第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することとをさらに含むことができる。実施形態では、前記駆動流体は、2Baraの駆動流体圧力閾値以上の圧力である。
【0243】
別の代替の実施形態では、このプロセスは、第1の生成物ストリームの前記第1の部分、第1の生成物ストリームの前記第2の部分、第2の生成物ストリームの前記第1の部分、第2の生成物ストリームの前記第2の部分、第3の生成物ストリームの前記第1の部分、または第3の生成物ストリームの前記第2の部分のうちの少なくとも1つから少なくとも1つの凝縮物ストリームを回収することと、ステップ(c1)中に、前記少なくとも1つの凝縮物ストリームを駆動流体としてエジェクタ中に導入し、前記少なくとも1つの接触器内で真空を誘起して前記第3の成分の脱着を補助することと、をさらに含む。
【0244】
このような実施形態では、このプロセスは、ステップ(c1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(b1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用することと、をさらに含む。
【0245】
代替の実施形態では、このプロセスは、ステップ(c1)中に、前記第3の成分の第1の分圧を有する第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(c2)中に、前記第3の成分の第2の分圧を有する第3の生成物ストリームの前記第2の部分を回収することとをさらに含み、前記第3の成分の前記第1の分圧は、前記第3の成分の前記第2の分圧より高い。
【0246】
他の実施形態では、このプロセスは、ステップ(c1)中に、第3の生成物ストリームの前記第1の部分を回収することと、ステップ(b1)中に、前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用することとをさらに含むことができる。
【0247】
実施形態では、このプロセスは、ステップ(c1)中に、ポンプ、エジェクタ、凝縮熱交換器によって前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分の圧力を制御することと、前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分から前記第3の成分を回収することと、前記第3の生成物ストリームの前記第1の部分から回収した前記第3の成分を、ステップ(b1)の前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分または(b2)の前記第2の再生ストリームの少なくとも一部分として、あるいはステップ(b1)の前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分および(b2)の前記第2の再生ストリームの少なくとも一部分として導入することとをさらに含むことができる。
【0248】
代替の実施形態では、このプロセスは、ステップ(a2)の後、ステップ(b1)の前に、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器の1つまたは複数の流路または空孔内のガスを排気して、前記少なくとも1つの接触器から回収した前記第1の成分の前記一部分またはステップ(b1)中の前記第2の生成物ストリームを増加させることをさらに含むことができる。
【0249】
代替の実施形態では、このプロセスは、ステップ(b1)の前に、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を前記液体中に浸漬した後で、前記少なくとも1つの接触器から前記液体を排水すること、および前記少なくとも1つの接触器をパージすることのうちの少なくとも1つとをさらに含むことができる。
【0250】
実施形態では、このプロセスは、複数の前記少なくとも1つの接触器を提供することと、ステップ(a1)、ステップ(b1)、およびステップ(c1)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内で同時に、または平行して実行すること、あるいはステップ(a1)、ステップ(b1)、およびステップ(c1)のうちの少なくとも1つを前記複数の前記少なくとも1つの接触器内でステップ(a1)、ステップ(b1)、およびステップ(c1)を互い違いまたは交互にすることによって実行することとをさらに含むことができる。
【0251】
代替の実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、直列に流体接続された第1の接触器、第2の接触器、および第3の接触器をさらに含み、前記プロセスは、ステップ(a1)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含み、ステップ(a2)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することと、前記第2の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第3の接触器に導入することとをさらに含むことができる。
【0252】
代替の実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、直列に流体接続された第1の接触器および第2の接触器を含み、前記プロセスは、ステップ(b1)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、前記第1の再生ストリームを前記第1と接触させ、前記第2の生成物ストリームの第1の部分を前記第1の接触器から回収し、前記第1の接触器からの前記第2の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の再生ストリームとして前記第2の接触器中に接触させることと、ステップ(b2)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で前記第1の再生ストリームを接触させ、前記第2の生成物ストリームの第2の部分を前記第2の接触器から回収することとをさらに含む。
【0253】
このような実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、前記第2の接触器に直列に流体接続された第3の接触器をさらに含み、前記プロセスは、ステップ(b2)の直後にステップ(b3)をさらに含み、第3のステップ(b3)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器からの前記第2の生成物ストリームの前記第2の部分を第1の再生ストリームとして前記第3の接触器中に接触させることをさらに含む。
【0254】
上記の実施形態では、このプロセスは、ステップ(a1)および(b1)中に、前記複数の前記少なくとも1つの接触器を直列に流体接続することと、ステップ(c1)の少なくとも一部分の間に、前記複数の前記少なくとも1つの接触器を並列に流体接続することとをさらに含むことができる。
【0255】
代替の実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器、第2の接触器、および第3の接触器をさらに含み、前記プロセスは、ステップ(b1)、ステップ(b2)、およびステップ(b3)のうちの1つを前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器内で実行することを含み、ステップ(b1)、ステップ(b2)、およびステップ(b3)が並列に実行される、ステップ(b2)の直後のステップ(b3)と、ステップ(b3)中に、第3の再生ストリームを前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器のうちの1つで前記少なくとも1つの収着剤と接触させ、前記第1の接触器、前記第2の接触器、または前記第3の接触器のうちの1つから前記第2の生成物ストリームの第3の部分を回収することと、ステップ(b1)中に、ステップ(b3)で回収した前記第2の生成物ストリームの前記第3の部分を前記第1の再生ストリームの少なくとも一部分として使用し、前記第1の再生ストリームを、前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器のうちの1つで前記少なくとも1つの収着剤と接触させ、前記第2の生成物ストリームの前記第1の部分を前記第1の接触器、前記第2の接触器、または前記第3の接触器のうちの1つから回収することと、ステップ(b2)中に、前記第2の再生ストリームを、前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器のうちの1つで前記少なくとも1つの収着剤と接触させ、前記第2の生成物ストリームの前記第2の部分を浄化された第1の成分ストリームとして回収することと、をさらに含むことができ、ステップ(b1)、ステップ(b2)、およびステップ(b3)は、前記第1の接触器、前記第2の接触器、および前記第3の接触器で順番に実行される。
【0256】
代替の実施形態では、このプロセスは、ステップ(a1)中に、前記第1の成分の第1の分圧を有する前記第1の供給ストリームを流すことと、ステップ(a2)中に、前記第1の成分の第2の分圧を有する前記第2の供給ストリームを流すこととをさらに含むことができ、前記第1の濃度は、前記第2の濃度未満であり、前記第1の分圧は、前記第2の分圧未満である。
【0257】
このような実施形態では、前記第1の供給ストリームは空気ストリームを含み、前記第2の供給ストリームは煙道ガスストリームを含み、前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第3の成分は水である。
【0258】
さらに、実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器および第2の接触器をさらに含み、前記プロセスは、前記第1の接触器中で、ステップ(a1)と、ステップ(a2)と、ステップ(b)またはステップ(b1)および(b2)と、ステップ(c)またはステップ(c1)および(c2)とを実行すること、ならびに前記第2の接触器中で、ステップ(a2)と、ステップ(b)またはステップ(b1)および(b2)と、ステップ(c)またはステップ(c1)および(c2)とを実行することをさらに含む。
【0259】
実施形態では、このプロセスは、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、前記第2の再生ストリームまたは前記第3の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤に沿って接触させることと、前記少なくとも1つの収着剤から前記第1の成分および前記第3の成分を脱着させることと、前記少なくとも1つの接触器から前記第1の成分および前記第3の成分を回収することとを含むことができる、ステップ(b2)の直後のステップ(b3)をさらに含むことができる。
【0260】
実施形態では、ステップ(b3)中に、前記少なくとも1つの接触器内の前記圧力は、0.1から0.4Baraの範囲である。
【0261】
実施形態では、前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第2の成分は窒素であり、前記第3の成分は水である。
【0262】
実施形態では、このプロセスは、前記収着性ガス分離プロセスを2分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが15秒以下、または好ましくは10秒以下の持続時間であること、あるいは好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを1分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが8秒以下の持続時間であること、あるいはさらに好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを30秒以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが6秒以下の持続時間であること、をさらに含むことができる。
【0263】
代替の広範な実施形態では、少なくとも第1の成分および第2の成分を含む供給ストリームの成分を分離する循環式収着性ガス分離プロセスは、
(a)前記供給ストリームを少なくとも1つの収着剤を含む少なくとも1つの接触器に沿って接触させることと、
(b)前記供給ストリームの前記第1の成分を前記少なくとも1つの収着剤に収着させることと、
(c)前記供給ストリームよりも前記第1の成分が部分的に減少している第1の生成物ストリームを生成することと、
(d)前記第1の生成物ストリームを前記少なくとも1つの接触器から回収することと、
(e)前記少なくとも1つの接触器に流体接続された容器内または前記少なくとも1つの接触器内で第3の成分を有する第1の再生ストリームを生成することであって、前記第1の再生ストリームは、ステップ(b)の少なくとも一部分の間の0.4Baraの第3の成分の分圧閾値以上の前記第3の成分の分圧を有する、ことと、
(f)前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの接触器内で前記少なくとも1つの収着剤と接触させることと、
(g)前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着または凝縮させ、前記少なくとも1つの収着剤から前記第1の成分の一部分を脱着させることと、
(h)前記少なくとも1つの接触器から第2の生成物ストリームを回収することと、
を含む。
【0264】
実施形態では、前記少なくとも1つの収着剤は、金属有機構造体(MOF)収着剤、ポリエチレンイミンドープシリカ(PEIDS)収着剤、アミン含有多孔性ネットワークポリマー収着剤、アミンドープ多孔性材料収着剤、アミンドープMOF収着剤、ゼオライト収着剤、活性炭、ドープ活性炭、ドープ黒鉛、およびアルカリドープまたは希土類ドープ多孔性無機収着剤のうちの1つである。
【0265】
一実施形態では、このプロセスは、ステップ(b)中に、0.4Baraから0.95Baraの圧力閾値範囲の間の前記少なくとも1つの接触器内の圧力で前記少なくとも1つの接触器内で前記第1の再生ストリームを接触させることをさらに含むことができ、前記第1の再生ストリームは、ステップ(b)中に前記少なくとも1つの接触器内の前記第3の成分の蒸発温度以上の温度で液相である。
【0266】
代替として、別の実施形態では、このプロセスは、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームの前記第3の成分の前記一部分を前記少なくとも1つの収着剤上に収着させることによって吸着熱を生成することと、前記吸着熱の少なくとも一部分を熱伝導および熱対流のうちの少なくとも1つによって前記液相の前記第3の成分に伝達することとを含むことができる。
【0267】
実施形態では、このプロセスは、液体の水が前記少なくとも1つの接触器の細孔容積および/または流路を占有することを防止するために、液相の水をはじく前記少なくとも1つの接触器の濡れ表面を有する前記少なくとも1つの接触器を提供することをさらに含む。
【0268】
さらに、実施形態では、このプロセスは、ステップ(a)の後、ステップ(b)の前に、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器の1つまたは複数の流路または空孔内のガスを排気して、前記少なくとも1つの接触器から回収した前記第1の成分の前記一部分またはステップ(b)中の前記第2の生成物ストリームを増加させることをさらに含むことができる。
【0269】
さらに、代替の実施形態では、このプロセスは、ステップ(b)の前に、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を液体中に浸漬させることと、前記少なくとも1つの接触器に湛水する、または前記少なくとも1つの接触器を前記液体中に浸漬した後で、前記少なくとも1つの接触器から前記液体を排水すること、および前記少なくとも1つの接触器をパージすることのうちの少なくとも1つとをさらに含むことができる。
【0270】
代替の実施形態では、前記少なくとも1つの接触器は、第1の接触器および第2の接触器を含み、前記プロセスは、ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第1の接触器中で、前記供給ストリームを前記第1の接触器と接触させることと、前記第1の接触器から前記第1の生成物ストリームを回収することと、前記第1の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして前記第2の接触器に導入することとをさらに含み、ステップ(a)の少なくとも一部分の間に、前記第2の接触器中で、前記供給ストリームを前記第2の接触器内で接触させることと、前記第1の生成物ストリームを前記第2の接触器から回収することと、前記第2の接触器からの前記第1の生成物ストリームを供給ストリームとして送ることとをさらに含むことができる。
【0271】
実施形態では、このプロセスは、前記少なくとも1つの接触器内の圧力を低下させることと、第2の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤に沿って接触させることと、前記少なくとも1つの収着剤から前記第1の成分および前記第3の成分を脱着させることと、前記少なくとも1つの接触器から前記第1の成分および前記第3の成分を回収することとを含む、ステップ(b)の直後のステップ(b2)をさらに含むこともできる。
【0272】
このような実施形態では、前記少なくとも1つの接触器内の前記圧力は、0.1から0.4Baraの範囲である。
【0273】
実施形態では、このプロセスは、前記供給ストリーム、前記第1の生成物ストリーム、および前記第3の生成物ストリームのうちの少なくとも1つから前記第3の成分を凝縮させてリサイクルすることと、前記第3の成分を、前記第1の再生ストリームおよび前記第2の再生ストリームのうちの少なくとも1つのために使用することとをさらに含むことができ、前記第3の成分は、水である。
【0274】
実施形態では、前記第1の成分は二酸化炭素であり、前記第3の成分は水である。
【0275】
このような実施形態では、前記供給ストリームの圧力は、1から5Baraの範囲である。
【0276】
実施形態では、このプロセスは、前記収着性ガス分離プロセスを2分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが15秒以下、または好ましくは10秒以下の持続時間であること、あるいは好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを1分以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが8秒以下の持続時間であること、あるいはさらに好ましくは前記収着性ガス分離プロセスを30秒以内で実行することであって、ステップ(b)中に、前記第1の再生ストリームを前記少なくとも1つの収着剤を含む前記少なくとも1つの接触器に沿って前記接触させることが6秒以下の持続時間であること、を含むこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0277】
図1】据置式接触器と、供給ストリーム導管、第1の生成物ストリーム導管、コンディションストリーム導管、第3の生成物ストリーム導管、第1の再生ストリーム導管、第2の生成物ストリーム導管、および導管と接触器の間の弁を有する収着分離システムを示す、本発明の実施形態を示す概略図である。
図2】据置式接触器と、供給ストリーム導管、第1の生成物ストリーム導管、第1の再生ストリーム導管、第2の生成物ストリーム導管、第1の生成物リサイクル導管、および導管と接触器の間の弁を有する収着分離システムを示す、本発明の実施形態を示す概略図である。
図3A】Y軸に温度を示し、X軸に1メートルの接触器の軸方向位置を示す、軸方向位置の関数として温度プロットを示すグラフである。
図3B図3Aの接触器に収着される第3の成分または水成分の量を軸方向位置の関数として示すプロット、および収着される第1の成分または二酸化炭素成分の量を軸方向位置の関数として示すプロットを示すグラフである。
図4】接触器500が4つの静止ゾーンまたはセグメントA1、A2、A3、およびBを通って軸の周りで回転するように構成された回転吸着機械(RAM)を有する本発明の実施形態を示す概略図である。
図5】第2のステージの回転吸着機械(RAM)を有する、RAMを備えた構成の2つのステージを有する本発明の実施形態を示す概略図である。
図6】回転吸着機械(RAM)を備えた構成の2つのステージを有し、第1のステージまたは第1のRAMが、排出物ストリームを回収し、排出物ストリームを供給ストリームとして第2のステージまたは第2のRAMに導入するように流体接続されている、本発明の実施形態を示す概略図である。
図7】単一ステージの回転吸着機械(RAM)、または2つの収着ステップと、2つの再生ステップと、コンディショニングステップとを利用するRAMを有し、第2の生成物ストリームの第1の部分がリサイクルされて第2の収着ステップに戻される実施形態を示す概略図である。
図8】単一ステージの回転吸着機械(RAM)、または追加のコンディショニングステップを有するRAMを有する実施形態を示す概略図である。
図9】再生ストリームとして水蒸気を用いる再生ステップ中に接触器から出る第2の生成物ストリームなどのガスストリームの代表的な濃度プロフィルの第1の成分または二酸化炭素成分の濃度のプロットを示す経時的なグラフであり、濃度をY軸に示し、時間をX軸に示すグラフである。
図10】エジェクタ、加熱水ポンプ、および水ヒータ/熱交換器を用いる水蒸気回収およびアップグレードの真空コンディショニングステップとの統合を示す、本発明の実施形態を示す概略図である。
図11】分離サイクルの真空乾燥ステップ中に低圧で回収した水蒸気をアップグレードするための水蒸気回収システムであって、エジェクタ、加熱水ポンプ、および水ヒータ/熱交換器を有するシステムを示す、本発明の実施形態を示す概略図である。
図12a】供給ステップおよび再生ステップが3つのサブステップに分割され、単一パス動作と隣接する収着剤接触器での連続動作との間で切り換える、本発明の実施形態のプロセス流れ図である。
図12b】可動式のベッドまたは接触器システムにおける3つの再生サブステップB1、B2、およびB3の実施の例を示すグラフである。
図13】圧力の低下に関連して収着剤の一部が第3の成分を含む液体中に浸漬される本発明の実施形態のプロセス流れ図である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図13
【国際調査報告】