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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】フィルターを内蔵した携帯用水筒蓋
(51)【国際特許分類】
   B01D 35/30 20060101AFI20240822BHJP
   B01D 35/02 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B01D35/30
B01D35/02 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023566943
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2023-10-27
(86)【国際出願番号】 KR2022012345
(87)【国際公開番号】W WO2024034721
(87)【国際公開日】2024-02-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0101056
(32)【優先日】2022-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)公開日:令和4年3月17日 公開場所:インターネット記事(クムガン日報)に掲載 http://www.ggilbo.com/news/articleView.html?idxno=901555 (2)公開日:令和4年5月25日 公開場所:インターネットショッピングページ(Amazon)に出品 https://www.amazon.com/CAP-FILTER-Filtering-Compatible-Replacement/dp/B0B28QH2W1/ref=sr_1_5?crid=20F0046DROR26&keywords=camping%2Bgear%2C%252&th=1 (3)公開日:令和4年6月1日 公開場所:インターネットショッピングページ(NAVER Smart Store)に出品 https://search.shopping.naver.com/search/all?where=all&frm=NVSCTAB&query=%EC%97%94%EB%B0%94%EC%9D%B4%EC%98%A4%EB%8B%88%EC%95%84+%EC%BA%A1%ED%95%84%ED%84%B0+%ED%9C%B4%EB%8C%80%EC%9A%A9+%EC%83%9D%EC%88%98%EB%B3%91+%ED%83%84%EC%82%B0%EC%88%98%EB%B3%91+%ED%83%80%EC%9E%85+%5B2P%5D+-+%EC%9E%AC%EB%82%9C%EC%95%88%EC%A0%84+%EA%B5%AC%ED%98%B8%EC%9A%A9%ED%92%88+%EB%93%B1%EB%A1%9D
(71)【出願人】
【識別番号】523409027
【氏名又は名称】エンバイオニア・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・チュル・ハン
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ウン・パク
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116AA07
4D116AA13
4D116BB01
4D116BC13
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC47
4D116BC77
4D116DD05
4D116HH17B
4D116KK01
4D116QA39C
4D116QB02
4D116QB12
4D116QB19
4D116UU09
4D116VV08
(57)【要約】
本発明はフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋に関するものであり、より詳しくは、水筒の開口部に着脱可能に結合されるキャップ部材と、一側が前記キャップ部材と連結されたフィルター収容部材と、前記フィルター収容部材に収容され、水筒内の水に含まれている異物を濾過するためのフィルターを備えているフィルター部材と、前記フィルター収容部材の他側に連結され、水筒内に空気を誘導するための空気流入部材とを含む、フィルターを内蔵した携帯用水筒蓋に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水筒の開口部に着脱可能に結合されるキャップ部材と、
一側が前記キャップ部材と連結されたフィルター収容部材と、
前記フィルター収容部材に収容され、前記水筒内の水に含まれている異物を濾過するためのフィルターを備えているフィルター部材と、
前記フィルター収容部材の他側に連結され、前記水筒内に空気を誘導するための空気流入部材と、を含む、フィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項2】
前記キャップ部材は、第1貫通ホールを備えた第1円形プレートおよび第1側壁からなる円筒形状を有し、前記第1円形プレートの一側には、所定の長さだけ突出した吐出口を備える一方で、前記第1円形プレートの他側には、前記吐出口と連通し、所定の長さを有するホルダーを備え、前記水筒の開口部に着脱可能に結合される固定部と、前記固定部と連結された、前記吐出口の開閉のためのキャップと、を含む、請求項1に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項3】
前記フィルター収容部材は、前記フィルター部材の一側部と締結される上側支持部と、前記フィルター部材の側面を取り囲む円筒形状を有し、一側が前記上側支持部と連結される側面支持部と、を含み、
前記上側支持部は、第2貫通ホールを備えた第2円形プレートおよび第2側壁からなる円筒形状を有し、前記第2円形プレートの一側には、前記ホルダーの内側面と密着するように所定の長さを有する円筒状の第1連結部材を備える一方で、前記第2円形プレートの他側には前記第2貫通ホールと連通し、前記フィルター部材の一側と密着するように所定の長さを有する第2連結部材を備え、
前記側面支持部は円筒形状を有し、前記水筒内の水が通過するように複数のスリットを備えている、請求項2に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項4】
前記空気流入部材は、
第3貫通ホールを備えた第3円形プレート、および前記フィルター部材の他側と密着するように前記第3円形プレートの一側に延びる第3連結部材を含む第1胴体と、
前記第1胴体の他側に位置し、空気流入のための第4貫通ホールが形成された第2胴体と、
前記第2胴体の内部に収容され、前記第4貫通ホールと同一線上に位置するボールと、
前記第2胴体の内部に収容され、前記ボールを支持するスプリングと、を含む、請求項3に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項5】
前記第1胴体は、前記フィルター収容部材の前記側面支持部の他側と固定できるように第3円形プレートの一側縁に位置する第1延長部と、前記第3円形プレートの他側から前記第2胴体の内部に向かう第2延長部と、をさらに含む、請求項4に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項6】
前記第1延長部は、前記フィルター収容部材の前記側面支持部に陥没した状態で固定される、請求項5に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項7】
前記第1延長部の内径は、前記フィルター収容部材の前記側面支持部の内径と同一である、請求項6に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項8】
前記第2胴体は、
円筒状の第3側壁、前記第4貫通ホールが形成された底プレート、および前記第3側壁と前記底プレートとを連結する第4側壁からなるカバーと、
前記カバーの内側に位置し、所定の長さだけ延びる円筒状の内部側壁と、
前記内部側壁の内側面に位置し、所定の間隔で離隔した状態で高さ方向に延びる複数の第1リブ、および前記底プレートの内部上面に位置し、所定の高さだけ突出して放射状に配置され、前記スプリングの一側を支持する複数の第2リブからなるリブと、を含み、
前記ボールは、前記第2リブの上部から前記第1リブに沿って上下に移動する、請求項5に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項9】
前記第3側壁の上端部は前記第1延長部の下に位置する、請求項8に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項10】
前記第1延長部は前記フィルター収容部材の前記側面支持部に陥没した状態で固定され、前記第1延長部の内径、前記フィルター収容部材の側面支持部の内径および前記第3側壁の内径は同一であり、
前記フィルター収容部材の前記側面支持部の外径と前記第3側壁の外径とは同一である、請求項9に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項11】
前記第4側壁は、前記底プレートの方へ行くほど内径が次第に減少する、請求項9に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項12】
前記第2延長部は、前記内部側壁の外側を取り囲む形状を有するように位置する、請求項8に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【請求項13】
前記スプリングは、前記ボールと前記第2リブとの間に位置するコイル形状を有する、請求項8に記載のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年8月12日付け韓国特許出願第2022-0101056号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明はフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋に関し、より詳しくは、水中に含まれた各種の異物を完全に除去することができるフィルターを内蔵しており、そして携帯用水筒に着脱可能であって繰り返し使用が可能であるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋に関する。
【背景技術】
【0003】
日増しに深刻になる環境汚染によって取水源である河川、湖およびダムなどの各種の水系の水質が悪化しており、安全な食水の生産および供給のために、大部分の浄水処理工程では、オゾン、活性炭、分離膜などの高度な浄水処理工程を導入して運転している状況である。
【0004】
しかし、水道水に対する不信感によって、各家庭や事務室では高価の浄水器を設置するかまたは生水を購入して飲用水として使用する割合が増加している。しかし、市中に販売される生水の場合、厳格な品質管理によって細菌や有害物質から安全であると認識しているが、このような生水も岩盤水や地下水を取水源として使用する場合が多く、地下水は一度汚染されれば汚染物質の除去が実質的に不可であるだけでなく、汚染された地下水が他の所に移動することができないように遮断することもできないので、生水も安全であるとは言い切ることができない状況である。
【0005】
一方、生活の質の向上および健康に対する関心が高くなるのに伴って、様々な運動、山登り、スポーツ活動、および十分な水分摂取を目的で生水を買って飲むかまたは携帯用水筒に水道水を受けて飲むこともある。
【0006】
しかし、滅菌された水と言っても、空気と接触することによって、浮遊していた細菌によって水が汚染されて食中毒をもたらすか、または取水源や浄水過程中に添加する薬品に起因する匂いによって水道水の飲用をしぶる消費者が多い。
【0007】
特に、海外旅行の際は、国家別に水質特性や浄水処理工程の違いによって水を飲みにくいかまたは酷い場合には大きな疾病にかかって苦しむこともある。
【0008】
前記のような問題点を解決するための従来技術として、特許文献1(韓国登録実用新案第20-0215729号公報)には、水流入口を閉鎖するように携帯用水筒に結合され、一領域に水流出口が形成されている結合部と、前記結合部に結合され、前記携帯用水筒に収容された水を浄化させて前記水流出口に案内する浄水部と、を含む携帯用水筒用浄水フィルターが開示されている。
【0009】
前記特許文献1によれば、携帯用水筒に浄水機構を有する浄水フィルターを結合することにより、携帯用水筒に収容された水を浄水して飲むことができ、より安心して飲むことができるという利点はあるが、結合部および浄水部を含む浄水フィルタールを丸ごと交換しなければならないので、交替費用が高くかかり、さらに水中に溶存状態で存在する硬度誘発物質や匂いなどを除去するには依然として限界がある。
【0010】
したがって、本願の出願人は濾過機能を備えた携帯用水筒蓋に関する特許文献2(韓国登録特許第20-2156520号公報)を出願して登録を受けたことがある。
【0011】
特許文献2に開示された技術は、図1図3に示すように、水筒Bの開口部の外側面に着脱可能に結合される固定部10と、前記固定部10の上部に位置するキャップ部20と、前記固定部10の下に位置するフィルター収容部材30と、水筒Bの水に含まれている異物を濾過するためのフィルター部材40を含む。
【0012】
吐出部11を開閉するとともに外部の異物が水筒内に入ることを防止するためのキャップ部20は、キャップ胴体21と、キャップ胴体21を容易に反らすための延長部22と、延長部22とキャップ胴体21とを連結する連結部23と、を含む。
【0013】
また、固定部10の第1平面部の中央には吐出部11が位置し、吐出部11の外郭には、キャップ部20を固定するための隆起壁12、水筒Bへの空気の流入を誘導する空気流入部13、および空気流入部13を開閉する移動片14を備えている。
【0014】
特に、空気流入部13を開閉する移動片14は水筒内に空気を流入させるためのものである。すなわち、水筒の水を飲用するときは吐出部11を口に銜えて手で水筒を加圧することになるが、飲用した水の体積の分だけ水筒の容積も一緒に減少するから、水筒の更なる加圧が難しく、残っている水が少ない場合はよく吐出されない。したがって、水筒に水が少なく残っていても、これらの空気流入部13および移動片14を通して便利に飲用することができるという利点がある。
【0015】
しかし、移動片14は、円錐形頭部、円柱形胴部、および平板構造の尾部からなる弾性材からなり、空気流入部13の開閉が水筒の内部圧力、移動片14の重さ、および移動片14の形状変化に影響されるから、正常に作動することができない場合が発生することもあるという問題点が指摘されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】韓国登録実用新案第20-0215729号公報
【特許文献2】韓国登録実用新案第20-2156520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は上述した問題点を解決するために案出されたものであり、水中に含有されている異物や細菌を完全に遮断するとともに交替費用が安いフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋を提供することを目的とする。
【0018】
また、本発明は、飲用によって水筒自体の容積が減少しても水筒内に速かに空気を流入させて飲用の便利性を高めることができるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記問題点を解決するために、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋は、水筒の開口部に着脱可能に結合されるキャップ部材(100)と、一側が前記キャップ部材(100)と連結されたフィルター収容部材(200)と、前記フィルター収容部材(200)に収容され、水筒内の水に含まれている異物を濾過するためのフィルターを備えているフィルター部材(300)と、前記フィルター収容部材(200)の他側に連結され、水筒内に空気を誘導するための空気流入部材(400)と、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記キャップ部材(100)は、第1貫通ホール(111’)を備えた第1円形プレート(111)および第1側壁(112)からなる円筒形状を有し、前記第1円形プレート(111)の一側には、所定の長さだけ突出した吐出口(113)を備える一方で、前記第1円形プレート(111)の他側には、前記吐出口(113)と連通し、所定の長さを有するホルダー(114)を備え、水筒の開口部に着脱可能に結合される固定部(110)と、前記固定部(110)と連結された、前記吐出口(113)の開閉のためのキャップ(120)と、を含むことを特徴とする。
【0021】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記フィルター収容部材(200)は、前記フィルター部材(300)の一側部と締結される上側支持部(210)と、前記フィルター部材(300)の側面を取り囲む円筒形状を有し、一側が前記上側支持部(210)と連結される側面支持部(220)と、を含み、前記上側支持部(210)は、第2貫通ホール(211’)を備えた第2円形プレート(211)および第2側壁(212)からなる円筒形状を有し、前記第2円形プレート(211)の一側には、前記ホルダー(114)の内側面と密着するように所定の長さを有する円筒状の第1連結部材(213)を備える一方で、前記第2円形プレート(211)の他側には、前記第2貫通ホール(211’)と連通し、前記フィルター部材(300)の一側と密着するように所定の長さを有する第2連結部材(214)を備え、前記側面支持部(220)は、円筒形状を有し、水筒内の水が通過するように複数のスリット(221)を備えていることを特徴とする。
【0022】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記空気流入部材(400)は、第3貫通ホール(411’)を備えた第3円形プレート(411)、および前記フィルター部材(300)の他側と密着するように前記第3円形プレート(411)の一側に延びる第3連結部材(412)を含む第1胴体(410)と、前記第1胴体(410)の他側に位置し、空気流入のための第4貫通ホール(421(b)’)が形成された第2胴体(420)と、前記第2胴体(420)の内部に収容され、前記第4貫通ホール(421(b)’)と同一線上に位置するボール(430)と、前記第2胴体(420)の内部に収容され、前記ボール(430)を支持するスプリング(440)と、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第1胴体(410)は、前記フィルター収容部材(200)の側面支持部(220)の他側と固定できるように第3円形プレート(411)の一側縁に位置する第1延長部(413)、および前記第3円形プレート(411)の他側から前記第2胴体(420)の内部に向かう第2延長部(414)をさらに含むことを特徴とする。
【0024】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第1延長部(413)は、前記フィルター収容部材(200)の側面支持部(220)に陥没した状態で固定されることを特徴とする。
【0025】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第1延長部(413)の内径は前記フィルター収容部材(200)の側面支持部(220)の内径と同一であることを特徴とする。
【0026】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第2胴体(420)は、円筒状の第3側壁(421(a))、前記第4貫通ホール(421(b)’)が形成された底プレート(421(b))、および前記第3側壁(421(a))と底プレート(421(b))とを連結する第4側壁(421(c))からなるカバー(421)と、前記カバー(421)の内側に位置し、所定の長さだけ延びる円筒状の内部側壁(422)と、前記内部側壁(422)の内側面に位置し、所定の間隔で離隔した状態で高さ方向に延びる複数の第1リブ(423(a))、および前記底プレート(421(b))の内部上面に位置し、所定の高さだけ突出して放射状に配置され、前記スプリング(440)の一側を支持する複数の第2リブ(423(b))からなるリブ(423)と、を含み、前記ボール(430)は、前記第2リブ(423(b))の上部から前記第1リブ(423(a))に沿って上下に移動することを特徴とする。
【0027】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第3側壁(421(a))の上端部は前記第1延長部(413)の下に位置することを特徴とする。
【0028】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第1延長部(413)は前記フィルター収容部材(200)の側面支持部(220)に陥没した状態で固定され、前記第1延長部(413)の内径、前記フィルター収容部材(200)の側面支持部(220)の内径および前記第3側壁(421(a))の内径は同一であり、前記フィルター収容部材(200)の側面支持部(220)の外径と前記第3側壁(421(a))の外径とは同一であることを特徴とする。
【0029】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第4側壁(421(c))は、前記底プレート(421(b))の方へ行くほど内径が次第に減少することを特徴とする。
【0030】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記第2延長部(414)は、前記内部側壁(422)の外側を取り囲む形状を有するように位置することを特徴とする。
【0031】
また、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋において、前記スプリング(440)は、前記ボール(430)と前記第2リブ(423(b))との間に位置するコイル形状を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋によれば、水中に含有されている異物や細菌を完全に除去することができるので、飲用者の健康を保護することができるという利点がある。
【0033】
また、本発明のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋によれば、水筒の内部圧力およびスプリングの弾性力によって外部空気が水筒内に流入するので、飲用の便利性を高めることができるという利点がある。
【0034】
また、本発明のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋によれば、第4貫通ホールの外郭に放射状に配置された複数の第2リブの上部にコイルスプリングが着座し、よって水筒の内部と外部との圧力差が大きくても、ボールによって第4貫通ホールが塞がることを遮断する構造であるので、外部空気が水筒内に容易に流入することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】従来技術によるフィルター部材を内蔵した蓋が携帯用水筒に装着された状態を示す模式図である。
図2】従来技術による水筒蓋の一側面図である。
図3】従来技術による水筒蓋においてキャップ部が固定部と連結されたままで開放した状態を示す斜視図である。
図4】本発明の好適な実施例によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋のキャップ部材の拡大斜視図である。
図5】本発明の好適な実施例によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋の斜視図である。
図6図5に示すフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋の切断斜視図である。
図7図6に示す切断斜視図を分解した図である。
図8】本発明の好適な実施例による携帯用水筒蓋に内蔵されるフィルター部材の斜視図である。
図9図7の一部を拡大した図であって、側面支持部および空気流入部材の断面図である。
図10図9に示す側面支持部および空気流入部材の分解斜視図である。
図11】空気流入部材を構成する第2胴体の内部を拡大した斜視図である。
図12】空気流入部材を構成する第2胴体の外部を拡大した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋について添付図面を参照して説明する。
【0037】
本出願で、「含む」、「有する」または「備える」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、構成要素、部分品またはこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらの組合せの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
【0038】
また、他に定義しない限り、技術的または科学的用語を含めてここで使用するすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならなく、本出願で明らかに定義しない限り、理想的なまたは過度に形式的な意味と解釈されない。
【0039】
図4は本発明の好適な実施例によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋のキャップ部材の拡大斜視図であり、図5は本発明の好適な実施例によるフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋の斜視図である。また、図6図5に示すフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋の切断斜視図であり、図7図6に示す切断斜視図を分解した図であり、図8は本発明の好適な実施例による携帯用水筒蓋に内蔵されるフィルター部材の斜視図である。
【0040】
本発明の水筒蓋にはフィルターが内蔵されており、よって飲用の際に水がフィルターを通過するので、水筒内の水に含まれている硬度誘発物質を含めて細菌や各種の異物を除去する。
【0041】
図4図8に示すように、前記のような機能を有する本発明のフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋は、水筒の開口部に着脱可能に結合されるキャップ部材100と、一側が前記キャップ部材100と連結されたフィルター収容部材200と、フィルター収容部材200に収容され、水筒内の水に含まれている異物を濾過するためのフィルターを備えたフィルター部材300と、フィルター収容部材200の他側に連結され、水筒内に空気を誘導するための空気流入部材400と、を含む。
【0042】
まず、水筒の開口部に着脱可能に結合されるキャップ部材100について具体的に説明する。
【0043】
キャップ部材100は、水筒の開口部に着脱可能に結合される固定部110と、キャップ120と、を含む。
【0044】
具体的には、固定部110は、中央に第1貫通ホール111’を備えた第1円形プレート111と、水筒に蓋を装着するかまたは分離するとき、手で滑らないように手伝うための多数の突起112’が形成された第1側壁112とを含む円筒形状を有する。また、飲用の際、口で銜えるかまたは水筒を手で押すとき、口内に向かって水が排出されるように、第1円形プレート111の一側には所定の長さだけ突出した吐出口113を備えている。第1円形プレート111の他側には、第1貫通ホール111’および吐出口113と連通する所定の長さのホルダー114を備えている。ホルダー114はフィルター収容部材200を構成する上側支持部210と連結されている。
【0045】
そして、第1側壁112の内側には水筒の開口部の外側面と雌雄ネジ締結方式で締結できるように、雌型ネジ山が形成され得る。
【0046】
キャップ120は外部の異物が水筒内に入ることを遮断するとともに吐出口113が汚染されることを防止するためのものであり、ヒンジ方式などで固定部110に対して回動可能に連結されている。特に、キャップ120の内側に吐出口113の内側面や外側面と密着する補助キャップ121をさらに備える場合、異物が流入するかまたは吐出口113が汚染されることを確実に遮断することができる。
【0047】
一側がキャップ部材100と連結されたフィルター収容部材200について説明する。フィルター収容部材200は、フィルター部材300の一側部と締結される上側支持部210と、フィルター部材300の側面を取り囲む側面支持部220と、を含む。
【0048】
まず、上側支持部210について説明すると、中央に第2貫通ホール211’を備えた第2円形プレート211および第2側壁212を含む円筒形状を有する。
【0049】
そして、第2円形プレート211の一側には、すなわちキャップ部材100に向かう面には、ホルダー114の内側面に挿入された状態で密着することができるように所定の長さを有する円筒状の第1連結部材213を備えており、第2円形プレート211の他側には、フィルター部材300の締結口311に挿入された状態で密着することができるように所定の長さを有する第2連結部材214を備えている。
【0050】
ここで、第1連結部材213、第2貫通ホール211’および第2連結部材214は互いに連通する構造であり、よって、フィルター330を通過した水は第2連結部材214、第2貫通ホール211’および第1連結部材213を順次通過するようになる。もちろん、第1連結部材213を通過した水はホルダー114を経由した後、吐出口113を通して排出される。
【0051】
一方、ホルダー114と第1連結部材213とは水が漏れないように密着することが好ましく、雌雄ネジ締結方式や公知の接着剤などで確実に固定することがより好ましい。
【0052】
側面支持部220は、フィルター部材300を収容することができるように、内部が空いている円筒形状を有し、水筒内の水がフィルター部材300に流入することができるように、複数のスリット221を備えている。そして、側面支持部220の一側、すなわち上側支持部210に向かう端部は、雌雄ネジ締結、接着剤などによって上側支持部210の第2側壁212の内面に固定される。
【0053】
フィルター部材300は、水に含まれている異物を濾過して除去する目的でフィルター収容部材200に収容されるものであり、第1シーリング部310と、第2シーリング部320と、フィルター330と、を含む。
【0054】
第1シーリング部310はフィルター330の上部を固定するとともに前述した第2連結部材214が挿入できるように中央に締結口311が形成されることによって第1連結部材213と連通する構造をなす。そして、第2シーリング部320は第1シーリング部310から所定の距離だけ離隔するように位置し、フィルター330の下部を固定する。
【0055】
ここで、フィルター330は長手方向に所定の部位が折れてしわ寄った形状を有することが好ましい。これは、単位体積当たりのフィルター表面積を増加させることができ、さらにフィルターの形状を容易に維持することができるからである。もちろん、フィルターの外側から流入してフィルターを通過した水が第2連結部材214の内側に移動することができるように、フィルター330の中央には長手方向に濾過水移動通路(図示せず)を備えているというのは明らかである。
【0056】
図9図7の一部を拡大した図であって、側面支持部および空気流入部材の断面図であり、図10図9に示す側面支持部および空気流入部材の分解斜視図である。また、図11は空気流入部材を構成する第2胴体の内部を拡大した斜視図であり、図12は空気流入部材を構成する第2胴体の外部を拡大した斜視図である。
【0057】
これらの図9図12を参照しながら空気流入部材400について詳細に説明する。
【0058】
空気流入部材400は水筒内に空気を誘導するためのもので、側面支持部220の他側と結合されるものであり、第1胴体410と、第2胴体420と、ボール430と、スプリング440と、パッキング部材450と、を含む。
【0059】
まず、第1胴体410は、第3円形プレート411と、第3連結部材412と、第1延長部413と、第2延長部414と、を含む。第3円形プレート411は前述したフィルター部材の第2シーリング部320が着座する部位であり、フィルターの濾過水移動通路を通過した空気が水筒内に入るように、中央には第3貫通ホール411’が形成されている。
【0060】
第3連結部材412は第3円形プレート411の中央、より詳細には第3貫通ホール411’の外側からフィルター部材に向かって所定の長さだけ突出した状態で延びる円筒形状を有する。このような第3連結部材412はフィルター部材の下側に位置する締結口(図示せず)に挿入されることによってフィルター部材を固定する機能とともに水および空気の移動通路を提供する。
【0061】
第1延長部413は第3円形プレート411の縁端からフィルター部材に向かうように位置する円筒形状を有し、側面支持部220の他側に固定される。
【0062】
ここで、第1延長部413はフィルター収容部材の側面支持部220に陥没した状態で固定されることがよい。これは、第1延長部413と側面支持部220とが互いに堅く固定できるからである。
【0063】
また、フィルター収容部材に収容されたフィルター部材300と第1延長部413とがぶつかることを防止し、さらにフィルター収容部材200の容積が無駄に大きくなることを防止することができるように、第1延長部413の内径はフィルター収容部材の側面支持部220の内径と同一であることがより好ましい。
【0064】
第2延長部414は第3円形プレート411の他側に、すなわち第2胴体420の内部に向かう方向に所定の長さだけ突出した状態で延びる円筒形状を有し、後述する内部側壁422の外面に密着して固定できるように内部側壁422を取り囲む形状に構成される。
【0065】
第2胴体420は第1胴体410の他側、すなわち第1胴体410の下に位置し、ボール430、スプリング440およびパッキング部材450を収容することができるように内部が空いており、カバー421と、内部側壁422と、リブ423と、を含む。
【0066】
まず、カバー421は第2胴体420の外形を形成するものであり、円筒状の第3側壁421(a)と、円形の底プレート421(b)と、第3側壁421(a)と底プレート421(b)とを連結する第4側壁421(c)と、を含む。
【0067】
ここで、第3側壁421(a)の上端部の一部は第1延長部413の下に位置する一方で、残りの一部はフィルター収容部材の側面支持部220の下に位置する。すなわち、第3側壁421(a)の厚さは側面支持部220の厚さと同一であり、結果として第3側壁421(a)の外径と側面支持部220の外径とが同一であり、さらに第1延長部413の内径、側面支持部220の内径および第3側壁421(a)の内径も同一である。
【0068】
前記のような構成により、側面支持部220、第1胴体410およびカバー421が互いに堅固に固定できるだけでなく、側面支持部220と第2胴体420とが一体型のものと見なすことができる。
【0069】
第4側壁421(c)は底プレート421(b)の方へ行くほど内径が次第に小さくなることがよい。これは、空気流入部材400を水筒の開口部に入れやすくするためである。図面符号421(c)’は第5貫通ホールであり、第2延長部414と第3側壁421(a)との間の空間部に水が流入するか流出するようにするためである。
【0070】
一方、円形底プレート421(b)には、外部からの空気が水筒内に入ることができるように、第4貫通ホール421(b)’が形成されている。
【0071】
内部側壁422は底プレート421(b)から上方に所定の長さだけ延びる円筒形状を有し、第2延長部414の内側面と密着した状態で固定される。
【0072】
リブ423は、第1リブ423(a)と、第2リブ423(b)と、を含む。第1リブ423(a)は内部側壁422の内側面に位置し、所定の間隔で離隔した状態で高さ方向に延びる複数からなり、上から見るとき、放射状を成す。ここで、第1リブ423(a)の外形は長い六面体状または円柱状であり得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0073】
このような第1リブ423(a)はボール430とスプリング440の移動経路を提供するとともに、ボール430とスプリング440とが内部側壁422と密着することを防止することにより、空気が移動することができる経路である空間部Sを提供する。
【0074】
また、第2リブ423(b)は底プレート421(b)の内部上面、より詳細には第4貫通ホール421(b)’と内部側壁422との間に位置する。複数のバー(bar)が放射状に配置されることにより、ボール430が第4貫通ホール421(b)’を塞げることを防止する。ここで、第2リブ423(b)は、第1リブ423(a)と同様に、長い六面体状または円柱状であり得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0075】
ボール430は第1リブ423(a)に沿って上下に移動しながら第3貫通ホール411’の開放または閉鎖を決定する。コイル状のスプリング440は、一側は第2リブ423(b)の上部に位置し、他側はボール430を支持するように配置されてボール430の上下移動を制御する。
【0076】
図面符号450はパッキング部材であり、水および空気を完全に遮断するための円形のOリングであり得るが、ボール430のみで十分な気密効果を期待することができれば省略することも可能である。
【0077】
以上のような構造を有するフィルターを内蔵した携帯用水筒蓋が水筒に装着される場合、水筒を手で押圧して水を飲むときには、水筒にかかる外圧およびスプリング440の弾性力によってボール430が第3貫通ホール411’を塞げるので、水はフィルター収容部材200の側面支持部220に流入した後、フィルター330、第2連結部材214、ホルダー114および吐出口113を通して外部に吐出される。
【0078】
水を飲んだ後は、その分だけ水筒自体の容積が減少して水筒の内部圧力は外部よりも相対的に低くなり、よって外部空気は、吐出口113、ホルダー114、第2連結部材214、フィルター330の濾過水移動通路、第3連結部材412、および第3貫通ホール411’を順次経由した後、第4貫通ホール421(b)’を通して水筒内に移動するので、水筒は元の容積に戻るようになる。
【0079】
以上で本発明の内容の特定部分を詳細に記述したが、当該分野で通常の知識を有する者にこのような具体的技術はただ好適な実施様態であるだけで、これによって本発明の範囲が限定されるものではなく、本発明の範疇および技術思想の範囲内で多様な変更および修正が可能であるというのは当業者に明らかなものであり、このような変形および修正も添付の特許請求範囲に属するものであるというのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0080】
100 キャップ部材
110 固定部
111 第1円形プレート
111’ 第1貫通ホール
112 第1側壁
112’ 突起
113 吐出口
114 ホルダー
120 キャップ
121 補助キャップ
200 フィルター収容部材
210 上側支持部
211 第2円形プレート
211’ 第2貫通ホール
212 第2側壁
213 第1連結部材
214 第2連結部材
220 側面支持部
221 スリット
300 フィルター部材
310 第1シーリング部
311 締結口
320 第2シーリング部
330 フィルター
400 空気流入部材
410 第1胴体
411 第3円形プレート
411’ 第3貫通ホール
412 第3連結部材
413 第1延長部
414 第2延長部
420 第2胴体
421 カバー
421(a) 第3側壁
421(b) 底プレート
421(b)’ 第4貫通ホール
421(c) 第4側壁
421(c)’ 第5貫通ホール
422 内部側壁
423 リブ
423(a) 第1リブ
423(b) 第2リブ
430 ボール
440 スプリング
450 パッキング部材
S 空間部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】