(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】ターゲットデバイスの存在を発見するための訓練済みモデル
(51)【国際特許分類】
H02J 3/00 20060101AFI20240822BHJP
G06N 20/20 20190101ALI20240822BHJP
G06Q 50/06 20240101ALN20240822BHJP
【FI】
H02J3/00 130
G06N20/20
H02J3/00 170
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576391
(86)(22)【出願日】2022-06-10
(85)【翻訳文提出日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 US2022072874
(87)【国際公開番号】W WO2022272215
(87)【国際公開日】2022-12-29
(32)【優先日】2021-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミマールオール,セリム
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン,オーレン
(72)【発明者】
【氏名】ギュネル,アルハン
(72)【発明者】
【氏名】シェン,アンキ
(72)【発明者】
【氏名】フォン,ジラン
【テーマコード(参考)】
5G066
5L050
【Fターム(参考)】
5G066AA02
5G066AA03
5G066AE03
5G066AE09
5L050CC06
(57)【要約】
実施形態は、ターゲットデバイスエネルギー使用を発見するために機械学習予測を生成する。ソースロケーションエネルギー使用からターゲットデバイスエネルギー使用を発見するように構成される1つまたは複数の訓練済み機械学習モデルが記憶され得る。或る期間にわたるソースロケーションエネルギー使用の複数のインスタンスは、所与のソースロケーションについて受信され得る。訓練済み機械学習モデルを使用して、ソースロケーションエネルギー使用の受信されたインスタンスについて複数の発見予測が生成され得、発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用のインスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を含む。そして、複数の発見予測に基づいて、期間にわたる所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する総合的予測が生成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットデバイスエネルギー使用を発見するために機械学習予測を生成するための方法であって、
ソースロケーションエネルギー使用からターゲットデバイスエネルギー使用を発見するように構成される1つまたは複数の訓練済み機械学習モデルを記憶することと、
所与のソースロケーションについて、或る期間にわたるソースロケーションエネルギー使用の複数のインスタンスを受信することと、
ソースロケーションエネルギー使用の前記受信されたインスタンスについての複数の発見予測を、前記訓練済み機械学習モデルを使用して生成することとを含み、前記発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を含み、
前記方法は、前記期間にわたる前記所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する総合的予測を、前記複数の発見予測に基づいて生成することを含む、方法。
【請求項2】
前記発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の前記存在を示す信頼度データ値を含み、前記総合的予測は、前記期間にわたる前記所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の前記存在を示す総合信頼度データ値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記総合的予測を生成することは、前記総合信頼度データ値を生成するために前記複数の発見予測に対応する前記信頼度データ値を組み合わせることを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記総合信頼度データ値は、基準または閾値と比較され、ターゲットデバイスエネルギー使用の前記存在は、前記総合信頼度データ値が前記基準または前記閾値を満たすかまたは超えるときに、肯定的に発見される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットデバイスは、電気車両、給湯器、洗濯機、乾燥機、プールポンプ、電気加熱デバイス、電気冷却デバイス、加熱、換気、および空調(HVAC)デバイス、および光起電デバイスの少なくとも1つを備え、
前記訓練済み機械学習モデルは、前記ターゲットデバイスエネルギー使用のフィーチャを含むデータを使用して訓練される、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲットデバイスは、電気車両を備え、前記ターゲットデバイスエネルギー使用は、第1のタイプの電気車両充電および第2のタイプの電気車両充電を含み、前記第1のタイプの電気車両充電は120ボルト標準充電器を使用し、前記第2のタイプの電気車両充電は240ボルト高速充電器を使用する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ソースロケーションは家庭を含み、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンスは、1週間にわたる1時間ごとの粒度での家庭エネルギー使用を含み、前記期間は少なくとも4週間を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記ソースロケーションは家庭を含み、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンスは、1カ月ごとの粒度、1週間ごとの粒度、および半月ごとの粒度の1つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記訓練済み機械学習モデルは、1つまたは複数の再帰型ニューラルネットワーク層および1つまたは複数の畳み込みニューラルネットワーク層を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記訓練済み機械学習モデルによって生成される各発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用の対応するインスタンスおよびソースロケーションエネルギー使用の前記対応するインスタンスに関連する天候条件に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記天候条件は、前記ソースロケーションを基準にし、平均温度、最高温度、最低温度、露点温度、湿度値、および太陽放射照度の1つまたは複数をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ターゲットデバイスエネルギー使用を発見するために機械学習予測を生成するためのシステムであって、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のための命令を記憶するメモリとを備え、前記命令は、
ソースロケーションエネルギー使用からターゲットデバイスエネルギー使用を発見するように構成される1つまたは複数の訓練済み機械学習モデルを記憶し、
所与のソースロケーションについて、或る期間にわたるソースロケーションエネルギー使用の複数のインスタンスを受信し、
ソースロケーションエネルギー使用の前記受信されたインスタンスについて複数の発見予測を、前記訓練済み機械学習モデルを使用して生成し、前記発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を含み、
前記期間にわたる前記所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する総合的予測を、前記複数の発見予測に基づいて生成する
ように前記プロセッサを構成する、システム。
【請求項13】
前記発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の前記存在を示す信頼度データ値を含み、前記総合的予測は、前記期間にわたる前記所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の前記存在を示す総合信頼度データ値を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記総合的予測を生成することは、前記総合信頼度データ値を生成するために前記複数の発見予測に対応する前記信頼度データ値を組み合わせることを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記総合信頼度データ値は、基準または閾値と比較され、ターゲットデバイスエネルギー使用の前記存在は、前記総合信頼度データ値が前記基準または前記閾値を満たすかまたは超えるときに、肯定的に発見される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記ターゲットデバイスは、電気車両、給湯器、洗濯機、乾燥機、プールポンプ、電気加熱デバイス、電気冷却デバイス、加熱、換気、および空調(HVAC)デバイス、および光起電デバイスの少なくとも1つを備え、
前記訓練済み機械学習モデルは、前記ターゲットデバイスエネルギー使用のフィーチャを含むデータを使用して訓練される、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記ソースロケーションは家庭を含み、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンスは、1週間にわたる1時間ごとの粒度での家庭エネルギー使用を含み、前記期間は少なくとも4週間を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記ソースロケーションは家庭を含み、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンスは、1カ月の粒度、1週間の粒度、および半月の粒度の1つを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記訓練済み機械学習モデルは、1つまたは複数の再帰型ニューラルネットワーク層および1つまたは複数の畳み込みニューラルネットワーク層を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を有し、前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、ターゲットデバイスエネルギー使用を発見するために機械学習予測を生成させ、実行されると、前記命令は、前記プロセッサが、
ソースロケーションエネルギー使用からターゲットデバイスエネルギー使用を発見するように構成される1つまたは複数の訓練済み機械学習モデルを記憶し、
所与のソースロケーションについて、或る期間にわたるソースロケーションエネルギー使用の複数のインスタンスを受信し、
ソースロケーションエネルギー使用の前記受信されたインスタンスについて複数の発見予測を、前記訓練済み機械学習モデルを使用して生成し、前記発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用の前記インスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を含み、
前記期間にわたる前記所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する総合的予測を、前記複数の発見予測に基づいて生成する
ようにさせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示の実施形態は、一般に、ユーティリティメータリングデバイスに関し、より詳細には、ユーティリティメータリングデバイスを使用して家庭エネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見する機械学習予測に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
所与のソースロケーションにおける種々のエネルギー使用デバイスの分解が難題であることが証明された。例えば、家庭を考慮すると、家庭の一般的なモニターされるエネルギー使用内からデバイス特有のおよび/または電気車両のエネルギー使用を発見することは、一部には多種多様の家庭デバイスおよび/または電気車両(例えば、製造者、型式、年式など)のせいで達成することが難しかった。メータリングデバイスの進歩は、或る程度の機会を提供したが、成功裏の発見は、依然として達成しがたいままである。電気車両などの特定のデバイスからエネルギー使用を確実に発見する技術は、改善されたグリッドプラニングのための機会を提供することができ、技術分野を大幅に改善し、これらの技術を実行する組織に利益を与えることになる。
【発明の概要】
【0003】
概要
本開示の実施形態は、一般に、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見する機械学習予測を生成するためのシステムおよび方法を対象とする。
【0004】
ソースロケーションエネルギー使用からターゲットデバイスエネルギー使用を発見するように構成される1つまたは複数の訓練済み機械学習モデルが記憶され得る。或る期間にわたるソースロケーションエネルギー使用の複数のインスタンスは、所与のソースロケーションについて受信され得る。訓練済み機械学習モデルを使用して、ソースロケーションエネルギー使用の受信されたインスタンスについて複数の発見予測が生成され得、発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用のインスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を含む。そして、複数の発見予測に基づいて、期間にわたる所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する総合的予測が生成され得る。
【0005】
実施形態のフィーチャおよび利点は、以下に続く説明に述べられる、または、説明から明らかになることになる、または、本開示の実施によって学習され得る。
【0006】
さらなる実施形態、詳細、利点、および修正は、添付図面と併せて読まれる好ましい実施形態の以下の詳細な説明から明らかになることになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】例の実施形態によるターゲットデバイスエネルギー使用を発見するために機械学習予測を生成するためのシステムを示す図である。
【
図2】例の実施形態によるシステムに動作可能に結合されたコンピューティングデバイスのブロック図である。
【
図3】例の実施形態による家庭エネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習モデルを使用するためのアーキテクチャを示す図である。
【
図4A】例の実施形態によるサンプルニューラルネットワークを示す図である。
【
図4B】例の実施形態によるサンプルニューラルネットワークを示す図である。
【
図4C】例の実施形態によるサンプルニューラルネットワークを示す図である。
【
図5A】例の実施形態によるデバイス特有のエネルギー使用存在予測結果および正解率を示すサンプルグラフである。
【
図5B】例の実施形態によるデバイス特有のエネルギー使用存在予測結果および正解率を示すサンプルグラフである。
【
図6】例の実施形態による家庭エネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために複数の機械学習モデルを使用するためのアーキテクチャを示す図である。
【
図7】例の実施形態によるターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習モデルを訓練するためのフロー図である。
【
図8】例の実施形態によるターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習予測を生成するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
実施形態は、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習予測を生成する。非侵入型負荷モニタリング(「NILM:non-intrusive load monitoring」)および/または分解(disaggregation)は、ソースロケーションにおける総合エネルギー使用(例えば、高度メータリングインフラストラクチャにより提供される家庭におけるエネルギー使用)を入力として採用すること、および、ソースロケーションにおいてエネルギーを使用する1つまたは複数の電気器具、電気車両、および他のデバイスについてエネルギー使用を推定することを指す。実施形態は、ソースロケーションにおける全体的なエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を生成する訓練済み機械学習モデルを活用する。例えば、ターゲットデバイスは大型電気器具または電気車両とすることができ、ソースロケーションは家庭とすることができ、訓練済み機械学習モデルは家庭のエネルギー使用を入力として受信し、家庭エネルギー使用がターゲットデバイスエネルギー使用を含むか否かを予測するように構成される。
【0009】
幾つかの実施形態において、家庭エネルギー使用のインスタンスは、或る期間にわたって受信される。例えば、家庭エネルギー使用は、或る期間(例えば、1週間、2週間、1カ月、および同様なもの)にわたって特定の粒度レベル(例えば、15分ごと、30分ごと、1時間ごと、および同様なもの)で受信され得る。幾つかの実施形態において、訓練済み機械学習モデルは、家庭エネルギー使用データの各インスタンスについて複数の予測インスタンス(例えば、1カ月にわたる4つの週ごとの予測)を生成することができる。総合的予測は、その後、複数の予測インスタンスに基づいて生成され得る。例えば、分析が予測インスタンスに対して実施されて、期間にわたる家庭エネルギー使用内のターゲットエネルギー使用の存在に関する総合的予測に到達することができる。
【0010】
ここで、それらの例が添付図面に示される本開示の実施形態に対して参照が詳細に行われる。以下の詳細な説明において、多数の特定の詳細が、本開示の完全な理解を提供するために述べられる。しかしながら、本開示がこれらの特定の詳細なしで実施され得ることが当業者に明らかになるであろう。他の事例において、よく知られている方法、手順、コンポーネント、および回路は、実施形態の態様を不必要に曖昧にしないために詳細に説明されていない。可能な限り、同様な参照数字は同様な要素のために使用されるであろう。
【0011】
図1は、例の実施形態によるターゲットデバイスエネルギー使用を発見するために機械学習予測を生成するためのシステムを示す。システム100は、ソースロケーション102、メータ104、ソースロケーション106、メータ108、デバイス110、112、および114、ならびにネットワークノード116を含む。ソースロケーション102は、デバイス110、112、および114を有する家庭などの、エネルギーを消費または生産するデバイスを含むかまたはそうでなければそれに関連する任意の適切なロケーションとすることができる。幾つかの実施形態において、デバイス110、112、および114は、洗濯機、乾燥機、空調機、加熱器、冷蔵庫、テレビ、コンピューティングデバイス、および同様なものなどの、エネルギーを使用する電気器具および/または電気車両とすることができる。例えば、ソースロケーション102は、電力(例えば、電気)を供給され得、デバイス110、112、および114は、ソースロケーション102に供給される電力から引き出すことができる。幾つかの実施形態において、ソースロケーション102は家庭であり、家庭への電力は、電力グリッド、ローカル電力源(例えば、ソーラーパネル)、これらの組み合わせ、または任意の他の適切なソースから供給される。
【0012】
幾つかの実施形態において、メータ104は、ソースロケーション102におけるエネルギー使用(例えば、電気使用)をモニターするために使用され得る。例えば、メータ104は、スマートメータ、高度メータリングインフラストラクチャ(「AMI:advanced metering infrastructure」)メータ、自動メータ読み取り(「AMR:automatic meter reading」)メータ、単純なエネルギー使用メータ、および同様なものとすることができる。幾つかの実施形態において、メータ104は、ソースロケーション102におけるエネルギー使用に関する情報を中央電力システム、供給業者、第3者、または任意の他の適切なエンティティに送信することができる。例えば、メータ104は、エンティティとの2方向通信を実行して、ソースロケーション102におけるエネルギー使用を通信することができる。幾つかの実施形態において、メータ104は、エンティティとの1方向通信を実行することができ、メータ読み取り値がエンティティに送信される。
【0013】
幾つかの実施形態において、メータ104は、有線通信リンクおよび/または無線通信リンクを通じて通信することができ、無線通信プロトコル(例えば、セルラー技術)、WiFi、WiFiを通じた無線アドホックネットワーク、無線メッシュネットワーク、低電力長距離無線(「LoRa:low power long range wireless」)、ZigBee、Wi-SUN、無線ローカルエリアネットワーク、有線ローカルエリアネットワーク、および同様なものを活用することができる。デバイス110、112、および114(ならびに、示さない他のデバイス)は、ソースロケーション102においてエネルギーを使用することができ、メータ104は、ソースロケーション102についてエネルギー使用をモニターし、対応するデータを(例えば、ネットワークノード116に)レポートすることができる。
【0014】
幾つかの実施形態において、ソースロケーション106およびメータ108は、ソースロケーション102およびメータ104と同様とすることができる。例えば、ネットワークノード116は、メータ104およびメータ108からソースロケーション102およびソースロケーション106に関するエネルギー使用情報を受信することができる。幾つかの実施形態において、ネットワークノード116は、中央電力システム、供給業者、電力グリッド、分析サービスプロバイダー、第3者エンティティ、または任意の他の適切なエンティティの一部とすることができる。
【0015】
以下の説明は、1つまたは複数の基準の列挙を含む。これらの用語は、本開示全体を通して交換可能に使用され、複数の基準の範囲は、1つの基準の範囲を含むことを意図され、1つの基準の範囲は、複数の基準の範囲を含むことを意図される。
【0016】
実施形態は、メータリングインフラストラクチャ(例えば、高度メータリングインフラストラクチャ(AMI)、単純なメータリングインフラストラクチャ、および同様なもの)によって提供される家庭からの総合エネルギー使用を使用して、家庭エネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を正確に予測する。非侵入型負荷モニタリング(「NILM」)および他の種類のエネルギー使用検出のドメインは、大きい関心を集めてきた。正確なデバイス特有のエネルギー使用発見(例えば、NILMまたはNILMに似た技術による)は、エネルギーの節約の機会、個人化、改善された電気グリッドプラニングなどを含む多くの利益を提供する。
【0017】
実施形態は、制限された訓練用セットに基づいて、電気車両または家庭電気器具からのエネルギー使用などの、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を正確に予測することができる深層学習スキームを利用する。正確な発見は、一般的な家庭内のエネルギー消費デバイス(例えば、大型電気器具および電気車両)などの種々のエネルギー消費デバイスおよびそれらの対応する使用状態のせいで、難題である可能性がある。さらに、NILMドメインにおいて、訓練用データの可用性が制限され得る。したがって、訓練用データセットの利益を最大にすることができる学習スキームは、特に効果的である可能性がある。実施形態において、訓練用データは、これらの困難な状況で効果的に学習するように設計された学習モデルを訓練するために使用され得る。学習モデルへの入力は、他のタイプの入力と共に、AMIまたは非AMI(例えば、単純なインフラストラクチャ)によって提供され得る。実施形態は、総合エネルギー使用からターゲットデバイスエネルギー使用の存在を種々の粒度分解能(例えば、15分、30分、1時間、および同様なもの、または1日、1週間、1カ月、および同様な期間で)で正確に予測することができる。
【0018】
既存の学習スキームを用いた従来のNILM実施態様は、それら自身の欠点を有する。以前に考えられた提案されたアプローチの一部は、組み合わせ最適化、ベイズ法、隠れマルコフモデル、または深層学習上に構築される。しかしながら、これらのモデルの多くは、種々の欠点があるため、現実世界のシナリオにおいて有用でない。例えば、これらの解決策の一部は、計算コストが高く、したがって、実現不可能である。他の解決策は、特有の状況と共に高い分解能/粒度入力(例えば、AMIデータまたは訓練用データ)を必要とし、その入力は、所与の配備されるメータリング能力を考慮すると、しばしば、利用不能または実行不可能である。
【0019】
実施形態は、これらの従来のアプローチを超える幾つかの利益を達成する。例えば、実施形態は、より新しいデータを用いて経時的に改善し続けるより高いレベルの正解率をサポートする。実施形態は、改善された一般化を用いて機械学習モデルを同様に実行する。例えば、一部のモデル実施態様は、種々の異なるロケーションから取得される大きくかつ多様なセットのエネルギー使用データに対して訓練され、改善された結果は、これらの実施態様について種々の地理的ロケーションにわたって取得される。
【0020】
実施形態は、モデル訓練および実施についてリソースおよび時間効率も改善する。例えば、一部の深層学習モデルは、訓練/実施について広範なリソース要件を有することができ、これらの要件は、数十万ドル、そして幾つかの場合、数百万ドルに匹敵する可能性がある。実施形態は、効率的なリソースを達成し、モデル訓練および実施のための時間を計算する。さらに、モデルスコア付けは、効率的なタイミング要件の下で同様に達成される。例えば、スコア付けは、幾つかの実施形態において、ミリ秒で達成され得る。
【0021】
図2は、実施形態によるコンピュータサーバ/システム200のブロック図である。システム200の全てまたは所定の部分は、
図1に示す要素のうちの任意の要素を実装するために使用され得る。
図2に示すように、システム200は、プロセッサ222およびメモリ214などのシステム200の種々のコンポーネント間で情報を通信するように構成されるバスデバイス212および/または他の通信機構(複数可)を含むことができる。さらに、通信デバイス220は、ネットワーク(示さず)を通じてプロセッサ222から別のデバイスに送信(send)されるデータをエンコードし、プロセッサ222のためにネットワークを通じて別のシステムから受信されるデータをデコードすることによって、プロセッサ222と他のデバイスとの間の接続を可能にすることができる。
【0022】
例えば、通信デバイス220は、無線ネットワーク通信を提供するように構成されるネットワークインタフェースカードを含むことができる。赤外線、ラジオ、Bluetooth(登録商標)、WiFi、および/またはセルラー通信を含む種々の無線通信技術が使用され得る。代替的に、通信デバイス220は、イーサネット(登録商標)接続などの有線ネットワーク接続(複数可)を提供するように構成され得る。
【0023】
プロセッサ222は、システム200の計算および制御機能を実施するために1つまたは複数の汎用または専用プロセッサを含むことができる。プロセッサ222は、マイクロ処理デバイスなどの単一集積回路を含むことができる、または、プロセッサ222の機能を達成するために協働して働く複数の集積回路デバイスおよび/または回路ボードを含むことができる。さらに、プロセッサ222は、メモリ214内に記憶された、オペレーティングシステム215、予測ツール216、および他のアプリケーション218などのコンピュータプログラムを実行することができる。
【0024】
システム200は、情報およびプロセッサ222による実行のための命令を記憶するためのメモリ214を含むことができる。メモリ214は、データを取り出し、提示し、修正し、記憶するための種々のコンポーネントを含むことができる。例えば、メモリ214は、プロセッサ222によって実行されると機能を提供するソフトウェアモジュールを記憶することができる。モジュールは、システム200のためにオペレーティングシステム機能を提供するオペレーティングシステム215を含むことができる。モジュールは、オペレーティングシステム215、本明細書で開示するターゲットデバイス存在予測機能を実行する予測ツール216、ならびに他のアプリケーションモジュール218を含むことができる。オペレーティングシステム215は、システム200用のオペレーティングシステム機能を提供する。幾つかの事例において、予測ツール216は、インメモリ構成として実装され得る。幾つかの実施態様において、システム200は、予測ツール216の機能を実行するとき、本明細書で開示する機能を実施する非従来型専用コンピュータシステムを実装する。
【0025】
非一時的メモリ214は、プロセッサ222によってアクセスされ得る種々のコンピュータ可読媒体を含むことができる。例えば、メモリ214は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、ダイナミックRAM(「DRAM」)、スタティックRAM(「SRAM」)、読み出し専用メモリ(「ROM」)、フラッシュメモリ、キャッシュメモリ、および/または任意の他のタイプの非一時的コンピュータ可読媒体の任意の組み合わせを含むことができる。プロセッサ222は、液晶ディスプレイ(「LCD」)などのディスプレイ224にバス212を介してさらに結合される。キーボード226およびコンピュータマウスなどのカーソルコントロールデバイス228は、通信デバイス212にされに結合されて、ユーザがシステム200とインタフェースすることを可能にする。
【0026】
幾つかの実施形態において、システム200は、より大きいシステムの一部とすることができる。したがって、システム200は、さらなる機能を含むために1つまたは複数のさらなる機能モジュール218を含むことができる。他のアプリケーションモジュール218は、例えば、Oracle(登録商標)ユーティリティカスタマークラウドサービス、Oracle(登録商標)クラウドインフラストラクチャ、Oracle(登録商標)クラウドプラットフォーム、Oracle(登録商標)クラウドアプリケーションの種々のモジュールを含むことができる。予測ツール216、他のアプリケーションモジュール218、およびシステム200の任意の他の適切なコンポーネントは、Oracle(登録商標)データサイエンスクラウドサービス、Oracle(登録商標)データインテグレーションサービス、または他の適切なOracle(登録商標)製品またはサービスの種々のモジュールを含むことができる。
【0027】
データベース217は、バス212に結合されて、モジュール216および218のために集中化ストレージを提供し、例えば、予測ツール216または他のデータソースによって受信されるデータを記憶する。データベース217は、論理的に関連するレコードまたはファイルの統合型収集でデータを記憶することができる。データベース217は、オペレーショナルデータベース、分析データベース、データウェアハウス、分散データベース、エンドユーザデータベース、外部データベース、ナビゲーショナルデータベース、インメモリデータベース、文書指向型データベース、リアルタイムデータベース、リレーショナルデータベース、オブジェクト指向型データベース、非リレーショナルデータベース、NoSQLデータベース、Hadoop(登録商標)分散ファイルシステム(「HFDS:Hadoop(登録商標)distributed file system」)、または当技術分野で知られている任意の他のデータベースとすることができる。
【0028】
単一システムとして示されるが、システム200の機能は、分散システムとして実装され得る。例えば、メモリ214およびプロセッサ222は、システム200をひとまとめに示す複数の異なるコンピュータにわたって分散され得る。一実施形態において、システム200は、デバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、コンピュータなど)の一部とすることができる。或る実施形態において、システム200は、デバイスと別個とすることができ、デバイスのために、開示される機能を遠隔で提供することができる。さらに、システム200の1つまたは複数のコンポーネントは、含まれない場合がある。例えば、ユーザまたは消費者デバイスとしての機能のために、システム200は、スマートフォン、または、プロセッサ、メモリ、およびディスプレイを含む他の無線デバイスとすることができ、
図2に示す他のコンポーネントの1つまたは複数を含まず、アンテナ、送受信機、または任意の他の適切な無線デバイスコンポーネントなどの
図2に示さないさらなるコンポーネントを含む。
【0029】
図3は、例の実施形態による家庭エネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習モデルを使用するためのアーキテクチャを示す。システム300は、入力データ302、処理モジュール304、予測モジュール306、訓練用データ308、分析モジュール310、および出力データ312を含む。幾つかの実施形態において、入力データ302は、ソースロケーションからのエネルギー使用を含むことができ、データは、処理モジュール304によって処理され得る。例えば、処理モジュール304は、入力データ302を処理して、入力データに基づいてフィーチャを生成することができる。
【0030】
幾つかの実施形態において、予測モジュール306は、訓練用データ308によって訓練される機会学習モジュール(例えば、ニューラルネットワーク)とすることができる。例えば、訓練用データ308は、ラベル付きデータ、例えば、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示すラベルを含む複数のソースロケーション(例えば、
図1からのソースロケーション102および106)からのエネルギー使用データ値を含むことができる。幾つかの実施形態において、処理済み入力などの処理モジュール304からの出力は、予測モジュール306への入力として給送され得る。予測モジュール306は、ターゲットデバイス存在予測のインスタンス、例えば、総合ソースロケーションエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する、或る期間にわたる複数の予測を生成することができる。
【0031】
幾つかの実施形態において、分析モジュール310は、ターゲットデバイス存在予測の複数のインスタンスを分析することができる。例えば、数学関数は、或る期間にわたって測定されたソースエネルギー使用データがターゲットデバイスエネルギー使用の存在を含むか否かに関する総合的予測を生成するため、存在予測のインスタンスを組み合わせるために使用され得る。幾つかの実施形態において、総合的予測は、出力データ312とすることができる。例えば、入力データ302はソースロケーションエネルギー使用データとすることができ、出力データ312はソースロケーションエネルギー使用データ内の(例えば、期間にわたる)ターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測(例えば、信頼度値)とすることができる。
【0032】
実施形態は、ニューラルネットワークなどの機械学習モデルを使用して、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を予測する。ニューラルネットワークは、ニューロンと呼ばれる複数のノードを含むことができ、ニューロンは、リンクまたはシナプスを介して他のニューロンに接続される。ニューラルネットワークの一部の実施態様は、分類タスクを目的とすることができる、および/または、教師あり学習技術下で訓練され得る。多くの場合、ラベル付きデータは、予測タスク(例えば、エネルギー使用分類/予測)を達成するのを助けるフィーチャを含むことができる。幾つかの実施形態において、訓練済みニューラルネットワークにおけるニューロンは、所与の入力データに対する小さい数学的操作を実施することができ、ニューロンの対応する重み(または関連性)は、ネットワーク内にさらに渡されるかまたは出力として与えられるオペランド(例えば、非線形性を適用することによって一部には生成される)を生成するために使用され得る。シナプスは、対応する重み/関連性を用いて2つのニューロンを接続することができる。幾つかの実施形態において、
図3からの予測モジュール306は、ニューラルネットワークとすることができる。
【0033】
幾つかの実施形態において、ニューラルネットワークは、ラベル付き(または調査済み)エネルギー使用データ(例えば、デバイス特有のエネルギー使用または一般的なデバイスラベルのいずれかでラベル付けされた、或る期間にわたる家庭エネルギー使用データ値)内のトレンドを学習するために使用され得る。例えば、訓練用データは、フィーチャを含むことができ、これらのフィーチャは、ニューラルネットワーク(または他の学習モデル)によって使用されて、総合ソースロケーションエネルギー使用からトレンドを特定しターゲットデバイスエネルギー使用の存在を予測することができる。幾つかの実施形態において、モデルは、訓練される/準備ができると、配備され得る。実施形態は、多数の製品またはサービス(例えば、Oracle(登録商標)製品またはサービス)によって実行され得る。
【0034】
幾つかの実施形態において、予測モジュール306の設計は、任意の適切な機械学習モデルコンポーネント(例えば、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン、専用回帰モデル、および同様なもの)を含むことができる。例えば、ニューラルネットワークは、(例えば、訓練/勾配計算のために)所与のコスト関数と共に実装され得る。ニューラルネットワークは、任意の数(例えば、0、1、2、3、またはそれより多い数)の隠れ層を含むことができ、フィードフォワードニューラルネットワーク、再帰型ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、モジュラーニューラルネットワーク、および任意の他の適切なタイプを含むことができる。
【0035】
図4A~4Cは、例の実施形態によるサンプルニューラルネットワークを示す。
図4Aのニューラルネットワーク400は、層402、404、406、408、および410を含む。幾つかの実施形態において、ニューラルネットワーク400は、カーネル412、414、416、418、420、および422の1つまたは複数を有する畳み込みニューラルネットワークとすることができる。例えば、畳み込みニューラルネットワークの所与の層において、1つまたは複数のフィルタまたはカーネルは、層の入力データに適用され得る。カーネル412、414、および416は1次元カーネル(例えば、1×n)として示され、カーネル418、420、および422は2次元カーネル(例えば、n×m)として示されるが、任意の他の適切な形状が実装され得る。
【0036】
幾つかの実施形態において、層402、404、および406は畳み込み層であり、カーネル412は層402において適用され、カーネル414は層404において適用され、カーネル416は層406において適用される。幾つかの実施形態において、層402、404、および406は畳み込み層であり、カーネル418は層402において適用され、カーネル420は層404において適用され、カーネル422は層406において適用される。データの形状および基礎となるデータ値は、適用されるフィルタまたはカーネルの形状(例えば、1×1、1×2、1×3、1×4、2×1、2×2、2×3、3×2、および同様なもの)、フィルタまたはカーネルが適用される方法(例えば、数学的適用)、および他のパラメータ(例えば、ストライド)に応じて入力から出力へ変化することができる。実施形態において、カーネル412、414、および416は、それらの間の1つの一貫性のある形状、2つの異なる形状、または3つの異なる形状(例えば、全てのカーネルが異なるサイズである)有することができる、および/または、カーネル418、420、および422は、それらの間の1つの一貫性のある形状、2つの異なる形状、または3つの異なる形状を有することができる。
【0037】
幾つかの事例において、畳み込みニューラルネットワークの層は、異種とすることができ、畳み込み層、プーリング層、全結合層(例えば、1×1フィルタを適用することに類似する)、および同様なものの異なる混合/シーケンスを含むことができる。幾つかの実施形態において、層408および410は、全結合層とすることができる。したがって、ニューラルネットワーク400の実施形態は、多数の畳み込み層(例えば、1次元または複数次元のフィルタまたはカーネルを実装すること)とそれに続く全結合層を有するフィードフォワード畳み込みニューラルネットワークを示す。実施形態は、任意の他の適切な畳み込みニューラルネットワークを実装することができる。
【0038】
図4Bのニューラルネットワーク430は、層432、434、436、438、440、および442、ならびに、カーネル444、446、448、450、452、および454を含む。ニューラルネットワーク430は、
図4Aのニューラルネットワーク400と同様とすることができるが、しかしながら、層432、434、および436は、幾つかの実施形態において平行配向を有する畳み込み層とすることができ、層438は、層432、434、および436の出力を結合するコンカチネーション層とすることができる。例えば、入力層からの入力は、層432、434、および436の各々に給送され得、これらの層からの出力は層438において結合される。
【0039】
幾つかの実施形態において、カーネル444、446、および448は、
図4Aのカーネル412、414、および416と同様とすることができ、カーネル450、452、および454は、
図4Aのカーネル418、420、および422と同様とすることができる。例えば、カーネル444、446、および448は1次元カーネルとして示され、カーネル450、452、および454は2次元カーネルとして示されるが、任意の他の適切な形状が実装され得る。実施形態において、カーネル444、446、および448は、それらの間の1つの一貫性のある形状、2つの異なる形状、または3つの異なる形状(例えば、全てのカーネルが異なるサイズである)有することができる、および/または、カーネル450、452、および454は、それらの間の1つの一貫性のある形状、2つの異なる形状、または3つの異なる形状有することができる。
。
【0040】
幾つかの事例において、畳み込みニューラルネットワークの層は、異種とすることができ、畳み込み層、プーリング層、全結合平行層、コンカチネーション層、および同様なものの異なる混合/シーケンスを含むことができる。例えば、層432、434、および436は、3つの平行層を示すことができる、しかしながら、より大きい数のまたはより少ない数の平行層が実装され得る。同様に、層432、434、および436の各々からの出力は、幾つかの実施形態においてコンカチネーション層である層438への入力として示される。しかしながら、層432、434、および436の1つまたは複数は、コンカチネーション層に先立ってさらなる畳み込みまたは他の層を含むことができる。例えば、1つまたは複数の畳み込みまたは他の層は、層432(例えば、畳み込み層)と層438(例えば、コンカチネーション層)との間に存在することができる。幾つかの実施形態において、別の畳み込み層(別のカーネルを有する)は、層432と438との間で実装され得、一方、そのような介在層は層434について実装されない。換言すれば、この例において、層432への入力は、層438(例えば、コンカチネーション層)に入力される前に別の畳み込み層を通過することができ、一方、層434への入力は、(別の畳み込み層なしで)層438に直接出力される。
【0041】
幾つかの実施形態において、層432、434、436、および438(例えば、3つの平行な畳み込み層および1つのコンカチネーション層)は、ニューラルネットワーク430内のブロックを示すことができ、1つまたは複数のさらなるブロックは、示すブロックの前にまたはその後に実装され得る。例えば、ブロックは、少なくとも2つの平行な畳み込み層と、それに続くコンカチネーション層を特徴とすることができる。幾つかの実施形態において、種々の平行構造を有する多数の(例えば、3つ以上の)さらなる畳み込み層がブロックとして実装され得る。ニューラルネットワーク430は、平行配向を有する多数の畳み込み層(例えば、1次元および/または2次元フィルタまたはカーネルを実装する)とそれに続く全結合層を有するフィードフォワード畳み込みニューラルネットワークの実施形態を示す。実施形態は、任意の他の適切な畳み込みニューラルネットワークを実装することができる。
【0042】
幾つかの実施形態において、ニューラルネットワーク400および430の層は、任意の他の適切なニューラルネットワーク層(例えば、畳み込みカーネルを実装しない層)とすることができる。例えば、層の混合は、幾つかの実施形態においてニューラルネットワークに実装され得、畳み込み層および/または畳み込みニューラルネットワークおよび/または畳み込みブロックは、他の層、ネットワーク、またはブロックを用いて実装される。
【0043】
図4Cは、ブロック462、464、466、および468を含むことができるニューラルネットワーク460を示す。幾つかの実施形態において、ニューラルネットワーク460は、再帰型ニューラルネットワーク(「RNN:recurrent neural network」)とすることができる。例えば、入力470、472、474、および476は、ニューラルネットワーク460内への入力シーケンス(例えば、経時的なシーケンスとしてのエネルギー使用データ)を示すことができ、出力478、480、482、および484は、出力シーケンスを示すことができる。幾つかの実施形態において、ブロック462、464、466、および468は、任意の適切な再帰型ニューラルネットワークブロック、例えば、長・短期記憶(「LSTM:Long Short-Term Memory」)ブロック、ゲート付き再帰ユニット(「GRU:Gated Recurrent Unit」)ブロック、2次RNNのブロック、単純な再帰型ネットワークブロック、適切な重み行列(例えば、入力用の重み行列、隠れ状態の計算用の重み行列、および、出力の計算用の重み行列)を有するブロック、重み行列の任意の適切な組み合わせを有するブロック、活性化関数、および/またはゲート、および同様なものとすることができる。
【0044】
幾つかの実施形態において、ニューラルネットワーク460のブロックは、入力のシーケンスを処理するとき、隠れ状態(または、複数の隠れ状態値)を渡す。例えば、ブロック462は、出力478およびブロック464に渡される隠れ状態を計算することができる。同様に、ブロック464は、出力480およびブロック466に渡される隠れ状態を計算することができる、等を行う。幾つかの実施形態において、ニューラルネットワーク460は、さらに幾つか(例えば、6以上)のブロックを含み、さらに幾つかの層(例えば、ブロックの2つ以上の層)を含むことができる。幾つかの実施形態において、ニューラルネットワーク460は、双方向ニューラルネットワークとすることができる(例えば、隠れ状態は、ブロック間で前方および後方に渡される)。
【0045】
実施形態は、アーキテクチャの異種混合を含むニューラルネットワークを実装する。例えば、実装されるニューラルネットワークは、RNNの層と組み合わされたCNNの層を含むことができる。幾つかの実施形態において、CNNアーキテクチャ(例えば、シリアル畳み込み層、パラレル畳み込み層、および/または、コンカチネーション層、プーリング層、全結合層、および同様なもの)は、RNNアーキテクチャ(例えば、RNNニューラルネットワークのブロック)と組み合わされ、それにより、CNNアーキテクチャからの出力は、RNNアーキテクチャへの入力として役立つ。例えば、入力データ(例えば、経時的なシーケンスとしてのエネルギー使用データ)は、CNNアーキテクチャによって処理され得、CNNアーキテクチャからの出力は、RNNアーキテクチャに入力され得、RNNアーキテクチャは、その入力データを処理して、予測結果を生成することができる。幾つかの実施形態において、1つまたは複数の全結合層(適切な活性化関数を有する)は、CNNアーキテクチャ、RNNアーキテクチャ、または両方に従うことができる。他の実施態様は、ニューラルネットワークアーキテクチャ、層の他のスタック、および/または、ニューラルネットワークコンポーネントの他の適切な配向を含むことができる。
【0046】
幾つかの実施形態において、ニューラルネットワークは、例えば、実装されるニューラルネットワーク層の数に基づいて、深層学習のために構成され得る。幾つかの例において、ベイズネットワークまたは他のタイプの教師あり学習モデルが同様に実装され得る。例えば、サポートベクターマシンは、幾つかの事例において、1つまたは複数のカーネル(例えば、ガウスカーネル、線形カーネル、および同様なもの)と共に実装され得る。
【0047】
幾つかの実施形態において、試験インスタンスがモデルに与えられて、その正解率を計算することができる。例えば、
図3を再び参照すると、訓練用データ308/ラベル付きまたは調査済みエネルギー使用データの一部分は、(例えば、モデルを訓練するのではなく)訓練済みモデルを試験するために確保され得る。正解率測定は、予測モジュール306をチューニングするために使用され得る。幾つかの実施形態において、正解率評価は、訓練用データ/処理済みデータのサブセットに基づくことができる。例えば、データのサブセットは、訓練済みモデルの正解率(試験に対する訓練について75%~25%比、および同様なもの)を評価するために使用され得る。幾つかの実施形態において、データは、試験の種々の反復にわたる試験および訓練セグメントのためにランダムに選択され得る。
【0048】
幾つかの実施形態において、試験するとき、訓練済みモデルは、所与の入力(例えば、試験データのインスタンス)内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示す予測(例えば、0と1との間の数値などの信頼度値)を出力することができる。例えば、試験データのインスタンスは、或る期間にわたる所与のソースロケーション(例えば家庭)についてのエネルギー使用データとすることができ、エネルギー使用データは、ターゲットデバイスエネルギー使用が存在するか否かを示すラベルを含む。ターゲットデバイスエネルギー使用の存在が、所与の入力/試験インスタンスについてわかっているため、予測値は、既知の値と比較されて、正解率メトリックを生成することができる。試験データの複数のインスタンスを使用して訓練済みモデルを試験することに基づいて、訓練済みモデルについての正解率が評価され得る。
【0049】
幾つかの実施形態において、予測モジュール306の設計は、訓練、再訓練、および/または更新済み訓練中に正解率計算に基づいてチューニングされ得る。例えば、チューニングは、ニューラルネットワーク内の多数の隠れ層を調整すること、カーネル計算(例えば、サポートベクターマシンまたはニューラルネットワークを実装するために使用される)を調整すること、および同様なものを含むことができる。このチューニングは、機械学習モデルによって使用されるフィーチャを調整/選択すること、入力データの処理に対する調整、および同様なものを含むこともできる。実施形態は、訓練されると所望の性能を達成する(例えば、所望のレベルの正解率の予測を実施する、所望のリソース利用/時間メトリックに従って実行する、および同様のことを行う)予測モジュール306用の構成に到達するために訓練しながら/正解率を計算しながら、種々のチューニング構成(例えば、異なるバージョンの機械学習モデルおよびフィーチャ)を実装することを含む。幾つかの実施形態において、訓練済みモデルは、さらなる使用のためにおよびその状態を維持するために保存または記憶され得る。例えば、予測モジュール306の訓練は、「オフラインで(off-line)」実施され得、訓練済みモデルは、その後、必要に応じて、記憶され使用されて、時間およびリソース効率的なデータ予測を達成することができる。
【0050】
予測モジュール306の実施形態は、処理済み訓練用データに基づいて総合ソースロケーション(例えば、家庭)エネルギー使用データ内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を特定するために訓練される。訓練用データ308を生成するために処理され得るエネルギー使用データの例は、表1を含む。
【0051】
【0052】
この例のデータのサンプル行は、列:識別子、タイムスタンプ、総合(エネルギー使用)、およびラベル付きのデバイス特有のエネルギー使用(例えば、空調機、電気車両、冷蔵庫、および同様なもの)を含む。この例は、15分の粒度を含むが、他の適切な粒度(例えば、1分、5分、30分、1時間、数時間、1日、数日、1週間、数週間、1カ月、および同様なもの)も同様に実装され得る。幾つかの実施形態において、(例えば、訓練用データ308を生成するために)エネルギー使用データを処理することは、データの粒度を、例えば、データの粒度が一貫性のある粒度(例えば、1時間、1日、1週間、1カ月、など)を有する訓練用コーパスを生成するために使用され得るように、低減することを含むことができる。そのような粒度低減は、時間の単位を構成するコンポーネントにわたってデータ使用値を合計すること(例えば、1時間を構成する4つの15分間隔にわたってデータ使用値を合計すること)によって達成され得る。
【0053】
実施形態は、訓練用データ308内に含まれるターゲットデバイス(例えば、電気車両)および/またはターゲットデバイスのセットを含む。例えば、予測モジュール306の訓練は、総合エネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を特定するように構成され得、訓練用データは、唯一の(sole)ターゲットデバイスまたは複数のターゲットデバイスについてのラベル付きデータ使用を含むことができる。
【0054】
実施形態は、訓練用データ308内に含まれるデバイスのセットを含む。例えば、予測モジュール306の訓練は、ターゲットデバイス発見予測を生成するように構成され得る、しかしながら、訓練は、ターゲットデバイスに加えて、他のデバイスのセットについてのラベル付きデータ使用を利用することができる。幾つかの実施形態において、他のデバイスのセットは、訓練のために利用可能な、エネルギー使用データおよび/またはデバイス特有のラベル付きデータ値に基づくことができる。訓練用データは、しばしば制限され、したがって、利用可能な訓練用データを活用する訓練技術は、しばしば有益である。幾つかの実施形態において、訓練技術内で使用される他のデバイスのセットは、利用可能な訓練用データ内のデバイス多様性、所与のソースロケーションにおけるデバイスの異なる組み合わせ、および/または利用可能な訓練用データ内のデバイスの異なる組み合わせについての出現頻度に基づくことができる。
【0055】
幾つかの実施形態において、データを前処理することは、列のサブセット、行のサブセット、データの集合体(または何らかの他の数学/組み合わせ関数)を表1から選択すること、および、他の適切な処理を含むことができる。例えば、データクリーニング、正規化、スケーリング、またはデータを機械学習に適するようにするために使用される他の処理が実施され得る。幾つかの実施形態において、訓練用データは、ラベル付きデータ(例えば、計測済みエネルギー使用を有するターゲットデバイスラベル付きデータ)および調査済みデータ(例えば、計測済みエネルギー使用がないターゲットデバイスラベル付きデータ)を含むことができる。例えば、ラベル付きデータは、ソースロケーションにおける総合エネルギー使用データならびにターゲットデバイス用のラベル付きエネルギー使用データを含むことができる。
【0056】
調査済みデータは、特定の日の調査を通して示されるような、ターゲットデバイスの存在(例えば、ソースロケーションにおける)の指示を含むことができる。幾つかの実施形態において、ターゲットデバイスに関する調査応答は、時間的特性(例えば、調査に対する応答データ)および所与のソースロケーション(例えば、家庭)に関連することができ、それにより、調査済みデータは、データがターゲットデバイスエネルギー使用を含む一般的なラベルを用いて(特定のターゲットデバイスエネルギー使用値を用いてではなく)、時間的特性に最も近い所与のソースロケーションにおける総合エネルギー使用によって示される。特定の実施態様において、ラベル付きエネルギー使用データは、非常に有用であるが稀である。したがって、調査済みエネルギー使用データは、ラベル付きエネルギー使用データと組み合わされて、訓練用機械学習モデルの性能を増強することができる。例えば、ラベル付きエネルギー使用データを、調査済みエネルギー使用データを用いて増強することは、モデルの全体的な性能を改善し、より正確な結果につながる可能性がある。
【0057】
幾つかの実施形態において、入力302および/または訓練用データ308は、エネルギー使用情報以外の情報を含むことができる。例えば、エネルギー使用データに対する天候情報(例えば、降水量、温度、および同様なものなどの、エネルギー使用が測定されたときの天候)、エネルギー使用データに対するカレンダー情報(月、日、曜日、および同様なものなどの、エネルギー使用が測定されたときのカレンダー情報)、エネルギー使用データに対するタイムスタンプ、および他の関連する情報が、入力302および/または訓練用データ308に含まれ得る。例えば、ソースロケーションエネルギー使用データのインスタンス(例えば、エネルギー使用データの、1日、1週間、1カ月、または任意の他の所定の期間にわたる)に関連する他の関連情報は、平均温度、最低温度、最高温度、平均露点温度、最低露点温度、および/または最高露点温度を含むことができる。
【0058】
実施形態は、ソースロケーション(例えば、家庭)からのエネルギー使用データを処理して、予測モジュール306を訓練するために使用される訓練用データ308を生成する。例えば、総合ソースロケーションエネルギー使用データ値は、1つまたは複数のターゲットデバイスについてのラベル付きエネルギー使用データ値(および、幾つかの実施態様において、調査済みエネルギー使用データ)と組み合わされ得、結果得られるこの組み合わせは、訓練用データ308に到達するために処理され得る。幾つかの実施形態において、ソースロケーションについてのエネルギー使用データは、測定(例えば、メータリング)によって取得され得る。さらに、測定、メータリング、またはソースロケーション内の特定のデバイスについてのエネルギー使用を受信/モニターするための何らかの他の技術は、訓練用のデバイス特有のラベル付きエネルギー使用データを生成するために実行され得る。他の例において、ソースロケーションエネルギー使用およびソースロケーション内の分解済みターゲットデバイス特有のエネルギーを含むエネルギー使用データは、第3者から取得され得る。例えば、訓練用データは、任意の適切な方法で、例えば、既知の環境内のソースロケーション(例えば、家庭)をモニターすることによって、公的に(またはその他の方法で)入手可能なデータセットを取得することによって、訓練用データをもたらすジョイントベンチャーまたはパートナーシップを開発することによって、および任意の他の適切な手段を通して取得され得る。
【0059】
幾つかの実施形態において、ソースロケーションエネルギー使用データの複数のインスタンス(例えば、各々が所定の継続期間をカバーする)は、訓練済み予測モジュール306に入力され得、それにより、複数の予測(例えば、各インスタンスについての予測)が生成され得る。例えば、訓練済み予測モジュール306に給送される入力データのインスタンスは、(例えば、天候、カレンダー、および同様なものなどの他の関連情報と共に)1週間(または1カ月)のソースロケーションエネルギー使用データとすることができ、ソースロケーションエネルギー使用内の(例えば、1週間または他の適切な継続期間にわたる)ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示す予測(例えば、0と1との間の信頼度データ値または任意の他の適切な数値範囲)が生成され得る。幾つかの実施形態において、ソースロケーションエネルギー使用データのインスタンスは、継続期間(例えば、週または月)にわたって所与の粒度(例えば、15分、30分、1時間、数時間、1日、数日、1週間、1カ月、および同様なもの)に分解され得る。他の実施形態において、ソースロケーションエネルギー使用データのインスタンスは、全継続時間についての単一データ値(または少数のデータ値)(例えば、1カ月ごとの請求書発送に対応するエネルギー使用データ値)を有することができる。
【0060】
幾つかの実施形態において、予測モジュール306は、入力データのこれらの複数のインスタンス(例えば、複数の週または月)を給送され得、それにより、存在予測の複数のインスタンス(信頼度データ値)が生成される。例えば、分析モジュール310は、存在予測のインスタンスを組み合わせて、或る期間(例えば、存在予測のインスタンスを生成するために使用される入力データの複数のインスタンスに及ぶまたはそうでなければそれに関連する期間)にわたって測定されたソースロケーションエネルギー使用データがターゲットデバイスエネルギー使用の存在を含むか否かに関する総合的予測を生成する。幾つかの実施形態において、数学関数は、期間にわたって測定されたソースロケーションエネルギー使用データがターゲットデバイスエネルギー使用の存在を含むか否かに関する総合的予測を生成するため存在予測のインスタンスを組み合わせるために使用され得る。例えば、存在予測のインスタンスは、所与の範囲の間の(例えば、0と1との間の)データ値とすることができ、組み合わせることは、平均、最小、最大、k-max平均、これらの組み合わせ、および、任意の他の適切な組み合わせ技術を含むことができる。
【0061】
幾つかの実施形態において、組み合わされたデータ値は、期間にわたるターゲットデバイスエネルギー使用の存在についての総合的予測を(例えば、0~1などの、所定の範囲内の値を使用して)示すことができ、出力データ312として出力され得る。例えば、入力データ302は、或る期間に及ぶソースロケーションエネルギー使用データの複数のインスタンス(例えば、2、3カ月または数カ月に及ぶ複数の週のデータ)とすることができ、出力データ312は、存在予測の複数のインスタンスを組み合わせる総合的予測(例えば、信頼度データ値)とすることができ、総合的予測は、期間にわたるソースロケーションエネルギー使用データ内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示す。
【0062】
幾つかの実施形態において、出力データ312は、基準または閾値(例えば、構成可能閾値)と比較されて、総合的予測が肯定的である(例えば、ソースロケーションエネルギー使用データがターゲットデバイスエネルギー使用を含む)かまたは否定的である(例えば、ソースロケーションエネルギー使用データがターゲットデバイスエネルギー使用を含まない)かを判定することができる。
図5A~5Bは、例の実施形態によるデバイス特有のエネルギー使用存在予測結果を示すサンプルグラフを示す。サンプルグラフに示すデータは、初見の(unseen)ソースロケーション(例えば、家庭)における総合エネルギー使用からターゲットデバイスエネルギーの存在を予測するための、本明細書で開示される試験済み実施形態を示す。
図5Aは、幾つかの実施形態による、総合エネルギー使用データおよびターゲットデバイスエネルギー使用の存在の予測された信頼度データ値のグラフィカル表現を示す。グラフ502において、時間はx軸上に示され、一方、エネルギー使用(kWh単位)はy軸上に示される。
【0063】
図5Aを参照すると、訓練済み予測モデルは、総合エネルギー使用データ値(例えば、処理済み入力データ)を(入力として)受信し、グラフィカルに表現された予測(例えば、エネルギー使用データがターゲットデバイスエネルギー使用を含むという信頼度値)を生成することができる。入力データとして役立つ総合エネルギー使用データ値は、ターゲットデバイス(複数可)を時として含むことができる複数のデバイスによるエネルギーを含むことができる。幾つかの実施形態において、グラフ502に示す存在予測は、入力データのインスタンス(例えば、1週間などの所定の継続期間にわたるエネルギー使用データ)に基づく存在予測のインスタンスとすることができる。
【0064】
グラフ502は、訓練済み予測モデルが、2019年6月あたりで高い信頼度値を予測し始めることを示す。換言すれば、2019年6月あたりで(およびその後)、訓練済み予測モデルは、総合ソースロケーションエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を肯定的に発見する。ターゲットデバイスについての予測された信頼度値の幾つかの実施形態は、例えば、入力/訓練用データの粒度に応じて、複数の週にわたって高正解率を達成し、他の実施形態は、複数の月にわたって高正解率を達成する。任意の他の適切なデータ粒度、期間、または他の適切なパラメータが実装され得る。
【0065】
実施形態は、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示す閾値信頼度データ値を実装する。例えば、
図5Aは、2019年6月の前の第1の出力信頼度データ値および2019年6月の後の第2の出力信頼度データ値を立証し、第1の出力された信頼度データ値はターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示さず、第2の出力された信頼度データ値はターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示す。幾つかの実施形態は、基準または閾値を利用し、閾値より大きいいずれの信頼度データ値も、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在について肯定的な予測を示す。
【0066】
図5Bは、幾つかの実施形態による訓練済み予測モデルによって生成されるグラフィカル出力データを示す。例えば、グラフ504は、訓練済み予測モデルからの出力についての適合率・再現率曲線(precision-recall curve)であり、グラフ506は、訓練済み予測モデルからの出力についての受信者操作特性(「ROC:receiver operator characteristic」)曲線である。グラフ504および506は、真陽性(「TP:true positives」)、偽陽性(「FP:false positives」)、真陰性(「TN:true negatives」)、および/または偽陰性(「FN:false negatives」)に基づくこれらの出力の正答率を示す。グラフ504は、x軸上に再現率(例えば、TP/(TP+FN))およびy軸上に適合率(例えば、TP/(TP+FP))をプロットし、一方、グラフ506は、x軸上に偽陽性率(例えば、FP/(FP+TN))およびy軸上に真陽性率(例えば、TP/(TP+FN))をプロットする。幾つかの実施形態において、閾値は、グラフ504および/または506に示す正解率関係に基づいて構成され得る。
【0067】
幾つかの実施形態は、目的およびユースケースに基づいて複数の閾値を含むことができる柔軟性のある基準を実装する。例えば、「高い適合率(high precision)」ユースケースは、経験的に(例えば、高い適合率を達成する訓練済みモデルからの出力データに基づいて)計算される比較的高い閾値を有し、一方、「高いリーチ(high reach)」ユースケースは、経験的に(例えば、適合率と閾値によって捕捉されるソースロケーションの数とのバランスをとる訓練済みモデルからの出力データに基づいて)計算される比較的低い閾値を有する。他の目的および/またはユースケースならびにこれらの目的/ユースケースを最適化することを目標とする対応する閾値は、同様に実装され得る。幾つかの実施形態において、閾値が、訓練済みモデルについての適合率・再現率値、訓練済みモデルについてのROC値、これらの組み合わせを使用して導出され得る、または、任意の他の適切な技術が、1つの閾値(または複数の閾値)を計算するために使用され得る。
【0068】
幾つかの実施形態において、複数の機械学習モデルが、訓練され得、これらのモデルの出力が、組み合わされて、ターゲットデバイス存在予測を達成することができる。
図6は、例の実施形態による家庭エネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために複数の機械学習モデルを使用するためのアーキテクチャを示す。
【0069】
システム600は、入力データ602、処理モジュール604、予測モジュール606および610、訓練用データ608および612、分析モジュール614、および出力616を含む。幾つかの実施形態において、入力データ602は、ソースロケーションからのエネルギー使用を含むことができ、データは、処理モジュール604によって処理され得る。例えば、処理モジュール604は、入力データ602を処理して、入力データに基づくフィーチャを生成することができる。幾つかの実施形態において、入力データ602および処理モジュール604は、
図3の入力データ302および処理モジュール304と同様とすることができる。
【0070】
幾つかの実施形態において、予測モジュール606および610は、訓練用データ608および612によってそれぞれ訓練される機械学習モジュール(例えば、ニューラルネットワーク)とすることができる。例えば、訓練用データ608および612は、ラベル付きデータ、例えば、ラベル付きターゲットデバイス特有のエネルギー使用データ値および/またはターゲットデバイス調査済みエネルギー使用データを含む、複数のソースロケーション(例えば、
図1からのソースロケーション102および106)からのエネルギー使用データ値を含むことができる。処理済み入力などの処理モジュール604からの出力は、予測モジュール606および610への入力として給送され得る。予測モジュール606および610の実施形態は、
図3の予測モジュール306と同様とすることができる。
【0071】
幾つかの実施形態において、訓練用データ608および612は、予測モジュール606および610を訓練して、総合ソースロケーションエネルギー使用からターゲットデバイスエネルギー使用の存在を予測することができる。訓練されると、予測モジュール606および610は、異なる種類のターゲットデバイス存在予測のために構成され得る。例えば、訓練用データ608は、予測モジュール606を訓練して、第1のセットの入力データ、例えば、第1の粒度(例えば、1週間ごとのチャンク内の1時間ごとの粒度)を有するソースロケーションエネルギー使用データを考慮して、ターゲットデバイスの存在を発見することができ、一方、訓練用データ612は、予測モジュール610を訓練して、第2のセットの入力データ、例えば、第2の粒度(例えば、単一のまたは少数のデータ値を有する1カ月ごとの粒度)を有するソースロケーションエネルギー使用データを考慮して、ターゲットデバイスの存在を発見することができる。幾つかの実施形態において、予測モジュール606は、第1の種類のターゲットデバイスエネルギー使用(例えば、1つのまたは1つのセットのターゲットデバイス、特定のタイプのエネルギー使用のターゲットデバイス、および同様なもの)を発見するように構成され得、予測モジュール610は、第2の種類のターゲットデバイスエネルギー使用を発見するように構成され得る。
【0072】
幾つかの実施形態において、予測モジュール606は、入力データ602に基づいて第1のターゲットデバイス存在予測の複数のインスタンスを生成することができる、および/または、予測モジュール610は、入力データ602に基づいて第2のターゲットデバイス存在予測の複数のインスタンスを生成することができる。予測モジュール606および610からのこれらの予測は、分析モジュール614への入力とすることができ、分析モジュール614は、出力データ616として1つまたは複数のターゲットデバイス予測(複数可)を生成することができる。
【0073】
幾つかの実施形態において、分析モジュール614は、分析モジュール310と同様とすることができる。例えば、分析モジュール614は、予測モジュール606および610の一方または両方からの存在予測の複数のインスタンスを組み合わせて、総合存在予測を生成することができる。幾つかの実施形態において、予測モジュール606は、第1の種類のターゲットデバイスの存在を予測するように訓練され、予測モジュール610は、第2の種類のターゲットデバイスの存在を予測するように訓練され、分析モジュール614は、各モジュールからのこれらの予測を組み合わせて、総合的存在予測に到達する。例えば、入力データ602は、ソースロケーションからの総合エネルギー使用データとすることができ、総合エネルギー使用データは、処理モジュール604によって処理され、訓練済み予測モジュール606および訓練済み予測モジュール610に給送される。
【0074】
幾つかの実施形態において、各予測モジュールは、分析モジュール614によって組み合わされる存在予測の複数のインスタンス(例えば、信頼度データ値)を生成することができる。出力616は、1つのターゲットデバイスの存在を示す単一信頼度データ値または異なるターゲットデバイスの存在を示す複数の信頼度データ値とすることができる。例えば、予測モジュール606からの存在予測のインスタンスは、分析モジュール614によって組み合わされて、第1のターゲットデバイスについての信頼度データ値に到達することができ、予測モジュール610からの存在予測のインスタンスは、分析モジュール614によって組み合わされて、第2のターゲットデバイスについての信頼度データ値に到達することができる。幾つかの実施形態において、予測モジュール606および610からの存在予測のインスタンスは、分析モジュール614によって共に組み合わされて、ターゲットデバイスについての信頼度データ値に到達することができる。
【0075】
実施形態は、ターゲットデバイス存在予測にさらなる向上を提供する幾つかの次のレベルの利点を実現する。例えば、柔軟性のある閾値を実装する実施形態は、適合率、リーチ、これらの組み合わせについて、または、任意の他の適切なユースケースについて最適化され得る。幾つかの実施形態は、種々の異なるタイプの入力データ/訓練用データを受け入れることができる。例えば、所与の訓練済み予測モデルは、第1の粒度(例えば、1週間ごとのチャンクを使用する1時間ごとの粒度)でエネルギー使用データを利用するように構成され得、一方、別の訓練済み予測モデルは、第2の粒度(例えば、1カ月ごとのまたは1週間ごとの粒度を有するデータの1カ月ごとのチャンク)でエネルギー使用データを利用するように構成され得る。これらの実施形態は、利用可能であるとき、高分解能データを使用し、したがって、最良の利用可能なデータを使用して予測を最適化し、高分解能データが利用可能でないとき、より低い分解能のデータを利用し、したがって、種々の条件下で働く頑健な解決策を提供するように構成され得る。
【0076】
実施形態は、種々のターゲットデバイスからエネルギー使用の存在を発見するようにも構成され得る。例えば、1つまたは複数の訓練済み予測モデルを使用して、実施形態は、以下のターゲットデバイス:
・バッテリー式電気車両(L1標準およびL2高速充電:120Vおよび240V)
・プラグインハイブリッド電気車両(L1標準およびL2高速充電:120Vおよび240V)
・給湯器
・洗濯機
・乾燥機
・プールポンプ
・電気加熱デバイス
・電気冷却デバイス
・加熱、換気、および空調(HVAC)デバイス
・光起電/ソーラーパネル
について(総合ソースロケーションエネルギー使用内の)エネルギー使用の存在を発見することができる。
【0077】
実施形態は、種々のさらなるターゲットデバイスが、関連する訓練用データによってサポートされ得、最新のクラウドコンピューティング環境において高度にスケーラブルである点で、同様に拡張性が高い。実装された実施形態は、期待できる結果を伴って、数百万のソースロケーションにおけるターゲットデバイス存在を予測するために使用された。
【0078】
実施形態は、電気グリッドインフラストラクチャに対する改善もサポートする。実際には、電気についての需要は、電気グリッドを実装するユーティリティに対する高いコストならびに高い環境コストをもたらす可能性があるピーク負荷を体験する。この問題に対処するために、ユーティリティは、電気需要をよりよく分散させ、ピーク負荷のリスクを低減することを目標とする。実施形態は、家庭エネルギー消費からターゲットデバイスエネルギー消費を特定することができるため、ユーティリティは、この負荷分散を達成するために特定のターゲットデバイスを有する顧客をターゲットにすることができる。例えば、電気車両充電は、ピーク負荷を悪化させるかまたは軽減する要因として特定され得る。実施形態は、電気車両を有するユーティリティ顧客の発見をサポートし、ユーティリティは、その後、顧客を負荷分散キャンペーンの対象にすることができる。
【0079】
例えば、電気グリッド上の負荷をバランスさせながら、顧客によりよくサービス提供するために、負荷の一部をオフピーク時間にシフトさせることによって、グリッドに対する需要を軽減する使用時間(「TOU:time of use」)料金が使用され得る。TOU料金は、「レジデンシャルEV料金(Residential EV Rate)」などの、顧客が電気車両をオフピークに充電するためのインセンティブを含むことができ、その料金は、顧客がより効率的なエネルギー消費挙動を実践するように仕向けるように値段付けされる。さらに、ユーティリティ顧客敷地における電気車両の存在の発見は、グリッドプラニングにおける一要因とすることができる。例えば、電気車両充電が電気グリッドにかける負担は、電気車両を有するユーティリティ顧客の数が確実に推定され得るときによりよく理解され得る。次に、将来の電気グリッドインフラストラクチャを計画するとき、ユーティリティは、電気車両(および他の大容量バッテリーデバイス)の数の予想される増加をよりよく考慮することができる。
【0080】
実施形態は、顧客を天然資源(例えば、ガスまたは石油)器具から電気器具に移行させるユーティリティの努力をサポートすることもできる。例えば、実施形態は、電気器具などのターゲットデバイスの存在を発見することができるため、そのような電気デバイスの欠如を確実に発見することもできる。顧客が電気器具を欠いていることが理解されると、ユーティリティは、これらの顧客を、ガス器具(例えば、衣服乾燥機または給湯器)から電気器具へ移行させるキャンペーンの対象にすることができる。しばしば、天然資源器具(特に、経年変化している器具)は、それらの対応する電気器具よりエネルギー効率が低く、したがって、そのようなキャンペーンは、或る領域にわたって総合エネルギー効率を改善することができる。
【0081】
図7は、例の実施形態によるターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習モデルを訓練するためのフロー図を示す。幾つかの実施形態において、
図7および8の機能は、メモリあるいは他のコンピュータ可読または有形媒体に記憶されたソフトウェアによって実装され、プロセッサによって実行され得る。他の実施形態において、各機能は、ハードウェア(例えば、特定用途向け集積回路(「ASIC:application specific integrated circuit」)、プログラマブルゲートアレイ(「PGA:programmable gate array」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA:field programmable gate array」)などの使用を通した)、または、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の組み合わせによって実施され得る。実施形態において、
図7および8の機能は、
図2のシステム200の1つまたは複数の要素によって実施され得る。
【0082】
702にて、複数のソースロケーションからのエネルギー使用データが受信され、エネルギー使用データは、ターゲットデバイスおよび1つまたは複数の他のデバイスによるエネルギー使用を含む。例えば、エネルギー使用データは、上記表1に示すデータと同様とすることができる、または、表1からの列のサブセットを含むことができる。幾つかの実施形態において、受信データは、タイムスタンプ、ソースロケーション(例えば、家庭)における総合エネルギー使用、および、ターゲットデバイスについてのラベル付きエネルギー使用データ値またはターゲットデバイスエネルギー使用の調査済み指示(例えば、ターゲットデバイスエネルギー使用特有のデータ値がない一般的なラベル)を含むことができる。エネルギー使用データは、エネルギー使用をモニターすることによって、第3者から、ジョイントベンチャーに基づいて、または任意の他の適切なチャネルまたはエンティティを通して受信され得る。
【0083】
704にて、機械学習モデルが構成され得る。例えば、機械学習モデル、例えば、ニューラルネットワーク、CNN、RNN、ベイズネットワーク、サポートベクターマシン、これらの任意のものの組み合わせ、または、任意の他の適切な機械学習モデルが構成され得る。パラメータ、例えば、層の数(例えば、隠れ層の数)、入力形状、出力形状、幅、深さ、方向(例えば、フィードフォワードまたは双方向)、活性化関数、或るタイプの層またはユニット(例えば、ゲート付き再帰ユニット、長・短期記憶、および同様なもの)、または、機械学習モデル用の他の適切なパラメータが選択され得る。幾つかの実施形態において、これらの構成されたパラメータは、モデルを訓練するときにチューニングされ得る(例えば、調整され得る、完全に変更され得る、付加され得る、または除去され得る)。
【0084】
幾つかの実施形態において、機械学習モデルは、CNNを含むことができる。この場合、パラメータ、例えば、層のタイプ(例えば、畳み込み、プーリング、全結合、および同様なもの)、カーネルサイズおよびタイプ、ストライド、ならびに、他のパラメータも構成され得る。幾つかの実施形態において、機械学習モデルは、RNNを含むことができる。この場合、パラメータ、例えば、ユニットのタイプ(例えば、単純なRNN、GRU、LSTM、および同様なもの)、方向、シーケンスサイズ、深さ、および、他のパラメータも構成され得る。幾つかの実施形態において、機械学習モデルは、1つまたは複数のCNN層および1つまたは複数のRNN層を含むことができる。CNNおよび/またはRNNによって構成されたパラメータは、モデルを訓練するときにも同様にチューニングされ得る。
【0085】
706にて、エネルギー使用データは、訓練用データを生成するために処理され得る。例えば、ソースロケーションからのエネルギー使用データは、クリーニングされ、正規化され、そしてその他の方法で処理されて、一貫性のある訓練用データ(例えば、1時間ごとなど、所与の粒度のエネルギー使用データ)を生成することができる。幾つかの実施形態において、所定の継続時間(例えば、1週間、1カ月)をカバーする訓練用データのチャンクが生成され得、訓練用データのチャンクは、継続期間にわたる所与の粒度のソースロケーションエネルギー使用データを含む。幾つかの実施形態において、ターゲットデバイスは、電気車両、給湯器、洗濯機、乾燥機、プールポンプ、電気加熱デバイス、電気冷却デバイス、加熱、換気、および空調(HVAC)デバイス、および光起電デバイスの少なくとも1つとすることができ、訓練用データは、ターゲットデバイスエネルギー使用のフィーチャを含む。
【0086】
708にて、機械学習モデルは、生成された訓練用データを使用して訓練されて、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を予測することができる。訓練は、予測の生成、損失計算(損失関数に基づく)、および勾配伝播(例えば、機械学習モデルの層/ニューロンを通る)を含むことができる。本明細書で論じるように、ターゲットデバイス用のラベル付きエネルギー使用および/または調査済みターゲットデバイスエネルギー使用は、機械学習モデルを訓練するために使用され得る。
【0087】
幾つかの実施形態において、訓練済み機械学習モデルは、複数のソースロケーション(例えば、家庭)についてのエネルギー使用値を使用して訓練され、訓練は、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在予測のために最適化することができる。幾つかの実施形態において、ターゲットデバイス(複数可)からのラベル付きエネルギー使用値を、幾つかの場合、含む訓練用データは、実質的に1時間ごとの粒度を有する。他の適切な粒度(例えば、1分、15分、30分、45分、および同様なもの)も同様に実装され得る。
【0088】
幾つかの実施形態において、訓練用データは、低分解能粒度(例えば、1カ月ごとのまたは請求書発送の粒度)を有することができ、1つまたは複数のモデルは、この低分解能粒度データを使用して訓練され得る。例えば、第1の機械学習モデルは、第1の粒度(例えば、1時間ごとの粒度および1週間ごとのチャンク)を使用して訓練され得、一方、第2の機械学習モデルは、第2の粒度(例えば、単一のまたは少数のエネルギー使用データ値を有する1カ月ごとのチャンク)を使用して訓練され得る。幾つかの実施形態において、単一の機械学習モデルは、第1の粒度、第2の粒度、またはこれらの組み合わせについて訓練され得る。
【0089】
幾つかの実施形態において、1つまたは複数の訓練済み機械学習モデルは、1つまたは複数の再帰型ニューラルネットワーク層および1つまたは複数の畳み込みニューラルネットワーク層を含む。機械学習モデル(複数可)および/または利用される訓練用データの実施形態は、訓練の結果に基づいてチューニングされ得る。例えば、訓練済みモデルの試験は、訓練済みモデルの正解率を示すことができ、試験正解率に基づいて、種々のチューニング調整(複数可)が行われ得る。
【0090】
710にて、訓練済み機械学習モデル(複数可)が記憶され得る。例えば、基準(例えば、正解率基準または閾値)を満たす予測を生成する1つまたは複数の訓練済み学習モデルが記憶され得、それにより、記憶されたモデルは、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を予測するために使用され得る。
【0091】
図8は、例の実施形態によるターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習予測を生成するためのフロー図を示す。例えば、
図7の機能に基づいて訓練される1つまたは複数の機械学習モデルは、
図8の機能を実施するために使用され得る。
【0092】
802にて、ソースロケーションエネルギー使用の複数のインスタンスが、或る期間にわたって所与のソースロケーションについて受信され得る。例えば、ソースロケーション(例えば、家庭)エネルギー使用データは、1日、1週間、1カ月、または同様なものなどの或る期間にわたるタイムスタンプに基づいて(例えば、実質的に1時間ごとの粒度で)複数の時間間隔に分解され得る。他の適切な粒度が実装され得る。幾つかの実施形態において、低分解能エネルギー使用データがソースロケーションについて受信される。例えば、1カ月にわたるエネルギー使用データが受信され得、データについての粒度は、1つまたは少数の値(例えば、1日ごと、1カ月ごと、または1週間ごと)を含むことができる。
【0093】
幾つかの実施形態において、ソースロケーションエネルギー使用データが処理され得る。例えば、処理は、訓練用データの処理(
図7を参照して説明した)と同様とすることができる。そのような例において、処理は、訓練用データと同様であるように、家庭エネルギー使用入力データを変更することができ、したがって、訓練済み機械学習モデルは、向上した予測結果を達成することができる。処理は、エネルギー使用データについて所与の粒度を(例えば、1時間ごとに)達成すること、正規化、他の形態のスケーリング、(例えば、1週間ごとのまたは1カ月ごとのチャンクへの)区分化、および任意の他の適切な処理を含むことができる。
【0094】
804にて、訓練済み機械学習モデルを使用して、ソースロケーションエネルギー使用の受信されたインスタンスについての複数の発見予測が生成され得、発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用のインスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を示す。例えば、処理済みデータ(例えば、所与の粒度のソースロケーションエネルギー使用の複数のインスタンス)は、訓練済み機械学習モデルへの入力データとして提供され得、モデルは、ソースロケーションエネルギー使用データの各インスタンスに対応するターゲットデバイス発見予測のインスタンスを生成することができる。
【0095】
幾つかの実施形態において、ソースロケーションは家庭であり、受信されたソースロケーションエネルギー使用は少なくとも1時間ごとの粒度を有する。例えば、ソースロケーションエネルギー使用データのインスタンスは、1週間にわたる1時間ごとの粒度での家庭エネルギー使用データとすることができ、期間は少なくとも4週間とすることができる。幾つかの実施形態において、受信されたソースロケーションエネルギー使用データは、1カ月にわたる、1カ月ごとの粒度、1週間ごとの粒度、および半月ごとの粒度のうちの1つの粒度を有する。例えば、期間は、少なくとも8カ月とすることができ、ソースロケーションエネルギー使用データのインスタンスは、1カ月にわたる、1カ月ごと、1週間ごと、または半月ごとの粒度の家庭エネルギー使用データとすることができる(例えば、各インスタンスは、1つまたは少数のデータ値を含む)。他の例において、期間は、4カ月、3カ月、2カ月、6週間、および同様なもののうちの任意の期間とすることができ、任意の適切な粒度が実装され得る。
【0096】
幾つかの実施形態において、訓練済み機械学習モデルによって生成された発見予測の各インスタンスは、ソースロケーションエネルギー使用の対応するインスタンス(例えば、1週間にわたる1時間ごとの粒度)、および、ソースロケーションエネルギー使用の対応するインスタンスに関連する天候条件(例えば、1週間にわたる天候条件)に基づく。例えば、天候条件は、ソースロケーション(例えば、家庭)を基準にし、天候条件は、平均温度、最高温度、および最低温度の1つまたは複数を含み、天候条件は、ソースロケーションエネルギー使用の対応するインスタンスに関連する継続時間(例えば、カレンダーデータ)に関連する。幾つかの実施形態において、天候条件は、露点温度、湿度、相対湿度、太陽放射照度、および他の適切な天候データを含むことができる。
【0097】
806にて、複数の発見予測が分析され得、808にて、複数の発見予測に基づいて、期間にわたる所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する総合的予測が生成され得る。例えば、総合的予測を生成することは、総合信頼度データ値を生成するために、複数の発見予測に対応する総合信頼度データ値を組み合わせることを含むことができる。幾つかの実施形態において、存在予測のインスタンスは、所与の範囲の間(例えば、0と1との間)のデータ値とすることができ、組み合わせることは、平均、最小、最大、k-max平均、これらの組み合わせ、および、任意の他の適切な組み合わせ技術を含むことができる。
【0098】
幾つかの実施形態において、発見予測は、ソースロケーションエネルギー使用のインスタンス内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示す信頼度データ値であり、総合的予測は、期間にわたる所与のソースロケーションのエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在を示す総合信頼度データ値である。例えば、総合的予測を生成することは、総合信頼度データ値を生成するために複数の発見予測に対応する信頼度データ値を組み合わせることを含むことができる。幾つかの実施形態において、総合信頼度データ値は、基準または閾値と比較され、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在は、総合信頼度データ値が基準または閾値を満たすかまたは超えるときに、肯定的に発見される。
【0099】
幾つかの実施形態において、ターゲットデバイスは電気車両であり、ターゲットデバイスエネルギー使用は電気車両充電である。例えば、ターゲットデバイスエネルギー使用は、第1のタイプの電気車両充電および/または第2のタイプの電気車両充電とすることができ、第1のタイプの電気車両充電は120ボルト充電器によって実行され、第2のタイプの電気車両充電は240ボルト充電器によって実行される。
【0100】
実施形態は、ターゲットデバイスエネルギー使用の存在を発見するために機械学習予測を生成する。非侵入型負荷モニタリング(「NILM」)および/または分解は、(例えば、高度メータリングインフラストラクチャによって提供される家庭でのエネルギー使用)ソースロケーションにおける総合エネルギー使用を入力として採用すること、および、ソースロケーションにおいてエネルギーを使用する1つまたは複数の電気器具、電気車両、および他のデバイスについてエネルギー使用を推定することを指す。実施形態は、ソースロケーションにおける全体的なエネルギー使用内のターゲットデバイスエネルギー使用の存在に関する予測を生成する訓練済み機械学習モデルを活用する。例えば、ターゲットデバイスは大型電化製品または電気車両とすることができ、ソースロケーションは家庭とすることができ、訓練済み機械学習モデルは家庭のエネルギー使用を入力として受信し、家庭エネルギー使用がターゲットデバイスエネルギー使用を含むか否かを予測するように構成される。
【0101】
幾つかの実施形態において、家庭エネルギー使用のインスタンスは、或る期間にわたって受信され得る。例えば、家庭エネルギー使用は、或る期間(例えば、1週間、2週間、1カ月、および同様なもの)にわたって特定の粒度レベル(例えば、15分ごと、30分ごと、1時間ごと、および同様なもの)で受信され得る。幾つかの実施形態において、訓練済み機械学習モデルは、家庭エネルギー使用データの各インスタンスについて複数の予測インスタンス(例えば、1カ月にわたる4つの1週間ごとの予測)を生成することができる。総合的予測は、その後、複数の予測インスタンスに基づいて生成され得る。例えば、分析が予測インスタンスに対して実施されて、期間にわたる家庭エネルギー使用内のターゲットエネルギー使用の存在に関する総合的予測に到達することができる。
【0102】
本明細書全体を通して説明される本開示のフィーチャ、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わされ得る。例えば、本明細書全体を通した、「一実施形態(one embodiment)」、「幾つかの実施形態(some embodiments)」、「特定の1つの実施形態(certain embodiment)」、「特定の複数の実施形態(certain embodiments)」、または他の同様の言語の使用は、実施形態に関連して説明される特定のフィーチャ、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態内に含まれ得ることを指す。そのため、本明細書全体を通した、フレーズ「一実施形態」、「幾つかの実施形態」、「特定の1つの実施形態」、「特定の複数の実施形態」、または他の同様の言語の出現は、必ずしも全てが同じ群の実施形態を指すわけではなく、説明されるフィーチャ、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において、任意の適切な方法で組み合わされ得る。
【0103】
上記で論じられる実施形態が、異なる順序のステップを用いておよび/または開示される構成と異なる構成の要素を用いて実施され得ることを当業者は容易に理解するであろう。したがって、本開示は概説した実施形態を考慮するが、特定の修正形態、変形形態、および代替の構成が、本開示の趣旨および範囲内に留まりながら明らかになることが当業者に明らかになるであろう。したがって、本開示の境界(metes and bounds)を決定するために、添付特許請求項に対して参照が行われるべきである。
【国際調査報告】