(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ、並びにその製造方法
(51)【国際特許分類】
A41D 13/018 20060101AFI20240822BHJP
A41D 13/05 20060101ALI20240822BHJP
B60R 21/2334 20110101ALI20240822BHJP
B60R 21/237 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A41D13/018
A41D13/05 112
B60R21/2334
B60R21/237
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023577582
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-03-01
(86)【国際出願番号】 KR2022018641
(87)【国際公開番号】W WO2023096357
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0166171
(32)【優先日】2021-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0157620
(32)【優先日】2022-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523470348
【氏名又は名称】セーフウェア・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ファン・チョル・シン
【テーマコード(参考)】
3B211
3D054
【Fターム(参考)】
3B211AA00
3B211AB01
3B211AC04
3D054AA07
3D054CC04
3D054CC29
3D054CC47
3D054FF16
(57)【要約】
本発明は、ユーザの頭部及び頚椎を保護する頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ、並びにその製造方法に係り、特に、中心エアバッグ、左側エアバッグ及び右側エアバッグが3D形状に成形され、ユーザの頭部を、左側、後方及び右側から取り囲むことにより、ユーザの頭部と頚椎とを保護することができる頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ、並びにその製造方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心エアバッグと、
前記中心エアバッグの左側に具備される左側エアバッグと、
前記中心エアバッグの右側に具備される右側エアバッグと、を含み、
前記左側エアバッグは、
前記中心エアバッグの左側に連結され、前方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方にさらに突出されるように、前記中心エアバッグの前方方向に凸設される第1左側エアバッグと、
前記第1左側エアバッグの下部から下部方向に延設され、後方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方方向に位置する第2左側エアバッグと、を含み、
前記右側エアバッグは、
前記中心エアバッグの右側に連結され、前方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方にさらに突出されるように、前記中心エアバッグの前方方向に凸設される第1右側エアバッグと、
前記第1右側エアバッグの下部から下部方向に延設され、後方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方方向に位置する第2右側エアバッグと、を含む、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項2】
前記中心エアバッグの前方に空間が形成されるが、前記空間は、前記第1左側エアバッグの右側、及び前記第2右側エアバッグの左側に位置し、前記中心エアバッグ、前記第1左側エアバッグ及び前記第1右側エアバッグによって取り囲まれている、請求項1に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項3】
前記第1左側エアバッグの長手方向中心線は、前記第1左側エアバッグの前方に行くほど、下向きに傾くように形成され、前記第1右側エアバッグの長手方向中心線は、前記第1右側エアバッグの前方に行くほど、下向きに傾くように形成される、請求項1に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項4】
前記第2左側エアバッグの長手方向中心線は、前記第2左側エアバッグの下方に行くほど、右側に傾くように形成され、前記第2右側エアバッグの長手方向中心線は、前記第2右側エアバッグの下方に行くほど、左側に傾くように形成される、請求項1または3に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項5】
前記第2左側エアバッグの後方面に具備される左側ガスカートリッジと、
前記第2左側エアバッグの後方面に具備され、衝撃が加えられれば、前記左側ガスカートリッジのガスを、前記左側エアバッグに注入し、前記左側エアバッグを膨張させる左側インフレートと、
前記第2右側エアバッグの後方面に具備される右側ガスカートリッジと、
前記第2右側エアバッグの後方面に具備され、衝撃が加えられれば、前記右側ガスカートリッジのガスを、前記右側エアバッグに注入し、前記右側エアバッグを膨張させる右側インフレートと、をさらに含む、請求項1に記載の 頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項6】
前記第1左側エアバッグの左側面に具備され、前記第1左側エアバッグがガスによって膨張された状態で、前記第1左側エアバッグに衝撃が加えられるとき、前記ガスを、前記第1左側エアバッグの外部に排気させる左側ベントホールと、
前記第1右側エアバッグの右側面に具備され、前記第1右側エアバッグがガスによって膨張された状態で、前記第1右側エアバッグに衝撃が加えられるとき、前記ガスを、前記第1右側エアバッグの外部に排気させる右側ベントホールと、をさらに含む、請求項1に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項7】
前記第2左側エアバッグの左側面に具備される左側ジッパと、
前記第2右側エアバッグの左側面に具備される右側ジッパと、をさらに含む、請求項1に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項8】
前記第1左側エアバッグ及び前記第1右側エアバッグは、前記中心エアバッグの中心線を基準に、互いに鏡対称によってなり、前記第2左側エアバッグ及び前記第2右側エアバッグは、前記中心エアバッグの中心線を基準に、互いに鏡対称をなし、前記中心エアバッグ、前記第1左側エアバッグ及び前記第1右側エアバッグ、前記第2左側エアバッグ及び前記第2右側エアバッグの最大断面積の大きさは、「第1左側エアバッグ及び第1右側エアバッグの最大断面積>中心エアバッグの最大断面積>第2左側エアバッグ及び第2右側エアバッグの最大断面積」の関係を満足させる、請求項1に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項9】
ユーザの頭部と頚椎とを保護する頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグにおいて、
前方面が、前記ユーザの頭部の後方に位置する中心エアバッグと、
右側面が、前記頭部の左側に位置するように、前記中心エアバッグの左側から前方の方向に突出されるように具備され、下部面が、前記ユーザの左側肩の上部に位置する第1左側エアバッグと、
後方面が、前記ユーザの左側胸の前方に位置するように、前記第1左側エアバッグから下部方向に延設される第2左側エアバッグと、
左側面が、前記頭部の右側に位置するように、前記中心エアバッグの右側から前方方向に突出されるように具備され、下部面が、前記ユーザの右側肩の上部に位置する第1右側エアバッグと、
後方面が、前記ユーザの右側胸の前方に位置するように、前記第1右側エアバッグから下部方向に延設される第2右側エアバッグと、を含む、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項10】
前記中心エアバッグの最上部は、前記ユーザの頭部の最上部よりさらに高く位置する、請求項9に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ。
【請求項11】
第1中心部と、前記第1中心部の左側に形成され、前記第1中心部より下部方向に突出された第1左側突出部が具備された第1左側部と、前記第1中心部の右側に形成され、前記第1中心部より下部方向に突出された第1右側突出部が具備された第1右側部と、前記第1中心部の中心線を基準に、左側に形成される左側ホールと、前記第1中心部の中心線を基準に、右側に形成される右側ホールと、前記左側ホールの上部に形成される第1左側溝と、前記右側ホールの上部に形成される第1右側溝と、を含む前面部材;及び前記第1中心部、前記第1左側部及び前記第1右側部それぞれと同一形状を有する第2中心部、第2左側部及び第2右側部を含む背面部材;を設ける部材設け段階と、
前記前面部材と前記背面部材とを前後方向に結合する結合段階と、
前記第1左側溝と前記左側ホールとの中心点を通る左側基準線を基準に、前記第1左側部を前記第1中心部方向に折り込んだ後、前記左側ホールの第1左側弧と第2左側弧とを結合し、前記第1中心部の左側に左側エアバッグを形成し、前記第1右側溝と前記右側ホールとの中心点を通る右側基準線を基準に、前記第1右側部を前記第1中心部方向に折り込んだ後、前記右側ホールの第1右側弧と第2右側弧とを結合し、前記第1中心部の右側に右側エアバッグを形成し、前記左側エアバッグと前記右側エアバッグとの間に、前記第1中心部からなる中心エアバッグを形成するエアバッグ形成段階と、を含む、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの製造方法。
【請求項12】
前記結合段階前に、左側リングの中心点が、前記左側ホールの中心点と一致するように、前記左側ホールの後方に、左側リングを結合し、右側リングの中心点が、前記右側ホールの中心点と一致するように、前記右側ホールの後方に、右側リングを結合するリング結合段階と、をさらに含む、請求項11に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの製造方法。
【請求項13】
前記エアバッグ形成段階において、前記第1左側部を前記第1中心部方向に折り込むとき、前記左側リングの左側領域は、前記左側リングの右側領域の前方に位置するように重ねて折り込まれ、前記第1右側部を前記第1中心部方向に折り込むとき、前記右側リングの右側領域は、前記右側リングの左側領域の前方に位置するように重ねて折り込まれる、請求項12に記載の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの頭部及び頚椎を保護する頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ、並びにその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、ユーザの頭部及び頚椎を保護する頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ、並びにその製造方法に係わるものである。落傷(転倒)は、落ちたり倒れたりして怪我を負う現象、またはそれによる怪我を意味する。転倒は、人の死亡原因において、大きな比重を占めるほど日常的に起こる。年齢別には、高齢者層において転倒の危険性が高く示され、職業別には、建設勤労者、電気技師、鉱夫、塗装工などにおいて、転倒の危険性が高く示されている。
【0003】
転倒時、負傷を防止するために、多様な種類のエアバッグが活用されている。一般的には、高齢者の転倒時、負傷を防止するエアバッグとしては、腰に着用する方式が活用されており、産業現場の勤労者やバイク搭乗者の転倒時、負傷を備えるエアバッグとしては、上半身及び/または下半身に着用する方式が活用されている。
【0004】
エアバッグは、ユーザが着用可能なハネースに、一体型または着脱型に作製され、ユーザが作業などを行うとき、エアバッグを容易に着用することができる。
【0005】
エアバッグは、加速度センサ及び/または角速度センサなどを利用し、落下状態を感知し、感知信号により、撃発手段がガスカートリッジを打撃し、該エアバッグが膨張する方式によって駆動される。そのような駆動方式を基にし、エアバッグの形状、個数などを多様に変化させることにより、人体の多様な部位を効果的に保護する研究が持続されている。
【0006】
前述のようなエアバッグとしては、特許文献1に記載されたところが公知されている。
【0007】
特許文献1のエアバッグシステムは、上部エアバッグ、背中部エアバッグ及び腰部エアバッグを分離させ、それぞれハネースに結合する構造を開示している。
【0008】
特許文献1のエアバッグシステムは、転倒などが感知されれば、エアバッグがインフレートの圧縮ガスによって膨張されることにより、外部衝撃からユーザを保護することになるが、該エアバッグシステムの形状でもってしては、ユーザの頭部と頚椎とをいずれも保護するには不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1803319号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前述の問題を解決するために案出されたものであり、中心エアバッグ、左側エアバッグ及び右側エアバッグが3D形状に成形され、ユーザの頭部を、左側、後方及び右側から取り囲むことにより、ユーザの頭部と頚椎とを保護することができる頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ、並びにその製造方法を提供することを目的にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一特徴による、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグは、中心エアバッグと、前記中心エアバッグの左側に具備される左側エアバッグと、前記中心エアバッグの右側に具備される右側エアバッグと、を含み、前記左側エアバッグは、前記中心エアバッグの左側に連結され、前方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方にさらに突出されるように、前記中心エアバッグの前方方向に凸設される第1左側エアバッグと、前記第1左側エアバッグの下部から下部方向に延設され、後方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方方向に位置する第2左側エアバッグと、を含み、前記右側エアバッグは、前記中心エアバッグの右側に連結され、前方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方にさらに突出されるように、前記中心エアバッグの前方方向に凸設される第1右側エアバッグと、前記第1右側エアバッグの下部から下部方向に延設され、後方面が、前記中心エアバッグの前方面より前方方向に位置する第2右側エアバッグと、を含む。
【0012】
また、前記中心エアバッグの前方に空間が形成されるものの、前記空間は、前記第1左側エアバッグの右側、及び前記第2右側エアバッグの左側に位置し、前記中心エアバッグ、前記第1左側エアバッグ及び前記第1右側エアバッグによって取り囲まれている。
【0013】
また、前記第1左側エアバッグの長手方向中心線は、前記第1左側エアバッグの前方に行くほど、下向きに傾くように形成され、前記第1右側エアバッグの長手方向中心線は、前記第1右側エアバッグの前方に行くほど、下向きに傾くように形成される。
【0014】
また、前記第2左側エアバッグの長手方向中心線は、前記第2左側エアバッグの下方に行くほど、右側に傾くように形成され、前記第2右側エアバッグの長手方向中心線は、前記第2右側エアバッグの下方に行くほど、左側に傾くように形成される。
【0015】
また、前記第2左側エアバッグの後方面に具備される左側ガスカートリッジと、前記第2左側エアバッグの後方面に具備され、衝撃が加えられれば、前記左側ガスカートリッジのガスを、前記左側エアバッグに注入し、前記左側エアバッグを膨張させる左側インフレートと、前記第2右側エアバッグの後方面に具備される右側ガスカートリッジと、前記第2右側エアバッグの後方面に具備され、衝撃が加えられれば、前記右側ガスカートリッジのガスを、前記右側エアバッグに注入し、前記右側エアバッグを膨張させる右側インフレートと、をさらに含む。
【0016】
また、前記第1左側エアバッグの左側面に具備され、前記第1左側エアバッグがガスによって膨張された状態で、前記第1左側エアバッグに衝撃が加えられるとき、前記ガスを、前記第1左側エアバッグの外部に排気させる左側ベントホールと、前記第1右側エアバッグの右側面に具備され、前記第1右側エアバッグがガスによって膨張された状態で、前記第1右側エアバッグに衝撃が加えられるとき、前記ガスを、前記第1右側エアバッグの外部に排気させる右側ベントホールと、をさらに含む。
【0017】
また、前記第2左側エアバッグの左側面に具備される左側ジッパと、前記第2右側エアバッグの左側面に具備される右側ジッパと、をさらに含む。
【0018】
また、前記第1左側エアバッグ及び前記第1右側エアバッグは、前記中心エアバッグの中心線を基準に、互いに鏡対称によってなり、前記第2左側エアバッグ及び前記第2右側エアバッグは、前記中心エアバッグの中心線を基準に、互いに鏡対称をなし、前記中心エアバッグ、前記第1左側エアバッグ及び前記第1右側エアバッグ、前記第2左側エアバッグ及び前記第2右側エアバッグの最大断面積の大きさは、「第1左側エアバッグ及び第1右側エアバッグの最大断面積>中心エアバッグの最大断面積>第2左側エアバッグ及び第2右側エアバッグの最大断面積」の関係を満足させる。
【0019】
本発明の他の特徴による、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグは、ユーザの頭部と頚椎とを保護する頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグにおいて、前方面が、前記ユーザの頭部の後方に位置する中心エアバッグと、右側面が、前記頭部の左側に位置するように、前記中心エアバッグの左側から前方方向に突出されるように具備され、下部面が、前記ユーザの左側肩の上部に位置する第1左側エアバッグと、後方面が、前記ユーザの左側胸の前方に位置するように、前記第1左側エアバッグから下部方向に延設される第2左側エアバッグと、左側面が、前記頭部の右側に位置するように、前記中心エアバッグの右側から前方方向に突出されるように具備され、下部面が、前記ユーザの右側肩の上部に位置する第1右側エアバッグと、後方面が、前記ユーザの右側胸の前方に位置するように、前記第1右側エアバッグから下部方向に延設される第2右側エアバッグと、を含む。
【0020】
また、前記中心エアバッグの最上部は、前記ユーザの頭部の最上部よりさらに高く位置する。
【0021】
本発明の一特徴による頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの製造方法は、第1中心部と、前記第1中心部の左側に形成され、前記第1中心部より下部方向に突出された第1左側突出部が具備された第1左側部と、前記第1中心部の右側に形成され、前記第1中心部より下部方向に突出された第1右側突出部が具備された第1右側部と、前記第1中心部の中心線を基準に、左側に形成される左側ホールと、前記第1中心部の中心線を基準に、右側に形成される右側ホールと、前記左側ホールの上部に形成される第1左側溝と、前記右側ホールの上部に形成される第1右側溝と、を含む前面部材と、前記第1中心部、前記第1左側部及び前記第1右側部それぞれと同一形状を有する第2中心部、第2左側部及び第2右側部を含む背面部材と、を設ける部材設け段階と、前記前面部材と前記背面部材とを前後方向に結合する結合段階と、前記第1左側溝と前記左側ホールとの中心点を通る左側基準線を基準に、前記第1左側部を前記第1中心部方向に折り込んだ後、前記左側ホールの第1左側弧と第2左側弧とを結合し、前記第1中心部の左側に左側エアバッグを形成し、前記第1右側溝と前記右側ホールとの中心点を通る右側基準線を基準に、前記第1右側部を前記第1中心部方向に折り込んだ後、前記右側ホールの第1右側弧と第2右側弧とを結合し、前記第1中心部の右側に右側エアバッグを形成し、前記左側エアバッグと前記右側エアバッグとの間に、前記第1中心部からなる中心エアバッグを形成するエアバッグ形成段階と、を含む。
【0022】
また、前記結合段階前に、左側リングの中心点が、前記左側ホールの中心点と一致するように、前記左側ホールの後方に、左側リングを結合し、右側リングの中心点が、前記右側ホールの中心点と一致するように、前記右側ホールの後方に、右側リングを結合するリング結合段階をさらに含む。
【0023】
また、前記エアバッグ形成段階において、前記第1左側部を前記第1中心部方向に折り込むとき、前記左側リングの左側領域は、前記左側リングの右側領域の前方に位置するように重ねて折り込まれ、前記第1右側部を前記第1中心部方向に折り込むとき、前記右側リングの右側領域は、前記右側リングの左側領域の前方に位置するように重ねて折り込まれる。
【発明の効果】
【0024】
以上で説明されたような本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ、並びにその製造方法によれば、以下のような効果がある。
【0025】
中心エアバッグ、左側エアバッグ及び右側エアバッグが、ユーザの頭部及び頚椎を取り囲むことにより、ユーザが転倒するとき、ユーザの頭部及び頚椎を保護することができる。
【0026】
左側エアバッグ及び右側エアバッグが凸状に膨張され、ユーザに加えられる衝撃を十分に吸収することができる。
【0027】
第2左側エアバッグ及び第2右側エアバッグが、ユーザの上半身を保護することができる。
【0028】
中心エアバッグの最上部がユーザの頭部の最上部より高く位置し、ユーザの頭部が十分に保護されうる。
【0029】
第1左側溝及び第2左側溝、並びに第1右側溝及び第2右側溝を介し、第1左側部及び第2左側部、並びに第1右側部及び第2右側部が、第1中心部及び第2中心部の方向に容易に折り込まれ、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの3D形状を容易に製造することができる。
【0030】
左側リング及び右側リングを介し、第1左側部及び第2左側部、並びに第1右側部及び第2右側部を、第1中心部及び第2中心部の方向に折り込むとき、手軽に折り込むことができ、第1左側部及び第2左側部、並びに第1右側部及び第2右側部を、第1中心部及び第2中心部に容易に結合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの斜視図である。
【
図4】本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの中心エアバッグ、第1左側エアバッグ及び第2左側エアバッグの断面積を比較した図である。
【
図5】本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの左側インフレート及び右側インフレートの位置を図示した図である。
【
図8】本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグが、ユーザの頭部及び頚椎を取り囲む状態を図示した図である。
【
図9】本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグが、ユーザの頭部及び頚椎を取り囲む状態を図示した図である。
【
図10】本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグが具備された人体保護装置を図示した図である。
【
図11】
図10の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグが膨張された状態を図示した図である。
【
図12】本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの製造方法の概路図である。
【
図15】左側リング及び右側リングを図示した図である。
【
図16】
図13の前面部材の左側ホール及び右側ホールの内部それぞれに、左側リング及び右側リングが結合された状態を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の内容は、単に本発明の原理を例示するものである。従って、当業者であるならば、たとえ本明細書に明確に説明されたり図示されていないにしても、発明の原理を具現し、発明の概念と範囲とに含まれた多様な装置を発明することができるであろう。また、本明細書に列挙された全ての条件部及び実施形態は、原則的に、発明の概念が理解されるようにするための目的のみで、明らかに意図され、そのように、特別に列挙された実施形態及びその状態に制限的ではないと理解されなければならない。
【0033】
前述の目的、特徴及び長所は、添付図面と係わる以下の詳細な説明を介し、さらに明らかになり、それにより、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が、発明の技術的思想を容易に実施することができるであろう。
【0034】
本明細書で記述される実施形態は、本発明の理想的な例示図である断面図及び/または斜視図を参照して説明されるのである。そのような図面に図示た膜及び領域の厚みなどは、技術的内容の効果的な説明のために誇張されているのである。製造技術及び/または許容誤差などにより、例示図の形態が変形されうる。また、図面に図示された金属成形物の個数は、例示的に、一部のみを図面に図示したものである。従って、本発明の実施形態は、図示された特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。本明細書で使用された技術的用語は、単位特定の実施形態について説明するために使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上、明白に取り立てて意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「具備する」というような用語は、本明細書に記載された特徴、数、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらを組み合わせたものが存在するということを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部分品、またはそれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されなければならない。
【0035】
以下においては、添付図面を参照し、本発明の望ましい実施形態につき、具体的に説明する。以下において、多様な実施形態についての説明において、同一機能を遂行する構成要素については、実施形態が異なっても、便宜上、同一名称及び同一参照番号を付す。また、他の実施形態で説明された構成及び作動については、便宜上、省略する。
【0036】
本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10
以下、
図1ないし
図11を参照し、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10について説明する。
【0037】
図1は、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの斜視図であり、
図2は、
図1の後方を図示した図であり、
図3は、
図1の前方を図示した図であり、
図4は、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの中心エアバッグ、第1左側エアバッグ及び第2左側エアバッグの断面積を比較した図であり、
図5は、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの左側インフレート及び右側インフレートの位置を図示した図であり、
図6は、
図1の左側を図示した図であり、
図7は、
図1の右側を図示した図であり、
図8及び
図9は、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグが、ユーザの頭部及び頚椎を取り囲む状態を図示した図であり、
図10は、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグが具備された人体保護装置を図示した図であり、
図11は、
図10の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグが膨張された状態を図示した図である。
【0038】
図1ないし
図11に図示されているように、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10は、中心エアバッグ100と、中心エアバッグ100の左側に具備される左側エアバッグ200と、前記中心エアバッグの右側に具備される右側エアバッグ300を含んで構成されうる。
【0039】
中心エアバッグ100は、左側エアバッグ200と右側エアバッグ300との間に具備される。
【0040】
中心エアバッグ100は、左側エアバッグ200と右側エアバッグ300とを連結する。
【0041】
中心エアバッグ100の前方には、ユーザ900の頭部910が位置する。従って、中心エアバッグ100の前方面は、ユーザ900の頭部910の後方、及び頚椎の後方が位置する。従って、中心エアバッグ100は、ユーザ900の頭部910と頚椎とを保護する。
【0042】
左側エアバッグ200は、中心エアバッグ100の左側に具備され、第1左側エアバッグ210と第2左側エアバッグ220とを含んで構成されうる。
【0043】
第1左側エアバッグ210は、中心エアバッグ100の左側に連結され、第1左側エアバッグ210の前方面が、中心エアバッグ100の前方面より前方にさらに突出されるように、中心エアバッグ100の前方方向に凸設される。
【0044】
第2左側エアバッグ220は、第1左側エアバッグ210の下部から下部方向に延設され、第2左側エアバッグ220の後方面が、中心エアバッグ100の前方面より前方方向に位置する。
【0045】
図8及び
図9に図示されているように、第1左側エアバッグ210の右側面は、ユーザ900の頭部910の左側に位置する。従って、第1左側エアバッグ210は、ユーザ900の頭部910の左側を取り囲む形状を有する。
【0046】
第1左側エアバッグ210の長手方向中心線は、第1左側エアバッグ210の前方に行くほど、下向きに傾くように形成される。
【0047】
その場合、第1左側エアバッグ210の長手方向中心線は、前方を見るユーザ900を中心線に、0°より大きく20°以下の範囲で、前方に行くほど下部方向に傾くように形成されうる。
【0048】
第1左側エアバッグ210の長手方向中心線は、第1左側エアバッグ210の断面の中心点を通るように、第1左側エアバッグ210の長手方向に延長された仮想の線である。
【0049】
また、第1左側エアバッグ210の長手方向中心線は、一定区間まで、前方方向及び下部方向に延長されていて、下部方向に延長される形状を有する。
【0050】
第1左側エアバッグ210は、第1左側エアバッグ210の右側面が、ユーザ900の頭部910の左側に位置するように、中心エアバッグ100の左側から前方の方向に突出されるように具備される。
【0051】
第1左側エアバッグ210は、第1左側エアバッグ210の下部面が、ユーザ900の左側肩の上部に位置する。
【0052】
第1左側エアバッグ210は、膨張時、前方面、後方面、左側面、右側面、上面がいずれも流線形に凸状に突出された形状を有する。従って、第1左側エアバッグ210が、ユーザ900の頭部910の左側を外部から取り囲むことにより、ユーザ900の頭部910を保護する。
【0053】
第2左側エアバッグ220は、第1左側エアバッグ210の下部端部から下部方向に延長される。
【0054】
第2左側エアバッグ220の長手方向中心線は、第2右側エアバッグ320の下方に行くほど、右側に傾くように形成される。
【0055】
その場合、第2左側エアバッグ220の長手方向中心線は、前方を見るユーザ900を中心線に、0°より大きく20°以下の範囲で、前方に行くほど下部方向に傾くように形成されうる。
【0056】
第2左側エアバッグ220の長手方向中心線は、第2左側エアバッグ220の断面の中心点を通るように、第2左側エアバッグ220の長手方向に延長された仮想の線である。
【0057】
また、第2左側エアバッグ220の長手方向中心線は、一定区間まで、前方方向及び下部方向に延長されていて、下部方向に延長される形状を有する。
【0058】
第2左側エアバッグ220は、膨張時、前方面、後方面、左側面、右側面、下面がいずれも流線形に凸状に突出された形状を有する。
【0059】
第2左側エアバッグ220は、第2左側エアバッグ220の後方面が、ユーザ900の左側胸の前方に位置するように、第1左側エアバッグ210から下部方向に延設される。
【0060】
前述のように、第2左側エアバッグ220の後方面は、ユーザ900の左側胸の前方に位置する。従って、第2左側エアバッグ220は、ユーザ900の左側胸を取り囲む形状を有する。
【0061】
また、第2左側エアバッグ220の長手方向中心線は、第2右側エアバッグ320の下方に行くほど、右側に傾くように形成されることにより、第2左側エアバッグ220は、ユーザ900の左側胸をさらに堅固に取り囲むことにより、ユーザ900の上半身を効果的に保護することができる。
【0062】
右側エアバッグ300は、中心エアバッグ100の右側に具備され、第1右側エアバッグ310と第2右側エアバッグ320とを含んで構成されうる。
【0063】
第1右側エアバッグ310は、中心エアバッグ100の右側に連結され、第1右側エアバッグ310の前方面が、中心エアバッグ100の前方面より前方にさらに突出されるように、中心エアバッグ100の前方方向に凸設される。
【0064】
第2右側エアバッグ320は、第1右側エアバッグ310の下部から下部方向に延設され、第2右側エアバッグ320の後方面が、中心エアバッグ100の前方面より前方方向に位置する。
【0065】
図8及び
図9に図示されているように、第1右側エアバッグ310の左側面は、ユーザ900の頭部910の右側に位置する。従って、第1右側エアバッグ310は、ユーザ900の頭部910の左側を取り囲む形状を有する。
【0066】
第1右側エアバッグ310の長手方向中心線は、第1右側エアバッグ310の前方に行くほど、下向きに傾くように形成される。
【0067】
第1右側エアバッグ310の長手方向中心線は、第1右側エアバッグ310の断面の中心点を通るように、第1右側エアバッグ310の長手方向に延長された仮想の線である。
【0068】
また、第1右側エアバッグ310の長手方向中心線は、一定区間まで、前方方向及び下部方向に延長されていて、下部方向に延長される形状を有する。
【0069】
第1右側エアバッグ310は、第1右側エアバッグ310の左側面が、ユーザ900の頭部910の右側に位置するように、中心エアバッグ100の右側から前方方向に突出されるように具備される。
【0070】
第1右側エアバッグ310は、第1右側エアバッグ310の下部面が、ユーザ900の右側肩の上部に位置する。
【0071】
第1右側エアバッグ310は、膨張時、前方面、後方面、左側面、右側面、上面がいずれも流線形に凸状に突出された形状を有する。従って、第1右側エアバッグ310が、ユーザ900の頭部910の右側を外部から取り囲むことにより、ユーザ900の頭部910を保護する。
【0072】
第2右側エアバッグ320は、第1右側エアバッグ310の下部端部から下部方向に延長される。
【0073】
第2右側エアバッグ320の長手方向中心線は、第2右側エアバッグ320の下方に行くほど、左側に傾くように形成される。
【0074】
第2右側エアバッグ320の長手方向中心線は、第2右側エアバッグ320の断面の中心点を通るように、第2右側エアバッグ320の長手方向に延長された仮想の線である。
【0075】
また、第2右側エアバッグ320の長手方向中心線は、一定区間まで、前方方向及び下部方向に延長されていて、下部方向に延長される形状を有する。
【0076】
第2右側エアバッグ320は、膨張時、前方面、後方面、左側面、右側面、下面がいずれも流線形に凸状に突出された形状を有する。
【0077】
第2右側エアバッグ320は、第2右側エアバッグ320の後方面が、ユーザ900の右側胸の前方に位置するように、第1右側エアバッグ310から下部方向に延設される。
【0078】
前述のように、第2右側エアバッグ320の後方面は、ユーザ900の右側胸の前方に位置する。従って、第2右側エアバッグ320は、ユーザ900の右側胸を取り囲む形状を有する。
【0079】
また、第2右側エアバッグ320の長手方向中心線は、第2右側エアバッグ320の下方に行くほど、左側に傾くように形成されることにより、第2右側エアバッグ320は、ユーザ900の右側胸をさらに堅固に取り囲むことにより、ユーザ900の上半身を効果的に保護することができる。
【0080】
中心エアバッグ100の中心線は、中心エアバッグ100の左右中心点を上下に通り過ぎる線である。中心エアバッグ100の中心線は、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の中心線と同一である。
【0081】
第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310は、中心エアバッグ100の中心線を基準に、互いに鏡対称によってなり、第2左側エアバッグ220及び第2右側エアバッグ320は、中心エアバッグ100の中心線を基準に、互いに鏡対称によってなる。
【0082】
従って、左側エアバッグ200と右側エアバッグ300は、互いに鏡対称をなし、左右が対称に同一形状を有する。
【0083】
中心エアバッグ100の断面積は、同一である。
【0084】
第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310のそれぞれは、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310それぞれの下部方向に行くほど、断面積が大きくなっていて、小さくもなる。
【0085】
第2左側エアバッグ220及び第2右側エアバッグ320のそれぞれは、第2左側エアバッグ220及び第2右側エアバッグ320それぞれの下部方向に行くほど、断面積が小さくなる。
【0086】
中心エアバッグ100、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310、第2左側エアバッグ220及び第2右側エアバッグ320の最大断面積の大きさは、「第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310の最大断面積S2>中心エアバッグ100の最大断面積S1>第2左側エアバッグ220及び第2右側エアバッグ320の最大断面積S3」の関係を満足させる。
【0087】
左側エアバッグ200の断面積の大きさは、中心エアバッグ100に連結された部分から終り部分に行くほど、連結部分の断面積S1(中心エアバッグ100の最大断面積S1)からだんだんと増大し、最大値を有するピーク部分の断面積S2(第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310の最大断面積S2)を過ぎ、だんだんと低減し、連結部分の断面積S1(中心エアバッグ100の最大断面積S1)より小さくなる末端部分の断面積S3(第2左側エアバッグ220及び第2右側エアバッグ320の最大断面積S3)を含む。その場合、ピーク部分の断面積S2(第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310の最大断面積S2)にユーザ900の頭部910の左右側面が位置することにより、ユーザ900の頭部910が完全に保護されうる。
【0088】
前述のように、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310のそれぞれは、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310それぞれの下部方向に行くほど、断面積が大きくなっていて、小さくもなることにより、頭部910の左右側に、第1左側エアバッグ210の右側面、及び第1右側エアバッグ310の左側面それぞれが近接するように位置することになり、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310の膨張がさらに高く維持され、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310を介する衝撃吸収がさらに効果的になされることにより、ユーザ900の頭部910に衝撃が加えられることを効果的に防止することができる。
【0089】
中心エアバッグ100の前方、左側エアバッグ200(または、第1左側エアバッグ210)の右側、右側エアバッグ300(または、第1右側エアバッグ310)の左側に、空間SPが形成される。
【0090】
すなわち、空間SPは、第1左側エアバッグ210の右側、及び第2右側エアバッグ320の左側に位置し、中心エアバッグ100、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310によって取り囲まれている。
【0091】
そのような空間SPには、ユーザ900の頭部910が位置することになり、これを介し、頭部910は、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200(または、第1左側エアバッグ210)の右側、右側エアバッグ300(または、第1右側エアバッグ310)に取り囲まれることになる。
【0092】
頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10は、左側インフレート223と、右側インフレート323と、左側ガスカートリッジ221と、右側ガスカートリッジ321と、左側ベントホール211と、右側ベントホール311と、をさらに含んで構成されうる。
【0093】
左側インフレート223は、第2左側エアバッグ220の後方面に具備される。
【0094】
左側ガスカートリッジ221は、左側インフレート223に連結され、第2左側エアバッグ220の後方面に具備される。
【0095】
ユーザ900が、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10を着用した状態で、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10、または左側インフレート223に衝撃が加えられるか、あるいはユーザ900が落下し、落下を感知するセンサ(図示せず)が、ユーザ900の転倒を感知すれば、左側インフレート223は、左側ガスカートリッジ221のガスを左側エアバッグ200に注入し、左側エアバッグ200を膨張させる。
【0096】
一例として、センサは、左側インフレート223に具備されうる。その場合、該センサは、左側インフレート223に衝撃が加えられることを感知するか、あるいは左側インフレート223が落下することを感知しうる。
【0097】
右側インフレート323は、第2右側エアバッグ320の後方面に具備される。
【0098】
右側ガスカートリッジ321は、右側インフレート323に連結され、第2右側エアバッグ320の後方面に具備される。
【0099】
ユーザ900が、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10を着用した状態で、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10、または右側インフレート323に衝撃が加えられるか、あるいはユーザ900が落下し、落下を感知するセンサ(図示せず)が、ユーザ900の転倒を感知すれば、右側インフレート323は、右側ガスカートリッジ321のガスを左側エアバッグ200に注入し、右側エアバッグ300を膨張させる。
【0100】
センサは、右側インフレート323に具備されうる。その場合、該センサは、右側インフレート323に衝撃が加えられることを感知するか、あるいは右側インフレート323が落下することを感知しうる。
【0101】
左側ベントホール211は、第1左側エアバッグ210の左側面に具備される。
【0102】
左側ベントホール211は、第1左側エアバッグ210がガスによって膨張された状態で、第1左側エアバッグ210に衝撃が加えられるとき、ガスを、第1左側エアバッグ210の外部に排気させる機能を行う。
【0103】
第1左側エアバッグ210のガスが外部に排気されることにより、第2左側エアバッグ220のガスも、共に外部に排気される。すなわち、左側ベントホール211は、左側エアバッグ200のガスを外部に排気させる機能を行う。
【0104】
右側ベントホール311は、第1右側エアバッグ310の右側面に具備される。
【0105】
右側ベントホール311は、第1右側エアバッグ310がガスによって膨張された状態で、第1右側エアバッグ310に衝撃が加えられるとき、ガスを、第1右側エアバッグ310の外部に排気させる機能を行う。
【0106】
第1右側エアバッグ310のガスが外部に排気されることにより、第2右側エアバッグ320のガスも、共に外部に排気される。すなわち、右側ベントホール311は、右側エアバッグ300のガスを外部に排気させる機能を行う。
【0107】
頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10は、ユーザ900が落下するか、あるいは頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10に衝撃が加えられる場合、センサでもって、ユーザ900の転倒が感知されるか、あるいは衝撃が感知されることになる。そのように、センサでもって、ユーザ900の転倒が感知されるか、あるいは衝撃が感知されれば、左側インフレート223及び右側インフレート323により、圧縮ガスが左側エアバッグ200(すなわち、第1左側エアバッグ210及び第2左側エアバッグ220)、並びに右側エアバッグ300(すなわち、第1右側エアバッグ310及び第2右側エアバッグ320)の内部に供給される。
【0108】
左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300にガスが供給されることにより、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300と、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300と連通された中心エアバッグ100が、いずれも膨張することになる。
【0109】
その後、ユーザ900が落下し、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10が地面に衝突することになれば、外部衝撃が、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10に伝達され、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の内部に供給されたガスが、左側ベントホール211及び右側ベントホール311を介し、外部に排出される。従って、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300によって衝撃が吸収されることにより、ユーザは負傷を免れることができる。
【0110】
そのように、頭部保護用及び頸椎保護用のエアバッグ10が地面に衝突するとき、左側ベントホール211が、左側エアバッグ200の第1左側エアバッグ210の左側面に具備され、右側ベントホール311が、右側エアバッグ300の第1右側エアバッグ310の右側面に具備されることにより、以下のような利点がある。
【0111】
ユーザ900が地面に衝突するとき、地面とユーザ900との間に、第1左側エアバッグ210及び第1右側エアバッグ310が位置するので、第1左側エアバッグ210の左側面、及び第1右側エアバッグ310の右側面は、地面と衝突する面ではない。従って、左側ベントホール211及び右側ベントホール311が地面に直接接することなく、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の内部ガスの排出が、円滑になされうる。
【0112】
また、左側ベントホール211及び右側ベントホール311が、ユーザ900の身体と直接接することがないので、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の内部ガスの排出が円滑になされうる。
【0113】
また、ユーザ900が地面に衝突するとき、地面との衝突による衝撃が垂直にユーザ900に伝達されることになるが、第1左側エアバッグ210の左側面、及び第1右側エアバッグ310の右側面を介し、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の内部ガスが外部に排出されるので、衝撃が水平に外部に伝達される。従って、ユーザ900に伝達される衝撃を最小化させることができる。
【0114】
中心エアバッグ100の高さは、ユーザ900の頭部910の高さよりさらに高く形成されることが望ましい。これは、中心エアバッグ100の高さが、ユーザ900の頭部910高さより高く形成されるならば、ユーザ900の頭部910が中心エアバッグ100の上部に飛び出さなくなり、頭部910保護がさらに効果的になされうるためである。
【0115】
前述のように、中心エアバッグ100の最上部は、ユーザ900の頭部910、または頭の最上部よりさらに高く位置することが望ましい。すなわち、ユーザ900の頭部910の最上部は、中心エアバッグ100の最上部より下部に位置することが望ましい。
【0116】
中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300は、互いに連通されるように1つの内部空間を有し、連通された内部空間にガスが供給されて膨張する。
【0117】
頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10は、左側ジッパ225と、右側ジッパ325をさらに含んで構成されうる。
【0118】
左側ジッパ225は、第2左側エアバッグ220の左側面に具備されうる。
【0119】
右側ジッパ325は、第2右側エアバッグ320の右側面に具備されうる。
【0120】
左側ジッパ225及び右側ジッパ325は、左側ジッパ225及び右側ジッパ325を開き、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10内部に、膨張部材(図示せず)が容易に収納されるようにする。
【0121】
該膨張部材は、左側インフレート223及び右側インフレート323により、圧縮ガスが供給されて膨張することになる。膨張部材の膨張により、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300は、膨張することになる。
【0122】
膨張部材は、TPU(thermoplastic polyurethane)のような素材によってもなる。
【0123】
前述のような膨張部材は、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300が外被機能を行う頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10に必要な構成である。
【0124】
すなわち、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の自体が膨張する場合、別途の膨張部材、並びに左側ジッパ225及び右側ジッパ325が必要ではなく、該膨張部材が膨張され、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300が膨張される場合、別途の膨張部材、並びに左側ジッパ225及び右側ジッパ325が必要である。
【0125】
図10に図示されているように、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10は、ハネース810に着脱可能なチョッキのような形態を有するハウジング800の内部に具備される形態に具現されうる。
【0126】
ハウジング800に具備された頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10は、左側インフレート223及び右側インフレート323の圧縮ガス供給により、
図11に図示されているように膨張することになる。
【0127】
頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の円滑な膨張のために、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10が収納されるハウジング800は、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の膨張により、容易に取り離されるように構成されたジッパのようなエアバッグ排出部820を含んで構成されうる。
【0128】
前述のように、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10が、ハウジング800のような衣類に具備される場合、ハネース810に着脱自在にハウジング800を設け、ユーザ900に容易に着用されうるという利点がある。
【0129】
頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10は、前述のハウジング800だけではなく、ユーザ900が着用する他の衣類及びかばんなどに結合及び具備され、安全装備として具現されうる。
【0130】
センサは、ハウジング800に設けられ、ユーザ900の首のすぐ下に位置する背中側にも配される。
【0131】
本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の製造方法
以下、
図12ないし
図16を参照し、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の製造方法について説明する。
【0132】
図12は、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの製造方法の概路図であり、
図13は、前面部材を図示した図であり、
図14は、背面部材を図示した図であり、
図15は、左側リング及び右側リングを図示した図であり、
図16は、
図13の前面部材の左側ホール及び右側ホールの内部それぞれに、左側リング及び右側リングが結合された状態を図示した図である。
【0133】
後述する説明において、前面部材500を基準に、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10を成形するように説明されるが、第1中心部510側及び第2中心部610側に折り込まれるのは、第1左側部520及び第2左側部620、並びに第1右側部530及び第2右側部630である。すなわち、後述する説明において、前面部材500に対応する背面部材600の構成は、省略されて説明されうるが、前面部材500の構成と、背面部材600の構成とが共に成形されると理解されうる。
【0134】
図12に図示されているように、本発明の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の製造方法は、第1中心部510、第1左側部520及び第1右側部530を含む前面部材500と、第1中心部510、第1左側部520及び第1右側部530それぞれと同一形状を有する第2中心部610、第2左側部620及び第2右側部630を含む背面部材600と、を設ける部材設け段階(S10)と、左側ホール540の後方に、左側リング710を結合し、右側ホール550の後方に、右側リング720を結合するリング結合段階(S20)と、前面部材500と背面部材600とを前後方向に結合する部材結合段階(S30)と、第1左側部520と第1右側部530のそれぞれを、第1中心部510方向に折り込んだ後で結合し、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300を形成するエアバッグ形成段階(S40)と、左側ジッパ225または右側ジッパ325を介し、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の内部に、膨張部材を挿入する膨張部材挿入段階(S50)と、左側インフレートホール623に、左側ガスカートリッジ221が結合された左側インフレート223を連結し、右側インフレートホール633に、右側ガスカートリッジ321が結合された右側インフレート323を連結するインフレート連結段階(S60)を含んで構成されうる。
【0135】
図13及び
図14に図示されているように、部材設け段階(S10)においては、第1中心部510、第1左側部520及び第1右側部530を含む前面部材500と、第1中心部510、第1左側部520及び第1右側部530それぞれと同一形状を有する第2中心部610、第2左側部620及び第2右側部630を含む背面部材600と、を設ける過程が遂行される。
【0136】
前面部材500は、第1中心部510と、第1中心部510の左側に形成され、第1中心部510より下部方向に突出された第1左側突出部521が具備された第1左側部520と、第1中心部510の右側に形成され、第1中心部510より下部方向に突出された第1右側突出部531が具備された第1右側部530と、第1中心部510の中心線C1を基準に、左側に形成される左側ホール540と、第1中心部510の中心線C1を基準に、右側に形成される右側ホール550と、左側ホール540の上部に形成される第1左側溝561と、右側ホール550の上部に形成される第1右側溝571と、を含んで構成されうる。
【0137】
第1中心部510の左側には、第1左側部520が形成され、第1中心部510の右側には、第1右側部530が形成される。
【0138】
第1左側突出部521は、第1左側部520の下部に形成される。第1左側突出部521は、第1中心部510より下部方向に突出される。
【0139】
第1右側突出部531は、第1右側部530の下部に形成される。第1右側突出部531は、第1中心部510より下部方向に突出される。
【0140】
第1中心部510の中心線C1を基準に、第1左側部520と第1右側部530は、鏡対称形状を有する。
【0141】
左側ホール540は、第1中心部510の中心線C1を基準に、左側に形成される。
【0142】
左側ホール540は、第1中心部510と第1左側部520とにわたって形成される。
【0143】
左側ホール540の左側領域は、第1左側部520に形成され、左側ホール540の右側領域は、第1中心部510に形成される。
【0144】
第1左側溝561は、左側ホール540の上部に形成される。詳細には、第1左側溝561は、第1中心部510と第1左側部520との間に形成される。すなわち、第1左側溝561は、第1中心部510と第1左側部520とを区分する基準になる。従って、第1左側溝561を基準に、左側には、第1左側部520が位置し、第1左側溝561を基準に、右側には、第1中心部510が位置する。
【0145】
右側ホール550は、第1中心部510の中心線C1を基準に、右側に形成される。
【0146】
右側ホール550は、第1中心部510と第1右側部530とにわたって形成される。
【0147】
右側ホール550の右側領域は、第1右側部530に形成され、右側ホール550の左側領域は、第1中心部510に形成される。
【0148】
第1右側溝571は、右側ホール550の上部に形成される。詳細には、第1右側溝571は、第1中心部510と第1右側部530との間に形成される。すなわち、第1右側溝571は、第1中心部510と第1右側部530とを区分する基準になる。従って、第1右側溝571を基準に、右側には、第1右側部530が位置し、第1右側溝571を基準に、左側には、第1中心部510が位置する。
【0149】
背面部材600は、第1中心部510と同一形状を有する第2中心部610と、第1左側部520と同一形状を有する第2左側部620と、第1右側部530と同一形状を有する第2右側部630と、第1左側溝561と対応する位置に位置するように、第2中心部610と第2左側部620との境界上部に形成される第2左側溝562と、第1右側溝571と対応する位置に位置するように、第2中心部610と第2右側部630との境界上部に形成される第2右側溝572と、を含んで構成されうる。
【0150】
図13の前面部材500は、前面部材500の前方面が図示されたものであり、
図14の背面部材600は、背面部材600の後方面が図示されたのである。従って、
図13及び
図14の左右方向は、反対に図示される。
【0151】
第2中心部610は、前面部材500と背面部材600とが結合されるとき、第1中心部510の後方に位置する。
【0152】
第2左側部620は、前面部材500と背面部材600とが結合されるとき、第1左側部520の後方に位置する。
【0153】
第2右側部630は、前面部材500と背面部材600とが結合されるとき、第1右側部530の後方に位置する。
【0154】
第2左側部620には、第1左側突出部521と同一形状の第2左側突出部621が具備される。
【0155】
第2右側部630には、第1右側突出部531と同一形状の第2右側突出部631が具備される。
【0156】
第2中心部610の左側には、第2左側部620が形成され、第2中心部610の右側には、第2右側部630が形成される。
【0157】
第2左側突出部621は、第2左側部620の下部に形成される。第2左側突出部621は、第2中心部610より下部方向に突出される。
【0158】
第2右側突出部631は、第2右側部630の下部に形成される。第2右側突出部631は、第2中心部610より下部方向に突出される。
【0159】
第2中心部610の中心線C2を基準に、第2左側部620と第2右側部630は、鏡対称形状を有する。
【0160】
第2左側溝562は、第2中心部610と第2左側部620との間に形成される。すなわち、第2左側溝562は、第2中心部610と第2左側部620とを区分する基準になる。従って、第2左側溝562を基準に、左側には、第2左側部620が位置し、第2左側溝562を基準に、右側には、第2中心部610が位置する。そのような第2左側溝562は、前面部材500の第1左側溝561と対応する位置に位置する。従って、前面部材500と背面部材600とが結合されるとき、第1左側溝561と第2左側溝562は、1つの溝をなす。
【0161】
第2右側溝572は、第2中心部610と第2右側部630との間に形成される。すなわち、第2右側溝572は、第2中心部610と第2右側部630とを区分する基準になる。従って、第2右側溝572を基準に、右側には、第2右側部630が位置し、第2右側溝572を基準に、左側には、第2中心部610が位置する。そのような第2右側溝572は、前面部材500の第1右側溝571と対応する位置に位置する。従って、前面部材500と背面部材600とが結合されるとき、第1右側溝571と第2右側溝572は、1つの溝をなす。
【0162】
背面部材600は、左側インフレートホール623、右側インフレートホール633、左側ベントホール211、右側ベントホール311、左側ジッパ225、右側ジッパ325を含んで構成されうる。
【0163】
左側インフレートホール623は、左側インフレート223のガス注入部が連結される孔である。従って、左側インフレート223は、左側インフレートホール623を介し、圧縮ガスを左側エアバッグ200に供給することができる。
【0164】
左側インフレート223は、ホースなどを介さず、左側インフレートホール623を介し、背面部材600に直接締結される。
【0165】
右側インフレートホール633は、右側インフレート323のガス注入部が連結される孔である。従って、右側インフレート323は、右側インフレートホール633を介し、圧縮ガスを右側エアバッグ300に供給することができる。
【0166】
右側インフレート323は、ホースなどを介さず、右側インフレートホール633を介し、背面部材600に直接締結される。
【0167】
左側ジッパ225は、第2左側突出部621に形成され、右側ジッパ325は、第2右側突出部631に形成される。
【0168】
左側ベントホール211は、第2左側部620の上部に形成され、右側ベントホール311は、第2右側部630の上部に形成される。
【0169】
前述のように、前面部材500と背面部材600とが設けられれば、部材設け段階(S10)が完了する。
【0170】
部材設け段階(S10)が完了すれば、リング結合段階(S20)が遂行される。
【0171】
リング結合段階(S20)においては、
図15及び
図16に図示されているように、左側ホール540の後方に、左側リング710を結合し、右側ホール550の後方に、右側リング720を結合する過程が遂行される。
【0172】
その場合、左側リング710の中心点が、左側ホール540の中心点と一致するように、左側ホール540の後方に、左側リング710を結合し、右側リング720の中心点が、右側ホール550の中心点と一致するように、右側ホール550の後方に、右側リング720を結合する。
【0173】
左側リング710と右側リング720は、エアバッグ形成段階(S40)において、第1左側部520、第1右側部530及び第1中心部510を支持することにより、第1左側部520と第1右側部530とが折り込まれることを容易にする機能を行う。
【0174】
左側リング710及び右側リング720のそれぞれは、左側ホール540の後方、及び右側ホール550の後方のそれぞれに、縫製、熱融着、接着剤などによって結合されうる。
【0175】
前述のように、左側リング710及び右側リング720のそれぞれが、左側ホール540の後方、及び右側ホール550の後方のそれぞれに結合されれば、リング結合段階(S20)が完了する。
【0176】
リング結合段階(S20)が完了した後、部材結合段階(S30)が遂行される。
【0177】
部材結合段階(S30)においては、前面部材500と背面部材600とを前後方向に結合する過程が遂行される。
【0178】
前面部材500と背面部材600は、縫製、熱融着、接着剤などによって相互結合されうる。
【0179】
第1中心部510の中心線C1と、第2中心部610の中心線C2とが互いに一致するように、前面部材500と背面部材600とが結合される。
【0180】
前面部材500と背面部材600は、全体的に同一形状を有するので、前面部材500と背面部材600との結合体も、前面部材500及び背面部材600と全体的に同一形状を有することになる。
【0181】
前面部材500と背面部材600とが結合されれば、部材結合段階(S30)が完了する。
【0182】
部材結合段階(S30)が完了した後、エアバッグ形成段階(S40)が遂行される。
【0183】
エアバッグ形成段階(S40)においては、部材結合段階(S30)と、第1左側部520と第1右側部530とのそれぞれを、第1中心部510方向に折り込んだ後で結合し、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300を形成する過程と、が遂行される。
【0184】
詳細には、第1左側溝561と、左側ホール540の中心点とを通る左側基準線L1を基準に、第1左側部520を第1中心部510方向に折り込んだ後、左側ホール540の第1左側弧541と第2左側弧542とを結合し、第1中心部510の左側に、左側エアバッグ200を形成し、第1右側溝571と、右側ホール550の中心点とを通る右側基準線L2を基準に、第1右側部530を第1中心部510方向に折り込んだ後、右側ホール550の第1右側弧551と第2右側弧552とを結合し、第1中心部510の右側に右側エアバッグ300を形成し、左側エアバッグ200と右側エアバッグ300との間に、第1中心部510によってなる中心エアバッグ100を形成する過程が遂行される。
【0185】
左側エアバッグ200を形成するために、
図13の状態で、左側基準線L1を基準に、第1左側部520を第1中心部510方向に折り込む。すなわち、第1左側部520を右側方向に折り込む。
【0186】
左側基準線L1は、第1左側溝561と、左側ホール540の中心点とを通る仮想の線であり、中心エアバッグ100と左側エアバッグ200との境界をなす線である。
【0187】
また、第1左側部520を第1中心部510方向に折り込むとき、左側リング710の左側領域は、左側リング710の右側領域の前方に位置するように重ねて折り込まれることになる。従って、左側リング710は、第1左側部520を第1中心部510方向に折り込むとき、第1左側部520及び第1中心部510を支持する構造体機能を行い、第1左側部520が折り込まれることをさらに容易にする。
【0188】
第1左側部520が第1中心部510方向に折り込まれることになれば、左側ホール540の第1左側弧541と第2左側弧542とを互いに結合する。第1左側弧541及び第2左側弧542は、縫製、熱融着、接着剤などによって相互結合されうる。
【0189】
第1左側弧541は、左側基準線L1を基準に、左側ホール540の左側をなす弧であり、第2左側弧542は、左側基準線L1を基準に、左側ホール540の右側をなす弧である。第1左側弧541及び第2左側弧542は、左側基準線L1を基準に、相互鏡対称であり、半円形状を有する。
【0190】
前述のように、第1左側弧541及び第2左側弧542が結合されれば、
図1ないし
図4に図示されているように、左側エアバッグ200が形成される。
【0191】
第1左側エアバッグ210は、第1左側部520及び第2左側部620の上部領域によって形状がなり、第2左側エアバッグ220は、第1左側突出部521及び第2左側突出部621によって形状がなる。
【0192】
右側エアバッグ300を形成するために、
図13の状態で、右側基準線L2を基準に、第1右側部530を第1中心部510方向に折り込む。すなわち、第1左側部520を左側方向に折り込む。
【0193】
右側基準線L2は、第1右側溝571と、右側ホール550の中心点とを通る仮想の線であり、中心エアバッグ100と右側エアバッグ300との境界をなす線である。
【0194】
また、第1右側部530を第1中心部510方向に折り込むとき、右側リング720の右側領域は、右側リング720の左側領域の前方に位置するように重ねて折り込まれることになる。従って、右側リング720は、第1右側部530を第1中心部510方向に折り込むとき、第1右側部530及び第1中心部510を支持する構造体機能を行い、第1右側部530が折り込まれることをさらに容易にする。
【0195】
第1右側部530が第1中心部510方向に折り込まれることになれば、右側ホール550の第1右側弧551と第2右側弧552とを互いに結合する。第1右側弧551及び第2右側弧552は、縫製、熱融着、接着剤などによって相互結合されうる。
【0196】
第1右側弧551は、右側基準線L2を基準に、右側ホール550の右側をなす弧であり、第2右側弧552は、右側基準線L2を基準に、右側ホール550の左側をなす弧である。第1右側弧551及び第2右側弧552は、右側基準線L2を基準に、相互鏡対称であり、半円形状を有する。
【0197】
前述のように、第1右側弧551及び第2右側弧552が結合されれば、
図1ないし
図4に図示されているように、右側エアバッグ300が形成される。
【0198】
第1右側エアバッグ310は、第1右側部530及び第2右側部630の上部領域によって形状がなり、第2右側エアバッグ320は、第1右側突出部531及び第2右側突出部631によって形状がなる。
【0199】
中心エアバッグ100は、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300が形成されることにより、左側エアバッグ200と右側エアバッグ300との間に形成される。
【0200】
中心エアバッグ100は、第1中心部510及び第2中心部610によって形状がなる。
【0201】
前述のように、第1左側部520が右側に折り込まれた後で結合され、第2右側部630が左側に折り込まれた後で結合されることにより、中心エアバッグ100において、前方に折り込まれる左側エアバッグ200と右側エアバッグ300とが3D形状に形成されうる。
【0202】
前述のように、エアバッグ形成段階(S40)が完了した後、膨張部材挿入段階(S50)が遂行される。
【0203】
膨張部材挿入段階(S50)においては、左側ジッパ225または右側ジッパ325を介し、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の内部に、膨張部材を挿入する過程が遂行される。
【0204】
膨張部材は、全体的な形状が、前面部材500または背面部材600と同一形状を有するように形成されうる。
【0205】
膨張部材は、左側ジッパ225または右側ジッパ325を介し、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の内部に、容易に挿入されうる。
【0206】
前述のように、膨張部材が、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300に挿入されれば、膨張部材挿入段階(S50)が完了する。
【0207】
膨張部材挿入段階(S50)は、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300が外被機能を行う場合に遂行され、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の自体が膨張される場合に省略されうる。
【0208】
膨張部材挿入段階(S50)が完了した後、インフレート連結段階(S60)が遂行される。
【0209】
インフレート連結段階(S60)においては、左側インフレートホール623に、左側ガスカートリッジ221が結合された左側インフレート223を連結し、右側インフレートホール633に、右側ガスカートリッジ321が結合された右側インフレート323を連結する過程が遂行される。
【0210】
左側インフレートホール623は、膨張部材の後方面に形成された左側孔と対応する位置に位置する。
【0211】
そのような左側インフレートホール623及び左側孔に、左側インフレート223のガス注入部が連結されることにより、左側インフレートホール623と左側インフレート223とが相互連結される。
【0212】
頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300が外被機能を行わず、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の自体が膨張される場合、別途の膨張部材が必要ではないので、左側インフレートホール623に、左側インフレート223のガス注入部が直に連結される。
【0213】
前述のように、左側インフレートホール623と左側インフレート223とが相互連結されることにより、左側ガスカートリッジ221の圧縮ガスが、左側インフレート223により、左側インフレートホール623を介し、左側エアバッグ200内部に供給(または、注入)されうる。
【0214】
右側インフレートホール633は、膨張部材の後方面に形成された右側孔と対応する位置に位置する。
【0215】
そのような右側インフレートホール633及び右側孔に、左側インフレート223のガス注入部が連結されることにより、右側インフレートホール633と右側インフレート323とが相互連結される。
【0216】
頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300が外被機能を行わず、中心エアバッグ100、左側エアバッグ200及び右側エアバッグ300の自体が膨張される場合、別途の膨張部材が必要ないので、右側インフレートホール633に、右側インフレート323のガス注入部が直に連結される。
【0217】
前述のように、右側インフレートホール633と右側インフレート323とが相互連結されることにより、右側ガスカートリッジ321の圧縮ガスが、右側インフレート323により、右側インフレートホール633を介し、右側エアバッグ300内部に供給(または、注入)されうる。
【0218】
前述の頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の製造方法は、第1左側部520及び第2右側部630を、第1中心部510方向に折り込んだ後で結合させることにより、ユーザ900の頭部910及び頚椎を保護することができる頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグ10の3D形状を容易に成形させることができるという利点がある。
【0219】
第1左側溝561及び第2左側溝562、並びに第1右側溝571及び第2右側溝572を介し、第1左側部520及び第2左側部620、並びに第1右側部530及び第2右側部630が、第1中心部510及び第2中心部610の方向に容易に折り込まれ、頭部保護用及び頚椎保護用のエアバッグの3D形状を容易に製造することができる。
【0220】
左側リング710及び右側リング720を介し、第1左側部520及び第2左側部620、並びに第1右側部530及び第2右側部630を、第1中心部510及び第2中心部610の方向に折り込むとき、手軽に折り込むことができ、第1左側部520及び第2左側部620、並びに第1右側部530及び第2右側部630を、第1中心部510及び第2中心部610に容易に結合させることができる。
【0221】
前述のように、本発明の望ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の通常の技術者であるならば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内において、本発明を多様に修正または変形して実施することができるであろう。
【国際調査報告】