(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】リニアモータシステム、対応する成形アセンブリ及び方法
(51)【国際特許分類】
B60L 13/03 20060101AFI20240822BHJP
B61B 13/08 20060101ALI20240822BHJP
H02P 25/064 20160101ALI20240822BHJP
B65G 54/02 20060101ALN20240822BHJP
【FI】
B60L13/03 F
B61B13/08 B
H02P25/064
B65G54/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504224
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(85)【翻訳文提出日】2024-01-23
(86)【国際出願番号】 EP2022069386
(87)【国際公開番号】W WO2023011866
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】カルタビアーノ、ダニエーレ
【テーマコード(参考)】
3F021
5H113
5H540
【Fターム(参考)】
3F021AA05
3F021BA01
5H113BB04
5H113BB06
5H113CC04
5H113CC08
5H113DB19
5H113EE01
5H113GG02
5H113HH11
5H540AA01
5H540BA03
5H540FA02
5H540FC02
5H540FC03
5H540FC10
(57)【要約】
軌道(1)と、同期信号(S)を送信するように構成された同期装置(3)と、前記軌道(1)に結合され、前記軌道(1)に沿って移動するように構成された少なくとも1つの可動部材(2)と、を備え、前記少なくとも1つの可動部材(2)は、前記同期信号(S)を検出するように構成された同期センサ(20)と、前記同期センサ(20)に結合され、前記同期信号(S)の関数として内部クロックを調整するように構成された処理ユニット(22)と、を備える、リニアモータシステムが記載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道(1)と、
同期信号(S)を送信するように構成された同期装置(3)と、
前記軌道(1)に結合され、前記軌道(1)に沿って移動するように構成された少なくとも1つの可動部材(2)と、を備え、
前記少なくとも1つの可動部材(2)は、前記同期信号(S)を検出するように構成された同期センサ(20)と、前記同期センサ(20)に結合され、前記同期信号(S)の関数として内部クロックを調整するように構成された処理ユニット(22)と、を備える、
リニアモータシステム。
【請求項2】
前記処理ユニット(22)は、前記同期信号(S)を受信したときに前記内部クロックをリセットするように構成される、
請求項1に記載のリニアモータシステム。
【請求項3】
前記同期装置(3)は、光同期信号(S)を送信するように構成された光信号送信器、好ましくはIR送信器を備え、前記同期センサ(20)は、前記光同期信号(S)を検出するように構成された光センサ、好ましくはIR受信器を備える、
請求項1又は請求項2に記載のリニアモータシステム。
【請求項4】
前記光センサは、所定の搬送波周波数帯域幅を有する光同期信号(S)を検出するように構成された低エネルギー受信機を備える、
請求項3に記載のリニアモータシステム。
【請求項5】
前記同期信号(S)は所定の時間長(T)を有し、前記処理ユニット(22)は、前記所定の時間長(T)の関数として初速度(v0)を計算するように構成される、
請求項1~4のいずれか一項に記載のリニアモータシステム。
【請求項6】
第1の所定の同期位置(p0)における少なくとも1つの可動部材(2)の存在を検出するように構成された第1の検出センサ(6)を備え、
前記同期装置(3)は、前記第1の所定の同期位置(p0)における少なくとも1つの可動部材(2)の存在が検出されたときに、前記同期信号(S)を送信するように構成される、
請求項1~5のいずれかに記載のリニアモータシステム。
【請求項7】
第2の所定の同期位置(p1)における少なくとも1つの可動部材(2)の存在を検出するように構成された第2の検出センサ(6)を備え、
前記同期装置(3)は、前記第2の同期位置(p1)における少なくとも1つの可動部材(2)の存在が検出されると、前記同期信号(S)の送信を中断するように構成される、請求項5及び6に記載のリニアモータシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの可動部材(2)に電力を供給するために結合可能な電力供給装置(4)、好ましくは変圧器を備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載のリニアモータシステム。
【請求項9】
前記同期装置(3)が前記給電装置(4)を備え、前記少なくとも1つの可動部材(2)が前記給電装置(4)から電力を受け取るように構成された給電モジュール(26)を備え、前記同期センサ(20)が前記給電装置(4)と前記給電モジュール(26)との間の電力伝達の結果として同期信号(S)を検出する、
請求項8に記載のリニアモータシステム。
【請求項10】
前記同期センサ(20)は電流センサを備え、前記電力供給モジュール(26)に存在する電流の関数として前記同期信号(S)を検出する、
請求項9に記載のリニアモータシステム。
【請求項11】
複数の対象物(80)を成形するように構成され、請求項1~10のいずれか一項に記載のリニアモータシステムを備える成形アセンブリ(7)であって、当該成形アセンブリ(7)は、
一対の無限軌道(1)と、
同期信号(S)を送信するように構成された同期装置(3)と、
一対の可動部材(2)と、を備え、それぞれの可動部材(2)は、対応する一方の軌道(1)に可動に結合され、前記一方の軌道(1)に沿って周期的に可動であり、
前記一対の可動部材(2)の各可動部材(2)は、周期的に可動であり、前記対象物(80)を形成するように構成されたそれぞれの形成部材(27)を備え、
前記一対の可動部材(2)のうちの少なくとも1つの可動部材(2)は、
同期信号(S)を検出するように構成された同期センサ(20)と、
同期センサ(20)に結合され、前記同期信号(S)の内部クロックを調整するように構成された処理ユニット(22)と、
を備える、成形アセンブリ(7)。
【請求項12】
包装材料のチューブ(8)から出発して、注ぎ込み可能な製品を含む複数のパック(80)を成形し、密封するように構成された包装アセンブリを備え、前記包装アセンブリは、前記チューブ(8)が直線的な進行方向(X)に沿って供給される一対の無限軌道(1)を備え、
前記一対の可動部材(2)の各可動部材(2)が、それぞれのパック(80)の少なくとも対応するパック部分をそれぞれ形成しシールするように、連続するチューブ部分(82)と接触して周期的に協働し、前記進行方向(X)に対して横方向に、前記チューブ(8)に向かって直線的に移動可能な形成部材(27)及びシール部材(28)を備える、
請求項11に記載の成形アセンブリ(7)。
【請求項13】
前記同期装置(3)は、前記複数のパック(80)の前記パック(80)の各密封サイクルの開始時又は前記複数のパック(80)の前記パック(80)の各成形サイクルの開始時に同期信号(S)を送信する、
請求項11又は12に記載の成形アセンブリ(7)。
【請求項14】
1組の少なくとも1つの可動部材(2)が、前記可動部材(2)及び/又はその部品、好ましくは前記成形部材(27)及び/又は前記シール部材(28)の移動を示すデータを送信するように構成され、その上に取り付けられた少なくとも1つのセンサ(24)を備え、センサデータのタイムスタンプが前記同期信号(S)の関数として調整される、
請求項11~13のいずれか一項に記載の成形アセンブリ(7)。
【請求項15】
請求項1~10のいずれか一項に記載のリニアモータシステムを提供する、
同期装置(3)から同期信号(S)を送信する、
同期センサ(20)によって前記同期信号(S)を検出する、
前記同期信号(S)の関数として、前記可動部材(2)の処理ユニット(22)の内部クロックを調整する、
ことを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つ以上の軌道とそれに結合された可動部材とを含むリニアモータシステムに関する。本発明によるリニアモータシステムは、産業用途、例えば、注ぎ込み可能な製品、特に注ぎ込み可能な食品を含む複数のパックを形成し密封するように構成された包装アセンブリのような複数の物体を形成するための形成アセンブリにおいて使用することができる。
【背景技術】
【0002】
リニアモータシステムは公知であり、効率と柔軟性を向上させるために産業用途で使用されている。このようなリニアモータシステムは、1つ以上の軌道上を互いに独立して移動可能な複数の可動部材を備える。例えば、リニアモータシステムは、レース軌道に沿って移動可能な独立したカートを備え、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース等の注ぎ込み可能な食品を受けるように構成された殺菌された包装材料製のパッケージ等の対象物を形成及び/又は密封するように構成された包装アセンブリ等の成形アセンブリの使用が知られている。
【0003】
これらのパッケージは、通常、全自動包装アセンブリで製造され、このような包装アセンブリに供給される包装材料のウェブから連続チューブが形成される。最終的なパッケージを得るために、ウェブは長手方向に折り畳まれ、密封されてチューブを形成し、このチューブは垂直方向に沿って送られる。その後、チューブは殺菌された食品で上方から充填され、密封された後、等間隔に配置された横断面に沿って切断される。
【0004】
公知のリニアモータシステムは、機能的には有効であるが、更なる改良の余地が残されている。
【0005】
現在、パッケージの正しいハンドリングを監視することは、オペレータがパッケージの最終形状をチェックすることによって、あるいは、ハンドリングサイクル毎に、カートが正しい時間に正しい位置に配置されているかどうかをチェックするように構成されたシステム制御ユニット及び/又は処理ユニットに接続された位置エラーセンサを配置することによって行われている。しかしながら、ハンドリングにおけるエラーをチェックするためのより自動的な方法、及び/又はハンドリング、すなわち成形及び封止プロセスを直接測定する必要性がある。
【0006】
リニアモータシステム及びリニアモータシステムを含む成形システムの正しい動作を改善するため、可動部材の同期化の必要性がある。例えば、包装アセンブリでの使用において、可動部材に取り付けられたセンサから受信したデータの同期化は、初期故障又は公称動作からの逸脱の検出が容易になる可能性がある。システム内の可動部材が同期していない場合、可動部材上に配置されたセンサによって検出される測定値は不正確である可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上記のニーズの1つ以上を簡単かつ低コストで達成することを容易にできるリニアモータシステムを提供することである。このような目的は、以下の特許請求の範囲に記載された特徴を有するリニアモータシステム及び対応する方法によって達成される。
【0008】
このような目的は、1つ又は複数の対象物を形成するための成形アセンブリ、例えば複数のパックを形成して密封するための包装アセンブリによって達成することができ、成形アセンブリは、1つ又は複数の実施形態によるリニアモータシステムを備える。
【0009】
本発明によって、可動部材の処理ユニットは、1つ又は複数のセンサからデータを取得し、それをシステム制御及び/又は処理ユニットに送信することができ、データは、無相関のローカルのマイクロコントローラ時間ではなく、同期されたタイムスタンプにタイムスタンプされる。すなわち、本解決策によって、可動部材のオンボードデータ(例えば、包装アセンブリにおける加速度又は成形プロファイル)とオフボードデータ(システム制御及び/又は処理ユニットからのデータ)との相関をとることが可能である。
【0010】
開示された実施形態は、次のような1つ以上の利点を達成することができる。例えば、システム内の異なる可動部材のタイムスタンプを同期させることができ、及び/又は可動部材に取り付けられたセンサの測定値を同様に同期させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】1つ又は複数の実施形態によるリニアモータシステムの概略図である。
【
図2】1つ又は複数の実施形態によるリニアモータシステムの詳細を示す概略図である。
【
図3】1つ又は複数の実施形態によるリニアモータシステムの詳細を示す概略図である。
【
図4】1つ又は複数の実施形態による、可動部材と同期装置との間の同期の一例を示す図である。
【
図5】リニアモータシステムでやり取りされる信号の非限定的な例を示している。
【
図6】1つ又は複数の実施形態による可動部材と同期装置との間の同期の例を示す図である。
【
図7】本発明による複数の密封パックを形成するための包装アセンブリの概略正面図であり、明確にするために部品が取り除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、1つ又は複数の実施形態によるリニアモータシステムの一例を示している。永久磁石の配置とコイル、すなわち可動部材とそれぞれの軌道がリニアモータを画定し、公知の方法で、それぞれの軌道に沿った可動部材の移動を独立して制御するように構成される。軌道は、単一のレール又は一対のレールを備えてもよい。
【0014】
リニアモータシステムは、
1つ又は複数の軌道1と、例えば
図1では、簡略化のため単一の軌道であり、
同期信号Sを、例えば無線で送信するように構成された同期装置3と、
軌道1に結合され、それぞれの軌道1に沿って、
図1において矢印で例示する方向Xに移動するように構成され1つ又は複数の可動部材2、好ましくはカートと、を備え、
可動部材2は、同期信号Sを検出するように構成された同期センサ20と、同期センサ20に結合され、同期信号Sの関数として内部クロックを調整するように構成された処理ユニット22とを備える。同期センサ20は、同期信号Sを無線または有線で受信してもよい。
【0015】
例えば、軌道1は、可動部材2が周期的に移動するように構成された無限経路を規定する。
【0016】
各可動部材2の処理ユニット22は、例えば軌道1の所定の同期位置で受信された同期信号Sによって調整可能な内部クロックを備える。内部クロックの調整に続く処理ユニット22の計算及び/又は可動部材2の動作は、位置的に極めて正確であり得る。このようにして、可動部材2間で、及び/又はシステム制御装置及び/又は処理装置との間で交換されるあらゆるデータが同期される。
【0017】
1つ又は複数の実施形態において、1つ又は複数の可動部材2はそれぞれ、可動部材2又はその一部の物理量を検出するように構成された1つ又は複数のセンサ24を含んでもよい。例えば、物理量は、リニアモータシステムにおける可動部材2又はその一部の位置を示すことができる可動部材2又はその一部の動きを含んでもよい。本明細書では、簡単のために移動センサについて言及しているが、例えば、リニアモータシステムの可動部材2の動作の質を向上させるのに有用な異なる物理量を測定するような、異なるセンサが存在してもよい。
【0018】
処理ユニット22は、以下のように構成されてもよい:
1つ又は複数のセンサ24から、例えば検出された動きを示すデータ、及び前記データに関連付けられたタイムスタンプを受信する。
同期信号Sの関数として、前記データのタイムスタンプを調整する。
【0019】
1つ以上の実施形態において、処理ユニット22は、同期信号Sの受信時に、例えば同期信号Sを受信したときに内部クロックをリセットするように構成される。
【0020】
例えば、システムは、軌道1において、システム制御及び/又は処理ユニット5を備えてもよく、このシステム制御及び/又は処理ユニット5は、例えばサイクル毎に、可動部材2に取り付けられたセンサ24からデータを受信してもよい。有利なことに、データのタイムスタンプが、異なる可動部材2間で、及び/又は、システム制御及び/又は処理ユニット5と同期している場合、可動部材2の位置及び/又は状態の正確な制御が可能となる。このようにして、システム内の可動部材の動作における誤差を低減することができる。可動部材2とシステム制御及び/又は処理ユニット5との間のデータ伝送は、低エネルギー無線伝送モジュール、例えばBluetooth(登録商標)低エネルギー伝送モジュールによって行われてもよい。
【0021】
システム制御及び/又は処理ユニット5は、可動部材2からデータを受信し、そのタイムスタンプを修正するように構成され得る。可動部材2処理ユニット22の内部クロックがサイクル毎にリセットされる場合、データのタイムスタンプは時刻0秒から始まる。従って、システム制御及び/又は処理ユニット5は、同期信号Sが送信される時刻に対応する所定量を、好ましくは受信遅延を補償して、データのタイムスタンプに合計するように構成され得る。例えば、システム制御及び/又は処理ユニット5は、特定の可動部材2に対して2msで同期信号Sを送信してもよい。可動部材2から受信されるデータは、0秒から始まるタイムスタンプを有する。同期信号Sの送受信遅延は、10μsであってもよい。従って、システム制御部及び/又は処理部5は、受信したデータのタイムスタンプを、2ms+10μsのタイムスタンプに加算して補正し得る。
【0022】
このようにして、各可動部材2から遠隔で収集されたすべてのデータは、システム制御及び/又は処理ユニット5と時間的に同期される。
【0023】
所定位置は、可動部材2の動作領域の直上流の位置を備えてもよい。すなわち、可動部材2の内部クロックは、可動部材2が設計された自動化動作を開始する直前に調整又はリセットされてもよい。
【0024】
1つ又は複数の実施形態において、リニアモータシステムは、軌道1に配置され、可動部材2に電力を供給するために、例えば電気的及び/又は磁気的に可動部材2に結合可能な給電装置4を備える。
図1に描かれているように、給電装置4は、所定の給電領域において、例えば電気的及び/又は磁気的に、可動部材2に一時的に結合されてもよい。例えば、給電領域は、同期位置の上流であってもよい。給電装置4は、可動部材2に一時的に電気的/磁気的に結合可能な電気パルス発生器又は変圧器を備えてもよい。例えば、可動部材2は、給電領域を通過する間、静止した給電装置4に電気的及び/又は磁気的に結合されてもよい。
【0025】
1つ又は複数の実施形態では、
図2に示されるように、同期装置3は、光同期信号Sを送信するように構成された光信号送信器を備えてもよく、同期センサ20は、光同期信号を検出するように構成された光センサを備えてもよい。同期センサ20は、同期装置3によって送信された同期信号Sが同期センサ20の視野内に入るように配置できる。
【0026】
光学センサは、それぞれの可動部材2の表面2aに取り付けられてもよい。同期装置3は、軌道1に配置されてもよい。光信号送信器は、IR同期信号Sを送信するように構成されたIR送信器、例えばIRダイオードを備えてもよく、光センサは、IR同期信号を検出するように構成されたIR受信器を備えてもよい。
【0027】
光センサは、好ましくは10kHzと1MHzの間、より好ましくは20kHzと50kHzの間、さらに好ましくは38kHzの所定の搬送波周波数帯域幅を有する光(IR)同期信号Sを検出するように構成されてもよい。すなわち、光センサは、所定の帯域幅の信号のみを検出してもよい。したがって、光信号送信機は、所定の搬送波周波数帯域幅で同期信号Sを送信するように構成される。このような特徴によって、光センサは、同期信号Sに関する異なる信号に対してロバストであり、エラーを回避し得る。
【0028】
システム制御及び/又は処理ユニット5は、光(IR)送信機からなる同期装置3に結合され、同期装置3を駆動してもよい。例えば、システムは、例えばシステム制御及び/又は処理ユニット5に直接結合され、可動部材2が軌道1の所定の同期位置にあるときに検出する第1の検出センサ6を備えてもよい。システム制御及び/又は処理ユニット5は、同期位置における少なくとも1つの可動部材2の存在が検出されたときに、光送信器によって同期信号Sを送信するように構成されてもよい。
【0029】
代替的に、同期装置3は、光送信器に加えて、システム制御及び/又は処理ユニット5から、可動部材2が所定の同期位置p0に検出されたことを示すイネーブル信号(enable signal)を受信する高速リアルタイム通信モジュールを備えてもよい。同期装置3は、前記イネーブル信号が同期装置3によって受信されると、同期信号Sを送信するように構成され得る。
【0030】
従って、可動部材2の処理ユニット22は、光同期信号Sの受信後、次の瞬間、例えばマイクロ秒単位で、その内部クロックを調整、例えばリセットするように構成されており、同期信号Sの受信後、処理ユニット22によって受信されたデータは、その関数としてサンプリングされ、タイムスタンプされる。
【0031】
図3に示されるように、1つ又は複数の実施形態において、同期装置3は、給電装置4を備え、例えば、構成されてもよい。軌道1に結合された可動部材2は、それぞれ、電力供給装置4から電力を受け取り、可動部材2内の電子部品に再分配するように構成された電力供給モジュール26を備える。したがって、同期センサ20は、給電装置4と給電モジュール26との間の電力伝達の結果として同期信号Sを検出するように構成されている。すなわち、同期センサは、電力供給モジュール26に存在する電流の関数として同期信号Sを検出するように構成された電流センサを備えてもよい。例えば、給電装置は、給電モジュール26に配置された二次コイルに電流を誘導するように構成された一次コイルを含む変圧器を備えてもよい。このように、給電装置4は、給電装置4によって可動部材2が遷移するときに、可動部材2の給電モジュール26に電気的及び磁気的に結合するように構成されてもよい。
【0032】
1つ以上の実施形態において、給電装置4は、給電モジュール26に正弦波電流を誘導してもよい。例えば、電流センサを含む同期センサ20は、誘導された正弦波電流の最初の立ち上がりエッジを検出するように構成されてもよい。同期信号Sは、前記立ち上がりエッジの検出時に生成されてもよい。
【0033】
図4は、可動部材2と同期装置との同期動作の一例を示す図である。
図5は、リニアモータシステムにおいてやり取りされる信号の非限定的な例を示す図である。
【0034】
上述したように、1つ又は複数の実施形態において、同期信号Sは、可動部材2の周期における所定の位置p0及び所定の時間瞬間t0で送信される。このようにして、有利には、可動部材2は、リニアモータシステム内の可動部材2の同期のために、空間及び時間における正確な時点p0,t0の情報を受信してもよい。所定の位置p0は、処理ユニット22に送信されてもよく、処理ユニット22のメモリ内に記憶されてもよい。
【0035】
追加的又は代替的に、可動部材2は、例えば時間長Tを有する同期信号Sを受信するように構成され得る。すなわち、可動部材2が軌道1に沿って移動する間、同期信号Sは、所定の時間Tの間、可動部材2に送信され得る。
【0036】
システムは、可動部材2が第1の所定の同期位置p0にあるときを検出し、その結果として第1の検出信号D1をシステム処理ユニット5に送信するように構成された第1の検出センサ6を備えてもよい。システム制御及び/又は処理ユニット5は、第1の検出信号D1の受信の第1の瞬間t0に同期信号Sの送信を開始するように構成され得る。
【0037】
システムは、可動部材2が第2の所定位置p1にあるときを検出し、その結果として第2の検出信号D2をシステム処理ユニット5に送信するように構成された第2の検出センサ6を備えてもよい。システム制御及び/又は処理ユニット5は、第2の検出信号D1の受信の第2の瞬間t1において、同期信号Sの送信を中断、例えば終了又は停止するように構成され得る。
【0038】
第1所定位置p0と第2所定位置p1との間の距離Pは、予め定められてもよい。このような距離Pは、可動部材2の処理ユニット22のメモリに記憶されてもよい。これに代えて、距離Pを処理ユニット22に送信してもよい。
【0039】
処理ユニット22は、同期信号Sの結果として、内部クロックtCLKを所定の第1の時間瞬間tCLK0に調整するように構成されてもよく、例えば、処理ユニット22は、
図5に示されるように、同期信号Sの第1の受信時にクロックをリセットしてもよい。内部クロックはカウントを開始し、同期信号Sが終了する時間瞬間t1において、内部クロックの第2の時間瞬間tCLK1の値を記憶してもよい。
【0040】
処理ユニット22は、初速度v0をv0=P/(tCLK1-tCLK0)として計算するように構成されてもよい。有利には、このようにして、可動部材2の初速度も正確に計算し得る。このようにして、速度と位置の両方をより正確に測定し得る。
【0041】
一つ以上の実施形態では、同期装置3が給電装置4から構成される場合、同期信号Sの時間長Tは、
図6に示されるように、給電モジュール26に誘導される電流Iの結果であり得る。
【0042】
例えば、同期センサ20は、誘導電流Iの立ち上がりエッジを検出するように構成されてもよい。同期センサ20は、第1の立ち上がりエッジ、例えば検出された第1の立ち上がりエッジI1において、処理ユニット22への同期信号Sの送信を開始するように構成されてもよい。同期センサ20は、第2の立ち上がりエッジ、例えば検出された第4の立ち上がりエッジI4で、処理ユニット22への同期信号Sの送信を中断するように構成されてもよい。
【0043】
従って、電流センサは、電力供給モジュール26に存在する電流の関数として、例えば、電力供給モジュール26における電流Iの1つ以上の立ち上がりエッジI1、I4の関数として、同期信号Sを検出するように構成されてもよい。
【0044】
時間長さTは、可動部材2が時間インスタントt0,t1の間に移動する距離Pを示してもよい。距離Pは、可動部材2の処理ユニット22のメモリに記憶されてもよい。
【0045】
図7に示されるように、1つ又は複数の実施形態は、1つ又は複数の対象物80を形成するように構成された成形アセンブリ7に言及する。以下では、包装材料のチューブ8から出発して、注ぎ込み可能な製品、好ましくは注ぎ込み可能な食品を含む複数のパック80を形成し、密封するように構成された、包装アセンブリ7の非限定的な一例が示される。以下、包装アセンブリ7について言及するが、理解しやすく簡潔にするための単なる非限定的な例であることが理解される。包装アセンブリではない異なるタイプの成形アセンブリ7も存在し得る。以下に説明するすべての特徴は、たとえ包装アセンブリ7に関連していても、成形アセンブリ7により一般的に適用することができる。
【0046】
包装材料は多層構造(図示せず)を有し、繊維質材料、例えば、紙の層の両面をヒートシールプラスチック材料、例えば、ポリエチレン層で覆われている。
【0047】
UHT牛乳のような長期保存製品用の無菌パック80の場合、包装材料は、ガス及び光バリア材料の層、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを備え、ヒートシールプラスチック材料の層と重ね合わされ、さらに別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われ、後者は最終的に注ぎ込み可能な製品に接触するパック80の内側面を画定する。
【0048】
チューブ8は、包装材料のウェブ(図示せず)を長手方向に折り曲げて密封することにより、公知の方法で形成される。次いで、チューブ8は、パイプ(図示せず)により上方から注ぎ込み可能な製品で充填され、直線的に進む方向Xに沿って包装アセンブリ7を通って供給される。詳細には、チューブ8は、方向Xに平行な直線的な長手方向、例えば垂直軸に沿って延びる。
【0049】
成形アセンブリ7、例えば包装アセンブリ7は、前述したとおり、1つ又は複数の実施形態によるリニアモータシステムを備える。包装アセンブリ1は、
チューブ8のそれぞれの側方に、互いに間隔を隔てて配置され、チューブ8と協働するように構成された一対のコンベア70と、
軸Xに対して千鳥状に配置され、コンベヤ70の下方に配置される出口コンベヤ72と、
を備える。
【0050】
各コンベヤ70は、実質的に、無限軌道1と、1つのそれぞれの軌道1に結合され、1つのそれぞれの軌道1に沿って周期的に移動可能な、好ましくは可動部材である複数の可動部材2とを備える。各可動部材2は、それぞれのコンベヤ70の軌道1に沿って周期的にスライドするように構成される。複数の可動部材2は、使用時には、各軌道1に沿ってスライドする。
【0051】
成形アセンブリ、例えば包装アセンブリ7は、
チューブ8が(例えば直線状の)前進方向Xに沿ってその間に送り込まれる一対の無限軌道1と、
同期信号Sを送信するように構成された同期デバイス3と、
それぞれが1つのそれぞれの軌道1に可動に結合され、軌道1に沿って周期的に移動可能な一対の可動部材2と、
を備える。
【0052】
一対の可動部材2の各可動部材2は、チューブ8に向かって、前進方向Xに対して横方向に直線的に移動可能な各形成部材27と各シール部材28とからなり、連続するチューブ部分82に接触して周期的に協働し、各パック80の少なくとも対応するパック部分をそれぞれ形成しシールする。
【0053】
アセンブリ内の一対の可動部材2のうちの少なくとも1つの可動部材2は、同期信号Sを検出するように構成された同期センサ20と、同期センサ20に結合され、同期信号Sの関数としてその内部クロックを調整するように構成された処理ユニット22とを備える。
【0054】
図4に示されるように、2つの軌道1は、チューブ8の反対側に配置されたそれぞれの無限経路P、Qを画定する。より具体的には、経路P、Qは、
チューブ8が供給され、それに沿って可動部材2がチューブ8と協働する、好ましくは直線状のそれぞれの作動ブランチP1、Q1と、
可動部材2がチューブ8から切り離される方向に沿っている、それぞれの戻りブランチP2、Q2と、
を備える。
【0055】
この好ましい実施形態によれば、経路P、Qは実質的に楕円形である。
【0056】
使用時、それぞれの作動ブランチP1,Q1に沿って摺動するとき、各可動部材2は対応する可動部材2と協働し、すなわち可動部材2は2つずつ相互に協働し、作動ブランチP1,Q1に沿って摺動する間、互いに対向し、互いに協働し、かつチューブ8と協働する一対の可動部材2を画定する。
【0057】
各対の可動部材2は、チューブ8と協働して、
図4に示すように、一度に1つのパック80を周期的に形成して密封し、パック80を切断してチューブ8から分離するように構成されている。
【0058】
この目的のために、各可動部材2は、その一方の側面に、それぞれの作動ブランチP1、Q1に沿ってチューブ8と協働するように構成された成形部材27とシール部材28を備える。
【0059】
後述するように、成形部材27は、チューブ8のチューブ部分82とそれぞれ協働して、少なくとも対応するパック部分、より詳細には対応するパック80を形成するように構成される。
【0060】
この目的のために、各成形部材27は、それぞれの可動部材2によって、好ましくは可動式に取り付けられる。成形部材27は、好ましくは、C字形断面を呈し、壁270と一対の側方フラップ272とを備えるハーフシェルを備えてもよい。図示の実施形態では、フラップ272は壁270に移動可能に結合される。
【0061】
詳細には、フラップ270は、可動部材が操作枝P1,Q1に沿って移動するときに壁270の対向する側縁から突出し、そのような縁部にヒンジ結合される。
【0062】
使用時、各成形部材27のハーフシェルは、それぞれのパック80の少なくともパック部分を形成するように、チューブ部分82と順次かつ周期的に接触して協働するように構成される。
【0063】
より詳細には、各半ハーフシェルは、チューブ8に向かって、すなわちハーフシェルが形成しなければならないチューブ部分82に向かって、方向Xに対して横方向に、例えば直交方向に、直線的に移動可能である。
【0064】
各可動部材2は、方向Xに対して横方向に、例えば直交方向に直線移動可能な可動要素274を備え、この可動要素274は、それぞれのハーフシェルを担持する。
【0065】
シール部材28は、チューブ8と協働して、所定の等間隔で、方向Xに対して交差する連続する断面においてチューブ部分82をシールするように構成される。さらに、シール部材28は、チューブ8と協働して、断面においてパック80を切断し、パック80を互いに分離するように構成される。
【0066】
一方の側では、各シール部材28は、それぞれの経路P、Qに沿ってそれぞれの可動部材2の対応する形成部材27の下流側に取り付けられ、カウンターシール装置と、例えばナイフ(図示せず)等の取り出し可能な切断要素とを備える。他方では、各シール部材28は、それぞれの経路P、Qに沿ってそれぞれの可動部材2の対応する形成部材27の下流側に取り付けられ、シール装置と、カウンターシール装置と協働するように構成された対応するシール装置のナイフを受け入れるように適合されたシートとを備える。シーリング装置は、超音波、誘導又は誘導加熱シーリング装置を備えてもよい。
【0067】
図4に示すように、成形部材27及び封止部材28がそれぞれの操作ブランチP1,Q1に沿ってそれぞれの可動部材2によって前進させられると、それぞれのハーフシェル、シール装置及びカウンターシール装置は、
ハーフシェル、シール装置及びカウンターシール装置がそれぞれのチューブ部分82と協働して、それぞれのパック80を形成し、シールし、及び切断する閉鎖位置、すなわち作動位置と、
ハーフシェル、シール装置、カウンターシール装置がチューブ8から、又は形成されたパック80から取り外される開放位置、すなわちアイドル位置と、
の間を方向Xに直交する方向に沿って前後に移動する。
【0068】
ハーフシェルが作動(閉鎖)位置にあるとき、各ハーフシェルのフラップ272は、それぞれの壁270から乖離する位置から、壁270と実質的に直交する位置まで、それぞれのヒンジを中心に回転し、同じ組の対応する可動部材2によって運ばれ、チューブ8に接触する他方のハーフシェルのフラップ272に対向し、それぞれのパック80を形成する予定にあるそれぞれのチューブ部分82を完全に取り囲む。
【0069】
1つ又は複数の実施形態では、上述したとおり、1つ又は複数の可動部材2は、その上に取り付けられ、可動部材2又はその一部の移動を示すデータを送信するように構成された1つ又は複数のセンサ24、例えば位置検出器を備えてもよい。例えば、センサ24は、成形部材27及び/又はシール部材28に配置してもよい。例えば、センサ24は、可動部材2の可動部分、例えば、形成部材27のフラップ272、壁270、及び/又は可動要素274、及び/又は密封部材28の密封装置及び逆密封装置に配置してもよい。従って、センサ24のセンサデータタイムスタンプは、同期信号Sの関数として調整され得る。
【0070】
例えば、センサ24は、可動部材2の移動及び/又は可動部材2の第2の部分に対して相対運動を行うように構成された可動部材2の第1の部分の移動を検出するように構成され得る。
【0071】
1つ以上の実施形態において、センサ24は、
1つ以上の慣性センサ、好ましくは1つ以上の加速度センサ及び/又はジャイロスコープと、及び/又は、
互いに相対的に動くように構成された可動部材2の2つの異なる部分に配置されている、1つ又は複数の磁石と磁力計と、
を備えてもよい。
【0072】
1つ以上の実施形態において、同期装置3(
図4に図示せず)は軌道1に配置されてもよく、好ましくは、同期装置3は成形(例えば包装)アセンブリ7のフレームに取り付けられてもよい。
【0073】
同期装置3は、複数のパック80におけるパック80の各シールサイクルの開始時に、又は複数のパック80におけるパック80の各成形及びシールサイクルの開始時に、同期信号Sを送信するように構成してもよい。
【0074】
1つ又は複数の実施形態において、可動部材2に電力を供給するために、成形(例えば包装)アセンブリは、上述したように、給電装置4、例えば電気パルス発生器を備えてもよい。給電装置4は、軌道1に配置され、これに電力を供給するために、例えば一時的に、1つ以上の可動部材2に結合可能であってもよい。可動部材2は、所定の給電領域で給電装置4に結合するように構成されてもよい。
【0075】
1つ以上の実施形態は、上記のようなリニアモータシステムにおいて実施され得る方法に関するものである。本方法は、
1つ以上の実施形態によるリニアモータシステムを提供する、
同期装置3から同期信号Sを送信する、
同期センサ20によって同期信号Sを検出する、
同期信号Sの関数として、可動部材2の処理ユニット22の内部クロックを調整、例えばリセットする、
ことを備えてもよい。
【0076】
この方法は、同期信号Sが検出されたときに内部クロックを調整することを含んでもよく、すなわち、信号Sを検出するステップと内部クロックを調整するステップは、ほぼ同時に発生してもよい。
【0077】
この方法は、給電装置4を少なくとも1つの可動部材2に、例えば一時的に連結し、可動部材2に電力を供給してもよい。
【0078】
本方法は、
光信号送信機、好ましくはIR送信機を備える同期装置3によって光同期信号Sを送信する、
光センサ、好ましくはIR受信機を備える同期センサ20によって、光同期信号Sを検出する、
ことを備えてもよい。
【0079】
光同期信号Sは、所定の搬送波周波数帯域幅、好ましくは20~50kHz、より好ましくは38kHzを示してもよい。
【0080】
同期信号Sは所定の時間長Tを有してもよく、本方法は、時間長Tの関数として初速度v0を計算することを含んでもよい。
【0081】
本方法は、
第1の検出センサ6によって、第1の所定の同期位置p0における可動部材2の存在を検出する、
第1の同期位置p0における可動部材2の存在が検出されると、同期装置3によって同期信号Sを送信する、
ことを含んでもよい。
【0082】
本方法は、
第2の検出センサ6により、第2の所定の同期位置p1における可動部材2の存在を検出する、
第2の同期位置p0に可動部材2が存在することが検出されると、同期装置3によって同期信号Sの送信を中断、すなわち停止又は終了する、
ことを含んでもよい。
【0083】
本方法は、
給電装置3と可動部材2との間で、例えば給電モジュール26を介して電力を伝達する、
電力転送の結果として同期信号Sを検出する、及び/又は、
可動部材2内の電子部品に電力を再配分する、
ことを含んでもよい。
【0084】
例えば、電力伝送の結果として同期信号Sを検出するステップは、可動部材2の電力供給モジュール26に電流が存在するときを検出することを備えてもよい。
【0085】
本方法は、
センサ24によって可動部材2の動き及び/又はその部品の動きを検出する、例えば、互いに対して相対的に動く特定の要素の位置を検出し、可動部材2の要素の状態を検出する、
検出された動きをそれぞれのタイムスタンプと関連付ける、
同期信号Sの関数としてタイムスタンプを調整する、
ことを含んでもよい。
【0086】
1つ以上の実施形態において、本方法は、
一対のエンドレス軌道1の間にチューブ8を直線的な前進方向Xに沿って送る、
同期信号Sを送信する、
1つ以上の可動部材2を軌道1に移動可能に結合する、
可動部材2をそれぞれの軌道1に沿って周期的に移動させる、
同期信号Sを検出する、
同期信号Sの関数として、各可動部材2の処理ユニットの内部クロックを調整する、
各可動部材の成形部材27及びシール部材28を、前進方向Xに対して横方向に、チューブ8に向かって直線的に移動させる、
それぞれのパック80の少なくとも対応するパック部分を形成する、
それぞれのパック80の少なくとも対応するパック部分をシールする、
ことを含んでもよい。
【0087】
同期信号Sを送信及び検出するステップは、成形部材27及び封止部材28を直線的に移動させて成形及び封止を行うステップよりも、先に実行されてもよい。すなわち、同期信号Sは、複数のパック80におけるパック80の各封止サイクルの開始時、又は複数のパック80におけるパック80の各成形及び封止サイクルの開始時に送信及び検出されるように構成されてもよい。
【0088】
同期信号Sを送信するステップと検出するステップは、封止のステップと同時に行われてもよい。
【0089】
この方法は、例えば、リニアモータシステム又は成形(例えば包装)アセンブリ7における複数の可動部材2の各サイクルにおいて、
複数の同期信号S、例えば複数の可動部材2のそれぞれの可動部材2によって受信された複数の同期信号Sの各同期信号Sを送信する、
各可動部材2について、センサ24から、可動部材2の移動及び/又はその部分の移動を示すデータ、及びそれぞれの調整されたタイムスタンプを収集する、
各可動部材2のデータをシステム制御及び/又は処理ユニット5に送信する、
システム内のすべての可動部材2から受信したデータを、前記複数の同期信号Sの関数として同期させる、
ことを含んでもよい。
【0090】
1つ以上の実施形態において、本方法は、
リニアモータシステムの可動部材2の動作における異常、例えば、可動部材2の1つ以上の故障や不具合を検出する、
検出されたエラーを示すエラー信号を送信する、
ことを含んでもよい。
【国際調査報告】