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特表2024-531091アンダーディスプレイ指紋センサによるシームレス移行のためのスマートアルゴリズム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】アンダーディスプレイ指紋センサによるシームレス移行のためのスマートアルゴリズム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/10 20060101AFI20240822BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20240822BHJP
   G06V 40/13 20220101ALI20240822BHJP
   G06V 10/141 20220101ALI20240822BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
G09G5/10 B
G06F21/32
G06V40/13
G06V10/141
G09G5/00 550C
G09G5/00 510H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505382
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2024-03-26
(86)【国際出願番号】 US2021043860
(87)【国際公開番号】W WO2023009136
(87)【国際公開日】2023-02-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェン,チエン-フイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シン-ユ
【テーマコード(参考)】
5C182
【Fターム(参考)】
5C182AA02
5C182AA03
5C182BA06
5C182BA25
5C182BA29
5C182BA35
5C182BA37
5C182BA45
5C182BA47
5C182BA57
5C182BA68
5C182BA75
5C182BC22
5C182BC25
5C182BC26
5C182CA01
5C182CA11
5C182CA12
5C182CA36
5C182DA18
5C182DA25
5C182DA44
(57)【要約】
例示的な方法は、複数のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにDBVの範囲のために、第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含む。方法は、範囲を代表するタップポイントのために、第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することを含む。方法は、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することを含む。記憶することの後、デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、デフォルトガンマ値をオーバーライドし、ブライトネス値オフセットに基づいて、第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによってディスプレイ構成要素の一部を表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが実行する方法であって、
第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲を代表するDBVバンドのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記DBVバンドのために前記デバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含み、前記ガンマ値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定され、
前記方法は、
前記範囲を代表するタップポイントのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記タップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することをさらに含み、前記ブライトネス値オフセットは、前記ガンマ値オフセットが適用された後に、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定され、
前記方法は、
前記デバイスにおいておよび前記範囲のために、前記ガンマ値オフセットおよび前記ブライトネス値オフセットを記憶することをさらに含み、前記記憶することの後、前記デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、
前記ガンマ値オフセットに基づいて、前記範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、
前記ディスプレイ構成要素の一部を、前記一部におよび前記入力グレーレベルのために、前記ブライトネス値オフセットに基づいて前記第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されており、前記一部は、指紋認証部分とは異なる、コンピュータが実行する方法。
【請求項2】
前記デバイスからおよび前記範囲のために、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための前記測定された相対輝度値を決定するためにそれぞれの第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおける前記ディスプレイ構成要素の第1の輝度値および第2の輝度値を測定することと、
前記デバイスからおよび前記範囲のために、前記ガンマ値オフセットが適用された後、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための前記測定されたガンマ修正輝度値を決定するためにそれぞれの第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおける前記ディスプレイ構成要素のためのガンマ修正輝度値を測定することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記デバイスは、前記ディスプレイ構成要素の第2の部分を前記第2のブライトネスレベルにおいて動作させるように構成されており、前記第2の部分は、前記指紋認証トリガイベントに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ディスプレイ構成要素は、1つまたは複数の電磁パルスにおいて動作するように構成されており、前記デバイスは、前記指紋認証トリガイベントに応答して、前記ディスプレイ構成要素を初期数の電磁パルスから単一の電磁パルスへ移行させるように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ディスプレイブライトネス値は、バケットにグループ化されており、前記デバイスは、ガンマ修正曲線で構成されており、前記方法は、
各々のバケットのために、前記バケットに対応するDBVバンドのためのガンマ値オフセットに基づいて、リガンマ曲線を決定すること
をさらに含み、
所与のバケットに対応する所与の入力グレーレベルのための前記デフォルトガンマ値を前記オーバーライドすることは、前記所与のバケットに対応するリガンマ曲線に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルが、同じリガンマ曲線にマップする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルが、同じブライトネス値オフセットにマップする、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記デバイスは、複数のガンマ修正曲線で構成されており、それぞれのバケットに対応するリガンマ曲線は、同じガンマ修正曲線から決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記デバイスは、複数のガンマ修正曲線で構成されており、異なるバケットに対応するリガンマ曲線は、異なるガンマ修正曲線から決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記記憶することは、前記ガンマ値オフセットおよび前記ブライトネス値オフセットを前記デバイスのブートイメージに記憶することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
コンピュータが実行する方法であって、
第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびに前記ディスプレイ構成要素によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、指紋認証トリガイベントを検出することと、
前記指紋認証トリガイベントに基づいて、前記第2のブライトネスレベルにおいて動作するための前記グラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することと、
前記デバイスにおけるストレージからおよびディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することとを含み、前記ガンマ値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、前記ブライトネス値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、前記ガンマ修正輝度値は、前記ガンマ値オフセットを適用した後に測定されており、
前記方法は、
前記指紋認証トリガイベントに応答して、
前記ガンマ値オフセットに基づいて、前記入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、
前記ディスプレイ構成要素の第2の部分を、前記第2の部分に、前記ブライトネス値オフセットに基づいて前記第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させることを含む、コンピュータが実行する方法。
【請求項12】
前記ディスプレイ構成要素は、1つまたは複数の電磁パルスにおいて動作するように構成されており、前記ディスプレイ構成要素の前記移行は、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルおよび初期数の電磁パルスから単一の電磁パルスを有する前記第2のブライトネスレベルへ移行させること
をさらに含む、請求項11に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項13】
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させた後、前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することと、
前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することに応答して、前記ディスプレイ構成要素を前記第2のブライトネスレベルから前記第1のブライトネスレベルへ移行させることと
をさらに含む、請求項11に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項14】
指紋検出が行われたと判定することによって、前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出すること
をさらに含む、請求項13に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項15】
指紋検出を行うためのしきい値時間が経過したと判定することによって、前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出すること
をさらに含む、請求項14に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項16】
前記第2のブライトネスレベルは、少なくとも800nitである、請求項11に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項17】
前記第1のブライトネスレベルは、0~500nitの範囲にわたる、請求項11に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項18】
前記ディスプレイ構成要素は、複数のカラーチャネルを有し、前記デフォルトガンマ値は、前記複数のカラーチャネルのためのそれぞれのレジスタ値を含み、前記ガンマ値オフセットは、前記デフォルトガンマ値の前記レジスタ値のうちの少なくとも1つに対するオフセットを含む、請求項11に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項19】
前記複数のカラーチャネルは、赤、緑および青(RGB)カラーチャネルを含む、請求項18に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項20】
システムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
データストレージと、を備え、前記データストレージにはコンピュータ実行可能命令が記憶されており、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記システムに、
第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲を代表するDBVバンドのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記DBVバンドのために前記デバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定するオペレーションを行わせ、
前記ガンマ値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定され、
前記コンピュータ実行可能命令は、
前記範囲を代表するタップポイントのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記タップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定するオペレーションをさらに行わせ、
前記ブライトネス値オフセットは、前記ガンマ値オフセットが適用された後に、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定され、
前記コンピュータ実行可能命令は、
前記デバイスにおいておよび前記範囲のために、前記ガンマ値オフセットおよび前記ブライトネス値オフセットを記憶するオペレーションをさらに行わせ、
前記記憶するオペレーションの後、前記デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、
前記ガンマ値オフセットに基づいて、前記範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、
前記ディスプレイ構成要素の一部を、前記一部に対しておよび前記入力グレーレベルのために、前記ブライトネス値オフセットに基づいて前記第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されている、
システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
ディスプレイブライトネスレベルは、コンピューティングデバイスのディスプレイスクリーンから発する光の認識される強度を指す場合がある。ディスプレイブライトネスモードは、ブライトネスレベルの範囲を指す場合がある。例えば、通常モードは、0~500カンデラ毎平方メートルのブライトネスレベルに対応する場合があり、高ブライトネスモードは、800~900カンデラ毎平方メートルのブライトネスレベルに対応する場合がある。異なるブライトネスレベルは、異なる電力使用を必要とし、異なるユーザエクスペリエンスにつながる場合がある。時には、コンピューティングデバイスは、ディスプレイスクリーンのための複数のブライトネスモード間で移行することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
概要
本開示は、一般に、コンピューティングデバイスのディスプレイ構成要素に関する。ディスプレイ構成要素は、複数のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されてよい。1つまたは複数のトリガイベントに応じて、コンピューティングデバイスの制御装置は、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させてよい。例えば、ディスプレイスクリーンを使用して指紋を認証するとき、コンピューティングデバイスは、通常モードから高ブライトネスモードへ移行してよく、認証が行われた後、コンピューティングデバイスは、再び通常モードへ移行してよい。ディスプレイ構成要素の異なる部分のブライトネスは、指紋を認証するときに調整されてよい。
【0003】
第1の態様において、コンピュータが実行する方法が提供される。方法は、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲を代表するDBVバンドのために、第2のブライトネスレベルにおけるDBVバンドのためにデバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含み、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定される。方法は、範囲を代表するタップポイントのために、第2のブライトネスレベルにおけるタップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することも含み、ブライトネス値オフセットは、ガンマ値オフセットが適用された後に、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定される。方法は、デバイスにおいておよび範囲のために、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することをさらに含み、記憶の後、デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の一部を、その一部におよび入力グレーレベルのために、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されており、一部は、指紋認証部分とは異なる。
【0004】
第2の態様において、システムが提供される。システムは、1つまたは複数のプロセッサを含んでよい。システムは、データストレージも含んでよく、データストレージにはコンピュータ実行可能命令が記憶されており、コンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、システムにオペレーションを行わせる。オペレーションは、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにDBVの範囲を代表するディスプレイブライトネス値(DBV)バンドのために、第2のブライトネスレベルにおけるDBVバンドのためにデバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定される。オペレーションは、範囲を代表するタップポイントのために、第2のブライトネスレベルにおけるタップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することをさらに含んでよく、ブライトネス値オフセットは、ガンマ値オフセットが適用された後に、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定される。オペレーションは、デバイスにおいておよび範囲のために、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することも含んでよく、記憶の後、デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の一部を、その一部に対しておよび入力グレーレベルのために、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されている。
【0005】
第3の態様において、デバイスが提供される。デバイスは、オペレーションを実行するために動作可能な1つまたは複数のプロセッサを含む。オペレーションは、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにDBVの範囲を代表するディスプレイブライトネス値(DBV)バンドのために、第2のブライトネスレベルにおけるDBVバンドのためにデバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定される。オペレーションは、範囲を代表するタップポイントのために、第2のブライトネスレベルにおけるタップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することをさらに含んでよく、ブライトネス値オフセットは、ガンマ値オフセットが適用された後に、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定される。オペレーションは、デバイスにおいておよび範囲のために、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することも含んでよく、記憶の後、デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の一部を、その一部に対しておよび入力グレーレベルのために、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されている。
【0006】
第4の態様において、製品が提供される。製品は、非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよく、非一時的コンピュータ可読媒体にはプログラム命令が記憶されており、プログラム命令は、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスにオペレーションを行わせる。オペレーションは、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにDBVの範囲を代表するディスプレイブライトネス値(DBV)バンドのために、第2のブライトネスレベルにおけるDBVバンドのためにデバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定される。オペレーションは、範囲を代表するタップポイントのために、第2のブライトネスレベルにおけるタップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することをさらに含んでよく、ブライトネス値オフセットは、ガンマ値オフセットが適用された後に、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定される。オペレーションは、デバイスにおいておよび範囲のために、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することも含んでよく、記憶の後、デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の一部を、その一部に対しておよび入力グレーレベルのために、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されている。
【0007】
第5の態様において、コンピュータが実行する方法が提供される。方法は、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイ構成要素によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、指紋認証トリガイベントを検出することを含んでよい。方法は、指紋認証トリガイベントに基づいて、第2のブライトネスレベルにおいて動作するためのグラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することをさらに含んでよい。方法は、デバイスにおけるストレージからおよびディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することも含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、ブライトネス値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、ガンマ修正輝度値は、ガンマ値オフセットを適用した後に測定されている。方法は、加えて、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の第2の部分を、第2の部分に、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させることを含んでよい。
【0008】
第6の態様において、システムが提供される。システムは、1つまたは複数のプロセッサを含んでよい。システムは、データストレージも含んでよく、データストレージにはコンピュータ実行可能命令が記憶されており、コンピュータ実行可能命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、システムにオペレーションを実行させる。オペレーションは、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイ構成要素によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、指紋認証トリガイベントを検出することを含んでよい。オペレーションは、指紋認証トリガイベントに基づいて、第2のブライトネスレベルにおいて動作するためのグラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することをさらに含んでよい。オペレーションは、デバイスにおけるストレージからおよびディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することも含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、ブライトネス値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、ガンマ修正輝度値は、ガンマ値オフセットを適用した後に測定されている。オペレーションは、加えて、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の第2の部分を、第2の部分に、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させることを含んでよい。
【0009】
第7の態様において、デバイスが提供される。デバイスは、オペレーションを実行するために動作可能な1つまたは複数のプロセッサを含む。オペレーションは、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイ構成要素によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、指紋認証トリガイベントを検出することを含んでよい。オペレーションは、指紋認証トリガイベントに基づいて、第2のブライトネスレベルにおいて動作するためのグラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することをさらに含んでよい。オペレーションは、デバイスにおけるストレージからおよびディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することも含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、ブライトネス値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、ガンマ修正輝度値は、ガンマ値オフセットを適用した後に測定されている。オペレーションは、加えて、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の第2の部分を、第2の部分に、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させることを含んでよい。
【0010】
第8の態様において、製品が提供される。製品は、非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよく、非一時的コンピュータ可読媒体には、プログラム命令が記憶されており、プログラム命令は、コンピューティングデバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスにオペレーションを実行させる。オペレーションは、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイ構成要素によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、指紋認証トリガイベントを検出することを含んでよい。オペレーションは、指紋認証トリガイベントに基づいて、第2のブライトネスレベルにおいて動作するためのグラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することをさらに含んでよい。オペレーションは、デバイスにおけるストレージからおよびディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することも含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、ブライトネス値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、ガンマ修正輝度値は、ガンマ値オフセットを適用した後に測定されている。オペレーションは、加えて、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の第2の部分を、第2の部分に、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させることを含んでよい。
【0011】
他の態様、実施形態および実装が、適切である場合に添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明を読むことによって当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】例示的な実施形態によるコンピューティングデバイスを示す図である。
図2】例示的な実施形態による、例示的なガンマ曲線を示すグラフである。
図3】例示的な実施形態による、コンピューティングデバイスと環境との関係を示す図である。
図4】例示的な実施形態による、デバイスと、2つのブライトネスモードにおけるディスプレイ輝度対グレーレベルを示すグラフとを示す図である。
図5】例示的な実施形態による、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを示す表である。
図6】例示的な実施形態による、例示的なタップポイントにおける相対輝度対グレーレベルを示すグラフである。
図7】例示的な実施形態による、ガンマ値オフセットを示す表である。
図8】例示的な実施形態による、輝度デルタ対グレーレベルを示すグラフである。
図9】例示的な実施形態による、例示的なタップポイントにおける絶対輝度デルタ対グレーレベルを示すグラフである。
図10】例示的な実施形態による、別の例示的なタップポイントにおける絶対輝度デルタ対グレーレベルを示すグラフである。
図11】例示的な実施形態による方法を示す図である。
図12】例示的な実施形態による別の方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
例示的な方法、デバイスおよびシステムが、本明細書に説明されている。「例」および「例示的」という単語は、本明細書において「例、インスタンス、または実例として働くこと」を意味するために使用されていることを理解されたい。「例」または「例示的」であるとして本明細書に説明されているあらゆる実施形態または特徴は、必ずしも他の実施形態または特徴よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。本明細書において提示された主題の範囲から逸脱することなく、その他の実施形態を利用することができ、その他の変更を加えることができる。
【0014】
したがって、本明細書に説明された例示的な実施形態は、限定することを意図していない。本明細書に一般的に説明され、また図面に示された本開示の態様は、広範囲の様々な異なる構成において配置、代用、結合、分離、および設計されることができ、これらの構成は全て本明細書において検討されている。
【0015】
さらに、文脈が別段に示唆しない限り、各々の図面に示された特徴は、互いに組み合わせて使用されてよい。したがって、図面は、各々の実施形態のために全ての示された特徴が必要であるわけではないという理解と共に、1つまたは複数の全般的な実施形態の構成要素態様として一般的に見なされるべきである。
【0016】
I.概要
アンダーディスプレイ指紋センサ(UDFPS)は、コンピューティングデバイスのディスプレイ構成要素の下に積層させられた光センサである。指紋認証中にセンサが動作するために、ディスプレイ構成要素によって放射された光は、認証されるべき指からセンサへ反射される。一般的に、ディスプレイ構成要素は、低ブライトネスレベルに対応する通常モードにおいて動作してよい。ブライトネスレベルは、カンデラ毎平方メートル値またはnitとして測定することができる。したがって、ディスプレイ構成要素は、500nit以下に対応する通常モードにおいて動作してよい。しかしながら、指紋を認証するときには、ディスプレイ構成要素のための高ブライトネスモードが望ましい場合がある。例えば、信号対雑音比(SNR)要求を満たすために、ディスプレイ構成要素は、900nit以上で動作させられる必要がある場合がある。しかしながら、通常モードから高ブライトネスモードへの変更は、ちらつきなどの光学的欠陥を生じる可能性もある。
【0017】
光学特性は、通常モードと高ブライトネスモードとで異なる場合がある。特に、ディスプレイ構成要素の輝度および色は、通常モードと高ブライトネスモードとで異なる場合がある。ディスプレイ構成要素が通常モードから高ブライトネスモードへ(およびその逆へ)切り替わるとき、この光学的違いは、ディスプレイ構成要素上の光学的欠陥として現れる場合がある。その結果、光学的欠陥は、非常に顕著となり、ユーザの経験にとって有害となり得る。
【0018】
これらの問題のうちの幾つかは、指紋認証が行われているディスプレイ構成要素の部分と、指紋認証が行われていない部分とに基づいて、ブライトネスモード移行を調整することによって解決される場合がある。一般的に、ディスプレイが複数の周波数をサポートするために、複数のパルス幅変調(PWM)が必要とされる場合がある。しかしながら、指紋認証が行われている部分において1つのPWMをサポートし、指紋認証が行われていない部分において異なるPWMをサポートすることは不可能である。また、例えば、UDFPSに関連した第1のタイミングメカニズムが、PWMのドライバに関連した第2のタイミングメカニズムと整合させられることが望ましい場合がある。例えば、第1のタイミングメカニズムと第2のタイミングメカニズムとの間の不一致は、正確な指紋認証を得るときのエラーにつながり得る。また、例えば、SNRは、1つのPWMによってより高くなり得、これにより、いつ指紋認証が行われるかを決定する精度を高め、これにより、認証におけるエラーを減じる。
【0019】
したがって、指紋認証のためのディスプレイ構成要素を移行させる際、複数のPWMをサポートする第1の状態から1つのPWMをサポートする第2の状態へディスプレイ構成要素を移行させることが望ましい場合がある。しかしながら、ディスプレイ構成要素の光学特性は、第1の状態と第2の状態とで異なる場合がある。したがって、ディスプレイ構成要素を第1の状態から第2の状態へ移行させる際、それぞれの光学特性におけるこのような違いは、視覚的な移行光学的欠陥として現れる場合がある。
【0020】
本明細書で説明される幾つかの技術は、ブライトネスモード移行を動的に調整することによってこれらの問題を解決する。特に、コンピューティングデバイスは、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ディスプレイ構成要素の第2の部分を、第2の部分に、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させてよい。
【0021】
本明細書に説明された技術を用いることによって、あらゆる光学的欠陥を低減または排除しながら、複数のPWMをサポートすることができ、複数のブライトネスレベルを利用することができる。その他の利点も検討されており、本明細書における議論から認識されるであろう。
【0022】
II.例示的なデバイス
図1は、例示的な実施形態によるコンピューティングデバイス100を示す。コンピューティングデバイス100は、ディスプレイ構成要素110、ガンマ回路120、1つまたは複数の周囲光センサ130、1つまたは複数のアンダーディスプレイ指紋センサ140、1つまたは複数のその他のセンサ150、ネットワークインターフェース160、制御装置170、値オフセット回路180、およびパルス変調回路190を含む。幾つかの例において、コンピューティングデバイス100は、デスクトップデバイス、サーバデバイス、またはモバイルデバイスの形態を取ってよい。コンピューティングデバイス100は、環境と相互作用するように構成されてよい。例えば、コンピューティングデバイス100は、コンピューティングデバイス100の周囲の環境から指紋情報を取得してよい。また、例えば、コンピューティングデバイス100は、コンピューティングデバイス100の周囲の環境に関連した環境状態測定値(例えば、周囲光測定値など)を取得してよい。
【0023】
ディスプレイ構成要素110は、1つまたは複数のスクリーン(タッチスクリーンを含む)、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、デジタルライトプロセシング(DLP)技術を用いるディスプレイ、および/またはその他の類似の技術によってユーザに出力信号を提供するように構成されてよい。ディスプレイ構成要素110は、スピーカ、スピーカジャック、オーディオ出力ポート、オーディオ出力デバイス、イヤホン、および/またはその他の類似のデバイスなどによって、可聴出力を生成するように構成されてもよい。ディスプレイ構成要素110は、さらに、タッチおよび/もしくはコンピューティングデバイス100との物理的接触によって検出可能な振動ならびに/またはその他の出力などの、触覚出力を生成することができる1つまたは複数の触覚構成要素を備えて構成されてよい。
【0024】
例示的な実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、所与のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されている。ブライトネスレベルは、ディスプレイ構成要素によって行われているオペレーションに対応してよい。例えば、UDFPSが作動させられるとき、ディスプレイ構成要素110は、800または900nitに対応する高ブライトネスモード(HBM)において動作してよい。例示的な実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、低環境光強度に対応するために2nitに対応する低ブライトネスモードにおいて動作してよい。幾つかのその他の例において、ディスプレイ構成要素110は、500nitに対応する通常ブライトネスモードにおいて動作してよい。幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、通常ブライトネスモードにおいて動作してよいが、ディスプレイブライトネスを局所的に高ブライトネスモード、例えば、800nit超に上昇させてよい。このようなモードは、本明細書ではローカル高ブライトネスモード(LHBM)と呼ばれる場合がある。
【0025】
ある実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、画像を生成するために複数のカラーチャネルを利用するカラーディスプレイであってよい。例えば、ディスプレイ構成要素110は、可能性の中でも特に、赤、緑および青(RGB)カラーチャネル、またはシアン、マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK)カラーチャネルを利用してよい。以下でさらに説明するように、ガンマ回路120は、ディスプレイ構成要素110の各々のカラーチャネルのためのガンマ特性を調整してよい。
【0026】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、複数の行および列を画定する画素配列に配置された複数の画素を含んでよい。例えば、ディスプレイ構成要素110が1024×600の解像度を有する場合、配列の各々の列は、600画素を含んでよく、配列の各々の行は、画素の1024のグループを含んでよく、各々のグループは、赤、青および緑の画素を含み、したがって、合計で一行当たり3072の画素となる。例示的な実施形態において、特定の画素の色は、画素上に配置されたカラーフィルタに依存してよい。
【0027】
例示的な実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、制御装置170から画像データを受信し、対応して、画像データを表示するためにその画素配列に信号を送信してよい。ディスプレイ構成要素110に画像データを送信するために、制御装置170は、まずデジタル画像を数値データに変換してよく、この数値データがディスプレイ構成要素110によって解釈されることができる。例えば、デジタル画像は、ディスプレイ構成要素110のそれぞれの画素に対応する様々な画像画素を含んでよい。デジタル画像の各々の画素は、特定のスポットにおけるデジタル画像の輝度(例えば、ブライトネスまたは暗さ)を表す数値を有してよい。これらの数値は、「グレーレベル」と呼ばれてよい。グレーレベルの数は、数値を表すために使用されるビットの数に依存してよい。例えば、数値を表すために8ビットが使用される場合、ディスプレイ構成要素110は、256のグレーレベルを提供してよく、0の数値が完全な黒に対応し、255の数値が完全な白に対応する。より具体的な例として、制御装置170は、ディスプレイ構成要素110に24ビットを含むデジタル画像ストリームを提供してよく、8ビットは、画素グループの赤、緑および青色チャネルの各々のためのグレーレベルに対応する。
【0028】
幾つかのケースにおいて、ディスプレイ構成要素110によって表示される画像の輝度特性は、ユーザによって認識されたときに不正確に描写される場合がある。このような不正確さは、人間の目の非線形応答から生じる場合があり、ユーザの視点からディスプレイ構成要素110に色/輝度の不正確な描写を生じる可能性がある。このような不正確さを補償するために、コンピューティングデバイス100は、ガンマ回路120を使用することができる。
【0029】
ガンマ回路120は、ディスプレイ構成要素110に画像を表示するときに生じる不正確さを補償することができる回路を含んでよい。これを行うために、ガンマ回路は、1つまたは複数のガンマ曲線/表を記憶するためのメモリを含んでよい。各々の曲線/表における値は、入力グレーレベルの範囲にわたってディスプレイ構成要素110の透過率感度に基づいて決定されてよい。
【0030】
説明的な例として、図2は、様々なガンマ曲線を含むグラフ200を示す。各々のガンマ曲線は、ディスプレイブライトネス値(DBV)バンドに対応してよい。特定のDBVバンド(およびひいては特定のガンマ曲線)の使用は、ユーザ入力に基づいてよい。例えば、ユーザは、恐らくブライトネス調整バーと相互作用することによって、ディスプレイ構成要素110のための最大ブライトネスを選択してよい。最大ブライトネスに基づいて、ディスプレイ構成要素110は、画像を表示するときに生じる不正確さを補償するために、対応するDBVバンド(およびひいては対応するガンマ曲線)を選択してよい。
【0031】
グラフ200に示されているように、各々のガンマ曲線は、入力グレーレベル(x軸)と、ディスプレイ構成要素110に表示された視認可能な画像の輝度(y軸)との関係を含む。これらの関係は、非線形である。例えば、バンド7において、200の入力グレーレベルは、300nitの輝度値に対応する。その結果、入力グレーレベルを調整するためにガンマ曲線を使用することによって、ディスプレイ構成要素110に表示される画像は、非線形の輝度対入力グレーレベル関係を示す場合がある。しかしながら、ユーザによって見られたとき、人間の目の反応は、ユーザに、表示された画像を輝度と入力グレーレベルとの線形の関係を有するものとして認識させる場合がある。したがって、ガンマ曲線を使用することによって、ディスプレイ構成要素110は、入力グレーレベルおよび輝度に関して概して線形の関係を有するものとしてユーザによって認識され得る画像を生成することができる。
【0032】
再び図1を参照すると、周囲光センサ130は、コンピューティングデバイス100の環境(例えば、コンピューティングデバイス100の1メートル(m)以内、5m以内、または10m以内)から光を受信するように構成されてよい。周囲光センサ130は、1つまたは複数の単一光子アバランシェ検出器(SPAD)、アバランシェフォトダイオード(APD)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)検出器、および/または電荷結合素子(CCD)を含んでよい。例えば、周囲光センサ130は、1550ナノメートル(nm)付近の波長における光を検出するように構成されたヒ化インジウムガリウム(InGaAs)APDを含んでよい。その他のタイプの周囲光センサ130が可能であり、本明細書において検討されている。
【0033】
幾つかの実施形態において、周囲光センサ130は、一次元配列または二次元配列に配置された複数の光検出器素子を含んでよい。例えば、周囲光センサ130は、単一の列に配置された16の検出器素子を含んでよい(例えば、線形配列)。検出器素子は、主軸に沿って配置されることができるか、または少なくとも主軸に対して平行であることができる。
【0034】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス100は、1つまたは複数の指紋センサ140を含むことができる。幾つかの実施形態において、指紋センサ140は、指の画像を取ることができる1つまたは複数の画像取込デバイスを含んでよい。指紋センサ140は、指紋を認証するために利用される。1つまたは複数の画像取込デバイスによって取り込まれた指の画像は、認証目的のために、記憶された画像と比較される。SNR要求を満たすために指を十分に照明するために、高ブライトネスレベルが一般的に必要とされる。ディスプレイ構成要素110からの光は、指から指紋センサ140へ反射される。一般的に、指紋センサ140は、タイミングメカニズムに関連している。幾つかの実施形態において、指紋センサ140は、時間しきい値と共に構成されており、この時間しきい値内で認証プロセスが完了されなければならない。認証プロセスが時間しきい値内で完了されない場合、認証プロセスは失敗する。幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、指紋を再認証することを試みてよい。このような反復する認証プロセスは、高い電力消費を生じる可能性があり、コンピューティングデバイス100のユーザに認識可能な光学的欠陥を生じる可能性がある。
【0035】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス100は、1つまたは複数のその他のセンサ150を含むことができる。その他のセンサ150は、コンピューティングデバイス100内の条件および/またはコンピューティングデバイス100の環境(例えば、コンピューティングデバイス100の1m以内、5m以内、または10m以内)の条件を測定し、これらの条件についてのデータを提供するように構成されることができる。例えば、その他のセンサ150は、(i)これらに限定されないが、コンピューティングデバイス100の温度を測定するための温度計、コンピューティングデバイス100の1つまたは複数のバッテリの電力を測定するためのバッテリセンサ、および/またはコンピューティングデバイス100の条件を測定するその他のセンサなどの、コンピューティングデバイス100についてのデータを得るためのセンサ、(ii)これらに限定されないが、識別センサが、無線周波数識別(RFID)タグ、バーコード、クイックレスポンス(QR)コード、ならびに/または読み取られるように構成されたその他のデバイスおよび/もしくはオブジェクトなどの識別子を読み取り、少なくとも識別情報を提供するように構成されることができる、RFIDリーダ、近接センサ、一次元バーコードリーダ、二次元バーコード(例えば、QRコード(登録商標))リーダ、および/もしくはレーザトラッカなどの、その他のオブジェクトならびに/またはデバイスを識別するための識別センサ、(iii)これらに限定されないが、傾斜センサ、ジャイロスコープ、加速度計、ドップラーセンサ、全地球測位システム(GPS)デバイス、ソナーセンサ、レーダーデバイス、レーザ変位センサ、および/またはコンパスなどの、コンピューティングデバイス100の位置および/または動きを測定するためのセンサ、(iv)これらに限定されないが、赤外線センサ、光センサ、バイオセンサ、容量センサ、タッチセンサ、温度センサ、ワイヤレスセンサ、無線センサ、動作センサ、近接センサ、レーダー受信機、マイクロフォン、サウンドセンサ、超音波センサ、および/または煙センサなどの、コンピューティングデバイス100の環境を示すデータを得るための環境センサ、および/または(v)これらに限定されないが、1つまたは複数の次元における力、トルク、グラウンド力、摩擦を測定する1つまたは複数のセンサ、ならびに/またはZMPおよび/もしくはZMPの位置を識別するゼロモーメントポイント(ZMP)センサなどの、コンピューティングデバイス100について作用する1つまたは複数の力(例えば、慣性力および/または重力)を測定するための力センサ、のうちの1つまたは複数を含むことができる。その他のセンサ150の多くのその他の例も可能である。
【0036】
周囲光センサ130、指紋センサ140、およびその他のセンサ150から収集されたデータは、制御装置170へ通信されてよく、制御装置170は、1つまたは複数の動作を行うためにデータを使用してよい。
【0037】
ネットワークインターフェース160は、ネットワークを介して通信するように構成可能な1つまたは複数の無線インターフェースおよび/または有線インターフェースを含むことができる。無線インターフェースは、Bluetooth(商標)トランシーバ、Zigbee(登録商標)トランシーバ、Wi-Fi(商標)トランシーバ、WiMAX(商標)トランシーバ、および/または無線ネットワークを介して通信するように構成可能なその他の類似のタイプの無線トランシーバなどの、1つまたは複数の無線送信機、受信機、および/またはトランシーバを含むことができる。有線インターフェースは、イーサネットトランシーバ、ユニバーサルシリアルバス(USB)トランシーバ、またはツイストペア線、同軸ケーブル、光ファイバリンクもしくは有線ネットワークへの類似の物理的接続を介して通信するように構成可能な類似のトランシーバなどの、1つまたは複数の有線送信機、受信機、および/またはトランシーバを含むことができる。
【0038】
幾つかの実施形態において、ネットワークインターフェース160は、信頼できる、安全なおよび/または認証された通信を提供するように構成されることができる。本明細書において説明された各々の通信のために、信頼できる通信(例えば、保証されたメッセージ送達)を容易にするための情報が、恐らくメッセージヘッダおよび/またはフッタ(例えば、パケット/メッセージ順序付け情報、封入ヘッダおよび/もしくはフッタ、サイズ/時間情報、ならびに周期的冗長検査(CRC)および/もしくはパリティ検査値などの送信検証情報)の一部として、提供されることができる。通信は、これらに限定されないが、データ暗号化規格(DES)、高度暗号化規格(AES)、リベスト-シャミア-エイドルマン(RSA)アルゴリズム、ディフィ-ヘルマンアルゴリズム、セキュアソケットレイヤ(SSL)もしくはトランスポートレイヤセキュリティ(TLS)などのセキュアソケットプロトコル、および/またはデジタルシグネチャアルゴリズム(DSA)などの、1つまたは複数の暗号プロトコルおよび/またはアルゴリズムを使用してセキュアにされる(例えば、コード化または暗号化)および/または解読/復号されることができる。通信をセキュアにする(次いで、解読/復号する)ために、その他の暗号プロトコルおよび/またはアルゴリズムも使用することができるまたは本明細書に列挙されたものに加えて使用することができる。
【0039】
制御装置170は、1つまたは複数のプロセッサ172およびメモリ174を含んでよい。プロセッサ172は、1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/または1つまたは複数の専用プロセッサ(例えば、ディスプレイドライバ集積回路(DDIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、テンソルプロセシングユニット(TPU)、グラフィックスプロセシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)など)を含むことができる。プロセッサ172は、メモリ174に含まれたコンピュータ可読命令および/または本明細書において説明されているその他の命令を実行するように構成されてよい。
【0040】
メモリ174は、プロセッサ172によって読み取るおよび/またはアクセスすることができる1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含んでよい。1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ172のうちの少なくとも1つと全体的にまたは部分的に一体化されることができる、光学的、磁気的、有機もしくはその他のメモリまたはディスクストレージなどの、揮発性および/または不揮発性記憶構成要素を含むことができる。幾つかの例において、メモリ174は、1つの物理的デバイス(例えば、1つの光学的、磁気的、有機もしくはその他のメモリまたはディスクストレージユニット)を使用して実装することができるのに対し、その他の例では、メモリ174は、2つ以上の物理的デバイスを使用して実装することができる。
【0041】
例示的な実施形態において、プロセッサ172は、オペレーションを実行するためにメモリ174に記憶された命令を実行するように構成されている。
【0042】
オペレーションは、ディスプレイ構成要素110によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素110を有するコンピューティングデバイス100のために、指紋認証トリガイベントを検出することを含んでよい。例えば、ディスプレイ構成要素110は、500nitの通常ブライトネスモードにおいて動作していてよい。幾つかの実施形態において、指紋認証トリガイベントは、ユーザと、ディスプレイ構成要素110によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースとの間の物理的相互作用を含む。
【0043】
オペレーションは、指紋認証トリガイベントに基づいて、第2のブライトネスレベル(例えば、900nitの高ブライトネスモード)において動作するようにグラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することも含んでよい。
【0044】
幾つかの実施形態において、通常モードまたは高ブライトネスモードのためのブライトネス値は、相対値であることができる。例えば、ブライトネス値は、ディスプレイ構成要素110のための合計可能ブライトネスの割合(例えば、45%または55%)であってよい。幾つかの実施形態において、ブライトネス値は、絶対値であってよい。例えば、ブライトネス値は、カンデラ毎平方メートル値またはnit(例えば、60nitまたは80nit)で表される値であってよい。
【0045】
オペレーションは、さらに、コンピューティングデバイス100におけるストレージ(例えば、メモリ174)から、ディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することを含んでよく、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、ブライトネス値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、ガンマ修正輝度値は、ガンマ値オフセットを適用した後に測定されている。
【0046】
オペレーションは、さらに、指紋認証トリガイベントに応答して、ディスプレイ構成要素110を第1のブライトネスレベル(例えば、通常ブライトネスモード)から第2のブライトネスレベル(高ブライトネスモード)へ移行させることを含んでよい。例えば、制御装置170は、ディスプレイ構成要素110を500nitブライトネスレベルから900nitブライトネスレベルへ移行させてよい。オペレーションは、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、第2の部分に、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによってディスプレイ構成要素の第2の部分を表示することも含んでよい。
【0047】
値オフセット回路180は、本明細書において説明されたガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットをディスプレイ構成要素110に適用することができる回路を含んでよい。これを行うために、値オフセット回路180は、1つまたは複数のガンマ曲線/ルックアップテーブルを記憶するためのメモリを含んでよい。各々の曲線/ルックアップテーブルにおける値は、入力グレーレベルの範囲にわたるディスプレイ構成要素110の透過率感度に基づいて決定されてよい。
【0048】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、複数のカラーチャネルを含んでよい。デフォルトガンマ値は、複数のカラーチャネルのためのそれぞれのレジスタ値を含んでよく、ガンマ値オフセットは、デフォルトガンマ値のレジスタ値のうちの少なくとも1つに対するオフセットを含んでよい。このような実施形態において、複数のカラーチャネルは、赤、緑および青(RGB)カラーチャネルを含んでよい。
【0049】
タップポイントのガンマ値およびブライトネス値を修正するために、幾つかの実装は、値オフセット回路180において1つまたは複数のレジスタ値を変更することを含む。例えば、値オフセット回路180は、以下で説明されるように図5の表500における各々のタップポイントのためのハードウェアレジスタのセットを含むことができる。値オフセット回路180は、制御装置170によってディスプレイ構成要素110へ送信された入力グレーレベル信号を変更するためにこれらのレジスタにおける値を使用することができる。一般的に言えば、所与のタップポイントのためのハードウェアレジスタの数は、ディスプレイ構成要素110によって使用されるカラーチャネルの数に対応する。例えば、ディスプレイ構成要素110がRGBカラーチャネルを使用する場合、値オフセット回路180は、所与のタップポイントのための3つのハードウェアレジスタを含んでよく、3つのレジスタの各々は、RGBカラーチャネルのうちの1つに対応する。また、例えば、ガンマ値オフセットまたはブライトネス値オフセットを適用するために、異なるオフセットが、異なるRGBチャネルのためのレジスタ値に適用されてよい。
【0050】
パルス変調回路190は、ディスプレイ構成要素110のためのパルス幅変調(PWM)を変調する回路を含んでよい。幾つかの実施形態において、複数の周波数(例えば、60Hz、90Hz、120Hzなど)をサポートするために複数のPWM(例えば6つ)がディスプレイのために必要とされる場合がある。また、例えば、タイミングメカニズムが、PWMのドライバと関連付けられてよい。一般的に、ディスプレイ構成要素110が、6つのパルスで360Hz電磁周波数において動作させられる場合、UDFPSは、高いSNRにより指紋を認証することに失敗する場合がある。LHBMが利用されてよいが、センサクロックドリフト問題(例えば、指紋センサ140のための第1のタイミングメカニズムとパルス変調回路190のための第2のタイミングメカニズムとの間の不一致)および高いPWM雑音により認証においてエラーが生じる場合がある。したがって、複数のPWM(例えば、6つ)の代わりに、1つのPWMにおいてディスプレイ構成要素110を動作させることが望ましい場合がある。
【0051】
図3は、例示的な実施形態による、コンピューティングデバイス100と環境300との関係を示す。環境300は、コンピューティングデバイス100を取り囲む環境を表してよく、指紋源322および指紋認証トリガイベント310(例えば、ディスプレイ構成要素110の近くで指を感知する)を含む。
【0052】
幾つかの実施形態において、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素110を有するコンピューティングデバイス100の場合、指紋認証トリガイベント310は、ディスプレイ構成要素110によって表示されたグラフィカルユーザインターフェースを介して検出されてよい。指紋認証トリガイベント310は、コンピューティングデバイス100の外部のイベントを表してよい。指紋認証トリガイベント310は、ディスプレイ構成要素110に作用してよい。幾つかの実施形態において、指紋認証トリガイベント310は、指紋認証プロセスを開始するためにユーザがディスプレイ構成要素110のタッチスクリーンインターフェースに触れることを含んでよい。幾つかの実施形態において、指紋認証トリガイベント310は、指紋認証プロセスを開始するためにディスプレイ構成要素110のタッチスクリーンインターフェース上に指を重ねることを含んでよい。幾つかの実施形態において、指紋認証トリガイベント310により、ディスプレイ構成要素110がブライトネス/PWM変更トリガイベント320を制御装置170へ通信してよく、制御装置170は対応してブライトネス/PWM変更トリガイベント320に基づいて動作314を行ってよい。幾つかの実施形態において、指紋認証トリガイベント310により、ディスプレイ構成要素110が現在のディスプレイブライトネス/PWM316および現在の輝度318を制御装置170へ通信してよい。
【0053】
例えば、ブライトネス/PWM変更トリガイベント320を受信すると、制御装置170は、ディスプレイ構成要素110を第1のブライトネスレベル(例えば、500nit)から第2のブライトネスレベル(例えば、900nit)へおよび複数のPWM(例えば、4つまたは6つ)から1つのPWMへ移行させてよい。一般的に、低ブライトネスモードから高ブライトネスモードへの突然の移行および/またはPWMの数の変更は、光学的欠陥を生じる可能性がある。例えば、ユーザが夜間にスクリーンを見るとき、900nitへのブライトネスレベルの変更は、スクリーンを非常に明るく見せる。例えば、周囲光センサ130は、コンピューティングデバイス100の周囲の環境から周囲光測定値を受信してよく、通常モードのためのブライトネスレベルが2nitに設定されてよい。1つの解決手段は、スクリーンの残りの部分を2nit(夜間の低環境発光条件と同等である)で表示しながら、指紋感知領域を800nitよりも高く維持することであってよい。しかしながら、このような構成は、ベンディングを生じさせる。したがって、認識されるベンディング、ちらつきまたはその他の光学的欠陥を低減および/または排除するためにディスプレイ構成要素110を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ滑らかに移行させることが望ましい。
【0054】
幾つかの実施形態において、指紋認証トリガイベントに基づいて、グラフィカルユーザインターフェースの第1の部分は通常モードで動作するように決定されてよいのに対し、指紋認証領域に対応する第2の部分は第2のブライトネスレベルで動作させられてよい。例えば、現在のディスプレイブライトネス/PWM316および現在の輝度318を受信すると、制御装置170により、ディスプレイ構成要素110は、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを第1の部分に適用することによって、ディスプレイ構成要素の第1の部分を表示してよい。幾つかの実施形態において、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、ブライトネス値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されている。幾つかの実施形態において、ガンマ値オフセットおよび/またはブライトネス値オフセットは、制御装置170によって受信された現在のディスプレイブライトネス/PWM316および現在の輝度318の値に基づく。一般的に、ガンマ修正輝度値は、ガンマ値オフセットを適用した後に測定される。
【0055】
本明細書において説明されているように、デフォルトガンマ値に適用されるガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に適用されるブライトネス値オフセットは、コンピューティングデバイス100におけるストレージから検索されてよい。
【0056】
また、例えば、ディスプレイ構成要素110を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ、6つのPWMから1つのPWMへ移行させた後、および表示された第1の部分および第2の部分を調整した後、制御装置170は、ブライトネス/PWM変更通知324を指紋センサ140へ通信してよい。指紋センサ140は、環境300に光学的に結合されていてよい。即ち、コンピューティングデバイス100内の指紋センサ140の配置は、指紋センサ140が環境300の視野から指紋源322において指の画像を取り込むことを可能にしてよい。
【0057】
指紋センサ140は、ブライトネス/PWM変更通知324を受信することに応答して、指紋源322において指の画像を取り込んでよい。例えば、指紋源322は、認証される指を含んでよく、指紋センサ140は、環境300における指から反射された光を受信してよい。示されているように、第2のブライトネスレベルは、SNR要求に従う。画像を取り込むと、指紋センサ140は、指紋を認証することを試みてよく、結果を指紋認証312として制御装置170へ通信してよい。
【0058】
幾つかの実施形態において、指紋認証トリガイベント310により、制御装置170が内部クロックを開始してよい。内部クロックは、指紋認証312が完了されなければならない許容可能な時間しきい値を決定することができる。時間しきい値内に指紋認証を完了すると、制御装置170は、内部クロックを停止させてよい。しかしながら、指紋認証が時間しきい値内に完了されない場合、内部クロックが停止してよく、制御装置170は、指紋センサ140に指示して認証プロセスを終了させてよい。例えば、指紋の画像解像度がSNR要求を満たさない場合、指紋認証が時間しきい値内に完了されない場合がある。1つまたは複数の追加的なおよび/または代替的な要因が、指紋認証を時間しきい値内に完了させない場合がある。例えば、1つまたは複数の要因は、周囲光の強度、コンピューティングデバイス100からの指紋源322の距離、および/または指紋源322からの指紋が記憶された指紋と一致しないことを含んでよい。
【0059】
認証プロセスが終了すると、制御装置170は、ディスプレイ構成要素110を第2のブライトネスレベルから第1のブライトネスレベルへ移行させてよい。幾つかの実施形態において、制御装置170が、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットをグレーレベルに適用する場合、認証プロセスが終了すると、制御装置170は、通常モードまたは第1のブライトネスレベルにおける輝度値へ戻ってよい。
【0060】
図3は、要素の特定の配列を示しているが、その他の配列が可能である。追加的または代替的に、コンピューティングデバイス100および環境300の幾つかの要素が、結合および/または再配置されてよい。
【0061】
III.ガンマ値およびブライトネス値に対する例示的なオフセット
ガンマ値オフセット
幾つかの実施形態において、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにDBVの範囲を代表するディスプレイブライトネス値(DBV)バンドのために、第2のブライトネスレベルにおいてDBVバンドのためにデバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットが決定されてよい。ガンマ値オフセットは、一般的に、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対的な輝度の一貫性を維持するために決定される。例えば、ディスプレイ構成要素110は、通常モードまたは局所的な高ブライトネスモードにおいて動作するように構成されてよい。したがって、通常モードから局所的な高ブライトネスモードへ移行する際、局所的な高ブライトネスモードにおいてコンピューティングデバイス100によって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットが決定されてよい。幾つかの実施形態において、ガンマ値オフセットは、DBVの範囲のために決定されてよい。例えば、タップポイントが、DBVの範囲のために選択されてよく、ガンマ値オフセットは、代表的なタップポイントのために決定されてよい。引き続き、このガンマ値オフセットが、DBVの全範囲に適用されてよい。
【0062】
本明細書において使用されている「LHBM OFF」という用語は、一般的に、オペレーションの通常モードを指す。例えば、UDFPSが作動させられていないとき、ディスプレイ構成要素410は、通常モードにおいて動作してよい。本明細書において使用されている「LHBM ON」という用語は、一般的に、ディスプレイ構成要素410が局所的に高ブライトネスモード(LHBM)において動作するように構成されているオペレーションのモードを指す。例えば、LHBM ONモードにおいて、ディスプレイ構成要素410の指紋検出部分は、指紋検出を可能にするために局所的に高ブライトネスモードにおいて動作させられてよい。しかしながら、指紋検出部分の外側のディスプレイ構成要素410の部分は、通常モードにおいて動作させられてよい。
【0063】
図4は、例示的な実施形態による、デバイス400と、LHBM OFFおよびLHBM ONモードなどの2つのブライトネスモードにおけるディスプレイ輝度対グレーレベルを示すグラフ440とを示す。デバイス400は、局所的に高ブライトネスモード(LHBM)において動作するように構成されたディスプレイ構成要素410を含んでよい。幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス100は、第2のブライトネスレベルにおいてディスプレイ構成要素110の第2の部分を動作させるように構成されてよく、第2の部分は、指紋認証トリガイベントに基づいて決定されてよい。例えば、指紋認証が行われ得る検出部分420(第2の部分)は、局所的に800nit以上のブライトネスにおいて動作させられてよい。ディスプレイ構成要素410の残り(例えば、検出部分420の外側の領域)は、通常モードにおいて動作させられてよい。UDFPSが作動させられていないとき、ディスプレイ構成要素410は、「LHBM OFF」モードにおいて動作してよいのに対し、UDFPSが作動させられているとき、ディスプレイ構成要素410は、「LHBM ON」モードにおいて動作してよい。
【0064】
LHBM OFFからLHBM ONへの移行において、例えば、点線の円の境界によって示された部分430などの、ディスプレイ構成要素410の部分においてちらつきが観察される場合がある。グラフ440は、LHBM OFFからLHBM ONへ移行するときに輝度性能における違いにより部分430におけるこのような光学的欠陥がどのように生じ得るかを示している。例えば、部分430は、LHBM OFFモードとLHBM ONモードとの間の異なる輝度性能を示す場合があり、これにより、光学的欠陥を生じる。
【0065】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素110は、1つまたは複数の電磁パルスにおいて動作するように構成されてよく、コンピューティングデバイス100は、指紋認証トリガイベントに応答して、ディスプレイ構成要素110を電磁パルスの初期の数(例えば、4つまたは6つ)から単一の電磁パルスへ移行させるように構成されてよい。
【0066】
グラフ440の横軸は、0~300の範囲におけるグレーレベルを表示しており、対応する輝度は、縦軸に沿って表示されている。グラフ440は、2つの曲線を含む。LHBM OFF曲線450(実線の曲線として示されている)は、LHBM OFFモード(または通常モード)における輝度対グレーレベルを表示しており、ディスプレイ輝度値は、0~300nitの範囲にわたる。LHBM ON曲線460(点線の曲線として示されている)は、局所的高ブライトネスモードにおける輝度対グレーレベルを表示している。示されているように、曲線450および460は、入力グレーレベルの値が増大するにつれて次第に離れる輝度値を有する。本明細書において説明されているように、輝度値の間のこのような相違は、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを適用することによって最小限に抑えられる場合がある。例えば、ディスプレイブライトネスを調整する際、ディスプレイ構成要素110は、複数のタップポイント(例えば、25nit、50nit、80nit、250nitなど)を利用してよい。したがって、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットは、ディスプレイブライトネスセッティングを変調するためにそれぞれのタップポイントにおいて適用されてよい。これらのオフセットを適用することは、一般的に、LHBM OFFモードおよびLHBM ONモードにおける輝度値を一致させ、これにより、曲線450と460との間の、示されたような輝度値の相違を排除する。
【0067】
幾つかの実施形態において、LHBM OFF曲線450(または通常曲線)およびLHBM ON曲線460は、コンピューティングデバイス100のために予め決定されてよい。例えば、LHBM OFF曲線450およびLHBM ON曲線460は、それぞれ、γ=2.2である以下の数式に対応してよい。
【0068】
【数1】
【0069】
【数2】
【0070】
幾つかの実施形態において、数式1および数式2は、ディスプレイドライバ集積回路(DDIC)内にプログラムされてよい。幾つかの実施形態において、γの複数の値に対応する曲線をDDIC内にプログラムすることができる。
【0071】
図5は、例示的な実施形態による、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを示す表500を示す。即ち、図5の表500は、例えば、図4の検出部分420の外側などの、指紋認証部分の外側の部分のためのディスプレイ構成要素110のブライトネスレベルを調整するために制御装置170によって利用されてよい表の例として提供されている。第1の列5C1は、ディスプレイブライトネス値(DBV)範囲を表示しており、第2の列5C2は、対応するブライトネス範囲をnitで表示しており、第3の列5C3は、ガンマ値オフセットを適用する対応するリガンマ曲線を識別している。第4の列5C4は、ブライトネス値オフセットのためのDBVオフセットを表示している。第5の列は、LHBM OFFモード対LHBM ONモードのための値のための工場セッティングを表示している。
【0072】
幾つかの実施形態において、ディスプレイブライトネス値は、バケットにグループ化されてよく、コンピューティングデバイス100は、ガンマ修正曲線で構成されてよい。したがって、各々のバケットのために、リガンマ曲線は、バケットに対応するDBVバンドのためのガンマ値オフセットに基づいて決定されてよい。例えば、第1の列5C1は、様々な例示的なバケット(各々はDBVの範囲に対応する)を示しており、第3の列5C3は、各々のバケットに対応するリガンマ曲線を示している。所与のバケットに対応する所与の入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドする際、所与のバケットに対応するリガンマ曲線が使用されてよい。例えば、表500の各々の行によって示されているように、同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルは、同じリガンマ曲線にマップする。また、例えば、表500の各々の行によって示されているように、同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルは、同じブライトネス値オフセットにマップする。
【0073】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス100は、複数のガンマ修正曲線で構成されてよく、それぞれのバケットに対応するリガンマ曲線は、同じガンマ修正曲線から決定されてよい。幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイス100は、複数のガンマ修正曲線で構成されてよく、異なるバケットに対応するリガンマ曲線は、異なるガンマ修正曲線から決定されてよい。
【0074】
例えば、行5R1は、199nitよりも大きいDBV範囲に対応し、対応するブライトネス値は、100nitよりも大きい。このような例において、リガンマ曲線は不要である。例えば、ガンマ値に対するオフセットは適用される必要がない。しかしながら、ブライトネス値オフセットは、LHBM OFFモードにおけるブライトネスレベルの84.3%として適用されてよい。また、例えば、250nitのタップポイントにおいて、LHBM OFFモード対LHBM ONモードのための値のための工場セッティングは、3FF対35Fであってよい。行5R2、5R3および5R4は、様々なDBV範囲のための値を表示している。この例におけるDBVバンドは4つの範囲に分割されているが、追加的および/または代替的な範囲が利用されてもよい。
【0075】
図6は、例示的な実施形態による、例示的なタップポイント(例えば、25nit)における相対輝度対グレーレベルを示すグラフ600を示す。グラフ600の横軸は、20~50の範囲におけるグレーレベルを表示しており、対応する相対輝度は、0~0.8の範囲として縦軸に沿って表示されている。本明細書において使用されている「相対輝度」という用語は、一般的に、グレーレベル255における輝度値G255に正規化された輝度値を指す。例えば、100のグレーレベル値における輝度値G100のために、相対輝度は、G100/G255として決定されてよい。
【0076】
グラフ600は、3つの曲線、即ち、LHBM OFFモード(または通常モード)における輝度対グレーレベルを表示するLHBM OFF曲線610(塗り潰された円を含む点線の曲線として示されている)、デフォルト局所的高ブライトネスモードにおける輝度対グレーレベルを表示するLHBM ONデフォルト曲線620(塗り潰された正方形を含む実線の曲線として示されている)、および較正された曲線630(白抜きの円を含む実線の曲線として示されている)を含む。一般的に、LHBM ONデフォルト共線620のための相対輝度値は、較正された曲線630を得るためにLHBM OFF曲線610のための相対輝度値と一致するようにオフセットされていてよい。
【0077】
例として、33の値におおよそ対応するグレーレベル640の場合、制御装置170は、LHBM ONデフォルト曲線620によって示されているように、ディスプレイ構成要素110を0.2の相対ブライトネス/輝度値650において表示させてよい。しかしながら、LHBM OFF曲線610は、0.2の同じ相対ブライトネス/輝度値660が、28の値におおよそ対応するグレーレベル670のために表示されていることを示す。したがって、制御装置170は、グレーレベル670におけるLHBM OFF曲線610のための相対輝度値と一致するために、LHBM ONデフォルト曲線620のためにグレーレベルを649(33の対応する値)から670(28の対応する値)へ変更することによって、LHBM ONモードにおいてディスプレイ構成要素110のためのグレーレベル640に対するブライトネス値オフセットを適用してよい。その結果、較正された曲線630が得られ得る。
【0078】
幾つかの実施形態において、ルックアップテーブルがメモリ174に記憶されてよく、ルックアップテーブルは、γの異なる値のために、輝度値と、異なるブライトネスレベルに対応するグレーレベルとの関係を表している。幾つかの実施形態において、記憶することは、コンピューティングデバイス100のブートイメージにガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することを含んでよい。
【0079】
図7は、例示的な実施形態による、ガンマ値オフセットを示す表700を示す。例えば、表700は、リガンマ曲線のための例示的なルックアップテーブルを示す。表700に示されているように、第1の列7C1は、初期(デフォルト)ガンマ値を表示しており、第2の列7C2は、ガンマ値オフセットに基づく再較正されたガンマ値(またはリガンマ曲線)を表示している。例えば、行7R1に示されているように、704のデフォルトガンマ値は、688のガンマ値に再較正される。別の例として、行7R2に示されているように、1024のデフォルトガンマ値は、976のガンマ値に再較正される。ガンマ値は0~4096の範囲にわたり、したがって、表700は、第2の列7C2においてリガンマ曲線の値のサブセットを表示していることに留意されてよい。
【0080】
幾つかの実施形態において、それぞれの第1および第2のブライトネスレベル(例えば、それぞれLHBM OFFおよびLHBM ONモード)におけるディスプレイ構成要素110の第1および第2の輝度値は、コンピューティングデバイス100から、DBVの各々の範囲のために測定されてよい。例えば、画像は、固定されたDBVバンドおよび各々のブライトネスレベルにおけるグレーレベルのためにコンピューティングデバイス100に表示することができ、比色計は、画像を取り込み、それぞれの輝度値を測定することができる。各々の画像の断面から、各々のグレーレベルにおけるそれぞれのブライトネスレベルを決定することができる。幾つかの例において、比色計がどのように較正されるかに応じて、ブライトネスレベルの測定値は、ブライトネスレベルの絶対値でなくてよく、2つの動作モードの間の相対値であってよい。幾つかの実施形態において、このような測定は、DBV範囲内の代表的なタップポイントのために行われてよい。また、例えば、異なる測定値を様々な光学的視距離および/または視野角のために決定することができ、このような測定値は、適切に正規化および/または平均化することができる。分かりやすくするために、本明細書における例は、輝度値に言及する。このような測定に基づいて、図6に関して示されているように、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度値が決定されてよい。
【0081】
図6および図7は、25nitの特定のタップポイントにおけるガンマ値オフセットの適用を示しているが、追加的なタップポイントのために類似のガンマ値オフセットが決定されてよい。また、例えば、各々のタップポイントにおけるガンマ値オフセットを表すリガンマ曲線が、製造時点において決定されてよく、コンピューティングデバイス100に記憶されてよい。幾つかの実施形態において、記憶することは、ガンマ値オフセットをコンピューティングデバイス100のブートイメージに記憶することを含んでよい。表500の第3の列5C3に示されているように、様々なリガンマ曲線が様々なタップポイントにおいて決定されてよい。ラベル「Algo43」および「Algo41」は、例示のためでしかない。一般的に、リガンマ曲線は、ルックアップオペレーションを容易にするために適切なラベルと共にコンピューティングデバイス100に記憶されてよい。
【0082】
ガンマ値オフセットまたはリガンマ曲線がDBVの範囲のために決定された後、コンピューティングデバイス100に記憶されてよい。記憶の後、コンピューティングデバイス100は、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づく範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドすることによってディスプレイ構成要素110を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されてよい。
【0083】
ブライトネス値オフセット
本明細書において説明されているように、認識される光学的欠陥を軽減するための努力において、ブライトネス値調整も行われてよい。幾つかの実施形態において、DBV範囲を代表するタップポイントのために、デフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットが、第2のブライトネスレベルにおけるタップポイントのために決定されてよい。一般的に、ブライトネス値オフセットは、ガンマ値オフセットが適用された後に第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定される。
【0084】
図8は、例示的な実施形態による、輝度デルタ対グレーレベルを示すグラフ800を示す。グラフ800の横軸は、0~270の範囲のグレーレベルを表示しており、対応する輝度デルタ割合値は、0~30の範囲として縦軸に沿って表示されている。本明細書において使用されている「デルタ輝度割合値」という用語は、
【0085】
【数3】
【0086】
として決定されてよい。
幾つかの実施形態において、ガンマ値オフセットが適用された後、それぞれの第1および第2のブライトネスレベルにおけるディスプレイ構成要素のためのガンマ修正輝度値が決定されてよい。例えば、それぞれの第1および第2のブライトネスレベル(例えば、それぞれLHBM OFFおよびLHBM ONモード)におけるディスプレイ構成要素110の第1および第2のガンマ修正輝度値は、ガンマ修正が適用された後、コンピューティングデバイス100から、DBVの各々の範囲のために測定されてよい。例えば、画像は、各々のブライトネスレベルにおいて固定されたDBVバンドおよびグレーレベルのためにコンピューティングデバイス100上に表示することができ、比色計は、画像を取り込み、それぞれのガンマ修正輝度値を測定することができる。このような測定された値は、数式3に基づいて輝度デルタを決定するために利用されてよい。
【0087】
一貫性のために、ブライトネス値オフセットも、25nitにおけるタップポイントに関して示されている。グラフ800は、3つの曲線、即ち、補償が適用されていないときの(即ち、ガンマ値オフセットまたはブライトネス値オフセットなしの)輝度デルタ割合値を表すデフォルト曲線810、ガンマ値オフセットが(本明細書に説明されているリガンマ曲線に基づいて)適用されているが、ブライトネス値オフセットは適用されていないときの輝度デルタ割合値を表すゴールデンプロファイル曲線820、および適用される必要があるブライトネス値オフセットを表す再較正された曲線830を含む。一般的に、輝度デルタ割合値を最小限にすることは、光学的欠陥の減少を生じる。
【0088】
したがって、例えば、25nitなどの、所与のタップポイントのために、ゴールデンプロファイル曲線820が(例えば、縦方向にシフトダウンすることによって)再調整されたときに、結果として生じる輝度デルタ割合値がゼロに近くなる場合があるように、代表的なグレーレベルが決定されてよい。例として、150の値に対応する入力グレーレベル840において、ゴールデンプロファイル曲線820におけるポイント850が示されている。ポイント850は、ポイント860にシフトダウンされてよく、これにより、ポイント850における輝度デルタ割合値が減じられてよい。幾つかの実施形態において、ポイント850およびポイント860における割合値の差は、適用されるブライトネス値オフセットとして決定されてよい。例えば、ポイント850における輝度デルタ割合値は、約10%であり、ポイント860における輝度デルタ割合値は、約3%であり、結果として7%の差を生じる。したがって、ブライトネス値オフセットは、93%として決定されてよい。例えば、図5における表500の行5R4および第4の列5C4に示されているように、25nitにおけるタップポイントに対応するDBVオフセットは、LHBM OFFの95%として示されている。これは、行5R4におけるDBV範囲に対応する各々の入力グレーレベルのために、通常モードまたはLHBM OFFモードにおける入力グレーレベルに対応するブライトネス値は、LHBM ONモードにおいて新たなブライトネス値を得るために5%だけ減じられることを意味する。93%と95%との僅かな差は、例示のためでしかない図8に示された近似曲線に起因してよい。また、表500の第4の列5C4に示されているように、様々なタップポイントに対応するDBVオフセットは、類似の形式で決定されてよい。
【0089】
幾つかの実施形態において、ブライトネス値オフセットは、コンピューティングデバイス100に記憶されてよい。幾つかの実施形態において、記憶することは、コンピューティングデバイス100のブートイメージにブライトネス値オフセットを記憶することを含んでよい。記憶の後、コンピューティングデバイス100は、指紋認証トリガイベントに応答して、まずガンマ修正を適用し、次いで、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットをその一部におよび入力グレーレベルのために適用することによってディスプレイ構成要素110の一部を表示することによって、ディスプレイ構成要素110を第1のブライトネスレベル(例えば、LHBM OFFモード)から第2のブライトネスレベル(例えば、LHBM ONモード)へ移行させるように構成されてよい。本明細書において説明されているように、LHBM OFFモードは、高ブライトネスモードが局所的に指紋認証領域に適用される構成を指す。したがって、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットは、指紋認証部分とは異なる部分に適用される。
【0090】
図9は、例示的な実施形態による、例示的なタップポイント(例えば、50nit)における絶対輝度デルタ対グレーレベルを示すグラフ900を示す。グラフ900の横軸は、0~270の範囲におけるグレーレベルを表示しており、対応する絶対輝度デルタ割合値は、0~50の範囲として縦軸に沿って表示されている。一般的に、絶対輝度デルタ割合値は、数式3における分子の絶対値を取ることによって得られてよい。グラフ900は、2つの曲線、即ち、デバイス製造業者によって適用された例示的な補償に対応する絶対輝度デルタ割合値を表す第1の曲線910と、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを含む、本明細書において説明された例示的な新たな補償に対応する絶対輝度デルタ割合値を表す第2の曲線920とを含む。示されているように、第2の曲線920に対応する輝度デルタ割合値は、第1の曲線910に対応する輝度デルタ割合値よりも概して小さい。
【0091】
図10は、例示的な実施形態による、別の例示的なタップポイント(例えば、250nit)における絶対輝度デルタ対グレーレベルを示すグラフ1000を示す。グラフ1000の横軸は、0~270の範囲におけるグレーレベルを表示しており、対応する絶対輝度デルタ割合値は、0~50の範囲として縦軸に沿って表示されている。グラフ1000は、2つの曲線、即ち、デバイス製造業者によって適用された例示的な補償に対応する絶対輝度デルタ割合値を表す第1の曲線1010と、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを含む、本明細書に説明されている例示的な新たな補償に対応する絶対輝度デルタ割合値を表す第2の曲線1020とを含む。示されているように、第2の曲線1020に対応する輝度デルタ割合値は、第1の曲線1010に対応する輝度デルタ割合値よりも概して小さい。
【0092】
幾つかの実施形態において、制御装置170は、ディスプレイ構成要素110を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させた後、指紋認証トリガイベントが終了したことおよび/または指紋認証トリガイベントを実行するためのしきい値時間が経過したことを検出してよい。したがって、制御装置170は、指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することに応答して、ディスプレイ構成要素110を第2のブライトネスレベルから第1のブライトネスレベルへ移行させてよい。
【0093】
例えば、認証後段階510において、制御装置170は、アンロックされたスクリーンを表示してよい。また、例えば、制御装置170は、グレーレベルおよび輝度値を認証前段階における設定にリセットしてよい。
【0094】
本明細書において説明されているように、輝度値は、画素レベルにおいて構成されてよい。幾つかの実施形態において、輝度値は、画素のグループのために構成されてよい。例えば、画像は、異なるグレーレベルを有する異なる領域を含んでよく、輝度値は、このような異なるグレーレベルに依存してよい。一般的に、グレーレベルおよび輝度値、ガンマ値オフセット、ブライトネス値オフセットなどは、画素のグループに基づいて構成されてよい。
【0095】
IV.例示的な方法
図11は、例示的な実施形態による方法1100を示す。方法1100は、様々なブロックまたはステップを含んでよい。ブロックまたはステップは、個々にまたは組み合わされて行われてよい。ブロックまたはステップは、あらゆる順序でおよび/または順次にもしくは並行して行われてよい。さらに、ブロックまたはステップは、方法1100から省略されるかまたは方法1100に追加されてよい。
【0096】
方法1100のブロックは、図1および図3を参照して解説および説明されているコンピューティングデバイス100の様々な要素によって行われてよい。さらに方法1100は、それぞれの図面に関して解説および説明されている、グラフ200、440、600、800、900および/もしくは1000、ならびに/または表500および/もしくは700に示された関係を利用してよい。
【0097】
ブロック1110は、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにDBVの範囲を代表するディスプレイブライトネス値(DBV)バンドのために、第2のブライトネスレベルにおけるDBVバンドのためにデバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含む。ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定されてよい。
【0098】
幾つかの実施形態において、コンピューティングデバイスは、第1のブライトネスレベルまたは第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されている。例えば、第1のブライトネスレベルは、500nitであってよく、第2のブライトネスレベルは、900nitであってよい。本明細書において説明された方法と共にその他のブライトネスレベルも使用されてよい。
【0099】
ブロック1120は、範囲を代表するタップポイントのために、第2のブライトネスレベルにおけるタップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することを含み、ブライトネス値オフセットは、ガンマ値オフセットが適用された後に第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定される。
【0100】
ブロック1130は、デバイスにおいておよび範囲のために、ガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することを含む。記憶の後、デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットをその部分におよび入力グレーレベルのために適用することによってディスプレイ構成要素の一部を表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されてよく、その部分は指紋認証部分とは異なる。
【0101】
幾つかの実施形態は、デバイスからおよび範囲のために、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度値を決定するためにそれぞれの第1および第2のブライトネスレベルにおけるディスプレイ構成要素の第1および第2の輝度値を測定することを含む。このような実施形態は、装置からおよび範囲のためにおよびガンマ値オフセットが適用された後、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値を決定するためにそれぞれの第1および第2のブライトネスレベルにおけるディスプレイ構成要素のためのガンマ修正輝度値を測定することも含んでよい。
【0102】
幾つかの実施形態において、デバイスは、第2のブライトネスレベルにおいてグラフィカルユーザインターフェースの第2の部分を動作させるように構成されてよく、第2の部分は、指紋認証トリガイベントに基づいて決定される。
【0103】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素は、1つまたは複数の電磁パルスにおいて動作するように構成されてよく、デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、ディスプレイ構成要素を電磁パルスの初期の数から単一の電磁パルスへ移行させるように構成されてよい。
【0104】
幾つかの実施形態において、ディスプレイブライトネス値は、バケットにグループ化されてよく、デバイスは、ガンマ修正曲線で構成されてよい。このような実施形態は、各々のバケットのために、バケットに対応するDBVバンドのためのガンマ値オフセットに基づいてリガンマ曲線を決定することを含む。所与のバケットに対応する所与の入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値のオーバーライドは、所与のバケットに対応するリガンマ曲線に基づいてよい。このような実施形態において、同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルは、同じリガンマ曲線にマップしてよい。このような実施形態において、同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルは、同じブライトネス値オフセットにマップしてよい。このような実施形態において、デバイスは、複数のガンマ修正曲線で構成されてよく、それぞれのバケットに対応するリガンマ曲線は、同じガンマ修正曲線から決定されてよい。このような実施形態において、デバイスは、複数のガンマ修正曲線で構成されてよく、異なるバケットに対応するリガンマ曲線は、異なるガンマ修正曲線から決定されてよい。
【0105】
幾つかの実施形態において、記憶することは、デバイスのブートイメージにガンマ値オフセットおよびブライトネス値オフセットを記憶することを含んでよい。
【0106】
図12は、例示的な実施形態による方法1200を示す。方法1200は、様々なブロックまたはステップを含んでよい。ブロックまたはステップは、個々にまたは組み合わされて行われてよい。ブロックまたはステップは、あらゆる順序でおよび/または順次にもしくは並行して行われてよい。さらに、ブロックまたはステップは、方法1200から省略されるかまたは方法1200に追加されてよい。
【0107】
方法1200のブロックは、図1および図3を参照して解説および説明されているコンピューティングデバイス100の様々な要素によって行われてよい。さらに、方法1200は、それぞれの図面に関して解説および説明されているグラフ200、450、600、800、900および/もしくは1000、ならびに/または表500および/もしくは700に示された関係を利用してよい。
【0108】
ブロック1210は、第1および第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイ構成要素によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、指紋認証トリガイベントを検出することを含む。
【0109】
ブロック1220は、指紋認証トリガイベントに基づいて、第2のブライトネスレベルにおいて動作するためのグラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することを含む。
【0110】
ブロック1230は、デバイスにおけるストレージからおよびディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することを含み、ガンマ値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、ブライトネス値オフセットは、第1および第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、ガンマ修正輝度値は、ガンマ値オフセットを適用した後に測定されている。
【0111】
ブロック1240は、指紋認証トリガイベントに応答して、ガンマ値オフセットに基づいて、入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、第2の部分に、ブライトネス値オフセットに基づいて第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを提供することによってディスプレイ構成要素の第2の部分を表示することによって、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させることを含む。
【0112】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素は、1つまたは複数の電磁パルスにおいて動作するように構成されてよい。このような実施形態は、ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルおよび初期数の電磁パルスから単一の電磁パルスを有する第2のブライトネスレベルへ移行させることを含んでよい。
【0113】
ディスプレイ構成要素を第1のブライトネスレベルから第2のブライトネスレベルへ移行させた後、幾つかの実施形態は、指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することを含んでよい。指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することに応答して、このような実施形態は、ディスプレイ構成要素を第2のブライトネスレベルから第1のブライトネスレベルへ移行させることを含んでよい。幾つかの実施形態は、指紋検出が行われたと判定することによって、指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することを含んでよい。このような実施形態は、指紋検出を行うためのしきい値時間が経過したと判定することによって、指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することを含んでよい。
【0114】
幾つかの実施形態において、第2のブライトネスレベルは、少なくとも800nitであってよい。
【0115】
幾つかの実施形態において、第1のブライトネスレベルは、0~500nitの範囲にわたってよい。
【0116】
幾つかの実施形態において、ディスプレイ構成要素は、複数のカラーチャネルを含んでよく、デフォルトガンマ値は、複数のカラーチャネルのためのそれぞれのレジスタ値を含んでよく、ガンマ値オフセットは、デフォルトガンマ値のレジスタ値のうちの少なくとも1つに対するオフセットを含んでよい。このような実施形態において、複数のカラーチャネルは、赤、緑および青(RGB)カラーチャネルを含んでよい。
【0117】
図面に示された特定の配列は、限定として見なされるべきではない。その他の実施形態は、所与の図面に示された、より多くのまたはより少ない各々の要素を含んでよいことが理解されるべきである。さらに、示された要素のうちの幾つかは、組み合わされるかまたは省略されてよい。さらに、実例としての実施形態は、図面に示されていない要素を含んでよい。
【0118】
情報の処理を表すステップまたはブロックは、本明細書において説明された方法または技術の特定の論理機能を実行するように構成することができる回路に対応することができる。代替的または追加的に、情報の処理を表すステップまたはブロックは、モジュール、セグメント、またはプログラムコードの一部(関連するデータを含む)に対応することができる。プログラムコードは、方法または技術において特定の論理機能または動作を実装するためにプロセッサによって実行可能な1つまたは複数の命令を含むことができる。プログラムコードおよび/または関連するデータは、ディスク、ハードドライブ、またはその他のストレージ媒体を含むストレージデバイスなどのあらゆるタイプのコンピュータ可読媒体に記憶されることができる。
【0119】
コンピュータ可読媒体は、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような、データを短時間だけ記憶するコンピュータ可読媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体も含むことができる。コンピュータ可読媒体は、プログラムコードおよび/またはデータをより長期間にわたり記憶する非一時的コンピュータ可読媒体も含むことができる。したがって、コンピュータ可読媒体は、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、光学式または磁気ディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)のような、二次または永続長期ストレージを含んでよい。コンピュータ可読媒体は、あらゆるその他の揮発性または不揮発性ストレージシステムであることもできる。コンピュータ可読媒体は、例えば、コンピュータ可読ストレージ媒体、または有形ストレージデバイスと考えることができる。
【0120】
様々な例および実施形態が開示されているが、他の例および実施形態が当業者に明らかになるであろう。様々な開示された例および実施形態は、解説を目的とするものであり、限定することは意図されておらず、真の範囲は以下の特許請求の範囲によって示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが実行する方法であって、
第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲を代表するDBVバンドのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記DBVバンドのために前記デバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定することを含み、前記ガンマ値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定され、
前記方法は、
前記範囲を代表するタップポイントのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記タップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定することをさらに含み、前記ブライトネス値オフセットは、前記ガンマ値オフセットが適用された後に、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定され、
前記方法は、
前記デバイスにおいておよび前記範囲のために、前記ガンマ値オフセットおよび前記ブライトネス値オフセットを記憶することをさらに含み、前記記憶することの後、前記デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、
前記ガンマ値オフセットに基づいて、前記範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、
前記ディスプレイ構成要素の一部を、前記一部におよび前記入力グレーレベルのために、前記ブライトネス値オフセットに基づいて前記第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されており、前記一部は、指紋認証部分とは異なる、コンピュータが実行する方法。
【請求項2】
前記デバイスからおよび前記範囲のために、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための前記測定された相対輝度値を決定するためにそれぞれの第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおける前記ディスプレイ構成要素の第1の輝度値および第2の輝度値を測定することと、
前記デバイスからおよび前記範囲のために、前記ガンマ値オフセットが適用された後、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための前記測定されたガンマ修正輝度値を決定するためにそれぞれの第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおける前記ディスプレイ構成要素のためのガンマ修正輝度値を測定することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記デバイスは、前記ディスプレイ構成要素の第2の部分を前記第2のブライトネスレベルにおいて動作させるように構成されており、前記第2の部分は、前記指紋認証トリガイベントに基づいて決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ディスプレイ構成要素は、1つまたは複数の電磁パルスにおいて動作するように構成されており、前記デバイスは、前記指紋認証トリガイベントに応答して、前記ディスプレイ構成要素を初期数の電磁パルスから単一の電磁パルスへ移行させるように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ディスプレイブライトネス値は、バケットにグループ化されており、前記デバイスは、ガンマ修正曲線で構成されており、前記方法は、
各々のバケットのために、前記バケットに対応するDBVバンドのためのガンマ値オフセットに基づいて、リガンマ曲線を決定することをさらに含み、
所与のバケットに対応する所与の入力グレーレベルのための前記デフォルトガンマ値を前記オーバーライドすることは、前記所与のバケットに対応するリガンマ曲線に基づく、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルが、同じリガンマ曲線にマップする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
同じバケットにおける2つの異なる入力グレーレベルが、同じブライトネス値オフセットにマップする、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記デバイスは、複数のガンマ修正曲線で構成されており、それぞれのバケットに対応するリガンマ曲線は、同じガンマ修正曲線から決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記デバイスは、複数のガンマ修正曲線で構成されており、異なるバケットに対応するリガンマ曲線は、異なるガンマ修正曲線から決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記記憶することは、前記ガンマ値オフセットおよび前記ブライトネス値オフセットを前記デバイスのブートイメージに記憶することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
コンピュータが実行する方法であって、
第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびに前記ディスプレイ構成要素によって表示されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、指紋認証トリガイベントを検出することと、
前記指紋認証トリガイベントに基づいて、前記第2のブライトネスレベルにおいて動作するための前記グラフィカルユーザインターフェースの第1の部分を決定することと、
前記デバイスにおけるストレージからおよびディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲における入力グレーレベルのために、デフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットおよびデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを検索することとを含み、前記ガンマ値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するように構成されており、前記ブライトネス値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するように構成されており、前記ガンマ修正輝度値は、前記ガンマ値オフセットを適用した後に測定されており、
前記方法は、
前記指紋認証トリガイベントに応答して、
前記ガンマ値オフセットに基づいて、前記入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、
前記ディスプレイ構成要素の第2の部分を、前記第2の部分に、前記ブライトネス値オフセットに基づいて前記第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させることを含む、コンピュータが実行する方法。
【請求項12】
前記ディスプレイ構成要素は、1つまたは複数の電磁パルスにおいて動作するように構成されており、前記ディスプレイ構成要素の前記移行は、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルおよび初期数の電磁パルスから単一の電磁パルスを有する前記第2のブライトネスレベルへ移行させることをさらに含む、請求項11に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項13】
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させた後、前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することと、
前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することに応答して、前記ディスプレイ構成要素を前記第2のブライトネスレベルから前記第1のブライトネスレベルへ移行させることとをさらに含む、請求項11または12に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項14】
指紋検出が行われたと判定することによって、前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することをさらに含む、請求項13に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項15】
指紋検出を行うためのしきい値時間が経過したと判定することによって、前記指紋認証トリガイベントが終了したことを検出することをさらに含む、請求項14に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項16】
前記第2のブライトネスレベルは、少なくとも800nitである、請求項11~15のいずれか一項に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項17】
前記第1のブライトネスレベルは、0~500nitの範囲にわたる、請求項11~16のいずれか一項に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項18】
前記ディスプレイ構成要素は、複数のカラーチャネルを有し、前記デフォルトガンマ値は、前記複数のカラーチャネルのためのそれぞれのレジスタ値を含み、前記ガンマ値オフセットは、前記デフォルトガンマ値の前記レジスタ値のうちの少なくとも1つに対するオフセットを含む、請求項11~17のいずれか一項に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項19】
前記複数のカラーチャネルは、赤、緑および青(RGB)カラーチャネルを含む、請求項18に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項20】
システムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
データストレージと、を備え、前記データストレージにはコンピュータ実行可能命令が記憶されており、前記コンピュータ実行可能命令は、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記システムに、
第1のブライトネスレベルおよび第2のブライトネスレベルにおいて動作するように構成されたディスプレイ構成要素を有するデバイスのために、ならびにディスプレイブライトネス値(DBV)の範囲を代表するDBVバンドのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記DBVバンドのために前記デバイスによって使用されるデフォルトガンマ値に対するガンマ値オフセットを決定するオペレーションを行わせ、
前記ガンマ値オフセットは、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定された相対輝度の一貫性を維持するために決定され、
前記コンピュータ実行可能命令は、
前記範囲を代表するタップポイントのために、前記第2のブライトネスレベルにおける前記タップポイントのためのデフォルトブライトネス値に対するブライトネス値オフセットを決定するオペレーションをさらに行わせ、
前記ブライトネス値オフセットは、前記ガンマ値オフセットが適用された後に、前記第1のブライトネスレベルおよび前記第2のブライトネスレベルのための測定されたガンマ修正輝度値の一貫性を維持するために決定され、
前記コンピュータ実行可能命令は、
前記デバイスにおいておよび前記範囲のために、前記ガンマ値オフセットおよび前記ブライトネス値オフセットを記憶するオペレーションをさらに行わせ、
前記記憶するオペレーションの後、前記デバイスは、指紋認証トリガイベントに応答して、
前記ガンマ値オフセットに基づいて、前記範囲に対応する入力グレーレベルのためのデフォルトガンマ値をオーバーライドし、
前記ディスプレイ構成要素の一部を、前記一部に対しておよび前記入力グレーレベルのために、前記ブライトネス値オフセットに基づいて前記第2のブライトネスレベルにおけるデフォルトブライトネス値に対する値オフセットを適用することによって、表示することによって、
前記ディスプレイ構成要素を前記第1のブライトネスレベルから前記第2のブライトネスレベルへ移行させるように構成されている、システム。
【国際調査報告】