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特表2024-531174ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの形成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの形成
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20240822BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20240822BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20240822BHJP
   G11C 5/04 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H01L25/08 B
H01L21/60 311S
G06F12/00 550K
G11C5/04 200
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508339
(86)(22)【出願日】2022-08-10
(85)【翻訳文提出日】2024-03-22
(86)【国際出願番号】 US2022039930
(87)【国際公開番号】W WO2023018780
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】63/231,660
(32)【優先日】2021-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/884,775
(32)【優先日】2022-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パレフ クナル アール.
(72)【発明者】
【氏名】エイラート ショーン エス.
(72)【発明者】
【氏名】ザイディ エイリアスガー ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ハッシュ グレン イー.
【テーマコード(参考)】
5B160
5F044
【Fターム(参考)】
5B160MM01
5F044KK05
5F044LL13
(57)【要約】
メモリダイとロジックダイとの間のウエハーオンウエハーボンドの形成に関連する方法、システム、及びデバイス。複数の第1の金属パッドは第1のウエハー上に形成でき、複数の第2の金属パッドは第2のウエハー上に形成できる。第1の金属パッドのサブセットは、ウエハーオンウエハーボンディングプロセスを介して第2の金属パッドのサブセットにボンディングできる。第1のウエハー上の複数のメモリデバイスのそれぞれは、第2のウエハー上に複数のロジックデバイスのうちの少なくとも各々1つと整合して結合できる。ボンディングされた第1及び第2のウエハーは、個々にウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリ及びロジックダイにシンギュレートできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の金属パッドを第1のウエハー上に形成することと、
複数の第2の金属パッドを第2のウエハー上に形成することと、
ウエハーオンウエハーボンディングプロセスを介して、前記第1の金属パッドのサブセットを前記第2の金属パッドのサブセットにボンディングすることであって、前記第1のウエハー上の複数のメモリデバイスのそれぞれは、前記第2のウエハー上の複数のロジックデバイスのうちの少なくとも各々1つと整列され、結合される、前記ボンディングすることと、
前記ボンディングされた第1及び第2のウエハーを、個々にウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリ及びロジックダイにシンギュレートすることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングする前に、前記複数のメモリデバイスを前記第1のウエハー上に形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングする前に、前記複数のロジックデバイスを前記第2のウエハー上に形成することをさらに含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングすることは、前記複数のメモリデバイスの各々の入力/出力(IO)ラインのそれぞれを、前記複数のロジックデバイスの各々1つのIOラインに結合することを含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の第1の金属パッドを形成することは、メモリ/ロジック回路を前記複数のメモリデバイス上に形成することを含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記メモリ/ロジック回路を形成することは、さらに、前記メモリデバイスの複数のローカル入力/出力(LIO)ラインを、前記第1の金属パッドの前記サブセットと、前記第1の金属パッドの異なるサブセットとに結合することを含み、
前記第1の金属パッドの前記サブセットは、前記メモリ/ロジック回路を介する、前記複数のメモリデバイスと、前記複数のロジックデバイスとの間の通信に専用のものであり、
前記第1の金属パッドの前記異なるサブセットは、前記ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの外部との通信に専用のものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の第2の金属パッドを形成することは、ロジック/メモリ回路を前記複数のメモリデバイス上に形成することを含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングすることは、前記第1のウエハー上の前記複数のメモリデバイスのうちの4つが、前記第2のウエハー上の前記複数のロジックデバイスのうちの各々1つと整列され、結合されるようにボンディングすることを含み、
前記複数のメモリデバイスのうちの4つ及び前記複数のロジックデバイスのうちの1つは、同じ実装面積を有する、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
メモリダイが形成された第1のウエハーと、ロジックダイが形成された第2のウエハーとの間に、ウエハーオンウエハーボンドを形成することを含み、
前記メモリダイは、メモリアレイと、前記メモリアレイに結合された複数の入力/出力(I/O)ラインとを含み、
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、
複数のデータパスを前記メモリダイから前記ロジックダイにダイレクトに提供することと、
前記複数のIOラインを、前記ロジックダイ上に形成された深層学習アクセラレータ(DLA)に結合することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成する前に、前記メモリダイ及び前記ロジックダイが対面配置になるように、前記第1のウエハー及び前記第2のウエハーを位置決めることと、
前記メモリダイ及び前記ロジックダイが前記対面配置のままであるように、前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することと、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、前記メモリダイ及び前記ロジックダイと接触する金属材料を形成することを含む、請求項9~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、さらに、前記金属材料をアニールすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、さらに、室温で前記金属材料を前記メモリダイ及び前記ロジックダイにボンディングすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、前記ロジックダイの第1の金属材料を、前記メモリダイの第2の金属材料にボンディングすることを含む、請求項9~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の金属材料及び前記第2の金属材料をボンディングすることは、熱処理によって、前記第1の金属材料及び前記第2の金属材料を、前記メモリダイ及び前記ロジックダイと接触する第3の金属材料に融合することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
基板上に、深層学習アクセラレータ(DLA)を含むロジックダイを形成することであって、前記DLAは前記ロジックダイの他の回路とは異なる、前記形成することと、
対面配置において、第1のメモリダイを前記DLAに通信可能に結合することであって、前記第1のメモリダイは性能メトリックのより好ましい値を有する、前記結合することと、
前記対面配置において、第2のメモリダイを前記ロジックダイの前記他の回路に通信可能に結合することであって、前記第2のメモリダイは前記性能メトリックの好ましくない値を有する、前記結合することと、
を含む、方法。
【請求項17】
前記第1及び第2のメモリダイを通信可能に結合する前に、
前記第1のメモリダイは前記より好ましい値を有すると判定することと、
前記第2のメモリダイは前記好ましくない値を有すると判定することと、
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のメモリダイが前記より好ましい値を有すると判定したことに応答して、前記第1のメモリダイを前記DLAに通信可能に結合することと、
前記第2のメモリダイが前記好ましくない値を有すると判定したことに応答して、前記第2のメモリダイを前記ロジックダイの前記他の回路に通信可能に結合することと、
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1及び第2のメモリダイをメモリダイのプールから選択することをさらに含む、請求項17~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
複数のメモリデバイスを第1のウエハー上に形成することと、
複数のロジックデバイスを第2のウエハー上に形成することと、
ウエハーオンウエハーボンドを形成することと、を含み、前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、
前記複数のメモリデバイス上に形成されたメモリ/ロジック回路を、前記複数のロジックデバイスに結合し、
前記メモリ/ロジック回路と前記複数のロジックデバイスとの間のデータ通信に専用の複数のデータパスを提供する、
方法。
【請求項21】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、前記複数のロジックデバイスに結合された前記第2のウエハーの複数のパッドを、前記第1のウエハーの複数のトランシーバーに合わせて整列する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、前記複数のメモリデバイス及び前記複数のロジックデバイスと接触する金属材料を形成することを含む、請求項20~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
メモリダイのスタックを基板にボンディングすることであって、前記メモリダイのスタックは、前記基板に対して近位にある各々の第1のメモリダイと、前記基板に対して遠位にある各々の最後のメモリダイとを含み、前記ボンディングすることと、
前記メモリダイのスタックを伴う面内の複数のバンプ接点を用いて前記基板にロジックダイをボンディングすることであって、前記ロジックダイは前記各々の最後のメモリダイと接触する、前記ボンディングすることと、
を含む、方法。
【請求項24】
前記複数のバンプ接点を、ボールグリッドアレイ(BGA)として、前記基板上に形成することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記メモリダイのスタックをボンディングすること、及び前記ロジックダイをボンディングすることは、
前記各々の最後のメモリダイの第1の表面を前記メモリダイのスタックの別のメモリダイにボンディングすることと、
前記第1の表面と反対側にある前記各々の最後のメモリダイの第2の表面を前記ロジックダイにボンディングすることと、
を含む、請求項23~24のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概してメモリに関し、より具体的には、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの形成に関連付けられた装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリデバイスは、一般的に、コンピュータまたは他の電子デバイスに内蔵の半導体、集積回路として提供される。揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含む多くの異なるタイプのメモリが存在する。揮発性メモリは、そのデータを維持するために電力を必要とする可能性があり、とりわけ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、及び同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)を含む。不揮発性メモリは、電力供給されていないとき記憶データを保持することによって永続的データを提供でき、とりわけ、NANDフラッシュメモリ、NORフラッシュメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、ならびに相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM)、及び磁気抵抗性ランダムアクセスメモリ(MRAM)等の抵抗可変メモリを含み得る。
【0003】
メモリは、また、限定ではないが、パーソナルコンピューター、ポータブルメモリスティック、デジタルカメラ、携帯電話、MP3プレーヤー等のポータブルミュージックプレーヤー、ムービープレーヤー、及び他の電子デバイスを含む、様々な電子的用途のための揮発性及び不揮発性データストレージとして利用される。メモリセルはアレイに配置でき、アレイはメモリデバイスで使用される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、メモリダイ及びロジックダイを含むシステムの形態の装置のブロック図を示す。
図2A】本開示のいくつかの実施形態による、メモリウエハーの上面図である。
図2B】本開示のいくつかの実施形態による、ロジックウエハーの上面図である。
図2C】本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの部分の断面である。
図2D】本開示のいくつかの実施形態による、シンギュレートした後の、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの部分を示す。
図3】本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施された2つのメモリダイ及びロジックダイの部分を示す。
図4】本開示のいくつかの実施形態による、メモリダイのスタック及びロジックダイの部分を示す。
図5】本開示のいくつかの実施形態による、メモリダイの回路図を示す。
図6】本開示のいくつかの実施形態による、メモリバンクの回路図を示す。
図7A】本開示のいくつかの実施形態による、センス増幅器及びマルチプレクサーの回路図を示す。
図7B】本開示のいくつかの実施形態による、ローカル入出力(LIO)ラインの回路図を示す。
図8】本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイを形成するための方法に対応するフロー図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイを形成するための方法に対応するフロー図である。
図10】本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイを形成するための方法に対応するフロー図である。
図11】本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイを形成するための方法に対応するフロー図である。
図12】本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイのスタック及びロジックダイを形成するための方法に対応するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示は、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリデバイス及びロジックデバイスを含むパッケージの形成に関連する装置及び方法を含む。安価でエネルギー効率の良いロジック回路が提案されており、これは、メモリデバイスに強固に結合されることから利益を得ることができる。ロジックデバイスはアクセラレータであり得る。ロジックダイ上に常駐できるアクセラレータは、例えば深層学習アクセラレータ(DLA)等の人工知能アクセラレータを含み得る。本明細書で使用される場合、「~の上に常駐する(resident on)」は、特定のコンポーネント上に物理的に位置するものを指す。「~の上に常駐する(resident on)」という用語は、本明細書では、「~の上に配備される(deployed on)」または「~の上に位置する(located on)」等の他の用語と言い換え可能に使用できる。AIは、後の時間にアクションを取るために利用できるパターン及び/または例を記憶することによる等、「学習(learning)」によって機械を改善する能力を指す。深層学習は、例として提供されたデータから学習するデバイスの能力を指す。深層学習はAIのサブセットであり得る。ニューラルネットワークは、他のタイプのネットワークの中でも、深層学習として分類できる。深層学習アクセラレータの低電力で安価な設計は、インターネットオブシングス(IoT)デバイスに実装できる。DLAは、ランタイムでインテリジェントな決定を処理して行うことができる。また、DLAを含むメモリデバイスは、クラウドまたはオフロード能力なしでリモートロケーションにも配備できる。
【0006】
3次元集積回路(3D IC)は、半導体ダイを積み重ね、例えばシリコン貫通ビア(TSV)または金属接続を使用して、それらを垂直に相互接続することによって製造された金属酸化物半導体(MOS)ICであり、これは、単一デバイスとして機能して、従来の2次元プロセスよりも低減された電力及び小さい実装面積での性能改善を達成する。3D ICの例は、とりわけ、ハイブリッドメモリキューブ(HMC)及び高帯域幅メモリ(HBM)を含む。
【0007】
DLA等のAIの実装は、大量(例えば、数千回)の計算を並列に行い、その大量の反復を行うことを含み得る。「並列に」という語句は、本明細書では、「同時発生の」の同義語として使用できる。データを示す信号は、それに結合されたメモリデバイスからDLAに入力できる。DLAに並列に入力できるデータ量は、DLAが計算を行うことができるレートに対する制限であり得る。したがって、DLAに入力されたデータ量を並行して増加させることが有益である可能性がある。
【0008】
DLAに並列に入力されるデータ量を増加させる前述のいくつかのアプローチは、メモリデバイスをDLAに結合する相互接続(例えば、ジャンパー)の量を増加させることを含み得る。しかしながら、相互接続の量を増やすことは、メモリデバイスが常駐するメモリダイのサイズを増加させる必要がある。前述のいくつかのアプローチは、メモリデバイスからDLAへのメモリダイ上のデータパスのトランジスタ等のコンポーネントを含み得る。
【0009】
ウエハーオンウエハーボンドを使用してメモリダイ及びロジックダイが結合されるメモリデバイスを実装することは、メモリダイとロジックダイとの間のデータの効率的な転送から利益を得ることができる。メモリダイからロジックダイへのデータの転送は、メモリダイからグローバルデータバスへのデータを転送することと、グローバルデータバスからロジックダイへのデータを転送することと、を含み得る。しかしながら、グローバルデータバスからロジックダイへのデータの転送は非効率的であり得る。
【0010】
本開示の態様は、前述のアプローチの上記及び他の欠点に対処する。本開示のいくつかの実施形態は、メモリダイを含む第1のウエハーと、ロジックダイを含む第2のウエハーとの間にウエハーオンウエハーボンドを形成することを含み、それにより、メモリダイの少なくとも1つは、ロジックダイの少なくとも1つと整列され、結合される。そのような実施形態は、メモリダイと、DLAを含み得るロジックダイとの間の帯域幅を増加させ得る。本開示に従ったウエハーオンウエハーボンドは、メモリダイまたはロジックダイのサイズの増加を必要としない。ウエハーオンウエハーボンドは、チップツーチップボンドだけを介して達成できるよりも、メモリダイ及びロジックダイのより正確に制御された整列を可能にし得る。例えば、ウエハーオンウエハーボンドは、本明細書でさらに詳細に説明されるように、メモリダイの個々のローカル入力/出力ラインをロジックダイの入力回路に接続することを可能にするように、そのような精密なピッチ制御を可能にし得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、メモリダイをロジックダイと対面して配置することを含み得る。対面の配向または配置は、各々の基板(ウエハー)が両方ともウエハーオンウエハーボンドの遠位にある一方、メモリダイ及びロジックダイがウエハーオンウエハーボンドの近位にあることを指す。いくつかの実施形態では、メモリダイとロジックダイとの間にウエハーオンウエハーボンドを形成することは、メモリダイをロジックダイに結合する1つ以上の金属材料を形成することを含み得る。少なくとも1つの実施形態では、ウエハーオンウエハーボンドは、金属材料だけを含み得る。ウエハーオンウエハーボンドによって提供されたメモリダイとロジックダイとの間のデータパスは、メモリダイのメモリセルとオンピッチであり得る。
【0012】
本明細書で使用されるように、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段に示されている場合を除き、単数形及び複数形の指示対象を含む。さらに、「~し得る(may)」という単語は、本出願の全体を通して、強制的な意味(すなわち、しなければならない)ではなく、許容的な意味(すなわち、する可能性がある、することが可能である)で使用される。「含む(include)」という用語及びその派生語は、「限定ではないが、~を含む(including,but not limited to)」を意味する。本明細書で使用される場合、「~に結合される(coupled to)」または「~と結合される(coupled with)」は、概して、電気、光、磁気等の接続を含む、有線または無線に関わらず、インダイレクト通信接続またはダイレクト通信接続(例えば、介在するコンポーネントなし)であり得るコンポーネント間の接続を指す。本明細書で使用されるように、「いくつかの(a number of)」のものは、そのような事項のうちの1つ以上を指し得る。例えば、いくつかのメモリデバイスは、1つ以上のメモリデバイスを指し得る。「複数の(plurality)の」ものは、2つ以上を意図する。
【0013】
本明細書の図は、最初の一桁または複数桁の数字が図面の図番号に対応し、残りの桁の数字が図面の要素またはコンポーネントを識別する、番号付け規則に従う。異なる図面における同様の要素またはコンポーネントは、同様の数字を使用することによって識別され得る。例えば、102は図1の要素「02」を指し得、同様の要素は図2Aでは202と呼ばれる。図中の類似要素は、ハイフン及び追加の数字または文字で参照され得る。例えば、図4の要素419-1及び419-2を参照されたい。認識されるように、本開示のいくつかの追加の実施形態を提供するように、本明細書の様々な実施形態に示される要素を追加、交換、及び/または除去できる。さらに、認識されるように、図に提供される要素の比率及び相対的大きさは、本開示の特定の実施形態を示すことを意図しており、限定的な意味として解釈するべきではない。
【0014】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、メモリダイ102及びロジックダイ104を含むシステム100の形態の装置のブロック図を示す。本明細書で使用される場合、メモリダイ102、メモリアレイ110、及び/またはロジックダイ104は、例えば、また、別々に「装置」としても考えられ得る。
【0015】
図1に図示されるように、システム100は、ロジックダイ104に結合されたメモリダイ102を含む。メモリダイ102は、インターフェース(I/F)112(例えば、入力/出力(IO)(I/F))を含み得る。システム100は、様々なタイプのホストの中でも、パーソナルラップトップコンピューター、デスクトップコンピューター、デジタルカメラ、携帯電話、メモリカードリーダー、サーバー、ビークル、またはIoT対応デバイス等のホストに結合できる。
【0016】
ロジックダイ104は、AI回路等のロジックデバイスを含み得る。AI回路はAIアクセラレータであり得、本明細書ではDLA117とも呼ばれる。DLA117は、I/O回路112に、ひいてはメモリアレイ110等のメモリデバイスに結合されるデータパス114に結合できる。いくつかの実施形態では、ロジックダイ104は、メモリダイ102にボンディングできる。いくつかの実施形態では、ロジックダイ104をメモリダイ102にボンディングすることは、DLA117をメモリアレイ110にボンディングすることを含み得る。ロジックダイ104は制御回路118を含み得る。制御回路118は、(例えば、メモリダイをロジックダイに結合するTSVを介して)メモリダイ102からロジックダイ104に、及び/またはロジックダイ104からメモリダイ102にデータを通信するために、メモリダイ102のトランシーバーを制御できる。DLA117は、制御回路118に結合できる。いくつかの実施形態では、制御回路118はDLA117を制御できる。例えば、制御回路118は、メモリダイ102の制御回路116、ローデコーダー(図示せず)、及び/またはカラムデコーダー(図示せず)に信号を提供して、メモリアレイ110からDLA117へのデータの通信を指示できる。データは、DLA117への入力、及び/またはDLA117によってホストされた人工ニューラルネットワーク(ANN)への入力として提供できる。制御回路118は、DLA117及び/またはANNの出力をI/F112に提供し、及び/またはメモリアレイ110に記憶させることができる。
【0017】
ANNモデルは、DLA117、制御回路118、及び/またはホストによってトレーニングできる。例えば、ホスト及び/または制御回路118は、DLA117に提供できるANNモデルをトレーニングできる。DLA117は、制御回路118によって指示されるように、トレーニングされたANNモデルを実装できる。ANNモデルに対して、所望の関数を行うことをトレーニングできる。システム100の実施態様の非限定的な例は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、グラフィック処理ユニット(GPU)、システムオンチップ(SoC)、5Gアンテナ、安全モニタリング、バイオメトリック(例えば、顔認識)、データセンターネットワークスイッチ、自律ビークル、ゲノム学、プロテイノミクス、及び/または遺伝子配列解明のためのハードウェアアクセラレータ、拡張仮想現実、ブロックチェーン、及びストリーミングデバイス(ローカル処理を提供する)を含む。
【0018】
明確にするために、システム100は、本開示に特に関連がある特徴に注目するために簡略化されている。メモリアレイ110の非限定的な例は、DRAMアレイ、SRAMアレイ、STT RAMアレイ、PCRAMアレイ、TRAMアレイ、RRAMアレイ、NANDフラッシュアレイ、NORフラッシュアレイ、及び/または3DXPointアレイを含む。メモリアレイ110は、本明細書では、例としてDRAMアレイと呼ぶことができる。メモリアレイ110はメモリセルを含み得、メモリセルは、アクセスライン(本明細書では、ワードラインまたは選択ラインと呼ばれ得る)によって結合された行に、そして、センスライン(本明細書では、デジットラインまたはデータラインと呼ばれ得る)によって結合された列とに配置される。メモリアレイ110が単一メモリアレイとして示されているが、メモリアレイ110は、メモリダイ102のバンク内に配置された複数のメモリアレイを表すことができる。
【0019】
具体的に図示されないが、メモリダイ102は、ホストインターフェースを通じて提供されたアドレス信号をラッチするアドレス回路を含み得る。システム100に関して、ホスト(図示せず)は、メモリダイ102及びロジックダイ104とは異なるデバイスであり、メモリダイ102及びロジックダイ104のいずれかまたは両方に結合できる。ホストインターフェースは、例えば、適切なプロトコルを用いる物理インターフェース(例えば、データバス、アドレスバス、及びコマンドバス、またはデータ/アドレス/コマンドバスの組み合わせ)を含み得る。そのようなプロトコルは、カスタムもしくは独自仕様であり得る、またはホストインターフェースは、ペリフェラルコンポーネントインターコネクトエクスプレス(PCIe)、Gen-Zインターコネクト、アクセラレータ用キャッシュコヒーレントインターコネクト(CCIX)等の、標準的プロトコルを用い得る。アドレス信号は、メモリアレイ110にアクセスするためにローデコーダー及びカラムデコーダーによって受信及びデコードされる。検知回路を使用して、センスライン上の電圧及び/または電流の変化を検知することによって、メモリアレイ110からデータを読み取ることができる。検知回路は、メモリアレイ110に結合できる。メモリアレイ110のそれぞれ、及び対応する検知回路は、メモリダイ102のバンクを構成できる。検知回路は、例えば、メモリアレイ110からデータのページ(例えば、行)を読み取り、ラッチできるセンス増幅器を含み得る。I/F112は、データパス114に沿ったロジックダイ104との双方向データ通信に使用できる。読み/書き回路を使用して、メモリアレイ110にデータを書き込みできる、またはメモリアレイ110からデータを読み取りできる。読み/書き回路は、様々なドライバー、ラッチ回路等を含み得る。
【0020】
メモリダイの制御回路116(例えば、ローカルコントローラー)は、ホスト(図示せず)によって提供された信号をデコードできる。ホストからの信号は、例えば、コマンドを示すことができる。これらの信号は、チップイネーブル信号、書き込みイネーブル信号、及びアドレスラッチ信号を含み得、これらの信号を使用して、データ読み取り動作、データ書き込み動作、及びデータ消去動作を含む、メモリアレイ110に対して行われた動作を制御する。いくつかの実施形態では、制御回路116は、ホストからの命令を実行する役割を担う。制御回路116は、ステートマシン、シーケンサ、及び/または他のいくつかのタイプの制御回路を含み得、これらは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組み合わせの形態で実装され得る。ロジックダイ104をI/F112に結合するデータラインを介して、ロジックダイ104に及び/またはロジックダイ104からデータを提供できる。
【0021】
前述のいくつかのアプローチによれば、第1のウエハー及び第2のウエハー上に電子デバイス(例えば、メモリアレイ110及びDLA117)を作製した後、第1のウエハー及び第2のウエハーをダイシングして(例えば、第1のウエハー及び第2のウエハーのストリートに沿って切断する回転ソーブレードによってダイシングして)、各々、メモリダイ102及びロジックダイ104を形成できる。しかしながら、本開示の少なくとも1つの実施形態によると、第1のウエハー及び第2のウエハー上にデバイスを作製した後、そしてダイシングの前に、第1のウエハー及び第2のウエハーは、ウエハーオンウエハーボンドプロセスによって一緒にボンディングできる。ウエハーオンウエハーボンディングプロセスに続いて、ダイ(例えば、メモリダイ102及びロジックダイ104)をシンギュレートできる。本明細書で使用される場合、「シンギュレートする(singulate)」は、結合した単位を個々の単位に分離することを指す。例えば、メモリウエハーは、各々のウエハー(基板)が両方ともボンド部に対して遠位にあり、メモリダイ及びロジックダイがボンド部に対して近位にあることを意味する対面配向でロジックウエハーにボンディングできる。これにより、メモリウエハー及びロジックウエハーを一緒にボンディングした後に、個々のメモリダイ及びロジックダイを単一パッケージとして一緒にシンギュレートすることを可能にする。
【0022】
図2Aは、本開示のいくつかの実施形態による、メモリウエハー203の上面図である。図2Bは、本開示のいくつかの実施形態による、ロジックウエハー205の上面図である。メモリダイ202及びロジックダイ204は、各々、図1に関連して説明されるメモリダイ102及びロジックダイ104に類似し得る。メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205は、限定ではないが、シリコンオンインシュレータ(SOI)またはシリコンオンサファイア(SOS)技術、ドープ及び非ドープ半導体、ベース半導体基盤によって支持されたシリコンのエピタキシャル層、ならびに他の半導体構造を含み得る。
【0023】
図2A図2Bに図示されるように、メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205は、丸い周辺エッジを有し得る。メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205は、その間に位置するストリート237(例えば、ストリート237-1及び237-2)を有する、いくつかのダイ(例えば、図2Aに図示されるメモリダイ202、または図2Bに図示されるロジックダイ204)を含み得る。ストリート237は、本明細書では、ソーストリートまたはスクライブストリートと呼ばれ得る。ストリート237は、ダイをシンギュレートするために、ツールが切断され得るパスであり得る。切断前に、ストリート237は、ソーブレードのガイドを助けるために特定の深さまでエッチングされ得る。さらに、メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205の上部のエッジに沿った1つ以上のサイドマークを使用して、切断前にソーブレードを整列できる。多くの場合、図2A図2Bに図示されるように、ダイは、ストリート237が垂直な行及び列に形成されるように、メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205の上に形成できる。
【0024】
ダイは、トランジスタ、キャパシタ、ダイオード、メモリデバイス、プロセッサ、他のデバイス、及び/または集積回路等の電子デバイスを備え得る。いくつかの実施形態では、特定のウエハー上の各ダイは、同じタイプのデバイスであり得る。例えば、メモリウエハー203のダイ202のそれぞれは、メモリダイ(例えば、図1に関連して説明されるメモリダイ102)であり得、ロジックウエハー205上のダイ204のそれぞれは、ロジックダイ(例えば、ロジックダイ104)であり得る。ロジックダイの非限定的な例は、DLA、無線周波数通信回路、遺伝子配列回路、ビデオまたは撮像回路、及びオーディオ回路、センサー回路、レーダー回路、パケットルーティング回路、侵入検出回路、安全監視回路、暗号回路、ブロックチェーン回路、スマートセンサー回路、5G通信回路等、特定用途向け集積回路(ASIC)を含む。
【0025】
メモリダイ202は、ダイまたはチップ上に常駐するメモリセルのアレイ(例えば、メモリアレイ110)を含み得る。メモリダイ202の1つ以上は、データ通信のためのローカル入力/出力(LIO)ラインを含み得る。メモリダイ202とロジックダイ204との間のデータの通信は、メモリダイ202及び/またはロジックダイ204の上に位置し得るトランシーバーによって制御できる。いくつかの実施形態では、メモリダイ202とロジックダイ204との間でデータを示す信号が通信する電気経路は、また、そのようなデータが受信デバイスの電気経路上で継続するかどうかを制御するトランシーバーに結合される。本明細書で使用される場合、「受信デバイス」は、メモリダイ202とロジックダイ204との間のシグナリングの移動先を指す。例えば、メモリダイ202からロジックダイ204へのデータを示すシグナリングの受信デバイスは、ロジックダイ(または、その上に形成された1つ以上のロジックデバイス)である。1つ以上のトランシーバーがオンであるとき、トランシーバーに結合された電気経路からのデータを示す信号が受信デバイスによって受信され、これは、信号がトランシーバーを通過し、受信デバイス内で継続することを意味する。1つ以上のトランシーバーがオフであるとき、トランシーバーに結合された電気経路からのデータを示す信号が受信デバイスによって受信されず、これは、信号がトランシーバーを通過しないで、受信デバイス内で継続しないことを意味する。電気経路の非限定的な例は、グローバルデータバス及びLIOラインを含む。メモリダイ202は、LIOラインに関連付けられた(例えば、結合された)トランシーバーを含み得る。したがって、トランシーバーは、メモリダイ202とロジックダイ204との間のデータを示す信号の通信を選択的に可能にし得る。トランシーバーは、図7A図7Bに関連してさらに説明される。
【0026】
例示的な動作に関連して説明すると、メモリダイ202は、メモリセルに記憶されたデータに対して読み取り動作を実行できる。データを示す信号は、メモリセルから、LIOに沿って、検知回路を経由して、グローバルデータバス及びホスト(ホストがデータをリクエストした場合)に伝わることができる。信号は、また、LIOからメモリ/ロジック回路222(図2Cに関連して説明される)を介して、ウエハーオンウエハーボンド211(図2Cに関連して説明される)を経由して、ロジック/メモリ回路224(図2Cに関連して説明される)に通過できる。ロジック/メモリ回路内のトランシーバーがオンである場合、データを示す信号は、ロジックダイ204に伝わり、1つ以上のロジックデバイスによってロジックダイ204で動作する。トランジスタがオフである場合、データを示す信号は、ロジックダイ204に伝わらないであろう。メモリダイ202の動作に関して、いくつかの実施形態では、ロジックダイ204に転送されることを意図するデータに対する読み取り動作と比べて、外部ホストに転送されることを意図するデータに対する読み取り動作の機能差はない。読み取り動作は正常に進行でき、ロジックダイ204に関連付けられたトランシーバーは、ロジックダイがデータを受信するか否かを制御できる。メモリダイ202からロジックダイ204へのデータの転送は、下記により詳細に説明されるように、読み取り動作に限定されない。例えば、テストモード動作及びリフレッシュ動作等の他の動作を使用して、メモリダイ202からロジックダイ204にデータを転送できる。
【0027】
前述のいくつかのアプローチでは、ウエハー上に電子デバイスを作製した後、ウエハーは、シンギュレートされ得る(例えば、ストリートに沿って切断する回転ソーブレードによってダイシングされる)。対照的に、本開示のいくつかの実施形態では、メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205の上に電子デバイスを作製した後に、ただしダイシングの前に、メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205は、ウエハーオンウエハーボンディングプロセスによって一緒にボンドできる。ウエハーオンウエハーボンディングプロセスに続いて、メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205のダイをシンギュレートできる(例えば、ストリートに沿って切断する回転ソーブレードによってダイシングされる)。本明細書に記載されるように、メモリウエハー203は、対面配置でロジックウエハー205にボンディングできる。
【0028】
いくつかの実施形態では、メモリウエハー203の電子デバイスのサイズは、ロジックウエハー205の電子デバイスのサイズと同じであり得る。メモリウエハー203上のストリート237は、ロジックウエハー205上のストリート237と同じ相対位置にあり得る。これにより、メモリウエハー203及び/またはロジックウエハー205を一緒にボンディングした後に、個々のメモリダイ及びロジックダイを単一パッケージとして一緒にシンギュレートすることを可能にする。
【0029】
具体的に図示されないが、いくつかの実施形態では、メモリウエハー203及びロジックウエハー205の電子デバイスのサイズは、比例的に異なる可能性がある。例えば、1つのロジックダイは、メモリダイのうちの4つと同じまたは類似の実装面積を有し得る。メモリウエハー202及び/またはロジックダイ204を一緒にボンディングした後、4つのメモリダイ及びロジックダイは、単一パッケージとしてシンギュレートできる。逆に、1つのメモリダイは、ロジックダイのうちの4つと同じ実装面積を有し得、4つのロジックダイ及びメモリダイは、単一パッケージとしてシンギュレートできる。そのようなパッケージは、ネットワークオンウエハーパッケージと呼ばれ得る。複数の実施形態は、ダイサイズの4:1の比に限定されない。
【0030】
図2Cは、本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンド211が施されたメモリダイ202及びロジックウエハー204の部分の断面である。メモリダイ202及びロジックダイ204は、各々、図1に関連して説明されるメモリダイ102及びロジックダイ104に類似し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、メモリダイ202は、その上に形成されたメモリ/ロジック回路222を含み得る。メモリ/ロジック回路222は、メモリダイ202の1つ以上のメモリアレイ(例えば、メモリアレイ110)と、それにボンディングされた1つ以上のロジックダイ(例えば、ロジックダイ204)との間のデータ及び/または制御信号の転送のための電気的接続及びシグナリングを提供できる。いくつかの実施形態では、メモリ/ロジック回路222は、メモリダイ202の金属層に対してわずか2つの追加の金属層を含み得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、ロジックダイ204は、その上に形成されたロジック/メモリ回路224を含む。ロジック/メモリ回路224は、ロジックダイ204の1つ以上のDLA(例えば、DLA117)と、それにボンディングされた1つ以上のメモリダイ(例えば、メモリダイ202)との間のデータ及び/または制御信号の転送のための電気的接続及びシグナリングを提供できる。
【0033】
ウエハーオンウエハーボンド211は、メモリダイ202とロジックダイ204との間に形成できる。図2Cに図示されるように、いくつかの実施形態では、ウエハーオンウエハーボンド211は、メモリ/ロジック回路222とロジック/メモリ回路224との間に形成される。ウエハーオンウエハーボンド211は、金属ボンド及び/または直接誘電体/誘電体ボンドの1つ以上を含み得る。ウエハーオンウエハーボンド211は、メモリダイ202(例えば、メモリ/ロジック回路222を介する)とロジックダイ204(例えば、ロジック/メモリ回路224を介する)との間の電気信号の伝送を可能にし得る。
【0034】
メモリ/ロジック回路222及び/またはウエハーオンウエハーボンド211は、ロジック/メモリ回路224のトランシーバーにボンドパッドを含み得る。トランシーバーは、LIOプリフェッチバス及び/またはセンス増幅器(センスアンプ)ストライプに関連付けできる。いくつかの実施形態では、センスアンプストライプは、9個のアレイコアをカバーする188のLIO接続ペアと、1チャネル当たり9,216ペアとを含み得る。いくつかの実施形態では、センスアンプストライプは、288のLIO接続ペアと、1チャネル当たり4608ペアとを含み得る。しかしながら、複数の実施形態は、そのように限定されない。
【0035】
ウエハーオンウエハーボンド211の相互接続負荷は、1.0フェムトファラッド未満及び0.5オームであり得る。いくつかの実施形態では、一度にアクティブにすることが可能なメモリの行の最大数(例えば、32行)をアクティブにし、ウエハーオンウエハーボンド211を介してロジックダイ204にデータを伝送できる。メモリ/ロジック回路222及び/またはウエハーオンウエハーボンド211は、各トランシーバーに対する電源接続部及び接地接続部を含み得る。電力接続は、メモリの複数の行のアクティベーションを一度に可能にし得る。ウエハーオンウエハーボンド211は、例えば、1.2マイクロメートルピッチで256kのデータ接続を提供できる。
【0036】
いくつかの実施形態では、ウエハーオンウエハーボンド211は、メモリダイとロジックダイとの間のデータパス内にトランジスタを有さないアナログ回路(例えば、ジャンパー)を含み得る。メモリダイはその間の信号を駆動でき、ロジックダイは、その間の信号をシンクでき、その逆も同様である。ロジックゲートを介してメモリダイとロジックダイとの間で信号を伝える代わりに、信号は、メモリダイとロジックダイとの間でダイレクトに伝送される。いくつかの実施形態では、ウエハーオンウエハーボンド211は、低温(例えば、室温)ボンディングプロセスによって形成できる。いくつかの実施形態では、ウエハーオンウエハーボンド211は、さらに、アニーリングステップで(例えば、300℃で)処理できる。
【0037】
具体的に図示されないが、メモリダイ202とロジックダイ204との間に再分配層を形成できる。再分配層は、単一のメモリ設計と複数のASIC設計との互換性を可能にし得る。再分配層は、メモリ技術と同じ速度でロジック設計を必ずしもスケールダウンすることなく、メモリ技術をスケールアップすることを可能にし得る。例えば、メモリダイ202の回路は、メモリダイ202とロジックダイ204との間のウエハーオンウエハーボンド211及び/または他の回路を調整する必要なく、ロジックダイ204の回路とは異なる分解能で形成できる。
【0038】
図2Dは、本開示のいくつかの実施形態による、シンギュレートした後の、ウエハーオンウエハーボンド211が施されたメモリダイ202及びロジックダイ204の部分221を示す。メモリダイ202は、基板218にボンディングされるように示される。しかしながら、いくつかの実施形態では、ロジックダイ204は、メモリダイ202の代わりに、基板218にボンディングできる。基板218、メモリダイ202、ウエハーオンウエハーボンド211、及びロジックダイ204は、1つ以上の所望の機能を行うように構成された集積回路等のユニットを形成できる。具体的に図示されないが、基板218は、メモリダイ202、ロジックダイ204、及び/または他のオフチップデバイスを動作、制御、及び/または通信するための追加回路を含み得る。
【0039】
メモリダイ202の機能はメモリ動作に対して変化しない場合があるが、データは、交互に、メモリダイ202からロジックダイ204に、メモリダイ202のI/O回路を介して(例えば、外部ホストデバイスに)ルーティングされる代わりに、ウエハーオンウエハーボンド211を介してダイレクトに転送できる。例えば、メモリダイ202のテストモード及び/またはリフレッシュサイクルを使用して、ウエハーオンウエハーボンド211を介して(例えば、メモリダイ202のLIOラインを介する)ロジックダイ204を往復してデータを転送できる。例えば、前述のいくつかのアプローチでは、1バンク当たり8行がアクティブであり、リフレッシュサイクル時間が80ナノ秒であり(それに対して、1行に対して60ナノ秒であり)、4バンクが並列であり、16ナノ秒のバンクシーケンシングを有するDRAMメモリデバイスのリフレッシュサイクルを使用すると、帯域幅は443ギガバイト/秒となる。対照的に、本開示のいくつかの実施形態では、1バンク当たり32行がアクティブであるDRAMメモリデバイスであるウエハーオンウエハーボンド211を用いて、リフレッシュサイクル時間は、32バンクに対して60ナノ秒に並行して近づくことができ、バンクシーケンシングなしで、帯域幅は、8ワットを使用して5テラバイト/秒である。メモリデバイスからのそのような有意な帯域幅(例えば、5テラバイト/秒)のデータは、他のインターフェース及び/またはホストデバイスを圧倒し得るが、DLA等のロジックデバイスは、ウエハーオンウエハーボンド211によって提供された接続を介してそのようなデータ帯域幅を利用できる。データのオフチップ移動を低減することは、メモリデバイスを動作させることに関連付けられた電力消費を低減し、有意なデータ帯域幅を提供できる。
【0040】
具体的に図示されないが、複数のメモリダイ202は、ウエハーオンウエハーボンド211に類似するボンドを介して互いに積み重ねできる。そのような追加のメモリダイ202は、図2Cに関連して説明されるメモリ/ロジック回路222に類似するメモリ/メモリ回路を含み得る。代替として、または追加として、TSVは、メモリダイ202のスタック間の、またはそれを経由するデータの通信のために使用できる。積み重ねられたメモリダイ202間のパッドは、積み重ねられたメモリダイ202が整列するように、(示されるように)垂直方向に積み重ねられたメモリダイ202上に複製された場所にあり得る。積み重ねられたメモリダイ202は、異なる実施形態では、従来のプロセスによって及び/または(2つのメモリダイ202の間の)ウエハーオンウエハーボンディングによって形成できる。
【0041】
具体的に図示されないが、基板218にボンディングされたウエハー(例えば、メモリダイ202(示されている)、またはロジックダイ204)は、ウエハーの外部の回路との通信を可能にするために、その中に形成されたTSVを含み得る。また、TSVは、電源接点及び接地接点を提供するためにも使用できる。TSVは、概して、ウエハーオンウエハーボンドよりも大きなキャパシタンス及び大きいピッチを有するが、ウエハーオンウエハーボンドほど大きな帯域幅を提供しない。
【0042】
具体的に図示されないが、いくつかの実施形態では、追加コンポーネントを部分221にボンディングできる。例えば、サーマルソリューションコンポーネントをロジックダイ204の上部にボンディングして、冷却を提供できる。ウエハーオンウエハーボンド211は、熱が発生できるように、ロジックダイ204及びメモリダイ202を近接させる。サーマルソリューションコンポーネントは、発生した熱の放散を助けることができる。いくつかの実施形態では、例えば、ANNのモデルを永続的に記憶するために、不揮発性メモリコンポーネントが含まれ得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、モデルが別個のまたは大きな記憶スペースを必要とせず、頻繁に更新され得るので、不揮発性メモリは必要でない場合がある。
【0043】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、2つのメモリダイ302-1及び302-2と、ロジックダイ304との部分331とを示す。2つのメモリダイ302-1及び302-2、ならびにロジックダイ304は、各々、図1に関連して説明されるメモリダイ102及びロジックダイ104に類似し得る。図3の例では、2つのライン315及びライン323は、メモリダイ302-2とDLA317との間に、及びメモリダイ302-1と、DLA317以外のロジックダイ304の回路との間に、別々の接続を反映する。ライン313によって表された接続は、ライン323によって表された接続と同じタイプの接続であり得る、または異なるタイプの接続であり得る。
【0044】
DLA317は、ロジックダイ304とは別個のまたは異なるコンポーネントとして示されているが、いくつかの実施形態では、DLA317は、ロジックダイ304のコンポーネントである。DLA317をロジックダイ304とは別個のものまたは異なるものとして示すことは、DLA317をロジックダイ304の他のコンポーネントまたは回路と区別することを意図する。
【0045】
図3に図示されるようなメモリダイ302-1及び302-2、ロジックダイ304、ならびにDLA317の配置は、製作中に柔軟性を提供できる。DLA317に通信可能に結合されるメモリダイ(例えば、メモリダイ302-2)は、DLA317に通信可能に結合されない別のメモリダイ(例えば、メモリダイ302-1)とは異なる動作及び/または性能要件を有し得る。したがって、製作中、DLA317に通信可能に結合するべき1つ以上のメモリダイは、性能メトリックに基づいて(例えば、メモリダイのプールから)選択できる。性能メトリックの例は、テストの結果、ロービットエラー率、1秒当たりの入力/出力等を含む。
【0046】
例示的な例として、プロスペクティブメモリダイ(例えば、メモリダイのプールから選択される)がDLA317に通信可能に結合される、またはDLA317以外のロジックダイ304の回路に通信可能に結合されるかどうかについて、プロスペクティブメモリダイの性能メトリックの値に基づいて判定できる。いくつかの実施形態では、プロスペクティブメモリダイの性能メトリックの値が性能メトリックの閾値を満たす場合、プロスペクティブメモリダイはメモリダイ302-2であり得る。プロスペクティブメモリダイの性能メトリックの値が性能メトリックの閾値を満たさない場合、メモリダイ302-1であり得る。いくつかの実施形態では、プロスペクティブメモリダイが、別のプロスペクティブメモリダイ(例えば、メモリダイの同じプールから選択される)の性能メトリックの値よりも好ましい性能メトリックの値を有する場合、プロスペクティブメモリダイはメモリダイ302-2であり得、他のプロスペクティブメモリダイはメモリダイ302-1であり得る。
【0047】
いくつかの実施形態では、DLA317以外のロジックダイ304の回路は、メモリダイ302-1を管理できる。いくつかの実施形態では、メモリダイ302-1及び302-2と、基板318との間のシグナリングのダイレクト通信は存在しない場合がある。むしろ、メモリダイ302-1及び302-2と、基板318との間のシグナリングは、ジャンパー315-1及び315-2によって示されるように、ロジックダイ304の回路(DLA317を含み得る)によって処理される。
【0048】
図3は、基板318にボンディングされているロジックダイ304及びDLA317を示す。しかしながら、少なくとも1つの実施形態では、メモリダイ302-1及び302-2は、ロジックダイ304及びDLA317の代わりに、基板318にボンディングできる。具体的に図示されないが、基板318は、メモリダイ302-1及び302-2、ロジックダイ304、ならびに/または他のオフチップデバイスを動作、制御、及び/または通信するための回路を含み得る。図3はロジックダイ304に結合された2つのメモリダイを用いて説明されるが、本開示の実施形態はそのように限定されない。例えば、2つ以上のメモリダイをDLA317に結合できる、及び/または2つ以上のメモリダイをDLA317に結合できる。いくつかの実施形態では、性能メトリックの各々のより好ましい値を有する3つのメモリダイをDLA317に通信可能に結合でき、性能メトリックの好ましくない値を有するメモリダイをDLA317以外のロジックダイ304の回路に結合できる。
【0049】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、メモリダイ402-1、402-2、及び402-3と、ロジックダイ404とのスタックの部分441を示す。メモリダイ402-1、402-2、及び402-3、ならびにロジックダイ404は、各々、図1に関連して説明されるメモリダイ102及びロジックダイ104に類似し得る。具体的に図示されないが、基板418は、メモリダイ402-1、402-2、及び402-3、ロジックダイ404、ならびに/または他のオフチップデバイスを動作、制御、及び/または通信するための回路を含み得る。
【0050】
図4の例では、複数のメモリダイ402-1、402-2、及び402-3は、ロジックダイ404と基板418との間に積み重ねられる。メモリダイ402-1、402-2、及び402-3は垂直に積み重ねられる。面内バンプ接点419-1及び419-2は、ロジックダイ404を基板418に結合する。いくつかの実施形態では、メモリダイ402-1、402-2、及び402-3のスタック及び/またはロジックダイ404を基板418に結合する前に、ボールグリッドアレイ(BGA)を基板418上に形成できる。したがって、面内バンプ接点419-1及び419-2は、基板418上に形成されたBGAの部分であり得る。
【0051】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、メモリダイ502の回路図を示す。メモリダイ502は、4バンクのバンクグループ524に配置された16個のメモリバンク525を含む。バンクグループ524のそれぞれは、グローバルデータバス551(例えば、256ビット幅のバス)に結合される。複数の実施形態はこれらの具体例に限定されない。グローバルデータバス551は、充電/放電キャパシタとしてモデル化できる。グローバルデータバス551は、I/Oバスを介してメモリダイ502からデータを送信するためのメモリ規格に準拠できる。しかしながら、図5に具体的に図示されないが、いくつかの実施形態では、ウエハーオンウエハーボンドを介してメモリダイ502に結合されたロジックダイは、ウエハーオンウエハーボンドを介してメモリダイ502からロジックダイにデータを通信するためのトランシーバーを含み得る。
【0052】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、メモリバンク625を示す。メモリバンク625は多数のメモリデバイス633を含み、メモリデバイスのそれぞれは、多数のメモリセル(例えば、1024×1024)の多数の行及び多数の列を含む。メモリデバイス633のそれぞれは、塗りつぶされた点によって表された各々の数のLIOライン631を含み得る。例えば、各タイルは、32本のLIOライン631を含み得る。各タイル内のLIOライン631は、マルチプレクサー662を介して、グローバルIOライン632に結合される。マルチプレクサー662は、当技術分野ではトランシーバーとも呼ばれ得るが、本明細書ではマルチプレクサーと呼ばれる。これは、LIOライン631、グローバルIOライン632、及び/またはグローバルデータバス651から信号を受信するように構成されたロジックダイのトランシーバーと区別するためである。
【0053】
マルチプレクサー662は、LIOライン631から信号を受信するように構成できる。マルチプレクサー662は、LIOライン631の部分を選択する。マルチプレクサー662は、LIOライン631の選択された部分から受信された信号を増幅できる。マルチプレクサー662は、また、グローバルIOライン632を介して、増幅信号を伝送させることもできる。マルチプレクサー662は、また、グローバルIOライン632から信号を受信し、受信された信号を低減できる。マルチプレクサー662は、さらに、低減された信号をLIOライン631に伝送できる。
【0054】
グローバルIOライン632は、グローバルデータバス661に結合される。複数のセンス増幅器からの信号は、LIOライン631に多重化できる。LIOライン631は、ウエハーオンウエハーボンドを介して、ロジックダイのマルチプレクサー662及びトランシーバー(図示せず)に結合できる。ロジックダイのトランシーバー(図示せず)は、LIOライン631からの信号を、ウエハーオンウエハーボンドを介してロジックダイによって受信させることができる。ウエハーオンウエハーボンドは、トランシーバー(図示せず)とLIOライン631との間の接触を可能にするのに十分に精密なピッチ制御を提供し、そうでなければ可能にならないであろう。
【0055】
いくつかの実施形態では、ロジックダイのトランシーバー(図示せず)は、(例えば、ホストからコマンドを受信することとは対照的に)対応するロジックダイからイネーブル/ディスエーブルコマンドを受信できる。いくつかの実施形態では、イネーブル/ディスエーブルコマンドは、ロジックダイの複数のトランシーバーによって受信できる(例えば、イネーブル/ディスエーブルコマンドは、メモリバンク625のそれぞれの特定の行からのデータを示す信号を、対応するトランシーバーを介して転送させ得る)。ロジックダイの複数のトランシーバーの制御及び動作は、全ての動作を制御するのではなくデータを転送することを除いて、数千のメモリコントローラーを有することと同様である。そのような動作は、例えば、大規模並列メモリアクセス動作を含む用途に有益である可能性がある。8キロビットの行を含むように構成されるメモリデバイスの例について、ロジックダイのトランシーバーごとに256ビットのデータをプリフェッチできる。したがって、ロジックダイの各トランシーバーは、256ビットをボンドアウトできる。言い換えれば、いくつかの実施形態は、(この例示的なアーキテクチャでは)記憶されたデータの8キロビット毎に256ビットのデータを転送できる。対照的に、類似のアーキテクチャを用いる前述のいくつかのアプローチによれば、典型的なメモリインターフェース(例えば、グローバルIOラインを介する)は、4ギガビットの記憶されたデータに対して256ビットだけを転送することが可能になるだろう。
【0056】
図7Aは、本開示のいくつかの実施形態による、センス増幅器763-1、763-2、...、763-N、763-N+1、763-N+2、...、763-M、763-M+1、763-M+2、...、763-P、及びマルチプレクサー764-1、764-2、...、764-Sの回路図を示す。センス増幅器763-1、763-2、...、763-N、763-N+1、763-N+2、...、763-M、763-M+1、763-M+2、...、763-Pは、センス増幅器763と呼ぶことができる。マルチプレクサー764-1、764-2、...、764-Sは、マルチプレクサー764と呼ぶことができる。図7Aは、また、メモリダイのマルチプレクサー761も含む。明確にするために、図7Aは、本開示に特に関連して、メモリダイ及びロジックダイのコンポーネント及び回路に注目するために簡略化されている。
【0057】
マルチプレクサー761は、トランシーバー765-1、765-2、...、765-Sと区別される。マルチプレクサー761は、LIOライン731から信号を受信するように構成できる。マルチプレクサー761は、LIOライン731の部分を選択する。マルチプレクサー761は、LIOライン731の選択された部分から受信された信号を増幅できる。マルチプレクサー761は、また、グローバルIOライン732を介して、増幅信号を伝送させることもできる。マルチプレクサー761は、また、グローバルIOライン732から信号を受信し、受信された信号を低減できる。マルチプレクサー761は、さらに、低減された信号をLIOライン731に伝送できる。マルチプレクサー761はマルチプレクサーと呼ばれるが、マルチプレクサー761はマルチプレクサー764とは異なり、マルチプレクサー764とは異なる機能を有する。
【0058】
トランシーバー765-1、765-2、...、765-Sは、また、信号を受信し、信号の一部を選択し、信号の一部を増幅し、増幅信号を伝送することもできる。しかしながら、トランシーバー765-1、765-2、...、765-Sは、増幅信号をロジックダイに伝送でき、グローバルIOライン732に伝送しない。
【0059】
メモリダイは、センス増幅器763、マルチプレクサー764、及びマルチプレクサー761を含み得る。メモリダイは、また、LIO731及びグローバルIOライン732も含み得る。様々な例では、ウエハーオンウエハーボンド711は、センス増幅器773の出力をロジックダイのトランシーバー765に結合できる。トランシーバー765は、ロジックダイによって制御され、センス増幅器763の出力をロジックダイの回路に提供させることができる。例えば、トランシーバー765-1は、センス増幅器763-1、763-2、...、763-Nから出力された信号を、トランシーバー765-1から下流にあるロジックダイの回路に提供させることができる。単一トランシーバー765-1が示されているが、トランシーバー765-1は複数のトランシーバーを表すことができ、それにより、センス増幅器763-1、763-2、...、763-Nは、ロジックダイの複数のトランシーバーから下流の回路に同時に提供される。トランシーバー765-2は、センス増幅器763-N-1、763-N+2、...、763-Mの出力をロジックダイの回路に提供させることができる。トランシーバー765-Sは、センス増幅器763-M+1、763-M+2、...、763-Pの出力をロジックダイの回路に提供させることができる。
【0060】
ロジックダイの制御回路(例えば、図1に関連して説明される制御回路118)は、(例えば、ロジックダイに)データオフチップを表す信号を選択的にルーティングするために、信号をトランシーバー765に送信できる。センス増幅器763からロジックダイのトランシーバー765への図示されたパスは、メモリダイとロジックダイとの間の電気経路の表現である。本開示の実施形態は、標準的メモリインターフェースの機能及び製作を保存できる一方で、ウエハーオンウエハーボンド711を介して、メモリダイからロジックダイへの追加の高帯域幅インターフェースの機能及び製作を可能にする。
【0061】
様々な例では、トランシーバー765のそれぞれは、複数のセンス増幅器763に結合できる。例えば、トランシーバー765-1は、センス増幅器763-1、763-2、...、763-Nに結合できる。トランシーバー765-2は、センス増幅器763-N+1、763-N+2、...、763-Mに結合できる。トランシーバー765-Sは、センス増幅器763-M+1、763-M+2、...、763-Pに結合できる。様々な例では、トランシーバー765のそれぞれは、複数の信号を送り出すことができる。例えば、トランシーバー765-1は、同時に、センス増幅器763-1、763-2、...,763-Nから提供された信号を送り出すことができる。トランシーバー765-2は、同時に、センス増幅器763-N+1、763-N+2、...、763-Mから提供された信号を再度送り出すことができる。トランシーバー765-Sは、同時に、センス増幅器763-M+1、763-M+2、...、763-Pから提供された信号を送り出すことができる。
【0062】
ロジックダイの制御回路は、データを表す信号を、トランシーバー765を利用するLIO731を含む非定型IOパスからロジックダイで受信させることができる。メモリダイの制御回路(例えば、図1に関連して説明される制御回路116)は、LIO731、マルチプレクサー761、及びグローバルIOライン732を利用して、データを表す信号を、典型的な入力/出力パスを経由して提供させることができる。様々な例では、トランシーバー765は、信号を同時にルーティングできる。例えば、トランシーバー765-1は、センス増幅器763-1、763-2、...、763-Nと、ロジックダイとの間で信号をルーティングでき、これは、トランシーバー765-2及び/またはトランシーバー765-Sによる信号のルーティングと同時に行われる。様々な例では、トランシーバー765-1は、センス増幅器763-1、763-2、...、763-2と、ロジックダイとの間で、同時に信号をルーティングできる。
【0063】
示されていないが、複数のメモリデバイスに結合されたロジックダイのトランシーバーは、メモリダイからロジックダイへ同時に信号をルーティングできる。例えば、トランシーバー765は、同時に、異なるメモリデバイスに結合された他のトランシーバーと一緒に、データをルーティングできる。制御回路は、対応するセンス増幅器(例えば、センス増幅器763を含む)に信号をラッチさせるために、複数のメモリデバイスの行を同時にアクティブになることができる。異なるメモリデバイスに結合されたトランシーバー(例えば、トランシーバー765を含む)は、メモリデバイスのセンス増幅器からロジックダイに同時に信号をルーティングできる。ロジックダイは、グローバルIOライン732またはグローバルバスを介して出力することが可能になるであろう量よりも多くの量の信号を、メモリダイからトランシーバー765を介して同時に受信できる。ロジックダイは、グローバルIOライン732またはグローバルバスを介して可能になるであろう量よりも多くの量の信号を、メモリダイにトランシーバー765を介して同時に提供できる。トランシーバー765は、ウエハーオンウエハーボンド711を介して異なるバンクに結合されたトランシーバーによるデータのルーティングと同時に信号をルーティングできる。様々な例では、メモリダイは、グローバルIOライン732及びトランシーバー765に同時にデータを出力できる。例えば、メモリダイの制御回路は、ロジックダイの制御回路によって、トランシーバー765のアクティベーションと同時にLIO731及びグローバルIOライン732をアクティブにし、ロジックダイに信号を出力し、グローバルIOライン732を含む従来のIO回路を経由して信号を出力できる。
【0064】
様々な例では、信号は、メモリダイのグローバルバスからロジックダイに提供できる。グローバルバスに結合されたロジックダイのトランシーバーは、メモリダイからロジックダイにデータをルーティングするように構成できる。例えば、ロジックダイのトランシーバーは、信号をグローバルバスからロジックダイにルーティングするようにアクティブになることができる。グローバルバスからロジックダイに信号をルーティングするように構成されたトランシーバーは、LIOライン731からロジックダイに信号をルーティングするように構成されたトランシーバーとは異なる可能性がある。メモリダイからロジックダイに信号をルーティングするために、2つの独立パスを提供できる。第1のパスは、LIOライン731で始まることができる。第2のパスは、メモリダイのグローバルバスで始まることができる。第1のパスは、ロジックダイの1つ以上のトランシーバーをアクティブにすることによって利用できる。第2のパスは、ロジックダイの1つ以上のトランシーバーをアクティブにすることによって利用できる。様々な例では、LIOライン731からロジックダイに同時にルーティングできる信号の量は、グローバルバスからロジックダイに同時にルーティングできる信号の量よりも大きくなる可能性がある。
【0065】
図7Bは、本開示のいくつかの実施形態による、LIOライン731の回路図を示す。図7Bでは、トランシーバー765がセンス増幅器763に結合されている図7Aと比較して、トランシーバー765はLIOライン731に結合されている。
【0066】
図7Bでは、センス増幅器763は複数の信号を出力できる。マルチプレクサー764に信号を出力できる。例えば、センス増幅器763-1、763-2、...、763-Nは、第1の複数の信号をマルチプレクサー764-1に出力できる。センス増幅器763-N+1、763-N+2、...、763-Mは、第2の複数の信号をマルチプレクサー764-2に出力できる一方、センス増幅器763-M+1、763-M+2、...、763-Pは、S個の複数の信号をマルチプレクサー764-Sに出力できる。本明細書で使用される場合、「S個」は、「S個の複数の信号」が複数の可変信号を表すような変数を表す。
【0067】
マルチプレクサー764のそれぞれは、複数の信号をLIO731に出力できる。例えば、マルチプレクサー764-1は、第1の複数の信号の第1の部分を出力でき、マルチプレクサー764-2は、第2の複数の信号の第2の部分を出力でき、例えば、マルチプレクサー764-Sは、S個の複数の信号のうちのS個の部分を出力できる。
【0068】
トランシーバー765は、例えば、メモリダイのLIOライン731の信号を、ロジックダイのLIOライン762にルーティングできる。様々な例では、メモリダイは、マルチプレクサー761をアクティブにし、メモリデバイスの従来のIO回路を経由して、LIOライン731からグローバルIOライン732に信号を出力できる。ロジックダイは、LIOライン731及びグローバルIOライン732のアクティベーションと同時にトランシーバー765をアクティブにし、メモリダイのIO回路を介したデータの出力と同時にロジックダイにデータを出力できる。例えば、メモリデバイスの制御回路は、メモリデバイスの従来のIO回路を経由してデータを出力するかどうかを判定でき、ロジックダイの制御回路は、ロジックダイにデータを出力するかどうかを判定できる。
【0069】
単一トランシーバー765が示されているが、複数のトランシーバーを利用して、メモリダイの複数のLIOラインからロジックダイに信号をルーティングし得る。例えば、トランシーバーは、メモリダイのメモリデバイスのLIOラインに結合できる。別のトランシーバーは、メモリダイの別のメモリデバイスのLIOラインに結合できる。トランシーバーのそれぞれは、ロジックダイのLIOライン762に信号をルーティングすることによって、信号をロジックダイにルーティングできる。トランシーバーのそれぞれは、同時に信号をルーティングできる。様々な例では、トランシーバー765は、センス増幅器763またはLIOライン731の代わりに、グローバルIOライン732に結合できる。同様に、グローバルIOラインに結合されたトランシーバーは、同時に、信号をロジックダイにルーティングできる。
【0070】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイを形成するための方法867に対応するフロー図である。特定のシーケンスまたは順序で示されているが、別段の規定がない限り、プロセスの順序は変更できる。したがって、図示された実施形態は例としてだけ理解するべきであり、示されたプロセスは異なる順序で行うことができ、いくつかのプロセスは並行して行うことができる。さらに、様々な実施形態では、1つ以上のプロセスを省略できる。したがって、全ての実施形態で全てのプロセスが必要であるわけではない。他のプロセスフローも可能である。
【0071】
868において、方法867は、複数の第1の金属パッドを第1のウエハー上に形成することを含み得る。第1の金属パッドを形成することは、複数のメモリデバイス上にメモリ/ロジック回路を形成することを含み得る。メモリ/ロジック回路を形成することは、メモリデバイスの複数のLIOラインを、第1の金属パッドのサブセットに、第1の金属パッドの異なるサブセットに結合することを含み得る。第1の金属パッドのサブセットは、メモリ/ロジック回路を介した複数のメモリデバイスと複数のロジックデバイスとの間の通信に専用であり得る。第1のパッドの異なるサブセットは、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの外部の通信に専用であり得る。
【0072】
869において、方法867は、複数の第2の金属パッドを第2のウエハー上に形成することを含み得る。複数の第2の金属パッドを形成することは、ロジック/メモリ回路を複数のロジックデバイス上に形成することを含み得る。
【0073】
870において、方法867は、ウエハーオンウエハーボンディングプロセスを介して、第1の金属パッドのサブセットを第2の金属パッドのサブセットにボンディングすることを含み得る。第1のウエハー上の複数のメモリデバイスのそれぞれが、第2のウエハー上の複数のロジックデバイスの少なくとも各々1つと整列され、結合されるように、ボンディングを施すことができる。第1の金属パッド及び第2の金属パッドのサブセットをボンディングすることは、複数のメモリデバイスのそれぞれのうちの各々のIOラインを、複数のロジックデバイスの各々1つのIOラインに結合することを含み得る。第1のウエハー上の4つのメモリデバイスが第2のウエハー上のロジックデバイスの各々1つと整列され、結合されるように、第1の金属パッド及び第2の金属パッドのサブセットをボンドできる。メモリデバイスのうちの4つ及びロジックデバイスのうちの1つは、同じ実装面積を有する。
【0074】
方法867は、第1の金属パッドのサブセットを第2の金属パッドのサブセットにボンディングする前に、複数のメモリデバイスを第1のウエハー上に形成すること、及び/または複数のロジックデバイスを第2のウエハー上に形成することを含み得る。871において、方法867は、ボンディングされた第1及び第2のウエハーを、個々のウエハーオンウエハーボンドメモリ及びロジックダイにシンギュレートすることを含み得る。
【0075】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイを形成するための方法972に対応するフロー図である。特定のシーケンスまたは順序で示されているが、別段の規定がない限り、プロセスの順序は変更できる。したがって、図示された実施形態は例としてだけ理解するべきであり、示されたプロセスは異なる順序で行うことができ、いくつかのプロセスは並行して行うことができる。さらに、様々な実施形態では、1つ以上のプロセスを省略できる。したがって、全ての実施形態で全てのプロセスが必要であるわけではない。他のプロセスフローも可能である。
【0076】
973において、方法972は、メモリダイが形成された第1のウエハーと、ロジックダイが形成された第2のウエハーとの間に、ウエハーオンウエハーボンドを形成することを含み得る。メモリダイは、メモリアレイと、メモリアレイに結合された複数のIOラインとを含む。ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、メモリダイからロジックダイへの複数のデータパスをダイレクトに提供することと、複数のIOラインを、ロジックダイ上に形成されたDLAに結合することとを含み得る。方法972は、ウエハーオンウエハーボンドを形成する前に、メモリダイ及びロジックダイが対面配置になるように、第1のウエハー及び第2のウエハーを位置決めすることを含み得る。ウエハーオンウエハーボンドは、メモリダイ及びロジックダイが対面配置のままであるように形成できる。
【0077】
ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、メモリダイ及びロジックダイと接触する金属材料を形成することを含み得る。金属材料はアニールできる。ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、室温で金属材料をメモリダイ及びロジックダイにボンディングすることを含み得る。ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、ロジックダイの第1の金属材料を、メモリダイの第2の金属材料にボンディングすることを含み得る。第1の金属材料及び第2の金属材料は、熱処理によって、メモリダイ及びロジックダイと接触する第3の金属材料に融合できる。いくつかの実施形態では、第1の金属材料及び第2の金属材料は、銅等の同じ金属材料であり得る。
【0078】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイを形成するための方法1080に対応するフロー図である。特定のシーケンスまたは順序で示されているが、別段の規定がない限り、プロセスの順序は変更できる。したがって、図示された実施形態は例としてだけ理解するべきであり、示されたプロセスは異なる順序で行うことができ、いくつかのプロセスは並行して行うことができる。さらに、様々な実施形態では、1つ以上のプロセスを省略できる。したがって、全ての実施形態で全てのプロセスが必要であるわけではない。他のプロセスフローも可能である。
【0079】
1081において、方法1080は、基板上に、DLAを含むロジックダイを形成することを含み得る。DLAは、ロジックダイの他の回路とは異なり得る。1082において、方法1080は、対面配置で、第1のメモリダイをDLAに通信可能に結合することを含み得る。第1のメモリダイは、性能メトリックのより好ましい値を有する。例えば、性能メトリックの閾値を満たす性能メトリックの値は、より好ましい値であり得る。第1のメモリダイ及び第2のメモリダイは、メモリダイのプールから選択できる。1083において、方法1080は、対面配置で、第2のメモリダイをロジックダイの他の回路に通信可能に結合することを含み得る。第2のメモリダイは、性能メトリックの好ましくない値を有する。例えば、性能メトリックの閾値を満たさない性能メトリックの値は、好ましくない値であり得る。
【0080】
具体的に図示されないが、方法1080は、第1のメモリダイ及び第2のメモリダイを通信可能に結合する前に、第1のメモリダイがより好ましい値を有すると判定することと、第2のメモリダイが好ましくない値を有すると判定することと、を含み得る。第1のメモリダイは、第1のメモリダイがより好ましい値を有すると判定したことに応答して、DLAに通信可能に結合できる。第2のメモリダイは、第2のメモリダイが好ましくない値を有すると判定したことに応答して、ロジックダイの他の回路に通信可能に結合できる。
【0081】
図11は、本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリデバイス及びロジックデバイスを形成するための方法1190に対応するフロー図である。特定のシーケンスまたは順序で示されているが、別段の規定がない限り、プロセスの順序は変更できる。したがって、図示された実施形態は例としてだけ理解するべきであり、示されたプロセスは異なる順序で行うことができ、いくつかのプロセスは並行して行うことができる。さらに、様々な実施形態では、1つ以上のプロセスを省略できる。したがって、全ての実施形態で全てのプロセスが必要であるわけではない。他のプロセスフローも可能である。
【0082】
1191において、方法1190は、複数のメモリデバイスを第1のウエハー上に形成することを含み得る。1192において、方法1190は、複数のロジックデバイスを第2のウエハー上に形成できる。1193において、方法1190は、複数のメモリデバイスを複数のロジックデバイスにダイレクトに結合するウエハーオンウエハーボンドを形成できる。ウエハーオンウエハーボンドは、複数のメモリデバイス上に形成されたメモリ/ロジック回路を複数のロジックデバイスに結合し、メモリ/ロジック回路と複数のロジックデバイスとの間のデータの通信に専用の複数のデータパスを提供できる。
【0083】
ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、複数のロジックデバイスに結合された第2のウエハーの複数のパッドを、第1のウエハーの複数のトランシーバーと整列することを含み得る。ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、複数のメモリデバイス及び複数のロジックデバイスと接触する金属材料を形成することを含み得る。
【0084】
図12は、本開示のいくつかの実施形態による、ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイのスタック及びロジックダイを形成するための方法1295に対応するフロー図である。特定のシーケンスまたは順序で示されているが、別段の規定がない限り、プロセスの順序は変更できる。したがって、図示された実施形態は例としてだけ理解するべきであり、示されたプロセスは異なる順序で行うことができ、いくつかのプロセスは並行して行うことができる。さらに、様々な実施形態では、1つ以上のプロセスを省略できる。したがって、全ての実施形態で全てのプロセスが必要であるわけではない。他のプロセスフローも可能である。
【0085】
1296において、方法1295はメモリダイのスタックを基板にボンディングすることを含み得、基板は、基板に対して近位にある各々の第1のメモリダイと、基板に対して遠位にある各々の最後のメモリダイとを含む。1297において、方法1295は、メモリダイのスタックと同一面内にある複数のバンプ接点を用いてロジックダイを基板にボンディングすることを含み得、ロジックダイは、各々の最後のメモリダイと接触している。1299において、方法1295は、メモリダイのスタックと同一面内に複数のバンプ接点を形成することを含み得る。複数のバンプ接点は、基板をロジックダイに結合できる。
【0086】
具体的に図示されないが、方法1295は、基板上にBGAとして複数のバンプ接点を形成することを含み得る。メモリダイのスタックをボンディングし、ロジックダイをボンディングすることは、各々の最後のメモリダイの第1の表面をメモリダイのスタックの別のメモリダイにボンディングすることと、第1の表面の反対側にある各々の最後のメモリダイの第2の表面をロジックダイにボンディングすることと、を含み得る。
【0087】
本明細書では特定の実施形態が図示され説明されてきたが、当業者は、同じ結果を達成するように意図された構成を、示される特定の実施形態と置き換えできることを理解するであろう。本開示は、本開示の様々な実施形態の適応または変形を網羅することを意図する。上記の説明は、例示的な形式でなされており、限定的なものではないことを理解されたい。上記の実施形態と、本明細書で具体的に説明されていない他の実施形態との組み合わせは、上記の説明を考察すれば当業者にとって明らかになるであろう。本開示の様々な実施形態の範囲は、上記の構造及び方法が使用される他の用途を含む。したがって、本開示の様々な実施形態の範囲は、そのような特許請求の範囲の権利が与えられる均等物の全範囲と一緒に、添付された特許請求の範囲を参照して定めるべきである。
【0088】
前述の発明を実施するための形態では、本開示を簡素化する目的で、様々な特徴は単一の実施形態で一緒にまとめられている。本開示の方法は、本開示の開示された実施形態が、各請求項に明示的に記載されたものよりも多くの特徴を使用する必要があるという意図を反映したものとして解釈するべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、単一の開示された実施形態の全ての特徴にあるわけではない。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書によって、発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は別個の実施形態としてそれ自体で成り立っている。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の金属パッドを第1のウエハー(203)上に形成すること(868)と、
複数の第2の金属パッドを第2のウエハー(205)上に形成すること(869)と、
ウエハーオンウエハーボンディングプロセスを介して、前記第1の金属パッドのサブセットを前記第2の金属パッドのサブセットにボンディングすること(870)であって、前記第1のウエハー上の複数のメモリデバイス(633)のそれぞれは、前記第2のウエハー上の複数のロジックデバイスのうちの少なくとも各々1つと整列され、結合される、前記ボンディングすること(870)と、
前記ボンディングされた第1及び第2のウエハーを、個々にウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリ及びロジックダイにシンギュレートすること(871)と、
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングする前に、前記複数のメモリデバイスを前記第1のウエハー上に形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングする前に、前記複数のロジックデバイスを前記第2のウエハー上に形成することをさらに含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングすることは、前記複数のメモリデバイスの各々の入力/出力(IO)ライン(631,632,731,732)のそれぞれを、前記複数のロジックデバイスの各々1つのIOライン(762)に結合することを含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の第1の金属パッドを形成することは、メモリ/ロジック回路(222)を前記複数のメモリデバイス上に形成することを含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記メモリ/ロジック回路を形成することは、さらに、前記メモリデバイスの複数のローカル入力/出力(LIO)ライン(631,731)を、前記第1の金属パッドの前記サブセットと、前記第1の金属パッドの異なるサブセットとに結合することを含み、
前記第1の金属パッドの前記サブセットは、前記メモリ/ロジック回路を介する、前記複数のメモリデバイスと、前記複数のロジックデバイスとの間の通信に専用のものであり、
前記第1の金属パッドの前記異なるサブセットは、前記ウエハーオンウエハーボンドが施されたメモリダイ及びロジックダイの外部との通信に専用のものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の第2の金属パッドを形成することは、ロジック/メモリ回路(224)を前記複数のメモリデバイス上に形成することを含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の金属パッドの前記サブセットを前記第2の金属パッドの前記サブセットにボンディングすることは、前記第1のウエハー上の前記複数のメモリデバイスのうちの4つが、前記第2のウエハー上の前記複数のロジックデバイスのうちの各々1つと整列され、結合されるようにボンディングすることを含み、
前記複数のメモリデバイスのうちの4つ及び前記複数のロジックデバイスのうちの1つは、同じ実装面積を有する、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
メモリダイ(202)が形成された第1のウエハー(203)と、ロジックダイ(204)が形成された第2のウエハー(205)との間に、ウエハーオンウエハーボンド(211,711)を形成すること(973)を含み、
前記メモリダイは、メモリアレイ(110)と、前記メモリアレイ(110)に結合された複数の入力/出力(I/O)ライン(631,632,731,732)とを含み、
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、
複数のデータパス(114)を前記メモリダイから前記ロジックダイにダイレクトに提供することと、
前記複数のIOラインを、前記ロジックダイ上に形成された深層学習アクセラレータ(DLA)(117,317)に結合することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成する前に、前記メモリダイ及び前記ロジックダイが対面配置になるように、前記第1のウエハー及び前記第2のウエハーを位置決めることと、
前記メモリダイ及び前記ロジックダイが前記対面配置のままであるように、前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することと、
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、前記メモリダイ及び前記ロジックダイと接触する金属材料を形成することを含む、請求項9~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、さらに、前記金属材料をアニールすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、さらに、室温で前記金属材料を前記メモリダイ及び前記ロジックダイにボンディングすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ウエハーオンウエハーボンドを形成することは、前記ロジックダイの第1の金属材料を、前記メモリダイの第2の金属材料にボンディングすることを含む、請求項9~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の金属材料及び前記第2の金属材料をボンディングすることは、熱処理によって、前記第1の金属材料及び前記第2の金属材料を、前記メモリダイ及び前記ロジックダイと接触する第3の金属材料に融合することを含む、請求項14に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、2つのメモリダイ302-1及び302-2と、ロジックダイ304との部分331とを示す。2つのメモリダイ302-1及び302-2、ならびにロジックダイ304は、各々、図1に関連して説明されるメモリダイ102及びロジックダイ104に類似し得る。図3の例では、2つのライン313及びライン323は、メモリダイ302-2とDLA317との間に、及びメモリダイ302-1と、DLA317以外のロジックダイ304の回路との間に、別々の接続を反映する。ライン313によって表された接続は、ライン323によって表された接続と同じタイプの接続であり得る、または異なるタイプの接続であり得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
ロジックダイの制御回路は、データを表す信号を、トランシーバー765を利用するLIO731を含む典型的なIOパスからロジックダイで受信させることができる。メモリダイの制御回路(例えば、図1に関連して説明される制御回路116)は、LIO731、マルチプレクサー761、及びグローバルIOライン732を利用して、データを表す信号を、典型的な入力/出力パスを経由して提供させることができる。様々な例では、トランシーバー765は、信号を同時にルーティングできる。例えば、トランシーバー765-1は、センス増幅器763-1、763-2、...、763-Nと、ロジックダイとの間で信号をルーティングでき、これは、トランシーバー765-2及び/またはトランシーバー765-Sによる信号のルーティングと同時に行われる。様々な例では、トランシーバー765-1は、センス増幅器763-1、763-2、...、763-2と、ロジックダイとの間で、同時に信号をルーティングできる。
【国際調査報告】