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  • 特表-パイロット圧制御装置 図1
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  • 特表-パイロット圧制御装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】パイロット圧制御装置
(51)【国際特許分類】
   F15B 11/08 20060101AFI20240822BHJP
   F15B 11/042 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
F15B11/08 A
F15B11/042
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508713
(86)(22)【出願日】2022-09-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-13
(86)【国際出願番号】 EP2022025409
(87)【国際公開番号】W WO2023036463
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】P 2021145466
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505236469
【氏名又は名称】キャタピラー エス エー アール エル
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】中嶌 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】古賀 寿和
【テーマコード(参考)】
3H089
【Fターム(参考)】
3H089AA12
3H089AA22
3H089AA60
3H089BB17
3H089CC01
3H089CC08
3H089CC11
3H089DA03
3H089DA14
3H089DB05
3H089DB43
3H089DB63
3H089DB75
3H089EE15
3H089EE24
3H089EE31
3H089EE36
3H089FF07
3H089GG02
3H089JJ02
(57)【要約】
安価な構成でパイロット圧を確保できるパイロット圧制御装置を提供する。流体圧アクチュエータ(4)の駆動によりポンプ圧が所定圧以下に低下したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプール(8)の開口を絞るように制御するコントローラ(26)を備える。蓄圧用のアキュムレータ(22)を大型化することなく安価な構成でポンプ圧を保持でき、このポンプ圧からパイロット回路(17)によってパイロット圧を確保できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントロールバルブによりポンプから吐出された作動流体を制御して流体圧アクチュエータを駆動するメイン回路と、ポンプから吐出された作動流体の一部を減圧制御した圧力をパイロット圧力源として供給するパイロット回路とを備える流体圧回路のパイロット圧を制御するパイロット圧制御装置であって、
流体圧アクチュエータの駆動によりポンプ圧が所定圧以下に低下したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプールの開口を絞るように制御するコントローラを備える
ことを特徴とするパイロット圧制御装置。
【請求項2】
コントローラは、流体圧アクチュエータの駆動によりポンプ圧が所定圧以下の状態が所定時間以上継続したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプールの開口を絞るように制御する
ことを特徴とする請求項1記載のパイロット圧制御装置。
【請求項3】
流体圧アクチュエータの流体圧力を検出する圧力センサを備え、
コントローラは、圧力センサにより検出された圧力に基づき、ポンプ圧の低下の原因となっているスプールを特定する
ことを特徴とする請求項1または2記載のパイロット圧制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体圧回路のパイロット圧を制御するパイロット圧制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メインポンプからの吐出油の一部を減圧弁により設定圧力まで減圧することで、パイロットポンプを要することなくパイロット圧を生成する油圧回路がある。
【0003】
このような構成の場合、メインポンプからの吐出油の圧力が低下すると、必要なパイロット圧を維持できなくなることが懸念される。
【0004】
そこで、アキュムレータを配置することで、メインポンプの圧力が必要なパイロット圧力よりも下がった場合であっても、短時間であればアキュムレータに蓄えられた圧力により必要なパイロット圧を保持しているものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-20903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の構成の場合、パイロット圧の保持時間を長くするためには、アキュムレータの大型化が必要になる。アキュムレータの大型化は、システムの大型化やコストアップを招く。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、安価な構成でパイロット圧を確保できるパイロット圧制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、コントロールバルブによりポンプから吐出された作動流体を制御して流体圧アクチュエータを駆動するメイン回路と、ポンプから吐出された作動流体の一部を減圧制御した圧力をパイロット圧力源として供給するパイロット回路と、を備える流体圧回路のパイロット圧を制御するパイロット圧制御装置であって、流体圧アクチュエータの駆動によりポンプ圧が所定圧以下に低下したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプールの開口を絞るように制御するコントローラを備えるパイロット圧制御装置である。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のパイロット圧制御装置におけるコントローラが、流体圧アクチュエータの駆動によりポンプ圧が所定圧以下の状態が所定時間以上継続したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプールの開口を絞るように制御するパイロット圧制御装置である。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のパイロット圧制御装置において、流体圧アクチュエータの流体圧力を検出する圧力センサを備え、コントローラが、圧力センサにより検出された圧力に基づき、ポンプ圧の低下の原因となっているスプールを特定するパイロット圧制御装置である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、蓄圧用のアキュムレータを大型化することなく安価な構成でポンプ圧を保持でき、このポンプ圧からパイロット回路によってパイロット圧を確保できる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、ポンプ圧の瞬間的な変化に応じてコントローラが頻繁にスプールの開口を絞ることを防止できる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、精度よくポンプ圧およびパイロット圧を制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るパイロット圧制御装置の一実施の形態を示す回路図である。
図2】同上パイロット圧制御装置の制御ブロック図である。
図3】同上パイロット圧制御装置による制御方法を示すフローチャートである。
図4】(a)は同上パイロット圧制御装置を備える流体圧回路のポンプ圧およびアクチュエータの流体圧力の変化の一例を示すグラフ、(b)は(a)の圧力変化を生じさせるレバー操作の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を、図1乃至図3に示された一実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1において、1は流体圧回路である。流体圧回路1は、ポンプ2を備える。ポンプ2は、エンジンやモータ等の原動機3により動作され、作動流体を流体圧回路1に供給するメインポンプである。すなわち、ポンプ2は、機械的動力を流体圧動力に変換する。ポンプ2により変換された流体圧動力は、流体圧アクチュエータ4により機械的動力に変換される。流体圧アクチュエータ4は、任意のものを任意の数用いてよい。図1において、流体圧アクチュエータ4は、流体圧モータ4a、および、流体圧シリンダ4bを例に挙げて示している。また、ポンプ2により流体圧回路1中に供給される作動流体は、図示されないタンクに貯留される。タンクは、流体圧回路1の戻り流体を受け取る。
【0017】
そして、流体圧回路1は、原動機3により作動されるポンプ2から吐出されて流体圧アクチュエータ4に供給される作動流体の流量および方向を、オペレータによるレバーやペダル等の操作体の操作に応じてコントロールバルブ5により制御することで、流体圧アクチュエータ4を動作させて動力を得るメイン回路6を備える。
【0018】
コントロールバルブ5は、ポンプ2の吐出ラインであるポンプライン7を備える。ポンプライン7を介して、ポンプ2がタンクと接続される。ポンプライン7には、流体圧アクチュエータ4の数に応じた複数のスプール8が配置されている。スプール8と流体圧アクチュエータ4とが、対をなす接続通路9,10により接続され、スプール8の変位方向および変位量に応じて流体圧アクチュエータ4に供給される作動流体の方向および流量が制御される。
【0019】
スプール8は、オペレータの操作体の操作に応じて供給されるパイロット圧に応じて変位方向および変位量すなわち開口量(弁開度)が操作される。このパイロット圧力は、パイロット回路17から供給される。パイロット回路17は、ポンプライン7から分岐され、原動機3により作動されるポンプ2から吐出された作動流体の一部を減圧制御して供給する。一例として、パイロット回路17は、ポンプ2から吐出された作動油の圧力を降下させパイロット1次圧を生成する減圧弁20と、パイロット1次圧を保持するためのチェック弁21と、パイロット1次圧平滑用のアキュムレータ22と、スプール8に作用するパイロット圧(パイロット2次圧)を制御する電磁弁(電磁比例弁)23と、を備える。減圧弁20、チェック弁21、および、アキュムレータ22が、ポンプライン7から分岐されるパイロットライン24に順次配置され、パイロットライン24が、スプール8毎にその一端側と他端側とにそれぞれ配置された電磁弁23へと分岐されている。すなわち、ポンプ2から吐出された作動油が減圧弁20により減圧され、各スプール8のストロークを制御する各電磁弁23へと分配供給されるように構成されている。
【0020】
このパイロット回路17により設定されるパイロット圧は、コントローラ(ECM)26を介して設定される。コントローラ26は、電磁弁23のソレノイドと電気的に接続されている。オペレータの操作等に応じてコントローラ26から電磁弁23のソレノイドに対して電気信号である制御信号が出力され、この制御信号による電磁弁23のソレノイドの通電量(電流)の増減に応じてスプール8の変位量が増減されるように制御される。
【0021】
図1および図2に示されるように、コントローラ26は、ポンプ圧を検出するポンプ圧センサ28、および、流体圧アクチュエータ4の流体圧力を検出する圧力センサ29に対して、それぞれ電気的に接続されている。
【0022】
圧力センサ29は、流体圧モータ4aの一方向および他方向への回転時(正逆回転時)のそれぞれの負荷圧、および、流体圧シリンダ4bのロッド圧、ヘッド圧を検出する。
【0023】
そして、コントローラ26は、流体圧アクチュエータ4の駆動によりポンプ圧が所定の圧力以下に低下したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプール8の開口を絞るように電磁弁23を制御する。これらコントローラ26、ポンプ圧センサ28、圧力センサ29、および、電磁弁23により、パイロット圧制御装置30が構成されている。
【0024】
本実施の形態において、流体圧回路1は、例えば油圧ショベル等の作業機械に用いられる油圧回路である。この場合、流体圧アクチュエータ4は、流体圧モータ4aが作業機械の走行用、旋回用に用いられ、流体圧シリンダ4bがブーム、アーム(スティック)、バケット等からなる作業機の動作用等に用いられる。
【0025】
次に、図示された実施の形態のパイロット圧の制御について、図2に示された制御ブロック図および図3に示されたフローチャートも参照して詳細に説明する。
【0026】
概略として、コントローラ26は、ポンプ圧センサ28および圧力センサ29によってポンプ圧およびアクチュエータ圧をそれぞれモニタリングし、流体圧アクチュエータ4の駆動によりポンプ圧が必要なパイロット圧以下に低下したときには、そのポンプ圧の低下の原因または主要因となっている流体圧アクチュエータ4への作動流体の方向・流量を制御するスプール8を特定し、そのスプール8の開口を絞る制御信号を生成してそのスプール8に対応する電磁弁23のソレノイドに出力することでポンプ圧の低下を抑制し、パイロット圧を確保する。
【0027】
より詳細に、まず、コントローラ26は、図2に示されるように、ポンプ圧センサ28の出力に基づき、ポンプ圧を確認し、ポンプ圧状態を判断する。
【0028】
具体的に、図3に示されるステップS1において、コントローラ26は、ポンプ圧が予め設定された所定圧以下であるか否かを判断する。所定圧は、予め設定された必要なパイロット圧であり、例えば4MPa等である。ステップS1において、ポンプ圧が予め設定された所定圧以下であると判断した場合(フローチャートのYESの場合)、コントローラ26は、ステップS2において、予め設定された所定時間経過したか否かを判断する。所定時間は、アキュムレータ22の吐出時間を基に予め設定されている。ステップS2において、所定時間が経過したと判断した場合(フローチャートのYESの場合)、つまり、ポンプ圧が所定圧以下の状態が所定時間以上継続したと判断した場合、ステップS3に進む。一方、ステップS1において、ポンプ圧が所定圧以下でないと判断した場合(フローチャートのNOの場合)、および、ステップS2において、所定時間が経過していないと判断した場合(フローチャートのNOの場合)、それぞれステップS1に戻る。
【0029】
次いで、図2に示されるように、コントローラ26は、圧力センサ29の出力に基づき、流体圧アクチュエータ4の流体圧力(負荷圧)、すなわちアクチュエータ圧を確認し、アクチュエータ圧状態を判断する。具体的に、図3に示されるステップS3において、コントローラ26は、各流体圧アクチュエータ4の流体圧力(負荷圧)を圧力センサ29の出力からそれぞれ検出し、それぞれの流体圧力に対して予め設定された所定の閾値圧以下であるか否かを判断する。
【0030】
そして、図2に示されるように、コントローラ26は、ポンプ圧状態とアクチュエータ圧状態とに基づきアクチュエータ制御を実施する。
【0031】
具体的に、図3に示されるステップS3で確認したアクチュエータ圧に基づき、コントローラ26は、ステップS4において、ポンプ圧低下の原因または主要因となっている流体圧アクチュエータ4への作動流体の方向・流量を制御する対象スプールを特定する。
【0032】
さらに続いて、ステップS5において、コントローラ26は、ステップS4で特定した対象となるスプール8の電磁弁23のソレノイドへの指令値、すなわち制御信号を変更することにより、対象となるスプール8の開口を絞り、流体圧アクチュエータ4のアクチュエータ圧を増加させる。このとき、動作を滑らかにするために、スプール8はスムーズに絞るようにする。例えば、コントローラ26は、対象の流体圧アクチュエータ4の動作が急に変動しないように、スプール8を急な圧力変化が生じない程度の所定の時間を掛けて絞るように電磁弁23のソレノイドへの指令値を設定する。このとき、コントローラ26は、このスプール8の絞り動作によって、対象の流体圧アクチュエータ4については多少の速度犠牲は生じるものの、オペレータが違和感やストレスを覚えない程度の速度低下に留めるようにする。
【0033】
この後、コントローラ26は、ポンプ圧センサ28の出力に基づき、ポンプ圧を確認し、ポンプ圧状態を判断する。
【0034】
具体的に、コントローラ26は、ステップS6において、ポンプ圧が予め設定された所定圧以上であるか否かを判断する。所定圧は、予め設定された必要なパイロット圧であり、例えば4MPaである。この所定圧は、ステップS1の判断時に使用した所定圧と同一でもよいし、異なっていてもよい。ステップS6において、ポンプ圧が予め設定された所定圧以上であると判断した場合(フローチャートのYESの場合)、コントローラ26は、ステップS7において、予め設定された所定時間経過したか否かを判断する。所定時間は、アキュムレータ22に再度蓄圧されるまでの時間に応じて設定されており、ステップS2の判断時に使用した所定時間と同一でもよいし、異なっていてもよい。ステップS7において、所定時間が経過したと判断した場合(フローチャートのYESの場合)、つまり、ポンプ圧が所定圧以上の状態が所定時間以上継続したと判断した場合、制御を終了する。一方、ステップS6において、ポンプ圧が所定圧以上でないと判断した場合(フローチャートのNOの場合)、および、ステップS7において、所定時間が経過していないと判断した場合(フローチャートのNOの場合)、それぞれステップS6に戻る。
【0035】
一例として、図4(a)および図4(b)のグラフを参照すると、作業機械において、左右の走行ペダルの操作入力OP1,OP2によって機体が走行しているとき(図中では0でないとき)に、作業機のアームアウト(スティックアウト)のための操作入力OP3がフル入力されると、流体圧アクチュエータ4のロッド圧PAおよびポンプ圧PPが急激に大きく低下し、所定圧PTH以下となる。本実施の形態では、このような状態の継続時間Tが所定時間以上となった場合に、その原因となっているスプール8、この例では、アーム操作用の流体圧アクチュエータ4に供給される作動流体の方向・流量を制御するスプール8の開口を絞ることにより、流体圧アクチュエータ4のロッド圧PAおよびポンプ圧PPを所定圧PTH以上に復帰させる。
【0036】
すなわち、一実施の形態によれば、コントローラ26が、流体圧アクチュエータ4の駆動によりポンプ圧が所定圧以下に低下したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプール8の開口を絞るように制御することで、蓄圧用のアキュムレータ22を大型化することなく、つまり安価な構成でポンプ圧を保持でき、このポンプ圧からパイロット回路17によってパイロット圧を確保できる。
【0037】
このとき、コントローラ26は、流体圧アクチュエータ4の駆動によりポンプ圧が所定圧以下の状態が所定時間以上継続したときに、そのポンプ圧の低下の原因となっているスプール8の開口を絞るように制御するため、ポンプ圧の瞬間的な変化に応じてコントローラ26が頻繁にスプール8の開口を絞ることを防止できる。
【0038】
また、スプール8の開口を絞る際には、スムーズに絞ることで流体圧アクチュエータ4の動作を滑らかにすることができるとともに、流体圧アクチュエータ4の動作にオペレータが違和感を抱かないようにすることができる。
【0039】
コントローラ26は、圧力センサ29により検出された流体圧アクチュエータ4の流体圧力に基づき、ポンプ圧の低下の原因となっているスプール8を特定するので、精度よくポンプ圧およびパイロット圧を制御することが可能となるとともに、制御対象となるスプール8を、ポンプ圧、および、流体圧アクチュエータ4の流体圧力をモニタしておくことで容易に検出できるため、制御パラメータの調整を簡略化できる。
【0040】
また、ポンプ圧が所定圧以上となっても、アキュムレータ22に再度蓄圧されるまでの時間は制御を継続するので、ポンプ圧が所定圧以上となってからすぐに再度ポンプ圧が所定圧以下に低下することを防止できる。
【0041】
なお、上記一実施の形態において、コントローラ26は、ポンプ圧が所定圧以下に低下したときの主要因となっているスプール8の開口を絞るように制御したが、複数の流体圧アクチュエータ4の駆動がポンプ圧の低下の原因となっている場合には、主要因となっている一つのスプール8の開口を絞るように制御するに限らず、複数のスプール8の少なくともいずれかの開口を絞るように制御してもよい。
【0042】
さらに、スプール8の開口量を制御するため電磁弁23を設けて、コントローラ26が電磁弁23の制御信号を生成することでスプール8の開口量を調整可能な構成としたが、これに限らず、スプール8自体を電磁比例弁として、コントローラ26がスプール8の制御信号を生成することでスプール8の開口量を直接的に調整可能な構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、流体圧回路、および、それを備える作業機械等の製造業、販売業等に携わる事業者にとって産業上の利用可能性がある。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】