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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】測温構造、充電装置及び自動車
(51)【国際特許分類】
   G01K 1/14 20210101AFI20240822BHJP
   G01K 7/22 20060101ALI20240822BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20240822BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
G01K1/14 E
G01K7/22 J
H02J7/10 N
H02J7/00 301B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509076
(86)(22)【出願日】2022-08-12
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 CN2022112063
(87)【国際公開番号】W WO2023020377
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】202110939761.3
(32)【優先日】2021-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522388383
【氏名又は名称】長春捷翼汽車科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Changchun JETTY Automotive Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 957, Shunda Road, High-tech Development Zone, Chaoyang District Changchun City, Jilin Province, 130000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 超
【テーマコード(参考)】
2F056
5G503
【Fターム(参考)】
2F056CE01
2F056QF08
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CB02
5G503FA03
(57)【要約】
本発明は、測温構造、充電装置及び自動車を提供し、前記測温構造は、熱伝導媒体(4)と、温度センサー(2)と、圧力供給機構と、を含み、前記熱伝導媒体(4)は前記圧力供給機構に装着され、前記圧力供給機構は熱伝導媒体(4)に被測定対象(6)及び前記温度センサー(2)にそれぞれ接触するように圧力を供給し、前記温度センサー(2)は前記熱伝導媒体(4)の温度によって前記被測定対象(6)の温度を測定する。熱伝導媒体(4)によって、被測定対象(6)の温度を温度センサーに間接に伝達して、被測定対象(6)の温度をモニタリングするとともに温度センサー(2)に対する損害性影響を回避する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測温構造であって、熱伝導媒体(4)と、温度センサー(2)と、圧力供給機構と、を含み、前記熱伝導媒体(4)は前記圧力供給機構に装着され、前記圧力供給機構は熱伝導媒体(4)が被測定対象(6)及び前記温度センサー(2)にそれぞれ接触するように圧力を供給し、前記温度センサー(2)は前記熱伝導媒体(4)の温度によって前記被測定対象(6)の温度を測定する測温構造。
【請求項2】
前記圧力供給機構は移動可能な機構であって、前記移動可能な機構によって、前記熱伝導媒体(4)を駆動して被測定対象(6)に接触または分離させることができる請求項1に記載の測温構造。
【請求項3】
前記熱伝導媒体(4)の熱抵抗値は12K・cm /W未満である請求項1に記載の測温構造。
【請求項4】
前記熱伝導媒体(4)の熱伝導時間は20ms未満である請求項1に記載の測温構造。
【請求項5】
前記熱伝導媒体(4)は、順に設置された接触部(41)と、接続部(42)と、センサー接触部(43)と、を含む請求項1に記載の測温構造。
【請求項6】
前記測温構造の接続部(42)の形状は、台形、長方形、平行四辺形、三角形、V形、A形、U形またはL形中の一つまたは複数を含む請求項5に記載の測温構造。
【請求項7】
前記温度センサー(2)は、NTC温度センサーまたはPTC温度センサーである請求項1に記載の測温構造。
【請求項8】
前記接触部(41)が前記被測定対象(6)に接触し且つ前記センサー接触部(43)が前記温度センサー(2)に接触すると、前記熱伝導媒体(4)は動作位置に位置し、前記接触部(41)が前記被測定対象(6)から分離し且つ前記センサー接触部(43)が前記温度センサー(2)から分離すると、前記熱伝導媒体(4)は初期位置に位置する請求項5に記載の測温構造。
【請求項9】
前記接触部(41)は前記被測定対象(6)に合致して接触することができる請求項5に記載の測温構造。
【請求項10】
前記接触部(41)と前記被測定対象(6)との接触面積は、前記被測定対象(6)の半径方向の投影面積の0.1%~95%を占める請求項5に記載の測温構造。
【請求項11】
前記接触部(41)と前記被測定対象(6)との接触面積は、前記被測定対象(6)の半径方向の投影面積の1%~45%を占める請求項10に記載の測温構造。
【請求項12】
前記熱伝導媒体(4)が動作位置に位置する場合、
前記接触部(41)が前記被測定対象(6)に圧力を加えることができ、
または、前記センサー接触部(43)が前記温度センサー(2)に圧力を加えることができ、
または、前記接触部(41)が前記被測定対象(6)に圧力を加えることができ、且つ前記センサー接触部(43)が前記温度センサー(2)に圧力を加えることができる請求項8に記載の測温構造。
【請求項13】
前記接触部(41)が前記被測定対象(6)に加える圧力は0.5N~100Nであって、前記センサー接触部(43)が前記温度センサー(2)に加える圧力は0.5N~100Nである請求項12に記載の測温構造。
【請求項14】
前記圧力供給機構は支持側壁(1)を含み、前記被測定対象(6)が前記支持側壁(1)よって囲まれた収容キャビティ(11)内に収容され、前記支持側壁(1)に装着口(12)が設置されており、前記熱伝導媒体(4)が前記装着口(12)内に固定されている請求項1に記載の測温構造。
【請求項15】
前記熱伝導媒体(4)は順に設置された接触部(41)と、接続部(42)と、センサー接触部(43)と、を含み、前記圧力供給機構はさらに前記支持側壁(1)の外側に設置された支え台(13)を含み、前記支え台(13)の上部は上接触面(131)を含み、前記熱伝導媒体(4)と前記上接触面(131)が上下で合致して接続されている請求項14に記載の測温構造。
【請求項16】
前記上接触面(131)は、前記装着口(12)の軸線に対して平行または傾斜して設置される請求項15に記載の測温構造。
【請求項17】
前記接続部(42)は、前記上接触面(131)に沿ってスライドして前記接触部(41)と前記センサー接触部(43)を移動させることができる請求項15に記載の測温構造。
【請求項18】
前記接続部(42)にカシメ接続部(46)が設置されており、前記上接触面(131)は前記上接触面(131)に平行する方向でヒンジ孔(14)を設置しており、前記カシメ接続部(46)は前記ヒンジ孔(14)にカシメ接続され、前記接続部(42)は前記接触部(41)と前記センサー接触部(43)を回転させることができる請求項15に記載の測温構造。
【請求項19】
前記接続部(42)にカシメ接続部(46)が設置され、前記上接触面(131)は前記上接触面(131)に垂直する方向でヒンジ孔(14)を設置していて、前記カシメ接続部(46)は前記ヒンジ孔(14)にカシメ接続され、前記接続部(42)は前記接触部(41)と前記センサー接触部(43)を回転させることができる請求項15に記載の測温構造。
【請求項20】
前記熱伝導媒体(4)の数は二つであって、二つの前記熱伝導媒体(4)はそれぞれヒンジ孔(14)周りで相反する方向へ回転して二つの前記接触部(41)と二つの前記センサー接触部(43)を回転させることができる請求項18に記載の測温構造。
【請求項21】
前記圧力供給機構は、前記支持側壁(1)の外側に設置されたガイドレール(52)と、前記ガイドレール(52)に設置された位置決め部品(5)と、さらにを含み、前記位置決め部品(5)は前記支持側壁(1)の軸線方向に沿って上下へ移動することができる請求項15に記載の測温構造。
【請求項22】
前記位置決め部品(5)が下方へ移動する過程において、前記位置決め部品(5)は前記接続部(42)と接触して、前記熱伝導媒体(4)を駆動して動作位置まで移動または回転させることができる請求項21に記載の測温構造。
【請求項23】
前記位置決め部品(5)は下傾斜面(51)を有し、前記接続部(42)は上傾斜面(44)を有し、前記位置決め部品(5)が下方へ移動する過程において、前記下傾斜面(51)は前記上傾斜面(44)と接触して、前記熱伝導媒体(4)を駆動して動作位置まで移動または回転させることができる請求項21に記載の測温構造。
【請求項24】
前記圧力供給機構は、一端が前記ガイドレール(52)に固定されて他端が前記位置決め部品(5)に固定される第1のリセット装置(53)をさらに含み、前記第1のリセット装置(53)によって、前記位置決め部品(5)を上方位置に戻せることができる請求項21に記載の測温構造。
【請求項25】
前記第1のリセット装置(53)は、ばねまたはゴム系弾性体である請求項24に記載の測温構造。
【請求項26】
前記圧力供給機構は、一端が前記支え台(13)に固定されて他端が前記接続部(42)に固定される第2のリセット装置(45)をさらに含み、前記第2のリセット装置(45)によって、前記熱伝導媒体(4)を初期位置に戻せることができる請求項15に記載の測温構造。
【請求項27】
前記第2のリセット装置(45)は、ばねまたはゴム系弾性体である請求項26に記載の測温構造。
【請求項28】
前記測温構造は、前記温度センサー(2)に接続されるPCBA(3)をさらに含む請求項1に記載の測温構造。
【請求項29】
前記熱伝導媒体(4)は、順に設置された接触部(41)と、接続部(42)と、センサー接触部(43)と、を含み、前記温度センサー(2)と前記センサー接触部(43)は上下に設置され、前記温度センサー(2)はデータ線(7)を介して前記PCBA(3)に電気的に接続される請求項28に記載の測温構造。
【請求項30】
前記温度センサー(2)とセンサー接触部(43)は、貼り付け接続、磁気吸着接続、係止接続、挿着接続、ロックボダン接続、結束接続、ねじ接続、カシメ接続、溶接接続のうちの一つまたは複数の形態で接続される請求項29に記載の測温構造。
【請求項31】
前記熱伝導媒体(4)における少なくとも前記接触部(41)の材質が非導体の熱伝導材料を含有する請求項5に記載の測温構造。
【請求項32】
充電装置であって、前記被測定対象(6)と、請求項1乃至31の中のいずれか一項に記載の測温構造と、を含み、充電プラグまたは充電ソケットである充電装置。
【請求項33】
組み立てられた場合、前記圧力供給機構によって、前記熱伝導媒体(4)を駆動して前記被測定対象(6)及び前記温度センサー(2)に接触させる請求項32に記載の充電装置。
【請求項34】
請求項1乃至31の中のいずれか一項に記載の測温構造を含む自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は出願番号が202110939761.3、出願日が2021年8月16日、発明名称が「測温構造、充電装置及び自動車」である中国特許の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、温度検出構造分野に関し、特に、測温構造に関し、さらに充電装置に関し、さらに自動車に関する。
【背景技術】
【0003】
温度は、科学技術の中で最も基本的な一つの物理量であり、物理、化学、熱力学等の学科はすべて温度から離れられず、工業生産の中で最も普遍的で最も重要な一つのパラメータである。
【0004】
温度を測定する方法は多く、測定体が測定対象媒体に接触するか否かに基づいて分けると、接触式測温と非接触式測温との大体的な2種類があり、接触式測温の場合、熱平衡原理に基づいて、測温の検知素子が測定対象媒体に接触して、両者を同じ熱平衡状態にして同じ温度を有するようにしなければならなく、例えば水銀温度計、熱電対温度計がこの方法で測定する。非接触式測温の場合、物質の熱放射原理を利用して、測温素子が測定対象媒体に接触する必要がなく、測定対象物体から放出された放射熱を受け取って温度を判定し、例えば放射温度計、光ファイバ温度計等がある。
【0005】
接触式測温の場合、簡単で信頼性があり、測定精度が高い。しかし、測温素子が測定対象媒体に接触してからこそ測温を行うことができ、測定対象媒体に接触できないか、または接触した後に重大な危険性がある場合、接触式測温を選択することができなくなる。非接触式測温の場合、測温素子が測定対象媒体に接触しないため、その測温範囲が広く、その測温の上限を原則的に制限しないが、非接触式測温は物体の放射率、測定対象から測温素子までの距離、煙塵と水蒸気等の他の媒体の影響を受けるため、一般的に測温の誤差が大きく、しかも放射熱を通じて熱を伝達して、反応時間が長く、測温速度が遅く、測温の即時性と正確率が求められる状況には適合しない。
【0006】
例えば、大電力充電装置は充電時に被測定対象の温度が急速に増加するため、充電装置の温度を実時間でモニタリングして、充電装置の安全性を保障し、充電中の温度制御不可によるリスクを低減する必要がある。しかし、充電設備の被測定対象は一般的に大電流を持っていて、接触式検出素子には電気ショックを与えてしまい、非接触式測温を行うと、実時間の温度を即時に取得することはできない。
【0007】
そのため、温度検出構造の分野では、被測定対象の実時間な温度を迅速に反応し、また測温素子に損害を与えない測温構造が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
被測定対象の温度をモニタリングするために、本発明において、熱伝導媒体を介して、被測定対象温度を温度センサーに間接的に伝達して、被測定対象の温度をモニタリングするとともに温度センサーに対する損害性影響を回避することのできる測温構造、充電装置と自動車を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明において技術課題を解決する技術案は以下の通りである。
【0010】
測温構造であって、熱伝導媒体と、温度センサーと、圧力供給機構と、を含み、前記熱伝導媒体は前記圧力供給機構に装着され、前記圧力供給機構は熱伝導媒体に被測定対象及び前記温度センサーにそれぞれ接触するように圧力を供給し、前記温度センサーは前記熱伝導媒体の温度によって前記被測定対象の温度を測定する。
【0011】
充電装置であって、前記充電装置は前記被測定対象と上述した測温構造とを含み、前記充電装置は充電プラグまたは充電ソケットである。
【0012】
自動車であって、前記自動車は上述した測温構造を含む。
【0013】
本願によると以下の有益な効果を有する。
1、接触式(端子と温度センサーが直接に接触)に比べ、伝導式測温装置(非直接接触)によって、被測定対象の実時間の温度への迅速な反応を実現できるとともに、温度センサーの損害を回避することができる。
2、非接触式(空気)の±8Kのモニタリング精度に比べ、前記測温構造によると、温度のモニタリングの精度を向上し、±3Kに達することができる。
3、本発明の測温構造と充電装置によると、複雑な稼働機構がなく、動力源と伝動構造がなく、充電装置自体の組立プロセスによって熱伝導媒体の動作と離脱を実現し、構造が簡単で、メンテナンスが必要なく、故障が極めて少なく、安全で信頼性が高い。
【0014】
本願の一部を構成する図面は本発明をさらに理解させるためのものであって、本発明の例示的な実施例及びその説明は本発明を不当に限定するものではなく、本発明を解釈するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施例1において本発明の前記伝導式測温構造の熱伝導媒体が初期位置に位置する場合を示す図である。
図2図2は、実施例1において本発明の前記伝導式測温構造の熱伝導媒体が動作位置に位置する場合を示す図である。
図3図3は、実施例1中の図2のA-A線に沿った断面を示す図である。
図4図4は、実施例1中の熱伝導媒体を示す図である。
図5図5は、実施例2中の熱伝導媒体を示す図である。
図6図6は、実施例3中の熱伝導媒体を示す図である。
図7図7は、実施例3中の熱伝導媒体を示す図である。
図8図8は、実施例4中の熱伝導媒体を示す図である。
図9図9は、実施例4中の熱伝導媒体を示す図である。
図10図10は、実施例5中の熱伝導媒体を示す図である。
図11図11は、実施例6中の熱伝導媒体を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
なお、矛盾しない限り、本願における実施例及び実施例中の特徴を互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本発明を説明する。
【0017】
実施例1
図1乃至図4に示すように、測温構造は、熱伝導媒体4と、温度センサー2と、圧力供給機構と、を含み、熱伝導媒体4は圧力供給機構に装着され、前記圧力供給機構は熱伝導媒体4に被測定対象6及び前記温度センサー2にそれぞれ接触するように圧力を供給し、前記温度センサー2は前記熱伝導媒体4の温度を測定することで前記被測定対象6の温度を測定する。
【0018】
熱伝導媒体4によって、被測定対象6の温度を温度センサー2に間接的に伝達することができ、充電装置は、伝導式測温構造を用いて、被測定対象6の温度を測定する一方、温度センサー2に対する損害的な影響を回避し、温度センサー2の使用寿命及び測定精度を向上させる。
【0019】
本実施例において、前記圧力供給機構は移動可能な機構であって、前記移動可能な機構によって、前記熱伝導媒体4を駆動して被測定対象6と接触または分離させる。
【0020】
本実施例において、熱伝導媒体4の熱抵抗値が12K・cm /W未満である。
【0021】
熱抵抗値は、熱量が物体で伝送される場合、物体の両端の単位面積当たりの温度差と熱源の電力との比である。熱量が熱流路で受けた抵抗と見なすことができ、熱伝導媒体4の熱伝導能力の大きさを反映し、1Wの熱量による温度上昇の大きさを表す。熱抵抗の意味を簡単な類推で説明すると、熱が電流に相当し、温度差が電圧に相当すれば、熱抵抗は電気抵抗に相当する。
【0022】
熱伝導媒体4の熱抵抗値が小さいほど、熱伝導媒体4の熱伝導能力が優れることを表し、熱量を理想的に伝達して、熱伝導媒体4の両端の温度差を減少し、温度センサー2の検出正確率を向上させることができる。
【0023】
発明者は複数回の実験を経て、熱伝導媒体4の熱抵抗値が12 K・cm /Wを超えると、1Wの熱量が1平方センチメートルの位置で12℃の温度差を発生し、温度差が大きいほど、温度の誤差も大きくなって、温度制御システムの場合、被測定対象6の実の温度を判定しにくく、有効な温度制御措置を取ることができず、被測定対象6に対する温度制御に失敗して、被測定対象6の温度が高すぎて破損したり事故が発生したりする可能性があることを発現した。よって、発明者は熱伝導媒体4の熱抵抗値を12K・cm /W未満に設定した。
【0024】
熱伝導媒体4の熱抵抗値による熱伝導媒体4の温度ドリフトに対する影響を検証するために、発明者は、サイズは同じであるが、熱抵抗値が異なる材質で熱伝導媒体4を製造して、同じ圧力供給機構によって熱伝導媒体4を被測定対象6に接触させて、被測定対象6を同じ温度に設定した後、温度センサー2を用いて熱伝導媒体4の他端の温度ドリフトを測定して、表1に記録した。
【0025】
熱伝導媒体4の温度ドリフト値は、被測定対象6と熱伝導媒体4の他端との温度差の値である。温度ドリフトの値が10Kを超えると不合格とした。
【0026】
【表1】
【0027】
上記表から分かるように、熱伝導媒体4の熱抵抗値が12K・cm/W未満であると、温度ドリフト値が10K未満であって、温度センサー2による熱伝導媒体4の温度の測定が比較的に正確である。熱伝導媒体4の熱抵抗値が12K・cm/Wを超えると、温度ドリフト値が10Kを超えていて、この時、温度センサー2による熱伝導媒体4の測温の誤差が大きく、測定システムのフィードバックの歪みが生じ、被測定対象6の温度を正確に制御することができなくなる。
【0028】
本実施例において、熱伝導媒体4の熱伝導時間は20ms未満である。熱伝導時間とは、熱量が熱伝導媒体4の一端から他端に伝達されるに必要な時間を言い、熱伝導時間が小さいほど、熱伝導媒体4の熱伝導速度が早いことを表し、被測定対象6の温度を高速に温度センサー2にフィードバックして、温度制御の反応時間を最も小さくすることができる。
【0029】
発明者は複数回の実験を経て、熱伝導媒体4の熱伝導時間が20msを超えると、温度センサー2が熱伝導媒体4の温度を取得する時に実は被測定対象6の温度がすでに実際に制御しようとする温度値に達したかまたは超えていて、温度センサー2が信号を温度制御システムに伝送し、温度制御システムが判定した後に命令を送信し、温度を変更するように温度制御装置を調節するにも時間がかかるため、温度制御装置の温度調節措置が被測定対象6に達した時に、被測定対象6の実時間の温度はすでに温度センサー2が取得した時の温度ではなく、このような状態がずっと循環して、ずっと安定的な熱平衡を実現できず、安定的な温度の状態を保持するように被測定対象6を実時間に制御することができなくなることを発現した。よって、発明者は、熱伝導媒体4の熱伝導時間を20ms未満に設定した。
【0030】
本実施例において、熱伝導媒体4は、順に設置された接触部41と、接続部42と、センサー接触部43と、を含み、接続部42は長方形をなし、図4に示すように、接続部42は、台形、平行四辺形、三角形、V形、A形、U形またはL形の中の一つまたは複数であることができる。接続部42を各種の形状に設定すると、各種の測温構造の装着要件に適合し、デザイナーは測温構造の実際のサイズ、形状、運動機構に応じて熱伝導媒体4の装着位置を設定することができ、また装着位置に応じて対応する接続部42の形状を選択することができる。
【0031】
本実施例において、温度センサー2はNTC温度センサーまたはPTC温度センサーである。温度センサー2はNTC温度センサーまたはPTC温度センサーである。当該2種類の温度センサー2を用いると、体積が小さく、他の温度計によって測定できない隙間の測定を行うことができ、使用が簡単であって、抵抗値を0.1Ω~100kΩの間で任意に選択することができ、また複雑な形状に加工しやすく、大量生産が可能であって、安定性がよく、過負荷能力が強く、転換継手等の体積が小さく性能が安定である製品に適合するメリットを有する。
【0032】
本実施例において、接触部41が被測定対象6に接触し且つセンサー接触部43が温度センサー2に接触する場合、熱伝導媒体4は動作位置に位置し、図2に示すように、この時、熱伝導媒体4が被測定対象6に接触して、被測定対象6の熱量を温度センサー2に実時間に伝達して、被測定対象6温度を実時間に測定する目的を実現することができる。接触部41が被測定対象6から分離し且つセンサー接触部43が温度センサー2から分離した場合、熱伝導媒体4が初期位置に位置し、図1に示すように、被測定対象6が動作しない時、被測定対象6は組立、挿抜、修理等の状態にあり、この時、被測定対象6は活動空間が必要であって、さらに取り外され、熱伝導媒体4が被測定対象6に固定して装着されると、被測定対象6の活動空間が制限されて、取り外しにくく、従って、被測定対象6が動作しない時は、接触部41が被測定対象6から分離する。
【0033】
例えば、充電装置中の充電ガンと充電スタンドが対向挿通される時、被測定対象6が充電端子であって、異なる充電装置間の「失効伝染」問題を防止するように、充電端子はオス端子とメス端子とを対向挿通させるための一定の活動量が必要であって、この時、熱伝導媒体4は充電端子である被測定対象6と分離して初期位置に戻る。
【0034】
本実施例において、接触部41は被測定対象6に合致して接触され、図3に示すように、接触部41と被測定対象6との接触面積が大きいほど、被測定対象6の熱量の伝導が多く、そして、接触部41と被測定対象6との密着性が高いほど、両方の間で失われる空気中の熱量が少なく、温度センサ2が測定した被測定対象6の温度がより正確になるため、接触部41と被測定対象6が接触面において形状の一致を保持するとともに、接触部41と被測定対象6とが密着するように、表面の粗さも小さいほど良く、必要に応じて接触部41と被測定対象6との接触面にシリコーングリース等の熱伝導材料を用いて塗布することができる。
【0035】
本実施例において、接触部41と被測定対象6との接触面積は被測定対象6の半径方向の投影面積の0.1%~95%を占める。
【0036】
一部の実施例において、被測定対象6は複数の構造の複合体であって、例えば充電装置中の充電端子であって、リードを圧着する圧着部、対向挿通端子と対向挿通する挿着部、充電装置に装着するための固定部等を含み、接触部41は充電端子の投影面積の全部に接触することができず、また充電端子の材質が銅材質で熱伝導の速度が早く、その上の任意の位置の温度値が充電端子全体の温度を表すことができるため、接触部41と被測定対象6の接触面積は、最低に被測定対象6の半径方向の投影面積の0.1%を占めることができる。上述のように、接触部41と被測定対象6の接触面積が大きいほど、被測定対象6の熱量の伝導が多く、0.1%未満であると、接触部41と被測定対象6の接触面積が小さすぎて、被測定対象6の表面の温度値を正確に示すことができず、温度の測定が不正確になる。
【0037】
前記接触部41と前記被測定対象6との接触面積が前記被測定対象6の半径方向の投影面積の1%~45%を占めることが好ましい。
【0038】
他の一部の実施例において、被測定対象6は構造が簡単な物体であって、且つ自体の熱伝導性能が高くなく、接触部41で表面面積のほとんどを被覆してからこそ被測定対象6の表面の温度を正確に測定することができるため、接触部41と被測定対象6の接触面積が、最大に被測定対象6の半径方向の投影面積の95%を占めることができる。95%を超えると、熱伝導媒体4全体の体積が大きすぎて、測温構造の体積も大きく、使用する際に不便である以外、測温構造のコストが増加し、効率が低下し、且つ圧力供給機構も対応して増大し、操作が難しくなる。
【0039】
接触部41と被測定対象6の接触面積が被測定対象6の半径方向の投影面積で占める割合による熱伝導媒体4の温度ドリフトに対する影響を検証するために、発明者は、被測定対象6のサイズは同様であるが、接触部41と被測定対象6の接触面積が異なる熱伝導媒体4を製造して、同じ圧力供給機構によって熱伝導媒体4を被測定対象6に接触させて、被測定対象6を同じ温度に設定した後、温度センサー2を用いて熱伝導媒体4の他端の温度ドリフトを測定して、表1に記録した。
【0040】
熱伝導媒体4の温度ドリフト値は、被測定対象6と熱伝導媒体4の他端との温度差の値である。温度ドリフトの値が10Kを超えると不合格とした。
【0041】
【表2】
【0042】
表2から分かるように、接触部41と被測定対象6の接触面積が被測定対象6の半径方向の投影面積で占める割合が0.1%未満である場合、温度ドリフト値が10Kを超えていて、または接触部41と被測定対象6の接触面積が被測定対象6の半径方向の投影面積で占める割合が95%を超える場合も温度ドリフト値が10Kを超えていて、この時、温度センサー2が熱伝導媒体4の温度を測定する際の誤差が大きく、測定システムのフィードバックの歪みが生じ、被測定対象6の温度を正確に制御することができなくなる。よって、発明者は、接触部41と被測定対象6の接触面積が被測定対象6の半径方向の投影面積で0.1%~95%占めると設定した。接触部41と被測定対象6の接触面積が被測定対象6の半径方向の投影面積で1%~45%占める場合、熱伝導媒体4の温度ドリフト値が好適な範囲内であって、この時、温度センサー2が熱伝導媒体4の温度を測定する際の誤差が小さく、測定システムが被測定対象6の実際の温度を正確にフィードバックすることができる。
【0043】
本実施例において、図2に示すように、熱伝導媒体4が動作位置に位置する場合、接触部41が被測定対象6に圧力を加えることができ、またはセンサー接触部43が温度センサー2に圧力を加えることができ、または接触部41が被測定対象6に圧力を加えることができ、且つセンサー接触部43が温度センサー2に圧力を加えることができる。このように、接触部41と被測定対象6が充分に接触するほど、熱伝導の効果がより良好であって、同様に、センサー接触部43と温度センサー2が充分に接触するほど、温度センサー2の測定がより正確であるが、物体の表面に微細な凹みや突起があるため、平坦な平面の接触であっても一部の突起のみが接触し、接触面に細かい隙間が存在して空気が存在し、空気の熱伝導効果が悪いため、直接に熱伝導の効率に影響を与えて、被測定対象6の正確な温度を実時間に取得することができない。接触部41と被測定対象6及びセンサー接触部43と温度センサー2を充分に接触させるためには、細かい凹みも接触できるように、接触面上に力を与えて接触面の細かい突起を押して平坦化して、接触面を増加し、熱伝導の効果を強化する目的を実現することができる。
【0044】
本実施例において、接触部41が被測定対象6に加える圧力は0.5N~100Nであって、センサー接触部43が温度センサー2に加える圧力は0.5N~100Nである。
【0045】
接触部41が被測定対象6に加える圧力の大きさによる熱伝導効果や圧力供給機構の稼働状況に対する影響を検証するために、発明者は、同じ被測定対象6と熱伝導媒体4を用いて、接触部41が被測定対象6に加える圧力を差別化して、温度センサー2によって検出された温度上昇値及び圧力供給機構の稼働状況をテストし、本実施例において、温度上昇値が12Kを超えると不合格とし、圧力供給機構の稼働に遅延が発生する回数が2回以上であると不合格とした。
【0046】
温度上昇値の検出方式は、被測定対象6に同様な熱量を印加して一致する温度を保持し、その後、熱伝導媒体4に接触した温度センサー2によって検出された温度を読み取って、初期温度との差を求めて温度上昇値を取得して表1に記録した。
【0047】
圧力供給機構の稼働状況の検出方式は、接触部41が被測定対象6に異なる圧力を与える状況で、絶えずに圧力供給機構を稼働させ、50回稼働させた後に観察される遅延発生回数を表3に記録した。
【0048】
【表3】
【0049】
上記表から分かるように、接触部41が被測定対象6に加える圧力が0.5N未満である場合、温度センサー2によって検出される温度上昇値は要求値を超えて、標準要求に符合しない。一方、接触部41が被測定対象6に加える圧力が100Nを超える場合、圧力供給機構の稼働が遅延される回数が2回以上に達して、やはり標準要求に符合しない。よって、発明者は、接触部41が被測定対象6に加える圧力を0.5N~100Nと設定した。
【0050】
センサー接触部43が温度センサー2に加える圧力の大きさによる温度センサー2による検出結果及び温度センサー2の損害状況に対する影響を検証するために、発明者は、同じ熱伝導媒体4と温度センサー2を選択して、センサー接触部43が温度センサー2に加える圧力を差別化しいて、圧力が異なる場合に温度センサー2によって検出される温度上昇値と温度センサー2の損害状況をテストし、本実施例において、温度上昇値が12Kを超えると不合格とし、温度センサー2が損害されると不合格とした。
【0051】
温度上昇値の検出方式は、センサー接触部43に同様な熱量を印加して一致する温度を保持し、その後、センサー接触部43に接触した温度センサー2によって検出された温度を読み取って、初期温度との差を求めて温度上昇値を取得して表4に記録した。
【0052】
温度センサー2の損害状況の検出方式は、センサー接触部43が温度センサー2に異なる圧力を印加する状況で50回の圧力印加実験を行って、温度センサー2の損害状況を観察した。
【0053】
【表4】
【0054】
上記表から分かるように、センサー接触部43が温度センサー2に加える圧力が0.5N未満である場合、温度センサー2によって検出される温度上昇値が要求値を超えて標準要求に符合しない。一方、センサー接触部43が温度センサー2に加える圧力が100Nを超える場合、温度センサー2の損害回数が2回以上に達して、標準要求に符合しない。よって、発明者は、センサー接触部43が温度センサー2に加える圧力を0.5N~100Nと設定した。
【0055】
本実施例において、図1図3に示すように、圧力供給機構は支持側壁1を含み、支持側壁1は筒状構造であって、被測定対象6が支持側壁1によって囲まれた収容キャビティ11に収容され、被測定対象6の軸線が支持側壁1の軸線と重なり、支持側壁1に装着口12が形成されていて、熱伝導媒体4が動作位置に位置する場合、熱伝導媒体4が装着口12内に固定される。
【0056】
本実施例において、図1図2に示すように、熱伝導媒体4と被測定対象6及び温度センサー2が安定的に接触するように、圧力供給機構はさらに、支持側壁1の外側に設置される支え台13を含み、支え台13の上部は上接触面131を含み、熱伝導媒体4と上接触面131は上下が合致して接続される。
【0057】
本実施例において、図1図2に示すように、上接触面131は装着口12の軸線に対して平行または傾斜して設置される。接続部42は、上接触面131に沿って左右へスライドして接触部41とセンサー接触部43を動作位置または初期位置に移動させる。
【0058】
本実施例において、圧力供給機構はさらに、支持側壁1の外側上に設置されるガイドレール52と、ガイドレール52上に設置される位置決め部品5とを含み、位置決め部品5は支持側壁1の軸線方向に沿って上下移動する。図1図2に示すように、ガイドレール52は位置決め部品5の上下移動をガイドする役割を果たし、位置決め部品5は熱伝導媒体4を前記動作位置まで移動または転動させて固定する役割を果たす。
【0059】
位置決め部品5が上方位置に位置する場合、熱伝導媒体4は初期位置に位置する。図1図2に示すように、位置決め部品5が下へ移動する時、位置決め部品5は接続部42と接触して熱伝導媒体4を駆動して動作位置まで移動させる。
【0060】
位置決め部品5が下傾斜面51を有し、接続部42が上傾斜面44を有し、位置決め部品5が下へ移動する時、下傾斜面51が上傾斜面44に接触して熱伝導媒体4を駆動して動作位置まで移動させることが好ましい。
【0061】
測温が必要ではない場合に熱伝導媒体4を被測定対象6から分離させるために、熱伝導媒体4は初期位置に戻り、圧力供給機構はさらに第1のリセット装置53を含み、第1のリセット装置53の一端はガイドレール52に固定され、第1のリセット装置53の他端は位置決め部品5に固定され、第1のリセット装置53によって位置決め部品5を上方位置に戻せる。
【0062】
測温が必要ではない場合に熱伝導媒体4を被測定対象6から分離させるために、熱伝導媒体4は初期位置に戻り、圧力供給機構はさらに第2のリセット装置45を含み、第2のリセット装置45の一端は前記支え台13に固定され、第2のリセット装置45の他端は接続部42に固定され、第2のリセット装置45によって熱伝導媒体4を初期位置に戻せる。
【0063】
好適に、第1のリセット装置53として既存のばねまたはゴム系弾性体を用いることができ、第2のリセット装置45としても既存のばねまたはゴム系弾性体を用いることができる。
【0064】
本実施例において、測温構造はさらにPCBA3(プリント基板組み立て)を含み、温度センサー2が前記PCBA3に位置する。温度センサー2は前記PCBA3の下方に固定され、センサー接触部43が接続部42から突出し、温度センサー2とセンサー接触部43が左右に設置される。
【0065】
本実施例において、熱伝導媒体4の材質として、全体的に既存の熱伝導性能に優れる非導体材料を選択することができ、熱伝導媒体4の材質は一致する。または、熱伝導媒体4の材質が一致せず、熱伝導媒体4中の少なくとも接触部41の材質が非導体の熱伝導材料であることができる。
【0066】
以下、充電装置を説明し、前記充電装置は被測定対象6と上述した測温構造とを含み、充電装置は充電プラグまたは充電ソケットである。
【0067】
充電装置は組み立てられて使用される時、圧力供給機構が熱伝導媒体4を駆動して充電装置の被測定対象6及び前記温度センサー2に接触させる。
【0068】
例えば、前記充電装置は充電プラグであって、該充電プラグが充電ソケットと組み立てられて使用される時、充電ソケットが位置決め部品5を駆動して下へ移動させて、前記熱伝導媒体4と前記充電装置の被測定対象6及び前記温度センサー2とを同時に接触させる。
【0069】
または、前記充電装置が充電ソケットであって、該充電ソケットが充電プラグと組み立てられて使用される時、充電プラグが位置決め部品5を駆動して下へ移動させて、前記熱伝導媒体4と前記充電装置の被測定対象6及び前記温度センサー2とを同時に接触させる。
本発明においてさらに上述した測温構造を含む自動車を提供する。
【0070】
実施例2
本実施例は、実施例1の一つの変形であって、本実施例は、図5に示すように、前記温度センサー2と前記センサー接触部43が上下に設置され、前記温度センサー2がデータ線7を介して前記PCBA3に電気的に接続される点で実施例1と相違する。
【0071】
本実施例における他の技術特徴はいずれも実施例1と同様であることができ、説明を簡略化するために本実施例においては詳細に説明しない。
【0072】
実施例3
本実施例は、実施例1の一つの変形であって、本実施例は、
接続部42がV形構造であって、接続部42にカシメ接続部46が設置され、上接触面131は上接触面131に平行する方向にヒンジ孔14を形成していて、ヒンジ孔14の軸線が装着口12の軸線と収容キャビティ11の軸線にいずれも垂直し、ヒンジ孔14の軸線は前後方向に沿って設置され、カシメ接続部46とヒンジ孔14はカシメ接続され、接続部42によって接触部41とセンサー接触部43が動作位置または初期位置まで回転し、図6図7に示すように、即ち接続部42が図6において時計方向または逆時計方向に回転する点で実施例1と相違する。
【0073】
本実施例における他の技術特徴はいずれも実施例1と同様であることができ、説明を簡略化するために本実施例においては詳細に説明しない。
【0074】
実施例4
本実施例は、実施例3の一つの変形であって、本実施例は、
熱伝導媒体4は平面視において湾曲構造を有し、接続部42にカシメ接続部46が設置され、上接触面131は上接触面131に平行する方向にヒンジ孔14を形成していて、ヒンジ孔14の軸線が収容キャビティ11の軸線に平行し、ヒンジ孔14の軸線は上下方向に沿って設置され、カシメ接続部46とヒンジ孔14はカシメ接続され、接続部42によって接触部41とセンサー接触部43が動作位置または初期位置まで回転し、図8図9に示すように、即ち接続部42が図8において時計方向または逆時計方向に回転する点で実施例3と相違する。
【0075】
本実施例における他の技術特徴はいずれも実施例3と同様であることができ、説明を簡略化するために本実施例においては詳細に説明しない。
【0076】
実施例5
本実施例は、実施例4の一つの変形であって、本実施例は、
図10に示すように、熱伝導媒体4の数は二つであって、二つの熱伝導媒体4が平面視においてX形で上下で交差して積層され、二つの熱伝導媒体4はそれぞれヒンジ孔14(ヒンジ孔14の軸線を軸として)周りで同時に相反する方向へ回転して、二つの接触部41と2つのセンサー接触部43を前記動作位置または前記初期位置に回転させる点で実施例3と相違する。
例えば、上方(図10における外側)の熱伝導媒体4が動作位置まで逆時計方向の回転を行い、下方(図10における内側)の熱伝導媒体4が動作位置まで時計方向の回転を行うことができる。上方の熱伝導媒体4が動作位置まで時計方向の回転を行い、下方の熱伝導媒体4が動作位置まで逆時計方向の回転を行うことができる。
【0077】
本実施例における他の技術特徴はいずれも実施例4と同様であることができ、説明を簡略化するために本実施例においては詳細に説明しない。
【0078】
実施例6
本実施例は、実施例1の一つの変形であって、本実施例は、
図11に示すように、熱伝導媒体4と被測定対象6及び温度センサー2の中の一つとは終始接触し、即ち、圧力供給機構によって、前記熱伝導媒体4を駆動して充電装置の被測定対象6及び温度センサー2に同時に接触させ(この時、温度センサー2が測定熱伝導媒体4の温度を測定可能である)、圧力供給機構はさらに熱伝導媒体4を駆動して被測定対象6及び温度センサー2の中の一つと分離させ、即ち前記圧力供給機構によって熱伝導媒体4を駆動して被測定対象6と分離させることもできる点で実施例1と相違する。
【0079】
被測定対象6の交換の便利を図るために、熱伝導媒体4が温度センサー2に終始接触させ、即ち、熱伝導媒体4が温度センサー2にずっと接続して固定されることが好ましい。温度センサー2と熱伝導媒体4のセンサー接触部43とは、貼り付け接続、磁気吸着接続、係止接続、挿着接続、ロックボダン接続、結束接続、ねじ接続、カシメ接続、溶接接続のうちの一つまたは複数の形態で接続されることができる。
【0080】
第一つの可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2との接触面は貼り付け層であって、貼り付け層は熱伝導材料で製造された粘性付きの材料であり、貼り付け層によって、熱伝導媒体4と温度センサー2が貼り付けられる。
【0081】
第2種の可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2との接触面は、磁気吸着体であって、磁気吸着体間の磁力によって接続を実現し、接続が簡単で便利であって、主に熱伝導媒体4と温度センサー2の結合力に対するニーズが高くない環境に応用される。
【0082】
第3種の可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2との接触面は、一方は係止爪で、他方は係止溝であって、係止爪と係止溝が組み立てられて、熱伝導媒体4と温度センサー2の接触面が安定的に接続される。
【0083】
第4種の可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2との接触面は、一方にはロックフックが設けられ、他方にはロックボダンが設けられて、ロックフックとロックボダンが組み立てられて、熱伝導媒体4と温度センサー2の接触面が安定的に接続される。
【0084】
第5種の可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2に溝が形成されていて、両方の接触面を接続した後、結束体を用いて溝の位置で熱伝導媒体4と温度センサー2と束ね、結束体は結束テープ、パイプクランプ、チェーンフック等を含む。
【0085】
第6種の可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2にそれぞれねじ山とねじが設置され、ねじ山とねじがねじ接続されて、熱伝導媒体4と温度センサー2の接触面が安定的に接続される。ねじ構造はM3のねじ山とねじが最小サイズであって、ねじ構造がねじ接続する時のトルクは最小で0.2Nmある。
【0086】
第7種の可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2にそれぞれ接続孔が形成され、リベットを接続孔に貫通させ、且つリベットの貫通した一端を変形させて、接続孔を引っ張って、熱伝導媒体4と温度センサー2の接触面が安定的に接続される。
【0087】
第8種の可能な技術案において、熱伝導媒体4と温度センサー2は接触面以外に、さらに溶接面を有し、溶接機を用いて、溶接面を溶化して接続し、これによって熱伝導媒体4と温度センサー2の接触面が安定的に接続される。溶接機はホットメルト溶接機と超音波溶接機を含む。
【0088】
理解や説明の便宜のために、本発明において絶対位置関係を用いて説明したが、特に説明されていない限り、ここでの方位用語「上」は図1における上側の方向を示し、方位用語「下」は図1における下側の方向を示し、方位用語「左」は図1における左側の方向の示し、方位用語「右」は図1における右側の方向を示し、方位用語「前」は図1の紙面に垂直し紙面の内側を指す方向を示し、方位用語「後」は図1の紙面に垂直し紙面の外側を指す方向を示す。本発明を閲覧者の視点から説明したが、上記方位用語を本発明の保護範囲を限定するものと理解または解釈してはいけない。
【0089】
以上の説明は本発明の具体的な実施例にすぎず、これによって発明の実施範囲が限定されることはないため、同等な部品による置換、または本発明の保護範囲に従って得た同等な変化や修正はいずれも本発明にカバーされる。そして、本発明における技術特徴と技術特徴との間、技術特徴と技術案との間、技術案と技術案との間で自由に組み合わせて利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
1:支持側壁;2:温度センサー;3:PCBA;4:熱伝導媒体;5:位置決め部品;6:被測定対象;7:データ線;
11:収容キャビティ;12:装着口;13:支え台;14:ヒンジ孔;131:上接触面。
41:接触部;42:接続部;43:センサー接触部;44:上傾斜面;45:第2のリセット装置;46:カシメ接続部;
51:下傾斜面;52:ガイドレール;53:第1のリセット装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】