(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】自動カルシウム分析および治療ガイダンスを備えた血管内撮像システム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20240822BHJP
A61B 1/313 20060101ALI20240822BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A61B8/12
A61B1/313 510
A61B1/00 530
A61B1/00 551
A61B1/00 526
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509391
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-03-18
(86)【国際出願番号】 US2022040584
(87)【国際公開番号】W WO2023023144
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ、アンミン
【テーマコード(参考)】
4C161
4C601
【Fターム(参考)】
4C161AA22
4C161BB08
4C161CC06
4C161DD03
4C161HH52
4C161MM09
4C161NN01
4C601BB14
4C601BB24
4C601DD14
4C601EE09
4C601FE04
4C601KK31
(57)【要約】
血管内撮像システムおよび血管内撮像デバイスを作製および使用するための方法が開示されている。例示的な血管内撮像デバイスは、撮像デバイスを含むカテーテルを含み得る。プロセッサは、カテーテルに結合され得る。プロセッサは、撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成され得る。プロセッサは、カルシウムマップを生成するように構成され得る。カルシウムマップは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、カテーテルの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方を含み得る。ディスプレイユニットは、プロセッサに結合され得る。ディスプレイユニットは、カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内撮像システムであって、
撮像デバイスを含むカテーテルと、
前記カテーテルに結合され、前記撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサは、カルシウムマップを生成するように構成されており、
前記カルシウムマップは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、前記カテーテルの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方を含んでおり、
前記プロセッサに結合され、前記カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成されたディスプレイユニットと、を備える血管内撮像システム。
【請求項2】
前記カルシウムマップは、前記血管内腔表面までのカルシウムの深さのトポグラフィック描写を含む、請求項1に記載の血管内撮像システム。
【請求項3】
前記カルシウムマップは、前記カテーテルの中心までのカルシウムの距離のトポグラフィック描写を含む、請求項1に記載の血管内撮像システム。
【請求項4】
前記カルシウムマップは、前記血管内腔表面までのカルシウムの深さのグレースケール描写を含む、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項5】
前記カルシウムマップは、前記カテーテルの中心までのカルシウムの距離のグレースケール描写を含む、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項6】
前記ディスプレイは、血管の横断面描写を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項7】
前記血管の前記横断面描写は、前記横断面描写の上に重ね合わされた1つまたは複数の治療デバイスの表現を含む、請求項6に記載の血管内撮像システム。
【請求項8】
前記1つまたは複数の治療デバイスの表現は、回転式アテレクトミーデバイスのサイズの1つまたは複数の描写を含む、請求項7に記載の血管内撮像システム。
【請求項9】
前記ディスプレイは、介入中の異なる期間に対応する複数のパネルを含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項10】
前記複数のパネルは、治療前パネル、病変前処置パネル、および治療後パネルを含む、請求項9に記載の血管内撮像システム。
【請求項11】
前記撮像デバイスは、血管内超音波デバイスを含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項12】
前記撮像デバイスは、光コヒーレンストモグラフィデバイスを含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項13】
血管内撮像システムであって、
血管内撮像デバイスを含むカテーテルシステムと、
前記カテーテルシステムに結合され、前記血管内撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、前記カテーテルシステムの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方をグラフィカルに描写するカルシウムマップを生成するように構成されており、
前記プロセッサに結合され、前記カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成されたディスプレイユニットと、を備える血管内撮像システム。
【請求項14】
前記カルシウムマップは、前記血管内腔表面までのカルシウムの深さのトポグラフィック描写を含む、請求項13に記載の血管内撮像システム。
【請求項15】
前記カルシウムマップは、前記カテーテルシステムの中心までのカルシウムの距離のトポグラフィック描写を含む、請求項13に記載の血管内撮像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療撮像に関する。より詳細には、本開示は、血管内撮像に関する。
【背景技術】
【0002】
多種多様な医療デバイスが、医療用途、例えば、血管内用途のために開発されてきた。これらのデバイスの中には、血管内撮像デバイスを含むものがある。また、血管内撮像のための方法が開発されてきた。これらのデバイスおよび方法のうち、各々が一定の利点および欠点を有する。代替的なデバイスおよび代替的な方法を提供する継続的な必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、医療デバイスのための設計、材料、製造方法、および使用の代替案を提供する。血管内撮像システムが開示される。血管内撮像システムは、撮像デバイスを含むカテーテルと、カテーテルに結合され、撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されたプロセッサと、プロセッサは、カルシウムマップを生成するように構成されており、カルシウムマップは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、カテーテルの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方を含んでおり、プロセッサに結合され、カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成されたディスプレイユニットと、を備える。
【0004】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップ内の水平軸は、カテーテルの引き戻し方向を表す。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップの垂直軸は、カテーテルの回転角度を表す。
【0005】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのトポグラフィック描写を含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップは、カテーテルの中心までのカルシウムの距離のトポグラフィック描写を含む。
【0006】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのグレースケール描写を含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップは、カテーテルの中心までのカルシウムの距離のグレースケール描写を含む。
【0007】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、ディスプレイは、血管の横断面描写を含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、血管の横断面描写は、横断面描写の上に重ね合わされた1つまたは複数の治療デバイスの表現を含む。
【0008】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、1つまたは複数の治療デバイスの表現は、回転式アテレクトミーデバイスのサイズの1つまたは複数の描写を含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、ディスプレイは、介入中の異なる期間に対応する複数のパネルを含む。
【0009】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、複数のパネルは、治療前パネル、病変前処理パネル、および治療後パネルを含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、撮像デバイスは、血管内超音波デバイスを含む。
【0010】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、撮像デバイスは、光コヒーレンストモグラフィデバイスを含む。
血管内撮像システムが開示される。血管内撮像システムは、血管内撮像デバイスを含むカテーテルシステムと、カテーテルシステムに結合され、血管内撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されたプロセッサと、プロセッサは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、カテーテルシステムの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方をグラフィカルに描写するカルシウムマップを生成するように構成されており、プロセッサに結合され、カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成されたディスプレイユニットと、を備える。
【0011】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのトポグラフィック描写を含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、カルシウムマップは、カテーテルシステムの中心までのカルシウムの距離のトポグラフィック描写を含む。
【0012】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、ディスプレイは、血管の横断面描写を含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、血管の横断面描写は、横断面描写の上に重ね合わされた1つまたは複数の治療デバイスの表現を含む。
【0013】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、1つまたは複数の治療デバイスの表現は、回転式アテレクトミーデバイスのサイズの1つまたは複数の描写を含む。
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、ディスプレイは、治療前パネル、病変前処理パネル、および治療後パネルを含む、介入中の異なる期間に対応する複数のパネルを含む。
【0014】
血管内撮像システムが開示される。血管内撮像システムは、血管内超音波撮像デバイスを含むカテーテルシステムと、カテーテルシステムに接続され、血管内超音波撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されたプロセッサと、プロセッサは、人工知能を使用して、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、カテーテルシステムの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方をグラフィカルに示すカルシウムマップを生成するように構成されており、プロセッサに結合され、カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成されたディスプレイユニットと、を備える。
【0015】
血管内撮像システムが開示される。血管内撮像システムは、撮像デバイスを含むカテーテルと、カテーテルに結合されたプロセッサと、プロセッサは、撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されており、プロセッサは、血管の3次元ビデオを生成するように構成されている。
【0016】
上記の実施形態のいずれかに代替的に、または追加的に、3次元ビデオは、3次元管腔表面またはボリュームのレンダリングを介して取得される。
いくつかの実施形態の上記の概要は、本開示の開示されている各実施形態またはすべての実施を説明するようには意図されていない。以下の図および詳細な説明は、これらの実施形態をより詳細に例証する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示は、添付の図面に関連して、以下の詳細な説明を考慮すれば、より完全に理解され得る。
【
図1】例示的な血管内撮像システムを概略的に描写する図。
【
図2】例示的な血管内撮像カテーテルシステムの斜視図。
【
図3】例示的な血管内撮像カテーテルシステムの一部の側面図。
【
図4】画像を処理するための例示的な方法を例示するフローチャート。
【
図5】画像を処理するための例示的な方法を例示するフローチャート。
【
図6】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図7】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図8】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図9】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図10】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図11】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図12】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図13】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【
図14】血管内撮像データに関するディスプレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示は、様々な変形例および代替的な形態に適用可能であるが、それらの詳細は、図面において例として示されており、詳細に説明されることになる。しかしながら、その意図は、説明されている特定の実施形態に本発明を限定することでないことが理解されるべきである。それどころか、その意図は、本開示の趣旨および範囲内に収まるあらゆる変形例、均等物、および代替案を網羅することにある。
【0019】
以下に定義される用語については、特許請求の範囲または本願明細書のどこかの箇所において異なる定義が与えられない限り、これらの定義が適用されるものとする。
あらゆる数値は、明示的に示されているか否かに関わらず、「約」という用語によって修正されるべきものと本願明細書において仮定される。「約」という用語は、一般に、記載された値と均等である(例えば、同じ機能または結果を有する)と当業者が考慮するであろう、ある範囲の数を指す。多くの場合において、「約」という用語は、最も近い有効数字に四捨五入される数を含み得る。
【0020】
端点による数的範囲の記載は、その範囲内のあらゆる数を含む(例えば、1から5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)。
本願明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、「a(ある)」、「an(一つの)」、および「the(前記)」という単数形態は、内容が明確に別の意味を指示しない限り、複数の指示物を含む。本願明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、「または」という用語は、内容が明確に別の意味を指示しない限り、「および/または」を含むその意味において一般に採用される。
【0021】
「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」等への本願明細書における言及は、説明されている実施形態が、1つまたは複数の特定の特徴、構造、および/または特性を含み得ることを示すことが留意される。しかしながら、そのような記載は、必ずしもすべての実施形態が特定の特徴、構造、および/または特性を含むことを意味するとは限らない。付加的に、特定の特徴、構造、および/または特性が、1つの実施形態に関連して説明される場合、別段の定めがない限り、明示的に説明されているか否かに関わらず、そのような特徴、構造、および/または特性が他の実施形態との関連においても使用され得ることが理解されるべきである。
【0022】
以下の詳細な説明は、異なる図面における同様の要素に同じ番号が振られている図面を参照しつつ、読まれるべきである。必ずしも縮尺通りとであるとは限らない図面は、例示的な実施形態を描写しており、本発明の範囲を限定するようには意図されていない。
【0023】
患者への挿入可能な血管内撮像デバイスは、多様な病気および障害についての診断能力を証明してきた。例えば、血管内超音波(「IVUS(intravascular ultrasound)」)撮像システムおよび/または光コヒーレンストモグラフィ(「OCT(optical coherence tomography)」)撮像システムは、医師が血流を回復または増加させるためにステントおよび他のデバイスを選択および設置することを補助するために、閉塞された血管を診断し、情報を提供するための撮像モダリティとして使用され得る。IVUS/OCT撮像システムは、血管内の特定の位置において形成されるアテローム性プラークを診断するためにも使用され得る。IVUS/OCT撮像システムは、血管内の障害または狭窄の存在、ならびにその障害または狭窄の性質および程度を決定するためにも使用され得る。IVUS/OCT撮像システムは、例えば、1つまたは複数の構造(例えば、撮像されることが望まれない1つまたは複数の血管)による動き(例えば、鼓動する心臓)または妨害に起因して、血管造影法などの他の血管内撮像技法を使用して視覚化することが困難であり得る脈管系のセグメントを視覚化するためにも使用され得る。IVUS/OCT撮像システムは、進行中の血管内処置、例えば、リアル(またはほぼリアル)タイムでの血管造影法およびステント設置などを監視または評価するためにも使用され得る。さらに、IVUS/OCT撮像システムは、1つまたは複数の心腔を監視するために使用されてもよい。
【0024】
図1は、例示的な血管内撮像システム100を概略的に例示する。しかしながら、光コヒーレンストモグラフィ撮像システムを含む他の撮像システムも企図される。IVUS撮像システム100は、処理ユニットまたは制御モジュール104に対して結合可能なカテーテル102を含む。制御モジュール104は、例えば、プロセッサ106と、パルス生成器108と、駆動ユニット110と、1つまたは複数のディスプレイまたはディスプレイユニット112とを含み得る。いくつかの例において、パルス生成器108は、カテーテル102内に配設される1つまたは複数のトランスデューサ(
図3における312)に対して入力され得る電気パルスを形成する。
【0025】
本開示の目的上、「ディスプレイ」という用語は、データの視覚的表現に使用される電子デバイス(例えば、モニタなど)を指す場合もあれば、データの視覚的表現自体を指す場合もある。言い換えれば、「ディスプレイ」という用語は、データを表示するためのハードウェアデバイスを指す場合もあれば、「ディスプレイ」という用語は、ハードウェアデバイス上に表示されるデータを指す場合もある。いくつかの例において、ハードウェアコンポーネントを指すときに「ディスプレイユニット」という語句を使用し、ディスプレイユニットに表示される視覚コンポーネント/データコンポーネントを指すときに「ディスプレイ」という用語を使用すると便利なことがある。しかしながら、このような用語は、本開示または当該技術一般において厳密に遵守される必要はない。当業者であれば、「ディスプレイ」という用語がハードウェアコンポーネントを指す場合と、「ディスプレイ」という用語が視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す場合とを見分けることができるであろう。
【0026】
いくつかの例において、駆動ユニット110からの機械エネルギーは、カテーテル102内に配設される撮像コア(
図3における306)を駆動するために使用され得る。いくつかの例において、1つまたは複数のトランスデューサ(
図3における312)から送信される電気信号は、処理のためにプロセッサ106に対して入力され得る。いくつかの例において、1つまたは複数のトランスデューサ(
図3における312)からの処理済みの電気信号は、1つまたは複数のディスプレイユニット112上に、1つまたは複数の画像として表示されることが可能である。例えば、1つまたは複数のディスプレイユニット112上に、1つまたは複数の画像を表示するために、走査線サンプル(例えば、ラジアル走査線サンプル等)を2次元デカルト格子に対してマッピングするべく、走査変換器が使用されることが可能である。
【0027】
いくつかの例において、プロセッサ106は、制御モジュール104のその他の構成要素のうちの1つまたは複数の機能を制御するためにも使用され得る。例えば、プロセッサ106は、パルス生成器108から送信される電気的パルスの周波数もしくは持続時間、駆動ユニット110による撮像コア(
図3における306)の回転レート、駆動ユニット110による撮像コア(
図3における306)の引き戻しの速度もしくは長さ、または、1つもしくは複数のディスプレイユニット112上に形成される1つもしくは複数の画像の1つもしくは複数の特性のうちの少なくとも1つを制御するために使用されてもよい。
【0028】
図2は、IVUS撮像システム(
図1における100)のカテーテル102の1つの実施形態の概略的な側面図である。カテーテル102は、長尺状部材202と、ハブ204とを含む。長尺状部材202は、近位端部206と、遠位端部208とを含む。
図2において、長尺状部材202の近位端部206は、カテーテルハブ204に対して結合され、長尺状部材の遠位端部208は、患者内への経皮的な挿入のために構成および配置される。任意選択で、カテーテル102は、少なくとも1つのフラッシュポート、例えば、フラッシュポート210などを画定してもよい。フラッシュポート210は、ハブ204において画定され得る。ハブ204は、制御モジュール(
図1における104)に対して結合するために構成および配置され得る。いくつかの例において、長尺状部材202およびハブ204は、単一の本体として形成される。他の例において、長尺状部材202およびカテーテルハブ204は、別々に形成され、その後に一緒に組み立てられる。
【0029】
図3は、カテーテル102の長尺状部材202の遠位端部208の1つの実施形態の概略的な斜視図である。長尺状部材202は、長手方向軸303と内腔304とを有するシース302を含む。撮像コア306は、内腔304内に配設される。撮像コア306は、手動で、またはコンピュータ制御される駆動機構を使用して回転可能な駆動軸310の遠位端部に対して結合される撮像デバイス308を含む。1つまたは複数のトランスデューサ312が、撮像デバイス308に対して取り付けられ、音響信号を送信および受信するために採用され得る。シース302は、患者内への挿入に適した任意の柔軟な生体適合性材料から形成され得る。適切な材料の例は、例えば、ポリエチレン、ポリウレタン、プラスチック、スパイラルカットステンレス鋼、ニチノールハイポチューブ等、または、これらの組み合わせを含む。
【0030】
いくつかの例において、例えば、
図3に示されるように、トランスデューサ312の配列が、撮像デバイス308に対して取り付けられる。代替的に、単一のトランスデューサが採用されてもよい。任意の適切な数のトランスデューサ312が使用されることが可能である。例えば、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、12個、15個、16個、20個、25個、50個、100個、500個、1000個、または、これ以上のトランスデューサがあってもよい。認識されるように、他の数のトランスデューサも使用され得る。複数のトランスデューサ312が採用される場合、トランスデューサ312は、例えば、環状配置、矩形配置等を含む、任意の適切な配置へと構成されることが可能である。
【0031】
1つまたは複数のトランスデューサ312は、印加される電気的パルスを、1つまたは複数のトランスデューサ312の表面上で圧力歪みへ変換すること、およびこの逆を行うことが可能な材料から形成され得る。適切な材料の例は、圧電セラミック材料、圧電複合材料、圧電プラスチック、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン等を含む。他のトランスデューサ技術は、複合材料、単結晶複合体、および半導体デバイス(例えば、静電容量型マイクロマシン超音波トランスデューサ(「cMUT(capacitive micromachined ultrasound transducers)」)、圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(「pMUT(piezoelectric micromachined ultrasound transducers)」等)を含む。
【0032】
1つまたは複数のトランスデューサ312の表面上の圧力歪みは、1つまたは複数のトランスデューサ312の共振振動数に基づいて、ある周波数の音響パルスを形成する。1つまたは複数のトランスデューサ312の共振振動数は、1つまたは複数のトランスデューサ312を形成するために使用されるサイズ、形状、および材料によって影響を受け得る。1つまたは複数のトランスデューサ312は、カテーテル102内での設置に適した、および1つまたは複数の選択された方向における所望の周波数の音響パルスを伝播することに適した任意の形状で形成され得る。例えば、トランスデューサは、ディスク型、ブロック形、矩形、楕円形等であってもよい。1つまたは複数のトランスデューサは、例えば、ダイシング、ダイスアンドフィル、マシニング、マイクロ加工等を含む任意のプロセスによって所望の形状に形成され得る。
【0033】
一例として、1つまたは複数のトランスデューサ312の各々は、マッチング層と、吸音材料(例えば、タングステン粒子を有するエポキシ基板)から形成された導電性バッキング材料との間に挟まれた圧電材料の層を含んでも良い。動作期間中に、圧電層は、電気的に励起されて、音響パルスの放出を引き起こし得る。
【0034】
1つまたは複数のトランスデューサ312は、周辺空間の半径方向の断面画像を形成するために使用されることが可能である。したがって、例えば、1つまたは複数のトランスデューサ312が、カテーテル102内に配設され、患者の血管内へ挿入される場合、1つまたは複数のトランスデューサ312は、血管の壁および血管の周囲の組織の画像を形成するために使用され得る。
【0035】
撮像コア306は、カテーテル102の長手方向軸303を中心に回転される。撮像コア306が回転するにつれて、1つまたは複数のトランスデューサ312は、異なる半径方向において(例えば、異なるラジアル走査線に沿って)音響信号を放出する。例えば、1つまたは複数のトランスデューサ312は、1回転あたり256本のラジアル走査線等などの規則的な(または不規則な)増分で音響信号を放出することができる。代わりに、1回転あたりに他の数のラジアル走査線が放出されることが可能であることが理解されるであろう。
【0036】
十分なエネルギーを有する放出された音響パルスが、1つまたは複数の中膜境界、例えば、1つまたは複数の組織境界などに遭遇した場合、放出された音響パルスの一部は、放出側トランスデューサへエコーパルスとして反射される。検出対象の十分なエネルギーを有する、トランスデューサに到達する各エコーパルスは、受信側トランスデューサにおいて電気的信号へ変換される。1つまたは複数の変換された電気的信号は、制御モジュール(
図1における104)へ送信され、制御モジュールにおいて、プロセッサ106は、送信された音響パルスおよび受信されたエコーパルスの各々からの情報の集合に少なくとも部分的に基づいて、撮像された領域の表示可能な画像を形成するために、電気的信号特性を処理する。いくつかの例において、撮像コア306の回転は、制御モジュール(
図1における104)内に配設された駆動ユニット110によって駆動される。代替的な実施形態において、1つまたは複数のトランスデューサ312は、適所に固定され、回転しない。その場合において、駆動軸310は、代わりに、固定された1つまたは複数のトランスデューサ312への音響信号、および固定された1つまたは複数のトランスデューサ312からの音響信号を反射する鏡を回転させ得る。
【0037】
1つまたは複数のトランスデューサ312が、音響パルスを放出するカテーテル102の長手方向軸303を中心に回転される場合、1つまたは複数のトランスデューサ312の周囲の領域の一部、例えば、興味のある血管の壁およびその血管の周囲の組織などの半径方向の断面画像(例えば、断層画像)を集合的に形成する、複数の画像が形成されることが可能である。半径方向の断面画像は、任意選択で、1つまたは複数のディスプレイユニット112上に表示されることが可能である。撮像コア306のうちの少なくとも1つは、手動で回転されること、またはコンピュータ制御される機構を使用して回転されることができる。
【0038】
撮像コア306は、カテーテル102が挿入される血管に沿って長手方向にも移動してもよく、その結果、複数の断面画像が、血管の長手方向の長さに沿って形成され得る。撮像手順の期間中に、1つまたは複数のトランスデューサ312は、カテーテル102の長手方向の長さに沿って収縮させられ(例えば、引き戻され)得る。カテーテル102は、1つまたは複数のトランスデューサ312の引き戻し期間中に収縮させられることが可能である、少なくとも1つの伸縮自在なセクションを含むことができる。いくつかの例において、駆動ユニット110は、カテーテル102内への撮像コア306の引き戻しを駆動する。撮像コアの駆動ユニット110による引き戻し距離は、例えば、少なくとも5cm、10cm、15cm、20cm、25cm、またはこれ以上を含む、任意の適切な距離とすることができる。撮像コア306が、カテーテル102から独立して長手方向に移動していても、または移動していなくても、カテーテル102全体が、撮像手順の期間中に収縮させられることが可能である。
【0039】
撮像コア306を引き戻すために、ステッパモータが、任意選択で使用されてもよい。ステッパモータは、撮像コア306を短距離引き戻し、撮像コア306をまた短距離引き戻す前に、1つまたは複数のトランスデューサ306が1つの画像または一連の画像を捕捉するのに十分なだけ長く停止し、別の画像または一連の画像を再び捕捉することなどができる。
【0040】
1つまたは複数のトランスデューサ312からの異なる深さにおいて生み出される画像の品質は、例えば、帯域幅、トランスデューサの焦点、ビームパターン、ならびに音響パルスの周波数を含む、1つまたは複数の要因によって影響を受け得る。1つまたは複数のトランスデューサ312から出力される音響パルスの周波数は、1つまたは複数のトランスデューサ312から出力される音響パルスの侵入深さにも影響を与え得る。一般に、音響パルスの周波数が下げられるにつれて、患者組織内での音響パルスの侵入の深さが増加する。いくつかの例において、IVUS撮像システム100は、5MHzから100MHzの周波数範囲内で動作する。
【0041】
1つまたは複数のコンダクタ314は、トランスデューサ312を制御モジュール104(例えば、
図1を参照)に対して電気的に結合することができる。その場合において、1つまたは複数のコンダクタ314は、回転可能な駆動軸310の長手方向の長さに沿って延在し得る。
【0042】
撮像コア308の遠位端部208に対して取り付けられる1つまたは複数のトランスデューサ312を有するカテーテル102は、撮像対象の選択された領域の選択された部分から離れた部位、例えば、血管などにおいて、アクセス可能な血管、例えば、大腿動脈、大腿静脈、または頚静脈などを介して、患者内へ経皮的に挿入され得る。カテーテル102は、次いで、患者の血管を通じて、選択された撮像部位、例えば、選択された血管の一部などへ前進させられ得る。
【0043】
画像または画像フレーム(「フレーム」)は、1つまたは複数の音響信号が周囲の組織へ出力される度に生成されることが可能であり、1つまたは複数の対応するエコー信号は、イメージャ308によって受信され、プロセッサ106に対して送信される。代替的に、画像または画像フレームは、撮像コアまたはデバイスの完全な回転または部分的な回転からの走査線の複合物とすることができる。複数のフレーム(例えば、フレームのシーケンス)が、撮像デバイス308の任意のタイプの移動期間中に経時的に得られる。例えば、フレームは、ターゲット撮像位置に沿った撮像デバイス308の回転および引き戻し期間中に得られることが可能である。フレームは、撮像デバイス308の回転があっても、または回転がなくても、および引き戻しがあっても、または引き戻しがなくても得られることが理解されるであろう。さらに、フレームは、撮像デバイス308の回転または引き戻しのうちの少なくとも1つに加えて、またはその代わりに、他のタイプの移動手順を使用して得られてもよいことが理解されるであろう。
【0044】
いくつかの例において、引き戻しが実行される場合、引き戻しは、一定の速さであってもよく、したがって、長手方向の血管/プラーク測定値を計算することができる潜在的な用途のためのツールを提供する。いくつかの例において、撮像デバイス308は、少なくとも0.3mm/sの一定の速さで引き戻される。いくつかの例において、撮像デバイス308は、少なくとも0.4mm/sの一定の速さで引き戻される。いくつかの例において、撮像デバイス308は、少なくとも0.5mm/sの一定の速さで引き戻される。いくつかの例において、撮像デバイス308は、少なくとも0.6mm/sの一定の速さで引き戻される。いくつかの例において、撮像デバイス308は、少なくとも0.7mm/sの一定の速さで引き戻される。いくつかの例において、撮像デバイス308は、少なくとも0.8mm/sの一定の速さで引き戻される。
【0045】
いくつかの例において、1つまたは複数の音響信号は、一定の時間間隔で周囲の組織へ出力される。いくつかの例において、1つまたは複数の対応するエコー信号は、イメージャ308によって受信され、一定の時間間隔でプロセッサ106に対して送信される。いくつかの例において、結果として得られるフレームは、一定の時間間隔で生成される。
【0046】
少なくともいくつかの従来のIVUS撮像システムは、引き戻し手順などのIVUS手順の期間中に、またはその後に、単一の(例えば、断面の、長手方向等の)画像のみを表示する。しかしながら、少なくとも2つの画像、例えば、直前に処理された画像と、何らかの特定のまたは選択された画像特性(例えば、最大または最小の内腔エリアまたは直径)を有する、以前に取得された画像とを、IVUS手順(例えば、引き戻し手順)期間中にリアルタイムで同時に表示することは、有益であり得る。
【0047】
いくつかの診断的介入および/または治療的介入は、IVUS撮像システムによって生成される画像の分析を含むことがある。ただし、この分析は、画像を効率的に解釈するために、かなりの量の訓練/経験を必要とし得る。さらに、IVUS画像上の斑点の存在の多さに起因して、自動解析および/または評価も困難となり得る。IVUS撮像システムを用いて/によって生成される画像などの画像を処理および/または分析するための方法が、本願明細書において開示される。そのような方法は、機械学習、人工知能、深層ニューラルネットワーク等を利用して、IVUS撮像システムを用いて/によって生成される画像の処理および/または分析を改善し得る。
【0048】
図4は、例示的なプロセスの概観またはフレームワークを例示するフローチャートである。本プロセスは、ボックス401において、血管の画像(例えば、IVUS引き戻し手順を介して生成されるIVUS画像、断面画像等)の生成および/または収集を含み得る。生成された/収集された画像は、ボックス403において、断面分析を受け得る。断面分析は、病変タイプ、ステント検出等の自動識別のために定量分析および画像分類のための画像セグメント化を取得するために、深層学習ネットワーク(例えば、Uネット深層ニューラルネットワークなどの深層ニューラルネットワーク)を使用した、画像の処理および/またはセグメント化を含み得る。例えば、ボックス405において記される、断面分析からの出力は、内腔境界の識別、内腔寸法の識別、中膜境界の識別(例えば、血管内の中膜の中膜境界の識別)、中膜寸法の識別、石灰化角度/アークの識別、石灰化カバレッジの識別、病変タイプの識別等を含み得る。そのような境界/寸法の識別に加えて、出力は、適切なフォーマットで(例えば、単語または記号と共に、実際の画像または概略的な画像として、グラフィカルに、数値的に等)、ディスプレイユニット上に表示され得る。いくつかの例において、IVUS引き戻しまたは「実行(run)」の複数の画像が、ボックス407において分析され得る。ボックス409において記される、この実行分析の出力は、内腔輪郭(例えば、長手方向の断面または「ロングビュー」を例えば含む)、血管輪郭(例えば、長手方向の断面または「ロングビュー」を例えば含む)、石灰化長さの表現(例えば、視覚化または画像、数値的な視覚化、グラフィカルな視覚化等)、参照フレームの描写/表示(例えば、最小内腔エリアすなわち「MLA(minimal lumen area)」、最小ステントエリアすなわち「MSA(minimal stent area)」等)、側枝位置の表現(例えば、視覚化または画像、数値的な視覚化、グラフィカルな視覚化等)、興味のある2つのフレーム間の距離の表現(例えば、視覚化または画像、数値的な視覚化、グラフィカルな視覚化等)、ステント延在の表現(例えば、視覚化または画像、数値的な視覚化、グラフィカルな視覚化等)、これらの組み合わせ等を含み得る。これは、深層ニューラルネットワーク(例えば、Uネット深層ニューラルネットワークなど)および/または機械学習および/または人工知能を用いて画像を分析することも含んでもよい。
【0049】
図5は、画像(例えば、IVUS引き戻し手順を介して生成されるIVUS画像、断面画像等)が処理/セグメント化され得る例示的なプロセスを描写するフローチャートである。例えば、(例えば、ボックス501における)例示的な断面画像または画像のグループ/集合は、例えば、(例えば、ボックス505において)病変のタイプを識別するために、(例えば、ボックス503における)画像分類を受け得る。いくつかの例において、出力は、適切なフォーマットで(例えば、単語または記号と共に、実際の画像または概略的な画像として、グラフィカルに、数値的に等)、ディスプレイユニット上に表示され得る。いくつかの例において、(例えば、ボックス501における)画像は、(例えば、ボックス509において)カルシウム/石灰化角度またはアークカバレッジを識別するために、(例えばボックス507において)石灰化検出を受け得る。
【0050】
いくつかの例において、(例えば、ボックス501における)画像は、(例えば、ボックス511において)画像セグメント化を受け得る。これは、(例えば、ボックス515において)内腔境界を識別し、内腔の寸法を識別し、中膜境界を識別し、中膜の寸法を識別する等のために、(例えば、ボックス513における)境界の抽出を含み得る。血管の画像517は、画像セグメント化を受け得る。これは、深層ニューラルネットワーク(例えば、Uネット深層ニューラルネットワーク、および/もしくは、内腔境界、中膜境界、もしくは両方を識別するように訓練された他のネットワークなど)ならびに/または機械学習ならびに/または人工知能を用いて画像を分析することを含み得る。これは、内腔境界521と中膜境界523とが識別される視覚化519をもたらし得る。
【0051】
血管内石灰化に関連するカルシウム関連の指標/特性を解釈することは、熟練した臨床医による広範な経験を必要とし得る。様々な異なるスキルレベルの臨床医が、介入前、介入中、および/または介入後に患者を容易に評価することを可能にするように、様々なカルシウム関連の指標/特性をユーザに使い易く表示することが引き続き必要とされている。本明細書に開示されるのは、血管を評価するための撮像デバイスおよび/またはシステムならびに方法である。これらのデバイス/方法のうちのいくつかは、例えば、治療をガイドするのに役立つように、血管の石灰化を分析するために使用され得る。これには、血管の石灰化を分析するために、本明細書に開示されるような人工知能、機械学習、ニューラルネットワーク、および/または同等物を利用したソフトウェアおよび/または処理アルゴリズムが含され得る。
【0052】
図6は、ディスプレイ600(例えば、ディスプレイ600は、ディスプレイ/ディスプレイユニット等のハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイ600は、画像620a、620b、620c、620d、620e等の血管の1つまたは複数の横断面画像を含み得る。この例では、断面画像620a、620b、620c、620d、620eは、血管のIVUS画像である。OCT画像等の異なる画像を利用する他のディスプレイが企図されることを理解されたい。断面画像620a、620b、620c、620d、620eは、ユーザが選択し得るか、またはプロセッサ(例えば、プロセッサ106)が、所望の位置/例示的な位置(例えば、管腔面積が最小である位置、最小管腔領域に隣接する基準点等)の画像を自動的に選択し得る。いくつかの例において、断面画像620a、620b、620c、620d、620e(例えば、画像620a、620b、620c、620d、620eを生成するために使用されるデータ)は、付加的特徴がその上にマークされ得るように、(例えば、プロセッサ106を使用して)処理され得る。例えば、管腔表面622の表示および/または血管表面624の表示が、画像620a、620b、620c、620d、620e上にマークされ得る。
【0053】
ディスプレイ600はまた、カルシウムマップ626を含み得る。カルシウムマップ626は、血管の長手方向の表現として示され得、平坦化された図または平面図で示される。言い換えれば、長手方向の表現は、概して円筒形構造または管状構造(例えば、血管)を取り、管状構造が平らに置かれ得るように管状構造において長手方向に切れ目を入れることに類似し得る。カルシウムマップにおいて、水平軸は、カテーテルの引き戻し方向を表し得、垂直軸は、カテーテル(例えば、スキャンライン)の回転角度を表し得る。カルシウムマップ626は、基準マーク628a、628b、628c、628d、628e等の1つまたは複数の基準マーク/基準インジケータを含み得る。いくつかの例において、基準マーク628a、628b、628c、628d、628eは、ユーザによって操作可能であり得る(例えば、基準マーク628a、628b、628c、628d、628eが左右に移動されることを可能にするスクラバ(scrubber)または他のユーザ操作可能機能を使用して)。例えば、
図6では、基準マーク628dが破線で示されており、この基準マークがユーザによって選択されていることを示している。この例では、画像620eは破線の境界線で示されており、断面画像620eが選択された基準マーク628dに対応していることを示している。選択された基準マーク628dは、ユーザによって(例えば、入力デバイスが基準マーク628dに隣接して配置されたときにディスプレイ600上に現れるスクラバを移動させることによって)シフトされ得る。基準マーク628dがシフトされると、対応する画像620eは、基準マーク628dが移動されたカルシウムマップ626に沿った新たな位置に対応する新たな画像/更新された画像を示すように更新され得る。基準マーク628a、628b、628c、628d、628eのいずれもが、ユーザが所望の位置において更新された断面画像を見ることを可能にするために、同様に操作されることができることを理解されたい。
【0054】
ディスプレイ600はまた、カルシウムアーク角を描写する領域/部分630を含み得る。この例では、カルシウムが血管の周囲に延在する程度が表されている。ここで、血管の一部では、カルシウムが血管の周囲に比較的短い距離だけ延在し、血管の他の部分では、カルシウムが血管の周囲に本質的に円周全体にわたって延在していることが分かる。
【0055】
図7は、本明細書に開示される他のディスプレイと形態および機能が同様であり得るディスプレイ700(例えば、ディスプレイ700は、ディスプレイ/ディスプレイユニット等のハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイ700は、画像720a、720b、720c、720d等の血管の1つまたは複数の横断面画像を含み得る。いくつかの例において、断面画像720a、720b、720c、720d(例えば、画像720a、720b、720c、720dを生成するために使用されるデータ)は、付加的特徴がその上にマークされ得るように、(例えば、プロセッサ106を使用して)処理され得る。例えば、管腔表面の表示および/または血管表面の表示が、画像720a、720b、720c、720d上にマークされ得る。画像720a、720b、720c、720dはまた、基準点(例えば、遠位基準点、近位基準点等)、管腔面積が最小(例えば、最小管腔領域)である場所に対応する位置、カルシウム角度/カルシウムアークが最大である場所に対応する位置、および/または他の所望の位置への対応を示すようにマークされ得る。
【0056】
ディスプレイ700はまた、カルシウムマップ726を含み得る。カルシウムマップ726は、基準マーク728b、728c、728d等の1つまたは複数の基準マーク/基準インジケータを含み得る。
図6を参照して説明されるように、基準マーク728b、728c、728dは、所望のビューを含むようにディスプレイ700をカスタマイズするために、ユーザによって選択可能および/または操作可能であり得る。
【0057】
カルシウムマップ726は、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離を表すマーク/表示、および/または検出されたカルシウム/石灰化のカテーテルの中心からの距離を表すマーク/表示を有するトポグラフィックマップの形態をとり得るか、または別様にそれに類似した形態をとり得る。いくつかの例において、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離は、色分けシステム(異なる色またはグレースケールが異なる深さに対応する)を使用して表示され得る。ユーザが深さの大きさを決定するのを補助するために、視覚的なスケールも表示され得る。いくつかの例では、検出されたカルシウム/石灰化のカテーテルの中心からの距離は、破線の等高線を使用することができる。例えば、等高線732a、732b、732cが
図7に示されている。この場合も、ユーザが深さの大きさを決定するのを補助するために、視覚的なスケールも表示され得る。他の特徴もまた、カルシウムマップ726に示され得る。例えば、カルシウムマップは、カルシウム表面の粗さ/平滑度に対応するマーク、色、グレースケール等を含み得る。
【0058】
ディスプレイ700はまた、カルシウムアーク角を描写する領域/部分730を含み得る。この例では、カルシウムが血管の周囲に延在する程度が表されている。ここで、血管の一部では、カルシウムが血管の周囲に比較的短い距離だけ延在し、血管の他の部分では、カルシウムが血管の周囲に本質的に円周全体にわたって延在していることが分かる。
【0059】
カルシウムマップ726上に表される深さの大きさは、血管内に配置された撮像カテーテルの中心に対するものであり得ることが理解され得る。そのような構成/配置は、臨床医が血管のカルシウム/石灰化を確認するのを補助するのに有用であり得る。これらのうちのいくつかおよび他の例において、カルシウムマップ726は、血管内に配置されたガイドワイヤの中心に対するカルシウムの深さを使用および描写することが可能であり得る。その場合、カルシウムマップ726および/またはディスプレイ700の他のコンポーネントが更新され得る。いくつかの例において、「カテーテルの中心」と「ガイドワイヤの中心」との間のディスプレイ700の切り替えは、ユーザが所望のビューを選択すること、スイッチを切り替えること、および/または別の適切なユーザインタフェースを使用することを含み得る。
【0060】
図8は、本明細書で開示される他のディスプレイと形態および機能が同様であり得るディスプレイ800(例えば、ディスプレイ800は、ディスプレイ/ディスプレイユニットなどのハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイ800は、画像820a、820b、820c等の血管の1つまたは複数の横断面画像を含み得る。いくつかの例において、断面画像820a、820b、820c(例えば、画像820a、820b、820cを生成するために使用されるデータ)は、付加的特徴がその上にマークされ得るように、(例えば、プロセッサ106を使用して)処理され得る。例えば、管腔表面の表示および/または血管表面の表示が、画像820a、820b、820c上にマークされ得る。画像820a、820b、820cはまた、基準点(例えば、遠位基準点、近位基準点等)、管腔面積が最小(例えば、最小管腔領域)である場所に対応する位置、カルシウム角度/カルシウムアークが最大である場所に対応する位置、および/または他の所望の位置への対応を示すようにマークされ得る。
【0061】
ディスプレイ800はまた、カルシウムマップ826を含み得る。カルシウムマップ826は、基準マーク828b、828c等の1つまたは複数の基準マーク/基準インジケータを含み得る。
図6を参照して説明されるように、基準マーク828b、828cは、所望のビューを含むようにディスプレイ800をカスタマイズするために、ユーザによって選択可能および/または操作可能であり得る。
【0062】
カルシウムマップ826は、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離を表すカルシウム/石灰化832のマーク/表示を有するトポグラフィックマップの形態をとり得るか、または別様にそれに類似した形態をとり得る。いくつかの例において、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離は、色分けシステムまたはグレースケールシステム(異なる色/グレースケールが異なる深さに対応する)を使用して表示され得る。ユーザが深さの大きさを決定するのを補助するために、視覚的なスケールも表示され得る。
【0063】
カルシウムマップ826上に表される深さの大きさは、血管内に配置された撮像カテーテルの中心に対するものであり得ることが理解され得る。そのような構成/配置は、臨床医が血管のカルシウム/石灰化を確認するのを補助するのに有用であり得る。これらのうちのいくつかおよび他の例において、カルシウムマップ826は、血管内に配置されたガイドワイヤの中心に対するカルシウムの深さを使用および描写することが可能であり得る。その場合、カルシウムマップ826および/またはディスプレイ800の他のコンポーネントが更新され得る。いくつかの例において、「カテーテルの中心」と「ガイドワイヤの中心」との間のディスプレイ800の切り替えは、ユーザが所望のビューを選択すること、スイッチを切り替えること、および/または別の適切なユーザインタフェースを使用することを含み得る。
【0064】
図9は、本明細書で開示される他のディスプレイと形態および機能が同様であり得るディスプレイ900(例えば、ディスプレイ900は、ディスプレイ/ディスプレイユニットなどのハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイ900は、画像920a、920b、920c等の血管の1つまたは複数の横断面画像を含み得る。いくつかの例において、断面画像920a、920b、920c(例えば、画像920a、920b、920cを生成するために使用されるデータ)は、付加的特徴がその上にマークされ得るように、(例えば、プロセッサ106を使用して)処理され得る。例えば、管腔表面の表示および/または血管表面の表示が、画像920a、920b、920c上にマークされ得る。画像920a、920b、920cはまた、基準点(例えば、遠位基準点、近位基準点等)、管腔面積が最小(例えば、最小管腔領域)である場所に対応する位置、カルシウム角度/カルシウムアークが最大である場所に対応する位置、および/または他の所望の位置への対応を示すようにマークされ得る。追加的に、または代替的に、横断面画像920a、920b、920cは、予測される回転式アテレクトミーの深さに対応し得る、インジケータ934a、934b等のデバイス到達の1つまたは複数のインジケータを含み得る。例えば、回転式アテレクトミーデバイスは、種々の異なるサイズ(例えば、異なるサイズの先端)で利用可能である。異なるサイズの回転式アテレクトミーの先端に対応するインジケータ934a、934bを重ね合わせることによって、臨床医は、血管狭窄が異なるサイズの回転式アテレクトミーの先端によって影響を受け得る程度を確認することが可能であり得る。
【0065】
画像920a、920b、920c上に表されるインジケータ934a、934bは、血管内に配置された撮像カテーテルの中心に対するものであり得ることが理解され得る。そのような構成/配置は、臨床医が治療方針を確認するのを補助するのに有用であり得る。これらのうちのいくつかおよび他の例において、画像920a、920b、920cは、血管内に配置されたガイドワイヤの中心に対するインジケータ934a、934bを使用および描写することが可能であり得る。その場合、画像920a、920b、920cおよび/またはディスプレイ900の他のコンポーネントが更新され得る。いくつかの例において、「カテーテルの中心」と「ガイドワイヤの中心」との間のディスプレイ900の切り替えは、ユーザが所望のビューを選択すること、スイッチを切り替えること、および/または別の適切なユーザインタフェースを使用することを含み得る。
【0066】
ディスプレイ900はまた、カルシウムマップ926を含み得る。カルシウムマップ926は、基準マーク928b、928c等の1つまたは複数の基準マーク/基準インジケータを含み得る。
図6を参照して説明されるように、基準マーク928b、928cは、所望のビューを含むようにディスプレイ900をカスタマイズするために、ユーザによって選択可能および/または操作可能であり得る。
【0067】
カルシウムマップ926は、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離を表すマーク/表示、および/または検出されたカルシウム/石灰化のカテーテルの中心からの距離を表すマーク/表示を有するトポグラフィックマップの形態をとり得るか、または別様にそれに類似した形態をとり得る。いくつかの例において、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離は、色分けシステム(異なる色またはグレースケールが異なる深さに対応する)を使用して表示され得る。ユーザが深さの大きさを決定するのを補助するために、視覚的なスケールも表示され得る。いくつかの例では、検出されたカルシウム/石灰化のカテーテルの中心からの距離は、破線の等高線を使用することができる。例えば、等高線932a、932bが
図9に示されている。この場合も、ユーザが深さの大きさを決定するのを補助するために、視覚的なスケールも表示され得る。いくつかの例において、カルシウムマップ926はまた、異なるサイズの回転式アテレクトミーの先端に対応するインジケータ(例えば、画像920a、920b、920cのものと同様であるが、カルシウムマップ926のために使用される長手方向ビューに適合するように変更されたもの)を含み得る。
【0068】
ディスプレイ900はまた、カルシウムアーク角を描写する領域/部分930を含み得る。この例では、カルシウムが血管の周囲に延在する程度が表されている。ここで、血管の一部では、カルシウムが血管の周囲に比較的短い距離だけ延在し、血管の他の部分では、カルシウムが血管の周囲に本質的に円周全体にわたって延在していることが分かる。
【0069】
図10は、本明細書に開示される他のディスプレイと形態および機能が同様であり得るディスプレイ1000(例えば、ディスプレイ1000は、ディスプレイ/ディスプレイユニットなどのハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイ1000は、画像1020a、1020b、1020c等の血管の1つまたは複数の横断面画像を含み得る。いくつかの例において、断面画像1020a、1020b、1020c(例えば、画像1020a、1020b、1020cを生成するために使用されるデータ)は、付加的特徴がその上にマークされ得るように、(例えば、プロセッサ106を使用して)処理され得る。例えば、管腔表面の表示および/または血管表面の表示が、画像1020a、1020b、1020c上にマークされ得る。画像1020a、1020b、1020cはまた、基準点(例えば、遠位基準点、近位基準点等)、管腔面積が最小(例えば、最小管腔領域)である場所に対応する位置、カルシウム角度/カルシウムアークが最大である場所に対応する位置、および/または他の所望の位置への対応を示すようにマークされ得る。追加的に、または代替的に、横断面画像1020a、1020b、1020cは、予測される回転式アテレクトミーの深さに対応する、インジケータ1034a、1034b等の1つまたは複数のインジケータを含み得る。例えば、回転式アテレクトミーデバイスは、種々の異なるサイズ(例えば、異なるサイズの先端)で利用可能である。異なるサイズの回転式アテレクトミーの先端に対応するインジケータ1034a、1034bを重ね合わせることによって、臨床医は、血管狭窄が異なるサイズの回転式アテレクトミーの先端によって影響を受け得る程度を確認することが可能であり得る。
【0070】
図9に示される画像920a、920b、920c上に表されるインジケータ934a、934bは、血管内に配置された撮像カテーテルの中心に対するものであり得ることが理解され得る。
図10では、インジケータ1034a、1034bは、血管内に配置されたガイドワイヤの中心に対して示されている。いくつかの例において、「カテーテルの中心」(例えば、
図9におけるような)と「ガイドワイヤの中心」との間のディスプレイ1000の切り替えは、ユーザが所望のビューを選択すること、スイッチを切り替えること、および/または別の適切なユーザインタフェースを使用することを含み得る。
【0071】
ディスプレイ1000はまた、カルシウムマップ1026を含み得る。カルシウムマップ1026は、基準マーク1028b、1028c等の1つまたは複数の基準マーク/基準インジケータを含み得る。
図6を参照して説明されるように、基準マーク1028b、1028cは、所望のビューを含むようにディスプレイ1000をカスタマイズするために、ユーザによって選択可能および/または操作可能であり得る。
【0072】
カルシウムマップ1026は、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離を表すマーク/表示、および/または検出されたカルシウム/石灰化のカテーテルの中心からの距離を表すマーク/表示を有するトポグラフィックマップの形態をとり得るか、または別様にそれに類似した形態をとり得る。いくつかの例において、検出されたカルシウム/石灰化の管腔表面からの距離は、色分けシステム(異なる色またはグレースケールが異なる深さに対応する)を使用して表示され得る。ユーザが深さの大きさを決定するのを補助するために、視覚的なスケールも表示され得る。いくつかの例では、検出されたカルシウム/石灰化のカテーテルの中心からの距離は、破線の等高線を使用することができる。例えば、等高線1032a、1032bが
図10に示されている。この場合も、ユーザが深さの大きさを決定するのを補助するために、視覚的なスケールも表示され得る。いくつかの例において、カルシウムマップ1026はまた、異なるサイズの回転式アテレクトミーの先端に対応するインジケータ(例えば、画像1020a、1020b、1020c内のものと同様であるが、カルシウムマップ1026のために使用される長手方向ビューに適合するように変更されたもの)を含み得る。
【0073】
ディスプレイ1000はまた、カルシウムアーク角を描写する領域/部分1030を含み得る。この例では、カルシウムが血管の周囲に延在する程度が表されている。ここで、血管の一部では、カルシウムが血管の周囲に比較的短い距離だけ延在し、血管の他の部分では、カルシウムが血管の周囲に本質的に円周全体にわたって延在していることが分かる。
【0074】
図11は、本明細書に開示される他のディスプレイと形態および機能が同様であり得るディスプレイ1100(例えば、ディスプレイ1100は、ディスプレイ/ディスプレイユニットなどのハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイ1100は、3つのパネル1136a、1136b、1136cを含み得る。パネルの各々は、介入の異なる期間を表し得る。例えば、パネル1136aは、血管の断面画像と、カルシウムマーク/カルシウム表示を有する長手方向の血管プロファイル1138aと、介入前の期間のカルシウムマップ1126aとを含み得る。パネル1136bは、血管の断面画像と、カルシウムマーク/カルシウム表示を有する長手方向の血管プロファイル1138bと、血管準備処置後の一定期間のカルシウムマップ1126bとを含み得る。パネル1136cは、血管の断面画像と、カルシウムマーク/カルシウム表示を有する長手方向の血管プロファイル1138cと、および治療後の一定期間のカルシウムマップ1126cとを含み得る。
【0075】
カルシウムマップ1126a、1126b、1126cは、カルシウムの部分1140a、1140b、1140cを含み得る。カルシウム部分1140a、1140b、1140cの変化は、処置の過程にわたる変化を示し得る。例えば、パネル1136aのカルシウム部分1140aは、治療の前に、血管の周りに完全に円周方向に延在し得る。血管は、例えば、血管形成バルーン、カッティングバルーン、および/または同等物等の介入デバイスを取り扱うことによって、準備され得る。カルシウム部分1140bは、準備プロセス後に、パネル1136bにおいて分解されていることが分かる。治療後、カルシウム部分1140cは、パネル1136cにおいてさらに分解され、かつ分離されていることが分かる。
【0076】
図12は、本明細書に開示される他のディスプレイと形態および機能が同様であり得るディスプレイ1200(例えば、ディスプレイ1200は、ディスプレイ/ディスプレイユニットなどのハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイは、第1の長手方向ビュー1238aおよび第2の長手方向ビュー1238bを含み得る。第1の長手方向ビュー1238aは、治療前の血管を表し得る。血管壁は、カルシウムアーク/カルシウム角度に対応する色の着色/グレースケールの着色を含み得る。この例では、色が鮮やかなスポットは、カルシウムアーク/カルシウム角度が360度に近づいた場所に相当し得る。第2の長手方向ビュー1238bは、治療後(例えば、血管内にステントを展開した後)の血管を表し得る。血管壁は、カルシウムアーク/カルシウム角度に対応する色の着色/グレースケールの着色を含み得る。この例では、第1の長手方向ビュー1238aからの以前に見られた色鮮やかなスポットは、あまり鮮やかでなく、カルシウムが部分的に分解され、かつ血管の周囲で円周方向に少なくなっていることを示す。
【0077】
図13~
図14は、本明細書で開示される他のディスプレイと形態および機能が同様であり得るディスプレイ1300(例えば、ディスプレイ1300は、ディスプレイ/ディスプレイユニットなどのハードウェアコンポーネント上に表示され得る視覚コンポーネント/データコンポーネントを指す)を図示する。ディスプレイは、血管の「仮想フライスルー(virtual fly through)」の画像またはビデオ表現を含み得る。例えば、ディスプレイ1300は、血管1340と、治療カテーテル1342とを示し得、治療カテーテル1342は、治療カテーテル1342に連結された治療デバイス1344を含む。いくつかの例において、ディスプレイは、カテーテル1342が血管内を移動しているかのように見えるように描写されたビデオとして配置され得る。
図13では、ビューは遠位方向を見ているが、
図14では、ビューは向きが反転されている。いくつかの例において、仮想フライスルー描写は、カテーテル1342を使用して除去される予測血栓を示すビューを含み得る。言い換えると、仮想フライスルーは、カテーテル1342を用いて血管を治療した結果を予測することができる。画像(単数または複数)/ビデオは、3次元管腔表面のボリュームレンダリングを介して得ることができる。
【0078】
例えば、本願明細書において開示されている方法と共に使用され得る、いくつかの例示的なIVUS撮像システムは、例えば、米国特許第7,246,959号明細書、米国特許第7,306,561号明細書、および米国特許第6,945,938号明細書、ならびに米国特許出願公開第2006/0100522号明細書、米国特許出願公開第2006/0106320号明細書、米国特許出願公開第2006/0173350号明細書、米国特許出願公開第2006/0253028号明細書、米国特許出願公開第2007/0016054号明細書、および米国特許出願公開第2007/0038111号明細書において開示されているものを含むが、これらに限定されず、これらの全部を本願明細書に援用する。
【0079】
米国特許出願公開第2015/0073279号明細書は、本願明細書に援用する。
米国特許仮出願番号第62/906546号は、本願明細書に援用する。
国際公開第2021/062006号は、本願明細書に援用する。
【0080】
本開示は、多くの点において、例示的であるに過ぎないことが理解されるべきである。変更が、詳細において、特に、形状、サイズ、および工程の配置において、本開示の範囲を越えることなく行なわれてもよい。これは、適当である範囲内で、1つの例示的な実施形態の特徴のうちのいずれかの使用が、他の実施形態において使用されることを含み得る。本発明の範囲は、当然ながら、添付の特許請求の範囲が述べられている文言において定義される。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管内撮像システムであって、
撮像デバイスを含むカテーテルと、
前記カテーテルに結合され、前記撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサは、カルシウムマップを生成するように構成されており、
前記カルシウムマップは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、前記カテーテルの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方を含んでおり、
前記プロセッサに結合され、前記カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成されたディスプレイユニットと、を備える血管内撮像システム。
【請求項2】
前記カルシウムマップは、前記血管内腔表面までのカルシウムの深さのトポグラフィック描写を含む、請求項1に記載の血管内撮像システム。
【請求項3】
前記カルシウムマップは、前記カテーテルの中心までのカルシウムの距離のトポグラフィック描写を含む、請求項1に記載の血管内撮像システム。
【請求項4】
前記カルシウムマップは、前記血管内腔表面までのカルシウムの深さのグレースケール描写を含む、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項5】
前記カルシウムマップは、前記カテーテルの中心までのカルシウムの距離のグレースケール描写を含む、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項6】
前記ディスプレイは、血管の横断面描写を含む、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項7】
前記血管の前記横断面描写は、前記横断面描写の上に重ね合わされた1つまたは複数の治療デバイスの表現を含む、請求項6に記載の血管内撮像システム。
【請求項8】
前記1つまたは複数の治療デバイスの表現は、回転式アテレクトミーデバイスのサイズの1つまたは複数の描写を含む、請求項7に記載の血管内撮像システム。
【請求項9】
前記ディスプレイは、介入中の異なる期間に対応する複数のパネルを含む、請求項1乃至
3、7、および8のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項10】
前記複数のパネルは、治療前パネル、病変前処置パネル、および治療後パネルを含む、請求項9に記載の血管内撮像システム。
【請求項11】
前記撮像デバイスは、血管内超音波デバイスを含む、請求項1乃至
3、7、8、および10のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項12】
前記撮像デバイスは、光コヒーレンストモグラフィデバイスを含む、請求項1乃至
3、7、8、および10のいずれか一項に記載の血管内撮像システム。
【請求項13】
血管内撮像システムであって、
血管内撮像デバイスを含むカテーテルシステムと、
前記カテーテルシステムに結合され、前記血管内撮像デバイスから受信した画像データを処理するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサは、血管内腔表面までのカルシウムの深さのインジケータ、前記カテーテルシステムの中心までのカルシウムの距離のインジケータ、またはその両方をグラフィカルに描写するカルシウムマップを生成するように構成されており、
前記プロセッサに結合され、前記カルシウムマップを含むディスプレイを表示するように構成されたディスプレイユニットと、を備える血管内撮像システム。
【請求項14】
前記カルシウムマップは、前記血管内腔表面までのカルシウムの深さのトポグラフィック描写を含む、請求項13に記載の血管内撮像システム。
【請求項15】
前記カルシウムマップは、前記カテーテルシステムの中心までのカルシウムの距離のトポグラフィック描写を含む、請求項13に記載の血管内撮像システム。
【国際調査報告】