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特表2024-531347自動車用途の為の電気モータ駆動式作動装置
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  • 特表-自動車用途の為の電気モータ駆動式作動装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】自動車用途の為の電気モータ駆動式作動装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 81/06 20140101AFI20240822BHJP
   E05B 83/30 20140101ALI20240822BHJP
   E05B 83/34 20140101ALI20240822BHJP
【FI】
E05B81/06
E05B83/30
E05B83/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024509420
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-02-26
(86)【国際出願番号】 DE2022100608
(87)【国際公開番号】W WO2023020662
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】102021121544.7
(32)【優先日】2021-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510222604
【氏名又は名称】キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ベレス, マイケル
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250HH01
2E250JJ10
2E250JJ42
2E250KK02
2E250LL11
2E250LL13
2E250RR11
(57)【要約】
本発明は、プラスチックで作られ、本体(1)とカバー(2)とを含む少なくとも2片からなるハウジング(1,2)を備えた自動車用途の電気モータ駆動式作動装置に関する。さらに、ハウジング1,2内に電気モータ3が配置されている。加えて、電気モータ(3)のための金属接触アセンブリ(7)が少なくとも1つ設けられている。本発明によれば、電気モータ(3)と接触アセンブリ(7)とは、ユニット(3、7)を画定し、このユニット(3、7)は、ユニット(3、7)を適応するハウジングキャビティ(8、9)内に、予め組み立てて一緒に設置することができる。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(1)及びカバー(2)と共にプラスチックで作られた少なくとも2片からなるハウジング(1,2)と、
前記ハウジング(1,2)内に配置された電気モータ(3)と、
電気モータ(3)のための少なくとも1つの金属接触アセンブリ(7)と、
を有する、自動車用途の電気モータ駆動式作動装置であって、
前記電気モータ(3)及び前記接触アセンブリ(7)は、ユニット(3,7)を規定し、前記ユニット(3,7)は、前記ユニット(3,7)を適応するハウジングキャビティ(8,9)内に共同して位置決めされ、予め組み立てることができることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記金属接触アセンブリ(7)は、プレス加工された板金部品として設計されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記本体(1)の前記ハウジングキャビティ(8、9)は、互いに接続されたモータキャビティ(8)と接触キャビティ(9)との2つに設計されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記本体(1)は、互いに接続されたモータ本体(1a)とプラグ本体(1b)との2つに設計されていることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記モータキャビティ(8)は、前記モータ本体(1a)内に配置され、前記接触キャビティ(9)は、前記プラグ本体(1b)内に配置されることを特徴とする、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
前記モータキャビティ(8)及び前記コンタクトキャビティ(9)には、予め組み立て可能なユニット(3,7)が垂直に挿入されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記カバー(2)は、互いに接続されたモータカバー(2a)とプラグカバー(2b)との2つに設計されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記モータカバー(2a)は、前記モータ本体(1a)を閉鎖し、前記プラグカバー(2b)は、前記プラグ本体(1b)を閉鎖することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記本体(1)および前記カバー(2)は、接着接続部(12)、特に、レーザ溶着接続部(12)によって、プラグ開口部(11)および任意選択的に作動要素開口部に気密封止されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記プラグ開口部(1)及び前記アクチュエータ開口部は、それぞれシール(6)を有することを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、自動車用途の為の電気モータ駆動式作動装置に関するが、この装置は、本体およびカバーと共にプラスチックで作られた少なくとも2片(two-piece)からなるハウジングを有し、さらにハウジング内に配置された電気モータを有し、電気モータの為の少なくとも1つの金属接触アセンブリを有する。
【0002】
[0002]自動車用途の為の電気モータ駆動式作動装置は、非常に異なるタイプの作動プロセスに使用される。たとえば、かかる作動装置は、DE 199 08 155 A1に詳細に記載されているように、中央ロックシステムに関連して使用される。そこでは、2片からなるハウジングに収容された電気モータが実現され、これに接点が割り当てられる。しかしながら、接触部と電気モータとの間の正確な接続、およびこれらの構成部品のハウジング内への設置は、開放したままである。
【0003】
[0003]電気モータの助けを借りて、押棒が伝達装置を介して直線的に移動される。押棒を使用して、グローブコンパートメントのロックおよびロック解除、自動車ドアのロックおよびロック解除、後部扉、さらには燃料タンクカバーなど、様々なフラップのロックおよびロック解除を行うことができる。より最近では、このようなアクチュエータを使用して、例えばハイブリッドおよび/または電気自動車の充電ソケットと共にカバーをロックおよびロック解除することもできる。
【0004】
[0004]DE 197 55 497 C1による更なる先行技術は、プリント回路基板を適応するための自動車用プラスチックで作られた制御ユニット用ハウジングに関する。ハウジングは、レーザ溶着によって互いに接合される相互接続されたハウジング要素から構成される。このような電気モータ駆動式作動装置は、一般に、変化する環境条件または湿気および塵埃にも曝されるので、このようなハウジングの密閉は特に重要である。
【0005】
[0005]DE 102016103647 A1による一般的な先行技術は、閉鎖補助装置、即ち、自動車ロックのための締結駆動装置に関する。ここで実現される電気駆動式作動装置は、本体とカバーを備えた2片からなるハウジングを装備している。さらに、電気モータが、関連するプラグ接触部と共にハウジングの内部に置かれる。電気モータおよびプラグ接触部は、予め組み立てられたユニットを画定する。この目的のために、プラグ接触部は、追加的に設けられた挿入要素内に適応されるが、この挿入要素は、電気モータと共に、事前に組み立て可能なユニットを形成する。その結果、全体として組立が簡素化されるとともに、湿気の侵入に対するハウジングの密封性を向上させることができる。
【0006】
[0006]先行技術、特に、一般的なDE 10201610647 A1による先行技術は、接触アセンブリを含む電気モータを組み合わせて単一ユニットを形成することに関して、その有効性を基本的に証明している。しかしながら、この目的のために、プラグ接触部は追加の挿入要素を装備している。挿入要素を含むプラグ接触部は、駆動接続及び駆動又は電気モータと共に、事前組立可能なユニットを形成する。しかしながら、このユニットは比較的かさばり、多くの部品を有するので、設置時に問題を引き起こす可能性がある。
【0007】
ここに発明が存在する。
【0008】
【概要】
【0009】
[0007]本発明は、アセンブリ全体が簡素化され、いかなる調整も容易に行うことができるように、自動車用途の為の、そのような電気モータ駆動式作動装置をさらに開発するという技術的課題に基づいている。
【0010】
[0008]この技術的課題を解決するために、本発明は、一般的な電気モータ駆動式作動装置から出発して、電気モータおよび接触アセンブリが、ユニットを適応するハウジングキャビティ内に共同して位置決めされる事前組立可能なユニットを画定することを提案する。
【0011】
[0009]したがって、本発明に関連して、事前組立可能なユニットは、一方では電気モータの2つの要素に、他方では電気モータの為の金属接触アセンブリに実質的に縮小される。一方では、事前組立可能なユニットは、この目的のために電気モータと接触配置のみを組み合わせる必要があるので、これによって特に迅速かつ容易に実現することができる。他方、事前に組み立て可能なユニットは、ユニットを適応するハウジングまたはハウジングキャビティ内に容易に位置決めすることができる。最後に、これに関連して、ハウジングを閉鎖することだけが残る。次に、ハウジング内の電気モータの接触は、金属接触アセンブリを介して行われ、金属接触アセンブリは、この目的のために対応するプラグに接続可能である。このようにして、追加の接触手段は必要とされない。
【0012】
[0010]さらに、ここでは、金属接触アセンブリは、ハウジングの内部に適応された電気モータをプラグに電気的に接続する唯一の導体要素である。これにより、一方のプラグと他方の電気モータとの間の異なる電気的接続を、困難なく簡単に実現することができる。これは、たとえば、異なる構造のプラグを使用する場合には、一般に、出力側の金属接触アセンブリを修正されたプラグに適合させることのみが必要であり、一方、電気モータへの接続を入力側に保持することができるためである。いずれにしても、金属接点アセンブリは、実際に使用されるプラグに関する特定の要件に容易に適合させることができる。
【0013】
[0011]背景に反して、このことは特に重要である。なぜなら、そのような電気モータ駆動式作動装置は、通常、非常に異なる課題を実行し、その結果、生産される自動車の電気的構造に含まれなければならないからである。ここでの課題は、自動車製造業者が電気モータ駆動式作動装置に接触するために特定のプラグコネクタタイプを必要とすることが多いことである。本発明によれば、適合のために、金属接触アセンブリのみを交換する必要があるのに対して、ハウジングおよび電気モータ、ならびにアセンブリおよび事前組立中の手順が保持されるという点で、これらの異なる可能性のあるプラグタイプを考慮に入れることができる。これらが主な利点である。
【0014】
[0012]さらなる有利な実施形態によれば、金属接触アセンブリは、一般に、打ち抜かれた板金部品として設計される。このような打ち抜かれた板金部品は、簡単に、費用効果的に、かつ柔軟に生産することができ、したがって、記載された使用に特に適している。さらに、本発明は、DE 102016103647 A1による一般的な先行技術とは異なる追加の挿入要素を意図的に排除するので、異なるプラグタイプへの適合は、金属接触アセンブリまたは打ち抜かれた板金部品の交換のみに限定される。
【0015】
[0013]事前組立可能な電気モータおよび接触アセンブリからなるユニットをハウジング内に適切に適応することができるようにするために、ハウジングキャビティは、一般に、互いに接続されるモータキャビティおよび接触キャビティと共に、本体内に2片で設計される。さらに、ハウジングキャビティは、一方で電気モータを受け入れて保持するためのモータキャビティと、他方で金属接触アセンブリまたは打ち抜かれた板金部品を受け入れて保持するための接触キャビティとの2片に設計される。これに関連して、打ち抜かれた板金部品または金属接触アセンブリは、典型的なシャフト形状の接触キャビティ内に適応される。対照的に、モータキャビティは、電気モータの典型的な円筒形の形状を考慮して、一般に中空円筒状に設計される。
【0016】
[0014]本体はまた、一般に、互いに接続されたモータ本体およびプラグ本体を有する2つの部品に設計される。電気モータは、モータ本体内またはモータ本体内のモータキャビティ内に適応される。対照的に、プラグ本体は一般に接触キャビティを有するので、金属接触アセンブリまたは打ち抜かれた金属部品は、プラグ本体内の、通常はシャフト形状の接触キャビティ内に配置されて保持される。プラグ本体は、通常、端部にプラグ開口部を備えている。外部プラグは、プラグ開口内に適応され、接触アセンブリに電気的に接続される。
【0017】
[0015]これに関連して、電気モータおよび接触アセンブリから構成され、事前組立可能なユニットが、モータキャビティおよび接触キャビティまたはハウジングキャビティ内に垂直に挿入される場合、特に有利であることが証明されている。すなわち、電気モータおよび金属接触アセンブリからなるユニットを生産する作業者は、次いで、事前に組み立てられた、または事前組立可能なユニットが、関連するハウジングキャビティ内に垂直に挿入されるように、本体内のハウジングキャビティを使用する。その結果、複雑な整列手段は必要とされず、アセンブリは特に単純かつ直感的である。
【0018】
[0016]本体を閉鎖するためのカバーも、一般的にはモータカバーとプラグカバーの2片に設計されている。モータカバーとプラグカバーは互いに接続されている。なお、モータカバーはモータ本体を閉鎖し、プラグカバーはプラグ本体を閉鎖するように設計されている。すなわち、モータカバーは、事前組立可能なユニットの電気モータが置かれたモータキャビティを内部に置いてモータ本体を閉鎖している。対照的に、プラグ本体の閉鎖は、プラグカバーの助けを借りて行われ、プラグカバーは、次に、事前組立可能なユニットの金属接触アセンブリが適応されて案内される接触キャビティを有する。接触キャビティもまたシャフト状に設計されているので、金属接触アセンブリまたは打ち抜かれた金属部品は、一般に、電気モータおよび接触配置から作られるユニットの組立後に、非正嵌合または少なくとも部分的に非正嵌合するように、その中に保持される。
【0019】
[0017]その結果、本体がカバーによって閉鎖された後、接触アセンブリを、その後に特定の所望の実施形態のプラグと直接接触させることができる。この接続において、接触アセンブリは、一般に、接触アセンブリと同様に、全体的に正嵌合または少なくとも非正嵌合の態様でシャフト形状の接触キャビティ内に保持される2つのプラグピンを有する。これにより、ハウジングに残存するプラグ開口部にプラグを後から挿入する際に、2本のプラグピンが撓むことが防止され、円滑な接触が期待できる。
【0020】
[0018]実際には、モータカバーはモータ本体を閉鎖し、プラグカバーはプラグ本体を閉鎖する。さらに、カバーと本体とは接着ボンドによって互いに接続されている。実際、カバーと本体との間には、前述のプラグ開口部と、場合によってはアクチュエータ開口部を除いて、気密シールが観察される。プラグ開口部およびアクチュエータ開口部を防湿および防塵状態で閉鎖するために、有利には、プラグ開口部およびアクチュエータ開口部はそれぞれ、挿入されたシールを有する。
【0021】
[0019]その結果、このようにして、特に容易に生産することができ、接続される異なるプラグコネクタに簡単に適合させることができる自動車用途の為の電気モータ駆動式作動装置が提供され、実現される。電気モータ駆動式作動装置を適応するハウジングはさらに気密封止されているので、本発明に係る電気モータ駆動式作動装置は、実質的に任意の作動及び駆動プロセスのために、特に環境の影響を受ける領域においても自動車内及び自動車上で使用することができる。これらが主な利点である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
[0020]以下、例示的な実施形態のみを示す図面を用いて本発明をより詳細に説明する。
図1図1は、第1実施形態において概略的に示す本発明に係るモータ駆動式作動装置である。
図2図2は、図1に従った作動装置を、組立の過程で変更された変形例で示す。
図3図3は、図1に従った作動装置を、組立の過程で変更された変形例で示す。
図4図4は、カバーを組み立てる前の断面でハウジングの本体を示す。
図5図5は、図4に従った対象にカバーを組み立てて示す。
【0023】
【詳細な説明】
【0024】
[0021]図は、自動車用途の為の電気モータ駆動式作動装置を示す。この目的のために、電気モータ駆動式作動装置は、最初に、プラスチックで作られた少なくとも2片からなるハウジング1、2を有する。本実施形態において、ハウジング1,2は、本体1とカバー2とから構成されている。ハウジング1、2には電気モータ3が配置されている。電気モータ3は、その出力シャフト上に装着されて接続された(被駆動)ウォーム4を有し、このウォーム4は、ウォームホイール(図示せず)と噛み合って、作動要素5(図1のみに図示)をハウジング1、2の内外に直線的に移動および後退させることができるようにする。図1から、この目的のために、作動要素5は、ハウジング1、2の対応する作動要素開口部のシール6を通過することが分かる。ウォーム4および作動要素5を備えた下流側伝達装置を含む電気モータの詳細な設計は、ここで、出願人の実用新案DE 20 2010 012 379 U1に記載されているように実現および実施することができ、この実用新案には明示的に言及されている。
【0025】
[0022]図2および図3から、本発明によれば、電気モータ3および金属接触アセンブリ7は、事前に組み立て可能なユニット3、7を画定することが分かる。事前組み立て可能なユニット3、7は、ユニット3、7を適応するハウジングキャビティ8、9内に全体的に配置される。図2図4の比較図から、ハウジングキャビティ8、9は、互いに接続されたモータキャビティ8と接触キャビティ9とから構成されていることが分かる。ハウジング1,2の本体1も、モータ本体1aとプラグ本体1bとの2片に構成されている。また、モータ本体1aとプラグ本体1bも互いに接続されている。全体としては、モータキャビティ8がモータ本体1a内に、接触キャビティ9がプラグ本体1b内に実現され、配置されるように設計されている。
【0026】
[0023]また、カバー2は、モータカバー2aとプラグカバー2bとの2片からなる設計となっている。また、モータカバー2aとプラグカバー2bも互いに接続されている。モータカバー2aを介して、モータ本体1aは、モータキャビティ8内に置かれたモータ本体1aと、モータキャビティ8内に適応された電気モータ3と共に閉鎖される。これに対して、プラグカバー2bはプラグ本体1bを塞ぐ役割を果たし、その内部に接触キャビティ9が配置されて、金属接触アセンブリ7を適応して保持する。金属接触アセンブリ7は、実際には打ち抜かれた板金部品である。
【0027】
[0024]さらに、この設計は、図2および図3から分かるように、電気モータ3および接触アセンブリ7から構成される事前組み立て可能なユニット3、7が、ハウジングキャビティ8、9に全体として垂直に挿入またはプラグ接続されるような設計である。組み立てられた状態は、ここで実施される金属接触アセンブリ7または打ち抜かれた板金部品が、シャフト状接触キャビティ9内に少なくとも部分的に正嵌合および/または非正嵌合の態様で全体的に適応されるという事実によって特徴付けられる。これにより、接触配置7の端部でプラグピン10上に異なるプラグを画定することができ、この目的のためにプラグをプラグ本体1b内のプラグ開口部11を介して挿入し、関連するプラグピン10と接触させることができる。
【0028】
[0025]このようにして形成されたハウジング1、2は、本体1とカバー2とが接合された後に気密封止されるように、プラグ開口部11にも、上述したアクチュエータ要素5の為のアクチュエータ開口部と同様にシール6が装備されている。この目的のために、カバー2と本体1は、接着ボンド12によって互いに接続される。例示的な実施形態による接着ボンド12は、特に図1図4との比較から分かるように、実際にはレーザ溶着接続部12である。本体1とカバー2との間のレーザ溶着接続部12の実施において、ハウジング1、2の気密シールが実現されるが、ただし、上述したプラグ開口部11と、適用可能な場合には、作動要素開口部とを除くが、作動要素5は、それによって、シール6の介在によって外側に案内される。
【0029】
[0026]図2および図3は、電気モータ3および金属接触アセンブリ7、またはそこで実現される打ち抜かれた板金部品から構成される事前組立可能なユニット3、7の組立または事前組立の特に良好な例示を提供する。まず、図2の上部に示す第1のステップにおいて、金属接触アセンブリ7を電気モータ3に電気的に接続する。これは、金属接触アセンブリ7または打ち抜かれた板金部品が電気プラグ接続を介して電気モータ3に結合されていることに対応する。加えて、電気モータ3は、電気モータ3の出力シャフトに、前述したウォーム4が装備されている。
【0030】
[0027]金属接触アセンブリ7は全体としてL字状であることが分かる。その結果、接触アセンブリ7は、一方にプラグ(図示せず)との最終接触のためのプラグピン10を装備し、他方に反対側の端部にモータ接触部13を装備することができる。例示的な実施形態によれば、金属接触アセンブリ7は、互いに間隔を置いて配置された2つの金属導体から構成されるが、これに限定されない。2つの導体は、電気絶縁スペーサの助けを借りて事前に組み立てられ、所定の位置に保持することができる。この目的のために、スペーサはプラスチックで作られる。ここで、金属導体をスペーサとの位置にクリップ接続によって保持することが可能である。スペーサとの摺動接続も考えられ、プラスチックオーバーモールディングプロセスを使用してスペーサの助けを借りて2つの金属導体を装備する可能性も考えられる。
【0031】
[0028]Lの一方の脚部のモータ接触部13は、電気モータ3に接触するためのプラグインシューに適応されている。接触アセンブリまたは打ち抜かれた金属部品7はL字状であるので、他のL字状脚部のプラグピン10はここでは損傷されない。
【0032】
[0029]このようにして事前に組み立てられた、電気モータ3および接触アセンブリ7から構成されるユニット3、7は、次に、すなわち、電気モータ3がモータキャビティ8内に挿入され、接触アセンブリ7が接触キャビティ9内に挿入されることによって、ハウジングキャビティ8、9内に位置決めされる。図2の下部に示されるように、ユニット3、7を、関連するハウジングキャビティ8、9に垂直に差し込むプロセスは、これに対応する。これは、この垂直プラグ接続を表す、対応する垂直方向に向けられた矢印によって表示される。
【0033】
[0030]接触アセンブリ7のL字状に従って、接触キャビティ9も対応するL字状の設計を有するので、それによって、接触アセンブリ7の前側プラグピン10は、組み立てられた状態で、L字状接触キャビティ9の内部に支持される。これは、図示しないプラグをプラグ開口部11に挿入したときに、L字状の接触キャビティ9の内側の、挿入方向に対して垂直方向に向けられる壁に接触アセンブリ7全体を支持することができるからである。このようにして、接触アセンブリ7または打ち抜かれた板金部品は、ユニット3、7の組み立てられた状態で接触キャビティ9内に少なくとも非正嵌合し、通常は少なくとも部分的に確実に嵌合するように保持される。これにより、プラグコネクタピン10の屈曲や捩じれが防止される。電気モータ3またはハウジング1、2を別様に設計された接触アセンブリ7で任意に完成させて、事前組立可能なユニット3、7を形成することも可能である。
【0034】
[0031]実際に、モータ接触部13を保持しながら、異なる接触アセンブリ7を容易に実現することができる。モータカバー2の構成部品であるモータカバー2aは、モータキャビティ8に適応された電気モータ3によってモータ本体1aを閉鎖することが分かる。そして、モータカバー2aに接続されたプラグカバー2bにより、プラグ本体1bが確実に閉鎖される。プラグ本体1bの内側には、中に金属接触アセンブリ7が適応された接触キャビティ9が位置している。
【0035】
[0032]図4図5とを比較すると、プラグカバー2bは、接触キャビティ9のみを覆っており、プラグ開口部11が設けられたプラグ本体1bの前側領域には達していないこと、または、プラグ開口部11全体がプラグカバー2bを有しないプラグ本体1bの構成部品であることが分かる。これにより、シール6を介在させてプラグ開口部11に適応されたプラグ(図示せず)を特に堅固に一体的に閉鎖することができる。
【0036】
【符合の説明】
【0037】
1…本体、
1a…モータ本体、
1b…プラグ本体、
1,2…ハウジング、
2…カバー、
2a…モータカバー、
2b…プラグカバー、
3…電気モータ、
3,7…ユニット、
4…被駆動ウォーム、
5…作動要素、
6…シール、
7…接触アセンブリ、
8…モータキャビティ、
8,9…ハウジングキャビティ、
9…接触キャビティ、
10…プラグピン、
11…プラグ開口部、
12…接着ボンド、レーザ溶着接続部、
13…モータ接触部。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(1)及びカバー(2)と共にプラスチックで作られた少なくとも2片からなるハウジング(1,2)と、
前記ハウジング(1,2)内に配置された電気モータ(3)と、
電気モータ(3)のための少なくとも1つの金属接触アセンブリ(7)と、
を有する、自動車用途の電気モータ駆動式作動装置であって、
前記電気モータ(3)及び前記接触アセンブリ(7)は、ユニット(3,7)を規定し、前記ユニット(3,7)は、前記ユニット(3,7)を適応するハウジングキャビティ(8,9)内に共同して位置決めされ、予め組み付けることができることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記金属接触アセンブリ(7)は、プレス加工された板金部品として設計されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記本体(1)の前記ハウジングキャビティ(8、9)は、互いに接続されたモータキャビティ(8)と接触キャビティ(9)との2つに設計されていることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記本体(1)は、互いに接続されたモータ本体(1a)とプラグ本体(1b)との2つに設計されていることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記モータキャビティ(8)は、前記モータ本体(1a)内に配置され、前記接触キャビティ(9)は、前記プラグ本体(1b)内に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記モータキャビティ(8)及び前記接触キャビティ(9)には、予め組み付け可能なユニット(3,7)が垂直に挿入されていることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記カバー(2)は、互いに接続されたモータカバー(2a)とプラグカバー(2b)との2つに設計されていることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記モータカバー(2a)は、前記モータ本体(1a)を閉鎖し、前記プラグカバー(2b)は、前記プラグ本体(1b)を閉鎖することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記本体(1)および前記カバー(2)は、接着接続部(12)、特に、レーザ溶着接続部(12)によって、プラグ開口部(11)および任意選択的に作動要素開口部に気密封止されることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記プラグ開口部(1)及び前記アクチュエータ開口部は、それぞれシール(6)を有することを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【国際調査報告】