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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】台車処理モジュール
(51)【国際特許分類】
   B65B 53/02 20060101AFI20240822BHJP
   B65B 55/14 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B65B53/02 Z
B65B55/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510235
(86)(22)【出願日】2022-04-21
(85)【翻訳文提出日】2024-03-04
(86)【国際出願番号】 KR2022005739
(87)【国際公開番号】W WO2023022326
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0109763
(32)【優先日】2021-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513178894
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100136423
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100154449
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 征史
(72)【発明者】
【氏名】チェ・チュンミョン
(72)【発明者】
【氏名】リ・キチャン
(72)【発明者】
【氏名】キム・ゼキョン
(72)【発明者】
【氏名】リ・スンホ
(72)【発明者】
【氏名】リ・スンフン
(57)【要約】
本発明による台車処理モジュールは、前後方向に沿って開放され、台車を前処理するモジュールと結合するための後端と、台車を後処理するモジュールと結合するための前端を有する処理本体と、前記処理本体の内側に進入した台車を固定するように設けられる固定手段と、前記固定手段によって固定された台車を、前後方向を軸として前記処理本体に対して相対的に回転させるように設けられる回転手段とを含む。
【選択図】図27
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向に沿って開放され、台車を前処理するモジュールと結合するための後端と、台車を後処理するモジュールと結合するための前端とを有する処理本体と、
前記処理本体の内側に進入した台車を固定するように設けられる固定手段と、
前記固定手段によって固定された台車を、前後方向を軸として前記処理本体に対して相対的に回転させるように設けられる回転手段と
を含む、台車処理モジュール。
【請求項2】
前記回転手段は、
前記台車が進入するように設けられる回転空間を内部に有する円筒状の回転フレームと、
前記処理本体の内側に配置され、回転フレームを前記処理本体に対して相対的に回転させるように設けられる回転駆動部と
を含む、請求項1に記載の台車処理モジュール。
【請求項3】
前記回転手段は、複数のピンがホイールの周方向に沿って離隔して配置され、前記回転フレームに結合するピンホイールをさらに含み、
前記回転駆動部は、回転するにつれて前記ピンホイールを回転させるように前記ピンホイールに噛み合うスプロケットを含む、請求項2に記載の台車処理モジュール。
【請求項4】
前記複数のピンは、前記ホイールに回転可能に結合する、請求項3に記載の台車処理モジュール。
【請求項5】
前記固定手段は、
前記回転手段に結合し、変形するにつれて、前記処理本体の内側に進入した台車を加圧し、前記回転手段との間に狭持して固定する固定状態と、前記台車から離脱する解除状態のいずれか一つに置かれる固定作動部と、
前記処理本体に結合し、前記固定作動部に離脱可能に接触して、前記固定作動部の状態を遷移するように設けられる固定駆動部と
を含む、請求項1に記載の台車処理モジュール。
【請求項6】
前記固定作動部は、
前記回転手段に結合する四節リンクと、
前記四節リンクの動作につれて回転するように、前記四節リンクの左右端に連結されたトグルリンクと、
前記トグルリンクの動作につれて、前記台車に向かって移動し、前記台車を前記回転手段に対して加圧するか、前記台車から離れる方向に移動する加圧板と
を含み、
前記固定駆動部は、前記四節リンクの上端を加圧するように設けられるリンク作動部材を含む、請求項5に記載の台車処理モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台車の処理、特に、台車に積載された製品を殺菌などの方式で処理するモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
レトルト食品は、密封された飲食製品に高温の熱を加えて滅菌した後、急速冷却する方式で形成される食品を意味する。レトルト殺菌機は、このようなレトルト食品の製造過程中に、密封された製品に高温の熱を加える作業を行う装置である。
【0003】
製品を均一によく殺菌し、且つ多数の製品を短時間で処理して、製品の生産効率を増加させるために、様々な方法が適用されてきた。
【0004】
製品を台車に積載して殺菌機内に進入させ、殺菌をはじめすべての処理過程を同時に実施するバッチ(Batch)方式が使用されることができる。この場合、熱効率が低くて、追加の熱処理時間が必要となり、熱分布の偏差が発生して、均一な加熱が行われないという問題があった。
【0005】
連続して製品を移送しながら、それぞれの製品が一つずつ個別の空間で処理されるようにする連続(Continuous)方式が使用されることができる。この場合、全装置の長さが過剰に長くなり、複雑な構造によって作業者の進入が難しく、メンテナンスが難しいという問題があった。
【0006】
また、連続方式とバッチ方式のデメリットを補完するために登場したシステムが存在しているが、安全のために、殺菌のためのシステム全体が圧力容器に準じて設計される必要がある。特に、一部の国では、殺菌のためのシステム全体が圧力容器と同様に取り扱われて、圧力容器に準ずる設計条件を満たしたときに流通が可能である。したがって、連続方式とバッチ方式のデメリットを補完しても、圧力容器に準ずる設計条件を満たすように、各構成要素間の気密が充分に維持されることができる構造の中でシステムの変形が行われなければならないという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
レトルト食品は、密封された飲食製品に高温の熱を加えて滅菌した後、急速冷却する方式で形成される食品を意味する。レトルト殺菌機は、このようなレトルト食品の製造過程中に、密封された製品に高温の熱を加える作業を行う装置である。
【0008】
製品を均一によく殺菌し、且つ多数の製品を短時間で処理して、製品の生産効率を増加させるために、様々な方法が適用されてきた。
【0009】
製品を台車に積載して殺菌機内に進入させ、殺菌をはじめすべての処理過程を同時に実施するバッチ(Batch)方式が使用されることができる。この場合、熱効率が低くて、追加の熱処理時間が必要となり、熱分布の偏差が発生して、均一な加熱が行われないという問題があった。
【0010】
連続して製品を移送しながら、それぞれの製品が一つずつ個別の空間で処理されるようにする連続(Continuous)方式が使用されることができる。この場合、全装置の長さが過剰に長くなり、複雑な構造によって作業者の進入が難しく、メンテナンスが難しいという問題があった。
【0011】
また、連続方式とバッチ方式のデメリットを補完するために登場したシステムが存在しているが、安全のために、殺菌のためのシステム全体が圧力容器に準じて設計される必要がある。特に、一部の国では、殺菌のためのシステム全体が圧力容器と同様に取り扱われて、圧力容器に準ずる設計条件を満たしたときに流通が可能である。したがって、連続方式とバッチ方式のデメリットを補完しても、圧力容器に準ずる設計条件を満たすように、各構成要素間の気密が充分に維持されることができる構造の中でシステムの変形が行われなければならないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の実施形態による台車処理モジュールは、前後方向に沿って開放され、台車を前処理するモジュールと結合するための後端と、台車を後処理するモジュールと結合するための前端を有する処理本体と、前記処理本体の内側に進入した台車を固定するように設けられる固定手段と、前記固定手段によって固定された台車を、前後方向を軸として前記処理本体に対して相対的に回転させるように設けられる回転手段とを含む。
【発明の効果】
【0013】
これにより、台車方式を用いるとともに、迅速に積載された製品の均一な加熱が可能である。
【0014】
モジュールの分離を可能にすることで、殺菌機のメンテナンスが容易になり、重大な補修が必要な場合、モジュールを分離して交換または修理することができる。
【0015】
特定のモジュールにおいて設備の故障が発生して製品に異常が生じても、当該モジュールと当該モジュールに位置した製品にのみ問題が発生することから、廃棄量の最小化が可能である。
【0016】
モジュールが分離される構造を有するにもかかわらず、各結合部によって容易に各モジュール間の気密の保持が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態による台車処理システムの斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による台車処理システムを左右方向に沿って見た図である。
図3】本発明の一実施形態による台車処理システムを上側から下方に見た図である。
図4】本発明の一実施形態による台車処理システムの中間モジュールが前処理モジュールと後処理モジュールから分離した状態を図示した斜視図である。
図5図4の状態を上側から下方に見た図である。
図6図4の状態でシャッターが閉鎖した状況を図示した図である。
図7】本発明の一実施形態による台車処理システムの前処理ドアが開放された状態を図示した斜視図である。
図8】本発明の一実施形態による台車処理システムの中間モジュールが前処理モジュールと後処理モジュールに近付く状況を図示した斜視図である。
図9図8の一部分を拡大して詳細に図示した図である。
図10図8の一部分を上側から下方に見た図である。
図11】本発明の一実施形態による台車処理システムの前端結合部と隣接した領域を図示した図である。
図12】本発明の一実施形態による台車処理システムの中間モジュールで前処理シールの配置状態を示す図である。
図13】本発明の一実施形態による台車処理システムの前処理モジュールで入口シールの配置状態を示す図である。
図14】本発明の一実施形態による台車処理システムの後処理モジュールで出口シールの配置状態を示す図である。
図15】本発明の一実施形態による台車処理システムの後処理シャッターに配置される後処理シャッターシールの配置状態を示す図である。
図16】本発明の一実施形態による台車処理システムのパッキングが収縮した状態を示した断面図である。
図17】本発明の一実施形態による台車処理システムのパッキングが膨張した状態を示した断面図である。
図18】本発明の一実施形態の第1変形例によるパッキングの断面とニップルの構造を示す図である。
図19】本発明の一実施形態の第1変形例によるパッキングにニップル設置個所とニップル固定部の配置状態を示す図である。
図20】本発明の一実施形態の第2変形例によるパッキングの断面とニップルの構造を示す図である。
図21】本発明の一実施形態の第3変形例によるパッキングの断面とニップルの構造を示す図である。
図22】本発明の一実施形態の第4変形例によるパッキングの断面とニップルの構造を示す図である。
図23】本発明の一実施形態による台車処理システムの後処理シャッターが閉鎖された状態を前方に沿って見た図である。
図24】本発明の一実施形態による後処理シャッターが一部開放された状態を示す図である。
図25】本発明の一実施形態による後処理シャッターの上部ハウジングが後処理シャッターの下部ハウジングから分離した状態を図示した図である。
図26図25の状態で後処理シャッター遮蔽部が外部に排出された状態を図示した図である。
図27】本発明の一実施形態による固定手段によって台車が固定される前の回転手段と台車の状態を示す斜視図である。
図28図27の状態を前方に沿って見た図である。
図29】本発明の一実施形態による固定手段によって台車が固定された状態を示す斜視図である。
図30】本発明の一実施形態による台車処理システムの固定手段の斜視図である。
図31】本発明の一実施形態による固定手段によって台車が固定された状態で回転する状況を図示した斜視図である。
図32図31の状態を前方に沿って見た図である。
図33】本発明の一実施形態による台車処理システムの回転駆動部を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本出願は、2021年8月19日付で出願された韓国特許出願第10-2021-0109763号を基礎とする優先権を主張し、当該出願の明細書および図面に開示されている全ての内容は本出願に援用される。
【0019】
以下、本発明の一部の実施形態を例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付けるに際し、同じ構成要素に対しては異なる図面上に表示されていても、できるだけ同じ符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明の実施形態を説明するに際し、関連する公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施形態に関する理解を妨害すると判断した場合には、その詳細な説明は省略する。
【0020】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明するに際し、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであって、その用語によって当該構成要素の本質や手順または順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」すると記載した場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接連結されるか接続され得るが、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」することもあると理解すべきである。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の斜視図である。図2は、本発明の一実施形態による台車処理システム1を左右方向に沿って見た図である。図3は、本発明の一実施形態による台車処理システム1を上側から下方に見た図である。
【0022】
図面を参照すると、本発明の一実施形態による台車処理システム1は、前処理モジュール10、中間モジュール20および後処理モジュール30を含む。中間モジュール20は、前処理モジュール10で処理された台車Cの伝達を受けて処理するように設けられる。後処理モジュール30は、中間モジュール20で処理された台車Cの伝達を受けて処理するように設けられる。各モジュールは、台車Cに積載された製品に熱処理などの処理を施すモジュールであり、台車処理モジュールと称することができる。すなわち、前処理モジュール10、中間モジュール20および後処理モジュール30は、台車処理モジュールと称することができる。しかし、各台車処理モジュールが台車Cおよび台車Cに積載されたものに施す処理は、熱処理に限定されない。
【0023】
本発明の台車処理システム1を構成するモジュールは、前後方向に沿って配置されることができる。前処理モジュール10、中間モジュール20および後処理モジュール30は、前方に向かって順に並ぶことができる。台車Cは、台車処理システム1内で前方に沿って進むことができる。前処理モジュール10で処理された台車Cが前方に移動して、中間モジュール20に伝達されて処理され、中間モジュール20で処理された台車Cが前方に移動して、後処理モジュール30に伝達されて処理されることができる。
【0024】
本明細書において、左右方向および上下方向は、このような前後方向に垂直な方向を意味する。各方向は、説明の便宜上使用されたものであって、台車処理システム1が配置される方向と姿勢に応じて相対的であり得る。
【0025】
前処理モジュール10は、前処理本体11を含むことができる。中間モジュール20は、中間本体21を含むことができる、後処理モジュール30は、後処理本体31を含むことができる。前処理本体11は、台車Cが通過し、処理されることができるように設けられる内部空間である前処理空間を囲んで定義することができる。中間本体21は、台車Cが通過し、処理されることができるように設けられる内部空間である中間空間を囲んで定義することができる。後処理本体31は、台車Cが通過し、処理されることができるように設けられる内部空間である後処理空間を囲んで定義することができる。したがって、前処理本体11、中間本体21および後処理本体31は、その内部に位置した空間と外部空間を物理的に分離することができる。各モジュールを台車処理モジュールと称することができ、前処理本体11、中間本体21および後処理本体31は、処理本体と称することができる。処理本体は、前後方向に沿って開放された円筒状に形成されることができるが、その形態がこれに制限されない。
【0026】
中間モジュール20は、中間本体21の円筒状部分から突出した突出本体217を含むことができる。突出本体217には、回転手段24の駆動力を提供するための一部分が収容されることができる。
【0027】
処理本体は、複数の部分に区分された硬質処理本体と、膨張または伸縮可能な材質で構成され、硬質処理本体の区分された部分を連結する軟質処理本体を含み、エキスパンションジョイントを構成することができる。硬質処理本体の各部分は、前後方向に沿って互いに区分されることができ、軟質処理本体は、このような各部分の硬質処理本体211を前後方向に連結することができる。
【0028】
軟質処理本体を含むことで、処理本体は、処理本体に圧力差などによって加えられる外力により、前後方向に膨張または収縮することができる。収縮時に軟質処理本体は、しわ状の形態を有することができる。本発明の一実施形態では、中間本体21が硬質処理本体の一種である中間硬質処理本体211の2つの部分と軟質処理本体の一種である中間軟質処理本体214とに分けられて膨張または収縮可能であることが説明されているが、このような構成は、中間本体21に制限されない。処理本体に伸縮性が生じ、圧力の変化を処理本体が収容することができる。圧力の変化を処理本体が収容することにより、各モジュール10、20、30の本体11、21、31が互いに結合部13、22、23、33によって結合した状態で圧力の変化が生じる時に、圧力の変化による結合部13、22、23、33の破損が防止されることができる。
【0029】
処理本体は、軟質処理本体によって硬質処理本体の互いに区分された部分が互いに歪むなどの過剰な変形を防止するように、硬質処理本体の複数の部分を連結するブリッジ215をさらに有することができる。
【0030】
台車処理モジュールは、台車Cの熱処理のために、内部空間に向かって形成された熱媒体提供装置を含むことができる。熱媒体は、蒸気、熱水、冷媒などであることができ、熱媒体提供装置は、熱媒体の圧送のために、ポンプとノズルを含むことができる。その他の消毒などの処理のために、消毒剤などを噴射するか、内部洗浄のための洗剤や洗浄水などを噴射などの形態で提供するその他の媒体提供装置を台車処理モジュールがさらに含むことができる。
【0031】
図4は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の中間モジュール20が、前処理モジュール10と後処理モジュール30から分離された状態を図示した斜視図である。図5は、図4の状態を上側から下方に見た図である。図6は、図4の状態でシャッター16、36が閉鎖した状況を図示した図である。
【0032】
各モジュールは、互いに分離または結合することができる。中間モジュール20は、前処理モジュール10と後処理モジュール30に結合した結合状態および前記前処理モジュール10と後処理モジュール30から分離した分離状態のいずれか一つに置かれるように設けられることができる。中間モジュール20は、結合状態から分離状態に遷移する時に、前処理モジュール10および後処理モジュール30から前後方向を横切る方向に沿って離脱することができる。逆に、中間モジュール20は、分離状態から結合状態に遷移する時に、前後方向を横切る方向に沿って前処理モジュール10と後処理モジュール30に近付くことができる。本発明の一実施形態において、中間モジュール20が分離状態になりながら前処理モジュール10と後処理モジュール30から離脱する方向を左方に、中間モジュール20が結合状態になりながら移動する方向を右方に説明するが、その方向がこれに制限されない。
【0033】
本発明の一実施形態による台車処理システム1は、モジュール移動装置40を含むことができる。モジュール移動装置40は、中間モジュール20が結合状態および分離状態のいずれか一つに置かれるように中間モジュール20を移動させるために、中間モジュール20に結合する。モジュール移動装置40は、中間モジュール20が摺動可能に結合する移動レール41を含むことができる。移動レール41は、左右方向に沿って延びて地面に配置されることができる。中間モジュール20は、このような移動レール41に沿って摺動することができるように、中間本体21から下方に延びた中間脚27と、前記中間脚27の下端に結合した中間ローラを含むことができ、中間ローラが移動レール41に摺動可能に結合することができる。モジュール移動装置40は、他のモジュールが所定の位置に配置されることができるように他のモジュールと結合し、前後方向に沿って延びる固定レール42を含むことができる。移動レール41は、固定レール42を横切って配置されることができる。
【0034】
前処理モジュール10は、前処理本体11から下方に延びた前処理脚17を有し、後処理モジュール30は、後処理本体31から下方に延びた後処理脚37を有し、前処理脚17と後処理脚37の下端が固定レール42に結合するか、地面に位置して、それぞれ、前処理モジュール10と後処理モジュール30を支持することができる。
【0035】
中間本体21の外側面には、ウィンチまたはホイストをかけることができる牽引フック216が形成されることができる。牽引フック216にウィンチまたはホイストをかけて左右方向に沿って引っ張って、中間モジュール20が移動レール41に沿って移動し、前処理モジュール10と後処理モジュール30から分離または結合するようにすることができる。
【0036】
その他にも、モジュール移動装置40が動力源を含み、中間ローラを駆動させることで、移動レール41に沿って中間モジュール20が左右に移動することもできる。
【0037】
このように、各台車処理モジュールが選択的に分離または結合して前方に沿って移動する台車Cの段階別の処理が可能な一体のシステムを形成することができ、これにより、台車処理システム1のメンテナンスが容易になり、重大な補修が必要な場合、必要な台車処理モジュールを分離して交換または修理することができる。
【0038】
また、特定の台車処理モジュールにおいて設備の故障が発生して製品に異常が生じても、当該台車処理モジュールと当該台車処理モジュールに位置した製品にだけ問題が発生することから、製品の廃棄量の最小化が可能である。
【0039】
【0040】
ドア
【0041】
図7は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の前処理ドア50が開放された状態を図示した斜視図である。
【0042】
前処理モジュール10の前処理本体11の後端には、前後方向に沿って開放されたシステム入口が形成されることができる。システム入口を介して台車Cが前方に移動して、外部から台車処理システム1の内部に進入することができる。前処理モジュール10は、前処理本体11の後端に設置される入口結合部12を含むことができる。
【0043】
本発明の一実施形態による台車処理システム1は、前処理ドア50を含むことができる。前処理ドア50は、システム入口を開閉するための装置である。前処理ドア50は、前処理ドア遮蔽部51を含むことができる。前処理ドア遮蔽部51は、システム入口を遮蔽して開閉するように、前処理本体11の後端と隣接して配置される部分である。システム入口は、円形に形成されることができ、前処理ドア遮蔽部51も円形に形成されることができる。前後方向に沿って見た時に、前処理ドア遮蔽部51の面積は、システム入口の面積より大きいことができる。
【0044】
前処理ドア50は、前処理ドア支持部53を含むことができる。前処理ドア支持部53は、システム入口の開閉時に、前後方向を軸方向として回転可能に前処理ドア遮蔽部51が結合する部分である。前処理ドア支持部53は、前処理モジュール10に結合することができるが、前処理モジュール10に固定されず、地面に固定されてもよく、固定レール42に固定されてもよい。
【0045】
前処理ドア50は、前処理ドア結合部52を含むことができる。入口結合部12と前処理ドア結合部52は、前処理ドア遮蔽部51の周縁に形成される前処理ドアフランジ54に結合し、前処理ドア遮蔽部51がシステム入口を閉鎖する時に、前処理モジュール10と前処理ドア50を結合することができる。前処理ドア結合部52と入口結合部12の作用については、後述する中間モジュール20と前処理モジュール10および後処理モジュール30の結合関係について説明するときに詳細に説明する。
【0046】
後処理モジュール30の後処理本体31の前端には、前後方向に沿って開放されたシステム出口が形成されることができる。システム出口を介して台車Cが前方に移動して、台車処理システム1の内部から外部に排出されることができる。後処理モジュール30は、後処理本体31の前端に設置される出口結合部32を含むことができる。
【0047】
本発明の一実施形態による台車処理システム1は、後処理ドア60を含むことができる。後処理ドア60は、システム出口を開閉するための装置である。後処理ドア60は、後処理ドア遮蔽部61を含むことができる。後処理ドア遮蔽部61は、システム出口を遮蔽して開閉するように、後処理本体31の前端と隣接して配置される部分である。システム出口は、円形に形成されることができ、後処理ドア遮蔽部61も円形に形成されることができる。前後方向に沿って見た時に、後処理ドア遮蔽部61の面積は、システム出口の面積より大きいことができる。
【0048】
後処理ドア60は、後処理ドア支持部63を含むことができる。後処理ドア支持部63は、システム出口の開閉時に、前後方向を軸方向として回転可能に後処理ドア遮蔽部61が結合する部分である。後処理ドア支持部63は、後処理モジュール30に結合することができるが、後処理モジュール30に固定されず、地面に固定されてもよく、固定レール42に固定されてもよい。
【0049】
後処理ドア60は後、処理ドア結合部62を含むことができる。出口結合部32と後処理ドア結合部62は、後処理ドア遮蔽部61の周縁に形成される後処理ドアフランジに結合し、後処理ドア遮蔽部61がシステム出口を閉鎖する時に、後処理モジュール30と後処理ドア60を結合することができる。後処理ドア結合部62と出口結合部32の作用については、後述する中間モジュール20と前処理モジュール10および後処理モジュール30の結合関係について説明するときに詳細に説明する。
【0050】
前処理ドア50と後処理ドア60により、台車処理システム1が全体的に密閉された内部空間を形成することができ、このような内部空間が、前処理ドア50、後処理ドア60および各モジュールによって外部と区分されることができる。
【0051】
【0052】
結合部
【0053】
図8は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の中間モジュール20が前処理モジュール10と後処理モジュール30に近付く状況を図示した斜視図である。図9は、図8の一部分を拡大して詳細に図示した図である。図10は、図8の一部分を上側から下方に見た図である。図11は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の前端結合部23と隣接した領域を図示した図である。
【0054】
中間モジュール20は、中間本体21の前端に結合する前端結合部23を含むことができる。中間モジュール20は、中間本体21の後端に結合する後端結合部22を含むことができる。前処理モジュール10は、前処理本体11の後端に結合する前処理結合部13を含むことができる。後処理モジュール30は、後処理本体31の前端に結合する後処理結合部33を含むことができる。
【0055】
結合状態で、前処理結合部13と後端結合部22が、前処理本体11と中間モジュール20を結合することができる。結合状態で、後処理結合部33と前端結合部23が、後処理本体31と中間モジュール20を結合することができる。すなわち、各結合部が互いに接するモジュールを結合することができる。
【0056】
分離状態から結合状態に遷移する時に、中間モジュール20が左右方向のうち一方向である第1方向に沿って移動するとし、第2方向は、第1方向の反対方向とする。本発明の一実施形態では、このような第1方向が右側、第2方向が左側であると説明する。
【0057】
前処理結合部13は、前処理本体11の後端の第1方向側に位置し、後処理結合部33は、後処理本体31の後端の第1方向側に位置することができる。前端結合部23は、中間本体21の前端の第2方向側に位置し、後端結合部22は、中間本体21の後端の第2方向側に位置することができる。このような結合部配置により、中間モジュール20の動きによって分離状態から結合状態になる時に、各結合部間の衝突が生じないことができる。
【0058】
前処理結合部13と後端結合部22が前処理本体11と中間本体21の境界を囲み、前処理モジュール10と中間モジュール20が結合することができる。後処理結合部33と前端結合部23が後処理本体31と中間本体21の境界を囲み、中間モジュール20と後処理モジュール30が結合することができる。
【0059】
具体的には、図11に図示されている前端結合部23の構造について説明する。前端結合部23は、中間本体21の前端の周縁に半径外側に突出して形成される前端フランジ213の一部を囲んで前端フランジ213に結合し、結合状態で、後処理本体31の後端の周縁に半径外側に突出して形成される後処理フランジ313の一部を囲むように形成されることができる。前端結合部23は、前端フランジ213に締り嵌めされて結合するか、接着剤を介して結合するか、締結具を用いて結合することができる。前端フランジ213と後処理フランジ313が環状に形成されることができ、前端結合部23も前後方向に沿って見た時に、環の一部分の形状を有することができ、半円の周縁のような形状を有することができる。
【0060】
本発明の明細書において、環状とは、丸いリングに限定されず、閉曲線をなす形状の通称である。したがって、環状は、丸い円環の形状、長方形の周縁の形状、多角形の周縁の形状、コーナがラウンド処理された多角形の周縁の形状などを含むことができる。
【0061】
前端結合部23は、「U」字状の断面を有して前端フランジ213を囲むことができる。前端結合部23は、前端フランジ213の後面に接触する前端結合後端部材231と、前端結合後端部材231から前方に延びて前端フランジ213の周縁面に接触する前端結合中間部材232と、前端結合中間部材232の前端から半径内側に延びて前端フランジ213の前面との間に、前端結合中間部材232とともに後処理フランジ313が挿入されることができる空間である前端結合空間230を形成する前端結合前端部材233を含むことができる。結合状態で、前端結合部23が形成する空間に前端フランジ213と後処理フランジ313が位置し、前端結合部23によって囲まれて、中間モジュール20と後処理モジュール30の結合が行われることができる。前端結合前端部材233には加圧孔234が形成され、ボルトなどの締結部材が挿入されて内部に挿入されるフランジをさらに加圧することができる。
【0062】
上述の前端結合部23と同一であるが、前後方向において互いに反対の構成を後処理モジュール30の後処理結合部33が有することができ、同様に、前端フランジ213と後処理フランジ313を囲んで結合をなすことができる。したがって、前端結合部23と後処理結合部33が中間モジュール20と後処理モジュール30を結合することができる。このような結合が行われる時に、気密がよく維持されるように、前端結合部23と後処理結合部33が接して一つのリングを形成することができる。
【0063】
上述の前端結合部23と後処理結合部33の構成と対応する構成を前処理結合部13と後端結合部22が有して、前処理フランジ113と後端フランジ212を囲んで前処理モジュール10と中間モジュール20を結合することができる。したがって、前処理結合部13と後端結合部22に関する説明は、前端結合部23と後処理結合部33に関する説明と同一または同様であり、これを援用する。例えば、前処理フランジ113も、前処理結合後端部材、前処理結合中間部材、前処理結合前端部材などを含むことができる。
【0064】
上述の前端結合部23と後処理結合部33の構成と対応する構成を前処理ドア結合部52と入口結合部12が有して、前処理ドアフランジ54と入口フランジ112を囲んで前処理ドア50と前処理モジュール10を結合することができる。したがって、前処理ドア結合部52と入口結合部12に関する説明は、前端結合部23と後処理結合部33に関する説明と同一または同様であり、これを援用する。
【0065】
上述の前端結合部23と後処理結合部33の構成と対応する構成を後処理ドア結合部62と出口結合部32が有して、後処理ドアフランジと出口フランジ312を囲んで後処理ドア60と後処理モジュール30を結合することができる。したがって、後処理ドア結合部62と出口結合部32に関する説明は、前端結合部23と後処理結合部33に関する説明と同一または同様であり、これを援用する。
【0066】
【0067】
パッキング70
【0068】
図12は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の中間モジュール20において前処理シール251の配置状態を示す図である。図13は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の前処理モジュール10において入口シール151の配置状態を示す図である。図14は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の後処理モジュール30において出口シール351の配置状態を示す図である。図15は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の後処理シャッター36に配置される後処理シャッターシール352の配置状態を示す図である。
【0069】
本発明の一実施形態による台車処理システム1は、パッキング70を含むことができる。パッキング70は、構成要素間の境界に配置されて、境界の気密を維持するように設けられる。
【0070】
図面を参照すると、中間モジュール20は、中間本体21と後処理モジュール30の境界の気密を維持するように、前端フランジ213に形成される溝に挿入される環状のパッキング70である後処理シールを含むことができる。中間モジュール20は、中間本体21と前処理モジュール10の境界の気密を維持するように、後端フランジ212に形成される溝に挿入される環状のパッキング70である前処理シール251を含むことができる。
【0071】
前処理モジュール10は、前処理モジュール10と前処理ドア50の境界の気密を維持するように、入口フランジ112に形成される溝に挿入されるパッキング70である入口シール151を含むことができる。後処理モジュール30は、後処理モジュール30と後処理ドア60の境界の気密を維持するように、出口フランジ312に形成される溝に挿入されるパッキング70である出口シール351を含むことができる。
【0072】
前処理モジュール10は、前処理シャッター16を含むことができる。前処理シャッター16は、前処理シャッター遮蔽部と、前処理シャッター遮蔽部によって選択的に遮蔽されて開閉される前処理開口が形成される前処理シャッターハウジングと、前処理シャッター遮蔽部と前処理シャッターハウジングの境界の気密を維持するように、前処理開口の周辺に形成される溝に挿入されるパッキング70である前処理シャッターシールを含むことができる。
【0073】
後処理モジュール30は、後処理シャッター36を含むことができる。後処理シャッター36は、後処理シャッター遮蔽部361と、後処理シャッター遮蔽部361によって選択的に遮蔽されて開閉される後処理開口360が形成される後処理シャッターハウジング362、363と、後処理シャッター遮蔽部361と後処理シャッターハウジング362、363の境界の気密を維持するように、後処理開口360の周辺に形成される溝に挿入されるパッキング70である後処理シャッターシール352を含むことができる。
【0074】
前処理シール251、後処理シール、入口シール151および出口シール351は、円環状に形成されることができる。前処理シャッターシールと後処理シャッターシール352は、コーナがラウンド処理された長方形の周縁状に形成されることができる。前処理シャッター16と後処理シャッター36の具体的な作用と構成については、図23図26に関する説明で後述する。
【0075】
図16は、本発明の一実施形態による台車処理システム1のパッキング70が収縮した状態を示した断面図である。図17は、本発明の一実施形態による台車処理システム1のパッキング70が膨張した状態を示した断面図である。
【0076】
パッキング70は、弾性を有する素材で形成されて、構成要素間の境界で各構成要素に密着することによって気密を維持することができる。パッキング70は、空気の流入によって膨張し、各構成要素に強く密着して気密を維持することができる。パッキング70に注入される流体は、空気ではなく、他の流体であってもよい。
【0077】
パッキング70が、設置対象M2と加圧対象M1との間の境界に配置されるとする。設置対象M2は、パッキング70が設置される対象であり、加圧対象M1は、膨張したパッキング70が接触しようとする対象である。前端フランジ213に設置されるパッキング70である後処理シールを例に挙げて説明すると、設置対象M2は、中間本体21の前端フランジ213であり、前端フランジ213に形成される溝G1に後処理シールが挿入されて、加圧対象M1である後処理モジュール30の後処理フランジ313を加圧することができる。その他にも、後端フランジ212、入口フランジ112、出口フランジ312、前処理シャッターハウジング、後処理シャッターハウジング362、363が設置対象M2であることができ、前処理フランジ113、前処理ドアフランジ54、後処理ドアフランジ、前処理シャッター遮蔽部、後処理シャッター遮蔽部361が加圧対象M1であることができる。
【0078】
パッキング70は、膨張部71と密封部72を含むことができる。膨張部71は、空気の注入によって膨張する部分である。膨張部71は、設置対象M2の外側面に環状に形成される溝G1に挿入される。前後方向に沿って設置対象M2の外側面が窪み、溝G1が形成されることができる。したがって、膨張部71は、溝G1に前後方向に沿って挿入されることができる。
【0079】
膨張部71は、空気が流入することができる膨張空間710を内部に含む。膨張空間710は、パッキング70が延びた方向に直交する方向に沿ってパッキング70を切断した断面上で、前後方向を基準とした中心が細い形態の断面を有することができる。膨張空間710を形成する膨張部71もこのような膨張空間710のように、中心が細い形状を有することができる。パッキング70の膨張空間710と膨張部71がこのような形状を有して溝に挿入され、膨張が生じた前後に、厚さ方向(図16および図17では、左右方向)の膨張よりも突出方向(図16および図17では、上下方向)に沿った膨張が先導して生じるようにすることができる。
【0080】
膨張空間710の溝外側境界711bは、溝の外側に膨らんでいる形態を有することができる。膨張空間の溝外側境界は、その他にも、波形状、鋸歯形状などのように、平坦ではなく、屈曲を有するか、折り曲げられた区間がある形状を有することができる。
【0081】
密封部72は、膨張部71の側面のうち溝G1の外側を見る側面に連結され、加圧対象M1と接触することができる部分である。密封部72は、設置対象M2および加圧対象M1の境界の気密を維持するように、膨張部71が膨張するにつれて、膨張部71によって溝G1の外に押し出されて加圧対象M1を加圧する。密封部72の内部には、膨張部71とは異なり、流体が流入して膨張することができる部分が存在せず、パッキング70に剛性を付与することができる。
【0082】
密封部72の厚さは、膨張部71の厚さより小さいことができる。したがって密封部72と膨張部71の境界で段差が形成されることができる。このような段差は、図示されているように、厚さ方向の一側(図16および図17において右側)にのみ形成されてもよく、両側に形成されてもよい。密封部72と膨張部71との間に段差が形成され、設置対象M2の溝G1にもこのような段差を形成する密封部71の一部分である係止部712に係止される係止段部M21が形成され、パッキング70が溝の外に離脱することを防止することができる。また、密封部72は加圧対象M1に接触したが、膨張部72の溝内側面が溝G1の内側に位置した側面にまともに接触することができない状況が発生しても、係止段部M21に係止部712が係止されて、パッキング70と設置対象M2との密封が行われることができる。
【0083】
密封部72の厚さ方向の両端に位置する角は、面取り処理されてもよく、ラウンド処理されてもよい。このような密封部72の形状に応じて、密封部72の厚さ方向の両端だけが加圧対象M1に接し、中心部が接しないため、気密の保持が不良になる状況が防止されることができる。
【0084】
本発明の一実施形態によるパッキング70は、膨張空間710に空気を出入りさせるように、膨張部71に連結されるニップルをさらに含むことができる。ニップルは、空気を提供する手段と連結され、膨張空間710と連通して空気を提供する手段から提供された空気を膨張空間710に伝達することができる。ニップルを介して膨張空間710に収容された空気が外部に排出されることもできる。図16および図17では、ニップルの形状が省略されているが、図面の下側から上側に延びた形態でニップルが形成され、その上端が膨張部71と結合することができる。
【0085】
図18は、本発明の一実施形態の第1変形例によるパッキング70bの断面とニップルN1の構造を示す図である。図19は、本発明の一実施形態の第1変形例によるパッキング70bにニップル設置個所P1、P2とニップル固定部N11の配置状態を示す図である。
【0086】
第1変形例のパッキング70bは、ニップル固定部N11を含む。ニップル固定部N11は、ニップルN1を膨張部71bに固定するために、膨張空間710bの境界外側で膨張部71bとニップルN1との間に配置され、膨張部71bが延びた方向に沿って延びる。したがって、図19のように、ニップル固定部N11も膨張部71bのように、環状に形成されることができる。ニップル固定部N11は、ニップルN1が配置される部分でニップルN1の周縁を囲み、膨張部71bとニップルN1との間に狭持され、ニップルN1が膨張部71から簡単に離脱しないようにすることができる。ニップル固定部N11は、ステンレス鋼テープで構成されることができる。
【0087】
第1変形例において、密封部72bの溝G2の外側を見る側面は、溝G2の内側に窪み、凹凸721bを形成することができる。形成された凹凸721bにより、密封部72bが加圧対象M1に密着して変形しても、加圧対象M1に対する密着状態を容易に維持することができる。
【0088】
第1変形例において、ニップルN1とパッキング70bが含むパッキング固定用ボルトは、膨張部71bの周方向に沿ってそれぞれ離隔して形成される複数のニップル設置個所P1、P2に配置されることができる。ニップルN1は、上述のように、パッキング70bに流体を供給することができ、パッキング固定用ボルトは、パッキング70bに流体を供給せず、パッキング70bが溝G2から離脱しないように固定するために使用されることができる、ニップルN1は、ニップル設置個所P1、P2のうち流体供給用個所P2に連結されることができ、パッキング固定用ボルトは、ニップル設置個所P1、P2のうち、パッキング固定用個所P1に連結されることができる。パッキング固定用個所P1は、パッキング70bを長方形と見た時に、各頂点に該当する部分に配置されることができ、流体供給用個所P2は、パッキング70bの各角に該当する部分に配置されることができる。ただし、パッキング固定用個所P1に他のニップルが連結され、パッキング70bに流体を供給してもよい。
【0089】
図20は、本発明の一実施形態の第2変形例によるパッキング70cの断面と、ニップルN2の構造を示す図である。
【0090】
第2変形例のパッキング70cには、第1変形例とは異なり、ニップル固定部N11が配置されない。したがって、第1変形例よりも溝G3の深さがさらに浅いことができ、ニップル固定部N11を膨張部71cの囲む必要がないため、膨張部71cが深さ方向に沿って有する長さが、第1変形例よりも小さいことができる。ニップルN2もニップル固定部N11による固定が必要ではないため、固定のための部分が、第1変形例よりも簡素に形成されることができる。膨張空間710cと密封部72cの形状は、第1変形例と第2変形例において同一であり得る。
【0091】
図21は、本発明の一実施形態の第3変形例によるパッキング70dの断面と、ニップルN2の構造を示す図である。
【0092】
第3変形例のパッキング70dの膨張部71dの溝の内側端のうち最も厚い部分の厚さは、密封部72dの厚さよりも大きく形成されることができる。膨張部71dの溝の内側端の厚さは、溝G4の内側に向かって増加してから減少することができる。したがって、溝の内側端は、厚さが溝G4の内側に向かって増加する部分と、溝の内側端のうち最も厚い部分から溝G4の内側に向かって減少する部分を含むことができる。このような膨張部71dの溝の内側端が締り嵌めされるように、溝の内側端の形状に対応する形状を有する嵌合溝G41が溝G4の内側に形成されることができる。ただし、膨張空間710dの形状は、他の変形例と同一であることができ、他の変形例と同じニップルN2が使用されることができる。
【0093】
図22は、本発明の一実施形態の第4変形例によるパッキング70eの断面と、ニップルN1の構造を示す図である。
【0094】
第4変形例のパッキング70eの膨張部71eの溝の内側端のうち最も厚い部分の厚さは、密封部72eの厚さよりも大きく形成されることができる。膨張部71eの溝の内側端の厚さは、溝G5の内側に向かって増加することができる。このような膨張部71dの溝の内側端が締り嵌めされるように、溝の内側端の形状に対応する形状を有する嵌合溝G51が溝G5の内側に形成されることができる。第4変形例では、第1変形例と同様に、ニップル固定部N11が配置されることができるニップルN1が使用されることができる。
【0095】
【0096】
移送部
【0097】
本発明の一実施形態による台車処理システム1は、移送部を含むことができる。移送部は、前処理モジュール10の内側に、台車Cの移送のために配置される前処理移送部材142を含むことができる。移送部は、中間モジュール20の内側に、台車Cの移送のために配置される中間移送部材242を含むことができる。移送部は、後処理モジュール30の内側に、台車Cの移送のために配置される後処理移送部材342を含むことができる。前処理移送部材142、中間移送部材242および後処理移送部材342は、互いに前後方向に沿って離隔して配置されることができる。前処理移送部材142、中間移送部材242および後処理移送部材342は、それぞれ、前処理支持手段14の前処理支持フレーム141、回転フレーム241および後処理支持手段34の後処理支持フレーム341の内側のうち下部に前後方向に沿って配置され、上方に載置される台車Cを前後方向に沿って移動させることができるコンベアベルトで構成されることができる。しかし、載置された対象を移動させることができる装置であれば、コンベアベルトではなく、他の構成が移送部として使用されることも可能である。
【0098】
【0099】
シャッター16、36
【0100】
図23は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の後処理シャッター36が閉鎖された状態を前方に沿って見た図である。図24は、本発明の一実施形態による後処理シャッター36が一部開放された状態を示す図である。図25は、本発明の一実施形態による後処理シャッターの上部ハウジング362が後処理シャッターの下部ハウジング363から分離した状態を図示した図である。図26は、図25の状態で、後処理シャッター遮蔽部361が外部に排出された状態を図示した図である。
【0101】
図面を参照すると、本発明の一実施形態による台車処理システム1は、前処理シャッター16と後処理シャッター36を含むことができる。前処理モジュール10は、前処理本体11の内部空間を前後方向に沿って選択的に区分する前処理シャッター16を含むことができる。後処理モジュール30は、後処理本体31の内部空間を前後方向に沿って選択的に区分する後処理シャッター36を含むことができる。
【0102】
前処理シャッター16は、前処理シャッター遮蔽部と、前処理シャッター遮蔽部によって開閉される前処理開口が形成される前処理シャッターの下部ハウジングと、前処理開口が開放される時に、前処理シャッター遮蔽部が位置する前処理シャッターの上部ハウジングを含むことができる。前処理シャッターの上部ハウジングは、前処理シャッターの下部ハウジングの上側に分離可能に結合することができる。
【0103】
後処理シャッター36は、後処理シャッター遮蔽部361と、後処理シャッター遮蔽部361によって開閉される後処理開口360が形成される後処理シャッターの下部ハウジング363と、後処理開口360が開放される時に、後処理シャッター遮蔽部361が位置する後処理シャッターの上部ハウジング362を含むことができる。後処理シャッターの上部ハウジング362は、後処理シャッターの下部ハウジング363の上側に分離可能に結合することができる。
【0104】
以下では、後処理シャッター36について具体的に説明するが、このような後処理シャッター36に関する説明は、前後方向を逆にし、シャッターが形成される対象を後処理モジュール30から前処理モジュール10として、前処理シャッター16にそのまま適用されることができる。
【0105】
後処理シャッターの下部ハウジング363は、後処理モジュール30の内部空間の一部を遮蔽して後処理開口360を形成する後処理シャッターの下部板3631と、後処理モジュール30の上側に突出した後処理シャッターの下部突出部3632を含むことができる。後処理シャッターの下部突出部3632の上側に後処理シャッターの上部ハウジング362が結合することができる。すなわち、後処理シャッターの上部ハウジング362は、後処理本体31の外側に配置されることができる。後処理シャッター遮蔽部361が後処理開口360から離脱して後処理開口360を開放する状態で、後処理シャッターの下部ハウジング363と後処理シャッターの上部ハウジング362の内部の空間に後処理シャッター遮蔽部361が位置することができる。
【0106】
後処理シャッター遮蔽部361は、板状の後処理シャッター遮蔽板3611と、後処理シャッター遮蔽板3611に形成される後処理シャッターラック3612を含むことができる。後処理シャッター遮蔽板3611には、耐圧性能のための格子状のリブが形成されることができる。後処理シャッターラック3612は、後処理シャッター駆動部364が含む後処理シャッター歯車3641に、噛み合うことができる。後処理シャッターラック3612と後処理シャッター駆動部364は、後述する回転手段24のピンホイール245とスプロケット2441の構造と類似する形態を有することができる。
【0107】
後処理シャッター駆動軸3642を介して後処理シャッター駆動部364歯車と連結された後処理シャッター電動機3643が作動する時に、後処理シャッター歯車3641が回転して、後処理シャッター遮蔽部361を昇降させることができる。後処理シャッター電動機3643は、モータ、アクチュエータなどのように、電力の伝達を受けて駆動力を生産する装置であることができ、後処理シャッター駆動軸3642は、このような後処理シャッター電動機3643が発生させた駆動力の伝達を受けて、左右方向を軸方向として回転するように、後処理開口360の上側に配置される軸部材である。
【0108】
後処理シャッター遮蔽部361は、後処理シャッターガイドローラ3613を含むことができる。後処理シャッターガイドローラ3613は、後処理シャッター遮蔽板3611の周縁と隣接して配置され、後処理開口360と隣接して、上下方向に沿って配置される後処理シャッターガイドレール365に沿って摺動することができる。後処理シャッターガイドローラ3613と後処理シャッターガイドレール365の作用により、後処理シャッター遮蔽部361が後処理開口360から離脱しないように、後処理シャッター遮蔽部361の昇降がガイドされることができる。図示されているように、後処理シャッターガイドレール365は、後処理開口360の左右側に一つずつ配置されることができ、後処理シャッターガイドローラ3613は、後処理シャッター遮蔽板3611の上下方向および左右方向のコーナに一つずつ4個が配置されることができるが、その個数と配置がこれに制限されない。
【0109】
後処理シャッターの上部ハウジング362は、後処理シャッターの下部ハウジング363に分離可能に結合することができる。後処理シャッターの上部ハウジング362を、図25のように、後処理シャッターの下部ハウジング363から分離した後、図26のように、後処理シャッター遮蔽部361を上側に移動させて、後処理シャッターの下部ハウジング363から後処理シャッター遮蔽部361を離脱させることができる。整備が完了した後には、下方に沿って、後処理シャッター遮蔽部361を後処理シャッターの下部ハウジング363に挿入し、後処理シャッターの上部ハウジング362を後処理シャッターの下部ハウジング363に結合することができる。後処理シャッター36が、このような分離可能な構造を有することで、後処理シャッター遮蔽部361と後処理シャッターの上部ハウジング362の管理が容易に行われることができる。
【0110】
【0111】
回転手段24と固定手段26
【0112】
図27は、本発明の一実施形態による固定手段26によって台車Cが固定される前の回転手段24と台車Cの状態を示す斜視図である。図28は、図27の状態を前方に沿って見た図である。
【0113】
図面を参照すると、本発明の一実施形態による台車処理システム1の台車処理モジュールは、回転手段24と固定手段26を含むことができる。本発明の一実施形態では、台車処理モジュールが、中間モジュール20であることができ、ここで、台車Cの前処理のためのモジュールは、前処理モジュール10、台車Cの後処理のためのモジュールは、後処理モジュール30、台車処理モジュールの処理本体は、中間本体21であることができる。以下では、中間モジュール20が台車処理モジュールであると説明する。
【0114】
固定手段26は、中間本体21の内側に進入した台車Cを固定するように設けられる。回転手段24は、固定手段26により固定された台車Cを前後方向を軸として、中間本体21に対して相対的に回転させるように設けられる。すなわち、台車処理システム1内で台車Cが進む方向と、回転手段24によって台車Cが回転する軸方向が一致することができる。回転手段24による回転時に、台車Cの離脱や台車C内の製品の離脱が発生しないように、固定手段26が、台車Cを回転手段24に対して固定する役割をする。
【0115】
回転手段24は、回転フレーム241を含むことができる。回転フレーム241は、台車Cが進入するように設けられる空間である回転空間を内部に有するフレームである。回転フレーム241の外観は、円筒状に形成されることができるが、全体が円筒の形状を有する必要はなく、台車Cが挿入されることができる開口を中心に配置し、前後方向に沿って離隔して配置される複数の円板状部材と、これを前後方向に沿って連結する複数の連結リブを回転フレーム241が含み、円筒の骨組みのような形態を有することができる。前処理モジュール10の前処理支持フレーム141と後処理モジュール30の後処理支持フレーム341は、回転フレーム241と類似する形状を有することができる。
【0116】
連結リブは、円板状部材の開口と隣接して配置されることができる。連結リブの内側に、移送補助ローラ243が回転可能に結合することができる。円板状部材の開口と隣接して、台車Cの移送部材である中間移送部材242が配置されることができ、中間移送部材242による台車Cの移送を移送補助ローラ243が補助することができる。複数の移送補助ローラ243は、自由に回転可能に配置されることができる。移送補助ローラ243は、円板状部材の開口の上側、下側、左側、右側のうち少なくとも一つに配置されることができる。移送補助ローラ243と類似する構成を、前処理支持手段14と後処理支持手段34が有することができる。
【0117】
図29は、本発明の一実施形態による固定手段26によって台車Cが固定された状態を示す斜視図である。図30は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の固定手段26の斜視図である。
【0118】
固定手段26は、固定作動部262と、固定作動部262を作動させるための固定駆動部261を含むことができる。固定作動部262と固定駆動部261は、互いに離隔するか互いに接触することができる。固定作動部262は、回転手段24に結合して、回転手段24の回転に伴いともに回転するが、固定駆動部261は、中間本体21に結合して、回転手段24の回転に影響を受けないことができる。固定駆動部261が固定作動部262を作動させる時には、固定作動部262と接触し、固定駆動部261が固定作動部262の状態を変化させず、回転手段24による台車Cの回転が行われる時には、固定駆動部261と固定作動部262が互いに離隔することができる。
【0119】
固定作動部262は、固定状態と解除状態のいずれか一つに選択的に置かれる。固定状態で、固定作動部262は、固定駆動部261によって変形することによって、中間本体21の内側に進入した台車Cを加圧して、回転手段24との間に狭持して固定する。解除状態で、固定作動部262は、台車Cから離脱して台車Cが前後方向に沿って移動し、回転手段24から離脱することができるようにする。
【0120】
固定駆動部261は、固定作動部262に離脱可能に接触して、固定作動部262の状態を遷移するように設けられる。すなわち、固定駆動部261の作動により、固定作動部262は、固定状態から解除状態に遷移するか、解除状態から固定状態に遷移することができる。
【0121】
本発明の一実施形態による固定作動部262は、リンク構造を有することができる。具体的には、固定作動部262は、四節リンク2622、トグルリンク2624および加圧板2621を含むことができる。四節リンク2622は、菱形の形態で、4個のリンクが結合して形成される部分であり、回転フレーム241に結合して、回転フレーム241に対して相対的な動きを有していない固定部材2623に結合することができる。四節リンク2622の上端が、固定駆動部261が含むリンク作動部材によって下方に加圧される場合、四節リンク2622の上下端の間隔が縮まり、左右端の間隔が広くなる。四節リンク2622の上下端の間隔が狭くなった状態で、固定駆動部261によって四節リンク2622の上端がまた下方に加圧される場合、四節リンク2622の上下端の間隔が回復して左右端の間隔が縮まる。このような回復動作が可能になるように、四節リンク2622内には、各リンクを連結するバネのような弾性部材と、各リンクの係止構造が配置されることができる。
【0122】
トグルリンク2624は、四節リンク2622の動作に応じて回転するように、四節リンク2622の左右端に連結される。トグルリンク2624は、四節リンク2622の左右端の間隔が広くなる時に、トグルリンク2624の下端に連結された加圧板2621を下方に押し出し、その状態で固定されるトグルクランプのようなトグル動作を実施するように構成される。四節リンク2622の左右端の間隔が縮まる時に、加圧板2621は、上方に移動する。
【0123】
加圧板2621は、台車Cを下方に加圧する板であり、固定状態で下降して台車Cを加圧し、解除状態で上昇して台車Cから離脱する。加圧板2621は、回転手段24に対して台車Cを加圧する。回転手段24の内側面に台車Cが載置された状態で、加圧板2621の加圧が行われて、加圧板2621と回転手段24の内側面との間に台車Cが狭持されて固定されることができる。
【0124】
固定駆動部261が含むリンク作動部材は、上下方向の動きが可能なエアシリンダであることができるが、昇降によりリンク構造を加圧することができる装置であれば、リンク作動部材としての使用が可能である。
【0125】
本発明の一実施形態では、四節リンク2622が左右方向に沿って拡張または収縮することができると説明しているが、四節リンク2622は、前後方向に沿って拡張または収縮するように配置されてもよい。
【0126】
図31は、本発明の一実施形態による固定手段26によって台車Cが固定された状態で回転する状況を図示した斜視図である。図32は、図31の状態を前方に沿って見た図である。図33は、本発明の一実施形態による台車処理システム1の回転駆動部244を図示した図である。
【0127】
回転手段24は、回転フレーム241の回転のために回転フレーム241に結合するピンホイール245を含むことができる。ピンホイール245は、複数のピンがホイールの周方向に沿って離隔して配置される方式で形成されることができる。図27および図31には、ピンが全て図示されているものではなく、図33でピンとホイールの構造を確認することができる。ピンホイール245のホイールは、回転フレーム241の円板状部材から前後方向に離隔して配置され、連結リブによって円板状部材と連結されることができる。したがって、ピンホイール245の中心を介して台車Cが通過することができる。複数のピンがホイールに前後方向を軸方向として回転可能に結合することができる。したがって、スプロケット2441によってピンに強すぎる力が加えられることが防止され、ピンとスプロケット2441の破損や摩耗を防止することができる。
【0128】
回転手段24は、回転駆動部244を含むことができる。回転駆動部244は、回転フレーム241を前後方向を軸方向として、中間本体21に対して相対的に回転させる。回転駆動部244は、突出本体217の内部に収容されることができる。
【0129】
回転駆動部244は、回転に伴いピンホイール245を回転させるように、ピンホイール245に噛み合い、前後方向を軸方向として回転するスプロケット2441を含むことができる。スプロケット2441は、ピンホイール245の外側に配置されることができる。回転駆動部244は、スプロケット2441に回転のための駆動力を伝達する回転駆動電動機2442を含むことができる。回転駆動電動機2442は、モータ、アクチュエータなどのように、電力の伝達を受けて駆動力を生成する装置であることができる。
【0130】
スプロケット2441の歯形において、各歯間の空間は、ピンホイール245のピンが占める空間よりも大きく、余裕をもって形成されることができる。したがって、装置の膨張などによってスプロケット2441とピンホイール245の偏差が発生しても、スプロケット2441とピンホイール245が噛み合った状態を維持するようにすることができる。
【0131】
以上、本発明の実施形態を構成するすべての構成要素が一つに結合するか、結合して動作すると説明しているとして、本発明が必ずしもこのような実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的の範囲内であれば、そのすべての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、以上で記載した「含む」、「構成する」または「有する」などの用語は、特に反対意味の記載がない限り、当該構成要素が内在し得ることを意味し、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得るものと解釈すべきである。技術的もしくは科学的な用語を含むすべての用語は、他に定義されない限り、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味がある。辞書に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈すべきであり、本発明で明白に定義しない限り、理想的もしくは過剰に形式的な意味に解釈されない。
【0132】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正および変形が可能である。したがって、本発明に開示されている実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであって、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈すべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
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図19
図20
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図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【手続補正書】
【提出日】2024-03-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明は、このような問題を解決するために導き出されたものであり、台車方式を用いるとともに、迅速且つ均一な処理が可能な台車処理モジュールを提供する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【国際調査報告】