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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】空間整備アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F24F 8/10 20210101AFI20240822BHJP
   F24F 8/22 20210101ALI20240822BHJP
【FI】
F24F8/10
F24F8/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510260
(86)(22)【出願日】2022-08-18
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 EP2022073132
(87)【国際公開番号】W WO2023021164
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】2111842.7
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524062032
【氏名又は名称】ラーマン,サジドゥール
【氏名又は名称原語表記】RAHMAN,Sajidur
(74)【代理人】
【識別番号】100134636
【弁理士】
【氏名又は名称】金高 寿裕
(74)【代理人】
【識別番号】100114904
【弁理士】
【氏名又は名称】小磯 貴子
(72)【発明者】
【氏名】ラーマン,サジドゥール
(57)【要約】
建物内の空間のための空間整備アセンブリであって、筐体と、筐体内部の少なくとも一つのセンサであって、空間内の空気の質の値を監視するためのセンサと、筐体内部の少なくとも一つの空間整備装置であって、空間内の空気の質の値を変更するための空間整備装置と、少なくとも一つのセンサから値を受け取り、出力を提供する、および/または、少なくとも一つの空間整備装置を制御して値を変更するよう構成した制御手段と、を備え、使用中、空間整備アセンブリは、監視値を一以上の所定の値と比較し、出力を提供してユーザに警告する、および/または空間整備装置を制御して監視値を変更して所定の値と一致させるよう構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物内の空間のための空間整備アセンブリであって、
筐体と、
前記筐体内部の少なくとも一つのセンサであって、前記空間内の空気の質の値を監視するためのセンサと、
前記筐体内部の少なくとも一つの空間整備装置であって、前記空間内の空気の質の値を変更するための空間整備装置と、
前記少なくとも一つのセンサから監視値を受け取り、前記少なくとも一つの空間整備装置を制御するよう構成した制御手段と、を備え、
使用中、前記空間整備アセンブリは、空気品質の監視値を一以上の所定の値と比較し、監視値の変化をユーザに警告するための出力を提供し、前記少なくとも一つの空間整備装置を制御して、前記監視値を変更して前記所定の値と一致させるよう構成する、空間整備アセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも一つのセンサが、二酸化炭素センサ、近接センサ、揮発性有機化合物センサ、光レベルセンサ、騒音レベルセンサ、煙探知器、温度センサ、湿度センサ、フィルタ状態センサのうちの一以上を備える、請求項1に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも一つの空間整備装置が、空気抽出手段、空気濾過手段、空気処理手段、音響手段、加熱手段、冷却手段のうちの一以上を備える、請求項1に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項4】
前記出力が視覚的警報および/または聴覚的警報を備える、請求項1、2または3に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項5】
前記出力は、操作インターフェースに無線で送信される、請求項4に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項6】
前記操作インターフェースがスマートフォンまたはタブレットを備える、請求項5に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項7】
前記操作インターフェースは、前記所定の値を変更するように操作可能である、先行する請求項のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項8】
前記筐体が前面パネルを備える、先行する請求項のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項9】
前記前面パネルには、スピーカ、照明手段、紫外線照明手段、マイクのうちの一以上が組み込まれる、請求項8に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項10】
前記前面パネルには、前記少なくとも一つのセンサが組み込まれる、請求項8に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項11】
前記筐体が複数の区画を備える、先行する請求項のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項12】
前記複数の区画のそれぞれが、特定の空間整備装置を収容するよう構成する、請求項11に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項13】
前記各区画が電源に動作可能に接続される、請求項11および12に記載の空間整備アセンブリ。
【請求項14】
前記筐体には、空気流通のための複数の孔が組み込まれる、先行する請求項のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項15】
前記空間整備アセンブリには、塵埃および/または破片の侵入を防止するための後部カバーが組み込まれる、先行する請求項のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項16】
前記空間整備アセンブリは、監視値を一以上の所定の値と比較し続け、リアルタイムの出力を提供してユーザに警告し、および/または前記空間整備装置を制御して、前記監視値を変更して前記所定の値と一致させるよう構成する、先行する請求項のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項17】
前記空間整備アセンブリは、所定の時間または所定の時間間隔で、監視値を一以上の所定の値と断続的に比較するよう構成する、請求項1から15のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項18】
前記空間整備アセンブリは、前記筐体の一方側がアクセスのために回転可能に降下できるように、天井枠状アセンブリにヒンジによって取り付けられる、先行する請求項のいずれかに記載の空間整備アセンブリ。
【請求項19】
添付図面を参照して本明細書に実質的に記載の空間整備アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、空間整備アセンブリの分野に関し、特に、商業用および住宅用の建物内で使用するための高機能空間整備アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
建物内の空間の整備を行い、建物環境内の空気を調整することは、その環境内で過ごす人々の健康と快適さにとって非常に重要である。多くのシステムや装置を頻繁に使用して、空間の整備および空間内の空気を調整するが、その目的は、許容可能な空気の質と、快適な環境を提供することである。通常、これらの多くのシステムや装置すべてに対応してこれらを提供するために必要なインフラには、以下のような課題が起こり得る。第一に、建物を整備する技術者が、空間を分析し、その容量を見積もり、その空間に適した整備設備を提供するよう設計を行う必要がある。第二に、専門の機械請負業者や供給元により、順守すべき規定や検査項目に従って、その空間内にさまざまな整備設備を設置しなければならない。第三に、その空間を使用するユーザは、空間を整備するためのシステムや装置を制御し、使用中に必要なレベルの空気の質と快適さを維持する必要がある。装置やシステムを監視および維持し、フィルタ等の部品を交換する必要がある。最後に、空間の用途を変更する場合、その空間に別のシステムを設置できるように、設置済みのシステムや装置をすべて撤去および処分しなければならない。これら整備インフラの既存のライフサイクルには多くの問題がある。
【0003】
最初の課題は、既存のインフラや建物環境に適合するシステムを提供することである。2つとして同じ環境はなく、空間内のユーザの要件も大きく異なることがある。利用できる機器の性質が固定であるため、ある程度の妥協が必要である。既存のシステムは、既存のすべてのインフラに適合するようには再構成できない。選択したシステムの設置にはかなりの時間を要し、通常、空間を空にしておくことが必要で、設置処理中の騒音は言うまでもなく、空間内に埃や残骸が大量に発生する可能性がある。
【0004】
通常、吊り天井の裏側の天井スペースは、さまざまな装置、ダクト、電線、その他の用具一式により乱雑になりがちである。これら用具はすべて、空間を整備し、空間に十分な質の空気を供給して、ユーザに快適さを提供することを目的としている。しかし、こうしたシステムの中には、空気の流れを不十分にするものもあり、空間内によどんだ空気の滞留ができることが多い。ユーザによる制御はある程度制限され、ユーザは空気の質の出力を変えるために装置に変更を加える必要があるかどうかについて推測する。これらのシステムは、先を見越したシステムではなく、ほとんどが問題が起きてから対応するシステムである。空気の質の低下に対する警告など、ユーザが反応を起こせるようなフィードバックがユーザに提供されることはあまりない。
【0005】
現代の建物の多くは、エアコンなどの空間整備する装置の設計、設置、制御が、一以上の暖房換気空調(HVAC)システムに統合されている。これにより、複数の装置によって引き起こされる混乱を改善しやすくなる。ただし、リアルタイムのフィードバックに基づいて、このようなシステムを直感的に制御できるものはほとんどない。システムはすべて通常、ユーザの入力を必要とする。
【0006】
建物内の既存の空間整備システムおよび装置はさらに、気候変動への影響に関して重大な問題を引き起こしている。建築物の二酸化炭素排出量、つまり建築物から排出される炭素は、その建築、使用、廃棄を経ると、英国における炭素排出の約40%を占めると考えられている。企業はカーボンニュートラルに取り組んでいるが、これを支援するための解決策はほとんど市場に出回っていない。これらの建物は日々かなりの量のエネルギーを浪費している。多くの政府が2050年までにカーボンニュートラルを実現することに取り組んでおり、そのために多くの企業が2030年までにカーボンニュートラルの達成を約束している。ただし、現在の解決策、製品、規制は目標の達成には程遠い。
【0007】
既存の空間整備システムおよび装置に関する主な問題の一つは、ハードウェア、ソフトウェア、さまざまな整備設備の供給者、その空間のユーザ、および保守専門家間のコミュニケーションが欠如していることである。このようにコミュニケーションが欠如している結果、不必要な製品の過剰販売、設置作業の質の低下、必要以上のエネルギー需要とエネルギー浪費につながることが多い。
【0008】
スタッフの定着率もまた、事業の収益性を左右する。事業経費の90%にも及ぶ経費が従業員に関わる経費である。にもかかわらず、ほとんどの企業は従業員の経験を改善するような十分な時間と資金を投資していない。研究によると、健康的で適切に設計された職場環境であれば、そこにいる人の気分を高めることがわかっている。二酸化炭素の蓄積はこの良い例である。二酸化炭素の蓄積により、精神的な注意力が低下し、ユーザはだるく感じるようになる。それでも、一般的なシステムには二酸化炭素を検出する手段がなく、空間から二酸化炭素の一部を除去する技術も整っていない。直感的に整備された空気の空間が、ユーザの快適さの鍵となる。
【0009】
空気の質の管理も、ほとんど忘れられている要素である。一般的な制御システムはやや限定的であり、おそらく空間内の温度を変化させる程度のものである。多くの場合、制御が使用されることはほとんどなく、事前に設定された設定がそのまま残され、場合によっては季節によって変更される。または、ユーザが暑すぎると感じるとき等に冷風装置のスイッチを入れて空間を冷やすなど、後追い的に使用する。提供される機器は、使用効率が悪く、効果的でない。
【0010】
さらに問題となるのは、ほとんどの設備が特注であり、特定の建物や部屋に特化していることである。移転や拡張などによってその部屋の用途が変更されても、通常、設置されている装置を移動させることはできない。これらの装置は、最終的に廃棄物として埋め立て地に捨てられてしまうことが多い。
【0011】
空間整備の直感的なシステムが必要であり、その空間内の空気の流れを改善し、層流を提供してよどんだ空気の滞留を防ぐ必要がある。あらゆる空間の変化するニーズに合わせて設置および再構成でき、空間同士で移動および再配置できる直感的な空間整備装置(arrangement)を提供する必要がある。これらの空調機器を制御し、空間内の整備要件と空気の質が常に確実に満たされるようにするには、直観的でリアルタイムのフィードバックループが必要である。建物内の空調システムによる不必要なエネルギーの浪費を防ぎ、二酸化炭素排出量を削減する必要がある。
【0012】
従来技術によれば、さまざまな方法でこれらのニーズに対処しようとする多くの装置が示されている。
【0013】
CN 205 245 441(Shenzhen Xi’Ao Ind Co Ltd)は、照明、換気、空気浄化手段を備えた吊り天井システムを開示している。このユニットには、少なくとも一つのセンサ、照明装置、二つの通気口に加えて、濾過手段とカーボンフィルタスクリーンとが組み込まれている。このシステムは、環境内の空気の質を改善するための、オールインワン空調システムのためのものである。
【0014】
US 10 310 464(Phorena Inc)は、埋め込み型照明筐体用のスマート機器のキットを開示している。このキットは、壁または天井に取り付けた照明アセンブリの内側に嵌め込むスマート機器とセンサとを備え、複数のモジュール式の交換可能なスマート機器とセンサ用のハブとしてこのキットを後付けすることができる。これらのスマート機器とセンサとは、無線等で相互に接続されたハードウェアとソフトウェアによって制御される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
これらの従来技術は、空間に供給する整備設備を組み合わせて、その空間内の空気の質を改善するという問題に取り組みながら、空間のユーザによるこれらの整備設備の直観的な制御も組み込んでいるように見えるが、依然として、システムの変更ひいては空間内の調整を行うにはユーザの入力が必要である。これらの従来技術はさらに、空間の整備を提供するために既存のキットおよび既存の装置を後付けすることに関する問題に対処することを目的としているが、空間内でのこれらの装置の設置および保守を容易にすることはできず、また、必要に応じて装置を別の空間へと再配置することもできない。また、吊り天井の裏側が不必要に散らかるのを防ぐため、モジュール式であって、装置のプラグを差し込んで使用する(プラグアンドプレイの)システムを提供することを目指しているが、システムで使用できる装置のサイズや、数または種類には制限がある。これらの従来技術は、気候変動の問題や、エネルギーの浪費と炭素排出の追跡と防止について考慮していない。
【0016】
本発明の好ましい実施形態は、空気空間用のモジュール式空間整備アセンブリを提供することを目的とし、再構成可能な空間整備部品を容易に設置、再構成、制御、維持、および再配置することができ、モジュール式空間整備アセンブリが、空間内の所定の設定値と空気品質の目標値を達成するように感知および応答する。本発明の好ましい実施形態はさらに、空間全体にわたって空気の質の所定の値を提供する空間整備アセンブリを提供することを目的とする。本発明の好ましい実施形態はさらに、直観的な制御および感知手段を通じて、空調システムのエネルギー浪費を最小限に抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一態様によれば、建物内の空間のための空間整備アセンブリが提供され、空間整備アセンブリは、筐体と、筐体内部の少なくとも一つのセンサであって、空間内の空気の質の値を監視するためのセンサと、筐体内部の少なくとも一つの空間整備装置であって、空間内の空気の質の値を変更するための空間整備装置と、少なくとも一つのセンサから値を受け取り、出力を提供する、および/または、少なくとも一つの空間整備装置を制御して値を変更するよう構成した制御手段と、を備え、使用中、空間整備アセンブリは、監視値を一以上の所定の値と比較し、出力を提供してユーザに警告する、および/または空間整備装置を制御して監視値を変更して所定の値と一致させるよう構成する。
【0018】
少なくとも一つのセンサが、二酸化炭素センサ、近接センサ、揮発性有機化合物センサ、光レベルセンサ、騒音レベルセンサ、煙探知器、温度センサ、湿度センサ、フィルタ状態センサのうちの一以上を備えてもよい。
【0019】
少なくとも一つの空間整備装置が、空気抽出手段、空気濾過手段、空気処理手段、音響手段、加熱手段、冷却手段のうちの一以上を備えてもよい。
【0020】
出力が視覚的警報および/または聴覚的警報を備えてもよい。
【0021】
出力は、操作インターフェースに無線で送信されることが好ましい。
【0022】
操作インターフェースがスマートフォンまたはタブレットを備えてもよい。
【0023】
操作インターフェースは、所定の値を変更するように操作可能であってもよい。
【0024】
筐体が前面パネルを備えることが好ましい。
【0025】
前面パネルには、スピーカ、照明手段、紫外線照明手段、マイクのうちの一以上が組み込まれてもよい。
【0026】
前面パネルには、少なくとも一つのセンサが組み込まれてもよい。
【0027】
筐体が複数の区画を備えることが好ましい。
【0028】
複数の区画のそれぞれが、特定の空間整備装置を収容するよう構成してもよい。
【0029】
各区画が電源に動作可能に接続されてもよい。
【0030】
筐体には、空気流通のための複数の孔が組み込まれることが好ましい。
【0031】
空間整備アセンブリには、塵埃および/または破片の侵入を防止するための後部カバーが組み込まれてもよい。
【0032】
空間整備アセンブリは、監視値を一以上の所定の値と比較し続け、リアルタイムの出力を提供してユーザに警告し、および/または空間整備装置を制御して、監視値を変更して所定の値と一致させるよう構成してもよい。
【0033】
空間整備アセンブリは、所定の時間または所定の時間間隔で、監視値を一以上の所定の値と断続的に比較するよう構成してもよい。
【0034】
空間整備アセンブリは、筐体の一方側がアクセスのために回転可能に降下できるように、天井枠状アセンブリにヒンジによって取り付けられることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本発明をよりよく理解するために、また各実施形態がどのように実施されるかを示すために、例として添付の以下の図面を参照する。
図1】空間整備アセンブリの一実施形態を示す図であって、前面パネルを備える筐体およびパネル内での空間整備装置用コンセントの可能な配置の一つを示す図である。
図2】整備対象の空間上方の吊り天井フレーム内に設置した図1の空間整備アセンブリを示す図であり、空間整備アセンブリによって空間内に生成される層流空気流を示す図である。
図3A】カバーを取り外した図1の空間整備アセンブリの筐体内部の一構成を示す図である。
図3B図3Aの空間整備アセンブリの筐体内部の構成を示す図であって、空気分配層の一実施形態を示す図である。
図4】空間整備アセンブリの後部カバーの一実施形態を示す図である。
図5図1の空間整備アセンブリを下側からつまり後部カバーから見た分解図であり、空間整備装置を動作可能に接続できる区画の一構成を示す図である。
図6図1の空間整備アセンブリを前面パネル側から見た分解図であり、空間整備装置を支持する各層を示す図である。
図7】空間整備アセンブリの前面パネルと筐体とを通る空気の流れを示す図であり、空気が照明凹部を通して取り込まれ、上方の天井空間から供給され、調整されて筐体の孔を通して押し出される様子を示す図である。
図8A】空気分配層の一実施形態を示す図である。
図8B】空気分配層の一実施形態を示す図であって、図8Bは、この空気分配層を通る空気の流れを示す図である。
図9】筐体内で動作可能に接続された空間整備装置の一構成を示す図である。
図10図9の空間整備装置の平面図である。
図11】空間整備アセンブリを空間上方の所定位置に吊り下げるための枠状部品からなる枠状アセンブリの一実施形態を示す図であって、部品単一、4つの枠状部品の配置、既存のヘッドトラックと位置合わせした4つの枠状部品、および空間整備アセンブリ内の空間整備装置にアクセスするためのヒンジ付きアクセス手段の一実施形態を示す図である。
図12】ヒンジ付きアクセス手段の一実施形態をクローズアップした図であり、ユーザが保守のために空間整備アセンブリを下降させた様子を示す図である。
図13】空間整備アセンブリを遠隔操作するためのリモコンであって、壁に取り付けたリモコンの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図中、同様の参照番号は同様のまたは対応する部品を示す。
【0037】
以下に記載し、および/または図面に示したさまざまな特徴は好ましいものであるが、必須ではないことを理解されたい。記載したおよび/または図示した特徴の組み合わせは、唯一可能な組み合わせとはみなされない。特段の記載がない限り、個々の特徴は、それが実用的であれば、省略したり、変化させたり、異なる組み合わせで組み合わせてもよい。
【0038】
図1は、筐体2を備える空間整備アセンブリ1の可能な一実施形態を示す図である。筐体2は、枠状部材および前面パネル10で構成されており、前面パネル10は、空間整備アセンブリ1が整備を行う空間に面している。前面パネル10には、照明手段3が組み込まれている。前面パネル10がさらに、空間に音声を伝えるために、一以上のスピーカ5を所定の位置で支持する手段を備えてもよい。前面パネル10には、空間内から音声信号を拾うための一以上のマイク9を組み込んでもよい。前面パネル10にはさらに、空間内のさまざまな状態を感知するための複数のセンサ6を組み込んでもよい。図示した実施形態では、空間整備アセンブリは、照明手段3の照明凹部を通して空間から空気を取り込むための空気抽出手段を備える。筐体の2の枠状部材すなわち壁は、空気分配手段としての複数の孔7を備える。
【0039】
前面パネル10は、空間整備アセンブリ1の通常最も消耗する部品の交換を容易にする、交換可能な仕上げ面(facing)を備えてもよい。前面パネル10には、さまざまな環境に対応できるよう、さまざまな色や素材を使用することができる。前面パネル10の素材は、標準として音響的残響を最小化する性質を有していてもよい。前面パネル10の仕上げが織物材料である場合、マイクやスピーカをこの層の後ろに内蔵してもよい。筐体2は、プレス加工した鋼鉄の殻状部材(shell)または鋼鉄製のケースで構成する可能性が高い。筐体2によって、空間整備アセンブリ1が天井と同一平面上に、または(図示しない)壁に埋め込まれて壁の表面と同一面に位置できるようにしてもよい。
【0040】
空間整備アセンブリ1は、空間に対する整備設備システムを提供する単一のユニットを備え、この空間は、建物内の部屋、特に商業ビルであって、事務所の一ブロック等を含んでもよい。図2は、部屋の既存の天井14の下の短い距離に取り付けた、吊り天井11内で構成した場合の、空間整備アセンブリ1を示す図である。図示していないが、空間整備アセンブリ1は、部屋または空間の壁15内に組み込んでもよい。空間整備アセンブリ1は、空気流12を生成するが、空間13から空気を引き込み、ダクト、配管等を介して吊り天井11の後ろから空間に空気を供給し、要件に従ってこの空気流を調整し、必要に応じて、空気流を空間に供給する。空間整備アセンブリ1は、空間13のユーザが必要とする可能性のある整備作業のすべてに対応するような、各整備作業の単一ユニットを提供する。空間整備アセンブリ1は、空間13全体にわたって空気の層流12を促進して、よどんだ空気の領域を減らし、空間13全体にわたってユーザの要求を満たす質の高い空気を確保するよう配置する。
【0041】
空間整備アセンブリ1は、冷却および空気交換の効率を高めるために層流の空気流を提供する。このような空気流は、空気を均一に広げる複数の孔7によって提供される。層流気流は、気流の交差がないかまたは最小限に抑えられ、同じ速度で同じ方向に移動する空気として定義される。層流気流は初期では、抽出によって暖気を除去し、ユーザの上を通過する360度の空気供給により冷却効果をもたらす冷却方法として使用される。冷房需要の残りは、現在では少なくなっており、機械的に行うことができる。会議と会議の合間や空間の占有状態(occupancy)が変化するときなど、必要に応じて空間13に空気を流してもよい。
【0042】
図3Aおよび図3Bは、筐体2の一実施形態を示す図であり、図示しないさまざまな空間整備装置20を収容する筐体2の殻状部材によって形成される内部構造を示す。図3Bは、空間整備アセンブリ1に引き込まれ、整備され、そして空間整備アセンブリ1から排出される空気流の分布を支持するための空気分配層16の一実施形態を示す図である。
【0043】
図4は、空間整備アセンブリ1を構成する各空間整備装置20を全体的に収容し、塵や他の破片の侵入を防ぐための後部カバー17を備えた空間整備アセンブリ1を示す図である。
【0044】
図5および図6は、空間整備アセンブリ1の分解図であり、図5は後部カバー17の方向から見た図であり、図6は前面パネル10の方向から見た図である。一実施形態における空間整備アセンブリ1は、複数の空間整備装置20のプラグを差し込むことができるモジュール構成の各層を備える。したがって、一つの筐体2によって、指定された区画18内に任意の数のこれらの空間整備装置20を収容することができる。空間整備装置20は、これらの区画18内で効果的に「プラグを差し込んで使用(plug and play)」することができる。各区画18によって、空間整備装置20が、電源におよび機能するために必要なあらゆる設備に確実に動作可能に接続される。各区画18の配置により、空間整備装置20の最適なレイアウトも保証される。空間整備装置20は、照明手段、空気処理手段、空気抽出手段、空気移動手段、空気濾過手段を含んでよいが、これらに限定されない。後部カバー17は、図示しない一以上の空気入口を組み込んでもよい。
【0045】
空気分配層16のそばには、必要に応じて電気絶縁体19を備える区画層が位置し、空間整備装置20を収容する一方、空気流12を駆動するための一以上のファン21も組み込まれる。図7は、空気流12を示した図であって、空気流は、照明手段3の照明凹部24を通って吸い上げられ、ダクトや配管などを通して廃棄物として取り出される。空気は、少なくとも一つのフィルタを経由して空間整備アセンブリ1に入るダクトや配管を通って空間に供給され、そこで所定の要件に従って処理された後、筐体2の孔7を通って再分配される。図8Aおよび図8Bは、空気分配層16の詳細図である。空気はこの層内で循環および加速され、その後、孔7または出口通気口(図示せず)から押し出される。
【0046】
図9および図10は、機械層および電気層を構成する区画18内に構成した空間整備装置20の一実施形態を示す図である。この層に追加される、または指定の区画18にプラグが差し込まれる各空間整備装置20は、空間整備アセンブリ1によって整備する空間13の要件に従ってそれぞれ決定する。したがって、空間整備装置20は、選択肢のリストからの一以上、および一つの選択肢を一以上備えてもよい。これらの選択肢には、空間13に供給される空気を濾過するためのさまざまなフィルタ25が含まれる。選択肢としてさらに、空間を通過する空気を加熱するための加熱手段26、または空間を通過する空気を冷却するための冷却手段27を備えてもよい。機械層および電気層は、プレス鋼で形成した区画18を含むことが多く、これによって十分な強度と防火区画が得られる一方、必要に応じて空間整備装置20を容易に交換できるようになる。
【0047】
空間整備アセンブリ1には、複数のセンサ6のうちの一つとして二酸化炭素感知手段を組み込んでもよい。このセンサ6は、空間内の二酸化炭素のレベルが所定のレベルを超えたときを検出し、それに応じてユーザに警告する。さらにセンサ6が、近接センサ、揮発性有機化合物センサ(VOC)、光レベルセンサ、騒音レベルセンサ、煙検知器、温度センサ、湿度センサのうちの一以上を備えてもよい。
【0048】
各空間整備装置20の操作は、遠隔制御によるものであってもよく、また、空間整備アセンブリ1に組み込まれた複数の異なる感知手段またはセンサ6のうちの一つからの読み取り値に応じて直感的に行われてもよい。図10は、空気循環手段のための中央室29と、メッシュカバー30を備えた空気抽出手段8とを示す図である。さらにこの図には、データ処理および機械学習のためにサーバ32と並んで設置される制御手段31または遠隔制御手段から無線で信号を受信する手段の一実施形態も示されている。電力を必要とするすべての空間整備装置20に動作可能に接続するパワーパックまたは電源34と、空気流を処理するための添加剤を供給する空気処理手段35もある。PCB38により、空間整備アセンブリ1のこの層を構成する各部品を駆動するために必要な回路が提供される。
【0049】
空気は、空気入口36を通ってこの層に引き込まれ、チャンバ16内で循環し、一以上のフィルタ25によって濾過され、空気処理手段35によって添加剤が供給された後、空気出口37から排出される。空気処理手段35は、香料(fragrance)を備えてもよく、注入可能なエアスプレー(aerosols)によって空気流中に注入してもよい。空間整備アセンブリ1は、特定の時間に、または感知した特定の状態に応答して、特定の香料エアスプレーを放出するようにプログラムしてもよい。空気処理手段35は、空間13内の空気の病原菌を浄化するために空間13内のすべての表面に噴霧できる粒子状の抗菌添加剤を備えてもよい。空間13内のすべての病原菌および細菌は、空気処理手段35を組み合わせることによって除去可能である。例えば、一以上のフィルタ25を含む空気濾過手段4、照明手段3の一部としての紫外線照明、および病原体殺菌添加剤を添加すること等を組み合わせて除去することができる。
【0050】
図11は、室内または空間13の上の吊り天井11として空間整備アセンブリ1を支持するための枠状アセンブリ40の一配置を示す図である。枠状アセンブリ40のこの実施形態は、4つの同じ枠状部品39で構成され、各枠状部品が部屋の角部から広がって、それらの間に正方形の空間を残して空間整備アセンブリ1を支持するように構成する。枠状アセンブリ40は、既存のヘッドトラック41から広がってもよく、または枠状アセンブリ40を支持するためにヘッドトラック41を設置してもよい。空間整備アセンブリ1には、一方の側を下の部屋へと降下させるための便利な手段を備えてもよく、ヒンジ43を備えており、ユーザまたは保守要員がアセンブリに含まれる空間整備装置20にアクセスできるようにする。これには、フィルタ25の交換、装置の整備、システムが効率的に稼動しているかどうかのチェックなどが含まれる。フィルタ交換の警告は、ソフトウェアを通じてユーザに送られ、交換部品はメーカから自動的に送られるようにしてもよい。空間整備アセンブリ1が降下機能を備えているので、はしごの使用や高所での作業の危険が排除される。ヒンジ43により、アクセスするためのドアまたは空間整備アセンブリ1を、アクセスしやすいように必要に応じて任意の角度で回転させることができる。このヒンジ43により、ユーザに対して45度の角度で装置を支持してもよく、あるいは、はしごでアクセスする必要がないよう、設置またはエンジニアが保守を行うために天井に対して90度の角度で装置を支持してもよい。
【0051】
図12は、このように降下させる構成をより詳細に示す図であり、枠状アセンブリ40および/または筐体2には、アクセスのために降下させるロックを解除するためのキャッチまたはロック手段42が設けられている。一実施形態では、枠状アセンブリ40は、天井の充填材(infill)または吊り天井11を構造的に支持するように設計されている。空間整備アセンブリ1の枠状アセンブリ40とその延長部およびロック手段42とによって、枠状アセンブリ40を既存のパーティションシステムのほとんどの骨組に固定することができる。
【0052】
図13は、壁に取り付けた制御手段44の一実施形態を示す図であって、これにより空間整備アセンブリ1に遠隔制御を提供する。制御手段44は、空間をより快適に使用できるようユーザが設定を簡単に変更できるように、壁15の便利な位置に配置可能である。制御手段44には、室温などのフィードバック情報用のディスプレイ45、さまざまな設定にアクセスして変更するためのダイヤル46、および空間整備アセンブリ1と会話するための無線接続47を組み込んでもよい。制御手段44は、照明レベル、音量、および室温などの3つのパラメータを調整するために独立して回転する一以上の円形ディスクまたはダイヤル46を備えてもよい。中央の2桁のディスプレイ45には、現在調整されている特定のパラメータの読み取り値が表示される。制御手段44は360度回転することができるが、設定の調整を促すために任意の方向に例えば45度だけ回転することもできる。制御手段44は、ダイヤル47の運動または回転を通じてそれ自体の動力を生成してもよい。
【0053】
照明レベルの制御、したがって照明手段3の制御は、建築規制およびガイドラインにある程度規定されているが、照明または色の品質は網羅されていない。多くの規格によって、人間の24時間周期のリズムと最高のパフォーマンスを実現するための理想的な照明の種類と色が提案されている。空間整備アセンブリ1は、自動的に昼光を模倣し、夕方の光レベルおよび夜間の光レベルを模倣するように設定を徐々に変更して、ユーザの24時間周期サイクルを安定させて仕事、睡眠および気分を向上させることができる。空間内で作業し、空間整備アセンブリ1を利用するあらゆるユーザにとって人間的幸福の鍵は、90~100の演色評価数(CRI)の範囲に照明品質を維持することであると考えられる。空間整備アセンブリ1は、照明の品質をこの範囲内に維持するようにプログラムすることができる。
【0054】
制御手段44は、図示しないスマートフォンやタブレット装置を介することもできる。スマートフォンまたはタブレット用のダウンロード可能なアプリにより、空間整備アセンブリ1を完全に制御できると同時に、必要に応じてリアルタイムデータおよび履歴データにアクセス可能である。
【0055】
空間整備アセンブリ1を起動するソフトウェアは、ユーザの行動と機械学習とに基づいて、現行の業界ガイドラインと規格に基づく設計基準に照らして性能を最適化する。このソフトウェアは、各種センサ6からデータを取得して保存する。性能と人間の健康に関するデータ集が利用および分析され、ユーザ向けにレポートが作成される。さらにユーザには、健康的なワーク・ライフ・バランスのための健康増進のヒントも提供される。
【0056】
センサ6は、室内空気品質(IAQ)の測定値を生成してもよい。IAQが所定のレベルを下回ると、ユーザまたは保守の専門家に警報が送信され、対処が必要な外部問題がある可能性があることが通知される。その間、空間整備アセンブリ1が性能を自動的に調整して、空気の質を所望のまたは事前にプログラムされたレベルに戻してもよい。
【0057】
ソフトウェアには、新規ユーザ用の事前設定を組み込んでもよく、空間整備アセンブリ1の設定および操作についてのガイダンスが提供される。例えば、一人の居住者が空間13を使用し、その居住者が女性である場合、現在の研究では、女性は男性よりも2℃高い空間13を好むことが示唆されている。したがって、女性の居住者用の事前設定にはこの設定が組み込まれる。
【0058】
アプリなどを通じてソフトウェアには、個人向けの操作、データ集とデータ解釈、カーボンオフセットデータが組み込まれていてもよい。このソフトウェアは、炭素使用量を計算し、どのように改善すれば影響を少なくできるかを教えてくれ、将来の分析のためのデータが得られる。
【0059】
空間整備アセンブリ1は、空気を浄化または清浄にするように構成されているが、さらに、オフィス、ホテルの部屋、または他の密閉された部屋などの閉鎖環境内でユーザが必要とする可能性のあるすべての必要な整備作業を提供するようにも構成されている。
【0060】
空間整備アセンブリ1は、炭素ろ過や空気由来の細菌除去などの(ただしこれらには限定されない)高度な空気処理整備を提供する一方で、イオン化による空気の改善、ドアおよび/または窓の施錠、火災警報器の作動、照明、ユーザのスマートフォンやその他のデバイスを介した外部との無線通信手段などの付加的な整備も提供する。空間整備アセンブリ1は、空間を効果的に整備し、その空間内で必要とされるさまざまなすべての整備設備を提供する。空間整備アセンブリ1は、すべての整備設備を一つのコンパクトな空間内で組み合わせる。
【0061】
空気処理量は建築基準を満たすかそれを超えるものであり、つまり、室内の空気が最終的に望ましい状態に達することを保証し、その時点で空間整備アセンブリ1の速度を落とし、ダンパーを閉じることによって外部からの濾過空気の流入を停止し、室内の空気を再循環させるだけにする。
【0062】
空間整備アセンブリ1は、空間内の空気を除湿するための除湿機能を提供するように構成してもよい。除湿器モジュール(図示せず)は、空間整備アセンブリ1の各層に接続され、上述の装置を駆動し、空気中の湿度または水分を除去することによって空間を整備するための電力を供給されてもよく、それによってユーザを快適にしやすくする。
【0063】
空間整備アセンブリ1には、空気空間内の空気をファンによって可能な限り迅速かつ便利に流す(フラッシュする)ことができるように、ファンを全速力まで加速できるフラッシュモードを組み込んでもよい。空間整備アセンブリはさらに、ファンや空気空間への最適化された空気の供給を停止するための緊急遮断手段をも備えてもよく、火災が発生した場合に、新鮮な空気の形で装置から火災の燃料となるものを提供するのを防ぐ。図示されていないが、この緊急遮断手段を作動させるためのトリガーを煙感知器によって提供してもよい。
【0064】
さらに、火災または煙が検出された場合、建物内のすべてのユーザまたは指定された緊急連絡先に警報が自動的に送信され、火災の存在を警告し、その空間内のすべての人員に避難が必要であることを確実に知らせるようにしてもよい。
【0065】
空間整備アセンブリ1には、空気の供給を室内のみから空間の外部からのみに装置が切り替える能力を有するよう、機能を組み込んでもよい。
【0066】
空間整備アセンブリ1は、空気空間内の空気を入れ替えることに長けている。一実施形態において、空間整備アセンブリ1によって処理され、ダクト内に含まれる空気は加圧されている。この加圧は、ダクト内に含まれる空気の体積に比べて体積が小さい複数の穴に空気を通過させることによって発生させる。これにより、処理された空気が空間全体を満たすよう移動させる。加速された空気は、空間整備アセンブリ1が整備している空間のさらに奥まで到達することができる。
【0067】
本明細書において、動詞「備える」は、非排他的な包含を意味する通常の辞書の意味を有する。つまり、一以上の特徴を含むために「備える」という語(またはその派生語のいずれか)を使用した場合も、さらなる機能も含める可能性を排除するものではない。「好ましい」という言葉(またはその派生語)は、好ましいが必須ではない一以上の特徴を示す。
【0068】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示される特徴のすべてまたはいずれか、および/またはそのように開示される方法またはプロセスの工程のすべてまたはいずれかは、そのような特徴および/またはステップの少なくとも一部が相互に排他的である組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせてもよい。
【0069】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示される各特徴は、特に明記しない限り、同じ、同等、または同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。したがって、特に明記しない限り、開示される各特徴は、一連の同等または類似の特徴の一般的な一例にすぎない。
【0070】
本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書および図面を含む)に開示される特徴の任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせ、またはそのように開示される任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせに及ぶ。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】