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特表2024-531390IL-4および/またはIL-13RNAを含むmRNAワクチンおよびその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】IL-4および/またはIL-13RNAを含むmRNAワクチンおよびその使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/19 20060101AFI20240822BHJP
   C12N 15/12 20060101ALI20240822BHJP
   C12N 15/24 20060101ALI20240822BHJP
   C12N 15/31 20060101ALI20240822BHJP
   C12N 15/88 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 11/02 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 11/04 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20240822BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
C12N15/19 ZNA
C12N15/12
C12N15/24
C12N15/31
C12N15/88 Z
A61P29/00
A61P11/06
A61P37/08
A61P11/02
A61P27/02
A61P1/04
A61P17/00
A61P17/04
A61P11/00
A61P11/04
A61P37/06
A61P37/02
A61P1/16
A61P35/00
A61P43/00 105
A61P31/20
A61P31/14
A61P35/02
A61P3/04
A61K48/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510340
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 EP2022073222
(87)【国際公開番号】W WO2023021195
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】21306131.0
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】63/235,351
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513140880
【氏名又は名称】ネオヴァクス
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ドルーエ,ベアトリス
(72)【発明者】
【氏名】デリン,オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ファンジェ,ベルナール
(72)【発明者】
【氏名】ゴティエ,フローリアン
(72)【発明者】
【氏名】セラ,ヴィンセント
【テーマコード(参考)】
4C084
【Fターム(参考)】
4C084AA13
4C084MA17
4C084MA24
4C084MA28
4C084MA31
4C084MA60
4C084MA66
4C084NA14
4C084ZA331
4C084ZA332
4C084ZA341
4C084ZA342
4C084ZA591
4C084ZA592
4C084ZA621
4C084ZA622
4C084ZA681
4C084ZA682
4C084ZA701
4C084ZA702
4C084ZA751
4C084ZA752
4C084ZA891
4C084ZA892
4C084ZB071
4C084ZB072
4C084ZB081
4C084ZB082
4C084ZB111
4C084ZB112
4C084ZB131
4C084ZB132
4C084ZB211
4C084ZB212
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB271
4C084ZB272
4C084ZB331
4C084ZB332
(57)【要約】
本発明は、異常なIL-4および/またはIL-13の発現または活性に関連する障害、特に喘息、アトピー性皮膚炎およびアレルギー障害を治療するまたは予防するための、少なくとも1つのサイトカイン(好ましくは、IL-4、IL-13、またはそれらの断片)をコードする少なくとも1つのRNA分子および少なくとも1つのT細胞エピトープを含む、mRNAワクチンに関する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのRNA分子を含む組成物であって、前記少なくとも1つのRNA分子が、
-少なくとも1つのサイトカイン、または少なくとも1つのその断片もしくはエピトープであって、好ましくは前記少なくとも1つのサイトカインが、インターロイキン-4(IL-4)および/またはインターロイキン-13(IL-13)である、少なくとも1つのサイトカイン、または少なくとも1つのその断片もしくはエピトープと、
-少なくとも1つのT細胞エピトープと、
-任意により少なくとも1つのスペーサー、
を含む少なくとも1つのアミノ酸配列をコードする、組成物。
【請求項2】
前記少なくとも1つのサイトカインが、IL-4である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記IL-4断片が、配列番号7~10、13~16、94~97および109~112からなる群から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記少なくとも1つのサイトカインが、IL-13である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記IL-13断片が、配列番号25~28、35~38、119~122および129~132からなる群から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記少なくとも1つのRNA分子が、IL-4またはその少なくとも1つの断片もしくはエピトープならびにIL-13またはその少なくとも1つの断片もしくはエピトープをコードする、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つのT細胞エピトープが、CRM197、ジフテリアおよび破傷風エピトープの組み合わせ(TpD)、破傷風毒素(TT)のエピトープ、ユニバーサルCD4ポリエピトープ、それらのバリアントおよび断片からなる群から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つのスペーサーが、PMGLP、カテプシン切断部位、アミノ酸ダブレット、GP、GPGPG、GGSGGGGSGG、(GGGGS)(式中、nは、1~4の範囲である)、LG、ASG、KGおよびRRからなる群から選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記少なくとも1つのRNA分子が、好ましくはナノ粒子中で、リポソーム中でまたはウイルス様粒子中で、カプセル化される、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物と任意により少なくとも1つのアジュバントを含むワクチン組成物。
【請求項12】
医薬品としての使用のための請求項1~9いずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
炎症性障害を治療することにおける使用のための、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物、請求項10または11に記載の医薬組成物もしくはワクチン組成物であって、好ましくは前記障害が、異常なIL-4および/またはIL-13の発現または活性と関連する、組成物、医薬組成物またはワクチン組成物。
【請求項14】
前記炎症性障害が、喘息(アレルギー性または非アレルギー性のいずれか)、アレルギー症状(例えば、食物アレルギー、毒液アレルギー、動物アレルギー、薬物アレルギー、アナフィラキシー、高IgE症候群、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎およびアレルギー性腸胃炎など)、アトピー性障害(例えば、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹(慢性特発性蕁麻疹および慢性自然発生性蕁麻疹を含む)、湿疹など)、水疱性類天疱瘡、呼吸器障害(アレルギー性および非アレルギー性喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など)、鼻ポリープ症および気道炎症を伴う他の状態(例えば、好酸球増加症、嚢胞性線維症および肺線維症を含む線維症および過剰な粘液産生、全身性硬化症(SSc)など);炎症性および/または自己免疫性の障害または状態、胃腸の障害または状態(例えば、炎症性腸疾患(IBD)および好酸球性食道炎(EE)、ならびに好酸球媒介胃腸疾患、潰瘍性大腸炎、およびクローン病など);全身性エリテマトーデス、肝臓の障害または状態(例えば、肝硬変、および肝細胞癌など)、強皮症;線維性疾患または障害(例えば、肝臓の線維症(例えば、B型および/またはC型肝炎ウイルスにより引き起こされる線維症など)など)、強皮症;固形腫瘍または白血病などの癌(例えば、B細胞慢性リンパ性白血病など)、神経膠芽腫、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫など)および肥満細胞症からなる群から選択される、請求項13に記載の使用のための組成物、医薬組成物またはワクチン。
【請求項15】
前記炎症性障害が、喘息(例えば、アレルギー性喘息)、アトピー性皮膚炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺線維症、食物アレルギー、鼻ポリープ症および好酸球性食道炎からなる群から選択され、好ましくは前記炎症性障害が、アレルギー、喘息、またはアトピー性皮膚炎である、請求項13または14に記載の使用のための組成物、医薬組成物またはワクチン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常なIL-4および/またはIL-13の発現または活性に関連する障害、特に喘息、アトピー性皮膚炎およびアレルギー障害を治療するためのmRNAワクチンおよびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
アレルギー障害は、複数の遺伝的要因および環境的要因の相互作用により生じる複雑な疾患である。過去数十年間において観察されたアレルギーの増加は、同時期に起こった環境変化により主に説明される。すべてのアレルギーの中でも、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、および食物アレルギーは、主要な公衆衛生上の問題である。2050年までに世界人口の半数がアレルギー疾患に罹患すると推定されている。このように、アレルギー疾患の増加は、世界中で重要な健康問題となっており、その結果、重大な社会経済的負担が生じ、これに対する効果的な長期治療法はまだない。
【0003】
アレルギー障害の病原は、免疫系がアレルゲンにさらされることにより生じる。このような曝露は、耐性の崩壊の原因であると考えられており、インターロイキン4(IL-4)およびインターロイキン13(IL-13)などの2型ヘルパーT細胞(Th2)サイトカインの産生、高レベルの免疫グロブリンE(IgE)抗体、ならびに炎症組織内の免疫細胞の浸潤および拡大を特徴とする2型免疫応答をもたらす。マスト細胞、好塩基球、および好酸球は、ヒスタミンなどのあらかじめ形成された炎症性メディエーターを含む細胞質顆粒の放出に特に関与する。
【0004】
IL-4およびIL-13サイトカインはしたがって、アレルギー障害の病原において重要な役割を果たす。いずれのサイトカインも、アレルギー障害の病原に長く関連しており、その生物学的機能に基づき治療上重要なサイトカインである。IL-4およびIL-13は、類似の構造を呈し、1つの受容体サブユニット(IL-4Rα)を共有する。しかし、それらの多くの類似点にもかかわらず、IL-4およびIL-13は、アレルギーにおいて重複しない機能を果たしていると考えられている。
【0005】
IL-4は、アレルギーの発症に関与する多面性サイトカインであり(GourN.&Wills-KarpM.,2015)、IL-4レベルの上昇が喘息患者の血清中および気管支肺胞洗浄液中で観察されている。IL-4は、アレルギー発症の初期段階において、特異的に作用すると考えられている。IL-4の重要な役割は、例えば、IgE産生の誘導、IgE受容体発現の上方制御、およびナイーブ0型ヘルパーT細胞(Th0)のTh2リンパ球への分化などの、アレルギーを駆動する複数の効果にある。
【0006】
対照的に、IL-13は、アレルギー反応のエフェクターおよび後期段階において、より深く関与している(Gour N.&Wills-Karp M.,2015)。IL-13は、これらに限定されないが、気道過敏症、粘液産生、気道平滑筋変化および上皮下線維症を含む、アレルギー疾患の主な症状を誘導するのに十分であることが示されている。
【0007】
したがって、IL-4およびIL-13は、アレルギー治療の有望な治療標的であり、特に長期的な治療効果を達成するために、これらの分子をブロックする現在の戦略を改善する明らかな必要がある。
【0008】
近年では、アレルギーを治療するまたは予防するための新しい治療法が開発されている。受動免疫に基づくこれらの治療は、アレルギーに関与する病原因子を特異的に標的とする。例えば、IL-4およびIL-13またはそれらの受容体に対する組換え抗体の使用が、当該技術分野で記載されている。しかし、組換え抗体の使用は、高いコスト、反復注射を行う必要性、抗薬物抗体(ADA)の出現または他の副作用の潜在的なリスクにより制限されている。
【0009】
RNAワクチンは、1990年に新しい治療の観点として現れた。大きな利点は、他のタイプのワクチン(例えば、弱毒化ウイルスおよびDNAベースのワクチン)と比較して、ワクチンとしてのRNAの使用と関連し得る。実際に、RNAワクチンの使用は、変異原性または感染のリスクがないため、より安全であり得る。さらに、RNAの免疫原性は、in vivo送達前に調節され得る。ワクチン接種プロセスのより高い効率がまた、RNAのin vitro修飾によって得られ得、それによりその安定性および翻訳性を向上させる。最後に、RNAワクチンは、非常に迅速にかつ低コストで産生され得る。
【0010】
しかし、ワクチンとしてRNAを使用するためには、多くの困難、特にRNAの不安定性、高い自然免疫原性、およびRNAのin vivo送達などを克服する必要がある。
【0011】
本発明において、出願人は、自己タンパク質(すなわち、IL-4およびIL-13)に対する抗体の産生を誘導するために使用され得るRNAワクチンを提供し、その一方で、通常のmRNAワクチンは、接種対象による非自己タンパク質に対する抗体の産生を誘導する。特に、本発明で開示されるRNAワクチンは、実質的な毒性なしに、受け取る対象において自己タンパク質に対する抗体の産生を効率的に誘導する。
【0012】
出願人はしたがって、本明細書において、IL-4およびIL-13(またはその断片)から選択されるサイトカインおよびT細胞エピトープをコードするRNA配列を含む新規RNAワクチンを提供する。この新規mRNAワクチンは、特に喘息、アトピー性皮膚炎、およびアレルギー障害などの炎症性障害を治療するために、特に興味深い。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、少なくとも1つのRNA分子を含む組成物に関し、少なくとも1つのRNA分子は、
-少なくとも1つのサイトカイン、または少なくとも1つのその断片もしくはエピトープであって、好ましくは少なくとも1つのサイトカインは、インターロイキン-4(IL-4)および/またはインターロイキン-13(IL-13)である、少なくとも1つのサイトカイン、または少なくとも1つのその断片もしくはエピトープと、
-少なくとも1つのT細胞エピトープと、
-任意により、少なくとも1つのスペーサー、
を含む少なくとも1つのアミノ酸配列をコードする。
【0014】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインは、IL-4である。
【0015】
一実施形態では、IL-4断片は、配列番号7~10、13-16、94~97および109~112からなる群から選択される。
【0016】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインは、IL-13である。
【0017】
一実施形態では、IL-13断片は、配列番号25~28、35~38、119~122および129~132を含むかまたはそれらからなる群から選択される。
【0018】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、IL-4またはその少なくとも1つの断片もしくはエピトープ、およびIL-13またはその少なくとも1つの断片もしくはエピトープをコードする。
【0019】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、CRM197、ジフテリアおよび破傷風エピトープの組み合わせ(TpD)、破傷風毒素(TT)のエピトープ、ユニバーサルCD4ポリエピトープ、それらのバリアントおよび断片を含むかまたはそれらからなる群から選択される。
【0020】
一実施形態では、少なくとも1つのスペーサーは、PMGLP、カテプシン切断部位、アミノ酸ダブレット、GP、GPGPG、GGSGGGGSGG、(GGGGS)(式中、nは、1~4の範囲である)、LG、ASG、KG、およびRRを含むかそれらからなる群から選択される。
【0021】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、好ましくはナノ粒子(例えば、脂質ナノ粒子)中に、リポソーム中に、またはウイルス様粒子中にカプセル化される。
【0022】
本発明はさらに、本明細書に記載の組成物および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
【0023】
本発明の別の目的は、上記の組成物および任意により少なくとも1つのアジュバントを含むワクチン組成物である。
【0024】
本発明の別の目的は、医薬品としての使用のための本明細書に記載の組成物である。
【0025】
本発明はさらに、炎症性障害を治療することにおける使用のための、本明細書に記載の組成物、医薬組成物またはワクチン組成物に関し、好ましくは、本障害は、異常なIL-4および/またはIL-13の発現または活性と関連する。
【0026】
一実施形態では、炎症性障害は、喘息(アレルギー性または非アレルギー性のいずれか)、アレルギー症状(例えば、食物アレルギー、毒液アレルギー、動物アレルギー、薬物アレルギー、高IgE症候群、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎およびアレルギー性腸胃炎など)、アトピー性障害(例えば、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹(慢性特発性蕁麻疹および慢性自然発生性蕁麻疹を含む)、湿疹など)、水疱性類天疱瘡、呼吸器障害(例えば、アレルギー性および非アレルギー性喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など)、鼻ポリープ症、および気道炎症を伴う他の状態(例えば、好酸球増加症、線維症、および過剰な粘液産生、例えば、嚢胞性線維症および肺線維症、全身性硬化症(SSc)など);炎症性および/または自己免疫性の障害または状態、胃腸の障害または状態(例えば、炎症性腸疾患(IBD)および好酸球性食道炎(EE)、ならびに好酸球媒介胃腸疾患、潰瘍性大腸炎、およびクローン病など);全身性エリテマトーデス、肝臓の障害または状態(例えば、肝硬変、および肝細胞癌)、強皮症;線維性疾患または障害(例えば、肝臓の線維症(例えば、B型および/またはC型肝炎ウイルスによって引き起こされる線維症など)、強皮症;固形腫瘍または癌、例えば、白血病(例えば、B細胞慢性リンパ性白血病など)、神経膠芽腫、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫など)および肥満細胞症を含むかそれらからなる群から選択される。一実施形態では、炎症性障害は、喘息(アレルギー性または非アレルギー性のいずれか)、アレルギー症状(例えば、食物アレルギー、毒液アレルギー、動物アレルギー、薬物アレルギー、アナフィラキシー、高IgE症候群、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎およびアレルギー性腸胃炎など)、アトピー性障害(例えば、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹(慢性特発性蕁麻疹および慢性自然発生性蕁麻疹、湿疹など)、水疱性類天疱瘡、呼吸器障害(アレルギー性および非アレルギー性喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など)、鼻ポリープ症、および気道炎症を伴う他の状態(例えば、好酸球増加症、線維症、および過剰な粘液産生、例えば、嚢胞性線維症および肺線維症、全身性硬化症(SSc)など);炎症性および/または自己免疫性の障害または状態、胃腸の障害または状態(例えば、炎症性腸疾患(IBD)および好酸球性食道炎(EE)、ならびに好酸球媒介胃腸疾患、潰瘍性大腸炎、およびクローン病など);全身性エリテマトーデス、肝臓の障害または状態(例えば、肝硬変、および肝細胞癌)、強皮症;線維性疾患または障害(例えば、肝臓の線維症(例えば、B型および/またはC型肝炎ウイルスによって引き起こされる線維症など)、強皮症;固形腫瘍または癌、例えば、白血病(例えば、B細胞慢性リンパ性白血病など)、神経膠芽腫、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫など)および肥満細胞症を含むかそれらからなる群から選択される。
【0027】
一実施形態では、炎症性障害は、喘息(例えば、アレルギー性喘息)、アトピー性皮膚炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺線維症、食物アレルギー、鼻ポリープ、および好酸球性食道炎を含むかまたはそれらからなる群から選択され、好ましくは上記炎症性障害は、アレルギー、喘息、またはアトピー性皮膚炎である。
【0028】
定義
本発明において、以下の用語は、以下の意味を有する:
【0029】
本明細書で使用されるとき、用語「約」は、量、時間的持続時間などの測定可能な値を指す場合、そのような変動が開示される方法を実施するために適切であるために、指定された値から±20%、場合によっては±10%、または場合によっては±5%、または場合によっては、±1%、または場合によっては±0.1%の変動を包含すること意味する。
【0030】
本明細書において使用される、「アジュバント」は、本発明の組成物の免疫原性を増強する物質である。アジュバントはしばしば、免疫応答を高めるために与えられ、当業者に周知である。
【0031】
本明細書で使用される、用語「抗原提示細胞」または「APC」は、その表面上で主要組織適合遺伝子複合体(MHC)と複合体化される外来抗原を提示するアクセサリー細胞(例えば、B細胞、樹状細胞など)などの免疫系細胞を指す。T細胞は、T細胞受容体(TCR)を使用して、これらの複合体を認識し得る。APCは、抗原のプロセシングを行い、T細胞にそれらを提示する。
【0032】
本明細書で使用される、用語「由来する」は、第1の分子と第2の分子の間の関係を示す。それは一般に、第1の分子と第2の分子の間の構造的類似性を指し、第2の分子に由来する第1の分子に対するプロセスまたは供給源の制限を暗示しないかまたはそれらの制限を含まない。
【0033】
本明細書で使用される、用語「エピトープ」は、それに抗体またはMHC分子またはその任意の結合断片が結合するタンパク質上に位置する、アミノ酸の特定の配置を指す。エピトープは、アミノ酸または糖側鎖などの分子の化学的に活性な表面グループで構成され、特定の三次元構造特性および特定の電荷特性を有し得る。エピトープは、直鎖状(もしくは連続的)または立体配座であってもよく、すなわち、必ずしも隣接していなくてもよいタンパク質の様々な領域にあるアミノ酸の2つ以上の配列に関わる。
【0034】
特に、本明細書で使用される、用語「T細胞エピトープ」は、MHCタイプII分子により提示されると、TCR(特にCD4+T細胞(例えば、Th2細胞)によって発現される)により認識され結合され得るエピトープを指す。一実施形態では、TCRを発現するT細胞は、ヘルパーT細胞(例えば、Th2細胞)であり、TCRへのT細胞エピトープの結合は、T細胞の活性化を誘導し、それにより上記T細胞による炎症誘発性分子の産生をもたらす。
【0035】
本明細書で使用される、用語「B細胞エピトープ」は、B細胞微小環境で可溶性分子として存在する場合、B細胞により発現されるB細胞受容体(BCR)により認識され結合され得る、または様々な細胞型の表面で提示されるとBCRを介して架橋され得る、エピトープを指す。一実施形態では、BCRへのB細胞エピトープの結合は、B細胞の活性化を誘導し、それにより上記B細胞による特異的抗体のその活性化および産生をもたらす。
【0036】
本明細書で使用される、用語「免疫応答」は、生物体内で起こる反応、特に外来エレメントに応答して起こる反応を指す。それはしたがって、例えばリンパ球(CD4+、CD8+、Th1およびTh2細胞を含む、B細胞およびT細胞など)、抗原提示細胞(例えば、樹状細胞などのプロフェッショナル抗原提示細胞など)、ナチュラルキラー細胞、骨髄細胞(例えば、マクロファージ、好酸球、マスト細胞、好塩基球、および顆粒球など)、および上記の細胞または肝臓によって産生される巨大分子(これらに限定されないが、抗体、サイトカインおよび補体を含む)、の作用を指し得る。用語「免疫応答」は、本明細書で使用される場合、T細胞媒介性免疫応答および/またはB細胞媒介性免疫応答をしたがって含む。
【0037】
本明細書で使用される、IL-4、IL-13、またはそれらの混合物から選択される少なくとも1つのサイトカインの「生物学的活性を阻害する」または「生物学的活性を中和する」抗体は、その抗体の不在下でのサイトカインの活性のレベルと比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、または80%またはそれより多くそのサイトカインの活性を阻害する抗体を指すと意図される。サイトカインの活性を評価するために使用され得る機能アッセイの例は、当技術分野でよく知られている。
【0038】
本明細書で使用される、用語「薬学的に許容される賦形剤」は、動物、特に哺乳動物、好ましくはヒトに投与されたときに、有害な反応、アレルギー反応または他の不都合な反応を生じない賦形剤を指す。賦形剤としては、任意のあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などが挙げられる。薬学的に許容される賦形剤はしたがって、非毒性の固体、半固体または液体の充填剤、希釈剤、封入材料、または任意のタイプの製剤補助剤を指し得る。ヒト投与のために、調製物は、FDAまたはEMAなどの規制当局が要求する滅菌性、発熱性、一般的な安全性および純度の基準を満たす必要がある。
【0039】
本明細書で使用される、用語「対象」は、免疫応答を誘発できる生物(例えば、哺乳動物、特にヒト、霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ヒツジなど)を含むと意図される。一実施形態では、対象は、ヒトである。一実施形態では、対象は、すなわち、医療を受けるのを待機しているもしくは受けている、または医療処置の対象であった、もしくは対象である、もしくは対象となる、例えば、炎症性障害などの標的とされる疾患または状態の発症について監視されている「患者」、温血動物、好ましくはヒトであり得る。一実施形態では、対象は、成人(例えば、18歳を超える対象)である。別の実施形態では、対象は、小児(例えば、18歳未満の対象)である。一実施形態では、対象は、雄である。別の実施形態では、対象は、雌である。一実施形態では、対象は、炎症性障害に罹患している、好ましくは炎症性障害と診断されている。一実施形態では、対象は、炎症性障害を発症するリスクがある。危険因子の例としては、これらに限定されないが、遺伝的素因、または炎症性障害の家族歴が挙げられる。
【0040】
本明細書で使用される用語「治療的に有効な量」は、特定の生物学的結果を達成するのに有効な、本明細書に記載の組成物の量を指す。したがって、用語「治療的に有効な量」は、標的に重大な負の副作用または有害な副作用を引き起こすことなく、(1)標的とされる疾患もしくは状態の発症を遅延させるもしくは予防すること、(2)標的とされる疾患もしくは状態の1つ以上の症状の進行、悪化、または崩壊を減速させるもしくは停止すること、(3)標的とされる疾患もしくは状態の症状の改善をもたらすこと、(4)標的とされる疾患もしくは状態の重症度もしくは発生率を低下させること、または(5)標的とされる疾患もしくは状態を治癒すること、を目的とする組成物のレベルまたは量を意味する。治療的に有効な量は、予防的または防止的な作用のために、標的とされる疾患または状態の発症の前に投与され得る。代替的にまたは追加的に、治療的に有効な量は、治療作用のために、標的とされる疾患または状態の開始後に投与され得る。
【0041】
本明細書で使用される、用語「治療」または「治療すること」は、治療的治療および予防的または防止的な措置の両方を指し、この目的は、標的とされる疾患または状態を防止するかまたは減速させる(軽減する)ことである。治療が必要なものには、すでにその状態を有するもの、その状態を有する傾向にあるもの、またはその状態を予防する必要があるものが挙げられる。治療量の本明細書に記載の組成物を受けた後に、対象が、以下の1つ以上において観察可能なおよび/または測定可能な改善を示す場合、対象は、疾患または状態について、うまく「治療され」ている:病原性細胞の数の減少;病原性である全細胞の割合の低下;特定の状態に関連する症状の1つ以上のある程度の軽減;罹患率および死亡率の低下;ならびに/または生活の質の問題の改善。治療の奏功および状態の改善を評価するための上記のパラメータは、医師によく知られているルーチン手順により容易に測定可能である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明は、少なくとも1つのRNA分子、または少なくとも1つのRNA分子を含む組成物に関し、少なくとも1つのRNA分子は、(i)少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片のアミノ酸配列、(ii)少なくとも1つのT細胞エピトープのアミノ酸配列、および任意により(iii)少なくとも1つのスペーサーのアミノ酸配列、をコードする。
【0043】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、1つのアミノ酸鎖中に、(i)少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片のアミノ酸配列、(ii)少なくとも1つのT細胞エピトープのアミノ酸配列、および任意により(iii)少なくとも1つのスペーサーのアミノ酸配列、を含む単一のタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0044】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、1つのアミノ酸鎖中に、N末端からC末端へと(i)少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片のアミノ酸配列、任意により(ii)少なくとも1つのスペーサーのアミノ酸配列、および(iii)少なくとも1つのT細胞エピトープのアミノ酸配列、を含む単一のタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。一実施形態では、単一のタンパク質構築物は、好ましくはN末端に、シグナルペプチドをさらに含む。
【0045】
一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと、(i)少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片をコードする配列、任意により(ii)少なくとも1つのスペーサーをコードする配列、および(iii)少なくとも1つのT細胞エピトープをコードする配列、を含む。一実施形態では、RNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列を、好ましくは5’にさらに含む。
【0046】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、少なくとも1つのサイトカインに由来するT細胞エピトープではない。より好ましくは、少なくとも1つのT細胞エピトープは、少なくとも1つのサイトカインとは別の生物体に由来する。
【0047】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片は、治療される対象と同じ生物体に由来する。例えば、RNA分子がヒトを治療するために使用されると意図される場合、少なくとも1つのサイトカインまたはその断片は、ヒト(天然のまたは組換えのいずれかの)である。
【0048】
したがって、一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、2つのドメインを含むものとして記載され得る:第1のドメインは、少なくとも1つのサイトカインまたはその断片をコードし(ここで、少なくとも1つのサイトカインは好ましくは、治療される対象と同じ生物体に由来する-したがってこのドメインは、「自己ドメイン」として定義され得る)、第2のドメインは、少なくとも1つのT細胞エピトープを含む(好ましくは少なくとも1つのT細胞エピトープは、治療される対象とは別の生物体に由来する-したがってこのドメインは、「非自己ドメイン」として定義され得る)。
【0049】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、上記少なくとも1つのサイトカインまたはその断片の少なくとも1つのエピトープをコードする。一実施形態では、上記少なくとも1つのエピトープは、B細胞エピトープである。別の実施形態では、上記少なくとも1つのエピトープは、T細胞エピトープである。
【0050】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、低下されたサイトカイン活性を有するサイトカインまたはその断片をコードする。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、サイトカイン活性の低下は、天然の活性を有するサイトカインの発現の誘導が毒性を誘導し得るため、特に関連性があり得る。実際に、一実施形態では、本発明は、異常なIL-4および/またはIL-13活性に関連する疾患を治療すること、およびRNA分子を投与することを目的とし、機能的IL-4および/またはIL-13の増加された発現量をもたらし、重篤な副作用を引き起こし得る。
【0051】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子によりコードされるサイトカインまたはその断片の残存サイトカイン活性は、それが由来するサイトカインについて測定されるサイトカイン活性の80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、またはそれ未満である。サイトカイン活性を測定するために使用され得るアッセイは、当技術分野において周知されている。
【0052】
一実施形態では、サイトカインは、IL-4またはIL-13であり、本発明の少なくとも1つのRNA分子によりコードされるサイトカインまたはその断片の残存サイトカイン活性は、試験Aの条件で測定され得る。試験Aは、例えば、約48時間のインキュベーション後に、CTLL-2細胞上で、本発明の少なくとも1つのRNA分子でトランスフェクトされた細胞(例えば、HEK293細胞)の上清(好ましくは、上清は、トランスフェクション24時間後に収集される)の段階希釈により誘導される増殖活性の測定に基づくin vitro試験である。細胞増殖を測定するための方法は、当該分野でよく知られており、限定されないが、MTS/PMSアッセイ(基質の添加および4時間のインキュベーション後の490nmでの光学密度の読み取りを含む)を含む。試験Aの例を、実施例2に示す。
【0053】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子によりコードされるサイトカインまたはその断片の残存サイトカイン活性は、試験Aの条件で測定される場合、同じ希釈で、それが由来するサイトカインについて測定されるサイトカイン活性の80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、またはそれ未満である。
【0054】
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、本出願人は、少なくとも1つのRNA分子が、in vitroで産生され標的細胞(例えば、抗原提示細胞(APC)、特に樹状細胞など)にin vivoで送達された後、少なくとも1つのタンパク質またはペプチドのこれらの細胞中での産生をもたらすことを示唆する。ペプチド(複数可)またはタンパク質(複数可)は次いで、細胞外コンパートメント中で細胞により分泌されるか、プロテアソームにより分解され、小胞体中へとプロセシングされて、エピトープを生成し、これらのエピトープは、その後MHCクラスIおよびクラスII分子により細胞膜上に提示される。
【0055】
MHCクラスII分子を介するIL-4および/またはIL-13エピトープ(本発明のRNA構築物からの)の提示は、CD4+T細胞の活性化をもたらし得、それは次いでBリンパ球を活性化し、それにより上記エピトープ(複数可)に特異的な抗体の産生をもたらす。さらに、IL-4および/またはIL-13エピトープはまた、MHCクラスI分子により提示され得、細胞傷害性抗原特異的CD8+T細胞の活性化を誘導し得、次いでそれらの細胞表面で同じ抗原を発現する細胞を溶解し得る。さらに、MHC分子による本発明のRNA分子の第2のドメインのT細胞エピトープの提示は、IL-4および/またはIL-13エピトープの提示後に誘導される免疫応答を増加させ得る。
【0056】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、mRNA分子、好ましくは少なくとも1つのサイトカインまたはその断片、少なくとも1つのT細胞エピトープ、および任意により少なくとも1つのスペーサーをコードする複製しないmRNA分子である。
【0057】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインまたはその断片、少なくとも1つのT細胞エピトープ、および任意により少なくとも1つのスペーサーは、異なるmRNA分子によりコードされる。一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインまたはその断片、少なくとも1つのT細胞エピトープ、および任意により少なくとも1つのスペーサーは、1つのmRNA分子によりコードされる。一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインまたはその断片、少なくとも1つのT細胞エピトープ、および任意により少なくとも1つのスペーサーは、単一のタンパク質構築物、好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物に含まれる。
【0058】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインは、IL-4である。
【0059】
一実施形態では、IL-4は、哺乳動物のIL-4に由来する。
【0060】
一実施形態では、IL-4は、哺乳動物IL-4のバリアントであり、ここで、上記バリアントは、それが由来する哺乳動物IL-4と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きい同一性を示す。
【0061】
本明細書で使用される、用語「同一性」または「同一である」は、2つ以上の核酸配列または2つ以上のポリペプチドの配列間の関係で使用される場合、それぞれ、2つ以上の核酸残基またはアミノ酸残基のストリング間の一致数により決定される核酸配列またはポリペプチド間の配列関連性の程度を指す。「同一性」は、特定の数学的モデルまたはコンピュータプログラム(すなわち、「アルゴリズム」)により指定されたギャップアラインメント(存在する場合)を有する2つ以上の配列の小さい方の間の同一の一致の割合(パーセント)を測定する。関連する核酸配列またはポリペプチドの同一性は、既知の方法により容易に計算できる。このような方法としては、これらに限定されないが、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford University Press,New York,1988;Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New York,1993;Computer Analysis of Sequence Data,Part 1,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Humana Press,New Jersey,1994;Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987;Sequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.,M.Stockton Press,New York,1991;およびCarillo et al.,SIAM J.Applied Math.48,1073(1988)に記載のものが挙げられる。同一性を決定するための好ましい方法は、試験対象の配列間で最大の一致が得られるように設計される。同一性を決定する方法は、公開されているコンピュータプログラムに記述される。2つの配列間の同一性を決定するための好ましいコンピュータプログラム方法としては、GCGプログラムパッケージ、ClustalO(Sievers F.,et al 2011),the GCG program package,例えばGAP(Devereux et al.,Nucl.Acid.Res.\2,387(1984);Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,Wis.)、BLASTP、BLASTN、およびFASTA(Altschul et al.,J.MoI.Biol.215,403-410(1990))が挙げられる。BLASTXプログラムは、National Center for Biotechnology Information(NCBI)および他の情報源(BLAST Manual,Altschul et al.NCB/NLM/NIH Bethesda,Md.20894;Altschul et al.,前出)から公開されている。周知のSmithWatermanアルゴリズムもまた、同一性を決定するためにを使用されてよい。
【0062】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインは、IL-4の断片、例えば、それらが由来するIL-4分子の少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120または125個のアミノ酸(好ましくは、連続アミノ酸)を含むIL-4の断片などである。
【0063】
一実施形態では、IL-4の断片は、エピトープを含み得るか、またはエピトープからなり得る。一実施形態では、IL-4の断片は、IL-4の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなる。IL-4のエピトープの例を、以下に示す。
【0064】
一実施形態では、IL-4は、全長IL-4である。
【0065】
本発明の一実施形態では、IL-4は、ヒトIL-4である。ヒトIL-4は、配列番号1(UniProt ID:P05112-1)の配列を有する。
【0066】
配列番号1HKCDITLQEIIKTLNSLTEQKTLCTELTVTDIFAASKNTTEKETFCRAATVLRQFYSHHEKDTRCLGATAQQFHRHKQLIRFLKRLDRNLWGLAGLNSCPVKEANQSTLENFLERLKTIMREKYSKCSS
【0067】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、ヒトIL-4をコードする配列を含むか、またはそれからなる。ヒトIL-4をコードするRNA配列の例は、配列番号2、または配列番号2と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0068】
配列番号2
CACAAGUGCGACAUCACCCUGCAGGAGAUCAUCAAGACCCUGAACAGCCUGACCGAGCAGAAGACCCUGUGCACCGAGCUGACCGUGACCGACAUCUUCGCCGCCAGCAAGAACACCACCGAGAAGGAGACCUUCUGCCGCGCCGCCACCGUGCUGCGCCAGUUCUACAGCCACCACGAGAAGGACACCCGCUGCCUGGGCGCCACCGCCCAGCAGUUCCACCGCCACAAGCAGCUGAUCCGCUUCCUGAAGCGCCUGGACCGCAACCUGUGGGGCCUGGCCGGCCUGAACAGCUGCCCCGUGAAGGAGGCCAACCAGAGCACCCUGGAGAACUUCCUGGAGCGCCUGAAGACCAUCAUGCGCGAGAAGUACAGCAAGUGCAGCAGC
【0069】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-4サイトカイン断片は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドである。
【0070】
ヒトIL-4のエピトープの例としては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:LQEIIKTLNSLTEQKTLCTELT(配列番号3)、KETFCRAATVLRQFY(配列番号4)、AQQFHRHKQLIRFLKRLDRNLWGLAG(配列番号5)およびLENFLERLKTIMREKYSKC(配列番号6)。
【0071】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号3、配列番号4、配列番号5、または配列番号6を含む。
【0072】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドの各末端に付加され、それにより、上記ペプチドに環状立体構造を与える。
【0073】
ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、CLQEIIKTLNSLTEQKTLCTELTC(配列番号7)、CKETFCRAATVLRQFYC(配列番号8)、CAQQFHRHKQLIRFLKRLDRNLWGLAGC(配列番号9)およびCLENFLERLKTIMREKYSKC(配列番号10)が挙げられる。
【0074】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号7、配列番号8、配列番号9、または配列番号10を含む。
【0075】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にヒトIL-4またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のヒトIL-4タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0076】
一実施形態では、シグナルペプチドは、ヒトIL-4のシグナルペプチドであり、好ましくは配列番号103(MGLTSQLLPPLFFLLACAGNFVHG)の配列を含むか、またはそれからなり、RNA配列の配列番号104(AUGGGCCUGACCAGCCAGCUGCUGCCCCCCCUGUUCUUCCUGCUGGCCUGCGCCGGCAACUUCGUGCACGGC)によりコードされ得る。
【0077】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、これらに限定されないが、以下の配列を有するペプチドが挙げられる:
-MKWVTFISLLFLFSSAYS(配列番号:88、血清アルブミンプレプロタンパク質由来)
-MQLLSCIALILALV(配列番号:89、ヒトIL-2由来)
-MGVKVLFALICIAVAEA(配列番号:90、ガウシアルシフェラーゼ由来):
-MAFLWLLSCWALLGTTFG(配列番号:91、ヒトキモトリプシノーゲン由来);
-MWWRLWWLLLLLLLLWPMVWA(配列番号:92)および
-MNLLLILTFVAAAVA(配列番号:93、ヒトトリプシノーゲン-2由来)。
【0078】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、これらに限定されないが、配列番号78、84、117、127、137、140および142が挙げられる。
【0079】
本発明の一実施形態では、IL-4は、マウスIL-4である。マウスIL-4は、配列番号11(UniProt ID:P07750-1)を有する。
【0080】
配列番号:11
HIHGCDKNHLREIIGILNEVTGEGTPCTEMDVPNVLTATKNTTESELVCRASKVLRIFYLKHGKTPCLKKNSSVLMELQRLFRAFRCLDSSISCTMNESKSTSLKDFLESLKSIMQMDYS
【0081】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、マウスIL-4をコードする配列を含む。マウスIL-4をコードするRNA配列の例は、配列番号12、または配列番号12と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0082】
配列番号:12
CACAUCCACGGCUGCGACAAGAACCACCUGAGGGAGAUCAUCGGCAUCCUGAACGAGGUGACCGGCGAGGGCACCCCCUGCACCGAGAUGGACGUGCCCAACGUGCUGACCGCCACCAAGAACACCACCGAGAGCGAGCUGGUGUGCAGGGCCAGCAAGGUGCUGAGGAUCUUCUACCUGAAGCACGGCAAGACCCCCUGCCUGAAGAAGAACAGCAGCGUGCUGAUGGAGCUGCAGAGGCUGUUCAGGGCCUUCAGGUGCCUGGACAGCAGCAUCAGCUGCACCAUGAACGAGAGCAAGAGCACCAGCCUGAAGGACUUCCUGGAGAGCCUGAAGAGCAUCAUGCAGAUGGACUACAGC
【0083】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-4サイトカイン断片は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドである。
【0084】
マウスIL-4のエピトープの例としては、これらに限定されないが、LREIIGILNEVTGEGTPCTEMD(配列番号13)、SELVCRASKVLRIFY(配列番号14)、SSVLMELQRLFRAFRCLDS(配列番号15)およびLKDFLESLKSIMQMDYS(配列番号16)が挙げられる。
【0085】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号13、配列番号14、配列番号15、または配列番号16を含む。
【0086】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの末端に付加され、それによりペプチドに環状立体構造を与える。
【0087】
マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、CLREIIGILNEVTGEGTPCTEMDC(配列番号17)、CSELVCRASKVLRIFYC(配列番号18)、CSSVLMELQRLFRAFRCLDSC(配列番号19)およびCLKDFLESLKSIMQMDYSC(配列番号20)が挙げられる。
【0088】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号17、配列番号18、配列番号19、または配列番号20を含む。
【0089】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にマウスIL-4またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のマウスIL-4タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0090】
一実施形態では、シグナルペプチドは、マウスIL-4のシグナルペプチドであり、好ましくは配列番号140(MGLNPQLVVILLFFLECTRS)を含むか、またはそれからなり、これは、配列番号141(AUGGGCCUGAACCCCCAGCUGGUGGUGAUCCUGCUGUUCUUCC UGGAGUGCACCCGCAGC)のRNA配列によりコードされ得る。
【0091】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号88~93が挙げられる。本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号78、84、103、117、127、137および142が挙げられる。
【0092】
本発明の一実施形態では、IL-4は、イヌIL-4である。イヌIL-4は、配列番号21(UniProt ID:O77762-1)を有する。
【0093】
配列番号:21
HNFNITIKEIIKMLNILTARNDSCMELTVKDVFTAPKNTSDKEIFCRAATVLRQIYTHNCSNRYLRGLYRNLSSMANKTCSMNEIKKSTLKDFLERLKVIMQKKYYRH
【0094】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、イヌIL-4をコードする配列を含むか、またはそれからなる。イヌIL-4をコードするRNA配列の例は、配列番号22、または配列番号22と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0095】
配列番号:22
CACAACUUCAACAUCACCAUCAAGGAGAUCAUCAAGAUGCUGAACAUCCUGACCGCCCGCAACGACAGCUGCAUGGAGCUGACCGUGAAGGACGUGUUCACCGCCCCCAAGAACACCAGCGACAAGGAGAUCUUCUGCCGCGCCGCCACCGUGCUGCGCCAGAUCUACACCCACAACUGCAGCAACCGCUACCUGCGCGGCCUGUACCGCAACCUGAGCAGCAUGGCCAACAAGACCUGCAGCAUGAACGAGAUCAAGAAGAGCACCCUGAAGGACUUCCUGGAGCGCCUGAAGGUGAUCAUGCAGAAGAAGUACUACCGCCAC
【0096】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-4サイトカイン断片は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドである。
【0097】
イヌIL-4のエピトープの例としては、これらに限定されないが、IKEIIKMLNILTARNDSCMELT(配列番号94)、KEIFCRAATVLRQIY(配列番号95)、RYLRGLYRNLSSMAN(配列番号96)およびLKDFLERLKVIMQKKY(配列番号97)が挙げられる。
【0098】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号94~97を含む。
【0099】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの各末端に付加され、それによりペプチドに環状立体構造を与える。
【0100】
イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、CIKEIIKMLNILTARNDSCMELTC(配列番号105)、CKEIFCRAATVLRQIYC(配列番号106)、CRYLRGLYRNLSSMANC(配列番号107)、およびCLKDFLERLKVIMQKKYC(配列番号108)が挙げられる。
【0101】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号105~108を含む。
【0102】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にイヌIL-4またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のイヌIL-4タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0103】
一実施形態では、シグナルペプチドは、イヌIL-4のシグナルペプチドであり、好ましくは、配列MGLTSQLIPTLVCLLALTSTFVHG(配列番号78)を含むか、またはそれからなり、これらは、RNA配列AUGGGCCUGACCAGCCAGCUGAUCCCCACCCUGGUGUGC CUGCUGGCCCUGACCAGCACCUUCGUGCACGGC(配列番号79)によりコードされ得る。
【0104】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号88~93が挙げられる。本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号84、103、117、127、137、140および142が挙げられる。
【0105】
本発明の一実施形態では、IL-4は、ウマIL-4である。ウマIL-4は、配列番号99(UniProt ID:P42202)を有する。
【0106】
配列番号:99
CKYDITLQEIIKTLNLTDGKGKNSCMELTVADAFGPKNTDGKEICRAAKVLQQYKRHDRSLIKECLSGLDRNLKGMANGTCCTVNEAKKSTLKDFLERLKTIMKEKYSKCS
【0107】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、ウマIL-4をコードする配列を含むか、またはそれからなる。ウマIL-4をコードするRNA配列の例は、配列番号100、または配列番号100と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0108】
配列番号:100
UGCAAGUACGACAUCACCCUGCAGGAGAUCAUCAAGACCCUGAACCUGACCGACGGCAAGGGCAAGAACAGCUGCAUGGAGCUGACCGUGGCCGACGCCUUCGGCCCCAAGAACACCGACGGCAAGGAGAUCUGCCGCGCCGCCAAGGUGCUGCAGCAGUACAAGCGCCACGACCGCAGCCUGAUCAAGGAGUGCCUGAGCGGCCUGGACCGCAACCUGAAGGGCAUGGCCAACGGCACCUGCUGCACCGUGAACGAGGCCAAGAAGAGCACCCUGAAGGACUUCCUGGAGCGCCUGAAGACCAUCAUGAAGGAGAAGUACAGCAAGUGCAGC
【0109】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-4サイトカイン断片は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドである。
【0110】
ウマIL-4のエピトープの例としては、これらに限定されないが、LQEIIKTLNLTDGKGKNSCMELT(配列番号109)、KEICRAAKVLQQYK(配列番号110)、RSLIKECLSGLDRNLKGMAN(配列番号111)およびLKDFLERLKTIMKEKYSKC(配列番号112)が挙げられる。
【0111】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号109~112を含む。
【0112】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの各末端に付加され、それによりペプチドに環状立体構造を与える。
【0113】
ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、CLQEIIKTLNLTDGKGKNSCMELTC(配列番号113)、CKEICRAAKVLQQYKC(配列番号114)、CRSLIKECLSGLDRNLKGMANC(配列番号115)およびCLKDFLERLKTIMKEKYSKC(配列番号116)が挙げられる。
【0114】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号113~116を含む。
【0115】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にウマIL-4またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のウマIL-4タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0116】
一実施形態では、シグナルペプチドはウマIL-4のシグナルペプチドであり、好ましくは配列番号84(MGLTYQLLPALVCLLACTSFIQG)を含むかまたはこれらからなり、これは、配列番号85(AUGGGCCUGACCUACCAGCUGCUGCCCGCCCUGGUGUGCCUG CUGGCCUGCACCAGCUUCAUCCAGGGC)のRNA配列によりコードされ得る。
【0117】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号88~93が挙げられる。本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号78、103、117、127、137、140および142が挙げられる。
【0118】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインは、IL-13である。
【0119】
一実施形態では、IL-13は、哺乳動物のIL-13に由来する。
【0120】
一実施形態では、IL-13は、哺乳動物IL-13のバリアントであり、ここで、バリアントは、それが由来する哺乳動物IL-13と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0121】
別の実施形態では、少なくとも1つのサイトカインは、IL-13の断片、例えば、それらが由来するIL-13分子の少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、または120個のアミノ酸(好ましくは、連続アミノ酸)を含むIL-13の断片など、である。
【0122】
一実施形態では、断片は、エピトープからなり得るか、またはエピトープを含み得る。一実施形態では、IL-13の断片は、IL-13の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなる。IL-13のエピトープの例は、以下に列挙される。
【0123】
一実施形態では、IL-13は、全長IL-13である。
【0124】
本発明の一実施形態では、IL-13は、ヒトIL-13である。ヒトIL-13は、配列番号23(UniProtID:P35225-1)を有する。
【0125】
配列番号:23
LTCLGGFASPGPVPPSTALRELIEELVNITQNQKAPLCNGSMVWSINLTAGMYCAALESLINVSGCSAIEKTQRMLSGFCPHKVSAGQFSSLHVRDTKIEVAQFVKDLLLHLKKLFREGRFN
【0126】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、ヒトIL-13タンパク質をコードする配列を含むか、またはそれからなる。ヒトIL-13をコードするRNA配列の例は、配列番号24、または配列番号24と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0127】
配列番号:24
CUGACCUGCCUGGGCGGCUUCGCCAGCCCCGGCCCCGUGCCCCCCAGCACCGCCCUGCGCGAGCUGAUCGAGGAGCUGGUGAACAUCACCCAGAACCAGAAGGCCCCCCUGUGCAACGGCAGCAUGGUGUGGAGCAUCAACCUGACCGCCGGCAUGUACUGCGCCGCCCUGGAGAGCCUGAUCAACGUGAGCGGCUGCAGCGCCAUCGAGAAGACCCAGCGCAUGCUGAGCGGCUUCUGCCCCCACAAGGUGAGCGCCGGCCAGUUCAGCAGCCUGCACGUGCGCGACACCAAGAUCGAGGUGGCCCAGUUCGUGAAGGACCUGCUGCUGCACCUGAAGAAGCUGUUCCGCGAGGGCCGCUUCAAC
【0128】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-13サイトカイン断片は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドである。
【0129】
ヒトIL-13のエピトープの例としては、これらに限定されないが、LRELIEELVNITQNQKAPLCNG(配列番号25)、NGSMVWSINLTAGMYCA(配列番号26)、AGMYCAALESLINVSGCSAIEK(配列番号27)およびVAQFVKDLLLHLKKLFREGRFN(配列番号28)が挙げられる。
【0130】
したがって、一実施形態によれば、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号25、配列番号26、配列番号27または配列番号28を含む。
【0131】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの各末端に付加され、それによりペプチドに環状立体構造を与える。
【0132】
ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:CLRELIEELVNITQNQKAPLCNGC(配列番号29)、CNGSMVWSINLTAGMYCAC(配列番号30)、CAGMYCAALESLINVSGCSAIEKC(配列番号31)およびCVAQFVKDLLLHLKKLFREGRFNC(配列番号32)。
【0133】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号29、配列番号30、配列番号31または配列番号32を含む。
【0134】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にヒトIL-13またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のヒトIL-13タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0135】
一実施形態では、シグナルペプチドは、ヒトIL-13のシグナルペプチドであり、好ましくは、配列番号117(MHPLLNPLLLALGLMALLLTTVIA)の配列を含むか、またはそれからなり、RNA配列の配列番号118(AUGCACCCCCUGCUGAACCCCCUGCUGCUGGCCCUGGGCCUGAUGGCCCUGCUGCUGACCACCGUGAUCGCC)によりコードされ得る。
【0136】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号88~93が挙げられる。本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号78、84、103、127、137、140および142が挙げられる。
【0137】
本発明の一実施形態では、IL-13は、マウスIL-13である。マウスIL-13は、配列番号33(UniProt ID:P20109-1)を有する。
【0138】
配列番号:33
APGPVPRSVSLPLTLKELIEELSNITQDQTPLCNGSMVWSVDLAAGGFCVALDSLTNISNCNAIYRTQRILHGLCNRKAPTTVSSLPDTKIEVAHFITKLLSYTKQLFRHGPF
【0139】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、マウスIL-13をコードする配列を含むか、またはそれからなる。マウスIL-13をコードするRNA配列の例は、配列番号34、または配列番号34と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0140】
配列番号:34
GCCCCCGGCCCCGUGCCCAGGAGCGUGAGCCUGCCCCUGACCCUGAAGGAGCUGAUCGAGGAGCUGAGCAACAUCACCCAGGACCAGACCCCCCUGUGCAACGGCAGCAUGGUGUGGAGCGUGGACCUGGCCGCCGGCGGCUUCUGCGUGGCCCUGGACAGCCUGACCAACAUCAGCAACUGCAACGCCAUCUACAGGACCCAGAGGAUCCUGCACGGCCUGUGCAACAGGAAGGCCCCCACCACCGUGAGCAGCCUGCCCGACACCAAGAUCGAGGUGGCCCACUUCAUCACCAAGCUGCUGAGCUACACCAAGCAGCUGUUCAGGCACGGCCCCUUC
【0141】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-13サイトカイン断片は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドである。
【0142】
マウスIL-13のエピトープの例としては、LKELIEELSNITQDQTPLCNG(配列番号35)、NGSMVWSVDLAAGGFCV(配列番号36)、AGGFCVALDSLTNISNCNAIYR(配列番号37)およびVAHFITKLLSYTKQLFRHGPF(配列番号38)が挙げられる。
【0143】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号35、配列番号36、配列番号37または配列番号38を含む。
【0144】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの各末端に付加され、それによりペプチドに環状立体構造を与える。
【0145】
マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、CLKELIEELSNITQDQTPLCNGC(配列番号39)、CNGSMVWSVDLAAGGFCVC(配列番号40)、CAGGFCVALDSLTNISNCNAIYRC(配列番号41)およびCVAHFITKLLSYTKQLFRHGPFC(配列番号42)が挙げられる。
【0146】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば、配列番号39、配列番号40、配列番号41または配列番号42を含む。
【0147】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にマウスIL-13またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のマウスIL-13タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0148】
一実施形態では、シグナルペプチドは、マウスIL-13のシグナルペプチドであり、好ましくは、RNA配列の配列番号143(AUGGCCCUGUGGGUGACCGCCGUGCUGGCCCUGGCCUGCCUGGGCGGCCUGGCC)によりコードされ得る配列番号142(MALWVTAVLALACLGGLA)の配列を含むか、またはこれらからなる。
【0149】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号88~93が挙げられる。本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号78、84、103、117、127、137および140が挙げられる。
【0150】
本発明の一実施形態では、IL-13は、イヌIL-13である。イヌIL-13は、配列番号43(UniProt ID:Q9N0W9-1)を有する。
【0151】
配列番号:43
SPSPVTPSPTLKELIEELVNITQNQASLCNGSMVWSVNLTAGMYCAALESLINVSDCSAIQRTQRMLKALCSQKPAAGQISSERSRDTKIEVIQLVKNLLTYVRGVYRHGNFR
【0152】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、イヌIL-13をコードする配列を含むか、またはそれからなる。イヌIL-13をコードするRNA配列の例は、配列番号44、または配列番号44と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0153】
配列番号:44
AGCCCCAGCCCCGUGACCCCCAGCCCCACCCUGAAGGAGCUGAUCGAGGAGCUGGUGAACAUCACCCAGAACCAGGCCAGCCUGUGCAACGGCAGCAUGGUGUGGAGCGUGAACCUGACCGCCGGCAUGUACUGCGCCGCCCUGGAGAGCCUGAUCAACGUGAGCGACUGCAGCGCCAUCCAGCGCACCCAGCGCAUGCUGAAGGCCCUGUGCAGCCAGAAGCCCGCCGCCGGCCAGAUCAGCAGCGAGCGCAGCCGCGACACCAAGAUCGAGGUGAUCCAGCUGGUGAAGAACCUGCUGACCUACGUGCGCGGCGUGUACCGCCACGGCAACUUCCGC
【0154】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-13サイトカイン断片は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドである。
【0155】
イヌIL-13のエピトープの例としては、これらに限定されないが、LKELIEELVNITQNQASLCNG(配列番号119)、NGSMVWSVNLTAGMYCA(配列番号120)、AGMYCAALESLINVSDCSAIQR(配列番号121)およびVIQLVKNLLTYVRGVYRHGNF(配列番号122)が挙げられる。
【0156】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号119~122を含む。
【0157】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの各末端に付加され、それによりペプチドに環状立体構造を与える。
【0158】
イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、CLKELIEELVNITQNQASLCNGC(配列番号123)、CNGSMVWSVNLTAGMYCAC(配列番号124)、CAGMYCAALESLINVSDCSAIQRC(配列番号125)およびCVIQLVKNLLTYVRGVYRHGNFC(配列番号126)が挙げられる。
【0159】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号123~126を含む。
【0160】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にイヌIL-13またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のイヌIL-13タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0161】
一実施形態では、シグナルペプチドは、イヌIL-13のシグナルペプチドであり、好ましくはMALWLTVVIALTCLGGLA(配列番号127)の配列を含むか、またはこれらからなり、これは、RNA配列AUGGCCCUGUGGCUGACCGUGGUGAUCGCCCUGACCUGCCUGGGCGGCCUGGCC(配列番号128)の配列によりコードされ得る。
【0162】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号88~93が挙げられる。本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号78、84、103、117、137、140および142が挙げられる。
【0163】
本発明の一実施形態では、IL-13は、ウマIL-13である。ウマIL-13は、配列番号101(UniProtID:B6C802)を有する。
【0164】
配列番号:101
APLPSSMALKELIKELVNITQNQAPLCNGSMVWSVNLTADTYCRALESLSNVSTCSAIQNTRKMLTKLCPHQLSAGQVSSERARDTKIEVIVLVKDLLKNLRKIFHGGKHVDA
【0165】
一実施形態では、少なくとも1つのサイトカインをコードするRNA配列は、ウマIL-13をコードする配列を含むか、またはそれからなる。ウマIL-13をコードするRNA配列の例は、配列番号102、または配列番号102と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0166】
配列番号:102
GCCCCCCUGCCCAGCAGCAUGGCCCUGAAGGAGCUGAUCAAGGAGCUGGUGAACAUCACCCAGAACCAGGCCCCCCUGUGCAACGGCAGCAUGGUGUGGAGCGUGAACCUGACCGCCGACACCUACUGCCGCGCCCUGGAGAGCCUGAGCAACGUGAGCACCUGCAGCGCCAUCCAGAACACCCGCAAGAUGCUGACCAAGCUGUGCCCCCACCAGCUGAGCGCCGGCCAGGUGAGCAGCGAGCGCGCCCGCGACACCAAGAUCGAGGUGAUCGUGCUGGUGAAGGACCUGCUGAAGAACCUGCGCAAGAUCUUCCACGGCGGCAAGCACGUGGACGCC
【0167】
一実施形態では、少なくとも1つのIL-13サイトカイン断片は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むか、またはそれからなるペプチドである。
【0168】
ウマIL-13のエピトープの例としては、これらに限定されないが、LKELIKELVNITQNQAPLCNG(配列番号129)、NGSMVWSVNLTADTYCRA(配列番号130)、ADTYCRALESLSNVSTCSAIQN(配列番号131)およびVIVLVKDLLKNLRKIFHGGK(配列番号132)が挙げられる。
【0169】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号129~132を含む。
【0170】
一実施形態では、1つ以上のシステイン残基(複数可)が、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの末端に付加される。一実施形態では、1つのシステイン残基が、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなるペプチドの各末端に付加され、それによりペプチドに環状立体構造を与える。
【0171】
ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含む環状ペプチドの例としては、これらに限定されないが、CLKELIKELVNITQNQAPLCNGC(配列番号133)、CNGSMVWSVNLTADTYCRAC(配列番号134)、CADTYCRALESLSNVSTCSAIQNC(配列番号135)およびCVIVLVKDLLKNLRKIFHGGKC(配列番号136)が挙げられる。
【0172】
したがって、一実施形態によれば、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むかまたはそれからなる環状ペプチドをコードする1つ以上のRNA配列、例えば配列番号133~136を含む。
【0173】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA配列、特にウマIL-13またはその少なくとも1つの断片をコードする少なくとも1つのRNA配列は、シグナルペプチド、例えば天然のウマIL-13タンパク質のシグナルペプチドをコードするRNA配列をさらに含む。
【0174】
一実施形態では、シグナルペプチドは、ウマIL-13のシグナルペプチドであり、好ましくは配列番号137(MALWLTAVIALACLGGLASP)の配列を含むかまたはこれからなり、これは、配列番号138(AUGGCCCUGUGGCUGACCGCCGUGAUCGCCCUGGCCUGCCU GGGCGGCCUGGCCAGCCCC)のRNA配列によりコードされ得る。
【0175】
本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号88~93が挙げられる。本発明で使用され得るシグナルペプチドの他の例としては、限定されないが、配列番号78、84、103、117、127、140および142が挙げられる。
【0176】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、(i)IL-4、IL-4の少なくとも1つのバリアント、IL-4の少なくとも1つの断片、またはIL-4の少なくとも1つのエピトープ(特に、上記のペプチドの1つ)を含むかまたはそれらからなる少なくとも1つのアミノ酸配列、および(ii)IL-13、IL-13の少なくとも1つのバリアント、IL-13の少なくとも1つの断片、またはIL-13の少なくとも1つのエピトープ(特に、上記のペプチドの1つ)を含むかまたはそれらからなる少なくとも1つのアミノ酸配列、をコードする。
【0177】
本発明によれば、少なくとも1つのRNA分子は、少なくとも1つのT細胞エピトープをコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、1つのT細胞エピトープを含むアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、少なくとも2、3、4、5、または10個のT細胞エピトープ(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20個以上のT細胞エピトープ)を含むアミノ酸配列をコードし、これらは、同一であっても異なっていてもよく、少なくとも1つのスペーサーにより共に連結されてもよい。スペーサーの例は、本明細書に列挙される。
【0178】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、優性T細胞エピトープ、すなわち、非HLA制限であるエピトープである。一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、Th2エピトープである。
【0179】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、ペプチドまたはタンパク質に含まれ、少なくとも1つのRNA分子は、少なくとも1つのT細胞エピトープを含む少なくとも1つのペプチドまたはタンパク質をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープを含む少なくとも1つのペプチドまたはタンパク質は、サイトカインまたはその断片とは異なる。
【0180】
T細胞エピトープ、または少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドもしくはタンパク質の例は、これらに限定されないが、CRM197、そのバリアントおよび断片(例えば、CRM197(299-312)、CRM197(425-440)、CRM197(300-450))、ジフテリアと破傷風エピトープとの組み合わせ(TpD)、破傷風毒素(TT)のエピトープ、およびユニバーサルポリエピトープCD4(例えば、N10、N19)を含むかまたはそれらからなる群を含む。
【0181】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、CRM197、またはそのバリアントもしくは断片をコードするRNA配列を含む。CRM197は、配列番号48の配列を有するジフテリア毒素の非毒性変異体であり、一塩基置換(52位におけるグリシンからグルタミン酸への変異)による毒性活性を有しない。
【0182】
配列番号:48
GADDVVDSSKSFVMENFSSYHGTKPGYVDSIQKGIQKPKSGTQGNYDDDWKEFYSTDNKYDAAGYSVDNENPLSGKAGGVVKVTYPGLTKVLALKVDNAETIKKELGLSLTEPLMEQVGTEEFIKRFGDGASRVVLSLPFAEGSSSVEYINNWEQAKALSVELEINFETRGKRGQDAMYEYMAQACAGNRVRRSVGSSLSCINLDWDVIRDKTKTKIESLKEHGPIKNKMSESPNKTVSEEKAKQYLEEFHQTALEHPELSELKTVTGTNPVFAGANYAAWAVNVAQVIDSETADNLEKTTAALSILPGIGSVMGIADGAVHHNTEEIVAQSIALSSLMVAQAIPLVGELVDIGFAAYNFVESIINLFQVVHNSYNRPAYSPGHKTQPFLHDGYAVSWNTVEDSIIRTGFQGESGHDIKITAENTPLPIAGVLLPTIPGKLDVNKSKTHISVNGRKIRMRCRAIDGDVTFCRPKSPVYVGNGVHANLHVAFHRSSSEKIHSNEISSDSIGVLGYQKTVDHTKVNSKLSLFFEIKS
【0183】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、CRM197のバリアントをコードするRNA配列を含み、ここで、バリアントは、配列番号48と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を呈する。一実施形態では、CRM197のバリアントは、52位のグリシンからグルタミン酸への変異(配列番号48)を含み、したがって非毒性である。
【0184】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、全長CRM197をコードするRNA配列を含む。
【0185】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、CRM197の断片をコードするRNA配列、例えば、配列番号48から少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、50、100、150、200、250、300、350、400、450、または500個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含む断片、をコードするRNA配列を含む。CRM197の断片の具体例を、本明細書に列挙する。
【0186】
一実施形態では、CRM197をコードするRNA配列は、配列番号49、または配列番号49と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0187】
配列番号:49
GGCGCCGACGACGUGGUGGACAGCAGCAAGAGCUUCGUGAUGGAGAACUUCAGCAGCUACCACGGCACCAAGCCCGGCUACGUGGACAGCAUCCAGAAGGGCAUCCAGAAGCCCAAGAGCGGCACCCAGGGCAACUACGACGACGACUGGAAGGAGUUCUACAGCACCGACAACAAGUACGACGCCGCCGGCUACAGCGUGGACAACGAGAACCCCCUGAGCGGCAAGGCCGGCGGCGUGGUGAAGGUGACCUACCCCGGCCUGACCAAGGUGCUGGCCCUGAAGGUGGACAACGCCGAGACCAUCAAGAAGGAGCUGGGCCUGAGCCUGACCGAGCCCCUGAUGGAGCAGGUGGGCACCGAGGAGUUCAUCAAGAGGUUCGGCGACGGCGCCAGCAGGGUGGUGCUGAGCCUGCCCUUCGCCGAGGGCAGCAGCAGCGUGGAGUACAUCAACAACUGGGAGCAGGCCAAGGCCCUGAGCGUGGAGCUGGAGAUCAACUUCGAGACCAGGGGCAAGAGGGGCCAGGACGCCAUGUACGAGUACAUGGCCCAGGCCUGCGCCGGCAACAGGGUGAGGAGGAGCGUGGGCAGCAGCCUGAGCUGCAUCAACCUGGACUGGGACGUGAUCAGGGACAAGACCAAGACCAAGAUCGAGAGCCUGAAGGAGCACGGCCCCAUCAAGAACAAGAUGAGCGAGAGCCCCAACAAGACCGUGAGCGAGGAGAAGGCCAAGCAGUACCUGGAGGAGUUCCACCAGACCGCCCUGGAGCACCCCGAGCUGAGCGAGCUGAAGACCGUGACCGGCACCAACCCCGUGUUCGCCGGCGCCAACUACGCCGCCUGGGCCGUGAACGUGGCCCAGGUGAUCGACAGCGAGACCGCCGACAACCUGGAGAAGACCACCGCCGCCCUGAGCAUCCUGCCCGGCAUCGGCAGCGUGAUGGGCAUCGCCGACGGCGCCGUGCACCACAACACCGAGGAGAUCGUGGCCCAGAGCAUCGCCCUGAGCAGCCUGAUGGUGGCCCAGGCCAUCCCCCUGGUGGGCGAGCUGGUGGACAUCGGCUUCGCCGCCUACAACUUCGUGGAGAGCAUCAUCAACCUGUUCCAGGUGGUGCACAACAGCUACAACAGGCCCGCCUACAGCCCCGGCCACAAGACCCAGCCCUUCCUGCACGACGGCUACGCCGUGAGCUGGAACACCGUGGAGGACAGCAUCAUCAGGACCGGCUUCCAGGGCGAGAGCGGCCACGACAUCAAGAUCACCGCCGAGAACACCCCCCUGCCCAUCGCCGGCGUGCUGCUGCCCACCAUCCCCGGCAAGCUGGACGUGAACAAGAGCAAGACCCACAUCAGCGUGAACGGCAGGAAGAUCAGGAUGAGGUGCAGGGCCAUCGACGGCGACGUGACCUUCUGCAGGCCCAAGAGCCCCGUGUACGUGGGCAACGGCGUGCACGCCAACCUGCACGUGGCCUUCCACAGGAGCAGCAGCGAAAAGAUCCACAGCAACGAGAUCAGCAGCGACAGCAUCGGCGUGCUGGGCUACCAGAAGACCGUGGACCACACCAAGGUGAACAGCAAGCUGAGCCUGUUCUUCGAGAUCAAGAGC
【0188】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号48のアミノ酸299~アミノ酸312を含むか、またはそれらからなるCRM197の断片をコードするRNA配列を含む。配列番号48のアミノ酸299~アミノ酸312からなるCRM197の断片は、CRM197(299-312)と称され、配列番号50(KTTAALSILPGIGS)の配列からなる。
【0189】
一実施形態では、本発明のRNA分子は、配列番号50のバリアントをコードするRNA配列を含み、ここで、バリアントは、配列番号50と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0190】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号50の少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12または13個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含むか、またはそれらからなるCRM197(299-312)の断片をコードするRNA配列を含む。
【0191】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープ、または少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドもしくはタンパク質をコードするRNA配列は、CRM197(299-312)をコードする配列を含むか、またはそれからなる。CRM197(299-312)をコードするRNA配列の例は、配列番号51、または配列番号51(AAGACCACCGCCGCCCUGAGCAUCCUGCCCGGCAUCGGCAGC)と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0192】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号48のアミノ酸425~アミノ酸440を含むかまたはそれらからなるCRM197の断片をコードするRNA配列を含む。配列番号48のアミノ酸425~アミノ酸440からなるCRM197の断片は、CRM197(425-440)と称され、配列番号52(TPLPIAGVLLPTIPGK)の配列からなる。
【0193】
一実施形態では、本発明のRNA分子は、配列番号52のバリアントをコードするRNA配列を含み、ここで、バリアントは、配列番号52と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0194】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号52の少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含むかまたはそれらからなるCRM197(425-440)の断片をコードするRNA配列を含む。
【0195】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープ、または少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドもしくはタンパク質をコードするRNA配列は、CRM197(425-440)をコードする配列を含むか、またはそれからなる。CRM197(425-440)をコードするRNA配列の例は、配列番号53、または配列番号53(ACCCCCCUGCCCAUCGCCGGCGUGCUGCUGCCCACCAUCCCCGGCAAG)と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0196】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号48のアミノ酸300~アミノ酸450を含むかまたはそれらからなるCRM197の断片をコードするRNA配列を含む。配列番号48のアミノ酸300~アミノ酸450からなるCRM197の断片は、CRM197(300-450)と称され、配列番号46の配列からなる。
【0197】
配列番号:46
TAALSILPGIGSVMGIADGAVHHNTEEIVAQSIALSSLMVAQAIPLVGELVDIGFAAYNFVESIINLFQVVHNSYNRPAYSPGHKTQPFLHDGYAVSWNTVEDSIIRTGFQGESGHDIKITAENTPLPIAGVLLPTIPGKLDVNKSKTHI
【0198】
一実施形態では、本発明のRNA分子は、配列番号46のバリアントをコードするRNA配列を含み、ここで、バリアントは、配列番号46と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0199】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号46の少なくとも約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140または145個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含むかまたはそれらからなるCRM197(300-450)の断片をコードするRNA配列を含む。
【0200】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープ、または少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドもしくはタンパク質をコードするRNA配列は、CRM197(300-450)をコードする配列を含むか、またはそれからなる。CRM197(300-450)をコードするRNA配列の例は、配列番号47、または配列番号47と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0201】
配列番号:47
ACCGCCGCCCUGAGCAUCCUGCCCGGCAUCGGCAGCGUGAUGGGCAUCGCCGACGGCGCCGUGCACCACAACACCGAGGAGAUCGUGGCCCAGAGCAUCGCCCUGAGCAGCCUGAUGGUGGCCCAGGCCAUCCCCCUGGUGGGCGAGCUGGUGGACAUCGGCUUCGCCGCCUACAACUUCGUGGAGAGCAUCAUCAACCUGUUCCAGGUGGUGCACAACAGCUACAACAGGCCCGCCUACAGCCCCGGCCACAAGACCCAGCCCUUCCUGCACGACGGCUACGCCGUGAGCUGGAACACCGUGGAGGACAGCAUCAUCAGGACCGGCUUCCAGGGCGAGAGCGGCCACGACAUCAAGAUCACCGCCGAGAACACCCCCCUGCCCAUCGCCGGCGUGCUGCUGCCCACCAUCCCCGGCAAGCUGGACGUGAACAAGAGCAAGACCCACAUC
【0202】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、TpDをコードするRNA配列を含む。TpDは、ジフテリアおよび破傷風エピトープの両方を含み、任意によりカテプシン切断部位を含む。
【0203】
一実施形態では、TpDは、配列番号54(ILMQYIKANSKFIGIPMGLPQSIALSSLMVAQ)の配列を含むかまたはそれからなる。
【0204】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号54のバリアントをコードするRNA配列を含み、ここで、バリアントは、配列番号54と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を呈する。
【0205】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、全長TpDをコードするRNA配列を含む。全長TpDをコードするRNA配列の例は、配列番号55、または配列番号55と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%の、もしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むかまたはそれらからなるRNA配列である。
【0206】
配列番号55
AUCCUGAUGCAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCCCCAUGGGCCUGCCCCAGAGCAUCGCCCUGAGCAGCCUGAUGGUGGCCCAG
【0207】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、TpDの断片、例えば、配列番号54からの少なくとも約5、10、15、20、25または30個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含む断片など、をコードするRNA配列を含む。
【0208】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、「p2-スペーサー-p30」構築物をコードするRNA配列を含む。P2-スペーサー-p30は、破傷風毒素(TT)の2つのエピトープ、すなわちペプチドP2およびペプチドP30、および少なくとも1つのスペーサーを含む、ペプチドである。
【0209】
一実施形態では、スペーサーは、1~20個のアミノ酸を含む。一実施形態では、スペーサーは、2つのアミノ酸からなる。一実施形態では、スペーサーは、RRからなる。
【0210】
一実施形態では、p2-スペーサー-p30は、配列番号63の配列からなるペプチド「p2TT」、配列番号62の配列からなるペプチド「p30TT」、および任意によりスペーサー(例えば、RRなど)を含むかまたはそれらからなる。
【0211】
一実施形態では、p2-スペーサー-p30は、構築物p2-RR-p30を含むかまたはそれからなり、すなわち、構築物は、ペプチドp2TTおよびp30TTおよびスペーサーRRを含むかまたはそれらからなり、配列番号56の配列またはそのバリアントを有するかまたは含み、配列番号56と好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%、もしくはそれ以上の同一性を有する。p2-RR-p30構築物。
【0212】
配列番号:56
QYIKANSKFIGITERRFNNFTVSFWLRVPKVSASHLEQY
【0213】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープ、または少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドもしくはタンパク質またはその断片は、全長p2-RR-p30である。
【0214】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープ、または少なくとも1つのT細胞エピトープを含むペプチドもしくはタンパク質またはその断片は、配列番号56からの少なくとも約5、10、15、20、25、30、32、35または37個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含む、p2-RR-p30の断片である。
【0215】
一実施形態では、本発明のRNA分子は、p2-RR-p30をコードするRNA配列を含む。p2-RR-p30をコードするRNA配列の例は、配列番号57、または配列番号57と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%の、もしくはそれより大きな同一性を有する配列を含むかまたはそれらからなる配列である。
【0216】
配列番号:57
CAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCACCGAGAGGAGGUUCAACAACUUCACCGUGAGCUUCUGGCUGAGGGUGCCCAAGGUGAGCGCCAGCCACCUGGAGCAGUAC
【0217】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、1つ以上のユニバーサルなCD4ポリエピトープをコードするRNA配列を含む。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、任意によりスペーサー(複数可)により連結される、少なくとも2つのユニバーサルなCD4ポリエピトープをコードするRNA配列を含む。ユニバーサルなCD4ポリエピトープの例としては、これらに限定されないが、配列番号58~67(表1)の配列を有するペプチドが挙げられる。スペーサーの例を本明細書で提供する。
【0218】
表1:ユニバーサルCD4ポリエピトープのアミノ酸配列
【表1】
【0219】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、配列番号58~67から選択される配列のバリアントであり、ここで、バリアントは、配列番号58~67と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0220】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、表1に開示される全長のユニバーサルCD4タンパク質ポリエピトープである。
【0221】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープは、配列番号58~60、63、および65~67の少なくとも約5、6、7、8、9、10、11または12個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含むユニバーサルCD4ポリエピトープの断片であるか、または配列番号61~62および64の少なくとも約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16もしくは17個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含むユニバーサルCD4ポリエピトープの断片である。
【0222】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープをコードするRNA配列は、スペーサー(複数可)により任意により連結される、少なくとも2つのユニバーサルCD4ポリエピトープをコードする配列を含むか、またはそれからなる。ユニバーサルCD4ポリエピトープをコードするRNA配列の例としては、これらに限定されないが、配列番号68~77の配列を含むか、またはそれらからなるRNA配列が挙げられる(表2)。
【0223】
表2:ユニバーサルCD4ポリエピトープのヌクレオチド配列
【表2】
【0224】
一実施形態では、本発明のRNA分子は、任意によりスペーサーにより連結される、表1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30個のユニバーサルCD4ポリエピトープを含むアミノ酸配列をコードするRNA配列を含む。
【0225】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、少なくとも2つの同一のまたは異なるユニバーサルCD4ポリエピトープをコードするRNA配列を含む。
【0226】
一実施形態では、本発明のRNA分子は、例えば、TTならびに熱帯熱マラリア原虫、インフルエンザウイルスおよびB型肝炎ウイルス由来のタンパク質を含むがこれらに限定されない、病原体由来の抗原に由来する10または19個のヒトCD4+T細胞エピトープを(それぞれ)含むかまたはそれらからなるN10、N19などの、少なくとも1つのT細胞エピトープを含むかまたはそれらからなる組換えペプチドまたはタンパク質をコードするRNA配列を含む(表1に列挙される)。
【0227】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、本明細書に記載される10個のユニバーサルCD4エピトープ(本明細書ではN10と呼ばれる)をコードするRNA配列を含み、任意によりユニバーサルCD4ポリエピトープは、スペーサーにより連結される。スペーサーの例は、本明細書に列挙される。
【0228】
N10構築物の非限定的な例は、配列番号80のペプチドである。
【0229】
配列番号:80
VSIDKFRIFCKANPKKGLKFIIKRYTPNNEIDSKGIREDNNITLKLDRCNNKGEKKIAKMEKASSVFNVVNKGFNNFTVSFWLRVPKVSASHLEKGQYIKANSKFIGITEKGPHHTALRQAILCWGELMTLAKGPKYVKQNTLKLATKGFFLLTRILTIPQSLDKGYSGPLKAEIAQRLEDV
【0230】
一実施形態では、RNA分子は、配列番号80のバリアントをコードするRNA配列を含み、ここで、上記バリアントは、配列番号80と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を呈する。
【0231】
一実施形態では、RNA分子は、全長N10構築物をコードするRNA配列を含む。別の実施形態では、RNA分子は、N10の断片、例えば、配列番号80からの少なくとも約10、15、20、25、50、75、100、125、150または175個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含む断片など、をコードするRNA配列を含む。
【0232】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープをコードするRNA配列は、N10をコードする配列を含むか、またはそれからなる。N10をコードするRNA配列の例は、配列番号81、または配列番号81と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列、を含むかまたはそれらからなる配列である。
【0233】
配列番号:81
GUGAGCAUCGACAAGUUCAGGAUCUUCUGCAAGGCCAACCCCAAGAAGGGCCUGAAGUUCAUCAUCAAGAGGUACACCCCCAACAACGAGAUCGACAGCAAGGGCAUCAGGGAGGACAACAACAUCACCCUGAAGCUGGACAGGUGCAACAACAAGGGCGAAAAGAAGAUCGCCAAGAUGGAGAAGGCCAGCAGCGUGUUCAACGUGGUGAACAAGGGCUUCAACAACUUCACCGUGAGCUUCUGGCUGAGGGUGCCCAAGGUGAGCGCCAGCCACCUGGAGAAGGGCCAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCACCGAAAAGGGCCCCCACCACACCGCCCUGAGGCAGGCCAUCCUGUGCUGGGGCGAGCUGAUGACCCUGGCCAAGGGCCCCAAGUACGUGAAGCAGAACACCCUGAAGCUGGCCACCAAGGGCUUCUUCCUGCUGACCAGGAUCCUGACCAUCCCCCAGAGCCUGGACAAGGGCUACAGCGGCCCCCUGAAGGCCGAGAUCGCCCAGAGGCUGGAGGACGUG
【0234】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、本明細書に記載される19個のユニバーサルCD4エピトープ(本明細書ではN19と呼ばれる)をコードするRNA配列を含み、任意によりユニバーサルCD4ポリエピトープは、スペーサーにより連結される。スペーサーの例は、本明細書に列挙される。
【0235】
N19構築物の非限定的な例は、配列番号82のペプチドである。
【0236】
配列番号:82
VSIDKFRIFCKANPKKGLKFIIKRYTPNNEIDSKGIREDNNITLKLDRCNNKGEKKIAKMEKASSVFNVVNKGFNNFTVSFWLRVPKVSASHLEKGQYIKANSKFIGITEKGPHHTALRQAILCWGELMTLAKGPKYVKQNTLKLATKGFFLLTRILTIPQSLDKGYSGPLKAEIAQRLEDVKGVSIDKFRIFCKANPKKGLKFIIKRYTPNNEIDSKGIREDNNITLKLDRCNNKGEKKIAKMEKASSVFNVVNKGFNNFTVSFWLRVPKVSASHLEKGQYIKANSKFIGITEKGPHHTALRQAILCWGELMTLAKGPKYVKQNTLKLATKGFFLLTRILTIPQSLDKG
【0237】
一実施形態では、RNA分子は、配列番号82のバリアントをコードするRNA配列を含み、ここで、バリアントは、配列番号82と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を呈する。
【0238】
一実施形態では、RNA分子は、全長N19構築物をコードするRNA配列を含む。別の実施形態では、RNA分子は、N19の断片、例えば、配列番号82からの少なくとも約10、15、20、25、50、100、150、200、250、300または330個のアミノ酸(好ましくは連続アミノ酸)を含む断片など、をコードするRNA配列を含む。
【0239】
一実施形態では、少なくとも1つのT細胞エピトープをコードするRNA配列は、N19をコードする配列を含むか、またはそれからなる。N19をコードするRNA配列の例は、配列番号83、または配列番号83と少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約75%、80%、85%、90%、95%のもしくはそれより大きな同一性を有する配列、を含むかまたはそれらからなる配列である。
【0240】
配列番号:83
GUGAGCAUCGACAAGUUCAGGAUCUUCUGCAAGGCCAACCCCAAGAAGGGCCUGAAGUUCAUCAUCAAGAGGUACACCCCCAACAACGAGAUCGACAGCAAGGGCAUCAGGGAGGACAACAACAUCACCCUGAAGCUGGACAGGUGCAACAACAAGGGCGAAAAGAAGAUCGCCAAGAUGGAGAAGGCCAGCAGCGUGUUCAACGUGGUGAACAAGGGCUUCAACAACUUCACCGUGAGCUUCUGGCUGAGGGUGCCCAAGGUGAGCGCCAGCCACCUGGAGAAGGGCCAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCACCGAAAAGGGCCCCCACCACACCGCCCUGAGGCAGGCCAUCCUGUGCUGGGGCGAGCUGAUGACCCUGGCCAAGGGCCCCAAGUACGUGAAGCAGAACACCCUGAAGCUGGCCACCAAGGGCUUCUUCCUGCUGACCAGGAUCCUGACCAUCCCCCAGAGCCUGGACAAGGGCUACAGCGGCCCCCUGAAGGCCGAGAUCGCCCAGAGGCUGGAGGACGUGAAGGGCGUGAGCAUCGACAAGUUCAGGAUCUUCUGCAAGGCCAACCCCAAGAAGGGCCUGAAGUUCAUCAUCAAGAGGUACACCCCCAACAACGAGAUCGACAGCAAGGGCAUCAGGGAGGACAACAACAUCACCCUGAAGCUGGACAGGUGCAACAACAAGGGCGAAAAGAAGAUCGCCAAGAUGGAGAAGGCCAGCAGCGUGUUCAACGUGGUGAACAAGGGCUUCAACAACUUCACCGUGAGCUUCUGGCUGAGGGUGCCCAAGGUGAGCGCCAGCCACCUGGAGAAGGGCCAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCACCGAAAAGGGCCCCCACCACACCGCCCUGAGGCAGGCCAUCCUGUGCUGGGGCGAGCUGAUGACCCUGGCCAAGGGCCCCAAGUACGUGAAGCAGAACACCCUGAAGCUGGCCACCAAGGGCUUCUUCCUGCUGACCAGGAUCCUGACCAUCCCCCAGAGCCUGGACAAGGGC
【0241】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、スペーサーをコードする少なくとも1つのRNA配列を含む。一実施形態では、サイトカインは、スペーサーにより少なくとも1つのT細胞エピトープに連結される。一実施形態では、サイトカインは、1つ以上のスペーサー(例えば、1、2、3、4または5個の)により少なくとも1つのT細胞エピトープに連結される。スペーサーはまた、T細胞エピトープまたはサイトカイン断片を連結するために存在し得る。
【0242】
一実施形態では、スペーサーは、切断可能である。一実施形態では、スペーサーは、例えば、カテプシンなどのプロテアーゼにより切断可能である。
【0243】
一実施形態では、スペーサーは、切断可能でない。
【0244】
スペーサーの例としては、これらに限定されないが、PMGLP(配列番号86)、カテプシン切断部位、アミノ酸ダブレット、GP、LG、GS、GPGPG(配列番号45)、GGSGGGGSGG(配列番号98)、(GGGGS)(式中、nは、1~4の範囲である(配列番号139)))、ASG、KG、RRが挙げられる。
【0245】
一実施形態では、スペーサーは、PMGLPのアミノ酸配列(配列番号86)を含むか、またはそれからなり、これらは、配列番号87の核酸配列(CCCAUGGGCCUGCCC)、または配列番号87に対して少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%もしくは99%の同一性を有する核酸配列によりコードされ得る。
【0246】
一実施形態では、例えば2~10アミノ酸の範囲の長さを有する短いオリゴまたはポリペプチドスペーサーは、スペーサーを形成し得る。一実施形態では、リンカーは、2、3、4、または5個のアミノ酸からなる。
【0247】
短いスペーサーの例は、これらに限定されないが、GP、LG、ASG、KG、およびRRを含む。
【0248】
一実施形態では、短いスペーサーGP、LG、ASG、RRおよびKGはそれぞれ、表3に列挙されるRNA配列によりコードされ得る。
【0249】
表3:スペーサーアミノ酸配列
【表3】
【0250】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号103の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号103の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号1の配列を有するヒトIL-4、GPスペーサー、および好ましくは配列番号48の配列を有するCRM197、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0251】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号2のRNA配列)、およびCRM197(好ましくは配列番号49のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号104のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号104の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号2の配列を有するヒトIL-4をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号49の配列を有するCRM197、をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0252】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0253】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0254】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0255】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号103の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号103の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号1の配列を有するヒトIL-4、GPスペーサー、および好ましくは配列番号54の配列を有するTpDを含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0256】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号2のRNA配列)、およびTpD(好ましくは配列番号55のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号104のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号104の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号2の配列を有するヒトIL-4をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号55の配列を有するTpDをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0257】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0258】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0259】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号103の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端まで、好ましくは配列番号103の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号1の配列を有するヒトIL-4、GPスペーサー、および好ましくは配列番号82の配列を有するN19構築物を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0260】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号2のRNA配列)、およびN19構築物(好ましく配列番号83の配列を有する)および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号104のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号104の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号2の配列を有するヒトIL-4をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号83の配列を有するN19構築物をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0261】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4(好ましくは配列番号1の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0262】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0263】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0264】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0265】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0266】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0267】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0268】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0269】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0270】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号3、4、5、または6から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0271】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号140の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号140の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号11の配列を有するマウスIL-4、GPスペーサー、および好ましくは配列番号48の配列を有するCRM197、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0272】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号12のRNA配列)、およびCRM197(好ましくは配列番号49のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号141のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号141の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号12の配列を有するマウスIL-4をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号49の配列を有するCRM197をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0273】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、配列番号146の配列を含むか、またはその配列からなる。
【0274】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号146のバリアントであり、ここで、バリアントは、それが由来する配列番号146と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0275】
配列番号:146
AUGGGCCUGAACCCCCAGCUGGUGGUGAUCCUGCUGUUCUUCCUGGAGUGCACCAGGAGCCACAUCCACGGCUGCGACAAGAACCACCUGAGGGAGAUCAUCGGCAUCCUGAACGAGGUGACCGGCGAGGGCACCCCCUGCACCGAGAUGGACGUGCCCAACGUGCUGACCGCCACCAAGAACACCACCGAGAGCGAGCUGGUGUGCAGGGCCAGCAAGGUGCUGAGGAUCUUCUACCUGAAGCACGGCAAGACCCCCUGCCUGAAGAAGAACAGCAGCGUGCUGAUGGAGCUGCAGAGGCUGUUCAGGGCCUUCAGGUGCCUGGACAGCAGCAUCAGCUGCACCAUGAACGAGAGCAAGAGCACCAGCCUGAAGGACUUCCUGGAGAGCCUGAAGAGCAUCAUGCAGAUGGACUACAGCGGCCCCGGCGCCGACGACGUGGUGGACAGCAGCAAGAGCUUCGUGAUGGAGAACUUCAGCAGCUACCACGGCACCAAGCCCGGCUACGUGGACAGCAUCCAGAAGGGCAUCCAGAAGCCCAAGAGCGGCACCCAGGGCAACUACGACGACGACUGGAAGGAGUUCUACAGCACCGACAACAAGUACGACGCCGCCGGCUACAGCGUGGACAACGAGAACCCCCUGAGCGGCAAGGCCGGCGGCGUGGUGAAGGUGACCUACCCCGGCCUGACCAAGGUGCUGGCCCUGAAGGUGGACAACGCCGAGACCAUCAAGAAGGAGCUGGGCCUGAGCCUGACCGAGCCCCUGAUGGAGCAGGUGGGCACCGAGGAGUUCAUCAAGAGGUUCGGCGACGGCGCCAGCAGGGUGGUGCUGAGCCUGCCCUUCGCCGAGGGCAGCAGCAGCGUGGAGUACAUCAACAACUGGGAGCAGGCCAAGGCCCUGAGCGUGGAGCUGGAGAUCAACUUCGAGACCAGGGGCAAGAGGGGCCAGGACGCCAUGUACGAGUACAUGGCCCAGGCCUGCGCCGGCAACAGGGUGAGGAGGAGCGUGGGCAGCAGCCUGAGCUGCAUCAACCUGGACUGGGACGUGAUCAGGGACAAGACCAAGACCAAGAUCGAGAGCCUGAAGGAGCACGGCCCCAUCAAGAACAAGAUGAGCGAGAGCCCCAACAAGACCGUGAGCGAGGAGAAGGCCAAGCAGUACCUGGAGGAGUUCCACCAGACCGCCCUGGAGCACCCCGAGCUGAGCGAGCUGAAGACCGUGACCGGCACCAACCCCGUGUUCGCCGGCGCCAACUACGCCGCCUGGGCCGUGAACGUGGCCCAGGUGAUCGACAGCGAGACCGCCGACAACCUGGAGAAGACCACCGCCGCCCUGAGCAUCCUGCCCGGCAUCGGCAGCGUGAUGGGCAUCGCCGACGGCGCCGUGCACCACAACACCGAGGAGAUCGUGGCCCAGAGCAUCGCCCUGAGCAGCCUGAUGGUGGCCCAGGCCAUCCCCCUGGUGGGCGAGCUGGUGGACAUCGGCUUCGCCGCCUACAACUUCGUGGAGAGCAUCAUCAACCUGUUCCAGGUGGUGCACAACAGCUACAACAGGCCCGCCUACAGCCCCGGCCACAAGACCCAGCCCUUCCUGCACGACGGCUACGCCGUGAGCUGGAACACCGUGGAGGACAGCAUCAUCAGGACCGGCUUCCAGGGCGAGAGCGGCCACGACAUCAAGAUCACCGCCGAGAACACCCCCCUGCCCAUCGCCGGCGUGCUGCUGCCCACCAUCCCCGGCAAGCUGGACGUGAACAAGAGCAAGACCCACAUCAGCGUGAACGGCAGGAAGAUCAGGAUGAGGUGCAGGGCCAUCGACGGCGACGUGACCUUCUGCAGGCCCAAGAGCCCCGUGUACGUGGGCAACGGCGUGCACGCCAACCUGCACGUGGCCUUCCACAGGAGCAGCAGCGAAAAGAUCCACAGCAACGAGAUCAGCAGCGACAGCAUCGGCGUGCUGGGCUACCAGAAGACCGUGGACCACACCAAGGUGAACAGCAAGCUGAGCCUGUUCUUCGAGAUCAAGAGCUAG
【0276】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0277】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0278】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0279】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号140の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号140の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号11の配列を有するマウスIL-4、GPスペーサー、および好ましくは配列番号54の配列を有するTpD、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0280】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号12のRNA配列)、およびTpD(好ましくは配列番号55のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号141のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号141の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号12の配列を有するマウスIL-4をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号55の配列を有するTpDをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0281】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、配列番号144の配列を含むか、またはその配列からなる。
【0282】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号144のバリアントであり、ここで、バリアントは、それが由来する配列番号144と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0283】
配列番号:144
AUGGGCCUGAACCCCCAGCUGGUGGUGAUCCUGCUGUUCUUCCUGGAGUGCACCAGGAGCCACAUCCACGGCUGCGACAAGAACCACCUGAGGGAGAUCAUCGGCAUCCUGAACGAGGUGACCGGCGAGGGCACCCCCUGCACCGAGAUGGACGUGCCCAACGUGCUGACCGCCACCAAGAACACCACCGAGAGCGAGCUGGUGUGCAGGGCCAGCAAGGUGCUGAGGAUCUUCUACCUGAAGCACGGCAAGACCCCCUGCCUGAAGAAGAACAGCAGCGUGCUGAUGGAGCUGCAGAGGCUGUUCAGGGCCUUCAGGUGCCUGGACAGCAGCAUCAGCUGCACCAUGAACGAGAGCAAGAGCACCAGCCUGAAGGACUUCCUGGAGAGCCUGAAGAGCAUCAUGCAGAUGGACUACAGCGGCCCCAUCCUGAUGCAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCCCCAUGGGCCUGCCCCAGAGCAUCGCCCUGAGCAGCCUGAUGGUGGCCCAGUAG
【0284】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0285】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0286】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号140の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号140の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号11の配列を有するマウスIL-4、GPスペーサー、および好ましくは配列番号82の配列を有するN19構築物、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0287】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号12のRNA配列)、およびN19構築物(好ましくは配列番号83の配列を有する)および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号141のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号141の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号12の配列を有するマウスIL-4をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号83の配列を有するN19構築物をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0288】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、配列番号145の配列を含むか、またはその配列からなる。
【0289】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、配列番号145のバリアントであり、ここで、バリアントは、それが由来する配列番号145と少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%、95%の、またはそれより大きな同一性を示す。
【0290】
配列番号:145
AUGGGCCUGAACCCCCAGCUGGUGGUGAUCCUGCUGUUCUUCCUGGAGUGCACCAGGAGCCACAUCCACGGCUGCGACAAGAACCACCUGAGGGAGAUCAUCGGCAUCCUGAACGAGGUGACCGGCGAGGGCACCCCCUGCACCGAGAUGGACGUGCCCAACGUGCUGACCGCCACCAAGAACACCACCGAGAGCGAGCUGGUGUGCAGGGCCAGCAAGGUGCUGAGGAUCUUCUACCUGAAGCACGGCAAGACCCCCUGCCUGAAGAAGAACAGCAGCGUGCUGAUGGAGCUGCAGAGGCUGUUCAGGGCCUUCAGGUGCCUGGACAGCAGCAUCAGCUGCACCAUGAACGAGAGCAAGAGCACCAGCCUGAAGGACUUCCUGGAGAGCCUGAAGAGCAUCAUGCAGAUGGACUACAGCGGCCCCGUGAGCAUCGACAAGUUCAGGAUCUUCUGCAAGGCCAACCCCAAGAAGGGCCUGAAGUUCAUCAUCAAGAGGUACACCCCCAACAACGAGAUCGACAGCAAGGGCAUCAGGGAGGACAACAACAUCACCCUGAAGCUGGACAGGUGCAACAACAAGGGCGAAAAGAAGAUCGCCAAGAUGGAGAAGGCCAGCAGCGUGUUCAACGUGGUGAACAAGGGCUUCAACAACUUCACCGUGAGCUUCUGGCUGAGGGUGCCCAAGGUGAGCGCCAGCCACCUGGAGAAGGGCCAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCACCGAAAAGGGCCCCCACCACACCGCCCUGAGGCAGGCCAUCCUGUGCUGGGGCGAGCUGAUGACCCUGGCCAAGGGCCCCAAGUACGUGAAGCAGAACACCCUGAAGCUGGCCACCAAGGGCUUCUUCCUGCUGACCAGGAUCCUGACCAUCCCCCAGAGCCUGGACAAGGGCUACAGCGGCCCCCUGAAGGCCGAGAUCGCCCAGAGGCUGGAGGACGUGAAGGGCGUGAGCAUCGACAAGUUCAGGAUCUUCUGCAAGGCCAACCCCAAGAAGGGCCUGAAGUUCAUCAUCAAGAGGUACACCCCCAACAACGAGAUCGACAGCAAGGGCAUCAGGGAGGACAACAACAUCACCCUGAAGCUGGACAGGUGCAACAACAAGGGCGAAAAGAAGAUCGCCAAGAUGGAGAAGGCCAGCAGCGUGUUCAACGUGGUGAACAAGGGCUUCAACAACUUCACCGUGAGCUUCUGGCUGAGGGUGCCCAAGGUGAGCGCCAGCCACCUGGAGAAGGGCCAGUACAUCAAGGCCAACAGCAAGUUCAUCGGCAUCACCGAAAAGGGCCCCCACCACACCGCCCUGAGGCAGGCCAUCCUGUGCUGGGGCGAGCUGAUGACCCUGGCCAAGGGCCCCAAGUACGUGAAGCAGAACACCCUGAAGCUGGCCACCAAGGGCUUCUUCCUGCUGACCAGGAUCCUGACCAUCCCCCAGAGCCUGGACAAGGGCUAG
【0291】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4(好ましくは配列番号11の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0292】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0293】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0294】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0295】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0296】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0297】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0298】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0299】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0300】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号13、14、15、または16から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0301】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0302】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0303】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0304】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0305】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0306】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0307】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0308】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0309】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4(好ましくは配列番号21の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0310】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0311】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0312】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0313】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0314】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0315】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0316】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0317】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0318】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号94、95、96、または97から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0319】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0320】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0321】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0322】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0323】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0324】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0325】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0326】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0327】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4(好ましくは配列番号99の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0328】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0329】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0330】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0331】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0332】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0333】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0334】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0335】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0336】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-4の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号109、110、111、112から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0337】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号117の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号117の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号23の配列を有するヒトIL-13、GPスペーサー、および好ましくは配列番号48の配列を有するCRM197、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0338】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号24のRNA配列)、およびCRM197(好ましくは配列番号49のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号118のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号118の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号24の配列を有するヒトIL-13をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号49の配列を有するCRM197をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0339】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0340】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0341】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0342】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号117の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号117の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号23の配列を有するヒトIL-13、GPスペーサー、および好ましくは配列番号54の配列を有するTpD、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0343】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号24のRNA配列)、およびTpD(好ましくは配列番号55のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号118のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号118の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号24の配列を有するヒトIL-13をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号55の配列を有するTpDをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0344】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0345】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0346】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号117の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、配列番号117の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号23の配列を有するヒトIL-13、GPスペーサー、および好ましくは配列番号82の配列を有するN19構築物、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0347】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号24のRNA配列)、およびN19構築物(好ましくは配列番号83の配列を有する)および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号118のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号118の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号24の配列を有するヒトIL-13をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号83の配列を有するN19構築物をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0348】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13(好ましくは配列番号23の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0349】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0350】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0351】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0352】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0353】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0354】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0355】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0356】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0357】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ヒトIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号25、26、27または28から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0358】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号142の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号142の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号33の配列を有するマウスIL-13、GPスペーサー、および好ましくは配列番号48の配列を有するCRM197、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0359】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号34のRNA配列)、およびCRM197(好ましくは配列番号49のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号143のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号143の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号34の配列を有するマウスIL-13をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号49の配列を有するCRM197をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0360】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0361】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0362】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0363】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むか、またはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号142の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号142の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号33の配列を有するマウスIL-13、GPスペーサー、および好ましくは配列番号54の配列を有するTpD、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0364】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号34のRNA配列)、およびTpD(好ましくは配列番号55のRNA配列)、および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号143のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号143の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号34の配列を有するマウスIL-13をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号55の配列を有するTpDをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0365】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0366】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0367】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチド(好ましくは配列番号142の配列を有する)をさらにコードする。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、N末端からC末端へと、好ましくは配列番号142の配列を有するシグナルペプチド、好ましくは配列番号33の配列を有するマウスIL-13、GPスペーサー、および好ましくは配列番号82の配列を有するN19構築物、を含むかまたはそれらかなる1つのタンパク質構築物(好ましくは単一の一本鎖タンパク質構築物)をコードする。
【0368】
一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号34のRNA配列)、およびN19構築物(好ましくは配列番号83の配列を有する)および任意によりスペーサーをコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、GPスペーサーをコードする配列(好ましくはRNA配列GGCCCC)をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、シグナルペプチドをコードする配列(好ましくは配列番号143のRNA配列)をさらに含む。一実施形態では、本発明のRNA分子は、5’から3’へと:好ましくは配列番号143の配列を有するシグナルペプチドをコードするRNA配列、好ましくは配列番号34の配列を有するマウスIL-13をコードするRNA配列、好ましくは配列GGCCCCを有するGPスペーサーをコードするRNA配列、および好ましくは配列番号83の配列を有するN19構築物をコードするRNA配列を含むかまたはそれらからなる。
【0369】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13(好ましくは配列番号33の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0370】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0371】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0372】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0373】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0374】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0375】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0376】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0377】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0378】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、マウスIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号35、36、37または38から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0379】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0380】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0381】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0382】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0383】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0384】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0385】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0386】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0387】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13(好ましくは配列番号43の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0388】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0389】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0390】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0391】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0392】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0393】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0394】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0395】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0396】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、イヌIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号119、120、121または122から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0397】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0398】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0399】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0400】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0401】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0402】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0403】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0404】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0405】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13(好ましくは配列番号101の配列を有する)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0406】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(配列番号48)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0407】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(299-312)(配列番号50)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0408】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(425-440)(配列番号52)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0409】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびCRM197(300-450)(配列番号46)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0410】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびTpD(好ましくは配列番号54の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0411】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびp2-RR-p30(TT)(配列番号56)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0412】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN10構築物(好ましくは配列番号80の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0413】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)およびN19構築物(好ましくは配列番号82の配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0414】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ウマIL-13の少なくとも1つのエピトープを含むペプチド(好ましくは配列番号129、130、131または132から選択される配列を有するかまたは含むペプチド)および少なくとも1つのCD4ポリエピトープ(好ましくは配列番号58~67からなる群から選択される配列を有する)、および任意によりスペーサーを含むかまたはそれらからなるアミノ酸配列をコードする。
【0415】
一実施形態では、安定性および/または翻訳効率を促進する能力を有する化学構造を含む本発明の少なくとも1つのRNA分子もまた、使用されてよい。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、好ましくは5’UTRおよび3’UTRを含む。一実施形態では、5’UTRは、0~3000ヌクレオチド長である。5’UTRおよび3’UTRは、発現される遺伝子(例えば、IL-4またはIL-13)の天然に存在する内因性の5’および3’UTRであってよい。あるいは、目的の遺伝子に対し内因性でないUTR配列が、フォワードプライマーおよびリバースプライマー中にUTR配列を組み込むことにより、または鋳型の他の任意の修飾により付加され得る。発現される遺伝子にとって内因性でないUTR配列の使用は、RNAの安定性および/または翻訳効率を修飾するために有用であり得る。例えば、3’UTR配列中のAUリッチエレメントはmRNAの安定性を低下させ得ることが、知られている。
【0416】
一実施形態では、5’UTRは、内因性遺伝子のコザック配列を含み得る。一実施形態では、5’UTRは、そのRNAゲノムが細胞中で安定である、RNAウイルスに由来し得る。
【0417】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、細胞中のリボソーム結合、翻訳の開始、およびmRNAの安定性を決定する5’末端のキャップおよび3’ポリ(A)テールの両方を有する。
【0418】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、ポリ(A)テールを含む。ポリ(A)テールは、RNAに安定性をもたらし、それらの分解を減少させる。一般に、ポリ(A)テールの長さは、RNAの安定性と正に相関する。一実施形態では、ポリ(A)テールは、100~5000個のアデノシンである。
【0419】
さらに、3’末端への異なる化学基の付着は、mRNAの安定性を上昇させ得る。そのような付着物は、修飾された/人工のヌクレオチド、アプタマーおよび他の化合物を含み得る。例えば、ATP類似体を、ポリ(A)ポリメラーゼを使用してポリ(A)テール中に組み込むことができる。ATP類似体は、RNAの安定性をさらに上昇させ得る。
【0420】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、5’キャップを含む。RNAでの5’キャップは、RNA分子に安定性をもたらし得る。
【0421】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、内部リボソーム進入部位(IRES)配列、特にmRNAへのキャップ非依存性のリボソーム結合を開始し翻訳の開始を促進する、ウイルスの配列、染色体の配列、または人工的に設計された配列を含む。
【0422】
GC含有量は、mRNAの安定性の調節に、または二次構造の減少にも関与する。GC含量の富化は、mRNAの安定性およびin vivoでのタンパク質翻訳を最適化し増加させ得る。一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子は、最適化されたGC含量を含む。一実施形態では、少なくとも1つのRNA分子は、高いGC含量を含む。
【0423】
一実施形態では、RNA配列は、少なくとも1つの、好ましくはすべてのウリジン残基を1-メチルプソイドウリジン残基により置換するように修飾される。
【0424】
一実施形態では、RNAは、裸のRNAではなく、標的細胞中への送達のために製剤化される。
【0425】
組成物は、リポフェクション、ソノポレーション、マイクロインジェクション、バイオリスティック、ビロソーム、リポソーム、脂質ナノ粒子、免疫リポソーム、ポリカチオンまたは脂質:核酸コンジュゲート体、ウイルス様粒子および人工ビリオンなどの周知の方法により標的細胞中に送達され得る。
【0426】
非ウイルス送達システムが利用される場合、例示的な送達ビヒクルは、リポソームである。脂質製剤の使用が、宿主細胞への核酸の導入のために企図される(in vitro、ex vivo、またはin vivo)。別の態様では、核酸は、脂質と会合され得る。脂質と会合される核酸は、リポソームの水性の内部にカプセル化されるか、リポソームの脂質二重層内に散在されるか、リポソームおよびオリゴヌクレオチドの両方と会合される連結分子を介してリポソームに付着されるか、リポソームに封入されるか、リポソームと複合体を形成するか、脂質を含む溶液に分散されるか、脂質と混合されるか、脂質と組み合わされるか、脂質中に懸濁液として含まれるか、ミセルに含まれるか、もしくはミセルと複合体を形成するか、または他の方法で脂質と会合されてよい。脂質/RNA会合組成物は、溶液中の任意の特定の構造に限定されない。例えば、それらは、ミセルとして、または「崩壊した」構造を有する、二層構造で存在し得る。それらはまた単に、溶液中に散在し、サイズまたは形状が均一でない凝集体をおそらく形成する。脂質は、天然に存在する脂質または合成脂質であり得る、脂肪物質である。例えば、脂質は、細胞質中に天然に存在する脂肪滴ならびに、脂肪酸、アルコール、アミン、アミノアルコール、およびアルデヒドなどの長鎖脂肪族炭化水素およびその誘導体を含む、化合物のクラスを含む。一実施形態では、送達ビヒクルは、LNPと呼ばれ得る、脂質ナノ粒子である。
【0427】
使用に好適な脂質は、商業的供給源から入手可能である。例えば、ジミリスチルホスファチジルコリン(「DMPC」)は、Sigma,St.Louis,MOから入手でき、リン酸ジセチル(「DCP」)は、K&K Laboratories(Plainview,NY)から入手でき、コレステロール(「Choi」)は、Calbiochem-Behringから入手でき;ジミリスチルホスファチジルグリセロール(「DMPG」)および他の脂質は、Avanti Polar Lipids,Inc.(Birmingham,AL)から入手できる。
【0428】
「リポソーム」は、封入された脂質二重層または凝集体の生成により形成される様々な単層のおよび多層の脂質ビヒクルを包含する総称である。リポソームは、リン脂質二重膜および内部水性媒体を備えた小胞構造を有するとして特徴付けられ得る。多重膜リポソームは、水性媒体により分離される複数の脂質層を有する。それらは、リン脂質が過剰の水溶液中に懸濁されると自発的に形成する。脂質成分は、閉鎖構造を形成する前に自己再配列され、脂質二重層間に水および溶解した溶質を封入する。しかし、溶液中で通常の小胞構造とは異なる構造を有する組成物もまた、包含される。例えば、脂質は、ミセル構造をとるか、または脂質分子の不均一な凝集体として単に存在し得る。リポフェクタミン-核酸複合体およびリピドット(lipidot)もまた、企図される。
【0429】
一実施形態では、組成物は、医薬組成物であり、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。したがって、本発明はさらに、少なくとも1つのRNA分子と少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む、それらから本質的になる、またはそれらからなる医薬組成物に関し、ここで、少なくとも1つのRNA分子は、少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片、少なくとも1つのT細胞エピトープ、および任意により少なくとも1つのスペーサーのアミノ酸配列をコードする。
【0430】
本発明の医薬組成物に使用され得る薬学的に許容される賦形剤としては、これらに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリエチレングリコール、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
【0431】
一実施形態では、本発明の組成物は、医薬品であるか、または医薬品としての使用のためのものである。したがって、本発明はさらに、少なくとも1つのRNA分子を含む、それから本質的になる、または少なくとも1つのRNA分子からなる医薬品に関し、ここで、少なくとも1つのRNA分子は、上記の少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片、少なくとも1つのT細胞エピトープ、および任意により少なくとも1つのスペーサーをコードする。
【0432】
本発明はさらに、医薬品としての使用のための少なくとも1つのRNA分子に関し、少なくとも1つのRNA分子は、少なくとも1つのサイトカインまたはサイトカイン断片、少なくとも1つのT細胞エピトープ、および任意により少なくとも1つのスペーサーをコードする。
【0433】
本明細書で使用される場合、医薬組成物または医薬品に関し、用語「本質的にからなる」は、本発明の組成物または少なくとも1つのRNA分子が、医薬組成物または医薬品内で生物学的活性を有する唯一の治療剤または剤であることを意味する。
【0434】
一実施形態では、本発明の医薬組成物または医薬品は、IL-4またはその断片をコードする少なくとも1つのRNA分子、および任意により少なくとも1つのスペーサーにより連結される少なくとも1つのT細胞エピトープを含むか、または本質的にそれらからなる。
【0435】
一実施形態では、本発明の医薬組成物または医薬品は、IL-13またはその断片をコードする少なくとも1つのRNA分子、および任意により少なくとも1つのスペーサーにより連結される少なくとも1つのT細胞エピトープを含むか、または本質的にそれらからなる。
【0436】
一実施形態では、本発明の医薬組成物または医薬品は、IL-4およびIL-13の両方(またはそれらの断片)をコードする少なくとも1つのRNA分子、および任意によりスペーサーにより連結される少なくとも1つのT細胞エピトープを含むか、または本質的にそれらからなる。一実施形態では、本発明の医薬組成物または医薬品は、(i)IL-4(またはその断片)をコードする少なくとも1つのRNA分子およびスペーサーにより任意により連結される少なくとも1つのT細胞エピトープ、ならびに(ii)IL-13(またはその断片)をコードする少なくとも1つのRNA分子、およびスペーサーにより任意により連結される少なくとも1つのT細胞エピトープ、を含むか、または本質的にそれらからなる。
【0437】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子を含む組成物は、ワクチン組成物である。本発明の一実施形態では、本発明のワクチン組成物は、少なくとも1種のアジュバントを含む。本発明の一実施形態では、本発明のワクチン組成物は、いずれのアジュバントも含まない。
【0438】
本発明はさらに、本発明の組成物の製剤、医薬組成物、医薬品またはワクチンに関し、組成物、医薬組成物、医薬品またはワクチンは、アジュバント添加される。一実施形態では、本発明の組成物、医薬組成物、医薬品またはワクチンはしたがって、1種以上のアジュバントを含む。
【0439】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子、組成物、医薬組成物、またはワクチン組成物は、注射により、局所的に(例えば、経皮送達により)、直腸的に、経鼻的に、または経膣的に投与され得る(または投与のためのもの)。
【0440】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子、組成物、医薬組成物、医薬品、またはワクチン組成物は、注射に適した形態である。したがって、一実施形態では、本発明の組成物、医薬組成物、医薬品、またはワクチン組成物は、筋肉内、腹腔内、または皮下注射により対象に注射される(または注射用である)。
【0441】
注射用途に好適な形態の例として、これらに限定されないが、注入可能な滅菌溶液または滅菌分散液を即時調製するための滅菌水溶液または滅菌分散液および滅菌粉末が挙げられる。微生物の混入に対する防止は、組成物中に防腐剤、例えば、様々な抗菌剤および抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなど)、を添加することによりもたらされ得る。一実施形態では、注射中の痛みを軽減するために、等張化剤、例えば、糖または塩化ナトリウム、を含めることが好ましい場合がある。一実施形態では、注射用組成物の長期の吸収は、吸収を遅延させる剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン、の組成物中での使用によりもたらされ得る。
【0442】
一実施形態では、本発明の凍結乾燥ワクチン組成物を、注射用水に溶解し、穏やかに混合する。次に、上記の免疫アジュバントを、加える。混合物を、穏やかに混合し、好適なシリンジに充填する。本発明はしたがってまた、本発明のワクチン組成物を充填されたかまたはプレフィルドされたシリンジを含む、医療デバイスにも関する。
【0443】
一実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子、組成物、医薬組成物、医薬品、またはワクチン組成物は、局所投与に適合された形態である。局所投与に適合された形態の例としては、これらに限定されないが、ポリマーパッチ、または制御放出パッチなどが挙げられる。
【0444】
別の実施形態では、本発明の少なくとも1つのRNA分子、組成物、医薬組成物、医薬品、またはワクチン組成物は、直腸投与に適合された形態である。直腸投与に適合された形態の例としては、これらに限定されないが、坐剤、マイクロ浣腸剤、浣腸剤、ゲル、腸フォーム剤、クリーム、軟膏などが挙げられる。
【0445】
本発明はさらに、対象における炎症性障害を治療するための、本発明の少なくとも1つのRNA分子、または本発明の組成物、医薬組成物、医薬品、もしくはワクチン組成物に関する。
【0446】
したがって、本発明はさらに、対象における炎症性障害を治療するための方法に関し、本方法は、本発明の少なくとも1つのRNA分子、組成物、医薬組成物、医薬品、またはワクチン組成物を対象に投与することを含む。
【0447】
本発明はさらに、対象においてIL-4、IL-13、またはその両方に対する免疫応答を誘導するための方法に関し、本方法は、本発明の少なくとも1つのRNA分子、組成物、医薬組成物、医薬品、またはワクチン組成物を対象に投与することを含む。
【0448】
本発明はさらに、IL-4、IL-13、またはその両方の生物学的活性を阻害するかまたは生物学的活性を中和する抗体の産生を対象において誘導するための方法に関し、本方法は、本発明の少なくとも1つのRNA分子、組成物、医薬組成物、医薬品、またはワクチン組成物を対象に投与することを含む。一実施形態では、抗体は、ポリクローナル抗体である。
【0449】
一実施形態では、対象は、炎症性障害、特に異常なIL-4および/またはIL-13の発現または活性に関連する障害に罹患している、好ましくは診断される。
【0450】
一実施形態では、対象は、ヒトである。好ましくは、この実施形態によれば、本発明の組成物に含まれる少なくとも1つのサイトカインは、ヒトのものである。
【0451】
一実施形態では、それを必要とする対象は、これらに限定されないが、家畜、または農業的価値のある動物(例えば、畜牛、雌牛、バイソン、ブタ(pig)、ブタ(swine)、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ロバ、アルパカ、ラマ、シカ、ヘラジカ(elk)、ヘラジカ(moose)、ダチョウ、エミュー、アヒル、ガチョウ、鶏、ヤマウズラ、ウズラ、キジ、ミンク、サケ、タラ、ナマズ、ニシン、マス、バス、パーチ、ヒラメ、サメ、マグロ、カニ、ロブスター、ザリガニ、カタツムリ、貝、カキなど)、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコ、ウサギ、げっ歯類、魚、ヘビなど)、および非ヒト霊長類(例えば、チンパンジー、ゴリラ、およびオランウータンを含む大型類人猿、;テナガザルを含む、小型類人猿;旧世界ザル;新世界ザル;およびメガネザル、キツネザル、およびロリスを含む、原猿類、など)を含む、非ヒト動物である。
【0452】
一実施形態では、炎症性障害は、異常なIL-4および/またはIL-13の発現または活性に関連する障害である。
【0453】
炎症性障害の例としては、これらに限定されないが、喘息(アレルギー性または非アレルギー性のいずれか)、アレルギー症状(例えば、食物アレルギー、毒液アレルギー、ネコアレルギー、薬物アレルギー、高IgE症候群、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎およびアレルギー性腸胃炎など)、アトピー性障害(例えば、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹(慢性特発性蕁麻疹および慢性自然発生性蕁麻疹を含む)、湿疹など)、水疱性類天疱瘡、呼吸器障害(アレルギー性および非アレルギー性喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など)、鼻ポリープ症および気道炎症を伴う他の状態(例えば、好酸球増加症、線維症、および過剰な粘液産生、例えば、嚢胞性線維症および肺線維症、全身性硬化症(SSc)など);炎症性および/または自己免疫性の障害または状態、胃腸の障害または状態(例えば、炎症性腸疾患(IBD)および好酸球性食道炎(EE)、ならびに好酸球媒介胃腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病および全身性エリテマトーデスなど);全身性エリテマトーデス、肝臓の障害または状態(例えば、肝硬変、および肝細胞癌など)、強皮症;線維性疾患または障害(例えば、肝臓の線維症(例えば、B型および/またはC型肝炎ウイルスにより引き起こされる線維症など)、強皮症;固形腫瘍または白血病などの癌(例えば、B細胞慢性リンパ性白血病など)、神経膠芽腫、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫など)および肥満細胞症が挙げられる。
【0454】
一実施形態では、炎症性障害は、喘息(例えば、アレルギー性喘息)、アトピー性皮膚炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺線維症、食物アレルギー、鼻ポリープ症、および好酸球性食道炎を含む群から選択される。
【0455】
一実施形態では、炎症性障害は、喘息(例えば、アレルギー性喘息)、アトピー性皮膚炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺線維症、および食物アレルギーを含む群から選択される。
【0456】
一実施形態では、炎症性障害は、アレルギー、喘息、またはアトピー性皮膚炎である。
【0457】
一実施形態では、炎症性障害は、アレルギー性喘息である。
【0458】
一実施形態では、炎症性障害は、固形腫瘍である。一実施形態において、本発明の方法は、固形腫瘍からの転移を予防するためのものである。
【0459】
一実施形態では、治療は、ある期間にわたる単回投与または複数回投与からなる。
【0460】
本発明の一実施形態では、治療される対象は、上記の組成物の治療的有効量を少なくとも1回投与される。
【0461】
本発明の別の実施形態では、治療される対象は、IL-4に対する抗体の量が対象から得られた血清サンプル中で検出できない場合、本明細書中上記の組成物の治療的有効量をさらに投与されてよい。
【0462】
本発明の別の実施形態では、治療される対象は、IL-13に対する抗体の量が対象から得られた血清サンプル中で検出できない場合、本明細書中上記の組成物の治療的有効量をさらに投与されてよい。
【0463】
本発明の別の実施形態では、治療される対象は、IL-4およびIL-13に対する抗体の量が対象から得られた血清サンプル中で検出できない場合、本明細書中上記の組成物の治療的有効量をさらに投与されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0464】
図1】本発明によるIL-4 RNA構築物のマップである。EP:エピトープ;EPX:複数のエピトープの存在(X個のエピトープが存在する);FL:全長。
図2】本発明によるIL-4 RNA構築物のマップである。EP:エピトープ;EPX:複数のエピトープの存在(X個のエピトープが存在する);FL:全長。
図3】本発明のIL-13 RNA構築物のマップである。EP:エピトープ;EPX:複数のエピトープの存在(X個のエピトープが存在する);FL:全長。
図4】本発明のIL-13 RNA構築物のマップである。EP:エピトープ;EPX:複数のエピトープの存在(X個のエピトープが存在する);FL:全長。
図5】トランスフェクトされたHEK293細胞におけるmuIL4およびCRMのin vitroタンパク質発現を示すグラフの組み合わせである。タンパク質の発現を、LNP/mRNAトランスフェクションの24時間後にフローサイトメトリーにより測定した。LNP/mRNA-muIL4(白い四角)、LNP/mRNA-CRM(斜線付き四角)、LNP/mRNA-muIL4-TpD(薄灰色の四角)、LNP/mRNA-muIL4-N19(濃灰色)およびLNP/mRNA-muIL4-CRM(黒い四角)を、試験した。
図5A】muIL4を発現する細胞の割合を示すグラフである。
図5B】CRMを発現する細胞の割合を示すグラフである。
図5C】発現される細胞におけるmuIL4の蛍光強度(MFI)の中央値を示すグラフである。(n=2)平均範囲。
図6】本発明の少なくとも1つのRNA構築物でトランスフェクトされたHEK293細胞の上清におけるmuIL4のin vitro活性を示す。タンパク質活性を、LNP/mRNAトランスフェクションの24時間後に、HEK293細胞上清における増殖バイオアッセイで測定した。mRNA-muIL4(白色)、mRNA-muIL4-TpD(薄灰色)、mRNA-muIL4-CRM(黒色)、mRNA-muIL4-N19(濃灰色)、およびmRNA-CRM(斜線の円)トランスフェクションの上清を、試験した。サンプル希釈度に対応させて490nmでの光学密度(OD)を示す。(n=2)平均範囲。
図7】In vivo試験のスキームを示す。BALB/cマウスは、D0、D7、およびD28に、10μgLNP/mRNAの3回の筋肉内(IM)免疫を受けた(矢印)。血液サンプルを、誘導された時点で採取した。
図8】BALB/cマウスにおけるLNP/mRNAの筋肉内注射後の血清サンプル中のmuIL4に対する中和抗体の誘導を示す。BALB/cマウスは、D0、D7、D28に、LNP内で10μgのmRNA-muIL4(白丸)、mRNA-CRM(斜線付き丸)、mRNA-muIL4-TpD(薄灰色丸)、mRNA-muIL4-N19(濃灰色丸)、またはmRNA-muIL4-CRM(黒丸)の3回のIM免疫を受けた。バーは、中央値を示す。muIL4に対する最大半中和力価により示される中和能力を、最初の投与後のD21、D41、D62およびD80に測定した。CRM、muIL4-N19、およびmuIL4-CRMについて、n=10/群。muIL4-TpDについて、n=9、muIL4について、n=2。
図9】BALB/cマウスにおけるLNP/mRNAの筋肉内注射後の動物生存曲線を示す。BALB/cマウスは、LNP内で10μgのmRNA-muIL4(中止線)、mRNA-muIL4-TpD(灰色線)、mRNA-CRM、mRNA-muIL4-N19およびmRNA-muIL4-CRM(黒線)のD0、D7、D28での3回のIM免疫を受けた。カプランマイヤー生存曲線を示す(n=10/群)。
【0465】
実施例
RNAの構築
【0466】
IL-4(全長またはそのエピトープ)をコードするRNA分子、スペーサーおよび少なくとも1つのT細胞エピトープに対応する本発明による構築物を、図1および2ならびに表4および5に示す。
【0467】
表4:IL-4全長サイトカインをコードするRNA構築物
【表4】
【0468】
表5:IL-4エピトープをコードするRNA構築物
【表5】
【0469】
IL-13(全長またはそのエピトープ)をコードするRNA分子、スペーサーおよび少なくとも1つのT細胞エピトープに対応する本発明による構築物を、図3および4ならびに表6および7に示す。
【0470】
表6:IL-13全長サイトカインをコードするRNA構築物
【表6】
【0471】
表7:IL-13エピトープをコードするRNA構築物
【表7】
【0472】
実施例1
材料および方法
マウス
IL4RA/IL13/IL4ヒト化マウス系統(hIL-4/hIL-13KI;hIL-4RαKI)および雌BALB/cJRjマウスを、以下の実験に使用した(Condeet al.,2021)。
【0473】
IL-4およびIL-13による鼻腔内チャレンジ。
hIL-4/hIL-13KI;hIL-4RαKIマウスを、IL-4もしくはIL-13をコードする配列を含む本発明のmRNA構築物、または対照としてのPBSに曝露した。屠殺後に、BAL好酸球数の分析を実施した。
【0474】
マウスおよびヒトのIL-4およびIL-13、ならびにT細胞エピトープに対する抗体の定量化。
本発明のmRNAワクチンの免疫原性を、ELISAシステムを使用して、ワクチン接種後に異なる時点で収集した血清中のマウスIL-4、ヒトIL-4、マウスIL-13、ヒトIL-13、およびT細胞エピトープ(複数可)に対する抗体を評価することにより判定した。
【0475】
ワクチン接種されたマウス由来の血清中のIL-4およびIL-13に対する中和能力の評価。
抗マウスIL-4抗体、抗マウスIL-13抗体、抗ヒトIL-4抗体、および抗ヒトIL-13抗体の中和能力を、製造業者の指示から適応させて、例えばCTLL-2細胞増殖アッセイ(ECACC,ref.93042610,バッチ番号:12K006)、またはHEK-BlueIL-4/IL-13レポーター遺伝子細胞株バイオアッセイ(In vivoGen,hkb-il413,バッチ番号:X14-37-01)を用いて評価した。
【0476】
実施例2
材料および方法
mRNAのin vitro機能性
LNP中にカプセル化されたマウスIL4(mu-IL4)、CRM、または融合タンパク質muIL4-GP-CRM、muIL4-GP-TpD、またはmuIL4-GP-N19をコードするmRNA3μgを、OptiMEM無血清培地で希釈し、完全培地中の6x10個のHEK293細胞に添加した。一晩インキュベート後に、細胞を、回収し、固定し、内部染色キット(Miltenyi)で透過処理した。muIL4およびCRM197の細胞内発現を、モノクローナル抗マウスIL-4PEコンジュゲート体(クローンBVD4-1D11)および抗マウスIgG1-APCコンジュゲート体により検出される抗ジフテリア毒素IgG1(クローン8G1)で細胞を染色することにより評価した。発現を、フローサイトメトリーにより評価した。
【0477】
トランスフェクトされたHEK293細胞の上清中のmuIL4のin vitro活性。
本発明のmRNAでトランスフェクトされたHEK293細胞の上清を、トランスフェクションの24時間後に収集し、muIL4増殖活性を、CTLL-2細胞アッセイを使用して評価した。簡潔に言えば、CTLL-2細胞を、10ng/mLのヒトIL-2の存在下にて完全RPMI-1640培地中で成長させた。活性バイオアッセイのためには、ヒトIL-2を、上清中に存在する潜在性mu-IL4に置き換えた。したがって、潜在的mu-IL4は、CTLL-2の成長を誘導する。
【0478】
上清サンプルを、培養プレート中に選択した希釈率かつRPMI-1640培地+FBS[10%(v/v)]中の2倍連続希釈で添加した。Mu-IL4タンパク質を、陽性対照として使用し、10ng/mlで始まる標準曲線を使用した。次に20,000個のCTLL-2細胞を、すべてのウェルに添加した。48時間のインキュベーション後に、細胞生存率を、40μlの基質を添加することにより、MTS/PMSアッセイにより定量した。光学密度(OD)を、490nmで、4時間インキュベート後に読み取った。
【0479】
LNP/mRNAの筋肉内注射後のmuIL4に対する中和抗体のin vivo生成。
生後5週齢の雌BALB/cByJマウスを、Janviers labs(Saint Berthevin,France)から入手した。投与前の採血を、最初の免疫化の7日前に行った。動物に、0日目、7日目、および28日目に、muIL4、CRM、または融合タンパク質muIL4-GP-TpD、muIL4-GP-N19およびmuIL4-GP-CRMをコードする10μgのmRNAを含むLNP50μlを筋肉内(IM)経路により注射した。血液を、21日目、41日目、62日目、および80日目に採取した。muIL-4に対する中和能力を、CTLL-2細胞に対し行われるバイオアッセイ試験を使用して評価した。
【0480】
簡潔に言えば、細胞を、ヒトIL2の存在下で成長させ、中和バイオアッセイのために、ヒトIL2を、mu-IL4に置き換えた。したがって、免疫化後に誘導される潜在的抗muIL-4中和抗体は、CTLL-2の成長を妨げる。
【0481】
血清サンプルを、最終希釈率1/200で添加し、陽性対照のポリクローナル抗mu-IL4抗体(AF-404-NA,Biotechne)を、最終濃度1μg/mLで添加した。すべてのサンプルを、RPMI-1640培地+FBS[10%(v/v)]で2倍連続希釈した。Mu-IL4を、血清サンプルおよび対照に2ng/mLで添加し、次いで室温で1時間インキュベートした。次に、20,000個のCTLL-2細胞を、プレインキュベートしたサンプル(血清またはmuIL-4を含む陽性対照)に添加した。48時間のインキュベーション後に、細胞生存率を、MTS/PMSアッセイにより定量した。
【0482】
NC50の結果を、その最大値が2ng/mLのmu-IL4とCTLL-2細胞のインキュベーションにより定義されるmu-IL4活性の50%を中和する血清希釈係数(dil-1)として表した。NC50を、50%のmu-IL4活性をもたらす血清希釈を補間することにより決定する。
【0483】
構築物
5つの異なるmRNA構築物を使用した。マウスIL-4を、3つの異なるT細胞エピトープ:TpD(配列番号:144)、N19(配列番号:145)およびCRM197(配列番号:146)に結合させた。RNA-IL4(配列番号:147)およびRNA-CRM(配列番号:148)を、両方とも対照として使用した。
【0484】
配列番号:147
AUGGGCCUGAACCCCCAGCUGGUGGUGAUCCUGCUGUUCUUCCUGGAGUGCACCAGGAGCCACAUCCACGGCUGCGACAAGAACCACCUGAGGGAGAUCAUCGGCAUCCUGAACGAGGUGACCGGCGAGGGCACCCCCUGCACCGAGAUGGACGUGCCCAACGUGCUGACCGCCACCAAGAACACCACCGAGAGCGAGCUGGUGUGCAGGGCCAGCAAGGUGCUGAGGAUCUUCUACCUGAAGCACGGCAAGACCCCCUGCCUGAAGAAGAACAGCAGCGUGCUGAUGGAGCUGCAGAGGCUGUUCAGGGCCUUCAGGUGCCUGGACAGCAGCAUCAGCUGCACCAUGAACGAGAGCAAGAGCACCAGCCUGAAGGACUUCCUGGAGAGCCUGAAGAGCAUCAUGCAGAUGGACUACAGCUAG
【0485】
配列番号:148
AUGGGCCUGAACCCCCAGCUGGUGGUGAUCCUGCUGUUCUUCCUGGAGUGCACCAGGAGCGGCGCCGACGACGUGGUGGACAGCAGCAAGAGCUUCGUGAUGGAGAACUUCAGCAGCUACCACGGCACCAAGCCCGGCUACGUGGACAGCAUCCAGAAGGGCAUCCAGAAGCCCAAGAGCGGCACCCAGGGCAACUACGACGACGACUGGAAGGAGUUCUACAGCACCGACAACAAGUACGACGCCGCCGGCUACAGCGUGGACAACGAGAACCCCCUGAGCGGCAAGGCCGGCGGCGUGGUGAAGGUGACCUACCCCGGCCUGACCAAGGUGCUGGCCCUGAAGGUGGACAACGCCGAGACCAUCAAGAAGGAGCUGGGCCUGAGCCUGACCGAGCCCCUGAUGGAGCAGGUGGGCACCGAGGAGUUCAUCAAGAGGUUCGGCGACGGCGCCAGCAGGGUGGUGCUGAGCCUGCCCUUCGCCGAGGGCAGCAGCAGCGUGGAGUACAUCAACAACUGGGAGCAGGCCAAGGCCCUGAGCGUGGAGCUGGAGAUCAACUUCGAGACCAGGGGCAAGAGGGGCCAGGACGCCAUGUACGAGUACAUGGCCCAGGCCUGCGCCGGCAACAGGGUGAGGAGGAGCGUGGGCAGCAGCCUGAGCUGCAUCAACCUGGACUGGGACGUGAUCAGGGACAAGACCAAGACCAAGAUCGAGAGCCUGAAGGAGCACGGCCCCAUCAAGAACAAGAUGAGCGAGAGCCCCAACAAGACCGUGAGCGAGGAGAAGGCCAAGCAGUACCUGGAGGAGUUCCACCAGACCGCCCUGGAGCACCCCGAGCUGAGCGAGCUGAAGACCGUGACCGGCACCAACCCCGUGUUCGCCGGCGCCAACUACGCCGCCUGGGCCGUGAACGUGGCCCAGGUGAUCGACAGCGAGACCGCCGACAACCUGGAGAAGACCACCGCCGCCCUGAGCAUCCUGCCCGGCAUCGGCAGCGUGAUGGGCAUCGCCGACGGCGCCGUGCACCACAACACCGAGGAGAUCGUGGCCCAGAGCAUCGCCCUGAGCAGCCUGAUGGUGGCCCAGGCCAUCCCCCUGGUGGGCGAGCUGGUGGACAUCGGCUUCGCCGCCUACAACUUCGUGGAGAGCAUCAUCAACCUGUUCCAGGUGGUGCACAACAGCUACAACAGGCCCGCCUACAGCCCCGGCCACAAGACCCAGCCCUUCCUGCACGACGGCUACGCCGUGAGCUGGAACACCGUGGAGGACAGCAUCAUCAGGACCGGCUUCCAGGGCGAGAGCGGCCACGACAUCAAGAUCACCGCCGAGAACACCCCCCUGCCCAUCGCCGGCGUGCUGCUGCCCACCAUCCCCGGCAAGCUGGACGUGAACAAGAGCAAGACCCACAUCAGCGUGAACGGCAGGAAGAUCAGGAUGAGGUGCAGGGCCAUCGACGGCGACGUGACCUUCUGCAGGCCCAAGAGCCCCGUGUACGUGGGCAACGGCGUGCACGCCAACCUGCACGUGGCCUUCCACAGGAGCAGCAGCGAAAAGAUCCACAGCAACGAGAUCAGCAGCGACAGCAUCGGCGUGCUGGGCUACCAGAAGACCGUGGACCACACCAAGGUGAACAGCAAGCUGAGCCUGUUCUUCGAGAUCAAGAGCUAG
【0486】
結果
トランスフェクトされたHEK293細胞におけるmuIL4およびCRMのin vitroタンパク質発現
【0487】
muIL4発現が、mRNA-CRMのみをトランスフェクトした条件(斜線付き四角)を除き、すべての試験条件において観察され、IL4を発現する細胞の割合は80%を超えた(図5A)。CRMの発現は、CRMおよびmuIL4-CRM条件で観察された(図5B)。HEK293細胞におけるmuIL4のMFIは、muIL4、muIL4-TpDおよびmuIL4-N19と比較して、muIL4-CRM(黒い四角)では、2~4倍高かった(図5C)。
【0488】
トランスフェクトされたHEK293細胞の上清中のmuIL4のin vitro活性
図6に示すとおり、最も高いmu-IL-4活性が、mRNA-IL4をトランスフェクトした細胞で観察された。mRNA-muIL4-N19、mRNA-muIL4-CRM、mRNA-muIL4-TpDでトランスフェクトされたHEK293細胞の上清で測定されたmuIL4活性は、より低かった。最後に、mu-IL4活性は、mRNA-CRMでトランスフェクトされたHEK293細胞の上清中では検出されなかった。ウエスタンブロットにより観察されたように(データは示さず)、実質的に等量のmIL4タンパク質が、異なる条件(mRNA-CRM条件を除く)において、トランスフェクトされたHEK293細胞の上清中で定量された。したがって、図6で観察されたmuIL4活性のin vitro差は、muIL4タンパク質量の差によるものではなく、その代わり、天然マウスIL4と比較して、本発明のRNA構築物を用いて得られたタンパク質の低い活性によるものである。
【0489】
BALB/cマウスでのLNP/mRNAの筋肉内注射後の血清サンプル中のmuIL4に対する中和抗体の分析
5週齢の雌BALB/c ByJマウスに、0日目、7日目、および28日目に、muIL4、CRM、または融合タンパク質muIL4-GP-TpD、muIL4-GP-N19およびmuIL4-GP-CRMをコードする10μgのmRNAを含むLNP50μlを筋肉内(IM)経路により注射した。血液を、21日目、41日目、62日目、80日目および試験終了時(104日目)に採取し(図7)、中和抗体の存在を、これらのマウスの血清中で評価した。
【0490】
muIL4に対する中和抗体が、LNP内のmuIL4-TpD、muIL4-N19およびmuIL4-CRMをコードする10μgのmRNAで3回免疫したマウスにおいて、41日目から検出された。41日目に、7/9、6/10および8/10の応答が、それぞれLNP内でmuIL4-TpD、muIL4-N19、およびmuIL4-CRMをコードするmRNAを投与した群において検出された(NC50>200dil-1)。62日目に、さらに1匹のマウスが、muIL4-CRM群において陽性であることが判明したが、中央値は、すべての群において低下し始めており、応答のピークが41日目頃に達したことをおそらく示している。中和能力の高いマウスを除き、NC50は、62日目と80日目の間で減少せず、中央値は、62日目~80日目でほぼ同等であり、muIL4-CRM群では、726~775、muIL4-N19群では、302~266、muIL4-TpD群では、481~605であった。muIL4中和抗体は、いずれの時点においても、muIL4およびCRM群において検出されなかった(図8および表8)。
【0491】
表8:21、41、62、および80日目でのCRM、muIL4、muIL4-CRM、muIL4-N19およびmuIL4-CRM群についてのmuIL4を中和する能力のNC50(Dil-1)中央値。
【表8】
【0492】
mRNA-CRM、mRNA-muIL4-CRM、およびmRNA-muIL4-N19をカプセル化するLNPを注射したすべての動物は、80日目に生存していた(100%)。LNP内のmRNA-muIL4-TpDを投与されたマウスの生存率は、1匹の単離されたマウスの死亡により90%に低下する。最後に、20%のみの生存率が、80日目にLNP内のmRNA-muIL4を受けた群で観察され、マウスの60%が、2ラウンドの免疫化(D0およびD7)後に死亡した(図9)。この結果は、本発明に記載のmRNA構築物では観察されなかった、mRNA-muIL4の毒性を示している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【配列表】
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【国際調査報告】