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特表2024-531392枢動可能なナイフバーガイドアセンブリを備える関節運動式外科用ステープル留め装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】枢動可能なナイフバーガイドアセンブリを備える関節運動式外科用ステープル留め装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20240822BHJP
   A61B 17/125 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A61B17/072
A61B17/125
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510347
(86)(22)【出願日】2022-08-16
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 IB2022057650
(87)【国際公開番号】W WO2023021414
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】17/407,628
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ, ジャスティン ピー.
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC23
4C160FF05
4C160MM32
4C160NN02
(57)【要約】
外科用ステープル留め装置はシャフトアセンブリとシャフトアセンブリに固定されたエンドエフェクタと発射アセンブリと関節運動アセンブリとを含む。発射アセンブリはエンドエフェクタを発射するためにエンドエフェクタを通って選択的に前進可能である、駆動ビーム及び可撓性ナイフバーアセンブリを含む。関節運動アセンブリは関節運動リンクアセンブリ及び枢動可能なバーガイドアセンブリを有する。関節運動リンクアセンブリはエンドエフェクタに連結されており、エンドエフェクタをシャフトアセンブリに対して関節運動させるように作動可能である。枢動可能なバーガイドアセンブリは、可撓性ナイフバーアセンブリを支持し、一緒に枢動可能に連結されている近位ガイドアセンブリ及び遠位ガイドアセンブリを含む。近位ガイドアセンブリは、シャフトアセンブリに枢動可能に連結されている。遠位ガイドアセンブリはエンドエフェクタに枢動可能に連結されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用ステープル留め装置であって、
シャフトアセンブリと、
前記シャフトアセンブリに固定されたエンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタを発射するために前記エンドエフェクタを通って選択的に前進可能である、駆動ビーム及び可撓性ナイフバーアセンブリを含む発射アセンブリと、
関節運動リンクアセンブリ及び枢動可能なバーガイドアセンブリを有する関節運動アセンブリであって、前記関節運動リンクアセンブリが、前記エンドエフェクタに連結されており、前記エンドエフェクタを前記シャフトアセンブリに対して関節運動させるように作動可能であり、前記枢動可能なバーガイドアセンブリが、前記可撓性ナイフバーアセンブリを支持し、一緒に枢動可能に連結されている近位ガイドアセンブリ及び遠位ガイドアセンブリを含み、前記近位ガイドアセンブリが、前記シャフトアセンブリに枢動可能に連結されており、前記遠位ガイドアセンブリが、前記エンドエフェクタに枢動可能に連結されている、関節運動アセンブリと、を備える、外科用ステープル留め装置。
【請求項2】
枢動可能なバーガイドが、関節運動リンクアセンブリの作動に応じて枢動する、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項3】
前記関節運動リンクアセンブリが、一緒に枢動可能に連結されている近位関節運動リンク及び遠位関節運動リンクを含む、請求項2に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項4】
前記遠位関節運動リンクが、前記近位関節運動リンクの遠位端部分に連結された近位端部分と、前記エンドエフェクタの近位端部分に連結された遠位端部分と、を有する、請求項3に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項5】
前記近位関節運動リンクが、前記エンドエフェクタが前記シャフトアセンブリに対して関節運動したときに前記枢動可能なバーガイドと係合するように位置付けられたガイド傾斜部を含む、請求項4に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項6】
前記近位ガイドアセンブリが、前記シャフトアセンブリに枢動可能に連結する近位ボスを含む、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項7】
前記近位ガイドアセンブリが、遠位フープを含み、前記遠位フープがそれを通してボス開口部を画定し、前記遠位ガイドアセンブリが、前記近位ガイドアセンブリの前記遠位フープの前記ボス開口部内に受容されて、前記近位ガイドアセンブリと前記遠位ガイドアセンブリと、を一緒に枢動可能に連結する近位ボスを含む、請求項6に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項8】
前記遠位ガイドアセンブリが、前記エンドエフェクタの近位端部分に枢動可能に連結する遠位ボスを含む、請求項7に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項9】
前記エンドエフェクタの前記近位端部分が、装着アセンブリを含み、前記装着アセンブリが、前記遠位ガイドアセンブリの前記遠位ボスを受容して、前記遠位ガイドアセンブリを前記装着アセンブリに枢動可能に連結するボス穴をその内部に画定する、請求項8に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項10】
前記枢動可能なバーガイドアセンブリが、それを通して中心通路を画定し、前記中心通路が前記ナイフバーアセンブリを摺動可能に受容する、請求項1に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項11】
外科用ステープル留め装置であって、
ハウジングアセンブリと、
前記ハウジングアセンブリから延在するアダプタアセンブリと、
前記アダプタアセンブリに選択的に取り付け可能なリロードであって、前記リロードの遠位端部分上でエンドエフェクタを支持する、リロードと、を備え、前記リロードが、
前記エンドエフェクタを発射するために前記エンドエフェクタを通って選択的に前進可能である、駆動ビーム及び可撓性ナイフバーアセンブリを含む発射アセンブリと、
関節運動リンクアセンブリ及び枢動可能なバーガイドアセンブリを有する関節運動アセンブリであって、前記関節運動リンクアセンブリが、前記エンドエフェクタに連結されており、前記エンドエフェクタを前記シャフトアセンブリに対して関節運動させるように作動可能であり、前記枢動可能なバーガイドアセンブリが、前記可撓性ナイフバーアセンブリを支持し、一緒に枢動可能に連結されている近位ガイドアセンブリ及び遠位ガイドアセンブリを含み、前記近位ガイドアセンブリが、前記シャフトアセンブリに枢動可能に連結されており、前記遠位ガイドアセンブリが、前記エンドエフェクタに枢動可能に連結されている、関節運動アセンブリと、を含む、外科用ステープル留め装置。
【請求項12】
枢動可能なバーガイドが、関節運動リンクアセンブリの作動に応じて枢動する、請求項11に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項13】
前記関節運動リンクアセンブリが、一緒に枢動可能に連結されている近位関節運動リンク及び遠位関節運動リンクを含む、請求項12に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項14】
前記遠位関節運動リンクが、前記近位関節運動リンクの遠位端部分に連結された近位端部分と、前記エンドエフェクタの近位端部分に連結された遠位端部分と、を有する、請求項13に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項15】
前記近位関節運動リンクが、前記エンドエフェクタが前記シャフトアセンブリに対して関節運動したときに前記枢動可能なバーガイドと係合するように位置付けられたガイド傾斜部を含む、請求項14に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項16】
前記近位ガイドアセンブリが、前記シャフトアセンブリに枢動可能に連結する近位ボスを含む、請求項11に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項17】
前記近位ガイドアセンブリが、遠位フープを含み、前記遠位フープがそれを通してボス開口部を画定し、前記遠位ガイドアセンブリが、前記近位ガイドアセンブリの前記遠位フープの前記ボス開口部内に受容されて、前記近位ガイドアセンブリと前記遠位ガイドアセンブリと、を一緒に枢動可能に連結する近位ボスを含む、請求項16に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項18】
前記遠位ガイドアセンブリが、前記エンドエフェクタの近位端部分に枢動可能に連結する遠位ボスを含む、請求項17に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項19】
前記エンドエフェクタの前記近位端部分が、装着アセンブリを含み、前記装着アセンブリが、前記遠位ガイドアセンブリの前記遠位ボスを受容して、前記遠位ガイドアセンブリを前記装着アセンブリに枢動可能に連結するボス穴をその内部に画定する、請求項18に記載の外科用ステープル留め装置。
【請求項20】
外科用ステープル留め装置用のリロードであって、前記リロードが、
シャフトアセンブリと、
エンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタを発射するために前記エンドエフェクタを通って選択的に前進可能である、駆動ビーム及び可撓性ナイフバーアセンブリを支持する、エンドエフェクタと、
前記エンドエフェクタに連結されており、前記エンドエフェクタを前記シャフトアセンブリに対して関節運動させるように作動可能である関節運動リンクアセンブリと、
前記エンドエフェクタが前記シャフトアセンブリに対して関節運動したときに前記可撓性ナイフバーアセンブリを曲げるように構成された枢動可能なバーガイドアセンブリであって、前記枢動可能なバーガイドアセンブリが、一緒に枢動可能に連結されている近位ガイドアセンブリ及び遠位ガイドアセンブリを含み、前記近位ガイドアセンブリが、前記シャフトアセンブリに枢動可能に連結されており、前記遠位ガイドアセンブリが、前記エンドエフェクタに枢動可能に連結されている、枢動可能なバーガイドアセンブリと、を備える、外科用ステープル留め装置用のリロード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、外科手技を実施するための外科用ステープル留め装置、デバイス、及び/又はシステム、並びにそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
組織をクランプ、切断、及び/又はステープル留めする外科用ステープル留め装置は、当該分野において周知である。そのような外科用ステープル留め装置は、組織を捕捉又はクランプするために使用される2つの細長いジョー部材を有するエンドエフェクタを含む。2つのジョー部材のうちの一方は、通常、行配置された複数のステープルを収容するステープルカートリッジを担持し、他方、2つのジョー部材のうちの他方は、ステープルがステープルカートリッジから駆動されるにつれてステープルを形成するためのアンビルを有する。例えば、直線外科用ステープル留め装置では、ステープル留め操作は、ステープルカートリッジ内に画定されたチャネルを通って長手方向に移動し、ステープルカートリッジからステープルの直線行を順次排出するためにチャネル内のステープルプッシャに作用するカム部材を有するカムバー、駆動スレッド又は他の類似機構によって達成される。多くの場合駆動ビーム上に支持されたナイフは、外科用ステープル留め装置が組織の周りに位置付けられて作動すると、組織が接合される及び/又は同時に若しくはほぼ同時に切断されるように、ステープルの直線行間に移動可能に位置付けられる。
【0003】
いくつかの外科用ステープル留め装置は、リロード(ローディングユニットと称されることもある)及びハンドルアセンブリを含む。リロードは、ハンドルアセンブリに対して様々な関節運動角度で関節運動可能なエンドエフェクタを含み得る。線形ステープル留めでは、より短いデッドスペース(例えば、関節運動継手からステープル線が開始する場所までの距離)でより大きい関節運動が常に望ましい。関節運動を容易にするために、外科用ステープル留め装置は、ナイフバーをガイドする回転可能なバーガイドを含むことができる。ジョー部材が関節運動したときにバーガイドが回転すると、バーガイドは、ナイフバーを遠位方向に前進させることができ、関節運動が大きいほど、遠位方向への前進も大きくなる。駆動ビームの前進は、余分な運動を提供するためにデッドスペースの増加を必要とし、かつ/又は関節運動及び駆動ビーム運動が一緒に時間調整される(例えば、同時2モータ運動)ことを必要とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、外科用ステープル留め装置の駆動ビームが関節運動時に移動しないように、バーの座屈を防止し、かつ関節運動中の長さを維持するバーガイドアセンブリを含む外科用ステープル留め装置について詳述する。有利には、バーガイドアセンブリは、駆動ビームの移動から独立して増加した関節運動及び機械的関節運動を可能にするように二重ヒンジ式であり得る。更に、外科用ステープル留め装置は、曲げの堅固さ及びデッドスペースを減少させるガイド傾斜部を有する関節運動リンクを含み得る。具体的には、ガイド傾斜部は、バーガイドアセンブリが内側に曲がる前に外側に回転して段階的な曲げを提供することを可能にし得る。関連付けられた曲げ経路は、駆動ビームが、標準の曲げ経路でステープル留め装置よりも更に後方に位置付けられることを可能にし、それにより、より短いデッドスペースを提供する。この曲げ運動は、関節運動中に駆動ビームの長さを一定に維持し、それにより、駆動ビームは関節運動中に前進しない。この曲げ運動は、関節運動と直線駆動が互いに独立していることを可能にし、例えば、外科用ステープル留め装置の中心長手方向軸に対して少なくとも最大およそ50度の関節運動を可能にする。本開示は、ローディングユニットが外科用ステープル留め装置に固定された後に外科用ステープル留め装置をホーミングする必要性も低減する。
【0005】
一態様によれば、本開示は、シャフトアセンブリと、シャフトアセンブリに固定されたエンドエフェクタと、発射アセンブリと、関節運動アセンブリと、を含む、外科用ステープル留め装置を対象とする。発射アセンブリは、エンドエフェクタを発射するためにエンドエフェクタを通って選択的に前進可能である、駆動ビーム及び可撓性ナイフバーアセンブリを含む。関節運動アセンブリは、関節運動リンクアセンブリ及び枢動可能なバーガイドアセンブリを有する。関節運動リンクアセンブリは、エンドエフェクタに連結されており、エンドエフェクタをシャフトアセンブリに対して関節運動させるように作動可能である。枢動可能なバーガイドアセンブリは、可撓性ナイフバーアセンブリを支持し、一緒に枢動可能に連結されている近位ガイドアセンブリ及び遠位ガイドアセンブリを含む。近位ガイドアセンブリは、シャフトアセンブリに枢動可能に連結されている。遠位ガイドアセンブリは、エンドエフェクタに枢動可能に連結されている。
【0006】
複数の態様では、枢動可能なバーガイドは、関節運動リンクアセンブリの作動に応じて枢動し得る。関節運動リンクアセンブリは、一緒に枢動可能に連結されている近位関節運動リンク及び遠位関節運動リンクを含み得る。遠位関節運動リンクは、近位関節運動リンクの遠位端部分に連結された近位端部分と、エンドエフェクタの近位端部分に連結された遠位端部分と、を有し得る。近位関節運動リンクは、エンドエフェクタがシャフトアセンブリに対して関節運動したときに枢動可能なバーガイドと係合するように位置付けられたガイド傾斜部を含み得る。
【0007】
複数の態様では、近位ガイドアセンブリは、シャフトアセンブリに枢動可能に連結する近位ボスを含み得る。近位ガイドアセンブリは、遠位フープを含み得、遠位フープは、それを通してボス開口部を画定する。遠位ガイドアセンブリは、近位ガイドアセンブリの遠位フープのボス開口部内に受容されて、近位ガイドアセンブリと遠位ガイドアセンブリを一緒に枢動可能に連結する近位ボスを含み得る。遠位ガイドアセンブリは、エンドエフェクタの近位端部分に枢動可能に連結する遠位ボスを含み得る。エンドエフェクタの近位端部分は、装着アセンブリを含み得る。装着アセンブリは、遠位ガイドアセンブリの遠位ボスを受容して、遠位ガイドアセンブリを装着アセンブリに枢動可能に連結するボス穴をその内部に画定し得る。
【0008】
複数の態様では、枢動可能なバーガイドアセンブリは、それを通して中心通路を画定し得、中心通路は、ナイフバーアセンブリを摺動可能に受容する。
【0009】
別の態様によれば、本開示は、ハウジングアセンブリと、ハウジングアセンブリから延在するアダプタアセンブリと、アダプタアセンブリに選択的に取り付け可能なリロードと、を含む、外科用ステープル留め装置を対象とする。リロードは、リロードの遠位端部分上でエンドエフェクタを支持する。リロードは、発射アセンブリ及び関節運動アセンブリを含む。発射アセンブリは、エンドエフェクタを発射するためにエンドエフェクタを通って選択的に前進可能である、駆動ビーム及び可撓性ナイフバーアセンブリを含む。関節運動アセンブリは、関節運動リンクアセンブリ及び枢動可能なバーガイドアセンブリを有する。関節運動リンクアセンブリは、エンドエフェクタに連結されており、エンドエフェクタをシャフトアセンブリに対して関節運動させるように作動可能である。枢動可能なバーガイドアセンブリは、可撓性ナイフバーアセンブリを支持し、一緒に枢動可能に連結されている近位ガイドアセンブリ及び遠位ガイドアセンブリを含む。近位ガイドアセンブリは、シャフトアセンブリに枢動可能に連結されている。遠位ガイドアセンブリは、エンドエフェクタに枢動可能に連結されている。
【0010】
更に別の態様によれば、本開示は、外科用ステープル留め装置用のリロードを対象とする。リロードは、シャフトアセンブリと、エンドエフェクタと、関節運動リンクアセンブリと、枢動可能なバーガイドアセンブリと、を含む。エンドエフェクタは、エンドエフェクタを発射するためにエンドエフェクタを通って選択的に前進可能である、駆動ビーム及び可撓性ナイフバーアセンブリを支持する。関節運動リンクアセンブリは、エンドエフェクタに連結されており、エンドエフェクタをシャフトアセンブリに対して関節運動させるように作動可能である。枢動可能なバーガイドアセンブリは、エンドエフェクタがシャフトアセンブリに対して関節運動したときに可撓性ナイフバーアセンブリを曲げるように構成されている。枢動可能なバーガイドアセンブリは、一緒に枢動可能に連結されている近位ガイドアセンブリ及び遠位ガイドアセンブリを含む。近位ガイドアセンブリは、シャフトアセンブリに枢動可能に連結されている。遠位ガイドアセンブリは、エンドエフェクタに枢動可能に連結されている。
【0011】
他の態様、特徴、及び利点は、以下の説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0012】
本明細書に組み込まれており、かつその一部を構成する添付の図面は、本開示の態様を例解するものであり、上記の本開示の概要及び以下の態様の発明を実施するための形態とともに、本開示の原理を説明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の原理による外科用ステープル留め装置の斜視図である。
【0014】
図2】非関節運動位置にある図1の外科用ステープル留め装置のエンドエフェクタを例解する、示された詳細領域の拡大斜視図である。
【0015】
図3】関節運動位置にある図2のエンドエフェクタを例解する斜視図である。
【0016】
図4】明確化のために遠位部分の一部が除去された状態で示されている、図1の外科用ステープル留め装置の遠位部分の拡大斜視図である。
図5】明確化のために遠位部分の一部が除去された状態で示されている、図1の外科用ステープル留め装置の遠位部分の拡大斜視図である。
図6】明確化のために遠位部分の一部が除去された状態で示されている、図1の外科用ステープル留め装置の遠位部分の拡大斜視図である。
【0017】
図7図1の外科用ステープル留め装置の遠位部分の分解斜視図である。
【0018】
図8図1の外科用ステープル留め装置のバーガイドアセンブリの斜視図である。
【0019】
図9図8のバーガイドアセンブリの上部ガイドアセンブリの分解斜視図である。
【0020】
図10図8のアダプタアセンブリの下部ガイドアセンブリの斜視図である。
【0021】
図11図2の切断線11-11に沿って切断した拡大断面図である。
【0022】
図12】外科用ステープル留め装置が非関節運動位置で示されている、図11の切断線12-12に沿って切断した断面図である。
【0023】
図13】第1の関節運動位置にある外科用ステープル留め装置を例解する図12の図である。
【0024】
図14】第2の関節運動位置にある外科用ステープル留め装置を例解する図12の図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
開示される外科用ステープル留め装置の態様は、図面を参照して詳細に説明され、図面中、同様の参照符号は、いくつかの図の各々における同一の又は対応する要素を示す。一般に既知であるように、「臨床医」という用語は、医師、看護師、又は任意の他の医療提供者を指し、医療支援従事者を含むことができる。更に、「近位」という用語は、臨床医により近い構造の部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医からより遠い構造の部分を指す。更に、前側、後側、上側、下側、頂部、底部などの方向の用語は、単に説明の便宜のために使用されており、本明細書に添付の開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、「内視鏡的」という用語は、概して、内視鏡、腹腔鏡、関節鏡、及び/又は小径切開若しくはカニューレを通して行われる任意の他の手技を指すために使用される。
【0026】
本明細書で使用される場合、平行な及び垂直なという用語は、真の平行及び真の垂直から最大約±10度までの実質的に平行及び実質的に垂直である相対配置を含むと理解される。
【0027】
以下の説明では、不必要に詳述することで本開示が曖昧になってしまうことがないように、周知の機能又は構成は、詳細には説明されない。
【0028】
更に、外科用ステープル留め装置は、簡潔化のために、線形外科用ステープル留めシステムに関連して本明細書に概して示され、かつ説明されているが、開示される外科用ステープル留め装置は、円形ステープラ、横ステープラ、又は開放ステープラなどの任意の電動式、手動式、又はロボット制御式外科用ステープル留めシステムを含むことができる。例示的な外科用ステープル留めシステムの構造及び機能の詳細な説明について、開示される態様とともに使用するためにその1つ以上の構成要素が含まれる又は修正され得、米国特許第9,713,470号、同第8,806,973号、同第8,256,656号、同第8,157,152号、同第8,070,033号、同第7,819,896号、同第7,770,774号、同第7,334,717号、同第7,128,253号、同第5,964,394号、及び同第5,915,616号を参照することができ、これらの各々の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
図1図12を参照すると、本開示の外科用ステープル留め装置10は、(外科用ステープル留め装置10を発射するために手動で作動可能であり得る1つ以上のハンドルを含み得る)ハウジングアセンブリ12と、ハウジングアセンブリ12に固定されており、かつハウジングアセンブリ12から遠位方向に延在するアダプタアセンブリ14と、アダプタアセンブリ14に固定されており、かつアダプタアセンブリ14から遠位方向に延在するリロード100と、を含む。アダプタアセンブリ14及びリロード100は、それらに沿って長手方向に延在する長手方向軸「X-X」を画定する。リロード100は、再利用可能であり得、使い捨てであり得、かつ/又は1つ以上の再利用可能な及び/又は使い捨て構成要素を含み得る。ハウジングアセンブリ12は、アダプタアセンブリ14を介してリロード100の電動作動を提供する電動ハウジングアセンブリの形態であり得る。
【0030】
外科用ステープル留め装置10のリロード100は、アダプタアセンブリ14の遠位端部分14aに解放可能に固定されており、シャフトアセンブリ102の遠位端部分上のエンドエフェクタ104を支持するシャフトアセンブリ102を含む。エンドエフェクタ104は、アンビルアセンブリ106と、カートリッジアセンブリ104のステープルカートリッジ108内に画定されたステープルスロット108aの複数の列内に複数の締結具又はステープルを収容するカートリッジアセンブリ107と、を含む。ステープルスロット108aの複数の列は、ステープルカートリッジ108を通して画定されたナイフスロット108cの両側に支持されている。ステープルカートリッジ108は、枢動ピン111を介してアンビルアセンブリ106に枢動可能に連結されている支持プレート109に選択的に取り付け可能である。ステープルカートリッジ108は、支持プレート109から選択的に取り外し可能であり得、交換可能であり得る。アンビルアセンブリ106は、ステープルカートリッジ108のステープルスロット108aの複数の列に対応するステープルポケット110a(図6)の複数の列を内部に画定するアンビル110を含み、これにより、外科用ステープル留め装置10の発射時に、複数のステープルをステープルカートリッジ108のステープルスロット108aから分配し、アンビル110のステープルポケット110aに対して形成することができるようになる。
【0031】
外科用ステープル留め装置10のリロード100は、その近位端部分上でシャフトアセンブリ102を支持し、その遠位端部分上でエンドエフェクタ104を支持する。エンドエフェクタ104は、エンドエフェクタ104が、矢印「Z」によって示されるように、装着アセンブリ120を通って延在する関節運動軸「A-A」を中心にシャフトアセンブリ102に対して関節運動することを可能にする装着アセンブリ120によってシャフトアセンブリ102に枢動可能に連結されている。具体的には、エンドエフェクタ104は、外科用ステープル留め装置10の長手方向軸「X-X」と整列した非関節運動位置(図2)から関節運動位置(図3)へと関節運動軸「A-A」を中心に枢動し得る。装着アセンブリ120は、上部装着ブロック122及び下部装着ブロック124を含み、これらは上部装着ブロック122から延在する装着ピン126を介して一緒にピン留めされている。上部装着ブロック122は、それから延在する上部カプラピン122aを含み、下部装着ブロック124は、それから垂下する下部カプラピン124aを含む(図11を参照されたい)。上部カプラピン122aは、上部連結アーム128を枢動可能に支持し、下部カプラピン124aは、下部連結アーム130を枢動可能に支持する。上部連結アーム128及び下部連結アーム130は、装着アセンブリ120から延在し、装着アセンブリ120をシャフトアセンブリ102に固定する。装着アセンブリ120は更に、近位方向に向くくぼんだ凹部120xをその内部に画定する(図12)。
【0032】
上部連結アーム128及び下部連結アーム130は各々、細長い本体129を含み、細長い本体129は、それを通して画定されたフック状近位端部分129a及び遠位カプラピン開口部129bを有する。細長い本体129は更に、それを通して近位ピン開口部129cを画定する。
【0033】
リロード100のシャフトアセンブリ102は、外側スリーブ102aと、外側スリーブ102a内に支持された内側シャフトアセンブリ102bと、を含む。内側シャフトアセンブリ102bは、上部シャフトハウジング1021及び下部シャフトハウジング1022を含み、これらは一緒に連結し、それらの遠位端部分の外面にカプラ切り欠き1024を画定する。上部シャフトハウジング1021及び下部シャフトハウジング1022は、同一の構造を有し、互いに鏡像関係で配置されている。上部シャフトハウジング1021及び下部シャフトハウジング1022のカプラ切り欠き1024は、上部連結アーム128及び下部連結アーム130を上部シャフトハウジング1021及び下部シャフトハウジング1022にしっかりと固定するために、それぞれ、上部連結アーム128及び下部連結アーム130のフック状近位端部分129aをその内部に受容するように構成されている。上部シャフトハウジング1021及び下部シャフトハウジング1022の遠位端部分は更に、それらを通して、それぞれ、上部連結アーム128及び下部連結アーム130の近位ピン開口部129cと位置合わせされて配置されているピン開口1026を画定する。上部シャフトハウジング1021及び下部シャフトハウジング1022の遠位端部分は更に、遠位方向に向くくぼんだ凹部1028をその内部に画定する。
【0034】
外科用ステープル留め装置10のリロード100は、駆動ビームアセンブリ141と、カートリッジアセンブリ107からステープルを分配するためにカートリッジアセンブリ107内に配置されているスレッド143と、を有する、発射アセンブリ140を更に含む。駆動ビームアセンブリ141は、外科用ステープル留め装置10のアダプタアセンブリ14に動作可能に連結されている近位端部分を有する。駆動ビームアセンブリ141は、ナイフバーアセンブリ142と、スレッド143と係合するためにナイフバーアセンブリ142の遠位端部分に固定された駆動ビーム144と、を有する。ナイフバーアセンブリ142は、可撓性であり、一緒に連結された複数の積層体142aを含む。駆動ビーム144は、Iビームの形態であり得、ナイフ144aを含む。
【0035】
リロード100は、関節運動リンクアセンブリ160と、二重ヒンジ式である枢動可能なバーガイドアセンブリ170と、を有する、関節運動アセンブリ150を更に含む。
【0036】
関節運動アセンブリ150の関節運動リンクアセンブリ160は、その遠位端部分上にクレビス164を支持した近位関節運動リンク162と、クレビス164の近位端部分に隣接して関節運動リンク162の遠位端部分内に画定されるガイド傾斜部162aと、を含む。関節運動リンクアセンブリ160は、近位スネア166a及び遠位スネア166bを有する遠位リンク166を更に含む。近位スネア166aは、クレビス164によって受容され、リンクピン168を介してそれにピン留めされる。遠位スネア166bは、上部装着ブロック122の装着ピン126に連結されている。
【0037】
関節運動アセンブリ150の枢動可能なバーガイドアセンブリ170は、一緒に連結されている上部ガイドアセンブリ180及び下部ガイドアセンブリ190を含む。
【0038】
上部ガイドアセンブリ180は、近位上部ガイド182及び遠位上部ガイド184を含み、下部ガイドアセンブリ190は、近位下部ガイド192及び遠位下部ガイド194を含む。上部ガイドアセンブリ180及び下部ガイドアセンブリ190は、近位上部ガイド182と近位下部ガイド192が同一であり(しかし、互いに反転したバージョンである)、かつ一緒に近位ガイドアセンブリ170pを形成するように、鏡像構造を有する。遠位上部ガイド184及び遠位下部ガイド194は、同一であり(しかし、互いに反転したバージョンである)、一緒に遠位ガイドアセンブリ170dを形成する。上部ガイドアセンブリ180と下部ガイドアセンブリ190との間の構造の対称性を考慮して、簡潔化のために、上部ガイドアセンブリ180のみが以下で説明される。
【0039】
図8図11に最もよく見られるように、上部ガイドアセンブリ180の近位上部ガイド182は、その上部表面から突出する近位ボス182aと、近位上部ガイド182から遠位に延在する遠位フープ182bと、を含む。遠位フープ182bは、それを通してボス開口部182cを画定する。近位上部ガイド182は更に、それを通して中心通路182dを画定する。近位上部ガイド182は、遠位フープ182bから垂下する遠位隣接部182eを更に含む。
【0040】
上部ガイドアセンブリ180の遠位上部ガイド184は、遠位上部ガイド184と近位上部ガイド182を一緒に枢動可能に連結するように近位上部ガイド182のボス開口部182c内に受容される近位ボス184aを含む。遠位上部ガイド184は、遠位上部ガイド184を上部装着ブロック122に枢動可能に連結するように上部装着ブロック122の下面内に画定されたボス穴122b内に受容される遠位ボス184bを更に含み、注目すべきことに、下部ガイドアセンブリ190の遠位下部ガイド194の遠位ボス184bは、図11に見られるように、下部装着ブロック124の上面内に画定されたボス穴124bに枢動可能に連結する。上部ガイドアセンブリ180の遠位上部ガイド184は更に、近位ボス184aに隣接する遠位上部ガイド184の近位部分内に画定された側部スロット184cを画定する。遠位上部ガイド184は、それを通して中心通路184dも画定する。遠位上部ガイド184は、その中心部分に沿ってくぼんだ側壁184eを更に含む。上部ガイドアセンブリ180の中心通路182d、184dは、それらを通して駆動ビームアセンブリ141のナイフバーアセンブリ142を摺動可能に受容するように構成されている。
【0041】
使用中、図2図3、及び図12図14に最もよく見られるように、関節運動リンクアセンブリ160は、近位関節運動リンク162を遠位に前進させるように作動することができる。近位関節運動リンク162の遠位前進は、遠位リンク166を遠位に前進させ、遠位リンク166が連結されるリンクピン168及び装着ピン126を中心に枢動させる。遠位リンク166の遠位及び枢動運動は、エンドエフェクタ104を、長手方向軸「X」及びシャフトアセンブリ102に対して第1の方向に(例えば、右に横方向に)関節運動させる。エンドエフェクタ104が第1の方向に関節運動すると、近位ガイドアセンブリ170pは、長手方向軸「X」に対して第1の方向とは反対の第2の方向に(例えば、左に横方向に)、近位ボス182aを中心に枢動する。近位ガイドアセンブリ170pは、近位ガイドアセンブリ170pの遠位端部分(例えば、遠位フープ182b)が近位関節運動リンク162のガイド傾斜部162aと係合するまで、第2の方向に枢動することができる。ガイド傾斜部162aは、枢動可能なガイドバーアセンブリ170がそれに沿ってカム運動することを可能にし、枢動可能なガイドバーアセンブリ170の枢動運動を容易にする。そのような枢動運動は、枢動可能なガイドバーアセンブリ170の遠位ガイドアセンブリ170dの近位端部分を枢動可能なガイドバーアセンブリ170の近位ガイドアセンブリ170pの遠位端部分とともに枢動させる一方で、遠位ガイドアセンブリ170dの遠位端部分は、エンドエフェクタ104とともに第1の方向に枢動する。この運動により、枢動可能なバーガイドアセンブリ170が枢動可能なバーガイドアセンブリ170内に配置されたナイフバーアセンブリ142の部分を曲げ、これにより、発射アセンブリ140の作動時に、エンドエフェクタ104が外科用ステープル留め装置10を発射するような関節運動位置に配置されると、ナイフバーアセンブリ142がエンドエフェクタ104を通って遠位に前進することができるようになる。
【0042】
関節運動リンクアセンブリ160は、エンドエフェクタ104が第2の方向に関節運動することができるように、近位関節運動リンク162を近位に移動させるように作動することができる。具体的には、関節運動リンクアセンブリ160の近位リンク162の近位運動は、遠位リンク166を近位に引き寄せ、エンドエフェクタ104を枢動させ、これにより、近位ガイドアセンブリ170pが第1の方向に枢動し、遠位ガイドアセンブリ170dが第2の方向に枢動し、それにより、枢動可能なバーガイドアセンブリ170内に配置されたナイフバーアセンブリ142の部分を曲げる。この場合もやはり、発射アセンブリ140の作動時に、ナイフバーアセンブリ142は、エンドエフェクタ104が外科用ステープル留め装置10を発射するような関節運動位置に配置されると、エンドエフェクタ104を通って遠位に前進することができる。言うまでもなく、発射アセンブリ140は、エンドエフェクタ104が外科用ステープル留め装置10を発射するように非関節運動位置にあるときに、エンドエフェクタ104を通ってナイフバーアセンブリ142を遠位に前進させるように作動することができる。
【0043】
理解され得るように、本開示の装置の構成要素のうちのいずれかの固定は、溶接、圧着、接着、締結などのような既知の固定技術を使用して達成され得る。
【0044】
本明細書に開示される様々な態様はまた、ロボット外科用システム及び一般に「遠隔手術」と称されるものと協働するように構成され得る。そのようなシステムは、臨床医を補助し、かつ外科用器具の遠隔操作(又は部分的遠隔操作)を可能にするために様々なロボット要素を用いる。様々なロボットアーム、ギア、カム、滑車、電気モータ、及び機械モータなどがこの目的のために用いられ得、手術中又は治療中に臨床医を補助するようにロボット外科用システムとともに設計され得る。そのようなロボットシステムには、遠隔操縦可能システム、自動フレキシブル外科用システム、遠隔フレキシブル外科用システム、遠隔関節運動式外科用システム、無線外科用システム、モジュール式又は選択的に構成可能な遠隔操作式外科用システムなどが含まれ得る。
【0045】
ロボット外科用システムは、手術室の隣にあり、又は遠隔場所に位置している1つ以上のコンソールとともに用いられ得る。この場合、臨床医の1つのチームは、外科手術のために患者を準備し得、かつ別の臨床医(又は臨床医のグループ)がロボット外科用システムを介して器具を遠隔的に制御しながら、本明細書で開示される器具のうちの1つ以上を用いてロボット外科用システムを構成し得る。理解され得るように、高度に熟練した臨床医は、自身の遠隔コンソールを離れることなく、複数の場所で複数の動作を行うことができ、これは、経済的に有益であると同時に、患者又は一連の患者に利益をもたらすこともできる。例示的な医療用ワークステーション及び/又はその構成要素の詳細な説明について、米国特許出願公開第2012/0116416号及び国際公開第2016/025132号を参照することができ、これらの各々の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】
当業者であれば、本明細書に具体的に説明されており、かつ添付の図に示されている構造及び方法が非限定的な例示的な態様であり、説明、開示、及び図が単に態様を例示するものにすぎないと解釈されるべきであることを理解するであろう。したがって、本開示が説明される正確な態様に限定されず、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく様々な他の変更及び修正が当業者により加えられ得ることを理解されたい。更に、ある特定の態様に関連して図示及び説明されている要素及び特徴は、本開示の範囲から逸脱することなくある特定の他の態様の要素及び特徴と組み合わされ得、そのような修正及び変形も本開示の範囲に含まれる。したがって、本開示の主題は、具体的に図示及び説明されているものによって限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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【国際調査報告】