(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】血管内血液ポンプ
(51)【国際特許分類】
A61M 60/414 20210101AFI20240822BHJP
A61M 60/135 20210101ALI20240822BHJP
A61M 60/216 20210101ALI20240822BHJP
A61M 60/808 20210101ALI20240822BHJP
A61M 60/825 20210101ALI20240822BHJP
【FI】
A61M60/414
A61M60/135
A61M60/216
A61M60/808
A61M60/825
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510431
(86)(22)【出願日】2022-09-16
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 US2022043754
(87)【国際公開番号】W WO2023043973
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510121444
【氏名又は名称】アビオメド インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シエス,トルステン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジンポ
(72)【発明者】
【氏名】スパニエ,ゲルト,ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ムラーズ,ディオン
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA04
4C077CC03
4C077DD10
4C077DD22
4C077KK23
4C077KK25
(57)【要約】
改善された血管内血液ポンプ。本技術を使用する血管内血液ポンプは、患者の体内に配置されるように構成された体内モータユニットによって駆動させることができるが、このモータユニットは、可撓性駆動軸を収容する可撓性中間部分によってポンプユニットから分離されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の血管系に挿入されるように構成された、モータを含むモータユニットと、
前記患者の体内で回転駆動されたときに血液を送り出すように構成されたインペラを含むポンプユニットと、
前記モータユニットと前記ポンプユニットとの間に配置された、可撓性駆動軸を備える可撓性中間部分と
を備え、
前記可撓性駆動軸が前記モータによって回転駆動され、それにより前記インペラが回転駆動するように構成されている、
血管内血液ポンプ。
【請求項2】
前記モータユニットがモータハウジングを含み、前記ポンプユニットがポンプハウジングを含み、前記可撓性中間部分が、前記モータハウジングと前記ポンプハウジングとを接続する、請求項1に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項3】
前記ポンプユニットが、圧縮可能であるように構成されている、請求項1に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項4】
少なくとも1つの血液流出孔を有するカニューレをさらに備え、前記カニューレが、前記インペラが患者の体内で回転駆動されたときに、血液を前記ポンプユニットから前記少なくとも1つの血液流出孔に輸送するように構成されている、請求項1に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項5】
前記モータユニット及び前記可撓性中間部分が前記カニューレ内に配置されている、請求項4に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項6】
前記ポンプユニットの少なくとも一部を圧縮状態に維持するように構成された圧縮スリーブ又は圧縮カテーテルをさらに備える、請求項3~5のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項7】
前記カニューレが、圧縮可能であるように構成されている、請求項3~6のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項8】
前記インペラが、圧縮可能であるように構成されている、請求項3~7のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項9】
前記インペラが、圧縮状態及び弛緩状態を有し、前記圧縮状態から前記弛緩状態に移行するときに拡張するようにさらに構成されている、請求項8に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項10】
前記可撓性中間部分が、前記可撓性駆動軸の少なくとも一部を取り囲むシースをさらに備える、請求項1~9のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項11】
前記シースが複数の層を備える、請求項10に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項12】
前記可撓性中間部分が、前記シース内に配置され前記可撓性駆動軸の周囲に巻かれた螺旋状ワイヤベアリングをさらに備える、請求項10又は11に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項13】
前記モータユニットが、磁気伝導性の鉄-クロム-アルミニウム合金から少なくとも部分的に形成されたハウジングを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項14】
前記モータユニットが、磁気伝導性のコバルト-鉄合金から少なくとも部分的に形成されたハウジングを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項15】
前記モータユニットが、10Frの最大外径を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項16】
前記モータユニットが、14~16mmの全長を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項17】
前記モータユニットが最大外径及び全長を有し、前記モータユニットの最大外径が前記モータユニットの全長の0.20倍~0.24倍である、請求項1~16のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項18】
左心で使用するように構成された血管内血液ポンプである、請求項1~17のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項19】
右心で使用するように構成された血管内血液ポンプである、請求項1~18のいずれか一項に記載の血管内血液ポンプ。
【請求項20】
患者の血管系に挿入されるように構成された、モータを含むモータユニットと、
前記患者の体内で回転駆動されたときに血液を送り出すように構成されたインペラを含むポンプユニットと、
前記モータによって回転駆動され、それにより前記インペラを回転駆動するように構成された可撓性駆動軸と
を備える、血管内血液ポンプ。
【請求項21】
前記インペラが、圧縮状態及び弛緩状態を有し、前記圧縮状態から前記弛緩状態に移行するときに拡張するように構成されている、請求項20に記載の血管内血液ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、参照によりその全開示内容が本明細書に組み込まれる、2021年9月17日に出願された米国仮特許出願第63/245,339号の優先権及び利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
[0002] 血管内血液ポンプは、外科的又は経皮的に患者に導入して、心臓又は循環器系のある部位から心臓又は循環器系の別の部位に血液を送達するために使用することができる。例えば、左心に配置されると、血管内血液ポンプは、心臓の左心室から大動脈に血液を送り出すことができる。同様に、右心に配置されると、血管内血液ポンプは、下大静脈から肺動脈に血液を送り出すことができる。血管内血液ポンプは、細長い駆動軸を介して患者の体外に位置するモータ、又は患者の体内に配置される体内モータによって駆動することができる。一部の血管内血液ポンプは、生来の心臓と並行して動作して、心拍出量を補い、心臓の構成要素に部分的又は完全に負荷をかけないようにすることができる。このようなシステムの例としては、IMPELLA(登録商標)ファミリーの装置(Abiomed, Inc., Danvers Mass.)が挙げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
概要
[0003] 本技術は、血管内血液ポンプに関する。それに関連して、本技術を用いた血管内血液ポンプは、患者の体内に配置されるように構成された体内モータによって駆動されるが、このモータは、可撓性駆動軸を収容する可撓性中間部分によってポンプユニットから分離されている。この配置は、既存の血管内血液ポンプと比較していくつかの利点を提供する。例えば、モータハウジングがポンプハウジングに強固に接続されている体内モータユニットを用いた血管内血液ポンプでは、モータハウジングとポンプハウジングを合わせた長さが、急な湾曲部(例えば、大動脈弓)を含む患者の血管系の様々な部分を血管内血液ポンプが通過するのを妨げ得る。したがって、2つが強固に接続されている血管内血液ポンプのモータハウジングとポンプハウジングを合わせた長さを最小にするために、設計者は、これらのハウジングの一方又は両方を、必要なモータ性能及び/又は冷却特性を提供するのに理想的でないサイズに縮小することが強いられ得る。対照的に、モータハウジングをポンプハウジングから分離することにより、両者をそれらの様々な機能に最適化することが可能となり(例えば、ハウジングが強固に接続されていた場合、各ハウジングを、実現可能な長さよりも長くすることができる)、可撓性中間部分により、ポンプが患者の解剖学的構造の狭い領域を案内できるようにするために、モータハウジングとポンプハウジングを互いに対して曲げることが可能になる。例えば、本技術は、同じ出力を維持する又は上回ると同時に、モータ(及びそのハウジング)をより狭く、より長くすることを可能にすることができ、したがって、血管内血液ポンプの全径を小さくすることが可能である。同様に、患者の体外に配置された外部モータを採用した血管内血液ポンプも存在するが、そのような設計では、駆動系の(例えば、50%もの)大幅な損失をもたらし得る長い駆動軸が必要である。対照的に、ポンプハウジングに接続された内部モータを使用することによって、外部駆動ポンプ設計に関連する設計上の多くの厄介な問題を回避する一方で、被る損失がはるかに低い比較的短い駆動軸を使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004] 一態様では、本開示は、血管内血液ポンプについて説明し、この血管内血液ポンプは、患者の血管系に挿入されるように構成された、モータを含むモータユニットと、患者の体内で回転駆動されたときに血液を送り出すように構成されたインペラを含むポンプユニットと、モータユニットとポンプユニットとの間に配置された、可撓性駆動軸を備える可撓性中間部分とを備え、この可撓性駆動軸は、モータによって回転駆動され、それによりインペラを回転駆動するように構成されている。いくつかの態様では、モータユニットはモータハウジングを含み、ポンプユニットはポンプハウジングを含み、可撓性中間部分は、モータハウジングとポンプハウジングとを接続する。いくつかの態様では、ポンプユニットは、圧縮可能であるように構成されている。いくつかの態様では、血管内血液ポンプは、少なくとも1つの血液流出孔を有するカニューレをさらに備え、このカニューレは、インペラが患者の体内で回転駆動されると、血液をポンプユニットから少なくとも1つの血液流出孔に輸送するように構成されている。いくつかの態様では、モータユニット及び可撓性中間部分はカニューレ内に配置される。いくつかの態様では、血管内血液ポンプは、ポンプユニットの少なくとも一部を圧縮状態に維持するように構成された圧縮性スリーブ又は圧縮性カテーテルをさらに備える。いくつかの態様では、カニューレは圧縮可能であるように構成されている。いくつかの態様では、インペラは圧縮可能であるように構成されている。いくつかの態様では、インペラは、圧縮状態及び弛緩状態を有し、圧縮状態から弛緩状態に移行するときに拡張するようにさらに構成されている。いくつかの態様では、可撓性中間部分は、可撓性駆動軸の少なくとも一部を取り囲むシースをさらに備える。いくつかの態様では、シースは複数の層を備える。いくつかの態様では、可撓性中間部分は、シース内に配置され可撓性駆動軸の周囲に巻かれた螺旋状ワイヤベアリングをさらに備える。いくつかの態様では、モータユニットは、磁気伝導性の鉄-クロム-アルミニウム合金から少なくとも部分的に形成されたハウジングを含む。いくつかの態様では、モータユニットは、磁気伝導性のコバルト-鉄合金から少なくとも部分的に形成されたハウジングを含む。いくつかの態様では、モータユニットは、10Frの最大外径を有する。いくつかの態様では、モータユニットは、14~16mmの全長を有する。いくつかの態様では、モータユニットは、最大外径及び全長を有し、モータユニットの最大外径は、モータユニットの全長の0.20倍~0.24倍である。いくつかの態様では、血管内血液ポンプは、左心で使用されるように構成された血管内血液ポンプである。いくつかの態様では、血管内血液ポンプは、右心で使用されるように構成された血管内血液ポンプである。
【0005】
[0005] 別の態様では、本開示は、血管内血液ポンプを説明し、この血管内血液ポンプは、患者の血管系に挿入されるように構成された、モータを含むモータユニットと、患者の体内で回転駆動されたときに血液を送り出すように構成されたインペラを含むポンプユニットと、モータによって回転駆動され、それによりインペラを回転駆動するように構成された可撓性駆動軸とを備える。いくつかの態様では、インペラは、圧縮状態と弛緩状態とを有し、圧縮状態から弛緩状態に移行するときに拡張するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】[0006]
図1は、左心支持用に構成された従来の血管内血液ポンプを示す。
【
図2】[0007]
図2は、右心支持用に構成された従来の血管内血液ポンプを示す。
【
図3】[0008]
図3は、
図1及び
図2の従来の血管内血液ポンプ組立体と共に使用するように構成された例示的なモータ/駆動組立体の断面図を示す。
【
図4】[0009]
図4は、本開示の態様に従った、可撓性中間部分を採用した例示的なモータ/駆動組立体の断面図を示す。
【
図5】[0010]
図5は、本開示の態様に従った、左心支持用に構成された例示的な血管内血液ポンプを示す。
【
図6】[0011]
図6は、本開示の態様に従った、右心支持用に構成された例示的な血管内血液ポンプを示す。
【
図7】[0012]
図7は、本開示の態様に従った、可撓性中間部分及び圧縮性ポンプユニットを採用した例示的なモータ/駆動組立体の断面図を示す。
【
図8】[0013]
図8は、本開示の態様に従った、可撓性中間部分及び圧縮性ポンプユニットを採用した例示的なモータ/駆動組立体の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
[0014] 本開示の実施形態を、同様の参照符号が同様又は同一の要素を明確にする図面を参照して詳細に説明する。開示する実施形態は、様々な形態で実施できる本開示の一例に過ぎないことを理解されたい。周知の機能又は構造は、本開示を不明瞭にすることを避けるために、必要以上に詳細に説明しない。したがって、本明細書に開示する特定の構造的及び機能の詳細は、限定として解釈されるべきではなく、むしろ単に特許請求の範囲の基礎として、また、本開示を他の適切な構造に使用するように当業者を指導するための代表的な根拠として解釈されるべきである。
【0008】
[0015] 本明細書に記載のシステム、方法、及び装置の全体的な理解を提供するために、特定の例示的な例を説明する。様々な例で血管内血液ポンプ組立体を説明することができるが、本技術の改良は、外科的切開を使用して埋め込まれた心臓補助装置を含む、心臓治療及び心臓補助装置などの他のタイプの血管内血液ポンプ及び関連医療装置にも適合し、適用できることを理解されたい。
【0009】
[0016]
図1は、左心支持用に適合された従来の血管内血液ポンプ100を示す。それに関連して、血管内血液ポンプ100は、細長いカテーテル102、モータ104、カニューレ110、このカニューレ110の遠位端部112又はその近傍に配置された血液流入ケージ114、このカニューレ110の近位端部108又はその近傍に配置された血液流出ケージ106、及びこの血液流入ケージ114の遠位端部に配置された非外傷性延長部116を備える。モータ104は、ポンプハウジング107内のインペラ(図示せず)を回転駆動し、それにより、血液流入ケージ114を介してカニューレ110内に血液を吸い込み、血液流出ケージ106を介してカニューレ110から血液を排出するのに十分な吸引力を発生させるように構成されている。この従来の血管内血液ポンプ100では、モータ104は、ポンプハウジング107に強固に直接接続されている。
【0010】
[0017]
図2は、右心支持用に適合された従来の血管内血液ポンプ200を示す。それに関連して、例示的な従来の血管内血液ポンプ200は、細長いカテーテル202、モータ204、カニューレ210、このカニューレ210の近位端部208又はその近傍に配置された血液流入ケージ214、このカニューレ210の遠位端部212又はその近傍に配置された血液流出ケージ206、及びこの血液流出ケージ206の遠位端部に配置された任意の非外傷性延長部216を備える。
図1の例示的な組立体と同様に、モータ204は、ポンプハウジング207内でインペラ(図示せず)を回転駆動し、それにより、血液流入ケージ214を介してカニューレ210に血液を吸い込み、血液流出ケージ206を介してカニューレ210から血液を排出するのに十分な吸引力を発生させるように構成されている。ここでも同様に、この従来の血管内血液ポンプ200では、モータ204が、ポンプハウジング207に強固に直結接続されている。
【0011】
[0018]
図3は、
図1及び
図2の従来の血管内血液ポンプ組立体と共に使用するように構成された例示的なモータ/駆動組立体300の断面図を示す。しかしながら、この例では、モータユニット310は、ポンプユニット320に強固に接続され、単一の駆動軸353を介してインペラ360を駆動するように構成されているが、モータユニット及びポンプユニットが可撓性中間部分を介して接続されている以下で議論する
図4~
図7の例の同じタイプのモータユニット及びポンプユニットも採用することもできる。したがって、モータユニット310、ポンプユニット320、及びカテーテル330に関して以下に説明する詳細は、
図4~
図7の例にも適用される。
【0012】
[0019] それに関連して、
図3では、モータ/駆動組立体300は、長手方向軸305に沿って配置されたモータユニット310及びポンプユニット320を含む。モータユニット310は、モータハウジング312内に収容された固定子巻線340及び回転子350を有する電動モータを含む。この例では、固定子巻線340は、近位端部342から遠位端部343まで延在し、特定のパターンで巻かれたワイヤ344を含む。それに関連して、ワイヤ344は、任意の適切なパターン、任意の適切な寸法で、及び任意の適切な巻数で巻くことができる。例えば、本技術のいくつかの態様では、ワイヤ344は、0.07mmの直径を有することができ、30巻、内径2.66mm、外径3.01mmの2層パターンで巻くことができる。
【0013】
[0020] 固定子巻線340は、回転子350が配置される中心管腔345を画定する。この例では、固定子巻線340は、ワイヤ344が従来の積層固定子コアではなく、ワイヤ自体に巻かれるようにスロットが設けられていない。給電線346及び347は、外部であり得る電源とモータユニット310の動作のための固定子巻線340との間に必要な電気的接続を提供する。ワイヤ344のそれぞれは、絶縁被覆(図示せず)を有し得る。同様に、場合によっては、巻回された固定子ワイヤ344は、合成エポキシド樹脂(これも図示せず)によって封入又はオーバーモールドすることができる。
【0014】
[0021]
図3の例では、固定子巻線340とモータハウジング312は、別個の構成要素として示されている。しかしながら、場合によっては、固定子巻線340をモータハウジング312内に封入して単一の構成要素を形成することができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、モータハウジング312は、例えば、鉄-クロム-アルミニウム合金(例えば、KANTHAL)、コバルト-鉄合金(例えば、VACOFLUX、VACODUR)などの磁気伝導性材料から製造することができる。モータハウジング312は近位端部314及び遠位端部316を備える。この例では、モータハウジング312の近位端部314はカテーテル330の遠位端部334に結合され、このカテーテル330は、モータ/駆動組立体300の制御及び操作のために医師に向かって延びる管腔332を有する可撓性チューブを備えることができる。
【0015】
[0022]
図3の例では、回転子350は、固定子巻線340の管腔345内の駆動軸353を中心として回転支持された永久磁石352を備える。磁石352は、モータユニット310内の駆動軸353を取り囲む円筒形の永久磁石を含み得る。この例では、モータハウジング312はポンプハウジング322に強固に接続され、駆動軸353は、血液を送り出すためのインペラ360の回転を容易にするために、モータユニット310からポンプユニット320内に直接延びている。この例では、駆動軸353は中空であり、したがって管腔354を備える。場合によっては、回転子350は、駆動軸353の周囲に径方向に配置された、いくつかの永久磁石又はそれ自体に回転子巻線を有する電磁磁石を備えることができる。例えば、
図3に示すように、1つの極対を有するモータの場合、磁石352は、1つのN極N及び1つのS極Sを備えることができる。しかしながら、場合によっては、モータは、2つの極対を有するように構成することもでき、その場合、磁石352は、駆動軸353の周囲に交互に配置された2つのN極N1及びN2と、2つのS極S1及びS2とを備えることができる。
【0016】
[0023] さらに、
図3では、回転子350を固定子巻線340内で回転自在として例示しているが、モータユニット310の電動モータは、代替的に、固定子巻線340が駆動軸353の周りに固定保持され、回転子350が固定子巻線340の周りを回転する円筒として構成されるように構成することもできる。
【0017】
[0024] モータユニット310の固定子巻線340と回転子350との間の相互作用は、回転子350にトルクを発生させ、駆動軸353を回転させ、その結果、インペラ360がポンプハウジング322内で回転することになる。これが起こると、血液が、遠位開口324から1つ又は複数の近位開口326へ、又は1つ又は複数の近位開口326から遠位開口324へ送り出され得る。例えば、1つ又は複数の近位開口326は、左心支持に適合された血管内血液ポンプの血液流入ケージ(例えば、
図1及び
図5それぞれの血液流出ケージ106又は506)又は右心支持に適合された血管内血液ポンプの血液流出ケージ(例えば、
図2及び
図6それぞれの血液流入ケージ214及び614)のオリフィスに一致し得る。同様に、遠位開口324は、インペラがカニューレの反対側の端部にある血液流入ケージから血液を引き込むように(例えば、
図1及び
図5を参照して示され、説明されるように)、又はカニューレの反対側の端部にある血液流出ケージに血液を送り出すように(例えば、
図2及び
図6を参照して示され、説明されるように)、カニューレの近位端部に設けるように構成することができる。
【0018】
[0025]
図4は、本開示の態様に従った、可撓性中間部分402を採用した例示的なモータ/駆動組立体400の断面図を示す。それに関連して、
図4では、モータ/駆動組立体400は、
図3のカテーテル330、モータユニット310、及びポンプユニット320を含み、モータユニット310とポンプユニット320は、可撓性中間部分402によって分離されている。モータユニット310とポンプユニット320とが物理的に分離されているため、駆動軸353は、モータ軸353a及びインペラ軸353bの2つの部分に分離されている。これらの構成要素のそれぞれは、共通の長手方向軸305に沿って配置されている。
【0019】
[0026]
図4の例では、可撓性中間部分402は、シース404内に配置された可撓性駆動軸406を備える。可撓性駆動軸406の近位端部は、近位カップリング408によってモータ軸353aに結合され、可撓性駆動軸406の遠位端部は、遠位カップリング410によってインペラ軸353bに結合されている。これらの近位及び遠位カップリング408及び410は、任意の適切な方法で達成することができる。例えば、可撓性駆動軸406は、圧着、溶接、接着剤、それらの組み合わせなどを使用して、モータ軸353a及び/又はインペラ軸353bに結合することができる。同様に、場合によっては、可撓性駆動軸406は、ねじ接続、ピン接続、バヨネット接続などを使用して、モータ軸353a及び/又はインペラ軸353bに取り外し可能に結合することができる。
【0020】
[0027] 同様に、任意の適切なタイプの軸を可撓性駆動軸406に使用することができる。例えば、可撓性駆動軸406は、可撓性金属、ポリマー、又は複合材料から形成された中実又は中空の軸を含み得る。他の例では、可撓性駆動軸406は、巻きストランド及び/若しくは織りストランド(例えば、金属糸、ポリマー糸、それらの組み合わせ)から構成された、又は巻きストランド及び/若しくは織りストランドの複数の重なり合う層から構成された可撓性ケーブルであり得る。さらに、可撓性駆動軸406が、巻きストランド及び/又は織りストランド(例えば、金属糸、ポリマー糸、それらの組み合わせ)の1つ又は複数の層から構成される場合、巻きストランド及び/又は織りストランドの1つ又は複数の層を、可撓性金属、ポリマー、又は複合材料から形成された中実又は中空の軸の上に巻くことができる。
【0021】
[0028] さらに、任意の適切なタイプのシース404を採用することができる。それに関連して、シース404は、可撓性中間部分402に所望の程度の可撓性を提供する一方、可撓性駆動軸406が回転するときにその駆動軸によってこの可撓性中間部分402にかかる曲げ力に抵抗するのに十分な強度を維持するように構成することができる。本技術のいくつかの態様では、シース404は、複数の層から構成することができる。例えば、シース404は、このシース404と回転する可撓性駆動軸406との間の摩擦及び摩耗を低減するように構成された内層、及び患者の血管系に接触したときの外傷を最小限に抑え、体液がシース404の内部に到達するのを防止するように構成された外層を備えることができる。これに関連して、本技術のいくつかの態様では、シース404は、モータハウジング312及び/又はポンプハウジング322の一部に対してシールし、及び/又はその一部に重なるように構成することができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、可撓性中間部分402はまた、シース404と可撓性駆動軸406との間の直接接触を最小限にする、又は防止するように構成された1つ又は複数の構造(例えば、可撓性駆動軸406の周囲に巻かれた螺旋状ワイヤベアリング)も備えることができる。
【0022】
[0029] 同様に、
図4の例は剛性モータ軸353aと剛性インペラ軸353bとを備えるが、本技術のいくつかの態様では、これらの構造の一方又は両方を可撓性駆動軸に置き換えることができる。例えば、本技術のいくつかの態様では、剛性モータ軸353aを、モータユニット310内に延びてインペラ360に直接結合する可撓性駆動軸406に結合することができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、単一の可撓性駆動軸406を、カップリング408又は410のいずれも必要とせずに、モータユニット310から可撓性中間部分402を通ってポンプユニット320内まで延ばすことができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、異なる剛性の部分を有する単一の可撓性駆動軸406を、モータユニット310から可撓性中間部分402を通ってポンプユニット320内まで延ばすことができる。例えば、可撓性駆動軸406は、モータユニット310及び/又はポンプユニット320内の比較的硬い部分を備え、可撓性中間部分402内で比較的可撓性であるように構成することができる。これに関連して、比較的硬い部分は、可撓性ケーブルがより硬いコア、より硬いアウターチューブ、十分な強度のコーティングなどで補強された部分であり得る。
【0023】
[0030] 上で説明したように、
図4(及び以下で論じる
図5~
図8)に示すように、モータハウジングをポンプハウジングから分離することにより、モータハウジングをより長く、より細くすることが可能になり、それでもなお、血管内ポンプを患者の血管系内の急な湾曲部を案内するのに十分に柔軟にすることが可能になる。同様に、そのような例では、ポンプハウジングもまた、モータハウジングの外径に一致するようにサイズを小さくすることができ、モータ/駆動組立体の全体的な外形が小さくなる。それに関連した、モータハウジング312、可撓性中間部分402、及びポンプハウジング322に任意の適切な寸法を使用することができる。例えば、本技術のいくつかの態様では、モータハウジング312及びポンプハウジング322は、10Frの最大外径を有することができ、モータハウジング312は、14~16mmの全長を有することができる。同様に、本技術のいくつかの態様では、モータハウジング312は、その全長の約0.20倍~約0.24倍の最大外径を有することができる。さらに、モータユニット310をより長く、より細くすることにより、モータハウジング312は、熱を放散する表面積が大きくなり、同様の設計であるがそれよりも短くて太いモータユニット(例えば、最大外径12Fr及び全長12mmのモータを使用するモータユニット)によって駆動されるポンプよりも高い流量を発生させることができる。
【0024】
[0031] したがって、モータハウジングとポンプハウジングが強固に接続されているポンプのこれら2つの合計長さを最小にするために、設計者は、これらのハウジングの一方又は両方を、その他の点では必要なモータ性能及び/又は冷却特性を提供するのに理想的ではないサイズに縮小することを強いられ得る。対照的に、モータハウジングをポンプハウジングから分離することにより、両方を、様々な機能について最適化すると同時に、ポンプを患者の解剖学的構造の狭い領域を案内できるように各部分を十分に短く維持することが可能になる。例えば、本技術は、モータ(及びそのハウジング)をより狭く、より長くすると同時に、同じ出力を維持又は超えることを可能にし、したがって、血管内血液ポンプの全径を小さくすることが可能になる。同様に、患者の体外に配置された外部モータを採用した血管内血液ポンプも存在するが、そのような設計では、駆動系の実質的な損失(例えば、50%)をもたらし得る長い駆動軸が必要である。対照的に、ポンプハウジングに接続された内部モータを使用することにより、損失がはるかに小さい比較的短い駆動軸を使用することができる。
【0025】
[0032]
図5は、本開示の態様に従った、左心支持用に構成された例示的な血管内血液ポンプ500を示す。それに関連して、血管内血液ポンプ500は、細長いカテーテル502、モータ504、カニューレ510、このカニューレ510の遠位端部512又はその近傍に配置された血液流入ケージ514、このカニューレ510の近位端部508又はその近傍に配置された血液流出ケージ506、及び血液流入ケージ514の遠位端部に配置された任意選択の非外傷性延長部516を備える。
【0026】
[0033] 例示的な血管内血液ポンプ500では、モータユニットが、可撓性中間部分505を介してポンプユニットに接続されている。それに関連して、モータユニットのモータ504は、可撓性中間部分505内に収容された可撓性駆動軸(図示せず)を介してインペラ(図示せず)を回転駆動し、それにより、血液流入ケージ514を介してカニューレ510内に血液を吸い込み、血液流出ケージ506を介してカニューレ510から血液を排出するのに十分な吸引力を発生させるように構成されている。インペラは、ポンプハウジング507内又はその遠位の適切な位置(例えば、カニューレ510の近位端部508内)に配置することができる。
【0027】
[0034] カテーテル502は、モータ504を1つ又は複数の電気制御装置、電源、センサなどに結合する電線を収容することができる。カテーテル502はまた、パージ流体導管、ガイドワイヤを受容するように構成された管腔などを備えることができる。
【0028】
[0035] 血液流入ケージ514は、モータ504が作動しているときに血液がカニューレ510内に引き込まれることを可能にするように構成された1つ又は複数の孔又は開口を備える。同様に、血液流出ケージ506は、血液がカニューレ510から流出して血管内血液ポンプ500を出ることを可能にするように構成された1つ又は複数の孔又は開口を備える。血液流入ケージ514及び流出ケージ506は、任意の適切な生体適合性材料(複数可)から構成することができる。例えば、血液流入ケージ514及び/又は血液流出ケージ506は、ステンレス鋼、チタンなどの生体適合性金属、又はポリウレタンなどの生体適合性ポリマーから形成することができる。加えて、血液流入ケージ514及び/又は血液流出ケージ506の表面は、限定されるものではないが、エッチング、テクスチャリング、又は別の材料によるコーティング若しくはメッキを含む様々な方法で処理することができる。例えば、血液流入ケージ514及び/又は血液流出ケージ506の表面は、レーザーテクスチャー加工することもできる。
【0029】
[0036] カニューレ510は、可撓性ホース部分を備えることができる。例えば、カニューレ510は、ポリウレタン材料から少なくとも部分的に構成することができる。加えて、カニューレ510は、形状記憶材料を含み得る。例えば、カニューレ510は、ポリウレタン材料と、ニチノールなどの形状記憶材料の1つ又は複数のストランド又はコイルとの組み合わせを含み得る。カニューレ510は、その弛緩状態で1つ又は複数の湾曲部又は曲線部を含むように形成してもよいし、又は弛緩状態で直線となるように構成してもよい。それに関連して、
図5に示す例示的な配置では、カニューレ510は、このカニューレ510が動作することになる左心の部分に基づいた、単一の予め形成された解剖学的湾曲部518を有する。この湾曲部518にもかかわらず、カニューレ510はまた、それでもなお可撓性であり得、したがって、(例えば、ガイドワイヤが挿入される際に)真直にしたり、(例えば、解剖学的構造の寸法がよりきつい患者では)さらに曲げたりすることができる。さらに、それに関連して、カニューレ510は、このカニューレ510が室温で異なる形状(例えば、直線又はほぼ直線)であることを可能にし、形状記憶材料が患者の体の熱に曝されると湾曲部518を形成するように構成された、形状記憶材料を含み得る。
【0030】
[0037] 非外傷性延長部516は、血管内血液ポンプ500を患者の心臓内の正しい位置で安定させて配置することを補助する。非外傷性延長部516は、中実又は管状であり得る。管状の場合、非外傷性延長部516は、血管内血液ポンプ500の配置をさらに支援するために、ガイドワイヤがこの非外傷性延長部516を通過できるように構成することができる。非外傷性延長部516は、任意の適切なサイズであり得る。例えば、非外傷性延長部516は、4~8Frの範囲の外径を有し得る。非外傷性延長部516は、可撓性材料から少なくとも部分的に構成することができ、直線構造、部分的に湾曲した構造、
図5の例に示すようなピグテール形状の構成などの任意の適切な形状又は構成にすることができる。非外傷性延長部516はまた、異なる剛性を有する部分を備えることもできる。例えば、非外傷性延長部516は、座屈するのを防止するのに十分な剛性があり、それにより、血液流入ケージ514を所望の位置に保持する近位部分、及びより柔らかくてより剛性が低く、それにより、患者の心壁と接触する非外傷性先端部を提供する遠位部分を備えることができ、ガイドワイヤの挿入を可能にする。そのような場合、非外傷性延長部516の近位部分及び遠位部分は、異なる材料から構成してもよいし、又は異なる剛性を提供するように処理された同じ材料から構成してもよい。
【0031】
[0038] 上記にかかわらず、上述したように、非外傷性延長部516は、任意選択の構造である。それに関連して、本技術はまた、血管内血液ポンプ組立体、並びに異なるタイプ、形状、材料、及び品質の延長部を備える他の血管内血液ポンプと共に使用することができる。同様に、本技術は、血管内血液ポンプ組立体、及びいかなる種類の遠位延長部も備えていない他の血管内血液ポンプと共に使用することができる。
【0032】
[0039] 血管内血液ポンプ500は、経皮的に挿入することができる。例えば、左心支持用に使用される場合、血管内血液ポンプ500を、カテーテル挿入手順により、大腿動脈又は腋窩動脈を介して大動脈に入れ、大動脈弁を通過して左心室に挿入することができる。このように配置されると、血管内血液ポンプ500は、血液を左心室の内側に位置する血液流入ケージ514からカニューレ510を通して、上行大動脈の内側に位置する血液流出ケージ506に送達する。本技術のいくつかの態様では、血管内血液ポンプ500は、この血管内血液ポンプ500が所望の位置にあるときに、湾曲部518が患者の心臓の所定の部分に支持されるように構成することができる。同様に、非外傷性延長部516は、血管内血液ポンプ500が所望の位置にあるときに、患者の心臓の別の所定の部分に支持されるように構成することができる。
【0033】
[0040]
図6は、本開示の態様に従った、右心支持用に適合された例示的な血管内血液ポンプ600を示す。それに関連して、血管内血液ポンプ600は、細長いカテーテル602、モータ604、カニューレ610、このカニューレ610の近位端部608又はその近傍に配置された血液流入ケージ614、このカニューレ610の遠位端部612又はその近傍に配置された血液流出ケージ606、及びこの血液流出ケージ606の遠位端部に配置された任意選択の非外傷性延長ケージ616を備える。
【0034】
[0041]
図5の例示的な組立体と同様に、モータユニットは、可撓性中間部分605を介してポンプユニットに接続されている。それに関連して、モータユニットのモータ604は、可撓性中間部分605内に収容された可撓性駆動軸(図示せず)を介してインペラ(図示せず)を回転駆動し、それにより、血液流入ケージ614を介してカニューレ610内に血液を吸い込み、血液流出ケージ606を介してカニューレ610から血液を排出するのに十分な吸引力を発生させるように構成されている。インペラは、ポンプハウジング607内又はその遠位の適当な位置(例えば、カニューレ510の近位端部608内)に配置することができる。
【0035】
[0042]
図6のカニューレ610は、
図5のカニューレ510に関して上述したのと同じ目的を果たし、同じ特性及び特徴を有し得る。しかしながら、
図6に示す例示的な配置では、カニューレ610は、このカニューレ610が動作することになる右心の部分に基づいた、2つの予め形成された解剖学的湾曲部618及び620を有する。ここでもまた、湾曲部618及び620の存在にもかかわらず、カニューレ610はまた、それでもなお可撓性であり得、したがって、(例えば、ガイドワイヤが挿入される際に)真直にしたり、又は(例えば、解剖学的構造の寸法がよりきつい患者では)さらに曲げたりすることができる。さらに、それに関連して、カニューレ610は、このカニューレ610が室温で異なる形状(例えば、直線又はほぼ直線)であることを可能にし、形状記憶材料が患者の体の熱に曝されると湾曲部618及び/又は620を形成するように構成された形状記憶材料を含み得る。
【0036】
[0043]
図6のカテーテル602及び非外傷性延長部616は、
図5のカテーテル502及び非外傷性延長部516に関して上述したのと同じ目的を果たし、同じ特性及び特徴を有し得る。同様に、
図5とはカニューレの端部が反対側に位置する点を除き、
図6の血液流入ケージ614及び血液流出ケージ606は、
図5の血液流入ケージ514及び血液流出ケージ506と同様であり、したがって、上述したのと同じ特性及び特徴を有し得る。
【0037】
[0044]
図5の例示的な組立体と同様に、
図6の血管内血液ポンプ600も経皮的に挿入することができる。例えば、右心支持に使用される場合、血管内血液ポンプ600は、カテーテル挿入手順により、大腿静脈を介して下大静脈に入れ、右心房を通り、三尖弁を通過して右心室に入れ、肺動脈弁を通り、肺動脈に挿入することができる。このように配置されると、血管内血液ポンプ600は、血液を下大静脈の内側に位置する血液流入ケージ614からカニューレ610を通り、肺動脈の内側に位置する血液流出ケージ606に送達する。
【0038】
[0045]
図7は、血管内血液ポンプの例示的なモータ/駆動組立体700の断面図を示し、このモータ/駆動組立体700は、本開示の態様に従った、可撓性中間部分702及び圧縮性ポンプユニット730を採用した。それに関連して、
図7では、モータ/駆動組立体700は、
図3のカテーテル330及びモータユニット310、並びに圧縮性ポンプユニット730を含み、このモータユニット310とこのポンプユニット730は、可撓性中間部分702によって分離されている。
図7の例示的な図に示すように、これらの構成要素のそれぞれは、共通の長手方向軸305に沿って配置されている。しかしながら、理解されるように、可撓性中間部分702は、モータユニット310及び圧縮性ポンプユニット730を、互いに角度をなして配置することも可能にする(例えば、これらを患者の血管系の湾曲部を通って案内している場合に該当し得る)。
図7の例示的な血管内血液ポンプは、モータ/駆動組立体700の遠位端部に、
図1、
図2、
図5、及び
図6に関して上述したものと同様の任意選択の非外傷性延長部722をさらに備える。
【0039】
[0046]
図7の例では、可撓性中間部分702は、シース704と圧縮性カニューレ712の一部の両方を貫通する可撓性駆動軸706を備える。このようにして、圧縮性カニューレ712は、可撓性中間部分702の一部を形成することができる。
図4の例でのように、可撓性駆動軸706の近位端部は、近位カップリング708によってモータ軸353に結合され、可撓性駆動軸706の遠位端部は、遠位カップリング710によってインペラ軸714に結合されている。ここでも同様に、これらの近位カップリング708及び遠位カップリング710は、任意の適切な方法で実施することができる。例えば、可撓性駆動軸706は、圧着、溶接、接着剤、それらの組み合わせなどを使用して、モータ軸353及び/又はインペラ軸714に結合することができる。同様に、場合によっては、可撓性駆動軸706は、ねじ接続、ピン接続、バヨネット接続などを使用して、モータ軸353及び/又はインペラ軸714に取り外し可能に結合することができる。
【0040】
[0047] 同様に、ここでも、任意の適切なタイプの軸は、可撓性駆動軸706に使用することができる。例えば、可撓性駆動軸706は、可撓性金属、ポリマー、又は複合材料からなる中実又は中空の軸を備えることができる。他の例では、可撓性駆動軸706は、巻きストランド及び/若しくは織りストランド(例えば、金属糸、ポリマー糸、それらの組み合わせ)、又は巻きストランド及び/若しくは織りストランドの複数の重なり合う層から構成される可撓性ケーブルであり得る。さらに、可撓性駆動軸706が、巻きストランド及び/又は織りストランド(例えば、金属糸、ポリマー糸、それらの組み合わせ)の1つ又は複数の層から構成される場合、この巻きストランド及び/又は織りストランドの1つ又は複数の層を、可撓性金属、ポリマー、又は複合材料からなる中実又は中空の軸の上に巻くことができる。
【0041】
[0048] さらに、任意の適切なタイプのシース704を採用することができる。それに関連して、シース704は、可撓性中間部分702に所望の程度の可撓性を提供する一方、可撓性駆動軸706が回転するときにその駆動軸によってこの可撓性中間部分702にかかる曲げ力に抵抗するのに十分な強度を維持するように構成することができる。本技術のいくつかの態様では、シース704は、複数の層から構成することができる。例えば、シース704は、このシース704と回転する可撓性駆動軸706との間の摩擦及び摩耗を低減するように構成された内層、及び患者の血管系に接触したときの外傷を最小限に抑え、体液がシース704の内部に到達するのを防止するように構成された外層を備えることができる。これに関連して、本技術のいくつかの態様では、シース704は、モータハウジング312及び/又は圧縮性カニューレ712の一部に対してシールし、及び/又はその一部に重なるように構成することができる。さらに、シース704は、圧縮性カニューレ712が始まる位置で終端するとして
図7に示されているが、シース704は、圧縮性カニューレ712内に延在するように構成することもできる。例えば、シース704は、回転する軸が圧縮性カニューレ712内を流れる血液を損傷するのを防止するために、可撓性駆動軸706の全長に沿って延在してもよい。同様に、本技術の幾つかの態様では、シース704は、その一部のみが圧縮性カニューレ712内に延在してもよい。ここでも、本技術のいくつかの態様では、可撓性中間部分702は、シース704と可撓性駆動軸706との間の直接接触を最小限にする、又は防止するように構成された1つ又は複数の構造(例えば、可撓性駆動軸706の周囲に巻かれた螺旋状ワイヤ)をさらに備えることができる。
【0042】
[0049] 同様に、
図7の例は、剛性モータ軸353及び剛性インペラ軸714を備えるが、本技術のいくつかの態様では、これらの構造の一方又は両方を、可撓性駆動軸に置き換えることができる。例えば、本技術のいくつかの態様では、剛性モータ軸353は、圧縮性ポンプユニット730内に延在してインペラ716に直接結合する可撓性駆動軸706に結合することができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、単一の可撓性駆動軸706を、カップリング708又は710のいずれも必要とせずに、モータユニット310から可撓性中間部分702を通ってインペラ716まで延ばすことができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、剛性が異なる部分を有する単一の駆動軸706を、モータユニット310から可撓性中間部分702を通ってインペラ716まで延ばすことができる。例えば、駆動軸706は、モータユニット310内及び/又はインペラ716に接続する位置に比較的硬い部分を備え、可撓性中間部分702内で比較的柔軟であるように構成することができる。これに関連して、比較的硬い部分は、可撓性ケーブルがより硬いコア、より硬い外側チューブ、十分な強度のコーティングなどで補強された部分であり得る。
【0043】
[0050] さらに、圧縮性ポンプユニット730は、任意の適切な方法で圧縮性にすることができる。例えば、インペラ716は、発泡体若しくは他の圧縮性材料を含んでもよいし、膨張可能にしてもよいし、及び/又は、インペラ716を圧縮できるように折り畳む又は格納することができるブレードから構成してもよい。同様に、インペラ716は、可撓性金属(例えば、ニチノール)、ポリマー、又は複合材料から構成された圧縮性ケージ718(ポンピング方向に応じて血液流入ケージ又は血液流出ケージとして機能し得る)によって取り囲むことができる。
【0044】
[0051] 同様に、圧縮性カニューレ712は、この圧縮性カニューレ712を圧縮性にすることを可能にする可撓性ポリマー又はエラストマーを含み得る。本技術のいくつかの態様では、圧縮性カニューレ712は、ポンプユニット730が作動して、インペラ716によって生成される血液の流れが圧縮性カニューレ712を拡張させるまでは圧縮を維持するように構成された材料を含み得る。本技術のいくつかの態様では、圧縮性カニューレ712は、圧縮性及び/又は可撓性ポリマー又はエラストマーから構成された部分、及びポンプユニット730が作動しているときに拡張するように構成された他の部分を備えることができる。例えば、圧縮性カニューレ712は、近位ケージ720(ポンピング方向に応じて血液流入ケージ又は血液流出ケージとして機能し得る)内及びその周囲に可撓性ポリマー又はエラストマーを含み得、ポンプユニット730が作動しているときに拡張するように構成される遠位部分を備えることができる。加えて、本技術のいくつかの態様では、モータ/駆動組立体700は、このモータ/駆動組立体700が患者の体内の所望の位置に送達されるまで、圧縮性カニューレ712を圧縮状態に維持するように構成された圧縮スリーブ又は二次カテーテル(図示せず)をさらに含み得る。次いで、所望の位置に到達したら、モータ/駆動組立体700は、圧縮スリーブ又は二次カテーテルの遠位端部から前進することができ、したがって、圧縮性ポンプユニット730及び圧縮性カニューレ712が(受動的に、又はポンプユニット730が作動した結果として)拡張することが可能になる。
【0045】
[0052]
図8は、血管内血液ポンプの例示的なモータ/駆動組立体800の断面図を示し、このモータ/駆動組立体800は、本開示の態様に従った、可撓性中間部分802及び圧縮性ポンプユニット830を採用した。それに関連して、
図8では、モータ/駆動組立体800は、
図3のカテーテル330及びモータユニット310、並びに
図7のものと同様の圧縮性ポンプユニット830を含む。しかしながら、
図8では、モータユニット310は、圧縮性カニューレ812内に配置され、可撓性中間部分802は、モータユニット310と圧縮性ポンプユニット830との間の圧縮性カニューレ812内にある。
図7のように、
図8は、共通の長手方向軸305に沿って配置されているカテーテル330、モータユニット310、及び圧縮性ポンプユニット830を示す。しかしながら、理解されるように、可撓性中間部分802は、モータユニット310を、圧縮性ポンプユニット830に対して一定の角度で配置できるように(例えば、これらを患者の血管系の湾曲部を通って案内している場合に該当し得る)、モータユニット310が圧縮性ポンプユニット830内で湾曲することも可能にする。モータ/駆動組立体800の遠位端部では、
図8の例示的な血管内血液ポンプは、
図1、
図2、及び
図5~
図7に関して上述したものと同様の任意選択の非外傷性延長部822をさらに含む。
【0046】
[0053]
図8の例では、可撓性中間部分802は、シース804を貫通して延在する可撓性駆動軸806を備え、シース804自体は、圧縮性カニューレ812内に収容されている。このようにして、圧縮性カニューレ812は、可撓性中間部分802の一部を形成し得る。
図4の例のように、可撓性駆動軸806の近位端部は、近位カップリング808によってモータ軸353に結合され、可撓性駆動軸806の遠位端部は、遠位カップリング810によってインペラ軸814に結合されている。
図8でも、近位カップリング808及び遠位カップリング810は、
図7に関して上述したように任意の適切な方法で実施することができる。同様に、ここでも、
図7に関して上述したように、任意の適切なタイプの軸を、可撓性駆動軸806に使用することができる。
【0047】
[0054]
図8でも、任意の適切なタイプのシース804を採用することができる。それに関連して、シース804は、可撓性中間部分802に所望の程度の可撓性を提供する一方、可撓性駆動軸806が回転するときにその駆動軸によってこの可撓性中間部分802にかかる曲げ力に抵抗するのに十分な強度を維持するように構成することができる。本技術のいくつかの態様では、シース804は、複数の層から構成することができる。例えば、シース804は、このシース804と回転する可撓性駆動軸806との間の摩擦及び摩耗を低減するように構成された内層、及び患者の血管系に接触したときの外傷を最小限に抑え、体液がシース804の内部に到達するのを防止するように構成された外層を備えることができる。これに関連して、本技術のいくつかの態様では、シース804は、モータハウジング312の一部に対してシールし、及び/又はその一部に重なるように構成することができる。ここでも同様に、本技術のいくつかの態様では、可撓性中間部分802は、シース804と可撓性駆動軸806との間の直接接触を最小限にする、又は防止するように構成された1つ又は複数の構造(例えば、可撓性駆動軸806の周囲に巻かれた螺旋状ワイヤ)をさらに備えることができる。
【0048】
[0055] 同様に、
図8の例は、剛性モータ軸353及び剛性インペラ軸814を備えるが、本技術のいくつかの態様では、これらの構造の一方又は両方を、可撓性駆動軸に置き換えることができる。例えば、本技術のいくつかの態様では、可撓性駆動軸806は、インペラ816に直接結合することができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、単一の可撓性駆動軸806を、カップリング808又は810のいずれも必要とせずに、モータユニット310から可撓性中間部分802を通ってインペラ816まで延ばすことができる。さらに、本技術のいくつかの態様では、剛性が異なる部分を有する単一の駆動軸806を、モータユニット310から可撓性中間部分802を通ってインペラ816まで延ばすことができる。例えば、駆動軸806は、モータユニット310内及び/又はインペラ816に接続する位置に比較的硬い部分を備え、可撓性中間部分802内で比較的柔軟であるように構成することができる。これに関連して、比較的硬い部分は、可撓性ケーブルがより硬いコア、より硬い外側チューブ、十分な強度のコーティングなどで補強された部分であり得る。
【0049】
[0056]
図8でも、圧縮性ポンプユニット830は、任意の適切な方法で圧縮性にすることができる。例えば、インペラ816は、発泡体若しくは他の圧縮性材料を含んでもよいし、膨張可能にしてもよいし、及び/又は、インペラ816を圧縮できるように折り畳む又は格納することができるブレードから構成してもよい。同様に、インペラ816は、可撓性金属(例えば、ニチノール)、ポリマー、又は複合材料から構成された圧縮性ケージ818(ポンピング方向に応じて血液流入ケージ又は血液流出ケージとして機能し得る)によって取り囲むことができる。
【0050】
[0057] 同様に、圧縮性カニューレ812は、この圧縮性カニューレ812を圧縮性にすることを可能にする可撓性ポリマー又はエラストマーを含み得る。本技術のいくつかの態様では、圧縮性カニューレ812は、ポンプユニット830が作動して、インペラ816によって生成される血液の流れが圧縮性カニューレ812を拡張させるまでは圧縮を維持するように構成された材料を含み得る。本技術のいくつかの態様では、圧縮性カニューレ812は、圧縮性及び/又は可撓性ポリマー又はエラストマーから構成された部分、及びポンプユニット830が作動しているときに拡張するように構成された他の部分を備えることができる。例えば、圧縮性カニューレ812は、近位ケージ820(ポンピング方向に応じて血液流入ケージ又は血液流出ケージとして機能し得る)及び/又はモータユニット310内及びその周囲に可撓性ポリマー又はエラストマーを含み得、ポンプユニット830が動作しているときに拡張するように構成された遠位部分を備えることができる。加えて、本技術のいくつかの態様では、モータ/駆動組立体800は、このモータ/駆動組立体800が患者の体内の所望の位置に送達されるまで、圧縮性カニューレ812を圧縮状態に維持するように構成された圧縮スリーブ又は二次カテーテル(図示せず)をさらに備えることができる。次いで、所望の位置に到達したら、モータ/駆動組立体800は、圧縮スリーブ又は二次カテーテルの遠位端部から前進することができ、したがって、圧縮性ポンプユニット830及び圧縮性カニューレ812が(受動的に、又はポンプユニット830が作動した結果として)拡張することが可能になる。
【0051】
[0058] 上記及び様々な図面の参照により、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示に一定の修正を加えることもできることを理解するであろう。本開示のいくつかの態様を図面に示しているが、本開示は当該技術分野が許容する範囲が広く、明細書も同様に読まれることが意図されているため、本開示がそれらの態様に限定されることを意図するものではない。したがって、上記の説明は限定として解釈されるべきではなく、単に本技術の特定の態様の例示として解釈されるべきである。
【0052】
例示的な実施
[0059] 既に説明したように、本明細書に開示するシステム及び方法は、様々な方法で実施することができる。それに関連して、前述の開示は、限定されるものではないが、以下の例示的な実施の分類に記載するシステム、方法、及びそれらの組み合わせとそれらの部分的な組み合わせを含むことを意図している。
【0053】
分類A:
[0059] A1:血管内血液ポンプであって、
患者の血管系に挿入されるように構成された、モータを含むモータユニットと、
患者の体内で回転駆動されたときに血液を送り出すように構成されたインペラを含むポンプユニットと、
モータユニットとポンプユニットとの間に配置された、可撓性駆動軸を備える可撓性中間部分と
を備え、
可撓性駆動軸がモータによって回転駆動され、それによりインペラが回転駆動するように構成されている、
血管内血液ポンプ。
A2:モータユニットがモータハウジングを含み、ポンプユニットがポンプハウジングを含み、可撓性中間部分が、モータハウジングとポンプハウジングとを接続する、A1の血管内血液ポンプ。
A3:ポンプユニットが、圧縮可能であるように構成されている、A1の血管内血液ポンプ。
A4:少なくとも1つの血液流出孔を有するカニューレをさらに備え、このカニューレが、インペラが患者の体内で回転駆動されたときに、血液をポンプユニットから少なくとも1つの血液流出孔に輸送するように構成されている、A1の血管内血液ポンプ。
A5:モータユニット及び可撓性中間部分がカニューレ内に配置されている、A4の血管内血液ポンプ。
A6:ポンプユニットの少なくとも一部を圧縮状態に維持するように構成された圧縮スリーブ又は圧縮カテーテルをさらに備える、A3~A5のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A7:カニューレが、圧縮可能であるように構成されている、A3~A6のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A8:インペラが、圧縮可能であるように構成されている、A3~A7のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A9:インペラが、圧縮状態及び弛緩状態を有し、圧縮状態から弛緩状態に移行するときに拡張するようにさらに構成されている、A8の血管内血液ポンプ。
A10:可撓性中間部分が、可撓性駆動軸の少なくとも一部を取り囲むシースをさらに備える、A1~A9のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A11:シースが複数の層を備える、A10の血管内血液ポンプ。
A12:可撓性中間部分が、シース内に配置され、可撓性駆動軸の周囲に巻かれた螺旋状ワイヤベアリングをさらに備える、A10又はA11の血管内血液ポンプ。
A13:モータユニットが、磁気伝導性の鉄-クロム-アルミニウム合金から少なくとも部分的に形成されたハウジングを含む、A1~A12のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A14:モータユニットが、磁気伝導性のコバルト-鉄合金から少なくとも部分的に形成されたハウジングを含む、A1~A13のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A15:モータユニットが、10Frの最大外径を有する、A1~A14のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A16:モータユニットが、14~16mmの全長を有する、A1~A15のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A17:モータユニットが、最大外径及び全長を有し、モータユニットの最大外径が、モータユニットの全長の0.20倍~0.24倍である、A1~A16のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A18:左心で使用するように構成された血管内血液ポンプである、A1~A17のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
A19:右心で使用するように構成された血管内血液ポンプである、A1~A18のいずれか1つの血管内血液ポンプ。
【0054】
分類B:
[0061] B20:血管内血液ポンプであって、
患者の血管系に挿入されるように構成された、モータを含むモータユニットと、
患者の体内で回転駆動されたときに血液を送り出すように構成されたインペラを含むポンプユニットと、
モータによって回転駆動され、それによりインペラを回転駆動するように構成された可撓性駆動軸と
を備える、血管内血液ポンプ。
B21:インペラが、圧縮状態及び弛緩状態を有し、圧縮状態から弛緩状態に移行するときに拡張するように構成されている、B20の血管内血液ポンプ。
【国際調査報告】