(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】ウエハー研磨システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240822BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/304 631
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510446
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 CN2022115771
(87)【国際公開番号】W WO2023036011
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202122142759.1
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111445239.6
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520128152
【氏名又は名称】杭州▲衆▼硅▲電▼子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】徐 梟宇
【テーマコード(参考)】
5F057
5F131
【Fターム(参考)】
5F057AA31
5F057AA33
5F057AA34
5F057DA03
5F057FA02
5F131BA33
5F131BB03
5F131BB05
5F131BB18
5F131CA35
5F131CA38
5F131DB58
(57)【要約】
ウエハー研磨システムは一つの固定作業位置及び少なくとも二つの研磨モジュールを含む少なくとも一つの研磨ユニットを含む。固定作業位置の両側に位置する研磨モジュールは研磨プラットフォーム及び研磨アームを含む。研磨アームは研磨プラットフォームに対してウエハーを搬送して、研磨プロセスを実行する。両側の研磨モジュールの研磨アームは固定作業位置に対して斜め対角方向に位置し、それぞれ固定作業位置と研磨プラットフォームとの間を揺動してウエハーの搬送を行い、それぞれの研磨アームの可動領域は重なり部分を有する。本発明の各研磨モジュールの研磨アームは個別で制御し、安定性がより高く、柔軟性がより高い。一つの固定作業位置だけで複数の研磨モジュールが協働して単一又は複数のウエハーの研磨プロセスを実現することができ、研磨工程の移動経路が大幅に短縮され、搬送工程時間を最小化させ、研磨効率がより高い。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハー研磨システムであって、
少なくとも1つの研磨ユニットを含み、
前記研磨ユニットは、一つの固定作業位置、及び少なくとも2つの研磨モジュールを含み、
前記研磨モジュールは固定作業位置の両側に位置し、
前記研磨モジュールのそれぞれは研磨プラットフォーム及び研磨アームを含み、
前記研磨アームは、研磨プロセスを実現するために、前記研磨プラットフォームに対してウエハーを相対的に移動可能に構成され、
前記両側の前記研磨モジュールの前記研磨アームは前記固定作業位置に対して斜め対角方向に位置し、前記研磨アームはそれぞれ前記固定作業位置と前記研磨プラットフォームとの間を揺動してウエハーの搬送を実現することができ、且つ前記研磨アームのそれぞれの可動領域は重なり部分を有する、ことを特徴とするウエハー研磨システム。
【請求項2】
一つの前記研磨モジュールの前記研磨アームは、前記固定作業位置からウエハーを取得した後、前記研磨プロセスを完了し、ウエハーを第一軌跡に沿って前記固定作業位置に戻し、
他の前記研磨モジュールの前記研磨アームは前記固定作業位置からウエハーを取得した後、前記研磨プロセスを完了し、ウエハーを第二軌跡に沿って前記固定作業位置に戻し、
前記第一軌跡及び第二軌跡の走行方向は略S字状である、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハー研磨システム。
【請求項3】
前記可動領域の重なり部分は目の形であり、前記固定作業位置の中心軸線は重なり部分の中心を通る、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハー研磨システム。
【請求項4】
前記第一軌跡においてウエハーの円心が経過した可動軌跡と、前記第二軌跡においてウエハーの円心が経過した可動軌跡とは一つの接点のみを有する、ことを特徴とする請求項2に記載のウエハー研磨システム。
【請求項5】
前記研磨アームの揺動角度は180°より小さい、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハー研磨システム。
【請求項6】
前記固定作業位置は昇降式構造であり、前記固定作業位置は前記研磨アームと相互作用せずウエハーの着脱を行わない場合、前記研磨プラットフォームが位置する平面以下の位置に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハー研磨システム。
【請求項7】
前記研磨モジュールの数は二つであり、第一の前記研磨アームは前記固定作業位置からウエハーを取得した後、第一の前記研磨プラットフォームで研磨し、前記研磨モジュールの前記研磨プロセスを完した後、前記第一の研磨アームは前記ウエハーを前記固定作業位置に戻すと共に、前記固定作業位置から移動し、第二の前記研磨アームは前記固定作業位置から前記ウエハーを取得し、前記第二の研磨プラットフォームで研磨すると同時に、他の前記ウエハーが前記固定作業位置に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハー研磨システム。
【請求項8】
前記第一の研磨アームは、前記研磨が完了した前記ウエハーを前記固定作業位置に戻した後、洗浄位置に回転移動して洗浄され、
前記第二の研磨アームは、前記研磨が完了した前記ウエハーを前記固定作業位置に戻した後、洗浄位置に回転移動して洗浄される、ことを特徴とする請求項7に記載のウエハー研磨システム。
【請求項9】
前記研磨モジュールの数は少なくとも二つであり、第一の前記研磨アームは前記固定作業位置からウエハーを取得した後、第一の前記研磨プラットフォームで研磨すると同時に、他のウエハーが前記固定作業位置に配置され、その後、第二の前記研磨アームが前記固定作業位置から前記他のウエハーを取得し、前記第二の研磨プラットフォームで研磨する、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハー研磨システム。
【請求項10】
前記研磨ユニットの数は三つであり、且つ長手方向に隣接して配置され、前記研磨ユニットのそれぞれに二つの前記研磨モジュールが設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のウエハー研磨システム。
【請求項11】
単一の前記研磨ユニットの内の前記二つの研磨モジュールのそれぞれの前記研磨プラットフォームの中心を結ぶ線は、前記固定作業位置の中心軸線と交点を有する、ことを特徴とする請求項10に記載のウエハー研磨システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体集積回路チップの製造技術分野に属し、特にウエハー研磨システムに関する。
【背景技術】
【0002】
化学的機械研磨装置(Chemical Mechanical Planarization,CMP)は集積回路製造分野における7つの重要な装置の一つである。
【0003】
現在、化学的機械研磨技術は、オンライン測定、オンライン終点検出、洗浄等の技術を一体に集めた化学的機械研磨技術に発展し、集積回路の微細化、多層化、薄型化、平坦化プロセスへの発展の産物である。また、ウエハーが200mmから300mm、さらには大口径に移行し、生産性の向上、製造コストの低減、基板のグローバル平坦化に必要なプロセス技術でもある。
【0004】
化学的機械研磨装置は、通常、半導体装置用フロントエンドモジュールと、洗浄ユニットと、研磨ユニットとから構成される。半導体装置フロントエンドモジュールは、主にウエハーを収納するシートカセット、シート搬送ロボットアーム及び空気浄化システム等を含む。洗浄ユニットは主に異なる数のメガソニック洗浄部材、ロールブラシ洗浄部材、乾燥部材及び各部材の間にウエハーを搬送する装置等を含む。研磨ユニットは一般的にテーブル、研磨ディスク、研磨ヘッド、研磨アーム、ドレッサ、研磨液アーム等の部品を含み、各部品はプロセス加工位置に応じてテーブルに配置される。実際のウエハー加工工程において、研磨ユニットと洗浄、ウエハー輸送等のモジュールの空間配置は、化学的機械研磨装置全体の研磨生産に大きな影響を与えることが判明した。研磨ユニットと外部とのウエハーの搬送、及び研磨ユニットの間のウエハーの搬送は一般的に着脱台によって実現される。
【0005】
着脱台と研磨ユニットとのスペースレイアウトについては、着脱台と3つの研磨ユニットとが正方形にレイアウトされた形態が市販されていることが多い。
図1に示すように、4つの研磨ヘッドが十字回転テーブルに固定され、一枚のウエハーが一枚ずつ研磨ヘッドの研磨領域に搬入されることを意味し、且つ一つの着脱台は三つの研磨ユニットに着脱サービスを提供する必要がある。そのため、研磨ヘッドと研磨テーブルの数を調整できず、各研磨ヘッドの研磨時間を個別に制御できず、時間効率が悪く、柔軟性が低く、異なる研磨テーブル上の液体が飛散して相互影響を発生しやすく、研磨効果に影響を与え、プロセスが複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術的課題を解決するために、本発明はウエハー研磨システムを提供し、それに含まれる各研磨モジュールが個別で制御され、制御の柔軟性が高い。研磨モジュールが一つの固定作業位置を共用し、装置空間がコンパクトで、ウエハー移動軌跡の設計によりその搬送効率を向上させ、さらに研磨効率を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が従来の技術的課題を解決するために採用する技術的解決手段は以下のとおりである。
ウエハー研磨システムであって、少なくとも1つの研磨ユニットを含む。
前記研磨ユニットは、1つの固定作業位置、及び少なくとも2つの研磨モジュールを含み、前記研磨モジュールは固定作業位置の両側に位置する。
前記研磨モジュールはそれぞれ研磨プラットフォーム及び研磨アームをむ。
前記研磨アームは、研磨プロセスを実現するために、前記研磨プラットフォームに対してウエハーを相対的に移動可能に構成される。
前記両側の前記研磨モジュールの前記研磨アームは前記固定作業位置に対して斜め対角方向に位置し、前記研磨アームはそれぞれ前記固定作業位置と前記研磨プラットフォームとの間を揺動してウエハーの搬送を実現することができ、且つ前記研磨アームのそれぞれの可動領域は重なり部分を有する。
【0008】
さらに、一つの前記研磨モジュールの前記研磨アームは、前記固定作業位置からウエハーを取得した後、前記研磨プロセスを完了し、ウエハーを第一軌跡に沿って前記固定作業位置に戻す。他の前記研磨モジュールの前記研磨アームは前記固定作業位置からウエハーを取得した後、前記研磨プロセスを完了し、ウエハーを第二軌跡に沿って前記固定作業位置に戻す。前記第一軌跡及び第二軌跡の走行方向は略S字状である。
【0009】
さらに、前記可動領域の重なり部分は目の形であり、前記固定作業位置の中心軸線は重なり部分の中心を通る。
【0010】
さらに、前記第一軌跡においてウエハーの円心が経過した可動軌跡と、前記第二軌跡においてウエハーの円心が経過した可動軌跡とは一つの接点のみを有する。
【0011】
さらに、前記研磨アームの揺動角度は180°より小さい。
【0012】
さらに、前記固定作業位置は昇降式構造であり、前記固定作業位置は前記研磨アームと相互作用せずウエハーの着脱を行わない場合、それは前記研磨プラットフォームが位置する平面以下の位置に位置する。
【0013】
さらに、前記研磨モジュールの数は2つであり、第一の前記研磨アームは前記固定作業位置からウエハーを取得した後、第一の前記研磨プラットフォームで研磨し、前記研磨モジュールの前記研磨プロセスを完了した後、前記第一の研磨アームは前記ウエハーを前記固定作業位置に戻すと共に、前記固定作業位置から移動し、第二の前記研磨アームは前記固定作業位置から前記ウエハーを取得し、前記第二の研磨プラットフォームで研磨する。同時に、他のウエハーが前記固定作業位置に配置される。
【0014】
さらに、前記第一の研磨アームは、前記研磨が完了した前記ウエハーを前記固定作業位置に戻した後、洗浄位置に回転移動して洗浄される。前記第二の研磨アームは、前記研磨が完了した前記ウエハーを前記固定作業位置に戻した後、洗浄位置に回転して洗浄される。
【0015】
さらに、前記研磨モジュールの数は少なくとも2つであり、第一の前記研磨アームは前記固定作業位置からウエハーを取得した後、第一の前記研磨プラットフォームで研磨すると同時に、他のウエハーが前記固定作業位置に配置され、その後、第二の研磨アームが前記固定作業位置から前記他のウエハーを取得し、前記第二の研磨プラットフォームで研磨する。
【0016】
さらに、前記研磨ユニットの数は3つであり、且つ長手方向に隣接して配置され、前記研磨ユニットのそれぞれに2つの前記研磨モジュールが設けられる。
【0017】
さらに、単一の前記研磨ユニットの内の前記2つの研磨モジュールのそれぞれに含まれる前記研磨プラットフォームの中心を結ぶ線は、前記固定作業位置の中心軸線と交点を有する。
【0018】
本発明の有益な効果は以下のとおりである。1)各研磨モジュールの研磨アームは個別で制御し、安定性がより高く、柔軟性がより高い。2)各研磨モジュールの動作時間は個別で制御でき、異なる研磨要求に適応する。3)異なる研磨モジュールの間の研磨液は相互影響を生じず、研磨効果がより高い。4)動作フロー全体の軌跡が簡単で、スムーズで、研磨プロセス全体の移動ストロークがコンパクトで、研磨効率が高い。5)複数の研磨ユニットが長手方向に隣接して配置されるレイアウトは、必要に応じて任意の数の研磨ユニットを選択することができ、又は任意の数の研磨モジュールを選択し、研磨フロー全体を行い、異なるプロセスの需要に適応することができる。6)レイアウトがよりコンパクトで、より多くの空間を残して洗浄位置を設置する。7)一つの固定作業位置だけで複数の研磨モジュールが協働する単一又は複数のウエハーの研磨プロセスを実現することができ、研磨プロセスの移動経路を大幅に短縮し、搬送プロセス時間を最小化し、研磨効率をより高くする。固定の作業位置は構造が簡単で、メンテナンスしやすく、コストが最も低く、作業位置と研磨モジュールの位置をより近接させ、装置全体の体積をより小さくする。且つ、プロセス全体において、ウエハーの移動経路はS字状軌跡のみであり、移動距離を可能な限り最小化し、ウエハー表面の液体揮発を効果的に低減し、不純物がウエハーに落下する可能性も効果的に低減させる。且つ、二つの研磨アームは固定作業位置のみに共通面積が存在するため、ウエハーを固定作業台に配置する前に、他のロボットアームは固定作業位置に近い非共通面積領域で搬入するために待機し、それにより最少の時間内にウエハーを把持し、研磨効率全体を最大化する。8)一つの固定作業位置は両側の研磨モジュールのウエハー出し入れを実現することができ、作業位置を移動して左側の研磨モジュール又は右側の研磨モジュールに接近する必要がなく、制御がより正確である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】従来技術におけるウエハー研磨システムの概略図である。
【
図2】本発明の第1実施形態における研磨ユニットの概略図である。
【
図3】本発明の第1実施形態における左側の研磨モジュールの第一の研磨アーム可動領域の軌跡の概略図である。
【
図4】本発明の第1実施形態における左側の研磨モジュールの第一軌跡の概略図である。
【
図5】本発明の第1実施形態における両側の研磨モジュールの第一の研磨アーム可動領域の軌跡、第二の研磨アーム可動領域の軌跡の概略図である。
【
図6】本発明の第1実施形態における右側の研磨モジュールの第二軌跡の概略図である。
【
図8】本発明の研磨ユニットの数が三つのレイアウト概略図である。
【
図9】本発明の第2実施形態におけるプロセス概略
図1である。
【
図10】本発明の第2実施形態におけるプロセス概略
図2である。
【
図11】本発明の第2実施形態におけるプロセス概略
図3である。
【
図12】本発明の第3実施形態におけるプロセス概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
当業者に本発明をより良く理解させるために、以下では、本発明の実施形態における技術的な態様を、添付の図面と組み合わせて明確かつ完全に説明するが、説明されている実施形態は、本発明の一部の実施形態にすぎず、全ての実施形態ではないことは明らかである。発明の実施形態に基づいて、当業者が創作的な労働を行わないことを前提として取得した他のすべての実施形態は、発明の保護の範囲に属するものとする。
【0021】
第1実施形態
ウエハー研磨システムであって、少なくとも1つの研磨ユニット1を含む。
図2に示すように、研磨ユニット1は1つの固定作業位置2、及び少なくとも2つの研磨モジュール3を含み、研磨モジュール3は固定作業位置2の両側に位置する。
研磨モジュール3はそれぞれ研磨プラットフォーム及び研磨アームを含む。研磨アームは、研磨プロセスを実現するために、研磨プラットフォームに対してウエハーを相対的に移動可能に構成される。ここでの移動は、ウエハーが研磨アームに伴って同期して移動することを含み、ウエハーと研磨アームとの間の相対的な移動も含む。
両側の研磨モジュール3の研磨アームは固定作業位置2に対して斜め対角方向に位置し、研磨アームはそれぞれ固定作業位置2と研磨プラットフォームとの間を揺動してウエハーの搬送を実現することができる。且つ、研磨アームの可動領域は重なり部分を有する。ここで、研磨アームとは、回転アームとウエハー吸着用の研磨ヘッドとを含む。研磨ヘッドは回転アームに対して相対的に移動するため、より正確には、研磨モジュール3がウエハーを研磨している状態では、その研磨アームは固定作業位置2に対して斜め対角方向に位置しており、すなわち、回転アームは常に固定作業位置2に対して斜め対角方向に位置している。
【0022】
本実施形態において、研磨モジュール3の数は二つであり、すなわち、固定作業位置2の両側にそれぞれ一つの研磨モジュール3が設けられる。
図2に示す方向を例として説明し、固定作業位置2の左側に位置する第一の研磨モジュールは第一の研磨プラットフォーム311及び第一の研磨アーム321を含み、右側に位置する第二の研磨モジュールは第二の研磨プラットフォーム312及び第二の研磨アーム322を含む。
【0023】
図3、
図4に示すように、第一の研磨モジュールの第一の研磨アーム321は固定作業位置2からウエハーを取得した後、反時計回りに第一の研磨プラットフォーム311に回転し、第一の研磨モジュールの研磨プロセスを完了した後、ウエハーを第一軌跡41に沿って固定作業位置2に戻す。このとき第一の研磨アーム321は時計回りに回転し、且つその揺動角度は180°より小さい。
【0024】
当然のことながら、他の実施形態において、第一の研磨アーム321も時計回りに回転して第一の研磨プラットフォーム311に移動し、第一の研磨モジュールの研磨プロセスを完了した後、さらに反時計回りに回転してウエハーを固定作業位置2に戻す。
【0025】
図5、
図6に示すように、第二の研磨モジュールの第二の研磨アーム322は固定作業位置2からウエハーを取得した後、時計回りに第二の研磨プラットフォーム321に回転し、第二の研磨モジュールの研磨プロセスを完了した後、ウエハーを第二軌跡42に沿って固定作業位置2に戻す。このとき第二の研磨アーム322は反時計回りに回転し、且つその揺動角度は180°より小さい。
【0026】
当然のことながら、他の実施形態において、第二の研磨アーム322も反時計回りに回転して第二の研磨プラットフォーム321まで移動し、第二の研磨モジュールの研磨プロセスを完了した後、さらに時計回りに回転してウエハーを固定作業位置2に戻す。
【0027】
前記第一軌跡41及び第二軌跡42の走行方向は略S字形であり、正確に言えば、S字形の中間部分は固定作業位置2にある。そして、
図5に示すように、可動領域の重なり部分5は、目の形をしており、固定作業位置2の中心軸線は、重なり部分の中心51を通っている。第一軌跡41及び第二軌跡42は一つのストロークが比較的広い軌跡であり、それは研磨アーム外縁が経過した可動軌跡を含むだけでなく、またウエハーの任意の一点が経過した可動軌跡であってもよく、当然にウエハーの円心が経過した可動軌跡を含む。ここではウエハーの円心が経過した可動軌跡は、
図7に示すように、一つの接点のみを有する。
【0028】
固定作業位置2が二つの研磨モジュールの第一の研磨アーム321と第二の研磨アーム322の動きに干渉することを回避するために、固定作業位置2を昇降式構造に設計する。固定作業位置2は第一の研磨アーム321と相互作用せずウエハーの着脱を行わない場合、固定作業位置2は第一の研磨プラットフォーム311が位置する平面以下の位置に位置する。固定作業位置2は第二の研磨アーム322と相互作用せずウエハーの着脱を行わない場合、第二の研磨プラットフォーム321が位置する平面以下の位置に位置する。固定作業位置2の具体的な昇降構造は従来技術で実現でき、説明を省略する。
【0029】
図8に示すように、本実施形態において、研磨ユニット1の数は三つであり、且つ長手方向に隣接して配列され、各研磨ユニット1に二つの研磨モジュール3が設けられる。
【0030】
単一の研磨ユニット1内の二つの研磨モジュール3のそれぞれの研磨プラットフォームの中心を結ぶ線は、固定作業位置2の中心軸線と交点を有する。すなわち、第一の研磨プラットフォーム311の円心と第二の研磨プラットフォーム321の円心とを結ぶ線は、固定作業位置2の中心軸線の延長線を通る。
【0031】
第2実施形態
本実施形態においても、研磨モジュール3の数は二つである。第一の研磨モジュールの第一の研磨アーム321は固定作業位置2からウエハーを取得した後、
図9に示すように、第一の研磨プラットフォーム311で研磨し、第一の研磨モジュールの研磨プロセスを完了した後、ウエハーは、第一軌跡41に沿って固定作業位置2に戻され、且つ固定作業位置2から洗浄位置まで、
図10に示すように、同じ方向に回転し続けるように移動して洗浄される。
【0032】
第二の研磨モジュールの第二の研磨アーム322は固定作業位置2から同一のウエハーを取得した後、第二の研磨プラットフォーム321で研磨を行う。第二の研磨モジュールの研磨プロセスを完了した後、ウエハーは、第二軌跡42に沿って固定作業位置2に戻され、且つ固定作業位置2から洗浄位置まで、
図11に示すように、同じ方向に回転し続けるように移動して洗浄される。
【0033】
第3実施形態
前記第1実施形態、第2実施形態では同一のウエハーを処理したが、本実施形態では異なるウエハーを処理するものとして説明する。
【0034】
本実施形態においても、研磨モジュール3の数が2つであり、第一の研磨モジュールの第一の研磨アーム321は固定作業位置2から第一ウエハーを取得した後、第一の研磨プラットフォーム311で研磨し、第一の研磨モジュールの研磨プロセスを完了する。
【0035】
それと同時に、第二ウエハーはロボットアームによって固定作業位置2に配置される。
【0036】
図12に示すように、第二の研磨モジュールの第二の研磨アーム322は固定作業位置2から第二ウエハーを取得した後、第二の研磨プラットフォーム321で研磨を行い、第二の研磨モジュールの研磨プロセスを完了する。
【0037】
上記の具体的な実施形態は、本発明を限定するのではなく、本発明を説明するために使用され、本発明の目的および請求項の保護の範囲内で、本発明に加えられたいかなる修正および変更も、本発明の保護の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
1:研磨ユニット、2:固定作業位置、3:研磨モジュール、311:第一の研磨プラットフォーム、312:第二の研磨プラットフォーム、321:第一の研磨アーム、322:第二の研磨アーム、41:第一軌跡、42:第二軌跡、5:可動領域の重なり部分、51:重なり部分の中心
【国際調査報告】