(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】無機堆積物又は有機堆積物に影響されやすい表面を堆積物がない状態に維持する方法
(51)【国際特許分類】
B08B 7/02 20060101AFI20240822BHJP
F28G 7/00 20060101ALI20240822BHJP
B63B 59/04 20060101ALI20240822BHJP
B63B 59/06 20060101ALI20240822BHJP
B63B 59/10 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B08B7/02
F28G7/00 A
B63B59/04 C
B63B59/06 Z
B63B59/10 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510457
(86)(22)【出願日】2022-07-18
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 DE2022100515
(87)【国際公開番号】W WO2023020650
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】102021121611.7
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524063659
【氏名又は名称】ハサイテック エレクトロニクス エージー
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【氏名又は名称】庄司 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100224786
【氏名又は名称】大島 卓之
(74)【代理人】
【識別番号】100225015
【氏名又は名称】中島 彩夏
(74)【代理人】
【識別番号】100231647
【氏名又は名称】千種 美也子
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ケリング,ヤン ピーター
【テーマコード(参考)】
3B116
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB53
3B116BC05
(57)【要約】
物体に締結される超音波発生器が超音波プローブとして使用される。そのため、超音波プローブは、逆圧電効果により、超音波を放出するために使用され、圧電効果により、(超)音波を検出するためにも使用される。本方法において、複数の超音波プローブは、最初、最大限の表面積カバー率を確実にし得る表面上の所定の位置に締結され、これは、単一の超音波プローブによって放出された音波イベントを、少なくとも1つの他の超音波プローブによって検出することができるか否かに関してチェックされる。それぞれにおいて、1つのみの超音波プローブが音波イベントを放出するために接続され、残りの超音波プローブは受信するために接続され、それぞれにおいて、各超音波プローブの位置を調整することができ、表面積カバー率の最適化につながる。任意選択で、提供される超音波プローブの数を増減させることもできる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波によって、堆積物に影響されやすい物体(10)の表面を堆積物がない状態に維持する及び/又は物体(10)の表面に付着した堆積物を除去する方法であって、
a. 所定の複数の超音波プローブ(20、20’)を、堆積物に影響されやすい又は堆積物を有する少なくとも1つの表面を有する物体(10)の所定の位置に取り付けるステップと、
b. 前記所定の複数の超音波プローブ(20、20’)から選択された単一の超音波プローブによって、前記物体(10)を超音波に供するステップと、
c. 前記1つの超音波プローブによって放出された超音波を、前記複数の超音波プローブ(20、20’)のうちの残りの超音波プローブによって超音波イベントとして検出するステップと、
d. 必要に応じて、ステップb.及びステップc.を繰り返すステップであって、前記複数の超音波プローブ(20、20’)のうちの各超音波プローブが前記物体(10)を超音波にさらすまで、選択された超音波プローブとして決定された更なる超音波プローブによって、前記物体を超音波にさらす、ステップと、
e. 前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つに期待される超音波イベントが存在しない場合、又は、所定の音エネルギーよりも低い音エネルギーを有する前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つによって超音波イベントが検出された場合、少なくとも前記選択された超音波プローブを再位置決めするステップと、
f. 前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つが、少なくとも前記所定の音エネルギーを伴う超音波イベントを検出するまで、ステップb.~ステップe.を繰り返すステップと、
g. 前記物体(10)に取り付けられた全ての超音波プローブ(20、20’)によって、前記物体を超音波にさらすステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記堆積物は、無機堆積物及び/又は有機堆積物及び/又はバイオフィルムを形成する堆積物であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記再位置決めすることは、前記選択された超音波プローブを同じ所定の位置に再取り付けすることを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記再位置決めすることは、前記期待される超音波イベントが発生しなかった前記超音波プローブを再取り付けすることを含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記再位置決めすることは、欠陥がある超音波プローブを欠陥がない超音波プローブに置き換えることを含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
所定の音エネルギーよりも低い音エネルギーを伴う音波イベントを検出する、前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つは、前記選択された超音波プローブに直接隣接して配置されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記物体(10)は、船体であり、前記複数の超音波プローブ(20、20’)は、堆積物に影響されやすい前記船体の外面から堆積物を取り除くために、及び/又は前記船体の前記外面に付着した堆積物を除去するために、前記船体の内側に固定されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記物体は、液体収容容器又は液体搬送パイプであることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記物体(10)は、冷却塔、下水処理場のタンク、又はバイオガスプラントのタンクであることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波によって、堆積物に影響されやすい物体(body)の表面を堆積物がない状態(clear)に維持する及び/又は物体の表面に付着した堆積物を除去する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表面に付着した無機堆積物又は有機堆積物、例えば、付着したバイオフィルムを除去するための、又は、例えば、船舶の外殻上又は容器若しくはパイプの内側上での堆積物の形成を防止するための超音波の使用は、例えば、特許文献1から既知である。液体搬送表面又は液体と接触する表面上のそのような堆積物を超音波によって除去する又はそのような堆積物がない状態(free)に維持するために、堆積物がない状態を維持する又は清掃するべき表面の反対側に圧電超音波トランスデューサーを接着する。超音波発生器を備える制御ユニットは、超音波トランスデューサーを好適な周波数及び電力で励起し、周波数と電力との組合せは、通常、キャビテーション効果によって引き起こされる損傷を防止するために、キャビテーション限界を下回る。したがって、単一の超音波トランスデューサーの電力が幾分限られていること、及び関連する範囲が短いことに起因して、より広い面積には複数の超音波トランスデューサーを使用しなければならない。
【0003】
しかしながら、異なる充填レベル、媒体の流速又は圧力を含む(それぞれ、放出される超音波の範囲に影響を及ぼす)、処理すべき表面を備える物体の補強材、取付け部品、隅部、縁部又は角度に起因して、事前に100%の領域カバー率を確定することは不可能である。
【0004】
この問題は
図1に示されている。
図1は、2つの超音波トランスデューサー20、20'を使用して、可能な限り十分に超音波処理される物体10の表面を示している。しかしながら、超音波トランスデューサー20、20'の範囲25、25'は、物体10の構造特性又は材料特性に起因して所定の位置で異なるため、疎らな表面カバー率しか達成されず、物体の表面は、堆積物、特に、バイオフィルムを形成する(微)生物の生体増殖に依然として影響されやすいことを見て取ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第102019203069号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、可能な限り100%に近い領域カバー率を達成することができる、超音波によって、物体の表面から堆積物、特に生体増殖を取り除く、及び/又は物体の表面に付着した堆積物、特に付着したバイオフィルムを除去する方法を生み出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、この目的は、請求項1の特徴を有する方法によって解決される。従属項には、本発明の有利な実施形態が記載される。
【0008】
本発明の基本的な構想は、物体に取り付けられる超音波トランスデューサーを超音波プローブとして使用することであり、そのため、超音波プローブは、逆圧電効果に起因して超音波を放出するとともに、圧電効果に起因して(超)音波を検出するように構成される。最初に、最大限の領域カバー率を確実にし得る表面上の所定の位置に複数の超音波プローブが取り付けられ、これは、本発明に従って、単一の超音波プローブによって放出された音波イベントを少なくとも1つの他の超音波プローブによって検出することができるか否かを判定することによってチェックされる。音波イベントを出力するように一度に1つの超音波プローブのみを、及び受信するように他の超音波プローブを切り替えることによって、また、好ましくは、各超音波プローブの位置をチェックすることによって、各超音波プローブの位置を調整することができ、領域カバー率が最適化される。必要に応じて、超音波によって、堆積物に影響されやすい物体の表面を堆積物がない状態に維持する、及び/又は物体の表面に付着した堆積物を除去する最適化方法を提供することができるように、提供される超音波プローブの数を増減させることもできる。
【0009】
したがって、本発明によれば、超音波によって、堆積物に影響されやすい物体の表面を堆積物がない状態に維持する及び/又は物体の表面に付着した堆積物を除去する方法であって、
a. 所定の複数の超音波プローブを、堆積物に影響されやすい又は堆積物を有する少なくとも1つの表面を有する物体の所定の位置に取り付けるステップと、
b. 所定の複数の超音波プローブから選択された単一の超音波プローブによって、物体を超音波に供するステップと、
c. 1つの超音波プローブによって放出された超音波を、複数の超音波プローブのうちの残りの超音波プローブによって超音波イベントとして検出するステップと、
d. 必要に応じて、ステップb.及びステップc.を繰り返すステップであって、複数の超音波プローブのうちの各超音波プローブが物体を超音波にさらすまで、選択された超音波プローブとして決定された更なる超音波プローブによって、物体を超音波にさらす、ステップと、
e. 残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つに期待される超音波イベントが存在しない場合、又は、所定の音エネルギーよりも低い音エネルギーを有する残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つによって超音波イベントが検出された場合、少なくとも選択された超音波プローブを再位置決めするステップと、
f. 残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つが、少なくとも所定の音エネルギーを伴う超音波イベントを検出するまで、ステップb.~ステップe.を繰り返すステップと、
g. 物体に取り付けられた全ての超音波プローブによって、物体を超音波にさらすステップと、
を含む、方法が提案される。
【0010】
防止又は除去すべき堆積物は、無機堆積物及び/又は有機堆積物、特に、生物起源のものであり得る。処理すべき物体は、生体増殖に影響されやすい又はバイオフィルムが付着する表面を有することが特に好ましい。したがって、本方法を使用する対象となる堆積物は、無機堆積物及び/又は有機堆積物及び/又はバイオフィルムを形成する堆積物であることが好ましい。
【0011】
再位置決めするプロセスは、選択された超音波プローブを同じ所定の位置に再取り付けすることを含むことが好ましい。残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つに期待される超音波イベントが発生していない場合、選択された超音波プローブが物体の所定の位置に適切に取り付けられていない可能性がある。したがって、選択された超音波プローブの正確な取付けをチェックし、必要に応じて再取り付けしなければならない。
【0012】
代替的に、又は必要に応じて、加えて、再位置決めすることは、期待される超音波イベントが発生しなかった超音波プローブを再取り付けすることも含む。選択された超音波プローブではなく、超音波イベントを記録する複数の超音波プローブのうちの残りの超音波プローブのうちの1つが、物体に適切に取り付けられていない可能性もある。したがって、この超音波プローブが適切に取り付けられ、好ましくは再取り付けられていることをチェックすることも必要である。
【0013】
いずれにせよ、再位置決めすることは、特に、選択された超音波プローブ又は残りの超音波プローブの再位置決めによって他の効果がもたらされていない場合、欠陥がある超音波プローブを欠陥がない超音波プローブに置き換えることも含む。この場合、選択された超音波プローブ及び/又は残りの超音波プローブは、欠陥があるとみなされ、欠陥がない超音波プローブに置き換えられる。
【0014】
残りの超音波プローブのそれぞれが、選択された超音波プローブによって発生させた音波イベントを検出する必要はないが、残りの超音波プローブのうちの、選択された超音波プローブに直接隣接して配置される好ましくは少なくとも1つが、上記音波イベントを検出しなければならないものとすることが好ましい。このために、再位置決めをトリガーするために、所定の音エネルギーよりも低い音エネルギーを伴う音波イベントを検出しなければならない残りの超音波プローブのうちの1つから、選択された超音波プローブまで所定の半径又は距離を規定することができる。例えば、特に、再位置決めを始めるために、所定の半径内で選択された超音波プローブに隣接して配置される、規定された複数の残りの超音波プローブは、所定の音エネルギーよりも低い音エネルギーを伴う音波イベントを検出しなければならないものとすることができる。
【0015】
物体は壁又は壁材であり、超音波プローブは、壁又は壁材の、堆積物に影響されやすい又は堆積物を有する表面とは反対の、同じ壁又は壁材の側又は表面上に位置するものとすることが更に好ましい。特に、超音波プローブは、大部分が水分から保護され、水分と接触しない壁又は壁材の表面上に位置し、処理すべき表面は、水分と直接接触する表面である。
【0016】
特に、物体は船体であり、複数の超音波プローブは、船体の外面から堆積物を取り除くために、及び/又は船体の外面に付着した堆積物を除去するために、船体の内側に取り付けられる。したがって、この場合、超音波プローブは、船体の内側に位置する。
【0017】
しかしながら、物体は、液体収容容器又は液体搬送パイプであり得ることも好ましい。物体は、冷却塔、下水処理場のタンク、又はバイオガスプラントのタンクであることが最も好ましい。この場合、超音波プローブは、それぞれの物体の外側に位置する。本発明に係る方法は、したがって、海運業の分野においては、特に、あらゆる種類の冷却システム(海水箱、フィルターハウジング、パイプ、プレート式熱交換器、箱/箱クーラー)、あらゆる種類のプロペラ、造水装置及び船体の処理に特に好適である。産業部門においては、本発明に係る方法は、蒸発式冷却システム、冷却/プロセス媒体を搬送するプレート式熱交換器、特に、濃縮ジュースクーラー、生ジュースヒーター、ジュース精製器、牛乳ヒーター、冷却/プロセス媒体を搬送する機械、パイプ及びタンク、湿式セパレーター、ボトル洗浄機、低温殺菌装置及び紙製造機、特に糊散布機及び色コーティング機の処理に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】本発明に係る方法の結果としての好ましい実施形態例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の
図2に示されている特に好ましい実施形態例を参照して、本発明をより詳細に説明する。
図2は、本発明に係る方法の結果としての、超音波プローブ20、20'の修正された構成を有する
図1から既知の同一の物体10を示している。
【0020】
本例において左側に配置される選択された超音波プローブ20によって、物体10は、
図1が示すように、右側に配置される超音波プローブ20'によって検出し得なかった、すなわち所定の音エネルギーを有しない超音波にさらした。また、右側の超音波プローブ20'による音波放出による逆機能チェック、及び左側の超音波プローブ20による音波イベントの不十分な検出により、無検出又は不十分な音エネルギーを伴う検出がもたらされた。位置を反復的に調整することによって、最終的に
図2に示されている状態を達成した。一方では、超音波プローブ20、20'が
図1と比較して位置を変更したことを見て取ることができる。他方では、超音波プローブ20、20'の範囲25、25'が、位置の変更に起因して変更したことを見て取ることができる。概して、これにより、
図1と比較して超音波の領域カバー率の改善、ひいては、物体10の表面上の堆積物、例えばバイオフィルムの防止の改善につながる。このように見られる超音波プローブ20、20'の位置決めにより、超音波を広い面積にわたって適用して、堆積物、特にバイオフィルム増殖を効果的に防止又は除去することができる。
【0021】
図面訳
図1
(STAND DER TECHNIK) (従来技術)
【符号の説明】
【0022】
10 物体
20 超音波トランスデューサー 超音波プローブ
20' 超音波トランスデューサー 超音波プローブ
25 超音波トランスデューサー20の範囲 超音波プローブ20の範囲
25' 超音波トランスデューサー20'の範囲 超音波プローブ20'の範囲
【手続補正書】
【提出日】2024-03-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波によって、堆積物に影響されやすい物体(10)の表面を堆積物がない状態に維持する及び/又は物体(10)の表面に付着した堆積物を除去する方法であって、
a. 所定の複数の超音波プローブ(20、20’)を、堆積物に影響されやすい又は堆積物を有する少なくとも1つの表面を有する物体(10)の所定の位置に取り付けるステップと、
b. 前記所定の複数の超音波プローブ(20、20’)から選択された単一の超音波プローブによって、前記物体(10)を超音波に供するステップと、
c. 前記1つの超音波プローブによって放出された超音波を、前記複数の超音波プローブ(20、20’)のうちの残りの超音波プローブによって超音波イベントとして検出するステップと、
d. 必要に応じて、ステップb.及びステップc.を繰り返すステップであって、前記複数の超音波プローブ(20、20’)のうちの各超音波プローブが前記物体(10)を超音波にさらすまで、選択された超音波プローブとして決定された更なる超音波プローブによって、前記物体を超音波にさらす、ステップと、
e. 前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つに期待される超音波イベントが存在しない場合、又は、所定の音エネルギーよりも低い音エネルギーを有する前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つによって超音波イベントが検出された場合、少なくとも前記選択された超音波プローブを再位置決めするステップと、
f. 前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つが、少なくとも前記所定の音エネルギーを伴う超音波イベントを検出するまで、ステップb.~ステップe.を繰り返すステップと、
g. 前記物体(10)に取り付けられた全ての超音波プローブ(20、20’)によって、前記物体を超音波にさらすステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記堆積物は、無機堆積物及び/又は有機堆積物及び/又はバイオフィルムを形成する堆積物であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記再位置決めすることは、前記選択された超音波プローブを同じ所定の位置に再取り付けすることを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記再位置決めすることは、前記期待される超音波イベントが発生しなかった前記超音波プローブを再取り付けすることを含むことを特徴とする、請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記再位置決めすることは、欠陥がある超音波プローブを欠陥がない超音波プローブに置き換えることを含むことを特徴とする、請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項6】
所定の音エネルギーよりも低い音エネルギーを伴う音波イベントを検出する、前記残りの超音波プローブのうちの少なくとも1つは、前記選択された超音波プローブに直接隣接して配置されることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記物体(10)は、船体であり、前記複数の超音波プローブ(20、20’)は、堆積物に影響されやすい前記船体の外面から堆積物を取り除くために、及び/又は前記船体の前記外面に付着した堆積物を除去するために、前記船体の内側に固定されることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項8】
前記物体は、液体収容容器又は液体搬送パイプであることを特徴とする、請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記物体(10)は、冷却塔、下水処理場のタンク、又はバイオガスプラントのタンクであることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【国際調査報告】