(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】照明アセンブリ及び照明アセンブリを有する照射システム
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240822BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240822BHJP
F21V 19/02 20060101ALI20240822BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20240822BHJP
A61B 90/30 20160101ALI20240822BHJP
G03B 15/05 20210101ALI20240822BHJP
G03B 15/03 20210101ALI20240822BHJP
【FI】
F21S2/00 365
F21S2/00 610
F21V23/00 115
F21V19/02 300
F21V23/04 500
A61B90/30
G03B15/05
G03B15/03 W
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510507
(86)(22)【出願日】2022-08-19
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 IB2022057815
(87)【国際公開番号】W WO2023021481
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】ダブズ ブラッドリー ティー
(72)【発明者】
【氏名】ハラック ジェイソン ディー
(72)【発明者】
【氏名】ジャンセン ジャスティン ディー
(72)【発明者】
【氏名】リーヴス テッド ディー
【テーマコード(参考)】
2H053
3K013
3K014
【Fターム(参考)】
2H053CA26
2H053DA02
3K013AA02
3K013BA01
3K013FA07
3K014AA01
3K014GA03
(57)【要約】
【課題】障害物に適合する外科手術室のための照射システムを提供する。
【解決手段】照明アセンブリは、パンギア及び複数のインジケータフランジを有する上部マウントを含む。下部マウントは、下部マウントに動作可能に連結され、パンモータ及び傾斜モータを含む。プリント回路基板は、上部マウントに動作可能に結合され、複数のセンサを含む。少なくとも1つのセンサは、上部マウントの複数のインジケータフランジと選択的かつ動作可能に結合される。ライトモジュールは、下部マウントに動作可能に結合され、下部マウントに動作可能に結合された傾斜ギアを含む。コントローラは、プリント回路基板、パンモータ、及び傾斜モータに動作可能に結合され、パンモータを介して下部マウント及びライトモジュールを回転させるように構成されており、傾斜モータを介してライトモジュールを傾斜させるように構成されている。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明アセンブリであって、
パンギア及び複数のインジケータフランジを有する上部マウントと、
前記上部マウントに動作可能に結合され、パンモータ及び傾斜モータを含む下部マウントと、
前記下部マウントに動作可能に結合され、複数のセンサを含むプリント回路基板であって、少なくとも1つのセンサが、前記上部マウントの前記複数のインジケータフランジと選択的かつ動作可能に結合される、プリント回路基板と、
前記下部マウントに動作可能に結合されたライトモジュールであって、前記下部マウントに動作可能に結合された傾斜ギアを含むライトモジュールと、
前記プリント回路基板、前記パンモータ、及び前記傾斜モータに動作可能に結合されたコントローラであって、前記パンモータを介して前記下部マウント及び前記ライトモジュールを回転させるように構成されており、前記傾斜モータを介して前記ライトモジュールを傾斜させるように構成されている、コントローラと、を備える、照明アセンブリ。
【請求項2】
前記プリント回路基板が、前記パンモータと位置合わせされた開口を画定する、請求項1に記載の照明アセンブリ。
【請求項3】
前記パンモータが、前記開口を通して前記パンギアと連通する、請求項2に記載の照明アセンブリ。
【請求項4】
前記ライトモジュールに動作可能に結合され、前記コントローラに通信可能に結合された撮像デバイスを更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項5】
前記上部マウント及び前記プリント回路基板に近接するアクチュエータリングであって、近接タブを含み、第1の点と第2の点との間で並進運動する、アクチュエータリングと、
前記アクチュエータリングの前記第1の点及び前記第2の点において前記アクチュエータリングの前記近接タブを検出するように構成されている近接センサと、を更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項6】
照明アセンブリであって、
上部マウント、前記上部マウントと結合された下部マウント、及び前記上部マウントに対して前記下部マウントを回転させるように構成されている前記上部マウントと前記下部マウントとの間のギアアセンブリと、
前記下部マウントと動作可能に結合され、開口を画定するプリント回路基板であって、前記ギアアセンブリが前記開口を通って延在する、プリント回路基板と、
前記下部マウント内に配設され、ギア配置と結合されて前記ギア配置を駆動する第1の作動デバイスと、を備える、照明アセンブリ。
【請求項7】
前記ギア配置が、前記上部マウントにしっかりと固定されたパンギアと、前記第1の作動デバイスと結合された駆動ギアと、を含み、前記駆動ギアが前記パンギアと連動する、請求項6に記載の照明アセンブリ。
【請求項8】
前記上部マウントから延在する複数のインジケータフランジと、
前記下部マウントの回転中に前記複数のインジケータフランジを検出するために、前記プリント回路基板上に配設された複数のセンサと、を更に備える、請求項6又は7に記載の照明アセンブリ。
【請求項9】
前記複数のインジケータフランジが、外側フランジと、前記外側フランジから半径方向内向きに離間したホームインジケータフランジと、を含み、前記複数のセンサが、前記ホームインジケータフランジを検出するように構成されているホームセンサを含む、請求項8に記載の照明アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の作動デバイスの反対側の前記下部マウント内に配設され、前記照明アセンブリの傾斜を駆動するように構成されている、第2の作動デバイスを更に備える、請求項6~9のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項11】
前記下部マウントと枢動可能に結合された照明モジュールを更に備え、前記第2の作動デバイスが、前記照明モジュールを回転させるように構成されている、請求項10に記載の照明アセンブリ。
【請求項12】
前記プリント回路基板に結合され、前記第2の作動デバイスと位置合わせされたホールセンサであって、前記傾斜を監視するように構成されている、ホールセンサを更に備える、請求項10又は11に記載の照明アセンブリ。
【請求項13】
第1の表面及び第2の表面を有する係合特徴部を含む、前記上部マウントと下部マウントとの間のアクチュエータリングと、
前記係合特徴部の前記第1の表面と係合して、前記下部マウントの回転中に前記アクチュエータリングの回転を制限するために、前記上部マウントから延在する第1の機械的停止部と、を更に備える、請求項6~12のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項14】
前記係合特徴部の前記第2の表面と係合して、前記アクチュエータリングを挟み、前記下部マウントの前記回転を制限するために、前記下部マウントから延在する第2の機械的停止部を更に備える、請求項13に記載の照明アセンブリ。
【請求項15】
前記アクチュエータリングから延在する近接タブと、
前記回転の範囲の少なくとも一部分の間に前記近接タブを検出するように構成されている近接センサと、を更に備える、請求項14に記載の照明アセンブリ。
【請求項16】
照射システムであって、
少なくとも1つのエアハンドラユニットと、
前記少なくとも1つのエアハンドラユニットと動作可能に結合されたハウジングであって、前記ハウジングが空洞を画定し、前記ハウジングから選択的に取り外し可能な透明パネルを含み、前記透明パネルが前記空洞へのアクセスを提供するように構成されている、ハウジングと、
照明アセンブリであって、
上部マウント、前記上部マウントと結合された下部マウント、及び前記上部マウントに対して前記下部マウントを回転させるように構成されている前記上部マウントと前記下部マウントとの間のギアアセンブリ、
前記下部マウントと動作可能に結合され、開口を画定するプリント回路基板であって、前記ギアアセンブリが前記開口を通って延在する、プリント回路基板、及び
前記下部マウント内に配設され、ギア配置と結合されて前記ギア配置を駆動する第1の作動デバイスを備える、照明アセンブリと、
前記照明アセンブリと通信し、命令を通信して前記第1の作動デバイスを制御して前記照明アセンブリを調整するように構成されている、コントローラと、を備える、照射システム。
【請求項17】
前記空洞内に配設され、前記コントローラに通信可能に結合された撮像デバイスを更に備える、請求項16に記載の照射システム。
【請求項18】
前記撮像デバイスが、前記照明アセンブリに動作可能に結合され、前記コントローラが、前記撮像デバイスによって捕捉された画像に基づいて、前記照明アセンブリを制御するように構成されている、請求項17に記載の照射システム。
【請求項19】
前記照明アセンブリを前記コントローラと結合するワイヤハーネスと、
前記照明アセンブリと前記コントローラとの間で前記ワイヤハーネスを位置合わせさせるように構成されている接続インターフェースと、を更に備える、請求項16~18のいずれか一項に記載の照射システム。
【請求項20】
前記第1の作動デバイスの反対側の前記下部マウント内に配設され、前記照明アセンブリの傾斜を駆動するように構成されている第2の作動デバイスと、
前記下部マウントと枢動可能に結合された照明モジュールと、を更に備え、前記第2の作動デバイスが、前記照明モジュールを回転させるように構成されている、請求項16~19のいずれか一項に記載の照射システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、照明アセンブリに関し、より具体的には、外科手術室及び医療室を含み得る、動的照明ソリューションが有利であり得る照明アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
外科手術室及び医療室に提供される人工照明は、位置決め、影、光度、グレア、また清掃に関していくつかの問題を提示し得る。医療専門家は多くの場合、外科手術手順を通して人員及び機器を移し変えているため、静止しておらず、照明を動的にする必要がある。照明は、ホース、モニタスタンド、ブーム、撮像機器、エアハンドラなどの他の医療機器の存在下で天井から吊り下げられ得る。したがって、これらの障害物に適合する外科手術室のための照射システムは有利である。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一態様によれば、照明アセンブリは、パンギア及び複数のインジケータフランジを有する上部マウントを含む。下部マウントは、上部マウントに動作可能に結合され、パンモータ及び傾斜モータを含む。プリント回路基板は、下部マウントに動作可能に結合され、複数のセンサを含む。少なくとも1つのセンサは、上部マウントの複数のインジケータフランジと選択的かつ動作可能に結合される。ライトモジュールは、下部マウントに動作可能に結合され、下部マウントに動作可能に結合された傾斜ギアを含む。コントローラは、プリント回路基板、パンモータ、及び傾斜モータに動作可能に結合され、パンモータを介して下部マウント及びライトモジュールを回転させるように構成されており、傾斜モータを介してライトモジュールを傾斜させるように構成されている。
【0004】
本開示の別の態様によれば、照明アセンブリは、上部マウントと、上部マウントと結合された下部マウントと、上部マウントに対して下部マウントを回転させるように構成されている上部マウントと下部マウントとの間のギアアセンブリとを含む。プリント回路基板は、下部マウントと動作可能に結合され、開口を画定する。ギアアセンブリは、開口を通って延在する。第1の作動デバイスは、下部マウント内に配設され、ギア配置と結合されて、ギア配置を駆動する。
【0005】
本開示の別の態様によれば、照射システムは、少なくとも1つのエアハンドラユニットを含む。照射システムは、少なくとも1つのエアハンドラユニットと動作可能に結合されたハウジングを更に含む。ハウジングは、空洞を画定し、ハウジングから選択的に取り外し可能な透明パネルを含む。透明パネルは、空洞へのアクセスを提供するように構成されている。照射システムはまた、照明アセンブリを含む。照明アセンブリは、上部マウントと、上部マウントと結合された下部マウントと、上部マウントに対して下部マウントを回転させるように構成されている上部マウントと下部マウントとの間のギアアセンブリとを含む。プリント回路基板は、下部マウントと動作可能に結合され、開口を画定する。ギアアセンブリは、開口を通って延在する。第1の作動デバイスは、下部マウント内に配設され、ギア配置と結合されて、ギア配置を駆動する。照射システムは、照明アセンブリと通信するコントローラを更に含む。コントローラは、命令を通信して、第1の作動デバイスを制御して、照明アセンブリを調整するように構成されている。
【0006】
本開示の別の態様によれば、少なくとも1つのエアハンドラユニットと、少なくとも1つのエアハンドラユニットに動作可能に結合されたハウジングとを含む照射システム。ハウジングは、空洞を画定し、ハウジングから選択的に取り外し可能な透明パネルを含む。透明パネルは、空洞へのアクセスを提供するように構成されており、照明アセンブリは、ハウジングの空洞内に配設される。ライトモジュールは、透明パネルに近接している。
【0007】
本開示の別の態様によれば、高度な照明システムは、患者を治療するときに医療スタッフにより良い照明を提供する。高度な照明システムは、回転及び傾斜して、患者に対する照明角度を最大化することができる。各照明アセンブリは、回転及び傾斜を介して個別に調整されて、微細調整された方向照明をパーソナライズして提供することができる。
【0008】
本開示のこれら及び他の特徴、利点、及び目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を参照することにより、当業者によって更に理解及び認識される。
【0009】
図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】外科手術室内の本開示の照射システムの側面斜視図である。
【
図2】エアハンドラユニット及び照明アレイを有する
図1の照射システムの拡大部分斜視図である。
【
図4】上部マウント、下部マウント、及びライトモジュールを有する、本開示の単一の照明アセンブリの側面斜視図である。
【
図5】本開示の照明アセンブリの分解上面斜視図である。
【
図6】(A)本開示のパンギア及びインジケータフランジを有する上部マウントの底部斜視図、(B)本開示のプリント回路基板の上面斜視図、(C)本開示のアクチュエータリングの上面斜視図である。
【
図7】部分的にファントムに例解された上部マウントを有する本開示の照明アセンブリの側面斜視図である。
【
図8】本開示の磁石及びホールセンサを有する
図7の照明アセンブリ、並びに本開示のセンサを有するプリント回路基板の拡大部分断面図である。
【
図9】本開示のライトモジュールに沿って画定される傾斜ギアを有する本開示の照明アセンブリの側面図である。
【
図10】第1の位置での本開示のライトモジュールの側面斜視図である。
【
図11】第2の傾斜位置での
図10のライトモジュールの側面斜視図である。
【
図12】検出記憶システムを有するコントローラに結合された本開示の照明アレイの底面斜視図である。
【
図13】本開示の照明アセンブリを作製する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書の例解された実施形態は、照明アセンブリに関連する方法ステップ及び装置構成要素の組み合わせに、主として属する。したがって、装置構成要素及び方法ステップが説明されており、必要に応じて図面中の慣習的な符号により、本開示の実施形態の理解に関係のある特定の詳細のみを示すことで、当業者が容易に理解して本明細書中の説明の利益を得るであろう詳細な開示が不明瞭にならないようにする。更に、説明及び図面にある同様の数字は同様の要素を表す。
【0012】
本書での説明の目的で、「上部」、「下部」、「右」、「左」、「後」、「前」、「垂直」、「水平」といった用語、及びそこから派生したものは、
図1で方向付けられたように開示に関連するものとする。別途定めがない限り、「前」という用語は、デバイスの意図される観察者に近いデバイスの面を指すものとし、「後」という用語は、デバイスの意図される観察者から遠いデバイスの面を指すものとする。ただし、当然のことながら、それに反して明示的に特定された場合を除き、本開示は、これと代わる様々な向きをとることができる。また、当然のことながら、添付した図面に例解し、以下の明細書に記載した特定のデバイス及びプロセスは、添付した特許請求の範囲に規定された発明の概念の単なる例示的実施形態にすぎない。よって、特許請求の範囲でそうでないことが明示的に述べられていない限り、本明細書で開示された実施形態に関連する具体的な寸法及びその他の物理的特性は、限定とはみなされない。
【0013】
「含む」、「備える」、「含んでいる」という用語又はそれらの他の変形は、非排他的包含を網羅することを目的としており、リストの要素を含むプロセス、方法、物品、又は装置は、これらの要素のみを含むのではなく、明示的にリストされていないか、又はこのようなプロセス、方法、物品、又は装置に固有の他の要素を含み得る。「...を備える」が前に付く要素は、それ以上の制約なしに、その要素を含むプロセス、方法、物品、又は装置の追加的な同一要素の存在を除外しない。
【0014】
ここで
図1~
図14を参照すると、参照符号10は、概して照明アセンブリを示す。照明アセンブリ10は、パンギア14及び複数のインジケータフランジ16を有する上部マウント12を含む。下部マウント20は、上部マウント12に動作可能に連結され、パンモータ22及び傾斜モータ24を含む。プリント回路基板28は、下部マウント20に動作可能に結合され、複数のセンサ30を含む。少なくとも1つのセンサ30は、上部マウント12の複数のインジケータフランジ16と選択的かつ動作可能に結合される。ライトモジュール32は、下部マウント20に動作可能に結合され、ライトモジュール32は、下部マウント20に動作可能に結合された傾斜ギア34を含む。コントローラ36は、プリント回路基板28、パンモータ22、及び傾斜モータ24に動作可能に結合される。コントローラ36は、パンモータ22を介して下部マウント20及びライトモジュール32を回転させるように構成されており、傾斜モータ24を介して光モジュール32を傾斜させるように構成されている。
【0015】
図1~
図4を参照すると、照明アセンブリ10は、外科手術テーブル54の上方の外科手術室52内のエアハンドラユニット50に結合されているものとして例解されている。照明アセンブリ10は、外科手術室、病院室、診察室、及び照明アセンブリ10が有利に利用され得る他の設定を含むが、これらに限定されない、他の環境設定で利用され得ることが概して企図されている。エアハンドラユニット50は、外科手術室52内の天井56の少なくとも一部分を画定し得る複数のエアハンドラユニット50のうちの1つであり得ることが概して企図されている。別の言い方をすると、照明アセンブリ10は、外科手術室52内の少なくとも1つのエアハンドラユニット50に動作可能に結合される。エアハンドラユニット50は、外科手術室52内に周囲光を提供し、外科手術室52内の気流を濾過して、外科手術テーブル54の周りに陽圧環境を画定するように構成されている。エアハンドラユニット50は、空気を外科手術テーブル54に向かって押し下げ、外科手術テーブル54から遠ざけることにより、陽圧環境を画定する。エアハンドラユニット50は、外科手術室52の天井56に沿ってグリッドパターンを少なくとも部分的に画定し得る。
【0016】
図2に例解するように、照明アセンブリ10を配設することができるギャップ58は、各エアハンドラユニット50の間に画定され得る。限定するのではなく例として、3つの線形ギャップ58は、エアハンドラユニット50の間に画定されるものとして例解されている。照明アセンブリ10は、3つの線形ギャップ58の各々内に配設されて、外科手術テーブル54の上方に照明を提供し得る。中央ギャップ58a内に位置決めされた照明アセンブリ10のうちの少なくとも1つは、カメラ又は他の視覚ベースのデバイスなどの少なくとも1つの撮像デバイス60を含み、外科手術テーブル54に対する外科手術室52内の活動を記録するか、又は別様に文書化するように構成されていることが概して企図されている。撮像デバイス60は、外科手術テーブル54に向かって方向付けられ、コントローラ36(
図12)と通信可能に結合されて、外科手術室52の三次元マップを画定することができることも企図されている。コントローラ36は、撮像デバイス60によって生成された三次元マップに基づいて、照明アセンブリ10の位置を調整し得る。例えば、撮像デバイス60及びコントローラ36は、協働して、外科手術テーブル54に近接する影及び潜在的な照明の遮蔽を最小化し得ることが企図されている。一部の実施例では、コントローラ36は、撮像デバイス60によって捕捉された画像に基づいて、照明アセンブリ10を調整するための命令を通信するように構成されている。
【0017】
例えば、複数の照明アセンブリ10は、撮像デバイス60を含み得、これは、外科手術テーブル54に対する各それぞれの照明アセンブリ10の位置の包括的な図を提供し得る。撮像デバイス60は、照明アセンブリ10とともにハウジング62内に配設され得ることが概して企図されている。撮像デバイス60は、撮像デバイス60が通信可能に結合されるコントローラ36(
図12)並びに周囲の照明アセンブリ10を介して動作可能であり得る。別の言い方をすると、撮像デバイス60は、コントローラ36と通信可能に結合され得る(
図12)。
【0018】
図1~
図4を更に参照すると、照明アセンブリ10は、エアハンドラユニット50に動作可能に結合され、それらの間に位置決めされるハウジング62内に配設される。エアハンドラユニット50、ハウジング62、及び照明アセンブリ10は、本明細書に更に記述される照射システム64として集合的に画定され得ることが概して企図されている。ハウジング62は、金属材料から形成され得、側面パネル66及び上部パネル68を含み、その中に空洞70を画定する。ハウジング62はまた、ハウジング62から選択的に取り外し可能である透明パネル76を介して選択的に閉じられ得る開口部74を画定する取り付け周囲部72を含む。透明パネル76は、ガラス、積層ガラス、強化ガラス、Plexiglas(登録商標)、プラスチック、及び/又は他の実用的な材料から形成され得る。透明パネル76は、照射システム64の整備中に透明パネル76がハウジング62の取り付け周囲部72からねじ式に取り外されて、ハウジング62の空洞70へのアクセスを概ね提供し得るように、ハウジング62にねじ式に結合され得ることが概して企図されている。
【0019】
照射システム64は、ハウジング62内に位置決めされた複数の照明アセンブリ10を含み、照明アレイ80を形成することが概して企図されている。別の言い方をすると、照明アレイ80は、複数の照明アセンブリ10からなる。照明アレイ80は、エアハンドラユニット50に対して独立して電力供給及び動作され得、照明アレイ80の各照明アセンブリ10は、隣接する照明アセンブリ10に対して独立して電力供給され得る。追加的に又は代替的に、照明アセンブリ10は、集合的に電力供給され、個別に動作され得る。また、照明アセンブリ10及び照明アレイ80の他の動作構成が企図され、その結果、全ての照明アセンブリ10が照明アレイ80として均一に動作されることが企図されている。
【0020】
更に
図1~
図4を参照すると、照明アレイ80の各照明アセンブリ10は、照射システム64の整備及び/又は単一の照明アセンブリ10の整備を支援するために、ハウジング62から選択的に取り外され得る。例えば、照明アセンブリ10のうちの1つは、構成要素のうちのいずれか1つの整備のために照明アレイ80から取り外され得る。追加的に又は代替的に、照明アセンブリ10は、照明アレイ80及び/又は照射システム64全体の整備のために取り外され得る。ハウジング62は、照射システム64内に電力及び/又は通信を提供し得る電気構成要素82を包含し得ることが概して企図されている。
【0021】
ここで
図2~
図5及び
図12を参照すると、単一のライトアセンブリ10が、本明細書でより詳細に説明される。単一の照明アセンブリ10に関連して記載される詳細は、照射システム64内の各照明アセンブリ10に組み込まれ得、又は別様に適用され得ることが概して企図されている。上述のように、照明アセンブリ10は、上部マウント12、下部マウント20、及びライトモジュール32を含む。中央シャフト100は、上部マウント12に回転可能に結合され、下部マウント20に動作可能に結合される。中央マウント100は、本明細書で説明するように、下部マウント20と上部マウント12の位置合わせを支援し得、上部マウント12内で回転するように構成されている。
【0022】
アクチュエータリング102は、上部マウント12及びプリント回路基板28に近接した中央シャフト100の周りに配設される。アクチュエータリング102は、本明細書でより詳細に説明するように、プリント回路基板28上のセンサ30のうちの少なくとも1つと選択的に係合するように構成されている。第1の作動デバイス(例えば、パンモータ22)は、プリント回路基板28内に画定される開口106を通って延在する第1の駆動ギア104を含むものとして例解されている。第1の駆動ギア104及びパンギア14は、上部マウント12に対して下部マウント20を回転させるように構成されている上部マウント12と下部マウント20との間に第1のギアアセンブリ109(
図7)を形成する。第2の作動デバイス(例えば、傾斜モータ24)は、本明細書に記載の第2の駆動ギア108を含む。第1の駆動ギア104及び第2の駆動ギア108は、パンギア14及び傾斜ギア34とそれぞれ選択的に係合するか、又は連動する。
図5に例解するように、第2の作動デバイス24はまた、プリント回路基板28に近接する第2の作動デバイス24に結合された磁石110を含む。プリント回路基板28は、本明細書に更に説明される、第2の作動デバイス24の動作中に、磁石110を検出するように構成されているホールセンサ112(
図8)を含む。また、他のセンサを利用して、リードスイッチセンサを含むがこれに限定されない磁石110を検出し得ることも企図されている。
【0023】
パンモータ22及び傾斜モータ24は、下部マウント20内に配設される。下部マウント20は、第1のアーム118及び第2のアーム120を含む。第1及び第2のアーム118、120は、ライトモジュール32を下部マウント20に結合するように構成されている。アーム118、120の各々は、ライトモジュール32の取り付け特徴部124がその中に配設される保持開口122を含む。パンモータ22は、第1のアーム118内に配設され、傾斜モータ24は、第2のアーム120内に配設されることが概して企図されている。パン及び傾斜モータ22、24の動作は、それぞれパン及び傾斜ギア14、34とともに、本明細書でより詳細に説明される。
【0024】
ここで
図5~
図8を参照すると、上部マウント12は、外表面130及び内表面132を含み、中央シャフト100が延在する中央開口134を画定する。内面132は、周辺リム18に近接する周辺凹部136と、複数のインジケータフランジ16がそこから延在する中央リング138とを含む。パンギア14は、パンギア14が上部マウント12の中央リング138の周りに円周方向に配設されるように、周辺リム18に沿って周辺凹部136に近接して画定される。一部の実施例では、パンギア14は、上部マウント12とは別個に提供され、1つ以上の締結具(例えば、ねじ、接着剤、ボルトなど)又は嵌合接続(例えば、フランジ、キー溝)を介して、上部マウント12と固定的又は別様に非回転可能に結合される。一部の実施例では、パンギア14は、上部マウント12及びパンギア14が射出成形プロセスを介して形成され得るように、上部マウント12と一体的に形成されることが企図されている。上部マウント12はまた、中央シャフト100が延在する中央開口134を画定する中央ハウジング140を含む。中央ハウジング140は、第1の機械的停止部142を含む。第2の機械的停止部143は、下部マウント20から上方に延在する。一緒に、機械的停止部142、143は、本明細書でより詳細に説明するように、アクチュエータリング102との係合を介して、上部マウント12に対する下部マウント20の回転を制限するように構成されている。
【0025】
上部マウント12は、第1の駆動ギア104及びパンモータ22を介して下部マウント20に回転可能に結合される。パンギア14は、下部マウント20内のパンモータ22から延在する、第1の駆動ギア104に係合する。上部マウント12は、第1の駆動ギア104とパンギア14との間の係合が上部マウント12に対する下部マウント20の円周方向の回転をもたらすように、下部マウント20に対して固定されることが概して企図されている。上述のように、第1の駆動ギア104は、プリント回路基板28によって画定された開口106と位置合わせされ、かつそれを通って延在し、上部マウント12のパンギア14と選択的に係合するか、又は連動して、下部マウント20を回転させる。別の言い方をすると、パンモータ22は、開口106を通してパンギア14と連通し得る。プリント回路基板28は、複数のセンサ30を含み、複数のインジケータフランジ16は、上部マウント12から複数のセンサ30に向かって中央及び円周方向に延在する。複数のインジケータフランジ16は、プリント回路基板28に沿って配設されるセンサ30と選択的に係合する。インジケータフランジ16は、センサ30を選択的に通過して、上部マウント12に対する下部マウント20の位置を示す。
【0026】
更に
図5~
図8を参照すると、インジケータフランジ16は、複数の外側フランジ149と、外側フランジ149から半径方向内向きに離間したホームインジケータフランジ150とを含む。プリント回路基板28のセンサ30は、ホームインジケータフランジ150を検出するように構成されている少なくとも1つのホームセンサ152を含む。プリント回路基板28の少なくとも1つのホームセンサ152が、第1のホームセンサ154及び第2のホームセンサ156を含み得ることも企図されている。少なくとも1つのホームセンサ152を含む複数のセンサ30は、インジケータフランジ16に対して回転し、各々がそれぞれのセンサ30を通過する際にインジケータフランジ16を検出する。ホームセンサ152は、ホームインジケータフランジ150を検出することにより、上部マウント12に対して下部マウント20が全回転を完了したときを検出するように構成されている。
【0027】
図7に例解するように、プリント回路基板28は、上述のように、第1のホームセンサ154及び第2のホームセンサ156で構成されている。ホームインジケータフランジ150は、第1のホームセンサ154及び第2のホームセンサ156の両方によって検出され得る。第2のホームセンサ156は、下部マウント20が上部マウント12に対して更に180度回転したときに、ホームインジケータフランジ150を検出し得ることが概して企図されている。追加的に又は代替的に、第2のホームセンサ156は、コントローラ36(
図12)内に構成されている検出記憶システム158(
図12)の一部として構成されて、下部マウント20が全回転を完了したことをコントローラ36(
図12)と検証し得る。例えば、検出記憶システム158(
図12)は、コントローラ36(
図12)が、電力が戻ったときに下部マウント20の回転を正確に再開できるように、停電の場合に下部マウント20の位置を記憶し得ることが企図されている。
【0028】
図5~
図8及び
図12を更に参照すると、アクチュエータリング102は、プリント回路基板28に近接する中央シャフト100の周りに配設される。アクチュエータリング102は、円周方向本体160と、円周方向本体160から外向きに延在する係合特徴部162とを含む。係合特徴部162は、第1の機械的停止部142及び第2の機械的停止部143に係合するように構成されている一対の側面163を含む。例えば、下部マウント20の回転のハードストップ位置において、機械的停止部142、143は、対向する側面163に係合し得、側面163のうちの第1のものは第1の機械的停止部142に係合し、側面163のうちの第2のものは第2の機械的停止部143に係合する。このようにして、機械的停止部142、143は、アクチュエータリング102を挟んで、下部マウント20の回転を制限し得る。近接タブ164は、アクチュエータリング102の係合特徴部162から延在する。プリント回路基板28の複数のセンサ30はまた、アクチュエータリング102の近接タブ164を検出する近接センサ166を含む。近接センサ166は、第1の点及び第2の点において近接タブ164を検出するように構成されている。
【0029】
近接タブ164は、近接センサ166を通過して、下部マウント20が回転するにつれて上部マウント12に対する下部マウント20の位置をコントローラ36と通信する。別の言い方をすると、近接タブ164及び近接センサ166は協働して、下部マウント20の回転位置についてコントローラ36に通知する。例として、限定するものではなく、下部マウント20は、上部マウント12に対して約540度回転し得、近接タブ164及び近接センサ166は協働して、下部マウント20の回転位置をコントローラ36に通知する。
【0030】
下部マウント20は、上部マウント12に対して約540度回転するように構成されていることが概して企図されている。ホームインジケータフランジ150は、単一の回転中に2回、ホームセンサ152内を2回通過し得る。近接タブ164は、上部マウント12に対する下部マウント20の第1の270度の回転の間、近接センサ166の上に留まる。第1の機械的停止部142は、最初の270度の回転後に係合特徴部162と係合し、これにより近接センサ166から近接タブ164が変位する。近接タブ164の変位は、下部マウント20が上部マウント12に対してホーム位置から変位していることをコントローラ36に示す。別の言い方をすると、ホームインジケータフランジ150は、近接タブ164が近接センサ166から変位するときにホーム位置から変位している間に、第1又は第2のホームセンサ154、156のいずれかに配設され得る。
【0031】
更に
図5~
図8及び
図12を参照すると、係合特徴部162はまた、所定の540度の回転限界を超える下部マウント20の追加的な回転を防止するためのフェイルセーフ停止機構として構成することができる。パンモータ22が下部マウント20を540度の回転マークを超えて回転させる場合、係合特徴部162は、上部マウント12によって画定される第1の機械的停止部142と係合して、その方向への下部マウント20の任意の追加的な回転を防止する。また、アクチュエータリング102の第1の機械的停止部142及び係合特徴部162は、下部マウント20の回転中の電気配線168の歪みを最小化するように構成されていることも企図されている。言い換えれば、プリント回路基板28、コントローラ36、並びにパン及び傾斜モータ22、24の各々の間の電気配線168は、ワイヤハーネス170内に構成され得、第1の機械的停止部142の係合特徴部162との係合は、ワイヤハーネス170の耐用年数を延ばすために、ワイヤハーネス170にかかる潜在的な歪み及び/又は引っ張りを最小化するのに役立つ。
【0032】
図5及び
図9~
図12を参照すると、下部マウント20は、アーム118、120がそこから延在する本体180を含む。アーム118、120の各々は、パンモータ22及び傾斜モータ24のうちの少なくとも1つが配設される空間182を画定する。アーム118、120の空間182は、描写されるように、互いに対向して、互いに対向して(例えば、互いに180度)モータ22、24を収容し得る。パンモータ22は、第1のアーム118内に配設され得、傾斜モータ24は、第2のアーム120内に配設され得る。上述のように、パンモータ22は、第1の駆動ギア104と動作可能に結合され、上部マウント12に対して下部マウント20を回転させるように構成されている。パンモータ22は、第1の位置190(
図10)と複数の第2の位置192との間で下部マウント20を回転させる。複数の第2の回転位置192のうちの少なくとも1つを
図11に例解する。パンモータ22は、パンモータ22のシャフトが第1の方向に沿って延在するように、第1の方向(例えば、上部マウント12に向かって)に面するか、又は第1の方向と位置合わせされるように構成されている。
【0033】
傾斜モータ24は、ライトモジュール32を下部マウント20に対して傾斜又は別様に角度付けるように構成されている。傾斜モータ24は、傾斜モータ24のシャフトが第2の方向に沿って延在するように、第1の方向とは反対の第2の方向(例えば、上部マウント12から離れる)に面するか、又は第2の方向と位置合わせされるように構成されている。傾斜モータ24は、第1の位置194(
図10)と複数の第2の傾斜位置196との間でライトモジュール32を傾斜させる。複数の第2の傾斜位置196のうちの少なくとも1つを
図11に例解する。傾斜モータ24は、プリント回路基板28に近接する傾斜モータ24から外向きに延在する磁石110を含む。別の言い方をすると、磁石110は、近接センサ166からプリント回路基板28の下側又は対向する表面184上に配設されたホールセンサ112に近接して位置決めされる。
【0034】
ホールセンサ112は、磁石110の磁場を検出して、下部マウント20及びプリント回路基板28に対するライトモジュール32の位置を検出するように構成されている。ホールセンサ112は、コントローラ36と通信可能に結合されて、下部マウント20に対するライトモジュール32の位置を示す。傾斜モータ24に結合された磁石110は、ホールセンサ112が極位置に基づいて磁石110の位置を検出し得るように、二重半球極性で構成されている。磁石110は、傾斜モータ24が下部マウント20に対してライトモジュール32を傾斜させるか、又は別様に作動させる際に、傾斜モータ24に結合されたシャフト186の周りを回転する。磁石110の回転は、ホールセンサ112に、下部マウント20に対するライトモジュール32の位置を示す。
【0035】
図5及び
図9~
図12を更に参照すると、ライトモジュール32は、下部マウント20の第2のアーム120に近接する傾斜ギア34を含む。傾斜ギア34は、ライトモジュール32のライトハウジング188と結合され、弓状構成を画定する。傾斜ギア34は、別個に形成され、ライトハウジング188に動作可能に結合され得る。例えば、傾斜ギア34は、ライトハウジング188とは別個に提供され得、1つ以上の締結具(例えば、ねじ、接着剤、ボルトなど)又は嵌合接続を介して、ライトハウジング188と固定的に、又は別様に非回転可能に結合され得る。追加的に又は代替的に、表題ギア34は、ライトハウジング188と一体的に形成され得る。第2の駆動ギア108は、傾斜モータ24から延在し、傾斜ギア34に動作可能に結合される。第2の駆動ギア108及び傾斜ギア34は、下部マウント20に対して照明モジュール32を回転させるように構成されている下部マウント20と照明モジュール32との間に第2のギアアセンブリ189を形成する。第2の駆動ギア108は、第2の駆動ギア108が傾斜モータ24によって起動される際に、傾斜ギア34に係合する。別の言い方をすると、第2の駆動ギア108は、傾斜ギア34と係合して、ライトモジュール32を下部マウント20に対して回転及び傾斜させる。傾斜モータ24は、磁石110の回転がライトモジュール32の傾斜に対応するように、磁石110及び第2の駆動ギア108を同時に回転させる。傾斜ギア34に沿った第2の駆動ギア108の回転は、最終的に、下部マウント20に対してライトモジュール32を回転及び/又は傾斜させる。傾斜ギア34に沿った第2の駆動ギア108の回転は、ホールセンサ112が磁石110の回転位置に基づいてライトモジュール32の傾斜を検出できるように、磁石110の回転に対応する。
【0036】
再び
図1~
図12を参照すると、コントローラ36は、インジケータフランジ16、近接タブ164、及び磁石110のそれぞれの検出に基づいて、下部マウント20及びライトモジュール32の両方の位置を検出するように構成されている。コントローラ36の検出記憶システム158は、下部マウント20及びライトモジュール32の両方の回転位置を少なくとも一時的に記憶するように構成されている。例えば、検出記憶システム158は、センサ30から下部マウント20の更新された回転位置を受信し、パンモータ32及び傾斜モータ34が入力コマンドに従って動作しているかどうかを確認する。コントローラ36は、下部マウント20及びライトモジュール32の位置データを提供するセンサ30から信号を繰り返し受信する。コントローラ36は、検出記憶システム158が、下部マウント20及び/又はライトモジュール32のいずれかの一貫性のない回転又は傾斜移動をそれぞれ検出する場合、照明アセンブリ10のうちの1つを停止し得ることが概して企図されている。
【0037】
コントローラ36は、プリント回路基板28上のセンサ30が下部マウント20の全回転を検出すると、下部マウント20を開始位置に戻すために逆動作を起動し得ることが概して企図されている。コントローラ36は、パンモータ22の起動を介して下部マウント20の回転機能を動作させ、また傾斜モータ24の起動を介してライトモジュール32の傾斜機能も動作させる。コントローラ36は、動作中にライトモジュール32の輝度を調整及び起動するように構成されていることも企図されている。コントローラ36は、ユーザインターフェース200又は他のユーザ制御と相互作用するユーザを介して選択的に起動され得る。例として、限定するものではないが、ユーザインターフェース200は、無線ネットワーク202を介してコントローラ36に接続された無線コンピューティングデバイスであり得る。
【0038】
追加的に又は代替的に、ネットワーク202及び/又はユーザインターフェース200は、有線接続を含み得る。ユーザインターフェース200は、ユーザインターフェース200が照射システム64内の単一のライトアセンブリ10を起動し、かつ/又は複数の照明アセンブリ10を起動し得るように、照射システム64の照明アセンブリ10の各々においてコントローラ36と通信可能に結合され得ることも企図されている。ユーザインターフェース200はまた、下部マウント20及びライトモジュール32の回転及び/又は傾斜をそれぞれ含むがこれに限定されない、照明アセンブリ10の様々な機能に関連付けられた指標を用いて構成され得る。
【0039】
ここで
図13を参照すると、照明アセンブリ10を作製又は組み立てる方法1300は、ステップ1302においてパンギア14を上部マウント12と結合することを含む。ステップ1304において、作動デバイス22、24は、第1の作動デバイス(例えば、パンモータ22)が上向きに、第2の作動デバイス(例えば、傾斜モータ24)が下向きに向いた空間182などの凹部内に置かれる。概して、第1の作動デバイス22の配向は、第2の作動デバイス24の配向と概ね反対であり得る。第2の作動デバイス24は、プリント回路基板28の下側表面に結合されているホールセンサ112と位置合わせされ得る。プリント回路基板28は、ステップ1306において下部マウント20と位置合わせされる。ステップ1308において、プリント回路基板28の開口106は、第1の作動デバイス22と位置合わせして、第1の駆動ギア104が下部マウント12から上部マウント12内に延在することを許容する。下部マウント20は、ステップ1310において、上部マウント12と結合して、第1の駆動ギア104及びパンギア14を連動させ、それ故、第1の作動デバイス22とパンギア14との間の連通を提供する。下部マウント20は、中央開口134を通って延在するボルト(例えば、中央シャフト100で形成される)及びナットを介して、上部マウント12と結合し得る。いくつかの実施例では、ライトモジュール32は次いで、ステップ1312において下部マウント20と結合される。これらのステップは限定されず、照明アセンブリ10の個々の出力デバイス(例えば、モータ22、24、光源など)への配線の接続、並びにハウジング62への接続、及びコントローラ36及び/又は電気構成要素82への配線など、他のステップが方法1300に含まれ得ることが企図されている。
【0040】
ここで
図14を参照すると、照射システム64の一実施例は、照明アレイ80の端部において配設される撮像デバイス60を含む。各照明アセンブリ10は、ハウジング62内に配設された支持構造206によって画定されるソケット204内に受容され得る。各ワイヤハーネス170は、ソケット204を通過して、電気構成要素82と結合し得る。一部の実施例では、接続インターフェース208は、支持構造206の裏側に隣接した各照明アセンブリに対して提供され、ワイヤハーネス170を位置合わせさせるように構成されている。接続インターフェース208は、ブラケット210と、ブラケット210を受容してブラケット210を支持構造206に装着させるように構成されている嵌合クリップ212とを含む。一部の実施例では、接続インターフェース208は、ワイヤハーネス170を強固に固定して、タンギングを制限し、ワイヤハーネス170を電気構成要素82及び/又はコントローラ36にガイドするように構成されている。支持構造206は、照明アセンブリ10よりも多くのソケット204で形成されて、照明アレイ80及び撮像デバイス60の再配置を許容し、照射システム64を所与の用途に対してカスタマイズすることを許容し得ることが企図されている。例えば、
図14に例解する支持構造206は、撮像デバイス60の代わりに第6の照明アセンブリ10を代替的に含み得る。
【0041】
概して、作動デバイス(例えば、第1及び第2のモータ22、24)及び/又はプリント回路基板28の配置は、包装サイズの低減を提供し得、更にコストの低減を許容し得る。照明アセンブリ10のモジュール性は、照明アレイ80の個々の照明アセンブリの交換の容易さを更に許容し得る。更に、パンギア14と上部マウント12との非回転関係、及び傾斜ギア34とライトモジュール32との非回転関係は、ライトアセンブリ10の全体的な有効寿命を最大化し得る。540度の回転はまた、外科手術中及び/又は照明アセンブリ10の回転が有利であり得る他の状況中に、最大照明オプションを提供する。加えて、照明アセンブリ10内に複数のセンサ30を含めることは、有利なことに、下部マウント20及びライトモジュール32の位置検証をそれぞれコントローラ36に提供する。
【0042】
インジケータフランジ16は、複数のセンサ30と協働して、上部マウント12に対する下部マウント20の回転を検出する。コントローラ36は、上部マウント12に対する下部マウント20の位置に関して、プリント回路基板28と常時通信している。例として、限定するものではないが、コントローラ36は、検出記憶システム158内に複数のセンサ30によって検出された回転情報を記憶して、潜在的な停電の結果としての中断を最小化し得る。別の言い方をすると、コントローラ36は、下部マウント20の増分位置を検出して、下部マウント20がホーム位置に対して移動したかどうかを検出し得る。下部マウント20が移動した場合、コントローラ36は、ホームインジケータフランジ150がホームセンサ152によって検出されるように、下部マウント20をホーム位置に再位置決めし得る。追加的に又は代替的に、コントローラ36は、命令からの著しい逸脱が、コントローラ36がそれぞれの照明アセンブリ10を停止することをもたらし得るように、パン及び/又は傾斜モータ32、34がコントローラ36からの命令を適切に実行しているかどうかを検出し得る。
【0043】
記載された開示及びその他の構成要素の構成が、任意の特定材料に限定されないことは、当業者であれば理解するであろう。本明細書に開示された他の例示的実施形態は、本明細書に別段の記載がない限り、広範な材料から形成され得る。
【0044】
本開示では、用語「結合した(coupled)」(その形態の全てにおいて、結合(couple)、結合している(coupling)、結合の(coupled)、など)は、概ね、互いに直接又は間接的な(電気的又は機械的な)2つの構成要素の連結(joining)を意味する。こうした連結は、本質的に固定されたものとする場合も、本質的に移動可能とする場合もある。こうした連結は、(電気的な又は機械的な)2つの構成要素及び任意の追加的な中間体部材が、互いに又は2つの構成要素と、1つの単一体として一体的に形成されて達成し得る。こうした連結は、特に明記されない限り、本質的に永久的であり得、若しくは本質的に取り外し可能又は分離可能であり得る。
【0045】
例示的な実施形態で示される本開示の要素の構成及び配置は、例解にすぎないことに注意することも重要である。本開示では、本革新について少数の実施形態のみを詳細に説明してきたが、本開示を検討する当業者は、数多くの変形(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状、及び比率、パラメータの値、装着配列、材料の使用、色、向き、などの変化)が、詳述されている主題に関する新規性のある教示及び利点から大きく逸脱することなく、可能なことを簡単に認識するであろう。例えば、一体的に形成されたように示される要素は、複数の部品から構成され得、又は複数の部品として示される要素は、一体的に形成され得、インターフェースの動作を逆にさせ得るか、又は別様に変化させ得、システムの構造及び/又は部材又はコネクタ又は他の要素の長さ若しくは幅を変化させ得、要素間に提供された調整位置の性質又は数は変化させ得る。システムの要素及び/又はアセンブリは、十分な強度又は耐久性を提供する多種多様な材料のいずれかから、多種多様な色、質感、及び組み合わせのいずれかで構成され得ることに留意すべきである。したがって、こうした全ての修正は、本革新の範囲内に含まれることが意図される。本革新の趣旨から逸脱することなく、所望の、及び他の例示的な実施形態の設計、動作条件、及び配置において、他の置換、修正、変更、及び省略がなされ得る。
【0046】
任意の記載されたプロセス又は記載されたプロセス内のステップは、本開示の範囲内の構造を形成するために、他の開示されたプロセス又はステップと組み合わせられ得ることが理解されよう。本明細書で開示されている例示的構造体及びプロセスは、例解の目的であり、限定するものとは解釈されないものとする。
【0047】
また、本開示の概念から逸脱することなく、前述の構造及び方法に対して変形及び改変を加えることができることも理解され、更に、このような概念は、これらの特許請求の範囲の文言によって明示的に別段の記載がない限り、以下の特許請求の範囲によって網羅されることが意図されることも理解される。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明アセンブリであって、
パンギア及び複数のインジケータフランジを有する上部マウントと、
前記上部マウントに動作可能に結合され、パンモータ及び傾斜モータを含む下部マウントと、
前記下部マウントに動作可能に結合され、複数のセンサを含むプリント回路基板であって、少なくとも1つのセンサが、前記上部マウントの前記複数のインジケータフランジと選択的かつ動作可能に結合される、プリント回路基板と、
前記下部マウントに動作可能に結合されたライトモジュールであって、前記下部マウントに動作可能に結合された傾斜ギアを含むライトモジュールと、
前記プリント回路基板、前記パンモータ、及び前記傾斜モータに動作可能に結合されたコントローラであって、前記パンモータを介して前記下部マウント及び前記ライトモジュールを回転させるように構成されており、前記傾斜モータを介して前記ライトモジュールを傾斜させるように構成されている、コントローラと、を備える、照明アセンブリ。
【請求項2】
前記プリント回路基板が、前記パンモータと位置合わせされた開口を画定する、請求項1に記載の照明アセンブリ。
【請求項3】
前記パンモータが、前記開口を通して前記パンギアと連通する、請求項2に記載の照明アセンブリ。
【請求項4】
前記ライトモジュールに動作可能に結合され、前記コントローラに通信可能に結合された撮像デバイスを更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項5】
前記上部マウント及び前記プリント回路基板に近接するアクチュエータリングであって、近接タブを含み、第1の点と第2の点との間で並進運動する、アクチュエータリングと、
前記アクチュエータリングの前記第1の点及び前記第2の点において前記アクチュエータリングの前記近接タブを検出するように構成されている近接センサと、を更に備える、請求項1~
3のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項6】
照明アセンブリであって、
上部マウント、前記上部マウントと結合された下部マウント、及び前記上部マウントに対して前記下部マウントを回転させるように構成されている前記上部マウントと前記下部マウントとの間のギアアセンブリと、
前記下部マウントと動作可能に結合され、開口を画定するプリント回路基板であって、前記ギアアセンブリが前記開口を通って延在する、プリント回路基板と、
前記下部マウント内に配設され、ギア配置と結合されて前記ギア配置を駆動する第1の作動デバイスと、を備える、照明アセンブリ。
【請求項7】
前記ギア配置が、前記上部マウントにしっかりと固定されたパンギアと、前記第1の作動デバイスと結合された駆動ギアと、を含み、前記駆動ギアが前記パンギアと連動する、請求項6に記載の照明アセンブリ。
【請求項8】
前記上部マウントから延在する複数のインジケータフランジと、
前記下部マウントの回転中に前記複数のインジケータフランジを検出するために、前記プリント回路基板上に配設された複数のセンサと、を更に備える、請求項6又は7に記載の照明アセンブリ。
【請求項9】
前記複数のインジケータフランジが、外側フランジと、前記外側フランジから半径方向内向きに離間したホームインジケータフランジと、を含み、前記複数のセンサが、前記ホームインジケータフランジを検出するように構成されているホームセンサを含む、請求項8に記載の照明アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の作動デバイスの反対側の前記下部マウント内に配設され、前記照明アセンブリの傾斜を駆動するように構成されている、第2の作動デバイスを更に備える、請求項
6又は7に記載の照明アセンブリ。
【請求項11】
前記下部マウントと枢動可能に結合された照明モジュールを更に備え、前記第2の作動デバイスが、前記照明モジュールを回転させるように構成されている、請求項10に記載の照明アセンブリ。
【請求項12】
前記プリント回路基板に結合され、前記第2の作動デバイスと位置合わせされたホールセンサであって、前記傾斜を監視するように構成されている、ホールセンサを更に備える、請求項
10に記載の照明アセンブリ。
【請求項13】
第1の表面及び第2の表面を有する係合特徴部を含む、前記上部マウントと下部マウントとの間のアクチュエータリングと、
前記係合特徴部の前記第1の表面と係合して、前記下部マウントの回転中に前記アクチュエータリングの回転を制限するために、前記上部マウントから延在する第1の機械的停止部と、を更に備える、請求項
6又は7に記載の照明アセンブリ。
【請求項14】
前記係合特徴部の前記第2の表面と係合して、前記アクチュエータリングを挟み、前記下部マウントの前記回転を制限するために、前記下部マウントから延在する第2の機械的停止部を更に備える、請求項13に記載の照明アセンブリ。
【請求項15】
前記アクチュエータリングから延在する近接タブと、
前記回転の範囲の少なくとも一部分の間に前記近接タブを検出するように構成されている近接センサと、を更に備える、請求項14に記載の照明アセンブリ。
【請求項16】
照射システムであって、
少なくとも1つのエアハンドラユニットと、
前記少なくとも1つのエアハンドラユニットと動作可能に結合されたハウジングであって、前記ハウジングが空洞を画定し、前記ハウジングから選択的に取り外し可能な透明パネルを含み、前記透明パネルが前記空洞へのアクセスを提供するように構成されている、ハウジングと、
照明アセンブリであって、
上部マウント、前記上部マウントと結合された下部マウント、及び前記上部マウントに対して前記下部マウントを回転させるように構成されている前記上部マウントと前記下部マウントとの間のギアアセンブリ、
前記下部マウントと動作可能に結合され、開口を画定するプリント回路基板であって、前記ギアアセンブリが前記開口を通って延在する、プリント回路基板、及び
前記下部マウント内に配設され、ギア配置と結合されて前記ギア配置を駆動する第1の作動デバイスを備える、照明アセンブリと、
前記照明アセンブリと通信し、命令を通信して前記第1の作動デバイスを制御して前記照明アセンブリを調整するように構成されている、コントローラと、を備える、照射システム。
【請求項17】
前記空洞内に配設され、前記コントローラに通信可能に結合された撮像デバイスを更に備える、請求項16に記載の照射システム。
【請求項18】
前記撮像デバイスが、前記照明アセンブリに動作可能に結合され、前記コントローラが、前記撮像デバイスによって捕捉された画像に基づいて、前記照明アセンブリを制御するように構成されている、請求項17に記載の照射システム。
【請求項19】
前記照明アセンブリを前記コントローラと結合するワイヤハーネスと、
前記照明アセンブリと前記コントローラとの間で前記ワイヤハーネスを位置合わせさせるように構成されている接続インターフェースと、を更に備える、請求項16~18のいずれか一項に記載の照射システム。
【請求項20】
前記第1の作動デバイスの反対側の前記下部マウント内に配設され、前記照明アセンブリの傾斜を駆動するように構成されている第2の作動デバイスと、
前記下部マウントと枢動可能に結合された照明モジュールと、を更に備え、前記第2の作動デバイスが、前記照明モジュールを回転させるように構成されている、請求項
16~18のいずれか一項に記載の照射システム。
【国際調査報告】