(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】湾曲した超音波プローブ
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510532
(86)(22)【出願日】2022-08-17
(85)【翻訳文提出日】2024-04-19
(86)【国際出願番号】 EP2022073002
(87)【国際公開番号】W WO2023021110
(87)【国際公開日】2023-02-23
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524064634
【氏名又は名称】ティンキン テック
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ヴァインバーグ ボリス
(72)【発明者】
【氏名】アッシャー ベンジャミン
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601DD09
4C601DD19
4C601DE04
4C601EE11
4C601FF04
4C601FF05
4C601GA01
4C601GA03
4C601GB17
4C601GD04
(57)【要約】
本発明は、超音波を発し受け取るように構成され、指の腹側部に配置されることが意図された超音波ハンド・プローブ(10)に関し、前記超音波ハンド・プローブは、湾曲した超音波トランスデューサ(30)と、湾曲したトランスデューサ(30)に取り付けられた筐体(20)と、付属デバイス(40)を超音波ハンド・プローブ(10)に締結するための少なくとも1つの第1の取付物を備える少なくとも1つの上記付属デバイス(40)と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を発し、受け取るように構成され、指の腹側部に配置されることが意図された超音波プローブ(10)であって、前記超音波ハンド・プローブが、
- 湾曲した超音波トランスデューサ(30)と、
- 前記湾曲したトランスデューサ(30)に取り付けられた筐体(20)であり、前記湾曲したトランスデューサが前記筐体(20)の遠位端に配置されており、前記筐体(20)が、
・前記超音波ハンド・プローブ(10)の長手方向軸(L
A)に沿った湾曲(220)を備える湾曲した指基部(22)と、
・電気的接続(25)であり、
・前記湾曲したトランスデューサに電力供給することと、
・前記湾曲した超音波トランスデューサ(30)の信号により生成された信号を送ることと、を行うための電気的接続(25)と、を備える筐体(20)と、
- 付属デバイス(40)を前記超音波ハンド・プローブ(10)に締結するために少なくとも1つの第1の取付物(41)を備える少なくとも1つの前記付属デバイス(40)と、を備える、超音波プローブ(10)。
【請求項2】
前記筐体(20)が指軸に沿って延在する第1の部分(201)と第2の部分(202)とを備え、前記第1の部分(201)および第2の部分(202)が可撓性遠位部分(203)によって連結されている、請求項1に記載の超音波プローブ(10)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの付属デバイス(40)が、前記2つの部分を引き寄せ前記第1の部分(201)および前記第2の部分(202)をより近づけるように構成された紐を備える、請求項1または2に記載の超音波プローブ(10)。
【請求項4】
少なくとも第1の開口部を備える第1の要素(401)が、前記筐体(20)の前記第1の部分(201)に取り付けられており、少なくとも第2の開口部を備える第2の要素(402)が、前記筐体の前記第2の部分(202)に取り付けられており、前記紐が、前記第1および第2の要素(401、402)の少なくとも前記第1および第2の開口部を通過し、前記紐が、前記第2の開口部内で移動可能である、請求項3に記載の超音波ハンド・プローブ。
【請求項5】
前記第1の部分(201)が、少なくとも第3の開口部を備え、前記紐が、前記第3の開口部を通過する、請求項4に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項6】
前記第1の要素が第4の開口部を備え、前記第2の要素が第5の開口部を備え、前記紐が前記第4の開口部および前記第5の開口部を通過する、請求項5に記載の超音波ハンド・プローブ。
【請求項7】
前記第1の開口部が、所定位置で前記紐を保持するように構成されており、十分な力が前記紐に加えられる場合、前記紐が、前記第1の開口部内で移動可能である、請求項6に記載の超音波プローブ。
【請求項8】
前記湾曲した指基部が、前記超音波ハンド・プローブの長手方向軸(L
A)に垂直な平面に第2の湾曲を備え、前記指基部が、好ましくは卵形状の窪み(cavity)を形成している、請求項1~7のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ。
【請求項9】
少なくとも1つの付属デバイス(40)が、フィンガ・クリップ(42)を備える第1の付属デバイスである、請求項1~8のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項10】
少なくとも1つの付属デバイス(40)が、針を案内するように構成された遠位開口部を備える第2の付属デバイスである、請求項1~9のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項11】
前記遠位開口部が、前記超音波ハンド・プローブ(10)に対して回転可能であり、前記針の注射の角度を適合させる、請求項10に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項12】
少なくとも1つの付属デバイス(40)が、ホッケー・スティック形状を備える第3の付属デバイスである、請求項1~11のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項13】
少なくとも1つの付属デバイス(40)が、前記超音波ハンド・プローブが2本の指の間で維持され得るように「T」字を形成する形状を備える第4の付属デバイスである、請求項1~12のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項14】
前記少なくとも1つの付属デバイス(40)が、回転軸に沿って前記少なくとも1つの付属デバイスに対する前記筐体の向きが可変となることを可能にする回転式付属締結具を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項15】
前記回転式付属締結具が、前記回転式付属締結具をその初期位置に自動的に戻すことを可能にする戻し要素を備える、請求項14に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項16】
前記付属デバイスが、保定翼(420)の間に指を維持するための前記保定翼(420)を備える、請求項1~15のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項17】
前記筐体(20)が、卵形横断面、楕円形状断面を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項18】
前記湾曲した指基部が、前記超音波ハンド・プローブ(10)の長手方向平面において2センチメートルから5センチメートルの間に含まれる湾曲半径を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項19】
前記湾曲した指基部(22)が、前記超音波ハンド・プローブ(10)の横断方向平面において1センチメートルから5センチメートルの間に含まれる湾曲半径を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項20】
前記湾曲したトランスデューサ(30)が扇形の視野を有し、前記視野が20度を超える角度をカバーする、請求項1~19のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項21】
前記湾曲したトランスデューサ(30)によって発せられる前記超音波の周波数が、10Mhzから30Mhzの間であり、好ましくは18Mhzから20Mhzの間である、請求項1~20のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【請求項22】
前記超音波ハンド・プローブ(10)が、前記超音波プローブ(40)によって取得されたデータを無線で、好ましくはwifi接続および/またはBluetooth(登録商標)接続で、伝送できる、請求項1~21のいずれか一項に記載の超音波ハンド・プローブ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波プローブの分野に関する。より正確には、本発明は、外科および医療環境に適用するための超音波プローブ、特に超音波ハンド・プローブまたはフィンガ・プローブ、の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
医療および外科行為をモニタするために超音波プローブを使用することは、メディカル・ドクターおよび医師によって極めてよく知られている。
【0003】
超音波プローブは、患者の顔および/または体の関心領域の画像を取得するために、フィールド超音波の音波を発する。より正確には、プローブから発せられた超音波は、体の組織の異なる層間の境界または組織内の音響インピーダンスの不規則性によって反射され、超音波デバイスは最初の信号と反射された信号との間の時間を測定する。人体組織内での音の速度およびパルスの飛行時間を把握しておくことで、超音波デバイスのソフトウェアは組織構造の二次元画像を再構築する。例えば、異なる種類の組織または病変の間の境界面を波が横断(cross)するとき相当量の反射が生じる。測定されるこれら反射によって、プローブの画像平面において、患者の顔および/または体の内部の組織の画像を取得することが可能となる。より正確には、プローブは反射が到着する時間を測定し、反射地点とプローブとの間の距離を計算する。その結果、超音波によって横断された領域の画像が取得される。
【0004】
妊婦の子宮内の胎児を視覚化し上記胎児の健康状態をチェックするために、超音波プローブを使用することが知られている。この種のデバイスにおいて、医師は超音波ハンド・プローブを手に保持し、患者の腹部の皮膚上に置く。この種の処置において、医師の手はハンド・プローブに占有され、医師がプローブを保持している手を他のことに使用することができなくなる。
【0005】
注射処置中の医師の補助のために、超音波ハンド・プローブを使用することも知られている。例えば、この種のハンド・プローブは、患者の皮膚内に溶液を注射する際に、患者の皮膚組織を視覚化して静脈および動脈を検知しそれらを回避するために使用される。患者の皮膚下に流体を注射するための公知のデバイスの不便な点は、医師がその手に超音波プローブを保持しながらもう一方の手で流体を注射しなくてはならないことである。流体の注射処置は、一方の手で注射器を保持し他方の手で患者の皮膚を押すまたはつまむように、両方の手を使うことが通常は必要であるため、公知の超音波プローブは思ったほど実用的ではない。
【0006】
医師の指に取り付けるように構成されたフィンガ・クリップを備える超音波ハンド・プローブを使用することも知られている。フィンガ・クリップは、作業中に超音波プローブを維持することを可能にする。しかし、このデバイスは、医師が皮膚に対してプローブに圧力をかけるのが難しい指の位置にプローブを維持するため、医師にとって実用的ではない。このプローブでは、医師がプローブで患者の皮膚に圧力をかけるとき、医師の指にかかる結果的な力は指の主軸に対して垂直となる。結果的に、その位置は医師にとって不便であり、指および指関節の疲労を伴う。
【0007】
この種の注射を行うために「ホッケー・スティック」形状を備えるハンド・プローブを使用することも知られている。この種のプローブは皮膚を押す行為を容易にするが、医師の第2の手を皮膚上での作業のために自由にさせることはない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、公知の超音波プローブの短所を克服することである。本発明は、超音波を発しかつ受け取るように構成され、指の腹側部に配置されることが意図された超音波プローブまたは超音波ハンド・プローブに関し、上記超音波ハンド・プローブが、
- 湾曲した超音波トランスデューサと、
- 湾曲したトランスデューサに取り付けられた筐体(housing)であり、湾曲したトランスデューサが筐体の遠位端に配置されており、筐体が、
・超音波ハンド・プローブの長手方向軸に沿った湾曲(curvature)を備える湾曲した指基部と、
・電気的接続であり、
・湾曲したトランスデューサに電力供給することと、
・湾曲した超音波トランスデューサの信号により生成された信号を送ることと、を行うための電気的接続と、
・付属デバイスを超音波ハンド・プローブに締結(fasten)するために少なくとも1つの第1の取付物(attatch)を備える少なくとも1つの上記付属デバイスと、を備える筐体と、を備える。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による超音波ハンド・プローブは、注射処置について公知のデバイスよりも便利なデバイスを提供する。筐体の湾曲した指基部は、医師の指先の湾曲をなぞるように適合されている。医師は、患者の皮膚に対してプローブを押し付けるとき、皮膚表面に対して自身の指を曲げることができる。従って、医師の指は、プローブで必要とされる圧迫をかけるための正しい位置につく。その結果、医師は自身の手を正しい位置に置くことができるため、注射の処置は、医師にとって伴う指の疲労がより軽くなり、より容易に行われ得る。
【0010】
さらに、本発明による超音波ハンド・プローブは付属デバイスを備えるため、例えばフィンガ・クリップのような複数の付属品がプローブに取り付けられ得る。その結果、デバイスはモジュール式であり、注射処置を容易にするために医師の指に、または医師の選好に応じてスティックのような他の付属品に、取り付けられ得る。最終的に、デバイスに他の機能を提供するために、他の種類の付属品がプローブに取り付けられ得る。
【0011】
一実施形態によれば、超音波プローブは二次元で超音波検査を行うように構成されている。一実施形態によれば、超音波プローブは三次元で超音波検査を行うように構成されている。
【0012】
一実施形態によれば、超音波プローブはドプラ検査を行うように構成されている。超音波プローブはドプラ・プローブである。ドプラ・プローブを使用して、ユーザは、例えば血管中の血液の流れを視覚化する。一実施形態によれば、ドプラ・プローブは超音波パルス波を発する。
【0013】
一実施形態によれば、超音波プローブはエラストグラフィ測定を行うように構成されている。
【0014】
一実施形態によれば、超音波プローブはカラー・フロー・マッピングを行うように構成されている。
【0015】
一実施形態において、湾曲した指基部は、ユーザの指先の湾曲に相補的な、長手方向軸に沿った湾曲を有する。換言すれば、湾曲した指基部の形状はユーザの指腹の形状に合う。この特性により、ユーザの指の長手方向軸と感覚的に(sensibly)整列された力を加えることによってユーザが患者にプローブを押し付けることが可能となる。このことにより、加えられる力が指の方向になるため、ユーザの疲労が低減する。この疲労は、医師にとって腱炎のような症状につながりかねないものである。また、それは患者の皮膚表面でのプローブの適用の精密性も高める。
【0016】
一実施形態において、湾曲した指基部は、指の末節、好ましくはユーザの人差し指の末節との接触を形成する。一実施形態において、湾曲した指基部は、ユーザの指の末節の指腹、好ましくはユーザの人差し指の末節の指腹との接触を形成する。
【0017】
一実施形態において、湾曲した指は、指の末節のおよそ中央(about the middle)の部分から指の先端にかけて皮膚に接触する。一実施形態によれば、トランスデューサ(transductor)は、湾曲した指基部および指基部と接触しているユーザの指の部分と整列(align)する。一実施形態によれば、トランスデューサは、湾曲した指基部および指の末節のおよそ中央の部分から指の先端にかけて延在するユーザの指の部分と整列する。
【0018】
一実施形態において、電気的接続はワイヤである。一実施形態において、電気的接続はケーブル、および/または同軸ケーブル、および/またはフレックス・ケーブル、および/または平型フレックス・ケーブルである。
【0019】
一実施形態において、少なくとも1つの付属デバイスはフィンガ・クリップを備える第1の付属デバイスである。この特性により、ユーザは単純に指をフィンガ・クリップに挿入することによって超音波ハンド・プローブを自身の指に取り付けることが可能となる。
【0020】
一実施形態において、少なくとも1つの付属デバイスは針を案内(guide)するように構成された遠位開口部を備える第2の付属デバイスである。針を案内するこの開口部は、超音波ハンド・プローブによりスキャンされる区域(zone)に針を配置することを容易にする。
【0021】
一実施形態において、遠位開口部は超音波ハンド・プローブに対して回転可能であり、針の注射の角度を適合させる。これにより、注射の区域を移動させるために、案内された針をプローブに対して移動させることが可能となる。
【0022】
一実施形態において、少なくとも1つの付属デバイスはホッケー・スティック形状を備える第3の付属デバイスである。これはプローブを扱うための他の手法をもたらし、プローブを使用する上で自分好みの手法を選択できる可能性を医師にもたらす。
【0023】
一実施形態において、少なくとも1つの付属デバイスは、超音波ハンド・プローブが2本の指の間で維持され得るように「T」字を形成する形状を備える第4の付属デバイスである。プローブを2本の指の間で維持することはフィンガ・ハンド・プローブを使用する実用的手法である。
【0024】
一実施形態において、少なくとも1つの付属デバイスは、回転軸に沿って少なくとも1つの付属デバイスに対する筐体の向きが可変となることを可能にする回転式付属締結具を備える。この特性は、利用時に医師の指に対してプローブを回転させる可能性をもたらす。その結果、医師はプローブの視野の角度を変えてそれを様々な状況に適合させることができる。
【0025】
一実施形態において、回転式付属締結具は、回転式付属締結具をその初期位置に自動的に戻すことを可能にする戻し要素(return element)を備える。
【0026】
一実施形態において、付属デバイスは、保定翼(retaining wings)の間に指を維持するための上記保定翼を備える。これによって、付属デバイスを医師の指に取り付けることが可能となる。
【0027】
一実施形態において、筐体は卵形(oval)横断面、楕円形状断面を有する。
【0028】
一実施形態において、筐体は湾曲した超音波トランスデューサの周りに成型(mould)されている。
【0029】
一実施形態において、湾曲した指基部は、超音波ハンド・プローブの長手方向平面において2センチメートルから5センチメートルの間に含まれる湾曲半径(radius of curvature)を有する。この湾曲は指先の湾曲に相当し、従ってプローブの人間工学性を高める。
【0030】
一実施形態において、湾曲した指基部は、超音波ハンド・プローブの横断方向平面において1センチメートルから5センチメートルの間に含まれる湾曲半径を有する。これは、プローブの人間工学性を高め、付属デバイスとの一体化を容易にする。
【0031】
一実施形態において、湾曲したトランスデューサは扇形の視野を有し、その視野は20度を超える角度をカバーする(cover)。視野のこの角度は、医師がプローブを使用するときに医師に良好な視界をもたらす。
【0032】
一実施形態において、湾曲したトランスデューサ(30)によって発せられる超音波の周波数は10Mhzから30Mhzの間であり、好ましくは18Mhzから20Mhzの間である。これらの周波数値によって、患者の皮膚の様々な深さをスキャンすることが可能となる。
【0033】
一実施形態において、超音波ハンド・プローブは、超音波プローブによって取得されたデータを無線で、好ましくはwifi接続および/またはBluetooth(登録商標)接続で、伝送できる。これにより、プローブによって取得されたデータを無線で伝送することが可能となる。その結果、それは医師がプローブを使用する際に医師の行動を円滑にする。
【0034】
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の第1の実施形態による、指に設置される超音波ハンド・プローブの側面図である。
【
図2】
図1の超音波ハンド・プローブの横断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、付属デバイスの斜視図である。
【
図4】患者の皮膚の表面に押し付けられる
図1の超音波ハンド・プローブの側面図である。
【
図5】針ガイドを備える、本発明による超音波ハンド・プローブの側面図である。
【
図6】一実施形態による、付属デバイスの斜視図である。
【
図7】医師の指に設置される
図6の付属デバイスを備える超音波ハンド・プローブの斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態による、超音波ハンド・プローブの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1および
図4は、本発明による例示的な超音波ハンド・プローブ10を描写する。
【0037】
超音波プローブ10または超音波ハンド・プローブ10は、筐体20、トランスデューサ30、および少なくとも1つの付属デバイス40を備える。
【0038】
筐体
筐体20は、
図2で見られるように細長形状を備える。細長形状によって、筐体20の他の2つの軸に沿った寸法よりも実質的に大きい1つの軸に沿った寸法を有する形状が理解されよう。例えば、
図2においてy
0軸に沿う筐体20の寸法は、x
0軸に沿う筐体20の幅およびz
0軸に沿う筐体の高さよりも実質的に長い。
【0039】
本発明による超音波ハンド・プローブ10は湾曲した指基部22を備える。湾曲した指基部22は、超音波ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに沿って湾曲されている。湾曲した指基部22は、超音波ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに沿って配向された主湾曲220を備える。湾曲とは、湾曲した指基部22の外面の湾曲を意味する。
【0040】
換言すれば、湾曲した指基部は、指の主軸に沿った人間の上記指の先端の湾曲に近い湾曲を有する。その結果、湾曲した指基部22は医師の指先の形状に合う。この特性により、フィンガ・ハンド・プローブ10の使用が人間工学的になる。湾曲した基部22が指先の形状に合うため、従って標準的な直線状ハンド・プローブと比べて指先においては超音波がより安定する。
【0041】
湾曲した指基部22は、2センチメートルから5センチメートルの間に含まれる湾曲半径を有する。この半径は、フィンガ・ハンド・プローブ10の長手方向軸に沿った湾曲半径である。この半径は、医師の指先の大半において認められ得る半径に相当する。その結果、湾曲した指基部22は指の形状にフィットし、フィンガ・ハンド・プローブがより使用しやすくなる。
【0042】
本発明の一実施形態によれば、湾曲した指基部22の第1の湾曲220の湾曲半径は一定であるかまたは実質的に一定である。換言すれば、湾曲した指基部22の第1の湾曲の湾曲半径はその長手方向軸に沿って同一の湾曲を保つ。
【0043】
本発明の他の実施形態によれば、湾曲した指基部22の第1の湾曲220の湾曲半径は超音波ハンド・プローブの長手方向軸LAに沿って変動してもよい。例えば、筐体20の近位端23における湾曲半径は、上記筐体20の遠位端24における湾曲半径よりも大きい。この特性は、筐体の形状を、その近位端における湾曲がその遠位端における湾曲よりも小さい指先の形状に適合する。
【0044】
さらに、湾曲した指基部22は第2の湾曲222を備える。第2の湾曲222は、第1の湾曲220を備える平面に垂直な平面内に含まれている。換言すれば、第2の湾曲222は第1の湾曲220に垂直である。この第2の湾曲により、下記に提示される付属デバイスと相互作用することがより容易になる。さらに、第2の湾曲222は、有利には切断縁(cutting edge)を呈さない。筐体が無菌手袋に挿入される際に無菌手袋を裂くおそれがないため、これは特によい点である。
【0045】
優先的には、筐体20は卵形横断面を有する。横断面とは、超音波フィンガ・プローブ10の長手方向軸LAに垂直であるかまたは実質的に垂直な平面における筐体20の断面を意味する。卵形断面とは、上記断面の卵形状を意味する。卵形とは、丸く同時に細長い形状を意味する。この断面(section)の丸い部分は断面の側部に配置されており、形状の細長部(elongation)は超音波ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに垂直な軸に沿って配向されている。一実施形態によれば、筐体20は楕円形状横断面を有する。楕円形状断面とは、断面の輪郭が円錐と円錐の基部(base)を横切らない斜面とを交差させることによって得られ得る曲線をなぞることを意味する、楕円の形状を有する断面を意味する。
【0046】
筐体20は、0.5センチメートルから5センチメートルの間に含まれる長さを有する。好ましくは、筐体20の長さは1センチメートルから3センチメートルの間に含まれる。より好ましくは、筐体20は、2センチメートルから2.5センチメートルの間に含まれる長さを有する。これら長さの値は、最も使用しやすい筐体20のサイズをもたらす値である。
【0047】
筐体20は、0.5センチメートルから2センチメートルの間に含まれる幅を有する。好ましくは、筐体20の幅は0.7センチメートルから1.5センチメートルの間に含まれる。より好ましくは、筐体20は、0.8センチメートルから1センチメートルの間に含まれる長さを有する。これら長さの値は、最も使用しやすい筐体20のサイズをもたらす値である。
【0048】
好ましくは、湾曲したトランスデューサ30は筐体20と一体化されている。筐体20との一体化とは、湾曲したトランスデューサ30が完全に筐体20の内部にあるか、または湾曲したトランスデューサが筐体20から突出していないことを意味する。その結果、筐体20およびトランスデューサ30の組立体(assembly)は、組立体に切断縁を伴わない単一の表面を形成する。
【0049】
好ましくは、筐体20は射出成形工程(process)によって製造される。射出成形は筐体20を製造する上で都合がよく安価な手法である。好ましくは、湾曲したトランスデューサ30は筐体20と一体的である。好ましくは、筐体20は湾曲したトランスデューサ30と接着されている。代替的にまたはさらに、筐体20は湾曲したトランスデューサ30とポッティングにより組み立てられる。代替的に、筐体20は湾曲したトランスデューサ30のサイズに3Dプリントされるかまたは機械加工される。
【0050】
湾曲した超音波トランスデューサ
一実施形態において、湾曲した超音波アレイ・トランスデューサ30は、超音波ハンド・プローブ30の長手方向軸LAに沿って超音波を発しかつ受け取るように構成されている。一実施形態において、湾曲した超音波アレイ・トランスデューサ30は、湾曲した直線状アレイ超音波トランスデューサである。超音波トランスデューサ30は超音波を受け取るように構成されている。より正確には、それは全ての種類の超音波を受け取り、特にトランスデューサ30によって発せられた超音波パルスの反射を受け取る。湾曲した超音波トランスデューサ30は、トランスデューサによって受け取られた超音波の画像に変換された信号を生成する。この信号により患者の皮膚下の組織を視覚化することが可能となる。
【0051】
湾曲した超音波トランスデューサ30は、
図1で見られるように、優先的には細長形状を備える。細長形状によって、湾曲した超音波トランスデューサ30の他の2つの軸に沿った寸法よりも実質的に大きい1つの軸に沿った寸法を有する形状が理解されよう。例えば、
図2においてy
0軸に沿う湾曲した超音波トランスデューサ30の寸法は、x
0軸に沿う湾曲した超音波トランスデューサ30の幅およびz
0軸に沿う筐体の高さよりも実質的に長い。
【0052】
湾曲した超音波トランスデューサ30は、超音波ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに沿って湾曲されている。湾曲した超音波トランスデューサ30は、超音波ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに沿って配向された主湾曲320を備える。湾曲とは、湾曲した超音波トランスデューサ30の外面の湾曲を意味する。
【0053】
換言すれば、湾曲した超音波トランスデューサ30は、指の主軸に沿った人間の上記指の先端の湾曲に近い湾曲320を有する。その結果、湾曲した超音波トランスデューサ30は医師の指先の形状に合う。この特性により、フィンガ・ハンド・プローブ10の使用が人間工学的になる。湾曲した基部22は指先の形状に合うため、医師は湾曲した超音波トランスデューサ30を医師自身の指先であるかのように患者の皮膚に押し付けることができる。さらに、医師は、湾曲したトランスデューサ30の向きを変えるために湾曲したトランスデューサ30を患者の皮膚表面で転動させてもよい。
【0054】
湾曲した超音波トランスデューサ30は、2センチメートルから5センチメートルの間に含まれる湾曲半径を有する。この半径は、フィンガ・ハンド・プローブ10の長手方向軸に沿った湾曲半径である。この半径は、医師の指先の大半において認められ得る半径に対応する。
【0055】
本発明の一実施形態によれば、湾曲した超音波トランスデューサ30の主湾曲320の湾曲半径は一定であるかまたは実質的に一定である。換言すれば、湾曲した超音波トランスデューサ30の主湾曲320の湾曲半径はその長手方向軸に沿って同一の湾曲を保つ。
【0056】
本発明の他の実施形態によれば、湾曲した超音波トランスデューサ30の主湾曲320の湾曲半径は超音波ハンド・プローブの長手方向軸LAに沿って変動してもよい。例えば、湾曲した超音波トランスデューサ30の近位端33における湾曲半径は、上記湾曲した超音波トランスデューサ30の遠位端34における湾曲半径よりも大きい。この特性により、医師は、上記湾曲した超音波トランスデューサ30の方向を定めるのがより容易になる。
【0057】
本発明の一実施形態によれば、湾曲した超音波トランスデューサ30は、超音波ハンド・プローブ10の筐体20と一体化されている。
【0058】
筐体20との一体化とは、湾曲した超音波トランスデューサの外面が筐体20の外面内に含まれていることを意味する。換言すれば、湾曲した超音波トランスデューサは筐体20から突出していない。
【0059】
好ましくは、湾曲したトランスデューサ30は接触面32を備える。湾曲したトランスデューサ30の接触面32は、患者の皮膚表面と接触して配置されるように構成されている。好ましくは、湾曲したトランスデューサの接触面32および筐体20の外側面は連続面を形成する。
【0060】
好ましくは、筐体20は、接触面32以外の湾曲したトランスデューサ30の全ての外面を包含する。
【0061】
好ましくは、湾曲した超音波トランスデューサ30は10mmから30mmの間に含まれる長さを有する。
【0062】
湾曲したトランスデューサ30は、超音波ハンド・プローブ10の視野を画定する。超音波ハンド・プローブの視野とは、トランスデューサ30が超音波を送りトランスデューサ30が超音波を受け取る区域を意味する。一実施形態によれば、超音波ハンド・プローブ30の視野は接触面32に垂直な平面に含まれる。好ましくは、超音波ハンド・プローブ10の視野は超音波ハンド・プローブ10の長手方向軸LAを含む平面に含まれる。好ましくは、湾曲した超音波トランスデューサ30は扇形の視野を有する。好ましくは、扇形の視野の両辺(two sides)を形成する線の間の角度は0.1度から0.5度の間に含まれる。より好ましくは、扇形の視野の両辺を形成する線の間の角度は0.2度から0.4度の間に含まれる。
【0063】
湾曲した超音波トランスデューサ30は、超音波の領域内で音波を発しかつ受け取る。好ましくは、発せられかつ受け取られる音波の波長は10MHzから30MHzの間に含まれる。この範囲の波長は様々な深さの体組織を視覚化するように適合されている。より好ましくは、発せられかつ受け取られる音波の波長は18MHzから20MHzの間に含まれる。この範囲の波長は、人間の皮膚の表層を視覚化するように特に適合されており、上記組織の注射処置中に医師を補助するために非常に都合がよい。特に、それによって、これらの組織内の血管を視覚化し注射時に血管を回避することが可能となる。
【0064】
湾曲した超音波トランスデューサ30は少なくとも1つの電気的接続と連結(link)されている。電気的接続とは、ワイヤ、ケーブル、同軸ケーブル、フレックス・ケーブル、または平型フレックス・ケーブルを意味する。
【0065】
湾曲した超音波トランスデューサ30は少なくとも1つのワイヤ25と連結されている。ワイヤ25はトランスデューサに電気エネルギーを与えることによってトランスデューサに電力供給する。ワイヤは超音波湾曲トランスデューサ30によって生成される信号を取得するためにも使用される。従って、超音波の受信に応答するトランスデューサ30の信号は、ワイヤによって外部の視覚化デバイスに送られてもよい。
【0066】
付属デバイス
超音波ハンド・プローブ10は少なくとも1つの付属デバイス40を備える。付属デバイス40は少なくとも1つの第1の取付物41を備える。第1の取付物41は、付属デバイス40を超音波ハンド・プローブ10の筐体20に取り付けるように構成されている。
【0067】
一実施形態によれば、第1の取付物41は筐体上で留められ得る形状を備える。好ましくは、第1の取付物41は筐体20の形状に相補的な形状を備える。一実施形態によれば、第1の取付物41は筐体20が挿入され得るレールを形成する。このレールは、筐体20を第1の取付物に容易に固定するために良好な形状である。一実施形態によれば、第1の取付物41はクリップを備える。このクリップは、超音波ハンド・プローブの筐体20を付属デバイス40に締結するように構成されている。クリップ41は少なくとも1つの可撓部を備える。可撓部は負荷を受けるとき変形が可能である。筐体20を第1の取付物41に挿入する際、筐体20がその締結位置にあるとき可撓部は変形され縮む(retract)。筐体20を第1の取付物41から取り外すために、可撓部は筐体20が外れるまで再度変形される。一実施形態によれば、可撓部は2つの可撓部を備える。2つの可撓部はクリップを形成する。2つの可撓部は付属デバイスに固定された筐体20を維持するクランプとして働く。
【0068】
図3は一実施形態による付属デバイスを示す。第1の取付物41は筐体20が挿入され得るレールの形状である。付属デバイス40はフィンガ・クリップ42を備える。フィンガ・クリップ42は挿入すべき指に適合されたサイズを有する。超音波ハンド・プローブ10の使用中に、筐体20は第1の取付物41に挿入される。その結果、筐体20および湾曲したトランスデューサ30は付属デバイス40に固定される。その後、医師は自身の指、好ましくは人差し指をフィンガ・クリップ42に挿入する。その結果、超音波ハンド・プローブ10が医師の指に取り付けられる。この手法により、医師は両手が自由になる。この特性により注射処置が容易になる。
【0069】
付属デバイス40は保定翼420を備える。好ましくは、付属デバイス40は2つの保定翼420を備える。2つの保定翼420は付属デバイスの側部に配置される。その結果、保定翼420は医師の指のためのクランプとして働く。その結果、付属デバイス40および超音波ハンド・プローブは医師の指に良好に維持される。代替的に、付属デバイス40は指孔を備える。指孔はその内部に指を導入するために適合された半径を有する。その結果、指が指孔に挿入されるとき、付属デバイスは医師の上記指に固定される。
【0070】
図4は、フィンガ・ハンド・プローブ10および医師の指に設置された
図3の付属デバイス40を表す。この図は患者の皮膚の表面50も表す。湾曲したトランスデューサ30は、皮膚と皮下組織をスキャンするために患者の上記皮膚50の表面と接触する。医師は、上記皮膚をスキャンするために、フィンガ・ハンド・プローブ10に患者の皮膚の方向へ力を加える。その結果、ハンド・プローブ10は医師の指に相反力(reciprocal force)F
1を加える。
図4に示されるように、相反力F
1は指の主軸に対して傾斜している。それは、指の主軸と整列して(in alignment with)大量の力が伝達されることを意味する。先行技術のデバイスにおいて、相反力F
1は指の主軸に対して垂直となる傾向にあり、これは指およびその関節に多くの負荷および疲労を伴う。その結果、本発明によるフィンガ・ハンド・プローブ10では医師に生じる疲労が公知のデバイスより小さくなり、プローブ10へ力を加えることを容易にする。
【0071】
一実施形態によれば、付属デバイス40は回転式付属締結具を備える。回転式付属締結具は、第1の取付物41とフィンガ・クリップおよび/または保定翼420との間に配置されている。回転式付属締結具は、第1の取付物41と付属デバイス40の残部との間での回転を可能にする。第1の取付物41とフィンガ・クリップおよび/または保定翼420との間でのこの回転は、
図3で矢印によって示されており、回転軸はこの図で鉛直点線によって示されている。その結果、筐体20および湾曲した超音波トランスデューサ30は、付属デバイス40が医師の指に固定されているとき、医師の指に対して回転できる。その結果、医師の指を動かさずにトランスデューサの向きを調整することが可能になる。この特性は、超音波ハンド・プローブ10の人間工学性を高める。
【0072】
さらに、回転式付属締結具は戻し要素を備える。戻し要素は、第1の取付物41が静止位置にないときに、第1の取付物41に戻しトルクを付加する。その結果、回転式付属締結具がその静止位置にないときに、戻し要素はそれを回転させその初期位置へ戻す。この特性により、湾曲した超音波トランスデューサ30が患者の皮膚と接触しているときに、医師は湾曲したトランスデューサ30を回転させずに自身の指を回転させることが可能になり、湾曲した超音波トランスデューサは患者の皮膚と接触しなくなったとき所定位置に戻る。
【0073】
回転式付属締結具は、以下に説明される付属デバイス40の実施形態とも互換性がある。
【0074】
本発明による付属デバイス40の第2の実施形態を以下に示す。
【0075】
付属デバイス40はホッケー・スティックの通常の形状を有する。付属デバイス40はシャフト43を備える。付属デバイス40の第1の取付物はシャフト43の端部に配置されている。好ましくは、ハンド・プローブ10の主軸はシャフト43の主軸に対して角度をなしている。その結果、筐体20およびトランスデューサ30はシャフトの端部に締結され得る。付属デバイス40のホッケー・スティック形状により、医師は作業中に超音波ハンド・プローブ10を2本の指の間で保持することが可能となる。好ましくは、医師は自身の人差し指と親指との間でシャフト43を保持する。ホッケー・スティック形状は、医師が患者の皮膚に力を加えることが可能になるため、注射処置に都合のよい形状である。
【0076】
付属デバイス40の第3の実施形態を以下に示す。付属デバイス40は「T」字を形成するシェーパ(shaper)を備える。好ましくは、「T」字形状の「T」字は第1の取付物41の頂部に配置されている。「T」字は指の高さに近い高さを有する。使用時、医師は自身の指2本を「T」字の鉛直棒周りに置く。その結果、指は「T」字の頂部の横棒と第1の取付物41との間で維持される。その結果、超音波ハンド・プローブ10は医師の指に固定され、医師は超音波ハンド・プローブ10を自由に操作することが可能になる。
【0077】
図6および
図7は、第4の実施形態による付属デバイスを表す。付属デバイス40は指孔44を備える。指孔44は挿入すべき人間の指に適合されたサイズを有する。好ましくは、指孔44は人差し指の通過に適合されたサイズを有する。付属デバイス40はシャフト43を備える。シャフト43は指孔44の頂部に配置されている。シャフト43は有利にはユーザが付属デバイス40を操作することを可能にする。シャフト43は、超音波ハンド・プローブ10に加えられた力をユーザの手の甲に伝達することを可能にするという利点を有する。シャフト43は任意選択であり、シャフト43のない付属デバイス40がある可能性もある。付属デバイス40は取付シャフト45を備える。取付シャフト45は第1の取付物41を備える。有利には、第1の取付物41は溝(gutter)である。溝は、筐体20を受容して付属デバイス40に維持するように適合されたサイズを有する。使用時、筐体20は溝内に挿入され付属デバイス40に固定される。付属デバイス40が医師の指に挿入されるとき、筐体20および湾曲した超音波トランスデューサ30は医師の指先に対して配置される。この位置において、湾曲したトランスデューサ30を患者の皮膚に正しく当てるために医師が自身の指で筐体20に力F
1を加えるとき、医師の手に加えられる力はその後、医師の指、指を連結する関節、ならびに医師の手および医師の手の甲の間で広がる。この結果、医師がプローブを操作する際の医師の疲労はより小さくなる。
【0078】
一実施形態によれば、付属デバイス40は針ガイドを備える。針ガイド47を備える付属デバイス40を備えるフィンガ・ハンド・プローブ10は、
図5に表されている。この図は針ガイド47に挿入された針49も表している。上述の全ての実施形態の付属デバイス40は針ガイドを備えることができる。一実施形態において、針ガイドの軸を異なる向きにしてもよい。針ガイドの向きは、超音波プローブ30の主軸または筐体20の主軸に対して調節可能であってもよい。針ガイドの向きは、医師の指の主軸と感覚的に平行であってもよい。
【0079】
針ガイド47は好ましくは付属デバイス40の遠位端に配置されている。針ガイド47は少なくとも1つの針孔48または少なくとも1つの針溝を備える。針孔48または溝は、針49の通過に適合された直径およびサイズを有する。好ましくは、直径およびサイズは針49のサイズに調節される。針ガイド47は、針が針孔48または溝の内部に挿入される際に針を導く直線路を形成している。優先的には、針ガイド47は付属デバイス40から突出する要素を備える。針孔48または溝は針ガイド47の突出部を通過する。針孔48または溝の端部は、湾曲した超音波トランスデューサ30が患者の皮膚の表面に接触するとき、患者の皮膚表面に接触するかまたはその近傍に近づく。その結果、針ガイド47は注射処置中に針49を導くように適合されている。この特性により注射処置が容易になる。さらに、付属デバイス40は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の針ガイドまたは針溝を備える。この特性により、針が患者の皮膚を穿通する部位を変えることが可能となる。様々な針ガイドまたは針溝が異なる空間的配向を有していてもよい。この特性により、注射処置中に、針を患者の皮膚に対して異なる角度で案内することが可能となる。
【0080】
一実施形態によれば、針ガイド47は付属デバイス40の主部に対して回転可能である。この特性により、医師は超音波ハンド・プローブ10に対して注射点を調節することが可能となる。この特性により、患者の皮膚に針を穿通する角度を調節することも可能となる。
【0081】
一実施形態によれば、筐体20は少なくとも1つの針ガイド47を備える。針ガイドは好ましくは筐体40の遠位端に配置されている。針ガイド47は少なくとも1つの針孔または少なくとも1つの針溝を備える。針孔48または溝は、針49の通過に適合された直径およびサイズを有する。好ましくは、直径およびサイズは針のサイズに調節される。針ガイド47は、針が針孔または溝内部に挿入される際に針を導く直線路を形成している。優先的には、針ガイド47は筐体20から突出する要素を備える。針孔48または溝は針ガイド47の突出部を通過する。針孔48または指の端部は、湾曲した超音波トランスデューサ30が患者の皮膚の表面に接触するとき、患者の皮膚表面に接触するかまたはその近傍に近づく。その結果、針ガイド47は注射処置中に針を導くように適合されている。この特性により注射処置が容易になる。さらに、筐体20は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の針孔48または針溝を備える。この特性により、針が患者の皮膚を穿通する部位を変えることが可能となる。様々な針ガイドまたは針溝が異なる空間的配向を有していてもよい。この特性により、注射処置中に、針を患者の皮膚に対して異なる角度で案内することが可能となる。
【0082】
一実施形態によれば、筐体20の針ガイドは筐体20の主部に対して回転可能である。この特性により、医師は超音波ハンド・プローブ10に対して注射点を調節することが可能となる。
【0083】
視覚化デバイス
一実施形態によれば、超音波ハンド・プローブ10は視覚化デバイスと連結されている。視覚化デバイスは、患者の皮下組織を表す画像をスクリーンに表示するように構成されている。画像は、超音波湾曲トランスデューサ30によって取得される超音波信号から得られる。視覚化デバイスに表示される画像によって、医師は注射処置中に補助を受け注射処置中に血管を回避することが可能となる。これにより患者にとって処置がより安全なものとなる。
【0084】
一実施形態において、筐体20は、湾曲したトランスデューサ30に電気エネルギーを供給するための電線を備える。代替的にまたはさらに、筐体20は、超音波湾曲トランスデューサ30に電気エネルギーを供給するバッテリを備える。
【0085】
一実施形態において、筐体20は、超音波湾曲トランスデューサ30によって取得される信号を送るように構成された少なくとも1つの電線を備える。超音波湾曲トランスデューサ30の信号は、超音波ハンド・プローブ10によってスキャンされた組織の画像である。代替的にまたはさらに、超音波ハンド・プローブ10は、超音波湾曲トランスデューサ30により生成される信号を無線で伝送するように構成されている。超音波ハンド・プローブ10の無線構成によって、ワイヤが存在しないために、医師がプローブ10を操作するとき医師の動作を自由にすることが可能となる。一実施形態によれば、信号は無線周波数通信を介して転送される。一実施形態によれば、信号はWi-Fi接続またはBluetooth(登録商標)接続を介して転送される。
【0086】
紐を有するデバイス
一実施形態によれば、超音波プローブ10は第1の部分201と第2の部分202とを備える。第1の部分201は、超音波ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに沿って、長手方向にまたは感覚的に(sensibly)長手方向に延在する。第2の部分は、ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに沿って、長手方向にまたは感覚的に長手方向に延在する。
【0087】
一実施形態によれば、超音波ハンド・プローブ10は可撓性遠位部分203を備える。可撓性遠位部分は有利には第1の部分201と第2の部分202とを連結している。可撓性部分203という語は、捻じれるかまたは捻じられることができる材料で作製された部分を意味する。捻じれるかまたは捻じられることができるということは、曲がるかまたは曲げられてからその初期位置に戻ることができる可撓性部分の能力を意味する。換言すれば、可撓性部分は、第2の部分に対する第1の部分の向きが調節され得るように変形可能である。結果として、第1の部分201と第2の部分202との間の角度が調節され得る。結果として、第1の部分201の先端204と第2の部分202との間の距離が、可撓性部分203を捻じることによって減少され得る。ハンド・プローブ10の使用中、ユーザは自身の指を第1の部分201と第2の部分202との間に挿入する。この位置において、ユーザの指先は湾曲した指基部22と直接接触する。可撓性部分203を捻じることによって、ユーザは第1の部分201と第2の部分202との間の距離を縮めることができる。結果として、第1および第2の部分201、202はユーザの指を囲み、上記指にハンド・プローブ10を維持する。さらに、この特性により、プローブはユーザの指のサイズに調節可能である。
【0088】
プローブ10のこの構造によって、プローブをユーザの指周りに固定させる。ユーザが患者の皮膚表面に力を加えるためにプローブに力を加えるとき、2つの部分の存在およびプローブの配置によって、プローブがユーザの指先の所定位置に留まることが可能となる。通常、プローブはユーザのグローブの下に一般的には配置され、その結果、プローブが指先で摺動する際は所定の位置に戻すことが難しいため、このことは特に有益である。本発明によるプローブは指先で摺動せず、使用がより容易である。
【0089】
一実施形態によれば、湾曲した指基部22は、第2の部分202の遠位部2021に部分的に沿って延在する。有利には、第2の部分202の遠位部2021はプローブの長手方向軸に対して内側に湾曲した形状を有する。この特性により、超音波プローブがユーザに着用されるとき、湾曲した指基部22が、その表面の法線ベクトルがユーザの指先の表面に対して法線となるように配向されることが可能となる。一実施形態によれば、湾曲した指基部22は部分的に可撓性部分203に延在する。
【0090】
一実施形態によれば、ハンド・プローブ10は紐41を備える。紐41は、第1の部分201および第2の部分202を共に保持するように構成されている。換言すれば、紐41は、ユーザの指周りで密着する位置に第1の部分201および第2の部分202を維持するように構成されている。
【0091】
紐41に加えてまたは代替的に、プローブ10は、第1の部分201および第2の部分202を取り付けるように構成された固定手段を少なくとも備える。換言すれば、固定手段は第1の部分201および第2の部分202を共に保持する。一実施形態によれば、固定手段はホルダである。固定手段は、第1の部分および第2の部分を共に取り付けるように構成されたフックを含んでもよい。固定手段は、第1の部分を第2の部分へより近づける圧力を加える弾性材(elastic)を少なくとも含んでもよい。これら全ての種類の手段により、プローブがユーザの指に取り付けられることが可能となる。
【0092】
さらにまたは代替的に、固定手段は、第2の部分で第1の部分を取り付けるように構成されたフックおよびループ締結具を少なくとも備える。好ましくは、第1の部分はフックおよびループ締結具のループまたはフックを備える繊維バンドを備え、第2の部分はループまたはフックを備える。
【0093】
さらにまたは代替的に、固定手段は、第1または第2の部分に、少なくとも、磁石と、第1および/または第2の部分に強磁性材料片とを備える。この実施形態によれば、磁石によって、ユーザがユーザの指にプローブを維持するために第1の部分および第2の部分を共に取り付けることが可能となる。さらにまたは代替的に、第1の部分および第2の部分はそれぞれ少なくとも磁石を備える。
【0094】
一実施形態によれば、第1の部分201は第1の要素401を備える。第1の要素は第1の開口部4011を備える。第1の開口部4011は挿入すべき紐41に適合されたサイズを有する。一実施形態において、開口部4011のサイズは紐の直径に調節されている。結果として、紐は、第1の開口部内に挿入されているとき第1の開口部に対する所定の位置に維持され、従って十分な力が紐に加えられるとき第1の開口部内で移動可能である。一実施形態において、第1の開口部4011は完全に第1の要素401内に形成されている。換言すれば、第1の開口部4011は孔の形状を有している。一実施形態において、第1の開口部4011は第1の要素401と第1の部分201との間の空間により形成されている。
【0095】
一実施形態によれば、第2の部分402は第2の要素402を備える。第2の要素402は第2の開口部4022を備える。第2の開口部4022は挿入すべき紐41に適合されたサイズを有する。一実施形態において、開口部4022のサイズは紐の直径に調節されている。結果として、紐は、第2の開口部内に挿入されているとき第2の開口部に対する所定の位置に維持され、従って十分な力が紐に加えられるとき第2の開口部内で移動可能である。一実施形態において、第2の開口部4022は完全に第2の要素402内に形成されている。換言すれば、第2の開口部4022は孔の形状を有している。一実施形態において、第2の開口部4022は第2の要素402と第2の部分202との間の空間により形成されている。
【0096】
一実施形態によれば、第1の部分201は第3の開口部2013を備える。第3の開口部2013は第1の部分201内に孔を形成している。第3の開口部2013は挿入すべき紐41に適合されたサイズを有する。一実施形態において、開口部2013のサイズは紐の直径に合わせて調節されている。結果として、紐は、第1の開口部内に挿入されているとき第1の開口部に対する所定の位置に維持され、従って十分な力が紐に加えられるとき第1の開口部内で移動可能である。一実施形態において、第2の開口部4022は完全に第2の要素402内に形成されている。一実施形態によれば、開口部は、ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに感覚的に垂直または垂直な主軸を有する。一実施形態によれば、第3の開口部2013はそれぞれ主軸を有する2つの孔を備える。2つの孔の主軸の周りの区画は交差している。さらに、2つの孔のうちの一方は他方の直径よりも大きい直径を有する。2つの孔のうち直径がより短い孔は、直径が紐41の直径よりも感覚的に小さくなるように調節されている。これにより、紐41は、より大きい孔に挿入されているとき第3の開口部2013内で調節されることができ、より直径が短い孔に挿入されているとき第1の部分201に対する所定位置でブロックされることができる。有利には、第3の開口部2013は2つの孔の間に狭い区画を備える。狭い区画によって、紐41は、より直径が短い孔に挿入されているとき所定位置でブロックされることが可能となる。
【0097】
一実施形態によれば、第2の要素402は第4の開口部4024を備える。第2の開口部4022は挿入すべき紐41に適合されたサイズを有する。一実施形態において、第4の開口部4024のサイズは紐の直径に合わせて調節されている。結果として、紐は、第4の開口部内に挿入されているとき第4の開口部に対する所定の位置に維持され、従って十分な力が紐に加えられるとき第4の開口部内で移動可能である。一実施形態において、第4の開口部4024は完全に第2の要素402内に形成されている。換言すれば、第4の開口部4024は孔の形状を有している。一実施形態において、第4の開口部4024は第2の要素402と第2の部分202との間の空間により形成されている。
【0098】
一実施形態によれば、第1の要素401は第5の開口部4015を備える。第5の開口部4015は挿入すべき紐41に適合されたサイズを有する。一実施形態において、開口部4015のサイズは紐の直径に合わせて調節されている。結果として、紐は、第5の開口部内に挿入されているとき第5の開口部に対する所定の位置に維持され、従って十分な力が紐に加えられるとき第5の開口部内で移動可能である。一実施形態において、第5の開口部4015は完全に第1の要素401内に形成されている。換言すれば、第5の開口部4015は孔の形状を有している。一実施形態において、第5の開口部4015は第1の要素401と第1の部分201との間の空間により形成されている。
【0099】
一実施形態によれば、紐41は第1のブロック要素46aを備える。第1のブロック要素46aは紐41の先端に固定されている。第1のブロック要素46aは第1の開口部4011に接触する際に紐41の運動をブロックする。換言すれば、それは第1の開口部のサイズより大きいサイズを有するため第1の開口部を通過できない。この特性により、紐41の先端が第1の開口部4011を通過することを回避し、その結果、紐41は開口部内の所定の位置に留まる。
【0100】
一実施形態によれば、紐41は第2のブロック要素46bを備える。第2のブロック要素46bは紐41の他方の先端に固定されている。第2のブロック要素46bは第5の開口部4015に接触する際に紐41の運動をブロックする。換言すれば、それは第5の開口部4015のサイズより大きいサイズを有するため第5の開口部4015を通過できない。この特性により、紐41の他方の先端が第5の開口部4015を通過することを回避し、その結果、紐41は開口部内の所定の位置に留まる。
【0101】
一実施形態によれば、第1の開口部4011および第5の開口部4015は、ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに対して第1の部分201の両反対側(two opposite sides)に配置されている。この特性により、その両側において行われるユーザの指へのプローブの締付けが強まる。これにより、指の固定が安定する。
【0102】
一実施形態によれば、第2の開口部4022および第4の開口部4024は、ハンド・プローブ10の長手方向軸LAに対して第2の部分20の両反対側に配置されている。この特性により、その両側において行われるユーザの指へのプローブの締付けが強まる。これにより、指の固定が安定する。
【0103】
一実施形態によれば、第1の要素401は第1の部分201にクリップされている。有利には、第2の要素402は第2の部分202にクリップされている。一実施形態によれば、第1の要素401は第1の部分201と一体的であるかまたは第1の部分201に組み込まれている。一実施形態によれば、第2の要素402は第2の部分402と一体的であるかまたは第2の部分402に組み込まれている。
【0104】
一実施形態によれば、湾曲した指基部22は第2の湾曲を備える。第2の湾曲は、ハンド・プローブ10の主軸LAに垂直または僅かに垂直な平面に配向されている。換言すれば、2つの湾曲によって、指先の形状を有するボウルを形成することが可能となる。この特性により、使い心地が非常によく、ユーザの指先に合わせて調節されたプローブを得ることが可能となる。
【0105】
注射処置
本発明は、患者の皮膚下に物質および/または医療デバイスを注射するための方法にも関する。注射される物質は治療流体のような流体であってもよい。また、この物質は、注入剤(filler)が流体(fluid)もしくはゲルの形態または他の任意の形態であるかに関わらず、任意の可能な注入剤であってもよい。本方法は、皮膚下への任意の医療デバイスの注入、例えば糸の配置、にも関する。
【0106】
優先的には、物質および/または医療デバイスを注射するための方法は、本発明による超音波ハンド・プローブで実現される。
【0107】
患者の皮膚下に物質および/または医療デバイスを注射するための方法は、
- 付属デバイス40の第1の取付物41を超音波ハンド・プローブ10の筐体20に締結するステップと、
- 付属デバイスを指に締結するために指を付属デバイス40に挿入するステップであり、筐体20の指基部22が指先と接触して配置されるステップと、
- 筐体20に備えられる湾曲した超音波トランスデューサ30を患者の皮膚と接触して配置するステップであり、湾曲した超音波トランスデューサ30が超音波信号を取得し上記超音波信号を外部視覚化デバイスに送るように構成されており、湾曲した超音波トランスデューサ30が患者の皮膚の皮下組織をスキャンするステップと、
- 患者の皮下組織の画像を外部視覚化デバイスで視覚化するステップであり、上記画像が上記外部視覚化デバイスによって超音波信号から抽出されるステップと、
- 超音波湾曲トランスデューサ30によってスキャンされた皮膚領域において、患者の皮膚に注射器の針を挿入するステップと、
- 注射器で患者の皮膚下に治療液体を注射するステップと、を含む。
【0108】
超音波ハンド・プローブ10について前述された全ての特性は、本発明による方法にも関する。
【0109】
一実施形態によれば、超音波プローブは麻酔学的処置中に医師を補助するために方向づけられる。例えば、超音波プローブは、医師が麻酔用薬品の注射部位を視覚化するのを援助することができる。
【0110】
一実施形態によれば、超音波プローブは脈管学的処置中に医師を補助するために方向づけられる。例えば、超音波プローブは、医師が患者の体のあらゆる部分の血管経路を視覚化するのを援助することができる。
【0111】
一実施形態によれば、超音波プローブは緊急医学処置中に医師を補助することができる。これにより、超音波プローブは、この種の処置中に医師が患者の体の隠れた部分を視覚化するのを援助することができる。
【0112】
一実施形態によれば、超音波プローブは医師が血行動態を視覚化するのを援助する。
【0113】
一実施形態によれば、超音波プローブは、泌尿器学的処置中に医師が女性および男性の尿路を視覚化するのを援助する。
【0114】
一実施形態によれば、超音波プローブは、患者の陰茎および陰嚢の医学的処置または介入中に医師を補助することができる。
【0115】
一実施形態によれば、超音波プローブはリウマチ学的処置中に医師を補助する。一実施形態によれば、超音波プローブは、医師が筋骨格障害を治療するのを援助するために医師が関節を視覚化するのを援助することができる。
【0116】
一実施形態によれば、超音波プローブはスポーツ医学的および整形外科的処置中に医師を補助する。その利点は、医師が処置を行うことを援助するための患者の体の部分の精密画像を得ることにある。
【0117】
一実施形態によれば、超音波プローブは、患者の体の超音波画像を医師に提供することによって内分泌学的処置中に医師を補助する。
【0118】
一実施形態によれば、超音波プローブは、患者の体の超音波画像、特に患者の腔の画像、を医師に提供することによって婦人科学的処置中に医師を補助する。
【0119】
一実施形態によれば、超音波プローブは獣医学で使用される。超音波プローブは、これら処置中の医師を援助するために医師が動物の体の画像を得るのを援助する。
【0120】
一実施形態によれば、超音波プローブは、患者の体の超音波画像を医師に提供することによって神経外科学的処置中に医師を補助する。
【0121】
一実施形態によれば、超音波プローブは眼科学的処置および/または治療中に医師を補助する。
【符号の説明】
【0122】
10 超音波ハンド・プローブ
20 超音波ハンド・プローブの筐体
201 第1の部分
2013 第3の開口部
202 第2の部分
2021 第2の部分の遠位部
203 可撓性遠位部分
22 湾曲した指基部
220 指基部の第1の湾曲
222 湾曲した指基部の第2の湾曲
23 筐体の近位端
24 筐体の遠位端
25 電線
LA 超音波ハンド・プローブの長手方向軸
30 湾曲した超音波トランスデューサ
320 湾曲した超音波トランスデューサの主湾曲
32 湾曲した超音波トランスデューサの接触面
33 湾曲したトランスデューサの近位端
34 湾曲したトランスデューサの遠位端
40 付属デバイス
401 付属デバイスの第1の要素
4011 第1の開口部
4015 第5の開口部
402 付属デバイスの第2の要素
4022 第2の開口部
4024 第4の開口部
41 付属デバイスの第1の取付物
42 フィンガ・クリップ
420 保定翼
43 付属デバイスのシャフト
44 付属デバイスの指孔
45 取付シャフト
46a 第1のブロック要素
46b 第2のブロック要素
47 針ガイド
48 針孔
49 針
【国際調査報告】