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特表2024-531438キナーゼモジュレーター、キナーゼモジュレーターを含む組成物、及びそれを使用する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】キナーゼモジュレーター、キナーゼモジュレーターを含む組成物、及びそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/04 20060101AFI20240822BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240822BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20240822BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20240822BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20240822BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20240822BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20240822BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20240822BHJP
   A61K 31/706 20060101ALI20240822BHJP
   C07H 15/26 20060101ALI20240822BHJP
   C07D 309/10 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
C07D471/04 104Z
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P35/02
A61P37/02
A61K31/496
A61K31/4545
A61K31/5377
C07D519/00 311
A61K31/519
A61K31/706
C07H15/26 CSP
C07D309/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024510697
(86)(22)【出願日】2022-08-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 CN2022113921
(87)【国際公開番号】W WO2023025092
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/114322
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523329356
【氏名又は名称】バイオフロント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ティエンウェイ・マ
(72)【発明者】
【氏名】リチャオ・ファン
(72)【発明者】
【氏名】フェン・シ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ・シュエ
(72)【発明者】
【氏名】ミャオ・リウ
(72)【発明者】
【氏名】ジェン・ファン
【テーマコード(参考)】
4C057
4C086
【Fターム(参考)】
4C057AA18
4C057BB02
4C057CC01
4C057DD01
4C057JJ55
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086CB05
4C086CB09
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC02
4C086ZC41
(57)【要約】
本開示は、式I'の化合物、式I'の化合物を含む組成物、並びにある特定のキナーゼ、例えば、造血性前駆体キナーゼ1 (HPK1)及び/又はFms関連の受容体チロシンキナーゼ(FLT)、例えば、FLT3の阻害によって媒介される疾患、障害、又は状態を処置する際にそれを使用する方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各RX及びRyは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
(vii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(viii) 環Aは、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているシクロアルキル、及び任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルから選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
【請求項2】
式(I'):
【化2】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwNC(O)Rx、C(O)RwNC(O)RxNHRy、C(O)RwNRxRy、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) 各R'及びR"は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、炭素環式基、複素環式基から独立して選択され;
(vi) Xは、N及びCRxから選択され;
(vii) 各RX及びRyは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、ヘテロアリール基、並びにグリコシド基から独立して選択され;
(viii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(ix) 環Aは、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているシクロアルキル、及び任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルから選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
カルボキシレート基;
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
【化3】
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキルカルボキシレート基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基又はハロゲン基で任意選択で置換されている3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
【請求項3】
式(IIA):
【化4】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各Z1、Z2、Z3及びZ4は、CRz又はNから独立して選択され;
(vii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(viii) 各RX、Ry及びRzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
【請求項4】
式(IIIA):
【化5】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(x) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(xi) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(xii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(xiii) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(xiv) Xは、N及びCRxから選択され;
(xv) 各Z1及びZ2は、CRz又はNから独立して選択され;
(xvi) Z3は、O、S、及びNRzから選択され;
(xvii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(xviii) 各RX、Ry及びRzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
【請求項5】
式(IIIB):
【化6】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(x) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(xi) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(xii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(xiii) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(xiv) Xは、N及びCRxから選択され;
(xv) 各Z1及びZ3は、CRz又はNから独立して選択され;
(xvi) Z2は、O、S、及びNRzから選択され;
(xvii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(xviii) 各RX、Ry及びRzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
【請求項6】
【表1A】
【表1B】
【表1C】
【表1D】
から選択される化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、若しくは薬学的に許容される塩、又は請求項7に記載の医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、造血性前駆体キナーゼ1 (HPK1)及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3 (FLT3)の阻害によって媒介される疾患、障害又は状態を処置又は軽減するための方法。
【請求項9】
請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、若しくは薬学的に許容される塩、又は請求項7に記載の医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与する工程を含む、疾患、障害又は状態におけるHPK1及び/又はFLT3活性を減少させるための方法。
【請求項10】
疾患、障害、又は状態が、HPK1及び/又はFLT3関連疾患から選択され、HPK1及び/又はFLT3関連疾患が、がん、調節不全免疫応答、又は異常なHPK1及び/若しくはFLT3発現、活性、及び/若しくはシグナリングに関与する疾患を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
がんが、脳がん、乳がん、呼吸器及び/又は肺がん、生殖器がん、骨がん、消化管がん、尿路がん、眼がん、肝臓がん、腎臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、肛門がん、神経系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、リンパ腫、肉腫、並びに白血病から選択される、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、ある特定の疾患の処置に有用である新規な化合物に関する。詳細には、この開示は、ある特定のキナーゼ、例えば、免疫応答を増強するHPK1等の造血性前駆体キナーゼ(HPK)、及び/又はFLT3等のFms関連の受容体チロシンキナーゼ(FLT)の活性を阻害するとともにある特定のキナーゼ-依存性障害、例えばHPK1依存性及び/又はFLT3依存性障害を処置する化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
MAP4K1としても知られている造血性前駆体キナーゼ1 (HPK1)は、セリン/スレオニンキナーゼであり、T細胞、B細胞、及び樹状細胞(DC)等の造血細胞において優勢に発現される。構造的に、HPK1は、N末端キナーゼドメイン、プロリンリッチドメイン、及びC末端シトロン相同ドメインを含む。伝統的に、HPK1活性は、キナーゼドメインによってモジュレートされ得る。HPK1は、Grb2、Nck、Crk、SLP-76、及びアクチン結合アダプターHIP-55を含めて、多くのアダプタータンパク質に結合する。プロリンリッチドメインは、SH3ドメインを含有するタンパク質に結合することができる。HPK1は、IKK-α/βと相互作用することで、ADAP及びSLP76の複合体形成を防止することができる。HPK1キナーゼ活性は、例えば、TCR、BCR、EP2/4、及びCD95を含めて、様々な受容体刺激によって誘発され得る(Sawasdikosol & Burakoff、2020)。TCRエンゲージメント後、HPK1は、チロシン379にてZAP70によってリン酸化され、SLP76のSH2ドメインとの結合を可能にする。HPK1は、引き続いて、SLP76のセリン376及びGadのスレオニン262をリン酸化し(DiBartoloら、2007;Lasserreら、2011)、SLP76及びLAT複合体の14-3-3破壊のための結合部位を作り出す(diBartoloら、2007;Lasserreら、2011)。これは、TCR活性化への負のフィードバックシグナリングとして作用する。HPK1の機能は、HPK1欠損症又はキナーゼデッドのいずれかによる様々な遺伝的証拠によって検証されている。HPK1-/-T細胞は、増加された炎症促進性サイトカイン及び過剰増殖応答とともにより低い活性化閾値を有する(Liuら、2019)。HPK1-/-T細胞は、PGE2媒介抑制に対する耐性も呈する(Alzabinら、2009)。HPK1-/-樹状細胞は、in vivoでの抗腫瘍応答にいたる、in vitroでの優位な抗原提示能力を実証している。加えて、HPK1-/-マウスは、いくつかの腫瘍モデルにおいて野生型マウスよりも良好な抗腫瘍活性を示した(Liuら、2019)。これらは、免疫細胞の機能を増強すること及び腫瘍進行を防止することにおけるHPK1キナーゼ活性の重要性に脚光を当てる。自己免疫疾患に加えて、MAP4K1発現は、AMLにおける新規な耐性機序及び独立予後マーカーであることも報告された(Knightら;2021;Lingら、2021)。したがって、HPK1の標的化は、がん及び他のHPK1関連障害のための新規な処置になる潜在性を有する。
【0003】
ヒトFMS様チロシンキナーゼ3 (FLT3)、又は胎児肝臓キナーゼ2 (FLK-2)、CD135は、受容体チロシンキナーゼクラスIIIのメンバーである。FLT3は、急性骨髄球性白血病(AML)、B-前駆体細胞急性リンパ球性白血病(ALL)、T細胞ALLの画分、及び慢性骨髄性白血病の急性転化期(BC-CML)のおよそ90%において過剰発現される。FLT3は、AMLにおける最も頻繁に突然変異される遺伝子の1つである。FLT3突然変異は、患者のおよそ25%にみられる遺伝子内縦列重複(ITD)、及びおよそ5%にみられるチロシンキナーゼドメイン(TKD)における点突然変異(D835及びI836等)に細分化され得る。D835Y置換は、FLT3-TKD突然変異のおよそ50%を構成する。FLT3-ITD及びFLT3-TKD突然変異の両方は、自己リン酸化を介して恒常的に活性化しており、リガンド非依存性FLT3シグナリング及び細胞増殖にいたる(Front Oncol、2020;10:612880.)。現在の小分子FLT3阻害剤は、単独治療として著しい臨床的利益を提供しなかった。FLT3及び白血病におけるSTAT5経路の下流キナーゼの急速なダウンモジュレーションを誘発する代替のFLT3阻害剤を提供する必要がある。
【0004】
まとめると、HPK1阻害剤、FLT3阻害剤、二重HPK1-FLT3阻害剤、又はHPK1阻害剤及びFLT3阻害剤の固定用量組合せは、ある特定のがん患者のより有効な処置選択肢を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO 2013/075083
【特許文献2】WO 2013/075084
【特許文献3】WO 2013/078320
【特許文献4】WO 2013/120104
【特許文献5】WO 2014/124418
【特許文献6】WO 2014/151142
【特許文献7】WO 2015/023915
【特許文献8】米国特許第4,938,949号
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】S. M. Bergeら、J. Pharmaceutical Sciences、1977、66、1から19頁
【非特許文献2】Lloyd (1999)、The Art, Science and Technology of Pharmaceutical Compounding
【非特許文献3】Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第21版、2005、編集D.B. Troy、Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia
【非特許文献4】Encyclopedia of Pharmaceutical Technology、編集J. Swarbrick
【非特許文献5】J. C. Boylan、1988から1999、Marcel Dekker、New York
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される化合物を提供し、これは、造血性前駆体キナーゼ1 (HPK1)の阻害、及び/又はヒトのFMS様チロシンキナーゼ3 (FLT3)の阻害によって媒介される疾患の処置において用いることができる。例えば、以下の構造式I:
【化1】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩が本明細書において開示されており式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各RX及びRyは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
(vii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(viii) 環Aは、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているシクロアルキル、及び任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルから選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基。
【0008】
本開示の一態様では、式Iの化合物は、下記に示されている化合物1から62、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される。
【0009】
一部の実施形態では、本開示は、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、医薬組成物は、下記に示されている化合物1から62から選択される化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む。これらの組成物は、追加の活性医薬剤を更に含むことができる。
【0010】
本開示の別の態様は、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、対象における造血性前駆体キナーゼ1(HPK1)の阻害及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3の阻害によって媒介される疾患、障害、又は状態を処置する方法を提供する。一部の実施形態では、処置の方法は、下記に示されている化合物1から62から選択される化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物を対象に投与することを含む。
【0011】
本明細書において開示されている一部の実施形態では、処置の方法は、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩と同じ医薬組成物において、或いは別々の組成物においてのいずれかで、それを必要とする対象に追加の活性医薬剤を投与することを含む。本明細書において開示されている一部の実施形態では、処置の方法は、同じ組成物において又は別々の組成物においてのいずれかで、下記に示されている化合物1から62から選択される化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を追加の活性医薬剤とともに投与することを含む。
【0012】
その上、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物の治療有効量を対象に投与することを含む、HPK1活性を阻害する方法及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3活性の阻害の方法が本明細書において開示されている。本明細書において開示されている一部の実施形態では、HPK1を阻害すること及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3活性の阻害の方法は、下記に示される化合物1から62から選択される化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物を対象に投与することを含む。一部の実施形態では、HPK1活性を阻害する方法及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3の阻害の方法は、前記HPK1及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3を、式I、I'、IIA、IIa'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物と接触させることを含む。本明細書において開示されている一部の実施形態では、HPK1を阻害する方法及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3の阻害の方法は、HPK1及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3を、下記に示される化合物1から62から選択される化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物と接触させることを含む。
【発明を実施するための形態】
【0013】
I.定義
「a」又は「an」という用語は、本明細書で使用される場合の名詞に言及する場合、「少なくとも1つ」という表現を包含し、そのため、名詞の単数及び複数の単位の両方を包含する。例えば、「an additional pharmaceutical agent」は、単一の又は2つ以上の追加の医薬剤を意味する。
【0014】
MAP4K1としても知られている「HPK1」又は「造血性前駆体キナーゼ1」という用語は、本明細書で使用される場合、セリン/スレオニンキナーゼであり、T細胞、B細胞及び樹状細胞(DC)等の造血細胞において優勢に発現される。HPK1は、全てが細胞増殖及び免疫細胞活性化の調節と関連する、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)、c-Jun N末端キナーゼ(JNK)、及び核因子-κB(NF-κB)等、様々な下流シグナリング経路のモジュレーションに関与する。
【0015】
「FLT3」又は「ヒトFMS様チロシンキナーゼ3」という用語は、本明細書で使用される場合、受容体チロシンキナーゼクラスIIIのメンバーである。FLT3は、急性骨髄球性白血病(AML)、B-前駆体細胞急性リンパ球性白血病(ALL)、T細胞ALLの画分、及び慢性骨髄性白血病の急性転化期(BC-CML)のおよそ90%において過剰発現される。FLT3は、AMLにおける最も頻繁に突然変異される遺伝子の1つである。
【0016】
本明細書において開示されている化合物は、HPK1及び/又はFLT3を阻害することができる。したがって、本明細書において開示されている化合物は、一般に、こうしたキナーゼと関連する疾患又は状態の処置において有用である。一実施形態では、本明細書において開示されている化合物は、阻害剤であり、こうしたキナーゼと関連するがん等の疾患を処置するのに有用である。
【0017】
「阻害剤」という用語は、本明細書で使用される場合、HPK1及び/又はFLT3の活性を阻害する分子を意味する。本明細書における「阻害する」によって、阻害剤の非存在下での標的酵素の活性と比較した場合に標的酵素の活性を減少させると意味される。一部の実施形態では、「阻害する」という用語は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、又は少なくとも約95%の、HPK1及び/又はFLT3活性における減少を意味する。他の実施形態では、阻害するは、約5%から約25%、約25%から約50%、約50%から約75%、又は約75%から100%の、HPK1及び/又はFLT3活性における減少を意味する。一部の実施形態では、阻害するは、約95%から100%の、HPK1及び/又はFLT3活性における減少、例えば、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%の、活性における減少を意味する。こうした減少は、in vitroキナーゼアッセイを含めて、当業者によって認識可能である様々な技法を使用して測定することができる。
【0018】
「HPK1及び/又はFLT3阻害剤」という用語は、本明細書で使用される場合、HPK1及び/又はFLT3の生物学的活性の1つ又は複数を低減する、阻害する、又はそうでなければ軽減する分子である。HPK1及び/又はFLT3阻害剤を使用する阻害は、必ずしも、HPK1及び/又はFLT3活性の完全な排除を示すわけでない。代わりに、活性は、例えば、適切な対照と比較して、HPK1及び/又はFLT3の活性の少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、95%又は100%の減少を含めて、統計的に有意な量で減少することができる。一部の実施形態では、HPK1及び/又はFLT3阻害剤は、HPK1及び/又はFLT3のセリン/スレオニンキナーゼ活性を低減する、阻害する、又はそうでなければ軽減する。これらの実施形態の一部において、HPK1及び/又はFLT3阻害剤は、SLP76及び/又はGadsのHPK1媒介リン酸化を低減する、阻害する、又はそうでなければ軽減する。現在開示されている化合物は、HPK1及び/又はFLT3に直接的に結合するとともにそれのキナーゼ活性を阻害することができる。
【0019】
「化合物」という用語は、本開示の化合物に言及する場合、分子の構成原子の間に同位体変動があり得ることを除いて、立体異性体の集合体(例えば、ラセミ体の集合体、シス/トランス立体異性体の集合体、又は(E)及び(Z)立体異性体の集合体)として別段に示されていない限り、同一の化学構造を有する分子の集合体を指す。したがって、示される重水素原子を含有する特別な化学構造によって表される化合物は、その上、その構造における指定された重水素位置の1つ又は複数で水素原子を有する、より少ない量の同位体置換体を含有することが、当業者に明らかである。本開示の化合物におけるこうした同位体置換体の相対量は、例えば、化合物を作製するために使用される試薬の同位体純度、及び化合物を調製するために使用される様々な合成ステップにおける同位体の取り込みの効率を含めて、多数の因子に依存する。しかしながら、上記で説明されている通り、全体でのこうした同位体置換体の相対量は、化合物の49.9%未満である。他の実施形態では、全体でのこうした同位体置換体の相対量は、化合物の47.5%未満、40%未満、32.5%未満、25%未満、17.5%未満、10%未満、5%未満、3%未満、1%未満、又は0.5%未満である。
【0020】
本明細書で使用される場合、「任意選択で置換されている」は、「置換又は非置換」という成句と相互交換可能である。一般に、「置換されている」という用語は、特定されている置換基の基を有する所与の構造における水素基の置き換えを指す。別段に示されていない限り、「任意選択で置換されている」基は、該基の各置換可能位置に置換基を有することがあり、任意の所与の構造における1つ超の位置が、特定されている基から選択される1個超の置換基で置換されていてよい場合、置換基は、あらゆる位置で同じ又は異なるのいずれかであってよい。本開示によって想起される置換基の組合せは、安定な又は化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。
【0021】
「同位体置換体」という用語は、化学構造がその同位体組成においてのみ異なる種を指す。追加として、別段に明記されていない限り、本明細書において図示されている構造は、その上、1個又は複数の同位体富化原子の存在下でのみ異なる化合物を含むと意味される。例えば、重水素若しくはトリチウムによる水素の置き換え、又は13C若しくは14Cによる炭素の置き換えを除いて、本構造を有する化合物は、本開示の範疇内である。
【0022】
別段に示されていない限り、本明細書において図示されている構造は、その上、該構造の全ての異性体形態、例えば、ラセミ混合物、シス/トランス異性体、幾何(又は立体配座)異性体、例えば、(Z)及び(E)二重結合異性体、並びに(Z)及び(E)立体配座異性体を含むと意味される。そのため、本化合物の幾何及び立体配座混合物は、本開示の範疇内である。別段に明記されていない限り、本開示の化合物の全ての互変異性体形態は、本開示の範疇内である。
【0023】
「互変異性体」という用語は、本明細書で使用される場合、平衡状態で一緒に存在するとともに分子内の原子、例えば、水素原子、又は基の移動によって容易に交換される、化合物の2つ以上の異性体の1つを指す。
【0024】
「立体異性体」は、本明細書で使用される場合、エナンチオマー及びジアステレオマーを指す。
【0025】
本明細書で使用される場合、「重水素化誘導体」は、参照化合物と同じ化学構造を有するが、1個又は複数の水素原子が重水素原子(「D」又は「2H」)によって置き換えられている化合物を指す。合成において使用される化学材料の起源に依存して、天然同位体存在度の一部の変動が合成化合物において起こることが認識される。天然に豊富な安定水素同位体の濃度は、この変動にもかかわらず、本明細書において開示されている重水素化誘導体の安定な同位体置換の程度と比較した場合に、小さく、取るに足りない。したがって、別段に明記されていない限り、本開示の化合物の「重水素化誘導体」が参照される場合、少なくとも1つの水素は、典型的に約0.015%であるそれの天然同位体存在度を十分に超えるレベルで重水素と置き換えられる。一部の実施形態では、本明細書において開示されている重水素化誘導体は、各重水素原子について、少なくとも3500(各指定重水素で52.5%の重水素取り込み)、少なくとも4500(各指定重水素で67.5%の重水素取り込み)、少なくとも5000(各指定重水素で75%の重水素取り込み)、少なくとも5500(各指定重水素で82.5%の重水素取り込み)、少なくとも6000(各指定重水素で90%の重水素取り込み)、少なくとも6333.3(各指定重水素で95%の重水素取り込み)、少なくとも6466.7(各指定重水素で97%の重水素取り込み)、又は少なくとも6600(各指定重水素で99%の重水素取り込み)の同位体濃縮係数を有する。
【0026】
「同位体濃縮係数」という用語は、本明細書で使用される場合、特定同位体の同位体存在度と天然存在度との間の比を意味する。
【0027】
「アルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、完全に飽和されている直鎖状又は分岐の置換又は非置換の炭化水素鎖を意味する。別段に特定されていない限り、アルキル基は、1個から30個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は、1個から20個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は、1個から10個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は、1個から8個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は、1個から6個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は、1個から4個のアルキル炭素原子を含有する。他の実施形態では、アルキル基は、1個から3個のアルキル炭素原子を含有する。及びなお他の実施形態では、アルキル基は、1個から2個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は置換されている。一部の実施形態では、アルキル基は非置換である。一部の実施形態では、アルキル基は、直鎖状若しくは直鎖又は非分岐である。一部の実施形態では、アルキル基は、分岐されている。
【0028】
「シクロアルキル」という用語は、完全に飽和されている、単環式C3~8炭化水素、或いはスピロ環式、縮合、又は架橋の二環式若しくは三環式のC8~14炭化水素を指し、ここで、前記二環式環系における任意の個々の環は、3員から7員を有する。一部の実施形態では、シクロアルキル基は置換されている。一部の実施形態では、シクロアルキル基は非置換である。一部の実施形態では、シクロアルキルは、C3からC12のシクロアルキルである。一部の実施形態では、シクロアルキルは、C3からC8のシクロアルキルである。一部の実施形態では、シクロアルキルは、C3からC6のシクロアルキルである。単環式シクロアルキルの非限定的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びアダマンチルを含む。
【0029】
「カルボシクリル」という用語は、「シクロアルキル」という用語を包含し、完全に飽和されている、又は不飽和の1つ若しくは複数の単位を含有するが芳香族でないので部分飽和されている、単環式C3~8炭化水素、或いはスピロ環式、縮合、又は架橋の二環式若しくは三環式のC8~14炭化水素を指し、ここで、前記二環式環系における任意の個々の環は、3員から7員を有する。二環式カルボシクリルは、例えば、フェニルに縮合された単環式炭素環式環の組合せを含む。一部の実施形態では、カルボシクリル基は置換されている。一部の実施形態では、カルボシクリル基は非置換である。一部の実施形態では、カルボシクリルは、C3からC12のカルボシクリルである。一部の実施形態では、カルボシクリルは、C3からC10のカルボシクリルである。一部の実施形態では、カルボシクリルは、C3からC8のカルボシクリルである。単環式のカルボシクリルの非限定的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンタニル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等を含む。
【0030】
「アルケニル」という用語は、本明細書で使用される場合、1個又は複数の二重結合を含有する直鎖状又は分岐の置換又は非置換の炭化水素鎖を意味する。一部の実施形態では、アルケニル基は置換されている。一部の実施形態では、アルケニル基は非置換である。一部の実施形態では、アルケニル基は、直鎖状、直鎖、又は非分岐である。一部の実施形態では、アルケニル基は、分岐されている。
【0031】
「ヘテロシクリル」という用語は、本明細書で使用される場合、非芳香族(即ち、完全飽和、又はそれは不飽和の1つ若しくは複数の単位を含有するが芳香族でないので部分飽和)、単環式、或いはスピロ環式、縮合、又は架橋の二環式若しくは三環式の環系を意味し、ここで、1個又は複数の環員は、独立して選択されるヘテロ原子である。二環式ヘテロシクリルは、例えば、単環式環の以下の組合せを含む:単環式ヘテロシクリルに縮合された単環式ヘテロアリール;別の単環式ヘテロシクリルに縮合された単環式ヘテロシクリル;フェニルに縮合された単環式ヘテロシクリル;単環式カルボシクリル/シクロアルキルに縮合された単環式ヘテロシクリル;及び単環式カルボシクリル/シクロアルキルに縮合された単環式ヘテロアリール。一部の実施形態では、「ヘテロシクリル」基は、3個から14個の環員を含有し、ここで、1個又は複数の環員は、例えば、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択されるヘテロ原子である。一部の実施形態では、二環式又は三環式の環系における各環は、3個から7個の環員を含有する。一部の実施形態では、複素環は、少なくとも1個の不飽和炭素-炭素結合を有する。一部の実施形態では、複素環は、少なくとも1個の不飽和炭素-窒素結合を有す。一部の実施形態では、複素環は、酸素、硫黄、窒素、及びリンから独立して選択される1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は、窒素原子である1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は、酸素原子である1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は、窒素及び酸素から各々独立して選択される2個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は、窒素及び酸素から各々独立して選択される3個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は置換されている。一部の実施形態では、複素環は非置換である。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、3員から12員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、4員から10員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、3員から8員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、5員から10員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリル5員から8員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、5員又は6員のヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは、6員ヘテロシクリルである。単環式ヘテロシクリルの非限定的な例は、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル等を含む。
【0032】
「ヘテロ原子」という用語は、窒素若しくは硫黄、又はケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の四級化形態;或いは複素環式環の置換可能な窒素、例えばN (3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるように)、NH (ピロリジニルにおけるように)又はNR+ (N置換ピロリジニルにおけるように)を含めて、酸素、硫黄、及び窒素の1つ又は複数を意味する。
【0033】
「不飽和」という用語は、本明細書で使用される場合、ある部分が不飽和の1つ若しくは複数の単位又は程度を有することを意味する。不飽和は、化合物における利用可能な原子価結合の全てが置換基によって満たされているわけでなく、したがって、化合物が二重又は三重結合を含有する状態である。
【0034】
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用される場合、上記で定義されている通りのアルキル基を指し、ここで、アルキル基の1つの炭素は、酸素(「アルコキシ」)原子によって置き換えられており、ただし、酸素原子は、2個の炭素原子間で連結されているという条件である。
【0035】
「ハロゲン」という用語は、F、Cl、Br、及びI、即ち、それぞれフルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。
【0036】
本明細書で使用される場合、「シアノ」基又は「ニトリル」基は、-C≡Nを指す。
【0037】
本明細書で使用される場合、「カルボキシレート」基は、-COOHを指す。
【0038】
本明細書で使用される場合、「アミノアルキルカルボキシレート」基という用語は、アミノ基及びカルボキシレート基で置換されている、完全に飽和されている直鎖状又は分岐の炭化水素鎖を指す。一部の実施形態では、アミノ基及びカルボキシレート基は、アルキル基の同じ炭素原子上の置換基である。一部の実施形態では、アミノ基及びカルボキシレート基は、アルキル基の異なる炭素原子上の置換基である。
【0039】
本明細書で使用される場合、「芳香族環」は、[4n+2]p軌道電子から構成される非局在化パイ電子軌道を有する共役平面環系を含有する炭素環式環又は複素環式環を指し、ここで、nは、0から6の整数である。「非芳香族」環は、芳香族環について上記で説明されている要件を満たしていない炭素環式又は複素環式を指し、完全に又は部分的に飽和されているかのいずれかであってよい。芳香族環の非限定的な例は、以下の通りに更に定義されているアリール環及びヘテロアリール環を含む。
【0040】
「アリールアルキル」、「アリールアルコキシ」又は「アリールオキシアルキル」におけるように、単独で又はより大きい部分の一部として使用される「アリール」という用語は、合計5個から14個の環員を有する単環式、或いはスピロ環式、縮合、又は架橋の二環式若しくは三環式の環系を指し、ここで、該系におけるあらゆる環は、炭素原子のみを含有する芳香族環であり、二環式又は三環式の環系における各環は、3個から7個の環員を含有する。アリール基の非限定的な例は、フェニル(C6)環及びナフチル(C10)環を含む。一部の実施形態では、アリール基は置換されている。一部の実施形態では、アリール基は非置換である。
【0041】
「ヘテロアリール」という用語は、合計5個から14個の環員を有する、単環式、或いはスピロ環式、縮合、又は架橋の二環式若しくは三環式の環系を指し、ここで、該系における少なくとも1個の環は、芳香族であり、該系における少なくとも1個の環は、1個又は複数のヘテロ原子を含有し、二環式又は三環式の環系における各環は、3個から7個の環員を含有する。二環式ヘテロアリールは、例えば、単環式環の以下の組合せを含む:別の単環式ヘテロアリールに縮合された単環式ヘテロアリール;及びフェニルに縮合された単環式ヘテロアリール。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は置換されている。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、例えば、窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は複数のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、2個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、5個の環員を有する単環式環系である。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、6個の環員を有する単環式環系である。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は非置換である。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、3員から12員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、3員から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、3員から8員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、5員から10員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、5員から8員のヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは、5員又は6員のヘテロアリールである。単環式ヘテロアリールの非限定的な例は、ピリジニル、ピリミジニル、チオフェニル、チアゾリル、イソオキサゾリル、2-アミノ-4-ヒドロキシ-1H-プテリジン等である。
【0042】
「スピロ環式環系」は、2個以上の環式環を有する環系を指し、ここで、あらゆる2個の環は、ただ1個の共通原子を共有する。
【0043】
「グリコシドの」という用語は、単糖基、二糖基、三糖基、四糖基又は多糖基等の炭水化物基を指し、様々な異性体形態、例えばα-D、α-L、β-D又はβ-L形態で存在することができる。炭水化物基は、他の型の置換基又は更に追加のグリコシド基で任意選択で置換されていてよい。一部の実施形態では、グリコシド基は、α-D-グルコピラノシド基、α-D-ガラクトピラノシド基、α-D-マンノピラノシド基、α-L-フコピラノシド基、α-L-アラビノピラノシド基、β-D-グルコピラノシド基、β-D-ガラクトピラノシド基、β-D-グルクロニド基、β-D-ラクトピラノシド基、β-D-キシロピラノシド基、β-D-グルコサミニド基、β-D-ガラクトサミニド基、β-D-アロシド基、β-D-リキソシド基、β-D-タロシド基、β-D-トレオシド基、β-D-リボシド基、β-D-フルクトシド基、β-D-ラムノシド基及びβ-L-グロシド基から選択される。
【0044】
本開示において使用することができる適当な溶媒の非限定的な例は、水、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、ジクロロメタン又は「塩化メチレン」(CH2Cl2)、トルエン、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸メチル(MeOAc)、酢酸エチル(EtOAc)、ヘプタン、酢酸イソプロピル(IPAc)、tert-酢酸ブチル(t-BuOAc)、イソプロピルアルコール(IPA)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-Me THF)、メチルエチルケトン(MEK)、tert-ブタノール、ジエチルエーテル(Et2O)、メチル-tert-ブチルエーテル(MTBE)、1,4-ジオキサン、及びN-メチルピロリドン(NMP)を含む。
【0045】
本開示において使用することができる適当な塩基の非限定的な例は、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、カリウムtert-ブトキシド(KOtBu)、炭酸カリウム(K2CO3)、N-メチルモルホリン(NMM)、トリエチルアミン(Et3N;TEA)、ジイソプロピル-エチルアミン(i-Pr2EtN;DIPEA)、ピリジン、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)及びナトリウムメトキシド(NaOMe;NaOCH3)を含む。
【0046】
開示されている化合物の薬学的に許容される塩が本明細書において開示される。化合物の塩は、酸と化合物の塩基性基、例えば、アミノ官能基との間、又は塩基と化合物の酸性基、例えば、カルボキシル官能基との間で形成される。
【0047】
「薬学的に許容される」という用語は、本明細書で使用される場合、健全な医学的判断の範疇内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー応答等なくヒト及び他の哺乳動物の組織との接触における使用に適当であるとともに、妥当な利益/リスク比に相応する成分を指す。「薬学的に許容される塩」は、レシピエントへの投与で本開示の化合物を直接的又は間接的のいずれかで提供することができる任意の非毒性塩を意味する。適当な薬学的に許容される塩は、例えば、S. M. Bergeら、J. Pharmaceutical Sciences、1977、66、1から19頁に開示されているものである。
【0048】
薬学的に許容される塩を形成するために共通して用いられる酸は、無機酸、例えば、二硫化水素、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸及びリン酸、並びに有機酸、例えば、パラトルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、重酒石酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、ギ酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、乳酸、シュウ酸、パラ-ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸及び酢酸、並びに関連の無機酸及び有機酸を含む。こうした薬学的に許容される塩は、したがって、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸一水素、リン酸二水素、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプリン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-ジオエート、ヘキシン-l,6-ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β-ヒドロキシブチレート、グリコール酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホネート、ナフタレン-2-スルホネート、マンデル酸塩及び他の塩を含む。一部の実施形態では、薬学的に許容される酸付加塩は、塩酸及び臭化水素酸等の鉱酸で形成されるもの、並びにマレイン酸等の有機酸で形成されるものを含む。
【0049】
適切な塩基から誘導される薬学的に許容される塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、及びN+(C1~4アルキル)4塩を含む。本開示は、その上、本明細書において開示されている化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化を想起する。アルカリ及びアルカリ土類金属塩の適当な非限定的な例は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムを含む。薬学的に許容される塩の更なる非限定的な例は、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩等、対イオンを使用して形成されるアンモニウム、第4級アンモニウム、及びアミンカチオンを含む。薬学的に許容される塩の他の適当な非限定的な例は、ベシル酸塩及びグルコサミン塩を含む。
【0050】
「対象」という用語は、以下に限定されないが、ヒトを含めて、動物を指す。
【0051】
「治療有効量」という用語は、それが投与される所望の効果を生成するような化合物の量を指す(例えば、HPK1及び/若しくはFLT3の阻害によって媒介される疾患、障害、及び状態の症状における改善、HPK1及び/若しくはFLT3の阻害若しくはその症状によって媒介される疾患、障害、及び状態の重症度を低下すること、並びに/又はHPK1及び/若しくはFLT3の阻害若しくはその症状によって媒介される疾患、障害、及び状態の進行を低減すること)。治療有効量の正確な量は、処置の目的に依存し、公知の技法を使用して当業者によって確かめられる(例えば、Lloyd (1999)、The Art, Science and Technology of Pharmaceutical Compoundingを参照されたい)。
【0052】
本明細書で使用される場合、「処置」という用語、及びそれの同族語は、疾患進行を減速又は停止することを指す。「処置」及びそれの同族語は、本明細書で使用される場合、限定されないが以下を含む: HPK1及び/又はFLT3の阻害によって媒介される疾患、障害、及び状態、並びに疾患関連合併症の完全な又は部分的な寛解、より低いリスク。これらの症状のいずれかの重症度における改善又はそれを低下させることは、当技術分野において知られている又は引き続いて開発された方法及び技法に従って容易に判定することができる。
【0053】
「約」及び「およそ」という用語は、組成物又は剤形の成分の用量、量、又は質量パーセントとの関連において使用される場合、特定されている用量、量、若しくは質量パーセントの値、又は特定されている用量、量、若しくは質量パーセントから得られるものと同等の薬理効果を提供するために当業者によって認識される用量、量、若しくは質量パーセントの範囲を含む。
【0054】
II.化合物及び組成物
第1の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式I:
【化2】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各RX及びRyは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
(vii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(viii) 環Aは、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているシクロアルキル、及び任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルから選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基。
【0055】
第2の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式I':
【化3】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、
(ix) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(x) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(xi) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基、から選択され;
(xii) R5は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwNC(O)Rx、C(O)RwNC(O)RxNHRy、C(O)RwNRxRy、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(xiii)各R'及びR"は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、炭素環式基、複素環式基から独立して選択され;
(xiv) Xは、N及びCRxから選択され;
(xv) 各RX及びRyは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、ヘテロアリール基、並びにグリコシド基から独立して選択され;
(xvi) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(xvii) 環Aは、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているシクロアルキル、及び任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルから選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
カルボキシレート基;
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
【化4】
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキルカルボキシレート基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基又はハロゲン基で任意選択で置換されている3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基。
【0056】
第2の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IIA:
【化5】
の1つ、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、各Z1、Z2、Z3、及びZ4は、CRz及びNから独立して選択され、ここで、Rzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0057】
第3の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IIA':
【化6】
の1つ、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、各Z1、Z2、Z3、及びZ4は、CRz及びNから独立して選択され、ここで、Rzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、式(I')における第2の実施形態に定義されている通りである。
【0058】
第4の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IIIA:
【化7】
の1つ、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、各Z1及びZ2は、CRz及びNから独立して選択され、Z3は、O、S、及びNRzから選択され、Rzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され、本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0059】
第5の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IIIA':
【化8】
の1つ、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、各Z1及びZ2は、CRz及びNから独立して選択され、Z3は、O、S、及びNRzから選択され;ここで、Rzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され、本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、式(I')における第2の実施形態に定義されている通りである。
【0060】
第6の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IIIB:
【化9】
の1つ、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、各Z1及びZ3は、CRz及びNから独立して選択され、Z2は、O、S、及びNRzから選択され;ここで、Rzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され、本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0061】
第7の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IIIB':
【化10】
の1つ、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、式中、各Z1及びZ3は、CRz及びNから独立して選択され、Z2は、O、S、及びNRzから選択され;ここで、Rzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され、本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、式(I')における第2の実施形態に定義されている通りである。
【0062】
第5の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;R2は、ハロゲン基であり;R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つ、に定義されている通りである。
【0063】
第6の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0064】
第7の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、メチル、エチル、シクロプロピル、及びシクロブチルから選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0065】
第8の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、複素環式基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0066】
第9の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0067】
第10の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、3員から6員の複素環式基、並びに5員及び6員のヘテロアリール基から選択される少なくとも1つの基で置換されている直鎖状、分岐及び環式アルキニル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0068】
第11の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2はハロゲン基であり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0069】
第12の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2はフルオロであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0070】
第13の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2はクロロであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0071】
第14の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は水素であり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0072】
第15の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0073】
第16の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、及びシクロブチルから選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0074】
第17の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R4は水素であり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0075】
第18の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R4は、CO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0076】
第19の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R4は、C(O)Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0077】
第20の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Ryは、C1~C6直鎖状アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0078】
第21の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Ryは、-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2で置換されているC1~C6直鎖状アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0079】
第22の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Ryは、C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基で置換されているC1~C6直鎖状アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0080】
第23の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Ryは、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基で置換されているC1~C6直鎖状アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0081】
第24の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Ryは、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基で置換されているC1~C6直鎖状アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0082】
第25の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R4は、SO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0083】
第26の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において;R4は、SO2Ryであり、ここで、Ryは、C1~C6直鎖状アルキル基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0084】
第27の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、アリール基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0085】
第28の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aはフェニルであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0086】
第29の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、アリール基から選択され、ここで、アリール基は、ハロゲン基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0087】
第30の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、アリール基から選択され、ここで、アリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0088】
第31の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、ヘテロアリール基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0089】
第32の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、ヘテロアリール基から選択され、ここで、ヘテロアリール基は、ハロゲン基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0090】
第33の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、ヘテロアリール基から選択され、ここで、ヘテロアリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0091】
第34の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、6員ヘテロアリール基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0092】
第35の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、6員ヘテロアリール基から選択され、ここで、6員ヘテロアリール基は、ハロゲン基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0093】
第36の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、6員ヘテロアリール基から選択され、ここで、6員ヘテロアリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0094】
第37の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aはピリジン環であり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0095】
第38の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aはピリミジン環であり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0096】
第39の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、5員ヘテロアリール基から選択され;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0097】
第40の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、5員ヘテロアリール基から選択され、ここで、5員ヘテロアリール基は、ハロゲン基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0098】
第41の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aは、5員ヘテロアリール基から選択され、ここで、5員ヘテロアリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されており;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0099】
第42の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、環Aはチアゾール環であり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1、第2、第3及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0100】
第43の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はCRzであり、Z3はCRzであり、Z4はCRzであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0101】
第44の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はNであり、Z3はCRzであり、Z4はCRzであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0102】
第45の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はCRzであり、Z3はNであり、Z4はCRzであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0103】
第46の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はCRzであり、Z3はCRzであり、Z4はNであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0104】
第47の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はNであり、Z3はCRzであり、Z4はCRzであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0105】
第48の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はCRzであり、Z3はNであり、Z4はCRzであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0106】
第49の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はCRzであり、Z3はCRzであり、Z4はNであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0107】
第50の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はCRzであり、Z3はCRzであり、Z4はNであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第2の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0108】
第51の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はCRzであり、Z3はOであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第3の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0109】
第52の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はCRzであり、Z3はSであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第3の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0110】
第53の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はCRzであり、Z3はOであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第3の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0111】
第54の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はCRzであり、Z3はSであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第3の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0112】
第55の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はNであり、Z3はOであり;本明細書において具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第3の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0113】
第56の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はNであり、Z3はSであり;ここで具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第3の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0114】
第57の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はOであり、Z3はCRzであり;ここで具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0115】
第58の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はSであり、Z3はCRzであり;ここで具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0116】
第59の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はOであり、Z3はCRzであり;ここで具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0117】
第60の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はNであり、Z2はSであり、Z3はCRzであり;ここで具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0118】
第61の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はOであり、Z3はNであり;ここで具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0119】
第62の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、Z1はCRzであり、Z2はSであり、Z3はNであり;ここで具体的に定義されていない全ての他の可変物は、第1及び第4の実施形態のいずれか1つに定義されている通りである。
【0120】
ある特定の実施形態では、本開示の少なくとも1種の化合物は、下記のTable 1(表1)に示されている化合物1から62、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される。
【0121】
【表1A】
【0122】
【表1B】
【0123】
【表1C】
【0124】
【表1D】
【0125】
本開示の別の態様は、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1種の化合物、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物、並びに少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0126】
一部の実施形態では、薬学的に許容される担体は、薬学的に許容されるビヒクル及び薬学的に許容されるアジュバントから選択される。一部の実施形態では、薬学的に許容される担体は、薬学的に許容される充填剤、崩壊剤、界面活性剤、バインダー、及び滑沢剤から選択される。
【0127】
本開示の医薬組成物は、組合せ治療において用いることができる;即ち、本明細書において開示されている医薬組成物は、追加の活性医薬剤を更に含むことができることも認識されよう。代替として、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される化合物を含む医薬組成物、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物は、追加の活性医薬剤を含む組成物と同時に、その前に、又はその後で、別々の組成物として投与することができる。
【0128】
上記で考察されている通り、本明細書において開示されている医薬組成物は、薬学的に許容される担体を更に含む。薬学的に許容される担体は、アジュバント及びビヒクルから選択することができる。薬学的に許容される担体は、本明細書で使用される場合、例えば、所望される特別な剤形に適当である任意及び全ての溶媒、希釈剤、他の液体ビヒクル、分散助剤、懸濁補助剤、表面活性剤、等張剤、増粘化剤、乳化剤、保存料、固体バインダー、及び滑沢剤から選択することができる。Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第21版、2005、編集D.B. Troy、Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia、及びEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、編集J. Swarbrick及びJ. C. Boylan、1988から1999、Marcel Dekker、New Yorkは、医薬組成物を製剤化する際に使用される様々な担体及びその調製のための公知の技法を開示している。任意の従来の担体が、任意の望ましくない生物学的効果を生成すること、又はそうでなければ医薬組成物の任意の他の成分と有害な方式で相互作用することによる等、本開示の化合物と不適合性である場合を除いて、それの使用は、本開示の範疇内であることが企図される。適当な薬学的に許容される担体の非限定的な例は、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミン等)、緩衝物質(ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、及びソルビン酸カリウム等)、飽和植物性脂肪酸、水、塩、及び電解質の部分グリセリド混合物(硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸一水素カリウム、塩化ナトリウム、及び亜鉛塩等)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、羊毛脂、糖(ラクトース、グルコース及びスクロース等)、デンプン(コーンスターチ及びバレイショデンプン等)、セルロース及びそれの誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース等)、粉末化トラガカント、麦芽、ゼラチン、タルク、賦形剤(カカオ脂及び坐剤ワックス等)、油(落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油及び大豆油等)、グリコール(プロピレングリコール及びポリエチレングリコール等)、エステル(オレイン酸エチル及びラウリン酸エチル等)、寒天、緩衝剤(水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム等)、アルギン酸、パイロジェンフリー水、等張生理食塩水、リンゲル液、エチルアルコール、リン酸緩衝溶液、非毒性適合性潤沢剤(ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム等)、着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、香剤、保存料、並びに抗酸化剤を含む。
【0129】
III.処置及び使用の方法
本開示の別の態様では、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含めた、本明細書において開示されている通りの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、HPK1の阻害によって媒介される疾患、障害、又は状態を処置することにおける使用のためのものである。別の態様では、本明細書において開示されていのは、HPK1及び/又はFLT3の阻害によって媒介される疾患、障害、又は状態を処置するための医薬の製造のための、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含めた、本明細書において開示されている通りの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物の使用である。なお別の態様では、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含めた、本明細書において開示されている通りの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物の治療有効量を投与することを含む、対象におけるHPK1及び/又はFLT3の阻害によって媒介される疾患、障害、又は状態を処置する方法が本明細書において開示される。
【0130】
一部の実施形態では、疾患、障害、又は状態は、HPK1及び/又はFLT3関連疾患から選択される。一部の実施形態では、疾患、障害、又は状態は、がん、調節不全免疫応答、又は異常なHPK1及び/若しくはFLT3発現、活性、及び/若しくはシグナリングに関与する疾患から選択される。一部の実施形態では、がんは、脳がん、乳がん、呼吸器及び/又は肺がん、生殖器がん、骨がん、消化管がん、尿路がん、眼がん、肝臓がん、腎臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、肛門がん、神経系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、リンパ腫、肉腫、及び白血病から選択される。
【0131】
一部の実施形態では、脳がんは、脳幹及び視床下部の神経膠腫、小脳及び大脳星状細胞腫、多形神経膠芽腫、髄芽腫、上衣細胞腫、神経外胚葉性腫瘍、並びに松果体腫瘍から選択される。一部の実施形態では、肝臓がんは、肝細胞癌(線維層板バリアントの有無における肝臓細胞癌)、胆管腺癌(肝内胆管癌)及び混合型肝細胞胆管腺癌から選択される。一部の実施形態では、呼吸器がん及び/又は肺がんは、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、気管支腺腫、及び胸膜肺芽細胞腫から選択される。一部の実施形態では、消化管がんは、肛門がん、結腸がん、直腸がん、胆嚢がん、胃(gastric)がん、食道がん、胃(stomach)がん、膵臓がん、唾液腺がん、小腸がん及び結腸直腸がんから選択される。一部の実施形態では、腎臓がんは、腎細胞癌、尿路上皮細胞癌、傍糸球体細胞腫瘍(腎腫)、血管筋脂肪腫、腎膨大細胞腫、ベリーニ腺管癌、腎臓の明細胞肉腫、中胚葉腎腫及びウィルムス腫瘍から選択される。一部の実施形態では、皮膚がんは、悪性黒色腫、扁平細胞癌、カポジ肉腫、メルケル細胞皮膚がん及び非黒色腫皮膚がんから選択される。一部の実施形態では、頭頸部がんは、頭頸部の扁平細胞がん、喉頭がん、下咽頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、鼻及び副鼻がん、唾液腺がん、唇及び口腔がん並びに扁平細胞から選択される。一部の実施形態では、生殖器がんは、前立腺がん、精巣がん、子宮内膜がん、子宮頸がん、卵巣がん、腟内がん、外陰部がん、及び子宮肉腫から選択される。一部の実施形態では、卵巣がんは、漿液性腫瘍、類内膜腫瘍、粘液性嚢胞腺癌、顆粒膜細胞腫瘍、セルトリ・ライディッヒ細胞腫瘍、及び男化腫瘍から選択される。一部の実施形態では、子宮頸がんは、扁平細胞癌、腺癌、腺扁平上皮癌、小細胞癌、神経内分泌腫瘍、ガラス状細胞癌、及び絨毛腺癌から選択される。一部の実施形態では、骨がんは、骨原性肉腫、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液性線維腫、類骨骨腫、及び巨細胞腫瘍から選択される。一部の実施形態では、乳がんは、三重陰性乳がん、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、腺管上皮内癌、及び非浸潤性小葉癌から選択される。一部の実施形態では、肉腫は、軟組織の肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、線維肉腫、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、過誤腫、奇形腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、脂質肉腫、リンパ肉腫及び横紋筋肉腫から選択される。一部の実施形態では、眼がんは、眼球内黒色腫及び網膜芽細胞腫から選択される。一部の実施形態では、血液学的がんは、リンパ腫、白血病、例えば、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、ヘアリー細胞白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性好中球性白血病(CNL)、急性未分化型白血病(AUL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、前リンパ球性白血病(PML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、成人T細胞ALL、三血球系骨髄形成異常を伴うAML(AMLITMDS)、混合系譜白血病(MLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性障害(MPD)、マントル細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL、再発又は難治性NHLを含める)、ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫及び前記がんの組合せから選択される。一部の実施形態では、神経系がんは、頭蓋骨のがん、髄膜のがん、脳がん、神経膠芽腫、脊髄がん、神経芽細胞腫、及びレルミット・デュクロ病から選択される。
【0132】
本開示の別の態様では、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含めた、本明細書において開示されている通りの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、HPK1及び/又はFLT3活性を阻害することにおける使用のためのものである。別の態様では、HPK1及び/又はFLT3活性を阻害するための医薬の製造のための、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含めた、本明細書において開示されている通りの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物の使用が本明細書において開示される。なお別の態様では、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含めた、本明細書において開示されている通りの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物の治療有効量を対象に投与することを含む、HPK1及び/又はFLT3活性を阻害する方法が本明細書において開示される。なお別の態様では、前記HPK1及び/又はFLT3を、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含めた、本明細書において開示されている通りの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物と接触させることを含む、HPK1活性及び/又はFLT3を阻害する方法が本明細書において開示される。
【0133】
式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、例えば、HPK1及び/又はFLT3の阻害によって媒介される疾患、障害、又は状態の処置のために、1日1回、1日2回、又は1日3回投与することができる。
【0134】
一部の実施形態では、2mgから1500mg又は5mgから1000mgの、式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物が、1日1回、1日2回、又は1日3回投与される。
【0135】
式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62のいずれか、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、例えば、経口、非経口、舌下、局所的、直腸、経鼻、頬側、腟内、経皮、パッチ、ポンプの投与によって、又は埋め込みリザーバーを介して投与することができ、医薬組成物は、適宜製剤化される。非経口投与は、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、経上皮、経鼻、肺内、くも膜下腔内、直腸及び局所的投与モードを含む。非経口投与は、選択される時間期間にわたって持続注入によることができる。本開示において企図される投与の他の形態は、国際特許出願番号WO 2013/075083、WO 2013/075084、WO 2013/078320、WO 2013/120104、WO 2014/124418、WO 2014/151142、及びWO 2015/023915に記載されている通りである。
【0136】
本明細書において開示されている通りの化合物又はその薬学的に許容される塩の有用な投与量又は治療有効量は、動物モデルにおけるそれらのin vitro活性及びin vivo活性を比較することによって決定することができる。ヒトに対する、マウス及び他の動物における有効投与量の外挿法のための方法は、該技術分野に知られており;例えば、米国特許第4,938,949号を参照されたい。
【0137】
当業者は、化合物の量が開示されている場合、化合物の薬学的に許容される塩形態の関連量は、化合物の遊離塩基の濃度と同等の量であることを認識されよう。本明細書において開示されている化合物、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び重水素化誘導体の量は、参照化合物の遊離塩基形態に基づく。例えば、「式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1種の化合物1000mg」は、式Iの化合物1000mg、及び式Iの化合物1000mgと同等の式Iの化合物の薬学的に許容される塩の濃度を含む。
【0138】
非限定的な例証的実施形態
1.式(I):
【化11】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各RX及びRyは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
(vii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(viii) 環Aは、任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリール、任意選択で置換されているシクロアルキル、及び任意選択で置換されているヘテロシクロアルキルから選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
2.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;R2が、ハロゲン基であり;R3が、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態1の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
3.R1が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態1又は2の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
4.R1が、メチル、エチル、シクロプロピル、及びシクロブチルから選択される、実施形態3の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
5.R1が複素環式基である、実施形態1の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
6.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基から選択される、実施形態1の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
7.直鎖状、分岐及び環式アルキニル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、3員から6員の複素環式基、並びに5員及び6員のヘテロアリール基から選択される少なくとも1つの基で置換されている、実施形態6の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
8.R2がハロゲン基である、実施形態1~7のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
9.R2がフルオロである、実施形態8の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
10.R2がクロロである、実施形態8の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
11.R2が水素である、実施形態1~7のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
12.R2が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態1~7のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
13.R2が、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、及びシクロブチルから選択される、実施形態12の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
14.R4が水素である、実施形態1~13のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
15.R4が、CO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態1~13のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
16.R4が、C(O)Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態1~13のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
17.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態15又は16の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
18.C1~C6直鎖状アルキル基が、-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2で置換されている、実施形態17の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
19.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基で置換されている、実施形態17の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
20.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基で置換されている、実施形態17の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
21.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基で置換されている、実施形態17の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
22.R4が、SO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態1~13のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
23.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態22の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
24.環Aが、アリール基から選択される、実施形態1~23のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
25.環Aがフェニルである、実施形態24の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
26.環Aが、アリール基から選択され、ここで、アリール基は、ハロゲン基で置換されている、実施形態1~23のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
27.環Aが、アリール基から選択され、ここで、アリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されている、実施形態1~23のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
28.環Aが、ヘテロアリール基から選択される、実施形態1~23のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
29.環Aが、ヘテロアリール基から選択され、ここで、ヘテロアリール基は、ハロゲン基で置換されている、実施形態28の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
30.環Aが、ヘテロアリール基から選択され、ここで、ヘテロアリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されている、実施形態28の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
31.環Aが、6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態28の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
32.環Aが、6員ヘテロアリール基から選択され、ここで、6員ヘテロアリール基は、ハロゲン基で置換されている、実施形態31の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
33.環Aが、6員ヘテロアリール基から選択され、ここで、6員ヘテロアリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されている、実施形態31の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
34.環Aがピリジン環である、実施形態31~33のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
35.環Aがピリミジン環である、実施形態31~33のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
36.環Aが、5員ヘテロアリール基から選択される、実施形態28の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
37.環Aが、5員ヘテロアリール基から選択され、ここで、5員ヘテロアリール基は、ハロゲン基で置換されている、実施形態36の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
38.環Aが、5員ヘテロアリール基から選択され、ここで、5員ヘテロアリール基は、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で置換されている、実施形態36の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
39.環Aがチアゾール環である、実施形態36~38のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
40.式(IIA):
【化12】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
並びにヘテロアリール基から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各Z1、Z2、Z3、及びZ4は、CRz又はNから独立して選択され;
(vii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(viii) 各RX、Ry及びRzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
41.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;R2が、ハロゲン基であり;R3が、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態40の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
42.R1が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態40又は41の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
43.R1が、メチル、エチル、シクロプロピル、及びシクロブチルから選択される、実施形態42の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
44.R1が複素環式基である、実施形態40の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
45.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基から選択される、実施形態42の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
46.直鎖状、分岐及び環式アルキニル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、3員から6員の複素環式基、及び5員及び6員のヘテロアリール基から選択される少なくとも1つの基で置換されている、実施形態45の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
47.R2がハロゲン基である、実施形態40~46のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
48.R2がフルオロである、実施形態47の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
49.R2がクロロである、実施形態49の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
50.R2が水素である、実施形態40~46のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
51.R2が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態40~46のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
52.R2が、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、及びシクロブチルから選択される、実施形態51の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
53.R4が水素である、実施形態40~52のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
54.R4が、CO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態40~52のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
55.R4が、C(O)Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態1~13のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
56.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態54又は55の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
57.C1~C6直鎖状アルキル基が、-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2で置換されている、実施形態56の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
58.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基で置換されている、実施形態56の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
59.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基で置換されている、実施形態56の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
60.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基で置換されている、実施形態56の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
61.R4が、SO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態40~52のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
62.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態61の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
63.Z1がNであり、Z2がCRzであり、Z3がCRzであり、Z4がCRzである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
64.Z1がCRzであり、Z2がNであり、Z3がCRzであり、Z4がCRzである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
65.Z1がCRzであり、Z2がCRzであり、Z3がNであり、Z4がCRzである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
66.Z1がCRzであり、Z2がCRzであり、Z3がCRzであり、Z4はNである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
67.Z1がNであり、Z2がNであり、Z3がCRzであり、Z4がCRzである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
68.Z1がNであり、Z2がCRzであり、Z3がNであり、Z4がCRzである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
69.Z1がCRzであり、Z2がCRzであり、Z3がCRzであり、Z4がNである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
70.Z1がNであり、Z2がCRzであり、Z3がCRzであり、Z4がNである、実施形態40~62のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
71.式(IIIA):
【化13】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各Z1及びZ2は、CRz又はNから独立して選択され;
(vii) Z3は、O、S、及びNRzから選択され;
(viii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(ix) 各RX、Ry及びRzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
72.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;R2がハロゲン基であり;R3が、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態71の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
73.R1が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態71又は72の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
74.R1が、メチル、エチル、シクロプロピル、及びシクロブチルから選択される、実施形態73の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
75.R1が複素環式基である、実施形態71の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
76.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基から選択される、実施形態71の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
77.直鎖状、分岐及び環式アルキニル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、3員から6員の複素環式基、並びに5員及び6員のヘテロアリール基から選択される少なくとも1つの基で置換されている、実施形態76の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
78.R2がハロゲン基である、実施形態71~77のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
79.R2がフルオロである、実施形態78の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
80.R2がクロロである、実施形態78の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
81.R2が水素である、実施形態71~77のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
82.R2が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態71~77のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
83.R2が、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、及びシクロブチルから選択される、実施形態82の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
84.R4が水素である、実施形態71~83のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
85.R4が、CO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態71~83のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
86.R4が、C(O)Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態71~83のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
87.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態85又は86の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
88.C1~C6直鎖状アルキル基が、-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2で置換されている、実施形態87の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
89.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基で置換されている、実施形態87の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
90.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基で置換されている、実施形態87の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
91.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基で置換されている、実施形態87の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
92.R4が、SO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態71~83のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
93.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態92の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
94.Z1がCRzであり、Z2がCRzであり、Z3がOである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
95.Z1がCRzであり、Z2がCRzであり、Z3がSである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
96.Z1がNであり、Z2がCRzであり、Z3がOである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
97.Z1がNであり、Z2がCRzであり、Z3がSである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
98.Z1がCRzであり、Z2がNであり、Z3がOである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
99.Z1がCRzであり、Z2がNであり、Z3がSである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
100.式(IIIB):
【化14】
の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩(式中、
(i) R1は、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、CO2Rx、C(O)NRxRy、C(O)RxORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(ii) R2は、水素、ハロゲン基、ORx、SRx、NHRx、N(Rx)2、CHRx、及びC(Rx)2から選択され;
(iii) R3は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され;
(iv) R4は、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、複素環式基、C(O)Ry、CO2Ry、C(O)RwORy、C(O)RwN(RxRy)2、OC(O)RwNRxRy、S(O)Ry、並びにSO2Ryから選択され;
(v) Xは、N及びCRxから選択され;
(vi) 各Z1及びZ3は、CRz又はNから独立して選択され;
(vii) Z2は、O、S、及びNRzから選択され;
(viii) Rwは、存在しない、又は直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基から選択され;
(ix) 各RX、Ry、及びRzは、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基から独立して選択され;
ここで、直鎖状、分岐及び環式アルキル基、直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖状及び分岐ヘテロアルケニル基、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基、複素環式基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基から選択される少なくとも1つの基で任意選択で置換されている:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖状、分岐及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖状、分岐及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ基、ベンジルアミノ基、及びベンジルチオ基、
3員から6員のヘテロシクロアルケニル基、
3員から6員の複素環式基、並びに
0個、1個又は2個のC1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基で任意選択で置換されている5員及び6員のヘテロアリール基)。
101.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択され;R2が、ハロゲン基であり;R3が、水素、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態100の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
102.R1が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態100又は101の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
103.R1が、メチル、エチル、シクロプロピル、及びシクロブチルから選択される、実施形態102の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
104.R1が、複素環式基である、実施形態100の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
105.R1が、直鎖状、分岐及び環式アルキニル基から選択される、実施形態100の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
106.直鎖状、分岐及び環式アルキニル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基、3員から6員の複素環式基、並びに5員及び6員のヘテロアリール基から選択される少なくとも1つの基で置換されている、実施形態105の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
107.R2がハロゲン基である、実施形態100~106のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
108.R2がフルオロである、実施形態107の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
109.R2がクロロである、実施形態107の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
110.R2が水素である、実施形態100~106のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
111.R2が、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態100~106のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
112.R2が、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、シクロプロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、及びシクロブチルから選択される、実施形態111の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
113.R4が水素である、実施形態100~112のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
114.R4が、CO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態100~112のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
115.R4が、C(O)Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態100~112のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
116.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態114又は115の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
117.C1~C6直鎖状アルキル基が、-N(C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルキル基)2で置換されている、実施形態116の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
118.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式ヒドロキシアルキル基で置換されている、実施形態116の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
119.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アミノアルキル基で置換されている、実施形態116の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
120.C1~C6直鎖状アルキル基が、C1~C6直鎖状、分岐及び環式アルコキシ基で置換されている、実施形態116の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
121.R4が、SO2Ryであり、ここで、Ryは、直鎖状、分岐及び環式アルキル基から選択される、実施形態100~112のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
122.Ryが、C1~C6直鎖状アルキル基から選択される、実施形態121の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
123.Z1がCRzであり、Z2がOであり、Z3がCRzである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
124.Z1がCRzであり、Z2がSであり、Z3がCRzである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
125.Z1がNであり、Z2がOであり、Z3がCRzである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
126.Z1がNであり、Z2がSであり、Z3がCRzである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
127.Z1がCRzであり、Z2がOであり、Z3がNである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
128.Z1がCRzであり、Z2がSであり、Z3がNである、実施形態71~93のいずれかの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
129.Table 1(表1)の化合物、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される化合物。
130.実施形態1~129のいずれか1つに従った化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
131.実施形態1~129のいずれか1つに従った化合物、互変異性体、重水素化誘導体、或いは薬学的に許容される塩、又は実施形態130に従った医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、造血性前駆体キナーゼ1 (HPK1)及び/又はヒトFMS様チロシンキナーゼ3 (FLT3)の阻害によって媒介される疾患、障害又は状態を処置又は軽減するための方法。
132.実施形態1~129のいずれか1つに従った化合物、互変異性体、重水素化誘導体、若しくは薬学的に許容される塩、又は実施形態130に従った医薬組成物の治療有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む、疾患、障害又は状態におけるHPK1及び/又はFLT3活性を減少させるための方法。
133.疾患、障害、又は状態が、HPK1及び/又はFLT3関連疾患から選択される、実施形態132の方法。
134.HPK1及び/又はFLT3関連疾患が、がん、調節不全免疫応答、又は異常なHPK1及び/若しくはFLT3の発現、活性、及び/若しくはシグナリングに関与する疾患から選択される、実施形態132の方法。
135.がんが、脳がん、乳がん、呼吸器及び/又は肺がん、生殖器がん、骨がん、消化管がん、尿路がん、眼がん、肝臓がん、腎臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、肛門がん、神経系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、リンパ腫、肉腫、及び白血病から選択される、実施形態132の方法。
136.脳がんが、脳幹及び視床下部の神経膠腫、小脳及び大脳星状細胞腫、多形神経膠芽腫、髄芽腫、上衣細胞腫、神経外胚葉性腫瘍、並びに松果体腫瘍から選択される、実施形態135の方法。
137.肝臓がんが、肝細胞癌(線維層板バリアントの有無における肝臓細胞癌)、胆管腺癌(肝内胆管癌)及び混合型肝細胞胆管腺癌から選択される、実施形態135の方法。
138.呼吸器がん及び/又は肺がんが、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、気管支腺腫、及び胸膜肺芽細胞腫から選択される、実施形態135の方法。
139.消化管がんが、肛門がん、結腸がん、直腸がん、胆嚢がん、胃(gastric)がん、食道がん、胃(stomach)がん、膵臓がん、唾液腺がん、小腸がん、及び結腸直腸がんから選択される、実施形態135の方法。
140.腎臓がんが、腎細胞癌、尿路上皮細胞癌、傍糸球体細胞腫瘍(腎腫)、血管筋脂肪腫、腎膨大細胞腫、ベリーニ腺管癌、腎臓の明細胞肉腫、中胚葉腎腫及びウィルムス腫瘍から選択される、実施形態135の方法。
141.皮膚がんが、悪性黒色腫、扁平細胞癌、カポジ肉腫、メルケル細胞皮膚がん及び非黒色腫皮膚がんから選択される、実施形態135の方法。頭頸部がんが、頭頸部の扁平細胞がん、喉頭がん、下咽頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、鼻及び副鼻がん、唾液腺がん、唇及び口腔がん、並びに扁平細胞から選択される、実施形態127の方法。
142.生殖器がんが、前立腺がん、精巣がん、子宮内膜がん、子宮頸がん、卵巣がん、腟内がん、外陰部がん、及び子宮肉腫から選択される、実施形態135の方法。
143.卵巣がんが、漿液性腫瘍、類内膜腫瘍、粘液性嚢胞腺癌、顆粒膜細胞腫瘍、セルトリ-ライディッヒ細胞腫瘍、及び男化腫瘍から選択される、実施形態135の方法。
144.子宮頸がんが、扁平細胞癌、腺癌、腺扁平上皮癌、小細胞癌、神経内分泌腫瘍、ガラス状細胞癌、及び絨毛腺癌から選択される、実施形態135の方法。
145.骨がんが、骨原性肉腫、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫脊索腫、骨軟骨腫、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液性線維腫、類骨骨腫、及び巨細胞腫瘍から選択される、実施形態135の方法。
146.乳がんが、三重陰性乳がん、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、腺管上皮内癌、及び非浸潤性小葉癌から選択される、実施形態135の方法。
147.肉腫が、軟組織の肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、線維肉腫、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、過誤腫、奇形腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、脂質肉腫、リンパ肉腫及び横紋筋肉腫から選択される、実施形態135の方法。
148.眼がんが、眼球内黒色腫及び網膜芽細胞腫から選択される、実施形態135の方法。
149.血液学的がんが、リンパ腫、白血病、例えば、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CHL)、ヘアリー細胞白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性好中球性白血病(CNL)、急性未分化型白血病(AUL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、前リンパ球性白血病(PML)、若年性骨髄単球性白血病(JMML)、成人T細胞ALL、三血球系骨髄形成異常を伴うAML(AMLITMDS)、混合系譜白血病(MLL)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性障害(MPD)、マントル細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL、再発又は難治性NHLを含める)、ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫及び前記がんの組合せから選択される、実施形態135の方法。
150.神経系がんが、頭蓋骨のがん、髄膜のがん、脳がん、神経膠芽腫、脊髄がん、神経芽細胞腫、及びレルミット・デュクロ病から選択される、実施形態135の方法。
151.現存の標準的処置又はFDA承認治療を対象に投与することを更に含む、実施形態135の方法。
【実施例
【0139】
化合物の合成
本開示を完全に理解するために、以下の実施例が開示されている。これらの実施例は、例示的な目的のみのためのものであり、いかなる方式においても本開示を限定すると解釈されるべきでないと理解されるべきである。
【0140】
全ての特定の及び包括的な化合物、並びにそれらの化合物を作製するために開示されている中間体は、本開示の一部であると考えられる。
【0141】
本開示の化合物は、標準化学物質実践に従って又は本明細書において開示されている通りに作製することができる。以下の合成スキームの全体にわたって、並びに式I、I'、IIA、IIA'、IIIA、IIIA'、IIIB、及びIIIB'の化合物、化合物1から62、それらの化合物のいずれかの薬学的に許容される塩、前述のいずれかの溶媒和物並びに前述のいずれかの重水素化誘導体を調製するための記載において、以下の略語が使用される:
略語
ACN=アセトニトリル
Boc2O=ジ-tert-ブチルジカーボネート
DCE= 1,2-ジクロロエタン
DCM=ジクロロメタン
DIEA= N,N-ジイソプロピルエチルアミン又はN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン
DMAP=ジメチルアミノピリジン
DME=ジメトキシエタン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc/EA=酢酸エチル
EtOH=エタノール
HOAc=酢酸
KOAc=酢酸カリウム
MeOH=メタノール
NaOAc=酢酸ナトリウム
NBS= N-ブロモスクシンイミド
NIS= N-ヨードコハク酸イミド
NMP= N-メチル-2-ピロリドン
PE=石油エーテル
Pd(dppf)2Cl2= [1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
PTSA= p-トルエンスルホン酸一水和物
rt=室温(周囲温度)
T3P= 2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド
TEA=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
TsCl= p-トルエンスルホニルクロリド
【0142】
(実施例1)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0143】
【化15】
【0144】
ステップ1。(一般的ステップH) tert-ブチル4-(3-ブロモフェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
化合物1(77.33g、0.273mol)、化合物2(50g、0.248mol)、3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン(17.62g、0.074mol)のジオキサン(1000mL)中溶液に、N2下Cu(OAc)2(9g、0.05mol)及びCs2CO3(162g、0.5mol)を加えた。反応混合物を100℃で16時間撹拌した。反応液を濾過し、濃縮した。残渣をEA/PE(1:10、550mL)で2時間スラリー化した。固体を濾過して、化合物3(70g、収率79%)を黄色固体として得た。質量(m/z): 376.7[M+Na]+
【0145】
ステップ2。(一般的ステップI) tert-ブチル3-オキソ-4-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
化合物3(107g、0.3mol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(91.5g、0.36mol)及びKOAc(88.45g、0.9mol)のジオキサン(1500mL)中溶液に、N2下Pd(dppf)2Cl2(14.9g、0.018mol)を加えた。反応混合物を110℃で16時間撹拌した。反応液を濾過し、濃縮した。反応液に水(500mL)を加え、EA(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1000mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。残渣をEA/PE(1:2)を用いるコンビフラッシュにより精製して、化合物4(92g、収率75.9%)を白色固体として得た。質量(m/z): 402.6[M+H]+
【0146】
ステップ3。(一般的ステップL) 1-(5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)エタン-1-オンの調製:
5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(50g、0.25mol)のDCM(550mL)中溶液に、N2下0℃でAlCl3(101.27g、0.76mol)及び塩化アセチル(21.92g、0.28mol)を加えた。反応混合物をN2下室温で7時間撹拌した。MeOH(300mL)を反応混合物に加え、溶媒を減圧下で除去した。反応溶液を3N NaOH水溶液でpH6~7に調節し、EA(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL×3)で洗浄し、次いで無水Na2SO4で脱水した。濾過した後、溶液を真空下で濃縮し、粗生成物をコンビフラッシュ(PE/EtOAc=2:1)により精製して、生成物1-(5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)エタン-1-オンを黄色固体として得た(43.24g、71%)。質量(m/z): 241.0[M+H]+
【0147】
ステップ4。(一般的ステップM) 5-ブロモ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの調製:
AlCl3(27.8g、0.20mol)のDME(200mL)中溶液に、0℃でLiAlH4(4.39g、0.1mol)及び1-(5-ブロモ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル)エタン-1-オン(10g、0.04mol)を加えた。反応混合物をN2下室温で3時間撹拌した。反応が完了した後、H2O(500mL)を反応混合物に加え、次いでEA(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)で洗浄し、次いで無水Na2SO4で脱水した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、化合物生成物5-ブロモ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを黄色固体として得た(11.5g、74%)。質量(m/z): 225.0[M+H]+
【0148】
ステップ5。5-ブロモ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン7-オキシドの調製:
7(25g、0.11mol)のEA(100mL)中溶液に、3-クロロペルオキシ安息香酸(26.84g、0.155mol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶液を飽和Na2CO3(20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、次いで無水Na2SO4で脱水した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固して、所望の生成物8を白色固体として得た(17.4g、収率: 64.6%)。質量(m/z): 240.7[M+H]+
【0149】
ステップ6。5-ブロモ-4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの調製:
8(17.3g、71.8mmol)のNMP(15mL)中溶液に、0℃で三塩化ホスホリル(55.05g、35.9mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を水(50mL)でクエンチし、EA(30mL×3)で抽出し、飽和ブラインで洗浄し、濾過し、濃縮し、残渣をフラッシュカラム(PE/EA=5:1)により精製して、所望の生成物9を白色固体として得た(4.1g、収率: 22%)。質量(m/z): 258.7[M+H]+
【0150】
ステップ7。(一般的ステップA) tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
化合物9(4.1g、15.8mmol)、化合物4(7.01g、17.38mmol)及びK2CO3(6.55g、4.74mmol)のジオキサン/H2O(10:1、50mL)中混合物に、N2下Pd(dppf)Cl2(1.16g、1.58mmol)を加えた。反応混合物を90℃で4時間撹拌した。反応液を濾過し、濃縮した。残渣をDCM/PE(1:2)を用いるコンビフラッシュにより精製して、化合物10(5.8g、収率: 80%)を黄色固体として得た。質量(m/z): 455.2[M+H]+
【0151】
ステップ8。(一般的ステップB1) 1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンの調製:
化合物10(5.8g、12.7mmol)のDCM(20mL)中混合物に、ジオキサン中HCl(20mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をDCM(10mL)で1時間スラリー化した。固体を濾過して、実施例1 HCl塩(4.1g、収率: 91%)を黄色固体として得た。質量(m/z): 354.7[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, DMSO)δ12.02 (s, 1H), 10.25 (s, 2H), 8.17 (s, 1H), 7.55 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 19.0, 10.0 Hz, 4H), 4.00 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.87 (s, 2H), 3.55 (s, 2H), 2.97 - 2.90 (m, 2H), 1.28 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
【0152】
(実施例2)
メチル4-クロロ-5-(3-(2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボキシレート
【0153】
【化16】
【0154】
ステップ1。メチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、メチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボキシレートを茶褐色固体として調製した(140mg、41%)。質量(m/z): 484.8[M+H]+
【0155】
ステップ2。メチル4-クロロ-5-(3-(2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボキシレートの調製:
一般的ステップB1に従って、メチル4-クロロ-5-(3-(2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-カルボキシレートを茶褐色固体として調製した(64mg、57%)。質量(m/z): 385.0[M+H]+
【0156】
(実施例3)
1-(3-(4-クロロ-3-(3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0157】
【化17】
【0158】
ステップ1。tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを茶褐色固体として調製した(15g、収率77%)。MS: m/z=426.9 (M+1、ESI+)。
【0159】
ステップ2。(一般的ステップF) tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート:
tert-ブチル[4-(3-{4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル}フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル]ホルメート(15g、35.1mmol)のアセトン(300mL)中溶液に、NIS(8.69g、38.6mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で4時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をEA(200mL)で希釈し、水(100mL×2)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:1)により精製して、tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(8g、収率39%)を黄色固体として得た。MS: m/z=552.7.(M+1、ESI+)。
【0160】
ステップ3。1-(3-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン:
一般的ステップB1に従って、1-(3-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(3g、収率70%)。MS: m/z=452.6(M+1、ESI+)。
【0161】
ステップ4。(一般的ステップG) 1-(3-(4-クロロ-3-(3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン:
1-(3-{4-クロロ-5-ヨード-7H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル}フェニル)ピペラジン-2-オン(200mg、0.4418mmol)、3,3-ジメチルブタ-1-イン(181.46mg、2.209mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(31.01mg、0.0441mmol)及びヨウ化銅(I)(16.83mg、0.0883mmol)のTEA(2mL)及びDMF(2mL)中混合溶液を、窒素下室温で18時間撹拌した。メチルtert-ブチルエーテルを加えた。白色固体が沈殿し、これを濾過した。残渣をカラムクロマトグラフィー(MeOH:DCM=1:10)により精製して粗生成物を得、これを分取HPLC(xbridge-c18 150×19mm、5um、移動期:ACN-H2O(0.1%FA)、濃度勾配:20~40)により更に精製して、1-(3-(4-クロロ-3-(3,3-ジメチルブタ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(3mg、収率1.58%)を黄色固体として得た。MS: m/z=407(M+1、ESI+)。
【0162】
(実施例4)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0163】
【化18】
【0164】
ステップ1。(一般的ステップJ) tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート:
tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(5g、9mmol)、4-DMAP(0.11g、0.9mmol)、(Boc)2O(2.95g、13.5mmol)及びTEA(01.82g、18mmol)のDCM(50mL)中混合物を、窒素下室温で終夜撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:1で溶出)により精製して、tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート(2.5g、40%)を黄色固体として得た。MS: m/z=652.7(M+1、ESI+)。
【0165】
ステップ2。(一般的ステップK) tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート:
tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート(500mg、0.763mmol)、二酢酸パラジウム(17.14mg、0.076mmol)、[(t-Bu)3Ph]BF4(22.15mg、0.076mmol)及び臭化亜鉛(171.92mg、0.763mmol)のTHF(5mL)中溶液に、窒素下室温にてブロモ(シクロプロピル)マグネシウム(1.5mL、1.53mmol)を30分で滴下添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。水でクエンチし、EA(20mL×3)で抽出し、Na2SO4で脱水し、濾過し、蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(EA:PE=1:1)により精製して、tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(250mg、21%)を黒色油状物として得た。MS: m/z=466.9(M+1、ESI+)。
【0166】
ステップ3。(一般的ステップB2) 1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン:
tert-ブチル[4-(3-{4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル}フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル]ホルメート(250mg、0.5342mmol)のDCM(5mL)及びTFA(5mL)中溶液を、室温で18時間撹拌した。濃縮した後、残渣を分取HPLC(xbridge-c18 150×19mm、5um、移動期:ACN-H2O(0.1%TA)、濃度勾配:10~40)により精製して、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(14mg、収率6.42%)を黄色固体として得た。MS: m/z=367(M+1、ESI+)。
【0167】
(実施例5)
1-(3-(4-クロロ-3-(シクロプロピルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0168】
【化19】
【0169】
ステップ1。tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(シクロプロピルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート:
一般的ステップGに従って、tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(シクロプロピルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(80mg、83%)。MS: (m/z)=590.9(M+1、ESI+)。
【0170】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-(シクロプロピルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(実施例10):
一般的ステップB2に従って、1-(3-(4-クロロ-3-(シクロプロピルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(3mg、6%)。MS: m/z=390.9(M+1、ESI+)。
【0171】
(実施例6)
1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0172】
【化20】
【0173】
ステップ1。tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート:
一般的ステップGに従って、tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレートを灰色固体として調製した(300mg、74%)。MS: (m/z)=627.8(M+1、ESI+)。
【0174】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン:
一般的ステップB2に従って、1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(実施例11)を灰色固体として調製した(120mg、72%)。MS(m/z)=427.8(M+1、ESI+)。
【0175】
(実施例7)
1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0176】
【化21】
【0177】
ステップ1。tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート:
一般的ステップGに従って、tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレートを灰色固体として調製した(150mg、74%)。MS: m/z=627.8(M+1、ESI+)。
【0178】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(実施例12):
一般的ステップB2に従って、1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを灰色固体として調製した(80mg、71%)。MS: m/z=427.8(M+1、ESI+)。
【0179】
(実施例8)
1-(3-(4-クロロ-3-(3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0180】
【化22】
【0181】
ステップ1。tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート:
一般的ステップGに従って、tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-(3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(80mg、83%)。MS: (m/z)=607.8(M+1、ESI+)。
【0182】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-(3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(実施例13):
一般的ステップB2に従って、1-(3-(4-クロロ-3-(3-(ジメチルアミノ)プロパ-1-イン-1-イル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(3mg、7%)。MS: (m/z)=407.9(M+1、ESI+)。
【0183】
(実施例9)
1-(6-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オン
【0184】
【化23】
【0185】
ステップ1。[4-(6-ブロモピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-イル]tert-ブチルホルメートの調製
一般的ステップHに従って、[4-(6-ブロモピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-イル]tert-ブチルホルメートを茶褐色固体として調製した(1.02g、収率26.8%)。質量(m/z): 355.8[M+H]+
【0186】
ステップ2。tert-ブチル3-オキソ-4-(6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
一般的ステップIに従って、tert-ブチル3-オキソ-4-(6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-1-カルボキシレートを粗生成物として調製し、これを更には精製せずに次のステップに使用した。
【0187】
ステップ3。tert-ブチル4-(6-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(6-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを茶褐色固体として調製した(170mg、収率26%)。質量(m/z): 455.8[M+H]+
【0188】
ステップ4。1-(6-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップB2に従って、1-(6-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(26mg、19%)。質量(m/z): 355.9[M+H]+
【0189】
(実施例10)
1-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オン
【0190】
【化24】
【0191】
ステップ1。tert-ブチル4-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップHに従って、tert-ブチル4-(4-ブロモチアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを白色固体として調製した(9g、54%)。質量(m/z): 383.7[M+Na]+
【0192】
ステップ2。(2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)チアゾール-4-イル)ボロン酸の調製:
一般的ステップIに従って、(2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)チアゾール-4-イル)ボロン酸を粗製の油状物として調製し、これを更には精製せずに次のステップに使用した。
【0193】
ステップ3。tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを白色固体として調製した(200mg、28%)。質量(m/z): 461.7[M+H]+
【0194】
ステップ4。1-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB2に従って、1-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(85mg、52%)。質量(m/z): 361.9[M+H]+
【0195】
(実施例11)
1-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オン
【0196】
【化25】
【0197】
ステップ1。tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを白色固体として調製した(400mg、60%)。質量(m/z): 433.8[M+H]+
【0198】
ステップ2。tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップFに従って、tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色油状物として調製した(400mg、62%)。質量(m/z): 559.6[M+H]+
【0199】
ステップ3。tert-ブチル5-(2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)チアゾール-4-イル)-4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップJに従って、tert-ブチル5-(2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)チアゾール-4-イル)-4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレートを無色油状物として調製した(200mg、38%)。質量(m/z): 603.5[M-55]+
【0200】
ステップ4。tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップKに従って、tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色油状物として調製した(40mg、17%)。質量(m/z): 473.9[M+H]+
【0201】
ステップ5。1-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB2に従って、1-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)チアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(8.2mg、25%)。質量(m/z): 373.8[M+H]+
【0202】
(実施例12)
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0203】
【化26】
【0204】
ステップ1。1-{5-ブロモ-4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル}-2,2-ジフルオロエタノンの調製
一般的ステップLに従って、1-{5-ブロモ-4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-3-イル}-2,2-ジフルオロエタノンを黄色固体として調製した(200mg、12%)。質量(m/z): 308.7[M+H]+
【0205】
ステップ2。5-ブロモ-4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの調製:
一般的ステップMに従って、5-ブロモ-4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを茶褐色固体として調製した(50mg、13%)。質量(m/z): 295.0[M+H]+
【0206】
ステップ3。tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを茶褐色固体として調製した(70mg、収率:33%)。質量(m/z): 491.1[M+H]+
【0207】
ステップ4。1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップB2に従って、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(5mg、8%)。質量(m/z): 391.0[M+H]+
【0208】
(実施例13)
1-(3-(4-クロロ-3-((6-メチルピリジン-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0209】
【化27】
【0210】
ステップ1。tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-((6-メチルピリジン-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレート:
一般的ステップGに従って、tert-ブチル5-(3-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)フェニル)-4-クロロ-3-((6-メチルピリジン-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(100mg、48%)。質量(m/z): 641.8[M+H]+
【0211】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-((6-メチルピリジン-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン:
一般的ステップB2に従って、1-(3-(4-クロロ-3-((6-メチルピリジン-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(50mg、69%)。質量(m/z): 442.1[M+H]+
【0212】
(実施例14)
1-(3-(4-クロロ-3-((1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0213】
【化28】
【0214】
ステップ1。1-メチル-3-((トリメチルシリル)エチニル)-1H-1,2,4-トリアゾール:
一般的ステップGに従って、1-メチル-3-((トリメチルシリル)エチニル)-1H-1,2,4-トリアゾールを黒色油状物として調製した(1.6g、69%)。質量(m/z): 180.0[M+H]+
【0215】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-((1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
一般的ステップGに従って、1-(3-(4-クロロ-3-((1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(11mg、11%)。質量(m/z): 431.7[M+H]+
【0216】
(実施例15)
1-(6-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オン
【0217】
【化29】
【0218】
ステップ1。tert-ブチル4-(6-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(6-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色油状物として調製した(800mg、収率34%)。質量(m/z): 468.1[M+H]+
【0219】
ステップ2。1-(6-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB1に従って、1-(6-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンを黄色半固体として調製した(4.70g、収率67%)。質量(m/z): 368.1[M+H]+
【0220】
(実施例16)
1-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オン
【0221】
【化30】
【0222】
ステップ1。tert-ブチル4-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(100mg、12%)。質量(m/z): 492.1[M+H]+
【0223】
ステップ2。1-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB2に従って、1-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンを薄黄色固体として調製した(18mg、21%)。質量(m/z): 392.1[M+H]+
【0224】
(実施例17)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-フルオロフェニル)ピペラジン-2-オン
【0225】
【化31】
【0226】
ステップ1。[4-(3-ブロモ-4-フルオロフェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル]tert-ブチルホルメートの調製:
一般的ステップHに従って、[4-(3-ブロモ-4-フルオロフェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル]tert-ブチルホルメートを黄色油状物として調製した(3.6g、51%)。質量(m/z): 394.9[M+Na]+
【0227】
ステップ2及び3。tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-フルオロフェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップI及びAに従って、tert-ブチル4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-フルオロフェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(60mg、38%)。質量(m/z): 473.2[M+H]+
【0228】
ステップ4。1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-フルオロフェニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB1に従って、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-フルオロフェニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(10mg、30%)。質量(m/z): 373.1[M+H]+
【0229】
(実施例18)
1-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オン
【0230】
【化32】
【0231】
ステップ1。tert-ブチル4-(4-ブロモピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップHに従って、tert-ブチル4-(4-ブロモピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(2.0g、71%)。質量(m/z): 356.0、358.1[M+H]+
【0232】
ステップ2。(2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)ボロン酸の調製:
一般的ステップIに従って、(2-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)ピリジン-4-イル)ボロン酸を黄色固体として調製した(1.3g、64%)。質量(m/z): 322.0[M+H]+
【0233】
ステップ3。tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色油状物として調製した(300mg、78%)。質量(m/z): 467.9[M+H]+
【0234】
ステップ4。1-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB1に従って、1-(4-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(268mg、96%)。質量(m/z): 367.9[M+H]+
【0235】
(実施例19)
1-(5-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-2-オン
【0236】
【化33】
【0237】
ステップ1。tert-ブチル4-(5-ブロモピリジン-3-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップHに従って、tert-ブチル4-(5-ブロモピリジン-3-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(2.8g、30%)。質量(m/z): 356.0、358.1[M+H]+
【0238】
ステップ2。(5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ボロン酸の調製:
一般的ステップIに従って、(5-(4-(tert-ブトキシカルボニル)-2-オキソピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)ボロン酸を黄色固体として調製した(850mg、30%)。質量(m/z): 321.9[M+H]+
【0239】
ステップ3。tert-ブチル4-(5-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-3-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップAに従って、tert-ブチル4-(5-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-3-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(200mg、52%)。質量(m/z): 468.0[M+H]+
【0240】
ステップ4。1-(5-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB1に従って、1-(5-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-3-イル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(200mg、14%)。質量(m/z): 368.0[M+H]+
【0241】
(実施例20)
1-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-5-メチルチアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オン
【0242】
【化34】
【0243】
ステップ1。tert-ブチル4-(4-ブロモ-5-メチルチアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップHに従って、tert-ブチル4-(4-ブロモ-5-メチルチアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(800mg、49%)。質量(m/z): 376.1、378.0[M+H]+
【0244】
ステップ2及び3。tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-5-メチルチアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップI及びAに従って、tert-ブチル4-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-5-メチルチアゾール-2-イル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(1.0g、69%)。質量(m/z): 476.1[M+H]+
【0245】
ステップ4。1-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-5-メチルチアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB2に従って、1-(4-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-5-メチルチアゾール-2-イル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(68mg、8%)。質量(m/z): 376.1[M+H]+
【0246】
(実施例21)
1-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0247】
【化35】
【0248】
ステップ1。[4-(3-ブロモ-4-ホルミルフェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル]tert-ブチルホルメートの調製:
一般的ステップHに従って、[4-(3-ブロモ-4-ホルミルフェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル]tert-ブチルホルメートを黄色油状物として調製した(1.2g、16%)。質量(m/z): 405.1[M+Na]+
【0249】
ステップ2。5-ブロモ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンの調製:
一般的ステップMに従って、5-ブロモ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンを茶褐色固体として調製した(4.0g、85%)。質量(m/z): 224.9[M+H]+
【0250】
ステップ3及び4。tert-ブチル4-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-ホルミルフェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップI及びAに従って、tert-ブチル4-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-ホルミルフェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを黄色固体として調製した(300mg、24%)。質量(m/z): 449.2[M+H]+
【0251】
ステップ5。(一般的ステップR) tert-ブチル4-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
tert-ブチル4-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-ホルミルフェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(210mg、0.47mmol)のMeOH(10mL)中溶液に、0℃でNaBH4(35mg、0.92mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で2時間撹拌し、次いで真空で濃縮した。粗製の残渣をコンビフラッシュ(PE/EA=4:1)により精製して、tert-ブチル4-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(140mg、66%)を黄色固体として得た。質量(m/z): 451.2[M+H]+
【0252】
ステップ6。1-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB2に従って、1-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-(ヒドロキシメチル)フェニル)ピペラジン-2-オンを薄黄色固体として調製した(25mg、22%)。質量(m/z): 351.2[M+H]+
【0253】
(実施例22)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン
【0254】
(実施例23)
(R)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン
【0255】
(実施例24)
(S)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン
【0256】
【化36】
【0257】
ステップ1。エチル1-(3-ブロモフェニル)-2-オキソピペリジン-3-カルボキシレートの調製:
一般的ステップHに従って、エチル1-(3-ブロモフェニル)-2-オキソピペリジン-3-カルボキシレートを黄色油状物として調製した(5.34g、56%)。質量(m/z): 325.8[M+H]+
【0258】
ステップ2。1-(3-ブロモフェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オンの調製:
一般的ステップRに従って、1-(3-ブロモフェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オンを黄色油状物として調製した(3.9g、83%)。質量(m/z): 284.1[M+H]+
【0259】
ステップ3。3-(ヒドロキシメチル)-1-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2-オンの調製:
一般的ステップIに従って、3-(ヒドロキシメチル)-1-(3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル)ピペリジン-2-オンを黄色油状物として調製した(5.07g、93%)。質量(m/z): 332.1[M+H]+
【0260】
ステップ4。1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン、(R)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オン及び(S)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オンの調製
一般的ステップAに従って、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オンを白色固体として調製した(200mg、5.8%)。質量(m/z): 384.2[M+H]+
【0261】
ラセミ体の1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オンをキラルSFC[SP-120-10-C18-BIO-C18、250×50mm、CO2中20%IPA(DEA)]で更に分離して、(R)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オンを白色固体として(35mg)、(S)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-2-オンを白色固体として得た(34mg)。
【0262】
(実施例25)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
【0263】
【化37】
【0264】
ステップ1。(一般的ステップC) 1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンの調製:
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(150mg、0.422mmol)のDMF(5.0mL)中溶液に、メトキシ酢酸(57mg、0.634mmol)、DIEA(164mg、1.26mmol)及びT3P(538mg、0.854mmol、EtOAc中50%)を加えた。得られた溶液を室温で16時間撹拌し、次いでH2Oで希釈した。水性媒体をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を分取TLC(CH2Cl2/MeOH=15:1)により精製して、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として得た(66.8mg、36%)。質量(m/z): 426.9[M+H]+
【0265】
(実施例26)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-モルホリノアセチル)ピペラジン-2-オン
【0266】
【化38】
【0267】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-モルホリノアセチル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-モルホリノアセチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(78.5mg、37%)。質量(m/z): 481.9[M+H]+
【0268】
(実施例27)
メチル4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート
【0269】
【化39】
【0270】
ステップ1。(一般的ステップD)メチル4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(150mg、0.42mmol)のDCM(5mL)中溶液に、0℃でTEA(86mg、0.84mmol)及びメチルカルボノクロリデート(44mg、0.46mmol)を加えた。反応混合物をN2下室温で16時間撹拌した。反応が完了した後、H2O(20mL)を反応混合物に加え、次いでDCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、次いで無水Na2SO4で脱水した。濾過した後、溶液を真空下で濃縮し、粗生成物をコンビフラッシュ(DCM/MeOH=0~2.5%)により精製して、生成物メチル4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレート(実施例5)を白色固体として得た(26mg、15%)。質量(m/z): 412.8[M+H]+
【0271】
(実施例28)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オン
【0272】
【化40】
【0273】
ステップ1及びステップ2。(一般的ステップE) 1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オンの調製:
1,1,2-トリメトキシエタン(338mg、2.818mmol)の1N HCl溶液(5mL)中溶液を、50℃で3時間撹拌した。溶液を室温に冷却し、DCE(5mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、Na2SO4で脱水した。溶液を1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(50mg、0.14mmol)のDCE(5mL)中溶液に加え、続いてAcOH(2滴)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(89mg、0.422mmol)を加えた。反応混合物をN2下室温で3時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を分取TLC(DCM:MeOH=20:1)により精製して、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として得た(66.8mg、36%)。質量(m/z): 412.9[M+H]+
【0274】
(実施例29)
1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
【0275】
【化41】
【0276】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(15mg、42%)。質量(m/z): 500.1[M+H]+
【0277】
(実施例30)
1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(ジメチルグリシル)ピペラジン-2-オン
【0278】
【化42】
【0279】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(ジメチルグリシル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-3-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(ジメチルグリシル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(10mg、27%)。質量(m/z): 513.2[M+H]+
【0280】
(実施例31)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(ジメチルグリシル)ピペラジン-2-オン
【0281】
【化43】
【0282】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(ジメチルグリシル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(ジメチルグリシル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(15mg、18%)。質量(m/z): 440.2[M+H]+
【0283】
(実施例32)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
【0284】
【化44】
【0285】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(25mg、7%)。MS: (m/z)=438.9(M+1、ESI+)。
【0286】
(実施例33)
4-(2-((1s,3s)-アダマンタン-1-イル)アセチル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0287】
【化45】
【0288】
ステップ1。4-(2-((1s,3s)-アダマンタン-1-イル)アセチル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップCに従って、4-(2-((1s,3s)-アダマンタン-1-イル)アセチル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(4.0mg、6.6%)。質量(m/z): 530.8[M+H]+
【0289】
(実施例34)
2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-N-(4-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-4-オキソブチル)アセトアミド
【0290】
【化46】
【0291】
ステップ1。エチル4-(2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)アセトアミド)ブタノエートの調製:
一般的ステップCに従って、エチル4-(2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)アセトアミド)ブタノエートを無色油状物として調製した(240mg、60%)。質量(m/z): 308.0[M+H]+
【0292】
ステップ2。(一般的ステップN) 4-(2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)アセトアミド)ブタン酸の調製:
エチル4-(2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)アセトアミド)ブタノエート(240mg、0.78mmol)のMeOH(4mL)とH2O(1mL)との混合溶媒中溶液に、NaOH(312mg、7.8mmol)を加えた。得られた溶液を周囲温度で16時間撹拌し、次いで水(10mL)で希釈した。水性溶液をHCl水溶液(2M)でpH3~4に酸性化し、次いで、EA(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、4-(2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)アセトアミド)ブタン酸を白色固体として得た(210mg、77%)。質量(m/z): 280.1[M+H]+
【0293】
ステップ3。2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-N-(4-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-4-オキソブチル)アセトアミドの調製:
一般的ステップCに従って、2-((3r,5r,7r)-アダマンタン-1-イル)-N-(4-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-4-オキソブチル)アセトアミドを白色固体として調製した(15mg、10%)。質量(m/z): 615.8[M+H]+
【0294】
(実施例35)
1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
【0295】
【化47】
【0296】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(ピリジン-2-イルエチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(2.3mg、3.8%)。質量(m/z): 500.1[M+H]+
【0297】
(実施例36)
1-(3-(4-クロロ-3-((1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
【0298】
【化48】
【0299】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン:
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-ヨード-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(110mg、90%)。質量(m/z): 524.7[M+H]+
【0300】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-((1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン:
一般的ステップGに従って、1-(3-(4-クロロ-3-((1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)エチニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(4mg、24%)。質量(m/z): 504.0[M+H]+
【0301】
(実施例37)
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オン
【0302】
【化49】
【0303】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップEに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(120mg、25%)。質量(m/z): 449.1[M+H]+
【0304】
(実施例38)
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
【0305】
【化50】
【0306】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オン
一般的ステップCに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-2-オンを薄黄色固体として調製した(11mg、18%)。質量(m/z): 463.1[M+H]+
【0307】
(実施例39)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オン
【0308】
【化51】
【0309】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップEに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-メトキシエチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(8mg、2%)。質量(m/z): 425.0[M+H]+
【0310】
(実施例40)
1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0311】
【化52】
【0312】
ステップ1。tert-ブチル4-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップEに従って、tert-ブチル4-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを薄黄色固体として調製した(130mg、55%)。質量(m/z): 478.3[M+H]+
ステップ2。1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンの調製:
【0313】
一般的ステップB2に従って、1-(4-((ジメチルアミノ)メチル)-3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを薄黄色固体として調製した(20mg、19%)。質量(m/z): 378.2[M+H]+
【0314】
(実施例41)
1-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0315】
【化53】
【0316】
ステップ1。tert-ブチル4-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートの調製:
一般的ステップEに従って、tert-ブチル4-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-カルボキシレートを薄黄色固体として調製した(120mg、52%)。質量(m/z): 464.3[M+H]+
【0317】
ステップ2。1-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB2に従って、1-(3-(3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)-4-((メチルアミノ)メチル)フェニル)ピペラジン-2-オンを薄黄色固体として調製した(2.6mg、2.7%)。質量(m/z): 364.3[M+H]+
【0318】
(実施例42)
4-(L-バリル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0319】
【化54】
【0320】
ステップ1。tert-ブチル(S)-(1-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート:
一般的ステップCに従って、tert-ブチル(S)-(1-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートを黄色油状物として調製した(68mg、85%)。質量(m/z): 554.3[M+H]+
【0321】
ステップ2。4-(L-バリル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
一般的ステップB2に従って、4-(L-バリル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(35mg、71%)。質量(m/z): 454.2[M+H]+
【0322】
(実施例43)
4-(L-フェニルアラニル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン
【0323】
【化55】
【0324】
ステップ1。tert-ブチル(S)-(1-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメートの調製:
一般的ステップCに従って、tert-ブチル(S)-(1-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメートを黄色固体として調製した(50mg、56%)。質量(m/z): 602.3[M+H]+
【0325】
ステップ2。4-(L-フェニルアラニル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップB2に従って、4-(L-フェニルアラニル)-1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(37mg、85%)。質量(m/z): 502.2[M+H]+
【0326】
(実施例44)
(S)-2-アミノ-N-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-3-メチルブタンアミド
【0327】
【化56】
【0328】
ステップ1。メチル(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリルグリシネートの調製:
一般的ステップCに従って、メチル(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリルグリシネートを白色固体として調製した(800mg、99%)。質量(m/z): 233.1[M+H-56]+
【0329】
ステップ2。(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリルグリシンの調製:
一般的ステップNに従って、(tert-ブトキシカルボニル)-L-バリルグリシンを無色油状物として調製した(700mg、81%)。質量(m/z): 547.4[2M-H]-
【0330】
ステップ3。tert-ブチル(S)-(1-((2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートの調製:
一般的ステップCに従って、tert-ブチル(S)-(1-((2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメートを黄色固体として調製した(36mg、32%)。質量(m/z): 611.4[M+H]+
【0331】
ステップ4。(S)-2-アミノ-N-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-3-メチルブタンアミドの調製:
一般的ステップB2に従って、(S)-2-アミノ-N-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)-3-メチルブタンアミドを白色固体として調製した(6.5mg、25%)。質量(m/z): 511.2[M+H]+
【0332】
(実施例45)
(R)-2-アミノ-3-(4-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエトキシ)フェニル)プロパン酸
【0333】
【化57】
【0334】
ステップ1。tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)-D-チロシネートの調製:
一般的ステップJに従って、tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)-D-チロシネートを黄色固体として調製した(1g、71%)。質量(m/z): 338.2[M+H]+
【0335】
ステップ2。(一般的ステップQ) tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)フェニル)プロパノエートの調製:
tert-ブチル(tert-ブトキシカルボニル)-D-チロシネート(1.0g、3.0mmol)のDMF(10mL)中溶液に、0℃でNaH(油中60%、144mg、3.6mmol)及びエチル2-ブロモアセテート(500mg、3.0mmol)を順次加えた。得られた混合物をN2下0℃で2時間撹拌し、次いでH2O(20mL)で希釈した。水性溶液をEA(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、次いで濾過した。濾液を真空で濃縮した。粗製の残渣をコンビフラッシュ(PE/EA=0~12%)により精製して、生成物tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(2-エトキシ-2-オキソエトキシ)フェニル)プロパノエートを黄色固体として得た(758mg、60%)。質量(m/z): 424.2[M+H]+
【0336】
ステップ3。(R)-2-(4-(3-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-オキソプロピル)フェノキシ)酢酸の調製:
一般的ステップNに従って、(R)-2-(4-(3-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-オキソプロピル)フェノキシ)酢酸を黄色固体として調製した(20mg、66%)。質量(m/z): 396.2[M+H]+
【0337】
ステップ4。tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエトキシ)フェニル)プロパノエートの調製:
一般的ステップCに従って、tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエトキシ)フェニル)プロパノエートを黄色固体として調製した(20mg、50%)。質量(m/z): 732.4[M+H]+
【0338】
ステップ5。(R)-2-アミノ-3-(4-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエトキシ)フェニル)プロパン酸の調製:
一般的ステップB2に従って、(R)-2-アミノ-3-(4-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエトキシ)フェニル)プロパン酸を黄色固体として調製した(6mg、36%)。質量(m/z): 576.3[M+H]+
【0339】
(実施例46)
(R)-2-アミノ-3-(4-((2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)フェニル)プロパン酸
【0340】
【化58】
【0341】
ステップ1。tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-ニトロフェニル)プロパノエートの調製:
(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-ニトロフェニル)プロパン酸(1.56g、5.01mmol)のトルエン(20mL)中溶液に、1,1-ジ-tert-ブトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン(1.52g、7.48mmol)を加えた。反応混合物をN2下110℃で8時間撹拌した。反応が完了した後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をコンビフラッシュ(PE/EA=0~10%)により精製して、生成物tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-ニトロフェニル)プロパノエートを黄色固体として得た(0.56g、30%)。
【0342】
ステップ2。tert-ブチル(R)-3-(4-アミノフェニル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノエートの調製:
tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-ニトロフェニル)プロパノエート(560mg、1.52mmol)のEtOH(16mL)及びH2O(4mL)中溶液に、Fe(514mg、9.15mmol)及びNH4Cl(1.62g、30.48mmol)を加えた。反応混合物をN2下80℃で0.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をコンビフラッシュ(DCM/MeOH=0~10%)により精製して、生成物tert-ブチル(R)-3-(4-アミノフェニル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノエートを茶褐色油状物として得た(477mg、92%)。質量(m/z): 237.1[M+H-100]+
【0343】
ステップ3。tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-((2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)フェニル)プロパノエートの調製:
tert-ブチル(R)-3-(4-アミノフェニル)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパノエート(477g、1.41mmol)のCH3CN(10mL)中溶液に、エチル2-ブロモアセテート(260mg、1.55mmol)及びDIPEA(548mg、4.24mmol)を加えた。反応混合物をN2下60℃で6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をコンビフラッシュ(PE/EA=0~30%)により精製して、生成物tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-((2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)フェニル)プロパノエートを茶褐色油状物として得た(467mg、80%)。質量(m/z): 845.5[2M+H]+
【0344】
ステップ4。(R)-(4-(3-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-オキソプロピル)フェニル)グリシンの調製:
一般的ステップNに従って、(R)-(4-(3-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-オキソプロピル)フェニル)グリシンを茶褐色油状物として調製した(379mg、88%)。質量(m/z): 787.4[2M-H]-
【0345】
ステップ5。tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-((2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)フェニル)プロパノエートの調製:
一般的ステップCに従って、tert-ブチル(R)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(4-((2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)フェニル)プロパノエートを黄色油状物として調製した(100mg、47%)。質量(m/z): 731.4[M+H]+
【0346】
ステップ6。(R)-2-アミノ-3-(4-((2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)フェニル)プロパン酸の調製:
一般的ステップB2に従って、(R)-2-アミノ-3-(4-((2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエチル)アミノ)フェニル)プロパン酸を白色固体として調製した(5.2mg、6.6%)。質量(m/z): 575.3[M+H]+
【0347】
(実施例47)
(S)-2-(4-(((2-アミノ-4-オキソ-3,4-ジヒドロプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-5-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-5-オキソペンタン酸
【0348】
【化59】
【0349】
ステップ1。(S)-2-(4-(((2-アミノ-4-オキソ-3,4-ジヒドロプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-5-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-5-オキソペンタン酸の調製
一般的ステップCに従って、(S)-2-(4-(((2-アミノ-4-オキソ-3,4-ジヒドロプテリジン-6-イル)メチル)アミノ)ベンズアミド)-5-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-5-オキソペンタン酸を白色固体として調製した(5mg、3.1%)。質量(m/z): 777.8[M+H]+
【0350】
(実施例48)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(4-(((2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタノイル)ピペラジン-2-オン
【0351】
【化60】
【0352】
ステップ1。(一般的ステップS) (2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(ペンタ-4-エン-1-イルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
[(2R,3R,4S,5R,6S)-3,4,5,6-テトラキス(アセチルオキシ)オキサン-2-イル]メチルアセテート(5.00g、12.8mmol)のDCM(50mL)中溶液に、0℃で三フッ化ホウ素エーテレート(2.91g、20.5mmol)を加えた。得られた溶液を0℃で0.5時間撹拌した後、0℃でペンタ-4-エン-1-オール(1.43g、16.7mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間更に撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液(25mL)で希釈した。水性媒体をDCM(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、次いで濾過した。濾液を真空で濃縮した。粗製の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA=3:1)により精製して、生成物(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(ペンタ-4-エン-1-イルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを無色油状物として得た(1.50g、28%)。質量(m/z): 438.8[M+Na]+
【0353】
ステップ2。(一般的ステップT) 4-(((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリアセトキシ-6-(アセトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン酸の調製:
[(2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリス(アセチルオキシ)-6-(ペンタ-4-エン-1-イルオキシ)オキサン-2-イル]メチルアセテート(1.36g、3.25mmol)のDCM(5.2mL)、MeCN(5.2mL)及びH2O(7.8mL)の混合溶媒中溶液に、0℃でNaIO4(4.64g、13.0mmol)及びRuCl3-3H2O(15mg、0.065mmol)を加えた。反応混合物を25℃で2時間撹拌した後、他のバッチのNaIO4(4.64g、13.0mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で2時間更に撹拌し、次いで水(20mL)で希釈した。水性溶液をDCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、次いで濾過した。濾液を真空で濃縮した。粗製の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EA/MeOH=1:1:0.1)により精製して、生成物4-(((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリアセトキシ-6-(アセトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタン酸を無色油状物として得た(1.00g、71%)。質量(m/z): 457.1[M+Na]+
【0354】
ステップ3。(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(4-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
一般的ステップCに従って、(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(4-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを無色油状物として調製した(380mg、76%)。質量(m/z): 770.7[M+H]+
【0355】
ステップ4。(一般的ステップU) 1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(4-(((2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタノイル)ピペラジン-2-オンの調製:
(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(4-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-4-オキソブトキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート(380mg、0.49mmol)のTHF(3mL)とMeOH(3mL)との混合溶媒中溶液に、K2CO3(136mg、0.99mmol)を加えた。得られた混合物をN2下25℃で2時間撹拌し、次いで真空で濃縮した。粗製の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20:1)により精製して、生成物1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(4-(((2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)ブタノイル)ピペラジン-2-オンを白色固体として得た(119mg、40%)。質量(m/z): 602.8[M+H]+
【0356】
(実施例49)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-(((2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)アセチル)ピペラジン-2-オン
【0357】
【化61】
【0358】
ステップ1。(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(アリルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
一般的ステップSに従って、(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(アリルオキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを無色油状物として調製した(2.80g、45%)。質量(m/z): 410.8[M+Na]+
【0359】
ステップ2。2-(((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリアセトキシ-6-(アセトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)酢酸の調製:
一般的ステップTに従って、2-(((2R,3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリアセトキシ-6-(アセトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)酢酸を無色油状物として調製した(700mg、50%)。質量(m/z): 428.8[M+Na]+
【0360】
ステップ3。(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエトキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
一般的ステップCに従って、(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2-オキソエトキシ)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを無色油状物として調製した(120mg、71%)。質量(m/z): 742.7[M+H]+
【0361】
ステップ4。1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-(((2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)アセチル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップUに従って、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-(((2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)アセチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(22mg、21%)。質量(m/z): 574.7[M+H]+
【0362】
(実施例50)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-(3-((3R,4R,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)フェノキシ)アセチル)ピペラジン-2-オン
【0363】
【化62】
【0364】
ステップ1。(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
(2R,3R,4S,5R,6R)-2-(アセトキシメチル)-6-ブロモテトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート(2g、4.86mmol)のTHF(30mL)中溶液に、N2下0℃でアセチルアセトン酸第二コバルト(87mg、0.24mmol)及びTMEDA(28mg、0.24mmol)を加えた。次いで冷却(0~5℃)した(3-(ベンジルオキシ)フェニル)マグネシウムブロミドの懸濁液(0.5M、14.6mL、7.3mmol)上に超低速度で滴下した。反応混合物をN2下0℃で1時間撹拌した。反応が完了した後、H2O(100mL)を反応混合物に加え、次いでEA(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、次いで無水Na2SO4で脱水した。濾過した後、溶液を真空下で濃縮し、粗生成物をコンビフラッシュ(PE/EA=0~50%)により精製して、生成物(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを黄色固体として得た(2.2g、87%)。質量(m/z): 536.7[M+Na]+
【0365】
ステップ2。(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート(1.1g、2.13mmol)のTHF(20mL)中溶液に、10%Pd/C(220mg、20重量/重量%)を加えた。反応混合物を風船中H2下室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して粗生成物を得、粗製物をコンビフラッシュ(PE/EA=0~30%)により精製して、生成物(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを白色固体として得た(841mg、92%)。質量(m/z): 446.7[M+Na]+
【0366】
ステップ3。(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエトキシ)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテート(840mg、1.97mmol)のMe2CO(10mL)中溶液に、tert-ブチル2-ブロモアセテート(579mg、2.96mmol)及びK2CO3(410mg、2.96mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して粗生成物を得、粗製物をコンビフラッシュ(PE/EA=0~30%)により精製して、生成物(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエトキシ)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを黄色油状物として得た(690mg、64%)。質量(m/z): 560.8[M+Na]+
【0367】
ステップ4。2-(3-((2S,3S,4R,5R,6R)-3,4,5-トリアセトキシ-6-(アセトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)フェノキシ)酢酸の調製:
一般的ステップB2に従って、2-(3-((2S,3S,4R,5R,6R)-3,4,5-トリアセトキシ-6-(アセトキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)フェノキシ)酢酸を茶褐色油状物として調製した(550mg、88%)。質量(m/z): 504.8[M+Na]+
【0368】
ステップ5。(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2オキソエトキシ)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートの調製:
一般的ステップCに従って、(2R,3R,4R,5S,6S)-2-(アセトキシメチル)-6-(3-(2-(4-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-3-オキソピペラジン-1-イル)-2オキソエトキシ)フェニル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-トリイルトリアセテートを黄色固体として調製した(840mg、90%)。質量(m/z): 818.7[M+H]+
【0369】
ステップ6。1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-(3-((3R,4R,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)フェノキシ)アセチル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップUに従って、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(2-(3-((3R,4R,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)フェノキシ)アセチル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(345mg、51%)。質量(m/z): 650.6[M+H]+
【0370】
(実施例51)
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オン
【0371】
【化63】
【0372】
ステップ1。(一般的ステップO) 1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)ピペラジン-2-オン(70mg、0.18mmol)及びトリエチルアミン(36mg、0.36mmol)のDCM(5mL)中溶液に、0℃でMsCl(23mg、0.20mmol)を加えた。得られた溶液をN2下周囲温度で16時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。粗製の残渣をコンビフラッシュ(MeOH/DCM=0~2%)により精製して、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として得た(10mg、11%)。質量(m/z): 468.9[M+H]+
【0373】
(実施例52)
1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オン
【0374】
【化64】
【0375】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップOに従って、1-(3-(4-クロロ-3-エチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(80mg、43%)。質量(m/z): 432.8[M+H]+
【0376】
(実施例53)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オン
【0377】
【化65】
【0378】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップOに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(16mg、6%)。質量(m/z): 444.8[M+H]+
【0379】
(実施例54)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((2-メトキシエチル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0380】
【化66】
【0381】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((2-メトキシエチル)スルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップOに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((2-メトキシエチル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを茶褐色固体として調製した(25mg、9%)。質量(m/z): 488.8[M+H]+
【0382】
(実施例55)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-モルホリノプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0383】
【化67】
【0384】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-クロロプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップOに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-クロロプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(316mg、75%)。質量(m/z): 507.0[M+H]+
【0385】
ステップ2。(一般的ステップP) 1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-モルホリノプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-クロロプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン(300mg、0.59mmol)のDMF(10mL)中溶液に、モルホリン(77mg、0.89mmol)、K2CO3(163mg、1.18mmol)及びNaI(177mg、1.18mmol)を加えた。得られた混合物をN2下70℃で3時間撹拌し、次いでH2O(50mL)で希釈した。水性媒体をEA(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液を真空で濃縮した。粗製の残渣を分取逆相HPLC[Gemini-C18、150×21.2mm、5um、ACN-H2O(0.1%TFA)、10~40%]により精製して、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-モルホリノプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として得た(75mg、22%)。質量(m/z): 558.0[M+H]+
【0386】
(実施例56)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(ジメチルアミノ)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0387】
【化68】
【0388】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(ジメチルアミノ)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップPに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(ジメチルアミノ)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(400mg、29%)。質量(m/z): 516.1[M+H]+
【0389】
(実施例57)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(3-メチルアゼチジン-1-イル)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0390】
【化69】
【0391】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(3-メチルアゼチジン-1-イル)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
一般的ステップPに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(3-メチルアゼチジン-1-イル)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(20mg、12%)。質量(m/z): 542.2[M+H]+
【0392】
(実施例58)
1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0393】
【化70】
【0394】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
一般的ステップPに従って、1-(3-(4-クロロ-3-シクロプロピル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(3-フルオロアゼチジン-1-イル)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを薄黄色固体として調製した(15mg、9.0%)。質量(m/z): 546.2[M+H]+
【0395】
(実施例59)
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-モルホリノプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0396】
【化71】
【0397】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-クロロプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップOに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-クロロプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(130mg、55%)。質量(m/z): 531.1[M+H]+
【0398】
ステップ2。1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-モルホリノプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップPに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-モルホリノプロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを淡黄色固体として調製した(55mg、13%)。質量(m/z): 581.8[M+H]+
【0399】
(実施例60)
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(ジメチルアミノ)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0400】
【化72】
【0401】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(ジメチルアミノ)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
一般的ステップPに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((3-(ジメチルアミノ)プロピル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを白色固体として調製した(1.2g、65%)。質量(m/z): 540.2[M+H]+
【0402】
(実施例61)
1-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オン
【0403】
【化73】
【0404】
ステップ1。1-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンの調製:
一般的ステップOに従って、1-(6-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)ピリジン-2-イル)-4-(メチルスルホニル)ピペラジン-2-オンを薄黄色固体として調製した(3mg、7.4%)。質量(m/z): 470.1[M+H]+
【0405】
(実施例62)
1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((2-メトキシエチル)スルホニル)ピペラジン-2-オン
【0406】
【化74】
【0407】
ステップ1。1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((2-メトキシエチル)スルホニル)ピペラジン-2-オンの調製
一般的ステップOに従って、1-(3-(4-クロロ-3-(2,2-ジフルオロエチル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル)フェニル)-4-((2-メトキシエチル)スルホニル)ピペラジン-2-オンを黄色固体として調製した(15mg、7.3%)。質量(m/z): 513.1[M+H]+
【0408】
一般のアッセイ手順:
HPK1酵素阻害アッセイ
化合物を10mMの濃度で100% DMSO中に溶解させた。HPK1タンパク質をSignal Chem社(M23-11G-10)から購入した。試験化合物を含有するアッセイプレートに、1ウェル当たり2.5μLの2X HPK1タンパク質を添加し、1500rpmで1分間遠心分離し、次いで、25℃で60分間インキュベートした。MBPタンパク質をSignal Chem社(M42-51N)から購入し、ATPをPromega社(V9102)から購入した。2つを、2X MBP (0.2ug/ul)及びATP (20μM)の、1ウェル当たり2.5μLの混合物に添加し、1500rpmで1分間遠心分離し、次いで、25℃で60分間インキュベートした。次いで、Promega社(V9102)からの5μLのADP-Gloをアッセイプレートに添加し、未消費ATPを60分間枯渇させた。次いで、1500rpmで1分間遠心分離し、25℃で60分間インキュベートした。最終的に、Promega社(V9102)からの10μLのキナーゼアッセイ試薬をアッセイプレートに添加することでADPをATPに変換し、1500rpmで1分間遠心分離し、25℃で40分間インキュベートした。40分のインキュベーション後、蛍光を決定した。結果に基づき、化合物のIC50値を算出した。IC50の結果は、以下のTable 2(表2)に示されている。
【0409】
+++: IC50<=10nM;++: 10nM<IC50<=100nM;+: 100nM<IC50<=1μM;NA:活性でない、IC50>1μM
【0410】
【表2A】
【0411】
【表2B】
【0412】
HPK1 p-SLP-76阻害アッセイ
化合物処置の前に、ジャーカット細胞を、0.5% FBSが補充されたPRMI-1640培地中にて終夜飢餓させた。細胞密度をアッセイ培地(RPMI-1640、フェノールレッドなし、0.5% FBSを有する)中にて1*10^7セル/mLに調整し、1ウェル当たり16uLの細胞懸濁液を384ウェルプレート(Corning社#3765)に移した。試験化合物の6X溶液をアッセイ培地中で調製し、1ウェル当たり4uLを384ウェルプレートに添加した。プレートを次いで37℃、5%のCO2で4時間の間インキュベートした。1ウェル当たり4uLの6X抗体溶液を添加することによって、384ウェルプレート中のジャーカット細胞を抗CD3(BD Biosciences社#555329、最終濃度は10ug/mLである)にて20分間37℃、5%のCO2で刺激した。ホスホ-SLP76 HTRFキットをCisbio社(63ADK076PEH)から購入した。抗CD3刺激の後に、8uLの4X溶解緩衝液を384ウェルプレートに添加した。プレートを1,000rpmで1分間遠心分離し、250rpmで60分間振盪し、再び1,000rpmで5分間遠心分離した。その後、細胞溶解物を1ウェル当たり16uLでアッセイプレート(Greiner社#784075)に移した。検出緩衝液中で調製された1ウェル当たり4uLの検出抗体ミックスをアッセイプレートに添加し、続いて、1,000rpmで1分間遠心分離し、25℃で終夜インキュベートした。2つの異なる波長(665nm及び620nm)での蛍光発光をHTRF適合性マイクロプレートリーダーによって読み取り、化合物のIC50値を算出した。
【0413】
A: IC50<=300nM;B: 300nM<IC50<=3μM;C: 3μM<IC50<=10μM;NA:活性でない、IC50>10μM
【0414】
【表3A】
【0415】
【表3B】
【0416】
【表3C】
【0417】
FLT3-ITD酵素阻害アッセイ
化合物を10mMの濃度で100% DMSO中に溶解させた。FLT3-ITDタンパク質をInvitrogen社(PV6190)から購入した。試験化合物を含有するアッセイプレートに、1ウェル当たり5μLの2X FLT3-ITDタンパク質を添加し、1000rpmで1分間遠心分離し、次いで、25℃で15分間インキュベートした。HTRF KinEASE-TKキットをCisbio社(62TK0PEC)から購入し、ATPをThermo Fisher Scientific社(R0441)から購入した。TK-基質-ビオチン及びATPを、2X TK-基質-ビオチン(最終濃度は2μMである)及びATP(最終濃度は15μMである)の、1ウェル当たり5μLの混合物に添加し、1000rpmで1分間遠心分離し、次いで、25℃で60分間インキュベートした。次いで、10μLの検出緩衝液(0.25x TK-抗体Eu3+-クリプテート、0.125μMストレプトアビジン-XL 665)をアッセイプレートに添加し、1000rpmで1分間遠心分離し、次いで、25℃で60分間及び4℃で終夜の間インキュベートし、生成物を決定した。結果に基づき、化合物のIC50値を算出した。IC50の結果は、Table 3(表4)に示されている。
【0418】
+++:IC50<=10nM;++: 10nM<IC50<=100nM;+: 100nM<IC50<=1μM;NA:活性でない、IC50>1μM
【0419】
【表4】
【0420】
他の実施形態
本開示は、単に例証的な実施形態を提供する。当業者は、以下の請求項に定義されている通りの本開示の趣旨及び範疇から逸脱することなく様々な変化、修飾及び変動がなされ得ることを、本開示及び請求項から容易に認識されよう。
【国際調査報告】