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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】変換機及び対応システム
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/14 20170101AFI20240822BHJP
   B31B 50/20 20170101ALI20240822BHJP
   B31B 50/88 20170101ALI20240822BHJP
   B31B 50/25 20170101ALI20240822BHJP
   B31B 50/07 20170101ALI20240822BHJP
   B26F 1/38 20060101ALI20240822BHJP
   B26D 11/00 20060101ALI20240822BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B31B50/14
B31B50/20
B31B50/88
B31B50/25
B31B50/07
B26F1/38 A
B26D11/00
B26D7/06 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024512015
(86)(22)【出願日】2022-08-23
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 EP2022073492
(87)【国際公開番号】W WO2023025810
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】21315140.0
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522462649
【氏名又は名称】ボブスト リヨン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ロビン オリヴィエ
【テーマコード(参考)】
3C021
3C060
3E075
【Fターム(参考)】
3C021DA03
3C021DA06
3C021DA13
3C021DA14
3C021DA16
3C060AA01
3C060BA04
3C060BB08
3C060BC11
3C060BC21
3C060BC26
3C060BD03
3C060BE08
3C060BF02
3C060BF09
3C060BG07
3C060BG13
3C060BG15
3E075AA05
3E075AA24
3E075BA05
3E075BB08
3E075DA02
3E075DA03
3E075DA04
3E075DA05
3E075DA23
3E075DB13
3E075DB14
3E075DB23
3E075DB24
3E075DC29
3E075DE23
3E075FA03
3E075FA04
3E075FA13
3E075GA02
3E075GA03
(57)【要約】
本発明は、シート(1)から平箱包装又は折り畳み箱を生産するための変換機(10)に関し、変換機は、搬送方向(T)においてシートを搬送するように構成される。変換機は、シート(1)の第1面及び第2面の一方に印刷するように構成される第1印刷モジュール(16)及び、ダイカット工具及びカウンタシリンダに接続するように構成される工具保持シリンダを備えるダイカットモジュール(18)を備え、ダイカットモジュールは、シートの第1面に切り取り線を加えるように構成される。本変換機は、シートの第2面上に折り目線を加えるように構成されるスコアリング工具を有する別個のスコアリングモジュール(19)を更に備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート(1)から箱(1´)の平包装又は折り畳みを製造するための変換機(10)であって、前記変換機は、搬送方向(T)に前記シートを搬送するように構成され、前記変換機は、
前記シート(1)の第1面及び第2面の一方に印刷するように構成された第1印刷モジュール(16)と、
カウンタシリンダ(48)及び、刃先(54)が設けられる第1ダイカット工具(52a)に接続されるように構成された工具保持シリンダ(46)を備えるとともに前記シート(81)の前記第1面に切り取り線を加えるように構成されたダイカットモジュール(18)と、を含み、
前記変換機(10)は、カウンタシリンダ(62)と、折り目付け刃(56)が設けられるスコアリング工具(64)に接続されるように構成された工具保持シリンダ(60)と、を備えるスコアリングモジュール(19)を更に備え、前記スコアリングモジュール(19)は、前記シート(1)の第2面上に折り目線(2)を加えるように構成される、
ことを特徴とする、変換機。
【請求項2】
前記スコアリングモジュールは、無効可能であり、前記ダイカットモジュールは、前記シートの前記第1面上に切り取り線及び折り目線を加えるように構成された第2ダイカット工具(52b)に接続されるように更に構成され、折り目線は、前記シートの両面に加えられることができるようになっている、請求項1に記載の変換機。
【請求項3】
前記ダイカットモジュール(18)は、前記搬送方向(T)における前記スコアリングモジュール(19)の下流に配置される、請求項1又は2に記載に記載の変換機。
【請求項4】
前記スコアリングモジュール(19)は、第1側面フレーム部分(70a)及び第2側面フレーム部分(70b)を有する構造フレーム(70)を備え、前記側面フレーム部分は、前記工具保持シリンダ(60)及び前記カウンタシリンダ(62)のシャフト(69,71)を受け入れるように構成される、請求項1~3の何れか1項に記載の変換機。
【請求項5】
前記ダイカットモジュールの前記工具保持シリンダは、前記シートの搬送経路(P)の垂直方向上方に配置される、請求項1~4の何れか1項に記載の変換機。
【請求項6】
前記スコアリングモジュールの前記工具保持シリンダは、前記シートの前記搬送経路(P)の垂直方向下方に配置される、請求項5に記載の変換機。
【請求項7】
前記スコアリングモジュールの前記工具保持シリンダは、前記スコアリング工具(64)を取り付けるための取付ブラケットを備える、請求項1~6の何れか1項に記載の変換機。
【請求項8】
前記スコアリング工具は、スリーブの形態のダイであり、前記工具保持シリンダの周囲表面まわりに取り付けられるように構成される、請求項7に記載の変換機。
【請求項9】
前記スコアリング工具は、前記折り目付け刃(56)のみを備える、請求項1~8の何れか1項に記載の変換機。
【請求項10】
前記スコアリングモジュールの前記カウンタシリンダには、前記スコアリング工具の前記折り目付け刃に接触するように構成された弾性表面材料が設けられる、請求項1~9の何れか1項に記載の変換機。
【請求項11】
前記第1印刷モジュールは(16)は、前記シートの底面(1b)上に印刷するように構成されたフレキソ印刷モジュールである、請求項1~10の何れか1項に記載の変換機。
【請求項12】
前記第1印刷モジュール(16)は、前記シートの上面(1a)上に印刷するように構成されたフレキソ印刷モジュールである、請求項1~10の何れか1項に記載の変換機。
【請求項13】
前記第1印刷モジュール(16)は、インクジェット印刷モジュールである、請求項1~10の何れか1項に記載の変換機。
【請求項14】
前記変換機は、前記第1印刷モジュール(16)によって印刷された前記シートの前記面と異なる前記シートの第2面上に印刷するように構成された第2印刷モジュール(17)を更に備える、請求項11又は12に記載の変換機。
【請求項15】
前記変換機は、インクジェット印刷モジュールとして構成され、且つ、好ましくは、前記シート(1)の上面(1a)上に印刷するように構成された、第3印刷モジュール(21)を更に備える、請求項14に記載の変換機。
【請求項16】
複数の真空搬送部(32)並びにカット及びスコアリング見当合わせ制御システム(80)を備える搬送システム(30)を更に備え、前記カット及びスコアリング見当合わせ制御システム(80)は、第1センサ(S1)と、第2センサ(S2)と、制御ユニット(82)と、メモリ(84)と、を備え、
前記第1センサ(S1)は、第1センサ位置(P1)において、前記スコアラーモジュールの上流に配置され、前記第2センサ(S2)は、第2センサ位置(P2)において、前記ダイカットモジュールの上流に配置され、
前記カット及びスコアリング見当合わせ制御システムは、前記第1センサによって提供される検出時間(t1)から、前記第1センサ位置における前記シートの前方先端縁(3)の実際のスコアラー位置(Pa_スコアラー)を決定し、前記シートのための初期基準位置(P_refスコアラー)として前記実際の位置を画定するように構成され、前記システムは、前記初期基準位置に基づいて、前記第2センサ位置(P2)における前方先端縁のための、対応するダイカッター基準位置(P_ref_ダイカッター)を決定するように更に構成され、
前記制御ユニットは、前記第2センサから前記前方先端縁(3)の検出時間(t2)を引き出し、前記第2センサ位置(P2)における前記シートの前記前方先端縁の実際の位置(Pa_ダイカッター)を決定するように構成され、
前記制御ユニットは、前記実際のダイカッター位置(Pa_ダイカッター)と前記ダイカッター基準位置(P_ref_ダイカッター)との間の差から変位距離(Δd)を決定するように構成され、前記制御ユニットは、前記スコアリングモジュールと前記ダイカットモジュールとの間の前記シートに、長手方向位置補正(Δc)を提供するように、前記少なくとも1つの真空搬送部(32b)の速度を変更するように更に構成される、請求項1~15の何れか1項に記載の変換機。
【請求項17】
シート(1)の第1面及び第2面の一方に印刷するように構成された第1印刷モジュール(16)を備える変換機と、
カウンタシリンダ(48)及び工具保持シリンダ(46)を備えるダイカットモジュール(18)と、
カウンタシリンダ(62)及び工具保持シリンダ(60)を備えるスコアリングモジュール(19)と、
前記ダイカットモジュールの前記工具保持シリンダ(46)に接続するように構成され、カット刃のみが設けられる第1ダイカット工具(52a)と、
前記ダイカットモジュールの前記工具保持シリンダ(46)に接続するように構成され、カット刃及び折り目付け刃が設けられる第2ダイカット工具(52b)と、
前記スコアリングモジュールの前記工具保持シリンダ(60)に接続するように構成され、折り目付け刃が設けられる第1スコアリング工具(64)と、
を備える、
ことを特徴とするシステム。
【請求項18】
前記第1印刷モジュールは、前記シートの前記第1面上に印刷するように構成され、前記システムは、前記シートの前記第2面上に印刷するように構成された第2印刷モジュール(17)を更に備える、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平箱包装又は折り畳み箱を製造するための変換機に関する。特に、本発明は、変換機のスコアリング及びダイカットモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
回転ダイカッターを備える変換機は、平箱包装又折り畳み箱を生産するために構成され得る。これらの変換機は、印刷され、切断され、切れ目を入れられるシートが供給され、その後3次元の箱に折り畳まれ、組み立てられ得るブランクを形成する。ブランクは、折り畳み-糊付け機(フォルダーグルアー)において、手動又は自動のどちらかで折り畳まれるように設計される。
【0003】
箱は、しばしば、箱の外側表面上、内側表面上、又は内側及び外側表面の両面上に印刷モチーフ又はパターンが提供される必要がある。
【0004】
機械オペレーターは、かくして、異なる作業の間に変換機の構成を適合させることが要求される。時には、シートは、箱の内側及び外側表面の両面上に印刷するために、裏返さなければならないことがある。
【0005】
箱のタイプが変わると、変換機内のいくつかのモジュールの構成を変更することが、しばしば要求され、それによって、印刷版並びに切り取り形状及び折り目線を画定するダイカット工具が変更される。時には、より高い解像度又はより高いインク供給を得ると共に、紙又は厚紙の表面品質によりよく適合させるためには、アニロックスシリンダを変更する必要もまたある。
【0006】
箱の外側表面は、しばしば最も重要なものである。しかしながら、通信販売及びオンラインショッピング用の箱などの他の目的にとって、個別の外側表面を有し、その代わりにより洗練され印刷された内面を有する箱を提供することは有利であり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3934902号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第3445549号明細書
【特許文献3】国際公開2016/9256号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それゆえに、箱の特性が変わるのにつれて工具を取替る必要性を減らしながら、変換機を用いて箱の内側表面及び外側表面上に印刷する柔軟な方法を提供する必要がある。
【0009】
上述の問題に鑑み、内側及び外側の印刷モチーフを箱に加えることが可能な融通の利く機械を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1態様によると、シートから平箱包装又は折り畳み箱を生産するための変換機が提供され、変換機は、搬送方向にシートを搬送するように構成され、変換機は、
シートの第1面及び第2面の一方に印刷するように構成された第1印刷モジュールと、
カウンタシリンダ及び、カット刃が設けられる第1ダイカット工具に接続するように構成された工具保持シリンダを備え、シートの第1面に切り取り線を加えるように構成されるダイカットモジュールと、を備え、
変換機は、カウンタシリンダ及び、折り目付け刃が設けられたスコアリング工具に接続するように構成された工具保持シリンダを備えるスコアリングモジュールを更に備え、スコアリングモジュールは、シートの第2面上に折り目線を加えるように構成される。
【0011】
本発明は、融通の利く変換機が、シートの両面上に折り目線及び切り取り線を加えるように構成された場合に、提供され得るという認識に基づく。
【0012】
第1ダイカット工具は、切り取り線のみを加えるように構成されてもよい。スコアリングモジュールは、ダイカットモジュールと別々であってもよい。
【0013】
一実施形態において、ダイカットモジュールの工具保持シリンダは、シートの第1面上に切り取り線及び折り目線を加えるように構成される第2ダイカット工具に接続するように更に構成される。ダイカットモジュールは、かくして、シートの第1面上に折り目線を更に提供するように、選択的に構成されてもよく、折り目線は、シートの両面上に加えられ得るようになっている。
【0014】
それゆえに、第2工具は、シートに切り取り線及び折り目線の両方を提供するように構成される。
【0015】
一実施形態において、スコアリングモジュールは無効にされることが可能であり、ダイカットモジュールは、シートの第1面上に切り取り線及び折り目線を加えるように構成された第2ダイカット工具に接続するように更に構成され、折り目線は、シートの両面上に加えられ得るようになっている。
【0016】
無効にされるとは、折り目付け工具が、シートと接触していないことを意味する。これは折り目付け工具が、工具保持シリンダから取り外されることを意味することができる。代替的に、折り目付け工具は、シートから離れて移動される。
【0017】
一実施形態において、ダイカットモジュールは、搬送方向においてスコアリングモジュールの下流に配置される。そのような方法で、廃棄物の切り取りは、スコアリング工程後に行われ得る。
【0018】
一実施形態において、スコアリングモジュールは、第1側面フレーム部分及び第2側面フレーム部分を有する構造フレームを備え、側面フレーム部分は、工具保持シリンダ及びカウンタシリンダのシャフトを受け入れるように構成される。
【0019】
一実施形態において、ダイカットモジュールの工具保持シリンダは、シートの搬送経路の垂直方向上方に配置される。
【0020】
一実施形態において、スコアリングモジュールの工具保持シリンダは、シートの搬送経路の垂直方向下方に配置される。
【0021】
ダイカットモジュールの工具保持シリンダは、かくして、ダイカットモジュールのカウンタシリンダの垂直方向上方に配置され得る。したがって、スコアリングモジュールの工具保持シリンダは、スコアリングモジュールのカウンタシリンダの垂直方向下方に配置され得る。
【0022】
一実施形態において、スコアリングモジュールの工具保持シリンダは、スコアリング工具を取り付けるための取付ブラケットを備える。スコアリング工具は、スリーブの形態のダイであり、工具保持シリンダの周囲表面まわりに取り付けられるように構成されてもよい。一実施形態において、スコアリング工具は、折り目付け刃のみを備える。
【0023】
スコアリングモジュールのカウンタシリンダには、スコアリング工具の折り目付け刃に接触するように構成された弾性表面材料が設けられる。
【0024】
一実施形態において、第1印刷モジュールは、シートの底面上に印刷するように構成されたフレキソ印刷モジュールである。
【0025】
別の実施形態において、第1印刷モジュールは、シートの上面上に印刷するように構成されたフレキソ印刷モジュールである。
【0026】
第1印刷モジュールは、インクジェット印刷モジュールであってもよい。
【0027】
一実施形態において、変換機は、第1印刷モジュールによって印刷されたシートの面と異なる、シートの第2面上に印刷するように構成される第2印刷モジュールを更に備える。
【0028】
一実施形態において、変換機は、インクジェット印刷モジュールとして構成され且つ好ましくは、シートの上面上に印刷するように構成された第3印刷モジュールを更に備える。
【0029】
一実施形態において、変換機は、複数の真空搬送手段並びにカット及びスコアリング見当合わせ制御システムを備える搬送システムを更に備え、カット及びスコアリング見当合わせ制御システムは、第1センサと、第2センサと、制御ユニットと、メモリと、を備え、
第1センサは、第1センサ位置において、スコアリングモジュールの上流に配置され、第2センサは、第2センサ位置において、ダイカットモジュールの上流に配置され、
カット及びスコアリング見当合わせ制御システムは、第1センサによって提供される検出時間から、第1センサ位置におけるシートの前方先端縁の実際のスコアラー位置を決定し、実際の位置をシートのための初期基準位置として画定するように構成され、システムは、初期基準位置に基づいて、第2センサ位置における前方先端縁のための、対応するダイカッター基準位置を決定するように更に構成され、
制御ユニットは、第2センサから前方先端縁の検出時間を引き出し、第2センサ位置におけるシートの前方先端縁の実際の位置を決定するように構成され、
制御ユニットは、実際のダイカッター位置とダイカッター基準位置との間の差から変位距離を決定するように構成され、制御ユニットは、スコアリングモジュールとダイカットモジュールとの間のシートに、長手方向位置補正を提供するように、少なくとも1つの真空搬送手段の速度を変更するように更に構成される。
【0030】
本発明は、またシステムにも関し、システムは、
シートの第1面及び第2面の一方に印刷するように構成された第1印刷モジュールを備える変換機と、
カウンタシリンダ及び工具保持シリンダを備えるダイカットモジュールと、
カウンタシリンダ及び工具保持シリンダを備えるスコアリングモジュールと、
ダイカットモジュールの工具保持シリンダに接続されるように構成され、カット刃のみが設けられた第1ダイカット工具と、
ダイカットモジュールの工具保持シリンダに接続されるように構成され、カット刃及び折り目付け刃が設けられた第2ダイカット工具と、
スコアリングモジュールの工具保持シリンダに接続されるように構成さ且つ、折り目付け刃が設けられた第1スコアリング工具と、
を備える。
【0031】
一実施形態において、第1印刷モジュールは、シートの第1面上に印刷するように構成され、システムは、シートの第2面上に印刷するように構成された第2印刷モジュールを更に備える。
【0032】
本発明は、次に、例として且つ添付図面において示される実施形態を参照して説明され、同一の参照符号が同様の要素に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1a】平箱包装箱を示す。
図1b】平箱包装箱から取得可能な折り畳み箱を示す。
図1c】平箱包装箱の生産において使用されるシート基板を示す。
図2】回転ダイカッターの形態の変換機の概略斜視図を示す。
図3】変換機の搬送システムの一部の概略斜視図を示す。
図4a】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図4b】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図4c】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図4d】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図5】フレキソ印刷組立体の概略斜視図を示す。
図6a】ダイカットモジュールの概略斜視図を示す。
図6b】第1工具が設けられるときの図6aのダイカットモジュールの概略斜視図及び部分断面図を示す。
図6c】第2工具が設けられるときの図6aのダイカットモジュールの概略斜視図及び部分断面図を示す。
図7a】本発明の一実施形態による折り目付けモジュールの概略斜視図を示す。
図7b図7aの折り目付けモジュールの概略斜視図及び部分断面図を示す。
図8a】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図8b】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図8c】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図8d】本発明の実施形態による変換機の概略断面図を示す。
図9】切断及び折り目付けモジュールにおけるシートの例示的な見当合わせ変位を示す概略図を示す。
図10】本発明の一実施形態における見当合わせ制御システムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1a及び1bを参照すると、平箱包装箱1“及び折り畳み後に平箱包装箱1”から得られる箱1´を示す。図にみられるように、平箱包装箱1“は、折り畳むことを可能にする折り目線2と、全体形状を箱1´に提供する切断される外縁4と、を備え、更にカットアウト5(例えば、取っ手のための)を備えてもよい。平箱包装箱1”は、図1cにおいて示されるものなどの、シート基板1から得られる。シート基板1は、正方形又は長方形のシートであり、厚紙又は板紙から作られ得る。
【0035】
図1aの平箱包装箱1”には、一方の面上に印刷モチーフ6が設けられ、図2において示されるもののように、変換機10において生産され得る。図2に示される変換機10は、回転ダイカット機10の構成である。変換機10の入口位置において、シート基板1が、供給モジュール14内に配置され、シート基板1を印刷し、切断し且つ折り目付けする一連の工程を経るために、変換機10を通って搬送方向Tに搬送される。搬送方向Tは、変換機10の入口から出口で画定される。シート1は、搬送経路Pに沿って搬送され、これは、変換機10を通るシート1の軌道として画定され得る。
【0036】
変換機10の入口から且つ搬送方向Tに沿って下流方向に、変換機10は、プレフィーダ12、供給モジュール14、複数の印刷モジュールを備える印刷セクション13、ダイカットモジュール18、バンドルスタッカーモジュール20及びパレタイザーブレーカー22を備えてもよい。メインオペレーターインダーフェース11が、変換機10の近くに設けられてもよい。
【0037】
シート1は、かくして、ブランクになり、その後、平箱包装箱になるように変換を経る。シート1は、脆弱線によって互いに結合された、複数の並置されたブランクを備えてもよい。これらの線は、分離した平箱包装箱1”を得るために、パレタイザーブレーカー22内で破断され得る。これは、例えば、欧州特許出願公開第3934902号明細書及び欧州特許出願公開第3445549号明細書において説明される。
【0038】
図3、4a~4b及び8aにおいて最もよく見られるように、変換機10は、搬送方向Tに変換機10を通ってシート1を搬送するように構成される搬送システム30を備える。搬送システム30は、搬送ユニット32と称される、複数の分離した搬送部分32を備えてもよい。特に、搬送システム30は、真空搬送部32の構成の、複数の搬送ユニット32を備えてもよい。真空搬送部32は、搬送面36と、エンドレスベルトコンベヤーなどの駆動要素と、変換機10を通ってシート1を搬送するためのローラ34と、を含む。真空搬送部32は、ローラ34を駆動する搬送駆動モータ33に作動可能に接続される。ローラは、シート1を搬送方向Tに前進駆動する。真空開口部38が、シートがローラ34に対して密着されることを確実にするために、ローラ34のまわりに配置される。
【0039】
図4a~4dを参照すると、本発明による変換機10の実施形態が示される。変換機10は、図2の変換機と同様に構成され、第1印刷モジュール16及びダイカットモジュール18を備える。しかしながら、図4a~4dの示される実施形態において、随意的なバンドルスタッカーモジュール20及びパレタイザーブレーカー22は図示されていない。付加的に、変換機10は、ダイカットモジュール18から分離した、スコアリングモジュール19を更に備える。図4a~4dにおいて示される全ての実施形態に共通するように、スコアリングモジュール19は、印刷モジュール16,17,21とダイカットモジュール18との間に配置される。それゆえに、本発明によれば、シート1に対するスコアリング工程及びダイカット工程は、異なるモジュールにおいて別々に実行されてもよい。
【0040】
図4a及び5において示されるように、第1印刷モジュール16は、シート1の底面1b上に印刷するように構成され得る。第1印刷モジュール16は、かくして、シート1の底面1b上に印刷するように構成されるフレキソ印刷モジュール16であり得る。第1印刷モジュール16は、カウンタシリンダ44の垂直方向下方に配置される印刷シリンダ42が設けられる少なくとも1つの印刷組立体40を備える。そのような方法により、シート1は、カウンタシリンダ44と印刷シリンダ44との間を通過し、印刷シリンダ44はシート1の底面1b上に印刷する。
【0041】
フレキソ印刷組立体40は、取付ブラケット41を有する印刷シリンダ42を備え、印刷板43が印刷シリンダ42上に取り付けられ得る。印刷板43には、シート1上に特定のモチーフを印刷するように構成された印刷ダイが設けられる。示される構成において、印刷シリンダ42は、シート1の底面1bに押し付けられる。アニロックスシリンダ45が、印刷シリンダ42の近くに配置され、ドクターブレードチャンバ37などの液体供給装置37からインクを吸収し転移するように構成される。
【0042】
代替的に、図4bにおいて示されるように、第1印刷モジュール16は、シート1の上面1a上に印刷するように構成され得る。第1印刷モジュール16は、フレキソ印刷モジュールであってもよい。第1印刷モジュール16には、かくして、カウンタシリンダ44垂直方向上方に配置される少なくとも1つの印刷シリンダ42が設けられる。
【0043】
代替的に、図4cにおいて示されるように、第1印刷モジュール16は、シート1の上面1a上に印刷するように構成されるデジタルインクジェット印刷モジュールであり得る。
【0044】
より好ましい実施形態において、図4dにおいて示されるように、変換機10は、シート1の上面1a上に印刷するように構成された第1印刷モジュール16と、シート1の底面1b上に印刷するように構成された第2印刷モジュール17と、を備える。第2印刷モジュール17は、搬送方向Tにおいて、第1印刷モジュール16の下流に配置され得る。随意的に、変換機10は、インクジェット印刷モジュール21の形態の、第3印刷モジュール21を更に備える。インクジェット印刷モジュール21は、好ましくは、シート1の上面1a上に印刷するように構成される。印刷モジュール16,17及び21は、変換機10において、印刷セクション13を共に形成する。
【0045】
図6a及び6bにおいて最もよく見られるように、ダイカットモジュール18は、工具保持シリンダ46及びカウンタシリンダ48を備える。ダイカットモジュール18の工具保持シリンダ46には、ダイ52の形態の異なる工具52と係合するように構成された取付ブラケット50が設けられる。図6bにおいて示されるように、第1タイプの工具52aには、カット刃54のみが設けられてもよい。カット刃54は、シート1に切り取り線を加えるように構成される。しかしながら、図6cにおいて示されるように、ダイカットモジュール18に第2タイプの工具52bを取り付けることもまた可能である。第2タイプの工具52bは、シート1に対する切断工程及びスコアリング工程の両方を実行するカット及びスコアリングダイ52bの形態であってもよい。そのように組み合わされた切断及びスコアリングダイ52bは、カット刃54及び折り目付け刃56を備える。
【0046】
それゆえに、工具52は、かくして、カット刃54のみが設けられる第1工具52aと、カット刃54及び折り目付け刃56が設けられる第2工具52bと、を備えてもよい。第2工具52aは、かくして、シート1上に全ての切り取り線及び折り目線を形成するように構成されてもよい。
【0047】
好ましくは、ダイカットモジュール18の工具保持シリンダ46は、協働するカウンタシリンダ48の垂直方向上方に配置される。これは、シート1から切り離された廃棄部分が、重力の影響により搬送経路Pより下に落下することを可能にする。
【0048】
図7a及び図7bにおいて示されるように、スコアリングモジュール19は、工具保持シリンダ60及びカウンタシリンダ62を備える。スコアリングモジュール19は、第1側面フレーム部分70a及び第2側面フレーム部分70bを有する構造フレーム70を備え、各々は、工具保持シリンダ60のシャフト69及びカウンタシリンダ62のシャフト71を受け入れるように構成される。
【0049】
工具保持シリンダ60及びカウンタシリンダ62は、回転方向と反対の同一又は同様の接線速度で駆動されてもよい。工具保持シリンダ60及びカウンタシリンダ62を駆動するために、モータ72が、第1及び第2フレーム70a,70bの一方の面上に設けられ得る。
【0050】
工具保持シリンダ60には、スコアリングダイ64の形態であるスコアリング工具64を取り付けるための少なくとも1つの取付ブラケット61が設けられる。スコアリングダイ64は、好ましくは、円筒形の管状スリーブである。
【0051】
スコアリング工具64には、シート1上に折り目線を加えるように構成される折り目付け刃56が設けられる。
【0052】
好ましい実施形態において、スコアリングダイ64は、2つのハーフシェル64a,64bの形態であり得る。これは、工具保持シリンダ60を構造フレーム70から取り外すことなく、工具保持シリンダ60のまわりにスコアリングダイ64を取り付けることを可能にする。カウンタシリンダ62は、ゴム等から作られる高分子表面などの弾性表面を有していてもよい。一実施形態において、スコアリングダイ64は、カット及びスコアリングダイの形態であってもよく、シート1に対して切断工程及びスコアリング工程の両方を実行する。
【0053】
一実施形態において、スコアリングダイ64は、シート1にミシン目線を付加的に提供するように構成されてもよい。ミシン目線は、シート1上に並置されたブランクを部分的に分離する脆弱線である。ブランクは、脆弱線が破断されたとき、互いに分離し得る。
【0054】
スコアリングモジュール19の工具保持シリンダ60及びダイカットモジュール18の工具保持シリンダ46は、シート1の搬送経路Pの反対側に配置される。それゆえに、スコアリングモジュール19のスコアリングダイ64及びダイカットモジュール18のカットダイ52は、シート1の異なる面に押し付けられる。
【0055】
スコアリングモジュール19は、シート1に対して変形工程が実行されないように、無効にされ得る。これは、スコアリングダイ64を取り外し、随意的にトラクション工具と交換することによって行われ得る。スコアリングモジュール19が無効にされるとき、ダイカットモジュール18は、シート1に対するスコアリング工程及びダイカット工程の両方を実行するように構成され得る。ダイカットモジュール18には、かくして、カット刃54及び折り目付け刃56の両方を備える第2工具52bが設けられる。
【0056】
スコアリングモジュール19は、有効にされると、シート1上でスコアリング工程を実行するように構成されることができる一方で、ダイカットモジュール18は、シート1上でダイカット工程を実行する。それゆえに、ダイカット工具は、シート1にカット刃54のみを接触させるように構成されてもよい。
【0057】
それゆえに、スコアリングモジュール19及びダイカットモジュール18の両方が、シート1の異なる面上に折り目線2を加えるように構成されることができると、平箱包装箱1’の折り畳みの方向が選択され得る。本変換機10は、かくして、最終の箱1’の内側及び外側表面のどちらかに印刷モチーフ6を配置するように構成され得る。これは、折り目線2が加えられるシート1の面を変えることによって行われる。
【0058】
シート1の上面1a上に印刷するように構成された第1印刷モジュール16と、シート1の底面1b上に印刷するように構成された第2印刷モジュールとの組み合わせは、箱1’の内側及び外側の両面上に印刷モチーフ6を有する最終の箱1’を生産することを可能にする。さらに、分離した、スコアリングモジュール19とダイカットモジュール18との組み合わせにおいて、平箱包装箱1”の折り畳みの方向が選択され得る。そのような方法により、変換機10は、印刷モジュール16,17の使用法及び印刷モチーフ6の位置(すなわち、内側又は外側)を決定するとき、オペレーターに完全な柔軟性を提供する。
【0059】
本発明による変換機10は、どの印刷モジュール16,17が、箱の外側又は内側に印刷するかを選択することが可能であるように構成される。そのような方法により、変換機10は、印刷モジュール16,17の一方に高解像度グラフィックのアニロックスロール(例えば、セル体積の小さいアニロックスロール)を備え、印刷モジュール16,17の他方に異なるアニロックス構成(セル体積のより大きいアニロックス)を備え得る。
【0060】
本変換機10は、かくして、アニロックスシリンダの既存の構成に基づいて、異なるタイプの箱1’のために構成され得る。
【0061】
図8a~8dにおいて示されるように、変換機10のモジュールのいくつかは、固定式又は移動式構成において配置され得る。固定式モジュールは、作業場の床に固定的に接続され、工場の床に配置された凹部状マシンアクセス(トレンチなど)を更に有してもよい。凹状アクセスは、下から機械部品にアクセスすることをオペレーターに許容する。移動式構成は、離れて移動され得るようにモジュールにローラを提供することによって設計されることができ、機械部品に対する横方向のアクセスが可能になるようになっている。
【0062】
図8a及び8bにおいて示されるように、少なくともスコアリングモジュール19には、搬送方向Tにおける横方向変位を可能にするローラ79又はスライドレールが設けられる。
【0063】
スコアリングモジュール19とダイカットモジュール18との間でシート1を搬送するために、少なくとも1つの真空搬送部32が、その間に配置される。好ましくは、図8a及び8bにおいて示されるように、移動式分離真空搬送手段モジュール15が、スコアリングモジュール19とダイカットモジュール18との間に配置され得る。真空搬送手段モジュール15に入口搬送部32a及び出口搬送部32bを提供することもまた有利である。そのようにして、真空搬送部32の水平方向長さは、シート1の長さより長くすることができ、シート1の位置は、十分に長い距離にわたって補正され得る。
【0064】
少なくとも1つの搬送手部32は、印刷セクション13における最後のフレキソ印刷モジュール16,17とスコアリングモジュール19との間に配置される。真空搬送部32は、フレキソ印刷モジュールに取り付けられ得る。シート1上の印刷モチーフ6と折り目線2との間の要求される精度に依存して、付加的な第2搬送部32が、フレキソ印刷モジュールとスコアリングモジュール19との間に設けられ得る。
【0065】
本発明の変換機10において、スコアリング工程及びダイカット工程は分離することができるので、折り畳み線及び切断される縁が正確な位置に配置された、「機械的に」機能する平箱包装箱1”を達成するために、スコアリング工程及びカット工程を位置合わせすることは有利である。理想的には、印刷、折り目付け及びダイカット工程は、シート1上の所定の且つ較正された位置上で全て実行される。
【0066】
切断工程と折り目付け工程との間のアラインメントを制御するために、変換機10は、切断及びスコアリング見当合わせ制御システム80を更に備えてもよい。
【0067】
図8a,9及び10において示されるように、切断及びスコアリング見当合わせ制御システム80は、スコアリングモジュール19とダイカットモジュール18との間のシート1の長手方向のアラインメントを確実にするために設けられてもよい。シート1の長手方向のアラインメントは、搬送方向Tにある。切断及びスコアリング見当合わせ制御システム80は、第1センサS1、第2センサS2、制御ユニット82及びメモリ84を備える。センサS1及びS2は、シート1の前方先端縁3の通過を検出するように構成される光学センサであってもよい。
【0068】
変換機10は、異なるフレキソ印刷組立体40からの印刷モチーフを位置調節するように構成される印刷見当合わせ制御システム90を更に備えてもよい。印刷見当合わせ制御システム90もまた、デジタルインクジェット印刷モジュールからの印刷モチーフを位置調節してもよい。
【0069】
供給装置14が各シート1を排出する時間はには変動がある。それゆえに、供給装置14は、理論上の排出時間に対する時間差と共に各シート1を排出する。理論上の排出時間は、理論上の見当合わせ位置を画定する。
【0070】
真空搬送部32は、フレキソ印刷組立体40の各々と、スコアリングモジュール19と、ダイカットモジュール18と、の間に配置される。真空搬送部32は、印刷モジュール16,17,21及び印刷組立体40の各々と、スコアリングモジュール19と、ダイカットモジュール18の上流に配置された、それぞれのセンサからの入力に基づいて、各シート1に長手方向の補正を提供するように構成される。
【0071】
本発明による、分離した、スコアリングモジュール19及びダイカットモジュール18を提供するとき、スコアリング工程と切断工程との間で、高い精度を確実にする必要がある。シート1の全体形状を形成する切り取り線と、折り目線2との間に変位がある場合、シート1は、3次元の箱又は梱包容器1’を形成するように適切に折り畳まれることができない。
【0072】
スコアリング工程及び切断工程の間のアラインメントに高い精度を提供するために、分離した切断及びスコアリング見当合わせ制御システム80が設けられ得る。分離した切断及びスコアリング見当合わせ制御システム80は、印刷見当合わせシステム90から独立している。それゆえに、切断及びスコアリング見当合わせ制御システム80は、印刷見当合わせシステム90から任意の初期印刷基準位置を受信せず且つ位置調節していない。これは、互いに対して折り目付け工程及び切断工程を位置調節するだけで、印刷セクション13から、要求される変位補正を行なわないことにより、精度の向上を提供するという利益を有する。
【0073】
第1センサS1は、印刷モジュール16,17,21の下流且つスコアリングモジュール19の上流に配置される。第1センサS1は、シート1の前方先端縁3の通過を検出するように構成されてもよい。第1センサS1における前方先端縁3の通過の検出時間11から、変換機10の中心制御システム100が、実際のスコアラー位置 Pa_スコアラーを決定する。この実際のスコアラー位置Pa_スコアラーは、スコアリングモジュール19の上流における距離Ds1に配置されるセンサ位置P1において決定される。実際のスコアラー位置Pa_スコアラーは、特定の瞬間における位置である。
【0074】
第2センサS2は、スコアリングモジュール19の下流且つダイカットモジュール1の上流において配置される。第2センサS2は、ダイカットモジュール18の上流に距離Ds2をあけて配置される。
【0075】
真空搬送部32bの位置は、第2センサS2の下流に配置される。この位置は、補正距離Lcに対応する。この補正距離Lcは、第2センサ位置P2から真空搬送部32bの出口35まで延びる。
【0076】
第2センサS2によって提供される前方先端縁3の検出時間t2から、変換機10の中心制御システム100は、第2センサS2の位置P2における前方先端縁3の実際のダイカッター位置Pa_ダイカッターを決定する。
【0077】
実際のスコアラー位置Pa_スコアラーは、ダイカットモジュール18のための初期基準位置Pref_スコアラーとして画定される。初期基準位置は、所定の瞬間における搬送方向Tにある所望の長手方向位置であり、シート1が整列させられるべき位置である。したがって、
【0078】
〔数1〕
Pref_スコアラー=Pa_スコアラー
【0079】
ダイカットモジュール18の対応する基準位置P_ref_ダイカッターが、その後、以下の式によって計算されることができる。
【0080】
〔数2〕
P_ref_ダイカッター=Pa_スコアラー+D3
【0081】
ここで、D3は、第1及び第2センサS1,S2間の距離である。
【0082】
第2センサS2において、変位距離Δdが、実際のダイカッター位置Pa_ダイカッターと、ダイカッターのための基準位置P_refダイカッターとの間の距離から決定される。したがって、
【0083】
〔数3〕
Δd=Pa_ダイカッター-P_ref_ダイカッター
【0084】
制御ユニット82は、第2センサS2の下流に配置された少なくとも1つの真空搬送部32bの速度を修正するように構成される。そのようにして、シート1の長手方向位置は、ダイカットモジュール19における工具52の角度位置に対して修正され得る。それゆえに、変位距離Δdの除去に対応する、対応する変位補正Δcが、少なくとも1つの真空搬送ユニット32bによって提供される。したがって、
【0085】
〔数4〕
Δc=Δd
【0086】
第2センサS2の下流に配置される少なくとも1つの真空搬送部32bは、好ましくは、別の駆動装置33を備える。そのようにして、真空搬送部32bの加速及び搬送速度は、独立して修正され得る。シート1は、かくして、補正距離Lcにわたって、シート1を加速又は減速することによって補正Δcを得ることができる。
【0087】
オペレーターが本発明の変換機10を使用するとき、変換機10は、最終箱1’の品質要件に基づいて部分的に構成される(すなわち、設定される)。これらの品質要件は、典型的に、カラーコード、要求される解像度等の特性を含む。品質要件は、pdf印刷ファイルで特定されてもよい。pdf印刷ファイルは、箱1’の寸法及び、供給機内に配置されるシート1の要求サイズを示す。印刷ファイルは、色、色の順序及び箱1’に要求されるアニロックスシリンダ45の表示もまた示す。
【0088】
シートの底面上に印刷するように構成されたフレキソ印刷モジュール16,17内のフレキソ印刷シリンダ42は、シート1の搬送経路Pの下に取り付けられるアニロックスシリンダ45を有する。搬送経路Pの下に取り付けられるアニロックスシリンダ45は、国際公開2016/9256号において説明されるもの等の自動システムに変更することが可能であり、この国際公開の内容は、その全体が本出願に組み入れられる。国際公開2016/9256号において説明されるように、キャリッジが、印刷モジュール16,17を通って移動する。付加的に、アニロックスシリンダ45用の収納スペースが、各フレキソ印刷モジュールの下に設けられ得る。
【0089】
搬送経路Pより上に配置されるアニロックスシリンダ45をフレキソ印刷モジュール内で変更する作業は、多くの場合、少なくとも2人のオペレーター、及びプーリ/クレーンを必要とするので、より複雑である。
【0090】
本変換機10によれば、下からシート1を印刷するように構成される印刷モジュール16,17は、印刷が箱1’の内側又は外側にあるかどうかにかかわらず、高解像度の印刷に有利に使用されてもよい。そのようにして、高解像度の外側印刷箱から高解像度の内側印刷箱に変更するときに、アニロックス構成を変更する必要が低減される。その代わりに、オペレーターは、どの印刷モジュール16,17、かくしてどのグループのアニロックスロールが、シート1の各面に使用されるべきかを決定するために、スコアリングモジュール19及びダイカットモジュール18の構成を、単に変更する。それゆえに、箱1’の折り畳み方向は、印刷の位置を変更するために、変更され得る。
【0091】
変換機インターフェース11は、各印刷モジュール16,17における各アニロックスロールの実際の構成を表示するように、構成されてもよい。随意的に、変換機10は、また、収納位置において利用可能なアニロックスシリンダ45の特性を示してもよい。先に説明したように、収納位置は、各フレキソ印刷モジュール16,17の下に配置されてもよい。
図1a
図1b
図1c
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図5
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b
図8a
図8b
図8c
図8d
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート(1)から箱(1´)の平包装又は折り畳みを製造するための変換機(10)であって、前記変換機は、搬送方向(T)に前記シートを搬送するように構成され、前記変換機は、
前記シート(1)の第1面及び第2面の一方に印刷するように構成された第1印刷モジュール(16)と、
カウンタシリンダ(48)及び、刃先(54)が設けられる第1ダイカット工具(52a)に接続されるように構成された工具保持シリンダ(46)を備えるとともに切り取り線を前記シート81)の前記第1面に加えるように構成されたダイカットモジュール(18)と、を含み、
前記変換機(10)は、カウンタシリンダ(62)と、折り目付け刃(56)が設けられるスコアリング工具(64)に接続されるように構成された工具保持シリンダ(60)と、を備えるスコアリングモジュール(19)を更に備え、前記スコアリングモジュール(19)は、前記シート(1)の第2面上に折り目線(2)を加えるように構成されることを特徴とする、変換機。
【請求項2】
前記スコアリングモジュールは、無効可能であり、前記ダイカットモジュールは、前記シートの前記第1面上に切り取り線及び折り目線を加えるように構成された第2ダイカット工具(52b)に接続されるように更に構成され、折り目線は、前記シートの両面に加えられることができるようになっている、請求項1に記載の変換機。
【請求項3】
前記ダイカットモジュール(18)は、前記搬送方向(T)における前記スコアリングモジュール(19)の下流に配置される、請求項1又は2に記載に記載の変換機。
【請求項4】
前記スコアリングモジュール(19)は、第1側面フレーム部分(70a)及び第2側面フレーム部分(70b)を有する構造フレーム(70)を備え、前記側面フレーム部分は、前記工具保持シリンダ(60)及び前記カウンタシリンダ(62)のシャフト(69,71)を受け入れるように構成される、請求項の何れか1項に記載の変換機。
【請求項5】
前記ダイカットモジュールの前記工具保持シリンダは、前記シートの搬送経路(P)の垂直方向上方に配置される、請求項に記載の変換機。
【請求項6】
前記スコアリングモジュールの前記工具保持シリンダは、前記シートの前記搬送経路(P)の垂直方向下方に配置される、請求項5に記載の変換機。
【請求項7】
前記スコアリングモジュールの前記工具保持シリンダは、前記スコアリング工具(64)を取り付けるための取付ブラケットを備える、請求項に記載の変換機。
【請求項8】
前記スコアリング工具は、スリーブの形態のダイであり、前記工具保持シリンダの周囲表面まわりに取り付けられるように構成される、請求項に記載の変換機。
【請求項9】
前記スコアリング工具は、前記折り目付け刃(56)のみを備える、請求項に記載の変換機。
【請求項10】
前記スコアリングモジュールの前記カウンタシリンダは、前記スコアリング工具の前記折り目付け刃に接触するように構成された弾性表面材料が設けられる、請求項に記載の変換機。
【請求項11】
前記第1印刷モジュールは(16)は、前記シートの底面(1b)上に印刷するように構成されたフレキソ印刷モジュールである、請求項に記載の変換機。
【請求項12】
前記第1印刷モジュール(16)は、前記シートの上面(1a)上に印刷するように構成されたフレキソ印刷モジュールである、請求項に記載の変換機。
【請求項13】
前記第1印刷モジュール(16)は、インクジェット印刷モジュールである、請求項に記載の変換機。
【請求項14】
前記変換機は、前記第1印刷モジュール(16)によって印刷された前記シートの前記面と異なる前記シートの第2面上に印刷するように構成された第2印刷モジュール(17)を更に備える、請求項11又は12に記載の変換機。
【請求項15】
前記変換機は、インクジェット印刷モジュールとして構成され、且つ、好ましくは、前記シート(1)の上面(1a)上に印刷するように構成された、第3印刷モジュール(21)を更に備える、請求項14に記載の変換機。
【請求項16】
複数の真空搬送部(32)並びにカット及びスコアリングレジスタ制御システム(80)を備える搬送システム(30)を更に備え、前記カット及びスコアリング見当合わせ制御システム(80)は、第1センサ(S1)と、第2センサ(S2)と、制御ユニット(82)と、メモリ(84)と、を備え、
前記第1センサ(S1)は、第1センサ位置(P1)において、前記スコアラ―モジュールの十流に配置され、前記第2センサ(S2)は、第2センサ位置(P2)において、前記ダイカットモジュールの上流に配置され、
前記カット及びスコアリングレジスタ制御システムは、前記第1センサによって提供される検出時間(t1)から、前記第1センサ位置における前記シートの前方先端縁(3)の実際のスコアラー位置(Pa_スコアラー)を決定し、前記シートのための初期基準位置(P_refスコアラー)として前記実際の位置を画定するように構成され、前記システムは、前記初期基準位置に基づいて、前記第2センサ位置(P2)における前方先端縁のための、対応するダイカッター基準位置(P_refダイカッター)を決定するように更に構成され、
前記制御ユニットは、前記第2センサから前記前方先端縁(3)の検出時間(t2)を引き出し、前記第2センサ位置(P2)における前記シートの前記前方先端縁の実際の位置(Pa_ダイカッター)を決定するように構成され、
前記制御ユニットは、前記実際のダイカッター位置(Pa_ダイカッター)と前記ダイカッター基準位置(P_refダイカッター)との間の差から変位距離(Δd)を決定するように構成され、前記制御ユニットは、前記スコアリングモジュールと前記ダイカットモジュールとの間の前記シートに、長手方向位置補正(Δc)を提供するように、前記少なくとも1つの真空搬送部(32b)の速度を変更するように更に構成される、請求項に記載の変換機。
【請求項17】
シート(1)の第1面及び第2面の一方に印刷するように構成された第1印刷モジュール(16)を備える変換機と、
カウンタシリンダ(48)及び工具保持シリンダ(46)を備えるダイカットモジュール(18)と、
カウンタシリンダ(62)及び工具保持シリンダ(60)を備えるスコアリングモジュール(19)と、
前記ダイカットモジュールの前記工具保持シリンダ(46)に接続するように構成され、カット刃のみが設けられる第1ダイカット工具(52a)と、
前記ダイカットモジュールの前記工具保持シリンダ(46)に接続するように構成され、カット刃及び折り目付け刃が設けられる第2ダイカット工具(52b)と、
前記スコアリングモジュールの前記工具保持シリンダ(60)に接続するように構成され、折り目付け刃が設けられる第1スコアリング工具(64)と、
を備える、
ことを特徴とするシステム。
【請求項18】
前記第1印刷モジュールは、前記シートの前記第1面上に印刷するように構成され、前記システムは、前記シートの前記第2面上に印刷するように構成された第2印刷モジュール(17)を更に備える、請求項17に記載のシステム。
【国際調査報告】