(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】CAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤による肝疾患の治療
(51)【国際特許分類】
A61K 45/00 20060101AFI20240822BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240822BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240822BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20240822BHJP
A61K 31/713 20060101ALI20240822BHJP
A61K 31/7088 20060101ALI20240822BHJP
C12N 15/113 20100101ALI20240822BHJP
C12N 15/09 20060101ALI20240822BHJP
C12Q 1/68 20180101ALI20240822BHJP
C12Q 1/6869 20180101ALI20240822BHJP
C12Q 1/6827 20180101ALI20240822BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P1/16
A61P43/00 105
A61K48/00
A61K31/713
A61K31/7088
C12N15/113 Z ZNA
C12N15/09 110
C12Q1/68
C12Q1/6869 Z
C12Q1/6827 Z
G01N33/53 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513347
(86)(22)【出願日】2022-08-29
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 US2022075610
(87)【国際公開番号】W WO2023034761
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597160510
【氏名又は名称】リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】REGENERON PHARMACEUTICALS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】フェルヴァイ、ニーク
(72)【発明者】
【氏名】ロッタ、ルカ アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】バラス、アリス
【テーマコード(参考)】
4B063
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA13
4B063QA17
4B063QQ02
4B063QQ08
4B063QQ42
4B063QQ52
4B063QR32
4B063QR35
4B063QR55
4B063QR62
4B063QS24
4B063QS34
4B063QX01
4C084AA13
4C084AA17
4C084NA14
4C084ZA751
4C084ZA752
4C084ZB211
4C084ZB212
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA75
4C086ZB21
(57)【要約】
本開示は、CAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤による肝疾患を有する対象を治療する方法、及び肝疾患を発症するリスクが高い対象を特定する方法を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肝疾患を有する対象を治療する方法であって、前記方法がCAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項2】
実質性肝疾患を有する対象を治療する方法であって、前記方法がCAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項3】
肝線維症を有する対象を治療する方法であって、前記方法がCAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項4】
肝硬変を有する対象を治療する方法であって、前記方法がCAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項5】
非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を有する対象を治療する方法であって、前記方法がCAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項6】
前記CREB3L3阻害剤が阻害性核酸分子を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記阻害性核酸分子が、CREB3L3核酸分子とハイブリダイズするアンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA(siRNA)、またはショートヘアピンRNA(shRNA)を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記CREB3L3阻害剤が、Casタンパク質と、CREB3L3ゲノム核酸分子内のガイドRNA(gRNA)認識配列とハイブリダイズするgRNAとを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記Casタンパク質がCas9またはCpf1である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記gRNA認識配列が配列番号1に記載の6,120位に対応する位置を含む、またはそれに近接する、請求項8または請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記gRNA認識配列が、配列番号1に記載の6,120位に対応する位置から約1000、約500、約400、約300、約200、約100、約50、約45、約40、約35、約30、約25、約20、約15、約10、または約5ヌクレオチド離れて位置する、請求項8または請求項9に記載の方法。
【請求項12】
プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列が前記gRNA認識配列の約2~約6ヌクレオチド下流に位置する、請求項8または請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記gRNAが約17ヌクレオチド~約23ヌクレオチドを含む、請求項8~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記gRNA認識配列が配列番号69~88のいずれか1つに記載のヌクレオチド配列を含む、請求項8~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記対象から得られる生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の存在または非存在を検出することをさらに含む、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
肝疾患を治療または阻害する治療剤を標準的な投与量で対象に投与することをさらに含み、前記CREB3L3変異体核酸分子が前記生体試料に存在しない、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
肝疾患を治療または阻害する治療剤を、前記CREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である対象に、標準的な投与量と同じまたはそれより少ない投与量で投与することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記CREB3L3変異体核酸分子が、Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、Asp182Asn-D、またはAsp181Asnをコードする、請求項15~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記CREB3L3変異体核酸分子が、Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、またはAsp182Asn-Dをコードする、請求項15~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記CREB3L3変異体核酸分子が:
配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;
配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子;または
配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有するcDNA分子である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記検出工程が試験管内で実施される、請求項15~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記検出工程が前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体ゲノム核酸分子である、請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記検出工程が前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号17に記載の661位、またはその相補体;配列番号18に記載の649位、またはその相補体;配列番号19に記載の624位、またはその相補体;配列番号20に記載の624位、またはその相補体;配列番号21に記載の658位、またはその相補体;配列番号22に記載の661位、またはその相補体;配列番号23に記載の661位、またはその相補体;配列番号24に記載の663位、またはその相補体;配列番号25に記載の660位、またはその相補体;配列番号26に記載の649位、またはその相補体;配列番号27に記載の624位、またはその相補体;配列番号28に記載の691位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子の前記配列決定された部分が配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子は、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体mRNA分子である、請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記検出工程が前記生体試料におけるmRNA分子から生成された前記CREB3L3 cDNA分子の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号45に記載の661位、またはその相補体;配列番号46に記載の649位、またはその相補体;配列番号47に記載の624位、またはその相補体;配列番号48に記載の624位、またはその相補体;配列番号49に記載の658位、またはその相補体;配列番号50に記載の661位、またはその相補体;配列番号51に記載の661位、またはその相補体;配列番号52に記載の663位、またはその相補体;配列番号53に記載の660位、またはその相補体;配列番号54に記載の649位、またはその相補体;配列番号55に記載の624位、またはその相補体;配列番号56に記載の691位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子の前記配列決定された部分が配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料におけるmRNA分子から生成された前記CREB3L3 cDNA分子は、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体cDNA分子である、請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記検出工程が:
a)配列番号2に記載の6,120位に対応する位置に近接する前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと、
b)配列番号2に記載の6,120位に対応する前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、
請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記検出工程が:
a)配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、配列番号28に記載の691位に対応する位置に近接する前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、配列番号28に記載の691位に対応する前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記検出工程が:
a)配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、配列番号56に記載の691位に対応する位置に近接する前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、配列番号56に記載の691位に対応する前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記検出工程が前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項22~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記検出工程が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記検出工程が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記検出工程が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記試料における前記核酸分子がmRNAであり、前記増幅工程の前に前記mRNAがcDNAに逆転写される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記検出工程が:
前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記検出工程が:
前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記検出工程が:
前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項15~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤で対象を治療する方法であって、前記対象が、肝疾患を有し、前記方法が、
前記対象がCAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有するかどうかを、
前記対象から生体試料を得ることまたは得たことと、
前記対象が前記CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードする前記CREB3L3変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために前記生体試料にて配列分析を実施する、または実施したこととによって決定することと;
前記肝疾患を治療するまたは阻害する前記治療剤を、CREB3L3基準である対象に標準的な投与量で投与すること、もしくは投与し続けること、且つ前記対象にCREB3L3阻害剤を投与することと;
前記肝疾患を治療するまたは阻害する前記治療剤を、前記CREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である対象に標準的な投与量と同じまたはそれより少ない量で投与すること、もしくは投与し続けること、且つ前記対象にCREB3L3阻害剤を投与することとを含み;
その際、前記CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードする前記CREB3L3変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は前記対象が前記肝疾患を発症する低いリスクを有することを示す、前記方法。
【請求項37】
前記対象がCREB3L3基準であり、前記対象が、前記肝疾患を治療するまたは阻害する前記治療剤を標準的な投与量で投与される、または投与され続ける、且つCREB3L3阻害剤を投与される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記対象がCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型であり、前記対象が、前記肝疾患を治療するまたは阻害する前記治療剤を標準的な投与量と同じまたはそれより少ない量で投与される、または投与され続ける、且つCREB3L3阻害剤を投与される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記CREB3L3変異体核酸分子が、Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、Asp182Asn-D、またはAsp181Asnをコードする、請求項36~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
前記CREB3L3変異体核酸分子が、Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、またはAsp182Asn-Dをコードする、請求項36~38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
前記CREB3L3変異体核酸分子が:
配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;
配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子;または
配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されたcDNA分子である、
請求項39に記載の方法。
【請求項42】
前記配列分析が前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子は、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体ゲノム核酸分子である、請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
前記配列分析が前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号17に記載の661位、またはその相補体;配列番号18に記載の649位、またはその相補体;配列番号19に記載の624位、またはその相補体;配列番号20に記載の624位、またはその相補体;配列番号21に記載の658位、またはその相補体;配列番号22に記載の661位、またはその相補体;配列番号23に記載の661位、またはその相補体;配列番号24に記載の663位、またはその相補体;配列番号25に記載の660位、またはその相補体;配列番号26に記載の649位、またはその相補体;配列番号27に記載の624位、またはその相補体;配列番号28に記載の691位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子の前記配列決定された部分が配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子は、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体mRNA分子である、請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
前記配列分析が前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号45に記載の661位、またはその相補体;配列番号46に記載の649位、またはその相補体;配列番号47に記載の624位、またはその相補体;配列番号48に記載の624位、またはその相補体;配列番号49に記載の658位、またはその相補体;配列番号50に記載の661位、またはその相補体;配列番号51に記載の661位、またはその相補体;配列番号52に記載の663位、またはその相補体;配列番号53に記載の660位、またはその相補体;配列番号54に記載の649位、またはその相補体;配列番号55に記載の624位、またはその相補体;配列番号56に記載の691位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子の前記配列決定された部分が配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子は、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体cDNA分子である、請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
前記配列分析が:
a)配列番号2に記載の6,120位に対応する位置に近接する前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号2に記載の6,120位に対応する前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、
請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記配列分析が:
a)配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、配列番号28に記載の691位に対応する位置に近接する前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、配列番号28に記載の691位に対応する前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記配列分析が:
a)配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、配列番号56に記載の691位に対応する位置に近接する前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、配列番号56に記載の691位に対応する前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記配列分析が前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項42~47のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記配列分析が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記配列分析が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記配列分析が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体もしくはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記試料における前記核酸分子がmRNAであり、前記増幅工程の前に前記mRNAをcDNAに逆転写する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記配列分析が:
前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記配列分析が:
前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記配列分析が:
前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項36~41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記核酸分子が、前記対象から得られる細胞内に存在する、請求項36~55のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記CREB3L3阻害剤が阻害性核酸分子を含む、請求項36~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
前記阻害性核酸分子が、CREB3L3核酸分子とハイブリダイズするアンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA(siRNA)、またはショートヘアピンRNA(shRNA)を含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記CREB3L3阻害剤が、Casタンパク質と、CREB3L3ゲノム核酸分子内のガイドRNA(gRNA)認識配列とハイブリダイズするgRNAとを含む、請求項36~56のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記Casタンパク質がCas9またはCpf1である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記gRNA認識配列が配列番号1に記載の6,120位に対応する位置を含む、またはそれに近接する、請求項59または請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記gRNA認識配列が、配列番号1に記載の6,120位に対応する位置から約1000、約500、約400、約300、約200、約100、約50、約45、約40、約35、約30、約25、約20、約15、約10、または約5ヌクレオチド離れて位置する、請求項59または請求項60に記載の方法。
【請求項63】
プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列が、前記gRNA認識配列の約2~6ヌクレオチド下流である、請求項59または請求項60に記載の方法。
【請求項64】
前記gRNAが約17~約23ヌクレオチドを含む、請求項59~63のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
前記gRNA認識配列が配列番号69~88のいずれか1つに記載のヌクレオチド配列を含む、請求項59~64のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
肝疾患を発症する高いリスクを有する対象を特定する方法であって、前記方法が、
前記対象から得られる生体試料にてCAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の存在または非存在を決定すること、または決定したことを含み;その際、
前記対象がCREB3L3基準である場合、前記対象は前記肝疾患を発症する高いリスクを有し;且つ
前記対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である、またはホモ接合型である場合、前記対象は前記肝疾患を発症する低いリスクを有する、前記方法。
【請求項67】
前記CREB3L3変異体核酸分子が、Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、Asp182Asn-D、またはAsp181Asnをコードする、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記CREB3L3変異体核酸分子が、Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、またはAsp182Asn-Dをコードする、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
前記CREB3L3変異体核酸分子が:
配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;
配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子;または
配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を有する、mRNA分子から生成されたcDNA分子である、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記決定工程が試験管内で実施される、請求項66~69のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記決定工程が、
前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子の前記配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体ゲノム核酸分子である、請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記決定工程が、
前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号17に記載の661位、またはその相補体;配列番号18に記載の649位、またはその相補体;配列番号19に記載の624位、またはその相補体;配列番号20に記載の624位、またはその相補体;配列番号21に記載の658位、またはその相補体;配列番号22に記載の661位、またはその相補体;配列番号23に記載の661位、またはその相補体;配列番号24に記載の663位、またはその相補体;配列番号25に記載の660位、またはその相補体;配列番号26に記載の649位、またはその相補体;配列番号27に記載の624位、またはその相補体;配列番号28に記載の691位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子の前記配列決定された部分が配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子は、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体mRNA分子である、請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記決定工程が、
前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、前記配列決定された部分が配列番号45に記載の661位、またはその相補体;配列番号46に記載の649位、またはその相補体;配列番号47に記載の624位、またはその相補体;配列番号48に記載の624位、またはその相補体;配列番号49に記載の658位、またはその相補体;配列番号50に記載の661位、またはその相補体;配列番号51に記載の661位、またはその相補体;配列番号52に記載の663位、またはその相補体;配列番号53に記載の660位、またはその相補体;配列番号54に記載の649位、またはその相補体;配列番号55に記載の624位、またはその相補体;配列番号56に記載の691位、またはその相補体に対応する位置を含み;
その際、前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子の前記配列決定された部分が配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子は、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体cDNA分子である、請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
前記決定工程が:
a)配列番号2に記載の6,120位に対応する位置に近接する前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号2に記載の6,120位に対応する前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記決定工程が:
配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、配列番号28に記載の691位に対応する位置に近接する前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、配列番号28に記載の691位に対応する前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
前記決定工程が:
a)配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、配列番号56に記載の691位に対応する位置に近接する前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに前記生体試料を接触させることと;
b)配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、配列番号56に記載の691位に対応する前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列の位置を少なくとも介して前記プライマーを伸長させることと;
c)前記プライマーの前記伸長産物が配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むかどうかを決定することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
前記決定工程が、前記核酸分子全体を配列決定することを含む、請求項71~76のいずれか1項に記載の方法。
【請求項78】
前記決定工程が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
前記決定工程が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項80】
前記決定工程が:
a)前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、前記一部が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、前記増幅することと;
b)前記増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;
c)前記標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;
d)前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
前記試料における前記核酸分子がmRNAであり、前記増幅工程の前に前記mRNAがcDNAに逆転写される、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記検出工程が:
前記生体試料における前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む前記CREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項83】
前記検出工程が:
前記生体試料における前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記CREB3L3 mRNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項84】
前記検出工程が:
前記生体試料における前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体を、検出可能な標識を含む変異特異的プローブに接触させることであって、前記変異特異的プローブが、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む前記CREB3L3 cDNA分子またはその相補体の前記ヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、前記接触させることと、
前記検出可能な標識を検出することとを含む、
請求項66~70のいずれか1項に記載の方法。
【請求項85】
前記対象がCREB3L3基準であり、前記対象が、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を標準的な投与量で投与される、且つCREB3L3阻害剤を投与される、請求項66~84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項86】
前記対象がCREB3L3で予測される機能喪失型変異体についてヘテロ接合型であり、前記対象が、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を標準的な投与量と同じまたはそれより少ない量で投与される、且つCREB3L3阻害剤を投与される、請求項66~84のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤であって、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするゲノム核酸分子もしくはその相補体;
配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするmRNA分子もしくはその相補体;または
配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするcDNA分子もしくはその相補体を有すると特定された対象にて前記肝疾患の治療に使用するための、前記治療剤。
【請求項88】
a)CAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)ゲノム核酸分子、CREB3L3 mRNA分子、もしくはCREB3L3 cDNA分子について基準であるか、または
b)
i)配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするゲノム核酸分子もしくはその相補体;
ii)配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするmRNA分子もしくはその相補体;または
iii)配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするcDNA分子もしくはその相補体についてヘテロ接合型である対象にて肝疾患の治療に使用するための、CREB3L3阻害剤。
【請求項89】
阻害性核酸分子である、請求項88に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項90】
前記阻害性核酸分子が、CREB3L3核酸分子とハイブリダイズするアンチセンス核酸分子、低分子干渉RNA(siRNA)、またはショートヘアピンRNA(shRNA)である、請求項89に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項91】
Casタンパク質と、CREB3L3ゲノム核酸分子内のガイドRNA(gRNA)認識配列とハイブリダイズするgRNAとを含む、請求項88に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項92】
前記Casタンパク質がCas9またはCpf1である、請求項91に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項93】
前記gRNA認識配列が配列番号1に記載の6,120位を含む、またはそれに近接する、請求項91または請求項92に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項94】
前記gRNA認識配列が、配列番号1に記載の6,120位に対応する位置から約1000、約500、約400、約300、約200、約100、約50、約45、約40、約35、約30、約25、約20、約15、約10、または約5ヌクレオチド離れて位置する、請求項91または請求項92に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項95】
プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列が、前記gRNA認識配列の約2~約6ヌクレオチド下流である、請求項91または請求項92に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項96】
前記gRNAが約17~約23ヌクレオチドを含む、請求項91~95のいずれか1項に記載のCREB3L3阻害剤。
【請求項97】
前記gRNA認識配列が、配列番号69~88のいずれか1つに記載のヌクレオチド配列を含む、請求項91~95のいずれか1項に記載のCREB3L3阻害剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
配列表への参照
本出願は、2022年8月23日に作成された381203558SEQという名称で242キロバイトのサイズのXMLファイルとして電子提出された配列表を含む。この配列表は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般に、CAMP応答性エレメント結合タンパク質3様3(CREB3L3)阻害剤による肝疾患を有する対象の治療、及び肝疾患を発症するリスクが高い対象を特定する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
慢性肝疾患と肝硬変は、米国において主要な罹患原因及び死因であり、2014年における死亡数は38,170件に及んでいる(総死亡数の1.5%)(非特許文献1)。米国において、肝硬変の病因として特に多いのは、アルコール性肝疾患、慢性C型肝炎及び非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)であり、2004~2013年では、肝移植を待っている患者の約80%をこれらの3つが占めていた(非特許文献2)。米国におけるNAFLDの推定有病率は19~46パーセントであり(非特許文献3;非特許文献4及び非特許文献5)、おそらくは、NAFLDの主な危険因子の1つである肥満率の上昇と連動して(非特許文献6)、時間の経過とともに上昇している(非特許文献7)。C型肝炎の治療は大きく進歩しているが、現時点では、アルコール性または非アルコール性肝疾患または肝硬変に対するエビデンスに基づく治療は存在しない。肝障害及び肝疾患アウトカムから保護する天然に存在する遺伝子変異体を特定することは、肝疾患のための新規な治療標的を特定するための経路となり得る(非特許文献8)。
【0004】
CREB3L3は、塩基性ロイシンジッパーファミリー及びAMP依存性転写因子ファミリーのメンバーである。CREB3L3は小胞体に局在し、box-Bエレメントを介して折り畳まれていないタンパク質応答標的遺伝子の転写を活性化することによって、小胞体ストレス中のcAMP刺激に応答して作用する。試験管内でCREB3L3は、サイクリックAMP応答エレメント(CRE)及びbox-Bエレメントに結合し、急性炎症応答、肝細胞癌、トリグリセリド代謝、及びヘプシジン発現に関連している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Kochanek et al.,Nat’l. Vital Stat. Rep.,2016,65,1-122
【非特許文献2】Wong et al.,Gastroenterology,2015,148,547-555
【非特許文献3】Browning et al.,Hepatology,2004,40,1387-1395
【非特許文献4】Lazo et al.,Am. J. Epidemiol.,2013,178,38-45
【非特許文献5】Williams et al.,Gastroenterology,2011,140,124-131
【非特許文献6】Cohen et al.,Science,2011,332,1519-1523
【非特許文献7】Younossi et al.,Clin.Gastroenterol.Hepatol.,2011,9,524-530
【非特許文献8】Abul-Husn et al.N.Engl. J.Med.,2018,378,1096-106
【発明の概要】
【0006】
本開示は、肝疾患を有する対象を治療する方法を提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
本開示はまた、実質性肝疾患を有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
【0007】
本開示はまた、肝線維症を有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
本開示はまた、肝硬変を有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
【0008】
本開示はまた、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
本開示はまた、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤で対象を治療する方法も提供し、その際、該対象は肝疾患を有し、該方法は、該対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有するかどうかを、対象から生体試料を得ることまたは得たことと;対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料で配列分析を実施することまたは実施したこととによって決定することと;CREB3L3基準である対象に、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を標準的な投与量で投与すること、もしくは投与し続けること、且つ該対象にCREB3L3阻害剤を投与することと;CREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である対象に、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を標準的な投与量と同じまたはそれより少ない量で投与すること、もしくは投与し続けること、且つ該対象にCREB3L3阻害剤を投与することとを含み;その際、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は該対象が肝疾患を発症するリスクが低いことを示す。
【0009】
本開示はまた肝疾患を発症するリスクが高い対象を特定する方法を提供し、該方法は、対象から得られる生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の存在または非存在を決定することまたは決定したことを含み;その際、該対象がCREB3L3基準である場合、該対象は肝疾患を発症するリスクが高く;該対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型であるまたはホモ接合型である場合、該対象は肝疾患を発症するリスクが低い。
【0010】
本開示はまた、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤であって、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするゲノム核酸分子もしくはその相補体;配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするmRNA分子もしくはその相補体;または配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするcDNA分子もしくはその相補体を有すると特定された対象にて肝疾患の治療に使用するための、該治療剤を提供する。
【0011】
本開示はまた、CREB3L3阻害剤であって、a)CREB3L3ゲノム核酸分子、CREB3L3 mRNA分子、もしくはCREB3L3 cDNA分子について基準であるか、またはb)i)配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするゲノム核酸分子もしくはその相補体;ii)配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするmRNA分子もしくはその相補体;またはiii)配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするcDNA分子もしくはその相補体についてヘテロ接合型である、対象にて肝疾患の治療に使用するための、該CREB3L3阻害剤を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の態様に関する種々の用語が本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して使用されている。特に指示されない限り、そのような用語には当該技術分野における通常の意味を付与するものとする。具体的に定義されている他の用語は、本明細書に示されている定義と一致する形で解釈されるものとする。
【0013】
別段に明示的な定めのない限り、本明細書に示されているいずれの方法または態様も、その工程を特定の順序で行う必要があるものとして解釈するようには決して意図されていない。したがって、方法クレームが、工程を特定の順序に限定すべきことを特許請求の範囲または発明を実施するための形態にて具体的に定めていない場合には、いかなる点においても、順序を定めるようには決して意図されていない。このことは、工程もしくは作業フローの手筈に関する論理事項、文法構成もしくは句読法に由来する一般的意味、または本明細書に記載されている態様の数もしくは種類を含め、あらゆる考え得る非明示的な解釈基準についても同様である。
【0014】
本明細書で使用する場合、文脈上明らかに別段に示されている場合を除き、「a」、「an」及び「the」という単数形には、複数の参照対象が含まれる。
本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、引用された数値が概算であり、小さな変動が開示された実施形態の実践に有意に影響を及ぼさないことを意味する。数値が使用される場合、文脈によって別段の指示がない限り、「約」という用語は、数値が±10%変動し、開示された実施形態の範囲内に留まることができることを意味する。
【0015】
本明細書で使用されるとき、「含む(comprising)」という用語は、特定の実施形態では、所望に応じて、「成る(consisting)」または「から本質的に成る(consisting essentially of)」と置き換えてもよい。
【0016】
本明細書で使用されるとき、核酸分子またはポリペプチドに関して、「単離された」という用語は、核酸分子またはポリペプチドが、例えば、血液及び/または動物組織から離れて、その本来の環境以外の状態にあることを意味する。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子またはポリペプチドは、他の核酸分子または他のポリペプチド、特に動物起源の他の核酸分子またはポリペプチドを実質的に含まない。いくつかの実施形態では、核酸分子またはポリペプチドは、高度に精製された形態、すなわち、95%を超えて純粋または99%を超えて純粋であることができる。この文脈で使用される場合、「単離された」という用語は、二量体または代わりにリン酸化もしくは誘導体化された形態のような代わりの物理的形態における同じ核酸分子またはポリペプチドの存在を排除しない。
【0017】
本明細書で使用するとき、「核酸」、「核酸分子」、「核酸配列」、「ポリヌクレオチド」、または「オリゴヌクレオチド」という用語は、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を含むことができ、DNA及び/またはRNAを含むことができ、且つ一本鎖、二本鎖または多重鎖であることができる。核酸の一方の鎖はその相補体も指す。
【0018】
本明細書で使用されるとき、「対象」という用語は、哺乳動物を含む任意の動物を含む。哺乳動物には、家畜(例えば、ウマ、ウシ、ブタ)、ペット動物(例えば、イヌ、ネコ)、実験動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ)、及び非ヒト霊長類(例えば、類人猿及びサル)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、医師のケア下にある患者である。
【0019】
ヒトにおける肝疾患を発症するリスクの低下に関連するCREB3L3遺伝子の部分的な機能喪失が、本開示に従って特定されている。例えば、CREB3L3基準ゲノム核酸分子(配列番号1を参照のこと)の6,120位でのグアニンをアデニンに変化させる遺伝子変異は、そのような変異を有する対象が肝疾患を発症する低いリスクを有し得ることを示すことが観察されている。CREB3L3の遺伝子またはタンパク質の変異体は、ヒトの肝疾患との既知の関連性を有さないと考えられる。要するに、本明細書に記載されている遺伝子分析は驚くべきことに、CREB3L3遺伝子及び、特にCREB3L3遺伝子の変異体が、肝疾患を発症するリスクの低下と関連していることを示している。さらに、本開示による追加の変異体と遺伝子負荷マスクとの関連性の特定は、CREB3L3自体が(別の遺伝子の変異体との連鎖不平衡ではなく)肝疾患における保護効果の原因であることを示す。したがって、実質性肝疾患、肝線維症、肝硬変、もしくはNAFLDなどの肝疾患を発症するリスクが高いCREB3L3基準である対象は、肝疾患が予防され、その症状が軽減され、及び/または症状の発症が抑制されるように治療され得る。したがって、本開示は、対象におけるそのような変異体の特定を活用して、実質性肝疾患、肝線維症、肝硬変、もしくはNAFLDなどの肝疾患を発症するそのような対象におけるリスクを特定もしくは層別化し、または実質性肝疾患、肝線維症、肝硬変、もしくはNAFLDなどの肝疾患を発症する高いリスクを有すると対象を診断し、その結果リスクのある対象または活動性疾患のある対象がそれに応じて治療され得る方法を提供する。
【0020】
本開示の目的のために、任意の特定の対象は、3つのCREB3L3遺伝子型:i)CREB3L3基準;ii)CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型;またはiii)CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてホモ接合型のうちの1つを有するものとして分類することができる。対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子のコピーを有さない場合、対象はCREB3L3基準である。対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の単一コピーを有する場合、対象はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である。本明細書で使用されるとき、CREB3L3変異体核酸分子は、部分的な機能喪失、完全な機能喪失、予測される部分的な機能喪失、または予測される完全な機能喪失を有するCREB3L3ポリペプチドをコードする任意のCREB3L3核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)である。部分的な機能喪失(または予測される部分的な機能喪失)を有するCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有する対象は、CREB3L3について低形質性である。CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子は、CREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、Asp182Asn-D、またはAsp181Asnをコードする任意の核酸分子であることができる。いくつかの実施形態では、CREB3L3変異体核酸分子はCREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、またはAsp182Asn-Dをコードする。対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の2つのコピーを有する場合、対象はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてホモ接合型である。
【0021】
CREB3L3基準であると遺伝子型決定されている、または決定されている対象については、そのような対象は、実質性肝疾患、肝線維症、肝硬変、またはNAFLDなどの肝疾患を発症するリスクが高い。CREB3L3基準であるまたはCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型であると遺伝子型決定されている、または決定されている対象については、そのような対象はCREB3L3阻害剤で治療することができる。
【0022】
本開示全体を通して記載されている実施形態のいずれかでは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子は、部分的な機能喪失、完全な機能喪失、予測される部分的な機能喪失、または予測される完全な機能喪失を有するCREB3L3ポリペプチドをコードする任意のCREB3L3核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)であることができる。例えば、CREB3L3変異体核酸分子は、CREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、Asp182Asn-D、またはAsp181Asnをコードする任意の核酸分子であることができる。いくつかの実施形態では、CREB3L3変異体核酸分子はCREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、またはAsp182Asn-Dをコードする。
【0023】
本開示全体を通して記載されている実施形態のいずれかでは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドは、部分的な機能喪失、完全な機能喪失、予測される部分的な機能喪失、または予測される完全な機能喪失を有する任意のCREB3L3ポリペプチドであることができる。本開示全体を通して記載されている実施形態のいずれかでは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドは、例えば、CREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、Asp182Asn-D、またはAsp181Asnを含む本明細書に記載されているCREB3L3ポリペプチドのいずれかであることができる。いくつかの実施形態では、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドはCREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、またはAsp182Asn-Dである。
【0024】
本開示全体を通して記載されている実施形態のいずれかでは、肝疾患、脂肪肝疾患(例えば、アルコール性脂肪肝疾患(AFLD)、NAFLDまたは非アルコール性脂肪性肝炎(NASH))、肝硬変、肝線維症、肝酵素の上昇(例えば、アラニントランスアミナーゼ(ALT)またはアスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST))、単純性脂肪肝、脂肪性肝炎、実質性肝疾患、ウイルス性肝炎、または肝細胞癌、またはかかる症状の合併症のいずれか(NASHまたはNAFLDに関連する心臓または代謝疾患、門脈圧亢進症または血栓症、食道もしくは胃静脈瘤、またはそれらの静脈瘤からの出血、及び他の肝疾患に関連する併存疾患が挙げられるが、これらに限定されない)。いくつかの実施形態では、肝疾患は脂肪肝疾患である。いくつかの実施形態では、肝疾患はAFLDである。いくつかの実施形態では、肝疾患はNAFLDである。いくつかの実施形態では、肝疾患はNASHである。いくつかの実施形態では、肝疾患は肝硬変である。いくつかの実施形態では、肝疾患は肝線維症である。いくつかの実施形態では、肝疾患は肝酵素の上昇である。いくつかの実施形態では、肝疾患はALTの上昇である。いくつかの実施形態では、肝疾患はASTの上昇である。いくつかの実施形態では、肝疾患は単純性脂肪肝である。いくつかの実施形態では、肝疾患は脂肪性肝炎である。いくつかの実施形態では、肝疾患は実質性肝疾患である。いくつかの実施形態では、肝疾患はウイルス性肝炎である。いくつかの実施形態では、肝疾患は肝細胞癌である。いくつかの実施形態では、肝疾患は、肝臓バイオマーカー(例えば、肝臓トランスアミナーゼ)、肝臓バイオマーカーの変化、または肝臓の画像化によって定量される肝障害である。
【0025】
肝疾患の症状としては、肝肥大、倦怠感、右上腹部の痛み、腹部膨満(腹水)、皮膚表面直下の血管の拡張、男性の乳房肥大、脾臓肥大、手掌紅斑、ならびに皮膚及び目の黄色化(黄疸)、そう痒症、濃い色の尿、薄い色の便、悪心または嘔吐、食欲不振、ならびにあざができやすい傾向が挙げられるが、これらに限定されない。肝疾患のための検査は、血液検査、肝臓の画像化、及び肝臓の生検を伴い得る。対象が、既知の危険因子(例えば、病原性突然変異のような遺伝子因子)を少なくとも1つ有する場合には、その個体は、肝疾患を発症するリスクが向上しており、その危険因子を有する個体は、危険因子のない個体よりも、その疾患を発症するリスクが統計的に有意な形で高い者と位置付けられる。肝疾患の危険因子は、例えば、アルコールの過剰摂取、肥満症、高コレステロール、高レベルの血中トリグリセリド、多嚢胞性卵巣症候群、睡眠時無呼吸、2型糖尿病、甲状腺機能低下(甲状腺機能低下症)、下垂体機能低下(下垂体機能低下症)及びメタボリックシンドローム(血中脂質の増大を含む)が挙げられる。
【0026】
本開示は、肝疾患を有する対象を治療する方法を提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
本開示はまた、実質性肝疾患を有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
【0027】
本開示はまた、肝線維症を有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
本開示はまた、肝硬変を有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
【0028】
本開示はまた、NAFLDを有する対象を治療する方法も提供し、該方法は対象にCREB3L3阻害剤を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、CREB3L3阻害剤は、阻害性核酸分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、アンチセンス分子、低分子干渉RNA(siRNA)分子、またはショートヘアピンRNA(shRNA)分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、アンチセンス分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、siRNA分子を含む。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、shRNA分子を含む。そのような阻害性核酸分子は、mRNA分子などのCREB3L3核酸分子の任意の領域を標的とするように設計することができる。いくつかの実施形態では、阻害性核酸分子は、CREB3L3ゲノム核酸分子またはmRNA分子の範囲内の配列とハイブリダイズし、対象の細胞にてCREB3L3ポリペプチドの発現を低下させる。いくつかの実施形態では、CREB3L3阻害剤は、CREB3L3ゲノム核酸分子またはmRNA分子とハイブリダイズし、対象の細胞にてCREB3L3ポリペプチドの発現を低下させるアンチセンス分子を含む。いくつかの実施形態では、CREB3L3阻害剤は、CREB3L3ゲノム核酸分子またはmRNA分子とハイブリダイズし、対象の細胞にてCREB3L3ポリペプチドの発現を低下させるsiRNAを含む。いくつかの実施形態では、CREB3L3阻害剤は、CREB3L3ゲノム核酸分子またはmRNA分子とハイブリダイズし、対象の細胞にてCREB3L3ポリペプチドの発現を低下させるshRNAを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、CREB3L3阻害剤は、CREB3L3ゲノム核酸分子内の認識配列(複数可)または認識配列に結合するDNA結合タンパク質にて1以上のニックまたは二本鎖切断を誘導するヌクレアーゼ剤を含む。認識配列は、CREB3L3遺伝子のコード領域内、または遺伝子の発現に影響を及ぼす調節領域内に配置することができる。DNA結合タンパク質またはヌクレアーゼ剤の認識配列は、イントロン、エクソン、プロモーター、エンハンサー、調節領域、または任意の非タンパク質コード領域に配置することができる。認識配列はCREB3L3遺伝子の開始コドンを含む、またはそれに近接させることができる。例えば、認識配列は、開始コドンから約10、約20、約30、約40、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチドに配置することができる。別の例として、それぞれが開始コドンを含むまたはそれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的とする2以上のヌクレアーゼ剤を使用することができる。別の例として、1つが開始コドンを含むまたはそれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的とし、もう1つが終止コドンを含むまたはそれに近接するヌクレアーゼ認識配列を標的とする2つのヌクレアーゼ剤を使用することができ、これらのヌクレアーゼ剤による切断は2つのヌクレアーゼ認識配列間のコード領域の欠失を生じることができる。所望の認識配列にニックまたは二本鎖切断を誘導する任意のヌクレアーゼ剤を本明細書で開示されている方法及び組成物において使用することができる。所望の認識配列に結合する任意のDNA結合タンパク質を本明細書で開示されている方法及び組成物において使用することができる。
【0030】
本明細書で使用するのに好適なヌクレアーゼ剤及びDNA結合タンパク質には、ジンクフィンガータンパク質またはジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)対、転写活性化因子様エフェクター(TALE)タンパク質または転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、またはクラスター化された規則的に散在する短いパリンドローム反復(CRISPR)/CRISPR関連(Cas)システムが挙げられるが、これらに限定されない。認識配列の長さは異なることができるが、例えば、ジンクフィンガータンパク質またはZFN対については約30~36bp、各ZFNについては約15~18bp、TALEタンパク質またはTALENについては約36bp、及びCRISPR/CasガイドRNAについては約20bpである認識配列が挙げられる。
【0031】
いくつかの実施形態では、CRISPR/Casシステムを用いて、細胞内のCREB3L3ゲノム核酸分子を修飾することができる。本明細書で開示されている方法及び組成物は、CREB3L3核酸分子の部位特異的切断のためにCRISPR複合体(Casタンパク質と複合体化したガイドRNA(gRNA)を含む)を利用することによってCRISPR-Cas系を採用することができる。
【0032】
Casタンパク質は一般に、gRNAと相互作用することができる少なくとも1つのRNA認識ドメインまたはRNA結合ドメインを含む。Casタンパク質はまた、ヌクレアーゼドメイン(例えば、DNaseまたはRNaseドメイン)、DNA結合ドメイン、ヘリカーゼドメイン、タンパク質-タンパク質相互作用ドメイン、二量体化ドメイン、及び他のドメインも含むことができる。好適なCasタンパク質には、例えば、野生型Cas9タンパク質及び野生型Cpf1タンパク質(例えば、FnCpf1)が挙げられる。Casタンパク質は、CREB3L3ゲノム核酸分子にて二本鎖切断を作り出すための完全な切断活性を有することができ、または、CREB3L3ゲノム核酸分子にて一本鎖切断を作り出すニッカーゼであることができる。Casタンパク質の追加の例として、Cas1、Cas1B、Cas2、Cas3、Cas4、Cas5、Cas5e(CasD)、Cas6、Cas6e、Cas6f、Cas7、Cas8a1、Cas8a2、Cas8b、Cas8c、Cas9(Csn1またはCsx12)、Cas10、Cas10d、CasF、CasG、CasH、Csy1、Csy2、Csy3、Cse1(CasA)、Cse2(CasB)、Cse3(CasE)、Cse4(CasC)、Csc1、Csc2、Csa5、Csn2、Csm2、Csm3、Csm4、Csm5、Csm6、Cmr1、Cmr3、Cmr4、Cmr5、Cmr6、Csb1、Csb2、Csb3、Csx17、Csx14、Csx10、Csx16、CsaX、Csx3、Csx1、Csx15、Csf1、Csf2、Csf3、Csf4、及びCu1966、ならびにその相同体または改変体が挙げられるが、これらに限定されない。Casタンパク質を、融合タンパク質として異種ポリペプチドに操作可能に連結することもできる。例えば、Casタンパク質を、切断ドメイン、エピジェネティック修飾ドメイン、転写活性化ドメイン、または転写抑制因子ドメインに融合させることができる。Casタンパク質は任意の形態で提供することができる。例えば、Casタンパク質を、タンパク質、例えば、gRNAと複合体化したCasタンパク質の形態で提供することができる。あるいは、Casタンパク質を、Casタンパク質をコードする核酸分子、例えば、RNAまたはDNAの形態で提供することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、Casタンパク質と、CREB3L3ゲノム核酸分子における標的ゲノム遺伝子座内の1以上のgRNA認識配列とハイブリダイズする1以上のgRNAとに細胞を接触させることによってCREB3L3ゲノム核酸分子の標的とされた遺伝子組み換えを生成することができる。例えば、gRNA認識配列は配列番号1の領域内に位置することができる。gRNA認識配列はまた、配列番号1に記載の6,120位に対応する位置を含む、またはその位置に近接することができる。例えば、gRNA認識配列は配列番号1に記載の6,120位に対応する位置から約1000、約500、約400、約300、約200、約100、約50、約45、約40、約35、約30、約25、約20、約15、約10、または約5ヌクレオチド離れて位置することができる。gRNA認識配列は、CREB3L3ゲノム核酸分子の開始コドンまたはCREB3L3ゲノム核酸分子の終止コドンを含む、またはそれらに近接することができる。例えば、gRNA認識配列は開始コドンまたは終止コドンから約10、約20、約30、約40、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチド離れて位置することができる。
【0034】
CREB3L3ゲノム核酸分子における標的ゲノム遺伝子座内のgRNA認識配列は、Cas9ヌクレアーゼが標的とするDNA配列の直後にある2~6塩基対のDNA配列であるプロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列の近くに位置する。標準的なPAMは、配列5’-NGG-3’であり、その際、「N」は任意の核酸塩基であり、その後に2つのグアニン(「G」)核酸塩基が続く。gRNAは遺伝子編集のためにCas9をゲノム内のどこにでも輸送することができるが、Cas9がPAMを認識する部位以外の部位では編集を行うことはできない。加えて、5’-NGA-3’はヒト細胞にとって高度に効率的な非標準的なPAMであることができる。一般に、PAMはgRNAの標的となるDNA配列の下流の約2~約6ヌクレオチドである。PAMはgRNA認識配列に隣接することができる。いくつかの実施形態では、gRNA認識配列にPAMを3’末端で隣接させることができる。いくつかの実施形態では、gRNA認識配列にPAMを5’末端で隣接させることができる。例えば、Casタンパク質の切断部位はPAM配列の上流または下流における約1~約10塩基対、約2~約5塩基対または3塩基対であることができる。いくつかの実施形態(例えば、S.pyogenes由来のCas9または密接に関連するCas9を使用する場合)では、非相補鎖のPAM配列は5’-NGG-3’であることができ、その際、Nは任意のDNAヌクレオチドであり、標的DNAの非相補鎖のgRNA認識配列の直近の3’側である。したがって、相補鎖のPAM配列は5’-CCN-3’であり、式中、Nは任意のDNAヌクレオチドであり、標的DNAの相補鎖のgRNA認識配列の直近の5’側である。
【0035】
gRNAは、Casタンパク質に結合し、Casタンパク質をCREB3L3ゲノム核酸分子内の特定の位置に標的指向化するRNA分子である。例示的なgRNAはCREB3L3ゲノム核酸分子に結合するまたはそれを切断するようにCas酵素を誘導するのに有効なgRNAであり、その際、gRNAは配列番号1に記載の6,120位に対応する位置を含む、またはそれに近接するCREB3L3ゲノム核酸分子内のgRNA認識配列とハイブリダイズするDNA標的化セグメントを含む。例えば、gRNAは配列番号1に記載の6,120位に対応する位置から約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチド離れて位置するgRNA認識配列とハイブリダイズするように選択することができる。他の例示的なgRNAは、開始コドンまたは終止コドンを含むまたはそれに近接するCREB3L3ゲノム核酸分子内に存在するgRNA認識配列とハイブリダイズするDNA標的化セグメントを含む。例えば、gRNAは、開始コドンから約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチド離れて位置するgRNA認識配列と、または終止コドンから約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約100、約200、約300、約400、約500、または約1,000ヌクレオチド離れて位置するgRNA認識配列とハイブリダイズするように選択することができる。好適なgRNAは約17~約25ヌクレオチド、約17~約23ヌクレオチド、約18~約22ヌクレオチド、または約19~約21ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの実施形態では、gRNAは20ヌクレオチドを含み得る。
【0036】
CREB3L3基準遺伝子内に位置する好適なgRNA認識配列の例は、配列番号69~88として表1に記述されている。
表1:CREB3L3変異の近傍のガイドRNA認識配列
【0037】
【0038】
Casタンパク質とgRNAは複合体を形成し、Casタンパク質は標的CREB3L3ゲノム核酸分子を切断する。Casタンパク質は、gRNAのDNA標的化セグメントが結合する標的CREB3L3ゲノム核酸分子に存在する核酸配列の内部または外部の部位で核酸分子を切断することができる。例えば、CRISPR複合体(gRNA認識配列とハイブリダイズし、Casタンパク質と複合体を形成するgRNAを含む)の形成は、gRNAのDNA標的化セグメントが結合するCREB3L3ゲノム核酸分子に存在する核酸配列内またはその近傍(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、または50以内、またはそれ以上の塩基対以内)において一方または双方の鎖の切断を生じることができる。
【0039】
そのような方法は、例えば、配列番号1のある領域が破壊される、開始コドンが破壊される、終止コドンが破壊される、またはコード配列が破壊されるもしくは欠失するCREB3L3ゲノム核酸分子を生じることができる。任意で、細胞を、CREB3L3ゲノム核酸分子の標的ゲノム遺伝子座内の追加のgRNA認識配列とハイブリダイズする1以上の追加のgRNAとさらに接触させることができる。細胞を1以上の追加のgRNA(例えば、第2のgRNA認識配列とハイブリダイズする第2のgRNA)と接触させることによって、Casタンパク質による切断は2以上の二本鎖切断または2以上の一本鎖切断を作り出すことができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、CREB3L3阻害剤は小分子を含む。
いくつかの実施形態では、治療方法はさらに、対象から得られた生体試料におけるCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の存在または非存在を検出することを含む。本開示全体を通して使用されるとき、「CREB3L3変異体核酸分子」は、部分的な機能喪失、完全な機能喪失、予測される部分的な機能喪失、または予測される完全な機能喪失を有するCREB3L3ポリペプチドをコードする任意のCREB3L3核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)である。
【0041】
本開示はまた、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤で対象を治療する方法も提供する。いくつかの実施形態では、対象は肝疾患を有する。いくつかの実施形態では、方法は、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有するかどうかを、対象から得られた生体試料を得ることまたは得たことと、対象がCREB3L3変異体核酸分子を含む遺伝子型を有するかどうかを決定するために生体試料にて配列分析を実施することまたは実施したこととによって決定することを含む。対象がCREB3L3基準である場合、肝疾患を治療または阻害する治療剤が標準的な投与量で対象に投与される、もしくは投与され続ける、且つCREB3L3阻害剤が対象に投与される。対象がCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である場合、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤が、標準的な投与量と同じまたはそれより少ない量で対象に投与される、もしくは投与され続ける、且つCREB3L3阻害剤が対象に投与される。CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有する遺伝子型の存在は、対象が肝疾患を発症するリスクは低いことを示している。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3基準である。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である。
【0042】
CREB3L3基準であるまたはCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型であると遺伝子型決定されている、または決定されている対象については、そのような対象は、本明細書に記載されているように、CREB3L3阻害剤で治療することができる。
【0043】
対象の生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の存在または非存在を検出すること、及び/または対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有するかどうかを決定することは、本明細書に記載されている方法のいずれかによって実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は試験管内で実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は原位置で実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は生体内で実施することができる。これらの実施形態のいずれかでは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子は対象から得られる細胞内に存在することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3基準である場合、対象はまた、標準的な投与量で肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与される。いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である場合、対象はまた、標準的な投与量と同じまたはそれより少ない投与量で肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与される。
【0045】
いくつかの実施形態では、治療方法はさらに、対象の生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドの存在または非存在を検出することを含む。いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有さない場合、対象はまた、標準的な投与量で肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与される。いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有する場合、対象はまた、標準的な投与量と同じまたはそれより少ない投与量で肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与される。
【0046】
本開示はまた、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤で対象を治療する方法も提供する。いくつかの実施形態では、対象は肝疾患を有する。いくつかの実施形態では、方法は、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有するかどうかを、対象から生体試料を得ることまたは得たことと、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有するかどうかを決定するために生体試料にてアッセイを行うことまたは行ったこととによって決定することを含む。対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有さない場合、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤が標準的な投与量で対象に投与される、もしくは投与され続ける、且つCREB3L3阻害剤が対象に投与される。対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有する場合、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤が、標準的な投与量と同じまたはそれより少ない量で対象に投与される、もしくは投与され続ける、且つCREB3L3阻害剤が対象に投与される。CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドの存在は、対象が肝疾患を発症するリスクは低いことを示している。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有する。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有さない。
【0047】
対象の生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドの存在または非存在を検出すること、及び/または対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有するかどうかを決定することは、本明細書に記載されている方法のいずれかによって実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は試験管内で実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は原位置で実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は生体内で実施することができる。これらの実施形態のいずれかでは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドは対象から得られる細胞内に存在することができる。
【0048】
肝疾患を治療または阻害する治療剤の例としては、ジスルフィラム、ナルトレキソン、アカンプロサート、プレドニゾン、アザチオプリン、ペニシラミン、トリエンチン、デフェロキサミン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、セフトリアキソン、オフロキサシン、アモキシシリン-クラブラン酸塩、フィトナジオン、ブメタニド、フロセミド、ヒドロクロロチアジド、クロロチアジド、アミロライド、トリアムテレン、スピロノラクトン、オクトレオチド、アテノロール、メトプロロール、ナドロール、プロプラノロール、チモロール、及びカルベジロール、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
【0049】
(例えば、慢性C型肝炎治療において使用するための)肝疾患治療剤の追加の例としては、リバビリン、パリタプレビル、OLYSIO(登録商標)(シメプレビル)、グラゾプレビル、レジパスビル、オムビタスビル、エルバスビル、DAKLINZA(登録商標)(ダクラタスビル)、ダサブビル、リトナビル、ソホスブビル、ベルパタスビル、ボキシラプレビル、グレカプレビル、ピブレンタスビル、ペグインターフェロンアルファ-2a、ペグインターフェロンアルファ-2b、及びインターフェロンアルファ-2bが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
(例えば、NFLDにおいて使用するための)肝疾患治療剤の追加の例としては、体重減少誘導剤、例えば、オルリスタットまたはシブトラミン;インスリン抵抗性改善剤、例えば、チアゾリジンジオン(TZD)、メトホルミン、及びメグリチニド;脂質低下剤、例えば、スタチン類、フィブラート類、及びオメガ-3脂肪酸;抗酸化剤、例えば、ビタミンE、ベタイン、N-アセチル-システイン、レシチン、シリマリン、及びベータ-カロテン;抗TNF剤、例えば、ペントキシフィリン;プロバイオティクス、例えば、VSL#3;及び細胞保護剤、例えば、ウルソデオキシコール酸(UDCA)が挙げられるが、これらに限定されない。他の好適な治療としては、ACE阻害剤/ARB、オリゴフルクトース、及びインクレチン類似体が挙げられる。
【0051】
(例えば、NASHにおいて使用するための)肝疾患治療剤の追加の例としては、OCALIVA(登録商標)(オベチコール酸)、セロンセルチブ、エラフィブラノル、セニクリビロック、GR_MD_02、MGL_3196、IMM124E、ARAMCHOL(商標)(アラキジルアミドコラン酸)、GS0976、エムリカサン、ボリキシバット、NGM282、GS9674、トロピフェキソル、MN_001、LMB763、BI_1467335、MSDC_0602、PF_05221304、DF102、サログリタザル、BMS986036、ラニフィブラノール、セマグルチド、ニタゾキサニド、GRI_0621、EYP001、VK2809、ナルメフェン、LIK066、MT_3995、エロビキシバット、ナモデノソン、フォラルマブ、SAR425899、ソタグリフロジン、EDP_305、イソサブテート(isosabutate)、ゲムカベン、TERN_101、KBP_042、PF_06865571、DUR928、PF_06835919、NGM313、BMS_986171、ナマシズマブ、CER_209、ND_L02_s0201、RTU_1096、DRX_065、IONIS_DGAT2Rx、INT_767、NC_001、セラデルパル、PXL770、TERN_201、NV556、AZD2693、SP_1373、VK0214、ヘパステム、TGFTX4、RLBN1127、GKT_137831、RYI_018、CB4209-CB4211、及びJH_0920が挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
いくつかの実施形態では、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤の用量は、CREB3L3基準である(標準的な投与量を受け入れてもよい)対象と比べてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である(すなわち、標準的な投与量よりも少ない)対象については、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、または約90%減らすことができる。いくつかの実施形態では、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤の用量は約10%、約20%、約30%、約40%、または約50%減らすことができる。加えて、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である対象における肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤の用量は、CREB3L3基準である対象と比べてさらに少ない頻度で投与することができる。
【0053】
肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤及び/またはCREB3L3阻害剤の投与は、例えば、1日後、2日後、3日後、5日後、1週後、2週後、3週後、1ヵ月後、5週後、6週後、7週後、8週後、2ヵ月後、または3ヵ月後に繰り返すことができる。反復投与は同じ用量または異なる用量であることができる。投与は1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、またはそれ以上繰り返すことができる。例えば、特定の投薬計画によれば、対象は、例えば、6ヵ月、1年、またはそれ以上のような長期間にわたって治療を受けることができる。さらに、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤及び/またはCREB3L3阻害剤は、逐次投与しても、同時に投与してもよい。さらに、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤及び/またはCREB3L3阻害剤は、別々の組成物で投与してもよく、または同じ組成物で一緒に投与してもよい。
【0054】
肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤及び/またはCREB3L3阻害剤の投与は、非経口、静脈内、経口、皮下、動脈内、頭蓋内、くも膜下腔内、腹腔内、局所、鼻腔内、または筋肉内を含むが、これらに限定されない任意の好適な経路によって発生することができる。投与用の医薬組成物は、望ましくは無菌であり、実質的に等張であり、GMP条件下で製造される。医薬組成物は、単位剤形(すなわち、単回投与の用量)で提供することができる。医薬組成物は、1以上の生理学的及び薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤または補助剤を使用して製剤化することができる。製剤は選択した投与経路に依存する。「薬学的に許容される」という用語は、担体、希釈剤、賦形剤、または補助剤が製剤の他の成分と適合し、そのレシピエントにとって実質的に有害ではないことを意味する。
【0055】
本明細書で使用されるとき「治療する」、「治療すること」、及び「治療」ならびに「予防する」、「予防すること」、及び「予防」という用語は、それぞれ、治療効果及び予防効果のような所望の生物学的応答を引き出すことを指す。いくつかの実施形態では、治療効果は、薬剤または薬剤を含む組成物の投与後の、肝疾患の減少/軽減、肝疾患の重症度の減少/軽減(例えば、肝疾患の発症の減少または阻害)、症状及び肝疾患関連の影響の減少/軽減、症状の発症及び肝疾患関連の影響の遅延、肝疾患関連の影響の症状の重症度の軽減、急性エピソードの重症度の軽減、症状及び肝疾患関連の影響の数の軽減、症状及び肝疾患関連の影響の潜伏期間の短縮、症状及び肝疾患関連の影響の改善、二次症状の軽減、二次感染の軽減、肝疾患の再発の防止、再発エピソードの数または頻度の減少、症候性エピソード間の潜伏期間の増加、持続的な進行までの時間の増加、寛解の促進、寛解の誘導、寛解の増強、回復の加速、または代替治療剤の有効性の増加もしくは耐性の減少、及び/または罹患した宿主動物の生存期間の増加のうちの1以上を含む。予防効果は、治療プロトコールの投与に続く肝疾患の発症/進行の完全なまたは部分的な回避/阻害または遅延(例えば、完全なまたは部分的な回避/阻害または遅延)、及び罹患した宿主動物の生存時間の増加を含んでもよい。肝疾患の治療には、臨床段階または臨床症状のいずれかで何らかの形態の肝疾患を有するとすでに診断された対象の治療、肝疾患の症状または徴候の発症または進展または増悪または悪化の遅延、及び/または肝疾患の重症度の予防及び/または軽減が包含される。
【0056】
本開示はまた、肝疾患を発症するリスクが高い対象を特定する方法も提供する。いくつかの実施形態では、方法は対象から得られた生体試料にて、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子(例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子及び/またはcDNA分子)の存在または非存在を決定すること、または決定したことを含む。対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を欠いている(すなわち、対象が遺伝子型決定でCREB3L3基準として分類される)場合、対象は肝疾患を発症する高いリスクを有する。対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有する(すなわち、対象が、CREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型またはホモ接合型である)場合、CREB3L3基準である対象と比較して、対象は肝疾患を発症する低いリスクを有する。
【0057】
CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の単一のコピーを有することは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子のコピーを有さないことよりも、肝疾患を発症することから対象をさらに保護する。特定の理論または作用機序に限定されることを意図するものではないが、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の単一コピー(すなわち、CREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型)は肝疾患を発症することから対象を保護すると考えられており、且つ、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の2コピー(すなわち、CREB3L3変異体核酸分子についてホモ接合型)を有することは、単一のコピーを有する対象と比べて肝疾患を発症することから対象をさらに保護し得るとも考えられている。したがって、いくつかの実施形態では、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の単一コピーは肝疾患を発症することから対象を完全に保護しなくてもよいが、代わりに、部分的または不完全に保護し得る。特定の理論に束縛されることを望むわけではないが、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の単一コピーを有する対象に依然として存在する肝疾患の発症に関与する追加の因子または分子が存在し得、それにより肝疾患の発症からの完全ではない保護が生じ得る。
【0058】
対象の生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子の存在または非存在を検出すること、及び/または対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子を有するかどうかを決定することは、本明細書に記載されている方法のいずれかによって実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は試験管内で実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は原位置で実施することができる。いくつかの実施形態では、これらの方法は生体内で実施することができる。これらの実施形態のいずれかでは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子は対象から得られる細胞内に存在することができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、対象が肝疾患を発症する高いリスクを有すると特定されると、対象はさらに、本明細書に記載されているように、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤及び/またはCREB3L3阻害剤で治療される。例えば、対象がCREB3L3基準であり、したがって肝疾患を発症するリスクが高い場合、対象はCREB3L3阻害剤を投与される。いくつかの実施形態では、そのような対象はまた、肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与される。いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である場合、対象は標準的な投与量と同じまたはそれより少ない投与量で肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤を投与される、且つCREB3L3阻害剤も投与される。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3基準である。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である。
【0060】
本開示はまた、対象から得られた生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体ゲノム核酸分子、及び/または対象から得られた生体試料にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体mRNA分子、及び/または対象から得られた生体試料にてmRNA分子から生成されたCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体cDNA分子の存在または非存在を検出する方法も提供する。集団内の遺伝子配列、及びそのような遺伝子によってコードされるmRNA分子は、一塩基多型(SNP)のような多型に起因して異なり得ることが理解される。CREB3L3変異体ゲノム核酸分子、CREB3L3変異体mRNA分子、及びCREB3L3変異体cDNA分子について本明細書で提供される配列は例示的な配列にすぎない。CREB3L3変異体ゲノム核酸分子、変異体mRNA分子、及び変異体cDNA分子について他の配列も可能である。
【0061】
生体試料は、対象の任意の細胞、組織、または生体液に由来することができる。この生体試料は、例えば、骨髄試料、腫瘍生検、細針吸引物、または例えば、血液、歯肉溝滲出液、血漿、血清、リンパ、腹水、嚢胞液もしくは尿のような体液の試料のような任意の臨床的に関連する組織を含んでもよい。いくつかの実施形態では、生体試料は口腔スワブを含む。本明細書で開示されている方法において使用する生体試料は、アッセイ形式、検出方法の性質、及び試料として使用する組織、細胞、または抽出物に基づいて異なり得る。生体試料は採用されるアッセイに応じて異なる処理を行うことができる。例えば、CREB3L3変異体核酸分子を検出する場合、CREB3L3変異体核酸分子について生体試料を単離するまたは濃縮するように設計した予備処理を採用することができる。この目的では、種々の技術を使用してもよい。CREB3L3変異体mRNA分子のレベルを検出する場合、さまざまな技術を使用してmRNA分子を含む生体試料を濃縮することができる。mRNA分子の存在もしくはレベル、または特定の変異体ゲノムDNA遺伝子座の存在を検出するために種々の方法を使用することができる。
【0062】
本開示はまた、対象にてCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子またはその相補体を検出する方法を提供する。方法は、生体試料における核酸分子が、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子であるかどうかを決定するために対象から得られる生体試料をアッセイすることを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子またはその相補体は、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含むヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子である。
【0064】
いくつかの実施形態では、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子またはその相補体は、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有するmRNA分子である。
【0065】
いくつかの実施形態では、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子またはその相補体は、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、生体試料にてmRNA分子から生成されたcDNA分子である。
【0066】
いくつかの実施形態では、CREB3L3変異体核酸分子は、i)配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン(ゲノム核酸分子について);ii)配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン(mRNA分子について);またはiii)配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン(mRNA分子から得られるcDNA分子について)を含むヌクレオチド配列を有する。
【0067】
いくつかの実施形態では、生体試料には細胞または細胞溶解物が含まれる。そのような方法はさらに、例えば、CREB3L3ゲノム核酸分子またはmRNA分子を含む生体試料を対象から取得すること、及びmRNAであれば、任意でmRNAをcDNAに逆転写することを含むことができる。そのようなアッセイは、例えば、特定のCREB3L3核酸分子のこれらの位置の同一性を決定することを含むことができる。いくつかの実施形態では、方法は試験管内の方法である。
【0068】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は、生体試料にてCREB3L3ゲノム核酸分子、CREB3L3 mRNA分子、またはmRNA分子から生成されたCREB3L3 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、その際、配列決定された部分は機能喪失(部分的なまたは完全な)を引き起こすか、または機能喪失(部分的なまたは完全な)を引き起こすと予測される1以上の変異を含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は、i)生体試料にてCREB3L3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、その際、配列決定された部分は配列番号2に記載の6,120位、もしくはその相補体に対応する位置を含み;ii)生体試料にてCREB3L3 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、その際、配列決定された部分は配列番号17に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位、もしくはその相補体に対応する位置を含み;及び/またはiii)生体試料にてmRNAから生成されたCREB3L3 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、その際、配列決定された部分は配列番号45に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位、もしくはその相補体に対応する位置を含む。生体試料にてCREB3L3核酸分子の配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン;配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン;または配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、生体試料におけるCREB3L3核酸分子はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子である。
【0070】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は、生体試料にてCREB3L3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、その際、配列決定された部分は配列番号2に記載の6,120位、またはその相補体に対応する位置を含む。生体試料にてCREB3L3核酸分子の配列決定された部分が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含む場合、生体試料におけるCREB3L3核酸分子はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体ゲノム核酸分子である。
【0071】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は、生体試料にてCREB3L3 mRNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、その際、配列決定された部分は配列番号17に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位、もしくはその相補体に対応する位置を含む。生体試料にてCREB3L3 mRNA分子の配列決定された部分が配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、生体試料におけるCREB3L3核酸分子はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体mRNA分子である。
【0072】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は、生体試料にてmRNA分子から生成されたCREB3L3 cDNA分子のヌクレオチド配列の少なくとも一部を配列決定することを含み、その際、配列決定された部分は配列番号45に記載の661位、またはその相補体;配列番号46に記載の649位、またはその相補体;配列番号47に記載の624位、またはその相補体;配列番号48に記載の624位、またはその相補体;配列番号49に記載の658位、またはその相補体;配列番号50に記載の661位、またはその相補体;配列番号51に記載の661位、またはその相補体;配列番号52に記載の663位、またはその相補体;配列番号53に記載の660位、またはその相補体;配列番号54に記載の649位、またはその相補体;配列番号55に記載の624位、またはその相補体;配列番号56に記載の691位、またはその相補体に対応する位置を含む。生体試料にてCREB3L3 cDNA分子の配列決定された部分が配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含む場合、生体試料におけるCREB3L3核酸分子はCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体cDNA分子である。
【0073】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は、a)i)配列番号2に記載の6,120位、もしくはその相補体に対応する位置に近接するCREB3L3ゲノム核酸分子もしくはその相補体;ii)配列番号17に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置に近接するCREB3L3 mRNA分子もしくはその相補体;及び/またはiii)配列番号45に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位、もしくはその相補体;または配列番号55に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号56に記載の691位に対応する位置に近接するCREB3L3 cDNA分子もしくはその相補体のヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに生体試料を接触させることと;b)i)配列番号2に記載の6,120位、もしくはその相補体に対応するCREB3L3ゲノム核酸分子もしくはその相補体;ii)配列番号17に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位、もしくはその相補体に対応するCREB3L3 mRNA分子もしくはその相補体;及び/またはiii)配列番号45に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応するCREB3L3 cDNA分子もしくはその相補体のヌクレオチド配列の位置を少なくとも介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長産物が:配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むかどうかを決定することとを含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:a)配列番号2に記載の6,120位、またはその相補体に対応する位置に近接するCREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体のヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに生体試料を接触させることと;b)配列番号2に記載の6,120位、またはその相補体に対応するCREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体のヌクレオチド配列の位置を少なくとも介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長産物が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含むかどうかを決定することとを含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:a)配列番号17に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位、もしくはその相補体に対応する位置に近接するCREB3L3 mRNA分子もしくはその相補体のヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに生体試料を接触させることと;b)配列番号17に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位、もしくはその相補体に対応するCREB3L3 mRNA分子のヌクレオチド配列の位置を少なくとも介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長産物が:配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むかどうかを決定することとを含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:a)配列番号45に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位、もしくはその相補体に対応する位置に近接するCREB3L3 cDNA分子もしくはその相補体のヌクレオチド配列の一部とハイブリダイズするプライマーに生体試料を接触させることと;b)配列番号45に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位、もしくはその相補体に対応するCREB3L3 cDNA分子のヌクレオチド配列の位置を少なくとも介してプライマーを伸長させることと;c)プライマーの伸長産物が:配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むかどうかを決定することとを含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、核酸分子全体が配列決定される。いくつかの実施形態では、CREB3L3ゲノム核酸分子のみが分析される。いくつかの実施形態では、CREB3L3 mRNAのみが分析される。いくつかの実施形態では、CREB3L3 mRNAから得られるCREB3L3 cDNAのみが分析される。
【0078】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:a)生体試料にてCREB3L3核酸分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、該増幅した部分が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、該増幅することと;b)増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;c)該標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;d)検出可能な標識を検出することとを含む。
【0079】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:a)生体試料にてCREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、該部分が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む、該増幅することと;b)増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;c)該標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;d)検出可能な標識を検出することとを含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:a)生体試料にてCREB3L3 mRNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、該部分が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、該増幅することと;b)増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;c)該標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;d)検出可能な標識を検出することとを含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:a)生体試料にてCREB3L3 cDNA分子またはその相補体の少なくとも一部を増幅することであって、該部分が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、該増幅することと;b)増幅した核酸分子を検出可能な標識で標識することと;c)該標識した核酸分子を、変異特異的プローブであって、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む増幅した核酸分子の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該変異特異的プローブを含む支持体に接触させることと;d)検出可能な標識を検出することとを含む。
【0082】
いくつかの実施形態では、核酸分子はmRNAであり、決定工程は、増幅工程の前にmRNAをcDNAに逆転写することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:検出可能な標識を含む変異特異的プローブに生体試料におけるCREB3L3核酸分子またはその相補体を接触させることであって、該変異特異的プローブが配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むCREB3L3核酸分子またはその相補体のヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該接触させることと、検出可能な標識を検出することとを含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:検出可能な標識を含む変異特異的プローブに生体試料におけるCREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体を接触させることであって、該変異特異的プローブが配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含むCREB3L3ゲノム核酸分子またはその相補体のヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該接触させることと、検出可能な標識を検出することとを含む。
【0084】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:検出可能な標識を含む変異特異的プローブに生体試料におけるCREB3L3 mRNA分子またはその相補体を接触させることであって、該変異特異的プローブが、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むCREB3L3 mRNA分子またはその相補体のヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該接触させることと、検出可能な標識を検出することとを含む。
【0085】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は:検出可能な標識を含む変異特異的プローブに生体試料におけるmRNA分子から生成されたCREB3L3 cDNA分子またはその相補体を接触させることであって、該変異特異的プローブが、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むCREB3L3 cDNA分子またはその相補体のヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、該接触させることと、検出可能な標識を検出することとを含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、CREB3L3核酸分子は、対象から得られた細胞内に存在する。
変異特異的ポリメラーゼ連鎖反応技術を使用して核酸配列におけるSNPのような突然変異を検出することができる。変異特異的プライマーが使用され得るのは、鋳型とのミスマッチが存在するとDNAポリメラーゼが伸長しないからである。
【0087】
いくつかの実施形態では、決定工程、検出工程、または配列分析は、ストリンジェントな条件下で、対応するCREB3L3基準配列ではなく、CREB3L3変異体ゲノム配列、変異体mRNA配列、または変異体cDNA配列に特異的にハイブリダイズする変異特異的プライマーまたは変異特異的プローブなどのプライマーまたはプローブに生体試料を接触させることと、ハイブリダイゼーションが起こったかどうかを決定することとを含む。
【0088】
いくつかの実施形態では、アッセイはRNAの配列決定(RNA-Seq)を含む。いくつかの実施形態では、アッセイは、例えば、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)によってmRNAをcDNAに逆転写することも含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、方法は、標的ヌクレオチド配列に結合し、CREB3L3の変異体ゲノム核酸分子、変異体mRNA分子、または変異体cDNA分子を含むポリヌクレオチドを特異的に検出する及び/または特定するのに十分なヌクレオチド長のプローブ及びプライマーを利用する。ハイブリダイズの条件または反応条件は、この結果を達成するように作業者が決定することができる。ヌクレオチド長は、本明細書に記載されているまたは例示されている任意のアッセイを含む、最適な検出方法にて使用するのに十分である任意の長さであってもよい。そのようなプローブ及びプライマーは、高ストリンジェントなハイブリダイズ条件下で標的ヌクレオチド配列と特異的にハイブリダイズすることができる。標的ヌクレオチド配列とは異なり、且つ標的ヌクレオチド配列を特異的に検出する及び/または特定する能力を保持するプローブが従来の方法によって設計されてもよいが、プローブ及びプライマーは標的ヌクレオチド配列内の連続ヌクレオチドの完全なヌクレオチド配列同一性を有してもよい。プローブ及びプライマーは、標的核酸分子のヌクレオチド配列と約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または100%の配列同一性または相補性を有することができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、生体試料内のCREB3L3核酸分子(ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子)またはその相補体が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン;配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン;または配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニンを含むヌクレオチド配列を含むかどうかを決定するために、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置でのアデニン;配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置でのアデニン;または配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置でのアデニンに隣接する5’隣接配列に由来する第1のプライマーと配列番号2に記載の6,120位に対応する位置でのアデニン;配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置でのアデニン;または配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置でのアデニンに隣接する3’隣接配列に由来する第2のプライマーとを含むプライマー対を用いる増幅法に生体試料を供し、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置でのアデニン;配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置でのアデニン;または配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置でのアデニンをコードする位置にてSNPの存在を示すアンプリコンを作り出すことができる。いくつかの実施形態では、アンプリコンの長さは、プライマー対に1ヌクレオチド塩基対を加えた長さの組み合わせからDNA増幅プロトコールによって作り出すことが可能なアンプリコンの任意の長さまでに及び得る。この距離は、1ヌクレオチド塩基対から増幅反応の限界、または約2万ヌクレオチド塩基対までに及ぶことができる。任意で、プライマー対は、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置のアデニン;配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置のアデニン;または配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置のアデニンを含む位置と、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置のアデニン;配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、もしくは配列番号28に記載の691位に対応する位置のアデニン;または配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、もしくは配列番号56に記載の691位に対応する位置のアデニンを含む位置の各側での少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のヌクレオチドとを含む領域に隣接する。
【0091】
同様のアンプリコンを、mRNA配列及び/またはcDNA配列から生成することができる。PCRプライマー対は、既知の配列から導出することができ、これは、例えば、Vector NTIバージョン10(Informax Inc.,Bethesda Md.)、PrimerSelect(DNASTAR Inc.,Madison,Wis.)、及びPrimer3(Version 0.4.0.COPYRGT.,1991,Whitehead Institute for Biomedical Research,Cambridge,Mass.)におけるPCRプライマー分析ツールのようなその目的のために意図されたコンピュータープログラムを使用して導出することができる。さらに、既知のガイドラインを用いて、配列を目視で精査し、プライマーを手動で特定することができる。
【0092】
核酸配列決定技術の説明に役立つ実例には、連鎖停止剤(Sanger)配列決定及びダイターミネーター配列決定が挙げられるが、これらに限定されない。他の方法には、精製DNA、増幅DNA及び固定細胞標本に対する標識プライマーまたは標識プローブの使用を含めて、配列決定以外の核酸ハイブリダイズ法(蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH))が含まれる。いくつかの方法では、検出の前にまたは検出と同時に標的核酸分子を増幅してもよい。核酸増幅技術の説明に役立つ実例には、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、鎖置換型増幅法(SDA)、及び核酸配列に基づく増幅法(NASBA)が挙げられるが、これらに限定されない。他の方法には、リガーゼ連鎖反応、鎖置換型増幅法、及び好熱性SDA(tSDA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
ハイブリダイズ技術では、プローブまたはプライマーがその標的と特異的にハイブリダイズするように、ストリンジェントな条件を採用することができる。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他の非標的配列よりも検出可能に高い程度で、例えば、バックグラウンドの10倍を超えてを含めてバックグラウンドの少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍またはそれ以上高い程度でその標的配列とハイブリダイズするであろう。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列と少なくとも2倍ハイブリダイズするであろう。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列と少なくとも3倍ハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列と少なくとも4倍ハイブリダイズするであろう。いくつかの実施形態では、ストリンジェントな条件下のポリヌクレオチドのプライマーまたはプローブは、他のヌクレオチド配列よりも検出可能に高い程度でその標的ヌクレオチド配列とバックグラウンドの10倍を超えてハイブリダイズするであろう。ストリンジェントな条件は配列に依存し、異なる状況では異なるであろう。
【0094】
DNAのハイブリダイズを促進する適当なストリンジェントな条件、例えば、約45℃での6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)、その後の50℃での2×SSCの洗浄は公知である、またはCurrent Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,N.Y.(1989),6.3.1-6.3.6に見いだすことができる。通常、ハイブリダイズ及び検出のためのストリンジェントな条件は、塩濃度が、pH7.0~8.3において約1.5M未満のNa+イオン、通常、約0.01~1.0MのNa+イオン濃度(または他の塩)であり、温度が、短いプローブ(例えば10~50ヌクレオチド)では少なくとも約30℃、それよりも長いプローブ(例えば50ヌクレオチド超)では少なくとも約60℃である条件であろう。ストリンジェントな条件は、ホルムアミドのような不安定化剤の添加により達成されてもよい。任意で、洗浄緩衝液は約0.1%~約1%のSDSを含んでもよい。ハイブリダイズの持続期間は一般に約24時間未満、ふつう約4~約12時間である。洗浄の持続期間は少なくとも平衡に達するのに十分な長さの時間であろう。
【0095】
本開示はまた、生体試料におけるCREB3L3ポリペプチドが、ポリペプチドに機能喪失(部分的なまたは完全な)または予測される機能喪失(部分的なまたは完全な)を持たせる1以上の変異を含有するかどうかを決定するために対象から得られる生体試料にてアッセイを実施することを含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドの存在を検出する方法も提供する。CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドは、本明細書に記載されているCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドのいずれかであることができる。いくつかの実施形態では、方法はCREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、Asp182Asn-D、またはAsp181Asnの存在を検出する。いくつかの実施形態では、方法はCREB3L3 Asp182Asn-A、Asp182Asn-B、Asp182Asn-C、またはAsp182Asn-Dの存在を検出する。
【0096】
いくつかの実施形態では、方法は、生体試料におけるCREB3L3ポリペプチドが配列番号64に記載の182位に対応する位置にてアスパラギン、配列番号65に記載の182位に対応する位置にてアスパラギン、配列番号66に記載の182位に対応する位置にてアスパラギン、配列番号67に記載の182位に対応する位置にてアスパラギン、または配列番号68に記載の181位に対応する位置にてアスパラギンを含むかどうかを決定するために対象から得られる生体試料にてアッセイを実施することを含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、検出工程は、配列番号64に記載の182位、配列番号65に記載の182位、配列番号66に記載の182位、配列番号67に記載の182位、配列番号68、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、または配列番号63に記載の181位に対応する位置を含むCREB3L3ポリペプチドの少なくとも一部を配列決定することを含む。
【0098】
いくつかの実施形態では、検出工程は、配列番号64に記載の182位、配列番号65に記載の182位、配列番号66に記載の182位、または配列番号67、もしくは配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、もしくは配列番号63に記載の182位に対応する位置を含むCREB3L3ポリペプチドの存在を検出する免疫アッセイを含む。
【0099】
いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有さない場合、対象は、肝疾患、または実質性肝疾患、肝線維症、肝硬変、もしくはNAFLDのいずれかを発症する高いリスクを有する。いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有する場合、対象は、肝疾患、または実質性肝疾患、肝線維症、肝硬変、もしくはNAFLDのいずれかを発症する低いリスクを有する。
【0100】
本開示はまた、CREB3L3変異体ゲノム核酸分子、CREB3L3変異体mRNA分子、及び/またはCREB3L3変異体cDNA分子(例えば、本明細書で開示されているゲノム変異体核酸分子、mRNA変異体分子、及びcDNA変異体分子のいずれか)とハイブリダイズする単離された核酸分子も提供する。いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、ストリンジェントな条件下でCREB3L3変異体核酸分子とハイブリダイズする。そのような核酸分子は、例えば、本明細書に記載されているまたは例示されているようなプローブ、プライマー、変異特異的プローブ、または変異特異的プライマーとして使用することができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、配列番号2に記載の6,120位、配列番号17に記載の661位、配列番号18に記載の649位、配列番号19に記載の624位、配列番号20に記載の624位、配列番号21に記載の658位、配列番号22に記載の661位、配列番号23に記載の661位、配列番号24に記載の663位、配列番号25に記載の660位、配列番号26に記載の649位、配列番号27に記載の624位、配列番号28に記載の691位、配列番号45に記載の661位、配列番号46に記載の649位、配列番号47に記載の624位、配列番号48に記載の624位、配列番号49に記載の658位、配列番号50に記載の661位、配列番号51に記載の661位、配列番号52に記載の663位、配列番号53に記載の660位、配列番号54に記載の649位、配列番号55に記載の624位、または配列番号56に記載の691位に対応する位置を含むCREB3L3核酸分子の一部とハイブリダイズする。
【0102】
いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約21、少なくとも約22、少なくとも約23、少なくとも約24、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約85、少なくとも約90、少なくとも約95、少なくとも約100、少なくとも約200、少なくとも約300、少なくとも約400、少なくとも約500、少なくとも約600、少なくとも約700、少なくとも約800、少なくとも約900、少なくとも約1000、少なくとも約2000、少なくとも約3000、少なくとも約4000、または少なくとも約5000のヌクレオチドを含むか、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、そのような単離された核酸分子は、少なくとも約5、少なくとも約8、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約21、少なくとも約22、少なくとも約23、少なくとも約24、または少なくとも約25のヌクレオチドを含む、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は少なくとも約18のヌクレオチドを含む、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は少なくとも約15のヌクレオチドを含む、またはそれから成る。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約10~約35、約10~約30、約10~約25、約12~約30、約12~約28、約12~約24、約15~約30、約15~約25、約18~約30、約18~約25、約18~約24、または約18~約22のヌクレオチドから成る、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約18~約30のヌクレオチドをから成る、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は少なくとも約15のヌクレオチド~少なくとも約35のヌクレオチドを含む、またはそれから成る。
【0103】
いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、CREB3L3変異体ゲノム核酸分子、CREB3L3変異体mRNA分子及び/またはCREB3L3変異体cDNA分子と少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または100%同一である核酸分子の少なくとも約15の連続ヌクレオチドとハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約15~約100のヌクレオチド、または約15~約35のヌクレオチドから成る、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は約15~約100のヌクレオチドから成る、またはそれを含む。いくつかの実施形態では、単離された核酸分子は、約15~約35のヌクレオチドから成る、またはそれを含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、単離された変異特異的プローブまたは変異特異的プライマーは少なくとも約15ヌクレオチドを含み、その際、変異特異的プローブまたは変異特異的プライマーは、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3核酸分子またはその相補体の一部のヌクレオチド配列と相補性であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、該一部は配列番号2に記載の6,120位、もしくはその相補体;配列番号17に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号28に記載の691位、もしくはその相補体;配列番号45に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位、もしくはその相補体に対応する位置を含む。いくつかの実施形態では、該一部は配列番号2に記載の6,120~6,122位、もしくはその相補体;配列番号17に記載の661~663位、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649~651位、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624~626位、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624~626位、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658~660位、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661~663位、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661~663位、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663~665位、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660~662位、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649~651位、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624~626位、もしくはその相補体;配列番号28に記載の691~693位、もしくはその相補体;配列番号45に記載の661~663位、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649~651位、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624~626位、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624~626位、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658~660位、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661~663位、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661~663位、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663~665位、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660~662位、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649~651位、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624~626位、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691~693位、もしくはその相補体に対応する位置を含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、変異特異的プローブ及び変異特異的プライマーはDNAを含む。いくつかの実施形態では、変異特異的プローブ及び変異特異的プライマーはRNAを含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているプローブ及びプライマー(変異特異的プローブ及び変異特異的プライマーを含む)は、本明細書で開示されている核酸分子のいずれかまたはその相補体と特異的にハイブリダイズするヌクレオチド配列を有する。いくつかの実施形態では、プローブ及びプライマーはストリンジェントな条件下にて本明細書で開示されている核酸分子のいずれかと特異的にハイブリダイズする。
【0107】
いくつかの実施形態では、プライマーは変異特異的プライマーを含めて、第2世代配列決定またはハイスループット配列決定において使用することができる。時には、プライマーは変異特異的プライマーを含めて、修飾することができる。特に、プライマーは、例えば、大規模並行シグネチャー配列決定(Massive Parallel Signature Sequencing)(MPSS)、Polony配列決定、及び454パイロ配列決定のさまざまな工程において使用される種々の修飾を含むことができる。修飾されたプライマーは、クローニング工程におけるビオチン化プライマー、ならびにビーズ負荷工程及び検出工程にて使用される蛍光標識プライマーを含めて、プロセスのうちのいくつかの工程で使用することができる。Polony配列決定は一般的に、DNA鋳型の各分子が長さ約135bpであるペアエンドタグライブラリを使用して行われる。ビオチン化プライマーはビーズ負荷工程及びエマルジョンPCRにおいて使用される。蛍光標識された縮重ノナマーオリゴヌクレオチドは検出工程で使用される。アダプターは、ストレプトアビジン被覆ビーズにDNAライブラリを不動化するための5’-ビオチンタグを含有することができる。
【0108】
本明細書に記載されているプローブ及びプライマーを使用して、本明細書で開示されているCREB3L3変異体ゲノム核酸分子、CREB3L3変異体mRNA分子、及び/またはCREB3L3変異体cDNA分子のいずれかの範囲内でヌクレオチド変異を検出することができる。本明細書に記載されているプライマーを使用して、CREB3L3変異体ゲノム核酸分子、CREB3L3変異体mRNA分子、またはCREB3L3変異体cDNA分子、またはそれらの断片を増幅することができる。
【0109】
本開示はまた、上述のプライマーのいずれかを含むプライマーの対も提供する。例えば、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子における配列番号1に記載の6,120位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のゲノム核酸分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号2に記載の6,120位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体ゲノム核酸分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。加えて、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号3に記載の661位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号17に記載の661位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号17に記載の661位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0110】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号4に記載の649位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号18に記載の649位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号18に記載の649位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0111】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号5に記載の624位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号19に記載の624位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号19に記載の624位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0112】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号6に記載の624位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号20に記載の624位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号20に記載の624位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0113】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号7に記載の658位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号21に記載の658位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号21に記載の658位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0114】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号8に記載の661位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号22に記載の661位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号22に記載の661位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0115】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号9に記載の661位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号23に記載の661位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号23に記載の661位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0116】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号10に記載の663位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号24に記載の663位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号24に記載の663位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0117】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号11に記載の663位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号25に記載の660位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号25に記載の660位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0118】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号12に記載の649位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号26に記載の649位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号26に記載の649位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0119】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号13に記載の624位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号27に記載の624位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号27に記載の624位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0120】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号14に記載の691位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のmRNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 mRNA分子にて配列番号28に記載の691位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体mRNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号28に記載の691位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0121】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号31に記載の661位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号45に記載の661位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号45に記載の661位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0122】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号32に記載の649位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号46に記載の649位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号46に記載の649位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0123】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号33に記載の624位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号47に記載の624位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号47に記載の624位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0124】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号31に記載の624位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号48に記載の624位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号48に記載の624位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0125】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号35に記載の658位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号49に記載の658位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号49に記載の658位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0126】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号36に記載の661位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号50に記載の661位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号50に記載の661位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0127】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号37に記載の661位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号51に記載の661位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号51に記載の661位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0128】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号38に記載の663位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号52に記載の663位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号52に記載の663位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0129】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号39に記載の663位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号53に記載の660位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号53に記載の660位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0130】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号40に記載の649位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号54に記載の649位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号54に記載の649位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0131】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号41に記載の624位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号55に記載の624位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号55に記載の624位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0132】
プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3核酸分子にて配列番号42に記載の691位に対応する位置でグアニン(アデニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3基準のcDNA分子の存在を示す。逆に、プライマーの3’末端の1つが、特定のCREB3L3 cDNA分子にて配列番号56に記載の691位に対応する位置でアデニン(グアニンではなく)とハイブリダイズする場合、増幅された断片の存在はCREB3L3変異体cDNA分子の存在を示す。いくつかの実施形態では、配列番号56に記載の691位に対応する位置でのアデニンに相補性のプライマーのヌクレオチドはプライマーの3’末端にあることができる。
【0133】
本開示の文脈において、「特異的にハイブリダイズする」とは、プローブまたはプライマー(例えば、変異特異的プローブまたは変異特異的プライマー)が、CREB3L3基準のゲノム核酸分子、CREB3L3基準のmRNA分子、及び/またはCREB3L3基準のcDNA分子をコードする核酸配列とハイブリダイズしないことを意味する。
【0134】
本開示全体を通して記載されている実施形態のいずれかでは、プローブ(例えば、変異特異的プローブ)は標識を含むことができる。いくつかの実施形態では、標識は蛍光標識、放射性標識、またはビオチンである。
【0135】
本開示はまた、本明細書で開示されているプローブのいずれか1以上が結合している基質を含む支持体も提供する。固体支持体は、本明細書で開示されているプローブのいずれかのような分子が会合することができる固体状態の基質または支持体である。固体支持体の形態はアレイである。固体支持体の別の形態はアレイ検出器である。アレイ検出器は、複数の異なるプローブがアレイ状、グリッド状または他の組織化されたパターンで結合している固体支持体である。固体状態の基質の形態は標準的な96ウェル型のようなマイクロタイターディッシュである。いくつかの実施形態では、ふつう1ウェル当たりに1つのアレイを含有するマルチウェルスライドグラスを用いることができる。いくつかの実施形態では、支持体はマイクロアレイである。
【0136】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される方法のいずれかは、CREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子など)、及び/または肝疾患を発症するリスクの低下に関連するCREB3L3で予測される機能喪失型変異体ポリペプチドを有する対象の遺伝子負荷を決定することをさらに含み得る。遺伝子負荷は、CREB3L3遺伝子内のすべての変異体の合計であり、これは、肝疾患との関連分析で実施され得る。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を発症するリスクの低下に関連するCREB3L3変異体核酸分子の1つ以上についてホモ接合型である。いくつかの実施形態では、対象は、肝疾患を発症するリスクの低下に関連するCREB3L3変異体核酸分子の1つ以上についてヘテロ接合型である。関連分析の結果は、CREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子など)が、肝疾患を発症するリスクの低下に関連することを示唆する。対象がより低い遺伝子負荷を有する場合、対象は肝疾患を発症するリスクがより高く、対象は、肝疾患を治療する、予防する、または阻害する治療剤を標準的な投与量で、及び/またはCREB3L3阻害剤を投与される、または投与され続ける。対象がより高い遺伝子負荷を有する場合、対象は肝疾患を発症するリスクがより低く、対象は、肝疾患を治療する、予防する、または阻害する治療剤を標準的な投与量と同じまたはそれより少ない量で投与される、または投与され続ける。遺伝子負荷が大きいほど、肝疾患を発症するリスクは低くなる。表2は、遺伝子負荷分析に使用することができる代表的なCREB3L3変異体核酸分子を列挙する。CREB3L3と肝臓表現型との間の関連性は、遺伝子における複数の稀なpLOF変異体によって誘導された。いくつかの実施形態では、遺伝子負荷分析は変異体19:4159750:G:A(Asp182Asn)を含む。
【0137】
表2:エクソーム配列決定によって特定され、遺伝子負荷関連分析に含まれたCREB3L3の代替対立遺伝子頻度が1%未満の予想される機能喪失型変異体
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
【0142】
【0143】
【0144】
【0145】
いくつかの実施形態では、いずれか1つ以上のCREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子)を有する対象の遺伝子負荷は、CREB3L3変異体核酸分子のいずれかの複数の加重合計を表す。いくつかの実施形態では、該遺伝子負荷は、CREB3L3遺伝子内またはその周辺(最大10Mb)に存在する、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約20、少なくとも約30、少なくとも約40、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約100、少なくとも約120、少なくとも約150、少なくとも約200、少なくとも約250、少なくとも約300、少なくとも約400、少なくとも約500、少なくとも約1,000、少なくとも約10,000、少なくとも約100,000、または少なくとも約1,000,000もしくはそれを超える遺伝子変異体を使用して計算され、ここで、遺伝子負荷は、対立遺伝子の数に、各対立遺伝子についての肝疾患または関連するアウトカムとの関連推定値を掛けたもの(例えば、加重多遺伝子負荷スコア)である。これには、ゲノムアノテーションに関係なく、遺伝子関連分析において肝疾患関連形質とゼロでない関連性を示すCREB3L3遺伝子に近接する(遺伝子の周囲に最大10Mb)、任意の遺伝子変異体を含めることができる。いくつかの実施形態では、対象が所望の閾値スコアよりも高い遺伝子負荷を有する場合、対象は、肝疾患を発症する低いリスクを有する。いくつかの実施形態では、対象が所望の閾値スコアよりも低い遺伝子負荷を有する場合、対象は、肝疾患を発症する高いリスクを有する。
【0146】
いくつかの実施形態では、該遺伝子負荷は、例えば、上位五分位、中間五分位、及び下位五分位の五分位に分けることができ、遺伝子負荷の上位五分位は最低リスク群に対応し、遺伝子負荷の下位五分位は最高リスク群に対応する。いくつかの実施形態では、より大きな遺伝子負荷を有する対象は、対象集団からの上位10%、上位20%、上位30%、上位40%、または上位50%の遺伝子負荷を含むがこれらに限定されない、最高加重遺伝子負荷を含む。いくつかの実施形態では、遺伝子変異体は、肝疾患との関連性を、関連性についてのp値範囲の上位10%、上位20%、上位30%、上位40%、または上位50%に有する遺伝子変異体を含む。いくつかの実施形態では、特定された遺伝子変異体のそれぞれは、約10-2、約10-3、約10-4、約10-5、約10-6、約10-7、約10-8、約10-9、約10-10、約10-11、約10-12、約10-13、約10-14、または約10-15以下のp値で肝疾患と関連性を有する遺伝子変異体を含む。いくつかの実施形態では、特定された遺伝子変異体は5×10-8未満のp値で肝疾患と関連性を有する遺伝子変異体を含む。いくつかの実施形態では、特定された遺伝子変異体は、オッズ比(OR)が分布の上位20%について、約1.5以上、約1.75以上、約2.0以上、もしくは約2.25以上;または約1.5以上、約1.75以上、約2.0以上、約2.25以上、約2.5以上、もしくは約2.75以上である参照集団の残りと比較して高リスクである対象において、肝疾患と関連性を有する遺伝子変異体を含む。いくつかの実施形態では、オッズ比(OR)は、約1.0~約1.5、約1.5~約2.0、約2.0~約2.5、約2.5~約3.0、約3.0~約3.5、約3.5~約4.0、約4.0~約4.5、約4.5~約5.0、約5.0~約5.5、約5.5~約6.0、約6.0~約6.5、約6.5~約7.0の範囲、または7.0を超えていてもよい。いくつかの実施形態では、高リスクの対象は、参照集団における下位十分位、五分位、または三分位の遺伝子負荷を有する対象を含む。遺伝子負荷の閾値は、意図される実際の用途の性質と、その実際の用途にとって意味があると考えられるリスク差に基づいて決定される。
【0147】
いくつかの実施形態では、対象が肝疾患を発症する高いリスクを有すると特定されると、対象はさらに、本明細書に記載されているように、肝疾患を治療する、予防する、または阻害する治療剤及び/またはCREB3L3阻害剤を投与される。例えば、対象がCREB3L3基準であり、したがって肝疾患を発症するリスクが高い場合、対象はCREB3L3阻害剤を投与される。いくつかの実施形態では、そのような対象はまた、肝疾患を治療する、予防する、または阻害する治療剤を投与される。いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子など)についてヘテロ接合型である場合、対象は標準的な投与量と同じまたはそれより少ない投与量で肝疾患を治療する、予防する、または阻害する治療剤を投与される、且つCREB3L3阻害剤も投与される。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3基準である。いくつかの実施形態では、対象はCREB3L3変異体核酸分子についてヘテロ接合型である。さらに、対象がCREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子など)を有することについてより低い遺伝子負荷を有し、したがって肝疾患を発症する高いリスクを有する場合、対象は肝疾患を治療する、予防する、または阻害する治療剤を投与される。いくつかの実施形態では、対象がCREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子など)を有することについてより低い遺伝子負荷を有する場合、対象は、肝疾患を治療する、予防する、または阻害する治療剤を、CREB3L3変異体核酸分子(例えば、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体核酸分子など)を有することについてより大きい遺伝子負荷を有する対象に投与される標準的な投与量と同じまたはそれより多い投与量で投与される。
【0148】
CREB3L3基準のゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は配列番号1に記述されている。配列番号1を参照して、6,120位はグアニンである。
CREB3L3変異体ゲノム核酸分子が存在し、その際、6,120位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列は配列番号2に記述されている。
【0149】
CREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号3に記述されている。配列番号3を参照して、661位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号4に記述されている。配列番号4を参照して、649位はグアニンである。
【0150】
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号5に記述されている。配列番号5を参照して、624位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号6に記述されている。配列番号6を参照して、624位はグアニンである。
【0151】
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号7に記述されている。配列番号7を参照して、658位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号8に記述されている。配列番号8を参照して、661位はグアニンである。
【0152】
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号9に記述されている。配列番号9を参照して、661位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号10に記述されている。配列番号10を参照して、663位はグアニンである。
【0153】
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号11に記述されている。配列番号11を参照して、663位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号12に記述されている。配列番号12を参照して、649位はグアニンである。
【0154】
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号13に記述されている。配列番号13を参照して、624位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号14に記述されている。配列番号14を参照して、691位はグアニンである。
【0155】
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号15に記述されている。配列番号15を参照して、660位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のmRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号16に記述されている。配列番号16を参照して、620位はグアニンである。
【0156】
CREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、661位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号17に記述されている。
【0157】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、649位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号18に記述されている。
【0158】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、624位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号19に記述されている。
【0159】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、624位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号20に記述されている。
【0160】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、658位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号21に記述されている。
【0161】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、661位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号22に記述されている。
【0162】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、661位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号23に記述されている。
【0163】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、663位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号24に記述されている。
【0164】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、663位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号25に記述されている。
【0165】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、649位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号26に記述されている。
【0166】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、624位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号27に記述されている。
【0167】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、691位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号28に記述されている。
【0168】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、660位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号29に記述されている。
【0169】
別のCREB3L3変異体mRNA分子が存在し、その際、620位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体mRNA分子のヌクレオチド配列は配列番号30に記述されている。
【0170】
CREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号31に記述されている。配列番号31を参照して、661位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号32に記述されている。配列番号32を参照して、649位はグアニンである。
【0171】
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号33に記述されている。配列番号33を参照して、624位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号34に記述されている。配列番号34を参照して、624位はグアニンである。
【0172】
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号35に記述されている。配列番号35を参照して、658位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号36に記述されている。配列番号36を参照して、661位はグアニンである。
【0173】
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号37に記述されている。配列番号37を参照して、661位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号38に記述されている。配列番号38を参照して、663位はグアニンである。
【0174】
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号39に記述されている。配列番号39を参照して、663位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号40に記述されている。配列番号40を参照して、649位はグアニンである。
【0175】
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号41に記述されている。配列番号41を参照して、624位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号42に記述されている。配列番号42を参照して、691位はグアニンである。
【0176】
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号43に記述されている。配列番号43を参照して、660位はグアニンである。
別のCREB3L3基準のcDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号43に記述されている。配列番号43を参照して、620位はグアニンである。
【0177】
CREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、661位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号45に記述されている。
【0178】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、649位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号46に記述されている。
【0179】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、624位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号47に記述されている。
【0180】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、624位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号48に記述されている。
【0181】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、658位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号49に記述されている。
【0182】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、661位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号50に記述されている。
【0183】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、661位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号51に記述されている。
【0184】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、663位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号52に記述されている。
【0185】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、663位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号53に記述されている。
【0186】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、649位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号54に記述されている。
【0187】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、624位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号55に記述されている。
【0188】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、691位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号56に記述されている。
【0189】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、660位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号57に記述されている。
【0190】
別のCREB3L3変異体cDNA分子が存在し、その際、620位のグアニンがアデニンで置換されている。このCREB3L3変異体cDNA分子のヌクレオチド配列は配列番号58に記述されている。
【0191】
ゲノム核酸分子、mRNA分子、及びcDNA分子は、任意の生物に由来することができる。例えば、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及びcDNA分子は、ヒト、または別の生物(例えば、非ヒト哺乳動物、げっ歯類、マウス、もしくはラット)からのオーソログであり得る。集団内の遺伝子配列は、一塩基多型のような多型に起因して異なり得ることが理解される。本明細書で提供される例は、例示的な配列にすぎない。他の配列もまた可能である。
【0192】
本明細書で提供されるのはまた、開示されている核酸分子と相互作用することができる機能性ポリヌクレオチドである。機能性ポリヌクレオチドの例には、アンチセンス分子、アプタマー、リボザイム、三重鎖形成分子、及び外部ガイド配列が挙げられるが、これらに限定されない。機能性ポリヌクレオチドは標的分子が持つ特定の活性のエフェクター、阻害剤、モジュレーター、及び刺激剤として作用することができ、または機能性ポリヌクレオチドはいかなる他の分子とも無関係なデノボ活性を持つことができる。
【0193】
本明細書で開示されている単離された核酸分子は、RNA、DNA、またはRNAとDNAの双方を含むことができる。単離された核酸分子を、例えばベクターにおける異種核酸配列、または異種標識に連結させる、または融合させることもできる。例えば、本明細書で開示されている単離された核酸分子は、単離された核酸分子と異種核酸配列とを含むベクター内に、またはそれらを含む外来性ドナー配列として存在してもよい。単離された核酸分子を異種標識に連結させる、または融合させることもできる。標識は、直接検出可能(例えば、蛍光色素分子)であることができる、または間接的に検出可能(例えば、ハプテン、酵素、または蛍光色素分子消光剤)であることができる。そのような標識は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、または化学的な手段によって検出可能であることができる。そのような標識には、例えば、放射性標識、顔料、染料、色原体、スピン標識、及び蛍光標識が挙げられる。標識はまた、例えば、化学発光物質;金属含有物質;または酵素であることもでき、その際、シグナルの酵素依存性の二次生成が発生する。「標識」という用語はまた、結合分子が、続いて基質とともに添加されると、検出可能なシグナルを生成するために使用されるように結合分子に選択的に結合することができる「タグ」またはハプテンを指すこともできる。例えば、ビオチンは、タグに結合するための西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)のアビジン結合体またはストレプトアビジン結合体と一緒にタグとして使用し、比色測定基質(例えば、テトラメチルベンジジン(TMB))または蛍光発生基質を使用して調べてHRPの存在を検出することができる。精製を促進するためのタグとして使用することができる例示的な標識には、myc、HA、FLAGまたは3×FLAG、6×Hisまたはポリヒスチジン、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、マルトース結合タンパク質、エピトープタグ、または免疫グロブリンのFc部分が挙げられるが、これらに限定されない。多数の標識には、例えば、粒子、蛍光色素分子、ハプテン、酵素ならびにそれらの比色性、蛍光性及び化学発光性の基質、ならびに他の標識が挙げられる。
【0194】
単離された核酸分子またはその相補体は、宿主細胞内に存在することもできる。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、本明細書に記載されている核酸分子のいずれかまたはその相補体を含むベクターを含むことができる。いくつかの実施形態では、核酸分子は、宿主細胞内で活性なプロモーターに操作可能に連結する。いくつかの実施形態では、プロモーターは外因性プロモーターである。いくつかの実施形態では、プロモーターは誘導性プロモーターである。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、細菌細胞である。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、酵母細胞である。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、昆虫細胞である。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、哺乳動物細胞である。
【0195】
開示されている核酸分子は、例えば、ヌクレオチド、または、例えば、ヌクレオチド類似体もしくはヌクレオチド置換体のような非天然ヌクレオチドもしくは修飾ヌクレオチドを含むことができる。そのようなヌクレオチドには、修飾された塩基、糖、もしくはリン酸基を含有するヌクレオチド、またはその構造内に非天然部分を組み込んでいるヌクレオチドが含まれる。非天然ヌクレオチドの例には、ジデオキシヌクレオチド、ビオチン化ヌクレオチド、アミノ化ヌクレオチド、脱アミノ化ヌクレオチド、アルキル化ヌクレオチド、ベンジル化ヌクレオチド、及び蛍光色素分子標識ヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0196】
本明細書で開示されている核酸分子は、1以上のヌクレオチド類似体またはヌクレオチド置換体を含むこともできる。ヌクレオチド類似体は、塩基、糖、またはリン酸の部分のいずれかに対する修飾を含有するヌクレオチドである。塩基部分に対する修飾には、A、C、G、及びT/Uの天然修飾及び合成修飾、ならびに、例えばシュードウリジン、ウラシル-5-イル、ヒポキサンチン-9-イル(I)、及び2-アミノアデニン-9-イルのようなさまざまなプリン塩基またはピリミジン塩基が挙げられるが、これらに限定されない。修飾された塩基には、5-メチルシトシン(5-me-C)、5-ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2-アミノアデニン、アデニン及びグアニンの6-メチル誘導体及び他のアルキル誘導体、アデニン及びグアニンの2-プロピル誘導体及び他のアルキル誘導体、2-チオウラシル、2-チオチミン及び2-チオシトシン、5-ハロウラシル及び5-ハロシトシン、5-プロピニルウラシル及び5-プロピニルシトシン、6-アゾウラシル、シトシン及びチミン、5-ウラシル(シュードウラシル)、4-チオウラシル、8-ハロ、8-アミノ、8-チオール、8-チオアルキル、8-ヒドロキシル及び他の8-置換のアデニン及びグアニン、5-ハロ(例えば、5-ブロモ)、5-トリフルオロメチル及び他の5-置換のウラシル及びシトシン、7-メチルグアニン、7-メチルアデニン、8-アザグアニン、8-アザアデニン、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン、3-デアザグアニン及び3-デアザアデニンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0197】
ヌクレオチド類似体は糖部分の修飾を含むこともできる。糖部分に対する修飾には、リボース及びデオキシリボースの天然修飾、ならびに合成修飾が挙げられるが、これらに限定されない。糖修飾には、2’位における次の修飾:OH;F;O-、S-、またはN-アルキル;O-、S-、またはN-アルケニル;O-、S-またはN-アルキニル;またはO-アルキル-O-アルキルが挙げられるが、これらに限定されず、その際、アルキル、アルケニル、及びアルキニルは置換または非置換のC1~10アルキルまたはC2~10アルケニル、及びC2~10アルキニルであってもよい。例示的な2’糖修飾には、-O[(CH2)nO]mCH3、-O(CH2)nOCH3、-O(CH2)nNH2、-O(CH2)nCH3、-O(CH2)n-ONH2、及び-O(CH2)nON[(CH2)nCH3)]2(式中、n及びmは独立して1~約10である)も挙げられるが、これらに限定されない。2’位における他の修飾には、C1~10アルキル、置換された低級アルキル、アルカリル、アラルキル、O-アルカリルまたはO-アラルキル、SH、SCH3、OCN、Cl、Br、CN、CF3、OCF3、SOCH3、SO2CH3、ONO2、NO2、N3、NH2、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルカリル、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RNA切断基、レポーター基、インターカレーター、オリゴヌクレオチドの薬物動態特性を改善するための基、またはオリゴヌクレオチドの薬力学的特性を改善するための基、及び同様の特性を有する他の置換基が挙げられるが、これらに限定されない。同様の修飾を、糖における他の位置で、特に3’末端ヌクレオチドまたは2’-5’結合オリゴヌクレオチドにおける糖の3’位、及び5’末端ヌクレオチドの5’位で行ってもよい。修飾された糖は、CH2及びSのような架橋環酸素での修飾を含有するものも含むことができる。ヌクレオチド糖類似体はペントフラノシル糖の代わりにシクロブチル部分のような糖模放体を有することもできる。
【0198】
ヌクレオチド類似体はリン酸部分にて修飾することもできる。修飾されたリン酸部分には、2つのヌクレオチド間の結合が、ホスホロチオエート、キラルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホトリエステル、アミノアルキルホスホトリエステル、メチルホスホネートならびに3’-アルキレンホスホネート及びキラルホスホネートを含む他のアルキルホスホネート、ホスフィネート、3’-アミノホスホルアミデート及びアミノアルキルホスホルアミデートを含むホスホルアミデート、チオノホスホルアミデート、チオノアルキルホスホネート、チオノアルキルホスホトリエステル、ならびにボラノホスフェートを含有するように修飾することができるものが挙げられるが、これらに限定されない。2つのヌクレオチド間のこうしたリン酸結合または修飾リン酸結合は、3’-5’結合または2’-5’結合を介することができ、結合は3’-5’から5’-3’または2’-5’から5’-2’のような逆極性を含有することができる。種々の塩、混合塩、及び遊離酸の形態も含まれる。ヌクレオチド置換体にはペプチド核酸(PNA)も含まれる。
【0199】
本開示は、本明細書で開示されている核酸分子のいずれか1以上を含むベクターも提供する。いくつかの実施形態では、ベクターは、本明細書で開示されている核酸分子のいずれか1以上と異種核酸とを含む。ベクターは、核酸分子を輸送することが可能なウイルスベクターまたは非ウイルスベクターであり得る。いくつかの実施形態では、ベクターは、プラスミドまたはコスミド(例えば追加のDNAセグメントがライゲーションされ得る環状二本鎖DNAなど)である。いくつかの実施形態では、ベクターは、追加のDNAセグメントがウイルスゲノムにライゲーションされ得る、ウイルスベクターである。発現ベクターとしては、プラスミド、コスミド、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス(AAV)、植物ウイルス、例えば、カリフラワーモザイクウイルス及びタバコモザイクウイルス、酵母人工染色体(YAC)、エプスタイン・バー(EBV)由来エピソーム、ならびに当該技術分野で既知の他の発現ベクターが挙げられるが、これらに限定されない。
【0200】
哺乳動物宿主細胞発現のために所望される調節配列としては、例えば哺乳動物細胞における高レベルのポリペプチド発現を指令するウイルスエレメント、例えばレトロウイルスLTR、サイトメガロウイルス(CMV)(例えばCMVプロモーター/エンハンサーなど)、シミアンウイルス40(SV40)(例えばSV40プロモーター/エンハンサーなど)、アデノウイルス(例えばアデノウイルス主要後期プロモーター(AdMLP)など)、ポリオーマに由来するプロモーター及び/またはエンハンサー、ならびに強力な哺乳動物プロモーター、例えば、ネイティブ免疫グロブリンプロモーター及びアクチンプロモーターが挙げられ得る。細菌細胞または真菌細胞(例えば酵母細胞など)中でポリペプチドを発現させる方法も周知である。プロモーターは、例えば構成的活性化プロモーター、コンディショナルプロモーター、誘導性プロモーター、時間的に制限されたプロモーター(例えば発生的に調節されたプロモーターなど)、または空間的に制限されたプロモーター(例えば細胞特異的または組織特異的プロモーターなど)であり得る。
【0201】
核酸分子内のヌクレオチド配列またはポリペプチド内のアミノ酸配列の特定の区間の間での同一性パーセント(%)(または相補性パーセント)は、BLASTプログラム(basic local alignment search tools)とPowerBLASTプログラム(Altschul et al.,J.Mol.Biol.,1990,215,403-410;Zhang and Madden,Genome Res.,1997,7,649-656)を用いて、または、SmithとWatermanのアルゴリズム(Adv.Appl.Math.,1981,2,482-489)を使用するデフォルト設定を用いたGapプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix(登録商標),Genetics Computer Group,University Research Park, Madison Wis.)を用いて日常的に決定することができる。本明細書において、配列同一性パーセントに言及している場合、配列同一性パーセントは低いよりも高い方が好ましい。
【0202】
本開示はまた、本明細書で開示されている単離された核酸分子、ゲノム核酸分子、mRNA分子、及び/またはcDNA分子のうちの1以上を含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、組成物は医薬組成物である。いくつかの実施形態では、組成物は担体及び/または賦形剤を含む。担体の例には、ポリ(乳酸)(PLA)ミクロスフェア、ポリ(D,L-乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)ミクロスフェア、リポソーム、ミセル、逆ミセル、脂質コクリエート、及び脂質微小管が挙げられるが、これらに限定されない。担体は、PBS、HBSSなどのような緩衝化塩溶液を含んでもよい。
【0203】
本明細書で使用されるとき、「に対応する」という表現またはその文法的変形は、特定のヌクレオチドまたはヌクレオチドの配列もしくは位置の番号付けの文脈で使用される場合、その特定のヌクレオチドまたはヌクレオチドの配列を参照配列(例えば、配列番号1、配列番号3または配列番号31)と比べたときの指定された参照配列の番号付けを指す。言い換えれば、特定のポリマーの残基(例えば、ヌクレオチドまたはアミノ酸)の番号または残基(例えば、ヌクレオチドまたはアミノ酸)の位置は、その特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列の範囲内でのその残基の実際の位置番号によってではなく、参照配列を基準として指定される。例えば、特定のヌクレオチド配列は、ギャップを導入して、2つの配列間の残基の一致を最適化することによって参照配列に対して並べることができる。これらの場合では、ギャップは存在するが、その特定のヌクレオチドまたはヌクレオチド配列における残基の番号付けはそれが並べられている参照配列を基準にして行われる。
【0204】
例えば、ヌクレオチド配列が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニンを含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むCREB3L3核酸分子は、CREB3L3ゲノム核酸分子のヌクレオチド配列が配列番号2の配列に対して並べられれば、CREB3L3の配列が配列番号2の6,120位に対応する位置にてアデニン残基を有することを意味する。同様のことが、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むCREB3L3 mRNA分子にも当てはまり、その際、ヌクレオチド配列は配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニンを含み、且つCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含むCREB3L3 cDNA分子にも当てはまり、その際、ヌクレオチド配列は配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニンを含む。言い換えれば、これらの表現はCREB3L3ポリペプチドをコードする核酸分子を指し、その際、ゲノム核酸分子は配列番号2の6,120位でのアデニン残基に相同であるアデニン残基を含むヌクレオチド配列を有する(または、mRNA分子は配列番号17の661位でのアデニン残基に相同であるアデニン残基を含むヌクレオチド配列を有し、またはcDNA分子は配列番号45の661位でのアデニン残基に相同であるアデニン残基を含むヌクレオチド配列を有する)。
【0205】
本明細書に記載されているように、配列番号2に記載の6,120位に対応するCREB3L3ゲノム核酸分子内の位置は、例えば、特定のCREB3L3核酸分子のヌクレオチド配列と配列番号2のヌクレオチド配列との間で配列比較を行うことによって特定することができる。例えば、配列番号2の6,120位に対応するヌクレオチドの位置を特定するために配列比較を行うのに使用することができる種々のコンピューターアルゴリズムが存在する。例えば、NCBI BLASTアルゴリズム(Altschul et al.,Nucleic Acids Res.,1997,25,3389-3402)またはCLUSTALWソフトウェア(Sievers and Higgins,Methods Mol.Biol.,2014,1079,105-116)を使用することによって配列比較を実施してもよい。しかしながら、配列を手動で並べることもできる。
【0206】
CREB3L3基準ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号59(アイソフォーム1)、配列番号60(アイソフォーム2)、配列番号61(アイソフォーム3)、配列番号62(アイソフォーム4)、及び配列番号63(アイソフォーム5)に記述されている。
【0207】
配列番号59(アイソフォーム1)を参照して、CREB3L3基準ポリペプチドは467アミノ酸長である。配列番号59を参照して、182位はアスパラギン酸である。
配列番号60(アイソフォーム2)を参照して、CREB3L3基準ポリペプチドは459アミノ酸長である。配列番号60を参照して、182位はアスパラギン酸である。
【0208】
配列番号61(アイソフォーム3)を参照して、CREB3L3基準ポリペプチドは337アミノ酸長である。配列番号61を参照して、182位はアスパラギン酸である。
配列番号62(アイソフォーム4)を参照して、CREB3L3基準ポリペプチドは473アミノ酸長である。配列番号62を参照して、182位はアスパラギン酸である。
【0209】
配列番号63(アイソフォーム5)を参照して、CREB3L3基準ポリペプチドは473アミノ酸長である。配列番号63を参照して、181位はアスパラギン酸である。
CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドのアミノ酸配列は、配列番号64(アイソフォーム1)、配列番号65(アイソフォーム2)、配列番号66(アイソフォーム3)、配列番号67(アイソフォーム4)、及び配列番号68(アイソフォーム5)に記述されている。配列番号64(Asp182Asn-A;アイソフォーム1)を参照して、182位はアスパラギンである。配列番号65(Asp182Asn-B;アイソフォーム2)を参照して、182位はアスパラギンである。配列番号66(Asp182Asn-C;アイソフォーム3)を参照して、182位はアスパラギンである。配列番号67(Asp182Asn-D;アイソフォーム4)を参照して、182位はアスパラギンである。配列番号68(Asp181Asn;アイソフォーム5)を参照して、181位はアスパラギンである。
【0210】
添付の配列表に列挙されているヌクレオチド配列及びアミノ酸配列は、ヌクレオチド塩基の標準的な略記及びアミノ酸の3文字表記を用いて示されている。ヌクレオチド配列は、配列の5’末端での開始から3’末端の方に(すなわち、各配列において左から右に)進む標準的な慣例に従う。各ヌクレオチド配列の片方の鎖のみが示されているが、示されている鎖の参照によって相補鎖が含まれるものと理解される。アミノ酸配列は、配列のアミノ末端での開始からカルボキシ末端の方に(すなわち、各配列において左から右に)進む標準的な慣例に従う。
【0211】
本開示はまた、対象にて肝疾患の治療に使用するための(または肝疾患を治療するための薬物の調製における使用のための)肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤も提供し、その際、対象は本明細書に記載されているCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体ゲノム核酸分子、変異体mRNA分子、及び/または変異体cDNA分子のいずれかを有する。肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤は、本明細書に記載されている肝疾患を治療するまたは阻害する治療剤のいずれかであることができる。
【0212】
いくつかの実施形態では、対象は、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするゲノム核酸分子を有すると特定される。
【0213】
いくつかの実施形態では、対象は、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするmRNA分子を有すると特定される。
【0214】
いくつかの実施形態では、対象は、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするcDNA分子を有すると特定される。
【0215】
いくつかの実施形態では、対象は、i)ヌクレオチド配列が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;ii)ヌクレオチド配列が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子;またはiii)ヌクレオチド配列が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子を有すると特定される。
【0216】
いくつかの実施形態では、対象は、ヌクレオチド配列が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子を有すると特定される。
【0217】
いくつかの実施形態では、対象は、ヌクレオチド配列が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子を有すると特定される。
【0218】
いくつかの実施形態では、対象は、ヌクレオチド配列が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子を有すると特定される。
【0219】
いくつかの実施形態では、対象は、配列番号64に記載の182位、配列番号65に記載の182位、配列番号66に記載の182位、配列番号67に記載の182位、または配列番号68に記載の181位に対応する位置にてアスパラギンを含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドを有すると特定される。
【0220】
本開示はまた、対象にて肝疾患の治療に使用するための(または肝疾患を治療するための薬物の調製における使用のための)CREB3L3阻害剤も提供し、その際、対象は本明細書に記載されているCREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするCREB3L3変異体ゲノム核酸分子、変異体mRNA分子、及び/または変異体cDNA分子のいずれかについてヘテロ接合型である、または対象はCREB3L3ゲノム核酸分子、mRNA分子、またはcDNA分子について基準である。CREB3L3阻害剤は、本明細書に記載されているCREB3L3阻害剤のいずれかであることができる。
【0221】
いくつかの実施形態では、対象は、CREB3L3ゲノム核酸分子、CREB3L3 mRNA分子、またはCREB3L3 cDNA分子について基準である。いくつかの実施形態では、対象は、CREB3L3ゲノム核酸分子について基準である。いくつかの実施形態では、対象は、CREB3L3 mRNA分子について基準である。いくつかの実施形態では、対象は、CREB3L3 cDNA分子について基準である。
【0222】
いくつかの実施形態では、対象は、配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするゲノム核酸分子についてヘテロ接合型であると特定される。
【0223】
いくつかの実施形態では、対象は、配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするmRNA分子についてヘテロ接合型であると特定される。
【0224】
いくつかの実施形態では、対象は、配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含むヌクレオチド配列を有する、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするcDNA分子についてヘテロ接合型であると特定される。
【0225】
いくつかの実施形態では、対象は、i)ヌクレオチド配列が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子;ii)ヌクレオチド配列が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子;またはiii)ヌクレオチド配列が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子についてヘテロ接合型であると特定される。
【0226】
いくつかの実施形態では、対象は、ヌクレオチド配列が配列番号2に記載の6,120位に対応する位置にてアデニン、またはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するゲノム核酸分子についてヘテロ接合型であると特定される。
【0227】
いくつかの実施形態では、対象は、ヌクレオチド配列が配列番号17に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号18に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号19に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号20に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号21に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号22に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号23に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号24に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号25に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号26に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号27に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号28に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するmRNA分子についてヘテロ接合型であると特定される。
【0228】
いくつかの実施形態では、対象は、ヌクレオチド配列が配列番号45に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号46に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号47に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号48に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号49に記載の658位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号50に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号51に記載の661位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号52に記載の663位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号53に記載の660位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号54に記載の649位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;配列番号55に記載の624位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体;または配列番号56に記載の691位に対応する位置にてアデニン、もしくはその相補体を含む、CREB3L3で予測される機能喪失型ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するcDNA分子についてヘテロ接合型であると特定される。
【0229】
上記または下記で引用されている特許文書、ウェブサイト、他の刊行物、受入番号などはすべて、個々の文献が具体的且つ個別に参照によってそのように組み込まれることが指示されている場合と同じ程度に、あらゆる目的のためにその全体が参照によって組み込まれる。配列のさまざまなバージョンが異なる時点での受入番号に関連付けられている場合、本出願の有効出願日での受入番号に関連付けられているバージョンを意味する。有効出願日とは、該当する場合、その受入番号について言及している実際の出願日または優先権主張出願の出願日のうちの早い方を意味する。同様に、異なるバージョンの刊行物、ウェブサイトなどが異なる時点で公開されている場合、特に指示されない限り、出願の有効出願日において最後に公開されたバージョンを意味するものとする。本開示のいずれの特徴、工程、要素、実施形態、または態様も、特に指示されない限り、任意の他の特徴、工程、要素、実施形態、または態様と組み合わせて使用することができる。明瞭性及び理解を目的として本開示を説明及び実例として多少詳細に説明してきたが、特定の変更及び改変が添付の特許請求の範囲の範囲内で実施されてもよいことは明らかであろう。
【0230】
以下の実施例は、実施形態をさらに詳細に説明するために提供されている。これらは、特許請求する実施形態を例示することを意図しており、限定することを意図していない。以下の実施例は、本明細書に記載されている化合物、組成物、物品、装置及び/または方法がどのように作製され、且つ評価されるかについての開示及び説明を当業者に提供し、単に例示的なものであるように意図されており、いかなる特許請求の範囲の範囲も限定するようには意図されていない。数(例えば、量、温度など)については、精度を確保するように努めてきたが、ある程度の誤差及び偏差が考慮され得る。特に指示されない限り、部は重量部であり、温度は℃または周囲温度であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。
【実施例】
【0231】
実施例1:CREB3L3の機能喪失は、ヒトにおける循環アラニントランスフェラーゼレベルによって測定される肝障害の低下及び肝疾患に対する保護と関連する
慢性肝疾患の素因またはそれに対する保護に寄与する遺伝的因子を特定するために、エクソーム配列決定を、UK Biobankコホート(UKB)及びGeisinger Health System DiscovEHR研究(GHS)からのヨーロッパ系の567,237人の参加者において実施した。ゲノム中の稀な遺伝子ミスセンスまたはpLOF変異体毎に、広く使用されている肝障害のバイオマーカーであるアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)との関連性を稀な機能喪失の負荷量について推定し、エクソーム配列決定によって特定されたミスセンス変異体をゲノム中の各遺伝子について推定した。その後、UKB、GHS、及びSINAIコホートにおいて、統計的に有意な所見を慢性肝疾患の臨床診断との関連性について評価した。
【0232】
全エクソーム解析により、CREB3L3(Asp182Asn)のアミノ酸の変化をコードするミスセンス遺伝子変異体rs140312652が、エクソーム全体の統計的有意レベル(p<5×10-8、表3)で低ALT(-1.95U/L、P=7.9×10-12)と強く関連していることが特定された。
【0233】
表3:CREB3L3中のAsp182Asnは、循環アラニントランスフェラーゼレベルによって測定される肝障害の低下と関連する。結果は、GHS及びUKBコホートにおける逆分散重み付けメタ解析から得られる
【0234】
【0235】
RRは、CREB3L3においてrs140312652の代替対立遺伝子A(19:4159750:G:A、ヒトゲノムビルド38)を保有する個体(ホモ接合体非キャリア)の数を示す;RAは、単一のCREB3L3対立遺伝子において稀なミスセンスまたはpLOF変異体を保有する個体(ヘテロ接合体キャリア)の数を示す;AAは、両方のCREB3L3対立遺伝子において稀なミスセンスまたはpLOF変異体を保有する個体の数(ホモ接合体キャリア)を示す;AAFは、分析に含まれるCREB3L3におけるpLOFまたはミスセンス対立遺伝子の代替対立遺伝子頻度を示す;pLOFは、予測される機能喪失を示す;U/Lは、1リットルあたりの単位を示す;SDは、標準偏差を示す;CIは、信頼区間を示す。
【0236】
pLOFにおける稀な(代替対立遺伝子頻度<1%)機能喪失型変異体の関連性もまた、低ALTと関連していた(表4)。このことは、CREB3L3機能の喪失が、ALTによって測定される肝障害の低下と関連していることを示している。
【0237】
表4:CREB3L3における稀な予測される機能喪失型変異体は、循環アラニントランスフェラーゼレベルによって測定される肝障害の低下と関連する
【0238】
【0239】
RRは、CREB3L3において稀なpLOF変異体を保有しない個体(ホモ接合体非キャリア)の数を示す;RAは、単一のCREB3L3対立遺伝子において稀なpLOF変異体を保有する個体(ヘテロ接合体キャリア)の数を示す;AAは、両方のCREB3L3対立遺伝子において稀なpLOF変異体を保有する個体の数(ホモ接合体キャリア)を示す;AAFは、分析に含まれるCREB3L3におけるpLOF対立遺伝子の代替対立遺伝子頻度を示す;pLOFは、予測される機能喪失を示す;U/Lは、1リットルあたりの単位を示す;SDは、標準偏差を示す;CIは、信頼区間を示す。
【0240】
この表4の分析では、1%未満のAAFを有するpLOF CREB3L3変異体の負荷量が曝露変数であり、ALTレベルが結果変数であった。結果は、GHS及びUKBコホートにおける逆分散重み付けメタ解析から得られる
次に、CREB3L3中のAsp182Asnと肝疾患アウトカムとの関連性を推定した。CREB3L3中のAsp182Asnは、実質性肝疾患及び非アルコール性肝疾患に対する保護に関連していた(表5)。これらの遺伝子変異体のヘテロ接合体キャリアは、非キャリアと比較して肝疾患のオッズが25%低かった。
【0241】
表5:CREB3L3中のAsp182Asnは、さまざまな病因の肝疾患に対する保護と関連している
【0242】
【0243】
RRは、基準遺伝子型に対してホモ接合型である個体(ホモ接合体非キャリア)の数を示す;RAは、遺伝子曝露遺伝子型に対してヘテロ接合型である個体(ヘテロ接合体キャリア)の数を示す;AAは、遺伝子曝露遺伝子型に対してホモ接合型である個体(ホモ接合体キャリア)の数を示す;AAFは、遺伝子曝露遺伝子型の代替対立遺伝子頻度を示す;CIは、信頼区間を示す。
【0244】
この表5の分析では、CREB3L3中のAsp182Asnが曝露変数であり、肝疾患が結果変数であった。結果は、GHS、UKB、SINAI、及びUPENN-PMBBコホートにおける逆分散重み付けメタ解析から得られる
参加コホート
遺伝子関連性研究を、United Kingdom Biobank(UKB)コホート(Sudlow et al.,PLoS Med,2015,12,e1001779)及びGeisinger Health System(GHS)MyCode Community Health InitiativeからのDiscoverEHRコホート(Carey et al.,Genet.Med.,2016,18,906-13)において実施した。UKBは、2006~2010年に英国の22の試験センターを通じて募集された40~69歳の人々の集団ベースのコホート研究である。全エクソーム配列決定及び臨床表現型データが利用可能なUKBからの430,000人を超えるヨーロッパ系参加者が含まれた。GHS MyCode研究のCommunity Health Initiativeは、2007~2019年に募集されたペンシルバニア州中部及び東部(米国)の患者の医療システムベースのコホートである。全エクソーム配列決定及び臨床表現型データが利用可能なGHSからの130,000人を超えるヨーロッパ系参加者が含まれた。肝臓アウトカムとの関連性には、Mount Sinai BioMe Biobankコホート(SINAI,Cell,2019,177,58-69)、The University of Pennsylvania Penn Medicine BioBank(UPENN-PMBB;Park et al.,2020,doi:10.1038/s41436-019-0625-8)も含まれた。
【0245】
表現型の定義
ALT及び他のバイオマーカーについての臨床検査値を、GHSからの参加者の電子健康記録(EHR)から抽出した。2つ以上の測定値を有するすべての参加者について中央値を計算した。UKBでは、ALT及び他のバイオマーカーを、試験のベースライン来院時にBeckman Coulter AU5800でのIFCC(国際臨床化学連合)分析により測定した;遺伝子関連性解析の前に、連続した表現型の値を逆標準正規関数により変換し、各祖先群内で男女別に適用した。
【0246】
疾患アウトカムは、国際疾病分類第10回改訂(ICD-10)及びEHRに保存されている読み取りコードに従って定義した。利用可能な場合には、自己申告された疾患状態を使用した。医療処置には、国勢調査局による介入及び処置の分類第4版(Office of Population Censuses and Surveys Classification of Interventions and Procedures version 4)(OPCS4)コードを使用した。肝疾患を有する個体を、EHR記録、自己申告、及びALT測定値を組み合わせて表6に記載されるように分類した。
【0247】
表6:UKB、GHS、及びSINAIコホートにおける肝疾患及び冠疾患アウトカムの定義
【0248】
【0249】
ICD10は、疾病及び関連保健問題の国際統計分類第10回改訂(the 10th revision of the International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)を示す;UKB.OPCS4は、UK Biobank(UKB)で使用されている国勢調査局(OPCS)による介入及び処置の分類第4版を示す;UKB.f.20002は、UKBで使用されている自己申告された非がん疾患コードを示す。UKB.f.20004は、UKBで使用されている自己申告された医療処置を示す。
【0250】
遺伝子型データ
高カバレッジの全エクソーム配列決定を、過去に詳述されている通り(Science,2016,354:aaf6814.;及びNature,2020,586:749-756)、また以下に要約するように実施した。NimbleGenプローブ(VCRome、GHSコホートの一部に対して)またはIntegrated DNA Technologiesから入手可能なxGen設計の改変版(IDT、GHSの残り及び他のコホートに対して)を使用して、エクソームの標的配列を捕捉した。多重化したエクソーム捕捉及び配列決定を容易にするために、一意の6塩基対(bp)バーコード(VCRome)または10bpバーコード(IDT)を、ライブラリの調製中に各DNA断片に添加した。エクソーム捕捉の前に、等量の試料をプールした。Illumina v4 HiSeq 2500機器で(GHSコホートの一部に対して)、またはNovaSeq機器で(GHSの残り及び他のコホートに対して)、75bpのペアエンドリードを使用して配列決定を実施した。配列決定は、96%のVCRome試料中の標的塩基の85%にわたる20倍超のカバレッジ、及び99%のIDT試料中の標的塩基の90%にわたる20倍超のカバレッジを提供するのに十分なカバレッジ深度(すなわち、ゲノムの標的領域中の各ヌクレオチドをカバーするシーケンスリードの数)を有していた。データ処理ステップは、Illuminaソフトウェアを使用した試料のデマルチプレクシング、バイナリアラインメント及びマッピングファイル(BAM)の生成を含むGRCh38ヒトゲノム参照配列へのアラインメント、BAMファイルの処理(例えば、重複リードのマーキング及び他のリードマッピング評価)を含む。GLNexusシステム(DOI:10.1101/343970)を使用して変異体呼び出しを実施した。変異体マッピング及びアノテーションは、snpEffソフトウェアを使用してGRCh38ヒトゲノム参照配列及びEnsembl v85遺伝子定義に基づいた。次に、アノテーションされた開始点及び終止点を有するタンパク質コード転写物に関係するsnpEff予測を、各遺伝子について最も有害な機能的効果クラスを選択することにより単一の機能的影響予測にまとめた。これらのアノテーションの階層(最も有害なものから順に)は、フレームシフト、ストップゲイン、ストップロス、スプライスアクセプター、スプライスドナー、ストップロスト、インフレームインデル、ミスセンス、他のアノテーションであった。予測されるLOF遺伝子変異体には、a)フレームシフトを生じさせる挿入または欠失、b)未成熟終止コドンの導入または転写開始部位もしくは停止部位の喪失を生じさせる、挿入、欠失、または一塩基変異体、及びc)ドナースプライス部位またはアクセプタースプライス部位の変異体が含まれた。SIFT(Adzhubei et al.,Nat.Methods,2010,7,248-9)及びPolyphen2_HVAR(Adzhubei et al.,Nat.Methods,2010,7,248-9)、LRT(Chun et al.,Genome Res.,2009,19,1553-61)、及びMutationTaster(Schwarz et al.,Nat.Methods,2010,7,575-6)を使用して有害性を予測したインシリコ予測アルゴリズムの数に従って、ミスセンス変異体を機能的影響の可能性について分類した。各遺伝子について、各変異体の代替対立遺伝子頻度(AAF)及び機能アノテーションにより、これら7つの遺伝子負荷曝露への組み入れを決定した:1)AAF<1%を有するpLOF変異体;2)AAF<1%を有する5/5アルゴリズムによって有害と予測されたpLOFまたはミスセンス変異体;3)AAF<0.1%を有する5/5アルゴリズムによって有害と予測されたpLOFまたはミスセンス変異体;4)AAF<1%を有する少なくとも1/5アルゴリズムによって有害と予測されたpLOFまたはミスセンス変異体;5)AAF<0.1%を有する少なくとも1/5アルゴリズムによって有害と予測されたpLOFまたはミスセンス変異体;6)AAF<1%を有するpLOFまたは任意のミスセンス;7)AAF<0.1%を有するpLOFまたは任意のミスセンス変異体。
【0251】
稀なpLOF及びミスセンス変異の遺伝子負荷の関連性分析
所与の遺伝子における稀な予測された機能喪失またはミスセンス変異体の負荷と表現型との間の関連性を、REGENIE v1.0(「doi.org/10.1101/2020.06.19.162354」におけるワールドワイドウェブを参照)を使用してゲノム血縁マトリックスに近似する多遺伝子スコアについて調整された線形(量的形質の場合)またはfirthバイアス補正ロジスティック(バイナリ形質の場合)回帰モデルを適合させることによって試験した。分析は、祖先によって層別化され、年齢、年齢2、性別、年齢と性別、及び年齢2と性別の交互作用項、実験バッチ関連共変量、10個の共通変異体由来主成分、及び20個の稀な変異体由来主成分について調整した。各変異体-表現型の関連性についてのコホートにわたる結果を、固定効果逆分散重み付けメタ分析を使用して組み合わせた。遺伝子負荷試験では、すべての個体は、(頻度及び機能アノテーションに基づいて上述したように)1つ以上の適格な稀な変異体を有する場合はヘテロ接合体としてラベリングされ、ホモ接合状態で任意の適格な変異体を有する場合はホモ接合体としてラベリングされる。次いで、この「複合遺伝子型」を使用して、関連性を試験する。線形相互作用モデルを同じ分析手法に適合させた。
【0252】
本明細書に記載されているものに加えて、記載されている主題の種々の修正は前述の説明から当業者には明らかとなるであろう。そのような修正は添付の特許請求の範囲の範囲内に入るようにも意図されている。本出願で引用されている各参考文献(雑誌記事、米国及び米国以外の特許、特許出願刊行物、国際特許出願刊行物、遺伝子バンク受入番号などを含むが、これらに限定されない)は、その全体が且つあらゆる目的のために参照によって本明細書に組み込まれる。
【配列表】
【国際調査報告】