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特表2024-5315141つ又は2つのマッハツェンダ変調器が設けられたフォトニックチップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】1つ又は2つのマッハツェンダ変調器が設けられたフォトニックチップ
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/025 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
G02F1/025
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513485
(86)(22)【出願日】2022-07-18
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 FR2022051427
(87)【国際公開番号】W WO2023031530
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】2109069
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522392508
【氏名又は名称】シンティル フォトニクス
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シルヴィ メネゾ
【テーマコード(参考)】
2K102
【Fターム(参考)】
2K102AA17
2K102BA03
2K102BB01
2K102BB04
2K102BC05
2K102DB05
2K102DD03
2K102EA02
2K102EA16
2K102EB11
2K102EB20
(57)【要約】
本発明は、フォトニックチップ(10)であって、-導波路層と、-第1の分岐(101)及び第2の分岐(102)を備える、導波路層の上及び/又は中に形成された1つ又は2つのマッハツェンダ変調器(100)であって、分岐は、光入力(112)で注入された光放射線が第1の放射線と第2の放射線とに分割され、その後光出力(113)で再結合されるように、光入力(112)と光出力(113)との間に配設され、各変調分岐は、光放射線の位相を変調するように構成されている、マッハツェンダ変調器(100)と、を備える、フォトニックチップ(10)に関し、フォトニックチップは、第1の放射線及び第2の放射線を、それらが光出力(113)において再結合される前に、別々に増幅するように配設された少なくとも2つの半導体光増幅器(114、115)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトニックチップ(10)であって、
-主面(310)が設けられた支持基板(300)と、
-前面上にある導波路層(200)と、
-2つの単一マッハツェンダ変調器(100a、100b)、であって、それぞれ変調器I(100a)及び変調器Q(100b)が、前記フォトニックチップがIQ変調器を形成するように形成され、前記2つのマッハツェンダ変調器が、前記導波路層の上及び/又は中に形成され、各々が、光入力(112)と光出力(113)との間に配設された、第1の分岐(101a、101b)及び第2の分岐(102a、102b)と呼ばれる2つの変調分岐を備え、その結果、前記光入力(112)で注入された光放射線が、それぞれ前記変調器I(110a)及び前記変調器Q(100b)によって変調されることを意図した第1の放射線と第2の放射線とに分割され、次に前記光出力(113)で再結合され、マッハツェンダ変調器の前記変調分岐の両方が、変調導波路と呼ばれる導波路と、変調素子とによって形成される変調セクション(105a、105b、106a、106b)を備え、前記変調素子は、前記変調導波路によって導かれることができる放射線の位相を変調するように構成され、前記第2の分岐(102a、102b)が、前記第2の分岐(102a、102b)によって導かれることができる光放射線上に固定位相シフトを課すように構成された位相シフトモジュール(107a、107b)を更に備え、前記変調器I(100a)の前記第1の分岐(101a)及び前記第2の分岐(102a)が、それらの端部の一方において入力I(103a)と呼ばれる中間光入力によって接続され、かつ、それらの端部の他方において、出力I(104a)と呼ばれる中間光出力によって接続され、前記変調器Q(100b)の前記第1の分岐(101b)及び前記第2の分岐(102b)が、それらの端部の一方において入力Q(103b)と呼ばれる別の中間光入力に接続され、かつ、それらの端部の他方において、出力Q(104b)と呼ばれる別の中間光出力に接続されている、マッハツェンダ変調器(100a、100b)と、を備え、
前記フォトニックチップがまた、放射線スプリッタ(116)及び放射線結合器(117)を備え、前記放射線スプリッタが、それぞれ入力ガイドI(116a)及び入力ガイドQ(116b)と呼ばれる2つの導波路を備え、前記入力ガイドI及び前記入力ガイドQが、前記光入力(112)をそれぞれ前記入力I及び前記入力Qに接続して、その結果、前記第1の放射線及び第2の放射線がそれぞれ前記入力I及び前記入力Qに注入され、前記放射線結合器が、それぞれ出力ガイドI及び出力ガイドQと呼ばれる2つの導波路を備え、前記出力ガイドI(117a)及び前記出力ガイドQ(117b)が、前記光出力(113)をそれぞれ前記出力I及び前記出力Qに接続し、
前記フォトニックチップが、それぞれ前記出力ガイドI及び前記出力ガイドQによって担持される、それぞれ増幅器I及び増幅器Qと呼ばれる2つの単一半導体光増幅器(114c、115c)を備える、フォトニックチップ。
【請求項2】
前記フォトニックチップが、前記出力Qと前記光出力(113)との間の光放射線に別の固定位相シフトを課すように構成された別の位相シフトモジュールを更に備える、請求項1に記載のフォトニックチップ。
【請求項3】
前記変調導波路が、シリコン、有利にはドープされたシリコン、更により有利にはシリコン製の前記導波路に沿ったPN接合を含む、請求項1又は2に記載のフォトニックチップ。
【請求項4】
前記少なくとも2つの半導体光増幅器が、III-V族半導体材料から作製された導波路を含む、請求項3に記載のフォトニックチップ。
【請求項5】
前記フォトニックチップが、光放射線の光源(400)と前記光入力(112)との間に介在する中間モジュール(500)を更に備え、前記中間モジュール(500)が、第1の放射線スプリッタ(501)と、第2の放射線スプリッタ(502)と、局部発振器(503)と、TM変調器(504)と、を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のフォトニックチップ。
【請求項6】
前記第1の放射線スプリッタが、前記光源(400)によって放射された光放射線を2つの第1の中間放射線に分割するように構成され、これら2つの放射線のうちの一方が、前記局部発振器503に注入され、前記第2の放射線スプリッタが、これら2つの第1の中間放射線のうちの他方を受け取る、請求項5に記載のフォトニックチップ。
【請求項7】
前記第2の放射線スプリッタが、これらの第1の中間放射線の他方を、前記TM変調器(504)に注入される放射線と、前記光入力112において注入される放射線と、に分割するように構成されている、請求項6に記載のフォトニックチップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトニクスの分野に関し、より具体的には集積フォトニックチップに関する。
【0002】
特に、本発明は、マッハツェンダ変調器が設けられ、挿入損失が2つの半導体光増幅器によって補償されるフォトニックチップに関する。
【0003】
本発明によれば、半導体光増幅器は、強度変調された光信号の増幅に関する悪影響を制限するように配設される。
【背景技術】
【0004】
図1は、従来技術のマッハツェンダデバイス1を示す。マッハツェンダデバイス1は、特に、第1の分岐2及び第2の分岐3と呼ばれる2つの変調分岐を備え、これらの一方の端部は光入力4によって接続され、他方の端部は光出力5によって接続されている。
【0005】
特に、2つの変調分岐2及び3は、光入力4で注入された光放射線が第1の分岐2及び第2の分岐3によってそれぞれ第1の放射線及び導かれた第2の放射線に分割され、当該第1の放射線及び当該第2の放射線が光出力で再結合されるように配設される。
【0006】
また、このデバイスには、それぞれ第1の放射線及び第2の放射線に、それらが光出力5で再結合される前に、位相シフトを課すように意図された第1の変調器6及び第2の変調器7と呼ばれる2つの位相変調器が設けられている。第1の放射線及び第2の放射線の一方及び/又は他方の位相の修正は、特に、マッハツェンダデバイスの出力における再結合放射線の強度を変調することを可能にする。
【0007】
しかしながら、そのようなマッハツェンダデバイス1は損失を受けやすく、より具体的には、位相変調器6及び7の損失に関連する損失を受けやすく、それはその性能を低下させる。
【0008】
また、この問題を克服するために、マッハツェンダデバイスに、再結合放射線を増幅するための半導体光増幅器(「semiconductor optical amplifier、SOA」)を追加することが検討されている。この点に関して、本説明の最後に引用した文献[1]は、マッハツェンダデバイスであって、当該デバイスの光出力5の下流に配設された半導体光増幅器を設けた、マッハツェンダデバイスを開示している。
【0009】
しかしながら、この構成は満足できるものではない。これは、説明の最後に引用した文献[2]に指し示されているように、半導体光増幅器の光利得Gが線形でないためである。より具体的には、光利得Gは、当該増幅器の入力において注入される光パワーが増加するときに減少し、その結果、半導体光増幅器の出力において送達されるパワーは、飽和パワーを超えることができない。したがって、この非線形挙動は、SOAによって増幅された強度変調信号の歪みを引き起こす。更に、III-V族SOA又はレーザ構成要素における「ヘンリー係数」によって当業者に知られ、定量化される「振幅/相」結合効果によって、大きな光強度変動は、相変動を生じさせ、その結果、位相変調を歪ませることによって、強度-変調信号及び位相-変調信号も変化させる。
【0010】
したがって、本発明の1つの目的は、変調された信号の歪みを課すことなく光信号を増幅することができる少なくとも1つのマッハツェンダ変調器が設けられたフォトニックチップを提案することである。
【発明の概要】
【0011】
本発明の目的は、フォトニックチップであって、
-前面が設けられた基板と、
-前面上ある導波路層と、
-導波路層の上及び/又は中に形成された1つ又は2つのマッハツェンダ変調器であって、各々は、第1の分岐及び第2の分岐と呼ばれる2つの変調分岐を備え、変調分岐は、光入力と光出力との間に配設され、その結果、光入力で注入された光放射線が、マッハツェンダ変調器によって導かれることを意図とした第1の放射線と第2の放射線とに分割され、光出力で再結合され、各変調分岐は、当該変調分岐が導くことができる光放射線の位相を変調するように構成されている、1つ又は2つのマッハツェンダ変調器と、を備える、フォトニックチップによって達成され、
フォトニックチップは、第1の放射線及び第2の放射線を、それらが光出力において再結合される前に、別々に増幅するように配設された少なくとも2つの半導体光増幅器を備える点で注目すべきである。
【0012】
一実施形態によれば、2つの変調分岐の各々は、変調導波路と呼ばれる導波路と、変調素子とによって形成された変調セクションを備え、有利には、変調素子は、少なくとも1つの電極を備え、変調素子は、変調導波路によって導かれることが可能な放射線の位相を変調するように構成され、第2の分岐は、当該第2の分岐によって導かれることできる光放射線に固定位相シフトを課すように構成された位相シフトモジュールも備える。
【0013】
一実施形態によれば、マッハツェンダ変調器は単一マッハツェンダ変調器を備え、単一マッハツェンダ変調器の第1の分岐及び第2の分岐は、それらの端部の一方において光入力によって接続され、それらの端部の他方において光出力によって接続され、その結果、第1の放射線及び第2の放射線がそれぞれ第1の分岐及び第2の分岐によって導かれる。
【0014】
一実施形態によれば、少なくとも2つの半導体光増幅器は、第1の分岐及び第2の分岐にそれぞれ配設された第1の増幅器及び第2の増幅器を備え、第1の増幅器及び第2の増幅器は、第1の放射線及び第2の放射線をそれぞれ増幅するように構成されている。
【0015】
一実施形態によれば、変調分岐の半導体増幅器は、その変調分岐の変調セクションの下流に配設される。
【0016】
一実施形態によれば、変調分岐の半導体増幅器は、その変調分岐の変調セクションの上流に配設される。
【0017】
一実施形態によれば、マッハツェンダ変調器は、フォトニックチップがIQ変調器を形成するように、それぞれ変調器I及び変調器Qの2つのマッハツェンダ変調器を備え、変調器Iの第1の分岐及び第2の分岐は、その一方の端部が入力Iと呼ばれる中間光入力によって接続され、他方の端部が出力Iと呼ばれる中間光出力によって接続され、変調器Qの第1の分岐及び第2の分岐は、その一方の端部で入力Qと呼ばれる別の中間光入力に接続され、他方の端部で出力Qと呼ばれる別の中間光出力に接続される。
【0018】
一実施形態によれば、当該フォトニックチップは、放射線スプリッタであって、放射線スプリッタが、それぞれ入力ガイドI及び入力ガイドQと呼ばれる2つの導波路を備え、入力ガイドI及び入力ガイドQが、光入力をそれぞれ入力I及び入力Qに接続して、その結果、第1の放射線及び第2の放射線がそれぞれ入力I及び入力Qに注入される、放射線スプリッタと、放射線結合器であって、放射線結合器が、それぞれ出力ガイドI及び出力ガイドQと呼ばれる2つの導波路を備え、出力ガイドI及び出力ガイドQが、光出力をそれぞれ出力I及び出力Qに接続する。
【0019】
一実施形態によれば、少なくとも2つの半導体光増幅器は、第1の増幅器I、第2の増幅器I、第1の増幅器Q、及び第2の増幅器Qを備え、第1の増幅器I、第2の増幅器Iは、変調器Iの第1の分岐及び第2の分岐上にそれぞれ配設され、第1の増幅器Q及び第2の増幅器Qは、変調器Qの第1の分岐及び第2の分岐上にそれぞれ配設される。
【0020】
一実施形態によれば、マッハツェンダ変調器の変調分岐の半導体光増幅器は、その変調分岐の変調セクションと当該マッハツェンダ変調器の中間光出力との間に配設される。
【0021】
一実施形態によれば、マッハツェンダ変調器の変調分岐の半導体光増幅器は、その変調分岐の変調セクションと当該マッハツェンダ変調器の中間光入力との間に配設される。
【0022】
一実施形態によれば、少なくとも2つの半導体光増幅器は、出力ガイドI及び出力ガイドQによってそれぞれ担持される増幅器I及び増幅器Qを備える。
【0023】
一実施形態によれば、当該フォトニックチップは、出力Qと光出力との間の光放射線に別の固定位相シフトを課すように構成された別の位相シフトモジュールを更に備える。
【0024】
一実施形態によれば、変調導波路は、シリコン、有利にはドープされたシリコン、更に有利にはシリコン導波路に沿ったPN接合を含む。
【0025】
一実施形態によれば、少なくとも2つの半導体光増幅器は、III-V族半導体材料で作製された導波路を備える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照した本発明の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1】従来技術から知られているマッハツェンダデバイス1の概略表現である。
図2】本発明の範囲内で実装することができるマッハツェンダデバイスの概略表現である。
図3】導波路層が支持される面上の支持基板の、前面に垂直な断面に沿った概略表現である。
図4】本発明の第1の実施形態の第1の変形例によるフォトニックチップの概略表現であり、この第1の実施形態によるフォトニックチップは、特に、単一マッハツェンダ変調器及び2つの半導体光増幅器を備える。
図5】本発明の第1の実施形態の第2の変形例によるフォトニックチップの概略表現であり、この第1の実施形態によるフォトニックチップは、特に、単一マッハツェンダ変調器及び2つの半導体光増幅器を備える。
図6】本発明の第2の実施形態の第1の変形例によるフォトニックチップの概略表現であり、この第2の実施形態によるフォトニックチップは、特に、2つのマッハツェンダ変調器及び4つの半導体光増幅器を備える。
図7】本発明の第2の実施形態の第2の変形例によるフォトニックチップの概略表現であり、この第2の実施形態によるフォトニックチップは、特に、2つのマッハツェンダ変調器と4つの半導体光増幅器とを備える。
図8】中間モジュールに関連付けられた図7のフォトニックチップを示す。
図9】本発明の第3の実施形態によるフォトニックチップの概略表現であり、この第3の実施形態によるフォトニックチップは、特に、2つのマッハツェンダ変調器及び2つの半導体光増幅器を備える。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、フォトニックチップに関し、より具体的には、支持基板の前面上にある導波路層と呼ばれる層の上及び/又は中に形成された1つ又は2つのマッハツェンダ変調器が設けられたフォトニックチップに関する。
【0028】
本発明によれば、マッハツェンダ変調器は、光入力と光出力との間に配設され、その結果、光入力で注入された光放射線は、マッハツェンダ変調器によって導かれるように意図された第1の放射線と第2の放射線とに分割され、その後、光出力において再結合される。
【0029】
フォトニックチップは、第1の放射線及び第2の放射線を、それらが光出力において再結合される前に、別々に増幅するように配設された少なくとも2つの半導体光増幅器を備える。
【0030】
図2は、本発明の範囲内で実装することができるマッハツェンダ変調器100の概略表現である。
【0031】
特に、マッハツェンダ変調器100は、支持基板300(図3)の前面310上にある導波路層200と呼ばれる層の上又は中に形成することができる。
【0032】
支持基板300は、任意のタイプの材料、より具体的には半導体材料を含み得る。特に、半導体材料は、シリコン又はIII-V族半導体を含むことができる。代替的に、支持基板300は、圧電材料、特にニオブ酸リチウムLiNbOを含み得る。
【0033】
導波路層200は、誘電体材料、例えば二酸化ケイ素を含み得る。
【0034】
本発明の用語によれば、マッハツェンダ変調器は、それぞれ第1の分岐101及び第2の分岐102と呼ばれる2つの変調分岐を備える。
【0035】
第1の分岐101及び第2の分岐102は、それらの端部の一方において、中間光入力103によって接続され、それらの端部の他方において、中間光出力104によって接続される。
【0036】
より具体的には、第1の分岐101及び第2の分岐102は各々、それぞれ第1の導波路101a及び第2の導波路102aと呼ばれる導波路を備える。第1の分岐101及び第2の分岐102は各々、それぞれ第1の変調セクション105及び第2の変調セクション106と呼ばれる変調セクションを備える。
【0037】
所与の変調分岐の変調セクションは、その変調分岐によって導かれ得る光放射線の位相を変調するように構成される。
【0038】
変調分岐の変調セクションは、特に、変調導波路と呼ばれる当該分岐の導波路のセクションと、当該変調導波路に電位を課するように意図された電極と、を備え得る。
【0039】
変調セクションは、特に、電極によって変調導波路上に課される電位が、その変調導波路の屈折率を修正するように構成される。この屈折率修正は、その変調セクションによって導かれる可能性がある光放射線に位相シフトを課すことを可能にする。この点において、変調導波路は、ドープされたシリコンガイド、より具体的には、PN接合を収容するシリコン導波路を含み得る。そのような導波路は、その上に課される電位の関数として変調され得る屈折率を有する。本説明の最後に引用された文献[3]は、当業者が本発明の範囲内で実装することができる例を提供する。しかしながら、本発明はこれらの態様のみに限定されるものではなく、当業者は他の解決策を検討することができる。具体的には、例として、第1の変調導波路108及び第2の変調導波路110は、例えば、基板に接合することによって転写されたIII-V族半導体又はLiNbOでさえ含み得る。
【0040】
したがって、それぞれ第1の変調ガイド108及び第1の電極109と呼ばれる第1の変調セクション105の変調導波路及び電極は、第1の分岐101によって導かれる光放射線に第1の位相シフトと呼ばれる位相変調を課すことを可能にする。この第1の位相シフトは、特に、第1の電極109によって課される第1の電位と呼ばれる電位によって変調される。
【0041】
同様の方式で、それぞれ第2の変調ガイド110及び第2の電極111と呼ばれる第2の変調セクション106の変調導波路及び電極は、第2分岐102によって導かれる光放射線に第2の位相シフトと呼ばれる位相変調を課すことを可能にする。この第2の位相シフトは、特に、第2の電極111によって課される第2の電位と呼ばれる電位によって変調される。
【0042】
本発明において、第1の電位及び第2の電位は、それぞれ、u(t)/2及び-u(t)/2に等しくてもよい。これらの条件において、第1の変調セクション105によって及び第2の変調セクション106によって課される位相シフトは、それぞれ、Mu(t)/2及び-Mu(t)/2に等しい(Mは変調器の効率係数である)。
【0043】
第2の分岐102はまた、位相シフト-Mu(t)/2に加えられる当該第2の分岐102によって導かれることができる光放射線に固定位相シフトΦを課すように構成された位相シフトモジュール107を備え得る。
【0044】
したがって、中間光入力103に注入された強度Pinを有する光放射線は、第1の分岐101及び第2の分岐102によってそれぞれ導かれるように意図された2つの放射線に分割される。第1の分岐101によって導かれる放射線は、Mu(t)/2に等しい位相シフトを受けるが、第2の分岐102によって導かれる放射線は、-Mu(t)/2+Φに等しい位相シフトを受ける。第1の分岐101及び第2の分岐102によってそれぞれ導かれるこれら2つの放射線は、次に、中間光出力104において再結合されて、強度Poutの出力放射線を形成する。
【0045】
π/2に等しい固定位相シフトΦの場合、Poutは以下の法則に従う:
【0046】
【数1】
【0047】
特定する必要はないが、本発明の用語によるマッハツェンダ変調器の分岐変調は、分岐のない光路を形成することが理解される。換言すれば、マッハツェンダ変調器の中間光入力で注入された光放射線は、単一の分割のみを受ける。
【0048】
上記で説明したマッハツェンダ変調器100は、本発明の主題であるフォトニックチップ10に組み込まれる。より具体的は、本発明によるフォトニックチップ10は、1つ又は2つのマッハツェンダ変調器100を備え、その変調分岐は、光入力112と光出力113との間に配設され、その結果光入力で注入された光放射線は、マッハツェンダ変調器100によって導かれるように意図された第1の放射線及び第2の放射線に分割され、それらは、光出力において再結合される。
【0049】
フォトニックチップ10は、第1の放射線及び第2の放射線を、それらが光出力において再結合される前に、別々に増幅するように配設された少なくとも2つの半導体光増幅器を備える。
【0050】
図4は、本発明の第1の実施形態の第1の変形例によるフォトニックチップ10の概略表現であり、上記で説明したようなマッハツェンダ変調器100を実装している。
【0051】
特に、この第1の実施形態によるフォトニックチップ10は、単一マッハツェンダ変調器100を備え、固定位相シフトΦはπ/2に等しい。特に、光入力112及び光出力113は、それぞれ、中間光入力103及び中間光出力104と合成される。したがって、例えばレーザ光源400によって光入力112で注入された放射線は、第1の放射線と第2の放射線とに分割される。次に、第1の放射線は、Mu(t)/2に等しい位相シフトが課されるように第1の分岐101内を導かれる。同様の方式で、第2の放射線は第2の分岐102内を導かれ、-Mu(t)/2+π/2に等しい位相シフトが課される。
【0052】
フォトニックチップ10は更に、それぞれ第1の増幅器114及び第2の増幅器115と呼ばれる2つの半導体光増幅器を備え、これらは実質的に同一である。
【0053】
第1の増幅器114は、第1の分岐101上に配設され、第2の増幅器115は、第2の分岐102上に配設される。したがって、第1の増幅器114及び第2の増幅器115は、それぞれ利得Gに従って、第1の放射線及び第2の放射線を増幅するように配設される。
【0054】
半導体光増幅器と導波路との集積は、本説明の最後に引用した文献[1]に説明されている。特に、そのような半導体光増幅器は、InGaAsPの層から形成された量子マルチウェルを含み得る。より具体的には、この半導体光増幅器は、変調分岐の導波路と結合されたハイブリッド導波路を形成することができる。この結合は、遷移セクション、特にテーパ状導波路を伴い得る。より具体的には、結合は、本説明の最後に引用した文献[4]に記載されているように、断熱的であってもよい。
【0055】
更に、半導体光増幅器は、導波路、特にシリコンの導波路上にエピタキシによって接合又は形成することができる。
【0056】
第1の変形例によれば、変調分岐の半導体光増幅器は、その変調分岐の変調セクションの下流に配設される。すなわち、第1の増幅器114は、第1の変調セクション105と中間光出力103との間に配設され、第2の増幅器115は、第2の変調セクション106と中間光出力104との間に配設される。
【0057】
図5は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例を示す。この第2の変形例によれば、変調分岐の半導体光増幅器は、その変調分岐の変調セクションの下流に配設される。すなわち、第1の増幅器114は、中間光入力103と第1の変調セクション105との間に配設され、第2の増幅器は、中間光入力103と第2の変調セクション106との間に配設される。
【0058】
この第1の実施形態による半導体光増幅器の構成は、位相変調された光放射線のみを増幅することが可能となり、本説明の最後に引用した文献[1]に説明載されているような強度変調されたものは増幅されない。換言すれば、この構成は、半導体光増幅器の非線形性の影響を制限する、又は防止することさえ可能にする。
【0059】
本発明はまた、第2の実施形態に関する。そのために、図6は、第2の実施形態の第1の変形例を示す。
【0060】
この第2の実施形態によるフォトニックチップは、フォトニックチップ10がIQ変調器を形成するように、2つの同一のマッハツェンダ変調器100、それぞれ同一の変調器I100a及び変調器Q100bを備える。
【0061】
変調器I100a及び変調Q100bは、本質的に、第1の実施形態の第1の変形例のマッハツェンダ変調器100のアーキテクチャを採用する。
【0062】
特に、変調器I100aの第1の分岐101a及び第2の分岐102aは、それらの端部の一方において、入力I103aと呼ばれる中間光入力によって接続され、それらの端部の他方において、出力I104aと呼ばれる中間光出力によって接続される。同様の方式で、変調器Q100bの第1の分岐101b及び第2の分岐102bは、それらの端部の一方において、入力「Q」103bと呼ばれる中間光入力によって接続され、それらの端部の他方において、出力Q104bと呼ばれる中間光出力によって接続される。
【0063】
変調器Iの第1の分岐101a及び第2の分岐102aはまた、それぞれ、第1の変調セクション105a及び第2の変調セクション106aを備える。
【0064】
同様の方式で、変調器Qの第1の分岐101b及び第2の分岐102bも、それぞれ、第1の変調セクション105b及び第2の変調セクション106bを備える。
【0065】
第2の分岐102a及び第2の分岐102bはそれぞれ、各々モジュールI107a及びモジュールQ107bと呼ばれる位相シフトモジュールを備える。特に、モジュールI107a及びモジュールQ107bは、πに等しい位相シフトΦを課すように構成される。
【0066】
フォトニックチップ10は更に、第1の増幅器I114a、第2の増幅器I115a、第1の増幅器Q114b、及び第2の増幅器Q115bと呼ばれる4つの半導体光増幅器を備える。特に、第1の増幅器I114a、第2の増幅器I115aは、それぞれ、変調器I100aの第1の分岐101a及び第2の分岐102aに配設される。同様の方式で、第1の増幅器Q114b及び第2の増幅器Q115bは、それぞれ、変調器Q100bの第1の分岐101b及び第2の分岐102b上に配設される。
【0067】
より具体的には、第2の実施形態の第1の変形例によれば、マッハツェンダ変調器の変調分岐の半導体光増幅器は、その変調分岐の変調セクションと当該マッハツェンダ変調器の中間光出力との間に配設される。
【0068】
したがって、第1の増幅器I114aは、第1の変調セクション105aと出力I104aとの間に配設されている。
【0069】
第2の増幅器I115aは、第2の変調セクション106aと出力I104aとの間に配設される。
【0070】
第1の増幅器Q114bは、第1の変調セクション105bと出力Q104bとの間に配設される。
【0071】
第2の増幅器Q115bは、第2の変調セクション106bと出力Q104bとの間に配設される。
【0072】
フォトニックチップ10は、放射線スプリッタ116及び放射線結合器117を備える。
【0073】
特に、放射線スプリッタ116は、それぞれ入力ガイドI116a及び入力ガイドQ116bと呼ばれる2つの導波路を備える。入力ガイドI116aは、光入力112を変調器I110aの入力I103aに接続する。同様の方式で、入力ガイドQ116bは、光入力112を変調器I110bの入力Q103bに接続する。
【0074】
放射線結合器117は、それぞれ出力ガイドI117a及び出力ガイドQ117bと呼ばれる2つの導波路を備える。出力ガイドI117aは、光出力113を出力I104aに接続する。出力ガイドQ117bは、光出力113を変調器Q100bの出力Q104bに接続する。
【0075】
フォトニックチップは、出力Q104bと光出力113との間の光放射線にπ/2に等しい別の固定位相シフトΦ’を課すように構成された別の位相シフトモジュール118を備え得る。
【0076】
したがって、例えばレーザ400によって光入力112に注入された光放射線は、それぞれ入力I及び入力Qにおいて注入される、第1の放射線及び第2の放射線と呼ばれる2つの放射線に分割される。第1の放射線は変調器Iによって変調されて第1の変調された放射線を形成し、第2の放射線は変調器Qによって変調されて第2の変調された放射線を形成する。
【0077】
次に、放射線結合器117は、第1の変調された放射線と第2の変調された放射線とを結合して出力放射線にする。
【0078】
第2の実施形態のこの第1の変形例による半導体光増幅器の構成は、本説明の最後に引用された文献[1]に説明されているような強度変調されたものではなく、位相変調された光放射線のみを増幅することを可能にする。換言すれば、この構成は、半導体光増幅器の非線形性の影響を制限する、又は防止することさえ可能にする。
【0079】
第2の実施形態はまた、マッハツェンダ変調器の変調分岐の半導体光増幅器がその変調分岐の変調セクションと当該マッハツェンダ変調器の中間光入力との間に配設されるという点で第1の変形例とは異なる、図7に示される第2の変形例を含む。
【0080】
したがって、第1の増幅器I114aは、入力I103aと第1の変調セクション105aとの間に配設される。
【0081】
第2の増幅器I115aは、入力I103aと第2の変調セクション106aとの間に配設される。
【0082】
第1の増幅器Q114bは、入力Q103bと第1の変調セクション105bとの間に配設される。
【0083】
第2の増幅器Q115bは、入力Q103bと第2の変調セクション106bとの間に配設される。
【0084】
この第2の変形例に関する構成は、光入力112に注入されることができる光放射線が低減された強度を有するときに特に有利である。
【0085】
特に、中間モジュール500(図8)を光源400と光入力112との間に介在させることができる。特に、中間モジュール500は、第1の放射線スプリッタ501と、第2の放射線スプリッタ502と、局部発振器503と、TM変調器504と、を備える。
【0086】
第1の放射線スプリッタ501は、レーザによって放射された光放射線を2つの第1の中間放射線に分割するように構成される。これらの2つの放射線のうちの1つは、局部発振器503に注入され、第2の発振器は、これらの第1の2つの中間放射線のうちの他方を受け取る。後者は、次に、第2の放射線スプリッタ502によって2つの第2の中間放射線に分割される。これら2つの第2の中間放射線の一方は、TM変調器504に注入され、光入力112は、これら2つの第2の中間放射線の他方を受け取る。
【0087】
この構成によれば、放射線スプリッタにおける損失が大きい。したがって、4つの半導体光増幅器の実装形態は特に有利である。
【0088】
第2の実施形態のこの第2の変形例による半導体光増幅器の構成は、本説明の最後に引用された文献[1]に説明されているような強度変調されたものではなく、位相変調された光放射線のみを増幅することを可能にする。換言すれば、この構成は、半導体光増幅器の非線形性の影響を制限する、又は防止することさえ可能にする。
【0089】
図9は、本発明の第3の実施形態によるフォトニックチップ10を示す。
【0090】
この第3の実施形態は、当該チップが、それぞれ増幅器I114c及び増幅器Q115cと呼ばれ、それぞれ出力ガイドI117a及び出力ガイドQ117bによって担持される2つの半導体光増幅器のみを備える点で、第2の実施形態の第1の変形形態とは異なる。
【0091】
この第3の実施形態は、変調器I及び変調器Qが「位相シフトキーイング」と呼ばれるコンステレーションを生成するために位相変調器においてのみ使用される場合に有利である。この構成によれば、出力I104a及び出力Q104bにおける光放射線は強度変調されない。それぞれ増幅器I114c及び増幅器Q115cと呼ばれ、それぞれ出力ガイドI117a及び出力ガイドQ117bによって担持される2つの半導体光増幅器の各々は、位相変調された放射線のみを増幅する。
【0092】
当然ながら、本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、変形実施形態をそれに追加することができる。
参考文献
[1]T.Hiraki et al.,“Membrane InGaAsP Mach-Zehnder Modulator Integrated With Optical Amplifier on Si Platform”J.Lightwave Technol.38,3030-3036(2020)、
[2]R.Bonk et al.,“Linear semiconductor optical amplifiers for amplification of advanced modulation formats”Opt.Express 20,9657-9672(2012)、
[3]Reed,G et al.,“Silicon optical modulators”Nature Photon 4,518-526(2010)、
[4]S.Menezo et al.,“Back-Side-On-BOX heterogeneous laser integration for fully integrated photonic circuits on silicon”45th European Conference on Optical Communication(ECOC2019),2019,pp.1-3.
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトニックチップ(10)であって、
-主面(310)が設けられた支持基板(300)と、
-前面上にある導波路層(200)と、
-2つの単一マッハツェンダ変調器(100a、100b)、であって、それぞれ変調器I(100a)及び変調器Q(100b)が、前記フォトニックチップがIQ変調器を形成するように形成され、前記2つのマッハツェンダ変調器が、前記導波路層の上及び/又は中に形成され、各々が、光入力(112)と光出力(113)との間に配設された、第1の分岐(101a、101b)及び第2の分岐(102a、102b)と呼ばれる2つの変調分岐を備え、その結果、前記光入力(112)で注入された光放射線が、それぞれ前記変調器I(110a)及び前記変調器Q(100b)によって変調されることを意図した第1の放射線と第2の放射線とに分割され、次に前記光出力(113)で再結合され、マッハツェンダ変調器の前記変調分岐の両方が、変調導波路と呼ばれる導波路と、変調素子とによって形成される変調セクション(105a、105b、106a、106b)を備え、前記変調素子は、前記変調導波路によって導かれることができる放射線の位相を変調するように構成され、前記第2の分岐(102a、102b)が、前記第2の分岐(102a、102b)によって導かれることができる光放射線上に固定位相シフトを課すように構成された位相シフトモジュール(107a、107b)を更に備え、前記変調器I(100a)の前記第1の分岐(101a)及び前記第2の分岐(102a)が、それらの端部の一方において入力I(103a)と呼ばれる中間光入力によって接続され、かつ、それらの端部の他方において、出力I(104a)と呼ばれる中間光出力によって接続され、前記変調器Q(100b)の前記第1の分岐(101b)及び前記第2の分岐(102b)が、それらの端部の一方において入力Q(103b)と呼ばれる別の中間光入力に接続され、かつ、それらの端部の他方において、出力Q(104b)と呼ばれる別の中間光出力に接続されている、マッハツェンダ変調器(100a、100b)と、を備え、
前記フォトニックチップがまた、放射線スプリッタ(116)及び放射線結合器(117)を備え、前記放射線スプリッタが、それぞれ入力ガイドI(116a)及び入力ガイドQ(116b)と呼ばれる2つの導波路を備え、前記入力ガイドI及び前記入力ガイドQが、前記光入力(112)をそれぞれ前記入力I及び前記入力Qに接続して、その結果、前記第1の放射線及び第2の放射線がそれぞれ前記入力I及び前記入力Qに注入され、前記放射線結合器が、それぞれ出力ガイドI及び出力ガイドQと呼ばれる2つの導波路を備え、前記出力ガイドI(117a)及び前記出力ガイドQ(117b)が、前記光出力(113)をそれぞれ前記出力I及び前記出力Qに接続し、
前記フォトニックチップが、それぞれ前記出力ガイドI及び前記出力ガイドQによって担持される、それぞれ増幅器I及び増幅器Qと呼ばれる2つの単一半導体光増幅器(114c、115c)を備える、フォトニックチップ。
【請求項2】
前記フォトニックチップが、前記出力Qと前記光出力(113)との間の光放射線に別の固定位相シフトを課すように構成された別の位相シフトモジュールを更に備える、請求項1に記載のフォトニックチップ。
【請求項3】
前記変調導波路が、シリコン、有利にはドープされたシリコン、更により有利にはシリコン製の前記導波路に沿ったPN接合を含む、請求項1に記載のフォトニックチップ。
【請求項4】
前記少なくとも2つの半導体光増幅器が、III-V族半導体材料から作製された導波路を含む、請求項3に記載のフォトニックチップ。
【請求項5】
前記フォトニックチップが、光放射線の光源(400)と前記光入力(112)との間に介在する中間モジュール(500)を更に備え、前記中間モジュール(500)が、第1の放射線スプリッタ(501)と、第2の放射線スプリッタ(502)と、局部発振器(503)と、TM変調器(504)と、を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載のフォトニックチップ。
【請求項6】
前記第1の放射線スプリッタが、前記光源(400)によって放射された光放射線を2つの第1の中間放射線に分割するように構成され、これら2つの放射線のうちの一方が、前記局部発振器503に注入され、前記第2の放射線スプリッタが、これら2つの第1の中間放射線のうちの他方を受け取る、請求項5に記載のフォトニックチップ。
【請求項7】
前記第2の放射線スプリッタが、これらの第1の中間放射線の他方を、前記TM変調器(504)に注入される放射線と、前記光入力112において注入される放射線と、に分割するように構成されている、請求項6に記載のフォトニックチップ。
【国際調査報告】