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特表2024-531517通信方法、通信装置、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータプログラム、チップ、及び通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】通信方法、通信装置、コンピュータ可読記憶媒体、コンピュータプログラム、チップ、及び通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/0417 20170101AFI20240822BHJP
   H04B 7/0456 20170101ALI20240822BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20240822BHJP
   H04B 7/0413 20170101ALI20240822BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20240822BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240822BHJP
【FI】
H04B7/0417
H04B7/0456 100
H04L27/26 114
H04L27/26 113
H04B7/0413 320
H04W24/10
H04W16/28 130
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513517
(86)(22)【出願日】2022-08-12
(85)【翻訳文提出日】2024-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2022112169
(87)【国際公開番号】W WO2023029948
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】202111011702.6
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ボレイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン、イフェン
(72)【発明者】
【氏名】ディアオ、インフェイ
(72)【発明者】
【氏名】フ、ホンジエ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067LL11
(57)【要約】
チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させるための通信方法及び装置が提供される。端末デバイスは、N個のCSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信し、対応するパイロット信号に基づきN個のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。次に、端末デバイスは、ネットワークデバイスにチャネル状態情報を送信し、ここでチャネル状態情報は第1のCSIリソースの識別子及びPMIを含み、N個のCSIリソースはN個のパイロット信号と1対1対応であり;N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又はN個のパイロット信号はN個の偏波間位相に対応し、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスが、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信する段階、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;
前記端末デバイスが、前記対応するパイロット信号に基づき前記N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行する段階;及び
前記端末デバイスが、チャネル状態情報を前記ネットワークデバイスに送信する段階、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である、
を備える通信方法。
【請求項2】
前記端末デバイスが、前記ネットワークデバイスから構成情報を受信する段階、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である、
を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ネットワークデバイスが、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることにより端末デバイスにN個のパイロット信号を送信する段階、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;
前記ネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信される前記チャネル状態情報を受信する段階、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である;及び
前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定する段階
を備える通信方法。
【請求項4】
前記N個のパイロット信号が、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係に対応する場合、前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する段階、ここで前記第1のマッピング関係は、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの1つである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する段階;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースに対応する前記第1のマッピング関係を決定する段階
を有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する段階、ここで前記第1の行列は前記第1のマッピング関係を表す;
前記ネットワークデバイスが、前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する段階、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合、前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定する前記段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する段階、ここで前記第1の偏波間位相は前記N個の偏波間位相のうちの1つである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する段階;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースに対応する前記第1の偏波間位相を決定する段階
を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する段階、ここで前記第2の行列は前記第1の偏波間位相関係を表す;
前記ネットワークデバイスが、前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する段階、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第2の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記ネットワークデバイスが、前記端末デバイスに構成情報を送信する段階、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
を更に備える、請求項3~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信するように構成されたトランシーバユニット、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び
前記対応するパイロット信号に基づき、前記N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行するように構成された処理ユニット、ここで
前記トランシーバユニットは、チャネル状態情報を前記ネットワークデバイスに送信するように更に構成されており、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である
を備える通信装置。
【請求項12】
前記トランシーバユニットは:
前記ネットワークデバイスから構成情報を受信する、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
ように更に構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることにより端末デバイスにN個のパイロット信号を送信する、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び
前記端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信する、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である
ように構成されたトランシーバユニット;及び
前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定するように構成された処理ユニット
を備える通信装置。
【請求項14】
前記N個のパイロット信号が、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係に対応する場合に、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を前記決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する、ここで前記第1のマッピング関係は、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの1つである;及び
前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する;及び
前記第1のCSIリソースに対応する前記第1のマッピング関係を決定する
ように構成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する、ここで前記第1の行列は前記第1のマッピング関係を表す;
前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記第1の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項14又は15に記載の装置。
【請求項17】
前記N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合に、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する、ここで前記第1の偏波間位相は前記N個の偏波間位相のうちの1つである;及び
前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する;及び
前記第1のCSIリソースに対応する前記第1の偏波間位相を決定する
ように構成されている、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する、ここで前記第2の行列は前記第1の偏波間位相を表す;
前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記第2の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項17又は18に記載の装置。
【請求項20】
前記トランシーバユニットは:
前記端末デバイスに構成情報を送信する、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
ように更に構成されている、請求項13~19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
メモリ、プロセッサ、及びトランシーバを備え、
前記メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成されており;
前記トランシーバは情報を受信及び送信するように構成されており;及び
前記プロセッサは前記メモリに結合されており、前記通信装置が請求項1又は2に記載の方法を実行することを可能にすべく、前記メモリ内の前記コンピュータ命令を呼び出すように構成されている
通信装置。
【請求項22】
メモリ、プロセッサ、及びトランシーバを備え、
前記メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成されており;
前記トランシーバは情報を受信及び送信するように構成されており;及び
前記プロセッサは前記メモリに結合されており、前記通信装置が請求項3~10のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にすべく、前記メモリ内の前記コンピュータ命令を呼び出すように構成されている
通信装置。
【請求項23】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記コンピュータ実行可能命令がコンピュータによって呼び出された場合、前記コンピュータは、請求項1又は2に記載の前記方法を実行する、又は、請求項3~10のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項24】
命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ上で実行された場合、前記コンピュータは、請求項1又は2に記載の前記方法を実行する、又は、請求項3~10のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
【請求項25】
チップであって、メモリに結合されており、前記メモリに記憶されたプログラム命令を読み出して実行し、請求項1又は2に記載の方法を実装する、又は、請求項3~10のいずれか一項に記載の前記方法を実装するように構成されている、チップ。
【請求項26】
請求項11~12及び21のいずれか一項に記載の通信装置、及び、請求項13~20及び22のいずれか一項に記載の通信装置を備える、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2021年8月31日に中国国家知識産権局に提出され、「COMMUNICATION METHOD AND APPARATUS」と題する中国特許出願第202111011702.6号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信技術の分野に関し、特に、通信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
多入力多出力(multiple-input and multiple-output、MIMO)技術は、それが無線スペクトル効率を効果的に向上させ得ることから、ワイヤレス通信において広く使用されている。
【0004】
ダウンリンクの場合、スペクトル効率を向上させるMIMO技術についての鍵は、ネットワークデバイスが正確なプリコーディングを実行し得ることである。現在、幾つかのプリコーディング行列が事前定義されており、これらのプリコーディング行列を含むセットは、ネットワークデバイス及び端末デバイスの両方に知られているため、端末デバイスは、プリコーディング行列指標(precoding matrix indicator、PMI)の形式でチャネル状態情報(channel state information、CSI)をネットワークデバイスにフィードバックし得る。具体的なプロセスは以下の通りである:ネットワークデバイスは、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal、CSI-RS)を端末デバイスに送信する;端末デバイスは、受信したCSI-RS信号に基づき、事前定義されたプリコーディング行列セットから最適なプリコーディング行列を選択し、PMIを用いることによりネットワークデバイスにCSIをフィードバックする;及び、ネットワークデバイスは、端末デバイスによってフィードバックされたPMIに基づき、対応するプリコーディング行列を検索し、プリコーディングを実行する。
【0005】
しかしながら、PMIを用いて実行されるCSI定量化は離散的且つ限定的であり、定量化誤差がある。その結果、PMIに基づきネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列及び実際のチャネルに対応するプリコーディング行列の間には大きな誤差がある。換言すれば、PMIに基づく端末デバイスによるCSIフィードバックの精度は現状において低い。
【発明の概要】
【0006】
本願は、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させるための、通信方法及び装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本願は通信方法を提供する。本方法は:端末デバイスが、N個のCSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信すること、及び、対応するパイロット信号に基づきN個のCSIリソース上でチャネル測定を実行すること;及び、次に、端末デバイスが、チャネル状態情報をネットワークデバイスに送信すること、を備えてよく、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;ここでN個のCSIリソースはN個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号はN個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものであり;第1のCSIリソースはN個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。
【0008】
前述の方法によれば、異なるCSIリソース上でネットワークデバイスから端末デバイスへの異なる等価チャネルが存在するように、異なるパイロット信号が異なるCSIリソース上で送信され得る。端末デバイスは、或る等価チャネルがコードブックにより良く一致するよう、対応するパイロット信号に基づき複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。異なるCSIリソース上のネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間の複数のマッピング関係を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。或いは、異なるCSIリソース上で、ネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、複数の偏波間位相を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。
【0009】
可能な設計において、端末デバイスは、ネットワークデバイスから構成情報を受信することができ、ここで構成情報は、第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、Mは、Nよりも大きいか又はこれに等しい整数である。こうした方法で、ネットワークデバイスは、複数のCSIリソースを用いることにより複数のパイロット信号を送信することができ、それにより、端末デバイスは、対応するパイロット信号に基づき、複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。
【0010】
第2の態様によれば、本願は、通信方法を提供する。本方法は、N個のCSIリソースを用いることによりN個のパイロット信号を端末デバイスに送信した後に、ネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信すること、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含む;及び、次に、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定すること、を備え得る。N個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数である。N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号はN個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである。第1のCSIリソースは、N個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。
【0011】
前述の方法によれば、異なるCSIリソース上でネットワークデバイスから端末デバイスへの異なる等価チャネルが存在するよう、異なるパイロット信号が異なるCSIリソース上で送信され得る。端末デバイスは、或る等価チャネルがコードブックにより良く一致するよう、対応するパイロット信号に基づき複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。異なるCSIリソース上のネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間の複数のマッピング関係を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。或いは、異なるCSIリソース上で、ネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、複数の偏波間位相を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。
【0012】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定し、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1のマッピング関係は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの1つである。
こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1のマッピング関係及びPMIを参照して、チャネルにより良く一致するプリコーディング行列を決定し得る。
【0013】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び更に、第1のCSIリソースに対応する第1のマッピング関係を決定することであり得る。こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1のマッピング関係を正確に決定することができる。
【0014】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第1の行列は第1のマッピング関係を表し、第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び最後に、ネットワークデバイスが、第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。こうした方法で、異なるマッピング関係に対応する異なる行列を第1のコードブックと組み合わせることにより、多様なビームを構築することができ、既存のコードブックのプロトコル制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0015】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定し、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1の偏波間位相は、N個の偏波間位相のうちの1つである。こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1の偏波間位相及びPMIを参照して、チャネルにより良く一致するプリコーディング行列を決定し得る。
【0016】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び更に、第1のCSIリソースに対応する第1の偏波間位相を決定することであり得る。こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1の偏波間位相を正確に決定することができる。
【0017】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第2の行列は第1の偏波間位相を表し、第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び最後に、ネットワークデバイスが、第2の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。こうした方法で、偏波間位相の値を拡張することができ、既存のプロトコルのコードブック制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0018】
可能な設計において、ネットワークデバイスは、端末デバイスに構成情報を送信し、ここで構成情報は、第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、Mは、Nよりも大きいか又はこれに等しい整数である。こうした方法で、ネットワークデバイスは、複数のCSIリソースを用いることにより複数のパイロット信号を送信することができ、それにより、端末デバイスは、対応するパイロット信号に基づき、複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。
【0019】
第3の態様によれば、本願は、通信装置を更に提供する。通信装置は、端末デバイスであり得る。通信装置は、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計例における方法を実装するための機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
【0020】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバユニット及び処理ユニットを含む。これらのユニットは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計例における対応する機能を実行し得る。詳細については、方法例における詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0021】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバ及びプロセッサを含み、任意選択的に、メモリを更に含む。トランシーバは、データを受信及び送信するように構成されており、且つ、通信システム内の別のデバイスと通信及び相互作用するように構成されている。プロセッサは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計例における対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするように構成されている。メモリはプロセッサに結合されており、通信装置のために必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0022】
第4の態様によれば、本願は、通信装置を更に提供する。通信装置は、ネットワークデバイスであり得る。通信装置は、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計例における方法を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
【0023】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバユニット及び処理ユニットを含む。これらのユニットは、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計例における対応する機能を実行し得る。詳細については、方法例における詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0024】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバ及びプロセッサを含み、任意選択的に、メモリを更に含む。トランシーバは、データを受信及び送信するように構成されており、且つ、通信システム内の別のデバイスと通信及び相互作用するように構成されている。プロセッサは、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計例における対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするように構成されている。メモリはプロセッサに結合されており、通信装置のために必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0025】
第5の態様によれば、本願の実施形態は、通信システムを提供する。通信システムは、上述の端末デバイス及びネットワークデバイスを含み得る。
【0026】
第6の態様によれば、本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体はプログラム命令を記憶し、上記プログラム命令がコンピュータ上で実行された場合、コンピュータは、本願の実施形態の第1の態様及び第1の態様の任意の可能な設計のうちのいずれか1つにおける、又は、第2の態様及び第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける方法を実行することが可能になる。例えば、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の使用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、CD-ROM又は別の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶媒体又は別の磁気記憶デバイス、又は、命令又はデータ構造の形式において、期待されるプログラムコードを搬送又は記憶するように構成され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。
【0027】
第7の態様によれば、本願の実施形態は、コンピュータプログラムコード又は命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行された場合、コンピュータは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける、又は、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける方法を実装することが可能になる。
【0028】
第8の態様によれば、本願は、プロセッサを含むチップを更に提供する。プロセッサはメモリに結合されており、メモリに記憶されたプログラム命令を読み出して実行するように構成されており、それにより、チップは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける、又は、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける方法を実装する。
【0029】
第3の態様から第8の態様までの各々、及び、上記態様によって実現可能な技術的効果については、第1の態様又は第1の態様における可能な解決策において実現可能な技術的効果、又は、第2の態様又は第2の態様における可能な解決策において実現可能な技術的効果についての前述の説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本願による通信システムのアーキテクチャの概略図である。
【0031】
図2】本願による通信方法のフローチャートである。
【0032】
図3】本願によるネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のマッピング関係の概略図である。
【0033】
図4】本願の実施形態による偏波間位相の行列の概略図である。
【0034】
図5】本願による、マッピング関係に対応する行列とコードブックを組み合わせることによって構築されるビームによって実現される有利な効果の概略図である。
【0035】
図6】本願によるシミュレーション結果の概略図である。
【0036】
図7】本願によるシミュレーション結果の別の概略図である。
【0037】
図8】本願による通信装置の構造の概略図である。
【0038】
図9】本願による通信装置の構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下では、添付図面を参照して本願を更に詳細に説明する。
【0040】
本願の実施形態は、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させるための通信方法及び装置を提供する。本願の方法及び装置は、同一の技術的概念に基づいている。本方法及び装置は同様の問題解決原理を有するため、装置の実装形態及び方法の実装形態の間で相互参照が行われ得る。繰り返しの説明は提供されない。
【0041】
以下では、当業者がより良い理解を有する助けとなるべく、本願における幾つかの用語を解説及び説明する。
【0042】
(1)チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal、CSI-RS):プロトコル規格において、ネットワークデバイスは、CSI-RSを送信することにより、端末デバイスによってフィードバックされるチャネル状態情報(channel state information、CSI)を取得し、更に、ダウンリンクチャネルに適合するプリコーディング行列を決定し得る。
【0043】
(2)CSI-RSリソース識別子(CSI-RS resource identifier、CRI):CRIは、端末デバイスによってフィードバックされるチャネル状態情報に対応するCSI-RSリソースインデックス番号を示す。
【0044】
(3)アンテナポート:アンテナポートは論理アンテナポート、すなわち、アンテナポートであり、伝送のために使用される論理ポートである。アンテナポート及び物理アンテナの間には定義された1対1対応は存在せず、アンテナポートは物理アンテナの仮想表現である。アンテナポートの物理アンテナへのマッピングは、ビーム形成を通じて制御される。必要とされるビームを形成するには、幾つかのビームが幾つかのアンテナポート上で信号を伝送する必要があるため、2つのアンテナポートを1つの物理アンテナにマッピングすること、又は、1つのアンテナポートを複数の物理アンテナにマッピングすることが可能である。
【0045】
加えて、本願の説明において、「第1の」及び「第2の」などの用語は、区別及び説明のために使用されているに過ぎないが、相対的重要性の表示又は示唆、又は、順序の表示又は示唆として理解されるべきではない。
【0046】
本願の本明細書において、「少なくとも1つの(タイプ)」とは、1つ又は複数の(タイプ)を指し、「複数の(タイプ)」は、2つ又はそれより多くの(タイプ)を指す。
【0047】
本願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、本願の実施形態による通信方法及び装置を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0048】
図1は、本願の実施形態による通信方法が適用可能である通信システムのアーキテクチャを示す。通信システムのアーキテクチャは、ネットワークデバイス及び端末デバイスを含む。
【0049】
ネットワークデバイスは、ワイヤレストランシーバ機能を有するデバイス、又は、ネットワークデバイスに配設され得るチップである。ネットワークデバイスは、基地局(generation NodeB、gNB)、進化型NodeB(evolved NodeB、eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller:RNC)、NodeB(NodeB:NB)、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、基地トランシーバ局(base transceiver station、BTS)、ホーム基地局(例えば、home evolved NodeB、又はhome NodeB、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、ワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity、Wi-Fi(登録商標))システム内のアクセスポイント(access point、AP)、ワイヤレス中継ノード、ワイヤレスバックホールノード、伝送ポイント(transmission and reception point、TRP又はtransmission point、TP)等を含むが、これらに限定されない。ネットワークデバイスは、或いは、gNB又は伝送ポイントを構成するネットワークノード、例えば、ベースバンドユニット(BBU)又は分散型ユニット(distributed unit、DU)であり得る。
【0050】
幾つかの展開において、gNBは、中央ユニット(central unit、CU)及びDUを含み得る。gNBは更に、無線ユニット(radio unit、RU)を含み得る。CUはgNBの幾つかの機能を実装し、DUはgNBの幾つかの機能を実装する。例えば、CUは、無線リソース制御(radio resource control、RRC)層及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層の機能を実装し、DUは、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、媒体アクセス制御(media access control、MAC)層、物理(physical、PHY)層の機能を実装する。RRC層における情報は最終的に、PHY層における情報になる、又は、PHY層における情報から変換される。従って、このアーキテクチャにおいて、RRC層のシグナリング又はPDCP層のシグナリングなどの上位層シグナリングも、DUによって送信される、又はDU及びRUによって送信されるとみなされ得る。ネットワークデバイスは、CUノード、DUノード、又はCUノード及びDUノードを含むデバイスであり得ることが理解され得る。加えて、CUは、アクセスネットワークRAN内のネットワークデバイス又はコアネットワークCN内のネットワークデバイスとして分類され得る。これについては、限定されない。
【0051】
端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment、UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、遠隔端末、移動デバイス、ユーザ端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、又はユーザ装置等と称され得る。端末デバイスは、複数のCSIリソースについての測定能力を有する。本願の実施形態における端末デバイスは、移動電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、ワイヤレストランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medical)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、輸送安全性(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートウェアラブルデバイス(スマートグラス、スマートウォッチ、又はスマートヘッドセットなど)、又はスマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末等であり得る。端末デバイスは、或いは、前述のデバイスに配設され得る、チップ又はチップモジュール(又はチップシステム)等であり得る。適用シナリオは、本願の実施形態において限定されない。本願において、ワイヤレストランシーバ機能を有する端末デバイス、及び、端末デバイスに配設され得るチップは、総称的に端末デバイスと称される。
【0052】
図1に示される通信システムは、第4世代(4th Generation、4G)システム、又は第5世代(5th Generation、5G)システムであり得るが、これらに限定されないことに留意されたい。任意選択的に、本願の実施形態における方法は、将来の様々な通信システム、例えば、第6世代(6th Generation、6G)システム、又は別の通信ネットワークに更に適用可能である。
【0053】
図1に示される通信システムにおけるネットワークデバイス及び端末デバイスの数量は単なる例であり、通信システムを限定することを意図するものではないことに留意されたい。図1に示される通信システムは、図1に示されていない別のタイプのデバイス、例えばコアネットワークデバイスを更に含み得る。
【0054】
本願の実施形態において、チャネル状態情報のフィードバックは、端末デバイス、端末デバイス内のプロセッサ、チップ又はチップシステム、又は機能モジュール等によって実装され得ることに留意されたい。プリコーディングは、チャネル状態情報に基づき、ネットワークデバイス、ネットワークデバイス内のプロセッサ、チップ又はチップシステム、又は機能モジュール等によって実行され得る。以下の実施形態において、本願において提供される通信方法を詳細に説明するために、端末デバイス及びネットワークデバイスのみが例として使用されているが、本願はこれらに限定されない。
【0055】
前述の説明に基づき、本願の実施形態において提供される通信方法は、図1に示される通信システムに適用可能である。図2を参照されたい。本方法の手順は、以下の段階を含み得る。
【0056】
段階201:ネットワークデバイスは、N個のCSIリソースを用いることによりN個のパイロット信号を端末デバイスに送信し、これに応じて、端末デバイスは、N個のCSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信する。N個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数である。
【0057】
換言すれば、段階201において、ネットワークデバイスは、N個のCSIリソースの各々上で1つのパイロット信号をそれぞれ送信する。任意選択的に、ネットワークデバイスが前述のN個のパイロット信号の送信を実装する場合、前述のN個のパイロット信号の送信は、ネットワークデバイスの物理層(すなわち、層1(layer1、L1))を用いることにより実装される。
【0058】
例えば、N個のパイロット信号は、N個のチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)である。
【0059】
第1の任意選択的な実装形態において、N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである。この場合は、N個のCSIリソースが、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応するものとしても理解され得る。
【0060】
各マッピング関係は1つの行列に対応し得、対応するマッピング関係は対応する行列を用いることにより表される。
【0061】
例えば、4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスが例として使用される。Nは4であると仮定され、換言すれば、4つのCSIリソースがある場合、4つのCSIリソース(例えば、CSIリソース1、CSIリソース2、CSIリソース3、及びCSIリソース4)にそれぞれ対応するネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のマッピング関係(マッピング関係1、マッピング関係2、マッピング関係3、及びマッピング関係4)は、図3に示され得る。更に、マッピング関係1~マッピング関係4にそれぞれ対応する行列1~行列4は、図3に示される行列として示され得る。
【0062】
図3に示されるマッピング関係及び行列は単なる例であり、他の可能性があり得ることに留意されたい。これは、本願において限定されない。本願の添付図面内の行列においてマークされていない他の要素は0であることに留意されたい。
【0063】
例えば、N個のCSIリソースに対応するN個のマッピング関係のうちの1つは、ベースラインとして構成され得る。例えば、図3におけるマッピング関係1は、ベースラインとして構成され得る。こうした方法で、起こり得る負の利得の問題を回避することができる。
【0064】
第2の任意選択的な実装形態において、N個のパイロット信号はN個の偏波間位相に対応し、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである。この場合は、N個のCSIリソースがN個の偏波間位相に対応するものとしても理解され得る。
【0065】
各偏波間位相は、1つの行列を用いることにより表され得、すなわち、1つの偏波間位相は1つの行列に対応する。
【0066】
例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、N個のCSIリソースに対応する偏波間位相の行列は、図4における第1の例で示され得る。ネットワークデバイスが8つのトランシーバアンテナ及び8つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、N個のCSIリソースに対応する偏波間位相の行列は、図4における第2の例で示され得る。図4から、CSIリソースnに対応する偏波間位相はφであり、ここでnは1からNまでの任意の整数であり、φは0であることが把握され得る。
【0067】
例えば、N個のCSIリソースに対応するN個の偏波間位相のうちの1つの行列は、ベースラインとして構成され得る。例えば、図4におけるCSIリソース1に対応する偏波間位相の行列は、ベースラインとして構成され得る。こうした方法で、起こり得る負の利得の問題を回避することができ、複雑さを軽減することができる。
【0068】
任意選択的に、前述の第1の任意選択的な実装形態及び前述の第2の任意選択的な実装形態における解決策を組み合わせることができ、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0069】
例示的な様式において、段階201の前に、ネットワークデバイスは、最初に、構成情報を端末デバイスに送信し得、ここで構成情報は、第1のリソースセット(CSIリソースセット)を構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である。こうした方法で、端末デバイスは、N個のCSIリソースを事前に把握することができる。
【0070】
構成情報は、第1のリソースセットを含む複数のリソースセットを構成するためのものであり得、各リソースセットにおいて複数のCSIリソースが構成される。換言すれば、構成情報は、第1のリソースセット以外の別のリソースセットを構成するためのものであり得る。構成情報が複数のリソースセットを構成するためのものである場合、複数のリソースセットに含まれるCSIリソースの数量は、異なってよく、又は同じであってよく、又は部分的に同じであり且つ部分的に異なってもよいことに留意されたい。これは、本願において限定されない。
【0071】
例えば、第1のリソースセットはセルレベルのリソースセットであり得る、又は、端末デバイスレベルのリソースセットであり得る。第1のリソースセットがセルレベルのリソースセットである場合、第1のリソースセットはセル内の全ての端末デバイスについて有効であり、セル内の異なる端末は、同一の第1のリソースセット又は異なる第1のリソースセット内のCSIリソースのユニバーサルセット又はサブセットを使用するように構成され得る。第1のリソースセットが端末デバイスレベルのリソースセットである場合、第1のリソースセットは1つ又は複数の端末デバイスについて有効である。別のリソースセットは第1のリソースセットと同様であり、詳細は本明細書において再度説明されないことを理解されたい。
【0072】
ネットワークデバイスは、限定されないが、ネットワークデバイスのリンク層(層2(layer2、L2))及びネットワーク層(層3(layer3、L3))を用いることにより前述のリソースセットの構成を実装し得る。
【0073】
段階202:端末デバイスは、対応するパイロット信号に基づき、N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。
【0074】
具体的には、端末デバイスは、CSIリソースに対応するパイロット信号に基づき、各CSIリソース上でチャネル測定を実行し、N個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果を取得する。
【0075】
段階203:端末デバイスは、チャネル状態情報をネットワークデバイスに送信し、これに応じて、ネットワークデバイスは、端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信する。チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びPMIを含み、第1のCSIリソースは、N個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。換言すれば、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、N個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果において最適である。
【0076】
第1のCSIリソースの識別子は、第1のリソースセット内の第1のCSIリソースのCRIである。
【0077】
段階204:ネットワークデバイスは、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づき、プリコーディング行列を決定する。
【0078】
段階201における第1の任意選択的な実装形態において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定し、次に、ネットワークデバイスが第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1のマッピング関係は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの1つである。
【0079】
例えば、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び、第1のCSIリソースに対応する第1のマッピング関係を決定することであり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1のマッピング関係は、図3に示される4つのマッピング関係のうちの1つであり得る。
【0080】
更に、ネットワークデバイスによって、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第1の行列は第1のマッピング関係を表し、第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び最後に、ネットワークデバイスが、第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1の行列は、図3に示される4つの行列のうちの1つであり得る。
【0081】
例えば、ネットワークデバイスが第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づきプリコーディング行列を決定する場合、ネットワークデバイスは、第1の行列に、選択されることになるプリコーディング行列を乗じて、プリコーディング行列を得ることができる。
【0082】
前述の方法によれば、異なるマッピング関係に対応する異なる行列を第1のコードブックと組み合わせることにより、多様なビームを構築することができ、既存のコードブックのプロトコル制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0083】
例えば、ネットワークデバイスが、4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、図3に示される4つのマッピング関係において、マッピング関係1がベースラインとして使用され(すなわち、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナは再配置されない)、マッピング関係2~マッピング関係4に対応する行列をコードブックと組み合わせることにより構築されるビームのそれぞれの有益な効果は、図5に示され得る。具体的には、マッピング関係2が使用される場合、対応する左右の偏波ビームは互いに異なり、共役であるため、偏波間位相が暗号化され得る。例えば、偏波間位相は、{0°、45°、90°、135°、180°、215°、270°、315°}であり得る。マッピング関係3が使用される場合、対応する左右の偏波ビームは同一であり、当該ビームを偏波間位相に仮想的にマッピングすることにより、偏波間位相が増大し得る。マッピング関係4が使用される場合、対応する左右の偏波ビームは互いに異なり、共役であり、当該ビームを偏波間位相に仮想的にマッピングすることにより、偏波間位相が増大し得る。前述の有効な方法によれば、既存のコードブックのプロトコル制限が打破され得る。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。加えて、ネットワークデバイスによって決定される最終的なプリコーディング行列は、ベースラインと比較して負の利得を有しない。
【0084】
段階201における第2の任意選択的な実装形態において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定し、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1の偏波間位相は、N個の偏波間位相のうちの1つである。
【0085】
例えば、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び更に、第1のCSIリソースに対応する第1の偏波間位相を決定することであり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1の偏波間位相は、図4に示される第1の例における複数の関連する偏波間位相のうちの1つであり得る。ネットワークデバイスが8つのトランシーバアンテナ及び8つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1の偏波間位相は、図4に示される第2の例における複数の関連する偏波間位相のうちの1つであり得る。
【0086】
更に、ネットワークデバイスによって、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第2の行列は、第1の偏波間位相を表す;及び最後に、ネットワークデバイスが、第2の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第2の行列は、図4における第1の例に示される行列のうちの1つであり得る。ネットワークデバイスが8つのトランシーバアンテナ及び8つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第2の行列は、図4における第2の例に示される行列のうちの1つであり得る。
【0087】
前述の方法によれば、偏波間位相回転を通じて偏波間位相の値を拡張することができる。例えば、偏波間位相の値は、{0°、45°、90°、135°、180°、215°、270°、315°}であり得、既存のコードブックのプロトコル制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0088】
本願の本実施形態における通信方法によれば、複数のCSIリソース及び複数のパイロット信号を用いることにより異なるCSIリソース上のネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更することができる。端末デバイスは、或る等価チャネルがコードブックにより良く一致するよう、対応するパイロット信号に基づき複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0089】
本願の本実施形態において提供される通信方法に基づき、CSIリソースの少量のリソースオーバーヘッドを使用してチャネル状態情報のフィードバック精度を高めることができ、リソースオーバーヘッドを上回るスループット利得を得ることができる。以下においては、説明を簡素にするために、異なるパイロット信号が、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間の異なるマッピング関係におけるシミュレーション結果に対応する例を使用する。例えば、図6及び図7に示されるチャネルシミュレーション結果は、概略的なスループット利得を示す。図6及び図7は、ネットワークデバイスが4つのアンテナポート及び4つのトランシーバアンテナを有する例を用いることにより説明される。ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のマッピング関係が図3に示されるマッピング関係である例が、説明のために使用される。説明のために、図3におけるマッピング関係1がベースラインとして使用される。図6では、説明のために、図3に示されるマッピング関係1~マッピング関係3におけるシミュレーション結果が例として使用される。図7では、説明のために、図3に示されるマッピング関係1~マッピング関係4におけるシミュレーション結果が例として使用される。図6では、説明のために、固定信号対雑音比(signal to noise ratio、SNR)の伝送層(Transmission layer)又はランク(Rank)が3である例が使用される。図7では、説明のために、その伝送層が2である固定SNRの例が使用される。図6及び図7は、異なるチャネル条件下において2%~15%に及ぶダウンリンクスループット利得及び3%~6%に及ぶ平均利得を示す。従って、本願の本実施形態において提供される通信方法を用いることにより大きなダウンリンクスループット利得が得られ得ることが把握され得る。
【0090】
前述の実施形態に基づき、本願の実施形態は、通信装置を更に提供する。図8を参照されたい。通信装置800は、トランシーバユニット801及び処理ユニット802を含み得る。トランシーバユニット801は、通信装置800が情報(信号、メッセージ、又はデータ)を受信する、又は情報(信号、メッセージ、又はデータ)を送信するために構成されており、処理ユニット802は、通信装置800の動作を制御及び管理するように構成されている。処理ユニット802は、トランシーバユニット801によって実行される段階を更に制御し得る。
【0091】
例えば、通信装置800は、具体的には、前述の実施形態における端末デバイス、又は、端末デバイス内のプロセッサ、チップ、チップシステム、又は機能モジュール等であり得る。或いは、通信装置800は、具体的には、前述の実施形態におけるネットワークデバイス、又は、ネットワークデバイス内のプロセッサ、チップ、チップシステム、又は機能モジュール等であり得る。
【0092】
実施形態において、通信装置800が、図2での前述の実施形態における端末デバイスの機能を実装するように構成される場合、トランシーバユニット801は、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信するように構成されてよく、ここでN個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;処理ユニット802は、対応するパイロット信号に基づき、N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行するように構成されてよく;N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである。トランシーバユニット801は、チャネル状態情報をネットワークデバイスに送信するように更に構成されてよく、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;第1のCSIリソースは、N個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。
【0093】
例えば、トランシーバユニット801は、ネットワークデバイスから構成情報を受信するように更に構成されてよく、ここで構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である。
【0094】
別の実施形態において、通信装置800が図2での前述の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実装するように構成される場合、トランシーバユニット801は、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりN個のパイロット信号を端末デバイスに送信する、ここでN個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び、端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信する、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;第1のCSIリソースはN個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である、ように構成され得る。処理ユニット802は、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づき、プリコーディング行列を決定するように構成され得る。
【0095】
例において、N個のパイロット信号が、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応する場合に、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するとき、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する、ここで第1のマッピング関係は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの1つである;及び、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0096】
例えば、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する場合、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定する;及び、第1のCSIリソースに対応する第1のマッピング関係を決定するように構成され得る。
【0097】
更に、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定する場合、処理ユニット802は:第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する、ここで第1の行列は第1のマッピング関係を表す;PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び、第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0098】
別の例において、N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合に、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するとき、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する、ここで第1の偏波間位相はN個の偏波間位相のうちの1つである;及び、第1の偏波間位相及びPMIに基づき、プリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0099】
例えば、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する場合、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定する;及び、第1のCSIリソースに対応する第1の偏波間位相を決定する、ように構成され得る。
【0100】
更に、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定する場合、処理ユニット802は:第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する、ここで第2の行列は、第1の偏波間位相を表す;PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び、第2の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0101】
任意選択的に、トランシーバユニット801は、端末デバイスに構成情報を送信するように更に構成されてよく、ここで構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である。
【0102】
本願の実施形態におけるユニットの分割は例示的なものであり、単なる論理的な機能分割であることに留意されたい。実際の実装形態においては、別の分割様式が存在し得る。
加えて、本願の実施形態における機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、これらのユニットの各々は物理的に単独で存在してもよく、又は、2つ又はそれより多くのユニットが1つのユニットに統合される。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよく、又はソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてよい。
【0103】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は使用される場合、統合ユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。そのような理解に基づき、本願の技術的解決策は本質的に、又は、従来の技術に寄与する部分は、又は、技術的解決策の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本願の実施形態において説明された方法の段階の全部又は一部を実行するよう、コンピュータデバイス(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスであり得る)、又は、プロセッサ(processor)に指示するための幾つかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶し得る任意の媒体を含む。
【0104】
前述の実施形態に基づき、本願の実施形態は、通信装置を更に提供する。
図9を参照されたい。通信装置900は、トランシーバ901及びプロセッサ902を含み得る。任意選択的に、通信装置900は、メモリ903を更に含み得る。メモリ903は、通信装置900の内部に配設され得る、又は、通信装置900の外部に配設され得る。プロセッサ902は、トランシーバ901を制御して、情報、信号又はデータを受信及び送信し得る。
【0105】
具体的には、プロセッサ902は、中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、又はCPU及びNPの組み合わせであり得る。プロセッサ902は、ハードウェアチップを更に含み得る。前述のハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)又はそれらの組み合わせであり得る。前述のPLDは、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(complex programmable logic device、CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、汎用アレイロジック(generic array logic、GAL)、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0106】
トランシーバ901、プロセッサ902、及びメモリ903は、互いに接続される。任意選択的に、トランシーバ901、プロセッサ902、及びメモリ903は、バス904を用いることにより互いに接続される。バス904は、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component Interconnect、PCI)バス、又は拡張型業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISA)バス等であり得る。バスは、アドレスバス、データバス、及び制御バス等に分類され得る。表示を容易にするため、図9においては、バスが、太線1本のみを用いることにより示されている。しかしながら、それは、1つのバスのみ、又は1つのタイプのバスのみが存在することを示すものではない。
【0107】
任意選択的な実装形態において、メモリ903は、プログラム等を記憶するように構成されている。具体的には、プログラムは、プログラムコードを含み得、プログラムコードは、コンピュータ動作命令を含む。メモリ903は、RAMを含み得、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、1つ又は複数の磁気ディスクメモリを更に含み得る。プロセッサ902は、メモリ903に記憶されたアプリケーションプログラムを実行して前述の機能を実装し、それにより、通信装置900の機能が実装される。
【0108】
例えば、通信装置900は、前述の実施形態における端末デバイスであり得る、又は、前述の実施形態におけるネットワークデバイスであり得る。
【0109】
実施形態において、通信装置900が図2に示した実施形態における端末デバイスの機能を実装する場合、トランシーバ901は、図2に示した実施形態における端末デバイスにより実行されるトランシーバ動作を実装し得る。プロセッサ902は、図2に示した実施形態における端末デバイスによって実行されるトランシーバ動作以外の別の動作を実装し得る。具体的には、関連する具体的な説明については、図2に示した前述の実施形態における関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0110】
別の実施形態において、通信装置900が図2に示した実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実装する場合、トランシーバ901は、図2に示した実施形態におけるネットワークデバイスにより実行されるトランシーバ動作を実装し得る。プロセッサ902は、図2に示した実施形態におけるネットワークデバイスによって実行されるトランシーバ動作以外の別の動作を実装し得る。具体的には、関連する具体的な説明については、図2に示した前述の実施形態における関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0111】
前述の説明は、本願の具体的な実装形態に過ぎないが、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願において開示された技術的範囲内のあらゆる変形又は置換は、本願の保護範囲に含まれるものとする。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【0112】
前述の実施形態に基づき、本願の実施形態は、通信システムを提供する。通信システムは、前述の実施形態における端末デバイス及びネットワークデバイス等を含み得る。
【0113】
本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されている。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行された場合、コンピュータは、前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装し得る。
【0114】
本願の実施形態は、コンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されている。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行された場合、コンピュータは、前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装し得る。
【0115】
本願の実施形態は、プロセッサを含むチップを更に提供する。プロセッサはメモリに結合されており、チップが前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装するよう、メモリ内のプログラムを呼び出すように構成されている。
【0116】
本願の実施形態は、チップを更に提供する。チップはメモリに結合されており、チップは、前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装するように構成されている。
【0117】
本願の実施形態が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることを、当業者は理解すべきである。従って、本願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによる実施形態の形態を使用し得る。加えて、本願は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、及び光学メモリ等を含むがこれらに限定されない)上で実装されるコンピュータプログラム製品の形態を使用し得る。
【0118】
本願は、本願による方法、デバイス(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明されている。フローチャート及び/又はブロック図における各手順及び/又はブロック、及び/又はフローチャート及び/又はブロック図における手順及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令を用いることにより実装され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサのために提供されて、マシンを生成してよく、その結果、コンピュータ又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令が、フローチャート内の1つ又は複数のプロセス、及び/又はブロック図内の1つ又は複数のブロックにおける特定の機能を実装するための装置を生成する。
【0119】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の様式で作用するように指示し得るコンピュータ可読メモリに記憶されてよく、その結果、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令装置を含むアーティファクトを生成する。命令装置は、フローチャート内の1つ又は複数のプロセス、及び/又はブロック図内の1つ又は複数のブロックにおける特定の機能を実装する。
【0120】
コンピュータプログラム命令は、或いは、コンピュータ又は別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてよく、その結果、一連の動作及び段階が、コンピュータ又は別のプログラマブルデバイス上で実行され、その結果、コンピュータ実装処理が生成される。従って、コンピュータ又は別のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャート内の1つ又は複数の手順、及び/又はブロック図内の1つ又は複数のブロックにおける特定の機能を実装するための段階を提供する。
【0121】
当業者が、本願の範囲から逸脱することなく、本願に様々な修正及び変形を加え得ることは明らかである。本願は、本願のこれらの修正及び変形を、それらが以下の特許請求の範囲及びそれらの同等の技術によって定義される保護の範囲に含まれることを条件に、包含することを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスが、N個のチャネル状態情報(CI)リソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信する段階、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;
前記端末デバイスが、前記対応するパイロット信号に基づき前記N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行する段階;及び
前記端末デバイスが、チャネル状態情報を前記ネットワークデバイスに送信する段階、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標(PI)を含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である、
を備える通信方法。
【請求項2】
前記端末デバイスが、前記ネットワークデバイスから構成情報を受信する段階、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である、
を更に備える、請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
ネットワークデバイスが、N個のチャネル状態情報(CI)リソースを用いることにより端末デバイスにN個のパイロット信号を送信する段階、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;
前記ネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信される前記チャネル状態情報を受信する段階、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標(PI)を含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である;及び、
前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定する段階
を備える通信方法。
【請求項4】
前記N個のパイロット信号が、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係に対応する場合、前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する段階、ここで前記第1のマッピング関係は、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの1つである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項3に記載の通信方法。
【請求項5】
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する段階;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースに対応する前記第1のマッピング関係を決定する段階
を有する、請求項4に記載の通信方法。
【請求項6】
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する段階、ここで前記第1の行列は前記第1のマッピング関係を表す;
前記ネットワークデバイスが、前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する段階、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項4又は5に記載の通信方法。
【請求項7】
前記N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合、前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定する前記段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する段階、ここで前記第1の偏波間位相は前記N個の偏波間位相のうちの1つである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項3に記載の通信方法。
【請求項8】
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する段階;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースに対応する前記第1の偏波間位相を決定する段階
を有する、請求項7に記載の通信方法。
【請求項9】
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する段階、ここで前記第2の行列は前記第1の偏波間位相を表す;
前記ネットワークデバイスが、前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する段階、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第2の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、請求項7又は8に記載の通信方法。
【請求項10】
前記ネットワークデバイスが、前記端末デバイスに構成情報を送信する段階、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
を更に備える、請求項3~5のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項11】
N個のチャネル状態情報(CI)リソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信するように構成されたトランシーバユニット、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び
前記対応するパイロット信号に基づき、前記N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行するように構成された処理ユニット、ここで
前記トランシーバユニットは、チャネル状態情報を前記ネットワークデバイスに送信するように更に構成されており、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標(PI)を含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である
を備える通信装置。
【請求項12】
前記トランシーバユニットは:
前記ネットワークデバイスから構成情報を受信する、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
ように更に構成されている、請求項11に記載の通信装置。
【請求項13】
N個のチャネル状態情報(CI)リソースを用いることにより端末デバイスにN個のパイロット信号を送信する、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び
前記端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信する、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標(PI)を含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である
ように構成されたトランシーバユニット;及び
前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定するように構成された処理ユニット
を備える通信装置。
【請求項14】
前記N個のパイロット信号が、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係に対応する場合に、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を前記決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する、ここで前記第1のマッピング関係は、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの1つである;及び
前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項13に記載の通信装置。
【請求項15】
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する;及び
前記第1のCSIリソースに対応する前記第1のマッピング関係を決定する
ように構成されている、請求項14に記載の通信装置。
【請求項16】
前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する、ここで前記第1の行列は前記第1のマッピング関係を表す;
前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記第1の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項14又は15に記載の通信装置。
【請求項17】
前記N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合に、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する、ここで前記第1の偏波間位相は前記N個の偏波間位相のうちの1つである;及び
前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項13に記載の通信装置。
【請求項18】
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する;及び
前記第1のCSIリソースに対応する前記第1の偏波間位相を決定する
ように構成されている、請求項17に記載の通信装置。
【請求項19】
前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する、ここで前記第2の行列は前記第1の偏波間位相を表す;
前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記第2の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、請求項17又は18に記載の通信装置。
【請求項20】
前記トランシーバユニットは:
前記端末デバイスに構成情報を送信する、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
ように更に構成されている、請求項13~15のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項21】
通信装置であって、
モリ、プロセッサ、及びトランシーバを備え、
前記メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成されており;
前記トランシーバは情報を受信及び送信するように構成されており;及び
前記プロセッサは前記メモリに結合されており、前記通信装置が請求項1又は2に記載の通信方法を実行することを可能にすべく、前記メモリ内の前記コンピュータ命令を呼び出すように構成されている
通信装置。
【請求項22】
通信装置であって、
モリ、プロセッサ、及びトランシーバを備え、
前記メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成されており;
前記トランシーバは情報を受信及び送信するように構成されており;及び
前記プロセッサは前記メモリに結合されており、前記通信装置が請求項3~5のいずれか一項に記載の通信方法を実行することを可能にすべく、前記メモリ内の前記コンピュータ命令を呼び出すように構成されている
通信装置。
【請求項23】
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記コンピュータ実行可能命令がコンピュータによって呼び出された場合、前記コンピュータは、請求項1又は2に記載の通信方法を実行する、又は、請求項3~5のいずれか一項に記載の通信方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項24】
命令を備えるコンピュータプログラムであって、コンピュータ上で実行された場合、前記コンピュータは、請求項1又は2に記載の通信方法を実行する、又は、請求項3~5のいずれか一項に記載の通信方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム。
【請求項25】
チップであって、メモリに結合されており、前記メモリに記憶されたプログラム命令を読み出して実行し、請求項1又は2に記載の通信方法を実装する、又は、請求項3~5のいずれか一項に記載の通信方法を実装するように構成されている、チップ。
【請求項26】
請求項11又は12に記載の通信装置、及び、請求項13~15のいずれか一項に記載の通信装置を備える、通信システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に関し、特に、通信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多入力多出力(multiple-input and multiple-output、MIMO)技術は、それが無線スペクトル効率を効果的に向上させ得ることから、ワイヤレス通信において広く使用されている。
【0003】
ダウンリンクの場合、スペクトル効率を向上させるMIMO技術についての鍵は、ネットワークデバイスが正確なプリコーディングを実行し得ることである。現在、幾つかのプリコーディング行列が事前定義されており、これらのプリコーディング行列を含むセットは、ネットワークデバイス及び端末デバイスの両方に知られているため、端末デバイスは、プリコーディング行列指標(precoding matrix indicator、PMI)の形式でチャネル状態情報(channel state information、CSI)をネットワークデバイスにフィードバックし得る。具体的なプロセスは以下の通りである:ネットワークデバイスは、チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal、CSI-RS)を端末デバイスに送信する;端末デバイスは、受信したCSI-RS信号に基づき、事前定義されたプリコーディング行列セットから最適なプリコーディング行列を選択し、PMIを用いることによりネットワークデバイスにCSIをフィードバックする;及び、ネットワークデバイスは、端末デバイスによってフィードバックされたPMIに基づき、対応するプリコーディング行列を検索し、プリコーディングを実行する。
【0004】
しかしながら、PMIを用いて実行されるCSI定量化は離散的且つ限定的であり、定量化誤差がある。その結果、PMIに基づきネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列及び実際のチャネルに対応するプリコーディング行列の間には大きな誤差がある。換言すれば、PMIに基づく端末デバイスによるCSIフィードバックの精度は現状において低い。
【発明の概要】
【0005】
本願は、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させるための、通信方法及び装置を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、本願は通信方法を提供する。本方法は:端末デバイスが、N個のCSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信すること、及び、対応するパイロット信号に基づきN個のCSIリソース上でチャネル測定を実行すること;及び、次に、端末デバイスが、チャネル状態情報をネットワークデバイスに送信すること、を備えてよく、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;ここでN個のCSIリソースはN個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号はN個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものであり;第1のCSIリソースはN個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。
【0007】
前述の方法によれば、異なるCSIリソース上でネットワークデバイスから端末デバイスへの異なる等価チャネルが存在するように、異なるパイロット信号が異なるCSIリソース上で送信され得る。端末デバイスは、或る等価チャネルがコードブックにより良く一致するよう、対応するパイロット信号に基づき複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。異なるCSIリソース上のネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間の複数のマッピング関係を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。或いは、異なるCSIリソース上で、ネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、複数の偏波間位相を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。
【0008】
可能な設計において、端末デバイスは、ネットワークデバイスから構成情報を受信することができ、ここで構成情報は、第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、Mは、Nよりも大きいか又はこれに等しい整数である。こうした方法で、ネットワークデバイスは、複数のCSIリソースを用いることにより複数のパイロット信号を送信することができ、それにより、端末デバイスは、対応するパイロット信号に基づき、複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。
【0009】
第2の態様によれば、本願は、通信方法を提供する。本方法は、N個のCSIリソースを用いることによりN個のパイロット信号を端末デバイスに送信した後に、ネットワークデバイスが、端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信すること、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含む;及び、次に、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定すること、を備え得る。N個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数である。N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号はN個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである。第1のCSIリソースは、N個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。
【0010】
前述の方法によれば、異なるCSIリソース上でネットワークデバイスから端末デバイスへの異なる等価チャネルが存在するように、異なるパイロット信号が異なるCSIリソース上で送信され得る。端末デバイスは、或る等価チャネルがコードブックにより良く一致するよう、対応するパイロット信号に基づき複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。異なるCSIリソース上のネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間の複数のマッピング関係を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。或いは、異なるCSIリソース上で、ネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更するために、複数の偏波間位相を用いることにより複数の対応するパイロット信号を等価的に変更することができる。
【0011】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定し、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1のマッピング関係は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの1つである。
こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1のマッピング関係及びPMIを参照して、チャネルにより良く一致するプリコーディング行列を決定し得る。
【0012】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び更に、第1のCSIリソースに対応する第1のマッピング関係を決定することであり得る。こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1のマッピング関係を正確に決定することができる。
【0013】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第1の行列は第1のマッピング関係を表し、第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び最後に、ネットワークデバイスが、第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。こうした方法で、異なるマッピング関係に対応する異なる行列を第1のコードブックと組み合わせることにより、多様なビームを構築することができ、既存のコードブックのプロトコル制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0014】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定し、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1の偏波間位相は、N個の偏波間位相のうちの1つである。こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1の偏波間位相及びPMIを参照して、チャネルにより良く一致するプリコーディング行列を決定し得る。
【0015】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び更に、第1のCSIリソースに対応する第1の偏波間位相を決定することであり得る。こうした方法で、ネットワークデバイスは、第1の偏波間位相を正確に決定することができる。
【0016】
可能な設計において、ネットワークデバイスによって、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第2の行列は第1の偏波間位相を表し、第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び最後に、ネットワークデバイスが、第2の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。こうした方法で、偏波間位相の値を拡張することができ、既存のプロトコルのコードブック制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0017】
可能な設計において、ネットワークデバイスは、端末デバイスに構成情報を送信し、ここで構成情報は、第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、Mは、Nよりも大きいか又はこれに等しい整数である。こうした方法で、ネットワークデバイスは、複数のCSIリソースを用いることにより複数のパイロット信号を送信することができ、それにより、端末デバイスは、対応するパイロット信号に基づき、複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。
【0018】
第3の態様によれば、本願は、通信装置を更に提供する。通信装置は、端末デバイスであり得る。通信装置は、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計例における方法を実装するための機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
【0019】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバユニット及び処理ユニットを含む。これらのユニットは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計例における対応する機能を実行し得る。詳細については、方法例における詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0020】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバ及びプロセッサを含み、任意選択的に、メモリを更に含む。トランシーバは、データを受信及び送信するように構成されており、且つ、通信システム内の別のデバイスと通信及び相互作用するように構成されている。プロセッサは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計例における対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするように構成されている。メモリはプロセッサに結合されており、通信装置のために必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0021】
第4の態様によれば、本願は、通信装置を更に提供する。通信装置は、ネットワークデバイスであり得る。通信装置は、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計例における方法を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、前述の機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
【0022】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバユニット及び処理ユニットを含む。これらのユニットは、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計例における対応する機能を実行し得る。詳細については、方法例における詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0023】
可能な設計において、通信装置の構造は、トランシーバ及びプロセッサを含み、任意選択的に、メモリを更に含む。トランシーバは、データを受信及び送信するように構成されており、且つ、通信システム内の別のデバイスと通信及び相互作用するように構成されている。プロセッサは、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計例における対応する機能を実行する際に通信装置をサポートするように構成されている。メモリはプロセッサに結合されており、通信装置のために必要なプログラム命令及びデータを記憶する。
【0024】
第5の態様によれば、本願の実施形態は、通信システムを提供する。通信システムは、上述の端末デバイス及びネットワークデバイスを含み得る。
【0025】
第6の態様によれば、本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体はプログラム命令を記憶し、上記プログラム命令がコンピュータ上で実行された場合、コンピュータは、本願の実施形態の第1の態様及び第1の態様の任意の可能な設計のうちのいずれか1つにおける、又は、第2の態様及び第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける方法を実行することが可能になる。例えば、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の使用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、CD-ROM又は別の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶媒体又は別の磁気記憶デバイス、又は、命令又はデータ構造の形式において、期待されるプログラムコードを搬送又は記憶するように構成され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得る。
【0026】
第7の態様によれば、本願の実施形態は、コンピュータプログラムコード又は命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行された場合、コンピュータは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける、又は、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける方法を実装することが可能になる。
【0027】
第8の態様によれば、本願は、プロセッサを含むチップを更に提供する。プロセッサはメモリに結合されており、メモリに記憶されたプログラム命令を読み出して実行するように構成されており、それにより、チップは、前述の第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける、又は、前述の第2の態様又は第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つにおける方法を実装する。
【0028】
第3の態様から第8の態様までの各々、及び、上記態様によって実現可能な技術的効果については、第1の態様又は第1の態様における可能な解決策において実現可能な技術的効果、又は、第2の態様又は第2の態様における可能な解決策において実現可能な技術的効果についての前述の説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本願による通信システムのアーキテクチャの概略図である。
【0030】
図2】本願による通信方法のフローチャートである。
【0031】
図3】本願によるネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のマッピング関係の概略図である。
【0032】
図4】本願の実施形態による偏波間位相の行列の概略図である。
【0033】
図5】本願による、マッピング関係に対応する行列とコードブックを組み合わせることによって構築されるビームによって実現される有利な効果の概略図である。
【0034】
図6】本願によるシミュレーション結果の概略図である。
【0035】
図7】本願によるシミュレーション結果の別の概略図である。
【0036】
図8】本願による通信装置の構造の概略図である。
【0037】
図9】本願による通信装置の構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下では、添付図面を参照して本願を更に詳細に説明する。
【0039】
本願の実施形態は、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させるための通信方法及び装置を提供する。本願の方法及び装置は、同一の技術的概念に基づいている。本方法及び装置は同様の問題解決原理を有するため、装置の実装形態及び方法の実装形態の間で相互参照が行われ得る。繰り返しの説明は提供されない。
【0040】
以下では、当業者がより良い理解を有する助けとなるべく、本願における幾つかの用語を解説及び説明する。
【0041】
(1)チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal、CSI-RS):プロトコル規格において、ネットワークデバイスは、CSI-RSを送信することにより、端末デバイスによってフィードバックされるチャネル状態情報(channel state information、CSI)を取得し、更に、ダウンリンクチャネルに適合するプリコーディング行列を決定し得る。
【0042】
(2)CSI-RSリソース識別子(CSI-RS resource identifier、CRI):CRIは、端末デバイスによってフィードバックされるチャネル状態情報に対応するCSI-RSリソースインデックス番号を示す。
【0043】
(3)アンテナポート:アンテナポートは論理アンテナポート、すなわち、アンテナポートであり、伝送のために使用される論理ポートである。アンテナポート及び物理アンテナの間には定義された1対1対応は存在せず、アンテナポートは物理アンテナの仮想表現である。アンテナポートの物理アンテナへのマッピングは、ビーム形成を通じて制御される。必要とされるビームを形成するには、幾つかのビームが幾つかのアンテナポート上で信号を伝送する必要があるため、2つのアンテナポートを1つの物理アンテナにマッピングすること、又は、1つのアンテナポートを複数の物理アンテナにマッピングすることが可能である。
【0044】
加えて、本願の説明において、「第1の」及び「第2の」などの用語は、区別及び説明のために使用されているに過ぎないが、相対的重要性の表示又は示唆、又は、順序の表示又は示唆として理解されるべきではない。
【0045】
本願の本明細書において、「少なくとも1つの(タイプ)」とは、1つ又は複数の(タイプ)を指し、「複数の(タイプ)」は、2つ又はそれより多くの(タイプ)を指す。
【0046】
本願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、本願の実施形態による通信方法及び装置を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0047】
図1は、本願の実施形態による通信方法が適用可能である通信システムのアーキテクチャを示す。通信システムのアーキテクチャは、ネットワークデバイス及び端末デバイスを含む。
【0048】
ネットワークデバイスは、ワイヤレストランシーバ機能を有するデバイス、又は、ネットワークデバイスに配設され得るチップである。ネットワークデバイスは、基地局(generation NodeB、gNB)、進化型NodeB(evolved NodeB、eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller:RNC)、NodeB(NodeB:NB)、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、基地トランシーバ局(base transceiver station、BTS)、ホーム基地局(例えば、home evolved NodeB、又はhome NodeB、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、ワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity、Wi-Fi(登録商標))システム内のアクセスポイント(access point、AP)、ワイヤレス中継ノード、ワイヤレスバックホールノード、伝送ポイント(transmission and reception point、TRP又はtransmission point、TP)等を含むが、これらに限定されない。ネットワークデバイスは、或いは、gNB又は伝送ポイントを構成するネットワークノード、例えば、ベースバンドユニット(BBU)又は分散型ユニット(distributed unit、DU)であり得る。
【0049】
幾つかの展開において、gNBは、中央ユニット(central unit、CU)及びDUを含み得る。gNBは更に、無線ユニット(radio unit、RU)を含み得る。CUはgNBの幾つかの機能を実装し、DUはgNBの幾つかの機能を実装する。例えば、CUは、無線リソース制御(radio resource control、RRC)層及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層の機能を実装し、DUは、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、媒体アクセス制御(media access control、MAC)層、物理(physical、PHY)層の機能を実装する。RRC層における情報は最終的に、PHY層における情報になる、又は、PHY層における情報から変換される。従って、このアーキテクチャにおいて、RRC層のシグナリング又はPDCP層のシグナリングなどの上位層シグナリングも、DUによって送信される、又はDU及びRUによって送信されるとみなされ得る。ネットワークデバイスは、CUノード、DUノード、又はCUノード及びDUノードを含むデバイスであり得ることが理解され得る。加えて、CUは、アクセスネットワークRAN内のネットワークデバイス又はコアネットワークCN内のネットワークデバイスとして分類され得る。これについては、限定されない。
【0050】
端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment、UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、遠隔端末、移動デバイス、ユーザ端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、又はユーザ装置等と称され得る。端末デバイスは、複数のCSIリソースについての測定能力を有する。本願の実施形態における端末デバイスは、移動電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、ワイヤレストランシーバ機能を有するコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medical)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、輸送安全性(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートウェアラブルデバイス(スマートグラス、スマートウォッチ、又はスマートヘッドセットなど)、又はスマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末等であり得る。端末デバイスは、或いは、前述のデバイスに配設され得る、チップ又はチップモジュール(又はチップシステム)等であり得る。適用シナリオは、本願の実施形態において限定されない。本願において、ワイヤレストランシーバ機能を有する端末デバイス、及び、端末デバイスに配設され得るチップは、総称的に端末デバイスと称される。
【0051】
図1に示される通信システムは、第4世代(4th Generation、4G)システム、又は第5世代(5th Generation、5G)システムであり得るが、これらに限定されないことに留意されたい。任意選択的に、本願の実施形態における方法は、将来の様々な通信システム、例えば、第6世代(6th Generation、6G)システム、又は別の通信ネットワークに更に適用可能である。
【0052】
図1に示される通信システムにおけるネットワークデバイス及び端末デバイスの数量は単なる例であり、通信システムを限定することを意図するものではないことに留意されたい。図1に示される通信システムは、図1に示されていない別のタイプのデバイス、例えばコアネットワークデバイスを更に含み得る。
【0053】
本願の実施形態において、チャネル状態情報のフィードバックは、端末デバイス、端末デバイス内のプロセッサ、チップ又はチップシステム、又は機能モジュール等によって実装され得ることに留意されたい。プリコーディングは、チャネル状態情報に基づき、ネットワークデバイス、ネットワークデバイス内のプロセッサ、チップ又はチップシステム、又は機能モジュール等によって実行され得る。以下の実施形態において、本願において提供される通信方法を詳細に説明するために、端末デバイス及びネットワークデバイスのみが例として使用されているが、本願はこれらに限定されない。
【0054】
前述の説明に基づき、本願の実施形態において提供される通信方法は、図1に示される通信システムに適用可能である。図2を参照されたい。本方法の手順は、以下の段階を含み得る。
【0055】
段階201:ネットワークデバイスは、N個のCSIリソースを用いることによりN個のパイロット信号を端末デバイスに送信し、これに応じて、端末デバイスは、N個のCSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信する。N個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数である。
【0056】
換言すれば、段階201において、ネットワークデバイスは、N個のCSIリソースの各々上で1つのパイロット信号をそれぞれ送信する。任意選択的に、ネットワークデバイスが前述のN個のパイロット信号の送信を実装する場合、前述のN個のパイロット信号の送信は、ネットワークデバイスの物理層(すなわち、層1(layer1、L1))を用いることにより実装される。
【0057】
例えば、N個のパイロット信号は、N個のチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)である。
【0058】
第1の任意選択的な実装形態において、N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである。この場合は、N個のCSIリソースが、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応するものとしても理解され得る。
【0059】
各マッピング関係は1つの行列に対応し得、対応するマッピング関係は対応する行列を用いることにより表される。
【0060】
例えば、4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスが例として使用される。Nは4であると仮定され、換言すれば、4つのCSIリソースがある場合、4つのCSIリソース(例えば、CSIリソース1、CSIリソース2、CSIリソース3、及びCSIリソース4)にそれぞれ対応するネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のマッピング関係(マッピング関係1、マッピング関係2、マッピング関係3、及びマッピング関係4)は、図3に示され得る。更に、マッピング関係1~マッピング関係4にそれぞれ対応する行列1~行列4は、図3に示される行列として示され得る。
【0061】
図3に示されるマッピング関係及び行列は単なる例であり、他の可能性があり得ることに留意されたい。これは、本願において限定されない。本願の添付図面内の行列においてマークされていない他の要素は0であることに留意されたい。
【0062】
例えば、N個のCSIリソースに対応するN個のマッピング関係のうちの1つは、ベースラインとして構成され得る。例えば、図3におけるマッピング関係1は、ベースラインとして構成され得る。こうした方法で、起こり得る負の利得の問題を回避することができる。
【0063】
第2の任意選択的な実装形態において、N個のパイロット信号はN個の偏波間位相に対応し、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである。この場合は、N個のCSIリソースがN個の偏波間位相に対応するものとしても理解され得る。
【0064】
各偏波間位相は、1つの行列を用いることにより表され得、すなわち、1つの偏波間位相は1つの行列に対応する。
【0065】
例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、N個のCSIリソースに対応する偏波間位相の行列は、図4における第1の例で示され得る。ネットワークデバイスが8つのトランシーバアンテナ及び8つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、N個のCSIリソースに対応する偏波間位相の行列は、図4における第2の例で示され得る。図4から、CSIリソースnに対応する偏波間位相はφであり、ここでnは1からNまでの任意の整数であり、φは0であることが把握され得る。
【0066】
例えば、N個のCSIリソースに対応するN個の偏波間位相のうちの1つの行列は、ベースラインとして構成され得る。例えば、図4におけるCSIリソース1に対応する偏波間位相の行列は、ベースラインとして構成され得る。こうした方法で、起こり得る負の利得の問題を回避することができ、複雑さを軽減することができる。
【0067】
任意選択的に、前述の第1の任意選択的な実装形態及び前述の第2の任意選択的な実装形態における解決策を組み合わせることができ、詳細は本明細書において再度説明されない。
【0068】
例示的な様式において、段階201の前に、ネットワークデバイスは、最初に、構成情報を端末デバイスに送信し得、ここで構成情報は、第1のリソースセット(CSIリソースセット)を構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である。こうした方法で、端末デバイスは、N個のCSIリソースを事前に把握することができる。
【0069】
構成情報は、第1のリソースセットを含む複数のリソースセットを構成するためのものであり得、各リソースセットにおいて複数のCSIリソースが構成される。換言すれば、構成情報は、第1のリソースセット以外の別のリソースセットを構成するためのものであり得る。構成情報が複数のリソースセットを構成するためのものである場合、複数のリソースセットに含まれるCSIリソースの数量は、異なってよく、又は同じであってよく、又は部分的に同じであり且つ部分的に異なってもよいことに留意されたい。これは、本願において限定されない。
【0070】
例えば、第1のリソースセットはセルレベルのリソースセットであり得る、又は、端末デバイスレベルのリソースセットであり得る。第1のリソースセットがセルレベルのリソースセットである場合、第1のリソースセットはセル内の全ての端末デバイスについて有効であり、セル内の異なる端末は、同一の第1のリソースセット又は異なる第1のリソースセット内のCSIリソースのユニバーサルセット又はサブセットを使用するように構成され得る。第1のリソースセットが端末デバイスレベルのリソースセットである場合、第1のリソースセットは1つ又は複数の端末デバイスについて有効である。別のリソースセットは第1のリソースセットと同様であり、詳細は本明細書において再度説明されないことを理解されたい。
【0071】
ネットワークデバイスは、限定されないが、ネットワークデバイスのリンク層(層2(layer2、L2))及びネットワーク層(層3(layer3、L3))を用いることにより前述のリソースセットの構成を実装し得る。
【0072】
段階202:端末デバイスは、対応するパイロット信号に基づき、N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。
【0073】
具体的には、端末デバイスは、CSIリソースに対応するパイロット信号に基づき、各CSIリソース上でチャネル測定を実行し、N個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果を取得する。
【0074】
段階203:端末デバイスは、チャネル状態情報をネットワークデバイスに送信し、これに応じて、ネットワークデバイスは、端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信する。チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びPMIを含み、第1のCSIリソースは、N個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。換言すれば、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、N個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果において最適である。
【0075】
第1のCSIリソースの識別子は、第1のリソースセット内の第1のCSIリソースのCRIである。
【0076】
段階204:ネットワークデバイスは、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づき、プリコーディング行列を決定する。
【0077】
段階201における第1の任意選択的な実装形態において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定し、次に、ネットワークデバイスが第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1のマッピング関係は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの1つである。
【0078】
例えば、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び、第1のCSIリソースに対応する第1のマッピング関係を決定することであり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1のマッピング関係は、図3に示される4つのマッピング関係のうちの1つであり得る。
【0079】
更に、ネットワークデバイスによって、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第1の行列は第1のマッピング関係を表し、第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び最後に、ネットワークデバイスが、第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1の行列は、図3に示される4つの行列のうちの1つであり得る。
【0080】
例えば、ネットワークデバイスが第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づきプリコーディング行列を決定する場合、ネットワークデバイスは、第1の行列に、選択されることになるプリコーディング行列を乗じて、プリコーディング行列を得ることができる。
【0081】
前述の方法によれば、異なるマッピング関係に対応する異なる行列を第1のコードブックと組み合わせることにより、多様なビームを構築することができ、既存のコードブックのプロトコル制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0082】
例えば、ネットワークデバイスが、4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、図3に示される4つのマッピング関係において、マッピング関係1がベースラインとして使用され(すなわち、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナは再配置されない)、マッピング関係2~マッピング関係4に対応する行列をコードブックと組み合わせることにより構築されるビームのそれぞれの有益な効果は、図5に示され得る。具体的には、マッピング関係2が使用される場合、対応する左右の偏波ビームは互いに異なり、共役であるため、偏波間位相が暗号化され得る。例えば、偏波間位相は、{0°、45°、90°、135°、180°、215°、270°、315°}であり得る。マッピング関係3が使用される場合、対応する左右の偏波ビームは同一であり、当該ビームを偏波間位相に仮想的にマッピングすることにより、偏波間位相が増大し得る。マッピング関係4が使用される場合、対応する左右の偏波ビームは互いに異なり、共役であり、当該ビームを偏波間位相に仮想的にマッピングすることにより、偏波間位相が増大し得る。前述の有効な方法によれば、既存のコードブックのプロトコル制限が打破され得る。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。加えて、ネットワークデバイスによって決定される最終的なプリコーディング行列は、ベースラインと比較して負の利得を有しない。
【0083】
段階201における第2の任意選択的な実装形態において、ネットワークデバイスによって、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定し、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定することであり得、ここで第1の偏波間位相は、N個の偏波間位相のうちの1つである。
【0084】
例えば、ネットワークデバイスによって、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定すること、及び更に、第1のCSIリソースに対応する第1の偏波間位相を決定することであり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1の偏波間位相は、図4に示される第1の例における複数の関連する偏波間位相のうちの1つであり得る。ネットワークデバイスが8つのトランシーバアンテナ及び8つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第1の偏波間位相は、図4に示される第2の例における複数の関連する偏波間位相のうちの1つであり得る。
【0085】
更に、ネットワークデバイスによって、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するための具体的な方法は:ネットワークデバイスが、第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定すること、及び、PMIに基づき、第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定すること、ここで第2の行列は、第1の偏波間位相を表す;及び最後に、ネットワークデバイスが、第2の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定すること、であり得る。例えば、ネットワークデバイスが4つのトランシーバアンテナ及び4つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第2の行列は、図4における第1の例に示される行列のうちの1つであり得る。ネットワークデバイスが8つのトランシーバアンテナ及び8つのアンテナポートを有するネットワークデバイスである場合、第2の行列は、図4における第2の例に示される行列のうちの1つであり得る。
【0086】
前述の方法によれば、偏波間位相回転を通じて偏波間位相の値を拡張することができる。例えば、偏波間位相の値は、{0°、45°、90°、135°、180°、215°、270°、315°}であり得、既存のコードブックのプロトコル制限が打破される。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0087】
本願の本実施形態における通信方法によれば、複数のCSIリソース及び複数のパイロット信号を用いることにより異なるCSIリソース上のネットワークデバイスから端末デバイスへの等価チャネルを変更することができる。端末デバイスは、或る等価チャネルがコードブックにより良く一致するよう、対応するパイロット信号に基づき複数のCSIリソース上でチャネル測定を実行する。こうした方法で、ネットワークデバイスによって決定されるプリコーディング行列がチャネルにより良く一致するよう、チャネル状態情報のフィードバック精度を向上させることができる。
【0088】
本願の本実施形態において提供される通信方法に基づき、CSIリソースの少量のリソースオーバーヘッドを使用してチャネル状態情報のフィードバック精度を高めることができ、リソースオーバーヘッドを上回るスループット利得を得ることができる。以下においては、説明を簡素にするために、異なるパイロット信号が、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間の異なるマッピング関係におけるシミュレーション結果に対応する例を使用する。例えば、図6及び図7に示されるチャネルシミュレーション結果は、概略的なスループット利得を示す。図6及び図7は、ネットワークデバイスが4つのアンテナポート及び4つのトランシーバアンテナを有する例を用いることにより説明される。ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のマッピング関係が図3に示されるマッピング関係である例が、説明のために使用される。説明のために、図3におけるマッピング関係1がベースラインとして使用される。図6では、説明のために、図3に示されるマッピング関係1~マッピング関係3におけるシミュレーション結果が例として使用される。図7では、説明のために、図3に示されるマッピング関係1~マッピング関係4におけるシミュレーション結果が例として使用される。図6では、説明のために、固定信号対雑音比(signal to noise ratio、SNR)の伝送層(Transmission layer)又はランク(Rank)が3である例が使用される。図7では、説明のために、その伝送層が2である固定SNRの例が使用される。図6及び図7は、異なるチャネル条件下において2%~15%に及ぶダウンリンクスループット利得及び3%~6%に及ぶ平均利得を示す。従って、本願の本実施形態において提供される通信方法を用いることにより大きなダウンリンクスループット利得が得られ得ることが把握され得る。
【0089】
前述の実施形態に基づき、本願の実施形態は、通信装置を更に提供する。図8を参照されたい。通信装置800は、トランシーバユニット801及び処理ユニット802を含み得る。トランシーバユニット801は、通信装置800が情報(信号、メッセージ、又はデータ)を受信する、又は情報(信号、メッセージ、又はデータ)を送信するために構成されており、処理ユニット802は、通信装置800の動作を制御及び管理するように構成されている。処理ユニット802は、トランシーバユニット801によって実行される段階を更に制御し得る。
【0090】
例えば、通信装置800は、具体的には、前述の実施形態における端末デバイス、又は、端末デバイス内のプロセッサ、チップ、チップシステム、又は機能モジュール等であり得る。或いは、通信装置800は、具体的には、前述の実施形態におけるネットワークデバイス、又は、ネットワークデバイス内のプロセッサ、チップ、チップシステム、又は機能モジュール等であり得る。
【0091】
実施形態において、通信装置800が、図2での前述の実施形態における端末デバイスの機能を実装するように構成される場合、トランシーバユニット801は、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信するように構成されてよく、ここでN個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;処理ユニット802は、対応するパイロット信号に基づき、N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行するように構成されてよく;N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである。トランシーバユニット801は、チャネル状態情報をネットワークデバイスに送信するように更に構成されてよく、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;第1のCSIリソースは、N個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である。
【0092】
例えば、トランシーバユニット801は、ネットワークデバイスから構成情報を受信するように更に構成されてよく、ここで構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である。
【0093】
別の実施形態において、通信装置800が図2での前述の実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実装するように構成される場合、トランシーバユニット801は、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりN個のパイロット信号を端末デバイスに送信する、ここでN個のCSIリソースは、N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;N個のパイロット信号は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応してよく、ここでネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応してよく、ここでN個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び、端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信する、ここでチャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;第1のCSIリソースはN個のCSIリソースのうちの1つであり、第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、第1のCSIリソース以外のN個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である、ように構成され得る。処理ユニット802は、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づき、プリコーディング行列を決定するように構成され得る。
【0094】
例において、N個のパイロット信号が、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応する場合に、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するとき、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する、ここで第1のマッピング関係は、ネットワークデバイスのアンテナポート及びネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係のうちの1つである;及び、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0095】
例えば、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する場合、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定する;及び、第1のCSIリソースに対応する第1のマッピング関係を決定するように構成され得る。
【0096】
更に、第1のマッピング関係及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定する場合、処理ユニット802は:第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する、ここで第1の行列は第1のマッピング関係を表す;PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び、第1の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0097】
別の例において、N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合に、チャネル状態情報に含まれる第1のCSIリソースの識別子及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定するとき、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する、ここで第1の偏波間位相はN個の偏波間位相のうちの1つである;及び、第1の偏波間位相及びPMIに基づき、プリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0098】
例えば、第1のCSIリソースの識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する場合、処理ユニット802は:第1のCSIリソースの識別子に基づき第1のCSIリソースを決定する;及び、第1のCSIリソースに対応する第1の偏波間位相を決定する、ように構成され得る。
【0099】
更に、第1の偏波間位相及びPMIに基づきプリコーディング行列を決定する場合、処理ユニット802は:第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する、ここで第2の行列は、第1の偏波間位相を表す;PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び、第2の行列及び選択されることになるプリコーディング行列に基づき、プリコーディング行列を決定する、ように構成され得る。
【0100】
任意選択的に、トランシーバユニット801は、端末デバイスに構成情報を送信するように更に構成されてよく、ここで構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、M個のCSIリソースはN個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である。
【0101】
本願の実施形態におけるユニットの分割は例示的なものであり、単なる論理的な機能分割であることに留意されたい。実際の実装形態においては、別の分割様式が存在し得る。
加えて、本願の実施形態における機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、これらのユニットの各々は物理的に単独で存在してもよく、又は、2つ又はそれより多くのユニットが1つのユニットに統合される。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよく、又はソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてよい。
【0102】
統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は使用される場合、統合ユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。そのような理解に基づき、本願の技術的解決策は本質的に、又は、従来の技術に寄与する部分は、又は、技術的解決策の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本願の実施形態において説明された方法の段階の全部又は一部を実行するよう、コンピュータデバイス(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスであり得る)、又は、プロセッサ(processor)に指示するための幾つかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶し得る任意の媒体を含む。
【0103】
前述の実施形態に基づき、本願の実施形態は、通信装置を更に提供する。
図9を参照されたい。通信装置900は、トランシーバ901及びプロセッサ902を含み得る。任意選択的に、通信装置900は、メモリ903を更に含み得る。メモリ903は、通信装置900の内部に配設され得る、又は、通信装置900の外部に配設され得る。プロセッサ902は、トランシーバ901を制御して、情報、信号又はデータを受信及び送信し得る。
【0104】
具体的には、プロセッサ902は、中央演算処理装置(central processing unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、又はCPU及びNPの組み合わせであり得る。プロセッサ902は、ハードウェアチップを更に含み得る。前述のハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)又はそれらの組み合わせであり得る。前述のPLDは、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(complex programmable logic device、CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)、汎用アレイロジック(generic array logic、GAL)、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0105】
トランシーバ901、プロセッサ902、及びメモリ903は、互いに接続される。任意選択的に、トランシーバ901、プロセッサ902、及びメモリ903は、バス904を用いることにより互いに接続される。バス904は、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(Peripheral Component Interconnect、PCI)バス、又は拡張型業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISA)バス等であり得る。バスは、アドレスバス、データバス、及び制御バス等に分類され得る。表示を容易にするため、図9においては、バスが、太線1本のみを用いることにより示されている。しかしながら、それは、1つのバスのみ、又は1つのタイプのバスのみが存在することを示すものではない。
【0106】
任意選択的な実装形態において、メモリ903は、プログラム等を記憶するように構成されている。具体的には、プログラムは、プログラムコードを含み得、プログラムコードは、コンピュータ動作命令を含む。メモリ903は、RAMを含み得、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、1つ又は複数の磁気ディスクメモリを更に含み得る。プロセッサ902は、メモリ903に記憶されたアプリケーションプログラムを実行して前述の機能を実装し、それにより、通信装置900の機能が実装される。
【0107】
例えば、通信装置900は、前述の実施形態における端末デバイスであり得る、又は、前述の実施形態におけるネットワークデバイスであり得る。
【0108】
実施形態において、通信装置900が図2に示した実施形態における端末デバイスの機能を実装する場合、トランシーバ901は、図2に示した実施形態における端末デバイスにより実行されるトランシーバ動作を実装し得る。プロセッサ902は、図2に示した実施形態における端末デバイスによって実行されるトランシーバ動作以外の別の動作を実装し得る。具体的には、関連する具体的な説明については、図2に示した前述の実施形態における関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0109】
別の実施形態において、通信装置900が図2に示した実施形態におけるネットワークデバイスの機能を実装する場合、トランシーバ901は、図2に示した実施形態におけるネットワークデバイスにより実行されるトランシーバ動作を実装し得る。プロセッサ902は、図2に示した実施形態におけるネットワークデバイスによって実行されるトランシーバ動作以外の別の動作を実装し得る。具体的には、関連する具体的な説明については、図2に示した前述の実施形態における関連する説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0110】
前述の説明は、本願の具体的な実装形態に過ぎないが、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願において開示された技術的範囲内のあらゆる変形又は置換は、本願の保護範囲に含まれるものとする。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【0111】
前述の実施形態に基づき、本願の実施形態は、通信システムを提供する。通信システムは、前述の実施形態における端末デバイス及びネットワークデバイス等を含み得る。
【0112】
本願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されている。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行された場合、コンピュータは、前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装し得る。
【0113】
本願の実施形態は、コンピュータプログラム製品を更に提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されている。コンピュータプログラムがコンピュータによって実行された場合、コンピュータは、前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装し得る。
【0114】
本願の実施形態は、プロセッサを含むチップを更に提供する。プロセッサはメモリに結合されており、チップが前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装するよう、メモリ内のプログラムを呼び出すように構成されている。
【0115】
本願の実施形態は、チップを更に提供する。チップはメモリに結合されており、チップは、前述の方法の実施形態において提供される通信方法を実装するように構成されている。
【0116】
本願の実施形態が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供され得ることを、当業者は理解すべきである。従って、本願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによる実施形態の形態を使用し得る。加えて、本願は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、及び光学メモリ等を含むがこれらに限定されない)上で実装されるコンピュータプログラム製品の形態を使用し得る。
【0117】
本願は、本願による方法、デバイス(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明されている。フローチャート及び/又はブロック図における各手順及び/又はブロック、及び/又はフローチャート及び/又はブロック図における手順及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令を用いることにより実装され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサのために提供されて、マシンを生成してよく、その結果、コンピュータ又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令が、フローチャート内の1つ又は複数のプロセス、及び/又はブロック図内の1つ又は複数のブロックにおける特定の機能を実装するための装置を生成する。
【0118】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の様式で作用するように指示し得るコンピュータ可読メモリに記憶されてよく、その結果、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令装置を含むアーティファクトを生成する。命令装置は、フローチャート内の1つ又は複数のプロセス、及び/又はブロック図内の1つ又は複数のブロックにおける特定の機能を実装する。
【0119】
コンピュータプログラム命令は、或いは、コンピュータ又は別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてよく、その結果、一連の動作及び段階が、コンピュータ又は別のプログラマブルデバイス上で実行され、その結果、コンピュータ実装処理が生成される。従って、コンピュータ又は別のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャート内の1つ又は複数の手順、及び/又はブロック図内の1つ又は複数のブロックにおける特定の機能を実装するための段階を提供する。
【0120】
当業者が、本願の範囲から逸脱することなく、本願に様々な修正及び変形を加え得ることは明らかである。本願は、本願のこれらの修正及び変形を、それらが以下の特許請求の範囲及びそれらの同等の技術によって定義される保護の範囲に含まれることを条件に、包含することを意図している
[項目1]
端末デバイスが、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信する段階、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;
前記端末デバイスが、前記対応するパイロット信号に基づき前記N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行する段階;及び
前記端末デバイスが、チャネル状態情報を前記ネットワークデバイスに送信する段階、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である、
を備える通信方法。
[項目2]
前記端末デバイスが、前記ネットワークデバイスから構成情報を受信する段階、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である、
を更に備える、項目1に記載の方法。
[項目3]
ネットワークデバイスが、N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることにより端末デバイスにN個のパイロット信号を送信する段階、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;
前記ネットワークデバイスが、前記端末デバイスによって送信される前記チャネル状態情報を受信する段階、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である;及び
前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定する段階
を備える通信方法。
[項目4]
前記N個のパイロット信号が、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係に対応する場合、前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する段階、ここで前記第1のマッピング関係は、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの1つである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、項目3に記載の方法。
[項目5]
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する段階;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースに対応する前記第1のマッピング関係を決定する段階
を有する、項目4に記載の方法。
[項目6]
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する段階、ここで前記第1の行列は前記第1のマッピング関係を表す;
前記ネットワークデバイスが、前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する段階、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、項目4又は5に記載の方法。
[項目7]
前記N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合、前記ネットワークデバイスが、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定する前記段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する段階、ここで前記第1の偏波間位相は前記N個の偏波間位相のうちの1つである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、項目3に記載の方法。
[項目8]
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する段階;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第1のCSIリソースに対応する前記第1の偏波間位相を決定する段階
を有する、項目7に記載の方法。
[項目9]
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を前記決定する段階は:
前記ネットワークデバイスが、前記第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する段階、ここで前記第2の行列は前記第1の偏波間位相関係を表す;
前記ネットワークデバイスが、前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する段階、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記ネットワークデバイスが、前記第2の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する段階
を有する、項目7又は8に記載の方法。
[項目10]
前記ネットワークデバイスが、前記端末デバイスに構成情報を送信する段階、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
を更に備える、項目3~9のいずれか一項に記載の方法。
[項目11]
N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることによりネットワークデバイスによって送信されるN個のパイロット信号を受信するように構成されたトランシーバユニット、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び
前記対応するパイロット信号に基づき、前記N個のCSIリソース上でチャネル測定を実行するように構成された処理ユニット、ここで
前記トランシーバユニットは、チャネル状態情報を前記ネットワークデバイスに送信するように更に構成されており、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である
を備える通信装置。
[項目12]
前記トランシーバユニットは:
前記ネットワークデバイスから構成情報を受信する、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
ように更に構成されている、項目11に記載の装置。
[項目13]
N個のチャネル状態情報CSIリソースを用いることにより端末デバイスにN個のパイロット信号を送信する、ここで前記N個のCSIリソースは、前記N個のパイロット信号と1対1対応であり、Nは2よりも大きいか又はこれに等しい整数であり;前記N個のパイロット信号は、前記ネットワークデバイスのアンテナポート及び前記ネットワークデバイスのトランシーバアンテナの間のN個のマッピング関係に対応し、ここで前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの少なくとも2つは異なるものである;又は、前記N個のパイロット信号は、N個の偏波間位相に対応し、ここで前記N個の偏波間位相のうちの少なくとも2つは異なるものである;及び
前記端末デバイスによって送信されるチャネル状態情報を受信する、ここで前記チャネル状態情報は、第1のCSIリソースの識別子及びプリコーディング行列指標PMIを含み;前記第1のCSIリソースは前記N個のCSIリソースのうちの1つであり、前記第1のCSIリソースに対応するチャネル測定結果は、前記第1のCSIリソース以外の前記N個のCSIリソースのうちのN-1個のCSIリソースに対応するチャネル測定結果よりも良好である
ように構成されたトランシーバユニット;及び
前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定するように構成された処理ユニット
を備える通信装置。
[項目14]
前記N個のパイロット信号が、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係に対応する場合に、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を前記決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定する、ここで前記第1のマッピング関係は、前記ネットワークデバイスの前記アンテナポート及び前記ネットワークデバイスの前記トランシーバアンテナの間の前記N個のマッピング関係のうちの1つである;及び
前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、項目13に記載の装置。
[項目15]
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1のマッピング関係を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する;及び
前記第1のCSIリソースに対応する前記第1のマッピング関係を決定する
ように構成されている、項目14に記載の装置。
[項目16]
前記第1のマッピング関係及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のマッピング関係に基づき第1の行列を決定する、ここで前記第1の行列は前記第1のマッピング関係を表す;
前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記第1の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、項目14又は15に記載の装置。
[項目17]
前記N個のパイロット信号がN個の偏波間位相に対応する場合に、前記チャネル状態情報に含まれる前記第1のCSIリソースの前記識別子及び前記PMIに基づきプリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定する、ここで前記第1の偏波間位相は前記N個の偏波間位相のうちの1つである;及び
前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、項目13に記載の装置。
[項目18]
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき第1の偏波間位相を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1のCSIリソースの前記識別子に基づき前記第1のCSIリソースを決定する;及び
前記第1のCSIリソースに対応する前記第1の偏波間位相を決定する
ように構成されている、項目17に記載の装置。
[項目19]
前記第1の偏波間位相及び前記PMIに基づき前記プリコーディング行列を決定するとき、前記処理ユニットは:
前記第1の偏波間位相に基づき第2の行列を決定する、ここで前記第2の行列は前記第1の偏波間位相を表す;
前記PMIに基づき第1のコードブックにおいて選択されることになるプリコーディング行列を決定する、ここで前記第1のコードブックは、事前設定されたプリコーディング行列セットである;及び
前記第2の行列及び前記選択されることになるプリコーディング行列に基づき、前記プリコーディング行列を決定する
ように構成されている、項目17又は18に記載の装置。
[項目20]
前記トランシーバユニットは:
前記端末デバイスに構成情報を送信する、ここで前記構成情報は第1のリソースセットを構成するためのものであり、前記第1のリソースセットはM個のCSIリソースを含み、前記M個のCSIリソースは前記N個のCSIリソースを含み、MはNよりも大きいか又はこれに等しい整数である
ように更に構成されている、項目13~19のいずれか一項に記載の装置。
[項目21]
メモリ、プロセッサ、及びトランシーバを備え、
前記メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成されており;
前記トランシーバは情報を受信及び送信するように構成されており;及び
前記プロセッサは前記メモリに結合されており、前記通信装置が項目1又は2に記載の方法を実行することを可能にすべく、前記メモリ内の前記コンピュータ命令を呼び出すように構成されている
通信装置。
[項目22]
メモリ、プロセッサ、及びトランシーバを備え、
前記メモリはコンピュータ命令を記憶するように構成されており;
前記トランシーバは情報を受信及び送信するように構成されており;及び
前記プロセッサは前記メモリに結合されており、前記通信装置が項目3~10のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にすべく、前記メモリ内の前記コンピュータ命令を呼び出すように構成されている
通信装置。
[項目23]
コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ実行可能命令を記憶し、前記コンピュータ実行可能命令がコンピュータによって呼び出された場合、前記コンピュータは、項目1又は2に記載の前記方法を実行する、又は、項目3~10のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
[項目24]
命令を備えるコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ上で実行された場合、前記コンピュータは、項目1又は2に記載の前記方法を実行する、又は、項目3~10のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム製品。
[項目25]
チップであって、メモリに結合されており、前記メモリに記憶されたプログラム命令を読み出して実行し、項目1又は2に記載の方法を実装する、又は、項目3~10のいずれか一項に記載の前記方法を実装するように構成されている、チップ。
[項目26]
項目11~12及び21のいずれか一項に記載の通信装置、及び、項目13~20及び22のいずれか一項に記載の通信装置を備える、通信システム。
【国際調査報告】