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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】ポリエチレン膜音響アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/00 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
H04R1/00 311
H04R1/00 321
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024513733
(86)(22)【出願日】2022-08-29
(85)【翻訳文提出日】2024-04-18
(86)【国際出願番号】 US2022075554
(87)【国際公開番号】W WO2023034730
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】PCT/US2021/048204
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【弁理士】
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ストリッド
(72)【発明者】
【氏名】ガイ スブリグリア
(72)【発明者】
【氏名】トーマス トルト
(72)【発明者】
【氏名】スコット ゼロ
【テーマコード(参考)】
5D017
【Fターム(参考)】
5D017AB03
(57)【要約】
アセンブリは音響デバイスを含む。音響デバイスはポリエチレン膜を含むことができる。ポリエチレン膜は、第一の方向及び第二の方向を有することができ、前記第二の方向は前記第一の方向に対して直交している。ポリエチレン膜は、少なくとも39×10/mの体積当たりの表面積を有することができる。ポリエチレン膜は、250~750MPaの幾何平均引張弾性率を有することができる。ポリエチレン膜は、440~915MPaの第一の方向の最大引張弾性率を有することができる。ポリエチレン膜は、275~515MPaの第二の方向の最大引張弾性率を有することができる。ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜であることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレン膜、
を含む音響デバイスを含んでなるアセンブリであって、
前記ポリエチレン膜は、第一の方向及び第二の方向を有し、前記第二の方向は前記第一の方向に直交しており、
0.5μm~14μmの厚さを有し、ここで、前記厚さは厚さ方向を規定し、前記第一の方向及び前記第二の方向はそれぞれ厚さ方向に直交しており、
少なくとも39×10/mの体積あたりの表面積を有し、
250~750MPaの幾何平均引張弾性率を有し、
440~915MPaの第一の方向の最大引張弾性率を有し、かつ
275~515MPaの第二の方向の最大引張弾性率を有する、
アセンブリ。
【請求項2】
前記音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記音響デバイスは、3KHzでの1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満でしか変化しない平均伝送損失(dB)を有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する、請求項1~3のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記幾何平均引張弾性率は350~650MPaである、請求項1~4のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ポリエチレン膜は50%~95%の多孔率を有する、請求項1~5のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ポリエチレン膜は55%~86%の多孔率を有する、請求項1~6のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項8】
1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%が少なくとも69%である、請求項1~7のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する、請求項1~8のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記ポリエチレン膜は1×10-15~8×10-15の透過度を有する、請求項1~9のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記ポリエチレン膜は3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する、請求項1~10のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である、請求項1~11のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項13】
ポリエチレン膜、
を含む音響デバイスを含んでなるアセンブリであって、
1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%が少なくとも69%である、アセンブリ。
【請求項14】
前記音響デバイスは、3KHzでの1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満でしか変化しない平均伝送損失(dB)を有する、請求項13記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである、請求項13又は14記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記ポリエチレン膜は0.5μm~14μmの厚さを有する、請求項13~15のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記ポリエチレン膜は50%~95%の多孔率を有する、請求項13~16のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記ポリエチレン膜は55%~86%の多孔率を有する、請求項13~17のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する、請求項13~18のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記ポリエチレン膜は1×10-15~8×10-15の透過度を有する、請求項13~19のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記ポリエチレン膜は3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する、請求項13~20のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記ポリエチレン膜は、
第一の方向及び第二の方向、ここで、前記第二の方向は前記第一の方向に直交し、
少なくとも39×10/mの体積あたりの表面積、
250~750MPaの幾何平均引張弾性率、
440~915MPaの第一の方向の最大引張弾性率、及び、
275~515MPaの第二の方向の最大引張弾性率、
を有する、請求項13~21のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記幾何平均引張弾性率は250~650MPaである、請求項22記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する、請求項22記載のアセンブリ。
【請求項25】
体積当たりの表面積は39×10/m~70×10/mである、請求項13~24のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である、請求項13~25のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項27】
ポリエチレン膜を含む音響デバイスを含んでなるアセンブリであって、
前記音響デバイスは、3KHzでの1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満でしか変化しない平均伝送損失(dB)を有する、アセンブリ。
【請求項28】
前記ポリエチレン膜は、
第一の方向及び第二の方向、ここで、前記第二の方向は前記第一の方向に直交し、
少なくとも39×10/mの体積あたりの表面積、
250~750MPaの幾何平均引張弾性率、
440~915MPaの第一の方向の最大引張弾性率、及び、
275~515MPaの第二の方向の最大引張弾性率、
を有する、請求項27記載のアセンブリ。
【請求項29】
前記幾何平均引張弾性率は250~650MPaである、請求項28記載のアセンブリ。
【請求項30】
前記体積当たりの表面積は39×10/m~707×10/mである、請求項28又は29記載のアセンブリ。
【請求項31】
前記ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する、請求項28~30のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項32】
1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%が少なくとも69%である、請求項28~31のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項33】
前記音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである、請求項28~32のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項34】
厚さは0.5μm~14μmである、請求項28~33のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項35】
前記ポリエチレン膜は50%~95%の多孔率を有する、請求項28~34のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項36】
前記ポリエチレン膜は55%~86%の多孔率を有する、請求項28~35のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項37】
前記ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する、請求項28~36のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項38】
前記ポリエチレン膜は1×10-15~8×10-15の透過度を有する、請求項28~37のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項39】
前記ポリエチレン膜は3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する、請求項28~38のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項40】
前記ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である、請求項28~39のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項41】
前記ポリエチレン膜は厚さを有し、前記厚さは厚さ方向を規定し、前記第一の方向及び前記第二の方向はそれぞれ前記厚さ方向に直交している、請求項22~26又は請求項28~40のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項42】
前記第一の方向の最大引張弾性率は、前記第二の方向の最大引張弾性率よりも大きい、請求項1~12、又は請求項22~26、又は請求項28~41のいずれか1項記載のアセンブリ。
【請求項43】
前記第一の方向は、前記ポリエチレン膜の長手方向及び横断方向のうちの一方であり、前記第二の方向は、前記ポリエチレン膜の長手方向及び横断方向のうちの他方である、請求項1~12、又は請求項22~26、又は請求項28~42のいずれか1項記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に音響アセンブリに関する。より具体的には、本開示は、ポリエチレン膜を含む音響アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
音響膜アセンブリにより、音が膜を通って通過し、音響デバイスに出入りすることが可能になる。音響膜は、水、塵及びその他の汚染物質の侵入を防ぐこともできる。
【発明の概要】
【0003】
幾つかの実施形態において、アセンブリは音響デバイスを含む。幾つかの実施形態において、音響デバイスはポリエチレン膜を含む。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は第一の方向及び第二の方向を有し、第二の方向は第一の方向に直交している。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は0.5μm~14μmの厚さを有する。幾つかの実施形態において、厚さは厚さ方向を規定し、第一の方向及び第二の方向は厚さ方向に直交する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は少なくとも39×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は250~750MPaの幾何平均引張弾性率を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は第一の方向に440~915MPaの最大引張弾性率を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は第二の方向に275~515MPaの最大引張弾性率を有する。
【0004】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである。
【0005】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、3KHzで1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満しか変化しない伝送損失(dB)を有する。
【0006】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する。
【0007】
幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は350~650MPaである。
【0008】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は50%~95%の多孔率を有する。
【0009】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は55%~86%の多孔率を有する。
【0010】
幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は少なくとも69%である。
【0011】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する。
【0012】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は1×10-15~8×10-15の透過度を有する。
【0013】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する。
【0014】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である。
【0015】
幾つかの実施形態において、アセンブリは音響デバイスを含む。幾つかの実施形態において、音響デバイスはポリエチレン膜を含む。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は少なくとも69%である。
【0016】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、3KHzで1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満しか変化しない伝送損失(dB)を有する。
【0017】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである。
【0018】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は0.5μm~14μmの厚さを有する。
【0019】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は50%~95%の多孔率を有する。
【0020】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は55%~86%の多孔率を有する。
【0021】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する。
【0022】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、1×10-15~8×10-15の透過度を有する。
【0023】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する。
【0024】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、第一の方向及び第二の方向を有し、ここで、第二の方向は第一の方向に直交し、体積当たりの表面積が少なくとも39×10/mであり、幾何平均引張弾性率が250~750MPaであり、第一の方向の最大引張弾性率が440~915MPaであり、第二の方向の最大引張弾性率が275~515MPaである。
【0025】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する。
【0026】
幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250~650MPaである。
【0027】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である。
【0028】
幾つかの実施形態において、アセンブリは音響デバイスを含む。幾つかの実施形態において、音響デバイスはポリエチレン膜を含む。幾つかの実施形態において、音響デバイスは、3KHzで1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満しか変化しない伝送損失(dB)を有する。
【0029】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は第一の方向及び第二の方向を有し、ここで、第二の方向が第一の方向に直交し、体積当たりの表面積が少なくとも39×10/mであり、幾何平均引張弾性率が250~750MPaであり、第一の方向の最大引張弾性率が440~915MPaであり、第二の方向の最大引張弾性率が275~515MPaである。
【0030】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する。
【0031】
幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250~650MPaである。
【0032】
幾つかの実施形態において、体積当たりの表面積は、39×10/m~70×10/mである。
【0033】
幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は少なくとも69%である。
【0034】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである。
【0035】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は0.5μm~14μmの厚さを有する。
【0036】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は50%~95%の多孔率を有する。
【0037】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は55%~86%の多孔率を有する。
【0038】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する。
【0039】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、1×10-15~8×10-15の透過度を有する。
【0040】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する。
【0041】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である。
【0042】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は厚さを有し、その厚さは厚さ方向を規定し、第一の方向及び第二の方向はそれぞれ厚さ方向に直交している。
【0043】
幾つかの実施形態において、第一の方向の最大引張弾性率は、第二の方向の最大引張弾性率よりも大きい。
【0044】
幾つかの実施形態において、第一の方向はポリエチレン膜の長手方向及び横断方向のうちの一方であり、第二の方向はポリエチレン膜の長手方向及び横断方向の他方である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図面の簡単な説明
本開示の一部を形成し、本明細書で説明されるシステム及び方法が実施されうる実施形態を示す添付図面を参照する。
【0046】
図1図1は、幾つかの実施形態による、音響デバイスを含むアセンブリの正面図を示す。
【0047】
図2図2は、幾つかの実施形態による、図1の保護カバーアセンブリの上面図を示す。
【0048】
図3図3は、幾つかの実施形態による、図1図2の保護カバーアセンブリの断面図を示す。
【0049】
図4図4は、幾つかの実施形態による、圧力試験の試験構成の概略図を示す。
【0050】
同様の参照番号は、全体を通して同じ又は類似の部分を表す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
音響膜の改良が引き続き必要とされている。本明細書に記載される幾つかの実施形態は、浸漬用途において機械的保護を提供しながら、低い音響損失及び変動性を有利に達成することができる。本明細書に記載される幾つかの実施形態は、膜の過度の伸長を有利に回避し、長期にわたる音響膜の同様の性能を提供することができる。すなわち、膜の塑性変形を回避することで、時間の経過による性能低下の軽減を提供することができる。
【0052】
本開示の幾つかの実施形態は、主に反応性の支持された音響膜を対象とする。主に反応性モードにおいて、音は、活性領域内の膜の振動と膜の開放多孔質における気相内の振動の組み合わせを通じて伝達される。
【0053】
幾つかの実施形態において、アセンブリは音響デバイスを含む。幾つかの実施形態において、音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである。幾つかの実施形態において、音響デバイスはポリエチレン膜を含む。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜はフィブリル化微細構造を有する。
【0054】
本明細書で使用されるときに、「膜」という用語は、互いに直交する3つの軸又は方向によって規定される3つの寸法を有し、そのうちの2つの寸法が典型的に第三の寸法よりも大きい、シート状物品などの物品を指す。例えば、2つの大きい寸法は、最小の第三の寸法よりも少なくとも1桁大きい。したがって、最小の第三の寸法は膜の厚さを表すことができる。この厚さは、本明細書で膜の厚さ方向と呼ぶ、第三の軸又は方向に沿って測定することができる。
【0055】
膜は、対向する第一の表面及び第二の表面を有することができ、これらの表面は、膜の厚さ、すなわち、膜の対向する第一の表面及び第二の表面の間の最短距離によって分離される。この距離は、第一の表面及び第二の表面の両方の平面に直交する線によって規定されうる。したがって、厚さ方向は、膜の厚さを規定する線に平行な方向であることができる。
【0056】
第一の軸又は方向及び第二の軸又は方向は両方とも膜の厚さ方向に直交している。したがって、第一の方向及び第二の方向は、膜の厚さ方向に対して垂直な平面を画定する。したがって、第一の方向及び第二の方向によって画定される平面は、膜の平面シートと平行であるか、又は平面シートと重なる。
【0057】
幾つかの実施形態において、第一の方向は膜の長手方向及び横断方向の一方から選択され、第二の方向は膜の長手方向及び横断方向の他方から選択される。幾つかの実施形態において、第一の方向は膜の機械方向及び横断方向の一方から選択され、第二の方向は膜の機械方向及び横断方向の他方から選択される。
【0058】
幾つかの実施形態において、最大引張弾性率は、第一の方向及び第二の方向のそれぞれについて決定されうる。第一の方向は、より大きな最大引張弾性率を有する方向に割り当てられることができる。第二の方向は、より小さい最大引張弾性率を有する方向に割り当てられることができる。
【0059】
図1は、幾つかの実施形態による、電子デバイス10の外観正面図を示す。図示の実施形態において、電子デバイス10は、開口部12を有する携帯電話である。開口部12は、狭いスロット又は円形のアパチャであることができる。1つの開口部12が示されているが、電子デバイス10の開口部の数、サイズ及び形状は変更しうることを理解されたい。電子デバイス10の種類は携帯電話以外にも変更できることを理解されたい。保護カバーアセンブリ14は、電子デバイス10への湿気、破片又は他の粒子の侵入を防ぐために開口部12を覆うように示されている。保護カバーアセンブリ14は、任意のサイズの開口部に適しており、特に限定されない。本明細書に開示される構造は、ラップトップコンピュータ、タブレット、カメラ、スマートウォッチ、ポータブルマイクロフォンなどの任意の同等の電子デバイスの保護カバーの音通過用の開口部に等しく適用することができる。保護カバーアセンブリ14を取り付けることができるようにするために、保護カバーアセンブリ14のサイズは、開口部12の最大直径よりも大きい。
【0060】
図2は、幾つかの実施形態による、図1の保護カバーアセンブリ14の上面図を示す。図示の実施形態において、保護カバーアセンブリ14は、支持領域18によって囲まれた活性領域16を含む。活性領域16は膜のみを含み、音がそれを通して容易に通過できるようにする。支持領域18は、保護カバーアセンブリ14を電子デバイス10に接続するための外部接着層の間に挟まれた膜を含む。膜を所定の位置に固定するための特定の構造は、限定することを意図しない。
【0061】
図3は、幾つかの実施形態による、保護カバーアセンブリ14の断面図を示す。層状アセンブリ20は、電子デバイス10のケーシング22内に挿入される。開口部12は音響経路24を画定し、音響経路24を横切って保護カバーアセンブリ14が配置され、ケーシング22の外部環境26を内部環境28から分離し、そして音響キャビティ30から外部環境26を分離する。ケーシング22は、層状アセンブリ20とともに電子機器32(例えば、モバイル機器、携帯電話、タブレットなどの回路基板など)の周囲に配置され、保護するように構成されており、層状アセンブリ20は内部環境28内に水又は破片が侵入することを防止し、特にトランスデューサ34を保護するように配置される。トランスデューサ34は、音を発生又は受信するために、開口部12内の活性領域16の下に配置されている。
【0062】
層状アセンブリ20は、膜36及び支持構造38を含む。音波は、音響経路24に沿って、音響キャビティ30を通過し、トランスデューサ34と外部環境26との間の膜36を通過することができる。音響経路24は、一般に、ケーシング22内で開口部12によって画定される。この開口部12は、一般に、膜36の遮蔽されていない部分とほぼ同じサイズである。
【0063】
音響経路24はまた、ベンティングを提供することもできる。ベンティングは、音響キャビティ30と外部環境26との間の圧力の均一化を提供することができる。ベンティングは、層状アセンブリ20が音波を通過させる能力に影響を与える、音響キャビティ30と外部環境26との間に圧力差が生じるときに有用である。例えば、音響キャビティ30内の温度変化は、音響キャビティ内の空気の膨張又は収縮を引き起こす可能性があり、これにより、層状アセンブリ20が変形し、音響歪みが生じる傾向がある。
【0064】
体積あたりの表面積
【0065】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、少なくとも39×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、体積当たりの表面積は70×10/m未満である。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。
【0066】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、40×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、41×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、42×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、43×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、44×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、45×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、46×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、47×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、48×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、49×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、50×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、51×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、52×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、53×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、54×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、55×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、56×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、57×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、58×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、59×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、60×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、61×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、62×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、63×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、64×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、65×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、66×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、67×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、68×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、69×10/m~70×10/mの体積当たりの表面積を有する。
【0067】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~69×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~68×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~67×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~66×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~65×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~64×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~63×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~62×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~61×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~60×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~59×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~58×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~57×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~56×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~55×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~54×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~53×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~52×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~51×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~50×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~49×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~48×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~47×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~46×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~45×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~44×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~43×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~42×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~41×10/mの体積当たりの表面積を有する。幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、39×10/m~40×10/mの体積当たりの表面積を有する。
【0068】
幾何平均引張弾性率
【0069】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、250MPa~750MPaの幾何平均引張弾性率を有する。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は300MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は350MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は400MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は450MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は500MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は550MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は600MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は650MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は700MPa~750MPaである。
【0070】
幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~700MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~650MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~600MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~550MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~500MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~450MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~400MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~350MPaである。幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は250MPa~300MPaである。
【0071】
幾つかの実施形態において、幾何平均引張弾性率は350MPa~650MPaである。
【0072】
引張弾性率バランス
【0073】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する。
【0074】
幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.1~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.2~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.3~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.4~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.5~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.6~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.7~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.8~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1.9~2.1である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは2~2.1である。
【0075】
幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~2である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.9である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.8である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.7である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.6である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.5である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.4である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.3である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.2である。幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは1~1.1である。
【0076】
幾つかの実施形態において、引張弾性率バランスは2未満である。
【0077】
最大引張弾性率
【0078】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、440MPa~915MPaの第一の方向の最大引張弾性率を有する。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~900MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~850MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~800MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~750MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~700MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~650MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~600MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~550MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~500MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は440MPa~450MPaである。
【0079】
幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は450MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は500MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は550MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は600MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は650MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は700MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は750MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は800MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は850MPa~915MPaである。幾つかの実施形態において、第一の方向の引張弾性率は900MPa~915MPaである。
【0080】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、第一の方向に直交する第二の方向に275MPa~515MPaの最大引張弾性率を有する。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は275MPa~500MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は275MPa~450MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は275MPa~400MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は275MPa~350MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は275MPa~300MPaである。
【0081】
幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は300MPa~515MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は350MPa~515MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は400MPa~515MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は450MPa~515MPaである。幾つかの実施形態において、第二の方向の最大引張弾性率は500MPa~515MPaである。
【0082】
第一の方向と第二の方向が互いに直交する限り、第一の方向と第二の方向は逆であってもよいことを理解されたい。
【0083】
厚さ
【0084】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は14μm以下の厚さを有する。幾つかの実施形態において、厚さは少なくとも0.5μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~14μmである。
【0085】
幾つかの実施形態において、厚さは1μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは2μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは3μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは4μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは5μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは6μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは7μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは8μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは9μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは10μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは11μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは12μm~14μmである。幾つかの実施形態において、厚さは13μm~14μmである。
【0086】
幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~13μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~12μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~11μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~10μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~9μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~8μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~7μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~6μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~5μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~4μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~3μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~2μmである。幾つかの実施形態において、厚さは0.5μm~1μmである。
【0087】
多孔率
【0088】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は少なくとも50%の多孔率を有する。幾つかの実施形態において、多孔率は95%未満である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~95%である。
【0089】
幾つかの実施形態において、多孔率は55%~95%である。幾つかの実施形態において、多孔率は60%~95%である。幾つかの実施形態において、多孔率は65%~95%である。幾つかの実施形態において、多孔率は75%~95%である。幾つかの実施形態において、多孔率は80%~95%である。幾つかの実施形態において、多孔率は85%~95%である。幾つかの実施形態において、多孔率は90%~95%である。
【0090】
幾つかの実施形態において、多孔率は50%~90%である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~85%である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~80%である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~75%である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~70%である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~65%である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~60%である。幾つかの実施形態において、多孔率は50%~55%である。
【0091】
幾つかの実施形態において、多孔率は55%~86%である。
【0092】
オープンホールチャレンジ後の回復
【0093】
幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は少なくとも69%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は99%以下である。
【0094】
幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、74%~99%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、79%~99%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、84%~99%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、89%~99%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、94%~99%である。
【0095】
幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、69%~94%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、69%~89%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、69%~84%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は69%~79%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、69%~74%である。
【0096】
幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、95%~99%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、96%~99%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、97%~99%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、98%~99%である。
【0097】
幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、94%~98%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、94%~97%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、94%~96%である。幾つかの実施形態において、1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%は、94%~95%である。
【0098】
バブルポイント
【0099】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する。幾つかの実施形態において、バブルポイントは10psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは15psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは20psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは25psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは30psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは35psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは40psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは45psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは50psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは55psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは60psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは65psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは70psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは75psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは80psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは85psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは90psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは95psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは100psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは105psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは110psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは115psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは120psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは125psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは130psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは135psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは140psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは145psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは150psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは155psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは160psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは165psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは170psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは175psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは180psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは185psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは190psi~200psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは195psi~200psiである。
【0100】
幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~195psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~190psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~185psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~180psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~175psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~170psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~165psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~160psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~155psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~150psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~145psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~140psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~135psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~130psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~125psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~120psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~115psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~110psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~105psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~100psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~95psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~90psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~85psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~80psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~75psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~70psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~65psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~60psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~55psiである。 幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~50psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~45psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~40psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~35psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~30psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~25psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~20psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~15psiである。幾つかの実施形態において、バブルポイントは7psi~10psiである。
【0101】
透過度
【0102】
幾つかの実施形態において、ポリエチレン膜は、3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~7×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~6×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~5×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~3×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~2×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~1×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~9×10-16である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~8×10-16である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~7×10-16である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~6×10-16である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~5×10-16である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-16~4×10-16である。
【0103】
幾つかの実施形態において、透過度は4×10-16~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は5×10-16~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は6×10-16~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は7×10-16~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は8×10-16~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は9×10-16~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は1×10-15~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は2×10-15~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3×10-15~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は4×10-15~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は5×10-15~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は6×10-15~7.4×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は7×10-15~7.4×10-15である。
【0104】
幾つかの実施形態において、透過度は1.0×10-15~8.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は2.0×10-15~8.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は3.0×10-15~8.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は4.0×10-15~8.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は5.0×10-15~8.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は6.0×10-15~8.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は7.0×10-15~8.0×10-15である。
【0105】
幾つかの実施形態において、透過度は1.0×10-15~7.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は1.0×10-15~6.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は1.0×10-15~5.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は1.0×10-15~4.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は1.0×10-15~3.0×10-15である。幾つかの実施形態において、透過度は1.0×10-15~2.0×10-15である。
【0106】
10KHzでの伝送損失
【0107】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、10KHzでの1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満の変化(すなわち、伝送損失の変化、ΔTL(dB))を有する伝送損失(dB)を有する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は2dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.9dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.8dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.7dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.6dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.5dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.4dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.3dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.2dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.1dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.9dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.8dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.7dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.6dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.5dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.4dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.3dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.2dB未満で変化する。
【0108】
3kHzでの伝送損失
【0109】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、3KHzでの1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満の変化(すなわち、伝送損失の変化、ΔTL(dB))を有する伝送損失(dB)を有する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は2dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.9dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.8dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.7dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.6dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.5dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.4dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.3dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.2dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.1dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.9dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.8dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.7dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.6dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.5dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.4dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.3dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.2dB未満で変化する。
【0110】
1kHzでの伝送損失
【0111】
幾つかの実施形態において、音響デバイスは、1kHzでの1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、変化(すなわち、伝送損失の変化、ΔTL(dB))が2dB未満である伝送損失(dB)を有する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.9dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.8dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.7dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.6dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.5dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.4dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.3dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.2dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1.1dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は1dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.9dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.8dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.7dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.6dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.5dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.4dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.3dB未満で変化する。幾つかの実施形態において、伝送損失(dB)は0.2dB未満で変化する。
【0112】
試験手順
【0113】
「非限定的な例」セクションのデータを生成するために以下の試験手順を使用した。ここでの試験手順は、限定することを意図しない。
【0114】
体積あたりの平均表面積:
【0115】
/gの単位で表されるポリエチレン膜の単位質量あたりの表面積(SSA)は、Quantachrome NOVAtouch LX4 ガス収着システム(Quantachrome Instruments - Anton Paar-フロリダ州ボイントンビーチ)でブルナウアー・エメット・テラー(BET)法を使用して最初に測定された。サンプルをポリエチレン膜シートの中心から切り取り、タイプBロングセル、9mmLGバルブ(参照番号193885)に入れた。ポリエチレン膜サンプルの質量は約0.1~0.2グラムであった。チューブを、カリフォルニア州フラートンのBeckman Coulter Inc.のCoulter SA-Prep表面積アウトガッサー(モデルSA-PREP、P/N 5102014)に置き、室温で2時間ヘリウムでパージした。次にサンプルチューブをSA-Prepアウトガッサーから取り出し、重量計量した。ガラスフィラーロッド(参照番号193900)をセルに入れ、アセンブリを NOVAtouch LX4 ガス収着システムに入れ、自由空間と吸着ガスとしての窒素を計算するためにヘリウムを使用して機器説明書に従ってBET表面積分析を実行した。各サンプルについて1回のBET表面積(m/g)測定値を記録した。
【0116】
比表面積(SSA)は、次の計算式を使用して体積あたりの表面積(Sv)に変換できる。
【0117】
Sv=ρ(ポリマー)*SSA [10/m]
【0118】
上式中、
【0119】
ρ(ポリマー)=0.94g/ccであり、
【0120】
SSA=比表面積[m/g]である。
【0121】
多孔率:
【0122】
サンプルをダイカットし、半径5.64cmの円形セクション(面積=100cm) を形成した。各サンプルの重量を、メトラートレド分析天秤を使用して測定した。KEYENCEレーザ(以下の説明を参照)で計算された厚さを使用して、次の式を使用してサンプルのかさ密度を計算した。
【0123】
【数1】
【0124】
上式中、
【0125】
ρ(かさ)=密度(g/cc)であり、
【0126】
m=質量(g)であり、
【0127】
r=円形カット半径(5.64cm)であり、
【0128】
t=厚さ(cm)である。
【0129】
骨格密度は、すべての開いた細孔を除外し、内部(又はブラインド)細孔体積を含めて計算される固体の密度である。ポリエチレンの密度はρ(ポリマー)=0.94g/ccと仮定した。
【0130】
したがって、膜の多孔率又は基材内の全多孔率は、サンプルの空隙体積をサンプルの総体積で単に割ったものである。膜の多孔率は次の式で計算できる。
【0131】
%多孔率=100%*{1-ρ(バルク)/ρ(骨格)}
【0132】
透過度:
【0133】
ATEQ気流試験では、膜サンプルを通過する空気の層流体積流量を測定する。各膜サンプルは、流路を横切る2.99cmの領域をシールするようにして、2枚のプレートの間にクランプされた。ATEQ(登録商標)(ATEQ Corp.、ミシガン州リボニア) プレミアDコンパクトフローテスタを使用して、膜を通した1.2kPa(12mbar) の差圧で負荷をかけることにより各膜サンプルを通過する空気流量(L/hr)を測定した。この機器は、それぞれ0.5~30L/hr及び3.8~150L/hrの範囲内の空気流量測定を行うために、校正された30L及び150Lのフローチューブを使用して操作された。
【0134】
室温での空気のダーシー(Darcy)透過度は、12mbarでのATEQ測定値に対して次のように計算できる。
【0135】
透過度(m)=2.073 x 10-17*ATEQ*t
【0136】
上式中、
【0137】
ATEQ[@12mbar](L/h)であり、
【0138】
t=厚さ(μm)である。
【0139】
厚さ:
【0140】
膜の非接触厚さは、KEYENCE LS-7600レーザシステム(KEYENCE Americaから市販されている)を使用して測定した。光学的測定は、サンプル膜を直径1インチの研磨ステンレスシリンダにそっと置き、最小限の印加張力でそれを滑らかにすることによって行われる。サンプルの厚さは、キーエンスレーザマイクロメータの両端の平行光路内に作成される影を測定することによって決定される。3つの測定値の平均を使用した。
【0141】
バブルポイント:
【0142】
表面自由エネルギーが延伸多孔質ポリエチレンの表面自由エネルギーより小さい液体は、差圧を加えると構造の外に押し出される。このクリアリングは、最初に最大の通路から起こる。次に、バルク窒素流が起こりうる通路が形成される。窒素流は、サンプル上部の液体層を通る小さな泡の定常的な流れとして現れる。最初のバルク空気流が発生する圧力はバブルポイントと呼ばれ、試験流体の表面張力と最大開口部のサイズに依存する。バブルポイントは膜の構造の相対的な尺度として使用でき、しばしば、ろ過効率などの他のタイプの性能基準と相関する。
【0143】
バブルポイントは、キャピラリーフローポロメーター(Quantachrome Instrumentsのモデル3G zh)を使用して、ASTM F316-03の一般教示に従って測定した。サンプルホルダは、直径25.4mmの多孔質金属板(部品番号: 196450、Anton Paar)と内径18mm x 外径24.5mmのプラスチックマスク(部品番号ABF―300、Professional Plastics)を含んだ。サンプルを金属板とプラスチックマスクの間に配置した。次にサンプルをクランプで固定し、Oリング (部品番号: 193798、Anton Paar)を使用して密閉した。サンプルを試験流体(シリコーン流体、10cSt、表面張力19.75ダイン/cm)で湿らせた。
【0144】
伝送損失:
【0145】
伝送損失及び位相角試験を、インピーダンスチューブ伝達マトリックス試験(Impedance Tube Transfer Matrix Test)(「ITTMT」)によって実行した。これは、ASTM-E2611-09の修正版である。ASTM-E2611-09は、4マイクロフォン伝達マトリックス法に基づく、法線入射音の伝送損失及び位相を測定するための標準試験方法である。ASTM-E2611-09に対するすべての修正はここに記載されている。アセンブリの伝達マトリックスを測定し、例で説明されているすべてのアセンブリの音響インピーダンス値として伝達マトリックスのT12要素を使用する。
【0146】
インピーダンスチューブを使用して、500Hz~20,000Hzの周波数範囲にわたって測定を行った。チューブの内径は8mmであった。インピーダンスチューブを、ASTM E1050-12及びASTM E2611-09に従って設計した。JBL 2426Hコンプレッションドライバをチューブの一端に取り付け、31バンドART 351グラフィックイコライザに接続されたBruel & Kjaerタイプ2735アンプによって動かした。測定システムは、発生器出力を備えた4チャンネルBruel and Kjaer Type 3160-A-042 LAN-XIフロントエンドに接続された4つのBruel and Kjaer Type 4138マイクロフォンを使用した。データは、Bruel and Kjaer PULSE Labshop と Type 7758音響材料試験ソフトウェアバージョン21を使用して取得及び処理した。
【0147】
試験されたサンプルアセンブリの内径は1.5mmで、これはインピーダンスチューブの内径よりも小さかった。したがって、サンプルアセンブリを取り付けるには、一対の円錐形アダプタが必要であった。収束円錐の入口直径は8mm、出口直径は1.5mmであった。末広円錐の入口直径は1.5mm、出口直径は8mmであった。
【0148】
円錐アダプタを使用するときに、円錐の収束形状を考慮して追加のデータ処理が必要であった。理論方程式は、円錐形アダプタの伝達マトリックスを計算するために導出され、文献に見出すことができる (Hua, X. 及び Herrin, D.、「マフラー及びサイレンサの伝送損失を決定するために二負荷法を使用する際の実用的な考慮事項」) 、SAE Int. J. Passeng. Cars - Mech. Syst. 6(2):1094-1101, 2013 & Mechel, F.P. (2008). Formulas of Acoustics. New York, NY: Springer)。
【0149】
最大引張弾性率:
【0150】
最大引張弾性率を決定するために、ASTM D412 タイプFダイ(D412F)を使用してサンプルのポリエチレン膜を長手方向及び横断方向に切断した。変位の関数としての引張荷重は、平面グリップ及び100Nロードセルを備えたINSTRON(登録商標)5565(Illinois Tool Works Inc.、マサチューセッツ州ノーウッド)引張試験機を使用して測定した。グリップ分離距離を8.26cmに設定し、ASTMが規定するゲージ長さ5.89cmを使用して、ひずみ速度0.847cm/s又は14.4%/sを使用した。データポイントを20ミリ秒ごとにキャプチャした。サンプルをグリップに置いた後に、サンプルを1.27cm縮小させ(試験片にたるみを生じさせる)、次いで、事前に規定したひずみ速度で試験を継続した。サンプルの緩みが回復すると、ロードセルは、信号内にある程度のノイズを伴うベースラインゼロ力を記録し、これを標準偏差の計算で定量化した。各条件について3つのサンプルを、各直交した方向(例えば、長手方向と横断方向)で個別に試験した。各試験において、最大引張弾性率を、以下にさらに説明するように最大線形適合を使用して決定し、それぞれの平均を報告した。
【0151】
最大線形適合は、引張試験機からの生データをデータ分析プログラムにインポートすることによって決定した。
【0152】
各サンプルの0ひずみ点を次のように確立した。引張試験の各データポイントで、荷重がベースラインゼロ力測定値の標準偏差の2倍を超えているかどうかを判断した。一連の 5つのデータポイントがその基準を満たしたときに、サンプルに応力がかかっていると判断される。この一連のデータポイントの前の最後のデータポイントが0ひずみポイントとして確立される。
【0153】
引張弾性率は、応力/ひずみのプロットの勾配である。ひずみ0点から開始して、引張試験機によって収集された5データ点ごとの連続グループに対して応力対ひずみの一連の線形適合を行うことにより、引張弾性率を計算した。最大勾配の線形適合した連続データの特定のグループを、最大引張弾性率として選択した。各直交方向(例えば、長手方向及び横断方向)で3つのサンプルを試験し、それぞれの平均を報告した。2つの直交する方向について決定された2つの平均最大引張弾性率のうちの大きい方を、第一の方向の最大引張弾性率に割り当てた。2つの直交する方向について決定された2つの平均最大引張弾性率のうちの小さい方を、第二の方向の最大引張弾性率に割り当てた。
【0154】
幾何平均弾性率:
【0155】
次に、各膜について上で説明した最大線形適合によって決定される最大引張弾性率の幾何平均を、次の式を使用して計算した。
【0156】
幾何平均弾性率=平方根{(長手方向の最大引張弾性率)*(横断方向の最大引張弾性率)}
【0157】
最大引張弾性率のバランス比
【0158】
最大引張弾性率のバランス比を、次の式を使用して計算した。
【0159】
弾性率バランス比=(単一方向の最大弾性率の絶対最大値)/(最大弾性率が最大となる方向と直交する方向の最大弾性率の値)
【0160】
圧力試験前後の伝送損失試験:
【0161】
サンプルアセンブリは次の圧力試験手順を受けた。この試験の目的は、所与の水深に所与の時間沈めたデバイス内の膜アセンブリにかかる圧力を再現することであった。伝送損失は、圧力試験前に測定し、次いで、圧力試験の24時間後に再測定した。圧力試験による伝送損失の変化(dB)は、試験後の伝送損失から試験前の伝送損失を差し引くことによって計算した。
【0162】
二軸圧力試験
【0163】
空気圧又は水圧の応力によって生じる膜の二軸の面外変位は、シングルポイントレーザ(キーエンスCCDレーザ変位センサLK-G32)を加えて膜の中心の垂直方向のたわみを追跡して、ASTM D3786/D3786M-13テキスタイル布帛の破裂強度に記載されている試験方法に基づく。加えられたチャレンジ圧力下での膜の変位を測定するために、感圧接着剤(tesa(登録商標)4983)を使用して複合材料の平らなシートを直径 1.6mmのオリフィスを備えたFR4-膜-FR4クーポンサンドイッチに挿入し、アセンブリ全体を、1.6mmのオリフィスを有する金属製上部プレートを備えた金属固定具で所定の位置に保持した。上部プレートはネジで固定されていた。金属固定具は、空気を含む圧力容器に接続された。圧力容器は、圧力傾斜と空気の圧力制御を可能にするプログラム可能な機能を備えたコントロールボックスに接続された。コントロールボックスは、最大圧力14.5psiに達するまで、流入圧力を1.0psi/秒の上昇速度で上昇させるようにプログラムされた。この目標圧力(例:14.5psi)は、業界標準である10メートルの水浸漬深さ等級を表す。サンプルを目標圧力で30分間保持した後に、さらに60分間で圧力を除去する。プロトコル中にシングルポイントレーザが材料の中心に配置され、14.5psiでの30分加圧段階中と、試験サンプルから圧力が除去された後の60分回復段階までの両方で面外変位を評価する。加圧下で到達した最大たわみの値に対する、60分緩和段階の終了時の中心点における膜のたわみの値の比率は、%弾性回復として規定される。
【0164】
図4は、圧力試験の設備例を示す。「圧力試験」は、サンプル膜100を2つの剛性支持体102、104の間に配置することによって実行できる。次いで、空気又は水のいずれかの圧力を選択したレベルで膜に加えることができる。加えられた圧力によって生じるドーム106の中心高さは、例えばキーエンスレーザ変位計を使用するなどして測定することができる。例えば、圧力試験は、膜100に30分間1バールの空気圧又は水圧を加えることを含むことができる。この期間が完了すると、圧力はもはや加えられず、膜100は元の状態に戻ることができる。
【実施例
【0165】
非限定的な例
【0166】
多孔質ポリエチレン膜を製造する1つの方法は、湿式プロセス又はゲルプロセスによるものである。このプロセスでは、ポリエチレンを炭化水素液体及びその他の添加剤と混合する。この混合物をポリマー溶融物上で加熱し、シートに押出する。次いで、このシートを、炭化水素液体が抽出される前及び/又は抽出された後に二軸に配向し、ミクロ多孔質膜を製造することができる。様々なプロセスの詳細が知られており、例えば、米国特許第5,248,461号明細書、同第4,873,034号明細書、同第5,051,183号明細書、同第6,566,012号明細書にあり、これらのそれぞれの全体を参照により本明細書に組み込む。追加の議論には、Casting and stretching of filled and unfilled UHMW-polyethylene films, Ir.F.H. Assinck, Centre for polymers and composites, Eindhoven University of Technology, Nov 1995)及び (Porous Biaxially, drawn UHMWPE Films, H.M. Fortuin, DSM Research BV, Department of Materials Technology - Fifth Int. Conf. of Environmental Ergonomics)が挙げられる。
【0167】
以下の表1及び2は、9つの実施例の膜(例1~9)及び4つの比較膜(比較例1~4)の特性を示す。例1~9はすべてポリエチレン膜を利用し、圧力試験の24時間後に低い音響伝送損失を示した(表3に示すとおり)。逆に、比較例1~4は、圧力試験の24時間後に高い音響伝送損失を示した。
【0168】
本明細書に記載され試験されたサンプルアセンブリ及び比較サンプルアセンブリは、次のように調製された。
【0169】
すべての例のサンプルアセンブリ及び比較サンプルアセンブリは、平らなシート膜を含むサンドイッチを構築するために使用される2つの接着剤で支持されたガラス繊維サンプルキャリアから構成されている。これ以降、単にガラス繊維サンプルキャリアと呼ぶ。ガラス繊維サンプルキャリアは、ガラス繊維シート(McMaster-Carr から市販購入、製品番号1331T37)の片面に両面感圧接着剤(tesa(登録商標)4983)を適用することによって調製した。次に、ガラス繊維/接着シートをレーザで切断してクーポンを作成した。次に、直径1.5mmの穴は、インピーダンスチューブの内腔と位置合わせされた中央に作製され、その穴は測定されるサンプルの活性領域に対応する。
【0170】
4辺の矩形ボール紙フレーム内に配置された膜片をフレームの隣接する2辺から部分的に切り取って残留張力を緩和し、膜が平らでシワがないように滑らかで水平な表面に配置する。接着剤剥離ライナーをプレカットガラス繊維サンプルキャリアから剥がして、接着剤を露出させた。接着層を露出させた状態で、サンプルキャリアを膜上にそっと置き、余分な膜をサンプルキャリアの周囲から切り取った。次に、サンプルキャリアを膜側を上にして位置合わせジグ上に置いた。剥離ライナーを第二のガラス繊維サンプルキャリアから取り外し、接着面を下にして膜に向けて位置合わせジグ上に置いた。軽い(すなわち、手動)圧力を加えて、下のサンプルキャリアと上のサンプルキャリアを一緒にして、ガラス繊維サンプルキャリア/接着剤/膜/接着剤/ガラス繊維サンプルキャリアというスタック構造を有するアセンブリを形成した。
【0171】
例1
【0172】
ゲル処理された超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)膜であって、質量/面積2.44g/m、バブルポイント148psi、空気流量4.9L/hr(12mbar、2.99cm)、厚さ9.6ミクロン、多孔率73%、体積当たりの表面積65[10/m]、第一の方向の最大引張強度280MPa、第二の方向(第一の方向と直交する)の最大引張強度241MPa、第一の方向の引張弾性率623MPa、及び第二の方向の引張弾性率509MPaを有する。
【0173】
例2
【0174】
ゲル処理されたUHMWPE膜であって、質量/面積2.63g/m、バブルポイント148psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量3.8L/hr、厚さ9.6ミクロン、多孔率70.9%、体積当たりの表面積59.1[10/m]、第一の方向の最大引張強度240MPa、第二の方向(第一の方向と直交する)の最大引張強度216MPa、第二の方向の引張弾性率452MPa、及び第二の方向の引張弾性率386MPaを有する。
【0175】
例3
【0176】
例2の膜を0.5%のFluoroPel 800ペルフルオロアルキルコポリマー(供給元:Cytonix)と3M Fluorinert Liquid FC-84(供給元:3M)の混合物に暴露し、80℃の対流式オーブン内で約15分間乾燥させることによって適用された疎油性コーティングを有するゲル処理膜。コーティングされた膜は、質量/面積2.60g/m、バブルポイント178psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量1.7L/hr、厚さ8.8ミクロン、多孔率68.6%、体積当たりの表面積47.8[10/m]、第一の方向の最大引張強度234MPa、第二の方向の最大引張強度192MPa、第一の方向の引張弾性率578MPa、及び第二の方向の引張弾性率420MPaの特性を有する。
【0177】
例4
【0178】
ゲル処理されたUHMWPE膜であって、質量/面積2.63g/m、バブルポイント148psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量3.8L/hr、厚さ9.6ミクロン、多孔率70.9%、体積当たりの表面積59.1[10/m]、第一の方向の最大引張強度240MPa、第二の方向の最大引張強度216MPa、第一の方向の引張弾性率452MPa、及び第二の方向の引張弾性率386MPaを有する。
【0179】
例5
【0180】
ゲル処理されたUHMWPE膜であって、質量/面積3.85g/m、バブルポイント135psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量3.8L/hr、厚さ12.6ミクロン、多孔率67.4%、体積当たりの表面積62.9[10/m]、第一の方向の最大引張強度267MPa、第二の方向の最大引張強度225MPa、第一の方向の引張弾性率594MPa、及び第二の方向の引張弾性率499MPaを有する。
【0181】
例6
【0182】
ゲル処理されたUHMWPE膜であって、質量/面積3.83g/m、バブルポイント135psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量3.1L/hr、厚さ12.6ミクロン、多孔率67.5%、体積当たりの表面積59.8[10/m]、第一の方向の最大引張強度328MPa、第二の方向の最大引張強度190MPa、第一の方向の引張弾性率442MPa、及び第二の方向の引張弾性率279MPaを有する。
【0183】
例7
【0184】
例6の膜を0.5%のFluoroPel 800ペルフルオロアルキルコポリマー(供給元:Cytonix)と3M Fluorinert Liquid FC-84(供給元:3M)の混合物に暴露し、80℃の対流式オーブン内で約15分間乾燥させることによって適用された疎油性コーティングを有するゲル処理膜。コーティングされた膜は、質量/面積2.60g/m、バブルポイント165psi、12mbar及び2.99cmでの空気流2.2L/hr、厚さ13.6ミクロン、多孔率69.7%、体積当たりの表面積49.6[10/m]、第一の方向の最大引張強度277MPa、第二の方向の最大引張強度150MPa、第一の方向の引張弾性率460MPa、及び第二の方向の引張弾性率356MPaの特性を有する。
【0185】
例8
【0186】
ゲル処理されたUHMWPE膜であって、質量/面積3.83g/m、バブルポイント135psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量3.1L/hr、厚さ12.6ミクロン、多孔率67.5%、体積当たりの表面積59.8[10/m]、第一の方向の最大引張強度328MPa、第二の方向の最大引張強度190MPa、第一の方向の引張弾性率442MPa、及び第二の方向の引張弾性率279MPaを有する。
【0187】
例9
【0188】
ゲル処理されたUHMWPE膜であって、質量/面積2.5g/m、バブルポイント177psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量2.5L/hr、厚さ6.1ミクロン、多孔率57.1%、体積当たりの表面積64.7[10/m]、第一の方向の最大引張強度306MPa、第二の方向の最大引張強度155MPa、第一の方向の引張弾性率910MPa、及び第二の方向の引張弾性率428MPaを有する。
【0189】
比較例1
【0190】
例1と同一のゲル処理膜を二軸パンタグラフ機を用いて長手方向及び横断方向の両方向に拘束した状態で120℃で180秒間加熱した。次いで、サンプルを横断方向に2%/秒の速度でその方向に初期長さの85%まで収縮させた。最終的な特性は、質量/面積3.3g/m、12mbar及び2.99cmでの空気流量2.5L/hr、厚さ8.4ミクロン、多孔率58.2%、体積当たりの表面積34.9[10/m]、第一の方向の最大引張強度264MPa、第二の方向の最大引張強度169MPa、第一の方向の引張弾性率511MPa、及び第二の方向の引張弾性率254MPaを備えた。
【0191】
比較例2
【0192】
例2と同一のゲル処理膜を二軸パンタグラフ機を用いて長手方向及び横断方向の両方向に拘束した状態で120℃で180秒間加熱した。次いで、サンプルを横断方向に2%/秒の速度でその方向の初期長さの85%まで収縮させた。最終的な特性は、質量/面積3.24g/m、バブルポイント118psi、12mbar、2.99cmでの空気流量4.7L/hr、厚さ9.8ミクロン、多孔率64.8%、体積当たりの表面積38.3[10/m]、第一の方向の最大引張強度289MPa、第二の方向の最大引張強度196MPa、第一の方向の引張弾性率655MPa、第二の方向の引張弾性率323MPaを備えた。
【0193】
比較例3
【0194】
例2と同一のゲル処理膜を二軸パンタグラフ機を用いて長手方向及び横断方向の両方向に拘束した状態で120℃に180秒間加熱した。最終的な特性は、質量/面積2.6g/m、バブルポイント123psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量4.5L/hr、厚さ7.4ミクロン、多孔率62.9%、体積あたりの表面積36.3 [10/m]、第一の方向の最大引張強度270MPa、第二の方向の最大引張強度172MPa、第一の方向の引張弾性率787MPa、第二の方向の引張弾性率752MPaを備えた。
【0195】
比較例4
【0196】
質量/面積10.7g/m、厚さ16ミクロン、長手方向のマトリックス引張強度28,800psi、及び横断方向のMTS23,600psiを備えた市販のゲル処理リチウムイオン電池セパレータ膜 (Gelon LIB Group、中国)を二軸パンタグラフ機に入れた。出発膜を両方向に拘束しながら125℃に180秒間加熱した。次に、サンプルを横断方向及び長手方向に1%/秒で各方向3:1の比率まで拡張した。最終的な特性は、質量/面積1.63g/m、バブルポイント95psi、12mbar及び2.99cmでの空気流量16L/hr、厚さ6.2ミクロン、多孔率72.1%、体積あたりの表面積48.4[10/m]、第一方向の最大引張強度394MPa、第二の方向の最大引張強度317MPa、第一方向の引張弾性率1265MPa、及び引張弾性率890MPaを備えた。
【表1】

【表2】
【表3】
【0197】
表3からわかるように、比較例1~4の伝送損失は本発明の例1~9よりも高かった。
【0198】
開示されたこれらの利点及び改良点のうち、本開示の他の目的及び利点は、添付の図面と併せて行われる以下の説明から明らかになるであろう。本開示の詳細な実施形態が本明細書に開示されているが、開示された実施形態は、様々な形態で具体化されうる本開示を単に例示するものである。さらに、本開示の様々な実施形態に関して与えられた各例は、例示を目的とするものであり、限定するものではない。
【0199】
本明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、以下の用語は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、本明細書に明示的に関連付けられた意味を有する。本明細書で使用されるときに、「1つの実施形態において」、「実施形態において」及び「幾つかの実施形態において」という語句は、同じ実施形態を指す場合があるが、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。さらに、本明細書で使用されるときに、「別の実施形態において」及び「幾つかの他の実施形態において」という語句は、異なる実施形態を指す場合があるが、必ずしも異なる実施形態を指すわけではない。本開示のすべての実施形態は、本開示の範囲又は主旨から逸脱することなく組み合わせることができるように意図されている。
【0200】
本明細書で参照されるすべての先行特許、刊行物及び試験方法は、その全体が参照により組み込まれる。
【0201】
本明細書で使用される用語は、実施形態を説明することを意図しており、限定することを意図したものではない。「a」、「an」及び「the」という用語には、特に明記されていない限り、複数形も含まれる。「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用されるときに、記載された機能、整数、工程、操作、要素及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の機能、整数、工程、操作、要素及び/又は構成要素の存在又は追加を排除するものではない。
【0202】
本開示の範囲から逸脱することなく、特に使用される構成材料及び部品の形状、サイズ及び配置に関して詳細な変更が可能であることを理解されたい。本明細書及び説明される実施形態は例であり、本開示の真の範囲及び主旨は以下の特許請求の範囲によって示される。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレン膜、
を含む音響デバイスを含んでなるアセンブリであって、
前記ポリエチレン膜は、第一の方向及び第二の方向を有し、前記第二の方向は前記第一の方向に直交しており、
0.5μm~14μmの厚さを有し、ここで、前記厚さは厚さ方向を規定し、前記第一の方向及び前記第二の方向はそれぞれ厚さ方向に直交しており、
少なくとも39×10/mの体積あたりの表面積を有し、
250~750MPaの幾何平均引張弾性率を有し、
440~915MPaの第一の方向の最大引張弾性率を有し、かつ
275~515MPaの第二の方向の最大引張弾性率を有する、
アセンブリ。
【請求項2】
前記音響デバイスは、スピーカ、マイクロフォン又はそれらの任意の組み合わせのうちの1つである、請求項1記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記音響デバイスは、3KHzでの1バールのオープンホールチャレンジの24時間後にWEP試験を使用して試験したときに、2.1dB未満でしか変化しない平均伝送損失(dB)を有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記ポリエチレン膜は1~2.1の引張弾性率バランスを有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記幾何平均引張弾性率は350~650MPaである、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記ポリエチレン膜は50%~95%の多孔率を有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ポリエチレン膜は55%~86%の多孔率を有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項8】
1バールのオープンホールチャレンジの1時間後での回復%が少なくとも69%である、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記ポリエチレン膜は7psi~200psiのバブルポイントを有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記ポリエチレン膜は1×10-15~8×10-15の透過度を有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記ポリエチレン膜は3×10-16~7.4×10-15の透過度を有する、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記ポリエチレン膜は延伸ポリエチレン膜である、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記第一の方向の最大引張弾性率は、前記第二の方向の最大引張弾性率よりも大きい、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記第一の方向は、前記ポリエチレン膜の長手方向及び横断方向のうちの一方であり、前記第二の方向は、前記ポリエチレン膜の長手方向及び横断方向のうちの他方である、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記引張弾性率は応力/ひずみのプロットの勾配であり、ここで、前記引張弾性率は、ひずみ0点から開始して、引張試験機によって収集された5データ点ごとの連続グループに対して応力対ひずみの一連の線形適合を行うことにより計算し、最大勾配の線形適合した連続データの特定のグループを最大引張弾性率として選択し、各直交方向(例えば、長手方向及び横断方向)で3つのサンプルを試験し、それぞれの平均を報告し、ここで2つの直交する方向について決定された2つの平均最大引張弾性率のうちの大きい方を第一の方向の最大引張弾性率に割り当て、かつ、2つの直交する方向について決定された2つの平均最大引張弾性率のうちの小さい方を第二の方向の最大引張弾性率に割り当てた、請求項1又は2記載のアセンブリ。
【国際調査報告】