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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】月経収集装置およびアプリケータ
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/20 20060101AFI20240822BHJP
   A61F 5/455 20060101ALI20240822BHJP
   A61F 13/84 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A61F13/20 200
A61F5/455
A61F13/84
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514024
(86)(22)【出願日】2022-08-31
(85)【翻訳文提出日】2024-04-05
(86)【国際出願番号】 US2022042182
(87)【国際公開番号】W WO2023034401
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】63/239,460
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524077841
【氏名又は名称】フィロウ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フォスター グレゴリー ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】シェルドン ロバート ウォーレン
(72)【発明者】
【氏名】ロス カムリン ジョシー
(72)【発明者】
【氏名】ウ ヘクヨン
(72)【発明者】
【氏名】チェ ソヨン
(72)【発明者】
【氏名】キム ソイエ
【テーマコード(参考)】
3B200
4C098
【Fターム(参考)】
3B200AA03
3B200DF20
4C098AA09
4C098CC31
4C098CC37
4C098CC40
4C098CD10
4C098CE15
4C098DD23
(57)【要約】
一態様では、本開示は、本開示に記載されるような月経収集装置に関する。別の態様では、本開示は、患者内における月経収集装置の位置決めを補助するアプリケータに関する。本開示はさらに、少なくとも1つのアプリケータと、アプリケータに予め装填され得る1つまたは複数の月経収集装置とを備えるシステムに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
月経収集装置であって、リムを有する収集バッグであって、前記収集バッグが、月経排出物を収集するための容積を有するチャンバを囲む壁によって形成され、前記収集バッグが、底面と前面との間の長さを有し、前記収集バッグが、前記収集バッグの前記前面に位置する開口を有し、前記リムが、前記開口の周囲を囲むとともに、月経排出物を収集するための容積を有する、収集バッグと、前記リムまたは前記リムの下の前記壁に取り付けられているプルストリングまたはプルタブと、を備える、月経収集装置。
【請求項2】
前記月経収集装置が再使用可能または使い捨て可能である、請求項1に記載の月経収集装置。
【請求項3】
前記リムが、
a)前記リムが調整可能であり、前記調整可能なリムが拡張可能/収縮可能な特徴を含むこと、
b)前記リムが、バネを形成するための共成形隆起材料であり、両側のくぼみを備え、可変壁厚を有して成形された螺旋であり、可変壁厚を有して成形されたバネコイルであり、「C」バネを備え、かつ/もしくは任意の他の適切な折り畳み特徴を備えること、
c)前記リムが、実質的に円形、楕円形、もしくは任意の他の適切な形状であること、
d)前記リムが、射出成形、共成形、および/もしくは圧縮成形を含む方法によって製造されること、ならびに/または、
e)前記リムが凹状であること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される、請求項1または2に記載の月経収集装置。
【請求項4】
前記月経収集装置が、前記月経収集装置の前記開口の一部の上に配置された戻り壁をさらに備えてもよく、前記戻り壁が、前記月経収集装置の前記リムおよび/または前記壁に取り付けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の月経収集装置。
【請求項5】
前記戻り壁が、
a)前記戻り壁が、前記開口に移行するように下方に傾斜していること、
b)前記開口が、前記リムの中央もしくは側部に配置されていること、
c)前記開口が、円形形状、六角形形状、水滴形状、スリット形状、「x」形状、もしくは前記収集バッグ内の月経排出物の収集に適した任意の他の形状をとること、
d)前記戻り壁の機能が、収集された膣分泌物もしくは月経分泌物が漏出しないように引き留めることであること、および/または、
e)前記開口が、廃棄を容易にするために、前記戻り壁を折り畳む、シールする、および/もしくは覆うことを含む、異なる機構によって閉鎖もしくはシールすることができること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される、請求項4に記載の月経収集装置。
【請求項6】
前記収集バッグが、
a)前記収集バッグのいくつかもしくはすべての部分が、ユーザの活動時の突然のこぼれを防止するために異なる壁厚を有すること、
b)前記収集バッグが、こぼれを防止するように輪郭が形成されていること、および/または、
c)前記収集バッグが、半球、球状楕円体、円錐台、もしくは底部付近で平坦化された半球の形状であること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される、請求項1から5のいずれか一項に記載の月経収集装置。
【請求項7】
前記プルストリングまたはプルタブが、
a)前記プルストリングが、前記リムの上もしくは下で前記月経収集装置に接続され、前記ユーザにとって取り外しを容易にする働きをすること、
b)前記プルストリングもしくは前記プルタブが、前記戻り壁に接続されていること、
c)前記プルストリングもしくは前記プルタブが、前記ユーザのグリップのためのテクスチャを有することができること、および/または、
d)前記プルストリングもしくは前記プルタブが、前記月経収集装置へのその取り付け点でより広く、先細になっていること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される、請求項1から6のいずれか一項に記載の月経収集装置。
【請求項8】
バレルとプランジャとで構成されたアプリケータであって、前記プランジャが前記バレル内に挿入可能であり、前記バレルが、折り畳まれた形態にある請求項1から7のいずれか一項に記載の月経収集装置を収容し、前記プランジャを押すことによって前記月経収集装置を前記子宮頸部の下に挿入するサイズである、アプリケータ。
【請求項9】
前記アプリケータが再使用可能または使い捨て可能である、請求項8に記載のアプリケータ。
【請求項10】
前記アプリケータが、
a)前記バレルが真っ直ぐであるか、湾曲しているか、もしくは傾斜していること、
b)前記プランジャが、前記バレルの形状を反映するサイズおよび形状であり、請求項1から7のいずれか一項に記載の前記月経収集装置を前記アプリケータバレルから前記円蓋内に押し出すこと、
c)前記アプリケータが、前記バレルの内側に突出するリングもしくはフランジ/フィンガと、1つもしくは複数のノッチを有する前記プランジャの前記外面の一部とを有するクリック機構を有すること、
d)前記バレルが、その遠位端に2つ以上のペタルフラップを含むこと、
e)前記バレルが、前記バレルの長さの少なくとも一部について、前記バレルの壁上の1つもしくは複数の溝もしくは隆起部を含み、前記溝もしくは隆起部が、互いに反対側もしくは実質的に反対側に配置されていること、
f)前記バレルが、前記プランジャとは異なる材料で形成されていること、
g)前記ペタルフラップが、前記バレル本体の残りの部分よりも柔らかく柔軟な材料で形成されていること、
h)前記プランジャが中空であること、
i)その近位端において、前記プランジャがストッパで終端すること、および/または、
j)前記プランジャが、前記プランジャ長さの少なくとも一部について前記プランジャの前記外面に位置する1つもしくは複数の隆起部を含み、前記1つもしくは複数の隆起部が、前記プランジャの前記外面から延びること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される、請求項8または9に記載のアプリケータ。
【請求項11】
請求項8から10のいずれか一項に記載の少なくとも1つのアプリケータと、請求項1から7のいずれか一項に記載の1つまたは複数の月経収集装置と、を含むシステムまたはキット。
【請求項12】
本開示による月経収集装置、アプリケータ、またはシステムを製造するための方法であって、前記方法が、射出成形、共成形、熱接着/封止/かしめ、高周波シール、超音波/熱インパルス/高周波溶接、浸漬成形、熱成形、真空成形、圧縮成形、および/または切断のうちの1つまたは複数を含む、方法。
【請求項13】
月経排出物を収集する方法であって、前記方法が、
-請求項1から7のいずれか一項に記載の月経収集装置を折り畳んで、請求項8から10のいずれか一項に記載のアプリケータの前記アプリケータバレルに挿入することと、
-前記プランジャを前記バレルに挿入することと、
-前記アプリケータバレルを前記ユーザの膣に挿入することと、
-前記アプリケータの前記プランジャを押して前記月経収集装置を解放し、前記子宮頸部の下でのその正しい位置決めを確実にすることと、
-前記アプリケータを取り外すことと、
-前記月経収集装置で月経排出物を収集することと、
-前記膣から前記月経収集装置を取り外すために、前記月経収集装置のプルストリングまたはプルタブを引っ張ることと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2021年9月1日に出願された米国仮特許出願第63/239,460号の優先権の利益を主張し、その全開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、月経ディスクおよびアプリケータを含む、月経があるユーザ用の製品に関する。
【背景技術】
【0003】
生理用品市場で入手可能な現在の解決策は、タンポンおよびパッドに見られる持続時間の短い吸収技術を含むか、または月経カップおよび月経ディスクに月経分泌物を収集するために膣内に配置するのに不便な製品からなる。
【0004】
綿ベースの製品の高度に吸収性の設計は、細菌の増殖および(1)毒性ショック症候群(TSS)を発症するリスクを助長する場合がある。月経カップおよび月経ディスクの大衆性は、その不便な使用のために制限されている。これらの生理用製品のそのような一般的な使用を妨げる要因は、限定ではないが、(2)挿抜時の乱雑な接触、(3)適切な位置決めの困難性、(4)抜去の困難性、(5)使用時の漏れが含まれる。
【0005】
パッドおよびタンポンなどの綿ベースの製品は、吸収性を利用して月経分泌物を取り込み、それが漏れるのを防ぐ。これらの製品の欠点は、しばしば、ユーザの出血が、製品がもはや月経分泌物を吸収することができない程度に十分に重く、結果として漏れが起こることである。これらの製品の高度に多孔性の材料は、細菌の増殖を促進し、したがって毒性ショック症候群を発症するリスクを高める媒介物である。
【0006】
月経カップは月経分泌物を吸収せず、むしろ膣管内に月経分泌物を保持して収集する。カップは、膣の内側を開き、膣壁を吸引シールして所定の位置に保持するように設計されている。月経カップは、通常、アプリケータを使用せずに挿入され、これは、ユーザが自分の膣管にカップを手動で配置して開くことを意味する。同様に、取り出し中、ユーザは、製品を膣管から引き出すために製品を手動でシールを開放しなければならない。製品はしばしばシリコーンで作られ、吸収を利用しないが、カップ自体を手動で挿入および取り外す作業は、ユーザにとって不快で、困難で、面倒な作業と見なされることが多い。
【0007】
月経ディスクは、月経分泌物を収集するために円蓋内および子宮頸部の下に配置されるディスク形状の装置である。月経ディスクは、ユーザによる手動の挿入および除去を必要とすることが多く、これは、ディスクが体内により深く配置されているために困難性をもたらす。
【0008】
したがって、月経周期中の月経者の日常活動を改善する製品が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、このニーズおよび他のニーズに対処するのに役立ち、1)月経周期中の月経者の日常活動を支援するために月経分泌物を効率的に収集するのに適した月経収集装置、2)月経収集装置を配置するためのアプリケータ、および3)これら製品の1つまたは複数を包含するシステムを提供する。
【0010】
一態様では、本開示は、いくつかの実施形態では再使用可能であり得、または他の実施形態では使い捨て可能であり得る、月経ディスクとして本開示で言及され得る月経収集装置を提供する。
【0011】
月経収集装置は、リムを有する収集バッグであって、収集バッグが、月経排出物を収集するための容積を有するチャンバを囲む壁によって形成され、収集バッグが、底面と前面との間の長さを有し、収集バッグが、収集バッグの前面に位置する開口を有し、リムが、開口の周囲を囲むとともに、月経排出物を収集するための容積を有する、収集バッグと、リムまたはリムの下の壁に取り付けられているプルストリングまたはプルタブと、を備える場合がある。
【0012】
いくつかの実施形態では、リムは、
a)リムが調整可能であり、調整可能なリムが拡張可能/収縮可能な特徴を含むこと、
b)リムが、バネを形成するための共成形隆起材料であり、両側のくぼみを備え、可変壁厚を有して成形された螺旋であり、可変壁厚を有して成形されたバネコイルであり、「C」バネを備え、かつ/もしくは任意の他の適切な折り畳み特徴を備えること、
c)リムが、実質的に円形、楕円形、もしくは任意の他の適切な形状であること、
d)リムが、射出成形、共成形、および/もしくは圧縮成形を含む方法によって製造されること、ならびに/または、
e)リムが凹状であること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される場合がある。
【0013】
いくつかの実施形態では、本開示に係る月経収集装置は、月経収集装置の開口の一部の上に配置された戻り壁をさらに備えてもよく、戻り壁が、月経収集装置のリムおよび/または壁に取り付けられている。戻り壁が存在する場合、いくつかの好ましい実施形態では、戻り壁は、
a)戻り壁が、開口に移行するように下方に傾斜していること、
b)開口が、リムの中央もしくは側部に配置されていること、
c)開口が、円形形状、六角形形状、水滴形状、スリット形状、「x」形状、もしくは収集バッグ内の月経排出物の収集に適した任意の他の形状をとること、
d)戻り壁の機能が、収集された膣分泌物もしくは月経分泌物が漏出しないように引き留めることであること、ならびに/または、
e)開口が、廃棄を容易にするために、戻り壁を折り畳む、シールする、および/もしくは覆うことを含む、異なる機構によって閉鎖もしくはシールすることができること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される。
【0014】
本開示に係る月経収集装置のいくつかの好ましい実施形態では、収集バッグが、
a)収集バッグのいくつかもしくはすべての部分が、ユーザの活動時の突然のこぼれを防止するために異なる壁厚を有すること、
b)収集バッグが、こぼれを防止するように輪郭が形成されていること、および/または、
c)収集バッグが、半球、球状楕円体、円錐台、もしくは底部付近で平坦化された半球の形状であること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される場合がある。
【0015】
本開示に係る月経収集装置のいくつかの好ましい実施形態は、それらを含み、ここで、プルストリングまたはプルタブが、
a)プルストリングが、リムの上もしくは下で月経収集装置に接続され、ユーザにとって取り外しを容易にする働きをすること、
b)プルストリングもしくはプルタブが、戻り壁に接続されていること、
c)プルストリングもしくはプルタブが、ユーザのグリップのためのテクスチャを有することができること、および/または、
d)プルストリングもしくはプルタブが、月経収集装置へのその取り付け点でより広く、先細になっていること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される。
【0016】
別の態様では、本開示は、いくつかの実施形態では再使用可能であり得、または他の実施形態では使い捨て可能であり得るアプリケータを提供する。アプリケータは、本開示による月経収集装置を配置するためのサイズおよび形状である。アプリケータは、バレルとプランジャとで構成される場合があり、プランジャがバレル内に挿入可能であり、バレルが、折り畳まれた形態にある月経収集装置を収容し、プランジャを押すことによって月経収集装置を子宮頸部の下に挿入するサイズである。
【0017】
好ましくは、アプリケータは、
a)バレルが真っ直ぐであるか、湾曲しているか、もしくは傾斜していること、
b)プランジャが、バレルの形状を反映するサイズおよび形状であり、月経収集装置をアプリケータバレルから円蓋内に押し出すこと、
c)アプリケータが、バレルの内側に突出するリングもしくはフランジ/フィンガと、1つもしくは複数のノッチを有するプランジャの外面の一部とを有するクリック機構を有すること、
d)バレルが、その遠位端に2つ以上のペタルフラップを含むこと、
e)バレルが、バレルの長さの少なくとも一部について、バレルの壁上の1つもしくは複数の溝もしくは隆起部を含み、溝もしくは隆起部が、互いに反対側もしくは実質的に反対側に配置されていること、
f)バレルが、プランジャとは異なる材料で形成されていること、
g)ペタルフラップが、バレル本体の残りの部分よりも柔らかく柔軟な材料で形成されていること、
h)プランジャが中空であること、
i)その近位端において、プランジャがストッパで終端すること、ならびに/または、
j)プランジャが、プランジャ長さの少なくとも一部についてプランジャの外面に位置する1つもしくは複数の隆起部を含み、1つもしくは複数の隆起部が、プランジャの外面から延びること、
の特徴のうちの1つまたは複数によってさらに画定される場合がある。
【0018】
さらに別の態様では、本開示は、本開示による少なくとも1つのアプリケータと、本開示による1つまたは複数の月経収集装置とを含むシステムまたはキットに関する。
【0019】
さらに追加の態様では、本開示は、本開示による月経収集装置、アプリケータ、またはシステムを製造するための方法であって、本方法が、射出成形、共成形、熱接着/封止/かしめ、高周波シール、超音波/熱インパルス/高周波溶接、浸漬成形、熱成形、真空成形、圧縮成形、および/または切断のうちの1つまたは複数を含む場合がある、方法に関する。
【0020】
さらに別の態様では、本開示は、月経排出物を収集する方法であって、本方法が、
-月経収集装置を折り畳んで、アプリケータのアプリケータバレルに挿入することと、
-プランジャをバレルに挿入することと、
-月経収集装置が導入されたアプリケータをユーザの膣に挿入することと、
-アプリケータのプランジャを押して月経収集装置を解放し、子宮頸部の下でのその正しい位置決めを確実にすることと、
-アプリケータを取り外すことと、
-月経収集装置で月経排出物を収集することと、
-膣から月経収集装置を取り外すために、月経収集装置のプルストリングまたはプルタブを引っ張ることと、
を含む方法に関する。
【0021】
さらなる態様では、本開示は、本開示による製品の使用および月経周期中のパーソナルケアの方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A】本開示による月経収集装置の一実施形態の正面図である。
【0023】
図1B図1Aの実施形態の側面図である。
【0024】
図2A】本開示による月経収集装置の実施形態の正面図である。
【0025】
図2B図2Aの実施形態の側面図である。
【0026】
図3A】本開示による月経収集装置の実施形態の正面図である。
【0027】
図3B図3Aの実施形態の側面図である。
【0028】
図3C】自己サイジングによるフィットを達成する1つの可能な機構を示す、図3Aのリムの拡大図である。
【0029】
図4A】本開示による月経収集装置の実施形態の正面図である。
【0030】
図4B図4Aの実施形態の側面図である。
【0031】
図5A】本開示による月経収集装置の実施形態の正面図である。
【0032】
図5B図5Aの実施形態の側面図である。
【0033】
図6A】本開示によるアプリケータ内に配置された、本開示による月経収集装置を示す、本開示によるシステムの一実施形態の正面図である。
【0034】
図6B図6Aの実施形態の側面図である。
【0035】
図6C図6Aのアプリケータから解放されている月経収集装置を示す図である。
【0036】
図6D図6Cに示す実施形態の側面図である。
【0037】
図7】本開示による月経収集装置の実施形態の正面図である。
【0038】
図8A】本開示による月経収集装置の実施形態の側面図である。
【0039】
図8B図8Aの実施形態の正面図である。
【0040】
図9A】本開示による月経収集装置の実施形態の側面図である。
【0041】
図9B図9Aの実施形態の正面図である。
【0042】
図10】本開示による月経収集装置の実施形態の正面図である。
【0043】
図11】本開示による月経収集装置の実施形態の正面図である。
【0044】
図12A】本開示による月経収集装置の実施形態の側面図である。
【0045】
図12B図12Aの実施形態の正面図である。
【0046】
図12C図12Bに示す月経収集装置の12C-12C軸に沿った断面図である。
【0047】
図13A】プランジャおよびバレルを含む、本開示によるアプリケータの一実施形態を示す図である。
【0048】
図13B図13Aのプランジャが図13Aのバレルに組み付けられた状態の、図13Aのアプリケータの長手軸に沿った断面図である。
【0049】
図13C】プランジャがバレル内に完全に挿入された状態の、図13Aのアプリケータの長手軸に沿った断面図である。
【0050】
図14A図13Aのアプリケータの長手軸に沿った断面図であり、プランジャの一部およびバレルの一部を示し、バレル内のクリック機構を拡大している。
【0051】
図14B】バレルの別の実施形態の斜視図である。
【0052】
図14C】クリック機構を補助するリングを示す、その近位端からのバレルの内側を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
詳細な説明
一態様では、本開示は、月経収集装置、特に月経ディスクを提供する。いくつかの実施形態は、再使用可能な月経ディスクを含み、他の実施形態は、使い捨て可能な月経ディスクを含む。
【0054】
別の態様では、本開示は、本開示による月経ディスクをユーザの体内に配置するために使用することができるアプリケータに関する。いくつかの実施形態では、アプリケータは使い捨て可能であってもよい。他の実施形態では、アプリケータは再使用可能であってもよい。
【0055】
さらに別の態様では、本開示は、本開示による1つまたは複数の月経収集装置と、本開示による少なくとも1つのアプリケータとを含むシステムまたはキットに関する。システムまたはキットは、使い捨て可能な月経収集装置およびアプリケータ、ならびに/または再使用可能な月経収集装置およびアプリケータを含み得る。いくつかのシステムまたはキットは、再使用可能であるシステムまたはキットの少なくとも1つの構成要素、例えばアプリケータを含むことができ、他方の構成要素、例えば月経収集装置は使い捨て可能である。
【0056】
次に、図1A図1B図2A図2B図3A図3B図3C図4A図4B図5A図5B図7図8A図8B図9A図9B図10図11、ならびに図12A図12B、および図12Cを参照して、月経収集装置の様々な実施形態をより詳細に説明する。いくつかの実施形態では、本開示による月経収集装置(概ね10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000)は、少なくとも月経排出物を収集するためにある容積の液体を保持するときにボウル状であり得るチャンバ(16)を囲む壁(14、214、324、414、または1014)によって形成された可撓性収集バッグ(12または1010)を有し得、チャンバ(16)は、底面(16Bまたは1014B)と前面(16Fまたは1014F)との間の高さ(16Lまたは1014L)を有し、チャンバは、収集バッグ(12または1010)の前面(16Fまたは1014F)に位置する開口(18、918、または1018)を有する。収集バッグ(12または1010)の目的は、月経排出物を収集して収容することである。
【0057】
本開示において、「フェース面」とは、収集バッグ(チャンバ)への開口(18、918、または1018)が位置する表面を意味する。本開示では、「底面」は、フェース面とは反対側の面である。収集バッグ(12または1010)は、月経排出物を収集するために前面(16Fまたは1014F)と底面(16Bまたは1014B)との間の容積を有する。
【0058】
本開示では、「内面」、例えば収集バッグ、バレルまたはプランジャの内面は、チャンバ、収集バッグ、バレル、またはプランジャの内側にある壁の表面を意味する。「外面」、例えば収集バッグ、バレル、またはプランジャの外面は、その内面とは反対側の壁の外側の表面である。
【0059】
本開示では、同じ要素、例えば要素(21)は、異なる実施形態に含まれてもよい。これらの異なる実施形態では、同じ要素、例えば要素(21)は、好ましくは同じ参照番号で示される。
【0060】
本開示では、収集バッグ(12または1010)は、チャンバまたはボウルと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、収集バッグ(12)は、挿入、特にアプリケータによる配置を容易にするために、折り畳み可能および/または拡張可能であり得る。広げられて一定量の液体を保持する場合、少なくともいくつかの実施形態では、収集バッグ(12または1010)は、いくつかの実施形態では実質的に湾曲した壁(14または1014)を有し、一定量の月経排出物を収容することができるボウルまたはリザーバであってもよい。収集バッグ(12または1010)は、少なくとも部分的に平坦(214、324)であり得る底面(16Bまたは1014B)と、前面(16Fまたは1014F)と、底面(12Bまたは1014B)と前面(12Fまたは1014F)との間の高さ(16Lまたは1014L)とを有する。
【0061】
収集バッグ(12または1010)は、月経排出物を収集するためのリザーバとして機能する。好ましくは、収集バッグ(12または1010)は、少なくとも20ml、30ml、またはより好ましくは少なくとも40mlの液体を保持することができる。収集バッグ(12または1010)は、ボウル状構造に成形された弾性または半弾性材料で形成することができる。
【0062】
収集バッグ(12または1010)に適した寸法としては、限定されないが、約10mmから約40mm、より好ましくは約15mmから約35mmの範囲の高さ(16Lもしくは1010L)、および/または約55mmから約75mm、より好ましくは約60mmから約70mmの範囲の前面の直径が挙げられる。
【0063】
収集バッグ(12または1010)の一部またはすべての部分は、ユーザの活動時の突然のこぼれを防止するために、異なる壁厚(14、214、324、414、または1014)を有しても、有しなくてもよい。収集バッグは、こぼれを防止するために輪郭形成されてもされなくてもよい。収集バッグは、半球の形状、プルストリング(21)に向かって傾斜していても傾斜していなくてもよい球状楕円体、円錐台、底部付近で平坦化された半球、および任意の他の適切な形状である場合があるか、そうではない場合がある。この収集バッグは、調整可能なリムに熱かしめされてもされなくてもよく、単一の射出部などとして成形されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、例えば、壁の実施形態(14)または(1014)に示すように、壁は、その底部(16Bまたは1014B)からその前面(16Fまたは1014F)まで実質的に同じ厚さであってもよい。しかしながら、他の実施形態では、例えば、(214)の実施形態に示すように、壁は、使用時に必要に応じて膨張および収縮する壁の能力を改善するために可変壁厚を有することができる。さらに、壁(324)に示す別の実施形態では、壁は、ユーザの体内にフィットする収集バッグの能力を改善するために隆起部を含むことができる。
【0065】
月経収集装置は、リム(20または1012)を備える。その前面(16Fまたは1014F)において、壁(14または1014F)は、収集バッグ(12または1010)の前面(16Fまたは1014F)の周囲の周りに位置するリム(20または1012)に接続され、収集バッグ(12または1010)の壁(14、214、324、414、または1014)と、例えば熱かしめによって、または共成形されて、壁(14、214、324、414、または1014)に取り付けられる。いくつかの実施形態では、リム(20または1012)および収集バッグ(12または1010)は、一体として一緒に製造されてもよい。これは、月経収集装置が再使用可能である実施形態に特に好ましい場合がある。
【0066】
他の実施形態では、好ましくは使い捨て可能な月経収集装置を有する実施形態では、リム(20または1012)および収集バッグ(12または1010)は別々に製造されてもよく、リム(20または1012)はその後、収集バッグ(12または1010)の壁(14または1014)のフェース面(14Fまたは1014F)に、またはその近くに取り付けられる。
【0067】
リム(20または1012)の機能の1つは、装置(10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000)の使用中に漏れを防止するために、より良好なフィットを確実にすることである。リムの別の機能は、月経排出物を収集し、収容することである。リム(20または1012)は、円形、楕円形、または任意の他の適切な形状であってもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、リム(20または1012)は、使用中に調整可能なフィットを提供するために、拡張可能/収縮可能な特徴を組み込むことができる。
【0069】
本開示による月経収集装置のリム(20または1012)は、挿入時にリムをユーザの身体の輪郭に合わせて自己サイズ調整するバネ/コイルまたは拡張可能な特徴を組み込むことができ、個人向けの快適なフィット感のためのリムサイズの柔軟な範囲を提供する。自己サイジングは、その最も拡張した状態を維持するか、またはユーザの円蓋サイズに基づいてより小さいサイズに縮小する能力を有するリムを特徴とする。
【0070】
調整可能なリムのいくつかの実施形態は、バネ(23)を形成するために隆起した材料と共成形されるリム(20)、両側のくぼみ(123)を有するリム(20)、可変壁厚(223、214)を有する螺旋成形リム(20)、内側溝(326)および外側溝(323)を有するリム(20)、可変壁厚(特徴223および23の組合せ)で成形されたバネコイルを有するリム(20)、共成形された「C」バネ(423)を有するリム(20)、および/または任意の他の適切な折り畳み特徴などを含むが、これらに限定されない。調整可能なリムは、円形、楕円形、または任意の他の適切な形状であってもよい。製造方法は、射出成形、共成形、圧縮成形などを含んでも含まなくてもよい。リム(20または1012)の調整可能な実施形態は、調整可能なリムが必要に応じて収縮または拡張することができるため、すべてのユーザの身体に適している。
【0071】
いくつかの他の実施形態では、リム(20または1012)は、例えばバネおよび/またはくぼみなどの別個の拡張可能/収縮可能な特徴を含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、その一実施形態が図12Aから図12Cに示されているリム(1012)は、その厚さ(図12CではTと表記されている)を通して凹状であってもよく、またはリム(1012)が収集バッグ(1010)の壁(1014)に接続される縁部とは反対側の外縁部において少なくとも部分的に凹状または半凹状であってもよい。この特徴は、ユーザの身体内のフィット性を向上させる。
【0072】
リム(20または1012)は、円形または実質的に円形であるとともに自己サイジングしてもよく、ユーザの円蓋サイズに基づいて、拡張状態を維持するか、またはより小さいサイズに縮小する能力を有し、快適なフィット感を提供し、漏れを最小限に抑える。いくつかの実施形態では、リム(20または1012)は、約55mmから約75mm、より好ましくは60mmから約70mmの範囲の直径(図12BにおいてDと表記されている)を有することができる。
【0073】
リム(20または1012)の壁は、例えば、約2mmから約7mmの範囲の任意の厚さ(T)で形成することができる。壁は、凹状または半凹状であってもよい。リムの高さ(1012L)は、必要に応じて、例えば、約10mmから約20mmに調整されてもよい。リム(20または1012)は、外面(図12Bにおいて1012Eで示される)および内面(図12Bにおいて1012Iで示される)を有する。リム(20または1012)のいくつかの実施形態は、バネまたはコイルを組み込むことができるが、他の実施形態は、バネおよび/またはコイルを含まない。シールを改善し、漏れを防止するために、リム(20または1012)は、リム(20または1012)の自己サイジング機能を促進するような形状であってもよい。例えば、リム(20または1012)は、その中心よりも縁部で厚くてもよく、かつ/またはリム中心の周囲は、2つの縁部の少なくとも一方の周囲よりも小さくてもよく、その結果、凹形状または実質的に凹形状が得られ、その一実施形態が図12Cに示されている。
【0074】
いくつかの実施形態では、本開示による月経収集装置は、戻り壁(22、122、222、322、422、522、622、722、822、または922)を含んでもよい。他の実施形態では、例えば、図12Aから図12Cの実施形態(1000)に示されているように、月経収集装置は戻り壁を含まない。
【0075】
存在する場合、戻り壁(22、122、222、322、422、522、622、722、822、または922)は、本開示による月経収集装置の前面の少なくとも一部の上に配置されてもよい。戻り壁(22、122、222、322、422、522、622、722、822、または922)は、リム(20)および/または壁(14、214、324、または414)に取り付けられてもよい。戻り壁は、収集された膣分泌物またはデバイス内に収集された月経分泌物を保持して、ユーザの活動中のこぼれを回避するのに役立つ。戻り壁(22、122、222、322、422、522、622、722、822、または922)は、リム(20)の中心または側部にあってもなくてもよい開口(18または918)に移行するように下方に傾斜していてもよいし、しなくてもよい。開口(18または918)は、円形形状、六角形形状、水滴形状、スリット形状、「x」形状、および任意の他の適切な形状をとってもよいし、またはとらなくてもよい。戻り壁の機能は、ユーザの活動中に、収集された膣分泌物または月経分泌物が漏出しないように引き留めることである。いくつかの好ましい実施形態では、戻り壁(122)は、収集バッグ(12)に向かって内側に丸まる凹状または実質的に凹状であってもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、図7に示すように、戻り壁(522)は、少なくとも1つのジップロック(登録商標)隆起特徴部(523)と、戻り壁(522)の外面に配置された少なくとも1つのジップロック凹部(524)とを含むことができ、ジップロック隆起特徴部(523)とジップロック凹部(524)とは、開口(18)がジップロック隆起特徴部(523)とジップロック凹部(524)との間に配置されるように互いから離間しており、ジップロック凹部(524)は、ジップロック隆起特徴部(523)が凹部(524)にぴったりとフィットするような深さおよび幅を有し、ジップロック隆起特徴部(523)とジップロック凹部(524)とは、戻り壁(522)が、その外面が折り目の内側にある状態で折り畳まれたとき、ジップロック隆起特徴部(523)が、ジップロック凹部(524)と少なくとも部分的に整列され、凹部(524)にフィットし、月経収集装置をジップロックすることができるように、空間的に互いに整列されている。この特徴は、使い捨て可能な月経収集装置の便利な廃棄に役立ち得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、図8に示すように、戻り壁(622)は、戻り壁(622)の自由縁部に、またはその近くに取り付けられた少なくとも1つの折込ロックタブ(623)を含むことができる。自由縁部は、開口(18)を取り囲む戻り壁(622)の縁部である。好ましくは、タブ(623)は、戻り壁(622)の内面に配置される。戻り壁(622)はまた、戻り壁(622)またはリム(20)または壁(14)に配置することができる少なくとも1つの折込ロック(624)を含む。折込ロックタブ(623)と折込ロック(624)とは、開口(18)がそれらの間に配置されるように互いから離間している。折込ロックタブ(623)と折込ロック(624)とは、戻り壁(622)がその外面が折込部の内側にある状態で折り畳まれたときに、折込ロックタブ(623)が少なくとも部分的に折込ロックタブ(624)と整列され得、タブ(623)がロック(624)にフィットして月経収集装置をロックするように、互いに空間的に整列されている。この特徴は、使い捨て可能な月経収集装置が処分され、一定量の液体を収容した後に有用であり得る。
【0078】
代替的に、また、いくつかの実施形態では、図9Aおよび図9Bに示すように、一定量の液体(月経排出物)を含む月経収集装置の廃棄を助けるために、リム(20)または戻り壁(722)は、ユーザがストリング(21)を引っ張ると、図9Aに示すように、戻り壁(722)の外縁を開口(18)に向かって閉じることによって月経収集装置(700)を折り畳むストリングロック(723)を組み込んでもよい。この特徴は、使い捨て可能な月経収集装置が処分され、一定量の液体を収容した後に有用であり得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、図10に示すように、戻り壁(822)は、1つまたは複数のボタン隆起特徴部(823)と、戻り壁(822)の外面に配置された相補的な1つまたは複数のボタンロック凹部(824)とを含むことができる。ボタン隆起特徴部(823)とボタン凹部(824)とは、開口(18)がボタン隆起特徴部(823)とボタンロック凹部(824)との間に配置されるように互いに離間している。ボタンロック凹部(824)は、ボタン隆起特徴部(823)が凹部(824)にぴったりとフィットすることができるような深さおよび幅を有する。ボタン隆起特徴部(823)とボタンロック凹部(824)とは、戻り壁(822)がその外面が折込部の内側にある状態で折り畳まれたときに、ボタン隆起特徴部(823)が少なくとも部分的にボタンロック凹部(824)と整列され得、凹部(824)にフィットして月経収集装置をロックするように、戻り壁(822)の表面上で互いに空間的に整列されている。この特徴は、一定量の液体を含む使い捨て可能な月経収集装置の便利な廃棄に役立ち得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、図11に示すように、月経収集装置(900)は、戻り壁(922)の開口(918)を閉じるようなサイズおよび形状の取り外し可能な蓋(923)を含んでもよい。この特徴は、一定量の液体を含む使い捨て可能な月経収集装置の便利な廃棄に役立ち得る。ユーザは、装置(900)を身体から取り外し、開口(918)の上に蓋(923)を配置することによって装置(900)を閉じる。
【0081】
いくつかの実施形態では、本開示による月経収集装置は、いくつかの実施形態ではプルタブ(図示せず)で置き換えられ得るプルストリング(21)を含んでもよい。いくつかの他の実施形態(図示せず)では、本開示による月経収集装置は、プルタブまたはプルストリングを含まない。
【0082】
存在する場合、プルストリング(21)またはプルタブは、リム(20または1012)および/またはリム(20または1012)の下の壁(14または1014)に取り付けられてもよい。プルストリングまたはプルタブは、リムの上または下で月経収集装置に接続され、ユーザの取り外しを容易にするのに役立つ。プルストリングは、ユーザの把持のためのテクスチャを有していてもいなくてもよい。
【0083】
プルストリング(21)またはプルストリング(21)の代わりのプルタブは、可撓性材料で形成され、使用時に、プルストリングまたはプルタブの一部がユーザの身体から延びてもよく、プルストリング(21)またはプルタブを引っ張ることによってユーザが月経収集装置を取り外すことを可能にする長さである。いくつかの実施形態では、プルストリング(21)またはプルタブの長さ(L)は、約45mmから約75mm、好ましくは約55mmから約70mmの範囲であってもよい。
【0084】
プルタブは、好ましくは、プルストリング(21)よりも幅が広く、例えば幅(W)が約10mmから約25mmであり、プルストリングよりも平坦であり、例えば厚さが約0.1mmまたは0.5mmであり、皮膚刺激の防止に役立つ。
【0085】
収集が完了した後、プルストリング(21)またはプルタブは、子宮頸部の下から膣管の開口に向かって装置を取り外すのを助けることができる。
【0086】
本開示による月経収集装置の技術的利点の1つは、それらがユーザによって配置され、アプリケータによって正しく配置され得ることである。別の態様では、本開示はアプリケータに関するものであり、そのいくつかの実施形態を図13A、13B、13C、14A、14B、14C、6A、6B、6C、および6Dに示す。いくつかの実施形態では、アプリケータは、一般に(2000)(図13Aから図14C)または(3010)(図6Aから図6D)、バレル(2010または3012)に挿入可能なプランジャ(2012または3014)を含むか、またはそれからなり得る。
【0087】
いくつかの好ましい実施形態では、アプリケータ(2000)は、単にバレル(2010または3012)と呼ぶことができる中空アプリケータバレルと、バレル(2010または3012)に挿入可能なプランジャ(2012または3014)とから構成することができる。バレル(2010または3012)は、直線状であっても、湾曲していても、角度が付けられていてもよい。直線バレル(2010)の一実施形態を図13Bに示す。湾曲したまたは角度が付けられたバレル(3012)の一実施形態を図6Bに示す。好ましくは、湾曲は、遠位部分にあり、バレル(3012)の前面から離れている。遠位部分は、使用時に最初に挿入される部分である。前面は、使用時に月経収集装置の前面と整列される表面である。
【0088】
プランジャ(2012または3014)は、収集装置(10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000)をバレル(2010または3012)から押し出すように設計されている。プランジャ(2012または3014)は、バレルの形状に応じて湾曲していてもしていなくてもよい。好ましくは、バレル(3012)が湾曲している場合、プランジャ(3014)は、バレルの湾曲を反映し、バレル(3012)へのプランジャ(3014)のフィットを改善するように湾曲する。図13Aから図14Cを参照するいくつかの好ましい実施形態では、バレル(2010)は、近位端(2010P)、遠位端(2010D)、および遠位端(2010D)と近位端(2010P)との間の長さを有する。バレル(2010)は中空であり、遠位端(2010D)の開口および近位端(2010P)の開口を有する中空チャネル(ボア)を取り囲む。図14Bに示すように、バレル(2010)は、バレル(2010)上のより良好なユーザの把持のため、および月経収集装置をバレル(2010)の内側に適切に配向し、月経収集装置を挿入するために役立つ、バレルの壁上の1つもしくは複数の溝(2015)または隆起部(図示せず)を有してもよい。これは、顕著な開口/前面および底面を有する月経収集装置に起因する。溝(2015)または隆起部(図示せず)は、バレル(2010)の遠位端からペタルフラップ(2011)までのどこにでも延びることができる。いくつかの好ましい実施形態では、溝(2015)または隆起部は、バレルの両側に配置され、かつバレル(2010)を貫通する途中で終端してもよい。
【0089】
遠位端(2012D)および近位端(2012P)と、遠位端(2012D)と近位端(2012P)との間の長さとを有するプランジャ(2012)は、例えば、図13Bに示すように、バレル(2010)の近位端(2010P)の開口を通ってバレル(2010)の中空チャネルに挿入可能なサイズおよび形状である。プランジャ(2010)は、プランジャ(2012)がバレル(2010)の長手方向軸2010P/2010Dに沿ってバレル(2010)の中空チャネル内を移動するようにフィットされるように、さらにサイズおよび形状が決められている。少なくともいくつかの実施形態では、プランジャ(2010)を中空にすることができる。
【0090】
プランジャ(2012)の遠位端(2012D)は、図13Bに示すようにテーパ状であってもよく、かつ/またはプランジャは、その遠位端に1つもしくは複数のプロングを含んでもよい。
【0091】
プランジャ(2012)は、その近位端(2012P)において、例えば図13Cに示されるようにプランジャ(2012)がバレル(2010)内に完全に挿入された後にバレル(2010)の近位端(2010P)の壁に載置することができるストッパ(2013)で終端することができる。ストッパ(2013)は、プランジャ(2012)がバレル(2010)内に完全に摺動するのを防止する。
【0092】
使用時に、プランジャ(2012または3014)は、本開示による、例えば図6Aから図6Dの(3016)の月経収集装置を、例えば図6Cに示すようにアプリケータバレル(2010または3012)の遠位端(2010Dまたは3012D)から押し出し、さらに月経収集装置(3016)を円蓋内に押し込むことができる。
【0093】
バレル(2010)は、その遠位端(2010D)に、いくつかのペタルフラップ(2011)を有することができる。例えば、図14Bに示すように、3つ、4つまたはそれ以上のペタルフラップ(2011)。ペタルフラップ(2011)は、その一方の縁部がバレル(2010)の遠位端(2010D)またはその近傍に取り付けられるフラップである。ペタルフラップ(2011)の反対側の縁部は、自由のままであり、取り付けられていない。各ペタルフラップ(2011)は、バレル(2010)の中心の長手軸に向かってわずかに湾曲しており、ペタルフラップ(2011)の自由縁は、テーパ状であってもよい。閉位置にあるとき、図14Bに示すように、ペタルフラップ(2011)は、バレル(2010)の遠位開口(2010D)を覆っている。例えば、月経収集装置がバレル(2010)の遠位端(2010D)から解放されているときのように押し付けられると、ペタルフラップ(2011)は、ペタルフラップ(2011)の自由縁部が互いに離れる開位置をとることができ、バレル(2010)から出る道を開く。
【0094】
ペタルフラップ(2011)の一機能は、アプリケータ(2000)の挿入中にユーザの組織を保護することである。ペタルフラップ(2011)の別の機能は、時期尚早に、アプリケータがユーザによって完全に配置される前に展開することから月経収集装置、例えば(1000)を保護することである。月経収集装置(10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000)の配置中、プランジャ(2012)は、月経収集装置をバレル(2010)から押し出すことができる。このバレル貫通動作は、ペタルフラップ(2011)をバレル(2010)の中心軸から離れるように開き、月経収集装置を解放し、展開し、子宮頸部の下に配置する。
【0095】
本開示によるバレルおよび/またはプランジャは、混合材料から形成されてもよく、例えば、プランジャは、プラスチック材料の一ブレンドから形成されてもよく、一方、バレルは、プラスチック材料の別のブレンドから形成されてもよく、かつ/または、バレルの本体は、プラスチック材料の一ブレンドから形成されてもよく、一方、ペタルフラップは、より柔軟で屈曲可能なプラスチック材料の異なるブレンドから形成されてもよく、アプリケータ(2000)からの月経収集装置の放出中にペタルフラップの容易な開放を可能にする。
【0096】
いくつかの実施形態では、バレル(2010)の遠位端(2010D)から近位端(2010P)までのバレル(2010)の全長は、約60mmから約120mm、より好ましくは約90mmから約100mmの範囲であり得る。プランジャ(2012)の長さは、バレル(2010)の長さと相関する。好ましくは、プランジャ(2012)がバレル(2010)内に完全に挿入されると、プランジャ(2012)の遠位端(2012D)はバレル(2010)の遠位端(2010D)と整列され得る。
【0097】
プランジャ(2012)の長さおよび幅は変化してもよいが、図13Bおよび図13Cに示すように、プランジャ(2012)を、バレル(2010)を通して押すことができるようなサイズである。バレル(2010)内に挿入可能なプランジャ(2012)の少なくとも一部の直径は、バレル(2010)内の中空チャネルの直径よりも小さい。いくつかの実施形態では、プランジャ(2012)の長さは、約80mmから約140mm、より好ましくは約100mmから約120mmであってもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、プランジャ(2012)は、プランジャ長さの少なくとも一部にわたってプランジャ(2012)の外面に位置する1つまたは複数の隆起部(2014)を含むことができ、1つまたは複数の隆起部(2014)は、プランジャ(2012)の外面から延びる。1つまたは複数の隆起部(2014)は、プランジャ(2012)がバレル(2010)の中空チャネルを通って押されるときに、プランジャ(2012)とバレル(2010)との間の摩擦を低減するように機能し、その一実施形態が図13Bに示されている。
【0099】
図14Cを参照すると、いくつかの実施形態では、本開示によるバレル(2010)は、その近位端(2010P)の近くでバレル(2010)の内側に突出する1つまたは複数のリング(2020)を含むことができるクリック機構を含むことができる。リング(2020)は、バレル(2010)の内面に取り付けられる。クリック機構の目的は、バレル(2010)内のプランジャ(2012)の動きを調整および/または監視することである。特に、クリック機構は、月経収集装置が配置され、ユーザがアプリケータ(2000)を引き抜いた後にプランジャ(2012)がバレル(2010)から分離するのを防止することができる。
【0100】
図14Aを参照すると、アプリケータ(2000)がクリック機構を含む実施形態では、プランジャ(2012)は、その長さの少なくとも一部にわたってその外面に1つまたは複数のノッチ(2022)をさらに含むことができる。1つまたは複数のノッチ(2022)の目的は、存在する場合、リング(2020)と協働して、または代替的にリング(2020)の代わりにフランジ/フィンガと協働して、クリック機構の機能を補助し、月経収集装置が配置された後にアプリケータ(2000)を引き抜く間のプランジャ(2012)のバレル(2010)からの分離を防止することである。
【0101】
使用時には、月経収集装置(10、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000)を折り畳んでアプリケータ(2000または3010)に挿入することができる。
【0102】
このため、さらに別の態様では、本開示は、本開示による1つまたは複数の月経収集装置と、本開示による1つまたは複数のアプリケータとを含むシステムまたはキットに関し、一実施形態、概して(2000)が図6Aから図6Dに示されている。
【0103】
いくつかの実施形態では、月経収集装置は、アプリケータのバレル内に予め装填され折り畳まれてもよく、その一実施形態は図6Aに示されており、アプリケータ(3010)のバレル(3012)内に配置されている月経収集装置(3016)を示している。アプリケータを使用することにより、子宮頸部の下の月経収集装置(3016)の正確な位置決めが支持/保証される。アプリケータ(2000または3010)は、装置の面倒な手動折り畳みおよび挿入を必要とする月経収集機、例えば月経カップおよび月経ディスクにおいて急な学習曲線を低下させる。システム/キットは、1つまたは複数の月経収集装置および少なくとも1つのアプリケータを備えてもよい。システム/キットは、少なくとも1つのユーザマニュアルをさらに含み得る。
【0104】
本開示による月経収集装置およびアプリケータは、従来の月経カップを超える重要な技術的利点および改善を提供する。従来の月経カップは、膣管内に位置する。対照的に、本開示による月経収集装置は、子宮頸部の真下の円蓋に着座し、より良好な漏れ保護を提供することができる。
【0105】
本開示による1つまたは複数の月経収集装置と、本開示による少なくとも1つのアプリケータとを備えるシステムは、少なくとも以下の技術的利点を提供する。第1に、アプリケータは、手動での取り扱いからの乱雑さを伴わずに、月経収集装置を容易に挿入することを可能にし、月経収集装置を適切に配置する。第2に、月経収集装置は、持続性であり、好ましくは最大12時間である。第3に、月経収集装置は快適である。第4に、プルストリングまたはプルタブを用いて容易に取り外すことができる。
【0106】
毒性ショック症候群。本開示による月経収集装置は集合的であり、吸収の特徴を有さず、TSSのリスクを大幅に低下させる。
【0107】
挿入および取り外し中の厄介な接触。アプリケータは、ユーザが自分の指を使用して製品を挿入することを回避することを可能にする。さらに、収集装置のプルストリングまたはプルタブは、製品の位置決めおよび取り外しのためにユーザ自身の指を使用することなく容易に取り外すことを可能にする。
【0108】
適切な位置決めが困難。アプリケータは、ユーザが円蓋に適切に位置決めするためにプランジャを膣外に押すことを可能にし、適切な位置決めのためにユーザの指を膣内に挿入するという、ユーザが現在受けなければならない困難な手動位置決めを解決する。
【0109】
除去困難性。月経収集装置の取り付けられたプルストリングまたはプルタブは、ユーザがプルストリングまたはプルタブの単純なタグで身体から製品を迅速かつ容易に取り外すことを可能にする。
【0110】
本開示による月経収集装置およびアプリケータは、月経カップおよび月経ディスクの困難な挿入および除去プロセスを排除する。アプリケータは、挿入に直面する課題を最小限に抑え、一方、月経収集装置のプルストリングまたはタブは、容易で迅速な取り外しを可能にする。さらに、月経収集装置の戻り壁は、存在する場合、使用中および使用後に月経分泌物を保持するのに役立つ。
【0111】
本開示による製品を製造する方法は、射出成形、共成形、熱接着/封止/かしめ、高周波シール、超音波/熱インパルス/高周波溶接、浸漬成形、熱成形、真空成形、圧縮成形、切断などを含むことができる。リムは、バネを形成するための共成形隆起材料、両側のくぼみ、可変壁厚で成形された螺旋、可変壁厚を有して成形されたバネコイル、「C」バネ、または任意の他の適切な折り畳み特徴などの拡張可能/収縮可能な、調整可能な特徴を含むことができる。リムは、円形、楕円形、または任意の他の適切な形状であってもよい。製造方法は、射出成形、共成形、圧縮成形などを含む場合がある。収集バッグは、いくつかの実施形態ではリムに熱成形、切断、および/または熱かしめされてもよく、または単一の射出成形部品などとして成形されてもよい。いくつかの実施形態では、月経収集製品は、その全体が射出成形されてもよい。
【0112】
さらなる態様では、本開示は、月経周期中のパーソナルケアのための本開示による月経収集装置およびアプリケータの使用に関する。適用方法の一実施形態では、本方法は、月経収集装置を折り畳んで、アプリケータバレルに挿入するステップと、プランジャをバレルに挿入するステップと、折り曲げられた月経収集装置を有するアプリケータバレルをユーザの膣に挿入するステップと、アプリケータのプランジャを押して月経収集装置を解放し、子宮頸部の下でのその正しい位置決めを確実にするステップと、アプリケータを取り外すステップと、月経収集装置で月経排出物を収集するステップと、使用が完了した後に、膣から月経収集装置を取り外すために、月経収集装置のプルストリングまたはプルタブを引っ張るステップと、の1つまたは複数を含む。さらなる実施形態では、キットは、1つまたは複数の月経収集装置および少なくとも1つのアプリケータを備えてもよい。これらの実施形態では、アプリケータは、簡単にするために使用する前に、折り畳まれた月経収集装置を予め装填することができる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
【国際調査報告】