(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】異種パッケージングのための無線周波数トランジスタ増幅器ダイにおけるメタル・ピラー接続トポロジ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20240822BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20240822BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240822BHJP
H01L 21/338 20060101ALI20240822BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H01L21/60 311Q
H01L25/04 C
H01L29/78 301B
H01L29/78 301P
H01L29/80 H
H01L29/80 U
H01L29/80 L
H01L23/12 301Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514451
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-04-23
(86)【国際出願番号】 US2022075631
(87)【国際公開番号】W WO2023034773
(87)【国際公開日】2023-03-09
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518066415
【氏名又は名称】マコム テクノロジー ソリューションズ ホールディングス, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MACOM TECHNOLOGY SOLUTIONS HOLDINGS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラデュルスク、ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】ノーリ、バシム
(72)【発明者】
【氏名】シェパード、スコット
(72)【発明者】
【氏名】リム、クワンモ、クリス
【テーマコード(参考)】
5F044
5F102
5F140
【Fターム(参考)】
5F044KK02
5F044LL01
5F044QQ06
5F044RR16
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5F140BJ28
5F140BJ30
5F140CC02
5F140CC03
5F140CC08
5F140CC09
(57)【要約】
無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイは、複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、半導体層構造の表面上の絶縁層とを含む。導電ピラー構造は、半導体層構造の表面とは反対の絶縁層から突出し、トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される。接地接続は、トランジスタ・セルへの入力及び/又は出力信号接続の間に配置される。関連するデバイス及びパッケージも議論される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイであって、
複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、
前記半導体層構造の表面上の絶縁層と、
前記半導体層構造の前記表面とは反対の前記絶縁層から突出する複数の導電ピラー構造と、を備え、前記導電ピラー構造のそれぞれは、前記トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成され、
前記接地接続は、前記トランジスタ・セルへの前記入力信号接続及び/又は前記出力信号接続の間に配置される、
RFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項2】
前記導電ピラー構造の第1のサブセットは、前記接地接続を提供するように構成され、前記入力信号接続及び前記出力信号接続のそれぞれを提供するように構成された前記導電ピラー構造の第2のサブセットと第3のサブセットとの間に配置される、請求項1に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項3】
前記導電ピラー構造の第1のサブセットは、前記接地接続を提供するように構成され、前記導電ピラー構造の第2のサブセットは、前記入力信号接続又は前記出力信号接続の一方を提供するように構成され、前記第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、前記第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置される、請求項1に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項4】
前記導電ピラー構造の第3のサブセットは、前記入力信号接続又は前記出力信号接続のもう一方を提供するように構成され、前記第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、前記第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置される、請求項3に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項5】
前記トランジスタ・セルは、前記半導体層構造上で延在するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガを含み、前記第1のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ソース・フィンガに結合され、前記第2のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ゲート・フィンガ又は前記ドレイン・フィンガに結合される、請求項3又は4に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項6】
前記第1のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ソース・フィンガの対向する端の間にあり、及び/又は前記第2のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ゲート・フィンガ若しくは前記ドレイン・フィンガの対向する端の間にある、請求項5に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項7】
前記第1のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ソース・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合され、及び/又は前記第2のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ゲート・フィンガ若しくは前記ドレイン・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合される、請求項5に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項8】
前記ゲート・フィンガ、前記ドレイン・フィンガ、及び/又は前記ソース・フィンガのそれぞれは、相互から間隔を空けられたフィンガ・セグメントを含み、前記それぞれのエクステンション領域は、前記フィンガ・セグメントの間に配置される、請求項7に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項9】
前記トランジスタ・セルは、前記半導体層構造上で延在するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガを含み、前記導電ピラー構造の前記それぞれによって提供される前記入力信号接続、前記出力信号接続、又は前記接地接続は、前記ゲート・フィンガ、前記ドレイン・フィンガ、又は前記ソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項10】
前記導電ピラー構造のうちの少なくとも1つは、その間にある1つ以上の介在する金属層によって、複数の前記ゲート・フィンガ、複数の前記ドレイン・フィンガ、又は複数の前記ソース・フィンガに結合される、請求項9に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項11】
前記導電ピラー構造は、前記RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した前記絶縁層から突出し、
その上に前記絶縁層を有する前記表面と反対の前記半導体層構造上の基板と、
前記基板を通じて延在する導電ビア構造と、を更に備え、前記導電ビア構造のそれぞれは、前記トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される、請求項1から10までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項12】
前記導電ピラー構造の前記それぞれは、前記入力信号接続、前記出力信号接続、及び前記接地接続を提供するように、前記トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置される、請求項1から11までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項13】
前記トランジスタ・セルは、前記半導体層構造の前記表面に沿って延在するゲート・フィンガを含み、前記入力信号接続は、前記ゲート・フィンガの対向する端の間に配置される、請求項1から4までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項14】
無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイであって、
複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、
前記半導体層構造の表面上の絶縁層と、
前記半導体層構造の前記表面とは反対の前記絶縁層から突出する複数の導電ピラー構造と、を備え、前記導電ピラー構造のそれぞれは、前記トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成され、
前記トランジスタ・セルは、前記半導体層構造上で延在するゲート・フィンガを含み、前記入力信号接続は、その対向する端の間で前記ゲート・フィンガに結合される、
RFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項15】
前記接地接続は、前記トランジスタ・セルへの前記入力信号接続と前記出力信号接続との間に配置される、請求項14に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項16】
前記導電ピラー構造の第1のサブセットは、前記入力信号接続を提供するように構成され、前記導電ピラー構造の第2のサブセットは、前記接地接続を提供するように構成され、前記第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、前記第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置される、請求項14に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項17】
前記導電ピラー構造の第3のサブセットは、前記出力信号接続を提供するように構成され、前記第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、前記第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置される、請求項16に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項18】
前記トランジスタ・セルは、前記半導体層構造上で延在するソース・フィンガ及びドレイン・フィンガを更に含み、前記第2のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ソース・フィンガの対向する端の間にあり、及び/又は前記第3のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ドレイン・フィンガの対向する端の間にある、請求項17に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項19】
前記第1のサブセット、前記第2のサブセット、及び/又は前記第3のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ゲート・フィンガ、前記ソース・フィンガ、及び/又は前記ドレイン・フィンガのそれぞれのフィンガ・セグメントの間でそれぞれのエクステンション領域に結合される、請求項18に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項20】
前記導電ピラー構造は、前記RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した前記絶縁層から突出し、
その上に前記絶縁層を有する前記表面と反対の前記半導体層構造上の基板と、
前記基板を通じて延在する導電ビア構造と、を更に備え、前記導電ビア構造のそれぞれは、前記トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される、請求項14から19までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項21】
前記導電ピラー構造の前記それぞれは、前記入力信号接続、前記出力信号接続、及び前記接地接続を提供するように、前記トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置される、請求項14から20までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項22】
前記トランジスタ・セルは、前記半導体層構造上で延在するドレイン・フィンガ及びソース・フィンガを更に含み、前記導電ピラー構造の前記それぞれによって提供される前記入力信号接続、前記出力信号接続、又は前記接地接続は、前記ゲート・フィンガ、前記ドレイン・フィンガ、又は前記ソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放されている、請求項14から17までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項23】
無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイであって、
その表面に隣接した複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、
前記半導体層構造の前記表面から離れて突出する複数の導電ピラー構造と、を備え、前記導電ピラー構造のそれぞれは、前記トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成され、
前記トランジスタ・セルは、前記半導体層構造上で延在するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガを含み、前記導電ピラー構造の前記それぞれによって提供される前記入力信号接続、前記出力信号接続、又は前記接地接続は、前記ゲート・フィンガ、前記ドレイン・フィンガ、又は前記ソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放されている、
RFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項24】
前記導電ピラー構造は、その対向する端の間で前記ソース・フィンガに結合された第1のサブセット、その対向する端の間で前記ゲート・フィンガに結合された第2のサブセット、及び/又はその対向する端の間で前記ドレイン・フィンガに結合された第3のサブセットを含む、請求項23に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項25】
前記接地接続は、前記入力信号接続及び/又は前記出力信号接続の間に配置される、請求項23に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項26】
前記導電ピラー構造の第1のサブセットは、前記接地接続を提供するように構成され、前記入力信号接続及び前記出力信号接続のそれぞれを提供するように構成された前記導電ピラー構造の第2のサブセットと第3のサブセットとの間に配置される、請求項25に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項27】
前記導電ピラー構造の第1のサブセットは、前記接地接続を提供するように構成され、前記導電ピラー構造の第2のサブセットは、前記入力信号接続又は前記出力信号接続の一方を提供するように構成され、前記第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、前記第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置される、請求項25に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項28】
前記第1のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ソース・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合され、及び/又は前記第2のサブセットの前記それぞれの導電ピラー構造は、前記ゲート・フィンガ若しくは前記ドレイン・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合される、請求項27に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項29】
前記ゲート・フィンガ、前記ドレイン・フィンガ、及び/又は前記ソース・フィンガのそれぞれは、相互から間隔を空けられたフィンガ・セグメントを含み、前記それぞれのエクステンション領域は、前記フィンガ・セグメントの間に配置される、請求項28に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項30】
前記導電ピラー構造のうちの少なくとも1つは、その間にある1つ以上の介在する金属層によって、複数の前記ゲート・フィンガ、複数の前記ドレイン・フィンガ、又は複数の前記ソース・フィンガに結合される、請求項23から29までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項31】
前記RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した前記半導体層構造の前記表面上の絶縁層であって、前記導電ピラー構造は、前記絶縁層から突出する、絶縁層と、
その上に前記絶縁層を有する前記表面と反対の前記半導体層構造上の基板と、
前記基板を通じて延在する導電ビア構造と、を更に備え、前記導電ビア構造のそれぞれは、前記トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される、請求項23から30までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項32】
前記導電ピラー構造の前記それぞれは、前記入力信号接続、前記出力信号接続、及び前記接地接続を提供するように、前記トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置される、請求項23から31までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ。
【請求項33】
複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、前記半導体層構造の表面上の絶縁層と、前記半導体層構造の前記表面とは反対の前記絶縁層から突出する複数の導電ピラー構造とを含む無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイと、
前記導電ピラー構造の配置に対応する導電接続パターンを含むパッケージ基板と、を備え、前記導電ピラー構造のそれぞれは、前記パッケージ基板の前記導電接続パターンに前記RFトランジスタ増幅器ダイを取り付け、前記トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成され、
前記接地接続は、前記入力信号接続及び/若しくは前記出力信号接続の間に配置され、並びに/又は前記入力信号接続は、前記トランジスタ・セルのゲート・フィンガの対向する端の間に配置される、
集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項34】
前記導電ピラー構造は、前記RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した前記絶縁層から突出し、前記RFトランジスタ増幅器ダイは、
その上に前記絶縁層を有する前記表面と反対の前記半導体層構造上の基板と、
前記基板を通じて延在する導電ビア構造と、を更に含み、前記導電ビア構造のそれぞれは、前記トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される、請求項33に記載の集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項35】
前記導電ピラー構造の前記それぞれによって提供される前記入力信号接続、前記出力信号接続、又は前記接地接続は、前記トランジスタ・セルの前記ゲート・フィンガ、前記ドレイン・フィンガ、又は前記ソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放されている、請求項33又は34に記載の集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項36】
前記導電ピラー構造の第1のサブセットは、前記接地接続を提供するように構成され、前記入力信号接続及び前記出力信号接続のそれぞれを提供するように構成された前記導電ピラー構造の第2のサブセットと第3のサブセットとの間に配置される、請求項33から35までのいずれか一項に記載の集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項37】
前記導電ピラー構造の第1のサブセットは、前記接地接続を提供するように構成され、前記導電ピラー構造の第2のサブセットは、前記入力信号接続又は前記出力信号接続の一方を提供するように構成され、前記第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、前記第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置される、請求項33から35までのいずれか一項に記載の集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項38】
前記導電ピラー構造の第3のサブセットは、前記入力信号接続又は前記出力信号接続のもう一方に結合され、前記第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、前記第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置される、請求項37に記載の集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項39】
前記導電ピラー構造の前記それぞれは、前記入力信号接続、前記出力信号接続、及び前記接地接続を提供するように、前記トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置される、請求項33から38までのいずれか一項に記載の集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項40】
前記半導体層構造は、ワイド・バンドギャップ半導体材料の1つ以上のエピタキシャル層を含む、請求項1から39までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ又は集積回路デバイス・パッケージ。
【請求項41】
前記半導体層構造は、シリコン・カーバイド基板上のIII族窒化物材料を含む、請求項1から39までのいずれか一項に記載のRFトランジスタ増幅器ダイ又は集積回路デバイス・パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、米国特許商標庁に2021年9月3日に出願された米国特許出願第17/466,783号に対する優先権を主張し、その開示がその全体で参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、集積回路(「IC」)デバイスに向けられ、より詳細には、電力増幅器デバイス、デバイス・パッケージング、及び関連する製造方法に向けられる。
【背景技術】
【0003】
0.5~1GHz、3GHz、10GHz、又はそれ以上などの高周波数において動作する間に高電力を扱う能力を必要とする電気回路が近年ではより普及してきている。特に、ワイヤレス通信システムに対する基地局など、様々な用途において無線(マイクロ波を含む)周波数におけるRF信号を増幅するために使用される無線周波数(「RF」)電力増幅器に対して高い需要が現在では存在する。RF電力増幅器によって増幅された信号は、メガヘルツ(MHz)~ギガヘルツ(GHz)の範囲にある周波数を有する変調された搬送波を有する信号を含むことが多い。それらのRF電力増幅器は、高い信頼性、良好な線形性を示し、高い出力電力レベルを扱うために必要とされ得る。
【0004】
多くのRF電力増幅器設計は、増幅デバイスとして半導体切り替えデバイスを利用する。それらの切り替えデバイスの例は、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)、DMOS(二重拡散金属酸化膜半導体)トランジスタ、HEMT(高電子移動度トランジスタ)、MESFET(金属半導体電界効果トランジスタ)、LDMOS(横方向拡散金属酸化膜半導体)トランジスタなどを含む電界効果トランジスタ(FET)デバイスなど、電力トランジスタ・デバイスを含む。
【0005】
RFトランジスタ増幅器は典型的には、半導体集積回路チップとして形成される。ほとんどのRFトランジスタ増幅器は、シリコンにおいて又は炭化ケイ素(「SiC」)及びIII族窒化物材料などのワイド・バンドギャップ半導体材料(すなわち、1.40eVよりも大きいバンドギャップを有する)を使用して実装される。本明細書で使用されるように、用語「III族窒化物」は、窒素と周期表のIII族の元素、通常はアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、及び/又はインジウム(In)との間で形成されるそれらの半導体化合物を指す。用語はまた、AlGaN及びAlInGaNなどの三元化合物及び四元化合物を指す。それらの化合物は、1モルの窒素が合計1モルのIII族元素と結合する実験式を有する。
【0006】
RFトランジスタ増幅器は、1つ以上の増幅段階を含み得、各々の段階は典型的には、トランジスタ増幅器として実装される。出力電力及び電流を扱う能力を高めるために、RFトランジスタ増幅器は典型的には、「ユニット・セル」構成において実装され、ユニット・セル構成では、多数の個々の「ユニット・セル」トランジスタ構造が電気的に並列して配置される。RFトランジスタ増幅器は、単一の集積回路チップ若しくは「ダイ」のトランジスタ・セルによって実装され得、又は複数のダイを含み得る。ダイ又はチップは、電子回路素子がその上で製造される半導体材料又は他の基板の小型ブロックを指し得る。複数のRFトランジスタ増幅器ダイが使用されるとき、それらは、直列に及び/又は並列に接続され得る。
【0007】
シリコン・ベースRFトランジスタ増幅器は典型的には、LDMOSトランジスタを使用して実装され、相対的に高価でない製造による高いレベルの線形性を示す場合がある。III族窒化物ベースRF増幅器は典型的には、LDMOSトランジスタ増幅器が固有の性能制限を有し得る高電力及び/又は高周波数動作を必要とする用途において主に、HEMTを使用して実装される。
【0008】
HEMTデバイスの動作では、異なるバンドギャップ・エネルギーを有する2つの半導体材料のヘテロ接合において二次元電子ガス(2DEG)が形成され、より小さいバンドギャップ材料は、より高い電子親和力を有する。2DEGは、より小さいバンドギャップ材料における蓄積層であり、非常に高いシート電子濃度を包含する場合がある。加えて、よりワイドなバンドギャップの半導体材料内において生じる電子は、2DEG層に転移し、イオン化不純物の散乱が低減することに起因して、高い電子移動度を可能にする。高いキャリア濃度及び高いキャリア移動度のこの組み合わせは、HEMTに非常に大きい相互コンダクタンスを与える場合があり、高周波数用途のために金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)よりも強い性能の利点を提供し得る。III族窒化物ベース材料システムにおいて製造された高い電子移動度トランジスタも、前述の高い絶縁破壊電界、ワイド・バンドギャップ、大きな伝導帯オフセット、及び/又は高い飽和電子ドリフト速度を含む材料特性の組み合わせを理由に、大量の無線周波数(RF)電力を生成するための電位を有する。
【0009】
RFトランジスタ増幅器は、整合回路、又はアクティブ・トランジスタ・ダイ(例えば、MOSFET、HEMT、LDMOSなどを含む)と基本的な動作周波数においてRF信号に対してそれに接続された伝送ラインとの間のインピーダンス整合を改善するように設計されたインピーダンス整合回路、並びに二次及び三次調波積などのデバイス動作の間に生成され得る調波積を少なくとも部分的に終端するように設計された調波終端回路などの回路を含むことが多い。調波積の終端も、相互変調歪み積の発生に影響を及ぼす。
【0010】
トランジスタ・ダイ(複数可)と共にインピーダンス整合及び調波終端回路は、デバイス・パッケージ内で取り囲まれ得る。集積回路パッケージングは、物理損傷及び/又は腐食からダイを保護し、外部回路への接続のための電気接点を支持する支持ケース又はパッケージ内で1つ以上のダイを封入することを指し得る。電気リードは、トランジスタ・ダイを、入力及び出力RF伝送ライン並びにバイアス電圧源などの外部システム及び/又は回路素子に電気的に接続するために、パッケージから延在し得る。集積回路デバイス・パッケージ内の入力及び出力整合回路は典型的には、インピーダンス整合回路の少なくとも一部分を提供するLCネットワークを含み、インピーダンス整合回路は、アクティブ・トランジスタ・ダイのインピーダンスを固定値に整合させるように構成される。典型的には、入力及び出力RF整合回路は、パッケージ・フットプリントを増大させ得る、オフダイ・コンポーネント及び実装態様を採用する。
【0011】
ダイとオフダイ・コンポーネント又は他の外部回路との間など、パッケージ内の接続は、ワイヤボンドに依存し得る。ワイヤボンドは、ダイ・レベルの加工工程を通じて形成され得る。そのような従来の接続のジオメトリは、制御することが困難であり得、及び/又はより複雑なRF IC設計に対する精度を制限し得る。また、ワイヤボンドを通じた信号ルーティング・オプションは、ワイヤボンド接点パッドに対する相対的にかさばり且つ大きなダイ・エリア要件に起因して制限され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第RE34,861号
【特許文献2】米国特許第4,946,547号
【特許文献3】米国特許第5,200,022号
【特許文献4】米国特許第6,218,680号
【特許文献5】米国特許第5,210,051号
【特許文献6】米国特許第5,393,993号
【特許文献7】米国特許第5,523,589号
【特許文献8】米国特許第7,030,428号
【特許文献9】米国特許第8,563,372号
【特許文献10】米国特許第9,214,352号
【特許文献11】米国特許第5,192,987号
【特許文献12】米国特許第5,296,395号
【特許文献13】米国特許第6,316,793号
【特許文献14】米国特許第6,548,333号
【特許文献15】米国特許第7,544,963号
【特許文献16】米国特許第7,548,112号
【特許文献17】米国特許第7,592,211号
【特許文献18】米国特許第7,615,774号
【特許文献19】米国特許第7,709,269号
【特許文献20】米国特許第8,049,252号
【特許文献21】米国特許第7,045,404号
【特許文献22】米国特許第8,120,064号
【特許文献23】米国特許出願第16/889,432号
【発明の概要】
【0013】
いくつかの実施例によれば、集積回路デバイスは、無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイを含み、RFトランジスタ増幅器ダイは、複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、半導体層構造の表面上の絶縁層と、半導体層構造の表面とは反対の絶縁層から突出する複数の導電ピラー構造とを含む。導電ピラー構造のそれぞれは、トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される。接地接続は、トランジスタ・セルへの入力信号接続及び/又は出力信号接続の間に配置される。
【0014】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第1のサブセットは、接地接続を提供するように構成され得、入力信号接続及び出力信号接続のそれぞれを提供するように構成され得る導電ピラー構造の第2のサブセットと第3のサブセットとの間に配置され得る。
【0015】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第1のサブセットは、接地接続を提供するように構成され得、導電ピラー構造の第2のサブセットは、入力信号接続又は出力信号接続の一方を提供するように構成され得、第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置され得る。
【0016】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第3のサブセットは、入力信号接続又は出力信号接続のもう一方を提供するように構成され得、第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置され得る。
【0017】
いくつかの実施例では、トランジスタ・セルは、半導体層構造上で延在するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガを含み得る。第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ソース・フィンガに結合され得、第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ゲート・フィンガ又はドレイン・フィンガに結合され得る。
【0018】
いくつかの実施例では、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ソース・フィンガの対向する端の間にあり得、及び/又は第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ゲート・フィンガ若しくはドレイン・フィンガの対向する端の間にあり得る。
【0019】
いくつかの実施例では、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ソース・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合され得、及び/又は第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ゲート・フィンガ若しくはドレイン・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合され得る。
【0020】
いくつかの実施例では、ゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及び/又はソース・フィンガのそれぞれは、相互から間隔を空けられたフィンガ・セグメントを含み得、それぞれのエクステンション領域は、フィンガ・セグメントの間に配置され得る。
【0021】
いくつかの実施例では、トランジスタ・セルは、半導体層構造上で延在するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガを含み、導電ピラー構造のそれぞれによって提供される入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続は、ゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、又はソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放されている。
【0022】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造のうちの少なくとも1つは、その間にある1つ以上の介在する金属層によって、複数のゲート・フィンガ、複数のドレイン・フィンガ、又は複数のソース・フィンガに結合され得る。
【0023】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造は、RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した絶縁層から突出し得る。基板は、その上に絶縁層を有する表面と反対の半導体層構造上に提供され得、導電ビア構造は、RFトランジスタ増幅器ダイの底部に隣接した基板を通じて延在し得る。導電ビア構造のそれぞれは、トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成され得る。
【0024】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造のそれぞれは、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を提供するように、トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置され得る。
【0025】
いくつかの実施例では、トランジスタ・セルは、半導体層構造の表面に沿って延在するゲート・フィンガを含み得、入力信号接続は、ゲート・フィンガの対向する端の間に配置され得る。
【0026】
いくつかの実施例によれば、無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイは、複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、半導体層構造の表面上の絶縁層と、半導体層構造の表面とは反対の絶縁層から突出する複数の導電ピラー構造とを含む。導電ピラー構造のそれぞれは、トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される。トランジスタ・セルは、半導体層構造上で延在するゲート・フィンガを含み、入力信号接続は、その対向する端の間でゲート・フィンガに結合される。
【0027】
いくつかの実施例では、接地接続は、トランジスタ・セルへの入力信号接続と出力信号接続との間に配置され得る。
【0028】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第1のサブセットは、入力信号接続を提供するように構成され得、導電ピラー構造の第2のサブセットは、接地接続を提供するように構成され得、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置され得る。
【0029】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第3のサブセットは、出力信号接続を提供するように構成され得、第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置され得る。
【0030】
いくつかの実施例では、トランジスタ・セルは、半導体層構造上で延在するソース・フィンガ及びドレイン・フィンガを更に含み得る。第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ソース・フィンガの対向する端の間にあり得、及び/又は第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ドレイン・フィンガの対向する端の間にあり得る。
【0031】
いくつかの実施例では、第1のサブセット、第2のサブセット、及び/又は第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ゲート・フィンガ、ソース・フィンガ、及び/又はドレイン・フィンガのそれぞれのフィンガ・セグメントの間でそれぞれのエクステンション領域に結合され得る。
【0032】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造は、RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した絶縁層から突出し得る。基板は、その上に絶縁層を有する表面と反対の半導体層構造上に提供され得、導電ビア構造は、RFトランジスタ増幅器ダイの底部に隣接した基板を通じて延在し得る。導電ビア構造のそれぞれは、トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成され得る。
【0033】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造のそれぞれは、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を提供するように、トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置され得る。
【0034】
いくつかの実施例では、トランジスタ・セルは、半導体層構造上で延在するドレイン・フィンガ及びソース・フィンガを更に含み得、導電ピラー構造のそれぞれによって提供される入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続は、ゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、又はソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放され得る。
【0035】
いくつかの実施例によれば、無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイは、その表面に隣接した複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、半導体層構造の表面から離れて突出する複数の導電ピラー構造とを含む。導電ピラー構造のそれぞれは、トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される。トランジスタ・セルは、半導体層構造上で延在するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガを含む。導電ピラー構造のそれぞれによって提供される入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続は、ゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、又はソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放されている。
【0036】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造は、その対向する端の間でソース・フィンガに結合された第1のサブセット、その対向する端の間でゲート・フィンガに結合された第2のサブセット、及び/又はその対向する端の間でドレイン・フィンガに結合された第3のサブセットを含み得る。
【0037】
いくつかの実施例では、接地接続は、入力信号接続及び/又は出力信号接続の間に配置され得る。
【0038】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第1のサブセットは、接地接続を提供するように構成され得、入力信号接続及び出力信号接続のそれぞれを提供するように構成され得る導電ピラー構造の第2のサブセットと第3のサブセットとの間に配置され得る。
【0039】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第1のサブセットは、接地接続を提供するように構成され得、導電ピラー構造の第2のサブセットは、入力信号接続又は出力信号接続の一方を提供するように構成され、第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置され得る。
【0040】
いくつかの実施例では、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ソース・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合され得、及び/又は第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、ゲート・フィンガ若しくはドレイン・フィンガのそれぞれのエクステンション領域に結合され得る。
【0041】
いくつかの実施例では、ゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及び/又はソース・フィンガのそれぞれは、相互から間隔を空けられたフィンガ・セグメントを含み得、それぞれのエクステンション領域は、フィンガ・セグメントの間に配置され得る。
【0042】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造のうちの少なくとも1つは、その間にある1つ以上の介在する金属層によって、複数のゲート・フィンガ、複数のドレイン・フィンガ、又は複数のソース・フィンガに結合され得る。
【0043】
いくつかの実施例では、絶縁層は、RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した半導体層構造の表面上で延在し得、導電ピラー構造は、絶縁層から突出し得る。基板は、その上に絶縁層を有する表面と反対の半導体層構造上で提供され得る。導電ビア構造は、RFトランジスタ増幅器ダイの底部に隣接した基板を通じて延在し得る。導電ビア構造のそれぞれは、トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成され得る。
【0044】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造のそれぞれは、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を提供するように、トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置され得る。
【0045】
いくつかの実施例によれば、集積回路デバイス・パッケージは、無線周波数(「RF」)トランジスタ増幅器ダイを含み、RFトランジスタ増幅器ダイは、複数のトランジスタ・セルを含む半導体層構造と、半導体層構造の表面上の絶縁層と、半導体層構造の表面とは反対の絶縁層から突出する複数の導電ピラー構造とを含む。集積回路デバイス・パッケージは、パッケージ基板を更に含み得、パッケージ基板は、導電ピラー構造の配置に対応する導電接続パターンを含み、導電ピラー構造のそれぞれは、パッケージ基板の導電接続パターンにRFトランジスタ増幅器ダイを取り付け、トランジスタ・セルに入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される。接地接続は、入力信号接続及び/若しくは出力信号接続の間に配置される。加えて又は代わりに、入力信号接続は、トランジスタ・セルのゲート・フィンガの対向する端の間に配置される。
【0046】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造は、RFトランジスタ増幅器ダイの最上部に隣接した絶縁層から突出し得、基板は、その上に絶縁層を有する表面と反対の半導体層構造上で提供され得る。導電ビア構造は、RFトランジスタ増幅器ダイの底部に隣接した基板を通じて延在し得る。導電ビア構造のそれぞれは、トランジスタ・セルに他の入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように構成される。
【0047】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造のそれぞれによって提供される入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続は、トランジスタ・セルのゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、又はソース・フィンガに電気的に接続するワイヤボンド接続パッドから解放され得る。
【0048】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第1のサブセットは、接地接続を提供するように構成され得、入力信号接続及び出力信号接続のそれぞれを提供するように構成され得る導電ピラー構造の第2のサブセットと第3のサブセットとの間に配置され得る。
【0049】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第1のサブセットは、接地接続を提供するように構成され得、導電ピラー構造の第2のサブセットは、入力信号接続又は出力信号接続の一方を提供するように構成され得、第2のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置され得る。
【0050】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造の第3のサブセットは、入力信号接続又は出力信号接続のもう一方に結合され得、第3のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造は、第1のサブセットのそれぞれの導電ピラー構造の間に配置され得る。
【0051】
いくつかの実施例では、導電ピラー構造のそれぞれは、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を提供するように、トランジスタ・セルを含むアクティブ領域内に配置され得る。
【0052】
いくつかの実施例では、半導体層構造は、ワイド・バンドギャップ半導体材料の1つ以上のエピタキシャル層を含み得る。
【0053】
いくつかの実施例では、半導体層構造は、シリコン・カーバイド基板上でIII族窒化物材料を含み得る。
【0054】
以下の図面及び詳細な説明を見ると、いくつかの実施例に係る他のデバイス、装置、及び/又は方法が当業者にとって明白になるであろう。上記実施例のいずれか及び全ての組み合わせに加えて、全てのそのような追加の実施例がこの説明に含まれ、発明の範囲内にあり、添付の請求項によって保護されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】本開示のいくつかの実施例に係る、RFトランジスタ増幅器ダイ又はデバイスの概略的な平面図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造の様々な配置を有するトランジスタ構造を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な断面図である。
【
図2B】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造の様々な配置を有するトランジスタ構造を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な断面図である。
【
図2C】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造の様々な配置を有するトランジスタ構造を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な断面図である。
【
図2D】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造の様々な配置を有するトランジスタ構造を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な断面図である。
【
図3A】本開示のいくつかの実施例に係る、裏側接続パッド又は接点を有さないおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図3B】本開示のいくつかの実施例に係る、裏側接続パッド又は接点を有さないおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造及び裏側接続パッド又は接点の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施例に係る、ワイヤボンド接続パッドが介在することなく、インタレースされた入力信号接続及び出力信号接続並びに接地接続を有する、ソース・フィンガ、ゲート・フィンガ、及びドレイン・フィンガに結合されたおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図6A1】本開示のいくつかの実施例に係る、分岐構造にあるおもて側ピラー接続構造の断面図である。
【
図6A2】本開示のいくつかの実施例に係る、分岐構造にあるおもて側ピラー接続構造の断面図である。
【
図6B1】本開示のいくつかの実施例に係る、分岐構造にあるおもて側ピラー接続構造の断面図である。
【
図6B2】本開示のいくつかの実施例に係る、分岐構造にあるおもて側ピラー接続構造の断面図である。
【
図6C1】本開示のいくつかの実施例に係る、分岐構造にあるおもて側ピラー接続構造の断面図である。
【
図6C2】本開示のいくつかの実施例に係る、分岐構造にあるおもて側ピラー接続構造の断面図である。
【
図7A】本開示のいくつかの実施例に係る、入力信号接続の間及び出力信号接続の間でインタレースされた接地接続を有するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガのエッジにおけるそれぞれのエクステンションに結合されたおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図7B】本開示のいくつかの実施例に係る、入力信号接続の間及び出力信号接続の間でインタレースされた接地接続を有するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガのエッジにおけるそれぞれのエクステンションに結合されたおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図8A】本開示のいくつかの実施例に係る、入力信号接続の間及び出力信号接続の間でインタレースされた接地接続を有するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガのセグメントの間のそれぞれのエクステンションに結合されたおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図8B】本開示のいくつかの実施例に係る、入力信号接続の間及び出力信号接続の間でインタレースされた接地接続を有するゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガのセグメントの間のそれぞれのエクステンションに結合されたおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
【
図9A】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造を使用してパッケージ基板にRFトランジスタ増幅器ダイを取り付ける実例を例示する、断面図である。
【
図9B】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造を使用してパッケージ基板にRFトランジスタ増幅器ダイを取り付ける実例を例示する、平面図である。
【
図10】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造を有するRFトランジスタ増幅器ダイを含むデバイス・パッケージの実例を例示する断面図である。
【
図11】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造を有するRFトランジスタ増幅器ダイを含むデバイス・パッケージの実例を例示する断面図である。
【
図12】本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造を有するRFトランジスタ増幅器ダイを含むデバイス・パッケージの実例を例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本開示の実施例は、集積回路デバイス・パッケージ内のワイヤボンドと関連付けられたいくつかの不利な点を低減させることができ又は取り除くことができるデバイス及び製造方法に向けられる。例えば、ワイヤボンドは、ワイヤがかさばること及び接点パッド・エリア要件に起因して、パッケージ・サイズ、信号ルーティング、及びアセンブリに対して制限を課し得る。加えて、ワイヤボンドは、特により高い周波数のRF用途において整合回路(入力/出力インピーダンス整合回路及び/又は調波終端回路を含む)の有効性を低減させ又は無効にする場合がある望ましくない一連のインダクタンスを導入し得る。
【0057】
本開示のいくつかの実施例は、単独で又は導電ビア構造(本明細書で基板貫通ビア又は裏側ビアとも称される)との組み合わせで、導電ピラー構造(本明細書でおもて側ピラー接続構造、おもて側ピラー構造、又はおもて側ピラーとも称される)など、RFトランジスタ増幅器ダイ又はデバイスのおもて側又はおもて面上で電気的接続構造を使用する統合デバイス及び製造方法を提供し、導電ビア構造は、裏側接続又は接点を提供し、それによって、パッケージ内のワイヤボンド接続を低減させ又は取り除く。本明細書で使用されるように、ダイ又はデバイスの「おもて側」又は「おもて面」は、デバイスの半導体層構造内のアクティブ・トランジスタ・セルに隣接し得ると共に、ダイ又はデバイスの「裏側」又は「裏面」は、おもて側(いくつかの実施例では、その上に半導体層構造が形成され、又は別の形で提供される基板を含み得る)の反対であり得る。
【0058】
おもて側ピラーは、導電構造(金属メッキ又は他の金属構造を含む)であり得、導電構造は、ウェーハ上で統合させることができ(すなわちウェーハ・レベルの加工を使用して)、例えば、おもて側ピラーと、入力、出力、又は接地接続のうちの少なくとも1つがおもて側ピラーによって提供される裏側接続とのいずれかの組み合わせを使用して、パッケージにトランジスタ・ダイを接続するための設計の柔軟性によりジオメトリに対して制御することを改善することができる。おもて側ピラーは、高解像度パターニング方法、例えば、ステッパ・リソグラフィを使用して製造され得る。リソグラフィ工程を通じておもて側ピラー構造を定義することは、高度に統合されたパッケージング・システム、例えば、異種システム・オン・パッケージ(SOP)、3Dスタッキングなどにおいて使用され得るより効果的な接続方法を可能にすることができる。特に、本明細書で説明されるようなおもて側ピラーを含むデバイスは、下向きのおもて側ピラーにより「反転」させることができ、その結果、おもて側ピラーは、外部接続のために(例えば、「オフ・チップ」接続とも称される、入力、出力、及び/又は接地接続)、プリント回路基板(PCB)、再配線層(RDL)構造、及び/又は熱強化パッケージ(例えば、TEPAC又はT3PACパッケージ)を含む他のパッケージ基板に、デバイスの1つ以上の端子(例えば、トランジスタ・ダイのソース、ドレイン、及び/又はゲートの端子)を接続することができる。
【0059】
おもて側ピラーはまた、トランジスタ・ダイをルーティング・オン及びオフする入力及び出力信号を含む、オフ・チップ接続の異なるルーティングを提供するように配置させることができる。特に、本明細書で説明される本発明の実施例は、入力/出力RF信号整合性、パッケージング複雑度、及びトランジスタ・ダイ設計を改善又は最適化することができる、方法及びおもて側ピラーを含むトポロジを提供する。いくつかの実施例は、トランジスタ・ダイ表面(おもて及び裏)、適切な又は所望のトランジスタ機能のための接地の配置、並びに信号整合性に対する関係における入力及び出力信号ルーティングに関する設計トレードオフを考慮し得る。例えば、全ての3つのFET端子(ゲート、ドレイン、及びソース)は、いくつかの実施例では、入力、出力、及び接地接続を提供するように、ダイ(例えば、おもて側)の同一の側にルーティングされ得ると共に、他の実施例は、おもて側ピラー及び裏側接続の様々な組み合わせを含み得る。裏側グラウンド・プレーンを必要とし得るRF IC設計では、接地接続のために(例えば、FETソース端子への接続のために)、導電基板貫通ビアが使用され得る。複数のタイプの接続(例えば、出力接続及び接地接続の両方)が裏側にルーティングされる場合、それぞれのタイプの接続に対する接続パッドの間で電気的隔離を提供するために、裏側金属パターニング工程が使用され得る。いくつかの実施例では、おもて側ピラー接続は、裏側ビア接続に対する必要性を取り除き得る。
【0060】
図1は、本開示の実施例に係る半導体ダイ100の部分の概略的な平面図である。ダイ100は、電力トランジスタ・デバイス、例えば、RF電力増幅器のトランジスタ・セルを含み得る。
図2A~
図2Dは、デバイス又はダイ100のユニット・セル・トランジスタ構造200a~200d(集合的に200、本明細書でトランジスタ構造又はトランジスタ・セルとも称される)の概略的な断面図である。
図1の平面図は、
図2A~
図2Dの線I~I’に沿って取られる。
【0061】
図1及び
図2A~
図2Dに示されるように、III族窒化物又は他のワイド・バンドギャップ半導体HEMT若しくはMOSFETに対する半導体構造などの半導体層構造390は、シリコン・カーバイド基板又はサファイア基板などの基板322上で形成され得る。基板322は、例えば、4Hポリタイプのシリコン・カーバイドであり得る半絶縁シリコン・カーバイド基板であり得る。他のシリコン・カーバイド候補ポリタイプは、3C、6H、及び15Rポリタイプを含み得る。基板322は、Cree,Inc.から利用可能な、High Purity Semi-Insulating(HPSI)基板であり得る。用語「半絶縁」は、絶対的な意味ではなく、本明細書で説明的に使用される。
【0062】
本開示のいくつかの実施例では、基板322のシリコン・カーバイド・バルク結晶は、室温において約1×105オーム・センチメートル以上の抵抗率を有し得る。そのようなSiC基板を生産する方法は、例えば、米国特許第RE34,861号、米国特許第4,946,547号、米国特許第5,200,022号、米国特許第6,218,680号において説明され、その開示がその全体で参照することによって本明細書に組み込まれる。シリコン・カーバイドが基板322として採用され得るが、本開示の実施例は、サファイア(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化アルミニウム・ガリウム(AlGaN)、窒化ガリウム(GaN)、シリコン(Si)、GaAs、LGO、酸化亜鉛(ZnO)、LAO、及びリン化インジウム(InP)など、基板322に対するいずれかの適切な基板を利用し得ることを理解されよう。
【0063】
基板322は、シリコン・カーバイド・ウェーハであり得、デバイス100は、少なくとも部分的にウェーハ・レベルの加工を介して形成され得、ウェーハは次いで、複数の個々のユニット・セル・トランジスタ(それぞれが本明細書で200として指定される)を含むデバイス100を提供するようにダイシングされ得る。いくつかの実施例では、基板322の厚み(例えば、
図2A~
図2Dにおける垂直又はZ方向での)は、100μmよりも大きく、200μmよりも大きく、又は400μmよりも大きくあり得る。いくつかの実施例では、トランジスタ構造200は、薄型基板322を含み得る。いくつかの実施例では、基板322は、約100μm以下、例えば、75μm以下、又は50μm以下の厚み(例えば、垂直又はZ方向での)に薄くされ得る。
【0064】
半導体層構造390は、基板322の表面上で(又は、本明細書で更に説明される任意選択の層上で)形成される。例示される実例では、半導体層構造390は、エピタキシャル成長によって形成されたワイド・バンドギャップ半導体材料であり、よって、1つ以上のエピタキシャル層324を含む。III族窒化物のエピタキシャル成長のための技術は、例えば、米国特許第5,210,051号、米国特許第5,393,993号、及び米国特許第5,523,589号において説明されており、その開示もその全体で参照することによって本明細書に組み込まれる。例示の目的のために1つ以上のエピタキシャル層324を参照して半導体層構造390が示されると共に、半導体層構造390は、基板322及び1つ以上のエピタキシャル層324、並びに/又はエピタキシャル層324の上部表面324A上のキャップ層上で又はそれらの間で、バッファ及び/又は核形成層(複数可)などの追加の層/構造/素子を含み得る。例えば、AlNバッファ層は、シリコン・カーバイド基板322とトランジスタ構造200の層の残りとの間の適切な結晶構造転移を提供するように、基板322の上部表面322A上で形成され得る。加えて、例えば、その開示がその全体で参照することによって本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許第7,030,428号において一般的に説明されるように、歪バランシング転移層(複数可)が加えて及び/又は代わりに提供され得る。任意選択のバッファ/核形成/転移層は、有機金属化学気相成長法(MOCVD)、分子線エピタキシ(MBE)、及び/又は水素化物気相エピタキシ(HVPE)によって蒸着され得る。
【0065】
なおも
図1及び
図2A~
図2Dを参照して、ダイ100のおもて側100fにおいて、ソース接点315及びドレイン接点305は、エピタキシャル層324の表面324A上で形成され得、相互から横方向に間隔を空けられ得る。ユニット・セル・トランジスタ200のソース領域は、ソース接点315の真下にある半導体層構造390の部分であり、ユニット・セル・トランジスタ200のドレイン領域は、ドレイン接点305の真下にある半導体層構造390の部分である。ゲート接点310は、ソース接点315とドレイン接点305との間でエピタキシャル層324上に形成され得る。ゲート接点310の材料は、エピタキシャル層324の組成物に基づいて選択され得、いくつかの実施例では、Schottky接点であり得る。例えば、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、ニッケル・シリサイド(NiSi
x)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、タングステン(W)、及び/又は窒化タングステン・シリコン(WSiN)など、III族窒化物ベース半導体材料へのSchottky接点を作成することが可能ないくつかの材料が使用され得る。ゲート接点310、ドレイン接点305、及びソース接点315は、各々のユニット・セル・トランジスタ200のゲート端子、ドレイン端子、及びソース端子をそれぞれ提供し得る。
【0066】
ソース接点315及び/又はドレイン接点305は、III族窒化物ベース半導体材料へのオーミック接点を形成することができる金属を含み得る。適切な金属は、Ti、W、チタン・タングステン(TiW)、シリコン(Si)、窒化チタン・タングステン(TiWN)、タングステン・シリサイド(WSi)、レニウム(Re)、ニオブ(Nb)、Ni、金(Au)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、NiSix、チタン・シリサイド(TiSi)、窒化チタン(TiN)、WSiN、及びPtなどの高融点金属を含み得る。よって、ソース接点315及び/又はドレイン接点305は、エピタキシャル層324(例えば、HEMTデバイス内のバリア層)に直接接触したオーミック接点部分を包含し得る。いくつかの実施例では、ソース接点315及び/又はドレイン接点305は、オーミック接点を形成するように、複数の層から形成され得、オーミック接点は、例えば、その開示がその全体で参照することによって本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許第8,563,372号及び米国特許第9,214,352号において説明されるように提供され得る。
【0067】
いくつかの実施例では、トランジスタ・セル200は、HEMT構造であり得、エピタキシャル層構造324は、基板322の表面322A上で形成されたチャネル層及びチャネル層の表面上で形成されたバリア層を含み得る。チャネル層は、バリア層のバンドギャップ未満であるバンドギャップを有し得、チャネル層は、バリア層よりも大きい電子親和力をも有し得る。チャネル層及びバリア層は、III族窒化物ベース材料を含み得る。上記議論されたように、従来のHEMTデバイスに関して、チャネル層とバリア層との間の分岐において、チャネル層内で2DEG層が誘発される。2DEG層は、ソース接点315及びドレイン接点305のそれぞれの下にあるデバイスのソース領域とドレイン領域との間の導電を可能にする高度導電層として作用し得る。基板、チャネル層、バリア層、及び他の層を含むHEMT構造は、米国特許第5,192,987号、米国特許第5,296,395号、米国特許第6,316,793号、米国特許第6,548,333号、米国特許第7,544,963号、米国特許第7,548,112号、米国特許第7,592,211号、米国特許第7,615,774号、及び米国特許第7,709,269号において実例として議論され、その開示がその全体で参照することによってこれにより本明細書に組み込まれる。
【0068】
当業者によって理解されるように、トランジスタ・セル200(例えば、HEMT、MOSFET、LDMOSなど)は、ゲート接点310の制御の下でソース接点315とドレイン接点305との間のアクティブ領域によって定義され得る。いくつかの実施例では、
図1に例示されるように、ソース接点315、ドレイン接点305、及びゲート接点310は、複数のトランジスタユニット・セル200を形成するように、エピタキシャル層324上で交互に配置された複数のソース接点315、ドレイン接点305、及びゲート接点310として形成され得、ゲート接点310は、隣接するドレイン接点305とソース接点315との間に配置される。ユニット・セル200など、RFトランジスタ増幅器ダイ又はデバイス100を提供するように、数百又は数千のユニット・セルが半導体基板上で形成され得、並列して電気的に接続され得る。
【0069】
図1及び
図2A~
図2Dの実例では、ダイ100は、複数のトランジスタ・セル200を含み得、それぞれの接点は、オフ・チップ接続(例えば、入力、出力、又は接地接続)を提供するように並列して接続される。例えば、
図1に示されるように、ゲート310、ドレイン305、及びソース315の接点の各々は、ゲートG、ドレインD、及び/又はソースSの「フィンガ」を定義するように第1の方向(例えば、Y-方向)において延在し得、ゲートG、ドレインD、及び/又はソースSの「フィンガ」は、いくつかの実施例では、半導体層構造390の上部表面324A上で又は隣接して、1つ以上の任意選択のバスによって(例えば、
図1に破線で示される、ゲート・バス310b及びドレイン・バス305bによって)並びに/又はそれに結合されたワイヤボンド接続パッドによって接続され得る。ゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、及びソース・フィンガS(及び、接続バス及びワイヤボンド接続パッド)は、デバイス100のゲート接続電極、ドレイン接続電極、及びソース接続電極それぞれの一部を形成し得、ゲート接続電極、ドレイン接続電極、及びソース接続電極は、いくつかの実施例では、本明細書で説明されるおもて側ピラー366(
図1に破線で示される)が結合され得る1つ以上の最上部若しくはおもて側メタライゼーション層又はバス・パッドによって定義され得る。他の実施例では、おもて側ピラー366は、バス・パッド又はワイヤボンド接続パッドが介在することなく、ゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、又はソース・フィンガSのうちの1つ以上に結合され得る。したがって、ダイ100は、ダイ100のエッジにおいてワイヤボンド接続パッド及び/又は接続バスから解放されてい得、その結果、トランジスタ・セル200は、ダイ100のより大きなエリアを占有し得る。おもて側メタライゼーション構造の様々な導電素子を相互から隔離する誘電層は、図を簡易化するために
図1では示されない。ゲート・フィンガGが共に電気的に接続され、ドレイン・フィンガDが共に電気的に接続され、ソース・フィンガSが共に電気的に接続されるので、ユニット・セル・トランジスタ200が全て、並列して共に電気的に接続されることを把握させることができる。
【0070】
図2A~
図2Dに示されるように、トランジスタ・セル200は、おもて側100fに隣接した350、355、及び360として例示される、1つ以上の誘電層又は絶縁層を更に含み得る。第1の絶縁層350は、半導体層構造390の上部表面(例えば、エピタキシャル層324の上部表面324A)に直接接触し得る。第2の絶縁層355は、第1の絶縁層350上に形成され得、第3の絶縁層360は、第2の絶縁層355上に形成され得る。いくつかの実施例では、3つよりも少ない又は3つよりも多い絶縁層が含まれ得ることも認識されよう。絶縁層350、355、及び/又は360のうちの1つ以上は、トランジスタ構造200に対する不活性化層としての役割を果たし得る。絶縁層350、355、360は、窒化ケイ素(Si
xN
y)、窒化アルミニウム(AlN)、二酸化ケイ素(SiO
2)、酸窒化ケイ素、及び/又は他の適切な保護材料、例えば、酸化マグネシウム、酸化スカンジウム、酸化アルミニウム、及び/又は酸窒化アルミニウムなどの誘電材料であり得る。より一般的に、絶縁層350、355、360は、単一の層であり得、又は均一な組成物及び/若しくは非均一な組成物の複数の層を含み得、並びに/又はオーミック接点の後続のアニールの間に下層のエピタキシャル層(複数可)324を保護するように(例えば、ソース接点315及び/若しくはドレイン接点305を提供するように)十分に厚くあり得る。
【0071】
ソース接点315、ドレイン接点305、及びゲート接点310は、ダイ100のおもて側100fに隣接した第1の絶縁層350内で形成され得る。いくつかの実施例では、ゲート接点310の少なくとも一部分は、第1の絶縁層350の表面上にあり得る。いくつかの実施例では、ゲート接点310は、T形状ゲート及び/又はガンマ・ゲートとして形成され得、その形成は、米国特許第8,049,252号、米国特許第7,045,404号、及び米国特許第8,120,064号において実例として議論され、その開示がその全体で参照することによって本明細書に組み込まれる。第2の絶縁層355は、第1の絶縁層350上で、並びにドレイン接点305、ゲート接点310、及びソース接点315の部分上で形成され得る。
【0072】
それぞれの金属接点365は、接点305、310、315のうちの1つ以上に接触するように、絶縁層(複数可)360、355、350のうちの1つ以上を通じて延在して形成され得る。例えば、第2の絶縁層355は、金属接点365を配置するためのソース接点315及び/又はドレイン接点305を露出するウインドウを形成するようにパターニングされ得る。ウインドウは、ソース接点315及び/又はドレイン接点305に関して、パターニングされたマスク及び低損傷エッチ加工を利用してエッチ加工され得る。金属接点365を形成するように、ソース接点315及び/又はドレイン接点305の露出された部分上で、導電金属が形成され得る。
【0073】
金属接点365は、ダイ100のおもて側100fにおいてトランジスタ・セル200の接点305、310、315のうちの1つ以上に直接接触し得る。金属接点365は、ゲート・バス310b、ドレイン・バス305b、及び/又はソース・バスへの接続を提供するために使用され得る。金属接点365は、例えば、銅、コバルト、金、及び/又は複合金属を含む、金属又は他の高度な導電材料を包含し得る。第3の絶縁層360(絶縁層350及び/又は355と同様又は異なる組成物の)は、最終不活性化層として金属接点365上で形成され得、最終不活性化層は、電気的接続のための、例えば、1つ以上の外部デバイスへの「オフ・チップ」入力信号接続及び/若しくは出力信号接続、並びに/又は電気接地への接地接続のための金属接点365を露出する開口を定義するようにパターニングされ得る。
【0074】
特に、RFトランジスタ増幅器ダイ100のそれぞれのユニット・セル・トランジスタ200の端子の1つ(例えば、ゲート接点310)は、RF入力信号に結合されるように構成された入力信号接続を提供し得る。それぞれのユニット・セル・トランジスタ200の端子の1つ(例えば、ドレイン接点305)は、RF出力信号を出力するように構成された出力信号接続を提供し得る。RFトランジスタ増幅器ダイ100のそれぞれのユニット・セル・トランジスタ200の端子の1つ(例えば、ソース接点315)は、電気接地などの基準信号に結合されるように構成された接地接続を提供し得る。よって、金属接点365は、ダイ100の1つ以上のトランジスタ構造200の対応する端子(例えば、HEMT又はLDMOSトランジスタなど、FETのゲート310、ドレイン305、及び/又はソース315の端子)に直接又は間接的に接続され得る、入力(例えば、ゲート)、出力(例えば、ドレイン)、又は接地(例えば、ソース)接点パッド又は端子を定義し得る。
【0075】
本開示の実施例では、それぞれの導電ピラー構造366(本明細書でおもて側接続又はピラーとも称される)は、ダイ100のおもて側100f上で、金属接点365のうちの1つ以上の上で形成され得る。よって、おもて側ピラー366は、ユニット・セル・トランジスタ200のそれぞれの端子(例えば、入力信号、出力信号、又は接地接続の端子)に電気的に接続され、半導体層構造390の表面324Aとは反対の及び表面324Aから離れた絶縁層360から突出し得る。おもて側ピラー366は、平面図において楕円形又は円形(例えば、金属接点365を露出する開口と同様の又は対応する)を有し得る。おもて側ピラー366は、いくつかの実施例では、相対的に厚型導電メッキ構造であり得る。例えば、おもて側ピラー366は、Cu又は他の金属メッキ構造であり得る。よって、おもて側ピラー366は、例えば「フリップ・チップ」(デバイス100が上下に反転され、デバイス100のおもて側100fに隣接したピラー366によってその上の基板又はデバイス(複数可)に取り付けられ及び電気的に接続される)として、及び/又は積層されたマルチ・チップ・パッケージ内で、トランジスタ・セル200の1つ以上の端子(例えば、入力、出力、接地)と、1つ以上の外部デバイスとの間のそれぞれの電気的接続(例えば、入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続)を提供し得る。
図2A~
図2Dに示されるように、電気的接続及び/又は取り付けのために、おもて側ピラー366上で半田層367が提供され得る。
【0076】
図2A~
図2Dは、本発明のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー366を使用して実装される、様々な入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続の非限定的な実例を例示する。特に、
図2Aに示されるようないくつかの実施例では、おもて側ピラー366は、例えば、ダイ100のおもて側100fにおいて、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続をそれぞれ提供するように、トランジスタ構造200aの全ての3つの端子(ゲート310、ドレイン305、及びソース315)に電気的に結合される。
【0077】
図2Bに示されるようないくつかの実施例では、おもて側ピラー366は、例えば、ダイ100のおもて側100fにおいて、入力信号接続及び出力信号接続をそれぞれ提供するように、トランジスタ構造200bのゲート310及びドレイン305の端子に電気的に結合される。導電ビア接続又は構造368(本明細書で裏側ビアとも称される)は、例えば、接地接続を提供するために、ダイ100の裏側100b上で金属接点345にソース接点315を結合するように、基板322及びエピタキシャル層324を通じて延在する。
【0078】
図2Cに示されるようないくつかの実施例では、おもて側ピラー366は、例えば、ダイ100のおもて側100fにおいて入力信号接続を提供するように、トランジスタ構造200cのゲート端子310に電気的に結合される。それぞれの導電基板貫通ビア接続368は、例えば、ソース接点315への接地接続を提供し、ドレイン接点305への出力信号接続を提供するために、ダイ100の裏側100b上でそれぞれの金属接点345にソース接点315及びドレイン接点305を結合するように、基板322及びエピタキシャル層324を通じて延在する。それぞれの金属接点345の間で電気的隔離を提供するために、裏側金属パターニング工程が使用され得る。
【0079】
図2Dに示されるようないくつかの実施例では、おもて側ピラー366は、例えば、出力信号接続及び接地接続をそれぞれ提供するように、ダイ100のおもて側100fにおいてトランジスタ構造200dのドレイン305及びソース315の端子に電気的に結合される。導電基板貫通ビア接続又は構造368は、例えば、入力信号接続を提供するために、ダイ100の裏側100b上で金属接点345にゲート310を結合するように、基板322及びエピタキシャル層324を通じて延在する。
【0080】
図2C及び
図2Dの実例に示されるように、入力信号接続及び/又は出力信号接続が基板322を通じてルーティングされるトランジスタ構造は、本明細書で、「ホット・ビア」構成と称され得る。より一般的に、本発明の実施例では、おもて側ピラー366は、1つ以上の裏側ビア368との様々な組み合わせにおける一部の例では、デバイス100のおもて側100f上で1つ以上のトランジスタ端子(例えば、入力、出力、接地)への接続を提供し得、1つ以上の裏側ビア368は、デバイス100の裏側100b上でトランジスタ端子のもう一方(例えば、入力、出力、接地)への接続を提供する。すなわち、本発明の実施例は、入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続をそれぞれが提供するおもて側ピラー366及び裏側ビア368のいずれかの組み合わせを含み得る。
【0081】
絶縁層360から突出するおもて側ピラー366を含むデバイス100のおもて側100fは、ウェーハ・キャリアに(例えば、更なる加工オペレーションのための構造的支持を提供するために)、又はパッケージ基板に(例えば、プリントPCB若しくはRDL構造)に「反転され」及び取り付けられ得(おもて側100fが下向きになる)、その結果、おもて側ピラー366は、電気信号ルーティングのために、例えば、半田層367によって、パッケージ基板上で対応する導電トレースに物理的に取り付けられ、及び電気的に接続される。おもて側ピラー366は、デバイス100の絶縁層350、355、360から突出し得るが、いくつかの実施例では、追加の支持層(例えば、追加の絶縁層及び/又は接着層)は、機械的支持のためにピラー366を取り囲み得又は封入し得る。RDL構造は、導電層パターン及び/又は導電ビア構造(本明細書で導電ビアと称される)を有する基板又はラミネートを指す。RDL構造は、例えば、基材上で導電層及び絶縁層及び/又はパターンを蒸着することによって、並びにRDL構造を通じて信号を伝達するための構造内でビア及び銅ルーティング・パターンを形成することによって、半導体加工技術を使用して製造され得る。それによって、いくつかの実施例では、ワイヤボンドの必要性及び/又は使用(特に、より高い周波数のRF用途において、インピーダンス整合ネットワーク及び/又は調波終端回路の有効性を低減させ又は無効にする場合がある一連のインダクタンスを導入し得る)が低減され得又は取り除かれ得る。
【0082】
加えて、パッケージ統合に応じて、おもて側ピラー366は、ダイ100のエッジ又は周囲から離れて、おもて側及び/又は裏側入力/出力/接地接続のいずれかの組み合わせにより、接続パッド又はピラーの配置を可能にすることによって、一部のチップ-チップ分離又はチップ-ボード分離を提供し得、デバイス100のおもて側100fからの熱放散を増大させ得、機械的強度を増大させ得、及び/又は(特に、「フリップ・チップ」・パッケージでは)設計柔軟性を増大し得る。本発明のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー366の配置を含むデバイスを形成する製造オペレーションは、例えば、Alcornらによる米国特許出願第16/889,432号において説明され、その開示が参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0083】
本発明の実施例は、それによって、おもて側ピラー構造が入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続のうちの少なくとも1つを提供するいずれかの組み合わせを含み得る。例えば、ゲート・ライン又はフィンガと関連したおもて側ピラーの配置(例えば、線形若しくは「ストリップ」配置、又はスパース若しくは「ドット」配置での)は、ゲート抵抗を低減させ、及び/又はRF信号隔離を増大させるために使用され得る。特に、本発明のいくつかの実施例は、おもて側ピラーの配置を提供し得、おもて側ピラーの配置は、トランジスタ・セルの入力、出力、又は接地接続のうちの1つ以上に結合され、入力信号接続と出力信号接続との間に(その間でのRF信号の隔離を増大させるために)及び/又はゲート・フィンガの対向する端の間に(RF信号伝播パスを短くし、よって、抵抗を低減させるために)配置される。本開示の実施例に係る、おもて側ピラー及び裏側接続の様々な組み合わせは、
図3A~
図3B、
図4、
図5、
図7、及び
図8の実例を参照して以下で説明される。
【0084】
図3Aは、本開示のいくつかの実施例に係る、RFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
図3Aに示されるように、トランジスタ増幅器ダイ300aは、裏側接点の使用なしに、ダイ300aのおもて側100fにおいて、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続のそれぞれを提供するように、ゲート接点310、ドレイン接点305、及びソース接点315に結合されたおもて側ピラー接続366を含む。よって、おもて側ピラー366は、ユニット・セル・トランジスタ200の端子(例えば、入力信号、出力信号、又は接地接続端子)に電気的に接続され、半導体層構造390の表面324Aとは反対に及び表面324Aから離れて絶縁層360から突出する(Z-方向に)。特に、入力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ワイヤボンド接続パッド310g(ゲート・バス310bに電気的に接続された)に結合され、出力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ワイヤボンド接続パッド305d(ドレイン・バス305bに電気的に接続された)に結合される。接地接続を提供するおもて側ピラー366は、電気的接続パス内でワイヤボンド接続パッドが解放されていて、又はワイヤボンド接続パッドが介在することなく、ソース・フィンガSの対向する端の間でソース接点315に結合される。
【0085】
入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を提供するおもて側ピラー366は、ダイ300aの対向するエッジの間で(Y-方向に)単一の入力RF信号パス、単一の出力RF信号パスを提供するように、パッケージ基板上で対応する導電接続パターン(X-方向にダイ300aの幅に沿って延在する「導電ストリップ」321g、321d、及び321sとして
図3Aにおいて破線で示される)と位置合わせされる。言い換えると、パッケージ基板(ダイ300aがその上に取り付けられ得る)は、ピラー366と位置合わせされた導電接続ストリップ321g、321d、及び321sを含み、ピラー366は、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続のそれぞれを提供する。接地接続(例えば、ソース・フィンガSに結合された)を提供するおもて側ピラー366は、入力信号接続と出力信号接続(例えば、パッド310g及び305dに結合されたおもて側ピラー366によって提供されるような)との間に配置され、それは、RF入力信号とRF出力信号との間の隔離を改善し得る。ダイ300aが取り付けられ得るパッケージ基板は、ゲート・パッド、ドレイン・パッド、及びソース・パッドのそれぞれとして、対応して配置された接続ストリップ321g、321d、及び321sを含み得る。
【0086】
各々のソース・フィンガSに接続された2つのおもて側ピラー366を参照して
図3Aに示されるが、より少ない又は多いおもて側ピラー366が各々のソース・フィンガSに接続され得、フィンガSごとにピラー366が多いと、ソース・インピーダンスを低減させ得ることを理解されよう。また、
図3Aでは、入力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、パッド310g(ゲート・バス又はマニフォールド310bに電気的に接続された)に結合され、出力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、パッド305d(ドレイン・バス又はマニフォールド305bに電気的に接続された)に結合され、ワイヤボンド接続パッド310g及び305dは、ダイ300aの対向するエッジに位置付けられる。よって、RF信号は、ダイ300aの対向するエッジの間の全長を伝播するはずであり(Y-方向に沿って)、その結果、入力信号パスは、相対的に高い抵抗を有し得、特に、より高い動作周波数において、待ち時間問題及び/又は損失を結果としてもたらし得る。
【0087】
図3Bは、本開示の更なる実施例に係る、裏側接続パッド又は接点を有さないおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
図3Bに示されるように、トランジスタ増幅器ダイ300bは、ダイ300bのおもて側100fにおいて、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続のそれぞれを提供するように、ゲート接点310、ドレイン接点305、及びソース接点315に結合されたおもて側ピラー接続366を含む。おもて側ピラー366は、半導体層構造390の表面324Aとは反対に及び表面324Aから離れて絶縁層360から突出し(Z-方向に)、その結果、ダイ300bは、裏側接点から解放されてい得る。特に、出力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ワイヤボンド接続パッド305d(ドレイン・バス305bに電気的に接続された)に結合され、接地接続を提供するおもて側ピラー366は、ワイヤボンド接続パッド315s(ソース・バス315bに電気的に接続された)に結合される。入力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、その間の電気的接続パス内でワイヤボンド接続パッドから解放されていて、ゲート・フィンガGの対向する端の間でゲート接点310に結合される。各々のゲート・フィンガGに接続された2つのおもて側ピラー366を参照して
図3Bに示されるが、より少ない又は多いおもて側ピラー366が各々のゲート・フィンガGに接続され得ることを理解されよう。いくつかの実施例では、入力信号接続を提供する各々のおもて側ピラー366は、「分岐された」ゲート接続と称され得る、2つ以上のゲート・フィンガGに接続され得る。例えば、分岐されたゲート接続では、おもて側ピラー366は、
図6A2に示されるように、それぞれのより低いレベル(例えば、M1)金属層及びM1金属層を接続する共通上位レベル(例えば、M2)金属層を介して、それぞれのゲート接点310に結合され得る。ゲート・フィンガGの対向する端の間のおもて側ピラー366の接続は、信号タイミング又は伝播遅延に関して均一性を高め得、分岐されたゲート配置は、ゲート・フィンガGの密度を増大させることを可能にし得る(複数のゲート・フィンガGが1つのおもて側ピラー366に接続され得るように)。
【0088】
入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を提供するおもて側ピラー366は、単一の入力RF信号パス、単一の出力RF信号パスを提供するように、パッケージ基板上で対応する導電パッド構造(X-方向にダイ300bの幅に沿って延在する接続ストリップ321g、321d、及び321sとして
図3Bに破線で示される)と位置合わせされる。よって、接地接続(例えば、ソース・フィンガSに結合された)を提供するおもて側ピラー366は、ダイ300bの1つのエッジに配置され、入力信号接続(例えば、ゲート・フィンガGに結合された)を提供するおもて側ピラー366は、ダイの対向するエッジにおいて接地接続と出力信号接続との間に配置される。ダイ300bが取り付けられ得るパッケージ基板は、対応して配置された接続ストリップ321g、321d、及び321sを含み得る。
【0089】
ダイ300bの中間でゲート・フィンガGに結合された入力信号接続を提供するおもて側ピラー366の配置は、入力信号パス長を短くし得、それによって、ゲート抵抗Rgを低減させ、RFゲインを改善する。しかしながら、
図3Aのダイ300aとの比較では、ダイ300bは、ダイ300bの対向するエッジにおいて、接地接続及び出力信号接続のそれぞれを提供するワイヤボンド接続パッド315sと305dとの間で入力信号接続を提供するおもて側ピラー366を配置する。ドレイン・バス・パッド305dに結合されたおもて側ピラー366によって提供される出力信号接続に対して、入力信号接続を提供するおもて側ピラー366がより近接することは、RF入力信号とRF出力信号との間の隔離を低減させ得る。
【0090】
本明細書で説明されるようなおもて側ピラー366を使用してトランジスタ・ダイのおもて側100fにおいて入力、出力、及び接地接続の全てを提供することは、製造複雑度に関して有利であり得ると共に、本開示の更なる実施例は、裏側接点345との組み合わせにおいておもて側ピラー366を含み得る。しかしながら、入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続のうちの少なくとも1つを提供するおもて側ピラーのいずれかの組み合わせが使用され得ることを理解されよう。
【0091】
図4は、本開示のいくつかの実施例に係る、おもて側ピラー接続構造及び裏側接続パッド又は接点の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
図4に示されるように、トランジスタ増幅器ダイ400は、接地接続を提供するように導電基板貫通ビア368によってソース接点315に結合された裏側接点345との組み合わせにおいて、ダイ400のおもて側表面100fにおいて、入力信号接続及び出力信号接続のそれぞれを提供するように、ゲート接点310及びドレイン接点305に結合されたおもて側ピラー366を含む。よって、おもて側ピラー366は、半導体層構造390の表面324Aから離れて、及び裏側接点345を含む表面322Bとは反対に、絶縁層360から突出する(Z-方向に)。
【0092】
特に、入力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ワイヤボンド接続パッド310gに結合され、出力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ワイヤボンド接続パッド305dに結合され、接地接続は、裏側表面100bからのそれぞれの基板貫通ビア368によって、ソース接点315に結合された裏側接点345によって提供される。接地接続を提供する基板貫通ビア368は、ソース・フィンガSの対向する端の間でソース接点315に結合され、裏側接点345との電気的接続を提供するように、半導体層構造390及び基板322を通じて延在する。
【0093】
入力信号接続及び出力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ダイ400の対向するエッジの間で(Y-方向に)単一の入力RF信号パス、単一の出力RF信号パスを提供するように、パッケージ基板上で対応する導電パッド構造(X-方向にダイ400の幅に沿って延在する接続ストリップ321g及び321dとして
図4に破線で示される)と位置合わせされる。しかしながら、入力信号接続及び/又は出力信号接続を提供するおもて側ピラー366の間でおもて側ピラー366が接地接続を介在させることなく、
図4に示される一連の入力-出力接続は、RF信号隔離に関する課題を提示し得、入力対出力の近接性は、より高い電力用途に対する制限を提示し得る。
【0094】
図5、
図7、及び
図8は、入力信号接続及び/又は出力信号接続が接地接続とインタレースされた実例を例示する。
図5、
図7、及び
図8では裏側接点なしにおもて側ピラーによって提供される入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を参照して例示されるが、いくつかの実施例では、入力接続、出力接続、又は接地接続のうちの1つ以上は、本明細書で説明されるようなそれぞれの導電ビア368を使用してダイの裏側にルーティングされ得ることを理解されよう。
【0095】
図5は、本開示のいくつかの実施例に係る、接地接続及び入力信号接続並びに出力信号接続がインタレースされたRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
図5に示されるように、トランジスタ・ダイ500は、ダイ500のエッジにおいて外部ワイヤボンド接続パッド又はバス・パッドではなく、ゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、及びソース・フィンガSそれぞれの対向する端の間でゲート接点310、ドレイン接点305、及びソース接点315に結合されたおもて側ピラー366を含む。おもて側ピラー366は、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続を提供し、ダイ500の対向するエッジの間で(X-方向に)単一の入力RF信号パス、単一の出力RF信号パスを提供するように、パッケージ基板上で対応する導電接続パターン又はパッド構造(X-方向にダイ500の幅に沿って延在する接続ストリップ321g、321d、及び321sとして
図5において破線で示される)と位置合わせされる。
【0096】
接地接続(例えば、ソース・フィンガSの対向する端の間に結合された)を提供するおもて側ピラー366は、本明細書でGSG(接地-信号-接地)構成と称される、入力信号接続(例えば、ゲート・フィンガGの対向する端に結合された)及び出力信号接続(例えば、ドレイン・フィンガDの対向する端の間に結合された)を提供するおもて側ピラー366と、交互の方式又はインタレースされた方式において配置される。特に、
図5では、入力信号接続(例えば、ゲート・フィンガGに結合された)を提供するおもて側ピラー366は、入力GSG構成において接地接続(例えば、ソース・フィンガSに結合された)を提供するおもて側ピラー366の間に配置される。同様に、出力信号接続(例えば、ドレイン・フィンガDに結合された)を提供するおもて側ピラー366は、出力GSG構成において接地接続を提供するおもて側ピラー366の間に配置される。しかしながら、いくつかの実施例では、入力信号接続又は出力信号接続のいずれかは、接地接続と交互に又はインタレースされて配置され得ることを理解されよう。すなわち、RF信号接続(入力において、出力において、又はその両方)は、その間で接地接続を提供するおもて側ピラー366をインタレースすることによって、GSG構成において提供され得る。
【0097】
パッケージ基板(その上に、下向きの又はパッケージ基板の表面に向かうおもて側ピラー366によりトランジスタ・ダイ500は反転され及び取り付けることができる)は、接続ストリップ321g、321d、及び321sを含み、接続ストリップ321g、321d、及び321sは、入力、出力、及び接地接続のそれぞれのためのゲート・パッド、ドレイン・パッド、及びソース・パッドを提供するおもて側ピラー366の配置に対応して位置合わせされる。特に、パッケージ基板は、隣接した接地(例えば、ソース)接続ストリップ321sの間でインタレース又はインタデジテートされた入力(例えば、ゲート)接続ストリップ321gと、隣接した接地接続ストリップ321sの間でインタレース又はインタデジテートされた出力(例えば、ドレイン)接続ストリップ321dとを含む。すなわち、パッケージ基板内及び/又は上の導電ルーティング321g、321d、及び321sは、入力及び/又は出力GSG構成に対応するように配置される。
図5の実例では、中間接続ストリップ321sは、入力GSG及び出力GSGの両方に含まれる。
【0098】
入力及び/又は出力GSG構成は、隣接した接地接続の間で入力(及び/又は出力)信号接続を効果的に挟むことによって、入力RF信号と出力RF信号との間のRF隔離を改善すると共に、信号整合性を改善し得る。また、ゲート・フィンガGの対向する端の間に入力信号接続を提供するおもて側ピラー366を配置することは、入力信号伝播パスを短くし得、それによって、抵抗Rgを低減させる。おもて側ピラー366のそれぞれの位置も、信号待ち時間問題に対処及び/又は平準化するように配置され得る。
【0099】
図5の実例では、おもて側ピラー366は、その間でワイヤボンド接続パッド又はバス・パッドが介在することなく、ゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、及びソース・フィンガSに結合される。すなわち、トランジスタ・ダイ500は、ゲート接点310、ドレイン接点305、及び/又はソース接点315(又は、接点310、305、315に電気的に接続された介在する金属層365)に接触するように、1絶縁層350、355、及び/又は360のうちの1つ以上を通じて延在するそれぞれのおもて側ピラーとの、ゲート・バス、ドレイン・バス、及び/又はソース・バス/ボンド・パッドなどのワイヤボンド接続パッドから解放されてい得る。ワイヤボンド接続パッド又はバス・パッドが介在することなく、入力、出力、及び/又は接地接続を提供するように、トランジスタ・セル200に対するアクティブ領域502を含むダイの中心エリアに(ダイ500のエッジではなく)おもて側ピラー366を配置することによって、ゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、及び/又はソース・フィンガSは、最大でダイ500の全長に沿って延在し得、それによって、トランジスタ・アクティブ領域502に対するダイ500上の利用可能なエリアを増大させる。
【0100】
図6A1、
図6B1、及び
図6C1に示されるように、入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するおもて側ピラー366は、いくつかの実施例では、1つ以上の介在する金属層M1、M2によって、ゲート310、ドレイン305、又はソース315の接点のそれぞれに結合され得る。代わりに、
図6A2、
図6B2、及び
図6C2に示されるように、入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するおもて側ピラー366の各々は分岐された配置において、複数の(2つとして例示される)ゲート接点310、ドレイン接点305、又はソース接点315のそれぞれに結合され得る。例えば、各々のおもて側ピラー366は、それぞれのM1金属層及びM1金属層を接続するM2金属層を介して、それぞれのゲート接点310、ドレイン接点305、又はソース接点315に結合され得る。それぞれの接点310、305への同様の入力信号パス長又は出力信号パス長を提供すると共に、フィンガG、D、Sの密度を増大させるように、おもて側ピラー366が配置され得るように(複数のより狭いフィンガG、D、Sが1つのおもて側ピラー366に接続され得るように)、分岐構造において接点310、305におもて側ピラー366を結合することは、信号タイミング又は伝播遅延に関する均一性を高め得る。
【0101】
図7A及び
図7Bは、本開示のいくつかの実施例に係る、入力信号接続の間及び出力信号接続の間で交互の又はインタレースされた接地接続により、ゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガのエッジにおけるそれぞれのエクステンションに結合された、おもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
図7A及び
図7Bに示されるように、トランジスタ・ダイ700a、700bは、フィンガG、D、及びSの対向するエッジにおけるそれぞれのエクステンション310e、305e、及び315eによって、ゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、及びソース・フィンガS(よって、ゲート310、ドレイン305、及びソース315の接点)に結合されたおもて側ピラー366を含む。エクステンション310e、305e、315e(本明細書でフィンガ・エクステンション又はエクステンション領域とも称される)及びそれに接続されたおもて側ピラー366は、ダイ700a、700bの対向するエッジの間で単一の入力RF信号パス、単一の出力RF信号パスを提供するように(Y-方向に)、パッケージ基板上で対応する導電接続パターン又はパッド構造(幅に沿って相互から又はX-方向に離れて間隔を空けられた「接続ドット」721g、721d、及び721sとして、
図7A及び7Bにおいて破線で示される)と位置合わせされる。言い換えると、パッケージ基板(その上にダイ700a、700bが取り付けられ得る)は、接続ドット721g、721d、及び721sによって実装された導電接続パターンを含み、接続ドット721g、721d、及び721sはそれぞれ、入力信号接続、出力信号接続、及び接地接続のそれぞれを提供するおもて側ピラー366と位置合わせされる。
【0102】
トランジスタ・ダイ700a、700bは、GSG構成においてインタレースされた方式又は交互の方式において配置された接地接続と共に、入力信号接続及び出力信号接続を含むが、いくつかの実施例では、入力信号接続又は出力信号接続のいずれかが接地接続とインタレースされて配置され得ることを理解されよう。特に、入力信号接続(例えば、ゲート・フィンガ・エクステンション310eに結合された)を提供するおもて側ピラー366は、入力GSG構成において接地接続(例えば、ソース・フィンガ・エクステンション315eに結合された)を提供するおもて側ピラー366の間に配置される。加えて又は代わりに、出力信号接続(例えば、ドレイン・フィンガ・エクステンション305eに結合された)を提供するおもて側ピラー366は、出力GSG構成において接地接続を提供するおもて側ピラー366の間に配置される。
【0103】
パッケージ基板(その上にダイ700a、700bが取り付けられ得る)は、入力、出力、及び接地接続を提供するように、エクステンション領域310e、305e、及び315e上のおもて側ピラー366の配置に対応して配置されたゲート・パッド、ドレイン・パッド、及びソース・パッドとして、接続ドット721g、721d、及び721sを含み得る。特に、入力(例えば、ゲート)接続ドット721gは、パッケージ基板の1つの端に沿って隣接した接地(例えば、ソース)接続ドット721sの間で交互にされ又はインタレースされ得、出力(例えば、ドレイン)接続ドット721dは、パッケージ基板の対向する端に沿って隣接した接地接続ドット721sの間で交互にされ又はインタレースされ得る。したがって、ゲート・フィンガ・レベル、ドレイン・フィンガ・レベル、及びソース・フィンガ・レベルにおいて入力及び出力GSG構成が提供され得、それぞれの接続ドット721g、721d、又は721sは、それぞれのおもて側ピラー366及びフィンガ・エクステンション310e、305e、又は315eによって、それぞれのフィンガG、D、又はSに結合される。
図7Bのダイ700bは、
図3Aを参照して上記議論されたソース・パッド321sと同様の方式において、追加の入力-出力隔離を提供するように、パッケージ基板上の追加のソース・パッド又はストラップ721s’の接続パターン(
図7Bにおいて破線で示される)と位置合わせされた、それらの対向する端の間で(すなわち、入力GSGと出力GSGとの間で)ソース・フィンガSに結合された追加のおもて側ピラー366を含む。
【0104】
パッケージ基板は、パッケージの中に又はパッケージから外にRF信号をルーティングするように、入力接続ドット721g又は出力接続ドット721dに電気的に接続する、その中に又はその上で電気的接続を更に含み得る。例えば、
図7A及び
図7Bの例示されるデバイス700a、700bでは、パッケージ基板は、パッケージの中に及びパッケージから外へとそれぞれRF信号をルーティングするための、RF入力信号パスを結合する導電トレース及びRF出力信号パスを結合する導電トレースを含み得る。
【0105】
入力及び/又は出力GSG構成は、それぞれの入力及び/又は出力信号パスに対するRF信号隔離を提供することによって、並列入力接続及び/又は並列出力接続の間の信号干渉を低減させ又は回避し得る。例えば、いくつかの従来の設計では、ダイへの入力又は出力は、複数の入力又は出力ワイヤボンドを包含する入力又は出力ワイヤ・バンドルを含み得るが、各々の入力又は出力ワイヤ・バンドル内で伝播する信号は、相互と干渉し得る。隣接した入力又は出力ワイヤ上で伝播する信号の間の干渉を軽減するために、オフ・パッド(例えば、パッド-パッド)レジスタがそのような設計において使用され得る。しかしながら、本明細書で説明される入力及び/又は出力GSG構成は、隣接した入力又は出力信号パス上で伝播する信号の間で介在する接地接続を含み得、それによって、隣接した入力フィンガ・エクステンション310eの間及び/又は隣接した出力フィンガ・エクステンション305eの間でレジスタを使用することなく、各々の入力バンドル310e又は出力バンドル305e内で隔離を増大させ、信号干渉を低減させ又は回避する。
【0106】
図7Aの実例では、おもて側ピラー366は、トランジスタ・アクティブ領域702(その上でゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、及びソース・フィンガSを含む)の外側のエリア内で、ダイ700aの対向する端におけるゲート・フィンガ・エクステンション310e、ドレイン・フィンガ・エクステンション305e、及びソース・フィンガ・エクステンション315eに結合される。すなわち、エクステンション領域310e、305e、及び/又は315eは、フィンガG、D、Sの対向する端において提供され得、その結果、トランジスタ・ダイ700aのアクティブ領域702は、おもて側ピラー接続366から解放されてい得る。
【0107】
また、
図7A及び
図7Bの実例では、ゲート・フィンガGのサブセットは、それぞれのゲート・フィンガ・エクステンション310eによって共通おもて側ピラー366に結合され、インタレースされ又はインタデジテートされたソース・フィンガ・エクステンション315eによってゲート・フィンガGの他のサブセットから電気的に隔離される。ゲート・フィンガGのサブセットの間の隔離は、アクティブ領域702内でゲート密度を高くすることを可能にし得る。ドレイン・フィンガDのサブセットが同様に、それぞれのドレイン・フィンガ・エクステンション305eによって各々のおもて側ピラー366に結合され、インタレースされ又はインタデジテートされたソース・フィンガ・エクステンション315eによってドレイン・フィンガDの他のサブセットから電気的に隔離される。すなわち、おもて側ピラー366によって定義されたそれぞれのGSGグループの間の隔離を提供するように、ダイ700a、700bの一方の側上の入力エクステンション領域310eの間、及び/又はダイ700a、700bの他方の側上の出力エクステンション領域305eの間で接地エクステンション領域315eが提供され得る。言い換えると、入力及び/又は出力信号接続は各々、複数の(3つのとして示される)GSG構成を含み得、各々のGSGグループにおいてエクステンション領域310e又は305eの間でインタレースされ又は交互に配置された接地エクステンション315eによって隔離が提供される。
図7Bでは、ソース・ストラップ721s’に結合されるように配置されたピラー366によって、入力信号接続と出力信号接続との間で追加の隔離が提供される。
【0108】
トランジスタ・ダイ700a、700bは、エクステンション領域310e、305e、315eの実例のパターンを含み、各々の入力エクステンション領域310e及び出力エクステンション領域305eは、接地接続315eとは反対に配置されるが、本発明の実施例は、そのような配置に限定されない。同様に、各々のエクステンション領域310e、305e、315eに接続された1つのおもて側ピラー366を参照して
図7A及び
図7Bに示されるが、より少ない又は多いおもて側ピラー366が各々のソース・フィンガSに接続され得、フィンガSごとにピラー366が多いと、ソース・インピーダンスを低減させ得ることを理解されよう。また、
図7A及び
図7Bでは、入力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ゲート・エクステンション310eに結合され、出力信号接続を提供するおもて側ピラー366は、ドレイン・エクステンション305eに結合され、エクステンション310e及び305eは、ダイ700a、700bの対向するエッジに位置付けられる。よって、RF信号は、ダイ700a、700bの対向するエッジの間の全長を伝播するはずであり(Y-方向に沿って)、その結果、入力信号パスは、相対的に高い抵抗を有し得、特に、より高い動作周波数において、待ち時間問題及び/又は損失を結果としてもたらし得る。
【0109】
図8A及び
図8Bは、本開示のいくつかの実施例に係る、入力信号接続の間及び出力信号接続の間でインタレースされた接地接続により、ゲート・フィンガ、ドレイン・フィンガ、及びソース・フィンガのセグメントの間のそれぞれのエクステンションに結合されたおもて側ピラー接続構造の配置を含むRFトランジスタ増幅器ダイの概略的な平面図である。
図8A及び
図8Bに示されるように、トランジスタ・ダイ800a、800bは、それぞれのエクステンション310e、305e、及び315eによって、ゲート・フィンガG、ドレイン・フィンガD、及びソース・フィンガSのそれぞれのセグメント(よって、ゲート310、ドレイン305、及びソース315の接点)に結合されたおもて側ピラー366を含む。
図8A及び
図8Bでは、エクステンション310e、305e、315e(フィンガ・エクステンション又はエクステンション領域とも称される)は、フィンガG、D、Sのセグメントの間に配置される。エクステンション310e、305e、315e、及びこれらに接続されたおもて側ピラー366は、この実例では、ダイ800a、800bの対向する端又はエッジにおける2つの出力RF信号パスにより、中心入力RF信号パス又はゲート・フィードを提供するように配置された、パッケージ基板(幅に沿って又はX-方向に相互から離れて間隔を空けられた接続ドット821g、821d、及び821sとして、
図8A及び
図8Bにおいて破線で示される)上で対応する導電パッド構造と位置合わせされる。しかしながら、
図8A及び
図8Bに示されるパターンは、1つ以上の方向において(例えば、X-方向及び/又はY-方向に沿って)繰り返され得ることを理解されよう。したがって、
図8A及び
図8Bのトランジスタ・ダイ800a、800b内のおもて側ピラー366の構成は、出力信号接続(RF出力)のペアの間でそれぞれの入力信号接続(RF入力)を提供し得る。
【0110】
パッケージ基板は、入力、出力、及び接地接続のそれぞれを提供するおもて側ピラー366の配置と位置合わせされるように配置された接続ドット821g、821d、及び821sを含む。特に、入力(例えば、ゲート)接続ドット821gは、フィンガ・セグメントG、D、Sの間の隣接した接地(例えば、ソース)接続ドット821sの間でインタレースされ得、出力(例えば、ドレイン)接続ドット821dは、フィンガ・セグメントG、D、Sのエッジにおける隣接した接地接続ドット821sの間でインタレースされ得る。したがって、ゲート・フィンガ・レベル、ドレイン・フィンガ・レベル、及びソース・フィンガ・レベルにおいて入力及び出力GSG構成が提供され得、それぞれの接続ドット821g、821d、又は821sは、それぞれのおもて側ピラー366及びフィンガ・エクステンション310e、305e、又は315eによってフィンガG、D、又はSのそれぞれのセグメントに結合される。パッケージ基板は、パッケージの中に又はパッケージから外にそれぞれRF信号をルーティングするための、入力接続ドット821g又は出力接続ドット821dを電気的に接続する、その中又はその上に電気的接続を更に含み得る。例えば、
図8A及び
図8Bの例示されるデバイス800a、800bでは、パッケージ基板は、パッケージの中に又はパッケージから外にそれぞれRF信号をルーティングするための、ダイ800a、800bの中心領域におけるRF入力信号パスを結合する導電トレースと、ダイ800a、800bの対向するエッジにおけるRF出力信号パスを結合する導電トレースとを含み得る。
図8Bの実例では、パッケージ基板は、入力信号パスと出力信号パスとの間の接地接続を結合する追加の導電トレース821s’を含み得る。
【0111】
図8A及び
図8Bの実例では、ゲート・フィンガGのサブセットは、それぞれのゲート・フィンガ・エクステンション310e(ゲート・フィンガGのセグメントの間に位置付けられた)によって共通おもて側ピラー366に結合され、インタレースされたソース・フィンガ・エクステンション315eによってゲート・フィンガGの他のサブセットから電気的に隔離される。すなわち、フィンガG、S、Dの個々のセグメントは、入力GSG構成を提供するエクステンション領域310e、315eによって相互から分離される。接地エクステンション領域315eは、おもて側ピラー366によって定義されたそれぞれのGSGグループの間で隔離を提供するように、ダイ800a、800bの中心領域内で入力エクステンション領域310eの間で、及び出力エクステンション領域305eの対向するペアの間で提供され得る。
図8Bのダイ800bは、
図3Aを参照して上記議論されたソース・パッド321sと同様の方式において、追加の入力-出力隔離を提供するように、パッケージ基板(
図8Bにおいて破線で示される)上で追加のソース・パッド又はストラップ821s’の接続パターンと位置合わせされた、その対向する端の間で(すなわち、入力GSGと出力GSGの間で)ソース・フィンガSに結合された、追加のおもて側ピラー366を含む。
【0112】
図7A及び
図7Bの実例にあるように、入力及び/又は出力信号接続は、複数のGSG構成によって定義され得、入力及び出力信号を搬送するフィンガG又はDのグループの間の隔離は、各々のGSGグループ内のおもて側ピラー366とエクステンション310e又は305eとの間でインタレースされたソース・フィンガSに結合されたおもて側ピラー366及び接地エクステンション315eによって提供される。介在するおもて側ピラー366及びエクステンション領域315eによるゲート・フィンガGのサブセットの間の隔離は、アクティブ領域802内のゲート密度を高くすることを可能にし得る。加えて、
図7A及び
図7Bの構成との比較では、RF入力とRF出力との間の信号パスが短くなり得るにつれて(すなわち、ゲート・フィンガGのそれぞれのセグメントの長さに)、ゲート・フィンガGのセグメントの間で入力信号接続のためにおもて側ピラー366及びエクステンション領域310eを提供することは、ゲート抵抗Rgを低減させ得る。
【0113】
したがって、本発明の実施例は、おもて側ピラー及び裏側接続のいずれかの組み合わせを含み得、裏側接続では、入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続のうちの少なくとも1つがおもて側ピラーによって提供される。ワイヤボンド接続の使用をワイヤボンド接続パッド(例えば、310g、305d)と比較すると、本開示の実施例に係る導電ピラー構造366を含むトポロジは、接続パスを短くすることができ、及び/又はより複合的な入力/出力/接地接続パターンを可能にすることができる。例えば、アクティブ・エリア内のゲート・フィンガの中間で入力パスにアクセスすることは、著しく、ゲート抵抗を低減させることができ、RFゲインを改善することができる。加えて又は代わりに、入力信号接続及び/又は出力信号接続を提供する導電ピラー構造366を、接地されたストリップ又はドットを提供する導電ピラー構造366とインタレースすることによって、入力及び/又は出力信号整合性のための追加の隔離が達成され得る。ダイの裏側に接続を提供する導電ビア構造368との組み合わせでダイのおもて側上の導電ピラー構造366の様々な配置は、パッケージ統合オプションを増加させることができる。
【0114】
図9A及び
図9Bは、本開示のいくつかの実施例に係るおもて側ピラー接続構造とのRFトランジスタ増幅器ダイの基板取り付けの実例をそれぞれが例示する、断面図及び平面図である。
図9Aを参照して、前の実施例のいずれかに係る導電おもて側ピラー構造366を含むトランジスタ・ダイ900は、いくつかの実施例では、ワイヤボンド接続パッドから解放されてい、オフ・チップ電気的接続を提供するようにパッケージ基板920上に搭載され得る。
【0115】
特に、
図9Aに示されるように、ダイ900は、パッケージ基板920の表面に面するおもて側100fにより「反転」され、その結果、おもて側ピラー366は、デバイス・パッケージ(その実例が
図10~
図12に示される)の中への及びデバイス・パッケージから外への電気信号ルーティングのための入力信号接続、出力信号接続、又は接地接続を提供するように、パッケージ基板920にダイ900を物理的に取り付け、パッケージ基板920上の対応する導電接続パターン(導電トレース921として示される)にトランジスタ・セルを電気的に接続する(例えば、半田層367によって)。いくつかの実施例では、パッケージ基板は、電気信号ルーティング(例えば、電気接地への結合)及び基板(その実例が
図11~
図12に示される)を通じた熱伝達の両方のための熱伝導ヒート・シンク(例えば熱強化パッケージの導電フランジ)を含み得る。
【0116】
図9Bを参照して、パッケージ基板920は、入力信号接続、出力信号接続、及び/又は接地接続を提供するための、ダイ900上の導電ピラー構造366の配置に対応する導電接続パターン又はトレース921を含む。
【0117】
例えば、パッケージ基板920は、PCB又はRDL構造であり得、導電パターン又はトレース921は、RF入力信号パスと、パッケージの中に及びパッケージから外にルーティングするためのRF出力信号パスを結合する導電トレースとを結合し得る。実例として、
図9Bに示される導電パターン又はトレースのルーティングは、それぞれの入力及び出力GSG構成を提供するインタデジテートされた接続ストリップ921g、921d、921sを実装する。しかしながら、本開示の実施例に係るパッケージ基板は、本明細書で説明されるものを含むがそれらに限定されない、導電ピラー構造のいずれかの配置に対応する、その中又はその上に導電接続パターンを含み得ることを理解されよう。
【0118】
図10は、本開示のいくつかの実施例に係る、RFトランジスタ増幅器ダイ900を含むオーバ・モールド-タイプ集積回路デバイス・パッケージの実例を例示する断面図である。
図10に示されるように、パッケージ1000は、PCB又はRDL構造などの基板1020上でそれぞれの導電トレース1021に、おもて側ピラー366及びダイ取り付け材料層(例えば、半田層367)によって反転及び搭載された、本明細書で説明される実施例のいずれかと同様のコンポーネント及び接続を有するデバイス900を含む。
図10の実例では、オーバ・モールド-タイプ・パッケージング材料1013は、デバイス100を実質的に取り囲み得又は封入し得ると共に、パッケージ1000の外側にある回路又はデバイスへの接続のためのワイヤボンド接続1025を介したパッケージ・リード(例えば、ゲート・リード及びドレイン・リード)1011i、1011o(集合的に1011)へのアクセスを提供する。オーバ・モールド1013は、プラスチック又はプラスチック・ポリマ化合物から形成され得、それによって、外部環境からの保護を提供する。オーバ・モールド-タイプ・パッケージング材料1013のいくつかの利点は、パッケージ1000の全体的な高さ又は厚み、並びにリード1011の配置及び/又はリード1011の間の間隔のための設計柔軟性を低減させることを含む。
【0119】
特に、
図10の実例では、入力リード1011iは、ワイヤボンド1025、パッケージ基板1020上の導電トレース1021、及び対応するおもて側ピラー366によってゲート310に結合され、出力リード1011oは、ワイヤボンド1025、パッケージ基板1020上の導電トレース1021、及び対応するおもて側ピラー366によってドレイン305に結合され、ソース315は、パッケージ基板102上の導電トレース1021及び対応するおもて側ピラー366を通じて接地される。
【0120】
図11及び
図12は、本開示のいくつかの実施例に係る、RFトランジスタ増幅器ダイ100を含む熱強化集積回路デバイス・パッケージの実例を例示する断面図である。
図11及び
図12に示されるように、オープン-キャビティ・パッケージ1100、1200は、本明細書で説明される実施例のいずれかと同様であるが、導電基部又はフランジ1120、1220上に搭載され、熱強化パッケージのリッド部材1113、1213によって保護された、コンポーネント及び接続を有するデバイス900を含む。特に、
図11は、本開示の実施例に係る、熱強化パッケージの第1の実装態様(TEPACパッケージ1100と称され得る)を例示し、
図12は、熱強化パッケージの第2の実装態様(T3PACパッケージ1200と称され得る)を例示する。いくつかの実施例では、フランジ1120、1220は、ダイ900及びPCB又はRDL構造1020(及び/又は、パッケージの他のコンポーネント)に対する両方の取り付け表面と共に、パッケージ1100、1200の外に、コンポーネントによって生じた熱を放散し又は別の形で伝達するための熱伝導性(例えば、ヒート・シンク)を提供し得る。フランジ1120、1220はまた、パッケージ1100、1200に対する端子の1つを提供し得る。例えば、フランジ1120、1220は、電気的接地接続を提供するように構成され得る。
【0121】
図11のTEPACパッケージ1100は、リッド部材1113及びフレーム部材(側壁1110fとして断面で示される)によって定義された上部筐体を含むセラミック・ベース・パッケージであり得る。リッド部材1113及び/又は側壁1110fは、セラミック材料(例えば、アルミナ)を含み得、導電基部又はフランジ1120上でダイ100を取り囲むオープン-キャビティを定義し得る。リッド部材1113は、エポキシ接着剤を使用して、側壁1110fに接着され得る。側壁1110fは、ロウ付けを介して基部1120に取り付けられ得る。
【0122】
図12のT3PACパッケージ1200は、基部1220とリッド部材1213及びフレーム部材(側壁1210fとして断面で示される)を有する上部筐体とを含むセラミック・ベース・パッケージであり得る。リッド部材1213及び側壁1210fは同様に、導電基部又はフランジ1220上でダイ100を取り囲むオープン-キャビティを定義し得る。パッケージ1200では、リッド部材1213は、セラミック材料(例えば、アルミナ)であり得ると共に、側壁1210fは、プリント回路基板(PCB)であり得る。
【0123】
図11及び
図12では、フランジ1120、1220は、導電材料、例えば、銅層/ラミネート又は合金又はその金属マトリックス複合材料であり得る。いくつかの実施例では、フランジ1120は、銅-モリブデン(CuMo)層、CPC(Cu/MoCu/Cu)、若しくは銅-タングステンCuWなどの他の銅合金、及び/又は他のラミネート/多層構造を含み得る。
図11の実例では、フランジ1120は、側壁1110f及び/又はリッド部材1113が取り付けられたCPCベース構造であり得る。
図12の実例では、フランジ1220は、例えば、導電接着剤によって、側壁1210f及び/又はリッド部材1213が取り付けられた銅-モリブデン(RCM60)ベース構造であり得る。
【0124】
図11及び
図12では、ダイ900の端子の1つ(例えば、ソース接点315)は、フランジ1120、1220に取り付けられ得、よって、フランジ1120、1220は、パッケージ1100、1200に対するソース・リードを提供し得る。導電リード1111、1211は、パッケージ1100のゲート・リード及びドレイン・リードを提供し得、フランジ1120、1220に取り付けられ、それぞれの側壁1110f、1210fによって支持される。
図11及び
図12の実例では、よって、それぞれのワイヤボンド1125、1225は、パッケージ1100、1200の外側にある回路又はデバイスへの接続のためにダイ900にパッケージ・リード1111、1211を接続するために使用される。他の実施例では、ワイヤボンド1125、1225が省略され得、異なる電気的接続が使用され得る。より一般的に、本明細書で説明されるパッケージ1000、1100、1200は、パッケージの入力リード、出力リード、及び/又は接地リードに端子310、305、315を電気的に接続するための、導電ビア、ワイヤボンド、及び/又は導電ピラーのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0125】
図では、他の非導電材料による封入なしに、導電ピラー366は、自立型として例示される。そのような自立型ピラー366は、例えば、RF寄生結合、例えば、ピラー-ピラー、チップ-チップ/ボード及び/又はピラー-チップ/ボードを低減させることを含むがそれらに限定されない、利点を提供し得る。しかしながら、本明細書で説明されるような導電ピラー366を有する実施例のいずれかは、ピラー366に対する追加の保護(機械的、湿度など)及び/又は支持を提供するための、絶縁層350、355、360と取り付け基板との間で、オーバ・モールド、ピラー366上の、又はピラー366をカバーするなど、封入材料を更に含み得ることを理解されよう。いくつかの実施例では、ピラー366が自立型であるか又は封入材料によって支持されるかどうかは、設計要素(例えば、電力、周波数、整合回路、パッケージングなど)に基づいて可変であり得る。
【0126】
本開示の実施例は、基板又はラミネート(例えば、RDLラミネート)上で組み立てることができ、現代の強化されたウェーハ・レベル・パッケージング技術を使用して数回に分けて組み立てることができる。ダイは、例えば、RF電力増幅器を定義する、電力トランジスタ・デバイスのトランジスタ・セルを含み得る。いくつかの実施例では、ダイは、離散多段階、及びモノリシック・マイクロ波集積回路(MMIC)、並びに/又はマルチ・パス(例えば、Doherty)トランジスタ・デバイスを含み得る。
【0127】
HEMTトランジスタ構造を主に参照して説明されると共に、本開示の実施例に係る製造工程及びトランジスタ構造は限定されないことを理解されよう。例えば、本明細書で説明されるデバイス及び製造方法は、酸化層又は他の絶縁層によってエピタキシャル層324の表面から分離されたゲート接点310を有する、垂直又は横方向MOSFET構造を含むがそれらに限定されない、他のトランジスタ構造に適用され得る。横方向構造を有するデバイスでは、デバイスの端子(例えば、電力MOSFETデバイスに対するドレイン、ゲート及びソースの端子)は、半導体層構造の同一の主要な表面(すなわち、最上部又は底部)上にある。対照的に、垂直構造を有するデバイスでは、半導体層構造の各々の主要な表面上に少なくとも1つの端子が提供される(例えば、垂直MOSFETデバイスでは、ソースは、半導体層構造の最上部表面上にあり得、ドレインは、半導体層構造の底部表面上にあり得る)。MOSFETトランジスタを含む垂直電力半導体デバイスは、半導体層構造の最上部でトランジスタのゲート電極が形成される標準的なゲート電極設計を有することができ、代わりに、典型的にはゲート・トレンチMOSFETと称される、半導体層構造内のトレンチ内に埋められたゲート電極を有し得る。
【0128】
本開示の実施例は、例えば、5G及び基地局の用途に対する様々なセルラ・インフラストラクチャ(CIFR)RF電力製品(5W、10W、20W、40W、60W、80W、及び異なる周波数帯域を含むがそれらに限定されない)において使用され得る。本開示の実施例はまた、レーダ及びMMIC-タイプの用途に適用され得る。より一般的に、本開示の実施例は、GaN HEMT離散及びRF IC技術と共に、電力MOSFET、Schottky、又は外部接続のためにワイヤボンドを使用し得るいずれかのデバイスにおいて適用され得る。
【0129】
本明細書では、例示的な実施例が示されている添付の図面を参照して、様々な実施例について説明してきた。しかしながら、これらの実施例は、異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施例に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例は、本開示が徹底的且つ完全であり、本発明の概念を当業者に十分に伝えるために提供されている。本明細書で説明される例示的な実施例及び一般的な原理及び特徴に対する様々な修正は容易に明らかになるであろう。図面において、層及び領域のサイズ及び相対的なサイズは、一定の縮尺で示されておらず、場合によっては、明確にするために誇張されている場合がある。
【0130】
「第1」、「第2」などの用語が本明細書では様々な要素を説明するために使用され得るが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、第1の要素は第2の要素と呼ばれ得、同様に、第2の要素は第1の要素と呼ばれ得る。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語には、関連する列挙された項目の1つ又は複数のあらゆる組み合わせが含まれる。用語「少なくとも1つ」も同様に、関連する列挙された項目の1つ以上のあらゆる組み合わせを含むが、関連する列挙された項目のそれぞれの1つを必要としないこともある。
【0131】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本発明を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数形も含むものとする。更に、「含む(comprises)」「含む(comprising)」、「含む(includes)」及び/又は「含む(including)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又はコンポーネントの存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではないことを更に理解されよう。
【0132】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書及び関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味で解釈されないことを更に理解されよう。
【0133】
層、領域、又は基板などの要素が、別の要素「上に」、「取り付けられる」、又は「上に」延在すると称される場合、それは別の要素上に直接存在することもできるし、介在する要素が存在することもできることを理解されよう。対照的に、要素が別の要素に「直接上に」又は「直接取り付けられている」、又は「直接上に」延在すると称される場合、介在する要素は存在しない。また、要素が別の要素に「接続」又は「結合」されると言及される場合、別の要素に直接接続又は結合され得るか、又は介在要素が存在し得ることも理解されよう。対照的に、要素が別の要素に「直接接続」又は「直接結合」されていると称される場合、介在する要素は存在しない。
【0134】
「下」又は「上」又は「上部」又は「下部」又は「水平」又は「横」又は「垂直」などの相対的な用語は、本明細書では、1つの要素、層、又は領域と図面に例示されるような別の要素、層、又は領域との関係を説明するために使用され得る。これらの用語は、図に示された向きに加えて、デバイスの異なる向きを包含することを意図していることを理解されよう。
【0135】
本明細書では、本発明の理想的な実施例(及び中間構造)の概略図である断面図を参照して本発明の実施例を説明する。図面における層及び領域の厚さは、明確にするために誇張され得る。更に、製造技術や公差などの結果として、図の形状が異なることが予測されよう。したがって、本発明の実施例は、本明細書に示される領域の特定の形状に限定されるものとして解釈されるべきではなく、例えば、製造から生じる形状の偏差を含むものとする。点線で示された要素は、図示された実施例ではオプションであり得る。
【0136】
同様の番号は、全体を通じて同様の要素を指す。したがって、同一又は類似の番号は、対応する図面で言及又は説明されていない場合でも、他の図面を参照して説明され得る。また、参照番号が示されていない要素は、他の図面を参照して説明され得る。
【0137】
図面及び明細書では、本発明の典型的な実施例が開示されており、特定の用語が使用されているが、それらは一般的且つ説明的な意味でのみ使用されており、限定を目的とするものではなく、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲に示される。
【国際調査報告】