(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】コネクタキーイング装置、コネクタシステム、及びこれらの使用方法
(51)【国際特許分類】
H01R 13/64 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
H01R13/64
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024514720
(86)(22)【出願日】2022-09-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-26
(86)【国際出願番号】 US2022042740
(87)【国際公開番号】W WO2023038960
(87)【国際公開日】2023-03-16
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524059674
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ウォール,コーディ
(72)【発明者】
【氏名】ウィドマー,デイル
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA12
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB14
5E021FC38
5E021JA04
5E021JA11
(57)【要約】
コネクタキーイングシステムは、フランジ部分及びキーイング部分を含む少なくとも1つのキーイング装置を備える。フランジ部分は、前面と、背面とを含む。前面及び背面のそれぞれは、フランジ平面と略平行に延在する。フランジ部分はさらに、フランジ部分を貫通するコネクタ開口部を含む。キーイング部分は、コネクタ開口部の開口周縁の周りに延在し、フランジ部分から外側に向かって突出する。キーイング部分は、前面に位置する第1のキー端部と、第1のキー端部の反対側にある第2のキー端部とを含み、これらの間に延在する。第2のキー端部は、コネクタ開口部の周りにキーイング周縁を画定する。キーイング部分は、第1のキー端部と第2のキー端部との間に高さを有し、キーイング周縁に沿った第1のキー端部と第2のキー端部との間の高さは、一貫していない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ対とともに使用するためのコネクタキーイングシステムであって、前記コネクタキーイングシステムは、
フランジ部分及びキーイング部分を含む少なくとも1つのキーイング装置を備え、
前記フランジ部分は、前面と、前記前面の反対側にある背面とを含み、前記前面及び前記背面のそれぞれは、フランジ平面と略平行に延在し、
前記フランジ部分はさらに、前記フランジ部分を前記背面から前記前面まで貫通するコネクタ開口部を備え、
前記キーイング部分は、前記コネクタ開口部の開口周縁の周りに延在し、前記フランジ平面に対して略垂直方向に前記フランジ部分から外側に向かって突出し、
前記キーイング部分は、前記前面に位置する第1のキー端部と、前記第1のキー端部の反対側にある第2のキー端部とを含み、これらの間に延在し、前記第2のキー端部は、前記コネクタ開口部の周りにキーイング周縁を画定し、
前記キーイング部分は、前記第1のキー端部と前記第2のキー端部との間に高さを有し、前記キーイング周縁に沿った前記第1のキー端部と前記第2のキー端部との間の前記高さは、一貫していない、
コネクタキーイングシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのキーイング装置は、第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置を含み、前記第1のキーイング装置及び前記第2のキーイング装置のそれぞれの前記キーイング周縁で、前記第1のキーイング装置の前記第2のキー端部が、前記第2のキーイング装置の前記第2のキー端部に対して取り付けられた状態では、前記第1のキーイング装置の前記フランジ平面は、前記第2のキーイング装置の前記フランジ平面と略平行になる、請求項1に記載のコネクタキーイングシステム。
【請求項3】
前記キーイング部分の前記第2のキー端部は、前記キーイング周縁の第1の部分に沿って前記フランジ平面に対して傾斜している、請求項1に記載のコネクタキーイングシステム。
【請求項4】
前記キーイング部分の前記第2のキー端部は、前記キーイング周縁の第2の部分に沿って前記フランジ平面に対して略平行である、請求項3に記載のコネクタキーイングシステム。
【請求項5】
前記フランジ部分は、前記フランジ部分を前記背面から前記前面まで貫通する少なくとも1つの締結孔を含む、請求項1に記載のコネクタキーイングシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのキーイング装置は、少なくとも1つの取り付け機構を含む、請求項1に記載のコネクタキーイングシステム。
【請求項7】
前記キーイング部分は、前記開口周縁の位置で前記フランジ部分から延在する、請求項1に記載のコネクタキーイングシステム。
【請求項8】
第1のコネクタ対と、第1のコネクタキーイングシステムと、を備えるコネクタシステムであって、
前記第1のコネクタ対は、第1の雄コネクタと、前記第1の雄コネクタと電気結合するように構成された第1の雌コネクタと、を備え、前記第1の雄コネクタ及び前記第1の雌コネクタのそれぞれは、コネクタフランジ部分と、前記コネクタフランジ部分から外側に向かって延在するコネクタシェル部分と、を備え、
前記第1の雄コネクタの前記コネクタシェル部分は、複数のピンを取り囲み、前記第1の雌コネクタの前記コネクタシェル部分は、前記複数のピンのそれぞれを受け入れるように構成された複数のソケットを取り囲み、
前記第1のコネクタキーイングシステムは、フランジ部分及びキーイング部分を含む第1の少なくとも1つのキーイング装置を備え、
前記フランジ部分は、前面と、前記前面の反対側にある背面とを含み、前記前面及び前記背面のそれぞれは、フランジ平面と略平行に延在し、
前記フランジ部分はさらに、前記フランジ部分を前記背面から前記前面まで貫通するコネクタ開口部を備え、
前記キーイング部分は、前記コネクタ開口部の開口周縁の周りに延在し、前記フランジ平面に対して略垂直方向に前記フランジ部分から外側に向かって突出し、
前記キーイング部分は、前記前面に位置する第1のキー端部と、前記第1のキー端部の反対側にある第2のキー端部とを含み、これらの間に延在し、前記第2のキー端部は、前記コネクタ開口部の周りにキーイング周縁を画定し、
前記キーイング部分は、前記第1のキー端部と前記第2のキー端部との間に高さを有し、前記キーイング周縁に沿った前記第1のキー端部と前記第2のキー端部との間の前記高さは、一貫しておらず、
前記少なくとも1つのキーイング装置は、前記フランジ部分の前記背面が前記コネクタフランジ部分に接触し、前記キーイング部分が前記コネクタシェル部分を取り囲むように、前記雄コネクタ及び前記雌コネクタの一方または両方に設置するように構成される、
コネクタシステム。
【請求項9】
前記第1の少なくとも1つのキーイング装置は、前記第1の雄コネクタに設置された第1のキーイング装置と、前記第1の雌コネクタに設置された第2のキーイング装置とを含み、
前記第1のキーイング装置及び前記第2のキーイング装置のそれぞれの前記キーイング周縁で、前記第1のキーイング装置の前記第2のキー端部が、前記第2のキーイング装置の前記第2のキー端部に対して取り付けられた状態では、前記第1のキーイング装置の前記フランジ平面が、前記第2のキーイング装置の前記フランジ平面と略平行になるように、前記第1の少なくとも1つのキーイング装置は構成される、
請求項8に記載のコネクタシステム。
【請求項10】
前記コネクタシステムはさらに、第2のコネクタ対と、第2のコネクタキーイングシステムとを備え、
前記第2のコネクタ対は、第2の雄コネクタと、前記第2の雄コネクタと電気結合するように構成された第2の雌コネクタとを含み、前記第2の雄コネクタは、前記第1の雌コネクタと電気結合するように構成され、前記第2の雌コネクタは、前記第1の雄コネクタと電気結合するように構成され、
前記第2のコネクタキーイングシステムは、第2の少なくとも1つのキーイング装置を備え、前記第2の少なくとも1つのキーイング装置は、前記第2の雄コネクタに設置された第3のキーイング装置と、前記第2の雌コネクタに設置された第4のキーイング装置とを含む、
請求項9に記載のコネクタシステム。
【請求項11】
前記第1のキーイング装置と前記第2のキーイング装置は、第1の一致色を有し、前記第3のキーイング装置と前記第4のキーイング装置は、前記第1の一致色とは異なる第2の一致色を有する、請求項10に記載のコネクタシステム。
【請求項12】
前記第1のキーイング装置は、前記第2の雌コネクタと前記第1の雄コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成され、前記第2のキーイング装置は、前記第2の雄コネクタと前記第1の雌コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成される、請求項10に記載のコネクタシステム。
【請求項13】
前記第3のキーイング装置及び前記第4のキーイング装置は、前記第1のキーイング装置及び前記第2のキーイング装置とはそれぞれ異なる、請求項12に記載のコネクタシステム。
【請求項14】
前記第3のキーイング装置及び前記第4のキーイング装置のそれぞれの前記キーイング部分は、前記第1のキーイング装置及び前記第2のキーイング装置のそれぞれの前記キーイング部分とは異なる形状をそれぞれ有する、請求項13に記載のコネクタシステム。
【請求項15】
前記第1の少なくとも1つのキーイング装置は、少なくとも1つの取り付け機構を含み、前記少なくとも1つの取り付け機構は、前記第1の少なくとも1つのキーイング装置を、前記コネクタフランジ部分に取り付ける、請求項8に記載のコネクタシステム。
【請求項16】
前記コネクタシェル部分は、前記コネクタフランジ部分と接触する第1のシェル端部と、前記第1のシェル端部の反対側にある第2のシェル端部とを含み、これらの間に延在し、
前記コネクタシェル部分は、前記第1のシェル端部と前記第2のシェル端部との間に第2の高さを有し、
前記第2の高さは、前記第1のキー端部と前記第2のキー端部との間の前記高さの最大値より、大きい、
請求項8に記載のコネクタシステム。
【請求項17】
コネクタシステムの電気的誤接続を防止するための方法であって、
第1の雄コネクタと、前記第1の雄コネクタと電気結合するように構成された第1の雌コネクタと、を備えた第1のコネクタ対を提供することであって、
前記第1の雄コネクタ及び前記第1の雌コネクタのそれぞれは、コネクタフランジ部分と、前記コネクタフランジ部分から外側に向かって延在するコネクタシェル部分と、を備え、
前記第1の雄コネクタの前記コネクタシェル部分は、複数のピンを取り囲み、前記第1の雌コネクタの前記コネクタシェル部分は、前記複数のピンのそれぞれを受け入れるように構成された複数のソケットを取り囲む、
提供することと、
第1の少なくとも1つのキーイング装置のフランジ部分の背面が前記コネクタフランジ部分に接触し、前記少なくとも1つのキーイング装置のキーイング部分が前記コネクタシェル部分を取り囲むように、前記第1の少なくとも1つのキーイング装置を前記雄コネクタ及び前記雌コネクタの一方または両方に設置することであって、
前記フランジ部分は、前面と、前記前面の反対側にある前記背面とを含み、前記前面及び前記背面のそれぞれは、フランジ平面と略平行に延在し、
前記フランジ部分はさらに、前記フランジ部分を前記背面から前記前面まで貫通するコネクタ開口部を備え、
前記キーイング部分は、前記コネクタ開口部の開口周縁の周りに延在し、前記フランジ平面に対して略垂直方向に前記フランジ部分から外側に向かって突出し、
前記キーイング部分は、前記前面に位置する第1のキー端部と、前記第1のキー端部の反対側にある第2のキー端部とを含み、これらの間に延在し、前記第2のキー端部は、前記コネクタ開口部の周りにキーイング周縁を画定し、
前記キーイング部分は、前記第1のキー端部と前記第2のキー端部との間に高さを有し、前記キーイング周縁に沿った前記第1のキー端部と前記第2のキー端部との間の前記高さは、一貫していない、
設置することと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記第1の少なくとも1つのキーイング装置は、第1のキーイング装置と、第2のキーイング装置とを含み、
前記第1の少なくとも1つのキーイング装置を設置するステップは、前記第1のキーイング装置を前記第1の雄コネクタに設置することと、前記第2のキーイング装置を前記第1の雌コネクタに設置することとを含み、
前記第1の少なくとも1つのキーイング装置が設置されたとき、前記第1のキーイング装置及び前記第2のキーイング装置のそれぞれの前記キーイング周縁で、前記第1のキーイング装置の前記第2のキー端部が、前記第2のキーイング装置の前記第2のキー端部に対して取り付けられた状態では、前記第1のキーイング装置の前記フランジ平面が、前記第2のキーイング装置の前記フランジ平面と略平行になるように、前記第1の少なくとも1つのキーイング装置は構成される、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第2の雄コネクタと、前記第2の雄コネクタと電気結合するように構成された第2の雌コネクタと、を備えた第2のコネクタ対を提供することであって、
前記第2の雄コネクタは、前記第1の雌コネクタと電気結合するように構成され、前記第2の雌コネクタは、前記第1の雄コネクタと電気結合するように構成され、
前記第1のキーイング装置は、前記第2の雌コネクタと前記第1の雄コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成され、前記第2のキーイング装置は、前記第2の雄コネクタと前記第1の雌コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成される、
提供すること、
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つの取り付け機構を用いて、前記少なくとも1つのキーイング装置を前記コネクタフランジ部分に取り付けることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年9月7日に出願された米国特許出願第17/467,820号に対する優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
本開示は、概して、電気コネクタに関し、より具体的には、電気コネクタ間の誤接続を防止するためのキーイングシステムに関する。
【0003】
コンピュータシステム、試験装置システム、コントローラなどの電気システム及び電子システムは、多くの場合、電気コネクタを含み得、システムが正しく動作するためには、電気コネクタを、意図された対応電気コネクタと正しく接続する必要がある。いくつかの事例では、システムは多数の電気コネクタを含み得、これらは、同様の外観、形状、及び/またはピンソケット構成を有し得る。したがって、例えばシステムの組み立て中または修理中のユーザの誤りにより、コネクタの誤接続が起きるリスクがある。コネクタの誤接続のリスクに対処するために、いくつかの従来技術の電気コネクタには、ユーザによるコネクタ結合を支援するように構成されたキーイング機構を含むカスタムジャッキングハードウェアが取り付けられている。しかし、いくつかの事例では、この目的でジャッキングハードウェアを使用するには、ユーザは既存の電気コネクタを、カスタムジャッキングハードウェアに適合させるように物理的に変更する必要がある。また、ユーザは、コネクタ対ごとに、ジャッキングハードウェアのキーイング機構(例えばピン)を手動で構成する必要があり得る。さらに、ジャッキングハードウェアが不適切にキーイングされた場合、キーイング機構の利点は無効となり得る。言い換えると、従来のコネクタキーイングシステムは、コネクタの誤接続の防止を図るとき、望ましくない複雑さが追加され得る。したがって、従来のキーイングシステムに伴う上記の問題のうちの1つ以上に対処しながらも、電気コネクタ間の誤接続を防止するキーイングシステムが求められている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載される機構または実施形態のうちのいずれかまたはすべては、別段の記載がない限り、本明細書に記載される他のあらゆる機構または実施形態と、任意の組み合わせで使用できるまたは組み合わせられることを、理解されたい。
【0005】
本開示の態様によれば、コネクタ対とともに使用するコネクタキーイングシステムは、フランジ部分及びキーイング部分を含む少なくとも1つのキーイング装置を含む。フランジ部分は、前面と、前面の反対側にある背面とを含む。前面及び背面のそれぞれは、フランジ平面と略平行に延在する。フランジ部分はさらに、フランジ部分を背面から前面まで貫通するコネクタ開口部を含む。キーイング部分は、コネクタ開口部の開口周縁の周りに延在し、フランジ平面に対して略垂直方向にフランジ部分から外側に向かって突出する。キーイング部分は、前面に位置する第1のキー端部と、第1のキー端部の反対側にある第2のキー端部とを含み、これらの間に延在する。第2のキー端部は、コネクタ開口部の周りにキーイング周縁を画定する。キーイング部分は、第1のキー端部と第2のキー端部との間に高さを有し、キーイング周縁に沿った第1のキー端部と第2のキー端部との間の高さは、一貫していない。
【0006】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、少なくとも1つのキーイング装置は、第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置を含み得、第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置のそれぞれのキーイング周縁で、第1のキーイング装置の第2のキー端部が、第2のキーイング装置の第2のキー端部に対して取り付けられた状態では、第1のキーイング装置のフランジ平面は、第2のキーイング装置のフランジ平面と略平行になり得る。
【0007】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、キーイング部分の第2のキー端部は、キーイング周縁の第1の部分に沿ってフランジ平面に対して傾斜し得る。
【0008】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、キーイング部分の第2のキー端部は、キーイング周縁の第2の部分に沿ってフランジ平面に対して略平行であり得る。
【0009】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、フランジ部分は、フランジ部分を背面から前面まで貫通する少なくとも1つの締結孔を含み得る。
【0010】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、少なくとも1つのキーイング装置は、少なくとも1つの取り付け機構を含み得る。
【0011】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、キーイング部分は、開口周縁の位置でフランジ部分から延在し得る。
【0012】
本開示の別の態様によれば、コネクタシステムは、第1の雄コネクタと、第1の雄コネクタと電気結合するように構成された第1の雌コネクタとを含む第1のコネクタ対を有する。第1の雄コネクタ及び第1の雌コネクタのそれぞれは、コネクタフランジ部分と、コネクタフランジ部分から外側に向かって延在するコネクタシェル部分とを含む。第1の雄コネクタのコネクタシェル部分は、複数のピンを取り囲み、第1の雌コネクタのコネクタシェル部分は、複数のピンのそれぞれを受け入れるように構成された複数のソケットを取り囲む。コネクタシステムはさらに、第1のコネクタキーイングシステムを含み、これは、フランジ部分及びキーイング部分を含む第1の少なくとも1つのキーイング装置を有する。フランジ部分は、前面と、前面の反対側にある背面とを含む。前面及び背面のそれぞれは、フランジ平面と略平行に延在する。フランジ部分はさらに、フランジ部分を背面から前面まで貫通するコネクタ開口部を含む。キーイング部分は、コネクタ開口部の開口周縁の周りに延在し、フランジ平面に対して略垂直方向にフランジ部分から外側に向かって突出する。キーイング部分は、前面に位置する第1のキー端部と、第1のキー端部の反対側にある第2のキー端部とを含み、これらの間に延在する。第2のキー端部は、コネクタ開口部の周りにキーイング周縁を画定する。キーイング部分は、第1のキー端部と第2のキー端部との間に高さを有し、キーイング周縁に沿った第1のキー端部と第2のキー端部との間の高さは、一貫していない。少なくとも1つのキーイング装置は、フランジ部分の背面がコネクタフランジ部分に接触し、キーイング部分がコネクタシェル部分を取り囲むように、雄コネクタ及び雌コネクタの一方または両方に設置するように構成される。
【0013】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、第1の少なくとも1つのキーイング装置は、第1の雄コネクタに設置された第1のキーイング装置と、第1の雌コネクタに設置された第2のキーイング装置とを含み得る。第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置のそれぞれのキーイング周縁で、第1のキーイング装置の第2のキー端部が、第2のキーイング装置の第2のキー端部に対して取り付けられた状態では、第1のキーイング装置のフランジ平面が、第2のキーイング装置のフランジ平面と略平行になるように、第1の少なくとも1つのキーイング装置は構成され得る。
【0014】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、コネクタシステムはさらに、第2の雄コネクタと、第2の雄コネクタと電気結合するように構成された第2の雌コネクタとを含む第2のコネクタ対を有し得る。第2の雄コネクタは、第1の雌コネクタと電気結合するように構成され得、第2の雌コネクタは、第1の雄コネクタと電気結合するように構成され得る。コネクタシステムはさらに、第2の少なくとも1つのキーイング装置を有する第2のコネクタキーイングシステムを含み得、第2の少なくとも1つのキーイング装置は、第2の雄コネクタに設置された第3のキーイング装置と、第2の雌コネクタに設置された第4のキーイング装置とを含む。
【0015】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、第1のキーイング装置と第2のキーイング装置は、第1の一致色を有し得、第3のキーイング装置と第4のキーイング装置は、第1の一致色とは異なる第2の一致色を有し得る。
【0016】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、第1のキーイング装置は、第2の雌コネクタと第1の雄コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成され得、第2のキーイング装置は、第2の雄コネクタと第1の雌コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成され得る。
【0017】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、第3のキーイング装置及び第4のキーイング装置は、第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置とはそれぞれ異なり得る。
【0018】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、第3のキーイング装置及び第4のキーイング装置のそれぞれのキーイング部分は、第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置のそれぞれのキーイング部分とは異なる形状をそれぞれ有し得る。
【0019】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、第1の少なくとも1つのキーイング装置は、少なくとも1つの取り付け機構を含み得、少なくとも1つの取り付け機構は、第1の少なくとも1つのキーイング装置を、コネクタフランジ部分に取り付け得る。
【0020】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、コネクタシェル部分は、コネクタフランジ部分と接触する第1のシェル端部と、第1のシェル端部の反対側にある第2のシェル端部とを含み、これらの間に延在し得る。コネクタシェル部分は、第1のシェル端部と第2のシェル端部との間に第2の高さを有し得る。第2の高さは、第1のキー端部と第2のキー端部との間の最大の高さより、大きくあり得る。
【0021】
本開示の別の態様によれば、コネクタシステムの電気的誤接続を防止するための方法が提供される。方法は、第1の雄コネクタと、第1の雄コネクタと電気結合するように構成された第1の雌コネクタとを含む第1のコネクタ対を提供することを含む。第1の雄コネクタ及び第1の雌コネクタのそれぞれは、コネクタフランジ部分と、コネクタフランジ部分から外側に向かって延在するコネクタシェル部分とを含む。第1の雄コネクタのコネクタシェル部分は、複数のピンを取り囲み、第1の雌コネクタのコネクタシェル部分は、複数のピンのそれぞれを受け入れるように構成された複数のソケットを取り囲む。方法はさらに、第1の少なくとも1つのキーイング装置のフランジ部分の背面がコネクタフランジ部分に接触し、少なくとも1つのキーイング装置のキーイング部分がコネクタシェル部分を取り囲むように、第1の少なくとも1つのキーイング装置を雄コネクタ及び雌コネクタの一方または両方に設置することを含む。フランジ部分は、前面と、前面の反対側にある背面とを含む。前面及び背面のそれぞれは、フランジ平面と略平行に延在する。フランジ部分はさらに、フランジ部分を背面から前面まで貫通するコネクタ開口部を含む。キーイング部分は、コネクタ開口部の開口周縁の周りに延在し、フランジ平面に対して略垂直方向にフランジ部分から外側に向かって突出する。キーイング部分は、前面に位置する第1のキー端部と、第1のキー端部の反対側にある第2のキー端部とを含み、これらの間に延在する。第2のキー端部は、コネクタ開口部の周りにキーイング周縁を画定する。キーイング部分は、第1のキー端部と第2のキー端部との間に高さを有し、キーイング周縁に沿った第1のキー端部と第2のキー端部との間の高さは、一貫していない。
【0022】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、第1の少なくとも1つのキーイング装置は、第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置を含み得、第1の少なくとも1つのキーイング装置を設置するステップは、第1のキーイング装置を第1の雄コネクタに設置することと、第2のキーイング装置を第1の雌コネクタに設置することとを含み得る。第1の少なくとも1つのキーイング装置が設置されたとき、第1のキーイング装置及び第2のキーイング装置のそれぞれのキーイング周縁で、第1のキーイング装置の第2のキー端部が、第2のキーイング装置の第2のキー端部に対して取り付けられた状態では、第1のキーイング装置のフランジ平面が、第2のキーイング装置のフランジ平面と略平行になるように、第1の少なくとも1つのキーイング装置は構成され得る。
【0023】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、方法はさらに、第2の雄コネクタと、第2の雄コネクタと電気結合するように構成された第2の雌コネクタとを含む第2のコネクタ対を提供することを含み得る。第2の雄コネクタは、第1の雌コネクタと電気結合するように構成され得、第2の雌コネクタは、第1の雄コネクタと電気結合するように構成され得る。第1のキーイング装置は、第2の雌コネクタと第1の雄コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成され得、第2のキーイング装置は、第2の雄コネクタと第1の雌コネクタとの電気結合を物理的に阻止するように構成され得る。
【0024】
上記及び本明細書に記載の態様または実施形態のいずれかにおいて、方法はさらに、少なくとも1つの取り付け機構を用いて、第1の少なくとも1つのキーイング装置をコネクタフランジ部分に取り付けることを含み得る。
【0025】
本開示、ならびに本開示に関連するすべての態様、実施形態、及び利点は、添付の図面を含む下記に提供される発明を実施するための形態を考慮することにより、より容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の1つ以上の実施形態による、コネクタ対の斜視図を示す。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、コネクタ対の斜視図を示す。
【
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、コネクタキーイングシステムの斜視図を示す。
【
図4】本開示の1つ以上の実施形態による、
図3のコネクタキーイングシステムのコネクタキーイング装置の上面図を示す。
【
図5】A~Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な機械的取り付け機構を含む、
図4の線5-5に沿ったコネクタキーイング装置の側断面図を示す。
【
図6】A~Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な機械的取り付け機構を含む、
図4の線6-6に沿ったコネクタキーイング装置の側断面図を示す。
【
図7】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なコネクタキーイングシステムの上面図を示す。
【
図8】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なコネクタキーイングシステムの上面図を示す。
【
図9】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なコネクタキーイングシステムの上面図を示す。
【
図10】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なコネクタキーイングシステムの上面図を示す。
【
図11】本開示の1つ以上の実施形態による、嵌合状態の
図3のコネクタキーイングシステムの斜視図を示す。
【
図12】本開示の1つ以上の実施形態による、
図11のコネクタキーイングシステムの上面図を示す。
【
図13】本開示の1つ以上の実施形態による、コネクタ対及びコネクタキーイングシステムを含むコネクタシステムの分解斜視図を示す。
【
図14】本開示の1つ以上の実施形態による、組み立てられた状態でコネクタが電気結合している
図13のコネクタシステムの斜視図を示す。
【
図15】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なコネクタシステムの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示は、電気コネクタキーイングシステムに関し、そのようなコネクタキーイングシステムを含む電気コネクタシステムに関する。下記の説明から明らかになるように、コネクタキーイングシステムは、多種多様のコネクタで使用できる。本開示のコネクタキーイングシステムの実施形態は、様々な異なる電気的構成及び幾何学的構成を有する多数の既存タイプのコネクタ(例えば現在、一般入手可能なコネクタ)とともに使用するように構成され得る。
【0028】
本明細書の説明を容易にするために、本開示のコネクタキーイングシステム20の実施形態は、コネクタ対22(例えば雄コネクタ24と、雄コネクタ24と電気結合するように構成された雌コネクタ26)とともに使用され得るものとして、主に説明される。
図1及び
図2は、そのようなコネクタ対22の実施例を示す。
図1は、例示的な「マイクロD」形式の電気コネクタ対を示す。
図2は、例示的な「Dサブミニチュア」形式の電気コネクタ対を示す。例示的なコネクタ24、26のそれぞれは、それぞれのフランジ部分28、30と、フランジ部分28、30から外側に向かって延在するシェル部分32、34とを含む。明確にするために、
図1及び
図2に示されるコネクタ24、26の構成は、例示的なものであり、本開示のコネクタキーイングシステム20は、示されるコネクタ24、26と使用することに限定されない。
【0029】
雄コネクタ24において、シェル部分32は、複数のピン38を含むプラグ36の外部ハウジングを画定し、複数のピン38は、シェル部分32により取り囲まれる。雌コネクタ26において、シェル部分34は、複数のソケット42を含むレセプタクル40の外部ハウジングを画定し、複数のソケット42は、シェル部分34により取り囲まれる。複数のソケット42は、雄コネクタ24の複数のピン38のそれぞれを受け入れて、これらと電気接触するように構成される。いくつかの実施形態では、雄コネクタ24のシェル部分32及び雌コネクタ26のシェル部分34は、シェル部分32がシェル部分34に挿入できるような寸法、あるいはシェル部分34がシェル部分32に挿入することができるような寸法で、作製されている。本明細書で使用される「電気結合」という用語は、雌コネクタ26に雄コネクタ24を完全かつ適正に挿入することにより、雄コネクタ24の複数のピン38と雌コネクタ26の複数のソケット42との間に電気接触を確立することを指す。
【0030】
コネクタ24、26のそれぞれのフランジ部分28、30は、締結孔46、48を含み得る。コネクタ24、26が接続状態にあるとき、すなわち、雌コネクタ26が雄コネクタ24に電気結合しているとき、ジャッキングハードウェア(図示せず)でコネクタ24、26を接続状態に配置及び/または固定できるように、雌コネクタ26の締結孔48は、雄コネクタ24の締結孔46と位置が合わせられ得る。ジャッキングハードウェアは、例えば、それぞれのジャックポストと螺合するために、コネクタ24、26の締結孔46、48を貫通するように構成されたジャッキねじを含み得る。ジャッキングハードウェアはさらに、コネクタ24、26を接続状態に保持する、及び/または1つ以上のジャッキねじとそれぞれのジャックポストとの間の嵌脱を防止するように構成された1つ以上の固定装置を含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ24、26の一方または両方は、一体化されたジャッキングハードウェアを含み得、例えばジャッキングハードウェアは、コネクタに取り付けられてもよく、またはコネクタと共に形成されてもよい。
図1及び
図2に示されるコネクタの実施形態など、いくつかの別の実施形態では、コネクタ24、26は、一体化されたジャッキングハードウェアを含まない場合があり、いくつかの事例では、コネクタ24、26を接続状態に配置及び/または固定するためにカスタムジャッキングハードウェアが使用され得る。いくつかの事例では、コネクタは、いずれのジャッキングハードウェアの使用も必要としない場合があり、本開示は、コネクタのいずれの特定のジャッキングハードウェア構成にも限定されない。さらに、本開示のコネクタ24、26は、締結孔46、48のいずれの特定数にも限定されず、いくつかのコネクタは、締結孔を全く含まない場合がある。
【0031】
図1及び
図2に示されるコネクタ形式など、いくつかの一般的な商用コネクタは、一体化されたキーイング機構または分極化機構を含まない場合があり、関連する電気システムまたは電子システムの組み立て中に誤接続を生じる可能性が高いことを示し得る。本明細書で使用される「誤接続」という用語は、互いに電気結合するように構成され得る、またはそのように構成され得ない2つのコネクタであって、互いに電気結合することが(例えばシステム設計により)意図されていない前記2つのコネクタを、不注意に電気結合する行為を指す。電気システム及び/または電子システムにおける電気コネクタ間の誤接続は、システム誤作動またはシステム障害を引き起こし得、場合によっては、電気機器及び/または電子機器の損傷さえも生じ得る。
【0032】
図3~
図4を参照すると、本開示によるコネクタキーイングシステム20の実施形態は、第1のキーイング装置50と第2のキーイング装置52とを含む。キーイング装置50、52のそれぞれは、フランジ部分54と、キーイング部分56とを含む。フランジ部分54は、前面58と、前面58の反対側にある背面60とを含む。前面58及び背面60のそれぞれは、フランジ平面62と略平行に延在する。フランジ部分54はさらに、フランジ部分54を背面60から前面58まで貫通するコネクタ開口部64を含む。コネクタ開口部64は、それぞれのコネクタ24、26のシェル部分32、34の形状を密接に収容する寸法で作製され得、それぞれのコネクタ24、26のシェル部分32、34とほぼ同様の形状を有し得る(
図1及び
図2参照)。例えば、コネクタ開口部64は、円形、長円形、楕円形、正方形、長方形、台形、D字形などに実質的に該当する断面形状を有し得る。対応するコネクタ24、26に関して、本開示は、コネクタ開口部64のいずれの特定の断面形状にも、またはコネクタ開口部64のいずれの寸法もしくは形状にも限定されない。コネクタ開口部64は、フランジ平面62に対して略垂直なコネクタ軸74の周りに画定される。コネクタ開口部64は、フランジ部分54により画定された開口周縁66を含む。本明細書で使用される「実質的に/略」という用語は、角度関係に関する場合、記載の角度関係(例えば「平行」、「垂直」など)の±5度を指す。
【0033】
フランジ部分54はさらに、フランジ部分54を背面60から前面58まで貫通する少なくとも1つの締結孔44を含み得る。さらに詳しく論述されるように、少なくとも1つの締結孔44は、コネクタ24、26の締結孔46、48の位置に対応する所定位置を有し得、コネクタキーイングシステム20は、コネクタ24、26の締結孔46、48を用いて使用されるように構成される(
図1及び
図2参照)。いくつかの実施形態では、フランジ部分54は、少なくとも1つの締結孔44を含まない場合がある。例えば、フランジ部分54は、それぞれのコネクタ24、26の締結孔46、48の間に全体的に配置されるように構成され得る。コネクタ24、26と同様に、本開示のキーイング装置50、52は、締結孔44のいずれの特定数にも限定されず、いくつかのキーイング装置は、締結孔を全く含まない場合がある。
【0034】
キーイング部分56は、フランジ部分54から外側に向かって、例えばフランジ平面62に対して略垂直であり、コネクタ軸74に対して略平行である方向に、突出する。キーイング部分56は、フランジ部分54の前面58に位置する、接触する、あるいは取り付けられた第1の端部68と、第1の端部68の反対側にある第2の端部70とを含み、これらの間に延在する。いくつかの実施形態では、キーイング部分56は、開口周縁66の位置でフランジ部分54から延在する。しかし、いくつかの別の実施形態では、キーイング部分56の全体または一部は、開口周縁66から離隔して配置され得る。例えば、キーイング部分56の全体または一部は、開口周縁66から、コネクタ軸74に関して半径方向に離隔して配置され得る。キーイング部分56は、コネクタ開口部64の開口周縁66の周りに延在する。キーイング部分56の第2の端部70は、コネクタ開口部64の周りに配置されたキーイング周縁72(例えば
図4に太線で示される)を画定する。いくつかの実施形態では、フランジ部分54及びキーイング部分56は、それぞれの第1のキーイング装置50及び/または第2のキーイング装置52の一体構造を形成し得る。本明細書で使用される「一体構造」という用語は、単一の構成要素を意味し、第1のキーイング装置50及び/または第2のキーイング装置52のすべての要素(例えばフランジ部分54及びキーイング部分56)が、分離不可能な本体を成す(例えば単一の材料で形成される)。いくつかの別の実施形態では、キーイング部分56は、例えば溶接、接着、スナップロック、もしくは他の機械的接続、及び/または任意の他の適切な取り付け手段により、フランジ部分54に取り付けられ得る。
【0035】
コネクタキーイングシステム20の第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52は、例えば金属、またはプラスチックもしくは複合材料といった軽量で容易に加工できる他の材料など、幅広い材料から作製され得るが、これらに限定されない。キーイング装置50、52は、例えば射出成形または積層造形により形成され得る。本開示は、キーイング装置50、52を形成するためのいずれの特定の材料または手段にも限定されない。
【0036】
キーイング部分56は、第1の端部68と第2の端部70との間に高さH1を有する。キーイング部分56の第1の端部68と第2の端部70との間の高さH1は、キーイング部分56の異なる領域で変わり得る。例えば、キーイング部分56の第1の端部68と第2の端部70との間の高さH1は、キーイング周縁72に沿って一貫していなくてもよい。いくつかの実施形態では、キーイング周縁72は非平面であり得、例えばキーイング周縁72全体が単一の幾何学的平面上に位置していなくてもよい。いくつかの実施形態では、キーイング部分56の第2の端部70は、キーイング周縁72の一部に沿ってフランジ平面62に対して傾斜し得る。代替的または付加的に、いくつかの実施形態では、キーイング部分56の第2の端部70は、キーイング周縁72の一部に沿ってフランジ平面62と略平行であり得る。さらに、いくつかの実施形態では、キーイング周縁72に沿ったキーイング部分56の第2の端部70の部分は、湾曲、角、段差、及び/または他の幾何学的形状を含み得る。
図3及び
図7~
図10は、例示的なキーイング部分56の形状を示すが、本開示のコネクタキーイングシステム20は、キーイング部分56のいずれの特定の形状にも限定されない。
【0037】
いくつかの実施形態では、さらに詳しく論述されるように、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52の一方または両方は任意で、第1のキーイング装置50及び/または第2のキーイング装置52をそれぞれのコネクタ24、26に取り付けるように構成された取り付け機構を含み得る。例えば、
図4に示されるように、いくつかの実施形態では、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52の一方または両方は、キーイング装置50、52をそれぞれのコネクタ24、26にしっかりと取り付けるために、フランジ部分54の背面60上に配置された接着部76を含み得る。接着部76の非限定的な例としては、接着剤、接着テープ、及びスプレー接着剤などが挙げられる。いくつかの実施形態では、キーイング装置50、52は、接着部76に沿って延在して接着部76を覆う剥離ライナー78を含み得る。剥離ライナー78は、キーイング装置50、52の包装及び/または取り扱いの際に、キーイング装置50、52を設置する前に接着部76が不用意に接着しないように補助し得る。剥離ライナー78は、いずれの特定の材料にも限定されない。剥離ライナー78は、接着部76によりしっかりと保持され得る材料であるが、接着部76の接着特性を低下させることなく、わずかな労力で接着部76から選択的に取り除くことができる前記材料から、作製され得ることが好ましい。剥離ライナー78の材料の非限定的な例としては、紙またはポリマーシートが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、接着部76に対する剥離ライナー78の接着性を低減するように構成された剥離剤で、剥離ライナー78はコーティングされ得る。
【0038】
図3~6を参照すると、いくつかの実施形態では、取り付け機構は、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52の一方または両方の機械的取り付け機構80であり得る。機械的取り付け機構80は、キーイング装置50、52をコネクタ24、26に固定するために、接着部76の代替として、または接着部76に加えて、使用され得る。いくつかの実施形態では、機械的取り付け機構80は、フランジ部分54とともに一体構造の一部を形成し得る。いくつかの実施形態では、機械的取り付け機構80は、コネクタフランジ部分28、30の外面と連結し、そこに取り付けられるように構成され得る。
図5A及び
図5Bは、例示的な機械的取り付け機構80を含む、
図4の線5-5に沿ったキーイング装置50、52の側断面図を示す。
図5Aに示されるように、いくつかの実施形態では、キーイング装置50、52は、キーイング装置50、52のフランジ部分54から延在する保持部材82を含み得る。例えば、保持部材82は、フランジ部分54から離れる方向に、キーイング装置50、52の背面60から延在し得る。いくつかの実施形態では、保持部材82は、コネクタ軸74に対してフランジ部分54の周り全体に延在し得る。いくつかの別の実施形態では、保持部材82は、セグメント化され得、あるいはコネクタ軸74に対してフランジ部分54の1つ以上の部分のみの周りに延在し得る。保持部材82は、保持面84を含み、これは、コネクタフランジ部分28、30に接触して、コネクタフランジ部分28、30に(例えば摩擦嵌合により)しっかりと取り付けられるように構成される。例えば、保持部材82の保持面84は、コネクタフランジ部分28、30の外周縁の周りをぴったりと包み込み得る。
図5Bに示されるように、いくつかの実施形態では、キーイング装置50、52は、キーイング装置50、52のフランジ部分54から延在する1つ以上のクリップ86を含み得る。例えば、クリップ86は、フランジ部分54から離れる方向に、キーイング装置50、52の背面60から延在し得る。クリップ86は、例えばコネクタフランジ部分28、30上の取り付け位置にスナップ嵌めするように構成され得、コネクタフランジ部分28、30は、コネクタフランジ部分28、30の背面と接触するフランジ部分54とクリップ86との間に固定される。
【0039】
いくつかの実施形態では、機械的取り付け機構80は、コネクタフランジ部分28、30の内面と連結し、そこに取り付けられるように構成され得る。
図6A及び
図6Bは、例示的な機械的取り付け機構80を含む、
図4の線6-6に沿ったキーイング装置50、52の側断面図を示す。
図6Aに示されるように、いくつかの実施形態では、キーイング装置50、52は、保持部材82を含み得、これは、フランジ部分54から離れる方向に、キーイング装置50、52のフランジ部分54の背面60から延在する。キーイング装置50、52の1つ以上の締結孔44に関して、保持部材82は締結孔44の周りに延在し得る。前述されたように、保持部材82は、保持面84を含み、これは、コネクタフランジ部分28、30に接触して、コネクタフランジ部分28、30に(例えば摩擦嵌合により)しっかりと取り付けられるように構成される。例えば、保持部材82は、対応するコネクタ締結孔46、48内にぴったりと嵌合し得、保持面84が、コネクタ締結孔46、48を画定するコネクタフランジ部分28、30の内面と接触する。
図6Bに示されるように、いくつかの実施形態では、キーイング装置50、52は、1つ以上のクリップ86を含み得、これは、フランジ部分54から離れる方向に、キーイング装置50、52のフランジ部分54の背面60から延在する。クリップ86は、対応するコネクタ締結孔46、48を貫通して、例えばコネクタフランジ部分28、30上の取り付け位置にスナップ嵌めするように構成され得、コネクタフランジ部分28、30は、コネクタフランジ部分28、30の背面と接触するフランジ部分54とクリップ86との間に固定される。
【0040】
図3~
図12を参照すると、本開示では、キーイング装置50、52のキーイング部分56は、様々な異なる幾何学的形状をとり得る。
図3、
図4、及び
図7~
図10は、様々な例示的なキーイング部分56の形状及び構成を示すが、本開示は、本明細書に示される特定のキーイング部分56の形状及び構成に限定されない。本開示のコネクタキーイングシステム20の第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52は、それぞれのキーイング装置50、52のキーイング部分56が各自のキーイング周縁72に沿って互いに嵌合できるように形作られ得る。第1のキーイング装置50のキーイング部分56の第2の端部70が、第2のキーイング装置52のキーイング部分56の第2の端部70に対して取り付けられた状態では、第1のキーイング装置50のフランジ平面62は、第2のキーイング装置52のフランジ平面62と略平行であり得る。いくつかの実施形態では、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52のそれぞれのキーイング部分56は、それぞれのキーイング部分56が各自のキーイング周縁72のすべてまたはほぼすべてに沿って互いに接触して配置され得るように、形作られ得る。いくつかの実施形態では、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52は、互いにほぼ同一であり得る。
図7~
図10に示されるようないくつかの別の実施形態では、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52は、異なる形状のそれぞれのキーイング部分56を含み得るが、前述のように、それぞれのキーイング周縁72に沿って嵌合するように構成され得る。
【0041】
図13及び
図14を参照すると、コネクタキーイングシステム20の動作の以下の記述は、例えば
図1または
図2に示されるコネクタ対22などのコネクタ対22に関して、説明及び図示される。上記のように、本開示のコネクタキーイングシステム20は、特定のコネクタ対22の構成で使用することに限定されず、
図13及び
図14に示されるコネクタ対22及び関連コネクタキーイングシステム20の構成は、単にコネクタキーイングシステム20の動作を説明する目的で本明細書では使用される。
【0042】
コネクタキーイングシステム20を利用するために、例えばコネクタ対22の雄コネクタ24及び雌コネクタ26に、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52が設置され、雄コネクタ24と雌コネクタ26は、例えば2つの構成要素間の電気信号経路/電子信号経路及び/または電流経路を完成させるように、電気結合することが意図されている。
図13及び
図14に示されるように、第1のキーイング装置50は、フランジ部分54の背面60が雄コネクタ24のフランジ部分28に接触し、キーイング部分56が雄コネクタ24のシェル部分32を取り囲むように、雄コネクタ24に設置され得る。同様に、第2のキーイング装置52は、フランジ部分54の背面60が雌コネクタ26のフランジ部分30に接触し、キーイング部分56が雌コネクタ26のシェル部分34を取り囲むように、雌コネクタ26に設置され得る。コネクタキーイングシステム20がコネクタ対22に設置され、雄コネクタ24と雌コネクタ26が電気結合している状態では、第1のキーイング装置50及び第2のキーイング装置52のキーイング部分56は、例えば
図14に示されるように、雄コネクタ24及び雌コネクタ26のシェル部分32、34を完全に取り囲み得る。
【0043】
前述のように、接着部76(
図4参照)または機械的取り付け機構80(
図5及び
図6参照)などの取り付け機構を含むコネクタキーイングシステム20の実施形態では、取り付け機構は、キーイング装置50、52をそれぞれのコネクタ24、26に取り付けるために使用され得る。例えば、第1のキーイング装置50及び/または第2のキーイング装置52を設置する前に、最初にキーイング装置50、52の一方または両方の背面60に接着部76が付けられ得るか、または剥離ライナー78を取り除いて接着部76が露出され得る。よって、その後の第1のキーイング装置50及び/または第2のキーイング装置52の設置では、接着部76または機械的取り付け機構80を用いて、キーイング装置50、52が、それぞれのコネクタ24、26のフランジ部分28、30に取り付けられ得る。
【0044】
図13に示されるように、雄コネクタ24のシェル部分32は、高さH2を有し、雌コネクタ26のシェル部分34は、高さH3を有する。いくつかの実施形態では、雄コネクタ24のシェル部分32の高さH2は、高さH1(
図4参照)より、例えば第1のキーイング装置50のキーイング部分56の高さH1の最大値より大きくあり得、よって、シェル部分32の一部は、キーイング部分56を越えて延在する。付加的または代替的に、雌コネクタ26のシェル部分34の高さH3は、高さH1(
図4参照)より、例えば第2のキーイング装置52のキーイング部分56の高さH1の最大値より大きくあり得、よって、シェル部分34の一部は、キーイング部分56を越えて延在する。キーイング部分56の高さH1が、高さH2、H3の一方または両方と比べて短縮していることから、雄コネクタ24が雌コネクタ26に完全に挿入することが可能となり、コネクタ24、26間の確実な電気結合が促進され得る。
【0045】
図13~
図15を参照すると、コネクタ対22のコネクタ24、26にコネクタキーイングシステム20が設置された状態では、コネクタキーイングシステム20は、
図13に示されるように、雄コネクタ24と雌コネクタ26が電気結合することを可能にし、同時に、雄コネクタ24または雌コネクタ26のいずれかが、コネクタ対22以外の他のコネクタと誤接続されることも防止する。実施例として、
図15は、第1のコネクタ対22Aと、第2のコネクタ対22Bを示す。第1のコネクタ対22Aには、第1の特有のコネクタキーイングシステム20Aが設置されている。第2のコネクタ対22Bには、第1のコネクタキーイングシステム20Aとは異なる第2の特有のコネクタキーイングシステム20Bが設置されている。それぞれ、コネクタキーイングシステム20A、20Bがない場合、第1のコネクタ対22Aの雄コネクタ24A及び雌コネクタ26Aが、第2のコネクタ対22Bの雌コネクタ26B及び雄コネクタ24Bと電気的及び機械的に結合できるように、コネクタ対22A、22Bは、共通のコネクタ形式を含む。しかし、第1のコネクタキーイングシステム20Aと第2のコネクタキーイングシステム20Bの形状は異なるため、例えば、雌コネクタ26Aと雄コネクタ24B、または雌コネクタ26Bと雄コネクタ24Aの完全な挿入が物理的に妨げられることにより、第1のコネクタ対22Aのコネクタ24A、26Aと第2のコネクタ対22Bのコネクタ24B、26Bとの電気的及び機械的な結合は、物理的に阻止される。言い換えると、雄コネクタ24Aに設置された第1のコネクタキーイングシステム20Aの第1のキーイング装置50Aは、雄コネクタ24Aと、第2のコネクタキーイングシステム20Bの第2のキーイング装置52Bが設置された雌コネクタ26Bとの間の電気結合を、物理的に阻止する。同様に、雄コネクタ24Bに設置された第2のコネクタキーイングシステム20Bの第1のキーイング装置50Bは、雄コネクタ24Bと、第2のコネクタキーイングシステム20Aの第2のキーイング装置52Aが設置された雌コネクタ26Aとの間の電気結合を、物理的に阻止する。
【0046】
いくつかの実施形態では、ユーザが特定のコネクタ対22に属するコネクタ24、26を正しく識別することを支援するために、コネクタキーイングシステム20の異なるインスタンスは、異なる色を有し得、これにより誤接続のリスクが軽減される。例えば、電気システム及び/または電子システムは、コネクタ対22などの多数のコネクタ対を含み得、コネクタの誤接続の影響を受けやすくあり得る。ユーザが特定のコネクタ対22に属するコネクタ24、26を正しく識別することを支援するために、それぞれのコネクタ対22にそれぞれ関連付けられたコネクタキーイングシステム20の異なるインスタンスには、異なる色が割り当てられ得る。非限定的な実施例として再び
図15を参照すると、第1のコネクタキーイングシステム20Aは、第1の色を有し得、第2のコネクタキーイングシステム20Bは、第1の色とは異なる第2の色を有し得る。したがって、同じ色のコネクタキーイングシステム20を備えたコネクタ24、26間でのみ電気結合が起こるように確保することにより、ユーザは、より容易にコネクタの誤接続を回避することが可能となり得る。前述の実施例では、色を使用して、コネクタキーイングシステム20を視覚的に区別し、コネクタの誤接続を防止することが説明されたが、非限定的に形状、記号、テキスト、シリアル番号、バーコードなどの他の視覚的指示が使用されてもよい。
【0047】
本開示のコネクタキーイングシステム20は、電気コネクタ間の誤接続の可能性を削減するものであり、
図1及び
図2に示されるような既存のコネクタに対するいかなる修正も、またはコネクタキーイングシステム20の設置後にいかなる後続構成も、必要としない。さらに、コネクタキーイングシステム20は、電気結合しているコネクタ間に全体的に保持されるため、コネクタキーイングシステムは、関連するコネクタ対から緩むまたは脱落することはあり得ず、従来技術のキーイングシステムと比較すると、分離し得るいずれの追加キーイング構成要素(例えばキーイングピン)も含まない。
【0048】
前述の説明及び図面では、要素間の様々な接続が示されていることに留意されたい。これらの接続は、一般的なものであり、特に指定のない限り、直接接続または間接接続であり得、この点において本明細書は限定することを意図していないことに、留意されたい。2つ以上のエンティティ間の結合は、直接接続または間接接続を指し得る。間接接続には、1つ以上の介在エンティティが組み込まれ得る。本開示の実施形態の様々な方法またはプロセスステップが下記の説明及び図面で説明されることに、さらに留意されたい。説明では、方法及び/またはプロセスステップが特定の順序で提示され得る。しかし、方法またはプロセスが本明細書に記載されるステップの特定の順序に依存しない限り、方法またはプロセスは、記載されるステップの特定の順序に限定されるべきではない。当業者には理解されるように、ステップの他の順序も可能であり得る。よって、説明に記載されるステップの特定の順序は、限定として解釈されるべきではない。
【0049】
さらに、本開示の要素、構成要素、または方法のステップは、要素、構成要素、または方法のステップが特許請求の範囲に明示的に列挙されているかどうかに関係なく、一般に公開されることを意図していない。本明細書における特許請求の範囲の要素は、「~ための手段(means for)」という語句を使用して要素が明示的に挙げられない限り、米国特許法第112(f)条に基づいて解釈されるべきではない。本明細書で使用される用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、またはこれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を指すことが意図され、よって、要素のリストを含むプロセス、方法、製品、または機器は、これらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない他の要素、またはこのようなプロセス、方法、製品、もしくは機器に特有な他の要素も含み得る。
【0050】
本開示の様々な態様が開示されたが、本開示の範囲内で、さらに多くの実施形態及び実施態様が可能であることは、当業者には明らかであろう。例えば、本明細書に説明される本開示には、特定の特徴を含むいくつかの態様及び実施形態が含まれる。これらの特定の特徴は個々に説明され得るが、本開示の範囲内であり、これらの特徴のうちのいくつかまたはすべてが、態様のうちのいずれか1つと組み合わされても、本開示の範囲内に留まり得る。「様々な実施形態」、「一実施形態」、「実施形態」、「例示的な実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、あらゆる実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、または特性を含むわけではあり得ない。さらに、このような語句は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。さらに、実施形態に関連して特定の特徴、構造、または特性が説明される場合、別の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性が用いられることは、明示的に記載されているか否かにかかわらず、当業者の知識の範囲内であると考えられる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物を考慮すること除いて、限定されるものではない。
【国際調査報告】