(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリにおけるフィラメント閉じ込め
(51)【国際特許分類】
H10B 63/00 20230101AFI20240822BHJP
H10N 70/20 20230101ALI20240822BHJP
【FI】
H10B63/00
H10N70/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515288
(86)(22)【出願日】2022-08-25
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 EP2022073694
(87)【国際公開番号】W WO2023046408
(87)【国際公開日】2023-03-30
(32)【優先日】2021-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【復代理人】
【識別番号】100091568
【氏名又は名称】市位 嘉宏
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【氏名又は名称】太佐 種一
(74)【代理人】
【識別番号】100120710
【氏名又は名称】片岡 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】リ、ジュンタオ
(72)【発明者】
【氏名】チョン、カングオ
(72)【発明者】
【氏名】コン、ドーシン
(72)【発明者】
【氏名】シュウ、ジェン
【テーマコード(参考)】
5F083
【Fターム(参考)】
5F083FZ10
5F083JA39
5F083JA40
5F083JA60
5F083PR03
5F083PR04
5F083PR05
5F083PR21
5F083PR22
5F083ZA28
(57)【要約】
本明細書で開示される実施形態は、RRAMセルを含む。RRAMセルは、第1のワード線電極に電気的に接続された第1のナノワイヤを含むことができる。ナノワイヤは、第1のワード線電極から遠位にある第1の尖端を含むことができる。RRAMセルは、ビット線電極に電気的に接続された金属コンタクトと、ナノワイヤと金属コンタクトとの丁度間にある高誘電率誘電体層も含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)セルであって、
第1のワード線電極に電気的に接続され、前記第1のワード線電極から遠位にある第1の尖端を含む第1のナノワイヤと、
ビット線電極に電気的に接続された金属コンタクトと、
前記ナノワイヤと前記金属コンタクトとの丁度間にある高誘電率誘電体層とを含む、RRAMセル。
【請求項2】
第2のRRAMセルを含み、前記第2のRRAMセルが、
第2のワード線電極に電気的に接続され、前記第2のワード線電極から遠位にある第2の尖端を含む第2のナノワイヤと、
前記第2のナノワイヤと前記金属コンタクトの丁度間にある第2の高誘電率誘電体層とを含む、請求項1に記載のRRAMセル。
【請求項3】
前記第1の尖端が前記金属コンタクトの第1の側部にめり込み、前記第2の尖端が前記第1の側部とは反対側の前記金属コンタクトの第2の側部にめり込んでいる、請求項2に記載のRRAMセル。
【請求項4】
前記第1のワード線電極の上方、および電気的に前記第1のワード線電極と前記ナノワイヤとの間に、側壁金属コンタクトをさらに含む、請求項1に記載のRRAMセル。
【請求項5】
前記側壁金属コンタクトと前記ビット線電極との間に側壁誘電体キャップを含む、請求項4に記載のRRAMセル。
【請求項6】
前記ナノワイヤが窒化チタンを含み、前記高誘電率誘電体層が酸化ハフニウムを含む、請求項1に記載のRRAMセル。
【請求項7】
抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)セルの製作方法であって、
第1の犠牲層と第2の犠牲層の間のワイヤ層を含む垂直フィン部分を形成することと、
凹部を形成するように前記第1の犠牲層と前記第2の犠牲層の側方端部を陥凹させることと、
前記第1の犠牲層と前記第2の犠牲層の前記凹部に内部スペーサを形成することと、
前記ワイヤ層を露出させるように前記第1の犠牲層と前記第2の犠牲層を除去することと、
第1の尖端を含む第1のナノワイヤと第2の尖端を含む第2のナノワイヤとを形成するように前記ワイヤ層をエッチングすることと、
前記第1のナノワイヤと前記第2のナノワイヤの上に高誘電率誘電体層を形成することと、
金属コンタクトを形成することとを含み、
前記高誘電率誘電体層が前記第1のナノワイヤと前記金属コンタクトとの丁度間にあり、且つ前記第2のナノワイヤと前記金属コンタクトのとの間の丁度間にある、方法。
【請求項8】
前記垂直フィン部分が第1のワード線電極と第2のワード線電極との間に形成される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のワード線電極と前記第1のナノワイヤとの間に側壁コンタクトを形成することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ワード線電極が半導体構造体のデバイス層の上に形成される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記ワイヤ層のエッチングが等方性エッチングを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記金属コンタクトに電気的に接続されたビット線を形成することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の犠牲層と前記第2の犠牲層の前記側方端部を陥凹させる前に、前記垂直フィン部分の上に、マンドレルと、前記マンドレルの対向する両側のスペーサとを形成することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の犠牲層と前記第2の犠牲層とを陥凹させることが、前記スペーサの下と少なくとも部分的に前記マンドレルの下とを陥凹させることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)セルの製作方法であって、
第1の側方端部で第1の内部スペーサによって支持され、且つ第2の側方端部で第2の内部スペーサによって支持されたワイヤ層を含むワイヤ・スタックを形成することであって、前記ワイヤ層が前記第1の内部スペーサと前記第2の内部スペーサとの間の領域において露出している、前記ワイヤ・スタックを形成することと、
第1のナノワイヤと第2のナノワイヤとを形成するために前記領域内のワイヤ層を等方性エッチングすることであって、前記エッチングが前記第1の内部スペーサと前記第2の内部スペーサとに対して非反応性である、前記ワイヤ層を等方性エッチングすることとを含む、方法。
【請求項16】
第1のワード線電極と前記第1のナノワイヤとの間に側壁コンタクトを形成することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ワード線電極が半導体構造体のデバイス層の上に形成される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のナノワイヤと前記第2のナノワイヤとの上に高誘電率誘電体層を形成することと、
金属コンタクトを形成することとを含み、
前記高誘電率誘電体層が前記第1のナノワイヤと前記金属コンタクトとの丁度間にあり、且つ前記第2のナノワイヤと前記金属コンタクトとの丁度間にある、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記金属コンタクトに電気的に接続されたビット線を形成することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の内部スペーサと前記第2の内部スペーサとを形成するために犠牲層の側方端部を陥凹させる前に、前記ワイヤ・スタックの上に、マンドレルと、前記マンドレルの対向する両側のスペーサとを形成することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には半導体デバイス製作の分野に関し、より具体的には閉じ込めフィラメントを有する抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリの製作に関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)は、新興の不揮発性(NV)ランダム・アクセス・メモリ(RAM)である。RRAMは、従来型メモリ用途とニューロモーフィック・コンピューティングの両方の潜在用途を有する。
【0003】
RAM半導体デバイスでは、2つの電極の間にメモリスタ素子が挟まれている。メモリスタ・フィルムに酸素空孔などの欠陥が意図的に導入され、それによってメモリ・セルをセット状態とリセット状態の2つの状態の一方にプログラムすることを可能にする。セット状態では、メモリ・セルは「低」抵抗状態を有する。リセット状態では、メモリ・セルは「高」抵抗状態を有する。メモリ・セルのセット状態とリセット状態は、メモリ・セルをスイッチさせるために異なる閾値電圧を必要とする。リセット閾値電圧は、オーム加熱によってメモリ・セルを溶融させるために克服する必要があるリセット状態のメモリ・セルの電圧降下である。セット閾値電圧は、オーム加熱によってメモリ・セルを溶融させるために克服する必要がある、セット状態のメモリ・セルの電圧降下である。リセット状態のメモリ・セルの閾値電圧は、セット状態のメモリ・セルの閾値電圧より比較的に高い。したがって、セット状態のメモリ・セルを溶融させるがリセット状態では溶融させないプログラム電圧を印加することが可能である。通常、メモリ・セルの初期状態がリセット状態である場合、リセット状態に書き込むときにリセット上書きが起こる。リセット上書きは、メモリ・セルにおける初期リセット状態が溶融され、冷却され、リセット状態に再プログラムし戻されるプロセスである。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一実施形態の態様は、抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)セルを含む。このRRAMセルは、第1のワード線電極に電気的に接続された第1のナノワイヤを含むことができる。ナノワイヤは、第1のワード線電極から遠位にある第1の尖端を含むことができる。RRAMセルは、ビット線電極に電気的に接続された金属コンタクトと、ナノワイヤと金属コンタクトとの丁度間にある高誘電率誘電体層も含むことができる。
【0005】
本発明の一実施形態の態様は、抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)セルの製作方法を含む。この方法は、第1の犠牲層と第2の犠牲層との間のワイヤ層を含む垂直フィン部分を形成することと、凹部を形成するように第1の犠牲層と第2の犠牲層の側方端部を陥凹させることと、第1の犠牲層と第2の犠牲層の凹部内に内部スペーサを形成することと、ワイヤ層を露出させるように第1の犠牲層と第2の犠牲層とを除去することと、第1の尖端を含む第1のナノワイヤと第2の尖端を含む第2のナノワイヤとを形成するようにワイヤ層をエッチングすることと、第1のナノワイヤと第2のナノワイヤとの上に高誘電率誘電体層を形成することと、金属コンタクトを形成することとを含むことができ、高誘電率誘電体層は、第1のナノワイヤと第2のナノワイヤとの丁度間にあり、且つ第2のナノワイヤと金属コンタクトの丁度間にある。
【0006】
本発明の一実施形態の態様は、抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)セルの製作方法を含み、この方法は、第1の側方端部で第1の内部スペーサによって支持され、且つ第2の側方端部で第2の内部スペーサによって支持されたワイヤ層を含むワイヤ・スタックを形成することを含む。ワイヤ層は、第1の内部スペーサと第2の内部スペーサとの間の領域において露出させることができる。方法は、第1のナノワイヤと第2のナノワイヤとを形成するために、その領域内のワイヤ層を等方性エッチングすることも含むことができる。エッチングは、第1の内部スペーサと第2の内部スペーサに対して非反応性とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態による、製作プロセスの一段階におけるRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図2】同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す上面図である。
【
図3】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図4】同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す上面図である。
【
図5】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図6】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図7】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図8】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図9】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図10】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図11】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100を示す断面側面図である。
【
図12】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図13】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図14】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図15】本発明の一実施形態による、製作プロセスの一段階におけるRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図16】製作方法の製作段階における
図15のRRAMセルの一実施形態を示す断面側面図である。
【
図17】同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図15のRRAMセルを示す上面図である。
【
図18】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図15のRRAMセルを示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の特定の実施例を示す添付図面を参照する。これらの実施形態について、当業者がそれらを実施することができるように十分に詳細に説明するが、他の実施形態も使用可能であることと、記載されている実施形態から逸脱することなく構造的、論理的および電気的変更を加えてもよいことを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、含まれる実施形態は添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0009】
本明細書では、特許請求される構造および方法の詳細な実施形態について説明するが、本開示の実施形態は、様々な形態で具現化可能な、特許請求される構造および方法の例示に過ぎないことを理解されたい。さらに、様々な実施形態に関連して示す実施例のそれぞれは、例示を意図しており、制限的であることは意図していない。また、図面は必ずしも一律の縮尺ではなく、一部の特徴が特定のコンポーネントの詳細を示すために誇張されている場合がある。したがって、本明細書で開示されている特定の構造的または機能的詳細は、限定と解釈されるべきではなく、当業者に本開示の方法および構造を様々に採用するように教示するための代表的な基礎と解釈されるべきである。また、同様の対応する要素は、同様の参照番号によって参照されていることにも留意されたい。
【0010】
以下の説明では、本出願の様々な実施形態を理解することができるように、特定の構造、コンポーネント、材料、寸法、処理ステップおよび技術など、多くの特定の詳細が記載されている。しかし、本出願の様々な実施形態はこれらの特定の詳細がなくても実施可能であることが、当業者にはわかるであろう。また他の場合には、本出願をわかりにくくするのを避けるために、よく知られている構造または処理ステップについては詳細に説明していない。
【0011】
本明細書で「一実施形態」、「実施形態」、「例示の実施形態」などと言う場合、記載されている実施形態が特定の特徴、構造または特性を含み得ることを示している。また、このような語句は必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。また、ある実施形態に関連して特定の特徴、構造または特性が記載されている場合、明示的に記載されているか否かを問わず、そのような特徴、構造または特性を他の実施形態に関連して備えることが他の当業者の知識の範囲内にあるものと認められる。
【0012】
以下の説明において、「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「最上部」、「最下部」という用語およびこれらの派生語は、開示されている構造および方法に対して、図面における向きの通りの関係にあるものする。「重なっている」、「~の上に」、または「~上に位置する」、または「~の上に位置する」という用語は、第1の構造体などの第1の要素が、第2の構造体などの第2の要素の上に存在することを意味し、その際、第1の要素と第2の要素との間に境界面構造体などの介在要素が存在し得る。「直接接触」または「丁度間(directly between)」という用語は、第1の構造体などの第1の要素と第2の構造体などの第2の要素とが、それら2つの要素の境界面に中間の導電層も絶縁層も半導体層もなしに接続されることを意味する。
【0013】
ある要素が層、領域または基板として別の要素の「上」または「上方」にあると言う場合、その要素は他方の要素の直上にあることができ、または介在要素も存在してもよい。それに対して、ある要素が別の要素の「直上」または「直接上方」にあると言う場合、介在要素は存在しない。また、ある要素が別の要素の別の要素の「下」または「下方」にあると言う場合、その要素は他方の要素の直接下または直接下方にあってよく、あるいは介在要素が存在してもよい。それに対して、ある要素が別の要素の「直接下」または「直接下方」にあるという場合、介在要素は存在しない。
【0014】
トランジスタおよび集積回路の製作に関して、主要面とは、たとえば平面プロセスにおいて複数のトランジスタがその中または周囲に製作される半導体層の表面を指す。本明細書で使用される「垂直」という用語は、主要面に対して実質的に直角であることを意味し、「水平」は主要面に対して実質的に平行であることを意味する。典型的には、主要面は上にトランジスタ・デバイスが製作される単結晶シリコン層の面に沿っている。
【0015】
抵抗変化型ランダム・アクセス・メモリ(RRAM)半導体デバイスの機能には、メディア中でのフィラメント形成(フォーメーション)を利用する。しかし、フィラメント形成は、特にRRAM半導体デバイスの周縁部に沿ってランダムなプロセスであることが多い。これらの周縁作用は、より微小なRRAM半導体デバイスにおいて顕著になり、反応性イオン・エッチングなどのある種の形成プロセスは、個別デバイスのセル密度が高くなるにつれてRRAMピラー側壁に損傷を与える可能性がある。しかし、より高速でより効率的な回路の需要が増大し続けているため、チップ内部の利用可能面積内でRRAMセル密度を向上させる必要がある。RRAMアレイの密度は、形成プロセス時のフィラメント形成の場所を制御する能力を向上させることによって高くすることができる。したがって、本発明は、尖端を有するナノワイヤを備えることにより、フィラメント形成の閉じ込め度合を高めることによる密度向上と、RRAMセルを介する信号フローの直通性向上を可能にするRRAMセルの構造および形成方法を提供する。
【0016】
次に図面を参照すると、
図1は、本発明の一実施形態による、製作プロセスの一段階におけるRRAMセルの断面側面図を示す。RRAMセル100は、論理演算のためのトランジスタなどの図示されていない半導体デバイス、分離構造体またはコンタクトを含むことができる基板102を有する。基板102は、半導体製作において一般的に使用されているように単結晶シリコン層のみを含んでもよい。特定の実施形態では、半導体基板は、シリコン(Si)、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)、シリコン・カーバイド(SiC)、Si:C(炭素ドープ・シリコン)、シリコン・ゲルマニウム・カーバイド(SiGeC)、炭素ドープ・シリコン・ゲルマニウム(SiGe:C)、II-V族化合物半導体またはその他の同様の半導体を含むがこれらには限定されない、半導体材料を含む。さらに、半導体材料の複数の層を基板の半導体材料として使用することができる。半導体基板は、バルク基板、または、たとえば埋め込み酸素層または窒素層などの埋め込み絶縁体層を含む、シリコン・オン・インシュレータ、シリコン・ゲルマニウム・オン・インシュレータ(SGOI)またはIII-Vオン・インシュレータ基板などの半導体オン・インシュレータ基板とすることができる。基板102の上方で、RRAMセル100は、第1のワード線104aと第2のワード線104bとを有する電極層を含むことができる。ワード線104a、104bは、基板102上に製作された大きなアレイとしての複数のRRAMセルのための行として配置することができる。ワード線104a、104bの間に、RRAMセル100は、ワード線104a、104bを相互に、そしてその他のワード線とから絶縁する層間誘電体(ILD)106を含む。ILD106は、二酸化シリコン(SiO
2)、非ドープ・ケイ酸塩ガラス(USG)、フルオロケイ酸塩ガラス(FSG)、ホウリンケイ酸塩ガラス(BPSG)、スピン・オン低誘電率誘電体層、化学気相堆積(CVD)低誘電率誘電体層、またはこれらの任意の組合せなどの非結晶固体材料とすることができる。本出願全体を通じて使用される「低誘電率」という用語は、二酸化シリコンより低い誘電率を有する誘電材料を指す。
【0017】
ワード線104a、104bの上方に、RRAMセル100は、第1の犠牲層110と、ワイヤ層112と、第2の犠牲層114とを含むスタック108を含む。犠牲層110、114は、ILD106およびワイヤ層112からエッチング選択的な酸化シリコンまたはその他の酸化物を含んでもよい。ワイヤ層112は、これらには限らないが、犠牲層110、114からエッチング選択的な、チタン・ベースの材料(たとえば窒化チタン材料(たとえばTiN))、タンタル・ベースの材料(たとえば窒化タンタル材料(たとえばTaN))、およびタングステン・ベースの材料(たとえばを含んでもよい。この説明の文脈におけるエッチング選択的とは、2つの材料の間で、材料のうちの一方に関し、他方の材料をエッチング等により劣化させずにエッチング可能なエッチング・プロセス(たとえば化学ウェット・エッチング)が存在することを意味する。
【0018】
図2に、同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の上面図を示す。分離トレンチ116と、スタック材料(すなわち第1の犠牲層110とワイヤ層112と第2の犠牲層114)の垂直フィン118とを形成するようにスタック108がエッチングされる。
図2の線A-AでのRRAMセル100の断面が
図1および後続の各図で示されている。本発明の実施形態では、各分離トレンチ116は、エッチング・プロセスまたは分離トレンチ116内からスタック108を選択的に除去する選択的エッチング・プロセスによって形成可能である。実施形態によっては、エッチングは、反応性イオンエッチング(RIE)などの異方性エッチングを使用して行うことができる。各分離トレンチ116をエッチングする前に、スタック108の最上部に、エッチングに侵されないマスキング材料(図示せず)が塗布されてもよく、たとえば
図2に示す形状など、分離トレンチ116の所望の形状を形成するために使用することができる。実施形態によっては、マスキング材料は、フォトリソグラフィを使用してパターン形成されたフォトレジストであってもよい。
【0019】
図3に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、制作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。垂直フィン118は、第1の犠牲層110とワイヤ層112と第2の犠牲層114の、同じ3層を有する垂直フィン部分120を形成するようにさらにエッチングされる。垂直フィン部分120の上方に、RRAMセル100はマンドレル122とスペーサ124とを含むことができる。スペーサ124は、垂直フィン部分120の上のマンドレル122の対向する両側に形成可能である。マンドレル122は、これらには限定されないが、非結晶シリコン(a-Si)、非結晶炭素、多結晶シリコン、多結晶シリコン・ゲルマニウム、非結晶シリコン・ゲルマニウム、多結晶ゲルマニウム、または非結晶ゲルマニウム、あるいはこれらの組合せを含み得る。スペーサ124は、RRAMセル100の残りの部分に対してエッチング選択的な材料を含むことができる。具体的には、スペーサ124は、少なくとも1つの材料を含むことができ、これらには限らないが、窒化シリコン(SixNy)、酸窒化シリコン(SiON)、または炭窒化シリコン(SiCN)、あるいはこれらの組合せ、または酸化シリコン(SiOx)などの酸化物あるいはこれらの組合せなどの、絶縁体材料を含んでよい。
【0020】
マンドレル122とスペーサ124は、知られている堆積技術とエッチング技術によって形成可能である。たとえば、マンドレル122は、堆積(たとえば、化学気相堆積(CVD)、プラズマ化学気相堆積(PECVD)、蒸着またはスピン・オン・コーティング)と、その後に分離トレンチ116の形成に関して上述したようにマスキング(たとえばフォトリソグラフィ)とエッチングを使用することによって形成可能である。スペーサ124は、スペーサ124の材料がブランケット層として塗布され、次に方向性エッチングによってマンドレル122、ワード線104a、104bおよびILD106の上方の水平状部分を除去し、一方、マンドレル122の側部の垂直状部分が
図3に示すように残される、エッチ・バック技術を使用して形成されてもよい。
【0021】
図4に、同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの
図3に示す段階での
図1のRRAMセル100の上面図を示す。
図4は、垂直フィン部分120の間の空間がマンドレル122とスペーサ124の材料で満たされるように、マンドレル122とスペーサ124がワード線104a、104bと長手方向を揃えて形成されることを示している。
【0022】
図5に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。第1の犠牲層110と第2の犠牲層114が、犠牲層110、114に対してのみエッチング選択的なエッチング・プロセスを使用してエッチ・バックされる。エッチ・バックによって第1の側方端部128aと第2の側方端部128bが露出する。エッチング・プロセスにより、凹部126が露出点130においてマンドレル122を露出させるのに十分な程度に犠牲層110、114をエッチングすることができる。
【0023】
図6に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。ワイヤ層112が第1の側方端部132aで第1の内部スペーサ132aによって支持され、且つ第2の側方端部134bで第2の内部スペーサ132bによって支持されるように、凹部126が内部スペーサ132で充填される。
【0024】
図7に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。RRAMセル100は、マンドレル122およびスペーサ124を備えた垂直フィン部分120の対向する両側にさらに堆積させたILD材料136を含む。ILD136とマンドレル122とスペーサ124は、RRAMセル100が上面138において均一に平坦であるように、平坦化することができる。
【0025】
図8に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。スペーサ124と内部スペーサ132a、132bとワイヤ層112とILD136とがエッチングされたり、劣化したりする等の影響を受けないように、マンドレル122と第1の犠牲層110と第2の犠牲層114が選択的にエッチングされる。このようにしてワイヤ層112は、第1の内部スペーサ132aと第2の内部スペーサ132bとの間の領域140において露出する。
図8に示すように領域140は、ワイヤ層112の中央部が領域140内の流体と接触することができるようにワイヤ層112の上下だけでなく四方を露出させる。
【0026】
図9に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階での
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。たとえば等方性エッチング・プロセスを使用して、ワイヤ層112を互いに対向する尖った形状の2つの部分になるようにエッチングすることができる。「等方性エッチング」という用語は、無方向性であるエッチング・プロセスを指す。「無方向性」とは、いずれの一方向でもエッチ・レートがすべてのエッチング方向と比較して実質的に大きくならないことを意味する。等方性エッチングは、ウェット化学エッチングまたはドライ・エッチングであってもよい。たとえば、エッチャントは腐食液、またはプラズマなどの化学活性イオン化ガスであってもよい。ワイヤ層112は、第1の尖端146aを有する第1のナノワイヤ144aと、第2の尖端146bを有する第2のナノワイヤ144bとを形成するようにエッチングされる。ワイヤ層112は、ワイヤ層112の領域140の中央にある部分が内部スペーサ132a、132bにより近い部分よりも高速にエッチングされるように、等方性エッチングによりエッチング可能である。内部スペーサ132a、132bからより遠くでより高速にエッチングされることにより、ワイヤ層112の中央が、残りのナノワイヤ114a、114bがあまりエッチングされないうちに完全にエッチング除去される。したがって、第1の尖端146aが金属コンタクト150の第1の側部にめり込み、第2の尖端146bが金属コンタクト150の第1の側部と反対側の第2の側部にめり込む。
【0027】
図10に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。領域140(この時点で第1のナノワイヤ144aと第2のナノワイヤ144bの間にある)内で、RRAMセル100は高誘電率誘電体層148と金属コンタクト150とを含む。高誘電率誘電体層148は、第1のナノワイヤ144aと金属コンタクト150との丁度間と、第2のナノワイヤ144bと金属コンタクト150との丁度間とにあってよい。したがって、第1の尖端146aが金属コンタクト150の第1の側部にめり込み、第2の尖端146aが金属コンタクト150の第1の側部とは反対側の第2の側部にめり込む。高誘電率誘電体層148は、酸化ハフニウムを含んでもよい。実施形態によっては、高誘電率誘電体層148は、遷移金属酸化物である。RRAM誘電体に適切な可能性がある材料の例には、NiOx、TayOx、TiOx、TayOx、WOx、ZrOx、AlyOx、SrTiOxが含まれ、金属コンタクト150は任意の金属またはその他の導電材料を含み得る。金属コンタクトは、金属窒化物(たとえば窒化チタン、窒化タンタル、または窒化タングステン)、Al含有合金(たとえばTiAl、TiAlC、TaAl、TaAlC)、チタン、タンタル、またはこれらのうちの少なくとも1つを含む組合せの、スタック構造体(図示せず)を含んでもよい。具体的には、金属コンタクトは、窒化チタンとTiAlCのスタック構造体を含むことができる。高誘電率誘電体層148をブランケット堆積で形成し、その後に金属コンタクト150を堆積させることができる。次に、両者をエッチ・バックして、金属コンタクト150の上方に誘電体キャップ152のための空間を領域140に作ることができる。
【0028】
図11に、前の各図の同様の参照癌号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階の
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。RRAMセル100は、第1のワード線104aを第1のナノワイヤ144aに電気的に接続する第1の側壁金属コンタクト154aと、第2のワード線104bを第2のナノワイヤ144bに電気的に接続する第2の側壁金属コンタクト154bとを含むことができる。側壁金属コンタクト154a、154bは、尖端146a、146bがワード線が104a、104bから遠位にあるように、ワード線104a、104bをナノワイヤ144、144bに電気的に接続する。側壁金属コンタクト154a、154bは、典型的にはタングステンを含むが、他の材料も含んでもよい。側壁金属コンタクト154a、154bは、ILD136に対してエッチング選択的であるがスペーサ124、内部スペーサ132a、132bそしてナノワイヤ144a、144bに対してはエッチング選択的ではない化学洗浄または方向性エッチングを使用する自己整列エッチング・プロセスを使用して形成可能である。このプロセスによって、側壁金属コンタクト154a、154bがワード線104a、104bおよびナノワイヤ144a、144bと直接接触し、それによってILD136からの材料によって低減されない電気接続を可能にする。
【0029】
図12に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。RRAMセル100は、側壁金属コンタクト154a、154bの上方に側壁誘電体キャップ156a、156bを含むことができる。側壁誘電体キャップ156a、156bは、誘電体キャップ152と同じ誘電材料で製作されてもよく、またはエッチング選択性を有する異なる材料で製作されてもよい。
【0030】
図13に、同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の上面透視図を示す。
図13には図示されていないけれども金属コンタクト150、高誘電率誘電体層148が、図示されているスペーサ124、誘電体キャップ152および側壁誘電体キャップ156a、156bとともに、最初はワード線104a、104bと平行に上方を延びるストリップとして製作される。
図13は、ナノワイヤ144a、144bの対を分離するように、スペーサ124と金属コンタクト150と高誘電率誘電体層148と誘電体キャップ152と側壁誘電体キャップ156a、156bとがエッチングされる製作段階を示す。具体的には、
図13は、各ナノワイヤ144が、すべての他のナノワイヤ144から側方に電気的に分離されることを可能にする、分離構造体158示す。分離構造体158は、ILD136と同じ材料で形成されてもよいが、異なる材料または異なる時点で堆積させた材料を含んでもよい。第1のナノワイヤ144aは、第1のワード線104aに電気的に接続されているが、分離構造体158が、ナノワイヤが金属コンタクト150を介して互いに直接短絡しないことを確実にする。
【0031】
図14に、前の各図と同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100の断面側面図を示す。RRAMセル100は、誘電体キャップを152置き換え、アレイを形成するようにワード線104に対して直角に延びるビット線160を含む。すなわち、ワード線104はRRAM回路の行であり、ビット線160はRRAM回路の列である。
【0032】
RRAMセル100の動作は、ワード線104とビット線160への信号を必要とする。第1のワード線104aとビット線160との適切な組合せにセット信号が送信されると、第1のナノワイヤ144aがセットされる。RRAMセルをセットすることはフィラメント162の形成を伴うが、第1のナノワイヤ144aの場合、フィラメント形成は第1の尖端146aに閉じ込められる。すなわち、尖端146aは、セット信号が、第1のワード線104aとビット線160との間を通るための準備が整った経路を提供し、フィラメントが形成される。さらに、第1の尖端146aは、フィラメントが形成された後の読み出し信号のための準備が整った経路も提供する。同様の動作が、ビット線160と第2のワード線104bとの間のセット信号および読み出し信号のために第2のナノワイヤ144についても実施可能である。
図13は、アレイ内のこのようなナノワイヤを6本(すなわち、第1のワード線104aのための3本のナノワイヤ144aと、第2のワード線104bのための3本のナノワイヤ144b)示しているが、当技術分野ではこのようなアレイに数千または数百万のRRAMセル100が製作可能であることが知られている。
【0033】
図15に、この処理方法の一製作段階におけるRRAMセル200の一実施形態の断面側面図を示す。
図15のRRAMセル200は、
図1~
図6と類似した方式で形成可能であり、基板202とワード線204a、204bとスタック208と内部スペーサ232a、232bと、マンドレル222とスペーサ224とがすべて、第1の実施形態で説明した方式で形成される。しかし、以下で説明する実施形態では、側壁金属コンタクト254a、254bが形成されてから、マンドレル222がエッチングされ、ILD236が形成される。側壁金属コンタクト254は、ブランケット堆積と、それに続くマンドレル222の上方の水平状部分を除去する方向性エッチ・バックによって形成可能である。これにより、図のように、垂直状部分に沿って金属材料が残る。
【0034】
図16に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図15のRRAMセル200の断面側面図を示す。側壁金属コンタクト254a、254bがさらに後退させられ、ILD材料236が付加され、その後、ILD236とマンドレル222とスペーサ224をすべて水平になるようにRRAMセル200に化学機械平坦化(CMP)を施してよい。ILD236は、様々な方式で形成可能である。たとえば、ILD236材料を堆積させる前に側壁金属コンタクト254を後退させてもよい。一方、ILD236を側壁金属コンタクト254の隣に堆積させ、次にILD236と側壁金属コンタクト254とILD236の第2の層とをエッチ・バックしてもよい。ILD236は、図の実施形態では、上述の実施形態における側壁誘電体キャップ156に取って代わる。
【0035】
図17に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図15のRRAMセル200の断面側面図を示す。マンドレル222と、スタックの犠牲層210、214が、スペーサ224および内部スペーサ232a、232b同士の間の領域240から除去される。マンドレル222と犠牲層210、214の除去に続いて、上述のような尖端246a、246bを有するナノワイヤ244a、244bを形成するためにスタック208内に位置するワイヤ層212がエッチングされる。
【0036】
図18に、前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図15のRRAMセル200の断面側面図を示す。RRAMセル200は、ワード線204a、204bと連動した論理演算のために尖端246a、246bをビット線260に接続する高誘電率誘電体層248と金属コンタクト250の堆積で完成する。
【0037】
図17と
図18との相違で示すように、高誘電率誘電体248と金属コンタクト250とビット線260とを形成するステップのうちの1つまたは複数のステップは、ILD236の高さがナノワイヤ244a、244bの形成時よりも短くなるようにCMPを含んでもよい。
【0038】
側壁金属コンタクト254とビットライン260との間にILD236絶縁を備えたRRAMセル200は、側壁誘電体キャップ156を有するRRAMセル100と同様に動作する。すなわち、第1のワード線204aとビット線260とにセット信号を送信して第1のナノワイヤ244aをセットできるが、それによって高誘電率誘電体層248内にフィラメントが形成される。フィラメントは、第1の尖端246a付近の領域に閉じ込められる。すなわち、尖端246aが、セット信号が第1のワード線204aとビット線260との間を通過するための準備が整った経路を提供し、フィラメントが形成される。さらに、第1の尖端246aは、フィラメントが形成された後で読み出し信号のための準備が整った経路を提供する。同様の動作は、ビット線260と第2のワード線204bとの間のセット信号および読み出し信号のために第2のナノワイヤ244bについても実施可能である。
【0039】
上述のような方法は、集積回路チップの製作に使用される。その結果の集積回路チップは、製作者によって生ウエハの形態で(たとえば複数のパッケージ化されていないチップを有する単一のウエハとして)、またはベア・ダイとして、またはパッケージ化された形態で配布することができる。後者の場合、チップはシングル・チップ・パッケージ(たとえばマザーボードまたはその他のより高水準のキャリアに装着されるリードを備えたプラスチック・キャリア)に、またはマルチチップ・パッケージ(たとえば表面相互接続または埋め込み相互接続の一方または両方を有するセラミック・キャリア)に実装される。いずれの場合も、チップは他のチップ、個別回路素子、または他の信号処理デバイスあるいはこれらの組合せとともに、中間製品または最終製品の一部として集積可能である。
【0040】
本発明の様々な実施形態の説明を例示のために示したが、網羅的であることまたは開示している実施形態に限定されることは意図していない。記載されている実施形態の範囲から逸脱することなく多くの修正および変形が当業者には明らかであろう。本明細書で使用されている用語は、実施形態の原理、実際の適用、または市場に見られる技術に対する技術的改良を最もよく説明するため、または当業者が本明細書で開示されている実施形態を理解することができるようにするために選択された。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態による、製作プロセスの一段階におけるRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図2】同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す上面図である。
【
図3】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図4】同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す上面図である。
【
図5】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図6】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図7】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図8】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図9】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図10】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図11】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセル100を示す断面側面図である。
【
図12】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図13】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す
上面透視図である。
【
図14】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図1のRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図15】本発明の一実施形態による、製作プロセスの一段階におけるRRAMセルを示す断面側面図である。
【
図16】製作方法の製作段階における
図15のRRAMセルの一実施形態を示す断面側面図である。
【
図17】同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図15のRRAMセルを示す上面図である。
【
図18】前の各図の同様の参照番号が同様の特徴を指す、製作プロセスの後続の段階における
図15のRRAMセルを示す断面側面図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
ワード線104a、104bの上方に、RRAMセル100は、第1の犠牲層110と、ワイヤ層112と、第2の犠牲層114とを含むスタック108を含む。犠牲層110、114は、ILD106およびワイヤ層112からエッチング選択的な酸化シリコンまたはその他の酸化物を含んでもよい。ワイヤ層112は、これらには限らないが、犠牲層110、114からエッチング選択的な、チタン・ベースの材料(たとえば窒化チタン材料(たとえばTiN))、タンタル・ベースの材料(たとえば窒化タンタル材料(たとえばTaN))、およびタングステン・ベースの材料(たとえば窒化タングステン材料(たとえばWN)を含んでもよい。この説明の文脈におけるエッチング選択的とは、2つの材料の間で、材料のうちの一方に関し、他方の材料をエッチング等により劣化させずにエッチング可能なエッチング・プロセス(たとえば化学ウェット・エッチング)が存在することを意味する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】