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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】通信方法及びマルチリンクデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/15 20180101AFI20240822BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240822BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W84/12
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024515407
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 CN2022117829
(87)【国際公開番号】W WO2023036245
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202111056745.6
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ガン,ミーン
(72)【発明者】
【氏名】リー,イーチーン
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ユイチェン
(72)【発明者】
【氏名】ホワーン,グオガーン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ユインボー
(72)【発明者】
【氏名】ルゥ,ユイシン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
この出願は、通信方法及びマルチリンクデバイスを提供する。当該方法は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるときに、第1のMLDが、シングルリンク通信ルールに従って、第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する、ことを含む。上記複数のリンクは、確立することを第1のMLDが要求する複数のリンクとすることができ、あるいは、上記複数のリンクは、第1のMLDと第2のMLDとの間で成功裏に確立されたことがある複数のリンクとすることができる。この出願におけるソリューションによれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第1のMLDは、マルチリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を行うことはしない。具体的には、第1のMLDによって送信されるオーバージエア・フレームにて搬送されるアドレス2フィールドが、第1のMLDのMACアドレスにされる。セキュアな手順において、鍵生成のために第1のMLDによって使用されるアドレスも、第1のMLDのMACアドレスとし得る。従って、鍵生成のために第1のMLDによって使用されるアドレスが、エアインタフェース伝送にて搬送されるアドレス2フィールドと一致し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるときに、第1のマルチリンクデバイス(MLD)により、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するステップ、
を有する通信方法。
【請求項2】
第1のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のMLDにより、前記第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信し、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、
ことを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定される、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第1のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のMLDにより、前記第2のMLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信し、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第1のMLDのMACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定されている、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
前記第1のMLDにより、第1の要求フレームを前記第2のMLDに送信し、該第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、
前記第1のMLDにより、前記第2のMLDから第1の応答フレームを受信し、該第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まない、
ことを有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
マルチリンク再構成を通じて前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される、
ことを有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のMLDは非アクセスポイント(非AP)MLDであり、前記第2のMLDはアクセスポイント(AP)MLDである、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるときに、第2のマルチリンクデバイス(MLD)により、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するステップ、
を有する通信方法。
【請求項10】
第2のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第2のMLDにより、前記第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信し、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、
ことを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定される、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第2のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第2のMLDにより、前記第1のMLDから、第1のオーバージエア・フレームを受信し、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のMLDのMACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定されている、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
前記第2のMLDにより、前記第1のMLDから第1の要求フレームを受信し、該第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、
前記第2のMLDにより、第1の応答フレームを前記第1のMLDに送信し、該第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まない、
ことを有する、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
マルチリンク再構成を通じて前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される、
ことを有する、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のMLDはアクセスポイント(AP)MLDであり、前記第1のMLDは非アクセスポイント(非AP)MLDである、請求項9乃至15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたユニットを有する第1のマルチリンクデバイス(MLD)。
【請求項18】
請求項9乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたユニットを有する第2のマルチリンクデバイス(MLD)。
【請求項19】
コンピュータプログラムを有するコンピュータ記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、マルチリンクデバイスが請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能にされる、コンピュータ記憶媒体。
【請求項20】
コンピュータプログラムを有するコンピュータプログラムプロダクトであって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、該コンピュータが請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能にされる、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項21】
プロセッサを有する通信デバイスであって、当該通信デバイスが動作するときに、前記プロセッサが、メモリに格納されたコンピュータプログラム又は命令を実行することで、当該通信デバイスが請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行する、通信デバイス。
【請求項22】
チップであって、当該チップ上に処理回路が配置され、該処理回路が請求項1乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、チップ。
【請求項23】
請求項17に記載の第1のマルチリンクデバイス(MLD)、及び/又は請求項18に記載の第2のマルチリンクデバイス(MLD)、
を有する通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2021年9月9日に中国国家知識産権局に出願された、“通信方法及びマルチリンクデバイス”と題された中国特許出願第202111056745.6号に対する優先権を主張するものであり、それをその全体にてここに援用する。
【0002】
この出願は、通信技術の分野に関し、より具体的には、通信方法及びマルチリンクデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
次世代の無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)標準は、スループットを増加させる方向に向かって発展及び進化しており、1つのキーとなる技術はマルチリンク(multi-link)通信である。マルチリンクデバイスは、マルチリンク通信をサポートするデバイスである。2つのマルチリンクデバイスがエアインタフェース伝送を行うとき、2つのマルチリンクデバイス間に複数のリンクが確立され得る。しかしながら、2つのマルチリンクデバイス間に1つのリンクしか成功裏に確立されなかったり、1つのリンクのみが利用可能であったりする場合があり得る。その場合に、2つのマルチリンクデバイス間でどのようにしてエアインタフェース伝送を行うのかが、解決されるべき問題である。
【発明の概要】
【0004】
この出願は、2つのマルチリンクデバイス間に1つのリンクのみが成功裏に確立されるときに、シングルリンク通信ルールに従って2つのマルチリンクデバイス間でエアインタフェース伝送を実施するための、通信方法及びマルチリンクデバイスを提供する。
【0005】
第1態様によれば、通信方法が提供される。当該方法は、マルチリンクデバイスによって実行されてもよいし、マルチリンクデバイスのコンポーネント(例えば、チップ又は回路)によって実行されてもよい。これはここで限定されることではない。説明を容易にするために、以下では、当該方法が第1のマルチリンクデバイスによって実行される例を説明のために使用する。
【0006】
当該方法は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるときに、第1のマルチリンクデバイス(MLD)が、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する、ことを含み得る。
【0007】
一例において、上記複数のリンクは、確立することを第1のMLDが要求する複数のリンクとし得る。
【0008】
他の一例において、上記複数のリンクは、第1のMLDと第2のMLDとの間で成功裏に確立されたことがある複数のリンクとし得る。
【0009】
この出願のソリューションによれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第1のMLDは、マルチリンク通信ルールに従ってエアインタフェース伝送を行うのではなく、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を行う。このように、第1のMLDと第2のMLDとの間に1つのリンクのみが確立されるとき、第1のMLDと第2のMLDとの間の現在のリンク接続状態にはシングルリンク通信ルールの方が良く適合する。
【0010】
第1態様を参照するに、第1態様の一部の実装において、第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行することは:
第1のMLDが、第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信し、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、ことを含む。
【0011】
この出願のソリューションによれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第1のMLDによって送信されるオーバージエア・フレームにて搬送されるアドレス2フィールドが、第1のMLDのMACアドレスにされる。セキュアな手順において、鍵生成のために第1のMLDによって使用されるアドレスも、第1のMLDのMACアドレスとし得る。従って、この出願のソリューションによれば、鍵生成のために第1のMLDによって使用されるアドレスが、エアインタフェース伝送にて搬送されるアドレス2フィールドと一致し得る。
【0012】
第1態様を参照するに、第1態様の一部の実装において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0013】
第1態様を参照するに、第1態様の一部の実装において、当該方法は更に:
第1のMLDが、第2のMLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信し、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されている、ことを含む。
【0014】
第1態様を参照するに、第1態様の一部の実装において、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0015】
第1態様を参照するに、第1態様の一部の実装において、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは:
第1のMLDが、第1の要求フレームを第2のMLDに送信し、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、第1のMLDが、第2のMLDから第1の応答フレームを受信し、第1の応答フレームは第1のマルチリンクエレメントを含まない、ことを含む。
【0016】
斯くして、第1の応答フレームが第1のマルチリンクエレメントを含まないとき、第1の応答フレームは、第1のMLDによって要求された複数のリンクのうち1つのみが成功裏に確立されることを黙示的に示し得る。
【0017】
この出願のソリューションによれば、第1の応答フレームが第1のマルチリンクエレメントを含まないとき、第1の応答の伝送のためのリソース消費が低減され得る。
【0018】
第1態様を参照するに、第1態様の一部の実装において、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは:
マルチリンク再構成(reconfiguration)を通じて複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される、ことを含む。
【0019】
第2態様によれば、通信方法が提供される。当該方法は、マルチリンクデバイスによって実行されてもよいし、マルチリンクデバイスのコンポーネント(例えば、チップ又は回路)によって実行されてもよい。これはここで限定されることではない。説明を容易にするために、以下では、当該方法が第2のマルチリンクデバイスによって実行される例を説明のために使用する。
【0020】
当該方法は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるときに、第2のマルチリンクデバイス(MLD)が、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する、ことを含み得る。
【0021】
理解されるべきことには、上記複数のリンクは、確立することを第1のMLDが要求する複数のリンクとすることができ、あるいは、上記複数のリンクは、第1のMLDと第2のMLDとの間で成功裏に確立されたことがある複数のリンクとすることができる。
【0022】
この出願のソリューションによれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第2のMLDは、マルチリンク通信ルールに従ってエアインタフェース伝送を行うのではなく、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を行う。
【0023】
第2態様を参照するに、第2態様の一部の実装において、第2のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行することは:
第2のMLDが、第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信し、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、ことを含む。
【0024】
第2態様を参照するに、第2態様の一部の実装において、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0025】
この出願のソリューションによれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第2のMLDによって送信されるオーバージエア・フレームにて搬送されるアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスにされる。セキュアな手順において、鍵生成のために第2のMLDによって使用されるアドレスも、第2のMLDのMACアドレスとし得る。従って、この出願のソリューションによれば、鍵生成のために第2のMLDによって使用されるアドレスが、エアインタフェース伝送にて搬送されるアドレス2フィールドと一致し得る。
【0026】
第2態様を参照するに、第2態様の一部の実装において、当該方法は更に:
第2のMLDが、第1のMLDから、第1のオーバージエア・フレームを受信し、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されている、ことを含む。
【0027】
第2態様を参照するに、第2態様の一部の実装において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0028】
第2態様を参照するに、第2態様の一部の実装において、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは:
第2のMLDが、第1のMLDから第1の要求フレームを受信し、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、第2のMLDが、第1の応答フレームを第1のMLDに送信し、第1の応答フレームは第1のマルチリンクエレメントを含まない、ことを含む。
【0029】
第2態様を参照するに、第2態様の一部の実装において、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは:
マルチリンク再構成を通じて複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される、ことを含む。
【0030】
第3態様によれば、通信方法が提供される。当該方法は、マルチリンクデバイスによって実行されてもよいし、マルチリンクデバイスのコンポーネント(例えば、チップ又は回路)によって実行されてもよい。これはここで限定されることではない。説明を容易にするために、以下では、当該方法が第1のマルチリンクデバイスによって実行される例を説明のために使用する。
【0031】
当該方法は、第1のMLDが、第2の要求フレームを第2のMLDに送信し、第2の要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、第2の要求フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定され、第1のMLDが、第2のMLDから第2の応答フレームを受信し、第2の応答フレームは、シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示し、第1のMLDが、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する、ことを含み得る。
【0032】
第3態様を参照するに、第3態様の一部の実装において、第2の応答フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0033】
第3態様を参照するに、第3態様の一部の実装において、第2の要求フレーム及び第2の応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない。
【0034】
第3態様を参照するに、第3態様の一部の実装において、第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行することは:
第1のMLDが、第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信し、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、ことを含む。
【0035】
第3態様を参照するに、第3態様の一部の実装において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0036】
第4態様によれば、通信方法が提供される。当該方法は、マルチリンクデバイスによって実行されてもよいし、マルチリンクデバイスのコンポーネント(例えば、チップ又は回路)によって実行されてもよい。これはここで限定されることではない。説明を容易にするために、以下では、当該方法が第2のマルチリンクデバイスによって実行される例を説明のために使用する。
【0037】
当該方法は、第2のMLDが、第1のMLDから第2の要求フレームを受信し、第2の要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、第2の要求フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されており、第2のMLDが、第2の応答フレームを第1のMLDに送信し、第2の応答フレームは、シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示し、第2のMLDが、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する、ことを含み得る。
【0038】
第4態様を参照するに、第4態様の一部の実装において、第2の応答フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定される。
【0039】
第4態様を参照するに、第4態様の一部の実装において、第2の要求フレーム及び第2の応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない。
【0040】
第4態様を参照するに、第4態様の一部の実装において、第2のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行することは:
第2のMLDが、第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信し、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、ことを含む。
【0041】
第4態様を参照するに、第4態様の一部の実装において、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0042】
第5態様によれば、第1のマルチリンクデバイス(MLD)が提供され、当該第1のMLDは:
処理ユニットと、該処理ユニットに接続されたトランシーバユニットと、を含む。
【0043】
処理ユニットは、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるかを判定するように構成される。
【0044】
トランシーバユニットは、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されると処理ユニットが判定したときに、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成される。
【0045】
第5態様を参照するに、第5態様の一部の実装において、トランシーバユニットは、第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信するように構成され、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される。
【0046】
第5態様を参照するに、第5態様の一部の実装において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0047】
第5態様を参照するに、第5態様の一部の実装において、トランシーバユニットは更に、第2のMLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信するように構成され、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0048】
第5態様を参照するに、第5態様の一部の実装において、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0049】
第5態様を参照するに、第5態様の一部の実装において、トランシーバユニットは更に、第1の要求フレームを第2のMLDに送信するように構成され、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用される。トランシーバユニットは更に、第2のMLDから第1の応答フレームを受信するように構成され、第1の応答フレームは第1のマルチリンクエレメントを含まない。
【0050】
第5態様を参照するに、第5態様の一部の実装において、マルチリンク再構成を通じて複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される。
【0051】
第6態様によれば、第2のマルチリンクデバイス(MLD)が提供され、当該第2のMLDは:
処理ユニットと、該処理ユニットに接続されたトランシーバユニットと、を含む。
【0052】
処理ユニットは、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるかを判定するように構成される。
【0053】
トランシーバユニットは、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されると処理ユニットが判定したときに、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成される。
【0054】
第6態様を参照するに、第6態様の一部の実装において、トランシーバユニットは、第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信するように構成され、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される。
【0055】
第6態様を参照するに、第6態様の一部の実装において、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0056】
第6態様を参照するに、第6態様の一部の実装において、トランシーバユニットは更に、第1のMLDから、第1のオーバージエア・フレームを受信するように構成され、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0057】
第6態様を参照するに、第6態様の一部の実装において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0058】
第6態様を参照するに、第6態様の一部の実装において、トランシーバユニットは更に、第1のMLDから第1の要求フレームを受信するように構成され、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用される。トランシーバユニットは更に、第1の応答フレームを第1のMLDに送信するように構成され、第1の応答フレームは第1のマルチリンクエレメントを含まない。
【0059】
第6態様を参照するに、第6態様の一部の実装において、マルチリンク再構成を通じて複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される。
【0060】
第7態様によれば、第1のマルチリンクデバイス(MLD)が提供され、当該第1のMLDは、第3態様のいずれかの実装による方法を実行するように構成されたユニットを含む。
【0061】
第8態様によれば、第2のマルチリンクデバイス(MLD)が提供され、当該第2のMLDは、第4態様のいずれかの実装による方法を実行するように構成されたユニットを含む。
【0062】
第9態様によれば、プロセッサを有する通信デバイスが提供される。当該通信デバイスが動作するときに、プロセッサが、メモリに格納されたコンピュータプログラム又は命令を実行することで、当該通信デバイスが第1態様から第4態様のいずれか取り得る実装による方法を実行する。メモリは、プロセッサ内に置かれてもよいし、プロセッサとは独立したチップを用いることによって実装されてもよい。これは、この出願において特に限定されることではない。
【0063】
第10態様によれば、コンピュータプログラムを含んだコンピュータ読み取り可能記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるとき、該コンピュータが第1態様から第4態様のいずれか取り得る実装による方法を実行することが可能にされる。
【0064】
第11態様によれば、チップが提供される。当該チップ上に処理回路が配置され、該処理回路が第1態様から第4態様のいずれか取り得る実装による方法を実行するように構成される。
【0065】
第12態様によれば、コンピュータプログラムプロダクトが提供される。当該コンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータプログラム(又はコード若しくは命令と称されることがある)を含む。コンピュータプログラムが実行されるとき、コンピュータが第1態様から第4態様のいずれか取り得る実装による方法を実行することが可能にされる。
【0066】
第13態様によれば、上述の第1のMLDと第2のMLDとを含む通信システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】この出願の一実施形態が適用可能な通信システムのアーキテクチャである。
図2】この出願の一実施形態が適用可能な通信システムのアーキテクチャである。
図3】この出願による方法の概略図である。
図4】この出願によるマルチリンクデバイスの概略ブロック図である。
図5】この出願による通信デバイスの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
以下、添付の図面を参照して、この出願の技術的ソリューションを説明する。
【0069】
この出願の一実施形態は、無線通信システムに適用される通信方法を提供する。無線通信システムは、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network,WLAN)とし得る。当該方法は、無線通信システム内の通信デバイス、又は該通信デバイス内のチップ若しくはプロセッサによって実施され得る。通信デバイスはマルチリンクデバイス(multi-link device,MLD)とし得る。例えば、マルチリンクデバイスは、アクセスポイント(access point,AP)MLDであってもよいし、例えばステーション(station,STA)MLDといった、非アクセスポイントMLD(非AP MLD)であってもよい。
【0070】
この出願の実施形態を理解することを容易にするために、この出願の実施形態が適用可能な通信システムを、図1及び図2を参照して詳細に説明する。
【0071】
図1は、この出願の実施形態が適用可能な無線通信システム100の概略図である。
【0072】
無線通信システム100は、STA及びAPを含む。
【0073】
STAは、加入者ユニット、アクセス端末、移動局、モバイルコンソール、リモート局、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置、又はユーザ機器(user equipment,UE)として参照されることもある。STAは、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol,SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop,WLL)局、携帯情報端末(personal digital assistant,PDA)、無線ローカルエリアネットワーク(例えば、Wi-Fi)通信機能を持つハンドヘルドデバイス、ウェアラブルデバイス、コンピューティングデバイス、又は無線モデムに接続された他のプロセッシングデバイスとし得る。
【0074】
APは、STAのデータをネットワーク側に送信したり、ネットワーク側からのデータをSTAに送信したりするように構成され得る。
【0075】
図2は、この出願の実施形態が適用可能な無線通信システム200の概略図である。図2に示すように、無線通信システム200は、STA MLD210及びAP MLD220を含み得る。
【0076】
STA MLD210は複数のサブデバイスを含むことができ、AP MLD220も複数のサブデバイスを含むことができる。理解されるべきことには、図2は説明のための例にすぎず、STA MLD210及びAP MLD220に含まれるサブデバイスの数は、この出願において限定されることではない。
【0077】
図2に示すように、STA MLD210は、STA#1、STA#2、及びSTA#3を含むことができ、AP MLD220は、AP#1、AP#2、及びAP#3を含むことができる。STA MLD210とAP MLD220との間の3つ全てのリンクが成功裏に確立されるとき、AP#1は、リンク#1上でSTA#1と通信することができ、AP#2は、リンク#2上でSTA#2と通信することができ、AP#3は、リンク#3上でSTA#3と通信することができる。
【0078】
この出願では、第1のマルチリンクデバイス(multi-link device,MLD)がSTA MLDであって、第2のMLDがAP MLDであるとしてもよいし、第1のMLDがAP MLDであって、第2のMLDがSTA MLDであるとしてもよいし、第1のMLD及び第2のMLDの両方がAP MLDであってもよいし、第1のMLD及び第2のMLDの両方がSTA MLDであってよい。これはこの出願において限定されることではない。以下では、第1のMLDがSTA MLD(例えば、図2のSTA MLD210)であり、第2のMLDがAP MLD(例えば、図2のAP MLD220)である例を説明する。
【0079】
以下、添付の図面を参照して、この出願で提供される実施形態を詳細に説明する。
【0080】
図3は、この出願の一実施形態による通信方法300の概略図である。方法300は、以下のステップを含み得る。
【0081】
S310:複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第1のMLDが、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する。
【0082】
以下、第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する幾つかの取り得る方式を説明する。
【0083】
取り得る方式1:第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとエアインタフェース伝送を実行することは、第1のMLDが、第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレーム(frame over the air)を送信し、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2(address 2)フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(media access control,MAC)アドレスに設定される、ことを含む。
【0084】
アドレス2フィールドは、オーバージエア・フレームの送信アドレス(transmit address,TA)である。
【0085】
該オーバージエア・フレームは更に、例えばアドレス1(address 1)フィールド及びアドレス3(address 3)フィールドといった、他のアドレスフィールドを含むことができる。アドレス1フィールドは、オーバージエア・フレームの受信アドレス(receive address,RA)である。一部のケースにおいて、アドレス3フィールドは、APの基本サービスセット識別子(basic service set identifier,BSSID)とし得る。理解されるべきことには、一部のケースにおいて、アドレス3フィールドは別の意味を持ってもよい。詳細については、従来技術を参照されたい。
【0086】
アドレス1フィールド、アドレス2フィールド、及びアドレス3フィールドの意味を以下で説明することはしない。
【0087】
取り得る方式1によれば、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、以下の幾つかの方式で設定され得る。
【0088】
(1)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0089】
(2)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、AP#mのMACアドレスに設定される。AP#mは、唯一のリンクに対応するAPである。例えば、第1のMLDと第2のMLDとの間の複数のリンクのうちの1つのリンク(例えば、リンク#mと表記する)のみが成功裏に確立され、リンク#mは、第1のMLDに含まれるSTA#mと第2のMLDに含まれるAP#mとの間のリンクであることが想定される。STA#m及びAP#mの意味を以下で説明することはしない。
【0090】
(3)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、ブロードキャストアドレスに設定される。この方式において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス3フィールドは、AP#mのBSSIDに設定される。
【0091】
(4)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。この方式において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス3フィールドは、AP#mのBSSIDに設定される。
【0092】
取り得る方式1によれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第1のMLDによって送信される第1のオーバージエア・フレームにて搬送されるアドレス2フィールドが第1のMLDのMACアドレスにされ得る。セキュアな手順において、鍵生成のために第1のMLDによって使用されるアドレスも、第1のMLDのMACアドレスとし得る。従って、鍵生成のために第1のMLDによって使用されるアドレスが、エアインタフェース伝送にて搬送されるアドレス2フィールドと一致し得る。
【0093】
取り得る方式2:第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行することは更に、第2のMLDが、第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信し、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定される、ことを含む。
【0094】
取り得る方式2によれば、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、以下の幾つかの方式で設定され得る。
【0095】
(1)第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0096】
(2)第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドは、AP#mのMACアドレスに設定される。
【0097】
(3)第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。この方式において、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス3フィールドは、AP#mのBSSIDに設定される。
【0098】
取り得る方式2によれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第2のMLDによって送信される第2のオーバージエア・フレームにて搬送されるアドレス2フィールドが第2のMLDのMACアドレスにされ得る。セキュアな手順において、鍵生成のために第2のMLDによって使用されるアドレスも、第2のMLDのMACアドレスとし得る。従って、鍵生成のために第2のMLDによって使用されるアドレスが、エアインタフェース伝送にて搬送されるアドレス2フィールドと一致し得る。
【0099】
取り得る方式3:第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとエアインタフェース伝送を実行することは、第1のMLDが、第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信し、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、STA#mのMACアドレスに設定される。
【0100】
取り得る方式3によれば、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、以下の幾つかの方式で設定され得る。
【0101】
(1)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0102】
(2)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、AP#mのMACアドレスに設定される。
【0103】
(3)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。この方式において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス3フィールドは、AP#mのBSSIDに設定される。
【0104】
(4)第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドは、ブロードキャストアドレスに設定される。この方式において、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス3フィールドは、AP#mのBSSIDに設定される。
【0105】
取り得る方式4:第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行することは更に、第2のMLDが、第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信し、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、STA#mのMACアドレスに設定される、ことを含む。
【0106】
取り得る方式4によれば、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、以下の幾つかの方式で設定され得る。
【0107】
(1)第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0108】
(2)第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドは、AP#mのMACアドレスに設定される。
【0109】
(3)第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドは、第2のMLDのMACアドレスに設定される。この方式において、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス3フィールドは、AP#mのBSSIDに設定される。
【0110】
以上にて、第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する幾つかの取り得る方式を説明した。
【0111】
以下では、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される幾つかの方式を説明する。
【0112】
取り得る方式1:第1のMLDが第1の要求フレームを第2のMLDに送信し、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、第2のMLDが第1の応答フレームを第1のMLDに送信し、第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まない。さらに、オプションで、第1の応答フレームのフレームボディは第1のフィールドを含むことができ、第1のフィールドは、1つのリンクのみが成功裏に確立されたことを示す。例えば、第1のフィールドはステータスコード(status code)フィールドである。
【0113】
第1の要求フレームは、例えば、アソシエーション要求フレーム(association request frame)とすることができ、第1の応答フレームはアソシエーション応答フレーム(association response frame)である。あるいは、第1の要求フレームは、例えば、再アソシエーション要求フレーム(reassociation request frame)であってもよく、第1の応答フレームは再アソシエーション応答フレーム(reassociation response frame)である。
【0114】
マルチリンクエレメントは、ベーシックバリアントマルチリンクエレメント(basic variant multi-link element)とし得る。
【0115】
図2に示したアーキテクチャを例として使用する。取り得る一実装において、第1のMLDは、STA#1を用いることによって、第1の要求フレームをAP#1に送信することができ、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用される。第1のMLDによって要求された複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立された場合、第2のMLDが第1の応答フレームを第1のMLDに送信し、第1の応答フレームは第1のマルチリンクエレメントを含まず、成功裏に確立されたリンクは、第1の要求フレーム及び第1の応答フレームを伝送するためのリンクであることができ、例えば、リンク#1である。
【0116】
取り得る方式1によれば、第1の応答フレームが第1のマルチリンクエレメントを含まないとき、第1の応答フレームは、第1のMLDによって要求された複数のリンクのうち1つのリンク(例えば、リンク#1)のみが成功裏に確立されたことを黙示的に示すことができ、第1の応答フレームが第1のマルチリンクエレメントを含まないとき、第1の応答フレームの伝送のためのリソース消費が低減され得る。
【0117】
取り得る一ケースにおいて、第1の要求フレーム及び第1の応答フレームを送るためのリンクが確立されなかった場合、第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まないとし得る。
【0118】
取り得る方式2:マルチリンク再構成を通じて複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される。
【0119】
例えば、複数のリンクは、成功裏に確立されたことがある複数のリンク(例えば、以前に成功裏に確立されていた複数のリンク)とすることができ、マルチリンク再構成を通じて、それら複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される(あるいは、成功裏に確立された複数のリンクのうちの1つのみが利用可能である)。
【0120】
マルチリンク再構成を実行するデバイスは、この出願において限定されることではない。
【0121】
例えば、第1のMLDが、マルチリンク再構成を要求する第3の要求フレームを第2のMLDに送信し、第3の要求フレームはマルチリンクエレメントを搬送する。第2のMLDが、第3の応答フレームを第1のMLDに送信する。第3の応答フレームは、第3の要求フレームに応答するために使用される。第3の応答フレームは、マルチリンクエレメントを搬送することもあれば、マルチリンクエレメントを搬送せず、第1のMLDと第2のMLDとの間で元々は成功裏に確立された複数のリンクのうち1つのリンクのみが残ることもある。
【0122】
他の一例では、第2のMLDが、マルチリンク再構成を要求する第3の要求フレームを第1のMLDに送信し、第3の要求フレームはマルチリンクエレメントを搬送する。第1のMLDが、第3の応答フレームを第2のMLDに送信する。第3の応答フレームは、第3の要求フレームに応答するために使用される。第3の応答フレームは、マルチリンクエレメントを搬送することもあれば、マルチリンクエレメントを搬送せず、第1のMLDと第2のMLDとの間で元々は成功裏に確立された複数のリンクのうち1つのリンクのみが残ることもある。
【0123】
更なる他の一例では、第2のMLDが、マルチリンクエレメントを搬送する第1の無線フレームを第1のMLDに送信し、第1のMLDと第2のMLDとの間で元々は成功裏に確立された複数のリンクのうち1つのリンクのみが残る。
【0124】
取り得る方式3:第1のMLDが、第1の要求フレームを第2のMLDに送信し、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、第2のMLDが、第1の応答フレームを第1のMLDに送信し、第1の応答フレームは、第1のマルチリンクエレメント及び第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、1つのリンク(例えば、リンク#1)のみが成功裏に確立されたことを示す。
【0125】
この方式において、第1のマルチリンクエレメントは、第1のMLDによって要求された複数のリンクのうち、リンク#1以外のリンクが確立されなかったことを示す。例えば、第1のマルチリンクエレメントはリンク情報フィールド(link info field)を含み、リンク情報フィールドは、他のリンクの各々に対応するプロファイルサブエレメント(sub-element)を含み、各プロファイルサブエレメントがステータスコードフィールドを含み、各プロファイルサブエレメントに含まれるステータスコードフィールドが、そのプロファイルサブエレメントに対応するリンクが確立されなかったことを示す。取り得る一実装において、各プロファイルサブエレメントに含まれるステータスコードフィールドは失敗原因(failure cause)を示す。
【0126】
取り得る方式3によれば、第1の応答フレームが第1のマルチリンクエレメントを含むとき、第1のマルチリンクエレメントは、第1のMLDが確立することを要求する複数のリンクにおいて、リンク#1以外のリンクが確立されなかったことを示し、第1の応答フレームは、第1のMLDが確立することを要求する複数のリンクのうちリンク#1のみが成功裏に確立されたことを明示的に示すことができる。
【0127】
この出願のソリューションによれば、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとき、第1のMLDがシングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行する。例えば、取り得る方式1又は取り得る方式3によれば、第1のMLD及び第2のMLDは、マルチリンクが確立されなかったとみなす。換言すれば、第1のMLD及び第2のMLDは、複数のリンクを確立することをもはや要求せず、実際には1つのリンクのみが確立されたが、複数のリンクが成功裏に確立されたとみなされる。
【0128】
上述の幾つかの取り得る方式は説明のための例である。複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、代わりに別の方式で実装されてもよい。これはこの出願において限定されることではない。
【0129】
理解され得ることには、上述の実施形態の一部は、オーバージエア・フレームがアドレス1フィールド、アドレス2フィールド、及びアドレス3フィールドを含む例を説明している。これはこの出願において限定されることではない。例えば、オーバージエア・フレームは更にアドレス4(address 4)フィールドを含んでもよい。
【0130】
理解され得ることには、上述の方法実施形態において、マルチリンクデバイス(例えば、第1のMLD、又は第2のMLD)によって実施される方法及び動作はまた、マルチリンクデバイスのコンポーネント(例えば、チップ又は回路)によって実施されることができる。
【0131】
上述の方法実施形態で提供される方法に対応して、この出願の一実施形態は更に、対応する装置を提供する。当該装置は、上述の方法実施形態を実行するように構成された対応するモジュールを含む。モジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせとし得る。理解され得ることには、方法実施形態で説明された技術的特徴は、以下の装置実施形態にも適用可能である。
【0132】
図4は、この出願の一実施形態によるマルチリンクデバイス(例えば、第1のマルチリンクデバイス又は第2のマルチリンクデバイス)である。当該マルチリンクデバイスは、トランシーバユニット401及び処理ユニット402を含み得る。
【0133】
トランシーバユニット401は、対応する通信機能を実装するように構成され得る。例えば、トランシーバユニット401は、第1のマルチリンクデバイス(MLD)によって使用されて、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行し得る。トランシーバユニット401は、通信インタフェース又は通信ユニットとしても参照され得る。
【0134】
処理ユニット402は、処理動作を実行するように構成され得る。例えば、処理ユニット402は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されたかを判定するように構成され得る。
【0135】
オプションで、当該マルチリンクデバイスは更に記憶ユニットを含む。記憶ユニットは、命令及び/又はデータを格納するように構成され得る。処理ユニット402は、記憶ユニット内の命令及び/又はデータを読み取って、上述の方法実施形態において第1のマルチリンクデバイスによって実行される動作を実施することができ、あるいは、上述の方法実施形態において第2のマルチリンクデバイスによって実行される動作を実施することができる。
【0136】
第1の設計において、当該マルチリンクデバイスは、上述の実施形態における第1のMLDとすることができ、あるいは、第1のMLDのコンポーネント(例えば、チップ)とすることができる。当該マルチリンクデバイスは、上述の方法実施形態において第1のMLDによって実行されるステップ又は手順を実施し得る。トランシーバユニット401は、上述の方法実施形態における第1のMLDの送信及び受信に関係する動作を実行するように構成されることができ、処理ユニット402は、上述の方法実施形態における第1のMLDの処理に関係する動作を実行するように構成されることができる。
【0137】
具体的には、処理ユニット402は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるかを判定するように構成されることができ、トランシーバユニット401は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されると処理ユニットが判定したときに、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成される。
【0138】
取り得る一実装において、トランシーバユニット401は更に、第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信するように構成され、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される。
【0139】
オプションで、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0140】
他の取り得る一実装において、トランシーバユニット401は更に、第2のMLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信するように構成され、第2のオーバージエア・フレームのアドレス1フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0141】
オプションで、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0142】
他の取り得る一実装において、トランシーバユニット401は更に、第1の要求フレームを第2のMLDに送信するように構成され、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、トランシーバユニット401は更に、第2のMLDから第1の応答フレームを受信するように構成され、第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まない。
【0143】
他の取り得る一実装において、処理ユニット402は、マルチリンク再構成を通じて複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるかを判定するように構成される。
【0144】
第2の設計において、当該マルチリンクデバイスは、上述の実施形態における第2のMLDとすることができ、あるいは、第2のMLDのコンポーネント(例えば、チップ)とすることができる。当該マルチリンクデバイスは、上述の方法実施形態において第2のMLDによって実行されるステップ又は手順を実施し得る。トランシーバユニット401は、上述の方法実施形態における第2のMLDの送信及び受信に関係する動作を実行するように構成されることができ、処理ユニット402は、上述の方法実施形態における第2のMLDの処理に関係する動作を実行するように構成されることができる。
【0145】
具体的には、処理ユニット402は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるかを判定するように構成されることができ、トランシーバユニット401は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されると処理ユニットが判定したときに、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成される。
【0146】
取り得る一実装において、トランシーバユニット401は更に、第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信するように構成され、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される。
【0147】
オプションで、第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定される。
【0148】
他の取り得る一実装において、トランシーバユニット401は更に、第1のMLDから、第1のオーバージエア・フレームを受信するように構成され、第1のオーバージエア・フレームのアドレス2フィールドが、第1のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0149】
オプションで、第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第2のMLDのMACアドレスに設定されている。
【0150】
他の取り得る一実装において、トランシーバユニット401は更に、第1のMLDから第1の要求フレームを受信するように構成され、第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、トランシーバユニット401は更に、第1の応答フレームを第1のMLDに送信するように構成され、第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まない。
【0151】
他の取り得る一実装において、処理ユニット402は、マルチリンク再構成を通じて複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるかを判定するように構成される。
【0152】
理解されるべきことには、これらのユニットが上述の対応するステップを実行する具体的なプロセスは、上述の方法実施形態において詳細に説明されている。簡潔にするために、詳細をここで説明することはしない。
【0153】
更に理解されるべきことには、ここでのマルチリンクデバイスは、機能ユニットの形態で提示されている。ここでの用語“ユニット”は、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、電子回路、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行するように構成されたプロセッサ(例えば、共有プロセッサ、専用プロセッサ、又はグループプロセッサ)、メモリ、マージ型論理回路、及び/又は、説明された機能をサポートする他の適切なコンポーネントを指し得る。一オプション例において、当業者が理解し得ることには、当該マルチリンクデバイスが具体的に、上述の実施形態における第1のMLDであることができ、上述の方法実施形態における第1のMLDに対応する手順及び/又はステップを実行するように構成されることができる。あるいは、当該マルチリンクデバイスは具体的に、上述の実施形態における第2のMLDであることができ、上述の方法実施形態における第2のMLDに対応する手順及び/又はステップを実行するように構成されることができる。繰り返しを避けるために、詳細をここで再び説明することはしない。
【0154】
上述のソリューションにおけるマルチリンクデバイスは、上述の方法においてマルチリンクデバイス(例えば、第1のMLD又は第2のMLD)によって実行される対応するステップを実施する機能を持つ。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよいし、対応するソフトウェアをハードウェアが実行することによって実装されてもよい。該ハードウェア又はソフトウェアは、上述の機能に対応する1つ以上のモジュールを含む。例えば、方法実施形態における送信動作及び受信動作並びに関連する処理動作を別々に実行するように、トランシーバユニットがトランシーバで置き換えられてよく(例えば、トランシーバユニット内の送信ユニットが送信器で置き換えられ、トランシーバユニット内の受信ユニットが受信器で置き換えられ得る)、また、例えば処理ユニットなどの別のユニットがプロセッサで置き換えられてよい。
【0155】
また、トランシーバユニット401は、代わりにトランシーバ回路であってもよく(例えば、トランシーバ回路は受信器回路及び送信器回路を含み得る)、処理ユニットは処理回路であってもよい。
【0156】
なお、図4のマルチリンクデバイスは、上述の実施形態における第1のMLD又は第2のMLDであることができ、あるいは、チップ又はチップシステム、例えばシステム・オン・チップ(system on chip,SoC)であることができる。トランシーバユニットは、入力/出力回路又は通信インタフェースであることができる。処理ユニットは、プロセッサ、マイクロプロセッサ、又はチップ上に集積された集積回路である。これはここで限定されることではない。
【0157】
この出願の一実施形態は更に通信デバイスを提供する。図5に示すように、当該通信デバイスはプロセッサ501を含む。プロセッサ501は、メモリ503に格納されたコンピュータプログラム又は命令を実行したり、メモリ503に格納されたデータを読み取ったりして、上述の方法実施形態における方法を実行するように構成される。オプションで、1つ以上のプロセッサ501が存在する。当該通信デバイスは更に通信インタフェース502を含み、通信インタフェース502は、信号を送信及び/又は受信するように構成される。例えば、プロセッサ501が通信インタフェース502を制御して信号を送信及び/又は受信するように構成される。
【0158】
オプションで、図5に示すように、当該通信デバイスは更にメモリ503を含み、メモリ503は、コンピュータプログラム若しくは命令及び/又はデータを格納するように構成される。メモリ503は、プロセッサ501と集積されてもよいし、別個に配置されてもよい。オプションで、1つ以上のメモリ503が存在する。
【0159】
オプションで、プロセッサ501、通信インタフェース502、及びメモリ503は、バス504を用いることによって互いに接続される。バス504は、周辺コンポーネント相互接続(peripheral component interconnect,PCI)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(extended industry standard architecture,EISA)バス、又はこれらに類するものとし得る。バス504は、アドレスバス、データバス、制御バス、及びこれらに類するものに分類され得る。表現を容易にするために、図5ではバスを表すために1本の太線のみを用いているが、これは、1つのバスのみ又は1つのタイプのバスのみがあることを意味するものではない。
【0160】
他の一ソリューションにおいて、当該通信デバイスは、上述の方法実施形態においてマルチリンクデバイスによって実行される動作を実施するように構成される。
【0161】
例えば、当該通信デバイスが第1のMLDであるとき、プロセッサ501は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることを判定するように構成され、通信インタフェース502は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとプロセッサ501が判定したときに、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成される。
【0162】
他の一例では、当該通信デバイスが第2のMLDであるとき、プロセッサ501は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることを判定するように構成され、通信インタフェース502は、複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるとプロセッサ501が判定したときに、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成される。
【0163】
理解されるべきことには、この出願の実施形態で言及されるプロセッサ(例えばプロセッサ501など)は、中央処理ユニット(central processing unit,CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor,NP)、又はCPUとNPとの組み合わせとし得る。プロセッサは更にハードウェアチップを含んでもよい。ハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device,PLD)、又はこれらの組み合わせとし得る。PLDは、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(complex programmable logic device,CPLD)、フィールドプログラマブルロジックゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)、ジェネリックアレイロジック(generic array logic,GAL)、又はこれらの任意の組み合わせとし得る。
【0164】
更に理解され得ることには、この出願の実施形態で言及されるメモリ(例えばメモリ503など)は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリとすることができ、あるいは、揮発性メモリと不揮発性メモリとを含んでもよい。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory,ROM)、プログラム可能読み出し専用メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、又はフラッシュメモリとし得る。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)とし得る。
【0165】
当業者が認識し得ることには、この出願で開示された実施形態で説明された例におけるユニット及びアルゴリズムステップと組み合わせて、この出願は、エレクトロニクスハードウェア又はコンピュータソフトウェアとエレクトロニクスハードウェアとの組み合わせによって実装されることができる。機能がハードウェアによって実装されるのか、それともコンピュータソフトウェアによって実装されるのかは、これらの技術的ソリューションの具体的な用途及び設計制約条件に依存する。当業者は、記載された機能を、具体的な用途ごとに異なる方法を用いて実装し得るが、それらの実装はこの出願の範囲を超えるものであると見なされるべきでない。
【0166】
当業者が明確に理解し得ることには、簡便で簡潔な説明のため、上述のシステム、装置、及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上述の方法実施形態における対応するプロセスを参照されたく、詳細をここで再び説明することはしない。
【0167】
この出願で提供された幾つかの実施形態において、理解されるべきことには、開示されたシステム、装置、及び方法は、他のやり方で実装されてもよい。例えば、説明された装置実施形態は単なる例である。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理機能分割であり、実際の実装においては別の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが他のシステムへと結合又は統合されてもよいし、あるいは、一部の機構が無視されたり実行されなかったりしてもよい。また、図示又は説明された相互の結合、直接的な結合、又は通信接続は、何らかのインタフェースを通じて実装されてもよい。装置又はユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電気的な形態、機械的な形態、又は他の形態で実装されてもよい。
【0168】
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に分離されてもよいし、されなくてもよく、また、ユニットとして図示された部分は、物理的なユニットであってよいし、なくてもよく、1つの位置に置かれてもよく、あるいは、複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部又は全てが、実施形態のソリューションの目的を達成するための実際の要求に従って選択され得る。
【0169】
また、この出願の実施形態における複数の機能ユニットが1つの処理ユニットへと統合されてもよく、あるいは、それらのユニットの各々が物理的に単独で存在してもよく、あるいは、2つ以上のユニットが1つのユニットへと統合されてもよい。
【0170】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装されて、独立したプロダクトとして販売又は使用される場合、それらの機能はコンピュータ読み取り可能記憶媒体に格納され得る。このような理解に基づき、この出願の技術的ソリューションは本質的に、又は従来技術に寄与する部分は、又は技術的ソリューションの一部は、ソフトウェアプロダクトの形態で実装され得る。コンピュータソフトウェアプロダクトは、記憶媒体に記憶され、この出願の実施形態で説明された方法のステップの全て又は一部を実行するようにコンピュータデバイス(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワーク装置、又はこれらに類するものとし得る)に指示するための幾つかの命令を含む。上述の記憶媒体は、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(read-only memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、磁気ディスク、又はコンパクトディスクなどの、プログラムコードを格納することができる任意の媒体を含む。
【0171】
以上の説明は、単にこの出願の特定の実装であり、この出願の保護範囲を限定することは意図していない。この出願で開示された技術的範囲内で当業者が容易に考え付く如何なる変更又は置換もこの出願の保護範囲に入るものである。従って、この出願の保護範囲は請求項の保護範囲に従うものである。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-05-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるときに、第1のマルチリンクデバイス(MLD)により、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するステップ、
を有する通信方法。
【請求項2】
第1のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のMLDにより、前記第2のMLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信し、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、
ことを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定される、又は
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記第2のMLDに属し、前記1つのみのリンクは、前記第1のAPと第1のSTAとの間のリンクであり、前記第1のSTAは前記第1のMLDに属する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第1のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第2のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のMLDにより、前記第2のMLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信し、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第1のMLDのMACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定されている、又は
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定されており、前記第1のAPは前記第2のMLDに属し、前記1つのみのリンクは、前記第1のAPと第1のSTAとの間のリンクであり、前記第1のSTAは前記第1のMLDに属する、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
前記第1のMLDにより、第1の要求フレームを前記第2のMLDに送信し、該第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、
前記第1のMLDにより、前記第2のMLDから第1の応答フレームを受信し、該第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まない、
ことを有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
マルチリンク再構成を通じて前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される、
ことを有する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のMLDは、ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)又は非アクセスポイント(非AP)MLDであり、前記第2のMLDはアクセスポイント(AP)MLDである、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されるときに、第2のマルチリンクデバイス(MLD)により、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を実行するステップ、
を有する通信方法。
【請求項10】
第2のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第2のMLDにより、前記第1のMLDに、第2のオーバージエア・フレームを送信し、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第1のMLDのメディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、
ことを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定される、又は
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記第2のMLDに属し、前記1つのみのリンクは、前記第1のAPと第1のSTAとの間のリンクであり、前記第1のSTAは前記第1のMLDに属する、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第2のMLDにより、シングルリンク通信ルールに従って第1のMLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第2のMLDにより、前記第1のMLDから、第1のオーバージエア・フレームを受信し、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のMLDのMACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記第2のMLDのMACアドレスに設定されている、又は
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定されており、前記第1のAPは前記第2のMLDに属し、前記1つのみのリンクは、前記第1のAPと第1のSTAとの間のリンクであり、前記第1のSTAは前記第1のMLDに属する、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
前記第2のMLDにより、前記第1のMLDから第1の要求フレームを受信し、該第1の要求フレームは、複数のリンクを確立することを要求するために使用され、
前記第2のMLDにより、第1の応答フレームを前記第1のMLDに送信し、該第1の応答フレームはマルチリンクエレメントを含まない、
ことを有する、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立されることは、
マルチリンク再構成を通じて前記複数のリンクのうちの1つのみが成功裏に確立される、
ことを有する、請求項9乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第2のMLDはアクセスポイント(AP)MLDであり、前記第1のMLDは、ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)又は非アクセスポイント(非AP)MLDである、請求項9乃至15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたユニットを有する第1のマルチリンクデバイス(MLD)。
【請求項18】
請求項9乃至16のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたユニットを有する第2のマルチリンクデバイス(MLD)。
【請求項19】
ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)の第1のステーション(STA)により、アクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)に要求フレームを送信するステップであり、該要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、該要求フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDのMACアドレスに設定される、ステップと、
前記第1のSTAにより、前記AP MLDから応答フレームを受信するステップであり、該応答フレームは、前記シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示す、ステップと、
前記第1のSTAにより、シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を実行するステップと、
を有する通信方法。
【請求項20】
前記応答フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記メディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されている、請求項19に記載の通信方法。
【請求項21】
前記要求フレーム及び前記応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない、請求項19又は20に記載の通信方法。
【請求項22】
前記第1のSTAにより、シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のSTAにより、前記AP MLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信し、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定される、
ことを有する、請求項19乃至21のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項23】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の通信リンクである、請求項22に記載の通信方法。
【請求項24】
前記第1のSTAにより、シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のSTAにより、前記AP MLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信し、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項19乃至23のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項25】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のAPの前記MACアドレスに設定されており、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、前記シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の前記通信リンクである、請求項24に記載の通信方法。
【請求項26】
ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)の第1のステーション(STA)内で使用される通信装置であって、
アクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)に要求フレームを送信するように構成されたトランシーバユニットであり、該要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、該要求フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDのMACアドレスに設定され、
当該トランシーバユニットは更に、前記AP MLDから応答フレームを受信するように構成され、該応答フレームは、前記シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示す、トランシーバユニットと、
シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成された処理ユニットと、
を有する通信装置。
【請求項27】
前記応答フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記メディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定されている、請求項26に記載の通信装置。
【請求項28】
前記要求フレーム及び前記応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない、請求項26又は27に記載の通信装置。
【請求項29】
シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を前記実行することは、
前記トランシーバユニットが、前記AP MLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信するように構成され、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定される、
ことを有する、請求項26乃至28のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項30】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の通信リンクである、請求項29に記載の通信装置。
【請求項31】
シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を前記実行することは、
前記トランシーバユニットが、前記AP MLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信するように構成され、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項26乃至30のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項32】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のAPの前記MACアドレスに設定されており、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、前記シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の前記通信リンクである、請求項31に記載の通信装置。
【請求項33】
ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)のステーション(STA)であって、請求項19乃至25のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたユニットを有するステーション(STA)。
【請求項34】
プロセッサを有する通信装置であって、当該通信装置が動作するときに、前記プロセッサが、メモリに格納されたコンピュータプログラム又は命令を実行することで、当該通信装置が請求項19乃至25のいずれか一項に記載の方法を実行する、通信装置。
【請求項35】
アクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)により、ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)の第1のステーション(STA)から要求フレームを受信するステップであり、該要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、該要求フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDのMACアドレスに設定されている、ステップと、
前記AP MLDにより、応答フレームを前記第1のSTAに送信するステップであり、該応答フレームは、前記シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示す、ステップと、
前記AP MLDにより、シングルリンク通信ルールに従って前記第1のSTAとのエアインタフェース伝送を実行するステップと、
を有する通信方法。
【請求項36】
前記応答フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記メディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、請求項35に記載の通信方法。
【請求項37】
前記要求フレーム及び前記応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない、請求項35又は36に記載の通信方法。
【請求項38】
前記AP MLDにより、シングルリンク通信ルールに従って前記第1のSTAとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記AP MLDにより、前記第1のSTAから第1のオーバージエア・フレームを受信し、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項35乃至37のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項39】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定されており、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の通信リンクである、請求項38に記載の通信方法。
【請求項40】
前記AP MLDにより、シングルリンク通信ルールに従って前記第1のSTAとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記AP MLDにより、前記第1のSTAに、第2のオーバージエア・フレームを送信し、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定される、
ことを有する、請求項35乃至39のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項41】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のAPの前記MACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、前記シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の前記通信リンクである、請求項40に記載の通信方法。
【請求項42】
アクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)内で使用される通信装置であって、
ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)の第1のステーションから要求フレームを受信するように構成されたトランシーバユニットであり、該要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、該要求フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDのMACアドレスに設定されており、
当該トランシーバユニットは、応答フレームを前記第1のSTAに送信するように構成され、該応答フレームは、前記シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示す、トランシーバユニットと、
シングルリンク通信ルールに従って前記第1のSTAとのエアインタフェース伝送を実行するように構成された処理ユニットと、
を有する通信装置。
【請求項43】
前記応答フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記メディアアクセス制御(MAC)アドレスに設定される、請求項42に記載の通信装置。
【請求項44】
前記要求フレーム及び前記応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない、請求項42又は43に記載の通信装置。
【請求項45】
シングルリンク通信ルールに従って前記第1のSTAとのエアインタフェース伝送を前記実行することは、
前記トランシーバユニットが、前記第1のSTAから第1のオーバージエア・フレームを受信するように構成され、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項42乃至44のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項46】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定されており、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の通信リンクである、請求項45に記載の通信装置。
【請求項47】
シングルリンク通信ルールに従って前記第1のSTAとのエアインタフェース伝送を前記実行することは、
前記トランシーバユニットが、前記第1のSTAに、第2のオーバージエア・フレームを送信するように構成され、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定される、
ことを有する、請求項42乃至46のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項48】
前記第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記第1のAPの前記MACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、前記シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の前記通信リンクである、請求項47に記載の通信装置。
【請求項49】
アクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)であって、請求項35乃至41のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されたユニットを有するアクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)。
【請求項50】
プロセッサを有する通信装置であって、当該通信装置が動作するときに、前記プロセッサが、メモリに格納されたコンピュータプログラム又は命令を実行することで、当該通信装置が請求項35乃至41のいずれか一項に記載の方法を実行する、通信デバイス。
【請求項51】
コンピュータプログラムを有するコンピュータ記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに、マルチリンクデバイスが請求項1乃至16、19乃至25、及び35乃至41のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能にされる、コンピュータ記憶媒体。
【請求項52】
コンピュータプログラムを有するコンピュータプログラムプロダクトであって、前記コンピュータプログラムが実行されるときに、コンピュータが請求項1乃至16、19乃至25、及び35乃至41のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能にされる、コンピュータプログラムプロダクト。
【請求項53】
プロセッサを有する通信デバイスであって、当該通信デバイスが動作するときに、前記プロセッサが、メモリに格納されたコンピュータプログラム又は命令を実行することで、当該通信デバイスが請求項1乃至16、19乃至25、及び35乃至41のいずれか一項に記載の方法を実行する、通信デバイス。
【請求項54】
チップであって、当該チップ上に処理回路が配置され、該処理回路が請求項1乃至16、19乃至25、及び35乃至41のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、チップ。
【請求項55】
請求項17に記載の第1のマルチリンクデバイス(MLD)、及び/又は請求項18に記載の第2のマルチリンクデバイス(MLD)、
を有する通信システム。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)の第1のステーション(STA)により、アクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)に要求フレームを送信するステップであり、該要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、該要求フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDのメディアアクセス制御(MACアドレスに設定される、ステップと、
前記第1のSTAにより、前記AP MLDから応答フレームを受信するステップであり、該応答フレームは、前記シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示す、ステップと、
前記第1のSTAにより、シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を実行するステップと、
を有する通信方法。
【請求項2】
前記応答フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、請求項に記載の通信方法。
【請求項3】
前記要求フレーム及び前記応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない、請求項に記載の通信方法。
【請求項4】
前記第1のSTAにより、シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のSTAにより、前記AP MLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信し、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定される、
ことを有する、請求項に記載の通信方法。
【請求項5】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の通信リンクである、請求項に記載の通信方法。
【請求項6】
前記第1のSTAにより、シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を前記実行するステップは、
前記第1のSTAにより、前記AP MLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信し、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、
ことを有する、請求項に記載の通信方法。
【請求項7】
ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)の第1のステーション(STA)内で使用される通信装置であって、
アクセスポイントマルチリンクデバイス(AP MLD)に要求フレームを送信するように構成されたトランシーバユニットであり、該要求フレームは、シングルリンク通信を確立することを要求するために使用され、該要求フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDのメディアアクセス制御(MACアドレスに設定され、
当該トランシーバユニットは更に、前記AP MLDから応答フレームを受信するように構成され、該応答フレームは、前記シングルリンク通信が成功裏に確立されたことを示す、トランシーバユニットと、
シングルリンク通信ルールに従って前記AP MLDとのエアインタフェース伝送を実行するように構成された処理ユニットと、
を有する通信装置。
【請求項8】
前記応答フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、請求項に記載の通信装置。
【請求項9】
前記要求フレーム及び前記応答フレームはマルチリンクエレメントを搬送しない、請求項に記載の通信装置。
【請求項10】
記トランシーバユニット、前記AP MLDに、第1のオーバージエア・フレームを送信するように構成され、該第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス2フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定される、
求項に記載の通信装置。
【請求項11】
前記第1のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、第1のAPのMACアドレスに設定され、前記第1のAPは前記AP MLDに属し、シングルリンクは、前記第1のAPと前記第1のSTAとの間の通信リンクである、請求項10に記載の通信装置。
【請求項12】
記トランシーバユニット、前記AP MLDから、第2のオーバージエア・フレームを受信するように構成され、該第2のオーバージエア・フレーム内のアドレス1フィールドが、前記STA MLDの前記MACアドレスに設定されている、
求項に記載の通信装置。
【請求項13】
ステーションマルチリンクデバイス(STA MLD)のステーション(STA)であって、請求項乃至のいずれか一項に記載の通信方法を実行するように構成されたユニットを有するステーション(STA)。
【請求項14】
プロセッサを有する通信装置であって、当該通信装置が動作するときに、前記プロセッサが、メモリに格納されたコンピュータプログラム又は命令を実行することで、当該通信装置が請求項乃至のいずれか一項に記載の通信方法を実行する、通信装置。
【国際調査報告】