(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】FXRアゴニストの医薬組成物及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/4439 20060101AFI20240822BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240822BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20240822BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240822BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20240822BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A61K31/4439
A61K9/20
A61K47/32
A61K47/26
A61K47/38
A61P1/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515421
(86)(22)【出願日】2021-09-09
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 CN2021117440
(87)【国際公開番号】W WO2023035181
(87)【国際公開日】2023-03-16
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522220131
【氏名又は名称】ガンネックス ファーマ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ドン,クンフア
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ジンズー,ジェイソン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA36
4C076BB01
4C076CC16
4C076CC45
4C076DD38
4C076DD47C
4C076EE16B
4C076EE16E
4C076EE31
4C076FF04
4C076FF06
4C076FF09
4C076GG12
4C076GG14
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC67
4C086GA08
4C086GA09
4C086GA13
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA35
4C086MA52
4C086NA02
4C086NA03
4C086NA11
4C086ZA75
(57)【要約】
医薬組成物であって、重量部で、
(a)1部の式(I)に示される化合物と、
【化1】
(b)0.2~15部のポリビニルピロリドンと、(c)1~25部の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む。当該医薬組成物は、脂肪性肝炎の治療に使用できる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)式(I)に示される化合物と、
【化1】
b)可溶化剤と、
c)他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、
医薬組成物。
【請求項2】
重量部で、
a)1部の式(I)に示される化合物と、
b)0.2~15部の可溶化剤と、
c)1~25部の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、
請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
重量部で、
a)1部の式(I)に示される化合物と、
b)可溶化剤としての0.2~15部のポリビニルピロリドンと、
c)1~25部の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、
請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
重量部で、
1部の式(I)に示される化合物と、
1~10部のポリビニルピロリドンと、
1.7~20部の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記他の薬学的に許容される賦形剤は、フィラー、崩壊剤、潤滑剤及び流動促進剤から選択される1種以上である、
請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記他の薬学的に許容される賦形剤は、フィラーを含み、前記フィラーは、ラクトース、マンニトール、ケイ化微結晶セルロース、リン酸二水素カルシウム、微結晶セルロース、デンプン及びプレゼラチン化デンプンから選択される1種以上である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記他の薬学的に許容される賦形剤は、崩壊剤を含み、前記崩壊剤は、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムから選択される1種以上である、
請求項1~6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記他の薬学的に許容される賦形剤は、潤滑剤を含み、前記潤滑剤は、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム及びタルクから選択される1種以上である、
請求項1~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記他の薬学的に許容される賦形剤は、流動促進剤を含み、前記流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム及びポリエチレングリコールから選択される1種以上である、
請求項1~8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記式(I)の化合物は、非晶質形態で存在する、
請求項1~9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記医薬組成物は、固形剤形の形態で存在する、
請求項1~10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
重量部で、
1部の(I)に示される化合物と、
1部のポリビニルピロリドンと、
0.8部のマンニトールと、
0.6部のケイ化微結晶セルロースと、
0.4部のクロスポビドンと、
0.2部のフマル酸ステアリルナトリウムと、を含む、
請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
重量部で、
1部の(I)に示される化合物と、
10部のポリビニルピロリドンと、
8部のマンニトールと、
6部のケイ化微結晶セルロースと、
4部のクロスポビドンと、
2部のフマル酸ステアリルナトリウムと、を含む、
請求項1~11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
式(I)の化合物と、1種以上の可溶化剤及び/又は1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤とを混合して、第1の混合物を形成するステップと、
【化2】
前記第1の混合物を造粒して造粒製品を形成するステップと、
前記造粒製品を用いて、剤形として前記医薬組成物を生産するステップと、を含む、
医薬組成物の製造方法。
【請求項15】
前記生産ステップは、
前記造粒製品と1種以上の他の薬学的に許容される担体とを混合して、打錠混合物を形成するステップと、
前記打錠混合物を錠剤に圧縮するステップと、を含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記混合ステップの前に、1種以上の前記式(I)の化合物、前記1種以上の可溶化剤、及び/又は前記1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤に対して、研磨及び/又は篩い分けを行う、
請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記混合ステップの前に、前記式(I)の化合物を30-メッシュの篩いで篩い分け、そして、前記混合ステップの前に、前記1種以上の可溶化剤及び/又は前記1種以上の他の薬学的に許容される担体を40-メッシュの篩いで篩い分ける、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記式(I)の化合物、前記1種以上の可溶化剤及び/又は前記1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤のうちの1種以上を、機械的研磨及び/又は気流研磨により研磨する、
請求項14~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
請求項14~17のいずれか1項に記載の方法により生産される医薬組成物。
【請求項20】
被験対象の非アルコール性脂肪性肝炎を治療する方法であって、
この治療を必要とする被験対象に有効量の請求項1~13及び19のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与するステップを含む、
被験対象の非アルコール性脂肪性肝炎を治療する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、一般に、医薬製剤に関し、特に、非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease(NAFLD))及び非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis(NASH))等の肝疾患を治療するための医薬製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、アルコールが原因ではない、肝細胞への過剰脂肪の蓄積である。肝臓にある程度の脂肪が含まれるのは、正常である。ただし、肝臓の重量の5%~10%以上が脂肪である場合、脂肪肝(肝脂肪変性)と呼ばれる。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、組織学的に非アルコール性脂肪性肝又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に分類できる。NAFLDの世界的な羅患率は約25%であるが、NASHの羅患率は1.5%~6.45%である。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、肝細胞への単純なトリグリセリドの蓄積から炎症性肝脂肪変性(非アルコール性脂肪性肝炎、NASH)に至り、さらに肝線維症及び肝硬変に至るまでの疾患スペクトラムを含む臨床病理学用語である。肝インスリン抵抗性は、肝脂肪変性と関連する。
【0003】
より重篤なNAFLD形態は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と呼ばれる。NASHは、肝臓の腫れと損傷につながる。肝トリグリセリドの増加は、肝細胞酸化ストレスの増加につながり、且つ肝脂肪変性のNASHへの進行につながる。酸化ストレスは、酸化促進剤と酸化防止化学種との間の不均衡によって引き起こされ、このような不均衡は、酸化的損傷につながる。脂肪酸の酸化は、活性酸素種(reactive oxygen species(ROS))の重要な供給源である。ROSの増加の結果には、ATPの枯渇、脂質過酸化膜の破壊及び炎症誘発性サイトカインの放出などがある。肝トリグリセリドの増加は、肝細胞酸化ストレスの増加につながり、且つ肝脂肪変性のNASHへの進行につながる可能性がある。NASHに羅患した人の肝臓は、脂質の過酸化を増加させるとともに、ミトコンドリアの機能を損害する。これは、細胞死、肝星細胞の活性化、並びに線維症及び炎症につながる可能性がある。これら全ての活動により、NAFLD患者が、肝硬変及び肝細胞癌のリスクがより高いNASHのようなより重篤な疾患のリスクにさらされる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
NAFLD、特にNASHの効果的な治療の必要性は、依然として存在する。本明細書に記載の製剤は、この必要性を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一態様は、医薬組成物に関し、当該医薬組成物は、
(a)式(I)の化合物と、
【化1】
(b)1種以上の可溶化剤と、を含む。
【0006】
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、(c)1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、重量部で、
1部の式(I)の化合物と、
0.2~15部の1種以上の可溶化剤と、
1~25部の1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の可溶化剤は、ポリビニルピロリドンを含む。いくつかの実施形態において、前記1種以上の可溶化剤は、ポリビニルピロリドンからなる。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、重量部で、1部の式(I)の化合物と、1~10部のポリビニルピロリドンと、1.7~20部の1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤は、フィラー、崩壊剤、潤滑剤及び流動促進剤から選択される1種以上である。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、フィラーを含み、前記フィラーは、ラクトース、マンニトール、ケイ化微結晶セルロース、リン酸二水素カルシウム、微結晶セルロース、デンプン及びプレゼラチン化デンプンから選択される1種以上である。関連の実施形態において、前記1種以上のフィラーは、マンニトール及び/又はケイ化微結晶セルロースを含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記1種以上のフィラーは、マンニトール及びケイ化微結晶セルロースを含み、且つ、前記医薬組成物は、1:0.3~1:7、好ましくは1:1~1:2、より好ましくは1:1.2~1:1.6のポリビニル基ピロリドンとフィラーとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及び前記1種以上のフィラーを含む。いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、1:1.4のポリビニル基ピロリドンとフィラーとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及び前記1種以上のフィラーを含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、崩壊剤を含み、前記崩壊剤は、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムから選択される1種以上である。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の崩壊剤は、クロスポビドンを含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:0.1~1:2、好ましくは1:0.2~1:1、より好ましくは1:0.3~1:0.5のポリビニルピロリドンとクロスポビドンとの重量比で、ポリビニルピロリドン及びクロスポビドンを含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:0.4のポリビニル基ピロリドンとクロスポビドンとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及びクロスポビドンを含む。
【0015】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1種以上の潤滑剤を含み、前記潤滑剤は、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム及びタルクから選択される1種以上である。
【0016】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の潤滑剤は、フマル酸ステアリルナトリウムを含む。いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、1:0.04~1:1、好ましくは1:0.1~1:0.8、より好ましくは1:0.1~1:0.3のポリビニル基ピロリドンとフマル酸ステアリルナトリウムとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及びフマル酸ステアリルナトリウムを含む。いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、1:0.2のポリビニルピロリドンとフマル酸ステアリルナトリウムとの重量比で、ポリビニルピロリドン及びフマル酸ステアリルナトリウムを含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1種以上の流動促進剤を含み、流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム及びポリエチレングリコールから選択される1種以上である。
【0018】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素を含む。いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、1:0.01~1:0.2、好ましくは1:0.22~1:0.1、より好ましくは1:0.04~1:0.05のポリビニルピロリドンとコロイド状二酸化ケイ素との重量比で、ポリビニルピロリドン及びコロイド状二酸化ケイ素を含む。
【0019】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、非晶質形態で当該医薬組成物中に存在する。
【0020】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、粒径がD50≦22.3μm及びD90≦68.0μmの粒子の形態で当該医薬組成物中に存在する。
【0021】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、固形剤形の形態で存在する。
【0022】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、錠剤の形態で存在する。
【0023】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、重量部で、1部の式(I)の化合物と、1部のポリビニルピロリドンと、0.8部のマンニトールと、0.6部のケイ化微結晶セルロースと、0.4部のクロスポビドンと、0.2部のフマル酸ステアリルナトリウムと、を含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、重量部で、1部の式(I)の化合物と、10部のポリビニルピロリドンと、8部のマンニトールと、6部のケイ化微結晶セルロースと、4部のクロスポビドンと、2部のフマル酸ステアリルナトリウムと、を含む。
【0025】
本願の別の態様は、本明細書に記載のような医薬組成物を製造する方法である。いくつかの実施形態において、当該方法は、式(I)の化合物と、1種以上の可溶化剤及び/又は1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤とを混合して、第1の混合物を形成するステップ(1)と、第1の混合物を造粒して造粒製品を形成するステップ(2)と、前記造粒製品を用いて、剤形として前記医薬組成物を生産するステップ(3)と、を含む。
【0026】
いくつかの実施形態において、当該方法は、式(I)の化合物、1種以上の可溶化剤及び/又は1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤を混合して、造粒用混合物を形成するステップ(1)と、前記造粒用混合物を造粒して、造粒製品を形成するステップ(2)と、前記造粒製品と1種以上の他の薬学的に許容される担体とを混合して、打錠混合物を形成するステップ(3)と、前記打錠混合物を錠剤に圧縮するステップ(4)と、を含む。
【0027】
いくつかの実施形態において、混合ステップの前に、式(I)の化合物、前記1種以上の可溶化剤及び/又は前記1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤のうちの1種以上に対して研磨及び/又は篩い分けを行う。いくつかの実施形態において、混合ステップの前に、30-メッシュの篩いを用いて式(I)の化合物に対して研磨及び/又は篩い分けを行い、且つ、混合ステップの前に、40-メッシュの篩いを用いて前記1種以上の可溶化剤及び/又は前記1種以上の他の薬学的に許容される担体に対して研磨又は篩い分けを行う。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物、前記1種以上の可溶化剤及び/又は前記1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤のうちの1種以上を機械的研磨/粉砕及び/又は気流研磨/粉砕により研磨する。
【0028】
いくつかの実施形態において、当該方法は、式(I)の化合物、ポリビニルピロリドン及び/又は1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤を篩い分けて、篩い分け製品を形成するステップ(1)と、前記篩い分け製品を必要な重量比で混合して造粒用混合物を形成するステップ(2)と、前記造粒用混合物に造粒プロセスにより造粒製品を形成するステップ(3)と、前記造粒生成物を篩い分けるステップ(4)と、前記篩い分けた造粒製品と1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤とを混合して、打錠混合物を形成するステップ(5)と、前記打錠混合物を剤形錠剤に圧縮するステップ(6)と、を含む。
【0029】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物を30-メッシュの篩いで篩い分け、ポリビニルピロリドン及び前記1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤を40-メッシュの篩いで篩い分け、前記造粒製品を20-メッシュの篩いで篩い分ける。
【0030】
いくつかの実施形態において、ステップ(2)における前記1種以上の薬学的に許容される賦形剤は、フィラー、崩壊剤、潤滑剤及び流動促進剤から選択される1種以上である。
【0031】
いくつかの実施形態において、当該方法は、好ましくは前記残りフィラーと造粒に用いられたフィラーとの重量比が0:14~1:1.8、より好ましくは0:14~0:1.4であること、好ましくは前記残り崩壊剤と造粒に用いられた崩壊剤との重量比が1:2~22:1、好ましくは1:2~1:1、好ましくは1:1であること、好ましくは前記残り潤滑剤と造粒に用いられた潤滑剤との重量比が1:1~1:9、好ましくは1:6~1:9、好ましくは1:9であること、好ましくは前記残り流動促進剤と造粒に用いられた流動促進剤との重量比が1:1~1:1.375、好ましくは1:1であること、をさらに含む。
【0032】
一部の実施形態において、当該方法は、さらに、ステップ(2)において、式(I)に示される化合物、可溶化剤としてのポリビニルピロリドン、フィラー、一部の崩壊剤及び潤滑剤を重量部分に従って造粒し、続いて、前記残りの崩壊剤と潤滑剤とを混合するステップを含む。
【0033】
一部の実施形態において、当該方法は、さらに、前記残り崩壊剤と造粒に用いられた崩壊剤との重量比が好ましくは1:2~22:1、好ましくは1:2~1:1であること、前記残り潤滑剤と造粒に用いられた潤滑剤との重量比が好ましくは1:1~1:9、好ましくは1:6~1:9、好ましくは1:9であること、を含む。
【0034】
本願の別の態様は、本願の医薬組成物を使用して非アルコール性脂肪性肝炎を治療する方法に関する。
【0035】
本願の一態様は、本明細書に記載の方法により製造された医薬組成物を使用して非アルコール性脂肪性肝炎を治療する方法である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】製剤1及び製剤4の錠剤の純水中での溶出挙動を示す。
【
図2】製剤1及び製剤4の錠剤のリン酸塩緩衝液(pH6.8)中での溶出挙動を示す。
【
図3】製剤7及び製剤9の錠剤のpH6.8での溶出挙動を示す。
【
図4】製剤7及び製剤9の錠剤のpH4.5での溶出挙動を示す。
【
図5】製剤7及び製剤9の錠剤のpH1.0での溶出挙動を示す。
【
図6】異なるVA64製剤量を有する錠剤の溶出挙動を示す。
【
図7】異なるグルコサミン製剤量を有する錠剤の溶出挙動を示す。
【
図8】製剤21及び製剤24の錠剤の溶出挙動を示す。
【
図9】製剤24の錠剤の溶出挙動(先にpH1.0を用い、続いてpH6.8を用いる溶出方法)を示す。
【
図10】製剤24の錠剤のpH6.8での溶出挙動を示す。
【
図11】製剤26の錠剤の溶出挙動(先にpH1.0を用い、続いてpH6.8を用いる溶出方法)を示す。
【
図12】製剤26の錠剤のpH6.8での溶出挙動を示す。
【
図13】製剤24及び製剤27の錠剤のpH6.8での溶出挙動を示す。
【
図14】製剤24及び製剤27の錠剤のpH1.0で、続いてpH6.8での溶出挙動を示す。
【0037】
本開示は、ここで詳細に説明され、例示的な実施形態と併せて達成されるが、本開示は、図面及び特許請求の範囲に例示的に説明した具体的な実施形態に限定されるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本願の一部の態様及び例示的な実施形態を詳細に参照して、添付の構造及び図面において例を挙げて説明する。例示的な実施形態を参照しながら、方法、材料、及び例を含む本願の各態様を説明する。このような説明は、限定的なものではない。本願の範囲は、全ての等価物、代替物、及び修正を含むことを意図する。これらの等価物、代替物、及び修正は、知られているものであるか、本明細書に組み込まれたものである。特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本願が属する分野の一般技術者が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。当業者は、本願の各態様及び実施形態の実践に使用できる、本明細書に記載された技術及び材料と同様又は等価の多くの技術及び材料を認識するであろう。説明された本願の各態様及び実施形態は、説明された方法及び材料に限定されるものではない。
【0039】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「当該(the)」は、その内容によって明確に異なる指示がない限り、複数の指示対象を含む。
【0040】
範囲は、本明細書では、「約(about)」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表され得る。そのような範囲を表すとき、別の実施形態は、ある特定の値から、及び/又は別の特定の値までを含む。同様に、「約」という先行の単語を用いて値を近似値として表すとき、当該特定の値は別の実施形態を構成すると理解される。各範囲の端点は、他方の端点に対して重要で、且つ別の端点から独立しているものであることをさらに理解するべきである。本明細書には多くの値が開示されており、各値は、その値自体に加え、本明細書では「約」当該特定の値として開示されることも理解されるべきである。例えば、値「10」が開示された場合、「約10」も開示されている。当業者には正しく理解されるように、値が開示された場合、「『当該値』以下、当該値以上」及びこれらの値間の可能な範囲も開示されたことも理解されるべきである。例えば、値「10」が開示された場合、「10以下」及び「10以上」も開示されている。
【0041】
I. 定義
「投与(administering)」とは、被験対象に薬剤又は組成物を提供することを指し、医療専門家投与及び自己投与を含むがこれらに限定されない。
【0042】
本明細書に開示された化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は本明細書に開示されている前記別の治療剤の投与は、経口、皮下、静脈内、鼻腔内、局所、経皮、腹腔内、筋肉内、肺内、膣、直腸又は眼内を含むが、これらに限定されず、いずれかの許容可能な投与様式により、同様の用途を有する薬物に使用できる。経口及び非経口投与は、好ましい実施形態の主題としての症状を治療する従来方法である。
【0043】
「非経口投与(parenteral administration)」とは、注射又は注入による投与を指す。非経口投与には、皮下投与、静脈投与、筋肉内投与、動脈内投与及び頭蓋内投与が含まれるが、これらに限定されない。
【0044】
「組合せ(in combination)」又は「併用(combination)」とは、式(I)の化合物、及び体内で基本的に同時に有効である、少なくとも1種の別の治療剤を指す。両者は、基本的に同時に投与されてもよいし、異なる時間に投与されてもよいが、身体に同時に影響を与える。例えば、「組合せ」は、前記少なくとも1種の別の治療剤を投与する前に、前記式(I)の化合物を投与し、続いて、前記式(I)の化合物の体内での機能が基本的に存在する状況で前記少なくとも1種の別の治療剤を投与することを含む。さらに、「組合せ」は、式(I)の化合物を投与する前に、前記少なくとも1種の別の治療剤を投与し、続いて、体内での前記少なくとも1種の別の治療剤の機能が基本的に存在する状況で式(I)の化合物を投与することを含む。医薬組成物が式(I)の化合物及び前記少なくとも1種の別の治療剤を含む組合せとして説明された場合、当該用語は、2つの薬物が組成物に同時に存在することを指す。「組合せ」及び「併用」という用語は、さらに、NAFLD又はNASH等の肝臓疾患に対する随伴治療がない状況での式(I)の化合物及び少なくとも1種の別の治療剤の有利な使用に関し得る。
【0045】
「活性薬物成分(active pharmaceutical ingredient)」とは、医薬組成物中の必要な治療効果を提供する物質を指す。
【0046】
「薬学的に許容される(pharmaceutically acceptable)」というフレーズは、当該物質又は組成物が製剤を構成する他の成分及び/又はそれを用いて治療する哺乳類と化学的及び/又は毒性学的に交換性がなければならないことを表す。
【0047】
「薬学的に許容される賦形剤(pharmaceutically acceptable excipient)」又は「薬学的に許容される担体(pharmaceutically acceptable carrier)」というフレーズは、あらゆる全ての溶媒、希釈剤、乳化剤、結合剤、緩衝剤、分散媒、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、アイソトニック及び吸収遅延剤等、又は、当業者が知っている医薬製剤の製造に適するいずれかの他のそのような化合物を含む。このような媒体及び薬物の薬物活性物質に使用される用途は、当分野ではよく知られている。いずれかの従来の媒体や薬物は、活性成分とある程度相容されない場合を除き、医薬組成物における使用を考慮できる。補助活性成分も、組成物に組み込むことができる。さらに、当分野によく使用される各アジュバントを含んでもよい。これらの及び他のこのような化合物は、いずれも文献、例えばMerck Index,Merck&Company,Rahway,N. J.に記載されている。医薬組成物に各成分を含む考慮要素は、例えばGilman et al.(Eds.)(1990);Goodman and Gilman′s:The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th Ed., Pergamon Pressに記載されている。
【0048】
「単位剤形(unit dosage form)」とは、適正医療行為に従って、一定量の化合物を含有するとともに、単回用量で被験対象に投与するのに適する組成物を指す。ただし、以下にさらに説明するように、単一又は単位剤形の製造は、当該剤形が1日1回又は治療コースごとに1回投与されることを意味することを暗に含むものではない。
【0049】
「薬物負荷用量(loading dose)」とは、後続用量よりも高い化合物の初期用量を指す。
【0050】
「維持用量(maintenance dose)」とは、薬物負荷用量に続く用量であり、且つ発生時間が薬物負荷用量よりも遅いものを指す。当業者であれば、維持用量の投与形態又は投与様式は、薬物負荷用量のための投与形態又は投与様式と異なる可能性があることを認識するであろう。本明細書に開示されるいずれかの実施形態において、維持用量は、毎月又は月に複数回、隔週又は隔週に複数回、毎週又は週に複数回、毎日又は毎日に複数回を含むが、これらに限定されず、本明細書に企図されるいずれかの投与計画に従って単位剤形を投与することを含み得る。本開示の内容に企図されるのは、計量投与休暇を維持用量の投与期間に導入することである。このような計量投与休暇は、薬物負荷用量の投与直後に発生してもよいし、維持用量の投与期間中のいつ発生してもよい。本明細書に使用されるように、維持用量の投与期間は、治療期間の「維持期間(maintenance phase)」と呼ばれ得る。
【0051】
「投与様式(mode of administration)」というフレーズは、被験対象に化合物を投与する方法を指す。したがって、当該フレーズは、剤形(例えば錠剤、粉末、溶解液体、懸濁液、乳液、エアロゾル等)、及びこれにより当該剤形が被験対象に投与される機序(例えば、経口投与又は注射)を包括する。「投与様式」には、被験対象に化合物を投与する用量及び計量投与計画表が含まれ得る。「治療持続時間(duration of the treatment)」というフレーズは、最初の投与の開始から最後の投与の終了までの時間を指し、このような時間の長さは、所与の疾患を治療する分野の当業者によって決定される。
【0052】
「投与休暇(dosing holiday)」というフレーズは、被験対象に投与しないか、投与用量を減少する24時間以上の時間を指す。
【0053】
「脂肪肝疾患(fatty liver diseases)」及び肝臓疾患には、原発性脂肪性肝疾患、脂肪変性又は非アルコール性脂肪肝(non-alcoholic fatty liver(NAFL))、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び肝細胞癌(hepatocellular carcinoma(HCC))が含まれる。脂肪肝疾患は、通常、トリグリセリド脂肪の大きな液胞が脂肪変性過程(即ち、細胞内の脂質の異常な保持)を通じて肝細胞に蓄積する症状である。脂肪の蓄積は、肝臓の進行性炎症(肝炎)を伴うこともあり、脂肪性肝炎と呼ばれる。アルコールの影響を考慮すると、脂肪肝疾患は、アルコール性脂肪変性又は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)とも呼ばれ得る。
【0054】
「非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease(NAFLD))」は、包括的用語であり、アルコールをほとんど又はまったく飲まない人に影響を及ぼす一連の肝臓疾患を指す。その名のとおり、NAFLDの主要特徴は、肝細胞に貯蔵された脂肪が過剰であることである。NAFLDは、世界中で、特に西洋の国々でますます一般的になってきている。米国で、これは最も一般的な慢性肝疾患であり、人口の約4分の1に影響を与える。一部のNAFLD患者は、「非アルコール性脂肪性肝炎(non-alcoholic steatohepatitis(NASH))」に進行する可能性があり、これは、侵襲性脂肪肝疾患であり、肝臓の炎症を特徴とし、後期瘢痕(肝硬変)及び肝不全に進行する場合がある。このような損害は、大量の飲酒による損害に類似する。
【0055】
本明細書に使用される「被験対象(subject)」とは、ヒト又は非ヒト哺乳動物を意味し、これには、イヌ、ネコ、ウマ、ロバ、ラバ、ウシ、家畜化された水牛、ラクダ、ラマ、アルパカ、バイソン、ヤク、ヤギ、ヒツジ、ブタ、ヘラジカ、シカ、アンヘレウ、又は治療もしくは療法のために選択される非ヒト霊長類が含まれるが、これらに限定されない。
【0056】
「疑わしい被験対象(subject suspected of having)」とは、疾患又は症状の1種以上の臨床指標を示す被験対象を指す。
【0057】
「それを必要とする被験対象(subject in need therof)」とは、療法又は治療が必要であると決定された被験対象を指す。
【0058】
II. 医薬組成物
本願の一態様は、医薬組成物に関し、式(I)の化合物を含み、
【化2】
式(I)に示される化合物(分子式C
29H
19Cl
2N
2NaO
5、分子量569.37ダルトン、CAS No.852948-13-1、化学名6-(6-(((5-シクロプロピル-3-(2,6-ジクロロフェニル)イソオキサゾ-4-イル)メトキシ)ナフタレン-2-イル)オキシ)ニコチン酸ナトリウム)は、ファルネソイドX受容体(farnesoid X receptor(FXR))アゴニストであり、非アルコール性脂肪性肝炎を治療するための候補薬物である。
【0059】
式(I)の化合物は、白色から黄褐色までの非晶質固体であり、pKa=3.76、LogD=5.76であり、実際には、水、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル及び0.01mol/L水酸化ナトリウム溶液に溶解せず、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メタノールに溶解できる。さらに、当該化合物の溶解度は、pH-依存性のものであり、低pH(pH=1.0~5.0)ではほとんど溶解せず、pH=6.8では非常にわずかな可溶性を呈する。薬物の胃腸管の酸性環境における溶解度は、それが、膜を貫通して輸送されて、人体に吸収されて薬効を発揮する前提条件である。したがって、当該化合物の溶解度が非常に低く、候補薬物として開発用途が限定される。
【0060】
本願が解決しようとする技術的問題は、式(I)の化合物を含有し且つ工業生産に適する医薬組成物を提供することである。本願に説明された技術は、式(I)の化合物の溶解を最大化することができる。当該医薬組成物の製造プロセスは、有機溶媒及び高温の使用を必要とせずに、方法が簡単で、実行しやすく、それにより、式(I)の化合物の製造プロセス中の安定性を確保することができる。
【0061】
本願では、式(I)に示される化合物とポリビニルピロリドンとの特定の配合比を用いる錠剤設計が、その体外溶解度を大幅に改善するのに役立ち、また、穏やかな製造条件により、式(I)に示される化合物の安定性も確保することが開示される。
【0062】
本発明の利点は、下記のとおりである。
(1)本発明の医薬組成物により、式(I)に示される化合物の体内及び体外における溶出速度を大幅に改善することができる。
(2)式(I)に示される化合物の医薬組成物は、比較的穏やかな温度で製造することができ、高温プロセスでの薬物分解反応の発生を回避する。
(3)本発明の医薬組成物のプロセスは、方法が簡単で、工業化生産に適しており、また、造粒プロセス中の粉塵汚染、噴霧乾燥固体分散プロセスにおける防爆及び有機溶媒残留、並びにホットメルトエクストルージョンプロセス中の高温分解を効果的に回避できる。
【0063】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、式(I)の化合物及び1種以上の可溶化剤を含む。可溶化剤の例には、ドデシル硫酸ナトリウム、ポロキサマー(Poloxamer)188、コポビドン(Copovidone)VA64が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、前記1種以上の可溶化剤は、ポリビニルピロリドンを含む。いくつかの実施形態において、前記1種以上の可溶化剤は、ポリビニルピロリドンからなる。
【0064】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、重量部で、1部の式(I)の化合物、0.2~15部の可溶化剤としてのポリビニルピロリドン、及び1~25部の1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む。
【0066】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、重量部で、1部の式(I)の化合物と、1~10部のポリビニルピロリドンと、1.7~20部の1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤と、を含む。
【0067】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤は、フィラー、崩壊剤、潤滑剤及び流動促進剤から選択される1種以上である。
【0068】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1種以上のフィラーを含み、前記フィラーは、ラクトース、マンニトール、ケイ化微結晶セルロース、リン酸二水素カルシウム、微結晶セルロース、デンプン及びプレゼラチン化デンプンから選択される1種以上である。関連の実施形態において、前記1種以上のフィラーは、マンニトール及び/又はケイ化微結晶セルロースを含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、前記1種以上のフィラーは、マンニトール及びケイ化微結晶セルロースを含み、且つ、前記医薬組成物は、1:0.3~1:7、好ましくは1:1~1:2、より好ましくは1:1.2~1:1.6のポリビニル基ピロリドンとフィラーとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及び前記1種以上のフィラーを含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:1.4~1:6.88のポリビニル基ピロリドンとフィラーとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及び前記1種以上のフィラーを含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:1.4のポリビニル基ピロリドンとフィラーとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及び前記1種以上のフィラーを含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1種以上の崩壊剤を含み、前記崩壊剤は、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム及びクロスカルメロースナトリウムから選択される1種以上である。
【0071】
いくつかの実施形態において、1種以上の崩壊剤は、クロスポビドンを含む。いくつかの実施形態において、前記医薬組成物は、1:0.1~1:2、好ましくは1:0.2~1:1、より好ましくは1:0.3~1:0.5のポリビニルピロリドンとクロスポビドンとの重量比で、ポリビニルピロリドン及びクロスポビドンを含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:0.4のポリビニル基ピロリドンとクロスポビドンとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及びクロスポビドンを含む。
【0072】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1種以上の潤滑剤を含み、前記潤滑剤は、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム及びタルクから選択される1種以上である。
【0073】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の潤滑剤は、フマル酸ステアリルナトリウムを含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:0.04~1:1、好ましくは1:0.1~1:0.8、より好ましくは1:0.1~1:0.3のポリビニル基ピロリドンとフマル酸ステアリルナトリウムとの重量比で、ポリビニル基ピロリドン及びフマル酸ステアリルナトリウムを含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:0.2のポリビニル基ピロリドンとフマル酸ステアリルナトリウムとの重量比で、ポリビニルピロリドン及びフマル酸ステアリルナトリウムを含む。
【0074】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、コロイド状二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム及びポリエチレングリコールから選択される1種以上の流動促進剤を含む。
【0075】
いくつかの実施形態において、前記1種以上の流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素を含む。いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、1:0.01~1:0.2、好ましくは1:0.22~1:0.1、より好ましくは1:0.04~1:0.05のポリビニルピロリドンとコロイド状二酸化ケイ素との重量比で、ポリビニルピロリドン及びコロイド状二酸化ケイ素を含む。
【0076】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、非晶質形態で前記医薬組成物に存在する。
【0077】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、粒径がD50≦22.3μm及びD90≦68.0μmである粒子形態で前記医薬組成物に存在する。
【0078】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、固形剤形の形態である。
【0079】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、錠剤の形態である。
【0080】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、重量部で、1部の式(I)の化合物と、1部のポリビニルピロリドンと、0.8部のマンニトールと、0.6部のケイ化微結晶セルロースと、0.4部のクロスポビドンと、0.2部のフマル酸ステアリルナトリウムと、を含む。
【0081】
いくつかの実施形態において、当該医薬組成物は、重量部で、1部の式(I)の化合物と、10部のポリビニルピロリドンと、8部のマンニトールと、6部のケイ化微結晶セルロースと、4部のクロスポビドンと、2部のフマル酸ステアリルナトリウムと、を含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、本願の医薬組成物は、固形剤形の形態であり、好ましくは、錠剤の形態である。
【0083】
表1では、本願の医薬組成物に適する可溶化剤及び他の賦形剤の例示的なリストを提供する。
【表1】
【0084】
III. 投与経路、レジメン及び用量
本明細書に記載の活性薬物の投与は、固定期間内に被験対象への計量投与を定期的に部分的に又は完全に減少してから、計量投与を再開するように、計量投与計画表を調整することにより実現できる。
【0085】
本明細書に記載の医薬製剤は、単位剤形として提供されることが好ましい。本明細書に記載のように、「単位剤形の形態(unit dosage form)」とは、適正医療行為に従って、一定量の化合物を含有し且つ単回用量で被験対象に投与するのに適する組成物を指す。しかし、単一剤形又は単位剤形の製造は、当該剤形が1日1回又は治療コースごとに1回投与されることを意味することを暗に含むものではない。単位剤形は、単一の1日用量又は部分的なサブ用量を含み得、1日の使用中にいくつかの単位剤形を投与して、1日の用量を達成する。本願によれば、単位剤形は、1日に1回以上又は1回未満投与されてもよく、治療コース期間中に1回以上投与されてもよい。このような剤形は、経口や非経口投与を含むその製剤と一致するいずれの方法で投与されてもよく、そして、一定期間(例えば、約30分から約2~6時間)にわたって注入として投与され得る。単回投与を特に考慮したが、本明細書に記載の方法で投与される製剤は、連続注入として又は埋め込み式注入ポンプにより投与されてもよい。
【0086】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の単位用量は、1mg、2.5mg、5mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mg、20mg、30mg、40mg、45mg、60mg、75mg、80mg、100mg、125mg又は150mgである。
【0087】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び前記1種以上の別の治療剤は、それらがそれぞれの単一療法中で投与される用量と基本的に同じ用量で投与される。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、その単独治療の薬物量未満(例えば90%未満、80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満又は10%未満)の用量で投与される。いくつかの実施形態において、前記1種以上の別の治療剤は、その単独治療の薬物量未満(例えば90%未満、80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満又は10%未満)の用量で投与される。一態様では、式(I)の化合物及び前記少なくとも1種の別の治療剤(例えば、本明細書に記載の別の治療剤)は、いずれも、それぞれの単独治療の薬物量未満(例えば90%未満、80%未満、70%未満、60%未満、50%未満、40%未満、30%未満、20%未満又は10%未満)の用量で投与される。
【0088】
本明細書に記載の活性化合物の実際の単位用量は、特定の化合物及び治療対象の症状によって決定される。いくつかの実施形態において、当該用量は、約0.01mg/kg体重~約120mg/kg体重以上、約0.05mg/kg体重以下~約70mg/kg体重、約0.1mg/kg体重~約50mg/kg体重、約1.0mg/kg体重~約10mg/kg体重、約5.0mg/kg体重~約10mg/kg体重、又は約10.0mg/kg体重~約20.0mg/kg体重であり得る。
【0089】
いくつかの実施形態において、当該単位用量は、100mg/kg、90mg/kg、80mg/kg、70mg/kg、60mg/kg、50mg/kg、40mg/kg、30mg/kg、25mg/kg、20mg/kg、10mg/kg、7.5mg/kg、6mg/kg、5mg/kg、4mg/kg、3mg/kg、2.5mg/kg、1mg/kg、0.5mg/kg、0.1mg/kg、0.05mg/kg又は0.005mg/kg体重未満であり得る。いくつかの実施形態において、実際の単位用量は、0.05、0.07、0.1、0.3、1.0、3.0、5.0、10.0又は25.0mg/kg体重である。したがって、70キログラムの人に投与する場合、当該用量の範囲は、約0.1mg~70mg、約1mg~約50mg、約0.5mg~約10mg、約1mg~約10mg、約2.5mg~約30mg、約35mg以下~約700mg以上、約7mg~約600mg、約10mg~約500mg、約20mg~約300mg、又は約200mg~約2000mgである。
【0090】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は5mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は10mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は15mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は20mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は25mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は30mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は45mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は60mgである。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は150mg以下である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は100mg以下である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は60mg以下である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は60mg以下である。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の実際の単位用量は45mg以下である。
【0091】
いくつかの実施形態において、投与様式には、式(I)の化合物の投与における薬物負荷用量及びその後の投与における維持用量が含まれる。いくつかの実施形態において、薬物負荷用量は300mg以下、250mg以下、200mg以下、150mg以下、100mg以下、75mg以下、又は60mg以下、45mg以下又は30mg以下である。いくつかの実施形態において、当該維持用量は、30mg以下、20mg以下、15mg以下、10mg以下、7.5mg以下、5mg以下、2mg以下又は1mg以下である。
【0092】
いくつかの実施形態において、当該薬物負荷用量は、1日にかけて投与される。いくつかの実施形態において、当該薬物負荷用量は、2日にかけて投与される。いくつかの実施形態において、当該薬物負荷用量は、3日にかけて投与される。いくつかの実施形態において、当該薬物負荷用量は、4日にかけて投与される。いくつかの実施形態において、当該薬物負荷用量は、5、6又は7日にかけて投与される。いくつかの実施形態において、当該薬物負荷用量は、8~14日にかけて又はより短い時間内に投与される。いくつかの実施形態において、当該薬物負荷用量は、14日にかけて投与される。
【0093】
いくつかの実施形態において、各用量は、1~30日間毎日投与され、その後、1~30日間の投与休暇が続く。
【0094】
いくつかの実施形態において、投与休暇中に投与しない。
【0095】
さらなる実施形態において、式(I)の化合物及びその代謝産物が、次の用量を投与する前に、被験対象の体内から完全に除去されることを可能する。
【0096】
いくつかの他の実施形態において、投与休暇中に、通常の1日用量未満の用量が投与される。
【0097】
いくつかのさらなる実施形態において、投与休暇中に、治療有効量未満の式(I)の化合物の投与量が被験対象の体内に残留することを可能にする。
【0098】
いくつかのさらなる実施形態において、影響を受けた組織における治療レベルを維持するのに十分な一定量の式(I)の化合物を被験対象の体内に残留させることを可能にする。
【0099】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の計量投与レジメン期間中の最大血清濃度は、120ng/mL未満、100ng/mL未満、90ng/mL未満、80ng/mL未満、70ng/mL未満、60ng/mL未満又は50ng/mL未満である。
【0100】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の計量投与レジメン期間中の最小血清濃度は、10ng/mL未満、1ng/mL未満、0.1ng/mL未満、0.01ng/mL未満又は0.001ng/mL未満である。
【0101】
いくつかの実施形態において、計量投与計画期間中に投与される式(I)の化合物の含有量は、投与休暇期間の一部の期間では検出されない場合がある。
【0102】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の計量投与レジメン中の最大血清濃度は、投与の初期段階では高く、その後の段階では低い。
【0103】
いくつかの実施形態において、投与の初期(薬物負荷)段階での式(I)の化合物の最大血清濃度は、500ng/mL未満、400ng/mL未満、300ng/mL未満、200ng/mL未満、150ng/mL未満、120ng/mL未満、100ng/mL未満、90ng/mL未満、80ng/mL未満、70ng/mL未満、60ng/mL未満又は50ng/mL未満である。
【0104】
いくつかのこのような実施形態において、投与の初期(薬物負荷)段階中の式(I)の化合物の最大血清濃度は5ng/mL~250ng/mLである。いくつかの実施形態において、投与のその後の(維持)段階中の式(I)の化合物の最大血清濃度は、350ng/mL未満、200ng/mL未満、120ng/mL未満、100ng/mL未満、90ng/mL未満、80ng/mL未満、70ng/mL未満、60ng/mL未満、又は50ng/mL未満、40ng/mL未満、35ng/mL未満、又は10ng/mL未満である。
【0105】
当業者であれば、医薬製剤の血清濃度をモニタリングするための当分野に存在する方法、及び本明細書に開示された化合物の用量を調整して必要な血清濃度を達成する手段を容易に知るであろう。いくつかの実施形態において、投与される週当たりの用量は、600mg以下である。いくつかの実施形態において、投与される週当たりの用量は、500mg以下、400mg以下、300mg以下、200mg以下、100mg以下、50mg以下、40mg以下、25mg以下、又は10mg以下、又は5mg以下であるか、又は前述の値のいずれか2つによって定義される範囲内にある。
【0106】
本願によれば、必要な治療効果を取得するように、計量投与計画表を変更してもよい。具体的に言えば、治療持続期間全体にわたって、前記投与レジメンの変更を繰り返してもよい。
【0107】
例えば、一部の実施形態において、最初の用量は、最初の用量の後の用量よりも高くても、低くても、又はそれと同じであってもよい。さらに、薬物負荷用量は、開示された用量レジメンよりも先に進められてもよく、計量投与休暇は、薬物負荷用量を投与した後であっても、薬物負荷用量を投与した後でなくてもよい。
【0108】
本明細書に記載の方法は、いずれの様々な投与経路に使用される様々な適切な形態、例えば経口、経鼻、直腸、局所(経皮を含む)、眼部、脳内、頭蓋内、鞘内、動脈内、静脈内、筋肉内又は他の投与経路を利用することができる。当業者であれば、経口及び経鼻組成物には、吸入による投与のための既存の方法を使用して製造した組成物が含まれることを理解するだろう。必要な具体的な投与経路に応じて、当分野で周知の様々な薬学的に許容される担体を使用することができる。薬学的に許容される担体には、例えば、固体又は液体フィラー、希釈剤、ハイドロトロピック剤、界面活性剤及びカプセル化物質が含まれる。選択可能な、化合物の活性を基本的に妨げない薬学的に活性な材料も含まれ得る。化合物と組み合わせて使用される担体の量は、単位用量当たりの当該化合物を投与するための実際の量を提供するのに十分な量である。本明細書に記載の方法に使用できる剤形を製造するための技術及び成分は、例えばModern Pharmaceutics,4th Ed., Chapters 9 and 10 (Banker & Rhodes, editors, 2002);Lieberman et al., Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets (1989)、及びAnsel, Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms 8th Edition (2004)に記載されている。
【0109】
錠剤、カプセル、顆粒及びバルク粉末等の固形剤形を含む様々な経口剤形を使用できる。錠剤は、圧縮、錠剤研磨、腸溶コーティング、糖衣コーティング、フィルムコーティング又は多重圧縮されたものであってもよく、適切な結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、流動誘発剤及び助溶媒を含有する。液体経口剤形には、水溶液、乳液、懸濁液、溶液及び/又は非発泡性顆粒から再構成された懸濁液、並びに発泡性顆粒から再構成された発泡性製剤が含まれ、それは、適切な溶媒、防腐剤、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、甘味剤、助溶媒、着色剤及び着香剤を含有する。
【0110】
活性薬剤の全身送達に適する他の製剤には、舌下、経口及び経鼻の剤形が含まれる。この種類の製剤には、通常、スクロース、ソルビトール及びマンニトール等の1種以上の可溶性フィラー物質と、アラビアゴム、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等の結合剤とが含まれる。上に開示された流動促進剤、潤滑剤、甘味剤、着色剤、酸化防止剤及び着香剤の全てが含まれる。
【0111】
本明細書に開示されている医薬組成物に使用できる防腐剤には、塩化ベンザルコニウム、PHMB、クロロブタノール、チメロサール(thimerosal)、酢酸フェニル水銀及び硝酸フェニル水銀が含まれるが、これらに限定されない。有用な界面活性剤は、例えば、ツイーン80である。同様に、本明細書に開示されている眼科用製剤に使用される他の有用な担体には、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及び純水が含まれるが、これらに限定されない。
【0112】
必要に応じて、又は都合に応じて張力調整剤を添加することができる。張力調整剤には、塩、特に塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール及びマンニトール、又はいずれの他の適切な眼科用張力調整剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0113】
静脈内投与の場合、本明細書に記載の化合物及び組成物は、生理食塩水又はブドウ糖溶液等の薬学的に許容される希釈剤に溶解又は分散され得る。必要なpHを達成するために、NaOH、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、HCl及びクエン酸を含むがこれらに限定されない適切な賦形剤が含まれ得る。各実施形態において、最終組成物のpHは、2~8の範囲内にあり、又は好ましくは4~7の範囲内にある。酸化防止賦形剤は、重亜硫酸ナトリウム、アセトン重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドナトリウム、スルホキシル酸塩、チオ尿素及びEDTAを含み得る。最終の静脈内組成物から見出された適切な賦形剤の他の非限定的な例には、リン酸ナトリウム又はリン酸カリウム、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、及び、ブドウ糖、マンニトール及びデキストラン等の炭水化物を含み得る。許容可能なさらなる賦形剤は、Powell, et al., Compendium of Excipients for Parenteral 製剤s, PDA J Pharm Sci and Tech 1998, 52 238~311及びNema et al., Excipients and Their Role in Approved Injectable Products: Current Usage and Future Directions, PDA J Pharm Sci and Tech 2011, 65287-332に記載されている。抗菌剤は、硝酸フェニル水銀、チメロサール、塩化ベンゼトニウム(benzethonium chloride)、塩化ベンザルコニウム、フェノール、クレゾール及びクロロブタノールを含むが、これらに限定されず、上記の物質により得られる静菌性又は殺菌性の溶液も含み得る。
【0114】
静脈内投与のための組成物は介護者に、投与の直前に滅菌水、生理食塩水又はブドウ糖水溶液等の適切な希釈剤で再構成した1種以上の固体形態で提供されてもよい。他の実施形態において、当該組成物は、非経口投与に使用される溶液として提供される。他の実施形態において、当該組成物は、投与前にさらに希釈される。本明細書に記載の化合物及び別の薬物の組合せの投与を含む実施形態において、当該組合せは、混合物として介護者に提供されることができ、又は介護者は、投与前に2種類の薬剤を混合してもよいし、又は2種類の薬剤を別々に投与してもよい。
【0115】
本明細書に記載の本願の方法によれば、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤は、経口、静脈内、動脈内、腸内、直腸、膣内、鼻腔内、肺内、局所、皮内、経皮、経頬、経舌、舌下、又は眼科投与、又はそのいずれの組合せにより投与されてもよい。
【0116】
式(I)の化合物が前記1種以上の別の治療剤と組み合わせて投与される場合、前記1種以上の薬物は、同時に、又は逐次的に投与されることができる。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤は、併用投与によって投与される。以下で使用される「併用投与(co-administration)」という用語は、同時投与、逐次投与、重複投与、随伴投与、間欠投与、持続投与、同期投与又はそのいずれの組合せのうちのいずれか1つである。当該方法のこれらの実施形態において、逐次的な併用投与をいずれの順序で達成することができる。
【0117】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤は、治療持続時間内に、隔日に投与される。他の実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤は、治療持続時間内に、3日ごとに2日投与される。他の実施形態において、投与式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤は、治療の持続時間内に、4日ごとに2日投与される。
【0118】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が1日行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の日常投与が1日行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0119】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、1日用量の投与が2日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、1日用量の投与が2日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が2日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0120】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が3日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0121】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が4日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0122】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が5日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0123】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が6日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0124】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が7日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0125】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が8日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0126】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が9日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0127】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が10日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0128】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が11日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0129】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が12日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0130】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が13日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0131】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、1日の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、2日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、3日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、4日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、5日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、6日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、7日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、8日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、9日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、11日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、12日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、13日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が14日間行われ、その後、14日間の計量投与休暇が続く。
【0132】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が30日間行われ、その後、30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が30日間行われ、その後、25~30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が30日間行われ、その後、20~25日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が30日間行われ、その後、15~20日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が30日間行われ、その後、10~15日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が30日間行われ、その後、5~10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が30日間行われ、その後、1~5日間の計量投与休暇が続く。
【0133】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が25~30日間行われ、その後、30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤は、25~30日間毎日投与され、その後、25~30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が25~30日間行われ、その後、20~25日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が25~30日間行われ、その後、15~20日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が25~30日間行われ、その後、10~15日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が25~30日間行われ、その後、5~10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、用量で25~30日間毎日投与され、その後、1~5日間の計量投与休暇が続く。
【0134】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が20~25日間行われ、その後、30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が20~25日間行われ、その後、25~30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が20~25日間行われ、その後、20~25日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が20~25日間行われ、その後、15~20日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が20~25日間行われ、その後、10~15日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が20~25日間行われ、その後、5~10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が20~25日間行われ、その後、1~5日間の計量投与休暇が続く。
【0135】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が15~20日間行われ、その後、30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が15~20日間行われ、その後、25~30日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が15~20日間行われ、その後、20~25日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が15~20日間行われ、その後、15~20日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が15~20日間行われ、その後、10~15日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が15~20日間行われ、その後、5~10日間の計量投与休暇が続く。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び/又は前記1種以上の別の治療剤の毎日投与が15~20日間行われ、その後、1~5日間の計量投与休暇が続く。
【0136】
前述の実施形態のいずれにおいて、毎日計量投与は、1回又は1日投与の用量で投与されてもよいし、1日複数回投与する2つ以上の分割用量で投与されてもよい。例えば、本明細書に記載の化合物は、1日1回、1日2回、1日3回、又は1日4回投与され得る。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物及び1種以上の別の治療剤は、相乗的に有効な量で投与される。
【0137】
IV. 製造方法
本発明は、示された医薬組成物の製造方法をさらに提供し、前記方法は、
式(I)の化合物と、1種以上の可溶化剤及び/又は1種以上の他の薬学的に許容される賦形剤とを一緒に混合して、第1の混合物を形成するステップと、
【化3】
前記第1の混合物を造粒して、造粒製品を形成するステップと、
前記造粒製品を用いて、剤形として医薬組成物を生産するステップと、を含む。
【0138】
いくつかの実施形態において、前記生産ステップには、造粒製品と、1種以上の他の薬学的に許容される担体とを混合して、打錠混合物を形成するステップと、前記打錠混合物を錠剤に圧縮するステップとが含まれる。
【0139】
いくつかの実施形態において、当該方法は、
式(I)の化合物、ポリビニルピロリドン及び第1の部分の他の薬学的に許容される賦形剤を押しつぶし/研磨して篩い分け、篩い分けた製品を形成するステップ(1)と、
前記篩い分けた製品を混合して、混合物を形成するステップ(2)と、
前記混合物を造粒して、造粒製品を形成するステップ(3)と、
前記造粒製品と、第2の部分の他の薬学的に許容される賦形剤とを混合して、錠剤混合物を形成するステップ(4)と、
前記打錠混合物を錠剤に圧縮するステップ(5)と、を含む。
【0140】
いくつかの実施形態において、ステップ(1)における押しつぶし/研磨は、機械的及び/又は気流粉砕/研磨である。いくつかの実施形態において、ステップ(1)における粉砕/研磨は、機械的研磨である。いくつかの実施形態において、可溶化剤としてのポリビニルピロリドン及び他の薬学的に許容される賦形剤は、ステップ(1)において、40-メッシュの篩いによって篩い分けられるが、式(I)の化合物は、ステップ1において、30-メッシュの篩いによって篩い分けられる。
【0141】
他の薬学的に許容される賦形剤の例には、フィラー、崩壊剤、潤滑剤及び流動促進剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0142】
いくつかの実施形態において、他の薬学的に許容される賦形剤は、フィラーを含み、そして、(a)前記第1の部分の他の薬学的に許容される賦形剤におけるフィラー:(b)前記第2の部分の他の薬学的に許容される賦形剤におけるフィラーの重量比は、0:14~1:1.8であり、好ましくは0:14~0:1.4である。
【0143】
いくつかの実施形態において、他の薬学的に許容される賦形剤は、崩壊剤を含み、そして、(a)前記第1の部分の他の薬学的に許容される賦形剤における崩壊剤:(b)前記第2の部分の他の薬学的に許容される賦形剤における崩壊剤の重量比は、1:2~22:1であり、好ましくは1:2~1:1であり、好ましくは1:1である。
【0144】
いくつかの実施形態において、他の薬学的に許容される賦形剤は、潤滑剤を含み、そして、(a)前記第1の部分の他の薬学的に許容される賦形剤における潤滑剤:(b)前記第2の部分の他の薬学的に許容される賦形剤における潤滑剤の重量比は、1:1~1:9であり、好ましくは1:6~1:9で、好ましくは1:9である。
【0145】
いくつかの実施形態において、他の薬学的に許容される賦形剤は、流動促進剤を含み、そして、(a)前記第1の部分の他の薬学的に許容される賦形剤における流動促進剤:(b)前記第2の部分の他の薬学的に許容される賦形剤における流動促進剤の重量比は、1:1~1:1.4であり、好ましくは1:1である。
【0146】
本発明の具体的な一実施形態によれば、当該医薬組成物の製造方法は、
式(I)に示される化合物、ポリビニルピロリドン、ケイ化微結晶セルロース、マンニトール、架橋型ポリビニルピロリドン及びフマル酸ステアリルナトリウムを40-メッシュの篩いを通させて篩い分け、式(I)に示される化合物を30-メッシュ又は40-メッシュの篩いを通させる、原薬及び賦形剤の前処理ステップ(1)と、
式(I)に示される化合物、ポリビニルピロリドン、ケイ化微結晶セルロース、マンニトール、一部の架橋型ポリビニルピロリドン及びフマル酸ステアリルナトリウムを、重量比に従って混合する、予備混合ステップ(2)と、
前記混合物を乾式造粒する、乾式造粒ステップ(3)と、
前記残り架橋型ポリビニルピロリドン及びフマル酸ステアリルナトリウムと、乾式造粒して得られた顆粒とを混合する、全体混合ステップ(4)と、
好ましくは、前記残りの添加されるクロスポビドンと、添加される造粒に用いられたクロスポビドンとの重量比は1:1であり、添加される前記残りフマル酸ステアリルナトリウムと、添加される造粒に用いられたフマル酸ステアリルナトリウムとの重量比が1:9である、圧縮ステップ(5)と、を含む。
【0147】
本発明は、医薬製剤又は当該製造方法により製造される医薬製剤の、非アルコール性脂肪性肝炎を治療するための薬物の製造における使用をさらに提供する。
【0148】
以下の限定的なものとして解釈されるべきでない例により、例を挙げて本願をさらに説明する。本願全体を通じて引用された全ての参照文献、特許及びすでに公開された特許出願、図面及びテーブルの内容は、参考として本願に組み込まれる。
【実施例】
【0149】
(実施例1)APIと賦形剤との相溶性試験
式(I)の化合物(以下、「化合物I」又は「API」と略称)と賦形剤とを比率で混合し、それぞれ強光(10℃、4500Lx±500Lx)、高温(60℃)及び高湿度(常温、相相対湿度92.5%)の条件で17日間置いて、APIと賦形剤との相溶性を考察した。原薬と賦形剤との混合比率及び試験結果は、表2に示すとおりである。
結果から分かるように、(1)化合物Iの原薬及び化合物Iの原薬と賦形剤とを混合すると、高湿度条件では、その外観の特徴が変化し、これは、化合物Iの原薬が容易に吸湿するからである。光照射及び高温条件では、外観に顕著な変化がなかった。(2)化合物Iは、強光、高温及び高湿度条件で安定しており、関連物質の総不純物変動は0.5%未満で、顕著な変化がなかった。(3)化合物Iの原薬と、マンニトール200SD、ケイ化微結晶セルロース(商品名:PROSOLV)SMCC90、ポリビニルピロリドンVA64、クロスポビドンXL-10及びフマル酸ステアリルナトリウムとを異なる比率で混合し、それぞれ高温、高湿及び光照射の条件で5日間、10日間及び17日間置いた。結果から分かるように、0日に比べ、総不純物は0.5%前後変動し、0.1%を超える新しい不純物が現れず、且つ、前記既知の不純物に明らかな変化がなく、これは、化合物Iの原薬が様々な賦形剤と良好な相溶性を有することを表す。
【0150】
【0151】
(実施例2)予備製剤の研究
化合物Iの結晶化過程に対する研究から、溶媒がない非晶質粉末は1種類しかなかった。
化合物Iの錠剤の研究段階で使用されるAPIのバッチの数が限られていることを考慮して、粒径制御の参照範囲を3つのバッチの平均値+3σ(σは標準偏差である)範囲に、即ちD50≦22.3μm、D90≦68.0μmに暫定的に限定した。粒径の最終制御範囲は、原薬及び錠剤プロセスの段階的な拡大、主要な臨床バッチ試料の製造に基づいて、累積的に決定される。
【0152】
【0153】
化合物I(非晶質粉末)の異なる媒体における平衡溶解度は、37℃±0.5℃のエアバスシェーカー中で72時間振盪することにより、試験条件として決定され、詳細は、表4を参照する。化合物Iの溶解度は、pH-依存性であり、低pH(pH1.0~5.0)では、ほとんど溶解せず、pH6.8下で非常にわずかに溶解し、純水でわずかに溶解し、体外及び体内での溶出性を高めるためには、合理的な可溶化手段を使用する必要がある。
【0154】
【0155】
(実施例3)原薬粉砕プロセスの選択
APIの粒径が薬物の溶出に影響を与える場合があることを考慮して、異なる粉砕プロセスに対するAPIを研究した(機械的粉砕は製剤1を参照、気流粉砕は製剤4を参照)。当該プロセスの利便性と時効性を考慮して、研究開発初期に、混合粉末を直接圧縮するプロセスを用いて圧縮した。同じ製剤プロセスで50mg強度の錠剤を2バッチ製造し、配合情報は、表5に示すとおりである。
【0156】
【0157】
これら錠剤の水中での溶出特性及びpH6.8での溶出特性を研究し、
図1~2に示すとおりである。上記結果から、APIから気流粉砕法で製造された製剤4の錠剤がAPIから機械的粉砕で製造された製剤1の錠剤に比べ、溶出挙動の点で顕著な優位性がないため、APIの粉砕プロセスを機械的粉砕として決定したことが分かった。API粒径制御の参照範囲を、3つのバッチの平均値+3σ(σは標準偏差である)以内に、即ちD
50≦22.3μm、D
90≦68.0μmに暫定的に限定した。
【0158】
(実施例4)化合物Iの造粒方法の選択
化合物Iの錠剤は、溶媒を必要としない乾式造粒又は直接粉末圧縮プロセスを用いて製造され、湿式造粒等のプロセスの加熱及び乾燥ステップを回避でき、API分解のリスクを低減した。
【0159】
原薬の流動性も研究し、原薬の体積密度及びタップ密度は、表6に示すとおりである。
【表6】
【0160】
表6から、APIは、研磨の有無にかかわらず、流動性が非常に悪いことが分かった。直接粉末圧縮は、混合及び圧縮過程の均一性の要件を満たすために、原料及び賦形剤の流動性が良好であることを要求する。乾式造粒プロセスは、篩いにかけて造粒した後、原料及び賦形剤を流動性がよりよい顆粒に製造することができ、APIの流動性が悪いことが製品の均一性に影響を与えるリスクを低減した。
【0161】
(実施例5)可溶化賦形剤ポリビニルピロリドンVA64の用量のスクリーニング
研究において、早期に見出したことによると、化合物I APIの溶解度はpH-依存性であり、低pH条件(pH1.0~5.0)ではほとんど溶解せず、pH6.8では非常にわずかに溶解し、純水条件ではわずかに溶解する。これに対し、人の胃腸管における通常の薬物輸送過程は、低pH(pHが約1.0~4.5である)の胃を通ってから、高pH(pH値が約4.5~6.8である)の小腸に輸送して吸収する。化合物Iの錠剤の体内での崩壊及び溶出をより忠実に反映するために、より厳しい溶出条件を選択して研究した。具体的な操作について、『中国薬典』2015年第四版の0931腸内製剤溶出放出測定法Iを参照されたい。pH1.0の塩酸緩衝液750mL中で、75rpmで1時間撹拌した後、リン酸ナトリウム溶液を250mL入れ、媒体をpH6.8に調整して、溶出試験を行った(以下、pH1.0、続いてpH6.8の溶出方法と呼ぶ)。
【0162】
ポリビニルピロリドンVA64用量のスクリーニング及び化合物Iの錠剤処方におけるグルコサミン用量の研究は、大きさが50mgの錠剤を使用して行われ、当該錠剤は、乾式造粒の後に顆粒と添加される賦形剤とを混合することにより製造され、設計された配合は、表7に示すとおりである。
【0163】
【0164】
75rpmのパドル法を使用してpH1.0の塩酸溶液中で1時間撹拌した後、見出したことによると、全てのバッチの溶解度は、いずれも<1%であり、これは、pH1.0の塩酸溶液中での平衡溶解度の結果と一致した。リン酸塩を連続的に添加して前記溶出溶液をpH6.8に調整するとともに、溶出グラフを研究することにより、製剤11、13、15、16及び17に必要なポリビニルピロリドンVA64の量を検査した。結果は、
図6に示すとおりである。
【0165】
結果から分かるように、50mgサイズの化合物Iの錠剤において、ポリビニルピロリドンVA64の用量が高いほど、溶出効果が良くなる。50mgのポリビニルピロリドンVA64により、50mg錠剤の溶出度が90%を超える。
【0166】
(実施例6)グルコサミンの作用
化合物Iの錠剤製剤におけるグルコサミン用量を検査し、結果は、表7に示すとおりであり、製剤10、12、15及び16によりグルコサミンの用量を検査した。上記錠剤の溶出条件での溶出挙動(溶出方法は、先にpH1.0、続いてpH6.8である)は、
図7に示すとおりである。
【0167】
結果から分かるように、25mgのポリビニルピロリドンVA64の場合、グルコサミンを添加して化合物Iの錠剤の溶出度を改善したが、可溶化作用は、製剤16、10及び12におけるポリビニルピロリドンVA64ほど顕著ではなかった。
【0168】
パイロット研究中、HDPEボトルを使用して包装した製剤11、13及び15の錠剤に基づいて、密封及び開放条件で、1ヵ月間の影響要素研究を行った。影響要素研究は、強光(25℃、4500Lx±500Lx)、高温高湿(40℃、RH75%)、高湿(25℃、RH92.5%)及び高温60℃条件で検査を行った。結果は、表8に示すとおりである。
【0169】
【0170】
結果から分かるように、
1. 試験錠剤は、1ヵ月間の安定性試験において、全体的に安定していた。
2. グルコサミン含有の製剤15錠剤は、4500Lx±500Lxの光照射下で、未包装及び包装条件のいずれにおいても有意な不純物が発生し(>0.1%)、そのため、その後の研究において、グルコサミンを使用しなかった。
3. 未包装製剤13錠剤は、高温高湿(40℃、RH75%)条件で不純物が発生し(>0.1%)、包装後に、不純物が若干減少するが、減少が顕著ではなかった。
4. 50mgのポリビニルピロリドンVA64を含有する製剤11の包装錠剤は、60℃で1ヵ月後に、総不純物が増加したが、最大の未知の単一不純物は、顕著に変化せず、依然として0.1%よりも低く(0.081%)、これは、60℃で1ヵ月後に、当該錠剤が、より多くの小さな不純物を分解する場合があるため、試料の保存条件は、強烈な高温環境を回避する必要があることを表す。
【0171】
ポリビニルピロリドンVA64を含有しない未包装製剤13錠剤は、高温高湿(40℃、RH75%)で1ヵ月間置かれた後、不純物B及び最大の未知の単一不純物がやや多くなった。しかし、50mgのポリビニルピロリドンVA64を含有する未包装及び包装製剤11錠剤は、高温高湿(40℃、RH75%)で顕著な変化がなく、これは、ポリビニルピロリドンVA64により化合物I APIの安定性を高めることができることを表す。
【0172】
いずれにせよ、グルコサミンにより化合物Iの錠剤の溶出能力をわずかに高めることができるが、1ヵ月間の光照射安定性(4500Lx±500Lx)の研究中に、グルコサミン含有の製剤15錠剤は、包装及び未包装条件で相当な数の不純物を発生した。研究は、ポリビニルピロリドンVA64により化合物Iの安定性を高めることを表す。
【0173】
(実施例7)崩壊剤の種類及び用量の選択
APIと賦形剤との相溶性試験及び実験室規模の製剤11、13、15の1ヵ月間の安定性ストレス試験により、クロスポビドンXL-10と化合物Iの原薬との組合せは良好な安定性を有することが実証された。
【0174】
表9は、クロスポビドンXL-10の粒内及び粒外用量への影響を示す。製剤21及び製剤24錠剤の情報は、表10に示すとおりである。研究から、化合物Iの溶出中の粘度のため、十分な用量の崩壊剤を使用しても、錠剤を速やかに崩壊させることができないことが分かった。pH4.5の酢酸塩緩衝液及びpH6.8のリン酸塩緩衝液中で溶出する間、非常にゆっくり溶解した。錠剤は、pHが1.0の塩酸中で、依然として完全なままであったが、1時間溶出した後、軽く触るだけで破裂した。
【0175】
【0176】
【0177】
より厳しい溶出条件で、製剤21及び製剤24の錠剤の溶出挙動(溶出方法は、先にpH1.0、続いてpH6.8である)を研究し、結果は、
図8に示すとおりである。
【0178】
結果から分かるように、(1)崩壊剤の用量がより高いレベルに達したが、依然としてより速く崩壊する効果を達成せず、これは、化合物Iの性質に関連する可能性があり、(2)造粒の前後に崩壊剤を添加することにより、より高い溶出速度が実現され、(3)クロスポビドンXL-10を有する錠剤は、1ヵ月間のパイロット安定性研究においてより安定した。
【0179】
(実施例8)潤滑剤用量の選択
初期研究において、目標錠剤の重量を385mg(例えば、製剤10、製剤11及び製剤12において)に設計した。フィラーの用量が大きいため、フマル酸ステアリルナトリウムの用量を低いレベルに制御し、乾式造粒プロセスもスムーズであり、ロール張り付け現象がなかった。表11に示すように、目標錠剤の重量を約200mgに下げるとともに、フマル酸ステアリルナトリウムの用量を増やして、乾式造粒のロール張り付け現象を効果的に解決することができる。
【0180】
【0181】
高い粒内用量を有するフマル酸ステアリルナトリウムの製剤21及び製剤24(表10)において、コロイド状二酸化ケイ素を製剤から除去し、乾式造粒プロセスは依然としてスムーズであり、そのため、その後の研究において、コロイド状二酸化ケイ素を添加しなかった。
【0182】
(実施例9)マンニトールの種類及び用量のスクリーニング
初期研究において、2つの種類のマンニトール、即ち、フランスRogetからの200SD及びドイツMerckからのM100を研究し、この2種類のマンニトールは、両方ともよりよい製剤特性を有し、且つ50mgサイズの化合物Iの錠剤の開発を満足させることができる。錠剤含有量の均一性に対する5mgの小用量錠剤の高い要件を考慮して、混合過程をより均一にすることができるように、平均粒径が小さく且つ他の賦形剤により近いマンニトールM100(平均粒径が100ミクロンである)を最終のマンニトールモデルとして使用した。50mg及び5mgサイズの錠剤のパイロット試験に登録された3つのバッチの含有量の均一性は、要件に合致した。製剤において、賦形剤と原料が占める比率が比較的大きく、その原料及び粒径情報は、表12に示すとおりである。
【0183】
【0184】
(実施例10)錠剤製剤プロセスの決定
製剤プロセスの開発に加え、50mg及び5mgの化合物Iの錠剤を開発し、溶出グラフ及び安定性をパラメータとして使用して測定した。50mg及び5mgの最適化実験室規模の製剤は、表13-1及び表13-2に示すとおりである。プロセス制御は、表14-1及び表14-2に示すとおりである。5mgの錠剤と50mgの錠剤との差は、API用量の差のみである。他の賦形剤の種類及び用量は、50mgの錠剤と一致し、両者のプロセスは同じである。
【0185】
【0186】
【0187】
【0188】
【0189】
1. 検証された製剤プロセスを用いた50mgの錠剤の溶出度の研究
より厳しい溶出条件(先にpH1.0で、続いてpH6.8で溶出する方法)及びpH6.8での溶出方法下で、最適化プロセスにより製造された製剤(製剤24)の50mgの錠剤の溶出媒体における溶出特性を研究した。結果は、
図9~10に示すとおりである。
【0190】
2. 検証された製剤プロセスを用いた5mgの錠剤の溶出度の研究
より厳しい溶出条件(先にpH1.0で、続いてpH6.8で溶出する方法)及びpH6.8での溶出方法で、最適化されたプロセスにより製造された製剤(製剤26)の5mgの錠剤の溶出媒体における溶出特性を研究した。結果は、
図11~12に示すとおりである。
【0191】
いずれにせよ、化合物Iの錠剤の実験室規模の開発結果から分かるように、50mgのポリビニルピロリドンVA64を可溶化剤として使用し、50mg及び5mg強度の化合物Iの錠剤により、化合物Iの溶出度を効果的に高めることができる。30mgのケイ化微結晶セルロースSMCC90及び40mgのマンニトールをフィラーとして使用し、20mgの架橋型ポリビニルピロリドンXL-10を崩壊剤として使用し、且つ、10mgのフマル酸ステアリルナトリウムを潤滑剤として使用した。当該プロセス方法は、乾式造粒及び圧縮のプロセス中に、安定して制御可能であり、品質が合格の錠剤が生産され、さらなる開発が期待されている。
【0192】
3. 検証された製剤プロセスを用いた50mgの錠剤(製剤24)のビーグル(Beagle)犬の体内における研究
同じ乾式造粒及び打錠プロセスを用いた製剤24及び製剤27の錠剤を選択して、ビーグル犬の体内で比較研究を行った。製剤は、表15に示すとおりである。
【0193】
【0194】
ビーグル犬の体内での比較研究の結果は、表16に示すとおりである。
【表16】
【0195】
上記の結果から分かるように、製剤24の最大血液濃度、露出量及び生物利用度は、いずれも、製剤27よりも有意に高く、製剤24は、良好な均一性を有して、明らかな優位性がある。
【0196】
4. 50mgの化合物Iの錠剤が顕著性を有する溶出条件を選択
リン酸塩緩衝液(pH6.8)の溶出条件及びより厳しい溶出条件(先にpH1.0で、続いてpH6.8で溶出する方法)を選択して、製剤24及び製剤27の溶出を研究した。結果は、
図13及び
図14に示すとおりである。
【0197】
上記結果から分かるように、製剤24及び製剤27の錠剤のリン酸塩緩衝液(pH6.8)中での溶出度特性は、この2種類の製剤のビーグル犬における差をより近く反映した。この2つの溶出特性のグラフ結果も、表11における体内露出量及び生物利用度と一致し、45分の時に明確に区別された。より厳しい溶出条件(先にpH1.0で、続いてpH6.8で溶出する方法)で、製剤27の化合物Iの錠剤は溶解できず、化合物Iの錠剤のビーグル犬の体内での溶出及び吸収状況も反映することができず、これは、当該条件が過度に厳しいことを表す。
【0198】
いずれにせよ、75%を超える溶出評価標準を達成することができる溶解条件は、リン酸塩緩衝液(pH6.8)中で75rpmの速度で45分間持続すると決定された。
【0199】
(実施例11)錠剤製剤の特性
化合物Iの錠剤製剤の開発中に、不純物量、溶出特性及び結晶形態を研究した。
【0200】
不純物
表17は、API及び3つのパイロットバッチの50mgの錠剤における不純物量を示す。表18は、API及び3つのパイロットバッチの5mgの錠剤における不純物量を示す。各試料バッチにおける不純物量は、比較的安定しており、打錠プロセスの後に、不純物量及び不純物種類の顕著な変化が観察されなかった。
【0201】
【0202】
【0203】
2. 溶出特性グラフの比較
3つのバッチの50mg及び5mgの錠剤(50mgの錠剤のバッチ番号:R4220001、R4220002及びR4220003、5mgの錠剤のバッチ番号:R4220004、R4220005及びR4220006)の溶出特性グラフを研究した。
【0204】
2.1 溶出条件
溶出媒体:pH6.8リン酸塩緩衝液
方法:パドル法。
回転速度:75rpm。
サンプリングポイント: それぞれ5、10、15、30、45及び60minの時点でサンプリングした。その後のろ液を取って試料溶液とし、同じ温度で同じ量の溶出媒体を加えた。
サンプリングポイント: 5、10、15、30、45及び60minの時点でサンプリングした。その後のろ液を取って試料溶液とし、同じ温度で同じ量の溶出媒体を加えた。
【0205】
【0206】
2.2 方法
HPLCカラム(推奨カラム:Halo C18、100×4.6mm、2.7m)を用いた。移動相Aは、0.001%トリフルオロ酢酸の水溶液であった。移動相Bは0.001%トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液であった。流速は1.0mL/minで、カラム温度は40℃で、検出波長は230nmであった。溶出は、下表に示すとおりである。
【0207】
【0208】
2.3 結果
3つのバッチの50mgの化合物Iの錠剤(バッチ番号:R4220001、R4220002、R4220003)の溶出率は、表15~18に示すとおりである。3つのバッチの、5mg強度を有する化合物Iの錠剤試料(バッチ番号:R4220004、R4220005及びR4220006)の溶出率は、表19~22に示すとおりである。
【0209】
【0210】
【0211】
【0212】
【0213】
【0214】
【0215】
【0216】
【0217】
2.4 結果
pH1.0及びpH4.5の溶出特性グラフをpH6.8の溶出特性グラフと比較し、pH6.8緩衝液中での溶出性が他の溶出媒体よりも有意に優れ、化合物Iの錠剤(45min以内にNLT75%)のサイズを満たした。さらに、化合物Iの錠剤のビーグル犬体内での吸収の比較に基づき、pH6.8緩衝液中での溶出条件による化合物Iの錠剤に対する弁別力が明らかに強かった。
【0218】
いずれにせよ、pH6.8は、化合物Iの錠剤の溶出度試験に使用される標準溶出媒体である。
【0219】
3. 結晶形態
予備製剤の研究から分かるように、化合物Iの錠剤の製造プロセス後の結晶形態は非晶質に維持され、これは、化合物Iの原薬と完全に同じであった。安定性研究の主要な時点でサンプリングして、長期及び加速条件下で化合物Iの錠剤における化合物Iの結晶形態を研究し続けることを計画した。
【0220】
以上、各実施形態について説明したが、そのような開示は、限定ではなく、単なる例として提示されていることを理解されたい。したがって、主題の組成物及び方法の広さ及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによって限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ定義されるべきである。
【0221】
上記の説明は、本発明をどのように実施するかを当業者に教示するためのものであり、本発明の全ての明白な修正及び変更を詳細に示すことを意図するものではなく、これらの修正及び変更は、この説明を読めば当業者に明らかになる。しかしながら、そのような全ての明らかな修正及び変更は、いずれも以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれることが意図される。この特許請求の範囲は、文脈によって明確に異なる指示がない限り、その意図された目標を効果的に達成する順序のいずれの構成要素及びステップを包含することを意図する。
【国際調査報告】