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▶ ソラヌス アルゲ ベ ダニスマンリク ヒズメトレリ サナイー トゥカレット アノニム シルケティの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】縫合デバイスおよびその使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/06 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
A61B17/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515446
(86)(22)【出願日】2022-09-07
(85)【翻訳文提出日】2024-04-15
(86)【国際出願番号】 TR2022050959
(87)【国際公開番号】W WO2023038604
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】2021/014052
(32)【優先日】2021-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(31)【優先権主張番号】2021/017512
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524088191
【氏名又は名称】ソラヌス アルゲ ベ ダニスマンリク ヒズメトレリ サナイー トゥカレット アノニム シルケティ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】イェニエル, アフメット オズギュル
(72)【発明者】
【氏名】ビルゲ, オカン
(72)【発明者】
【氏名】シェリク, セルヴェト
(72)【発明者】
【氏名】テメル, セルダル
(72)【発明者】
【氏名】ゲルミヤン, オズギュン セリム
(72)【発明者】
【氏名】カデル, イェトキン
(72)【発明者】
【氏名】アルカン, アブドゥッラー
(72)【発明者】
【氏名】アクバス, ムスタファ オメル
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160BB01
4C160BB30
(57)【要約】
本開示は、縫合デバイスであって、針を受容するように構成される第1の握持スロットを含む、固定顎状部を有する、固定アームと、針を受容するように構成される第2の握持スロットを含む、可動顎状部に結合される、可動アームであって、針が第1の握持スロットおよび第2の握持スロット内に受容されるまで、固定アームに対して枢動し、可動顎状部を固定アームに対して枢動させるように構成される、可動アームと、第1の握持スロットまたは第2の握持スロット内で針を握持するように構成される、針移送機構とを含む、縫合デバイスを含む。いくつかの側面では、縫合デバイスは、可動アームが移動するときを制御するように構成される、安全部材を含む。本開示は、固定顎状部を受容するように構成される、装填スロットと、針を固定顎状部の中に向かって移動させるように構成される、摺動器とを含む、装填装置を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫合デバイスであって、
固定アーム7であって、前記固定アーム7は、針201を受容するように構成される第1の握持スロット103を備える固定顎状部5と一体型である、固定アーム7と、
可動顎状部6であって、前記可動顎状部6は、前記針201を受容するように構成される第2の握持スロット104を備え、前記可動顎状部6は、前記固定顎状部5が移動不可能なままである間に、前記固定アーム7上の基準場所を中心として、かつ前記固定顎状部5に対して枢動するように構成される、可動顎状部6と、
前記可動顎状部6に結合された可動アーム8であって、前記可動アーム8は、前記固定アーム7が移動不可能なままである間に、前記基準場所を中心として、かつ前記固定アーム7に対して枢動するように構成され、前記可動アーム8は、前記固定アーム7から離れるように枢動し、前記可動顎状部6を前記固定顎状部5から離れるように移動させるように構成され、前記可動アーム8は、前記針201が前記第1の握持スロット103および前記第2の握持スロット104内に配置されるまで、前記固定アーム7に向かって枢動し、前記可動顎状部6を前記固定顎状部5に向かって移動させるように構成される、可動アーム8と、
針移送機構4であって、前記針移送機構4は、前記針201を前記第1の握持スロット103または前記第2の握持スロット104内に固着させるように構成される、針移送機構4と
を備える、縫合デバイス。
【請求項2】
前記固定アーム7はさらに、前記基準場所内に位置するアーム関節101を備え、前記アーム関節101は、前記可動アーム8に結合され、前記可動アーム8は、前記アーム関節101を中心として、かつ前記固定アーム7に対して枢動するように構成される、請求項1に記載の縫合デバイス。
【請求項3】
前記固定アーム7はさらに、前記基準場所内に位置する顎状部関節100を備え、前記顎状部関節100は、前記可動顎状部6に結合され、前記可動顎状部6は、前記顎状部関節100を中心として、かつ前記固定顎状部5に対して枢動するように構成される、請求項2に記載の縫合デバイス。
【請求項4】
前記縫合デバイスはさらに、前記基準場所内に位置する接続関節102を備え、前記接続関節102は、前記可動アーム8および前記可動顎状部6を連結するように構成され、前記可動アーム8は、前記接続関節102を移動させ、前記可動顎状部6を前記顎状部関節100を中心として枢動させるように構成される、請求項3に記載の縫合デバイス。
【請求項5】
前記縫合デバイスはさらに、前記固定顎状部5または前記可動顎状部6に取り付けられるように構成される取付部材1105を備え、前記取付部材1105は、前記針201を備える、請求項1に記載の縫合デバイス。
【請求項6】
前記針移送機構4はさらに、
第1の制御バー505Aであって、前記第1の制御バー505Aは、前記第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aに向かって前進し、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持する、または前記第1の切り欠き207Aから後退し、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放するように構成される、第1の制御バー505Aと、
第2の制御バー505Bであって、前記第2の制御バー505Bは、前記第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進し、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持する、または前記第2の切り欠き207Bから後退し、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するように構成される、第2の制御バー505Bと
を備える、請求項1-5のいずれか1項に記載の縫合デバイス。
【請求項7】
前記針移送機構4はさらに、
第1の制御バー505Aであって、前記第1の制御バー505Aは、前記第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aに向かって第1の握持部材510Aを前進させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持する、または前記第1の切り欠き207Aから前記第1の握持部材510Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放するように構成される、第1の制御バー505Aと、
第2の制御バー505Bであって、前記第2の制御バー505Bは、前記第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bに向かって第2の握持部材510Bを前進させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持する、または前記第2の切り欠き207Bから前記第2の握持部材510Bを後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するように構成される、第2の制御バー505Bと
を備える、請求項1-5のいずれか1項に記載の縫合デバイス。
【請求項8】
前記針移送機構4はさらに、
第1のケーブル3001Aであって、前記第1のケーブル3001Aは、前進し、第1のばね3002Aを解放し、前記第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aに向かって第1のピストン3003Aを前進させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持するように構成され、前記第1のケーブル3001Aは、さらに、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを圧縮し、前記第1の切り欠き207Aから前記第1のピストン3003Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放するように構成される、第1のケーブル3001Aと、
第2のケーブル3001Bであって、前記第2のケーブル3001Bは、前進し、第2のばね3002Bを解放し、前記第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bに向かって第2のピストン3003Bを前進させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持するように構成され、前記第2のケーブル3001Bは、さらに、前記第2のピストン3003Bを引動し、前記第2のばね3002Bを圧縮し、前記第2の切り欠き207Bから前記第2のピストン3003Bを後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するように構成される、第2のケーブル3001Bと
を備える、請求項1-5のいずれか1項に記載の縫合デバイス。
【請求項9】
レバー3であって、
第1の位置110Aであって、前記第1の制御バー505Aを前進させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、前記第2の制御バー505Bを後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するための第1の位置110Aと、
第2の位置110Bであって、前記第1の制御バー505Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2の制御バー505Bを後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するための第2の位置110Bと、
第3の位置110Cであって、前記第1の制御バー505Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2の制御バー505Bを前進させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持するための第3の位置110Cと
の間で移動するように構成される、レバー3
をさらに備える、請求項6に記載の縫合デバイス。
【請求項10】
レバー3であって、
第1の位置110Aであって、前記第1のケーブル3001Aを前進させ、前記第1のばね3002Aを解放し、前記第1のピストン3003Aを前進させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、前記第2のケーブル3001Bを引動し、前記第2のピストン3003Bを引動し、前記第2のばね3002Bを圧縮し、前記第2のピストン3003Bを後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するための第1の位置110Aと、
第2の位置110Bであって、前記第1のケーブル3001Aを引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを半圧縮し、前記第1のピストン3003Aを半後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2のケーブル3001Bを引動し、前記第2のピストン3003Bを引動し、前記第2のばね3002Bを半圧縮し、前記第2のピストン3003Bを半後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するための第2の位置110Bと、
第3の位置110Cであって、前記第1のケーブル3001Aを引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを圧縮し、前記第1のピストン3003Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2のケーブル3001Bを前進させ、前記第2のばね3002Bを解放し、前記第2のピストン3003Bを前進させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持するための第3の位置110Cと
の間で移動するように構成される、レバー3
をさらに備える、請求項8に記載の縫合デバイス。
【請求項11】
レバー3であって、
第1の位置110Aであって、前記第1のケーブル3001Aを前進させ、前記第1のばね3002Aを解放し、前記第1のピストン3003Aを前進させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、前記第2のケーブル3001Bを引動し、前記第2のピストン3003Bを引動し、前記第2のばね3002Bを圧縮し、前記第2のピストン3003Bを後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放するための第1の位置110Aと、
第2の位置110Bであって、前記第1のケーブル3001Aを半引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを半圧縮し、前記第1のピストン3003Aを半後退させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、前記第2のケーブル3001Bを半引動し、前記第2のピストン3003Bを引動し、前記第2のばね3002Bを半圧縮し、前記第2のピストン3003Bを半後退させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持するための第2の位置110Bと、
第3の位置110Cであって、前記第1のケーブル3001Aを引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを圧縮し、前記第1のピストン3003Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2のケーブル3001Bを前進させ、前記第2のばね3002Bを解放し、前記第2のピストン3003Bを前進させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持するための第3の位置110Cと
の間で移動するように構成される、レバー3
をさらに備える、請求項8に記載の縫合デバイス。
【請求項12】
前記レバー3にわたって部分的に配置されるカバー108をさらに備え、前記カバー108は、前記第1の位置110A、前記第2の位置110B、および前記第3の位置110Cへの前記レバー3の移動に対応するインジケータを備える、請求項9に記載の縫合デバイス。
【請求項13】
前記第1の制御バー505Aおよび前記第2の制御バー505Bに結合される切替関節106をさらに備える、請求項9に記載の縫合デバイス。
【請求項14】
前記レバー3は、前記切替関節106に結合され、前記レバー3は、前記切替関節106を回転させ、前記第1の制御バー505Aおよび前記第2の制御バー505Bを移動させるように構成される、請求項13に記載の縫合デバイス。
【請求項15】
前記第1のケーブル3001Aおよび前記第2のケーブル3001Bに結合される切替関節106をさらに備える、請求項10に記載の縫合デバイス。
【請求項16】
前記レバー3は、前記切替関節106に結合され、前記レバー3は、前記切替関節106を回転させ、前記第1のケーブル3001Aおよび前記第2のケーブル3001Bを引動または前進させるように構成される、請求項15に記載の縫合デバイス。
【請求項17】
前記可動アーム8は、停止部605を備え、前記第2の制御バー505Bは、安全部材610を備え、前記安全部材610は、前記レバー3が前記第2の位置110Bにあるときに前記停止部605とインターロックし、前記可動アーム8が移動することを防止し、前記針201が脱落することを防止するように構成される、請求項9に記載の縫合デバイス。
【請求項18】
前記停止部605は、可動アーム8上のアクティブ化された位置の中に摺動し、前記停止部605を前記安全部材610に隣接して固着させ、前記停止部605および前記安全部材610がインターロックすることを可能にするように構成される、請求項17に記載の縫合デバイス。
【請求項19】
前記停止部605は、前記可動アーム8上の非アクティブ化された位置の中に摺動し、前記停止部605を前記安全部材610から離れるように固着させ、前記停止部605および前記安全部材610がインターロックすることを防止するように構成される、請求項17に記載の縫合デバイス。
【請求項20】
装填装置10であって、
前記装填装置10内に配置された第1の装填スロット13であって、前記第1の装填スロット13は、固定顎状部5を受容するように構成される、第1の装填スロット13と、
針201を保持するように構成されるスロット15を含む摺動器12であって、前記摺動器12は、装填チャネル320内で移動し、前記針201を保持する前記スロット15を前記第1の装填スロット13に向かって、かつ前記固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるように構成される、摺動器12と
を備える、装填装置10。
【請求項21】
前記針201に結合される糸16を備えるプーリ11をさらに備え、前記プーリ11は、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103が前記第1の装填スロット13から退出すると前記糸16が移動するように、回転するように構成される、請求項20に記載の装填装置10。
【請求項22】
前記装填装置10内に配置される第2の装填スロット14をさらに備え、前記第2の装填スロット14は、可動顎状部6を受容するように構成され、前記摺動器12は、前記装填チャネル320内で移動し、前記針201を保持する前記スロット15を前記第2の装填スロット14に向かって、かつ前記可動顎状部6の第2の握持スロット104の中に移動させるように構成される、請求項20に記載の装填装置10。
【請求項23】
方法であって、
固定アーム7が移動不可能なままである間に、縫合デバイスの可動アーム8を前記縫合デバイスの固定アーム7から離れるように、かつ前記固定アーム7上の基準場所を中心として移動させることであって、前記可動アーム8を離れるように移動させることは、前記縫合デバイスの可動顎状部6を、前記基準場所を中心として枢動させ、移動不可能であり、腔部組織に触れているままである前記固定アーム7から延在する固定顎状部5から離れるように移動させる、ことと、
前記固定顎状部5内に固着される針201が、前記針201が前記可動顎状部6内に配置されるまで前記固定顎状部5と前記可動顎状部6との間の標的組織を通して穿刺するまで、前記可動アーム8を前記基準場所を中心として、かつ前記固定アーム7に向かって移動させ、前記可動顎状部6を前記基準場所を中心として、かつ前記固定顎状部5に向かって枢動させることと、
前記縫合デバイスの針移送機構4を作動させ、前記針201を前記固定顎状部5から前記可動顎状部6に移送することと、
前記可動アーム8を前記基準場所を中心として、かつ前記固定アーム7から離れるように移動させ、前記針201を伴う前記可動顎状部6を前記基準場所を中心として、かつ前記固定顎状部5から離れるように枢動させ、前記針201を前記標的組織を通して移動させることと
を含む、方法。
【請求項24】
前記可動アーム8を前記固定アーム7に対して、かつアーム関節101を中心として枢動させることをさらに含み、前記アーム関節101は、前記可動アーム8に結合され、前記基準場所内に位置し、前記可動アーム8を枢動させることは、前記可動顎状部6を、前記固定顎状部5に対して、かつ前記基準場所内に位置し、前記固定アーム7に結合される顎状部関節100を中心として枢動させる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記可動アーム8を移動させ、前記可動アーム8および前記可動顎状部6を連結するように構成される接続関節102を移動させ、前記可動顎状部6を前記顎状部関節100を中心として枢動させることをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
取付部材1105を前記固定顎状部5または前記可動顎状部6に取り付けることをさらに含み、前記取付部材1105は、前記針201を備える、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記針移送機構4を作動させることは、
前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aから第1の制御バー505Aを後退させ、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103から前記針201を解放することと、
第2の制御バー505Bを、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内で前記針201を握持することと
を含む、請求項23-26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記可動顎状部6内に固着される前記針201が前記標的組織を通して移動することに続いて、
第1の制御バー505Aを、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aに向かって前進させ、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内で前記針201を握持することと、
前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bから第2の制御バー505Bを後退させ、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104から前記針201を解放することと
をさらに含む、請求項23-26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記縫合デバイスのレバー3を第1の位置110Aに移動させ、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aから第1の制御バー505Aを前進させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bから第2の制御バー505Bを後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放することと、
前記縫合デバイスのレバー3を第2の位置110Bに移動させ、前記第1の制御バー505Aを、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2の制御バー505Bを、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bから後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放することと、
前記縫合デバイスのレバー3を第3の位置110Cに移動させ、前記第1の制御バー505Aを、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2の制御バー505Bを、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bから後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放することと
をさらに含む、請求項23-26に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の制御バー505Aおよび前記第2の制御バー505Bに結合される切替関節106をさらに備え、前記レバー3は、前記切替関節106に結合され、前記レバー3は、前記切替関節106を回転させ、前記第1の制御バー505Aおよび前記第2の制御バー505Bを引動または前進させるように構成される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記可動アーム8上の停止部605を前記可動アーム8上のアクティブ化された位置の中に摺動させ、前記第2の制御バー505Bの安全部材610に隣接して前記停止部605を固着させることをさらに含み、前記安全部材610は、前記レバー3が前記第2の位置110Bにあるときに前記停止部605とインターロックし、前記可動アーム8が移動することを防止し、前記針201が脱落することを防止するように構成される、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記停止部605を前記可動アーム8上の非アクティブ化された位置の中に枢動させ、前記停止部605を前記安全部材610から離れるように固着させ、前記停止部605および前記安全部材610がインターロックすることを防止することをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記針移送機構4を作動させることは、
第1の制御バー505Aを後退させ、第1の握持部材510Aを、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103から前記針201を解放することと、
第2の制御バー505Bを前進させ、第2の握持部材510Bを、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内で前記針201を握持することと
を含む、請求項23-26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
前記針移送機構4を作動させることは、
第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを圧縮し、前記第1のピストン3003Aを、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される前記針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103から前記針201を解放することと、
第2のケーブル3001Bを前進させ、第2のばね3002Bを解放し、第2のピストン3003Bを、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される前記針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内で前記針201を握持することと
を含む、請求項23-26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
前記縫合デバイスのレバー3を第1の位置110Aに移動させ、第1のケーブル3001Aを前進させ、第1のばね3002Aを解放し、第1のピストン3003Aを前進させ、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを圧縮し、前記第2のピストン3003Bを後退させ、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104から前記針201を解放することと、
前記縫合デバイスのレバー3を第2の位置110Bに移動させ、前記第1のケーブル3001Aを引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを半圧縮し、前記第1のピストン3003Aを半後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2のケーブル3001Bを引動し、前記第2のピストン3003Bを引動し、前記第2のばね3002Bを半圧縮し、前記第2のピストン3003Bを半後退させ、前記第2の握持スロット104から前記針201を解放することと、
前記縫合デバイスのレバー3を第3の位置110Cに移動させ、前記第1のケーブル3001Aを引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを圧縮し、前記第1のピストン3003Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2のケーブル3001Bを前進させ、前記第2のばね3002Bを解放し、前記第2のピストン3003Bを前進させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持することと
をさらに含む、請求項23-26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
前記第1のケーブル3001Aおよび前記第2のケーブル3001Bに結合される切替関節106をさらに備え、前記レバー3は、前記切替関節106に結合され、前記レバー3は、前記切替関節106を回転させ、前記第1のケーブル3001Aおよび前記第2のケーブル3001Bを引動または前進させるように構成される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記縫合デバイスのレバー3を第1の位置110Aに移動させ、第1のケーブル3001Aを前進させ、第1のばね3002Aを解放し、第1のピストン3003Aを前進させ、前記固定顎状部5の第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを圧縮し、前記第2のピストン3003Bを後退させ、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104から前記針201を解放することと、
前記縫合デバイスのレバー3を第2の位置110Bに移動させ、前記第1のケーブル3001Aを半引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを半圧縮し、前記第1のピストン3003Aを半後退させ、前記第1の握持スロット103内で前記針201を握持し、前記第2のケーブル3001Bを半引動し、前記第2のピストン3003Bを引動し、前記第2のばね3002Bを半圧縮し、前記第2のピストン3003Bを半後退させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持することと、
前記縫合デバイスのレバー3を第3の位置110Cに移動させ、前記第1のケーブル3001Aを引動し、前記第1のピストン3003Aを引動し、前記第1のばね3002Aを圧縮し、前記第1のピストン3003Aを後退させ、前記第1の握持スロット103から前記針201を解放し、前記第2のケーブル3001Bを前進させ、前記第2のばね3002Bを解放し、前記第2のピストン3003Bを前進させ、前記第2の握持スロット104内で前記針201を握持することと
をさらに含む、請求項23-26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
前記第1のケーブル3001Aおよび前記第2のケーブル3001Bに結合される切替関節106をさらに備え、前記レバー3は、前記切替関節106に結合され、前記レバー3は、前記切替関節106を回転させ、前記第1のケーブル3001Aおよび前記第2のケーブル3001Bを引動または前進させるように構成される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記縫合デバイスの固定顎状部5を、装填装置10内に配置される第1の装填スロット13の中に挿入することと、
前記装填装置10の装填チャネル320内に前記針201を保持するように構成されるスロット15を含む摺動器12を移動させ、前記針201を保持する前記スロット15を前記第1の装填スロット13に向かって、かつ前記固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させることと
をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項40】
前記針移送機構4を作動させることに応じて、前記縫合デバイスを除去し、前記針201に取り付けられる前記糸16の第2の端部の反対にある糸16の第1の端部に取り付けられる湾曲針18を引き上げることをさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記可動アーム8を前記固定アーム7から離れるように移動させ、前記可動顎状部6を前記固定顎状部5から離れるように枢動させ、前記針201を前記標的組織を通して移動させることに続いて、前記方法はさらに、
前記可動アーム8を前記基準場所を中心として、かつ前記固定アーム7に向かって移動させ、前記可動顎状部6内に固着される前記針201が、前記針201が前記固定顎状部5内に配置されるまで前記標的組織の異なる区分を通して穿刺するまで、前記可動顎状部6を前記基準場所を中心として、かつ前記固定顎状部5に向かって枢動させることと、
前記針移送機構4を作動させ、前記針201を前記可動顎状部6から前記固定顎状部5に移送することと
を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項42】
システムであって、
第1の位置付け糸16Aと第2の位置付け糸16Bとの間に延在するメッシュ2302であって、前記第1の位置付け糸16Aは、第1の位置付け針201Aに取り付けられ、前記第2の位置付け糸16Bは、第2の位置付け針201Bに取り付けられる、メッシュ2302と、
スリング装填器2315内に配置される第1の装填スロット13Aおよび第2の装填スロット13Bであって、前記第1の装填スロット13Aおよび第2の装填スロット13Bは、縫合デバイスの固定顎状部5を受容するように構成される、第1の装填スロット13Aおよび第2の装填スロット13Bと、
前記スリング装填器2315に取り付けられる第1の摺動器12Aであって、前記第1の摺動器12Aは、前記第1の位置付け針201Aを保持するように構成される第1のスロット15Aを含み、前記第1の摺動器12Aは、前記スリング装填器2315の第1の装填チャネル320A内で移動し、前記第1の位置付け針201Aを保持する前記第1のスロット15Aを、前記第1の装填スロット13Aに向かって、かつ前記固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるように構成される、第1の摺動器12Aと、
前記スリング装填器2315に取り付けられる第2の摺動器12Bであって、前記第2の摺動器12Bは、前記第2の位置付け針201Bを保持するように構成される第2のスロット15Bを含み、前記第2の摺動器12Bは、前記スリング装填器2315の第2の装填チャネル320B内で移動し、前記第2の位置付け針201Bを保持する前記第2のスロット15Bを、前記第2の装填スロット13Bに向かって、かつ前記固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるように構成される、第2の摺動器12Bと
を備える、システム。
【請求項43】
第1の調節糸2308Aと、第2の調節糸2308Bと、第3の調節糸2308Cとをさらに備え、前記第1の調節糸2308Aと、第2の調節糸2308Bと、第3の調節糸2308Cとは、それぞれが、前記メッシュ2302から延在し、前記第2の調節糸2308Bは、前記第1の調節糸2308Aと前記第3の調節糸2308Cとの間に延在する、請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
前記第1の調節糸2308Aの各端部は、第1の湾曲針2310Aと、第2の湾曲針2310Bとを含み、前記第2の調節糸2308Bの各端部は、第3の湾曲針2310Cと、第4の湾曲針2310Dとを含み、前記第3の調節糸2308Cの各端部は、第5の湾曲針2310Eと、第6の湾曲針2310Fとを含む、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
方法であって、
装填装置2315の第1の摺動器12Aを第1の装填スロット13Aの第1の摺動チャネル320A内で移動させ、前記第1の摺動器12Aの第1のスロット15A内に配置される第1の針201Aを、前記第1の装填スロット13A内に装填される縫合デバイスの固定アーム7から延在する固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させることであって、前記第1の針201Aは、メッシュ2302に取り付けられる第1の糸16Aに取り付けられる、ことと、
前記縫合デバイスのレバー3を作動させ、前記第1の針201Aを前記第1の握持スロット103内に固着させることと、
前記固定アーム7が移動不可能なままである間に、前記縫合デバイスの可動アーム8を前記固定アーム7から離れるように、かつ前記固定アーム7上の基準場所を中心として移動させることであって、前記可動アーム8を離れるように移動させることは、前記固定顎状部5が移動不可能なままである間に、前記縫合デバイスの可動顎状部6を前記基準場所を中心として枢動させ、前記固定顎状部5から離れるように移動させる、ことと、
前記第1の握持スロット103内に固着される前記第1の針201Aが、前記固定顎状部5と前記可動顎状部6との間の触診される組織の第1の部分を通して穿刺し、前記第1の針201Aが、前記可動顎状部6の第2の握持スロット104内に受容されるまで、前記可動アーム8を前記基準場所を中心として、かつ前記固定アーム7に向かって移動させ、前記可動顎状部6を前記基準場所を中心として、かつ前記固定顎状部5に向かって枢動させることと、
骨盤腔2208から前記縫合デバイスを除去し、前記縫合デバイスの針移送機構4を作動させ、前記第2の握持スロット104から前記第1の針201Aを解放することと、
前記装填装置2315の第2の装填スロット13Bの第2の摺動チャネル320B内で前記装填装置2315の第2の摺動器12Bを移動させ、前記第2の摺動器12Bの第2のスロット15B内に配置される第2の針201Bを、前記第2の装填スロット13B内に装填される前記固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させることであって、前記第2の針201Bは、前記メッシュ2302に取り付けられる第2の糸16Bに取り付けられる、ことと、
前記縫合デバイスのレバー3を作動させ、前記第2の針201Bを前記第1の握持スロット103内に固着させることと、
前記第1の握持スロット103内に固着される前記第2の針201Bが、前記固定顎状部5と前記可動顎状部6との間の前記触診される組織の第1の部分の他側における、前記触診される組織の第2の部分を通して穿刺し、前記第2の握持スロット104内で受容されるまで、前記可動アーム8を前記基準場所を中心として、かつ前記固定アーム7に向かって移動させ、前記可動顎状部6を前記基準場所を中心として、かつ前記固定顎状部5に向かって枢動させ、前記メッシュ2302を前記骨盤腔2208内に設置することと、
前記骨盤腔2208から前記縫合デバイスを除去し、前記第1の糸16A、前記第2の糸16B、および前記メッシュ2302の一部を切り離すことと、
第1の調節縫合糸2305A、第2の調節縫合糸2305B、および第3の調節縫合糸2305Cを前記メッシュ2302に取り付けることであって、前記第1の調節縫合糸2305Aおよび前記第3の調節縫合糸2305Cは、張力調整のために前記メッシュ2302の各端部に取り付けられ、前記第2の調節縫合糸2305Bは、前記メッシュ2302を弛緩させるために前記メッシュ2302の中央に取り付けられる、ことと、
前記調節縫合糸2305のそれぞれに結合される湾曲針2310を切り離し、前記調節縫合糸2305の糸2308の結び目2720を作製し、ループを形成し、筐体2725の中に前記結び目2720を設置し、前記結び目2720を患者の膣腔2205の内側の前記筐体2725内に固着されたままにし、前記膣腔2205内の切開部2206を閉鎖することと、
前記メッシュ2302に結合される調節縫合糸2305を引き上げ、新しい手術を必要とすることなく、診療室設定内での前記患者の早期術後検査の間に前記メッシュ2302の張力を調節することと
を含む、方法。
【請求項46】
前記調節縫合糸2305を引動することは、前記調節縫合糸2305に取り付けられる前記筐体2725内に配置される前記結び目2720を引動し、前記メッシュ2302の張力を調節することと、いったん前記張力調整が終了すると、前記ループを切断し、前記筐体2725および前記調節縫合糸2305を取り除くこととを含む、請求項45に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、本願の全体が参照することによって本明細書に組み込まれる、2021年9月7日に出願された、土国特許出願第2021/014052号の利益および優先権を主張する。
【0002】
本開示は、外科手術において使用される縫合デバイス、縫合糸を縫合デバイスの中に装填するための縫合糸装填装置、およびそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
尿失禁(UI)は、尿の意図しない喪失を指す。本疾患は、3つの異なる形態、すなわち、腹圧性UI、切迫性UI、および混合性UIに分類される。最も一般的であるものは、腹圧性UIであり、これは、咳嗽、噴嚏、駆走、または重量物持上等の物理的移動または活動が、膀胱上に圧力(例えば、応力)を加えるときに生じる。
【0004】
腹圧性UIのための天然組織修復に基づく腹部膣断端固定術は、骨盤筋膜腱弓(ATFP)、腸骨靭帯等の両側性の強力な骨盤底支持構造に向かった膣壁の高架に基づく。しかしながら、天然組織修復は、集約的であり、大規模な(腹部)外科手術であるため、侵襲的かつ困難である。経膣外科手術は、SUIのためのメッシュ修復に基づく。これは、無張力メッシュ(スリング)の設置を伴う。本方法は、多くの場合、合成スリングまたはメッシュ等の人工埋込物を設置するステップを伴う。
【0005】
骨盤臓器脱は、骨盤臓器のそれらの正常な位置からの脱出(落下)を指す。骨盤器官は、膣と、子宮頸部と、子宮と、膀胱と、尿道と、直腸とを含む。
【0006】
POPの外科手術治療は、腹部または膣を通して行われることができる。POPを修復するための腹部外科手術は、天然組織修復に基づいて、または人工メッシュを設置することによってのいずれかで行われることができる。経膣外科手術もまた、天然組織修復に基づいて、または人工メッシュを設置することによってのいずれかで行われることができる。膣を通して行われる天然組織修復は、(患者の子宮が別の理由のために除去されている場合)仙棘靭帯、仙子宮靭帯、および骨盤筋膜腱弓(ATFP)等の強力な骨盤底支持構造に向かった膣壁または子宮頸部の高架に基づく。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、針201を受容するように構成される第1の握持スロット103を含む、固定顎状部5と一体型である、固定アーム7と、針201を受容するように構成される第2の握持スロット104を含む、可動顎状部6であって、固定顎状部5が移動不可能なままである間に、固定アーム7上の基準場所を中心として、かつ固定顎状部5に対して枢動するように構成される、可動顎状部6と、可動顎状部6に結合される、可動アーム8であって、固定アーム7が移動不可能なままである間に、基準場所を中心として、かつ固定アーム7に対して枢動するように構成され、固定アーム7から離れるように枢動し、可動顎状部6を固定顎状部5から離れるように移動させるように構成され、針201が第1の握持スロット103および第2の握持スロット104内に配置されるまで、固定アーム7に向かって枢動し、可動顎状部6を固定顎状部5に向かって移動させるように構成される、可動アーム8と、針201を第1の握持スロット103または第2の握持スロット104内に固着させるように構成される、針移送機構4とを含む、縫合デバイスに関する。
【0008】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、固定アーム7はさらに、基準場所内に位置するアーム関節101を含み、アーム関節101は、可動アーム8に結合され、可動アーム8は、アーム関節101を中心として、かつ固定アーム7に対して枢動するように構成される、縫合デバイスに関する。
【0009】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、固定アーム7はさらに、基準場所内に位置する顎状部関節100を含み、顎状部関節100は、可動顎状部6に結合され、可動顎状部6は、顎状部関節100を中心として、かつ固定顎状部5に対して枢動するように構成される、縫合デバイスに関する。
【0010】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、さらに、基準場所内に位置する、接続関節102を含み、接続関節102は、可動アーム8および可動顎状部6を連結するように構成され、可動アーム8は、接続関節102を移動させ、可動顎状部6を顎状部関節100を中心として枢動させるように構成される、縫合デバイスに関する。
【0011】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、さらに、固定顎状部5または可動顎状部6に取り付けられるように構成される、取付部材1105を含み、取付部材1105は、針201を含む、縫合デバイスに関する。
【0012】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、針移送機構4はさらに、第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aに向かって前進し、第1の握持スロット103内で針201を握持する、または第1の切り欠き207Aから後退し、第1の握持スロット103から針201を解放するように構成される、第1の制御バー505Aと、第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進し、第2の握持スロット104内で針201を握持する、または第2の切り欠き207Bから後退し、第2の握持スロット104から針201を解放するように構成される、第2の制御バー505Bとを含む、縫合デバイスに関する。
【0013】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、針移送機構4はさらに、第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aに向かって第1の握持部材510Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持する、または第1の切り欠き207Aから第1の握持部材510Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放するように構成される、第1の制御バー505Aと、第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bに向かって第2の握持部材510Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持する、または第2の切り欠き207Bから第2の握持部材510Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するように構成される、第2の制御バー505Bとを含む、縫合デバイスに関する。
【0014】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、針移送機構4はさらに、前進し、第1のばね3002Aを解放し、第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aに向かって第1のピストン3003Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持するように構成される、第1のケーブル3001Aであって、さらに、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを圧縮し、第1の切り欠き207Aから第1のピストン3003Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放するように構成される、第1のケーブル3001Aと、前進し、第2のばね3002Bを解放し、第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bに向かって第2のピストン3003Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するように構成される、第2のケーブル3001Bであって、さらに、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを圧縮し、第2の切り欠き207Bから第2のピストン3003Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するように構成される、第2のケーブル3001Bとを含む、縫合デバイスに関する。
【0015】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、第1の制御バー505Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2の制御バー505Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するための、第1の位置110Aと、第1の制御バー505Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2の制御バー505Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するための、第2の位置110Bと、第1の制御バー505Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2の制御バー505Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するための、第3の位置110Cとの間で移動するように構成される、レバー3をさらに含む、縫合デバイスに関する。
【0016】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、第1のケーブル3001Aを前進させ、第1のばね3002Aを解放し、第1のピストン3003Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを圧縮し、第2のピストン3003Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するための、第1の位置110Aと、第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを半圧縮し、第1のピストン3003Aを半後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを半圧縮し、第2のピストン3003Bを半後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するための、第2の位置110Bと、第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを圧縮し、第1のピストン3003Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2のケーブル3001Bを前進させ、第2のばね3002Bを解放し、第2のピストン3003Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するための、第3の位置110Cとの間で移動するように構成される、レバー3をさらに含む、縫合デバイスに関する。
【0017】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、第1のケーブル3001Aを前進させ、第1のばね3002Aを解放し、第1のピストン3003Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを圧縮し、第2のピストン3003Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するための、第1の位置110Aと、第1のケーブル3001Aを半引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを半圧縮し、第1のピストン3003Aを半後退させ、第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2のケーブル3001Bを半引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを半圧縮し、第2のピストン3003Bを半後退させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するための、第2の位置110Bと、第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを圧縮し、第1のピストン3003Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2のケーブル3001Bを前進させ、第2のばね3002Bを解放し、第2のピストン3003Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するための、第3の位置110Cとの間で移動するように構成される、レバー3をさらに含む、縫合デバイスに関する。
【0018】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、レバー3にわたって部分的に配置される、カバー108であって、第1の位置110A、第2の位置110B、および第3の位置110Cへのレバー3の移動に対応する、インジケータを含む、カバー108をさらに含む、縫合デバイスに関する。
【0019】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bに結合される、切替関節106をさらに含む、縫合デバイスに関する。
【0020】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、レバー3は、切替関節106に結合され、レバー3は、切替関節106を回転させ、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bを移動させるように構成される、縫合デバイスに関する。
【0021】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、第1のケーブル3001Aおよび第2のケーブル3001Bに結合される、切替関節106をさらに含む、縫合デバイスに関する。
【0022】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、レバー3は、切替関節106に結合され、レバー3は、切替関節106を回転させ、第1のケーブル3001Aおよび第2のケーブル3001Bを引動または前進させるように構成される、縫合デバイスに関する。
【0023】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、可動アーム8は、停止部605を含み、第2の制御バー505Bは、レバー3が第2の位置110Bにあるときに停止部605とインターロックし、可動アーム8が移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止するように構成される、安全部材610を含む、縫合デバイスに関する。
【0024】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、停止部605は、可動アーム8上のアクティブ化された位置の中に摺動し、停止部605を安全部材610に隣接して固着させ、停止部605および安全部材610がインターロックすることを可能にするように構成される、縫合デバイスに関する。
【0025】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、縫合デバイスであって、停止部605は、可動アーム8上の非アクティブ化された位置の中に摺動し、停止部605を安全部材610から離れるように固着させ、停止部605および安全部材610がインターロックしないように防止するように構成される、縫合デバイスに関する。
【0026】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、装填装置10であって、装填装置10内に配置される、第1の装填スロット13であって、固定顎状部5を受容するように構成される、第1の装填スロット13と、針201を保持するように構成されるスロット15を含む、摺動器12であって、装填チャネル320内で移動し、針201を保持するスロット15を第1の装填スロット13に向かって、かつ固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるように構成される、摺動器12とを含む、装填装置10に関する。
【0027】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、装填装置10であって、針201に結合される糸16を含む、プーリ11であって、固定顎状部5の第1の握持スロット103が第1の装填スロット13から退出すると糸16が移動するように回転するように構成される、プーリ11をさらに含む、装填装置10に関する。
【0028】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、装填装置10であって、装填装置10内に配置される、第2の装填スロット14であって、可動顎状部6を受容するように構成される、第2の装填スロット14をさらに含み、摺動器12は、装填チャネル320内で移動し、針201を保持するスロット15を第2の装填スロット14に向かって、かつ可動顎状部6の第2の握持スロット104の中に移動させるように構成される、装填装置10に関する。
【0029】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、固定アーム7が移動不可能なままである間に、縫合デバイスの可動アーム8を縫合デバイスの固定アーム7から離れるように、かつ固定アーム7上の基準場所を中心として移動させるステップであって、可動アーム8を離れるように移動させるステップは、縫合デバイスの可動顎状部6を、基準場所を中心として枢動させ、移動不可能であり、腔部組織に触れているままである、固定アーム7から延在する、固定顎状部5から離れるように移動させる、ステップと、固定顎状部5内に固着される針201が、針201が可動顎状部6内に配置されるまで固定顎状部5と可動顎状部6との間の標的組織を通して穿刺するまで、可動アーム8を基準場所を中心として、かつ固定アーム7に向かって移動させ、可動顎状部6を基準場所を中心として、かつ固定顎状部5に向かって枢動させるステップと、縫合デバイスの針移送機構4を作動させ、針201を固定顎状部5から可動顎状部6に移送するステップと、可動アーム8を基準場所を中心として、かつ固定アーム7から離れるように移動させ、針201を伴う可動顎状部6を基準場所を中心として、かつ固定顎状部5から離れるように枢動させ、針201を標的組織を通して移動させるステップとを含む、方法に関する。
【0030】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、可動アーム8を固定アーム7に対して、かつアーム関節101を中心として枢動させるステップであって、アーム関節101は、可動アーム8に結合され、基準場所内に位置し、可動アーム8を枢動させるステップは、可動顎状部6を、固定顎状部5に対して、かつ基準場所内に位置し、固定アーム7に結合される、顎状部関節100を中心として枢動させる、ステップをさらに含む、方法に関する。
【0031】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、可動アーム8を移動させ、可動アーム8および可動顎状部6を連結するように構成される、接続関節102を移動させ、可動顎状部6を顎状部関節100を中心として枢動させるステップをさらに含む、方法に関する。
【0032】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、取付部材1105を固定顎状部5または可動顎状部6に取り付けるステップであって、取付部材1105は、針201を含む、ステップをさらに含む、方法に関する。
【0033】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、針移送機構4を作動させるステップは、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aから第1の制御バー505Aを後退させ、固定顎状部5の第1の握持スロット103から針201を解放するステップと、第2の制御バー505Bを、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、可動顎状部6の第2の握持スロット104内で針201を握持するステップとを含む、方法に関する。
【0034】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、可動顎状部6内に固着される針201が標的組織を通して移動するステップに続いて、第1の制御バー505Aを、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aに向かって前進させ、固定顎状部5の第1の握持スロット103内で針201を握持するステップと、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bから第2の制御バー505Bを後退させ、可動顎状部6の第2の握持スロット104から針201を解放するステップとをさらに含む、方法に関する。
【0035】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、縫合デバイスのレバー3を第1の位置110Aに移動させ、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aから第1の制御バー505Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持し、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bから第2の制御バー505Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するステップと、縫合デバイスのレバー3を第2の位置110Bに移動させ、第1の制御バー505Aを、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2の制御バー505Bを、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bから後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するステップと、縫合デバイスのレバー3を第3の位置110Cに移動させ、第1の制御バー505Aを、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2の制御バー505Bを、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bから後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するステップとをさらに含む、方法に関する。
【0036】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bに結合される、切替関節106をさらに含み、レバー3は、切替関節106に結合され、レバー3は、切替関節106を回転させ、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bを引動または前進させるように構成される、方法に関する。
【0037】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、可動アーム8上の停止部605を可動アーム8上のアクティブ化された位置の中に摺動させ、レバー3が第2の位置110Bにあるときに停止部605とインターロックし、可動アーム8が移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止するように構成される、第2の制御バー505Bの安全部材610に隣接して停止部605を固着させるステップをさらに含む、方法に関する。
【0038】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、停止部605を可動アーム8上の非アクティブ化された位置の中に枢動させ、停止部605を安全部材610から離れるように固着させ、停止部605および安全部材610がインターロックしないように防止するステップをさらに含む、方法に関する。
【0039】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、針移送機構4を作動させるステップは、第1の制御バー505Aを後退させ、第1の握持部材510Aを、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、固定顎状部5の第1の握持スロット103から針201を解放するステップと、第2の制御バー505Bを前進させ、第2の握持部材510Bを、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、可動顎状部6の第2の握持スロット104内で針201を握持するステップとを含む、方法に関する。
【0040】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、針移送機構4を作動させるステップは、第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを圧縮し、第1のピストン3003Aを、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aから後退させ、固定顎状部5の第1の握持スロット103から針201を解放するステップと、第2のケーブル3001Bを前進させ、第2のばね3002Bを解放し、第2のピストン3003Bを、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に配置される、針201の第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、可動顎状部6の第2の握持スロット104内で針201を握持するステップとを含む、方法に関する。
【0041】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、縫合デバイスのレバー3を第1の位置110Aに移動させ、第1のケーブル3001Aを前進させ、第1のばね3002Aを解放し、第1のピストン3003Aを前進させ、固定顎状部5の第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを圧縮し、第2のピストン3003Bを後退させ、可動顎状部6の第2の握持スロット104から針201を解放するステップと、縫合デバイスのレバー3を第2の位置110Bに移動させ、第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを半圧縮し、第1のピストン3003Aを半後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを半圧縮し、第2のピストン3003Bを半後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放するステップと、縫合デバイスのレバー3を第3の位置110Cに移動させ、第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを圧縮し、第1のピストン3003Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2のケーブル3001Bを前進させ、第2のばね3002Bを解放し、第2のピストン3003Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するステップとをさらに含む、方法に関する。
【0042】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、第1のケーブル3001Aおよび第2のケーブル3001Bに結合される、切替関節106をさらに含み、レバー3は、切替関節106に結合され、レバー3は、切替関節106を回転させ、第1のケーブル3001Aおよび第2のケーブル3001Bを引動または前進させるように構成される、方法に関する。
【0043】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、縫合デバイスのレバー3を第1の位置110Aに移動させ、第1のケーブル3001Aを前進させ、第1のばね3002Aを解放し、第1のピストン3003Aを前進させ、固定顎状部5の第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2のケーブル3001Bを引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを圧縮し、第2のピストン3003Bを後退させ、可動顎状部6の第2の握持スロット104から針201を解放するステップと、縫合デバイスのレバー3を第2の位置110Bに移動させ、第1のケーブル3001Aを半引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを半圧縮し、第1のピストン3003Aを半後退させ、第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2のケーブル3001Bを半引動し、第2のピストン3003Bを引動し、第2のばね3002Bを半圧縮し、第2のピストン3003Bを半後退させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するステップと、縫合デバイスのレバー3を第3の位置110Cに移動させ、第1のケーブル3001Aを引動し、第1のピストン3003Aを引動し、第1のばね3002Aを圧縮し、第1のピストン3003Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2のケーブル3001Bを前進させ、第2のばね3002Bを解放し、第2のピストン3003Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持するステップとを含む、方法に関する。
【0044】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、第1のケーブル3001Aおよび第2のケーブル3001Bに結合される、切替関節106をさらに含み、レバー3は、切替関節106に結合され、レバー3は、切替関節106を回転させ、第1のケーブル3001Aおよび第2のケーブル3001Bを引動または前進させるように構成される、方法に関する。
【0045】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、縫合デバイスの固定顎状部5を、装填装置10内に配置される、第1の装填スロット13の中に挿入するステップと、装填装置10の装填チャネル320内に針201を保持するように構成されるスロット15を含む、摺動器12を移動させ、針201を保持するスロット15を第1の装填スロット13に向かって、かつ固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるステップとをさらに含む、方法に関する。
【0046】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、針移送機構4を作動させるステップに応じて、縫合デバイスを除去し、針201に取り付けられる糸16の第2の端部の反対にある、糸16の第1の端部に取り付けられる、湾曲針18を引き上げるステップをさらに含む、方法に関する。
【0047】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、可動アーム8を固定アーム7から離れるように移動させ、可動顎状部6を固定顎状部5から離れるように枢動させ、針201を標的組織を通して移動させるステップに続いて、本方法はさらに、可動アーム8を基準場所を中心として、かつ固定アーム7に向かって移動させ、可動顎状部6内に固着される針201が、針201が固定顎状部5内に配置されるまで標的組織の異なる区分を通して穿刺するまで、可動顎状部6を基準場所を中心として、かつ固定顎状部5に向かって枢動させるステップと、針移送機構4を作動させ、針201を可動顎状部6から固定顎状部5に移送するステップとを含む、方法に関する。
【0048】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、システムであって、第1の位置付け糸16Aと第2の位置付け糸16Bとの間に延在する、メッシュ2302であって、第1の位置付け糸16Aは、第1の位置付け針201Aに取り付けられ、第2の位置付け糸16Bは、第2の位置付け針201Bに取り付けられる、メッシュ2302と、スリング装填器2315内に配置される、第1の装填スロット13Aおよび第2の装填スロット13Bであって、縫合デバイスの固定顎状部5を受容するように構成される、第1の装填スロット13Aおよび第2の装填スロット13Bと、スリング装填器2315に取り付けられる、第1の摺動器12Aであって、第1の位置付け針201Aを保持するように構成される、第1のスロット15Aを含み、スリング装填器2315の第1の装填チャネル320A内で移動し、第1の位置付け針201Aを保持する第1のスロット15Aを、第1の装填スロット13Aに向かって、かつ固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるように構成される、第1の摺動器12Aと、スリング装填器2315に取り付けられる、第2の摺動器12Bであって、第2の位置付け針201Bを保持するように構成される、第2のスロット15Bを含み、スリング装填器2315の第2の装填チャネル320B内で移動し、第2の位置付け針201Bを保持する第2のスロット15Bを、第2の装填スロット13Bに向かって、かつ固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるように構成される、第2の摺動器12Bとを含む、システムに関する。
【0049】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、システムであって、それぞれが、メッシュ2302から延在する、第1の調節糸2308Aと、第2の調節糸2308Bと、第3の調節糸2308Cとをさらに含み、第2の調節糸2308Bは、第1の調節糸2308Aと第3の調節糸2308Cとの間に延在する、システムに関する。
【0050】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、システムであって、第1の調節糸2308Aの各端部は、第1の湾曲針2310Aと、第2の湾曲針2310Bとを含み、第2の調節糸2308Bの各端部は、第3の湾曲針2310Cと、第4の湾曲針2310Dとを含み、第3の調節糸2308Cの各端部は、第5の湾曲針2310Eと、第6の湾曲針2310Fとを含む、システムに関する。
【0051】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、装填装置2315の第1の摺動器12Aを第1の装填スロット13Aの第1の摺動チャネル320A内で移動させ、第1の摺動器12Aの第1のスロット15A内に配置される、第1の針201Aを、第1の装填スロット13A内に装填される縫合デバイスの固定アーム7から延在する、固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるステップであって、第1の針201Aは、メッシュ2302に取り付けられる、第1の糸16Aに取り付けられる、ステップと、縫合デバイスのレバー3を作動させ、第1の針201Aを第1の握持スロット103内に固着させるステップと、固定アーム7が移動不可能なままである間に、縫合デバイスの可動アーム8を固定アーム7から離れるように、かつ固定アーム7上の基準場所を中心として移動させるステップであって、可動アーム8を離れるように移動させるステップは、固定顎状部5が移動不可能なままである間に、縫合デバイスの可動顎状部6を基準場所を中心として枢動させ、固定顎状部5から離れるように移動させる、ステップと、第1の握持スロット103内に固着される第1の針201Aが、固定顎状部5と可動顎状部6との間の触診される組織の第1の部分を通して穿刺し、第1の針201Aが、可動顎状部6の第2の握持スロット104内に受容されるまで、可動アーム8を基準場所を中心として、かつ固定アーム7に向かって移動させ、可動顎状部6を基準場所を中心として、かつ固定顎状部5に向かって枢動させるステップと、骨盤腔2208から縫合デバイスを除去し、縫合デバイスの針移送機構4を作動させ、第2の握持スロット104から第1の針201Aを解放するステップと、装填装置2315の第2の装填スロット13Bの第2の摺動チャネル320B内で装填装置2315の第2の摺動器12Bを移動させ、第2の摺動器12Bの第2のスロット15B内に配置される、第2の針201Bを、第2の装填スロット13B内に装填される固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させるステップであって、第2の針201Bは、メッシュ2302に取り付けられる、第2の糸16Bに取り付けられる、ステップと、縫合デバイスのレバー3を作動させ、第2の針201Bを第1の握持スロット103内に固着させるステップと、第1の握持スロット103内に固着される第2の針201Bが、固定顎状部5と可動顎状部6との間の触診される組織の第1の部分の他側における、触診される組織の第2の部分を通して穿刺し、第2の握持スロット104内で受容されるまで、可動アーム8を基準場所を中心として、かつ固定アーム7に向かって移動させ、可動顎状部6を基準場所を中心として、かつ固定顎状部5に向かって枢動させ、メッシュ2302を骨盤腔2208内に設置するステップと、骨盤腔2208から縫合デバイスを除去し、第1の糸16A、第2の糸16B、およびメッシュ2302の一部を切り離すステップと、第1の調節縫合糸2305A、第2の調節縫合糸2305B、および第3の調節縫合糸2305Cをメッシュ2302に取り付けるステップであって、第1の調節縫合糸2305Aおよび第3の調節縫合糸2305Cは、張力調整のためにメッシュ2302の各端部に取り付けられ、第2の調節縫合糸2305Bは、メッシュ2302を弛緩させるためにメッシュ2302の中央に取り付けられる、ステップと、調節縫合糸2305のそれぞれに結合される湾曲針2310を切り離し、調節縫合糸2305の糸2308の結び目2720を作製し、ループを形成し、筐体2725の中に結び目2720を設置し、結び目2720を患者の膣腔2205の内側の筐体2725内に固着されたままにし、膣腔2205内の切開部2206を閉鎖するステップと、メッシュ2302に結合される調節縫合糸2305を引き上げ、新しい手術を必要とすることなく、診療室設定内での患者の早期術後検査の間にメッシュ2302の張力を調節するステップとを含む、方法に関する。
【0052】
いくつかの側面では、本明細書に説明される技法は、方法であって、調節縫合糸2305を引動するステップは、調節縫合糸2305に取り付けられる筐体2725内に配置される、結び目2720を引動し、メッシュ2302の張力を調節するステップと、いったん張力調整が終了すると、ループを切断し、筐体2725および調節縫合糸2305を取り除くステップとを含む、方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本開示はさらに、その中で同様の参照番号が図面のいくつかの図の全体を通して類似の部分を表す、例示的実施形態の非限定的実施例として、記載される複数の図面を参照して後に続く、詳細な説明において説明される。
【0054】
図1図1Aおよび図1Bは、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0055】
図2図2Aおよび図2Bは、縫合デバイスの握持スロットのある実施形態を描写する。
【0056】
図3-1】図3Aおよび図3Bは、針が固定顎状部内に固着される間の可動アームおよび可動顎状部の移動を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0057】
図3-2】図3Cおよび図3Dは、針を移送する針移送機構を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0058】
図3-3】図3Eは、針が可動顎状部内に固着される間の可動アームおよび可動顎状部の移動を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0059】
図4図4A図4B図4Cは、可動アームおよび可動顎状部の移動を促進するための関節を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0060】
図5-1】図5Aは、縫合デバイスのための凹面針のある実施形態を描写する。
【0061】
図5-2】図5B図5C図5D、および図5Eは、縫合デバイスのための直線針のある実施形態を描写する。
【0062】
図5-3】図5F図5G図5H図5Iは、針および糸の開放チャネル特徴ベースの継合部を有する、針のある実施形態を描写する。
【0063】
図5-4】図5Jは、針を固着および解放するための機構を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0064】
図5-5】図5K図5L、および図5Mは、制御バーおよび握持部材のある実施形態の分解図を描写する。
【0065】
図5-6】図5N図5O、および図5Pは、針を固着および解放するための機構を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
図5-7】図5N図5O、および図5Pは、針を固着および解放するための機構を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0066】
図6図6A図6B、および図6Cは、アクティブ化された位置における停止部を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0067】
図7図7Aおよび図7Bは、針が固着されていないときに可動アームおよび可動顎状部の移動を防止する、アクティブ化された停止部と、安全部材とを含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0068】
図8-1】図8Aおよび図8Bは、針が第1の握持スロット内に固着されると可動アームおよび可動顎状部の移動を可能にする、アクティブ化された停止部を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0069】
図8-2】図8Cおよび図8Dは、針が第2の握持スロット内に固着されると可動アームおよび可動顎状部の移動を可能にする、アクティブ化された停止部を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0070】
図9A図9Aは、アクティブ位置から非アクティブ化された位置に遷移する停止部を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0071】
図9B図9Bおよび図9Cは、停止部および可動アームの分解図を描写する。
図9C図9Bおよび図9Cは、停止部および可動アームの分解図を描写する。
【0072】
図9D図9Dおよび図9Eは、非アクティブ化された位置における停止部を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
図9E図9Dおよび図9Eは、非アクティブ化された位置における停止部を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0073】
図10図10Aおよび図10Bは、針が固着されていないときにも可動アームが移動することを可能にするために、非アクティブ化された位置における停止部を含む、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0074】
図11A図11Aは、縫合デバイスのある実施形態の分解図を描写する。
【0075】
図11B図11Bおよび図11Cは、取付部材を伴う縫合デバイスのある実施形態を描写する。
図11C図11Bおよび図11Cは、取付部材を伴う縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0076】
図12A図12Aおよび図12Bは、縫合デバイスの形状の実施形態を描写する。
図12B図12Aおよび図12Bは、縫合デバイスの形状の実施形態を描写する。
【0077】
図13A図13Aおよび図13Bは、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
図13B図13Aおよび図13Bは、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0078】
図13C図13Cは、縫合デバイスのある実施形態の分解図を描写する。
【0079】
図14図14A図14B、および図14Cは、装填装置および針のある実施形態を描写する。
【0080】
図15図15は、装填装置のある実施形態の後面図を描写する。
【0081】
図16図16は、糸を伴う装填装置のある実施形態を描写する。
【0082】
図17図17は、装填装置から糸が装填される、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0083】
図18図18は、縫合デバイスおよび装填装置を使用するための方法のフローチャートを描写する。
【0084】
図19図19は、装填装置の上に装填される、縫合デバイスのある実施形態を描写する。
【0085】
図20-1】図20A-20Iは、縫合糸を縫合デバイスの中に装填するための装填装置の使用を描写する。
図20-2】図20A-20Iは、縫合糸を縫合デバイスの中に装填するための装填装置の使用を描写する。
【0086】
図21図21は、装填装置によって装填される針を固着する、縫合デバイスを描写する。
【0087】
図22A図22A図22B図22C図22D図22E図22F、および図22Gは、腔部内での縫合デバイス操作を描写する。
図22B図22A図22B図22C図22D図22E図22F、および図22Gは、腔部内での縫合デバイス操作を描写する。
図22C図22A図22B図22C図22D図22E図22F、および図22Gは、腔部内での縫合デバイス操作を描写する。
図22D図22A図22B図22C図22D図22E図22F、および図22Gは、腔部内での縫合デバイス操作を描写する。
図22E図22A図22B図22C図22D図22E図22F、および図22Gは、腔部内での縫合デバイス操作を描写する。
図22F図22A図22B図22C図22D図22E図22F、および図22Gは、腔部内での縫合デバイス操作を描写する。
図22G図22A図22B図22C図22D図22E図22F、および図22Gは、腔部内での縫合デバイス操作を描写する。
【0088】
図22DD図22DDは、縫合動作の間に触診するために縫合デバイスを保持する、執刀医のある実施形態を描写する。
【0089】
図23図23Aおよび図23Bは、極小スリングのある実施形態を描写する。
【0090】
図24図24は、調節縫合糸を含む、極小スリングのある実施形態の拡大図を描写する。
【0091】
図25図25は、極小スリングのためのスリング装填器のある実施形態を描写する。
【0092】
図26図26は、スリング装填器上に設置される、極小スリングのある実施形態を描写する。
【0093】
図27A図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27B図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27C図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27D図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27E図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27F図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27G図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27H図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27I図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
図27J図27A-27Jは、極小スリングを挿入するステップのある実施形態を描写する。
【0094】
上記に識別される図面は、本開示される実施形態を記載するが、他の実施形態もまた、議論に記述されるように考慮される。本開示は、限定ではなく表現として、例証的実施形態を提示する。本開示される実施形態の原理の範囲および精神内に該当する、多数の他の修正および実施形態が、当業者によって考案されることができる。
呼称リスト
1A-B 縫合デバイス
2A 第1の取っ手
2B 第2の取っ手
3 レバー
4 針移送機構
5 固定顎状部
6 可動顎状部
7 固定アーム
8 可動アーム
10 装填装置
11 プーリ
12 摺動器
12A 第1の摺動器
12B 第2の摺動器
13 第1の装填スロット
14 第2の装填スロット
15 スロット
15A 第1のスロット
15B 第2のスロット
16 糸
16A 第1の糸
16B 第2の糸
17 固定壁
18 湾曲針
100 顎状部関節
101 アーム関節
102 接続関節
103 第1の握持スロット
104 第2の握持スロット
105 アーム移動
106 切替関節
107 顎状部移動
108 カバー
110A 第1の位置
110B 第2の位置
110C 第3の位置
112A-B-C 安全位置
121A-B 安全切り欠き
122A-B 切り欠き
123A-B 突出部
201 針
201A 第1の針
201B 第2の針
201C-D-E 針201の実施形態
207A 第1の切り欠き
207B 第2の切り欠き
208 孔
209 チャネル
301A-B 第1の締結具
302A-B 第2の締結具
320 装填チャネル
505A 第1の制御バー
505B 第2の制御バー
510A 第1の握持部材
510B 第2の握持部材
515A-B-C 安全切り欠き
605 停止部
606 蓋
607 フラップ
608 突出部
610 安全部材
615 基部領域
616A-B 切り欠き
617 摺動チャネル
1105A-B 取付部材
1205A-B 長さ
1800 方法
1802 方法1800のステップ
1804 方法1800のステップ
1806 方法1800のステップ
1808 方法1800のステップ
1810 方法1800のステップ
1812 方法1800のステップ
1814 方法1800のステップ
2205 膣腔
2206 切開部
2207 膣壁
2208 骨盤腔
2208A 骨盤腔
2208B 骨盤腔
2209A-B-C-D-E-F 穿刺点
2210 停止面積
2211 人差し指
2300 極小スリング
2302 メッシュ
2305A-B-C 調節縫合糸
2308A-B-C 調節縫合糸の糸
2310A-B-C-D-E-F 湾曲針
2315 スリング装填器
2705 尿道
2710 余剰部分
2720A-B-C 結び目
2725A-B-C 筐体
3001A-B ケーブル
3002A-B ばね
3003A-B ピストン
3004A-B スタブ
3005A-B 幾何学的特徴
3006A-B 幾何学的特徴
3007A-B 幾何学的特徴
3008A-B 機械要素
【発明を実施するための形態】
【0095】
詳細な説明
本開示は、改良された縫合デバイスと、縫合糸装填器と、無張力中尿道スリングと、それらの使用方法とを含む。縫合糸装填器は、ねじ山付き針を縫合デバイスの中に装填することができる。縫合デバイスは、腔部の中に挿入され、縫合されるべき組織に到達することができる。縫合デバイスは、それらの間に組織が縫合のために設置される、固定顎状部と、可動顎状部とを含むことができる。固定顎状部は、可動顎状部がねじ山付き針を移動させ、組織を縫合する間、定位置に存在する。縫合デバイスは、組織を縫合する間に顎状部間で針を通過させる、針移送機構を含む。停止部および安全部材が、針が顎状部間で移送されるときに、可動顎状部の移動を制御し、針が脱落しないように防止することができる。縫合が完了すると、縫合デバイスは、針とともに腔部から除去されることができる。
第A節:縫合デバイス
【0096】
ここで、概して、図1Aおよび図1Bを参照すると、縫合デバイス1Aは、狭い空間内の標的組織に到達するように、鋏形状であり、人間工学的に定寸されることができる。縫合デバイス1Aは、固定顎状部5と一体型である、固定アーム7を含むことができる。いくつかの実施形態では、固定アーム7の遠位端は、固定顎状部5を含む。縫合デバイス1Aは、可動顎状部6に結合される、可動アーム8を含むことができる。
【0097】
固定顎状部5および可動顎状部6は、針を受容し、握持することの両方を行うことができ、縫合デバイス1Aはまた、固定顎状部5と可動顎状部6との間で針を移送するための針移送機構4を含むことができる。針移送機構4は、固定顎状部5と可動顎状部6との間での針の移送を制御するためのレバー3を含んでもよい。いくつかの実施形態では、レバー3は、固定アーム7から延在する。
【0098】
いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Aは、固定アーム7に結合される、第1の取っ手2Aと、可動アーム8に結合される、第2の取っ手2Bとを含むことができる。取っ手2Aおよび取っ手2Bは、ユーザが可動アーム8を固定アーム7に対して移動させることを補助することができる。取っ手2Aおよび取っ手2Bは、執刀医が縫合デバイス1Aを制御し得るように、手術の間に腔部の外側に留まる、縫合デバイス1Aの端部に配置されることができる。
【0099】
図2Aおよび図2Bは、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、固定顎状部5は、(さらに図5Bを参照して説明される)針201を受容し得る、第1の握持スロット103を含む。いくつかの実施形態では、可動顎状部6は、針201を受容し得る、第2の握持スロット104を含む。いくつかの実施形態では、握持スロットは、針を受容するように定寸および成形される、チャネルである。例えば、握持スロットは、針を受容および握持するための丸みを帯びたチャネルまたは丸みを帯びた孔を画定することができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、針移送機構4は、第1の握持スロット103と第2の握持スロット104との間で針を移送することができる。そのために、針移送機構は、針を第1の握持スロット103または第2の握持スロット104内に固着させる、または第1の握持スロット103または第2の握持スロット104から針を解放することができる。
【0101】
図3A-3Eは、可動アーム8を移動させ、固定アーム7に対して枢動させ、可動顎状部6を固定顎状部5に対して枢動させるための機構のある実施形態を示す。図3Aに示されるように、可動アーム8は、それに沿って可動アーム8が固定アーム7から離れるように、またはそれに向かって枢動する、アーム移動105を有することができる。例えば、アーム移動105は、デバイス1Aを開放および閉鎖するための取っ手2Aの外科医の手動移動によって引き起こされることができる。本制御は、デバイス1Aの移動が執刀医の制御下にあり得ることを確実にするために、不可視面積内で動作する間に有利であることができる。いくつかの実施形態では、アーム移動105は、ばね等の付加的機械力要素によって引き起こされることができる。
【0102】
固定アーム7は、可動アーム8が移動する間に可動アーム8に対して移動不可能なままであることができる。可動アーム8は、固定アーム7に対して枢動し、可動顎状部6を固定顎状部5に対して枢動させることができる。固定アーム7に対する可動アーム8の移動は、可動顎状部6が、それに沿って可動顎状部6が固定顎状部5から離れるように、またはそれに向かって枢動し得る、顎状部移動107を有することを可能にすることができる。固定顎状部5は、可動顎状部6が移動する間に可動顎状部6に対して移動不可能なままであることができる。いくつかの実施形態では、可動アーム8および可動顎状部6は、固定アーム7に対して移動する。いくつかの実施形態では、可動アーム8および可動顎状部6は、固定顎状部5に対して移動する。いくつかの実施形態では、可動アーム8および可動顎状部6は、相互に対して移動する。いくつかの実施形態では、固定アーム7および固定顎状部5は、移動しない。いくつかの実施形態では、固定顎状部5は、固定アーム7が固定顎状部5と一体型であるため、固定アーム7から独立して移動することはできない。
【0103】
固定顎状部5は、固定顎状部5を標的組織に対して定常であるままにさせることが、縫合糸が安全面積内に存在する間に設置されることを可能にするため、狭小空間内で安全に稼働することをより容易にすることができる。例えば、執刀医が、可動顎状部6を固定顎状部5に対して移動させると、執刀医は、固定顎状部5の場所を把握するであろう。標的組織が、見ることが困難である、または全く可視ではない施術地理場所において固定顎状部5を用いて参照されるとき、固定顎状部7は、縫合糸が標的化される組織を通して通過することを可能にする。固定顎状部5および可動顎状部6は、場所および距離が、組織を心合させるために持続的に予測される必要がないように、組織に対して一定または予測可能な場所において一体化することができる。したがって、固定顎状部5は、見ることが困難である面積内での縫合を可能にする。
【0104】
図3Bに示されるように、いくつかの実施形態では、可動アーム8は、固定アーム7に対して枢動され、可動顎状部6を固定顎状部5に対して枢動させることができる。可動アーム8は、針201が、第1の握持スロット103および第2の握持スロット104の両方の中に受容され、スロット間で針を交換するまで、可動顎状部6を固定顎状部5に対して枢動させることができる。
【0105】
図3A-3Eに示されるように、いくつかの実施形態では、レバー3は、第1の位置110A、第2の位置110B、または第3の位置110C間で移動し、第1の握持スロット103および第2の握持スロット104の両方の固着および解放を制御することができる。例えば、レバー3は、執刀医によって移動され得る、偏移器、把持部、またはスイッチであることができる。第1の位置110Aでは、針201は、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に固着される。図3Aに示されるように、可動アーム8が、移動または開放しているとき、針移送機構4は、握持を可動顎状部6内で非アクティブに保ちながら、固定顎状部5内で針201を握持することができる。図3Bに示されるように、可動アーム8が、固定アーム7に隣接しているとき、針移送機構4は、レバー3を第1の位置110A内に保つことによって、握持を可動顎状部6内で非アクティブに保ちながら、固定顎状部5内で針201を握持することができる。
【0106】
図3Cに示されるように、レバー3は、次いで、第2の位置110Bに移動されることができ、そのため、針201は、依然として、第2の握持スロット104内に固着されていない間に、第1の握持スロット103から解放される。図3Cに示されるように、針移送機構4は、固定顎状部5および可動顎状部6の両方の中で非アクティブであり、針201を解放することができる。
【0107】
図3Dに示されるように、第3の位置110Cでは、針201は、第2の握持スロット104内に固着される。図3Dに示されるように、針移送機構4は、握持を固定顎状部5内で非アクティブに保ちながら、可動顎状部6内で針201を握持することができる。図3Eに示されるように、可動顎状部6が、可動アーム8の移動によって固定顎状部5から離れるように枢動すると、針は、可動顎状部6内に固着され、したがって、固定顎状部5と可動顎状部6との間での針の移送を完了する。図3Eに示されるように、可動アーム8が、移動または開放しているとき、針移送機構4は、握持を固定顎状部5内で非アクティブに保ちながら、可動顎状部6内で針201を握持することができる。
【0108】
概して、図3A-3Eを参照すると、いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Aはさらに、レバー3にわたって部分的に配置される、カバー108を含む。レバー3は、位置間で移動し、第1の位置110A、第2の位置110B、または第3の位置110Cを設定することができる。いくつかの実施形態では、カバー108は、第1の位置110A、第2の位置110B、または第3の位置110Cへのレバー3の移動に対応する、目盛、湾入部、またはインジケータを含む。
【0109】
図4A-4Cは、可動顎状部6が、それに沿って可動顎状部6が固定顎状部5から離れるように、またはそれに向かって枢動する、顎状部移動107を有することを可能にするような、固定アーム7に対する可動アーム8の移動のための縫合デバイス1Aのある実施形態機構を描写する。いくつかの実施形態では、固定アーム7は、固定アーム7を可動アーム8に結合するためのアーム関節101を含むことができる。例えば、アーム関節101は、2つの構成要素を接続し、それらが相互に対して移動することを可能にするための機械的関節であることができる。いくつかの実施形態では、アーム関節101は、固定アーム7に対する可動アーム8の移動を可能にする。例えば、可動アーム8は、アーム関節101を中心として、かつ固定アーム7に対して枢動することができる。別の実施例では、アーム関節101は、可動アーム8が1自由度において固定アーム7に対して枢動することを可能にすることができる。さらに別の実施例では、アーム関節101は、可動アーム8のある程度の移動を制限し、可動アーム8が、可動顎状部6、スロット、または本明細書に説明される任意の他の構成要素を破壊しない、またはそれらの上に余剰力を付与しないように防止すること等を行うことができる。
【0110】
いくつかの実施形態では、固定アーム7は、顎状部関節100を含む。いくつかの実施形態では、固定顎状部5は、顎状部関節100を含む。顎状部関節100は、可動顎状部6が固定顎状部5に対して枢動し得るように、可動顎状部6に結合される。例えば、顎状部関節100は、2つの構成要素を接続し、それらが相互に対して移動することを可能にするための機械的関節であることができる。いくつかの実施形態では、可動顎状部6は、顎状部関節100を中心として、かつ固定顎状部5に対して枢動することができる。例えば、顎状部関節100は、可動顎状部6が1自由度において固定顎状部5に対して枢動することを可能にすることができる。別の実施例では、顎状部関節100は、可動顎状部6のある程度の移動を制限し、可動顎状部6が、固定顎状部5、スロット、または本明細書に説明される任意の他の構成要素を破壊しない、またはそれらの上に余剰力を付与しないように防止すること等を行うことができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Aはさらに、可動アーム8および可動顎状部6に結合される、接続関節102を含む。接続関節102は、顎状部関節100およびアーム関節101が相互から結合解除され、機械的に独立するように、顎状部関節100とアーム関節101との間に位置付けられることができる。接続関節102は、可動顎状部6を枢動させるような可動アーム8の移動を可能にすることができる。例えば、接続関節102は、2つの構成要素を接続し、それらが相互に対して移動することを可能にするための機械的関節であることができる。いくつかの実施形態では、可動アーム8は、接続関節102を物理的に移動させ、可動顎状部6を顎状部関節100を中心として枢動させることができる。可動アーム8の移動は、接続関節102を移動させ、可動顎状部6を顎状部関節100を中心として枢動させることができる。例えば、図4Bおよび図4Cに示されるように、固定アーム7から離れるような可動アーム8の移動は、接続関節102を固定アーム7の幅を横断して移動させる。接続関節102は、可動顎状部6を引き上げ、これは、可動顎状部6を顎状部関節100を中心として、かつ固定顎状部5から離れるように枢動させる。
【0112】
いくつかの実施形態では、接続関節102は、可動顎状部6および可動アーム8のある程度の移動を制限し、それらがスロットまたは本明細書に説明される任意の他の構成要素を接続解除しない、またはそれらの上に余剰力を付与しないように防止すること等を行うことができる。例えば、接続関節102は、固定アーム7の幅に沿って移動するように制限されることができ、これは、可動顎状部6および可動アーム8の余剰移動から防止するであろう。いくつかの実施形態では、顎状部関節100とアーム関節101との間の固定アーム7の一部は、可動顎状部6が骨盤腔の内側において移動し、可動アーム8が膣腔の外側において移動する間、固定位置内に留まることができる。そのような移動は、有利には、可動顎状部6および可動アーム8の外形を縮小させることができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、固定アーム7は、顎状部関節100と、アーム関節101と、接続関節102とを備える、基準場所を含む。基準場所を中心とした可動アーム8および可動顎状部6の枢動移動は、縫合デバイス1Aが鋏タイプ機構のように移動することを可能にする。例えば、縫合デバイス1Aは、3つの関節100-102を用いて相互に取り付けられる、3つの堅性金属部品(例えば、(1)固定顎状部5と一体型である、固定顎状部7、(2)可動アーム8、および(3)可動顎状部6)から成ることができる。可動顎状部6および可動アーム8は、上記に説明されるように、2D空間内で基準場所を中心として、相互および固定アーム7ならびに固定顎状部5に対して移動することができる。いくつかの実施形態では、可動アーム8は、基準場所を中心として、かつ固定アーム7に対して枢動する。いくつかの実施形態では、可動顎状部6は、基準場所を中心として、かつ固定アーム5に対して枢動する。
【0114】
例えば、骨盤腔の内側における縫合デバイス1Aの動作の間に、正しい場所において縫付を実施するために、その外側輪郭がそれに応じて設計され得る、固定アーム7は、骨盤腔の具体的面積と整合され、骨盤腔の本具体的面積に対して固定された状態になることができる一方、顎状部関節100、アーム関節101、および接続関節102は、執刀医が取っ手2Aを移動させ、可動アーム8を移動させ、可動顎状部6を移動させることを可能にする。固定アーム7を定位置に固定された状態に保つことによって、顎状部5および6は、縫合のために正確に位置付けられることができる。
【0115】
図5A-5Iは、針201の実施形態を描写する。針201C、針201D、および針201E(概して、針201と称される)は、第1の切り欠き207Aと、第2の切り欠き207Bとを含むことができる。針201上の第1の切り欠き207Aおよび第2の切り欠き207Bの位置は、針201が第1の握持スロット103、または第2の握持スロット104、もしくは両方内で握持されることを可能にする。例えば、第1の切り欠き207Aは、固定顎状部5に取り付けられることができ、第2の切り欠き207Bは、可動顎状部6に取り付けられることができる。
【0116】
図5Aに示されるように、針201は、凹面形状を有する、針201Cであることができる。図5B図5C図5D、および図5Eは、直線形状を有する、針201Dのある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、針201Cおよび針201Dは、孔208を含むことができる。いくつかの実施形態では、孔208は、針201Cまたは針201Dの中央に孔を穿孔し、糸(例えば、糸16)を孔208の中に挿入し、プレス加工機に取り付けられる好適なダイ幾何学形状の助けを借りて孔208を変形させることによって、針-糸継合のために使用されることができる。いくつかの実施形態では、針201および糸16は、孔208変形させることの代わりに適切な接着剤を使用することによって、継合されることができる。
【0117】
図5F図5G図5H、および図5Iは、チャネル209を含む、針201Eのある実施形態を描写する。チャネル209は、針201および糸16の開放チャネル特徴ベースの継合部であることができる。チャネル209は、針201Eの中央領域内で開放されることができる。糸が、チャネル209内に設置されることができ、チャネル209は、プレス加工機械に取り付けられる好適なダイ幾何学形状の助けを借りて、糸の上に変形されることができる。いくつかの実施形態では、針201および糸16は、チャネル209を変形させることの代わりに、適切な接着剤を使用することによって、継合されることができる。
【0118】
図5Jは、縫合デバイス1Aの針移送機構4のある実施形態を描写する。針移送機構4は、針201が、交互に移動する可撓性プレート(例えば、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505B、および/または第1の握持部材510Aおよび第2の握持部材510B)の助けを借りて顎状部5および6内に保定またはそれらから解放されることを可能にすることができる。これらのプレートは、プレートに取り付けられる制御レバー(例えば、レバー3)によって引動または押動されることができる。いくつかの実施形態では、第1の制御バー505A、第2の制御バー505B、第1の握持部材510A、および第2の握持部材510Bは、固定アーム7の中に位置することができる。いくつかの実施形態では、第1の制御バー505A、第2の制御バー505B、第1の握持部材510A、および第2の握持部材510Bは、固定顎状部5および固定アーム7の中に位置することができる。
【0119】
図5J を参照すると、針移送機構4は、第1の制御バー505Aと、第2の制御バー505Bとを含む。いくつかの実施形態では、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bは、固定アーム7内の個別のチャネル内に延在する。いくつかの実施形態では、第1の制御バー505Aは、固定顎状部5を通してチャネル内に延在する。いくつかの実施形態では、第2の制御バー505Bは、可動顎状部6を通してチャネル内に延在する。
【0120】
制御バーは、それらの個別のチャネル内で独立して前進または後退することができる。いくつかの実施形態では、第1の制御バー505Aは、第1の握持スロット103に向かって、かつ第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bに向かって前進し、針201を第1の握持スロット103内に固着させることができる。いくつかの実施形態では、第1の制御バー505Aは、第1の握持スロット103および第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bから後退し、第1の握持スロット103から針201を解放することができる。いくつかの実施形態では、第2の制御バー505Bは、第2の握持スロット104に向かって、かつ第2の握持スロット104内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bに向かって前進し、針201を第2の握持スロット104内に固着させることができる。いくつかの実施形態では、第2の制御バー505Bは、第2の握持スロット104および第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bから後退し、第2の握持スロット104から針201を解放することができる。例えば、制御バーは、それらの個別のチャネル内で引動されることができる。
【0121】
針移送機構4は、レバー3、第1の制御バー505A、および第2の制御バー505Bに結合される、切替関節106を含むことができる。いくつかの実施形態では、切替関節106は、固定アーム7上に配置される。レバー3の移動は、切替関節106の移動を引き起こすことができ、これは、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bの移動を引き起こし、針201を第1の握持スロット103または第2の握持スロット104内で固着または解放させることができる。例えば、切替関節106は、2つの構成要素を接続し、それらが相互に対して移動することを可能にするための機械的関節であることができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、レバー3は、切替関節106を回転または移動させ、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bを移動させることができる。例えば、レバー3は、切替関節106を旋回させ、したがって、切替関節106に接続される制御バーを押動または引動することができる。このように、レバー3の移動は、第1の制御バー505Aを第1の握持スロット103に向かって前進させながら、第2の制御バー505Bを第2の握持スロット104から後退させる、または第1の制御バー505Aを第1の握持スロット103から離れるように後退させながら、第2の制御バー505Bを第2の握持スロット104に向かって前進させることができる。例えば、切替関節106は、第1の制御バー505Aが第1の握持スロット103から離れるように後退され、第2の制御バー505Bが第2の握持スロット104に向かって前進されるように、レバー3によって時計回りに回転される。別の実施例では、切替関節106は、第1の制御バー505Aが第1の握持スロット103に向かって前進され、第2の制御バー505Bが第2の握持スロット104から離れるように後退されるように、レバー3によって反時計回りに回転される。
【0123】
図5K図5L、および図5Mは、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505B、ならびに第1の握持部材510Aおよび第2の握持部材510Bのある実施形態の分解図を描写する。いくつかの実施形態では、第1の握持部材510Aおよび第2の握持部材510Bは、固定アーム7内の個別のチャネル内に延在する。いくつかの実施形態では、第1の握持部材510Aは、固定顎状部5内のチャネル内に延在する。いくつかの実施形態では、第1の握持部材510Aは、可動顎状部6内のチャネル内に延在する。
【0124】
いくつかの実施形態では、制御バーは、個別の握持部材の上に連結またはオーバーモールド成型される。例えば、第1の制御バー505Aおよび第1の握持部材510Aは、第1の握持部材510Aが第1の制御バー505Aの延在部であるように、1つのバーであることができる。示されないが、別の実施例では、第1の制御バー505Aおよび第1の握持部材510Aが、第1の握持部材510Aが第1の制御バー505Aに結合されるように、別個のバーであり得ることが想定される。図5Mに示されるように、第1の握持部材510A(または第2の握持部材510B)は、第1の制御バー505A(または第2の制御バー505B)に対して屈曲することができる。第1の握持部材510Aおよび第2の握持部材510Bの非常に弾性の性質が、それらが顎状部5および6の角度付けられたチャネル内で移動および機能することを可能にする。
【0125】
図5Jに戻って参照すると、いくつかの実施形態では、第1の制御バー505Aは、第1の握持部材510Aを、第1の握持スロット103内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、針201を第1の握持スロット103内に固着させることができる。例えば、第1の制御バー505Aは、第1の握持スロット103に向かって押動されることができる。このように、第1の制御バー505Aの移動は、第1の握持部材510Aに、第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bを握持させ、第1の握持スロット103内で針201を握持させることができる。
【0126】
いくつかの実施形態では、第1の制御バー505Aは、第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bから第1の握持部材510Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放することができる。例えば、第1の制御バー505Aは、第1の握持スロット103から引き離されることができる。このように、第1の制御バー505Aの移動は、第1の握持部材510Aに、第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bを解放させ、第1の握持スロット103から針201を解放させることができる。
【0127】
いくつかの実施形態では、第2の制御バー505Bは、第2の握持部材510Bを、第2の握持スロット104内に配置される、針201の第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bに向かって前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持することができる。例えば、第2の制御バー505Bは、第2の握持スロット104に向かって押動されることができる。このように、第2の制御バー505Bの移動は、第2の握持部材510Bに、針201の第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bを握持させ、第2の握持スロット104内で針201を握持させることができる。
【0128】
いくつかの実施形態では、第2の制御バー505Bは、第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bから第2の握持部材510Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放することができる。例えば、第2の制御バー505Bは、第2の握持スロット104から引き離されることができる。このように、第2の制御バー505Bの移動は、第2の握持部材510Bに、第1の切り欠き207Aまたは第2の切り欠き207Bを解放させ、第2の握持スロット104から針201を解放させることができる。いくつかの実施形態では、制御バーまたは握持部材は、異なる長さを有する。例えば、第1の握持部材510Aまたは第1の制御バー505Aは、より長い距離に延在し、第1の握持スロット103に到達しなければならないため、第2の握持部材510Bまたは第2の制御バー505Bより長くあることができる。別の実施例では、第2の握持部材510Bまたは第2の制御バー505Bは、第2の握持スロット104を備える可動顎状部6とともに屈曲することが可能でなければならないため、第1の握持部材510Aまたは第1の制御バー505Aより長くあることができる。
【0129】
レバー3は、第1の位置110Aに移動し、切替関節106を移動させ、第1の制御バー505Aを前進させ、第1の握持部材510Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持し、第2の制御バー505Bを後退させ、第2の握持部材510Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放することができる。例えば、図5Jに示されるように、レバー3は、切替関節106を反時計回りに回転させ、第1の位置110Aの中に移動することができる。いくつかの実施形態では、レバー3は、第1の位置110Aに移動し、切替関節106を移動させ、第1の制御バー505Aを前進させ、第1の握持部材510Aを前進させ、第1の握持スロット103内で針201を握持することができる。例えば、図5Jに示されるように、レバー3を第1の位置110Aに移動させることによって、切替関節106は、反時計回り方向に回転されることができ、これは、第1の制御バー505Aが第1の握持部材510Aに第1の握持スロット103内で針201を握持させ、第2の制御バー505Bが第2の握持部材510Bに第2の握持スロット104から針201を解放させるように、第1の制御バー505Aを左に前進させ、第2の制御バー505Bを右に後退させることができる。レバー3は、レバー3が使用の間に(例えば、外科手術の間に)異なる位置に偶発的に移動されないように、レバー3を第1の位置110A内に維持するための、縫合デバイス1の安全切り欠き515Aを含むことができる。
【0130】
レバー3は、第2の位置110Bに移動し、切替関節106を移動させ、第1の制御バー505Aを後退させ、第1の握持部材510Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放し、第2の制御バー505Bを後退させ、第2の握持部材510Bを後退させ、第2の握持スロット104から針201を解放することができる。いくつかの実施形態では、レバー3は、第2の位置110Bに移動し、切替関節106を移動させ、第1の制御バー505Aを後退させ、第1の握持部材510Aを後退させ、第1の握持スロット103から針201を解放することができる。
【0131】
例えば、図5Jに示されるように、レバー3が、第1の位置110Aから第2の位置110Bに移動される場合、切替関節106は、時計回り方向に回転されることができ、これは、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bが、第1の握持スロット103および第2の握持スロット104が針201を握持しないように防止する、非アクティブ位置にあるように、第1の制御バー505Aを右に部分的に後退させ、第2の制御バー505Bを左に部分的に前進させることができる。
【0132】
別の実施例では、図5Jに示されるように、レバー3が、第3の位置110Cから第2の位置110Bに移動される場合、切替関節106は、反時計回り方向に回転されることができ、これは、第1の制御バー505Aおよび第2の制御バー505Bが、第1の握持スロット103および第2の握持スロット104が針201を握持しないように防止する、非アクティブ位置にあるように、第1の制御バー505Aを左に部分的に前進させ、第2の制御バー505Bを右に部分的に後退させることができる。レバー3は、レバー3が使用の間に(例えば、外科手術の間に)異なる位置に偶発的に移動されないように、レバー3を第2の位置110B内に維持するための、縫合デバイス1の安全切り欠き515Bを含むことができる。
【0133】
レバー3は、第3の位置110Cに移動し、切替関節106を移動させ、第2の制御バー505Bを前進させ、第2の握持部材510Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針201を握持し、第1の制御バー505Aを後退させ、第1の握持部材510Aを後退させ、第1の握持スロット103から針を解放することができる。いくつかの実施形態では、レバー3は、第3の位置110Cに移動し、切替関節106を移動させ、第2の制御バー505Bを前進させ、第2の握持部材510Bを前進させ、第2の握持スロット104内で針を握持することができる。例えば、図5Jに示されるように、レバー3を第2の位置110Bから第3の位置110Cに移動させることによって、切替関節106は、時計回り方向に回転されることができ、これは、第1の制御バー505Aが第1の握持部材510Aに第1の握持スロット103から針201を解放させ、第2の制御バー505Bが第2の握持部材510Bに第2の握持スロット104内で針201を握持させるように、第1の制御バー505Aを右に後退させ、第2の制御バー505Bを左に前進させることができる。レバー3は、レバー3が使用の間に(例えば、外科手術の間に)異なる位置に偶発的に移動されないように、レバー3を第3の位置110C内に維持するための、縫合デバイス1の安全切り欠き515Cを含むことができる。
【0134】
ここで図5N図5O、および図5Pを参照すると、いくつかの実施形態では、針移送機構4は、ケーブル3001Aと、ケーブル3001Bと、ばね3002Aと、ばね3002Bとを含む。ケーブル3001Aおよびケーブル3001Bは、ケーブル3001Aおよびケーブル3001Bの端部における、スタブ3004Aおよびスタブ3004Bを用いてレバー3に取り付けられることができる。いくつかの実施形態では、ケーブル3001Aおよびケーブル3001Bは、固定アーム7内の個別のチャネル内に延在する。いくつかの実施形態では、ケーブル3001Aは、固定顎状部5内のチャネル内に延在する。いくつかの実施形態では、ケーブル3001Bは、可動顎状部6内のチャネル内に延在する。いくつかの実施形態では、ばね3002Aは、固定顎状部5内に位置する。いくつかの実施形態では、ばね3002Bは、可動顎状部6内に位置する。
【0135】
レバー3は、切替関節106に沿って回転されることができる。その中でレバー3が回転され得る、3つの明確に異なる位置が、存在することができる。レバー3は、所定の量のユーザ印加力が、レバー3の位置を変更するために必要とされるように設計されることができる。いくつかの実施形態では、所定の量のユーザ印加力は、ケーブル3001Aおよびケーブル3001Bの張力に基づく。固定アーム7の幾何学的特徴3005A、3005B、3007A、3007B、3006A、および3006Bが、ケーブル3001Aおよびケーブル3001Bを最適な経路内に配索するために使用されることができる。ばね3002Aおよびばね3002Bは、円筒形ピストン3003Aおよび円筒形ピストン3003B上に設置され、リング、ピン等、または突出部等の構造的特徴を含み得る、機械要素によって保定されることができる(例えば、機械要素3008Bは、ばね3002Bを保定する)。いくつかの実施形態では、円筒形ピストン3003Aは、固定顎状部5内に位置する。いくつかの実施形態では、円筒形ピストン3003Bは、可動顎状部6内に位置する。
【0136】
いくつかの実施形態では、ピストン3003Aおよび3003Bの(例えば、執刀医の近位にある)近位端が、それぞれ、ケーブル3001Aおよび3001Bに取り付けられる。いくつかの実施形態では、ピストン3003Aおよび3003Bの遠位端が、針201に係合し、それを握持するように設計および成形されることができる。いくつかの実施形態では、ピストン3003Aの遠位端は、前進され、固定顎状部5内で針201に係合し、それを握持することができる。いくつかの実施形態では、ピストン3003Aの遠位端は、後退され、固定顎状部5内で針201を係脱および解放することができる。いくつかの実施形態では、ピストン3003Bの遠位端は、前進され、可動顎状部6内で針201に係合し、それを握持することができる。いくつかの実施形態では、ピストン3003Bの遠位端は、後退され、可動顎状部6内で針201を係脱および解放することができる。
【0137】
いくつかの実施形態では、レバー3は、図5Nおよび図5Oに示されるように、(例えば、第2の位置110Bに類似する)中央位置にあることができる。中央位置では、ケーブル3001Aおよび3001Bは両方とも、半引動されることができ、ばね3002Aおよび3002Bは両方とも、半圧縮されることができ、ピストン3003Aおよび3003Bは両方とも、半後退されることができる。いくつかの実施形態では、ピストン3003Aおよび3003Bが半後退されると、ピストン3003Aおよび3003Bは、針201が固定顎状部5および可動顎状部6の両方から解放され得るように、針201から係脱される。いくつかの実施形態では、ピストン3003Aおよび3003Bが半後退されると、ピストン3003Aおよび3003Bは、針201が固定顎状部5および可動顎状部6の両方の中に固着されるように、針201に係合する。いくつかの実施形態では、顎状部5および6が閉鎖位置にある(例えば、可動顎状部6が固定顎状部5に向かって移動した)状態では、針201は、顎状部5および6の両方によって保定されることができ、縫合デバイス(例えば、デバイス1Aまたは1B)は、係止されることができる。
【0138】
いくつかの実施形態では、レバー3は、(例えば、第1の位置110Aに類似する)前方位置にあることができる。前方位置では、レバー3は、固定顎状部5に対応するばね3002Aをケーブル3001Aによって完全に解放させることができ、これは、ピストン3003Aをばね力から前方に移動させることができ、針201は、固定顎状部5内で保定されることができる。同時に、レバー3は、可動顎状部6に対応するばね3002Bをケーブル3001Bによって引動させ、完全に圧縮させることができ、これは、ピストン3003Bをケーブル3001Bによって引動させ、針201を可動顎状部6から解放させることができる。
【0139】
いくつかの実施形態では、レバー3は、(例えば、第3の位置110Cに類似する)後方位置にあることができる。後方位置では、レバー3は、可動顎状部6に対応するばね3002Bをケーブル3001Bによって完全に解放させることができ、これは、ピストン3003Bをばね力から前方に移動させることができ、針201は、可動顎状部6によって保定されることができる。同時に、レバー3は、固定顎状部5に対応するばね3002Aをケーブル3001Aによって引動させ、完全に圧縮させることができ、これは、ピストン3003Aをケーブル3001Aによって引動させ、針201を固定顎状部5から解放させることができる。
【0140】
図6A図6B、および図6Cは、アクティブ化された位置内における停止部605を含む、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。安全性の観点から、レバー3が第2の位置110Bにあるときに可動顎状部6が移動する場合、針201は、第1の握持スロット103または第2の握持スロット104のいずれかの中に固着されないため、針201は、脱落する場合がある。本問題に対処するために、縫合デバイス1Aは、可動アーム8が移動し得るとき、したがって、可動顎状部6が移動し得るときに、レバー3の位置に基づいて制御するための、停止部605を含む。例えば、停止部605は、可動アーム8が移動しないように物理的に妨げ、針201が脱落しないように防止することができる。
【0141】
図6Aおよび図6Bに示されるように、停止部605は、可動アーム8上に配置され、可動アーム8が固定アーム7に対して移動し得るときを制御することができる。例えば、停止部605は、固定アーム7を握持または固着させ、可動アーム8が移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止することができる。停止部605は、可動アーム8上に、かつ固定アーム7上のレバー3に隣接して配置され、レバー3の位置に基づいて可動アーム8を制御することができる。いくつかの実施形態では、停止部605は、蓋606によって被覆され、停止部605を保護する。
【0142】
停止部605は、可動アーム8上で、アクティブ化された位置と非アクティブ化された位置との間で摺動することができる。停止部605は、停止部605がアクティブ化された位置にあるとき、可動アーム8の移動を制御することができる。アクティブ化された位置では、停止部605は、可動アーム8により近接して位置付けられ、固定アーム7に隣接し、固定アーム7の一部を握持し、固定アーム7に対する可動アーム8の移動を制御することができる。
【0143】
停止部605は、可動アーム8上で、アクティブ化された位置から、その中で停止部605が可動アーム8の移動を制御しない、非アクティブ化された位置に摺動することができる。例えば、停止部605は、可動アーム8上で摺動する、プラスチックまたは金属キャップであることができる。非アクティブ化された位置では、停止部605は、可動アーム8からより遠くに離れるように位置付けられ、固定アーム7を握持することを回避し、したがって、固定アーム7に対する可動アーム8の移動を制御することを回避することができる。停止部605は、可動アーム8上で、固定アーム7に向かって、かつアクティブ化された位置の中に摺動し、固定アーム7を握持し、可動アーム8を制御することができる。
【0144】
図6Bおよび図6Cに示されるように、停止部605は、アクティブ化された位置内に停止部605を固着させるためのフラップ607を含むことができる。例えば、フラップ607は、停止部605の屈曲可能な延在部であることができる。フラップ607は、可動アーム8の縁の上に、およびそれにわたってスナップ嵌合し、停止部605をアクティブ化された位置内に固着させることができる。フラップ607は、可動アーム8から離れるように屈曲し、アクティブ化された位置から停止部605を解放することができる。図6Cに示されるように、執刀医は、フラップ607を屈曲させ、アクティブ化された位置から停止部605を解放することができる。
【0145】
図7Aおよび図7Bは、レバー3が第2の位置110Bにあるため、針201が固着されていないときに可動アーム8および可動顎状部6の移動を防止する、アクティブ化された位置における停止部605と、安全部材610とを含む、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、図7Aは、蓋606を伴わない停止部605の断面図を示す。いくつかの実施形態では、停止部605は、蓋を有していない。
【0146】
停止部605は、可動アーム8上に配置されるため、停止部605は、可動アーム8が移動すると、移動するであろう。安全部材610は、固定アーム7上に配置されるため、停止部605は、可動アーム8が移動すると、安全部材610に対して移動するであろう。安全部材610および停止部605のインターロックは、したがって、停止部605が移動しないように防止し、したがって、可動アーム8が移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止するであろう。
【0147】
安全部材610および停止部605は、停止部605が安全部材610に対して突出する場合、インターロックすることができる。アクティブ化された位置では、停止部605は、安全部材610とインターロックするように位置付けられる。例えば、停止部605は、安全部材610を遮断または握持することができる。いくつかの実施形態では、レバー3が第2の位置110Bにあり(例えば、針201が固着されておらず)、顎状部が閉鎖されると、停止部605および安全部材610は、インターロックし、可動顎状部8が開放しないように防止する。いくつかの実施形態では、レバー3が第1の位置110Aまたは第3の位置110Cにあり(針201が固着され)、顎状部が開放しているとき、停止部605および安全部材610は、インターロックし、レバー3が第2の位置110Bに移動し、針201を解放しないように防止することができる。
【0148】
停止部605および安全部材610を、レバー3が第2の位置110Bにあり、顎状部が閉鎖されるとインターロックするように位置付けることによって、針201は、第1の握持スロット103または第2の握持スロット104のいずれの中にも固着されていないときに、脱落しないであろうが、可動アーム8は、針201が第1の握持スロット103または第2の握持スロット104のいずれかの中に固着されると、移動し得る。安全部材610および停止部605は、アクティブ化された位置における停止部605が、レバー3が第2の位置110Bにあるときに安全部材610に対して突出するため、インターロックすることができる。停止部605に対して突出することによって、安全部材610は、可動アーム8、したがって、可動顎状部6が、レバー3が第2の位置110Bにあるときに移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止する。
【0149】
レバー3の位置に基づいて、停止部605および安全部材610をインターロックするように位置付けるために、安全部材610は、第2の制御バー505B上に配置されることができる。レバー3は、第2の制御バー505Bを移動させるため、レバー3の位置は、安全部材610の位置を判定する。第2の位置110Bにおけるレバー3は、安全部材610が停止部605とインターロックし、可動アーム8が固定アーム7に対して移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止するように、安全部材610を安全位置112A内に存在させる。
【0150】
示されるように、図8Aおよび図8Bは、針201が第1の握持スロット103内に固着されると可動アーム8および可動顎状部6の移動を可能にする、アクティブ化された位置における停止部605と、安全部材610とを含む、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。第1の位置110Aにおけるレバー3は、安全部材610を安全位置112B内に存在させ、これは、安全部材610が、可動アーム8が移動し得るように停止部605をバイパスすることを可能にするであろう。
【0151】
図8Bは、レバー3が第1の位置110Aにあるときに移動する、可動アーム8を描写する。アクティブ化された位置では、可動アーム8および可動顎状部6が開放しているとき、停止部605は、レバー3が(その中に針201が固着される)第1の位置110Aから(その中に針201が固着されていない)第2の位置110Bに移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止することができる。
【0152】
図8Cおよび図8Dは、針201が第2の握持スロット104内に固着されると可動アーム8および可動顎状部6の移動を可能にする、アクティブ化された位置における停止部605を含む、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。第3の位置110Cにおけるレバー3は、安全部材610を安全位置112C内に存在させ、これは、安全部材610が、可動アーム8が移動し得るように停止部605をバイパスすることを可能にするであろう。
【0153】
図8Dは、レバー3が第3の位置110Cにあるときに移動する、可動アーム8を描写する。アクティブ化された位置では、可動アーム8および可動顎状部6が開放しているとき、停止部605は、レバー3が(その中に針201が固着される)第3の位置110Cから(その中に針201が固着されていない)第2の位置110Bに移動しないように防止し、針201が脱落しないように防止することができる。
【0154】
図9Aに示されるように、停止部605は、アクティブ位置から非アクティブ化された位置に遷移する。執刀医は、フラップ607を屈曲させ、アクティブ化された位置から停止部605を解放することができる。執刀医は、停止部605を安全部材610から離れるように引動することができる。停止部605は、可動アーム8上で、固定アーム7から離れるように、かつ非アクティブ化された位置の中に摺動することができる。いくつかの実施形態では、執刀医は、停止部605が可動アーム8から除去されるまで、これを摺動し続けることができる。
【0155】
図9Bおよび図9Cは、停止部605および可動アーム8の分解図を描写する。図9Bに示されるように、可動アーム8は、基部領域615を含むことができる。基部領域615は、可動アーム8に対して一体型であることができる。基部領域615は、レバー3または切替関節106と整合されることができる。基部領域615に対する停止部605の位置は、停止部605がアクティブ化された位置または非アクティブ化された位置にあるかどうかを判定することができる。アクティブ化された位置では、停止部605は、可動アーム8により近接して位置付けられ、固定アーム7に隣接し、固定アーム7の一部を握持する、または安全部材610とインターロックし、固定アーム7に対する可動アーム8の移動を制御することができる。非アクティブ化された位置では、停止部605は、可動アーム8からより遠くに離れるように位置付けられ、固定アーム7を握持することを回避し、したがって、固定アーム7に対する可動アーム8の移動を制御することを回避することができる。
【0156】
基部領域615は、停止部605を受容するように構成される摺動チャネル617内に位置付けられる、切り欠き616Aと、切り欠き616Bとを含むことができる。切り欠き616Aおよび切り欠き616Bは、基部領域615上の湾入部または切開部であることができる。切り欠き616Aは、停止部605をアクティブ化された位置内に固着させることができ、切り欠き616Bは、停止部605を非アクティブ化された位置内に固着させることができる。切り欠き616Aは、可動アーム8の側縁から離れるように配置され、停止部605をアクティブ化された位置における可動アーム8により近接して固着させることができる。切り欠き616Bは、可動アーム8の側縁により近接して配置され、停止部605を非アクティブ化された位置における可動アーム8からさらに離れるように固着させることができる。
【0157】
図9Cに示されるように、停止部605は、切り欠き616Aまたは切り欠き616B内に固着され得る、突出部608を含むことができる。例えば、突出部608は、停止部605から突出する、隆起部または管であることができる。突出部608は、固着されるべき切り欠き616Aまたは切り欠き616Bの中に摺動またはスナップ嵌合することができる。突出部608は、切り欠き616Aの中に摺動し、停止部605をアクティブ化された位置内に固着させることができる。突出部608は、切り欠き616Bの中に摺動し、停止部605を非アクティブ化された位置内に固着させることができる。
【0158】
図9Dおよび図9Eに示されるように、非アクティブ化された位置では、停止部605は、停止部605および安全部材610がインターロックし得ないように、固定アーム7および安全部材610から離れるように位置付けられる。レバー3、したがって、安全部材610の位置にかかわらず、安全部材610は、停止部605が非アクティブ化された位置にあるときに停止部605に対して突出しないように位置付けられることができる。
【0159】
図10Aおよび図10Bは、針201が固着されていないときでも可動アーム8が移動することを可能にするための、非アクティブ化された位置における停止部605を含む、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。停止部605が非アクティブ化された位置にあるとき、可動アーム8は、レバー3が第2の位置110B内にあり、針201が第1の握持スロット103または第2の握持スロット104のいずれかの中に固着されていないときに移動することができる。レバー3が第2の位置110Bにあるときに可動アーム8が移動することを可能にすることによって、針201は、縫合動作の終了時等に解放されることができる。非アクティブ化された位置では、停止部605は、レバー3が第1の位置110Aまたは第3の位置110Cから第2の位置110Bに移動し、針201を、下記に説明される、装填装置10内に装填、装填解除、および再装填すること等を可能にすることができる。
【0160】
図11Aは、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、第1の取っ手2Aは、第1の締結具301Aおよび301Bのセットを用いて可動アーム8に結合される。いくつかの実施形態では、第2の取っ手2Bは、第2の締結具302Aおよび302Bのセットを用いて固定アーム7に結合される。
【0161】
図11Bおよび図11Cは、取付部材1105Aと、取付部材1105Bとを伴う、縫合デバイス1Aのある実施形態を描写する。いくつかの実施形態では、取付部材1105Aまたは1105Bは、針201をすでに事前装填されている。図11Bに示されるように、取付部材1105Aは、取付部材1105Aを受容するように構成される、可動顎状部6に取り付けられるように構成されることができる。図11Cに示されるように、取付部材1105Bは、取付部材1105Bを受容するように構成される、固定顎状部5に取り付けられるように構成されることができる。例えば、針201を第2の握持スロット104の中に装填する必要があることの代わりに、針201を伴う取付部材1105Aが、縫合デバイス1Aの可動顎状部6に取り付けられることができる。別の実施例では、針201を第1の握持スロット103の中に装填する必要があることの代わりに、針201を伴う取付部材1105Bが、縫合デバイス1Aの固定顎状部5に取り付けられることができる。いくつかの実施形態では、縫合動作の完了において、取付部材1105Aまたは取付部材1105Bが、針201とともに除去されることができ、交換針201を伴う別の取付部材1105Aまたは取付部材1105Bが、固定顎状部5または可動顎状部6に取り付けられることができる。いくつかの実施形態では、執刀医は、1つを上回る縫合糸のための縫合のために同一の針201を使用することができる。例えば、手技がそのように要求する場合、執刀医はまた、同一の針201を用いて(順次的に)縫合の後に縫合を行うことができ、これは、Z縫合または8の字縫合と呼ばれる。
【0162】
図12Aおよび図12Bは、縫合デバイス(例えば、縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1B)の形状の実施形態を描写する。縫合デバイスは、そのために縫合デバイスが使用されることになる解剖学的構造に基づいて最適化される、種々のサイズ、形状、および角度であることができる。縫合デバイスは、位置正確度に起因して、および低侵襲的方法において安全に骨盤底障害の修復のために最適化される、サイズと、角度とを有することができる。
【0163】
本デバイスのサイズおよび角度は、各デバイスが縫合のために到達するように設計される標的靭帯に従って、かつ各デバイスが標的靭帯に到達するために進行する必要がある通路に従って選択されることができる。例えば、通路は、硬骨組織および軟質組織等の障害物を有することができる。本サイズおよび角度は、縫合デバイスを使用するための外科手術方法が、本デバイスが最小侵襲的方法においてそれらの標的靭帯に送達されるように、縫合デバイスを通路を通して操作し得ることを確実にすることができる。例えば、通路の面積は、骨盤腔内に存在することができ、これは、最小限の標準偏差を伴って患者間で非常に類似することができる。したがって、計算は、患者が異なる身体パラメータ(例えば、身長、体重等)を有する場合があるにもかかわらず、患者を横断して正確であることができる。サイズおよび角度は、標的靭帯に従って選択されることができる。例えば、いったん本デバイスが標的靭帯に送達されると、固定顎状部5の外側輪郭が、位置正確度のために使用されることができる。
【0164】
縫合デバイスは、縫合デバイスの動作の間に、取っ手2Aおよび2Bが腔部の外側に位置付けられ得るような長さを有することができる一方、長さは、腔部の内側に位置付けられ得る、縫合デバイスの一部を画定する。例えば、縫合デバイスは、経膣アプローチまたは手技のための長さと、角度とを有することができる。図12Aに示されるように、固定顎状部5は、固定アーム7に対して77.2度の角度で延在することができる。長さ1205Aは、固定顎状部5および固定アーム7の先端から測定されることができる。図12Bに示されるように、固定アーム7は、近位部分に対して15.88度の角度で延在する、遠位部分を有することができる。固定顎状部5は、固定アーム7に対して130度の角度で延在することができる。固定顎状部5および固定アーム7は、長さ1205Bを有することができる。縫合デバイスは、具体的な腔部および動作のために縫合デバイスを最適化するように、サイズ、形状、および角度を修正するために修正され得ることが想定される。
【0165】
図13A図13B、および図13Cは、縫合デバイス1Bのある実施形態を描写する。縫合デバイス1Bは、縫合デバイス1Aに類似することができるが、その構成要素が、そのために縫合デバイス1Bが使用されることになる解剖学的構造のために縫合デバイス1Bを最適化するための異なる角度と、サイズと、形状とを有する点で異なる。図13Cは、縫合デバイス1Bのある実施形態の分解図を描写する。いくつかの実施形態では、第1の取っ手2Aは、第1の締結具301A-301Bのセットを用いて固定アーム7に結合される。いくつかの実施形態では、第2の取っ手2Bは、第2の締結具302A-302Bのセットを用いて可動アーム8に結合される。いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Bは、図11Bおよび図11Cを参照して説明されるように、取付部材1105Aまたは取付部材1105Bを使用することができる。例えば、取付部材1105Aは、取付部材1105Aを受容するように構成される、可動顎状部6に取り付けられるように構成されることができる。別の実施例では、取付部材1105Bは、取付部材1105Bを受容するように構成される、固定顎状部5に取り付けられるように構成されることができる。
第B節:縫合糸装填器
【0166】
図14A-14C、図15、および図16は、実践的かつ標準化された様式において針201を縫合デバイス1Aまたは1Bの中に装填するための装填装置10の実施形態を描写する。図15は、装填装置10のある実施形態の裏側を描写する。いくつかの実施形態では、装填装置10は、装填装置10内に配置される、第1の装填スロット13を含む。いくつかの実施形態では、第1の装填スロット13は、固定顎状部5を受容することができる。例えば、第1の装填スロット13は、装填装置10内にチャネルを形成することができる。チャネルは、固定顎状部5が第1の装填スロット13の中にしっかりと嵌入し、針201を受容し得るように、固定顎状部5を受容するように定寸され、角度付けられることができる。チャネルは、その中に固定顎状部5が位置付けられ得る、1つまたはそれを上回る側壁によって画定されることができる。固定壁17は、固定顎状部5が針201を受容しながら装填装置10の第1の装填スロット13内でのその位置を維持することを可能にすることができる。
【0167】
図14Cに示されるように、いくつかの実施形態では、装填装置10は、針201を保持するためのスロット15を含む、摺動器12を含む。スロット15は、針201を保持するように定寸および成形されることができる。例えば、スロット15は、丸みを帯びた孔を含む、または針201を受容するように定寸されるチャネルを画定することができる。針201は、スロット15の中に設置され、針201をスロット15内に固着させることができる。摺動器12は、針201が糸16に結合されたままである間に、針201をスロット15内で移動させることができる。
【0168】
摺動器12は、針201を第1の握持スロット103の中に挿入することができる。いくつかの実施形態では、摺動器12は、装填チャネル320内で移動し、針201を保持するスロット15を、第1の装填スロット13に向かって、かつ固定顎状部5の第1の握持スロット103の中に移動させることができる。例えば、装填チャネル320は、その中で摺動器12が移動し得る、空間を画定することができる。装填チャネル320および摺動器12は、摺動器12が装填チャネル320内で摺動するが、チャネルから脱落しないように定寸されることができる。例えば、摺動器12は、針201が固定顎状部5に係合するための2つの別個の位置、すなわち、針201を第1の握持スロット103の中に前進させるためのもの、および針201が第1の握持スロット103内に固着される後に摺動器12を後退させるための別のものに移動されることができる。
【0169】
いくつかの実施形態では、装填装置10は、針201に結合される糸16を含む、プーリ11を含む。糸16は、プーリ11の周囲に巻回または巻着されることができる。いくつかの実施形態では、プーリ11は、固定顎状部6の第1の握持スロットが第1の装填スロット13から退出すると糸16が移動するように回転することができる。例えば、プーリ11は、その周囲に糸16が巻回される、溝付きの周縁を伴うホイールのように成形されることができる。いくつかの実施形態では、糸16は、縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bに装填された後に針201が装填装置10の中に装填されて戻るためにプーリ11を中心として巻回されることができる。例えば、本特徴は、第1の縫合糸を通過させた後に、執刀医が、同一の針201を用いてZ縫合を行うことを決定し、したがって、これを装填装置10に装填して戻し、そこから、針201を縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bに装填することが可能であり得ること等、手技の間の多くの事例において有用であり得る。
【0170】
いくつかの実施形態では、装填装置10は、装填装置10内に配置される、第2の装填スロット14を含む。いくつかの実施形態では、第2の装填スロット14は、可動顎状部6を受容することができる。第2の装填スロット14は、装填装置10内にチャネルを形成することができる。チャネルは、可動顎状部6が、固定顎状部6が第1の装填スロット13内にある間に第2の装填スロット14の中にしっかりと嵌入し得るように、可動顎状部6を受容するように定寸され、角度付けられることができる。例えば、装填チャネル320は、その中に固定顎状部5が位置付けられ得る、1つまたはそれを上回る側壁によって画定されることができる。示されないが、いくつかの実施形態では、摺動器12は、装填チャネル320内で移動し、針201を保持するスロットを第2の装填スロット14に向かって、かつ可動顎状部6の第2の握持スロット104の中に移動させることができる。例えば、摺動器12は、2つの別個の位置、すなわち、針201を第2の握持スロット104の中に前進させるためのもの、および針201が第2の握持スロット104内に固着された後に摺動器12を後退させるための別のものに移動されることができる。別の実施例では、摺動器12は、3つの別個の位置、すなわち、針201を第2の握持スロット104の中に前進させるためのもの、針201が第2の握持スロット104内に固着された後に摺動器12を後退させるための別のもの、および針201を第1の握持スロット103の中に前進させるための別のものに移動されることができる。いくつかの実施形態では、プーリ11は、可動顎状部6の第2の握持スロット104が第2の装填スロット14から退出すると、糸16が第2の装填スロット14を通して移動するように回転することができる。
【0171】
図17は、糸16を装填装置10の中に固着させるための湾曲針18を伴う糸16のある実施形態を描写する。糸16は、一端において針201に結合されることができ、湾曲針18は、糸16の他端にあることができる。湾曲針18は、必要である場合、交換されることができる。例えば、糸16は、湾曲針18から繋合または繋解されることができる。湾曲針18は、プーリ11に掛止、それに取り付けられる、またはその周囲に巻着し、湾曲針18を固着させるための鋭的端部を有することができる。湾曲針18は、湾曲針18が、プーリ11が糸16を巻回させることを可能にするように、プーリ11の上に搭載されることができる。プーリ11は、糸16が、縫合デバイス1が装填装置10から除去された後に制御される様式において巻解され、糸16が弛緩し、結び目または塊を形成しないように防止することを可能にする。
第C節:方法
【0172】
図18は、縫合のために縫合デバイス1Aおよび装填装置10を使用するための方法1800のフローチャートを描写する。方法1800は、縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bを提供するステップ(ステップ1802)を含むことができる。方法1800は、縫合デバイスの任意の他の実施形態とともに実施され得ることが想定される。縫合デバイスの形状および顎状部とアームとの間の角度は、ある手技または靭帯のために最適であることができる。例えば、角度は、膀胱等の他の組織を傷付けることを防止するために、安全性に関して最適化されることができる。執刀医は、縫合されるべき治療部位に基づいて縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bを選択することができる。例えば、執刀医は、縫合されるべき靭帯に基づいて縫合デバイスの中から選択することができる。
【0173】
方法1800は、縫合デバイス1Aまたは1Bを装填デバイス10の中に挿入するステップ(ステップ1804)を含むことができる。レバー3は、第2の位置110Bにあるべき取っ手2に向かって引動され、針201を固定顎状部5内に受容することができる。縫合デバイス1Aを装填装置10の中に設置する前に、停止部605が、レバー3を第1の位置110Aまたは第3の位置110Cから第2の位置110Bに移動させることが可能であるように、非アクティブ化された位置に移動されることができる。図19に示されるように、縫合デバイス1Aの可動顎状部6は、固定顎状部5に対して開放されることができる。縫合デバイス1Aは、固定顎状部5が第1の装填スロット13の中に嵌入し、可動顎状部6が第2の装填スロット14の中に嵌入するような方法において、縫合糸装填装置10上に設置されることができる。
【0174】
方法1800は、針201を縫合デバイス1Aの中に装填するステップ(ステップ1806)を含むことができる。図20Aは、針201が摺動器12の中に装填されるときの初期(例えば、デフォルト)位置にある、摺動器12の正面図であり、図20Bは、その背面図である。図20Cは、装填チャネル320に沿って移動され、針201を固定顎状部5の中に移動させる、摺動器12の正面図であり、図20Dは、その背面図である。針摺動器12は、固定顎状部5の方向に移動されることができる。摺動器12は、装填チャネル320内で駆動され、針201を固定顎状部5の中に装填することができる。針201は、第1の握持スロット103の中に装填されることができる。
【0175】
図20A-20Iに示されるように、いくつかの実施形態では、摺動器12は、装填チャネル320内の安全切り欠き121A-122Bと、執刀医に針201が正常に装填されることを通知するためのクリック効果を作製するための、摺動器12上の突出部123A-123Bとを含む。安全切り欠き121A-122Bおよび突出部123A-123Bは、執刀医に針201が切り欠き121Aおよび121Bに基づいて正常に装填されたこと、または切り欠き122Aおよび122Bに基づいて正常に装填解除されたことを通知する、クリック効果を提供することができる。図20Eおよび図20Fは、それぞれ、図20Bおよび図20Dに示される摺動器12のより近接したビューを示す。図20G図20H、および図20Iは、異なるビューからの摺動器12の詳細を示す。図20Iは、図20Eに従った摺動器12の正面図を示す。図20Gは、図20Eに従った摺動器の後面図を示す。図20Hは、図20Eに従った摺動器12の斜視図を示す。
【0176】
図21は、固定顎状部5の第1の握持スロット103内に固着されている、装填装置10からの針201を示す。摺動器12が針201を第1の握持スロット103の中に装填する後、レバー3は、第1の位置110Aに移動され、針201を固定顎状部5の第1の握持スロット103内で握持することができる。図21に示されるように、レバー3は、上向きに、かつ第1の位置110Aの中に引動されることができる。例えば、レバー3は、第2の位置110Bから第1の位置110Aに移動されることができる。停止部605は、レバー3を第1の位置110Aまたは第3の位置110Cから第2の位置110Bに移動させることが可能であるように、非アクティブ化された位置にあることができる。針201を固定顎状部5の第1の握持スロット内に固着させた後、摺動器12は、針201が固定顎状部5の第1の握持スロット内に固着される間に、固定顎状部5から離れるように移動されることができる。
【0177】
針201を受容した後、縫合デバイス1Aは、装填装置10から分離されることができ、針201は、プーリ11上に巻回される糸16を引き上げる。縫合糸16は、プーリ11から、したがって、装填装置10から引動されることができる。糸16の一端は、プーリ11に取り付けられたままである、湾曲針18に取り付けられたままであることができる。
【0178】
いくつかの実施形態では、ステップ1804およびステップ1806の代わりに、針201をすでに事前装填されている、取付部材1105Aまたは取付部材1105Bが、縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bに取り付けられることができる。取付部は、図11Bおよび図11Cに示されるように、固定顎状部5または可動顎状部6に取り付けられることができる。例えば、装填装置10を用いて針201を装填することが必要であることの代わりに、執刀医は、取付部を用いた縫合のために、取付部を縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bに取り付けることができる。縫合動作の完了において、取付部は、針201とともに除去されることができ、交換針201を伴う別の取付部が、固定顎状部5または可動顎状部6に取り付けられることができる。
【0179】
方法1800は、縫合デバイス1Aをa膣腔の中に移動させるステップ(ステップ1808)を含むことができる。図22Aに示されるように、縫合デバイス1Aは、膣腔2205の中に挿入されることができる。執刀医は、膣の壁内に切開部2206(例えば、3cmの切開部)を切り開き、縫合デバイス1Aを切開部2206を通して挿入し、縫合動作が実施され(例えば、ATFPは、本腔部内にある)、縫合糸が骨盤腔に送達される、骨盤腔2208(例えば、Retzius腔)に到達することができる。図22Bに示されるように、縫合デバイス1Aは、膣腔2205の中に挿入されることができる。図22Cに示されるように、縫合デバイス1Aは、腹部内のいかなる切開部も開放されないように、膣腔2205を通して骨盤腔2208の中に挿入され、縫合デバイス1Aを挿入することができる。執刀医は、可動顎状部6が固定顎状部5に対して閉鎖される間に縫合デバイス1Aを膣腔2205の中に移動させることができる。
【0180】
図22Dに示されるように、執刀医は、固定顎状部5または可動顎状部6が骨盤腔2208の内側における標的組織に触れるまで、縫合デバイス1Aを移動させることができ、これは、執刀医が縫合デバイス1Aを安全に位置付けることを可能にする。例えば、執刀医は、標的組織を触診することによって標的組織(例えば、SUI動作のためのATFP)の設置地理場所を判定することができ、次いで、執刀医は、固定顎状部5または可動顎状部6が閉鎖位置における触診された靭帯に触れるまで、縫合デバイス1Aを移動させることができる。いったん固定顎状部5または可動顎状部6が触診された組織に触れると、執刀医は、縫合デバイス1Aが適切に位置付けられたことを推測することができる。例えば、縫合デバイス1Aは、膣の壁において開放される切開部2206を通して、手術部位であり得る、骨盤腔2208の中に挿入されることができる。
【0181】
縫合デバイス1Aは、その中に縫合デバイス1Aが挿入されることが予期される、腔部の長さに基づいて設計されることができる。執刀医が縫合デバイス1Aを挿入することを停止するときに腔部の外側に留まる、縫合デバイス1A上の点の面積は、停止面積2210として把握されることができる。例えば、停止面積2210は、アーム関節101の近傍にあることができる。別の実施例では、縫合デバイス1Aの動作の間に、アーム関節101は、膣腔2205の外側に位置付けられることができる一方、縫合デバイス1Aの一部は、膣腔2205の内側に位置付けられることができる。別の実施例では、停止面積2210は、縫合デバイス1Aが膣腔2205の中にさらに挿入されるように、取っ手2Aおよび取っ手2Bにより近接している。
【0182】
図22DDに示されるように、いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Bの形状は、縫合動作の間の触診のために有利であることができる。POP動作の間に、執刀医は、その人差し指2211を使用し、縫合が設置されるであろう靭帯を位置特定し、縫合糸を設置するべきである靭帯上の安全面積を判定することができる。執刀医は、縫合デバイス1Bを本安全面積に持っていき、縫合糸を通過させることができる。いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Bの形状は、触診の間の人差し指2211の形状に合致することができ、縫合デバイス1Bのサイズは、触診の間に執刀医の人差し指2211と連動されるように適合することができる。固定されている縫合デバイス1Bおよび固定顎状部5の形状およびサイズは、執刀医がその人差し指2211下で、かつ1つのステップにおいて縫合デバイス1Bを設置し、触診を行い、縫合糸を通過させることを可能にする。縫合デバイス1Bは、そのサイズ、形状、および固定顎状部5を伴って、人差し指2211の形状に適合し、執刀医の人差し指2211と調和して協働することができる。
【0183】
図18に戻って参照すると、方法1800は、骨盤腔2208内の組織が固定顎状部5と可動顎状部6との間に入るまで、可動アーム8を固定アーム7に対して開放し、可動顎状部6を開包するステップ(ステップ1810)を含むことができる。図22Eに示されるように、執刀医は、縫合デバイス1Aを組織から離れるように引動し、可動顎状部6を固定顎状部5に対して開放するための安全な距離を生成することができる。可動顎状部6を開放した後、執刀医は、縫合されるべき組織の上に固定顎状部5を位置付けることができる。
【0184】
取っ手2Aおよび取っ手2Bの開放によって引き起こされる、縫合デバイス1Aの拡幅は、膣腔2205の外側に留まることができる。膣腔2205内での可動アーム8の移動は、可動顎状部6を骨盤腔2208の内側の顎状部関節100を中心として枢動させることができる。可動アーム8は、固定顎状部5および固定アーム7が同一の位置内に存在し得る間、可動顎状部6を移動させることができるため、執刀医は、針201が縫合されるであろう場所を予測することができ、これは、執刀医が見ることが困難である、または全く不可視である組織をより安全に縫合することを可能にする。
【0185】
方法1800は、可動アーム8を固定アーム7に対して閉鎖し、可動顎状部6を閉鎖し、針201を組織を通して移動させるステップ(ステップ1812)を含むことができる。図22Eおよび図22Fに示されるように、可動顎状部6が移動する間、固定顎状部5は、固定された基準を提供することができ、縫合されるべき骨盤腔2208の内側における組織が、固定顎状部5と可動顎状部6との間に設置されることができる。可動顎状部6を固定顎状部5に対して移動させることによって、針201は、組織を通して通過される。縫合が要求される場所が、狭小、深部、および執刀医にとって見ることが困難である、または全く可視ではない面積内にあり得るが、針201は、固定顎状部5が標的組織に対して定常なままである間、可動顎状部6の移動が予測可能かつ精密であるため、所望の場所において縫合することができる。図22Fに示されるように、執刀医は、可動アーム8を固定アーム7に対して閉鎖し、可動顎状部6を固定顎状部5に対して閉鎖することができる。
【0186】
方法1800は、針移送機構4を作動させ、針201を固定顎状部5から可動顎状部6に移送し、縫合糸を通過させるステップ(ステップ1814)を含むことができる。執刀医は、レバー3を移動させ、針201を固定顎状部5から可動顎状部6に移送することができる。レバー3を取っ手2の方向および第3の位置110Cの中に引動することによって、針201は、可動顎状部6内に移送および固着される。針201は、固定顎状部5の第1の握持スロット103から可動顎状部6の第2の握持スロット104に移送されることができる。針201を移送しながら固定顎状部5を固定された場所内に存在させることは、組織が見ることが困難である、または全く可視ではないときの針201の安全な移送を可能にすることができる。
【0187】
図22Gに示されるように、針201は、可動顎状部6に移送されている。可動顎状部6は、針201とともに離れるように移動し、固定顎状部5に対して開放し、別の縫合糸のために位置付けることができる。図22A-22Gに示されるように、針201は、最初に固定顎状部5の中に装填され、そのため、針201は、固定顎状部5から可動顎状部6に移送された。しかしながら、針201は、最初に可動顎状部6(例えば、第2の握持スロット104)野仲に装填され得ることが想定される。可動顎状部6および針201は、針201が固定顎状部5(例えば、第1の握持スロット103)内に配置されるまで、組織を通して穿刺し、固定顎状部5に向かって移動することができる。
【0188】
本明細書に説明される縫合デバイスは、顎状部間で針201を移送することができるため、執刀医は、治療部位を操作するために1つのデバイスに、かつ縫合するために別のデバイスに依拠することの代わりに、同一のデバイスを用いて治療部位に到達し、縫合することができる。また、顎状部間での針201の移送は、順次的縫合を可能にする。例えば、手技がそのように要求する場合、執刀医はまた、同一の針201を用いて(順次的に)縫合の後に縫合を行うことができ、これは、Z縫合または8の字縫合と呼ばれる。
【0189】
縫合を行った後、縫合デバイス1Aは、骨盤腔2208から除去されることができる。停止部605は、非アクティブ化された位置の中に移動されることができ、レバー3は、第2の位置110Bの中に移動され、固定顎状部5および可動顎状部6の両方から針201を解放することができる。針201は、それ自体が湾曲針18に取り付けられる、糸16に取り付けられるため、執刀医は、針201を解放し、縫合デバイス1Aを除去するが、糸16を骨盤腔2208内に縫合された状態に保つことができる。
【0190】
例えば、腹圧性尿失禁手術に関して、執刀医は、針201を用いて4つの縫合糸を通過させるために本デバイスを4回装填することができる。これらの縫合のうちの2つは、左ATFP上で行われることができ、2つの縫合は、右ATFP上で行われることができる。例えば、骨盤内には、対称的に据え付けられる、2つのATFP、すなわち、骨盤の左側に一方のものと、その右側における他方のものとが、存在する。これらの縫合は、膣腔2205内の切開部2206を介して縫合デバイスを骨盤腔2208の中に挿入することによって、かつ本デバイスの顎状部をそれぞれ、右および左に方向転換させることによって行われることができる。手術が、手術、縫合デバイス、および執刀医の選好に応じて、2回の縫付または異なる数の順次的縫付を用いて実施され得ることが想定される。例えば、縫合デバイス1Bを用いた手術は、同一の側において1つの縫合糸または2つの縫合糸を使用し得る。
【0191】
各縫合が完了した後、執刀医は、縫合デバイス1Aを骨盤腔2208から外に移動させることができる。執刀医は、糸16が骨盤腔2208内に縫合されたままであるように、縫合デバイス1Aから、糸16が湾曲針18に取り付けられた状態で、使用された針201を解放することができる。執刀医は、4つのそのような縫合糸が通過されるまで、縫合デバイス1Aに別の針を再装填することができる。4回の縫合を行った後、4つの糸16それらの個別の湾曲針18は、取り付けられ、骨盤腔2208から突き出たままである。
【0192】
針201を用いた4回の縫合を完了した後、執刀医は、各糸16に取り付けられる湾曲針18を引動することによって、4つの縫合糸を通過または引動することができる。これらの縫合糸は、膣壁上に設置され、針201を用いてATFP上を通過された縫合糸とともにループを形成することができる。例えば、執刀医は、各縫合糸の端部を相互に向かって引動することができ、これは、両側(例えば、左および右))におけるATFPにより近接して膣の壁をもたらし、かつ膣壁、膀胱、および尿道を持ち上げ、したがって、それらの解剖学的位置を回復させる効果を有する。執刀医は、各ループ(例えば、合計4つ)を結び目を用いて繋合し、余分な糸16、したがって、針201および湾曲針18を切り離すことができる。
【0193】
いくつかの実施形態では、執刀医は、糸16の他端に取り付けられる湾曲針18を用いることなくループを作製することができる。例えば、執刀医は、針201を引き上げることによって、膣腔2205内の膣組織から縫合糸を通過させ、糸16を引き上げ、糸16を用いてループを繋合することができる。
【0194】
執刀医は、標準的縫合糸を使用し、縫合デバイス1Aを腔部の中に設置するために開放された、切開部2206を閉鎖することができる。例えば、執刀医は、標準的縫合糸と、針保持器および親指鉗子等の標準的縫合デバイスとを併用することができる。別の実施例では、執刀医は、針保持器および親指鉗子を使用し、縫合パターンを実施することができる。
【0195】
いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Aおよび縫合デバイス1Bは、(例えば、スリングまたはメッシュを使用することによって、またはSUIのための中尿道スリング手術またはPOPのためのメッシュ手術の代わりに)合成埋込物を伴わない天然組織修復のために使用されることができる。例えば、縫合デバイスはまた、骨盤腔2208内への「調節可能な単一切開部スリング」(例えば、腹圧性尿失禁を治療するために必要に応じて緊縮および弛緩し得る、極小スリング)の設置を補助するためにも使用されることができる。極小スリングの各端部は、針201を含むことができ、針201は、極小スリングを設置するためのキットを形成するための特殊化された装填装置の中に装填されることができる。縫合デバイスは、各針を装填し、各針を骨盤腔2208の異なる端部に縫合し、極小スリング2300を骨盤腔2208に沿って設置することができる。
【0196】
図23Aは、極小スリング2300のある実施形態を描写する。極小スリング2300は、調節可能な無張力の単一切開部中尿道スリングであることができる。極小スリング2300は、縁に向かってテーパ状になり、非外傷的設置を可能にする、長方形形状を有することができる。縫合デバイスは、本特許において説明された縫合糸の設置に加えて、調節可能な無張力の「単一切開部中尿道スリング(極小スリング)」の設置のためのものであることができる。極小スリング2300の張力は、調節可能であることができる。極小スリング2300は、アンカによって組織に固定される必要がないことによって、無張力であることができる。これは、執刀医のみが手術の間にスリングの張力を調節することを可能にする、スリングより有利であることができ、これは、いったん張力が調節されると、極小スリングがアンカを用いて組織内に固定されることを意味する。
【0197】
極小スリング2300は、中央から縁に向かって狭小化する、メッシュ2302を含むことができる。例えば、メッシュ2302(例えば、長方形部分)は、6cmの長さであることができる。1つの縁が、それ自体が針201Aに取り付けられる、糸16Aに取り付けられ、別の縁が、それ自体が針201Bに取り付けられる、糸16Bに取り付けられる。図23Bは、針201Bの拡大図を描写する。執刀医は、針201Aおよび針201Bを使用し、極小スリング2300を縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bの中に装填し、極小スリング2300を設置のために骨盤腔2208の中に送達することができる。針201Aおよび針201Bは、両端に配置されるため、針201Aおよび201Bは、極小スリング2300の各端部が縫合デバイス1Aまたは1Bの中に装填されることを可能にすることができ、その後に、縫合デバイス1Aまたは1Bは、極小スリング2300を、骨盤腔2208内への極小スリング2300の設置のための標的場所に移動させることができる。
【0198】
図24は、調節縫合糸2305A-2305Cを含む、極小スリング2300のある実施形態の拡大図を描写する。例えば、極小スリング2300は、3つの調節縫合糸2305A-2305Cを含むことができる。示されないが、極小スリング2300は、より少ない、または付加的な調節縫合糸を含むことができる。調節縫合糸2305A-2305Cはそれぞれ、糸2308A-2308Cを含むことができる。糸2308A-2308Cはそれぞれ、執刀医によって、メッシュ2302を骨盤腔2208内に設置した後、メッシュ2302に取り付けられることができる。調節縫合糸2305A-2305Cはそれぞれ、湾曲針2310A-2310Fが、調節縫合糸2305A-2305Cが執刀医によってメッシュ2302に取り付けられる後、メッシュ2302および骨盤腔2208の外側から延在するように、糸2308A-2308Cの各端部に取り付けられる、湾曲針2310A-2310Fを含むことができる。湾曲針2310A-2310Fは、骨盤腔2208の外側に引き上げられ、極小スリング2300のメッシュ2302の張力の調節を可能にすることができる。
【0199】
調節縫合糸2305Bは、メッシュ2302を弛緩させるためにメッシュ2302の中央に配置されることができる。調節縫合糸2305Aおよび調節縫合糸2305Bは、メッシュ2302を緊縮させるためにメッシュ2302の端部(例えば、メッシュ2302が各端部において切断された点)に向かって配置されることができる。湾曲針2310A-2310Fは、膣壁2207を通して穿刺することによって膣腔2205の中にもたらされ、切り離されることができる。残りの糸2308A-2308Cは、結び目にされ、調節のために後に使用されるために筐体内に保管されることができる。
【0200】
図25は、極小スリング2300のためのスリング装填器2315のある実施形態を描写する。スリング装填器2315は、装填装置10に類似し、その機能性を含むことができるが、スリング装填器2315は、極小スリング2300のために特別に設計されることができる。いくつかの実施形態では、極小スリング2300は、スリング装填器2315の中に事前装填されることができる。例えば、極小スリング2300およびスリング装填器2315は、キットであることができる。スリング装填器2315は、固定顎状部5を受容するように構成される、第1の装填スロット13Aおよび13Bを含むことができる。スリング装填器2315は、可動顎状部6を受容するように構成される、第2の装填スロット14Aおよび14Bを含むことができる。
【0201】
スリング装填器2315は、極小スリング2300の針201Aおよび針201Bを両方とも受容し、極小スリング2300を縫合デバイス1Aの中に装填することができる。スリング装填器2315は、極小スリング2300の針201Aを保持し得るスロット15A内に配置される、摺動器12Aを含むことができる。リング装填器2315は、極小スリング2300の針201Bを保持し得るスロット15B内に配置される、摺動器12Bを含むことができる。
【0202】
図26および図27A-27Jは、尿失禁を治療するために極小スリング2300を使用するステップのある実施形態を描写する。例えば、極小スリング2300は、メッシュ2302が尿失禁を治療するために尿道2705下に位置付けられるように、位置付けられることができる。極小スリング2300は、メッシュ修復において、本明細書に説明されるように、骨盤腔2208内の標的組織(ATFPが恥骨に付着する場所)を通して針201Aおよび針201Bを通過させるために縫合デバイス1Aを使用することによって位置付けられることができる。極小スリング2300の糸16Aおよび糸16Bは、膣腔2205内の切開部2206(例えば、膣壁)を通して通過されることができる。極小スリング2300の端部上の糸16Aおよび糸16Bは、極小スリング2300のメッシュ2302を位置付けることと同時に引動されることができる。いくつかの実施形態では、縫合デバイス1Bが、極小スリング2300を位置付けるために使用され得ることが想定される。
【0203】
図26に示されるように、極小スリング2300は、スリング装填器2315の中に装填されることができる。いくつかの実施形態では、摺動器12Aおよび摺動器12Bは、対称的に位置付けられ、極小スリング2300の針201Aおよび針201Bを対称的に装填する。極小スリング2300は、針201Aおよび針201Bによって端部に、スリング装填器2315を介して縫合デバイス1Aまたは縫合デバイス1Bの中に装填されることができる。図27Aに示されるように、針201Aは、スリング装填器2315によって縫合デバイス1Aの中に装填されている。
【0204】
図27Bに示されるように、かつ図22A-22Gに説明されるように、縫合デバイス1Aは、針201Aを骨盤腔2208A内の標的組織を通して通過させ、極小スリング2300の一方の端部を設置するために使用されることができる。針201Aは、膣腔2205の中に、かつ切開部2206を通して挿入され、骨盤腔2208Aに到達することができる。例えば、鋭的および鈍的解離(例えば、3cm切開部)が、膀胱膣筋膜下から恥骨枝および恥骨結合部の接合部に向かって前進され、骨盤筋膜腱弓が、検出される。糸16Aは、切開部2206を通して針201Aに追従し、メッシュ2302は、メッシュ2302が骨盤腔2208内に位置付けられ得るように、骨盤腔2208Aの中まで糸16Aに追従する。
【0205】
図27Cに示されるように、かつ図22A-22Gに説明されるように、縫合デバイス1Aは、針201Bを骨盤腔2208B内の標的組織を通して通過させ、極小スリング2300の他端を設置するために使用されることができる。例えば、縫合デバイス1Aは、針201Aを解放することができ、次いで、針201Bは、スリング装填器2315によって縫合デバイス1Aの中に装填されることができる。極小スリング2300は、したがって、縫合デバイス1Aを使用することによって尿道2705に対して位置付けられ、針201Aを骨盤腔2208Aを通して、および針201Bを骨盤腔2208Bを通して通過させることができる。極小スリング2300の糸16Aおよび糸16Bは、膣腔2205内の切開部2206(例えば、膣壁)を通して通過されることができる。
【0206】
デバイス1Aは、糸16Aおよび糸16Bを位置付け、極小スリング2300を、それぞれ、骨盤腔2208Aおよび2208B内の設置されるべきである場所に位置付けることができる。デバイス1Aは、糸16Aが結び目2720Aに繋合されないが、単に組織を通して極小スリング2300の端部を通過するように組織を通して通過するように、針201を標的地理場所における組織を通して通過させることができるが、いかなる縫付も、行われない。例えば、極小スリング2300の端部(例えば、16Aおよび16B)は、極小スリング2300が無張力に設置されるため、縫付によって固着されない。
【0207】
図27Dに示されるように、極小スリング2300の端部上の糸16Aおよび糸16Bは、メッシュ2302を尿道2705に対して位置付けるステップと同時に引動されることができる。例えば、極小スリング2300を送達した後、メッシュ2302は、極小スリング2300の両端が糸16Aおよび糸16Bによって引動され得るように、尿道2705に向かって上方に高架されることができる。例えば、糸16Aおよび糸16Bは両方とも、同時に引動されることができる。極小スリング2300のメッシュ2302は、糸16Aおよび糸16Bが引動されると、尿道2705下で、かつそれに向かって上昇することができる。
【0208】
図27Eに示されるように、糸16Aおよび糸16Bは、メッシュ2302が、アンカを用いて組織内に固定することの代わりに、無張力の状態で骨盤腔2208の中に設置され得るように引動されることができる。糸16Aおよび糸16Bは、メッシュ2302に取り付けられる糸16Aおよび糸16Bが、切開部2206を通して執刀医に対して可視になるまで、引動されることができる。例えば、糸16Aおよび糸16Bは、外科医がそれらならびにメッシュ2302の余分な部分をその端部において切断し、標的化された長さのメッシュ2302のみが骨盤腔2208内に存在することを確実にすることが可能であるように、切開部から外に、膣腔2205に向かって引動されることができる。
【0209】
図27Fに示されるように、いくつかの実施形態では、針201Aおよび針201Bを用いて糸16Aおよび糸16Bに取り付けられるメッシュ2302の各余剰端部を含み得る、余剰部分2710が、メッシュ2302を位置付けた後に切断されることができる。図27Gに示されるように、メッシュ2302は、糸16Aおよび糸16Bに取り付けられるメッシュ2302と、それらに取り付けられる針201Aおよび針201Bとを含有する、余剰部分2710が、切り離される後、骨盤腔2208Aおよび2208B内に位置付けられることができる。
【0210】
図27Hに示されるように、メッシュ2302を位置付ける後、執刀医が、術後調節を行うことを決定する場合、手術の間、執刀医は、調節縫合糸2305A-2305Cをメッシュ2302に取り付けることができる。例えば、執刀医は、調節縫合糸2305A-2305Cを膣内の切開部2206を通して挿入することができる。調節縫合糸2305A-2305Cはそれぞれ、糸2308A-2308Cの各端部に取り付けられる、湾曲針2310A-2310Fを含むことができる。
【0211】
執刀医は、メッシュ2302を張力調整するために、調節縫合糸2305Aおよび調節縫合糸2305Cをメッシュ2302の端部(例えば、メッシュ2302が各端部において切断された点)に向かって取り付けることができる。いくつかの実施形態では、調節縫合糸2305Aおよび調節縫合糸2305Cの湾曲針は、切開部2206を通して挿入され、次いで、膣壁2207を穿刺し、それらを膣腔2205の中に戻すようにもたらすことによって、外にもたらされることができる。執刀医は、メッシュ2302を弛緩させるために、調節縫合糸2305Bをメッシュ2302の中央に取り付けることができる。
【0212】
いくつかの実施形態では、執刀医が、調節縫合糸2305A-2305Cをメッシュ2302に取り付ける後、個別の湾曲針2310A-2310Fに取り付けられる、調節糸2308A-2308Cの各端部が、調節糸2308の各端部に取り付けられる湾曲針2310A-2310Fによって、膣壁2207を通して穿刺することによって、膣腔2205の中にもたらされることができる。
【0213】
図27Iに示されるように、いくつかの実施形態では、湾曲針2310A-2310Fは、穿刺点2209A-2209Fにおいて膣壁2207を通して穿刺する。例えば、6つの湾曲針2310A-2310Fが、それを通して3つの調節糸2308A-2308Cの6つの端部が骨盤腔2208から外に、かつ膣腔2205の中に引動され得る、6つの穿刺点2209A-2209Fを生成することができる。湾曲針2310A-2310Fは、調節縫合糸2305A-2305Cを穿刺点2209A-2209Fを通して引動するように引動されることができる。例えば、調節糸2308A-2308Cはそれぞれ、両端に取り付けられる湾曲針2310A-2310Fを伴う、2つの端部を有し、調節糸2308A-2308Cのそれぞれの端部は、膣壁2207を通して膣腔2205にもたらされることができる。
【0214】
図27Iに示されるように、執刀医は、糸2308A-2308Cの一部を切り離し、湾曲針2310A-2310Fを施術部位から除去することができる。いくつかの実施形態では、湾曲針2310A-2310Fは、(例えば、切開部2206を通さずに)切開部2206の外側から外にもたらされ、湾曲針2310A-2310Fを切断することによって除去されることができる。例えば、メッシュ2302は、尿道2705に対して位置付けられたままにされることができ、それらに取り付けられた湾曲針2310A-2310Cは、切り離されることができる。
【0215】
湾曲針2310A-2310Fが切り離される後、執刀医は、糸2308A-2308Cの個別の端部において、それらの結び目2720A-2720Cを作製することができる。執刀医は、残りの糸2308A-2308Cが、メッシュ2302に取り付けられたままであるため、結び目2720A-2720Cを使用し、メッシュ2302の張力を調節することができる。執刀医は、湾曲針2310A-2310Fを切り離し、残りの糸2308の結び目2720A-2720Cを作製し、ループを形成し、筐体2725A-2725C内に結び目2720A-2720Cを固着させることができる。結び目2720A-2720C、糸2308、および筐体2725は、膣から突き出ない。例えば、術後周期の間、それらが膣腔2205内に存在するため、患者には、それらが見えない。
【0216】
図27Jに示されるように、結び目2720A-2720Cは、筐体2725A-2725C内に保管されることができる。筐体2725A-2725Cは、結び目2720A-2720Cのためのコンテナまたはエンクロージャであることができる。筐体2725A-2725Cは、手術の後、調節のための患者の術後検査まで、結び目2720A-2720Cを患者の膣腔2205内に固着させるために使用されることができる。筐体2725A-2725Cは、本時間周期の間、結び目2720A-2720Cを未損傷の状態に保ち、それらを汚染から保つことができる。結び目2720A-2720Cを筐体2725A-2725C内に維持することによって、執刀医は、手技の後、尿道2705に対するメッシュ2302の張力を調節することができる。例えば、結び目2720A-2720Cは、メッシュ2302の調節が必要とされる場合に備えて、手術に続いて1週間にわたって筐体2725A-2725C内に保たれることができる。別の実施例では、手術後の1週間、患者は、排尿困難または失禁を報告する場合があり、両方とも、尿道2705に対するメッシュ2302の張力を調節することによって是正されることができる。張力が術後に再調節される後、調節縫合糸2305A-2305Cが、メッシュ2302から切り離され、取り出されることができる。手術の後にメッシュ2302を調節することの本可能性は、メッシュ2302または付加的調節縫合糸を再挿入するための第2の手術の必要性を回避することによって有利である。
【0217】
手術の後(例えば、1週間)、執刀医が、調節のために患者を検査するとき、執刀医は、患者の膣腔2205内の筐体2725内に固着される結び目2720A-2720Cに到達し、メッシュ2302の張力を調節する。例えば、本調節は、手術の後に行われることができ、新しい手術を要求せず、外来患者診療所または診療室設定内で行われることができる。執刀医は、結び目2720A-2720Cを引動し、メッシュ2302に取り付けられる糸2308A-2308Cを引動することができる。
【0218】
いくつかの実施形態では、診療室設定または外来患者診療所内で行われる術後検査において、執刀医は、調節縫合糸2305Aおよび調節縫合糸2305Cの結び目2720A-2720Cを引き上げ、メッシュ2302を尿道2705に向かって引動し、メッシュ2302を緊縮させることができる。例えば、執刀医は、調節縫合糸2305Aおよびof調節縫合糸2305Cの筐体2725A-2725C内に固着される結び目2720A-2720Cを引き上げ、メッシュ2302を尿道2705に向かって引動し、メッシュ2302を緊縮させることができる。いくつかの実施形態では、執刀医は、結び目2720Aおよび2720Cを引動し、メッシュ2302の張力を増加させることができる。例えば、メッシュ2302の側面における結び目2720Aおよび2720Cは、手術の後の張力を増加させるために使用されることができる。執刀医は、縁における結び目2720Aおよび2720Cを引動し、メッシュ2302を尿道2705に向かって引動し、メッシュ2302を緊縮させることができる。
【0219】
いくつかの実施形態では、執刀医は、結び目2720Bを引動し、メッシュ2302を弛緩させることができる。執刀医は、結び目2720Bを中央において引動し、メッシュ2302を尿道2705から離れるように引動し、メッシュ2302を弛緩させることができる。いくつかの実施形態では、執刀医は、調節縫合糸2305Bの筐体2725B内に固着される結び目2720Bを引き上げ、メッシュ2302を尿道2705から離れるように引動し、メッシュ2302を弛緩させることができる。例えば、執刀医は、メッシュ2302の中央内の調節縫合糸2305Bの筐体2725B内に固着される結び目2720Bを引き上げ、メッシュ2302を尿道2705から離れるように引動し、メッシュ2302を弛緩させることができる。執刀医が調節を完了する後、執刀医は、ループを切断し、筐体2725を廃棄し、調節糸2308を引き上げ、糸を取り除くことができる。
【0220】
ここで、概して、縫合デバイス1Aおよび縫合デバイス1Bを参照する。縫合デバイスは、SUIおよびPOPの治療等、骨盤底障害の治療のために使用されることができる。例えば、縫合デバイスは、経膣アプローチまたは手技のために角度付けられることができる。別の実施例では、縫合デバイスは、女性における膣壁または子宮脱の低侵襲性手術デバイスであることができる。縫合デバイスは、そのために縫合デバイスが使用される、骨盤解剖学的構造に基づいて計算および最適化される、種々のサイズと、形状と、角度とを含むことができる。最適なサイズおよび形状は、縫合デバイスがそれらの規定される外科手術のために、デバイス毎に標的組織に安全にアクセスすることを可能にする。縫合デバイスの角度付けられた設計は、本デバイスの先端が標的骨盤構造に到達し、膣経路を介して縫合されることを可能にする。角度付けられた設計およびサイズは、他の組織との意図されない接触を防止する。縫合デバイスの形状は、意図されない組織傷害を防止することによって、パフォーマンスを改善し、安全性および標的組織への到達のし易さを提供することができる。縫合デバイスは、低侵襲、使い捨て可能、滅菌であり、単回使用のためのものであることができる。
【0221】
縫合デバイスは、(例えば、腹圧性尿失禁、または、膣の中への、および膣開口部を越えた、膀胱、直腸、および子宮等の骨盤器官の膨出である、骨盤臓器脱を治療するために)女性における骨盤底外科手術の間に手術部位における組織内に縫合糸を設置するための経膣デバイスであることができる。縫合デバイスは、腹部および複数の切開部より有利であり得る、単一の切開部と併用される、経膣デバイスであることができる。縫合デバイスは、狭小であり、可視ではないもの等、アクセスすることが困難な場所内への縫合糸の一貫した設置のために使用されることができる。縫合デバイスは、針が反対の顎状部において安全に捕捉されることを可能にする動作機構を伴う、1ステップ縫合デバイスであることができる。
【0222】
縫合デバイスは、規定される靭帯を膀胱頸部のレベルに縫合し、膀胱出口をその正常な位置に高架させることができる。縫合デバイスは、腹圧性尿失禁のための膣天然組織修復手技を実施するように人間工学的であり、成形されることができる。縫合デバイスは、女性における腹圧性尿失禁の外科手術治療のために設計され、(狭小であり、可視ではない)アクセスすることが困難である場所内への縫合糸の一貫した設置を促進することができる。縫合デバイスは、前部膣支持または経膣膣断端固定術手技を再獲得するために設計されることができる。縫合デバイスは、限定ではないが、腹圧性尿失禁手技を含む、泌尿器科手技の間にアクセスすることが困難な一般的縫合用途において使用され、手術部位における縫合糸の設置を補助することができる。
【0223】
縫合デバイスは、執刀医が、低侵襲的方法(例えば、単一のみの膣切開)において膣(例えば、腹部手術と対照的な、経膣経路)を介して外科手術を実施することを可能にすることができる。縫合デバイスは、(靭帯内の縫合糸の骨盤底支持構造上への設置を補助するために)膣壁を骨盤底支持構造に縫付するステップを介した単一膣切開天然組織修復のために使用されることができる。縫合デバイスは、執刀医(例えば、外科医)によって、感覚および/または直接的視覚制御と併用されることができる。縫合デバイスは、執刀医が、(合成スリング/メッシュの設置または経膣メッシュ手術を要求する、中尿道スリング技法と対照的に)人工埋込物の設置を伴うことなく、天然組織修復を実施することを可能にするように設計されることができる。
【0224】
縫合デバイスは、腔部の中に安全に挿入されるように設計されることができる。縫合デバイスの安全性が、縫合デバイスの長さから導出されることができる。例えば、(アーム7および8および顎状部5および6の)長さおよび縫合デバイスの角度は、本明細書に説明される安全性結果に寄与することができ、したがって、長さおよび角度は、膣または切開部を損傷させないように設計されることができる。別の実施例では、身体の中への縫合デバイスの進入点は、膣の壁において開放される切開部を通したものであるため、執刀医は、縫合デバイスを、ATFPが位置する骨盤腔の中に挿入することができる。例えば、縫合デバイスを用いて行われる腹圧性失禁手術に関して、縫合デバイスは、縫合デバイスの長さを判定するために使用される解剖学的目印である、ATFPを越えて挿入される必要がない。縫合デバイスが、アーム関節101を越えて膣内に位置付けられる場合でも、縫合デバイスの長さは、取っ手の開放によって引き起こされる縫合デバイスの拡幅が切開部に影響を及ぼさないことを可能にする。
【0225】
縫合デバイスは、骨盤底外科手術の間にアクセスすることが困難である場所内にある、骨盤底構造上への縫合糸の一貫した、順次的設置を促進する(例えば、Z縫合または8の字縫合とも呼ばれる、同一の針を用いた複数の縫合を行う)ことができる。縫合デバイスは、(腹部外科手術と対照的に)経膣脱出外科手術の間にアクセスすることが困難である場所(深部、狭小、および可視ではない施術部位)内への縫合糸の一貫した設置を促進するように設計されることができる。縫合デバイスは、膣尖部の高架を提供するために、規定された靭帯を頂端膣壁または子宮頚部に縫合することができる。
【0226】
縫合デバイスは、経膣低侵襲的手技のために使用されることができる。縫合デバイスは、骨盤臓器脱(膣の中への膀胱、子宮、または腸等の骨盤器官の弛み)を患う女性における天然組織修復に基く、膣壁または子宮脱外科手術のために設計されることができる。縫合デバイスは、執刀医が、(合成メッシュの設置を要求する手術と対照的に)人工埋込物の設置を伴うことなく、天然組織修復を実施することを可能にするように設計されることができる。縫合デバイスは、執刀医が、単一のみの切開等を用いて低侵襲的方法において膣を介して外科手術を実施することを可能にすることができる。縫合デバイスは、限定ではないが、骨盤臓器脱手技を含む、泌尿器科手技の間にアクセスすることが困難な一般的縫合用途において使用され、手術部位における縫合糸の設置を補助することができる。縫合デバイスは、感覚および/または直接的視覚制御と併用されることができる。
【0227】
縫合デバイス1Aおよび1Bは、その張力が術後に調節され得る、無張力の単一切開部中尿道スリング(極小スリング2300)の位置付けのために使用されることができる。
【0228】
本開示の1つまたはそれを上回る実施形態が、説明されているが、これらの実施形態が、例証にすぎず、限定的ではないこと、および多くの修正が、本明細書に説明される、発明の方法論、例証的システム、およびプラットフォーム、および例証的デバイスが、相互との任意の組み合わせにおいて利用され得ることを含め、当業者に明白な状態となり得ることを理解されたい。なおもさらに、種々のステップが、任意の所望の順序において行われ得る(および任意の所望のステップが、追加され得る、および/または任意の所望のステップが、排除され得る)。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図5I
図5J
図5K
図5L
図5M
図5N
図5O
図5P
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14A
図14B
図14C
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図20G
図20H
図20I
図21
図22A
図22B
図22C
図22D
図22DD
図22E
図22F
図22G
図23A-23B】
図24
図25
図26
図27A
図27B
図27C
図27D
図27E
図27F
図27G
図27H
図27I
図27J
【国際調査報告】