(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】複数のロボットのためのタスク処理方法およびデバイス、ならびにロボット
(51)【国際特許分類】
G06F 11/20 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
G06F11/20 633
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515480
(86)(22)【出願日】2022-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 CN2022104360
(87)【国際公開番号】W WO2023035755
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202111061331.2
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 雷
【テーマコード(参考)】
5B034
【Fターム(参考)】
5B034BB04
5B034CC01
(57)【要約】
本開示は、複数のロボットのためのタスク処理方法およびデバイス、ならびにロボットに関する。タスク処理方法は、少なくとも1つのロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、複数のロボットのうちの少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するステップと、切断ロボットの過去の位置と、複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するステップと、切断ロボットについて、切断ロボットの過去の位置および接続ロボットの現在の位置に従って、複数のロボットの中から切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するステップと、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、ターゲット送信ロボットを通じて切断ロボットに送信するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タスク処理デバイスによって実行される複数のロボットのためのタスク処理方法であって、前記タスク処理デバイスおよび前記複数のロボットが両方とも、前記複数のロボットと前記タスク処理デバイスとの間で双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールを用いて展開されており、前記複数のロボットが、前記複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールをさらに含み、
前記少なくとも1つのロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、前記複数のロボットのうちの少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するステップと、
前記切断ロボットの過去の位置と、前記複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するステップであって、前記接続ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである、ステップと、
前記切断ロボットについて、前記切断ロボットの前記過去の位置および前記接続ロボットの現在の位置に従って、前記複数のロボットの中から前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するステップであって、前記ターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、ステップと、
前記切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、前記ターゲット送信ロボットを通じて前記切断ロボットに送信するステップと
を含む、タスク処理方法。
【請求項2】
前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを前記複数のロボットから決定する前記ステップが、
接続ロボットの現在の位置と前記切断ロボットの過去の位置との間の距離の各々が距離しきい値よりも大きい場合、前記切断ロボットとは別の切断ロボットの過去の位置を取得するステップと、
前記別の切断ロボットの前記過去の位置に従って、過去の位置が、前記切断ロボットの前記過去の位置から前記距離しきい値以下の距離にある前記別の切断ロボットを候補切断ロボットとして決定するステップと、
前記候補切断ロボットの前記過去の位置と前記接続ロボットの前記現在の位置とに従って、現在の位置が、前記候補切断ロボットの過去の位置から前記距離しきい値以下の距離にある前記接続ロボットを候補接続ロボットとして決定するステップと、
前記候補切断ロボットおよび前記候補接続ロボットから、ターゲット切断ロボットおよび前記切断ロボットに対応するターゲット接続ロボットを、それぞれ前記ターゲット送信ロボットとして決定するステップと
を含む、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項3】
前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を、前記ターゲット送信ロボットを通じて前記切断ロボットに送信する前記ステップが、
前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を、前記ターゲット接続ロボットおよび前記ターゲット切断ロボットを通じて前記切断ロボットに順次送信するステップを含む、請求項2に記載のタスク処理方法。
【請求項4】
前記ターゲット接続ロボットを通じて前記ターゲット切断ロボットに前記ターゲット切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を送信するステップをさらに含む、請求項2または3に記載のタスク処理方法。
【請求項5】
前記複数のロボットの中から、前記切断ロボットに対応するターゲット受信ロボットを決定するステップであって、前記ターゲット受信ロボットが、前記第2の通信モジュールを通じて前記切断ロボットから送信された現在のタスクの実行の結果を受信するように構成される、ステップと、
前記ターゲット受信ロボットを通じて前記現在のタスクの実行の前記結果を受信するステップであって、前記ターゲット受信ロボットが前記接続ロボットを含む、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項6】
前記ターゲット受信ロボットによる前記現在のタスクの実行の前記結果を受信する前記ステップが、
前記ターゲット受信ロボットが前記接続ロボットのみを含む場合、前記ターゲット受信ロボットから送信された前記現在のタスクの実行の前記結果を受信するステップと、
前記ターゲット受信ロボットが前記切断ロボットと前記接続ロボットとを含む場合、前記ターゲット受信ロボット前記切断ロボットと前記ターゲット受信ロボットの前記接続ロボットを通じて前記現在のタスクの実行の前記結果を順次受信するステップと
を含む、請求項5に記載のタスク処理方法。
【請求項7】
前記ターゲット受信ロボットと前記ターゲット送信ロボットが、完全に同じであるか、部分的に同じであるか、または完全に異なっている、請求項5に記載のタスク処理方法。
【請求項8】
前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを前記複数のロボットから決定する前記ステップが、
前記少なくとも1つの接続ロボットの現在の位置と前記切断ロボットの前記過去の位置との間の前記距離が前記距離しきい値以下である場合、少なくとも1つの接続ロボットから前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを決定するステップを含む、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの接続ロボットから前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを決定する前記ステップが、
現在の位置が、前記少なくとも1つの接続ロボットから前記切断ロボットの前記過去の位置からの最短距離にある前記接続ロボットを、前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットとして決定するステップを含む、請求項8に記載のタスク処理方法。
【請求項10】
前記第2の通信モジュールのワイヤレス伝播距離と前記第1の通信モジュールのワイヤレス伝播距離との間の差が、同じ消費電力下で差のしきい値よりも大きく、前記差および前記差のしきい値は正の整数である、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項11】
現在のタスクが追従タスクであり、前記第2の通信モジュールが、前記追従タスクを実行する前記複数のロボット間でリアルタイムの運動パラメータ、位置、および道路状況情報を交換するようにさらに構成される、請求項10に記載のタスク処理方法。
【請求項12】
前記運動パラメータが、速度、加速度、または方向のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のタスク処理方法。
【請求項13】
前記第1の通信モジュールがWIFIモジュールであり、前記第2の通信モジュールが長距離無線LORAモジュールである、請求項1から12のいずれか一項に記載のタスク処理方法。
【請求項14】
複数のロボットのためのタスク処理デバイスであって、前記タスク処理デバイスおよび前記複数のロボットが両方とも、前記複数のロボットと前記タスク処理デバイスとの間で双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールを用いて展開されており、前記複数のロボットが、前記複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールをさらに含み、
前記少なくとも1つのロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、前記複数のロボットのうちの少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するように構成された識別モジュールと、
前記切断ロボットの過去の位置と、前記複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するように構成された取得モジュールであって、前記接続ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである、取得モジュールと、
前記切断ロボットについて、前記切断ロボットの前記過去の位置および前記接続ロボットの現在の位置に従って、前記複数のロボットの中から前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するように構成された決定モジュールであって、前記ターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、決定モジュールと、
前記切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、前記ターゲット送信ロボットを通じて前記切断ロボットに送信するように構成された送信モジュールと
を含む、タスク処理デバイス。
【請求項15】
第1の通信モジュールと第2の通信モジュールとを含む複数のロボットのためのタスク処理方法であって、前記第1の通信モジュールが、前記複数のロボットとタスク処理デバイスの第1の通信モジュールとの間で双方向通信を実行するように構成され、前記第2の通信モジュールが、前記複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成され、前記タスク処理方法が、前記複数のロボットのうちの1つのロボットによって実行され、
前記タスク処理デバイスから前記第1の通信モジュールを通じて送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、前記ロボットが、前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を、前記第2の通信モジュールを通じて前記切断ロボットに送信するステップであって、前記切断ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットである、ステップと、
前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、前記ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットから前記第2の通信モジュールを通じて送信された前記ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信するステップであって、前記ターゲット送信ロボットが接続ロボットを含む、ステップと、
前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、前記ロボットが、別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記第2の通信モジュールを通じて別のターゲット送信ロボットから送信された前記別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、前記別の切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を前記別の切断ロボットに送信するステップであって、前記別のターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、ステップと
を含む、タスク処理方法。
【請求項16】
前記ターゲット送信ロボットが、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含み、複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、前記複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスが、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の前記距離が前記距離しきい値以下である直列パスを含む、請求項15に記載のタスク処理方法。
【請求項17】
タスク処理デバイスの第1の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールと、
他のロボットの第2の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールと
を含み、
前記タスク処理デバイスから前記第1の通信モジュールを通じて送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が受信され、前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、前記ロボットが、前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報が、前記第2の通信モジュールを通じて前記切断ロボットに送信され、前記切断ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットであり、
前記ロボットに対応するターゲット送信ロボットから送信された前記ロボットの現在のタスクのタスク情報が、前記第2の通信モジュールを通じて受信され、前記ターゲット送信ロボットが、前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、接続ロボットを含み、
前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、前記ロボットが、別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記第2の通信モジュールを通じて別のターゲット送信ロボットから送信された前記別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が受信され、前記別の切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報が前記別の切断ロボットに送信され、前記別のターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、ロボット。
【請求項18】
前記ターゲット送信ロボットが、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含み、複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、前記複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスが、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の前記距離が前記距離しきい値以下である直列パスを含む、請求項17に記載のロボット。
【請求項19】
メモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を含み、前記プロセッサが、前記メモリに記憶された命令に基づいて、請求項1から13および15から16のいずれか一項に記載の前記タスク処理方法を実行するように構成される、電子デバイス。
【請求項20】
請求項14に記載の前記タスク処理デバイスを含む、複数のロボットのためのタスク処理システム。
【請求項21】
第1の通信モジュールを通じて前記タスク処理デバイスから切断ロボットの現在のタスクの前記タスク情報を受信し、前記第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに現在のタスクの前記タスク情報を送信するように構成されたターゲット送信ロボットをさらに含む、請求項20に記載のタスク処理システム。
【請求項22】
プロセッサによって実行されると、請求項1から13および15から16のいずれか一項に記載の前記タスク処理方法を実装するコンピュータプログラム命令が記憶されている、コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1から13および15から16のいずれか一項に記載の前記タスク処理方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年9月10日に出願された中国特許出願第202111061331.2号に基づいており、その優先権の利益を主張し、その全体が参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、コンピュータ技術の分野に関し、特に、複数のロボットのためのタスク処理方法、デバイスおよびシステム、ロボット、ならびにコンピュータストレージ媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ロボットは、あらかじめ設定されたプログラムに従って命令を受信することによって、一連の複雑な動作または機能を自動的に実行する機械デバイスを指す。物流ロボットは、倉庫、仕分けセンタ、および輸送中の商品などの場面において、商品の搬送およびハンドリングなどの動作に適用されるロボットを指す。物流ロボットはまた、デジタル化および自動化のプロセスにおいて、物流およびサプライチェーン関連企業にとって重要なインテリジェントインフラストラクチャとして徐々に見なされている。
【0004】
関連技術において、ロボットは、コンソールとのハートビート接続を維持するために、WIFIネットワークを通じて定期的にロボットの位置をコンソールに報告し、コンソールは、WIFIネットワークを通じて各ロボットに各ロボットに対応する現在のタスクのタスク情報を送信する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、複数のロボットのためのタスク処理方法が提供される。本方法は、タスク処理デバイスによって実行され、タスク処理デバイスおよび複数のロボットは両方とも、複数のロボットとタスク処理デバイスとの間で双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールを用いて展開されており、複数のロボットは、複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールをさらに含み、タスク処理方法は、少なくとも1つのロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するステップと、切断ロボットの過去の位置と、複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するステップであって、接続ロボットが、タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである、ステップと、切断ロボットについて、切断ロボットの過去の位置および接続ロボットの現在の位置に従って、複数のロボットの中から切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するステップであって、ターゲット送信ロボットが接続ロボットを含む、ステップと、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、ターゲット送信ロボットを通じて切断ロボットに送信するステップとを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを複数のロボットから決定するステップは、接続ロボットの現在の位置と切断ロボットの過去の位置との間の距離の各々が距離しきい値よりも大きい場合、切断ロボットとは別の切断ロボットの過去の位置を取得するステップと、別のロボットの過去の位置に従って、過去の位置が、切断ロボットの過去の位置から距離しきい値以下の距離にある別の切断ロボットを候補切断ロボットとして決定するステップと、候補切断ロボットの過去の位置と接続ロボットの現在の位置とに従って、現在の位置が、候補切断ロボットの過去の位置から距離しきい値以下の距離にある接続ロボットを候補接続ロボットとして決定するステップと、候補切断ロボットおよび候補接続ロボットから、ターゲット切断ロボットおよび切断ロボットに対応するターゲット接続ロボットを、それぞれターゲット送信ロボットとして決定するステップとを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、ターゲット送信ロボットを通じて切断ロボットに送信するステップは、現在のタスクのタスク情報を、ターゲット接続ロボットおよびターゲット切断ロボットを通じて切断ロボットに順次送信するステップを含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、タスク処理方法は、ターゲット接続ロボットを通じてターゲット切断ロボットにターゲット切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を送信するステップをさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、タスク処理方法は、複数のロボットの中から、切断ロボットに対応するターゲット受信ロボットを決定するステップであって、ターゲット受信ロボットが、第2の通信モジュールを通じて切断ロボットから送信された現在のタスクの実行の結果を受信するように構成される、ステップと、ターゲット受信ロボットを通じて現在のタスクの実行の結果を受信するステップであって、ターゲット受信ロボットが接続ロボットを含む、ステップとをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、ターゲット受信ロボットによる現在のタスクの実行の結果を受信するステップは、ターゲット受信ロボットが接続ロボットのみを含む場合、ターゲット受信ロボットから送信された現在のタスクの実行の結果を受信するステップと、ターゲット受信ロボットが切断ロボットと接続ロボットとを含む場合、ターゲット受信ロボットの切断ロボットとターゲット受信ロボットの接続ロボットを通じて現在のタスクの実行の結果を順次受信するステップとを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、ターゲット受信ロボットとターゲット送信ロボットは、完全に同じであるか、部分的に同じであるか、または完全に異なっている。
【0012】
いくつかの実施形態では、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを複数のロボットから決定するステップは、少なくとも1つの接続ロボットの現在の位置と切断ロボットの過去の位置との間の距離が距離しきい値以下である場合、少なくとも1つの接続ロボットから切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するステップを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接続ロボットから切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するステップは、現在の位置が、少なくとも1つの接続ロボットから切断ロボットの過去の位置からの最短距離にある接続ロボットを、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定するステップを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、第2の通信モジュールのワイヤレス伝播距離と第1の通信モジュールのワイヤレス伝播距離との間の差は、同じ消費電力下で差のしきい値よりも大きく、差および差のしきい値は正の整数である。
【0015】
いくつかの実施形態では、現在のタスクは追従タスクであり、第2の通信モジュールは、追従タスクを実行する複数のロボット間でリアルタイムの運動パラメータ、位置、および道路状況情報を交換するようにさらに構成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、運動パラメータは、速度、加速度、または方向のうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1の通信モジュールはWIFIモジュールであり、第2の通信モジュールは長距離無線LORAモジュールである。
【0018】
本開示の第2の態様によれば、複数のロボットのためのタスク処理デバイスが提供され、タスク処理デバイスおよび複数のロボットは両方とも、複数のロボットとタスク処理デバイスとの間で双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールを用いて展開されており、複数のロボットは、複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールをさらに含み、タスク処理デバイスは、少なくとも1つのロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、複数のロボットのうちの少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するように構成された識別モジュールと、切断ロボットの過去の位置と、複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するように構成された取得モジュールであって、接続ロボットが、タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである、取得モジュールと、切断ロボットについて、切断ロボットの過去の位置および接続ロボットの現在の位置に従って、複数のロボットの中から切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するように構成された決定モジュールであって、ターゲット送信ロボットが接続ロボットを含む、決定モジュールと、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、ターゲット送信ロボットを通じて切断ロボットに送信するように構成された送信モジュールとを含む。
【0019】
本開示の第3の態様によれば、複数のロボットのためのタスク処理方法が提供される。本方法は、第1の通信モジュールと第2の通信モジュールとを含み、第1の通信モジュールは、複数のロボットとタスク処理デバイスの第1の通信モジュールとの間で双方向通信を実行するように構成され、第2の通信モジュールは、複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成され、タスク処理方法は、複数のロボットのうちの1つのロボットによって実行され、タスク処理方法は、タスク処理デバイスから第1の通信モジュールを通じて送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、ロボットが、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに送信するステップであって、切断ロボットが、タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットである、ステップと、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、ロボットに対応するターゲット送信ロボットから第2の通信モジュールを通じて送信されたロボットの現在のタスクのタスク情報を受信するステップであって、ターゲット送信ロボットが接続ロボットを含む、ステップと、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、ロボットが、別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、第2の通信モジュールを通じて別のターゲット送信ロボットから送信された別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を別の切断ロボットに送信するステップであって、別のターゲット送信ロボットが接続ロボットを含む、ステップとを含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信ロボットは、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含み、複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスは、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の距離が距離しきい値以下である直列パスを含む。
【0021】
本開示の第4の態様によれば、ロボットが提供される。ロボットは、タスク処理デバイスの第1の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールと、他のロボットの第2の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールとを含み、タスク処理デバイスから第1の通信モジュールを通じて送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が受信され、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、ロボットが、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が、第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに送信され、切断ロボットが、タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットであり、ロボットに対応するターゲット送信ロボットから送信されたロボットの現在のタスクのタスク情報が、第2の通信モジュールを通じて受信され、ターゲット送信ロボットは、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、接続ロボットを含み、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、ロボットが、別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、第2の通信モジュールを通じて別のターゲット送信ロボットから送信された別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が受信され、別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が別の切断ロボットに送信され、別のターゲット送信ロボットが接続ロボットを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信ロボットは、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含み、複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスは、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の距離が距離しきい値以下である直列パスを含む。
【0023】
本開示の第5の態様によれば、電子デバイスが提供される。本デバイスは、メモリと、メモリに結合されたプロセッサとを含み、プロセッサは、メモリに記憶された命令に基づいて、上述の実施形態のうちのいずれかによるタスク処理方法を実行するように構成される。
【0024】
本開示の第6の態様によれば、複数のロボットのためのタスク処理システムが提供される。本システムは、上述の実施形態のうちのいずれかによるタスク処理デバイスを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、タスク処理システムは、第1の通信モジュールを通じてタスク処理デバイスから切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに現在のタスクのタスク情報を送信するように構成されたターゲット送信ロボットをさらに含む。
【0026】
本開示の第7の態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供される。本媒体には、プロセッサによって実行されると、上述の実施形態のうちのいずれかによるタスク処理方法を実装するコンピュータプログラム命令が記憶されている。
【0027】
本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を示しており、本明細書とともに本開示の原理を説明するために役立つ。
【0028】
本開示は、添付の図面を参照した以下の詳細な説明からより明確に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットのためのタスク処理方法を示すフローチャートである。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による、ターゲット送信ロボットの決定を示すフローチャートである。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットの位置を示す概略図である。
【
図4】本開示の他の実施形態による、複数のロボットの位置を示す概略図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットのためのタスク処理デバイスを示すブロック図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による、ロボットの構造を示す概略図である。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態による電子デバイスを示すブロック図である。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットのためのタスク処理システムを示すブロック図である。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態を実装するためのコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、添付の図面を参照して、本開示の様々な例示的な実施形態について詳細に説明する。なお、これらの例において説明されるコンポーネントおよびステップの相対的な配置、数式および数値は、別途指定がない限り、本開示の範囲を限定するものではない点に留意されたい。
【0031】
同時に、説明を容易にするために、添付の図面に示される様々な部分の寸法は実際の比例関係に従って描いたものではないことを理解されたい。
【0032】
実際には単なる例示である、少なくとも1つの例示的な実施形態に関する以下の説明は、決して本開示ならびにその応用または使用を限定するものではない。
【0033】
関連技術の一般的な技術者に知られている技法、方法、およびデバイスについては詳細に説明しないことがあるが、必要に応じて、技法、方法、およびデバイスは説明の一部として考慮されるべきである。
【0034】
本明細書で示され、説明されるすべての例のうち、任意の特定の値は、限定的なものではなく単なる例示として解釈されるものとする。したがって、例示的な実施形態における他の例は異なる値を有する可能性がある。
【0035】
以下の添付の図面において同様の参照符号および文字は同様の項目を示しており、したがって、ある項目が1つの添付の図面において定義されると、後続の添付の図面において同じものについてさらに議論する必要がある点に留意されたい。
【0036】
従来技術では、WIFIネットワークは不安定であり、ロボットが一度通信不能になると、コンソールがWIFIネットワークを通じて現在のタスクのタスク情報をロボットに送信することは不可能になり、その結果、ロボットのタスク処理プロセスが不連続になり、タスク処理の成功率が低くなってしまう。
【0037】
上述の技術的課題に対して、本開示はタスク処理方法を提供し、これにより、ロボットによるタスク処理の継続性を確保し、タスク処理の成功率を向上させることが可能になり得る。
【0038】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットのためのタスク処理方法を示すフローチャートである。タスク処理方法は、タスク処理デバイスによって実行される。タスク処理デバイスおよび複数のロボットはすべて、ロボットとタスク処理デバイスとの間の双方向通信のための第1の通信モジュールを用いて展開される。複数のロボットはまた、ロボット間の双方向通信のための第2の通信モジュールを含む。たとえば、タスク処理デバイスはコンソールである。たとえば、ロボットは物流ロボットまたは物流台車である。
【0039】
図1に示されるように、複数のロボットに基づくタスク処理方法は、ステップS10~S40を含む。
【0040】
ステップS10において、少なくとも1つのロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、少なくとも1つのロボットは切断ロボットとしてマークされる。本開示のハートビート接続は、いずれも第1の通信モジュールに基づくハートビート接続である。いくつかの実施形態では、タスク処理デバイスがロボットのハートビートメッセージをあらかじめ定められた期間にわたって受信しない場合、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたと決定される。たとえば、あらかじめ定められた期間は500ミリ秒である。
【0041】
ステップS20において、切断ロボットの過去の位置と、複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とが取得される。接続ロボットは、タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである。たとえば、タスク処理デバイスは、接続が失われる前に最後に報告された切断ロボットの過去の位置をデータベースから取得する。いくつかの実施形態では、接続ロボットのリアルタイム位置は、ハートビートメッセージに基づいて現在の位置として取得される。たとえば、タスク処理デバイスは、第1の通信モジュールを通じてハートビートメッセージを受信する。
【0042】
ステップS30において、切断ロボットの場合、切断ロボットの過去の位置と接続ロボットの現在の位置に従って、複数のロボットの中から切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットが決定される。ターゲット送信ロボットは接続ロボットを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、上述のステップS30は
図2に示されるステップによって実現され得る。
【0044】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、ターゲット送信ロボットの決定を示すフローチャートである。
【0045】
図2に示されるように、ターゲット送信ロボットの決定は、ステップS31~S34を含む。
【0046】
ステップS31において、接続ロボットの現在の位置と切断ロボットの過去の位置との間の距離の各々が距離しきい値より大きい場合、別の切断ロボットの過去の位置が取得される。いくつかの実施形態では、ハートビートメッセージに基づいて最後に報告された、別の切断ロボットの過去の位置がデータベースから取得される。
【0047】
ステップS32において、別の切断ロボットの過去の位置に従って、その過去の位置が切断ロボットの過去の位置から距離しきい値以下の距離にある別の切断ロボットが、候補切断ロボットとして決定される。
【0048】
ステップS33において、候補切断ロボットの過去の位置と接続ロボットの現在位置とに従って、現在位置が候補切断ロボットの過去の位置から距離しきい値以下の距離にある接続ロボットが、候補接続ロボットとして決定される。
【0049】
ステップS34において、候補切断ロボットと候補接続ロボットから、切断ロボットに対応するターゲット切断ロボットとターゲット接続ロボットが、それぞれターゲット送信ロボットとして決定される。いくつかの実施形態では、すべての候補切断ロボットおよび候補接続ロボットは、それぞれターゲット切断ロボットおよびターゲット接続ロボットとして決定され得る。他の実施形態では、切断ロボットに最も近い候補切断ロボットがターゲット切断ロボットとしても機能し得、ターゲット切断ロボットに最も近い候補接続ロボットがターゲット接続ロボットとして機能し得る。
【0050】
上述の実施形態では、単一の接続ロボットによってブロードキャストレスキューを実行できない場合、タスクの継続性を実現し、タスク処理の成功率を向上させるために、切断ロボットを組み合わせることによって現在のタスクを転送し得る。
【0051】
接続ロボットの現在位置と切断ロボットの過去の位置との間の距離が距離しきい値よりも大きい場合の特定の実施形態については、
図3を参照して以下で詳細に説明する。
【0052】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットの位置を示す概略図である。
【0053】
図3に示されるように、ある瞬間に、連絡が取れなくなったロボット「0」、「a」、および「b」は切断ロボットになる。ロボット「A」、「B」、および「C」はすべて接続ロボットである。ロボット「0」の場合、ロボット「a」および「b」からロボット「0」までの距離はすべて距離しきい値以下であるが、ロボット「A」、「B」、および「C」からロボット「0」までの距離はすべて距離しきい値を超えている。ロボット「a」および「b」からロボット「A」までの間の距離は距離しきい値以下であるが、ロボット「a」および「b」からロボットBおよびCまでの間の距離は距離しきい値を超えている。この場合、ロボット「a」および「b」が候補切断ロボットとして選択され、ロボット「A」が候補接続ロボットとして選択される。
【0054】
たとえば、ロボット「a」および「b」のうち、ロボット「0」に最も近いロボット「a」がターゲット切断ロボットと見なされ得る。ロボット「A」はターゲット接続ロボットとして機能する。ロボット「a」およびロボット「A」はターゲット送信ロボットとして機能する。
【0055】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの接続ロボットの現在の位置と切断ロボットの過去の位置との間の距離が距離しきい値以下である場合、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットが少なくとも1つの接続ロボットから決定される。たとえば、少なくとも1つの接続ロボットのうち、現在の位置が切断ロボットの過去の位置から最短距離にある接続ロボットが、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定される。
【0056】
少なくとも1つの接続ロボットの現在の位置と切断ロボットの過去の位置との間の距離が距離しきい値以下である場合の特定の実施形態については、
図4を参照して以下で詳細に説明する。
【0057】
図4は、本開示の他の実施形態による、複数のロボットの位置を示す概略図である。
【0058】
図4に示されるように、ある瞬間に、ロボット「0」は連絡が取れなくなり、ロボットD、E、およびFはすべて接続ロボットになる。ロボット「0」の場合、ロボットDおよびEからロボット「0」までの距離は距離しきい値以下であるが、ロボットFからロボット「0」までの間の距離は距離しきい値を超えている。
【0059】
たとえば、ロボットDおよびEのうち、ロボットDの方がロボット「0」により近いため、ロボットDがターゲット送信ロボットとして決定される。
【0060】
図1に戻ると、ステップS40において、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報は、ターゲット送信ロボットによって切断ロボットに送信される。いくつかの実施形態では、タスク情報は、現在のタスクを実行するロボットの識別子およびタスク内容を含む。
【0061】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信ロボットが切断ロボットと接続ロボットを含む場合、現在のタスクのタスク情報は、ターゲット接続ロボットとターゲット切断ロボットを通じて切断ロボットに順次送信される。
【0062】
図3を例にとると、タスク処理デバイスは、第1の通信モジュールを通じてロボット「0」の現在のタスクのタスク情報をロボット「A」に送信する。第1の通信モジュールを通じて現在のタスクのタスク情報を受信した後、ロボット「A」は、現在のタスクのタスク情報内のロボット識別子がロボットAに属さないことを確認し、次いで、第2の通信モジュールを通じて現在のタスクのタスク情報をロボット「a」に送信する。同様に、第2の通信モジュールを通じて現在のタスクのタスク情報を受信した後、ロボット「a」は、現在のタスクのタスク情報内のロボット識別子がロボットaに属していないことを確認し、次いで、第2の通信モジュールを通じて現在のタスクのタスク情報をロボット「0」に送信する。これまで、タスク処理デバイスはロボット「0」の現在タスクのタスク情報を、ロボット「0」、ロボット「A」、およびロボット「a」に順次送信する。
【0063】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信ロボットが接続ロボットのみを含む場合、現在のタスクのタスク情報は、ターゲット送信ロボットのうちの接続ロボットを通じて切断ロボットに直接送信される。
【0064】
図4を例にとると、タスク処理デバイスは、ロボット「0」の現在のタスクのタスク情報を第1の通信モジュールを通じてロボットDに送信する。第1の通信モジュールを通じて現在のタスクのタスク情報を受信した後、ロボットDは、現在のタスクのタスク情報内のロボット識別子がロボットDに属していないことを確認し、次いで、第2の通信モジュールを通じて現在のタスクのタスク情報をロボット「0」に送信する。
【0065】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信ロボットが切断ロボットと接続ロボットとを含む場合、タスク処理デバイスはまた、ターゲット切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、ターゲット接続ロボットを通じてターゲット切断ロボットに送信する。たとえば、ターゲット処理デバイスは、第1の通信モジュールを通じて、ターゲット切断ロボットの現在のタスクのタスク情報をターゲット接続ロボットに送信し、次いで、ターゲット接続ロボットは、第2の通信モジュールを通じてターゲット切断ロボットの現在のタスクのタスク情報をターゲット切断ロボットに送信する。このように、複数の切断ロボットの現在のタスクが、対応する切断ロボットに送信され、それによって、タスク処理デバイスによるタスクの受渡し効率が向上し、タスク処理の継続性がさらに向上する。
【0066】
いくつかの実施形態では、同じ消費電力下で、第2の通信モジュールのワイヤレス伝播距離と第1の通信モジュールのワイヤレス伝播距離との間の差は、差のしきい値よりも大きく、差および差のしきい値は正の整数である。すなわち、第2の通信モジュールのワイヤレス伝播距離は、第1の通信モジュールのワイヤレス伝播距離よりも長い。たとえば、第1の通信モジュールはWIFIモジュールであり、第2の通信モジュールはLORA(長距離無線)モジュールである。
【0067】
いくつかの実施形態では、現在のタスクが追従タスクである場合、第2の通信モジュールはまた、追従タスクを実行するロボット間でリアルタイムの運動パラメータ、位置、および道路状況情報を交換するように構成される。たとえば、運動パラメータは、速度、加速度、または動作方向のうちの少なくとも1つを含む。より遠いワイヤレス送信距離を有する第2の通信モジュールは、追従タスクのデータ送信を実行し、追従タスクの成功率が向上し、ロボット間の安全な運転が保証される。
【0068】
いくつかの実施形態では、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が切断ロボットに送信された後、指定された時間内に、切断ロボットに対応するターゲット受信ロボットが複数のロボットの中から決定される。現在のタスクの実行結果は、ターゲット受信ロボットを通じて受信さる。ターゲット受信ロボットは、接続ロボットを含む。ターゲット受信ロボットは、切断ロボットから第2の通信モジュールを通じて送信された現在のタスクの実行結果を受信するように構成される。たとえば、指定された時間は、切断ロボットが過去の時間期間内に現在のタスクと同様のタスクを実行する平均時間である。
【0069】
いくつかの実施形態では、複数のロボットの中から切断ロボットに対応するターゲット受信ロボットを決定することは、ターゲット送信ロボットを決定することと同様であるため、ここでは詳細に説明しない。特に、ターゲット受信ロボットが決定されると、接続ロボットの現在の位置と、切断ロボットのその時点での過去の位置が再び取得される。
【0070】
いくつかの実施形態では、ターゲット受信ロボットがすべて接続ロボットである場合、ターゲット受信ロボットから送信された現在のタスクの実行結果が受信される。ターゲット受信ロボットが切断ロボットと接続ロボットとを含む場合、現在のタスクの実行結果は、ターゲット受信ロボットにおける切断ロボットとターゲット受信ロボットにおける接続ロボットを通じて順次受信される。
【0071】
すなわち、切断ロボットは、現在のタスクの実行結果を、第2の通信モジュールを通じてターゲット受信ロボットにおける切断ロボットの第2の通信モジュールに送信し、次いで、ターゲット受信ロボットにおける切断ロボットは、第2の通信モジュールを通じてそれをターゲット受信ロボットにおける接続ロボットの第2の通信モジュールに送信し、次いで、ターゲット受信ロボットにおける接続ロボットは、第1の通信モジュールを通じてそれをタスク処理デバイスに送信する。
【0072】
たとえば、ターゲット受信ロボットはまた、現在のタスクの実行結果を転送することに加えて、切断ロボットのハートビート情報、現在の位置情報、運動パラメータ情報などを転送し得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、ターゲット受信ロボットとターゲット送信ロボットは、完全に同じであるか、部分的に同じであるか、または完全に異なっている。たとえば、ターゲット送信ロボットはロボット1、2、および3であり、ターゲット受信ロボットはロボット1、2、および3、ロボット2、3、および4、ならびにロボット4、5、および6であり得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、タスク処理デバイスはまた、切断ロボットのハートビート接続が再開されるかどうかを定期的に監視し、切断ロボットのハートビート接続が再開された場合、切断ロボットが再び接続ロボットとして識別され、タスク情報が第1の通信モジュールを通じてロボットに送信される。
【0075】
上述の実施形態では、ロボットは、タスク処理デバイスとの双方向通信のための第1の通信モジュールを用いて展開されており、また、他のロボットとの双方向通信のための第2の通信モジュールを用いて展開されている。第1の通信モジュールが利用できないためにタスク処理デバイスが現在のタスクのタスク情報を送信できない場合、接続ロボットは、対応する切断ロボットに現在のタスクのタスク情報を送信するための間のデバイスとして機能し得る。これにより、ロボットによるタスク処理の継続性を確保し、タスク処理の成功率を向上させることが可能になる。
【0076】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットのためのタスク処理デバイスを示すブロック図である。タスク処理デバイスおよび複数のロボットはすべて、ロボットとタスク処理デバイスとの間の双方向通信のための第1の通信モジュールを用いて展開されている。複数のロボットはまた、ロボット間の双方向通信のための第2の通信モジュールを含む。
【0077】
図5に示されるように、複数のロボット用のタスク処理デバイス51は、識別子モジュール511、取得モジュール512、決定モジュール513、および送信モジュール514を含む。
【0078】
識別モジュール511は、少なくとも1つのロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するように構成される。たとえば、ステップS10は、
図1に示されるように実行される。
【0079】
取得モジュール512は、切断ロボットの過去の位置と、複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するように構成される。たとえば、ステップS20は、
図1に示されるように実行される。接続ロボットは、タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである。
【0080】
決定モジュール513は、切断ロボットの過去の位置と接続ロボットの現在の位置に従って、複数のロボットの中から切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するように構成される。たとえば、ステップS30は、
図1に示されるように実行される。ターゲット送信ロボットは、接続ロボットを含む。
【0081】
送信モジュール514は、切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、ターゲット送信ロボットを通じて切断ロボットに送信するように構成されている。たとえば、
図1に示されるようにステップS40が実行される。
【0082】
いくつかの実施形態では、本開示はまた、ロボットによって実行される複数のロボットのためのタスク処理方法を提供する。複数のロボットは、第1の通信モジュールと第2の通信モジュールを含む。第1の通信モジュールは、複数のロボットとタスク処理デバイスの第1の通信モジュールとの間で双方向通信を実行するように構成されている。第2の通信モジュールは、複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成されている。たとえば、第1の通信モジュールはWIFIモジュールであり、第2の通信モジュールはLORAモジュールである。
【0083】
ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、ロボットが、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、タスク処理デバイスから送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報は、第1の通信モジュールを通じて受信され、受信されたタスク情報は、第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに送信される。切断ロボットは、タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットである。
【0084】
ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、ロボットに対応するターゲット送信ロボットから送信されたロボットの現在のタスクのタスク情報が第2の通信モジュールを通じて受信される。ターゲット送信ロボットは接続ロボットを含む。
【0085】
ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、ロボットが、そのロボット以外の別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットの1つとして決定された場合、第2の通信モジュールは、他のターゲット送信ロボットから送信された別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、受信したタスク情報を別の切断ロボットに送信する。別のターゲット送信ロボットは、接続ロボットを含む。
【0086】
いくつかの実施形態では、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、ロボットは切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定されていない場合、タスク処理デバイスから送信されたロボットの現在のタスクのタスク情報は、第1の通信モジュールを通じて受信される。いくつかの実施形態では、ロボットはまた、受信したそれ自身の現在のタスクを実行する。
【0087】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信ロボットは、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含む。複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスは、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の距離が距離しきい値以下である直列パスを含む。ロボット間の距離が計算される場合、切断ロボットは過去の位置を使用し、接続ロボットは現在の位置を使用する。直列パスは、ロボットが位置する直列パスを指す。
【0088】
上述の実施形態では、ロボットは、タスク処理デバイスとの双方向通信のために第1の通信モジュールを用いて展開されており、また、他のロボットとの双方向通信のために第2の通信モジュールを用いて展開されており、したがって、ロボットは異なる状態でタスク情報を受信することができる。特にロボットが通信不能なために第1の通信モジュールが利用できない場合、タスク処理デバイスは、切断ロボットに現在のタスクのタスク情報を送信することができず、ロボットは切断ロボットのターゲット送信ロボットとして機能し、現在のタスクのタスク情報を対応する切断ロボットに転送し得る。これにより、ロボットによるタスク処理の継続性を確保し、タスク処理の成功率を向上させることが可能になる。ターゲット受信ロボットのロジックは、ターゲット送信ロボットのロジックと同様である。
【0089】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、ロボットの構造を示す概略図である。
【0090】
図6に示されるように、ロボット62は、第1の通信モジュール621と第2の通信モジュール622を含む。
【0091】
第1の通信モジュール621は、タスク処理デバイスの第1の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成されている。たとえば、タスク処理デバイスはコンソールまたはコントローラである。
【0092】
第2の通信モジュール622は、他のロボットの第2の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成されている。
【0093】
ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、ロボットが、切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、タスク処理デバイスから送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報は、第1の通信モジュールを通じて受信され、受信されたタスク情報は、第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに送信される。切断ロボットは、タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットである。
【0094】
ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、ロボットに対応するターゲット送信ロボットから送信されたロボットの現在のタスクのタスク情報が第2の通信モジュールを通じて受信される。ターゲット送信ロボットは接続ロボットを含む。
【0095】
ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、ロボットが、そのロボット以外の別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットの1つとして決定された場合、第2の通信モジュールは、別のターゲット送信ロボットから送信された別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、別の切断ロボットの現在のタスクを別の切断ロボットに送信する。別のターゲット送信ロボットは、接続ロボットを含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、ロボットとタスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、ロボットは切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定されていない場合、タスク処理デバイスから送信されたロボットの現在のタスクのタスク情報は、第1の通信モジュールを通じて受信される。いくつかの実施形態では、ロボットはまた、受信したそれ自身の現在のタスクを実行する。
【0097】
いくつかの実施形態では、ターゲット送信ロボットは、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含む。複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスは、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の距離が距離しきい値以下である直列パスを含む。ロボット間の距離が計算される場合、切断ロボットは過去の位置を使用し、接続ロボットは現在の位置を使用する。
【0098】
上述の実施形態では、ロボットは、タスク処理デバイスとの双方向通信のために第1の通信モジュールを用いて展開されており、また、他のロボットとの双方向通信のために第2の通信モジュールを用いて展開されており、したがって、ロボットは異なる状態でタスク情報を受信し得る。特にロボットが通信不能なために第1の通信モジュールが利用できない場合、タスク処理デバイスは、切断ロボットに現在のタスクのタスク情報を送信することができず、ロボットは切断ロボットのターゲット送信ロボットとして機能し、現在のタスクのタスク情報を対応する切断ロボットに転送する。これにより、ロボットによるタスク処理の継続性を確保し、タスク処理の成功率を向上させることが可能になる。
【0099】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による電子デバイスを示すブロック図である。
【0100】
図7に示されるように、電子デバイス71はメモリ711と、メモリ711に結合されたプロセッサ712を含む。メモリ711は、複数のロボットのためのタスク処理方法の対応する実施形態を実行するための命令を記憶するように構成される。プロセッサ712は、メモリ711に記憶された命令に基づいて、本開示の任意の実施形態による複数のロボットのためのタスク処理方法を実行するように構成される。
【0101】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、複数のロボットのためのタスク処理システムを示すブロック図である。
【0102】
図8に示されるように、タスク処理システム8は、タスク処理デバイス81を含む。タスク処理デバイス81は、たとえば、タスク処理デバイス51である。
【0103】
いくつかの実施形態では、タスク処理システム8はターゲット送信ロボット82をさらに含む。ターゲット送信ロボット82は、第1の通信モジュールを通じてタスク処理デバイスから切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに現在のタスクのタスク情報を送信するように構成されている。たとえば、ターゲット送信ロボット82は1つまたは複数のロボットを含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、タスク処理システム8は、ターゲット受信ロボット83をさらに含む。ターゲット受信ロボット83は、切断ロボットから送信された現在のタスクの実行結果を第2の通信モジュールを通じて受信し、現在のタスクの実行結果を第1の通信モジュールを通じてタスク処理デバイス81に送信するように構成される。たとえば、ターゲット受信ロボット83は、1つまたは複数のロボットを含む。
【0105】
図9は、本開示のいくつかの実施形態を実装するためのコンピュータシステムを示すブロック図である。
【0106】
図9に示されるように、コンピュータシステム90は、汎用コンピューティングデバイスの形態で実現され得る。コンピュータシステム90は、メモリ910、プロセッサ920、および異なるシステムコンポーネントを接続するバス900を含む。
【0107】
メモリ910は、たとえば、システムメモリ、不揮発性ストレージ媒体などを含み得る。システムメモリは、たとえば、オペレーションシステム、アプリケーション、ブートローダ、および他のプログラムを記憶する。システムメモリは、揮発性ストレージ媒体、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/またはキャッシュメモリを含み得る。不揮発性ストレージ媒体は、たとえば、複数のロボットのための少なくとも1つのタスク処理方法の対応する実施形態を実行するための命令を記憶する。不揮発性ストレージ媒体は、ディスクメモリ、光メモリ、フラッシュメモリなどを含むが、これらに限定されない。
【0108】
プロセッサ920は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジックデバイス、および個別のゲートまたはトランジスタなどの個別のハードウェアコンポーネントとして実装され得る。同様に、判断モジュールおよび決定モジュールなどの各モジュールは、対応するステップを実行するためにメモリ内の命令を実行する中央処理装置(CPU)によって、または対応するステップを実行するためのアプリケーション固有の回路によって実現され得る。
【0109】
バス900は、複数のバス構造のいずれを使用してもよい。たとえば、バス構造は、産業標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、および周辺コンポーネント相互接続(PCI)バスを含むが、これらに限定されない。
【0110】
コンピュータシステム90は、I/Oインターフェース930、ネットワークインターフェース940、ストレージインターフェース950などをさらに含み得る。これらのインターフェース930、940、950、ならびにそれらの間のメモリ910およびプロセッサ920は、バス900を通じて接続され得る。I/Oインターフェース930は、ディスプレイ、マウス、キーボード、およびタッチスクリーンなどの入力/出力デバイス用の接続インターフェースを提供し得る。ネットワークインターフェース940は、様々なネットワーク接続されたデバイスのための接続インターフェースを提供する。ストレージインターフェース950は、フロッピーディスク、USBフラッシュディスク、およびSDカード等の外部ストレージデバイスとの接続インターフェースを提供する。
【0111】
ここで、本開示の様々な態様は、本開示の実施形態による方法、装置、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図と併せて説明される。フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロック、およびブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装され得ることを理解されたい。
【0112】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、機械を生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデバイスのプロセッサに提供され得、その結果、フローチャートおよび/あるいはブロック図内の1つまたは複数のブロックにおいて指定された機能を実現するデバイスを生成するために、命令がプロセッサによって実行され得る。
【0113】
これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、フローチャートおよび/またはブロック図内の1つまたは複数のブロックにおいて指定された機能を実現する命令を含む製品を生産するためにコンピュータを特定の方法で機能させるコンピュータ可読メモリに記憶され得る。
【0114】
本開示は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとり得る。
【0115】
上述の実施形態におけるタスク処理方法、複数のロボットのためのデバイスおよびシステム、ロボットおよびコンピュータ可読媒体により、これにより、ロボットによるタスク処理の継続性を確保し、タスク処理の成功率を向上させることが可能になる。
【0116】
以上、本開示による複数のロボットのためのタスク処理方法、デバイスおよびシステム、ロボット、ならびにコンピュータストレージ媒体について詳細に説明した。本開示の概念を曖昧にすることを避けるために、当技術分野でよく知られているいくつかの詳細については説明しない。上述の説明によれば、当業者であれば、本明細書に開示された技術的解決策をどのように実装するかを完全に理解するであろう。
【符号の説明】
【0117】
8 タスク処理システム
51 タスク処理デバイス
62 ロボット
71 電子デバイス
81 タスク処理デバイス
82 ターゲット送信ロボット
83 ターゲット受信ロボット
90 コンピュータシステム
511 識別子モジュール
512 取得モジュール
513 決定モジュール
514 送信モジュール
621 第1の通信モジュール
622 第2の通信モジュール
711 メモリ
712 プロセッサ
900 バス
910 メモリ
920 プロセッサ
930 I/Oインターフェース
940 ネットワークインターフェース
950 ストレージインターフェース
【手続補正書】
【提出日】2024-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タスク処理デバイスによって実行される複数のロボットのためのタスク処理方法であって、前記タスク処理デバイスおよび前記複数のロボットが両方とも、前記複数のロボットと前記タスク処理デバイスとの間で双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールを用いて展開されており、前記複数のロボットが、前記複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールをさらに含み、
前記少なくとも1つのロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、前記複数のロボットのうちの少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するステップと、
前記切断ロボットの過去の位置と、前記複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するステップであって、前記接続ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである、ステップと、
前記切断ロボットについて、前記切断ロボットの前記過去の位置および前記接続ロボットの現在の位置に従って、前記複数のロボットの中から前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するステップであって、前記ターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、ステップと、
前記切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、前記ターゲット送信ロボットを通じて前記切断ロボットに送信するステップと
を含む、タスク処理方法。
【請求項2】
前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを前記複数のロボットから決定する前記ステップが、
接続ロボットの現在の位置と前記切断ロボットの過去の位置との間の距離の各々が距離しきい値よりも大きい場合、前記切断ロボットとは別の切断ロボットの過去の位置を取得するステップと、
前記別の切断ロボットの前記過去の位置に従って、過去の位置が、前記切断ロボットの前記過去の位置から前記距離しきい値以下の距離にある前記別の切断ロボットを候補切断ロボットとして決定するステップと、
前記候補切断ロボットの前記過去の位置と前記接続ロボットの前記現在の位置とに従って、現在の位置が、前記候補切断ロボットの過去の位置から前記距離しきい値以下の距離にある前記接続ロボットを候補接続ロボットとして決定するステップと、
前記候補切断ロボットおよび前記候補接続ロボットから、ターゲット切断ロボットおよび前記切断ロボットに対応するターゲット接続ロボットを、それぞれ前記ターゲット送信ロボットとして決定するステップと
を含む、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項3】
前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を、前記ターゲット送信ロボットを通じて前記切断ロボットに送信する前記ステップが、
前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を、前記ターゲット接続ロボットおよび前記ターゲット切断ロボットを通じて前記切断ロボットに順次送信するステップを含む、請求項2に記載のタスク処理方法。
【請求項4】
前記ターゲット接続ロボットを通じて前記ターゲット切断ロボットに前記ターゲット切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を送信するステップをさらに含む、請求項2または3に記載のタスク処理方法。
【請求項5】
前記複数のロボットの中から、前記切断ロボットに対応するターゲット受信ロボットを決定するステップであって、前記ターゲット受信ロボットが、前記第2の通信モジュールを通じて前記切断ロボットから送信された現在のタスクの実行の結果を受信するように構成される、ステップと、
前記ターゲット受信ロボットを通じて前記現在のタスクの実行の前記結果を受信するステップであって、前記ターゲット受信ロボットが前記接続ロボットを含む、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項6】
前記ターゲット受信ロボットによる前記現在のタスクの実行の前記結果を受信する前記ステップが、
前記ターゲット受信ロボットが前記接続ロボットのみを含む場合、前記ターゲット受信ロボットから送信された前記現在のタスクの実行の前記結果を受信するステップと、
前記ターゲット受信ロボットが前記切断ロボットと前記接続ロボットとを含む場合、前記ターゲット受信ロボット前記切断ロボットと前記ターゲット受信ロボットの前記接続ロボットを通じて前記現在のタスクの実行の前記結果を順次受信するステップと
を含む、請求項5に記載のタスク処理方法。
【請求項7】
前記ターゲット受信ロボットと前記ターゲット送信ロボットが、完全に同じであるか、部分的に同じであるか、または完全に異なっている、請求項5に記載のタスク処理方法。
【請求項8】
前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを前記複数のロボットから決定する前記ステップが、
前記少なくとも1つの接続ロボットの現在の位置と前記切断ロボットの前記過去の位置との間の前記距離が前記距離しきい値以下である場合、少なくとも1つの接続ロボットから前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを決定するステップを含む、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの接続ロボットから前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットを決定する前記ステップが、
現在の位置が、前記少なくとも1つの接続ロボットから前記切断ロボットの前記過去の位置からの最短距離にある前記接続ロボットを、前記切断ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットとして決定するステップを含む、請求項8に記載のタスク処理方法。
【請求項10】
前記第2の通信モジュールのワイヤレス伝播距離と前記第1の通信モジュールのワイヤレス伝播距離との間の差が、同じ消費電力下で差のしきい値よりも大きく、前記差および前記差のしきい値は正の整数である、請求項1に記載のタスク処理方法。
【請求項11】
現在のタスクが追従タスクであり、前記第2の通信モジュールが、前記追従タスクを実行する前記複数のロボット間でリアルタイムの運動パラメータ、位置、および道路状況情報を交換するようにさらに構成される、請求項10に記載のタスク処理方法。
【請求項12】
前記運動パラメータが、速度、加速度、または方向のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のタスク処理方法。
【請求項13】
前記第1の通信モジュールがWIFIモジュールであり、前記第2の通信モジュールが長距離無線LORAモジュールである、請求項
1に記載のタスク処理方法。
【請求項14】
複数のロボットのためのタスク処理デバイスであって、前記タスク処理デバイスおよび前記複数のロボットが両方とも、前記複数のロボットと前記タスク処理デバイスとの間で双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールを用いて展開されており、前記複数のロボットが、前記複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールをさらに含み、
前記少なくとも1つのロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われたことが検出された場合、前記複数のロボットのうちの少なくとも1つのロボットを切断ロボットとして識別するように構成された識別モジュールと、
前記切断ロボットの過去の位置と、前記複数のロボットのうちの接続ロボットの現在の位置とを取得するように構成された取得モジュールであって、前記接続ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続を維持するロボットである、取得モジュールと、
前記切断ロボットについて、前記切断ロボットの前記過去の位置および前記接続ロボットの現在の位置に従って、前記複数のロボットの中から前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットを決定するように構成された決定モジュールであって、前記ターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、決定モジュールと、
前記切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を、前記ターゲット送信ロボットを通じて前記切断ロボットに送信するように構成された送信モジュールと
を含む、タスク処理デバイス。
【請求項15】
第1の通信モジュールと第2の通信モジュールとを含む複数のロボットのためのタスク処理方法であって、前記第1の通信モジュールが、前記複数のロボットとタスク処理デバイスの第1の通信モジュールとの間で双方向通信を実行するように構成され、前記第2の通信モジュールが、前記複数のロボット間で双方向通信を実行するように構成され、前記タスク処理方法が、前記複数のロボットのうちの1つのロボットによって実行され、
前記タスク処理デバイスから前記第1の通信モジュールを通じて送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、前記ロボットが、前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を、前記第2の通信モジュールを通じて前記切断ロボットに送信するステップであって、前記切断ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットである、ステップと、
前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、前記ロボットに対応する前記ターゲット送信ロボットから前記第2の通信モジュールを通じて送信された前記ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信するステップであって、前記ターゲット送信ロボットが接続ロボットを含む、ステップと、
前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、前記ロボットが、別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記第2の通信モジュールを通じて別のターゲット送信ロボットから送信された前記別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報を受信し、前記別の切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報を前記別の切断ロボットに送信するステップであって、前記別のターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、ステップと
を含む、タスク処理方法。
【請求項16】
前記ターゲット送信ロボットが、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含み、複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、前記複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスが、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の前記距離が前記距離しきい値以下である直列パスを含む、請求項15に記載のタスク処理方法。
【請求項17】
タスク処理デバイスの第1の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成された第1の通信モジュールと、
他のロボットの第2の通信モジュールと双方向通信を実行するように構成された第2の通信モジュールと
を含み、
前記タスク処理デバイスから前記第1の通信モジュールを通じて送信された切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が受信され、前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われておらず、前記ロボットが、前記切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報が、前記第2の通信モジュールを通じて前記切断ロボットに送信され、前記切断ロボットが、前記タスク処理デバイスとのハートビート接続が失われたロボットであり、
前記ロボットに対応するターゲット送信ロボットから送信された前記ロボットの現在のタスクのタスク情報が、前記第2の通信モジュールを通じて受信され、前記ターゲット送信ロボットが、前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われた場合、接続ロボットを含み、
前記ロボットと前記タスク処理デバイスとの間のハートビート接続が失われ、前記ロボットが、別の切断ロボットに対応するターゲット送信ロボットとして決定された場合、前記第2の通信モジュールを通じて別のターゲット送信ロボットから送信された前記別の切断ロボットの現在のタスクのタスク情報が受信され、前記別の切断ロボットの前記現在のタスクの前記タスク情報が前記別の切断ロボットに送信され、前記別のターゲット送信ロボットが前記接続ロボットを含む、ロボット。
【請求項18】
前記ターゲット送信ロボットが、対応する切断ロボットから距離しきい値以下の距離にある少なくとも1つのロボットを含み、複数のターゲット送信ロボットが存在する場合、前記複数のターゲット送信ロボットによって構成される直列パスが、任意の2つの隣接するターゲット送信ロボット間の前記距離が前記距離しきい値以下である直列パスを含む、請求項17に記載のロボット。
【請求項19】
メモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を含み、前記プロセッサが、前記メモリに記憶された命令に基づいて、請求項1から13および15から16のいずれか一項に記載の前記タスク処理方法を実行するように構成される、電子デバイス。
【請求項20】
請求項14に記載の前記タスク処理デバイスを含む、複数のロボットのためのタスク処理システム。
【請求項21】
第1の通信モジュールを通じて前記タスク処理デバイスから切断ロボットの現在のタスクの前記タスク情報を受信し、前記第2の通信モジュールを通じて切断ロボットに現在のタスクの前記タスク情報を送信するように構成されたターゲット送信ロボットをさらに含む、請求項20に記載のタスク処理システム。
【請求項22】
プロセッサによって実行されると、請求項1から13および15から16のいずれか一項に記載の前記タスク処理方法を実装するコンピュータプログラム命令が記憶されている、コンピュータ可読媒体。
【請求項23】
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1から13および15から16のいずれか一項に記載の前記タスク処理方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】