(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】新規化合物及びその情緒行動障害の治療用途
(51)【国際特許分類】
C07D 213/81 20060101AFI20240822BHJP
A61P 25/18 20060101ALI20240822BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240822BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20240822BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20240822BHJP
C07D 295/215 20060101ALI20240822BHJP
A61K 31/495 20060101ALI20240822BHJP
C07D 307/56 20060101ALI20240822BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20240822BHJP
C07D 333/38 20060101ALI20240822BHJP
C07D 333/70 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
C07D213/81
A61P25/18
A61P25/00
A61P25/22
A61P25/24
C07D295/215 CSP
A61K31/495
C07D307/56
A61K31/496
C07D333/38
C07D333/70
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515606
(86)(22)【出願日】2022-09-08
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 KR2022013519
(87)【国際公開番号】W WO2023038456
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0119526
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0113977
(32)【優先日】2022-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524091467
【氏名又は名称】ニューロヴェンティ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NEUROVENTI INC.
【住所又は居所原語表記】(Konkuk University College of Medicine Research Dong, Hwayang-dong) 701Ho, 120, Neungdong-ro, Gwangjin-gu, Seoul 05029 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】シン, チャン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】クォン, キョン ジャ
(72)【発明者】
【氏名】ルモンド, チリー ゲイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン, セ ジン
(72)【発明者】
【氏名】チョ, キュ ソク
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ジョン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザレス, エドソン ラック
(72)【発明者】
【氏名】ソン, ウン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ, ソ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ポーデル, スレシュ
(72)【発明者】
【氏名】キム, キョン マン
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ジェ フン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC50
4C086GA02
4C086GA04
4C086GA08
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA05
4C086ZA12
4C086ZA18
(57)【要約】
本発明は、新規化合物及びその情緒行動障害の治療用途に関するものである。本発明の新規化合物を含む情緒行動障害の予防または治療用薬学組成物は、アグマチナーゼを阻害して、自閉症スペクトラム障害、統合失調症などの情緒行動障害および社会性の欠如、過多行動などの情緒行動障害関連症状の改善に役立つと期待される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
【化1】
(式中、R
1は水素またはtert-ブチルオキシカルボニル基(tert-Butyloxycarbonyl group)であり、
Aは、C
5-C
10の単一または二重環状基であり、
前記環状基の各環は、1~3個のヘテロ原子で置換されたもの又は非置換のものであり、
前記環状基は、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2で置換されたもの又は非置換のものである。)
【請求項2】
前記Aは、以下の環状基からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2であり、
Q
1、Q
2及びQ
3は、それぞれ独立してN、OまたはSである。)
【請求項3】
前記Aは、以下の環状基からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2であり、
Q
1、Q
2及びQ
3は、それぞれ独立してN、OまたはSである。)
【請求項4】
前記Aは、以下の環状基からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2である。)
【請求項5】
以下の化合物からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩:
tert-ブチル-4-((4-メチルベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-((4-メトキシベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-((4-クロロベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-(ベンゾイルカルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-ベンゾイルピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2-ナフトイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-シアノベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(フラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-ニトロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2-ナフトイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-シアノベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-ニトロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-ベンゾイルピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(フラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(2,4-ジクロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-ブロモベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-フルオロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-イソニコチノイルピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2,4-ジクロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-ブロモベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-イソニコチノイルピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-フルオロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(3-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む、情緒行動障害関連症状の予防または治療用薬学組成物。
【請求項7】
前記情緒行動障害関連症状は、社会性の欠如、社会的認知能の欠如、常同行動、過多行動、衝動性及び散漫さからなる群より選択されるいずれかである、請求項6に記載の情緒行動障害関連症状の予防または治療用薬学組成物。
【請求項8】
請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む、情緒行動障害の予防または治療用薬学組成物。
【請求項9】
請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む、神経変性疾患の予防または治療用薬学組成物。
【請求項10】
前記情緒行動障害は、自閉症スペクトラム障害、統合失調症、強迫性障害、うつ病、不安障害、パニック障害および注意欠陥・多動性障害からなる群より選択されるいずれかである、請求項8に記載の情緒行動障害の予防または治療用薬学組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規化合物およびその情緒行動障害の治療用途に関する。
【背景技術】
【0002】
情緒行動障害は治療剤のない唯一の精神疾患であって、社会性やコミュニケーションの難しさと常同行動を示し、発作、不安、うつ病、攻撃性、認知障害などの多様な共存症状を示すスペクトラム疾患といえる。
【0003】
情緒行動障害の明確な発症機序は解明されておらず、最も多くの研究が行われたのは興奮性/抑制性神経の不均衡(Excitation/Inhibition imbalance)である。興奮性/抑制性神経の不均衡の調節は、神経連結性(neural connectivity)及び統合(integration)に影響を与え、自閉症などの情緒行動障害の重要な症状が改善される可能性を示唆している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、新規化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を提供することにある。
【0005】
本発明の目的は、情緒行動障害の予防または治療に有用な新規化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、情緒行動障害関連症状の予防または治療に有用な新規化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を提供することにある。
【0007】
また、本発明の目的は、新規化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む情緒行動障害の予防または治療用薬学組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1.下記化学式1の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
【化1】
(式中、R
1は水素またはtert-ブチルオキシカルボニル基(tert-Butyloxycarbonyl group)であり、
Aは、C
5-C
10の単一または二重環状基であり、
前記環状基の各環は、1~3個のヘテロ原子で置換されたもの又は非置換のものであり、
前記環状基は、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2で置換されたもの又は非置換のものである。)
【0009】
2.前記項目1において、前記Aは、以下の環状基からなる群より選択される、化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2であり、
Q
1、Q
2及びQ
3は、それぞれ独立してN、OまたはSである。)
【0010】
3.前記項目1において、前記Aは、以下の環状基からなる群より選択される、化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2であり、
Q
1、Q
2及びQ
3は、それぞれ独立してN、OまたはSである。)
【0011】
4.前記項目1において、前記Aは、以下の環状基からなる群より選択される、化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2である。)
【0012】
5.前記項目1において、以下の化合物からなる群より選択される、化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩:
tert-ブチル-4-((4-メチルベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-((4-メトキシベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-((4-クロロベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-(ベンゾイルカルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-ベンゾイルピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2-ナフトイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-シアノベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(フラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-ニトロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2-ナフトイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-シアノベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-ニトロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-ベンゾイルピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(フラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(2,4-ジクロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-ブロモベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-フルオロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-イソニコチノイルピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2,4-ジクロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-ブロモベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-イソニコチノイルピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-フルオロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(3-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート。
【0013】
6.前記項目1~5のいずれかに記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む、情緒行動障害関連症状の予防または治療用薬学組成物。
【0014】
7.前記項目6において、前記情緒行動障害関連症状は、社会性の欠如、社会的認知能の欠如、常同行動、過多行動、衝動性及び散漫さからなる群より選択されるいずれかである、情緒行動障害関連症状の予防または治療用薬学組成物。
【0015】
8.前記項目1~5のいずれかに記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む、情緒行動障害の予防または治療用薬学組成物。
【0016】
9.前記項目1~5のいずれかに記載の化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む、神経変性疾患の予防または治療用薬学組成物。
【0017】
10.前記項目8において、前記情緒行動障害は、自閉症スペクトラム障害、統合失調症、強迫性障害、うつ病、不安障害、パニック障害および注意欠陥・多動性障害からなる群より選択されるいずれかである、情緒行動障害の予防または治療用薬学組成物。
【発明の効果】
【0018】
本発明の新規化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩は、アグマチナーゼ阻害剤として作用し、情緒行動障害及びそれに関連する症状の改善に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、表1~7に示す本発明の化合物の一部に対するアグマチナーゼ阻害活性を示すものである。
【
図2】
図2は、本発明の化合物の処理によるVPAマウスの社会性改善効果を確認したものである。
【
図3】
図3は、本発明の化合物の処理によるVPAマウスの認知改善効果を確認したものである。
【
図4】
図4は、VPA(Valproic acid)誘導自閉症動物モデルを用いてセルフグルーミング試験(self grooming test)を行ったものである。
【
図5】
図5は、本発明の化合物の処理による神経細胞保護効果を示すものである。
【
図6】
図6は、本発明の化合物の処理による神経細胞保護効果を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】
本発明で使用されるすべての技術用語は、特に定義されない限り、本発明の関連分野で当業者が一般に理解するような意味で使用される。また、本明細書には好ましい方法や試料が記載されているが、これと同様または相当のものも本発明の範囲に含まれる。
【0022】
本発明は、下記化学式1で表される化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩に関するものである。
【0023】
【0024】
前記構造式において、置換基が必要な位置(site)であるにもかかわらず、いずれの置換基も記載されていない場合は、水素置換基が省略されていることを意味する。これは本発明の全ての構造式において同様に適用される。
【0025】
前記式中、R1は、水素またはtert-ブチルオキシカルボニル基(tert-Butyloxycarbonyl group)であってもよい。
【0026】
前記式中、AはC5-C10の単一または二重環状基であり、例えば、ベンゼン、ナフタレン、インデン、シクロペンタ-1,3-ジエン、シクロヘキサン、テトラヒドロナフタレンなどであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0027】
前記環状基の各環は、1~3個のヘテロ原子で置換されていてもよい。前記ヘテロ原子は、C以外の原子中に環を構成できる原子をいい、例えば、それぞれ独立して1~3個の原子が、N、S及びOからなる群より選択されるいずれか1つ以上で置換されてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0028】
前記環状基において、ヘテロ原子で置換され得る位置は、具体的には、以下に示す構造におけるQ
1~Q
3であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0029】
前記環状基は、ハロゲン、C1-C5のアルキル、C1-C5のアルコキシ、CNまたはNO2で置換されていてもよく、例えば、F、Cl、Br、メチル基(Me)、エチル基(Et)、メトキシ基(OMe)、エトキシ基(OEt)、CN、NO2などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0030】
前記環状基において、ハロゲン、C1-C5のアルキル、C1-C5のアルコキシ、CNまたはNO2で置換され得る位置は、具体的にはR2~R4であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、前記Aは以下の環状基から選択することができる。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2であり、
Q
1、Q
2及びQ
3は、それぞれ独立してN、OまたはSである。)
【0032】
また、前記の本発明の一実施形態によれば、より具体的には、前記Aは以下の環状基から選択することができる。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2であり、
Q
1、Q
2及びQ
3は、それぞれ独立してN、OまたはSである。)
【0033】
また、前記の本発明の一実施形態によれば、最も具体的には、前記Aは以下の環状基から選択することができる。
(式中、R
2、R
3及びR
4は、それぞれ独立して水素、ハロゲン、C
1-C
5のアルキル、C
1-C
5のアルコキシ、CNまたはNO
2である。)
【0034】
下記の表1~7は、化学式1で表される化合物において、具体的には、R1及びAの組み合わせにより、化学式1で表される化合物構造の例示及びその薬学的に許容される塩の一部を例示として示すものである。下記表の順番は、本明細書の化合物番号を意味する。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
本発明は、以下の化合物からなる群より選択される化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩に関するものであり得る:
tert-ブチル-4-((4-メチルベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-((4-メトキシベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-((4-クロロベンゾイル)カルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
tert-ブチル-4-(ベンゾイルカルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレート;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-ベンゾイルピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2-ナフトイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-シアノベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(フラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-ニトロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2-ナフトイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-シアノベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-ニトロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-ベンゾイルピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(フラン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(2,4-ジクロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-ブロモベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-フルオロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-イソニコチノイルピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(2,4-ジクロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-ブロモベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(ベンゾ[b]チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-イソニコチノイルピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(4-フルオロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(チオフェン-2-カルボニル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミドヒドロクロリド;
N-(3-クロロベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(3-メチルベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(3-メトキシベンゾイル)ピペラジン-1-カルボキサミド-2,2,2-トリフルオロアセテート。
【0043】
また、本発明は、前記化合物、その立体異性体またはその薬学的に許容される塩を含む薬学組成物に関するものである。
【0044】
アグマチナーゼは、アグマチンを分解する酵素であり、実際に自閉症患者の一部においてアグマチンの含有量が低下していることを確認した。これは、アグマチナーゼの過度の作用によると考えられる。また、アグマチナーゼを抑制すると、過度の興奮性神経活性を抑制することが予想され、情緒行動障害およびその関連症状の予防または治療効果が期待される。本発明の化合物はアグマチナーゼ阻害活性があり、前記効果が期待されると言える。
【0045】
前記薬学組成物は、情緒行動障害関連症状の予防または治療用薬学組成物であってもよい。情緒行動障害関連症状は、具体的には、社会性の欠如、社会的認知能の欠如、常同行動、過多行動、衝動性および散漫さであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0046】
本発明で「社会性の欠如」とは、対象の患者が接しなければならない人々や周囲の人々との関係において正常に円満な関係を形成できない状態、または正常な社会生活ができない状態をいう。例えば、人々との関係において交わることができず、自分だけの世界に入り込んでいるなどの状態をいう。
【0047】
本発明で「社会的認知能の欠如」とは、対人関係や社会生活への適応に役立つ社会的行動を決定する内在的能力である社会的認知能が欠如している状態を意味する。例えば、自分が置かれた状況で他人の表情、行動、感情などを理解して推論する行動をすることができず、その集団から求められる人習、道徳性、相互関係における適切な行動などが正常に行われない状態を意味する。
【0048】
本発明で「常同行動」とは、持続的かつ反復的な行動であり、体を前後に振る行動、手を動かし続ける行動、意味なく音を反復する行動などを意味し、同じ行為を周囲の状況にかかわらず継続的に行う状態を意味する。
【0049】
本発明で「過多行動」は「過剰行動」とも呼ばれ、異常に過度に活動したり動いたりする行動などを意味し、学習を妨げて行動制御に深刻な問題を引き起こす状態をいう。
【0050】
本発明で「衝動性」とは、考えずに、行為の結果をほとんど考慮せず、内的衝動により突然行動する特性を意味する。
【0051】
本発明で「散漫さ」とは、一つの活動を継続的に行うことができず、根気がなく、すぐに他の活動に移ったり、何をすべきかが分からなくて戸惑ったりする状態を意味する。
【0052】
また、前記薬学組成物は、情緒行動障害の予防または治療用薬学組成物であってもよく、具体的には、自閉症スペクトラム障害、統合失調症、強迫性障害、うつ病、不安障害、パニック障害および注意欠陥・多動性障害の予防または治療用薬学組成物であってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0053】
本発明で「自閉症スペクトラム障害」は、「自閉スペクトラム症」とも呼ばれ、これは重大な不適応を示す代表的な発達障害を意味する。基本的に、社会的相互作用やコミュニケーション技術の欠陥や制限的・反復的・常同的な行動特性と成長に応じて要求される行動、技術、選好、機能実行、学習などにおいて非常に多様な特性を示す。
【0054】
本発明で「統合失調症」とは、過去の「精神分裂症」と呼ばれていた疾患であり、思考、感情、知覚、行動などの人格の様々な側面にわたって広範な臨床的異常症状を引き起こす精神疾患を意味する。精神分裂症は様々な種類で現れ、単一の疾患ではなく、共通の特徴を持ついくつかの疾患からなる疾患群として考えられている。
【0055】
本発明で「強迫性障害」とは、自分の意思に反してある考えと行動を繰り返す不安障害のサブタイプを意味し、反復的に意識に浸透する痛みを伴う思考、衝動またはイメージである強迫観念(obsession)と、不安を減少させるために反復的に示す強迫行為(compulsion)が主な症状である。強迫行為は清潔行為、確認行為、反復行為、整列行為、先延ばし行為などの形で現れ、自ら不適切で過度であることを知っていても強迫観念による不安から回復するために反復することになる。
【0056】
本発明で「うつ病」とは、一時的に気分だけが低下した状態を意味するものではなく、思考内容、思考過程、動機、意欲、関心、行動、睡眠、身体活動などの全般的な精神機能が低下した状態がほぼ一日中、毎日現れることを意味する。
【0057】
本発明で「不安障害」とは、様々な形態の異常または病的な不安や恐怖により日常生活に障害を起こす精神疾患を意味し、パニック障害、広場恐怖症、社交不安障害、特定の恐怖症、分離不安障害などを含む。
【0058】
本発明で「パニック障害」とは、不安障害の一種であり、突然起こる激しい恐怖、「死ぬのではないか」という強烈な不安であるパニック発作が繰り返し現れる不安障害を意味する。
【0059】
本発明で「注意欠陥・多動性障害」は、一般にADHDとも呼ばれる、注意散漫、過剰行動、衝動性を主な症状とする精神疾患であり、初期児童期に発症して慢性的な経過をたどる特徴がある。
【0060】
また、前記薬学組成物は、神経変性疾患の予防または治療用薬学組成物であってもよい。
【0061】
本発明の化合物は、社会性および社会的認知能の症状を改善することができ、酸化的ストレスによる細胞損傷および細胞死から神経細胞を保護する効果があるため、様々な神経変性疾患に対して薬効を示すことができる。
【0062】
神経変性疾患は、例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、神経芽細胞腫、脳卒中、ルーゲーリッグ病、ハンチントン病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、心的外傷後ストレス障害、うつ病、統合失調症、神経系自己免疫疾患、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、皮質基底核変性症、筋萎縮性側索硬化症、及び記憶力・認知能力の低下であり得るが、これらに限定されるものではない。
【0063】
本発明で薬学組成物は、本発明の化合物である有効成分に加えて、薬剤学的に適した生理学的に許容される助剤を用いて調製するか、または哺乳動物に投与することができる。前記助剤としては、賦形剤、崩壊剤、甘味剤、結合剤、被覆剤、膨張剤、潤滑剤、滑沢剤または香味剤などを用いることができる。
【0064】
また、本発明の薬学組成物は、投与のために前記の薬学的に有効な量の有効成分に加えて、さらに薬剤学的に許容可能な担体を1種以上含むことにより、薬剤学的組成物として好ましく製剤化することができる。
【0065】
前記「薬学的に有効な量」は、医学的な治療に適用可能な合理的な利益/リスクの比率で疾患を治療するのに十分な量を意味し、有効用量の水準は、患者の疾患の種類、重症度、薬物の活性、薬物に対する敏感度、投与時間、投与経路及び排出比率、治療期間、同時用いられる薬物を含む要素及びその他の医学分野でよく知られている要素により決定され得る。本発明による薬学的組成物は、個々の治療剤として投与しても、他の治療剤と併用して投与してもよく、従来の治療剤と順次または同時投与することができ、単一または多重投与することができる。前記要素を全て考慮して副作用なしに最小限の量で最大効果が得られる量を投与することが重要であり、これは当業者により容易に決定され得る。
【0066】
具体的には、本発明の薬学的組成物の有効量は、患者の年齢、性別、状態、体重、体内での活性成分の吸収度、不活性率および排泄速度、疾患の種類、併用する薬物によって異なり、一般的には体重1kg当たりに0.001~150mg、好ましくは0.01~100mgを毎日または隔日投与するか、または1日1~3回に分けて投与することができる。しかし、投与経路、肥満の重症度、性別、体重、年齢等によって増減できるので、前記投与量はいかなる方法でも本発明の範囲を限定しない。
【0067】
また、前記「薬剤学的に許容される」というのは、生理学的に許容され、ヒトに投与されたときに、通常、胃腸障害、めまいなどのアレルギー反応又はこれと類似した反応を引き起こさないことを意味する。
【0068】
前記担体、賦形剤及び希釈剤の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアゴム、アルギン酸、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム及び鉱物油などが挙げられる。また、充填剤、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤および防腐剤などをさらに含んでもよい。
【0069】
また、本発明の組成物は、ヒトを含む本発明の薬学組成物を必要とする個体に投与された後に活性成分の迅速、持続または遅延放出を提供できるように、当業界で公知の方法を用いて製剤化することができる。製剤は、粉末、顆粒、錠剤、エマルジョン、シロップ、エアロゾル、軟質または硬質ゼラチンカプセル、滅菌注射溶液、滅菌粉末であってもよい。
【0070】
本発明の化学式1で表される化合物は、各種文献に示されている方法で製造することができる。以下の製造例では、前記表1に示す化合物の一部の合成方法を簡単に記載しているが、これらに限定されるものではない。
【0071】
以下、本発明の製造例及び実施例により本発明を詳細に説明する。
【実施例】
【0072】
【0073】
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコにSMI(1mmol)および無水THF(10ml)溶液を入れた。0℃でNaH(5mmol)をRMに加え、窒素条件下で約2時間撹拌した。その後、THF(5ml)に溶かしたアリールクロリド(SMII、2mmol)を反応混合物にゆっくり加え、一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(7~10ml)を反応に添加し、CH2Cl2で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、真空で濃縮して白色固体を得た。残留物をn-ヘキサン:エチルアセテート(4:1及び2:1)と共に使用し、フラスコカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子(Retention factor):0.41(H:E=1:1)
収量(Yield):229mg(66%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,CDCl3):δ8.44(s,1H),7.76(d,J=8.15Hz,2H),7.27-7.26(m,2H,overlapped with CDCl3),3.52(s,8H),2.41(s,3H),1.47(s,9H).
【0074】
2.化合物3の合成
[反応式2]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコにSMI(1mmol)および無水THF(10ml)溶液を入れた。0℃でNaH(5mmol)をRMに加え、窒素条件下で約2時間撹拌した。その後、THF(5ml)に溶かしたアリールクロリド(SMII、2mmol)を反応混合物にゆっくり加え、一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(7~10ml)を反応に添加し、CH
2Cl
2で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、真空で濃縮して白色固体を得た。残留物をn-ヘキサン:エチルアセテート(4:1及び2:1)と共に使用し、フラスコカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:0.30(H:E=1:1)
収量:225mg(62%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,CDCl3):δ8.45(s,1H),7.84(d,J=8.75Hz,2H),6.95(d,J=8.8Hz,2H),3.87(s,3H),3.52(s,8H),1.47(s,9H).
【0075】
3.化合物5の合成
[反応式3]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコにSMI(1mmol)および無水THF(10ml)溶液を入れた。0℃でNaH(5mmol)をRMに加え、窒素条件下で約2時間撹拌した。その後、THF(5ml)に溶かしたアリールクロリド(SMII、2mmol)を反応混合物にゆっくり加え、一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(7~10ml)を反応に添加し、CH
2Cl
2で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥し、ろ過し、真空で濃縮して白色固体を得た。残留物をn-ヘキサン:エチルアセテート(4:1及び2:1)と共に使用し、フラスコカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:0.43(H:E=1:1)
収量:220mg(60%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,CDCl3):δ9.13(s,1H),7.85(d,J=8.35Hz,2H),7.50(d,J=8.65Hz,2H),3.52(s,8H),1.48(s,9H).
【0076】
4.化合物6の合成
[反応式4]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコにSMI(1mmol)および無水THF(10ml)溶液を入れた。0℃でNaH(5mmol)をRMに加え、窒素条件下で約2時間撹拌した。その後、THF(5ml)に溶かしたアリールクロリド(SMII、2mmol)を反応混合物にゆっくり加え、一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(7~10ml)を反応に添加し、CH
2Cl
2で抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥及びろ過し、真空で濃縮して白色固体を得た。残留物をn-ヘキサン:エチルアセテート(4:1及び2:1)と共に使用し、フラスコカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:0.40(H:E=1:1)
収量:234(70%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,CDCl3):δ8.32(s,1H),7.85(d,J=7.1Hz,2H),7.59-7.56(m,1H),7.49-7.46(m,2H),3.52(s,8H),1.47(s,9H).
【0077】
5.化合物28の合成
[反応式5]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(3ml)およびSMI(0.28mmol)溶液を入れた。TFA(5.6mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMを真空で濃縮し、水に溶解した。RMのpHをNaOHにより中性にし、CH
2Cl
2で抽出した。RMをMgSO
4で乾燥し、蒸発させた。カラムクロマトグラフィーをCH
2Cl
2:MeOH濃度勾配を用いて行い、所望の生成物を粘い液体として得た。
保持因子:0.41(H:E:EtOH=1:1)
収量:14mg(>20%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ7.75-7.74(m,2H),7.29-7.27(m,4H,overlapped with CDCl3),3.55(s,4H),2.96-2.94(m,4H),2.43(s,3H).
【0078】
6.化合物29の合成
[反応式6]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(3ml)およびSMI(0.32mmol)溶液を入れた。TFA(6.4mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:106mg(92%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.31(s,1H),9.24(s,2H),7.79(d,J=7.7Hz,2H),7.30(d,J=7.75Hz,2H),3.64(s,4H),3.16(s,4H),2.36(s,3H).
【0079】
7.化合物32の合成
[反応式7]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(3ml)およびSMI(0.27mmol)溶液を入れた。TFA(5.4mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:88mg(87%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.26(s,1H),9.27(s,2H),7.88(d,J=8.45Hz,2H),7.01(d,J=8.45Hz,2H),3.81(s,3H),3.64(s,4H),3.17(s,4H).
【0080】
8.化合物35の合成
[反応式8]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(3ml)およびSMI(0.32mmol)溶液を入れた。TFA(6.4mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:117%(96%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.48(s,1H),9.16(s,2H),7.88(d,J=8.1Hz,2H),7.57(d,J=8.1Hz,m,2H),3.65-3.63(m,4H),3.16-3.15(m,4H).
【0081】
9.化合物37の合成
[反応式9]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.42mmol)溶液を入れた。TFA(8.4mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:144mg(99%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.38(s,1H),9.01(s,2H),7.87(d,J=7.4Hz,2H),7.62-7.59(m,1H),7.52-7.49(m,2H),3.65-3.63(m,4H),3.17-3.15(m,4H).
【0082】
10.化合物76の合成
[反応式10]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(3ml)およびSMI(0.31mmol)溶液を入れた。TFA(6.2mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:110mg(90%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.53(s,1H),8.89(s,2H),8.50(s,1H),8.00-7.99(m,3H),7.90(d,J=8.55Hz,1H),7.66-7.60(m,2H),3.67-3.65(m,4H),3.17(s,4H).
【0083】
11.化合物39の合成
[反応式11]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(3ml)およびSMI(0.39mmol)溶液を入れた。TFA(7.8mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:132mg(91%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.66(s,1H),9.03(s,2H),7.97(s,4H),3.64-3.62(m,4H),3.14(s,4H).
【0084】
12.化合物102の合成
[反応式12]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.43mmol)溶液を入れた。TFA(8.6mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:123mg(85%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.29(s,1H),8.90(s,2H),7.94(d,J=1.65Hz,1H),7.37(d,J=3.5Hz,1H),6.69-6.68(m,1H),3.61-3.59(m,4H),3.13(s,4H).
【0085】
13.化合物41の合成
[反応式13]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(3ml)およびSMI(0.37mmol)溶液を入れた。TFA(7.4mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:135mg(93%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.73(s,1H),8.92(s,2H),8.32(d,J=8.55Hz,2H),8.04(d,J=8.5Hz,2H),3.65-3.63(m,4H),3.15(s,4H).
【0086】
14.化合物77の合成
[反応式14]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.31mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.1mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:89mg(90%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.56(s,1H),9.47(s,2H),8.54-8.53(m,1H),8.05-7.99(m,3H),7.93-7.91(m,1H),7.67-7.60(m,2H),3.72-3.70(m,4H),3.14(s,4H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ152.6,134.60,131.9,130.41,129.07,129.03,128.2,128.0,127.6,126.9,124.4,42.6
【0087】
15.化合物40の合成
[反応式15]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.33mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.3mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:88.5mg(91%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.70(s,1H),9.44(s,2H),8.00(s,4H),3.69-3.67(m,4H),3.12(s,4H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ166.1,152.6,137.8,132.8,129.3,118.6,114.8,43.0
【0088】
16.化合物42の合成
[反応式16]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.37mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.7mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:107mg(92%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.79(s,1H),9.48(s,2H),8.32(d,J=8.8Hz,2H),8.07(d,J=8.75Hz,2H),3.71-3.69(m,4H),3.13(s,4H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ166.0,152.6,149.9,139.5,130.0,123.9,43.0
【0089】
17.化合物38の合成
[反応式17]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.33mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.3mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:83mg(93.24%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.42(s,1H),9.57(s,2H),7.88-7.87(m,2H),7.61-7.58(m,1H),7.51-7.48(m,2H),3.69-3.67(m,4H),3.13-3.11(m,4H).
【0090】
18.化合物103の合成
[反応式18]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.40mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(4mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:91.5mg(88%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.32(s,1H),9.49(s,2H),7.93(d,J=1.5Hz,1H),7.42(d,J=3.4Hz,1H),6.67(dd,J=3.55,1.7Hz,1H),3.66-3.64(m,4H),3.10-3.09(m,4H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ156.6,151.9,146.7,146.1,116.5,112.2,42.5
【0091】
19.化合物30の合成
[反応式19]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.28mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(2.8mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:73mg(92%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.30(s,1H),9.44(s,2H),7.78(d,J=8.2Hz,2H),7.30-7.29(m,2H),3.67-3.66(m,4H),3.11(s,4H),2.36(s,3H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ166.3,152.7,142.6,130.2,128.9,128.2,42.5,21.0
【0092】
20.化合物33の合成
[反応式20]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.31mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.1mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:84.56mg(91%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.22(s,1H),9.45(s,2H),7.88(d,J=8.85Hz,2H),7.02(d,J=8.9Hz,2H),3.82(s,3H),3.66-3.64(m,4H),3.11(s,4H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ166.7,162.5,152.9,130.3,125.0,113.6,55.5,42.5
【0093】
21.化合物36の合成
[反応式21]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.38mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.8mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:106mg(92%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.50(s,1H),9.50(s,2H),7.89(d,J=8.86Hz,2H),7.57(d,J=8.6Hz,2H),3.68-3.66(m,4H),3.11(s,4H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ165.6,152.4,137.1,131.9,130.1,128.4,42.5
【0094】
22.化合物43の合成
[反応式22]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.38mmol)溶液を入れた。TFA(7.6mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:142mg(90%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.73(s,1H),9.04(s,2H),7.63(s,1H),7.48-7.43(m,2H),3.58-3.56(m,4H),3.08(s,4H).
【0095】
23.化合物45の合成
[反応式23]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.26mmol)溶液を入れた。TFA(5.2mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:97.5mg(88%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.48(s,1H),9.14(s,2H),7.80-7.71(m,4H),3.64(s,4H),3.16(s,4H).
【0096】
24.化合物104の合成
[反応式24]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.32mmol)溶液を入れた。TFA(6.4mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:104mg(92%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.42(s,1H),9.04(s,2H),7.94-7.86(m,2H),7.19-7.16(m,1H),3.64-3.62(m,4H),3.16-3.14(m,4H).
【0097】
25.化合物129の合成
[反応式25]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.23mmol)溶液を入れた。TFA(4.6mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:79mg(85%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.68(s,1H),8.97(s,2H),8.31(s,1H),8.07-8.05(m,1H),7.08-7.98(m,1H),7.53-7.42(m,2H),3.67-3.65(m,4H),3.17(s,4H).
【0098】
26.化合物47の合成
[反応式26]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.36mmol)溶液を入れた。TFA(7.2mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:105mg(80%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.42(s,1H),9.08(s,2H),7.96-7.94(m,2H),7.35-7.27(m,2H),3.65-3.63(m,4H),3.16(s,4H).
【0099】
27.化合物154の合成
[反応式27]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(5ml)およびSMI(0.50mmol)溶液を入れた。TFA(10mmol)をRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:150mg(86.13)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.82(s,1H),9.31(s,2H),8.80(s,2H),7.82(s,2H),3.67(s,4H),3.17(s,4H).
【0100】
28.化合物44の合成
[反応式28]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.20mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(1ml)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:62mg(91.55%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.79(s,1H),9.46(s,2H),7.69(d,J=1.85Hz,1H),7.54-7.48(m,2H),3.66-3.64(m,4H),3.10-3.08(m,4H).
【0101】
29.化合物46の合成
[反応式29]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.19mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(0.95ml)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:61mg(92.10%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.51(s,1H),9.53(s,2H),7.81(d,J=8.6Hz,2H),7.70(d,J=8.6Hz,2H),3.68-3.66(m,4H),3.10(s,4H);13C NMR(125MHz,DMSO):δ165.8,152.4,132.3,131.4,130.2,126.2,42.5
【0102】
30.化合物130の合成
[反応式30]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.21mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(1.05ml)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:60mg(87.70%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.76(s,1H),9.53(s,2H),8.38(s,1H),8.06-8.04(m,1H),8.00-7.97(m,1H),7.52-7.45(m,2H),3.72-3.69(m,4H),3.15-3.13(m,4H).
【0103】
31.化合物155の合成
[反応式31]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2mL)およびSMI(1mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(2ml)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:97mg(89.50%)
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ11.17(s,1H),9.40(s,2H),8.98-8.95(m,2H),8.16-8.14(m,2H),3.53-3.51(m,4H),3.02-2.98(m,4H).
【0104】
32.化合物48の合成
[反応式32]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.31mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.1mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>90%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.45(s,1H),9.51(m,2H),7.97-7.95(m,2H),7.35-7.32(m,2H),3.69-3.66(m,4H),3.12-3.10(m,4H).
【0105】
33.化合物105の合成
[反応式33]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.35mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.5mmol)のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>90%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.46(s,1H),9.35(s,2H),8.02-8.01(m,1H),7.92-7.91(m,1H),7.21(dd,J=5,3.8Hz,1H),3.69-3.66(m,4H),3.12-3.10(m,4H).
【0106】
34.化合物51の合成
[反応式34]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.30mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.0mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>90%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.54(s,1H),9.52(s,2H),7.92-7.91(m,1H),7.84-7.82(m,1H),7.68-7.65(m,1H),7.55-7.52(m,1H),3.69-3.67(m,4H),3.10(s,4H).
【0107】
35.化合物53の合成
[反応式35]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.30mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.0mmol)中のHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>85%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.39(s,1H),9.66(s,2H),7.74-7.69(m,2H),7.43-7.37(m,2H),3.71-3.69(m,4H),3.17-3.13(m,4H),2.37(s,3H).
【0108】
36.化合物55の合成
[反応式36]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.37mmol)溶液を入れた。ジエチルエーテル(3.7mmol)に溶かしたHCl(2mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>85%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.43(s,1H),9.65(s,2H),7.48-7.39(m,3H),7.17-7.15(m,1H),3.80(s,3H),3.69-3.67(m,4H),3.12-3.09(m,4H).
【0109】
37.化合物52の合成
[反応式37]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.43mmol)溶液を入れた。TFA(8.6mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>90%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.52(s,1H),9.19(s,2H),7.90-7.89(m,1H),7.83-7.81(m,1H),7.68-7.66(m,1H),7.56-7.52(m,1H),3.66-3.64(m,4H),3.17-3.16(m,4H).
【0110】
38.化合物54の合成
[反応式38]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.40mmol)溶液を入れた。TFA(8mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>85%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.37(s,1H),9.31(s,2H),7.70-7.65(m,2H),7.40-7.35(m,2H),3.66-3.64(m,4H),3.16-3.14(m,4H),2.35(s,3H).
【0111】
39.化合物56の合成
[反応式39]
マグネチックスターラーを備えた火炎乾燥した丸底フラスコに無水CH
2Cl
2(2ml)およびSMI(0.39mmol)溶液を入れた。TFA(7.8mmol)を0℃でRMに加え、室温で一晩撹拌した。その後、RMをメタノールとジクロロメタン(DCM)を用いて真空で濃縮して固体生成物を得た。得られた生成物をDCMで洗浄し、ろ過して、所望の生成物を白色固体として得た。
保持因子:NA
収量:>85%
NMRデータ:1H NMR(500MHz,DMSO):δ10.39(s,1H),9.23(s,2H),7.47-7.39(m,3H),7.17-7.15(m,1H),3.80(s,3H),3.65-3.63(m,4H),3.16-3.14(m,4H).
【0112】
実施例
1.化合物のアグマチナーゼ阻害活性の確認-Urea Assayの利用
(1)実験試薬及び製造方法
表1に示す本発明の化合物の一部に対して、アグマチナーゼ阻害活性(
図1)を測定した。
アッセイ(Assay)バッファーとしてはMg含有バッファーを使用した。アグマチナーゼ(speB)および組換えタンパク質は0.1ml(最終濃度:2mg/ml)で使用した。
【0113】
(2)実験の方法及び結果
アクティビティバッファー(Activity buffer)に試料、アグマチナーゼ(agmatinase)を入れて反応させた後、アグマチン(agmatine)を1ul(final conc.500uM)入れた。その後、アッセイを行って吸光度を測定し、ステンダードカーブに合わせて量を換算した。
【0114】
Ureaの濃度は、下記化学式1を用いて計算した。
[数学式1]
【0115】
各化合物ごとに濃度を1uM、10uM、30uM、50uM、300uMまで処理した後、アグマチナーゼ阻害活性をパーセントで確認した結果、
図1から確認したように、濃度が高くなるほどアグマチナーゼ阻害活性が増加したことが分かる。
【0116】
図1から分かるように、本発明のほとんどの化合物がアグマチナーゼ阻害活性を示すことが分かる。
【0117】
2.自閉症動物モデルにおける化合物の社会性改善効果及び認知改善効果の確認
発達障害の表現型の1つである社会性の欠如に対する本発明の化合物の治療効果を確認するために、VPA(Valproic acid)誘導自閉症動物モデルを用いて十字迷路試験(three chamber test)を行った。チャンバー滞在時間(chamber duration)は、ストレンジャー(stranger、マウスへの滞在時間)、エンプティ(empty、空きスペースへの滞在時間)、センター(center、中央スペースへの滞在時間)として示され、空きスペースよりもマウスへの滞在時間が多いと、社会性があると判断した。
【0118】
実験の結果、VPAマウスの場合は、マウスへの滞在時間よりも空きスペースへの滞在時間が多かったが、これは社会性が低下したことを意味する。
【0119】
これに対し、VPAマウスに本発明の化合物を処理した場合は、空きスペースへの滞在時間よりもマウスへの滞在時間が多いことが確認されたが、これは化合物の処理によりVPAマウスの社会性が改善されたことを意味する(
図2)。
【0120】
実験動物に刺激(stimulus)マウス(familiar)を10分間探索させ、新しい刺激マウス(novel)を共に入れてから更に10分間探索させた。その後、familiarマウスよりもNovelマウスと過ごす時間が多いかどうかを評価し、その結果を確認した(
図3)。ここで、以前のマウスを「familiar」とし、新しく入れたマウスを「novel」とする(familiarマウスよりもNovelマウスと過ごす時間が多いと、社会的認知能があると判断する。)。つまり、既存のfamiliarマウスと新規のnovelマウスを区別できる認知能を持っていると判断する。
【0121】
実験の結果として、テストマウスが各マウスを探索する時間、又はテストマウスの各マウスに対するスニッフィング時間(sniffing time)を測定して示した。familiarマウスよりもNovelマウスと過ごす時間が多いほど、またはfamilarマウスよりもNovelマウスに対するスニッフィング時間が多いほど、社会的選好性が高いことを意味する。
【0122】
実験の結果、VPAマウスの場合、Novelマウスよりもfamilarマウスと過ごす時間が多く、Novelマウスよりもfamilarマウスに対するスニッフィング時間が多かったが、これは社会的選好性が低下したことを意味する。
【0123】
これに対し、VPAマウスに本発明の化合物を処理した場合は、familarマウスよりもNovelマウスと過ごす時間が多く、familarマウスよりもNovelマウスに対するスニッフィング時間が増加する結果が出た。このことから、本発明の化合物の処理により、社会的選好性を改善できることが分かる(
図2~3)。
【0124】
社会性及び社会的選好性を確認した結果、社会性及び社会的選好性が改善されると、社会性及び社会的認知能の症状が改善され、これらの症状が改善されると、自閉症スペクトラム障害、統合失調症などの情緒行動障害だけでなく、認知能関連の知的障害、またはアルツハイマー病、パーキンソン病などの神経変性疾患の予防または治療に効果があると期待される。したがって、本発明の化合物を前記情緒行動障害患者群に投与する場合、予防または治療効果があると予測することができる。
【0125】
反復行動の実験
発達障害の表現型の1つである常同性に対する本発明の化合物の治療効果を確認するために、VPA(Valproic acid)誘導自閉症動物モデルを用いてセルフグルーミング試験(self grooming test)を行った(
図4)。
【0126】
空のケージに動物を入れ、1時間あたり、体を舐めたり毛づくろいをしたりする行為(「セルフグルーミング」と称する。)の持続時間を測定してグラフで示した。持続時間の増加は、反復行動などが現れることを意味する。
【0127】
反復行動を確認した結果、反復行動が減少するなどの改善があると、常同行動および衝動性の症状が改善され、常同行動の症状が改善されると、自閉症スペクトラム障害、強迫性障害などの情緒行動障害の予防または治療に効果があると期待される。また、衝動性の症状が改善されると、自閉症スペクトラム障害、強迫性障害、うつ病、不安障害、パニック障害、注意欠陥・多動性障害などの情緒行動障害の予防または治療に効果があると期待される。従って、化合物を前記情緒行動障害患者群に投与する場合、予防または治療効果があると予測することができる。
【0128】
GSHアッセイ
本発明の化合物の神経細胞保護効果を確認するために、前処理24時間後にH
2O
2で細胞酸化刺激を誘導し、GSHアッセイを行った後(
図5)、細胞画像を確認した(
図6)。使用した細胞は一次神経細胞であり、本発明の化合物は0.1、1、10、50、100、300uMで処理した。
【国際調査報告】