(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】建築用仕上げ石材固定装置
(51)【国際特許分類】
E04F 13/08 20060101AFI20240822BHJP
E04F 13/14 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
E04F13/08 101T
E04F13/08 101W
E04F13/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515608
(86)(22)【出願日】2023-05-12
(85)【翻訳文提出日】2024-03-08
(86)【国際出願番号】 KR2023006472
(87)【国際公開番号】W WO2023224324
(87)【国際公開日】2023-11-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0061986
(32)【優先日】2022-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524091504
【氏名又は名称】ミンサ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MINSA CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】73, Myeongseo-ro 45beon-gil Geumjeong-gu Busan 46325 (KR)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】イ、ドゥキョル
【テーマコード(参考)】
2E110
【Fターム(参考)】
2E110AA24
2E110AB04
2E110AB22
2E110BA13
2E110BD03
2E110BD22
2E110CA03
2E110CC04
2E110CC06
2E110CC12
2E110CC17
2E110CC20
2E110DA03
2E110DA10
2E110DC06
2E110DC12
2E110GB12W
(57)【要約】
本発明は、建築用仕上げ石材固定装置に関する技術であり、壁体にボルトによって固定される垂直部と、前記垂直部の下端部に延びる水平部とから構成されるアングル;前記アングルの水平部に沿って位置調節され、ボルトによって結合されるアングル連結部と、前記アングル連結部の一側に延び、第1ピンホールが形成された第1連結部と、前記アングル連結部の他側に延び、第2ピンホールが形成された第2連結部とから構成される調整板;および前記第1ピンホールから下部に位置した仕上げ石材の上面溝に挿入されて結合され、前記第2ピンホールから上部に位置した仕上げ石材の下面溝に挿入されて結合される一対の締結ピン;を含んでなることを特徴として、仕上げ石材を容易に固定することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁体にボルトによって固定される垂直部と、前記垂直部の下端部に延びる水平部とから構成されるアングル;
前記アングルの水平部に沿って位置調節され、ボルトによって結合されるアングル連結部と、前記アングル連結部の一側に延び、第1ピンホールが形成された第1連結部と、前記アングル連結部の他側に延び、第2ピンホールが形成された第2連結部とから構成される調整板;および
前記第1ピンホールから下部に位置した仕上げ石材の上面溝に挿入されて結合され、前記第2ピンホールから上部に位置した仕上げ石材の下面溝に挿入されて結合される一対の締結ピン;を含んでなることを特徴とする、建築用仕上げ石材固定装置。
【請求項2】
前記第1ピンホールと前記第2ピンホールは、
左右に長く形成され、前後に前記締結ピンの直径より大きいスロットで形成されることにより、前記仕上げ石材に連結された前記締結ピンの移動余裕を確保して振動を一部吸収することを特徴とする、請求項1に記載の建築用仕上げ石材固定装置。
【請求項3】
前記締結ピンには、頭部から側面に延びた水平プレートと、前記水平プレートの端部から折り曲げられ、仕上げ石材の後面に弾性加圧されるようにする垂直プレートとから構成された角ブラケットが形成されることを特徴とする、請求項1に記載の建築用仕上げ石材固定装置。
【請求項4】
前記調整板の第1連結部と第2連結部の表面には、前記締結ピンが結合される方向に応じて前記水平プレートを収容する取付溝が形成されることを特徴とする、請求項3に記載の建築用仕上げ石材固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築用仕上げ石材固定装置に係り、具体的には、建築物に使用される仕上げ石材を固定し、地震による衝撃を最小限に抑えることができる建築用仕上げ石材固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物骨組み施工の完了後に外装を高級にするために建築物の壁面に仕上げ石材を設置する場合がある。まず壁体にアングルが設置され、アングルの端部から壁体と仕上げ石材までの距離を調節する調整板が設置されて水平距離を調節し、調整板の端部には、仕上げ石材を垂直方向に連結するピンで仕上げる。
【0003】
このとき、ピンは、調整板に挟まれたままで仕上げ石材と直接連結され、地震発生の際に調整板を中心に前、後、左、右に振動が発生すると、仕上げ石材に振動が直ちに伝わって仕上げ石材が割れたりピンから離脱したりするという問題点がある。
【0004】
さらに、建築物の高さだけ固定装置によって仕上げ石材が設置および積層されるが、振動が上部に行くほど大きくなるので、小さな振動にも上部の仕上げ石材には大きな振動が発生するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国実用新案登録第20-0378378号公報
【特許文献2】韓国実用新案登録第20-0358585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる問題点を解決するためのもので、その目的は、締結するピンが仕上げ石材と間隔を空けて間接的に連結されるようにして、地震発生の際に移動余裕をおいて衝撃を吸収することができるようにする建築用仕上げ石材固定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、壁体にボルトによって固定される垂直部と、前記垂直部の下端部に延びる水平部とから構成されるアングル;前記アングルの水平部に沿って位置調節され、ボルトによって結合されるアングル連結部と、前記アングル連結部の一側に延び、第1ピンホールが形成された第1連結部と、前記アングル連結部の他側に延び、第2ピンホールが形成された第2連結部とから構成される調整板;前記第1ピンホールから下部に位置した仕上げ石材の上面溝に挿入されて結合される第1ピンと、前記第2ピンホールから上部に位置した仕上げ石材の下面溝に挿入されて結合される第2ピンとから構成される締結ピンと、を含んでなることを特徴とする。
【0008】
前記第1ピンホールと前記第2ピンホールは、左右に長く形成され、前後に前記締結ピンの直径より大きいスロットで形成されることにより、前記仕上げ石材に連結された前記締結ピンの移動余裕を確保して振動を一部吸収することを特徴とする。
【0009】
前記締結ピンには、頭部から側面に延びた水平プレートと、前記水平プレートの端部から折り曲げられ、仕上げ石材の後面に弾性加圧されるようにする垂直プレートとから構成される角ブラケットが形成されることを特徴とする。
【0010】
前記調整板の第1連結部と第2連結部の表面には、前記締結ピンが結合される方向に応じて前記水平プレートを収容する取付溝が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上述した解決手段によれば、次の効果が期待できる。
【0012】
まず、仕上げ石材に締結ピンを固定し、締結ピンを調整板に間隔を空けて間接的に連結するので、地震発生の際に仕上げ石材に受ける振動を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態による建築用仕上げ石材固定装置の構成を示す分離図である。
【
図2】本発明の実施形態による建築用仕上げ石材固定装置と仕上げ石材との結合を示す斜視図である。
【
図3】建築用仕上げ石材固定装置と仕上げ石材との結合を示す断面図である。
【
図4】締結ピンと仕上げ石材との結合を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。下記の説明および添付図面の図示は本発明の全般的な理解のために提示されたものなので、本発明の技術的範囲はそれらに限定されるものではない。なお、本発明の要旨を不必要に不明瞭にするおそれのある公知の構成及び機能についての詳細な説明は省略する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態による建築用仕上げ石材固定装置の構成を示す分離図、
図2は、本発明の実施形態による建築用仕上げ石材固定装置と仕上げ石材との結合を示す斜視図、
図3は、建築用仕上げ石材固定装置と仕上げ石材との結合を示す断面図、
図4は、締結ピンと仕上げ石材との結合を示す拡大図である。
【0016】
図1~
図4を参照すると、本発明による建築用仕上げ石材固定装置は、大きくアングル100、調整板200、締結ピン300を含んでなり、本発明では、調整板200と締結ピン300に主要特徴がある。
【0017】
まず、アングル100は、壁体に固定されて仕上げ石材を連結することができるようにしたものである。
【0018】
アングル100は、垂直部120と水平部140とから構成され、垂直部120は、長孔が形成されて壁体に対してボルトによって固定され、水平部140にも、長孔が形成される。
【0019】
また、調整板200は、アングル100において水平的位置を調節して仕上げ石材と連結することができる。前記調整板は、アングル連結部220、第1連結部240、および第2連結部260から構成される。アングル連結部220は、前記水平部140の上面でアングルの水平部140に沿ってボルトによって結合されて位置を調節することができる。ここで、位置調節する理由は、第1連結部240と第2連結部260を仕上げ石材に対して直下方または直上方に位置させるためである。
【0020】
ここで、第1連結部240は、前記アングル連結部220の一側に延び、第1ピンホール242が形成され、第2連結部260は、前記アングル連結部220の他側に延び、第2ピンホール262が形成される。
【0021】
締結ピン300は、調整板200において仕上げ石材と連結するための締結部材である。
【0022】
前記締結ピン300は、調整板200の第1ピンホール242と第2ピンホール262に一対が備えられ、ここで、各締結ピン300は、頭部のあるピンであって、各ホールに挿入されて係止される。
【0023】
一方、本発明では、前記締結ピン300は、皿頭状に形成される。前記締結ピン300が前記第1ピンホール242と第2ピンホール262に挿入されて突出しないようにするが、締結ピン300の皿頭状に合うように結合される方向である前記第1ピンホール242は、下部側がテーパー状となり、前記第2ピンホール262は、上部側がテーパー状となる。
【0024】
すなわち、本発明において、調整板200の端部一側には、第1連結部240と第2連結部260が形成されることにより、1つの調整板200に上部の仕上げ石材と下部の仕上げ石材が締結ピン300でそれぞれ連結される。
【0025】
また、前記締結ピン300には、各締結ピン300の頭部320から側面に延びた水平プレート342と、前記水平プレート342の端部から折り曲げられ、仕上げ石材の後面に弾性加圧すされるようにする垂直プレート344とから構成された角ブラケット340が形成されることを特徴として、締結ピン300を仕上げ石材に容易に固定することができる。
【0026】
前記調整板200の第1連結部240と第2連結部260の表面には、前記締結ピン300が結合される方向に応じて前記水平プレート342を収容する取付溝280が形成されることを特徴とする。前記取付溝280も、前記水平プレート342の幅よりもさらに大きくして移動余裕を確保し、仕上げ石材の外部に突出することを防止して仕上げ石材と調整板との密着を良くする。
【0027】
以下、本発明による建築用仕上げ石材固定装置の設置について簡略に説明する。
【0028】
まず、壁体にアングル100を設置し、アングル100に調整板200の長さを調整して設置する。そして、仕上げ石材の垂直方向に形成された溝に締結ピン300を挿入しながら角ブラケット340で仕上げ石材の後面に加圧して固定された状態で締結ピン300の頭部が調整板200の第1ピンホール242と第2ピンホール262の内部に位置するようにする。このとき、締結ピン300は、第1ピンホール242と第2ピンホール262の中央に位置するようにし、前、後、左、右の間隔が確保されるようにして、地震発生の際に移動余裕を与えて、固定装置に発生する振動が仕上げ石材へ直接伝わらないようにして振動伝達を最小限に抑えることができる。
【0029】
以上のように、本発明は、建築用仕上げ石材固定装置の基本的な技術的な思想としていることが分かり、このような本発明の基本的な思想の範疇内で、当業分野における通常の知識を有する者にとっては他の多くの変形が可能であるのはもとよりである。
【符号の説明】
【0030】
100 アングル
120 垂直部
140 水平部
200 調整板
220 アングル連結部
240 第1連結部
260 第2連結部
280 取付溝
300 締結ピン
320 頭部
340 角ブラケット
342 水平プレート
344 垂直プレート
【国際調査報告】