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特表2024-531686内視鏡突き合わせ接続構造、内視鏡ハンドル、内視鏡
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】内視鏡突き合わせ接続構造、内視鏡ハンドル、内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/008 20060101AFI20240822BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A61B1/008 512
A61B1/00 711
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515875
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2022125754
(87)【国際公開番号】W WO2023202010
(87)【国際公開日】2023-10-26
(31)【優先権主張番号】202210425083.3
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519272972
【氏名又は名称】湖南省華芯医療器械有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】周 震華
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161DD03
4C161FF12
4C161HH33
4C161HH34
4C161HH36
(57)【要約】
内視鏡突き合わせ接続構造、内視鏡ハンドル、内視鏡であって、内視鏡突き合わせ接続構造は、収容空間が設置される収容ケース(21)と、収容空間内に設置され、且つ収容空間内を摺動できる伝動体(22)と、伝動体(22)の両端に設置され、且つ収容空間内に設置される牽引糸取付体(23、24)と、一端が牽引糸取付体(23、24)に固定接続される牽引糸(31、32)と、を備える。伝動体(22)は移動過程においてそれ自体の移動により収容ケース(21)の外壁に位置する他の部材の移動又は配置に影響することがなく、伝動体(22)の移動空間を減少させ、及び伝動体(22)に係合される内視鏡ハウジングの対応構造を減少させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡突き合わせ接続構造であって、
収容空間が設置される収容ケース(21)と、
前記収容空間内に設置され、且つ前記収容空間内を摺動できる伝動体(22)と、
前記伝動体(22)の両端に設置され、且つ前記収容空間内に設置される牽引糸取付体(23、24)と、
牽引糸(31、32)であって、前記牽引糸(31、32)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に固定接続され、前記収容ケース(21)の両側に糸通し通路(211、212)が設置され、前記牽引糸(31、32)が糸通し通路(211、212)を通って前記牽引糸取付体(23、24)に接続される牽引糸(31、32)と、を備えることを特徴とする内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項2】
前記伝動体(22)は固体及び粘稠液体の一方であってもよく、前記粘稠液体の粘稠度が所定の液体粘稠度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項3】
前記伝動体(22)の両端が前記収容ケース(21)の両端よりも高くないことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項4】
前記収容ケース(21)の内壁にロック溝が設置されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項5】
前記収容ケース(21)の両端に制限部が設置されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項6】
内視鏡ハンドルであって、
押動アセンブリ(10)を含む上ハンドルと、
請求項1~5のいずれか1項に記載の内視鏡突き合わせ接続構造を含む下ハンドルと、を備え、
前記押動アセンブリ(10)の一端が前記収容空間内に設置され、且つ前記牽引糸取付体(23、24)に当接されることを特徴とする内視鏡ハンドル。
【請求項7】
前記押動アセンブリ(10)は第1押動部材(11)、第2押動部材(13)、駆動部材(12)を少なくとも含み、
前記第1押動部材(11)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、前記第2押動部材(13)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、
前記駆動部材(12)が前記第1押動部材(11)及び前記第2押動部材(13)を駆動して互いに逆の方向における動きを同期して行わせることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡ハンドル。
【請求項8】
内視鏡ハンドルであって、
押動アセンブリ(10)を含む上ハンドルと、
請求項6に記載の内視鏡突き合わせ接続構造を含む下ハンドルと、を備え、
前記押動アセンブリ(10)の一端が前記収容空間内に設置され、且つ前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、
前記押動アセンブリ(10)は第1押動部材(11)、第2押動部材(13)、駆動部材(12)を少なくとも含み、
前記第1押動部材(11)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、前記第2押動部材(13)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、
前記駆動部材(12)が前記第1押動部材(11)及び前記第2押動部材(13)を駆動して互いに逆の方向における動きを同期して行わせ、
前記第1押動部材(11)及び/又は第2押動部材(13)の外壁に、ロック溝に係合されるロック部材が設置されることを特徴とする内視鏡ハンドル。
【請求項9】
請求項6~8のいずれか1項に記載の内視鏡ハンドルを備えることを特徴とする内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内視鏡の技術分野に関し、特に内視鏡突き合わせ接続構造、内視鏡ハンドル、内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡はよく使用される医療機器の1つであり、直接に人体の自然な管路に入ることが可能な検査機器であり、病気を治療するために十分な診断情報を医者に提供することができる。使用時に、内視鏡の挿入部が人体の自然な孔路又は手術のために作った小切開口を介して人体内に入って、医者は直接に関連部位の変化を窺うことができる。
【0003】
従来技術における内視鏡が取り外し可能な内視鏡である場合、上ハンドルと下ハンドルとを突き合わせ接続した後、牽引糸を駆動するとき、牽引糸の移動範囲を提供するために大量の空間を必要とするとともに、牽引糸と同時に内視鏡ハンドル内に配置される他の部材に必要な配置空間を縮小して、他の部材の正常動作に影響してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は内視鏡突き合わせ接続構造、内視鏡ハンドル、内視鏡を提供することにより、従来技術における上記技術的問題を解決することであり、以下の3つの態様を含む。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1態様では内視鏡突き合わせ接続構造を提供し、
収容空間が設置される収容ケースと、
前記収容空間内に設置され、且つ前記収容空間内を摺動できる伝動体と、
前記伝動体の両端に設置され、且つ前記収容空間内に設置される牽引糸取付体と、
一端が前記牽引糸取付体に固定接続される牽引糸と、を備える。
【0006】
更に、前記収容ケースの両側に糸通し通路が設置され、前記牽引糸が糸通し通路を通って前記牽引糸取付体に接続される。
【0007】
更に、前記伝動体は固体及び粘稠液体の一方であってもよく、前記粘稠液体の粘稠度が所定の液体粘稠度よりも大きい。
【0008】
更に、前記伝動体の両端が前記収容ケースの両端よりも高くない。
【0009】
更に、前記収容ケースの内壁にロック溝が設置される。
【0010】
更に、前記収容ケースの両端に制限部が設置される。
【0011】
本発明の第2態様では内視鏡ハンドルを提供し、
押動アセンブリを含む上ハンドルと、
上記した内視鏡突き合わせ接続構造を含む下ハンドルと、を備え、
前記押動アセンブリの一端が前記収容空間内に設置され、且つ前記牽引糸取付体に当接される。
【0012】
更に、前記押動アセンブリは第1押動部材、第2押動部材、駆動部材を少なくとも含み、
前記第1押動部材の一端が前記牽引糸取付体に当接され、前記第2押動部材の一端が前記牽引糸取付体に当接され、
前記駆動部材が前記第1押動部材及び前記第2押動部材を駆動して互いに逆の方向における動きを同期して行わせる。
【0013】
更に、前記第1押動部材及び/又は第2押動部材の外壁に前記ロック溝に係合されるロック部材が設置される。
【0014】
本発明の第3態様では内視鏡を提供し、上記した内視鏡ハンドルを備える。
【発明の効果】
【0015】
従来技術に比べて、本発明は少なくとも以下の技術的効果を有する。
第(1)として、本発明に係る内視鏡突き合わせ接続構造は、外力で第1牽引糸取付体又は第2牽引糸取付体を押動することにより、伝動体が収容ケースの内壁に沿って一方向における動きを実現するようにして、更に対応する牽引糸を移動するように動かすことができるのである。本願における伝動体の移動可能範囲は収容空間の形状及び大きさによって決定され、即ち伝動体はケースを収容するために予め設置した経路及び空間に応じて摺動でき、摺動過程において他の部材の配置に影響することがなく、これは、伝動体が移動過程においてそれ自体の移動により収容ケースの外壁に位置する他の部材の移動又は配置に影響することがない。伝動体の移動空間を減少させ、及び伝動体に係合される内視鏡ハウジングの対応構造を減少させると理解されてもよい。
第(2)として、本願において収容ケースに糸通し通路を設置することにより、伝動体は移動過程において牽引糸が糸通し通路に沿って移動できるようにし、それにより牽引糸の一端が収容ケースの外部に位置するように確保し、牽引糸が収容ケースに入って伝動体の移動に影響することを回避する。
第(3)として、本願に係る内視鏡ハンドルは、押動アセンブリが歯噛み合いによる押動方式を用いて、第1押動部材と第2押動部材との同期移動を実現し、且つ一方の押動部材が所定距離だけ下向きに移動すれば、他方の押動部材も同等の所定距離だけ上向きに同期して移動し、それにより操作者は押動部材の移動距離を制御することにより牽引糸の移動距離を制御することができ、牽引糸を正確に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に本発明の実施例又は従来技術の記述に必要な図面を簡単に説明するが、明らかに、以下に記載する図面は単に本発明の実施例の一例であって、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
図1】本発明における内視鏡突き合わせ接続構造の模式図である。
図2】本発明における内視鏡突き合わせ接続構造の断面模式図である。
図3】本発明における収容ケースの構造模式図である。
図4】本発明におけるロック溝の構造模式図である。
図5】本発明における牽引糸取付体の構造模式図である。
図6】本発明における牽引糸取付体の第1断面模式図である。
図7】本発明における牽引糸取付体の第2断面模式図である。
図8】本発明における内視鏡ハンドルの構造模式図である。
図9】本発明における押動アセンブリと接続構造との接続構造の模式図である。
図10】本発明における押動アセンブリと接続構造との接続構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の異なる特徴を実施するために、以下の説明において多くの異なる実施例又は例を提供する。以下の特定例において説明される素子及び配列方式は単に本発明を簡単に説明するためのものであって、例とされるものであり、本発明を制限するためのものではない。
【0018】
本発明の実施形態の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に本発明の実施形態の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術案を明確且つ完全に説明する。当然ながら、説明される実施形態は本発明の実施形態の一部であり、実施形態の全部ではない。本発明の実施形態に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に属する。従って、以下の図面において提供される本発明の実施形態の詳細な説明は特許請求する本発明の範囲を制限するように意図されるのではなく、本発明の選定された実施形態を示すだけである。本発明の実施形態に基づいて、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに取得する他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
本発明において、特に明確に規定及び限定しない限り、用語「取付」、「連結」、「接続」、「固定」などは広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体であってもよく、機械的接続、電気的接続であってもよく、直接連結、中間素子による間接連結、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。また、用語「第1」、「第2」、「第3」などは説明を区分するためのものであって、相対重要性を指示又は暗示するものと理解されるべきではない。
【0020】
実施例1
本発明の実施例1では内視鏡突き合わせ接続構造を提供し、
収容空間が設置される収容ケース21と、
前記収容空間内に設置され、且つ前記収容空間内を摺動できる伝動体22と、
前記伝動体22の両端に設置され、且つ前記収容空間内に設置される牽引糸取付体23、24と、
一端が前記牽引糸取付体23、24に固定接続される牽引糸31、32と、を備える。
【0021】
上記解決手段において、図1図4に示すように、前記収容ケース21はU型を呈し、前記収容ケース21が中空構造であり、中空構造により収容空間が形成され、収容空間内に伝動体22が取り付けられ、伝動体22が収容空間内に収容空間の内壁に沿って摺動できるし、収容空間の内壁に沿って転動できる。伝動体22の両端に第1牽引糸取付体23及び第2牽引糸24がそれぞれ設置され、前記第1牽引糸取付体23及び第2牽引糸取付体24の片側がいずれも対応端の伝動体22の収容ケース21の両端に近接する面に接触し、両者が固定接続でもないし、取り外し可能な接続でもなく、前記接触方式が点接触、線接触、面接触などの他の方式の接触であってもよく、ここで制限しない。第1牽引糸取付体23に第1牽引糸31が対応して固定接続され、第2牽引糸取付体24に第2牽引糸32が対応して固定接続され、固定方式が接着、一体成形などであってもよく、ここで制限しない。
【0022】
なお、前記収容ケース21の形状は更にV型、W型などであってもよく、収容ケース21がそれに係合される部材内に取り付けられればよく、本願では収容ケース21の形状を制限しない。
【0023】
牽引糸取付体23、24は第1牽引糸取付体23と第2牽引糸取付体24を含む。
【0024】
牽引糸31、32は第1牽引糸31と第2牽引糸32を含む。
【0025】
なお、本願では4本の牽引糸即ち2つの内視鏡突き合わせ接続構造を提供して他の方向における牽引糸の移動を実現してもよく、2つの内視鏡突き合わせ接続構造の構造が同じであってもよく、異なってもよく、2つの接続構造が夾角をなすように設置され、本願の接続構造は必要に応じて数及び位置などの接続関係の変化を行うことができ、複数本の牽引糸の移動を実現する。
【0026】
従って、本発明に係る内視鏡突き合わせ接続構造は、外力で第1牽引糸取付体23又は第2牽引糸取付体24を押動することにより、伝動体22が収容ケース21の内壁に沿って一方向における動きを実現するようにして、更に対応する牽引糸を移動するように動かすことができるのである。本願における伝動体22の移動可能範囲は収容空間の形状及び大きさによって決定され、即ち伝動体22はケース21を収容するために予め設置した経路及び空間に応じて摺動でき、摺動過程において他の部材の配置に影響することがない。これは、伝動体22が移動過程においてそれ自体の移動により収容ケース21の外壁に位置する他の部材の移動又は配置に影響することがなく、伝動体22の移動空間を減少させ、及び伝動体22に係合される内視鏡ハウジングの対応構造を減少させると理解されてもよい。
【0027】
更に、前記収容ケース21の両側に糸通し通路211、212が設置され、前記牽引糸31、32が糸通し通路211、212を通って前記牽引糸取付体23、24に接続される。
【0028】
上記解決手段において、図3に示すように、収容ケース21の両側に第1糸通し通路211及び第2糸通し通路212が設置され、前記第1糸通し通路211及び第2糸通し通路212は収容ケース21の対称軸に沿って対称に設置されてもよく、非対称に設置されてもよく、本願では前記第1糸通し通路211と第2糸通し通路212とを対称に設置することが好ましく、前記第1糸通し通路211及び第2糸通し通路212の大きさは第1牽引糸31及び第2牽引糸の太さに基づいて設定されてもよく、収容ケース21における伝動体22の材料に基づいて設定されてもよい。伝動体22が固体である場合、前記第1糸通し通路211及び第2糸通し通路212を幅広く設置してもよく、伝動体22が収容ケース21から落ちるように確保するとともに、収容ケース21の重量も軽減するのである。伝動体22が粘稠液体である場合、前記第1糸通し通路211及び第2糸通し通路212を狭く設置してもよく、対応する牽引糸の通過のみが許容され、内視鏡分野において、牽引糸の直径が極めて小さく、即ち前記第1糸通し通路211及び第2糸通し通路212が対応して非常に狭くなり、このように、押動アセンブリが伝動体22を押動する場合、伝動体22が前記第1糸通し通路211及び第2糸通し通路212から押し出されることがない。
【0029】
なお、本願では糸通し通路はストリップ状を呈することが好ましく、これ以外に、糸通し通路の形状は更に円形、正方形、三角形などであり、ここで制限しない。
【0030】
本願では、収容ケース21に糸通し通路を設置することにより、伝動体22の移動過程において牽引糸が糸通し通路に沿って移動できるようにし、それにより牽引糸の一端が収容ケース21の外部に位置するように確保し、牽引糸が収容ケース21に入って伝動体22の移動に影響することを回避する。
【0031】
前記糸通し通路211、212は第1糸通し通路211と第2糸通し通路212を含む。
【0032】
更に、前記伝動体22は固体及び粘稠液体の一方であってもよく、前記粘稠液体の粘稠度が所定の液体粘稠度よりも大きい。
【0033】
上記解決手段において、図2に示すように、伝動体22は球形の固体、例えば鉄、鋼などの材質の固体であってもよく、伝動体22は粘稠液体、例えば粘稠状を呈するバターなどであってもよく、前記粘稠液体の粘稠度を所定の液体粘稠度よりも大きくすることにより、伝動体22が正常に収容ケース21を摺動できるように確保し、伝動体22は更にシリカゲルなどであってもよい。
【0034】
更に、前記伝動体22の両端が前記収容ケース21の両端よりも高くない。
【0035】
上記解決手段において、前記伝動体22が牽引糸取付体23、24の押動によって収容ケース21内を摺動できるが、伝動体22が収容ケース21の両端から滑り出すことが不可能であり、伝動体22が常に収容ケース21内に保持されるべきであり、即ち伝動体22の両端は収容ケースが摺動可能な最大距離内に前記収容ケース21の両端を超えてはならない(よりも高くてはいけない)。伝動体22の両端のうちのいずれか一方の端が前記収容ケース21から滑り出すと、接続構造全体が損傷されて、複数回使用できなくなってしまう。
【0036】
更に、前記収容ケース21の内壁にロック溝が設置される。
【0037】
上記解決手段において、図4に示すように、前記収容ケース21の内壁の両端に近接する位置にロック溝26が設置され、ロック溝26が収容ケース21の両端にいずれも設置されてもよく、一方の端に設置されてもよい。収容ケース21の内壁にロック溝26を設置することにより、収容ケース21に接続される部材がロック溝26に係合され得るようにし、部材の収容ケース21におけるロックを実現し、部材が収容ケース内に所定の位置を超えるまで移動することを回避する。
【0038】
更に、前記収容ケース21の両端に制限部が設置される。
【0039】
上記解決手段において、前記収容ケース21の両端の端面又は内壁に制限部が設置され、前記制限部が突起として設置されてもよく、前記制限部の最大寸法を伝動体22の最大寸法よりも小さくすることにより、伝動体22が収容ケース21を移動する際に収容ケース21から出ることを回避し、伝動体22を収容ケース21内に制限する。
【0040】
これ以外に、収容ケース21の両端の制限部が縮小部として設置されてもよく、縮小部の断面寸法を伝動体22の最大寸法よりも小さくすることにより、伝動体22を収容ケース21内に制限する。
【0041】
図4図7に示すように、本願の内視鏡突き合わせ接続構造において、前記第1牽引糸取付体23に糸通し孔231が設置され、糸通し孔231は第1糸通し孔2311及び第2糸通し孔2312を含み、前記第1糸通し孔2311が前記第2糸通し孔2312に貫通し、前記第1糸通し孔2311と前記第2糸通し孔2312との貫通箇所に段付面を形成し、第1膨張部27が前記第1牽引糸31の一端に固定接続され、前記第1膨張部27が前記第2糸通し孔2312に移動可能に取り付けられ、第1膨張部27の一端が前記段付面に当接される。
【0042】
前記第1牽引糸取付体23が円柱形に設置され、第1牽引糸取付体23が収容ケース21内にスムーズに回転できるようにし、前記第1牽引糸31の一端が糸通し孔231から第1牽引糸取付体23に入って、糸通し孔231から滑り出すことがないように保持する。
【0043】
なお、本実施例では、更に第1牽引糸取付体23を四角柱、三角柱などの他の柱形に設置してもよく、ここで制限せず、前記第1牽引糸取付体23の収容ケース21における回転を実現できればよい。
【0044】
前記糸通し孔231の数は1つ、2つ、3つなどであってもよく、ここで制限しない。
【0045】
本実施例では、糸通し孔231を2つ設置し、それらがそれぞれ第1糸通し孔2311及び第2糸通し孔2312であり、第1糸通し孔2211と第2糸通し孔2212とが同軸に設置され、且つ両者が貫通し、本実施例では、第1糸通し孔2311及び第2糸通し孔2312を円形に設置し、第1糸通し孔2311の直径を前記第2糸通し孔2312の直径よりも小さくし、更に両者の貫通箇所に段付面を形成させる。
【0046】
前記第1糸通し孔2311及び第2糸通し孔2312は円形、四角形、三角形、多角形などの他の形状であってもよく、ここで制限せず、且つ前記第1糸通し孔2311及び第2糸通し孔2312の断面寸法を違いに設定し、寸法は面積、半径、幅、長さなどであってもよく、両者の連通箇所に段付面を形成できればよい。
【0047】
前記第1膨張部27は柱状であり、前記柱状が中実の本体及び中空の管体を含み、本発明において選択使用された第1膨張部27が中空の柱状であり、且つ前記第1膨張部27が先端なしの柱状であり、前記第1牽引糸31の一端が前記第1膨張部27上の孔から前記第1膨張部27に入り、操作者は第1膨張部27の先端なしの側面から第1牽引糸31を引き出し、且つ第1牽引糸31のこの端を結んで、第1牽引糸31の一端が前記第1膨張部27から引き出されないようにする。
【0048】
前記第1膨張部27が前記第2糸通し孔2312内に位置し、且つ前記第1膨張部27の前記第1牽引糸31に接続される端が前記段付面に当接され、第1膨張部27が第1糸通し孔2311に入らないようにする。従って、第1膨張部27を設置するとき、前記第1膨張部27の断面の最大幅が前記第1糸通し孔2311の直径よりも小さくてはいけない。
【0049】
選択使用された第1膨張部27が中実である場合、前記第1牽引糸31の一端が接着又は一体成形の方式で前記第1膨張部27に固定接続されてもよい。
【0050】
なお、第1膨張部27の形状は柱状、直方体、正方体、球体などの他の形状であってもよく、具体的な形状はここに制限されず、第1膨張部27が前記段付面上の孔から滑り出すことがなく、第1牽引糸31が常に前記第1牽引糸取付体23に接続されるように保持することが実現できればよい。
【0051】
図4図7に示すように、本願の内視鏡突き合わせ接続構造において、前記第2牽引糸取付体24に糸通し孔241が設置され、糸通し孔241は第1糸通し孔2411及び第2糸通し孔2412を含み、前記第1糸通し孔2411が前記第2糸通し孔2412に貫通し、前記第1糸通し孔2411と前記第2糸通し孔2412との貫通箇所に段付面を形成し、第2膨張部28が前記第1牽引糸31の一端に固定接続され、前記第2膨張部28が前記第2糸通し孔2412内に移動可能に取り付けられ、第2膨張部28の一端が前記段付面に当接される。
【0052】
前記第2牽引糸取付体24を円柱形に設置することにより、第2牽引糸取付体24が収容ケース21内にスムーズに回転できるようにし、前記第2牽引糸32の一端が糸通し孔241から第2牽引糸取付体24に入って、糸通し孔241から滑り出すことがないように保持する。
【0053】
なお、本実施例では、更に第2牽引糸取付体24を四角柱、三角柱などの他の柱形に設置してもよく、ここで制限せず、前記第2牽引糸取付体24の収容ケース21における回転を実現できればよい。
【0054】
前記糸通し孔241の数は1つ、2つ、3つなどであってもよく、ここで制限しない。
【0055】
本実施例では、糸通し孔241を2つ設置し、それらがそれぞれ第1糸通し孔2411及び第2糸通し孔2412であり、第1糸通し孔2211と第2糸通し孔2212とが同軸に設置され、且つ両者が貫通し、本実施例では、第1糸通し孔2411及び第2糸通し孔2412を円形に設置し、第1糸通し孔2411の直径を前記第2糸通し孔2412の直径よりも小さくすることにより、更に両者の貫通箇所に段付面を形成させる。
【0056】
前記第1糸通し孔2411及び第2糸通し孔2412は円形、四角形、三角形、多角形などの他の形状であってもよく、ここで制限せず、且つ前記第1糸通し孔2411及び第2糸通し孔2412の断面寸法を違いに設置し、寸法は面積、半径、幅、長さなどであってもよく、両者の連通箇所に段付面を形成できればよい。
【0057】
前記第2膨張部28は柱状であり、前記柱状が中実の本体及び中空の管体を含み、本発明において選択使用された第2膨張部28が中空の柱状であり、且つ前記第2膨張部28が先端なしの柱状であり、前記第2牽引糸32の一端が前記第2膨張部28上の孔により前記第2膨張部28に入り、操作者は第2膨張部28の先端なしの側面から第2牽引糸34を引き出し、且つ第2牽引糸34のこの端を結んで、第2牽引糸34の一端が前記第2膨張部28から引き出されないようにする。
【0058】
前記第2膨張部28が前記第2糸通し孔2412内に位置し、且つ前記第2膨張部28の前記第2牽引糸32に接続される端が前記段付面に当接され、第2膨張部28が第1糸通し孔2411に入ることがないようにし、従って、第2膨張部28を設置するとき、前記第2膨張部28の断面の最大幅が前記第2糸通し孔2411の直径よりも小さくてはいけない。
【0059】
選択使用された第2膨張部28が中実である場合、前記第2牽引糸32の一端が接着又は一体成形の方式で前記第1膨張部27に固定接続されてもよい。
【0060】
なお、第2膨張部28の形状は柱状、直方体、正方体、球体などの他の形状であってもよく、具体的な形状はここに制限されず、第2膨張部28が前記段付面上の孔から滑り出すことがなく、第2牽引糸32が常に前記第2牽引糸取付体24に接続されるように保持することが実現できればよい。
【0061】
実施例2
図8図10に示すように、本発明の実施例2では内視鏡ハンドルを提供し、
押動アセンブリ10を含む上ハンドルと、
上記した内視鏡突き合わせ接続構造を含む下ハンドルと、を備え、
前記押動アセンブリ10の一端が前記収容空間内に設置され、且つ前記牽引糸取付体23、24に当接される。
【0062】
上記解決手段において、内視鏡ハンドルは上ハンドル及び下ハンドル2を備え、押動アセンブリ10が少なくとも部分的に上ハンドル内に取り付けられ、押動アセンブリ10は一端が上ハンドル内に取り付けられ、他端が下ハンドルの収容ケース21の収容空間内に設置され、前記牽引糸取付体23、24に当接され、牽引糸取付体23、24が収容空間内を摺動するように押動する。
【0063】
前記押動アセンブリ10が牽引糸取付体23、24に面接触、線接触、点接触などしてもよい。
【0064】
選択肢として、上ハンドルと下ハンドルとが選択可能に取り外し可能に接続され、上ハンドルと下ハンドル2とが固定接続されてもよい。
【0065】
更に、前記押動アセンブリ10は第1押動部材11、第2押動部材13、駆動部材12を少なくとも含み、
前記第1押動部材11の一端が前記牽引糸取付体23、24に当接され、前記第2押動部材12の一端が前記牽引糸取付体23、24に当接され、
前記駆動部材12が前記第1押動部材11及び前記第2押動部材13を駆動して互いに逆の方向における動きを同期して行わせる。
【0066】
上記解決手段において、第1押動部材11及び第2押動ロッド13がラックであり、両者の間に駆動部材12が設置され、駆動部材が選択可能に歯車であり、三者同士が噛み合い、駆動部材12の回転により第1押動部材11及び第2押動部材13が動くように動かし、本願では、第1押動部材11及び第2押動ロッド13上のラックの長さを設置することにより伝動体22の移動距離を制御してもよく、駆動部材12の回転周長を設置することにより回転体22の移動距離を制御してもよい。
【0067】
選択肢として、第1押動部材11及び第2押動部材13はロッドであってもよく、駆動部材12はモータなどであり、本願では、第1押動部材11、第2押動部材13、駆動部材12の駆動構造を制限せず、三者間の相対移動を実現できればよい。
【0068】
具体的に、第1押動部材11及び第2押動部材13の下端は点接触、線接触、面接触により牽引糸取付体23、24を押動することができる。
【0069】
本願に係る内視鏡ハンドルは、押動アセンブリ10が歯噛み合いによる押動方式を用いて、第1押動部材と第2押動部材との同期移動を実現し、且つ一方の押動部材が所定距離だけ下向きに移動すれば、他方の押動部材も同等の所定距離だけ上向きに同期して移動し、それにより操作者は押動部材の移動距離を制御することにより牽引糸の移動距離を制御することができ、牽引糸を正確に制御できる。
【0070】
更に、前記第1押動部材11及び/又は第2押動部材13の外壁に前記ロック溝に係合されるロック部材が設置される。
【0071】
上記解決手段において、図4に併せて参照されるように、第1押動部材11及び第2押動部材13にロック溝に係合されるロック部材がいずれも設置され、又は第1押動部材11及び第2押動部材13に1つのみのロック部材が設置される。
【0072】
前記ロック部材は第1押動部材11及び第2押動部材13の外壁に設置される突起であってもよく、ばねとボールの組み合わせであってもよく、ここではロック部材の具体的な構造を制限せず、ロック溝との係合を実現して、第1押動部材11及び/又は第2押動部材13の収容ケースにおけるロックを実現できればよく、第1押動部材11及び/又は第2押動部材13が収容ケース内に伝動部材22又は牽引糸取付体23、24を押し出して装置を損傷させることを回避する。
【0073】
前記収容ケース21が下ハンドル2のハウジング内に固定的に取り付けられる。
【0074】
実施例3
本発明の第3態様では内視鏡を提供し、上記した内視鏡ハンドルを備える。
【0075】
内視鏡の挿入部と内視鏡のハンドルとを接続することにより、その機能を実現する。
【0076】
以上の説明は単に本発明の好適な実施例であり、本発明を制限するためのものではなく、本発明の主旨及び原則内で行われたいかなる修正、等価置換及び改良などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0077】
2 下ハンドル
21 収容ケース
211 第1糸通し通路
212 第2糸通し通路
22 伝動体
23 第1牽引糸取付体
231 糸通し孔
2311 第1糸通し孔
2312 第2糸通し孔
27 第1膨張部
24 第2牽引糸取付体
241 糸通し孔
2411 第1糸通し孔
2412 第2糸通し孔
28 第2膨張部
26 ロック溝
31 第1牽引糸
32 第2牽引糸
10 押動アセンブリ
11 第1押動部材
12 駆動部材
13 第2押動部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-03-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡突き合わせ接続構造であって、
収容空間が設置される収容ケース(21)と、
前記収容空間内に設置され、且つ前記収容空間内を摺動できる伝動体(22)と、
前記伝動体(22)の両端に設置され、且つ前記収容空間内に設置される牽引糸取付体(23、24)と、
牽引糸(31、32)であって、前記牽引糸(31、32)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に固定接続され、前記収容ケース(21)の両側に糸通し通路(211、212)が設置され、前記牽引糸(31、32)が糸通し通路(211、212)を通って前記牽引糸取付体(23、24)に接続される牽引糸(31、32)と、を備えることを特徴とする内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項2】
前記伝動体(22)は固体及び粘稠液体の一方であってもよく、前記粘稠液体の粘稠度が所定の液体粘稠度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項3】
前記伝動体(22)の両端が前記収容ケース(21)の両端よりも高くないことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項4】
前記収容ケース(21)の内壁にロック溝が設置されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項5】
前記収容ケース(21)の両端に制限部が設置されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の内視鏡突き合わせ接続構造。
【請求項6】
内視鏡ハンドルであって、
押動アセンブリ(10)を含む上ハンドルと、
請求項に記載の内視鏡突き合わせ接続構造を含む下ハンドルと、を備え、
前記押動アセンブリ(10)の一端が前記収容空間内に設置され、且つ前記牽引糸取付体(23、24)に当接されることを特徴とする内視鏡ハンドル。
【請求項7】
前記押動アセンブリ(10)は第1押動部材(11)、第2押動部材(13)、駆動部材(12)を少なくとも含み、
前記第1押動部材(11)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、前記第2押動部材(13)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、
前記駆動部材(12)が前記第1押動部材(11)及び前記第2押動部材(13)を駆動して互いに逆の方向における動きを同期して行わせることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡ハンドル。
【請求項8】
内視鏡ハンドルであって、
押動アセンブリ(10)を含む上ハンドルと、
請求項6に記載の内視鏡突き合わせ接続構造を含む下ハンドルと、を備え、
前記押動アセンブリ(10)の一端が前記収容空間内に設置され、且つ前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、
前記押動アセンブリ(10)は第1押動部材(11)、第2押動部材(13)、駆動部材(12)を少なくとも含み、
前記第1押動部材(11)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、前記第2押動部材(13)の一端が前記牽引糸取付体(23、24)に当接され、
前記駆動部材(12)が前記第1押動部材(11)及び前記第2押動部材(13)を駆動して互いに逆の方向における動きを同期して行わせ、
前記第1押動部材(11)及び/又は第2押動部材(13)の外壁に、ロック溝に係合されるロック部材が設置されることを特徴とする内視鏡ハンドル。
【請求項9】
請求項に記載の内視鏡ハンドルを備えることを特徴とする内視鏡。
【国際調査報告】