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特表2024-531689先端部と湾曲部の接続構造及び内視鏡
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】先端部と湾曲部の接続構造及び内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
A61B1/00 714
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515885
(86)(22)【出願日】2022-12-05
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2022136465
(87)【国際公開番号】W WO2023103932
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202123054694.1
(32)【優先日】2021-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524003448
【氏名又は名称】広州瑞派医療器械有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGZHOU RED PINE MEDICAL INSTRUMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】12/F,No.87 Luoxuan Avenue,Guangzhou International Bio-island,Huangpu District,Guangzhou,Guangdong 510000,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】易 鋒
(72)【発明者】
【氏名】黎 静
(72)【発明者】
【氏名】譚 暁鋒
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161FF30
4C161FF32
4C161FF35
4C161JJ06
4C161JJ11
(57)【要約】
先端部と湾曲部の接続構造(100)及び内視鏡であって、先端部と湾曲部の接続構造(100)は、先端部(110)と湾曲部(120)を含み、先端部(110)には、第1係着部(111)が設けられ、第1係着部(111)は、先端部(110)の周方向に位置し、湾曲部(120)は、先端部(110)と嵌合され、且つ湾曲部(120)には、第2係着部(115)が設けられ、第2係着部(115)は、湾曲部(120)の周方向に位置し、第1係着部(111)は、第2係着部(115)にスナップフィットして、先端部(110)は湾曲部(120)に接続される。上記先端部と湾曲部の接続構造(100)及び内視鏡によれば、スナップフィット接続により、装着が便利であり、プラスチック材質の湾曲部(120)と先端部(110)との間の接続に適し、湾曲部(120)と先端部(110)との間の接続の操作便利性に有利である。また、第1係着部(111)は、先端部(110)の周方向に設けられ、第2係着部(115)は、湾曲部(120)の周方向に設けられ、両者が接続された後、先端部(110)と湾曲部(120)との接続安定性を向上させることができ、さらに先端部(110)が湾曲部(120)から脱落することに有利であり、内視鏡の信頼性を向上させ、医療事故の発生する確率を低下させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部と湾曲部の接続構造であって、
先端部と湾曲部を含み、
前記先端部には、第1係着部が設けられ、前記第1係着部は、前記先端部の周方向に位置し、
前記湾曲部は、前記先端部と嵌合され、且つ前記湾曲部には、第2係着部が設けられ、前記第2係着部は、前記湾曲部の周方向に位置し、前記第1係着部は、前記第2係着部にスナップフィットして、前記先端部は前記湾曲部に接続される、ことを特徴とする先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項2】
前記第1係着部と第2係着部は、いずれも少なくとも2つあり、少なくとも2つの前記第1係着部は、前記先端部の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、少なくとも2つの前記第2係着部は、前記湾曲部の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、且つ少なくとも2つの前記第1係着部は、少なくとも2つの前記第2係着部と一対一で対応して設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項3】
前記第1係着部は、係着柱であり、前記第2係着部は、係着孔であり、前記係着柱の断面輪郭は、前記係着孔の開口形状にマッチングし、或いは、
前記第1係着部は、係着孔であり、前記第2係着部は、係着柱であり、前記係着孔の開口形状は、前記係着柱の断面輪郭にマッチングする、ことを特徴とする請求項2に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項4】
前記係着柱には、導入斜面が設けられ、前記導入斜面は、前記係着柱を前記係着孔に進入させるように案内するために用いられる、ことを特徴とする請求項3に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項5】
少なくとも2つの前記係着柱は、少なくとも第1係着柱及び第2係着柱を含み、少なくとも2つの前記係着孔は、少なくとも第1係着孔及び第2係着孔を含み、前記第1係着柱は、前記第1係着孔にスナップフィットし、前記第2係着柱は、前記第2係着孔にスナップフィットし、前記第1係着柱の断面輪郭は、前記第2係着柱の断面輪郭と異なり、前記第1係着孔の開口形状は、前記第2係着孔の開口形状と異なる、ことを特徴とする請求項3に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項6】
前記第1係着柱の断面輪郭は、前記先端部の軸方向に沿って延在する腰状であり、前記第1係着孔の開口形状は、前記湾曲部の軸方向に沿って延在する腰状であり、前記第2係着柱の断面輪郭は、円形であり、前記第2係着孔の開口形状は、円形である、ことを特徴とする請求項5に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項7】
前記先端部には、第1環状接続部が設けられ、前記第1環状接続部は、前記先端部に接続され、且つ前記先端部の軸方向に沿って延在し、前記湾曲部には、第2環状接続部が設けられ、前記第2環状接続部は、前記湾曲部に接続され、且つ前記湾曲部の軸方向に沿って延在し、前記第1係着部は、前記第1環状接続部の周方向に位置し、前記第2係着部は、前記第2環状接続部の周方向に位置し、前記第1環状接続部の外径は、前記第2環状接続部の内径よりも小さく、前記第2環状接続部は、前記第1環状接続部に外嵌され、前記先端部は、前記第2環状接続部に接合され、且つ前記先端部の外壁は、前記第2環状接続部の外壁と滑らかに移行する、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項8】
前記第1環状接続部の外壁と前記第2環状接続部の内壁との間に、シーラントが塗布されている、ことを特徴とする請求項7に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項9】
前記先端部には、第1環状接続部が設けられ、前記第1環状接続部は、前記先端部に接続され、且つ前記先端部の軸方向に沿って延在し、前記湾曲部には、第2環状接続部が設けられ、前記第2環状接続部は、前記湾曲部に接続され、且つ前記湾曲部の軸方向に沿って延在し、前記第1係着部は、前記第1環状接続部の周方向に位置し、前記第2係着部は、前記第2環状接続部の周方向に位置し、前記第2環状接続部の外径は、前記第1環状接続部の内径よりも小さく、前記第1環状接続部は、前記第2環状接続部に外嵌され、前記湾曲部は、前記第1環状接続部に接合され、且つ前記湾曲部の外壁は、前記第1環状接続部の外壁と滑らかに移行する、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項10】
前記第2環状接続部の外壁と前記第1環状接続部の内壁との間にシーラントが塗布されている、ことを特徴とする請求項9に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の先端部と湾曲部の接続構造を含む内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器の技術分野に関し、特に先端部と湾曲部の接続構造及び内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
医療技術の発展に伴い、内視鏡技術が登場した。内視鏡は、病理変化の状況を観察するために、人体内の臓器などの、手が届きにくい場所を目視検査するために用いられる。通常、内視鏡は、長い形の挿入管を含み、挿入管の操作者に近い一端にハンドルを有し、長い形の挿入管の遠位端において内蔵カメラなどの視覚検査装置を有する。人体内部における内視鏡を操作するために、内視鏡は、湾曲可能な湾曲部を含み、湾曲部の湾曲によって湾曲部の端部の先端部の向きを調整して、観察視角を変える。
【0003】
従来技術では、内視鏡の先端部の向きの調整を実現するために、プラスチックの先端部を湾曲部に接続する必要がある。従来の内視鏡の先端部と湾曲部との接続方式は、主に接着である。しかし、湾曲部に採用される材料の接着性能が極めて悪いため、接着によって先端部が湾曲部から脱落しやすく、信頼性が悪く、医療事故の発生を引き起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに基づき、先端部と湾曲部との接続安定性を効果的に向上させ、医療事故の発生確率を低下させることができる先端部と湾曲部の接続構造及び内視鏡を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
先端部と湾曲部の接続構造は、先端部と湾曲部を含み、前記先端部には、第1係着部が設けられ、前記第1係着部は、前記先端部の周方向に位置し、前記湾曲部は、前記先端部と嵌合され、且つ前記湾曲部には、第2係着部が設けられ、前記第2係着部は、前記湾曲部の周方向に位置し、前記第1係着部は、前記第2係着部にスナップフィットして、前記先端部は前記湾曲部に接続される。
【0006】
上記先端部と湾曲部の接続構造は、装着の過程において、先端部における第1係着部を湾曲部における第2係着部にスナップフィットさせて、先端部を湾曲部に接続する。スナップフィット接続は、装着が便利であり、プラスチック材質の湾曲部と先端部との間の接続に適し、湾曲部と先端部との間の接続の操作便利性を向上させることに有利である。なお、第1係着部は、先端部の周方向に設けられ、第2係着部は、湾曲部の周方向に設けられ、両者が接続された後、先端部と湾曲部との接続安定性を向上させることができ、さらに、先端部が湾曲部から脱落することを避け、内視鏡の信頼性を向上させ、医療事故の発生の確率を低下させる。
【0007】
一実施例では、前記第1係着部と第2係着部は、いずれも少なくとも2つあり、少なくとも2つの前記第1係着部は、前記先端部の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、少なくとも2つの前記第2係着部は、前記湾曲部の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、且つ少なくとも2つの前記第1係着部は、少なくとも2つの前記第2係着部と一対一で対応して設けられている。
【0008】
一実施例では、前記第1係着部は、係着柱であり、前記第2係着部は、係着孔であり、前記係着柱の断面輪郭は、前記係着孔の開口形状にマッチングする。
【0009】
一実施例では、前記第1係着部は、係着孔であり、前記第2係着部は、係着柱であり、前記係着孔の開口形状は、前記係着柱の断面輪郭にマッチングする。
【0010】
一実施例では、前記係着柱には、導入斜面が設けられ、前記導入斜面は、前記係着柱を前記係着孔に進入させるように案内するために用いられる。
【0011】
一実施例では、少なくとも2つの前記係着柱は、少なくとも第1係着柱及び第2係着柱を含み、少なくとも2つの前記係着孔は、少なくとも第1係着孔及び第2係着孔を含み、前記第1係着柱は、前記第1係着孔にスナップフィットし、前記第2係着柱は、前記第2係着孔にスナップフィットし、前記第1係着柱の断面輪郭は、前記第2係着柱の断面輪郭と異なり、前記第1係着孔の開口形状は、前記第2係着孔の開口形状と異なる。
【0012】
一実施例では、前記第1係着柱の断面輪郭は、前記先端部の軸方向に沿って延在する腰状であり、前記第1係着孔の開口形状は、前記湾曲部の軸方向に沿って延在する腰状であり、前記第2係着柱の断面輪郭は、円形であり、前記第2係着孔の開口形状は、円形である。
【0013】
一実施例では、前記先端部には、第1環状接続部が設けられ、前記第1環状接続部は、前記先端部に接続され、且つ前記先端部の軸方向に沿って延在し、前記湾曲部には、第2環状接続部が設けられ、前記第2環状接続部は、前記湾曲部に接続され、且つ前記湾曲部の軸方向に沿って延在し、前記第1係着部は、前記第1環状接続部の周方向に位置し、前記第2係着部は、前記第2環状接続部の周方向に位置し、前記第1環状接続部の外径は、前記第2環状接続部の内径よりも小さく、前記第2環状接続部は、前記第1環状接続部に外嵌され、前記先端部は、前記第2環状接続部に接合され、且つ前記先端部の外壁は、前記第2環状接続部の外壁と滑らかに移行する。
【0014】
一実施例では、前記第1環状接続部の外壁と前記第2環状接続部の内壁との間に、シーラントが塗布されている。
【0015】
一実施例では、前記先端部には、第1環状接続部が設けられ、前記第1環状接続部は、前記先端部に接続され、且つ前記先端部の軸方向に沿って延在し、前記湾曲部には、第2環状接続部が設けられ、前記第2環状接続部は、前記湾曲部に接続され、且つ前記湾曲部の軸方向に沿って延在し、前記第1係着部は、前記第1環状接続部の周方向に位置し、前記第2係着部は、前記第2環状接続部の周方向に位置し、前記第2環状接続部の外径は、前記第1環状接続部の内径よりも小さく、前記第1環状接続部は、前記第2環状接続部に外され、前記湾曲部は、前記第1環状接続部に接合され、且つ前記湾曲部の外壁は、前記第1環状接続部の外壁と滑らかに移行する。
【0016】
一実施例では、前記第2環状接続部の外壁と前記第1環状接続部の内壁との間にシーラントが塗布されている。
【0017】
内視鏡は、上記いずれか1項に記載の先端部と湾曲部の接続構造を含む。
【0018】
上記内視鏡は、装着の過程において、先端部における第1係着部を湾曲部における第2係着部にスナップフィットさせて、先端部を湾曲部に接続する。スナップフィット接続は、装着が便利であり、プラスチック材質の湾曲部と先端部との間の接続に適し、湾曲部と先端部との間の接続の操作便利性を向上させることに有利である。なお、第1係着部は、先端部の周方向に設けられ、第2係着部は、湾曲部の周方向に設けられ、両者が接続後、先端部と湾曲部との接続安定性を向上させることができ、さらに、先端部が湾曲部から脱落することを避け、内視鏡の信頼性を向上させ、医療事故の発生の確率を低下させる。
【0019】
本願の一部を構成する図面は本発明に対する更なる理解を提供するために用いられ、本発明の概略的な実施例及びその説明は本発明を解釈するために用いられ、本発明に対する不当な限定を構成しない。
本発明の実施例中の技術方案をより明確に説明するために、以下に実施例の説明中に使用する必要がある図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明中の図面は本発明の一部の実施例だけであり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、これらの図面によって他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施例に係る先端部と湾曲部の接続構造の模式図である。
図2】一実施例に係る先端部と湾曲部の接続構造の組み合わせの模式図である。
図3図2の円Aにおける構造の拡大模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明確に理解するために、以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態について詳しく説明する。以下の説明において、本発明を十分に理解するために、多くの具体的な細部を説明する。しかしながら、本発明は、ここで説明される実施形態とは異なる多くの他の形態で実施することができ、当業者であれば、本発明の趣旨から逸脱することなく類似な改善を行うことができる。したがって、本発明は以下に開示される具体的な実施例に限定されるものではない。
【0022】
本発明の説明において、理解すべきものとして、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などが指示する方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を説明しやすく且つ説明を簡略化するためのものだけであり、言及される装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作しなければならないことを意味又は示唆するものではなく、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0023】
なお、用語「第1」、「第2」は説明の目的だけであり、相対的な重要性を意味又は示唆し、又は説明された技術的特徴の数を示唆すると理解されるものではない。従って、「第1」、「第2」で限定された特徴は、少なくとも1つの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、特に明示的かつ具体的に制限されない限り、「複数」の意味は少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどである。
【0024】
本発明において、特に明確に規定及び限定されない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、着脱可能な接続であってもよいし、一体になってもよい。また、機械的に接続されていてもよいし、電気的に接続されていてもよい。また、直接的に接続されていてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されていてもよく、2つの素子内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。本発明における上記用語の具体的な意味は、特定の状況に応じて当業者には理解されるであろう。
【0025】
本発明において、特に明確に規定及び限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1及び第2の特徴が直接に接触してもよいし、第1及び第2の特徴が中間媒体を介して間接的に接触してもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上又は斜め上にあるか、あるいは、第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも大きいことを示すだけであってもよい。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の直下又は斜め下にあるか、あるいは第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも小さいことを示すだけであってもよい。
【0026】
なお、一方の素子が他方の素子に「固定される」、「設けられる」と呼ばれる場合、他方の素子に直接存在してもよく、又は介在する要素が存在してもよい。一方の素子が他方の素子に「接続される」と考えられる場合、他方の素子に直接接続されてもよく、又は介在する要素が存在してもよい。本明細書で使用される用語「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似の表現は説明の目的だけであり、唯一の実施形態を示すものではない。
【0027】
一実施例では、図1図2及び図3を参照すると、先端部と湾曲部の接続構造100は、先端部110と湾曲部120を含む。先端部110には、第1係着部111が設けられ、第1係着部111は、先端部110の周方向に位置する。湾曲部120は、先端部110と嵌合され、且つ湾曲部120には、第2係着部121が設けられ、第2係着部121は、湾曲部120の周方向に位置し、第1係着部111は、第2係着部121とスナップフィットして、先端部110は、湾曲部120に接続される。
【0028】
上記先端部と湾曲部の接続構造100は、装着過程において、先端部110における第1係着部111を湾曲部120における第2係着部121にスナップフィットさせて、先端部110を湾曲部120に接続する。スナップフィット接続は、装着が便利であり、プラスチック材質の湾曲部120と先端部110との間の接続に適し、湾曲部120と先端部110との間の接続の操作便利性を向上させることに有利である。なお、第1係着部111は、先端部110の周方向に設けられ、第2係着部121は、湾曲部120の周方向に設けられ、両者が接続した後、先端部110と湾曲部120との接続安定性を向上させることができ、さらに、先端部110が湾曲部120から脱落することを避け、内視鏡の信頼性を向上させ、医療事故の発生の確率を低下させる。
【0029】
さらに、図1図2を参照すると、第1係着部111と第2係着部121は、いずれも少なくとも2つあり、少なくとも2つの第1係着部111は、先端部110の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、少なくとも2つの第2係着部121は、湾曲部120の周方向に沿って間隔をあけて設けられている。
【0030】
具体的には、図2図3を参照すると、第1係着部111は、4つあり、4つの第1係着部111は、先端部110の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、第2係着部121は、4つあり、4つの第2係着部121は、湾曲部120の周方向に沿って間隔をあけて設けられている。このように、スナップフィット接続の操作便利性を向上させることに有利であり、先端部110の装着に便利である一方、接続箇所における応力を分散させることに有利であり、湾曲部120と先端部110の周方向における接続安定性を向上させ、先端部110の緩みと落下を避け、さらに、内視鏡による検査の過程において医療事故の発生を防止する。本実施例では、第1係着部111及び第2係着部121の数の選択について1種のみ提供するが、これに限定されない。
【0031】
さらに、図2図3を参照すると、少なくとも2つの第1係着部111は、少なくとも2つの第2係着部121と一対一で対応して設けられている。このように、湾曲部120と先端部110の周方向における接続安定性をさらに向上させることに有利である。
【0032】
一実施例では、図2図3を参照すると、第1係着部111は、係着柱112であり、第2係着部121は、係着孔122であり、係着柱112の断面輪郭は、係着孔122の開口形状にマッチングする。このように、係着柱112と係着孔122との接続によって、スナップフィット接続の安定性を保証することに有利であり、また、形状がマッチングする係着柱112と係着孔122は、緩みを避けることに有利であり、さらに内視鏡の全体品質を向上させる。
【0033】
或いは、他の実施例では(未図示)、第1係着部111は、係着孔122であり、第2係着部121は、係着柱112であり、係着孔122の開口形状は、係着柱112の断面輪郭にマッチングする。このように、係着柱112と係着孔122との接続によって、スナップフィット接続の安定性を保証することに有利であり、また、形状がマッチングする係着柱112と係着孔122は、緩みを避けることに有利であり、さらに内視鏡の全体品質を向上させる。
【0034】
さらに、図2図3を参照すると、係着柱112には、導入斜面113が設けられ、導入斜面113は、係着柱112を係着孔122に進入させるように案内するために用いられる。このように、湾曲部120が先端部110に接続される場合、係着柱112が係着孔122に入ることに便利であり、先端部110と湾曲部120とのスナップフィット接続の便利性を向上させる。
【0035】
一実施例では、図2図3を参照すると、少なくとも2つの係着柱112は少なくとも第1係着柱114及び第2係着柱115を含み、少なくとも2つの係着孔122は少なくとも第1係着孔123及び第2係着孔124を含む。第1係着柱114は、第1係着孔123とスナップフィットし、第2係着柱115は、第2係着孔124とスナップフィットする。第1係着柱114の断面輪郭は、第2係着柱115の断面輪郭と異なり、第1係着孔123の開口形状は、第2係着孔124の開口形状と異なる。このように、第1係着柱114と第2係着柱115の異なる形状を区別とすることで、先端部110が一定の方向で湾曲部120に接続されることに有利であり、先端部110と湾曲部120が位置ずれて接続されることを避け、内視鏡の全体品質を向上させることに有利である。
【0036】
具体的には、第1係着柱114は、2つあり、第2係着柱115は、2つあり、2つの第1係着柱114は、隣接して設置され、2つの第2係着柱115は、隣接して設置されている。対応的に、第1係着孔123は、2つあり、第2係着孔124は、2つあり、2つの第1係着孔123は、隣接して設置され、2つの第2係着孔124は、隣接して設置されている。このように、先端部110が装着時に反転して装着されることを避け、さらに、先端部110の装着の便利性及び装着効率を向上させる。
【0037】
一実施例では、図1図2及び図3を参照すると、第1係着柱114の断面輪郭は、先端部110の軸方向に沿って延在する腰状であり、第1係着孔123の開口形状は、前記湾曲部120の軸方向に沿って延在する腰状である。第2係着柱115の断面輪郭は、円形であり、第2係着孔124の開口形状は、円形である。本実施例では、係着柱112と係着孔122の形状の選択について1種のみ提供するが、これに限定されない。
【0038】
また、先端部110の軸方向を理解かつ説明するために、図3を例とすると、先端部110の軸方向は、図3において直線S上のいずれかの矢印が指す方向である。なお、湾曲部120と先端部110は、同軸に接続される。
【0039】
具体的には、図1図2及び図3を参照すると、先端部110は、PC(ポリカーボネート)部材であり、湾曲部120は、POM(ポリメタノール)部材である。このように、製造材料のコストが低く、且つ無毒無害であり、生産コストを低下させることに有利であり、製品の経済効果を向上させる一方、アレルギーなどの二次傷害の発生を避け、内視鏡の使用品質を向上させる。本実施例では、先端部110と湾曲部120の材質の選択について1種のみを提供するが、これに限定されない。
【0040】
一実施例では、図2図3を参照すると、先端部110には、第1環状接続部116が設けられ、第1環状接続部116は、先端部110に接続され、且つ先端部110の軸方向に沿って延在する。湾曲部120には、第2環状接続部125が設けられ、第2環状接続部125は、前記湾曲部120に接続され、且つ湾曲部120の軸方向に沿って延在する。第1係着部111は、第1環状接続部116の周方向に位置し、第2係着部121は、第2環状接続部125の周方向に位置し、第1環状接続部116の外径は、第2環状接続部125の内径よりも小さい。第2環状接続部125は、第1環状接続部116に外嵌され、先端部110は、第2環状接続部125に接合され、且つ先端部110の外壁は、第2環状接続部125の外壁と滑らかに移行する。このように、湾曲部120が先端部110に接続された後、両者の外壁は、滑らかに移行し、構造の平滑性を向上することに有利であり、人体の臓器に入るとき、臓器組織に傷つけることをさけ、さらに、内視鏡の全体使用品質を向上させる。
【0041】
さらに、第1環状接続部116の外壁と第2環状接続部125の内壁との間にシーラントが塗布されている。このように、第1環状接続部116と第2環状接続部125は、スナップフィットによって接着を補助とする態様で接続され、さらに先端部110と湾曲部120との接続安定性を向上させることに有利であり、さらに先端部110が湾曲部120から脱落することを避けるとともに、密封性を保証し、さらに内視鏡の全体品質を向上させる。
【0042】
或いは、他の実施例では、先端部110には、第1環状接続部116が設けられ、第1環状接続部116は、先端部110に接続され、且つ先端部110の軸方向に沿って延在し、湾曲部120には、第2環状接続部125が設けられ、第2環状接続部125は、前記湾曲部120に接続され、且つ前記湾曲部120の軸方向に沿って延在し、第1係着部111は、第1環状接続部116の周方向に位置し、第2係着部121は、第2環状接続部125の周方向に位置し、第2環状接続部125の外径は、第1環状接続部116の内径よりも小さく、第1環状接続部116は、第2環状接続部125に外嵌され、湾曲部120は、第1環状接続部116に接合され、且つ湾曲部120の外壁は、第1環状接続部116の外壁と滑らかに移行する。このように、湾曲部120が先端部110に接続された後、両者の外壁は、滑らかに移行し、構造の平滑性を向上することに有利であり、人体の臓器に入るとき、臓器組織に傷つけることをさけ、さらに、内視鏡の全体使用品質を向上させる。
【0043】
さらに、第2環状接続部125の外壁と第1環状接続部116の内壁との間にシーラントが塗布されている。このように、第1環状接続部116と第2環状接続部125は、スナップフィットによって接着を補助とする態様で接続され、さらに先端部110と湾曲部120との接続安定性を向上させることに有利であり、さらに先端部110が湾曲部120から脱落することを避けるとともに、密封性を保証し、さらに内視鏡の全体品質を向上させる。
【0044】
一実施例では、内視鏡(未図示)は、上記の実施例に係る先端部と湾曲部の接続構造100を含む。
【0045】
上記内視鏡は、装着の過程において、先端部110における第1係着部111を湾曲部120における第2係着部121にスナップフィットさせて、先端部110を湾曲部120に接続する。スナップフィット接続は、装着が便利であり、プラスチック材質の湾曲部120と先端部110との間の接続に適し、湾曲部120と先端部110との間の接続の操作便利性を向上させることに有利である。なお、第1係着部111は、先端部110の周方向に設けられ、第2係着部121は、湾曲部120の周方向に設けられ、両者が接続された後、先端部110と湾曲部120との接続安定性を向上させることができ、さらに、先端部110が湾曲部120から脱落することを避け、内視鏡の信頼性を向上させ、医療事故の発生の確率を低下させる。
【0046】
以上説明した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、本明細書に記載される範囲内であると考えられるべきである。
【0047】
上記の実施例は、本願のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、その叙述は具体的かつ詳細であるが、本願の発明の範囲を限定するものとして理解されるべきではない。当業者であれば、本願の思想から逸脱することなく、本願の範囲に含まれるいくつかの変形および改善を行うことができることに留意されたい。したがって、本願の特許の範囲は、添付の特許請求の範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0048】
100 先端部と湾曲部の接続構造、110 先端部、111 第1係着部、112 係着柱、113 導入斜面、114 第1係着柱、115 第2係着柱、116 第1環状接続部、120 湾曲部、121 第2係着部、122 係着孔、123 第1係着孔、124 第2係着孔、125 第2環状接続部
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-03-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部と湾曲部の接続構造であって、
先端部と湾曲部を含み、
前記先端部には、第1係着部が設けられ、前記第1係着部は、前記先端部の周方向に位置し、
前記湾曲部は、前記先端部と嵌合され、且つ前記湾曲部には、第2係着部が設けられ、前記第2係着部は、前記湾曲部の周方向に位置し、前記第1係着部は、前記第2係着部にスナップフィットして、前記先端部は前記湾曲部に接続される、ことを特徴とする先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項2】
前記第1係着部と前記第2係着部は、いずれも少なくとも2つあり、少なくとも2つの前記第1係着部は、前記先端部の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、少なくとも2つの前記第2係着部は、前記湾曲部の周方向に沿って間隔をあけて設けられ、且つ少なくとも2つの前記第1係着部は、少なくとも2つの前記第2係着部と一対一で対応して設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項3】
前記第1係着部は、係着柱であり、前記第2係着部は、係着孔であり、前記係着柱の断面輪郭は、前記係着孔の開口形状にマッチングし、或いは、
前記第1係着部は、係着孔であり、前記第2係着部は、係着柱であり、前記係着孔の開口形状は、前記係着柱の断面輪郭にマッチングする、ことを特徴とする請求項2に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項4】
前記係着柱には、導入斜面が設けられ、前記導入斜面は、前記係着柱を前記係着孔に進入させるように案内するために用いられる、ことを特徴とする請求項3に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項5】
少なくとも2つの前記係着柱は、少なくとも第1係着柱及び第2係着柱を含み、少なくとも2つの前記係着孔は、少なくとも第1係着孔及び第2係着孔を含み、前記第1係着柱は、前記第1係着孔にスナップフィットし、前記第2係着柱は、前記第2係着孔にスナップフィットし、前記第1係着柱の断面輪郭は、前記第2係着柱の断面輪郭と異なり、前記第1係着孔の開口形状は、前記第2係着孔の開口形状と異なる、ことを特徴とする請求項3に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項6】
前記第1係着柱の断面輪郭は、前記先端部の軸方向に沿って延在する腰状であり、前記第1係着孔の開口形状は、前記湾曲部の軸方向に沿って延在する腰状であり、前記第2係着柱の断面輪郭は、円形であり、前記第2係着孔の開口形状は、円形である、ことを特徴とする請求項5に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項7】
前記先端部には、第1環状接続部が設けられ、前記第1環状接続部は、前記先端部に接続され、且つ前記先端部の軸方向に沿って延在し、前記湾曲部には、第2環状接続部が設けられ、前記第2環状接続部は、前記湾曲部に接続され、且つ前記湾曲部の軸方向に沿って延在し、前記第1係着部は、前記第1環状接続部の周方向に位置し、前記第2係着部は、前記第2環状接続部の周方向に位置し、前記第1環状接続部の外径は、前記第2環状接続部の内径よりも小さく、前記第2環状接続部は、前記第1環状接続部に外嵌され、前記先端部は、前記第2環状接続部に接合され、且つ前記先端部の外壁は、前記第2環状接続部の外壁と滑らかに移行する、ことを特徴とする請求項に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項8】
前記第1環状接続部の外壁と前記第2環状接続部の内壁との間に、シーラントが塗布されている、ことを特徴とする請求項7に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項9】
前記先端部には、第1環状接続部が設けられ、前記第1環状接続部は、前記先端部に接続され、且つ前記先端部の軸方向に沿って延在し、前記湾曲部には、第2環状接続部が設けられ、前記第2環状接続部は、前記湾曲部に接続され、且つ前記湾曲部の軸方向に沿って延在し、前記第1係着部は、前記第1環状接続部の周方向に位置し、前記第2係着部は、前記第2環状接続部の周方向に位置し、前記第2環状接続部の外径は、前記第1環状接続部の内径よりも小さく、前記第1環状接続部は、前記第2環状接続部に外嵌され、前記湾曲部は、前記第1環状接続部に接合され、且つ前記湾曲部の外壁は、前記第1環状接続部の外壁と滑らかに移行する、ことを特徴とする請求項に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項10】
前記第2環状接続部の外壁と前記第1環状接続部の内壁との間にシーラントが塗布されている、ことを特徴とする請求項9に記載の先端部と湾曲部の接続構造。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の先端部と湾曲部の接続構造を含む内視鏡。
【国際調査報告】