(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】アンテナ機器用クランピング装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/12 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
H01Q1/12 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024515887
(86)(22)【出願日】2022-09-23
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 KR2022014218
(87)【国際公開番号】W WO2023048491
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】10-2021-0126742
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0119784
(32)【優先日】2022-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508112782
【氏名又は名称】ケーエムダブリュ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イン ホ キム
(72)【発明者】
【氏名】キョ スン ジ
(72)【発明者】
【氏名】チ バク リュ
(72)【発明者】
【氏名】へ キム
(72)【発明者】
【氏名】ドゥク ヨン キム
【テーマコード(参考)】
5J047
【Fターム(参考)】
5J047BD01
(57)【要約】
【課題】取替設置に対する汎用性を向上させることができるアンテナ機器用クランピング装置を提供する。
【解決手段】アンテナ機器用クランピング装置は、多様な形状の水平断面を有する支柱ポールの外側面の一部を占めるように密着結合される少なくとも2以上のクランピングブロックボディと、前記2以上のクランピングブロックボディを貫通するように結合されかつ、前記支柱ポールの外側面に前記2以上のクランピングブロックボディを締め付け結合させるクランピングバンドとを含む。前記2以上のクランピングブロックボディそれぞれは、前記支柱ポールの外側面に密着するギヤ歯列を有するクランピングギヤプレートが着脱可能に備えられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に対して直交して延びた支柱ポールの外側面の一部を占めるように密着結合される少なくとも2以上のクランピングブロックボディと、
前記2以上のクランピングブロックボディを同時に貫通しかつ、少なくとも一部が前記支柱ポールの外側面に当接して前記2以上のクランピングブロックボディを前記支柱ポールの外側面に密着結合させるクランピングバンドと、を含む、アンテナ機器用クランピング装置。
【請求項2】
前記クランピングバンドは、前記2以上のクランピングブロックボディの各間に相当する部分が前記支柱ポールの外側面に締め付け方式で密着する、請求項1に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項3】
前記支柱ポールの水平断面形状は、円形、三角形、四角形および六角形のいずれか1つを含む、請求項1に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項4】
前記2以上のクランピングブロックボディそれぞれは、前記支柱ポールの外側面に密着するギヤ歯列を有するクランピングギヤプレートが着脱可能に備えられた、請求項1に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項5】
前記2以上のクランピングブロックボディは、
前記支柱ポールの外側面に密着し、内側端に前記クランピングギヤプレートの着脱設置のための少なくとも1つの水平取付スリットが設けられた枠ブロックと、
前記枠ブロックの両端から水平外側に延びてアンテナ機器の設置を媒介する媒介取付部が延長形成された連結ブロックと、を含む、請求項4に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項6】
前記水平取付スリットは、前記支柱ポールの外側面に隣接する前記枠ブロックの内側端に上下2個が離隔して形成された上部水平取付スリットおよび下部水平取付スリットを含む、請求項5に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項7】
前記クランピングギヤプレートは、上下離隔して形成された前記上部水平取付スリットおよび下部水平取付スリットそれぞれに設けられる上部ギヤプレートおよび下部ギヤプレートを含む、請求項6に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項8】
前記クランピングギヤプレートのギヤ歯列は、前記支柱ポールの外側面に向かう方向に突出したギヤ山と、前記支柱ポールの外側面から遠くなる方向に陥没したギヤ谷とが繰り返されて形成され、
前記クランピングギヤプレートのギヤ歯列のうち前記ギヤ山の先端を結ぶ仮想の線は、前記支柱ポールの外側面に対応する形状に形成された、請求項4に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項9】
前記枠ブロックには、前記クランピングバンドの貫通結合のために前記支柱ポールの中心を同心円とするように貫通したバンド取付具が形成された、請求項2に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項10】
前記クランピングバンドは、
前記バンド取付具を貫通して締め付け締結時、前記クランピングブロックボディを前記支柱ポールに密着させるバンド部と、
前記バンド部に所定の締め付け力を発生させた後に固定させる固定部と、を含む、請求項9に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項11】
前記クランピングブロックボディは、前記支柱ポールの水平断面形状によって形成された外側面の一部の断面を占め、少なくとも2個以上が隣接するか離隔して設けられる、請求項1に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項12】
前記支柱ポールの水平断面形状は、円形、三角形、四角形および六角形のいずれか1つを含み、
前記クランピングギヤプレートの前記ギヤ歯列が形成された端部を除いた残りの外形は、前記支柱ポールの水平断面形状に関係なく同一の形状を有する、請求項4に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【請求項13】
前記上部ギヤプレートおよび下部ギヤプレートは、前記クランピングブロックボディが傾斜して設けられるように、前記ギヤ歯列が形成された外側端と、前記水平取付スリットの内部に位置する内側端との間の長さがそれぞれ異なる、請求項7に記載のアンテナ機器用クランピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ機器用クランピング装置に関し、より詳しくは、多様な形状の水平断面を有する支柱ポールの外周面に少なくとも2つ以上のアンテナ機器の設置が容易となるように設けられたアンテナ機器用クランピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術、例えば、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術は、複数のアンテナを用いてデータ伝送容量を画期的に増加させる技術であって、送信機ではそれぞれの送信アンテナを介して互いに異なるデータを伝送し、受信機では適切な信号処理により送信データを区分するSpatial multiplexing手法である。
【0003】
したがって、送受信アンテナの個数を同時に増加させることにより、チャネル容量が増加してより多くのデータを伝送可能になる。例えば、アンテナ数を10個に増加させると、現在の単一アンテナシステムに比べて同じ周波数帯域を用いて約10倍のチャネル容量を確保する。
【0004】
4G LTE-advancedでは8個のアンテナまで用いており、現在、pre-5G段階で64または128個のアンテナを装着した製品が開発されており、5Gでははるかに多い数のアンテナを有する基地局装置が用いられると予想され、これをMassive MIMO技術という。現在のCell運営が2-Dimensionであるのに対し、Massive MIMO技術が導入されれば3D-Beamformingが可能になるので、FD-MIMO(Full Dimension)とも呼ぶ。
【0005】
Massive MIMO技術では、ANT(アンテナ)の数字が増えるにつれ、これに伴うtransmitterとFilterの数字も一緒に増加する。それにもかかわらず、設置場所のリース費用や空間的な制約によって、RF部品(Antenna/Filter/Power Amplifier/Transceiver etc.)を小さくて軽く、安価に作ることが現実であり、Massive MIMOはCoverage拡張のために高出力が必要であるが、このような高出力による消耗電力と発熱量は重量およびサイズを低減するのに否定的な要因として作用している。
【0006】
特に、RF素子とデジタル素子が実現されたモジュールが積層構造で結合されたMIMOアンテナを限られた空間に設置する時、設置容易性や空間活用性を極大化するために、MIMOアンテナを構成する複数のレイヤに対するコンパクト化および小型化設計の必要性が浮上し、1つの支柱ポール(support pole)に対して複数のアンテナ機器の設置の必要性も浮上し、この場合、支柱ポールの水平断面形状に対応する汎用的なクランピング装置の設計が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の技術的課題を解決するためになされたものであって、多様な水平断面形状を有する1つの支柱ポールに対して汎用的にアンテナ機器を設置できるアンテナ機器用クランピング装置を提供することを目的とする。
【0008】
これとともに、本発明は、支柱ポールの外側面に密着してアンテナ機器の重量による下方スリップ現象によって製品が損傷するのを防止できるアンテナ機器用クランピング装置を提供することを他の目的とする。
【0009】
本発明の技術的課題は以上に言及した課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例によるアンテナ機器用クランピング装置は、設置面に対して直交して延びた支柱ポールの外側面の一部を占めるように密着結合される少なくとも2以上のクランピングブロックボディと、前記2以上のクランピングブロックボディを同時に貫通しかつ、少なくとも一部が前記支柱ポールの外側面に当接して前記2以上のクランピングブロックボディを前記支柱ポールの外側面に密着結合させるクランピングバンドとを含む。
【0011】
ここで、前記クランピングバンドは、前記2以上のクランピングブロックボディの各間に相当する部分が前記支柱ポールの外側面に締め付け方式で密着できる。
【0012】
また、前記支柱ポールの水平断面形状は、円形、三角形、四角形および六角形のいずれか1つを含むことができる。
【0013】
また、前記2以上のクランピングブロックボディそれぞれは、前記支柱ポールの外側面に密着するギヤ歯列を有するクランピングギヤプレートが着脱可能に備えられる。
【0014】
また、前記2以上のクランピングブロックボディは、前記支柱ポールの外側面に密着し、内側端に前記クランピングギヤプレートの着脱設置のための少なくとも1つの水平取付スリットが設けられた枠ブロックと、前記枠ブロックの両端から水平外側に延びてアンテナ機器の設置を媒介する媒介取付部が延長形成された連結ブロックとを含むことができる。
【0015】
また、前記水平取付スリットは、前記支柱ポールの外側面に隣接する前記枠ブロックの内側端に上下2個が離隔して形成された上部水平取付スリットおよび下部水平取付スリットを含むことができる。
【0016】
また、前記クランピングギヤプレートは、上下離隔して形成された前記上部水平取付スリットおよび下部水平取付スリットそれぞれに設けられる上部ギヤプレートおよび下部ギヤプレートを含むことができる。
【0017】
また、前記クランピングギヤプレートのギヤ歯列は、前記支柱ポールの外側面に向かう方向に突出したギヤ山と、前記支柱ポールの外側面から遠くなる方向に陥没したギヤ谷とが繰り返されて形成され、前記クランピングギヤプレートのギヤ歯列のうち前記ギヤ山の先端を結ぶ仮想の線は、前記支柱ポールの外側面に対応する形状に形成される。
【0018】
また、前記枠ブロックには、前記クランピングバンドの貫通結合のために前記支柱ポールの中心を同心円とするように貫通したバンド取付具が形成される。
【0019】
また、前記クランピングバンドは、前記バンド取付具を貫通して締め付け締結時、前記クランピングブロックボディを前記支柱ポールに密着させるバンド部と、前記バンド部に所定の締め付け力を発生させた後に固定させる固定部とを含むことができる。
【0020】
また、前記クランピングブロックボディは、前記支柱ポールの水平断面形状によって形成された外側面の一部の断面を占め、少なくとも2個以上が隣接するか離隔して設けられる。
【0021】
また、前記支柱ポールの水平断面形状は、円形、三角形、四角形および六角形のいずれか1つを含み、前記クランピングギヤプレートの前記ギヤ歯列が形成された端部を除いた残りの外形は、前記支柱ポールの水平断面形状に関係なく同一の形状を有することができる。
【0022】
また、前記上部ギヤプレートおよび下部ギヤプレートは、前記クランピングブロックボディが傾斜して設けられるように、前記ギヤ歯列が形成された外側端と、前記水平取付スリットの内部に位置する内側端との間の長さがそれぞれ異なっていてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一実施例によるアンテナ機器用クランピング装置によれば、支柱ポールの水平断面形状にマッチングされるクランピングギヤプレートを取替えて強固に支柱ポールに設置可能なため、設置汎用性を向上させる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の第1実施例によるアンテナ機器用クランピング装置を示す斜視図である。
【
図3】
図1の構成のうち単位クランピングブロックボディにクランピングバンドが設けられる様子を示す斜視図である。
【
図4】
図1の構成のうちクランピングバンドを用いた単位クランピングブロックボディの支柱ポールに対する設置の様子を示す斜視図である。
【
図5】
図1の構成のうちクランピングブロックボディに取替設置可能なクランピングギヤプレートを示す切開斜視図である。
【
図6】本発明の第1実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の正面図である。
【
図8A】本発明の第1実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の異なる設置例を示す斜視図である。
【
図8B】本発明の第1実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の異なる設置例を示す断面図である。
【
図9】本発明の第2実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の装着斜視図である。
【
図10】本発明の第3実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の装着斜視図である。
【
図11】本発明の第4実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の装着斜視図である。
【
図12】
図1および
図9~
図11による本発明の第1実施例~第4実施例の斜視図および水平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施例によるアンテナ機器用クランピング装置を、添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
各図面の構成要素に参照符号を付すにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたり、かかる公知の構成または機能に関する具体的な説明が本発明の実施例に対する理解を妨げると判断された場合、その詳細な説明は省略する。
【0027】
本発明の実施例の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番または手順などが限定されない。また、他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含む、ここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0028】
本発明によるアンテナ機器用クランピング装置100A~100Dは、単一の支柱ポール1A~1Dに対して同じ高さに複数のアンテナ機器(図示せず)を安定的に設置可能にする媒介体としての役割を果たす。
【0029】
より詳しくは、本発明によるアンテナ機器用クランピング装置100A~100Dは、多様な水平断面を有する支柱ポール1A~1Dに対して設けられるクランピングブロックボディ110、120と、クランピングブロックボディ110、120を支柱ポール1A~1Dに固定させるクランピングバンド130とを含む。
【0030】
ここで、クランピングブロックボディ110、120は、クランピングバンド130の締め付け力によって支柱ポール1A~1Dの外周面(または外側面)に対して摩擦力を起こすギヤ歯が内周端に備えられたクランピングギヤプレート115a、115bを含むことができる。
【0031】
図1は、本発明の第1実施例によるアンテナ機器用クランピング装置を示す斜視図であり、
図2は、
図1の分解斜視図であり、
図3は、
図1の構成のうち単位クランピングブロックボディにクランピングバンドが設けられる様子を示す斜視図であり、
図4は、
図1の構成のうちクランピングバンドを用いた単位クランピングブロックボディの支柱ポールに対する設置の様子を示す斜視図であり、
図5は、
図1の構成のうちクランピングブロックボディに取替設置可能なクランピングギヤプレートを示す切開斜視図であり、
図6は、本発明の一実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の正面図であり、
図7は、
図6のA-A線に沿った断面図である。
【0032】
支柱ポール1Aは、第1実施例(100A)として、
図1~
図7に示されるように、円形の水平断面を有するように形成される。このような支柱ポール1Aには、クランピングブロックボディ110、120が2個以上設けられる。
【0033】
例えば、支柱ポール1Aには、アンテナ機器のビームチルティングおよびステアリング動作に互いに影響を与えない角度で離隔して設置可能であり、さらに、2個のクランピングブロックボディ110、120がそれぞれ180度間隔、または3個のクランピングブロックボディ110、120がそれぞれ120度間隔で隣接して円周方向に設けられてもよい。本発明の第1実施例(100A)では、支柱ポール1Aの外周面に120度間隔で3個110A-1、110A-2、110A-3が設けられたことを例示しているが、2個以上のクランピングブロックボディ110、120が設置可能なため、90度間隔で4個が隣接して設けられることも可能であり、それ以上の個数が設置可能であることは言うまでもない。
【0034】
ここで、クランピングブロックボディ110、120は、
図1~
図7に示されるように、支柱ポール1Aの外側面に密着し、内側端にクランピングギヤプレート115a、115bの着脱設置のための少なくとも1つの水平取付スリット117が設けられた枠ブロック110と、枠ブロック110の両端から水平外側にそれぞれ平行に延びてアンテナ機器(図示せず)の設置を媒介する媒介取付部(図示せず)が延長形成された一対の連結ブロック120とを含むことができる。
【0035】
枠ブロック110と連結ブロック120の外形は、支柱ポール1A~1Dの形状に関係なく共通した形状および大きさに形成されるものであって、後述のように、支柱ポール1A~1Dの外形(または水平断面の形状)に合うようにクランピングギヤプレート115a、115bのみを着脱可能に取替設置可能である。これについては、後により詳細に説明する。
【0036】
一方、支柱ポール1Aには、クランピングブロックボディ110、120の設置および固定のための別の構造の追加設置は必要とせず、上述したクランピングバンド130だけでも十分なクランピング力をもって支柱ポール1Aに対する設置が可能である。
【0037】
より詳しくは、クランピングバンド130は、
図1~
図7に示されるように、クランピングブロックボディ110、120を貫通結合するバンド部131と、バンド部131に所定の締め付け力を発生させた後に固定させる固定部133とを含むことができる。
【0038】
ここで、クランピングバンド130は、複数のクランピングブロックボディ110、120を同時に貫通しかつ、少なくとも一部が支柱ポール1Aの外側面に当接して2以上のクランピングブロックボディ110、120を支柱ポール1Aの外側面に密着結合させる役割を果たす。
【0039】
クランピングバンド130は、2以上のクランピングブロックボディ110、120の各間に相当する部分が支柱ポール1Aの外側面に締め付け方式で密着できる。
【0040】
クランピングブロックボディ110、120の構成のうち枠ブロック110には、クランピングバンド130の貫通結合のために支柱ポール1Aの中心を同心円とするように貫通したバンド取付具111が形成される。
【0041】
バンド取付具111は、好ましくは、枠ブロック110から延長形成された連結ブロック120を貫通する形態に形成され、枠ブロック110の外側面をクランピングバンド130のバンド部131が密着して所定の締め付け力で締め付け結合される。
【0042】
ここで、バンド取付具111は、複数の枠ブロック110に貫通形成されかつ、支柱ポール1Aの中心を同心円とするように貫通形成される。
【0043】
このように、クランピングバンド130のバンド部131を2以上のクランピングブロックボディ110、120のバンド取付具111を同時に貫通するように結合させた後、固定部133を用いて締め付け力を生成することにより、クランピングギヤプレート115a、115bが支柱ポール1Aの外周面に密着して摩擦力を形成しながら締め付けると、2以上のクランピングブロックボディ110、120を、同時に1つの支柱ポール1Aに手軽に設置可能である。
【0044】
一方、クランピングブロックボディ110、120の構成のうち支柱ポール1Aの外側面に隣接する部分として、枠ブロック110の内側端に形成された水平取付スリット117は、上下2個が離隔して形成され、クランピングギヤプレート115a、115bは、上下離隔して形成された2個の水平取付スリット117それぞれに設けられる上部ギヤプレート115aおよび下部ギヤプレート115bを含むことができる。ここで、相対的に上部に形成された水平取付スリット117を「上部水平取付スリット」と称し、相対的に下部に形成された水平取付スリット117を「下部水平取付スリット」と称することとする。
【0045】
また、上部水平取付スリットおよび下部水平取付スリット117は、これに設けられるクランピングギヤプレート115a、115bのギヤ歯列の形状に関係なくすべて同一の形状および大きさ(深さを含む)を有するように形成される。したがって、クランピングギヤプレート115a、115bを、設けられる支柱ポール1A~1Dの種類によって異なって形成されたギヤ歯列を有するものに取替設置する場合にも、上部水平取付スリットおよび下部水平取付スリット117の規格が同一であることから、汎用性を向上させることができるという利点を有する。
【0046】
ここで、水平取付スリット117が形成された枠ブロック110の下部面には、それぞれ水平取付スリット117の内部に挿入設置されたクランピングギヤプレート115a、115bを所定の固定部材119を用いて固定させるための固定ホール113が形成される。これとともに、図示しないものの、水平取付スリット117が形成された枠ブロック110の内側には、その内部で挿入設置されるクランピングギヤプレート115a、115bと係止されて、水平取付スリット117の内部でクランピングギヤプレート115a、115bが任意に流動するのを防止する係止部がさらに備えられてもよい。
【0047】
一方、本発明によるアンテナ機器用クランピング装置100A~100Dは、一般的に地上から高い位置に相当する支柱ポール1A~1Dに比較的重量の大きいアンテナ機器を設置しなければならないという点を考慮して、軽量化されて製造されることが好ましい。
【0048】
例えば、実質的にアンテナ機器の重量を支柱ポール1A~1Dに対して支持および固定する役割を果たすものはクランピングギヤプレート115a、115bに相当するので、相対的に体積をより多く占める枠ブロック110および連結ブロック120を構成する素材の重量および硬度は、クランピングギヤプレート115a、115bより低い値を有するように採用して、全体的な製品を軽量化できるという利点を奏することができる。
【0049】
図8Aおよび
図8Bは、本発明の第1実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の異なる設置例を示す斜視図およびその断面図である。
【0050】
図8Aおよび
図8Bに示されるように、本発明の第1実施例によるアンテナ機器用クランピング装置は、クランピングブロックボディ110、120が傾斜して設けられるように、上部ギヤプレート115aおよび下部ギヤプレート115bは、ギヤ歯列が形成された外側端と、水平取付スリット117の内部に位置する内側端との間の長さがそれぞれ異なっていてもよい。
【0051】
より詳しくは、
図8Bを参照すれば、水平取付スリット117は、上部および下部に形成されたものの深さがすべて同一の状態で、上部の水平取付スリット117に結合される上部ギヤプレート115aの前記長さが「L2」であって、下部の水平取付スリット117に結合される下部ギヤプレート115bの前記長さである「L1」よりも大きく形成されることにより、上部ギヤプレート115aのギヤ歯列が支柱ポール1Aの外周面側にさらに突出して、自然に下向きチルティングされる角度を維持可能になる。
【0052】
例えば、クランピングブロックボディ110、120を支柱ポール1Aを中心に外側へいくほど下向き傾斜して設ける必要性がある場合には、上部ギヤプレート115aの内側端と外側端との間の長さを、下部ギヤプレート115bの内側端と外側端との間の長さより大きく設計することができる。すなわち、水平取付スリット117のうち下部に設けられる下部ギヤプレート115bは、通常の規格の長さを有する仕様で設置し、水平取付スリット117のうち上部に設けられる上部ギヤプレート115aは、内側端と外側端との間の長さを、下部ギヤプレート115bの内側端と外側端との間の長さより大きく設定することができる。これによって、上部ギヤプレート115aは、下部ギヤプレート115bのギヤ歯列よりも支柱ポール1A側に突出する長さ(L2>L1)を有するので、上部ギヤプレート115aがさらに突出した長さだけクランピングブロックボディ110、120を所望の角度で傾斜して設置可能である。
【0053】
一方、クランピングギヤプレート115a、115bのギヤ歯列は、支柱ポール1Aの外側面に向かう方向に突出したギヤ山と、支柱ポール1Aの外側面から遠くなる方向に陥没したギヤ谷とが繰り返されて形成され、クランピングギヤプレート115a、115bのギヤ歯列のうちギヤ山の先端を結ぶ仮想の線は、支柱ポール1Aの外側面に対応する形状に形成される。
【0054】
このようなクランピングギヤプレート115a、115bの形状に関する技術的構成は、後述する第2実施例~第4実施例(100B~100D)にもそのまま適用可能である。
【0055】
図9~
図11は、本発明の第2実施例~第4実施例によるアンテナ機器用クランピング装置の装着斜視図である。
【0056】
図9を参照すれば、第2実施例(100B)として、四角形の水平断面形状を有する支柱ポール1Bの外周面に4個のクランピングブロックボディ110、120が各外側面に対して隣接して設けられる。
【0057】
この場合、クランピングギヤプレート115a、115bのギヤ歯列は、平らな形状の外側面を有する支柱ポール1Bにマッチングされる形状に形成されることが好ましい。
【0058】
一方、
図10を参照すれば、第3実施例(100C)として、三角形の水平断面形状を有する支柱ポール1Cの外周面に3個のクランピングブロックボディ110、120が各外側面に対して隣接して設けられる。
【0059】
この場合、クランピングギヤプレート115a、115bのギヤ歯列は、平らな形状の外側面を有する支柱ポール1Cにマッチングされる形状に形成されることが好ましい。
【0060】
また、
図11を参照すれば、第4実施例(100D)として、六角形の水平断面形状を有する支柱ポール1Dの外周面に3個のクランピングブロックボディ110、120が各外側面のうち離隔した3個の外側面に対して設けられる。
【0061】
この場合も、同じく、クランピングギヤプレート115a、115bのギヤ歯列は、平らな形状の外側面を有する支柱ポール1Dにマッチングされる形状に形成される。
【0062】
図12は、
図1および
図9~
図11による本発明の第1実施例~第4実施例の斜視図および水平断面図である。
【0063】
図12を参照すれば、クランピングブロックボディ110、120の構成のうち枠ブロック110の内側端に形成された水平取付スリット117の大きさおよび仕様はすべて同一である一方、支柱ポール1A~1Dの水平断面形状にマッチングされるギヤ歯列を有するクランピングギヤプレート115a、115bのみを取替設置可能なため、取替設置の汎用性を向上させることができるという利点を提供する。
【0064】
以上、本発明の実施例によるアンテナ機器用クランピング装置を、添付した図面を参照して詳細に説明した。しかし、本発明の実施例が必ずしも上述した実施例によって限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による多様な変形および均等な範囲での実施が可能であることは言うまでもない。そのため、本発明の真の権利範囲は後述する特許請求の範囲によって定められる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、多様な水平断面形状を有する1つの支柱ポールに対して汎用的にアンテナ機器を設置することができ、支柱ポールの外側面に密着してアンテナ機器の重量による下方スリップ現象によって製品が損傷するのを防止できるアンテナ機器用クランピング装置を提供する。
【符号の説明】
【0066】
1A~1D:支柱ポール、100A~D:アンテナ機器用クランピング装置、
110、120:クランピングブロックボディ、110:枠ブロック、
111:バンド取付具、113:固定ホール、
115a、b:クランピングギヤプレート、117:水平取付スリット、
119:固定部材、120:連結ブロック、
130:クランピングバンド、131:バンド部、
133:固定部
【国際調査報告】