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特表2024-531715データ伝送方法、データ伝送装置及び通信機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】データ伝送方法、データ伝送装置及び通信機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/543 20230101AFI20240822BHJP
   H04W 92/10 20090101ALI20240822BHJP
【FI】
H04W72/543
H04W92/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516398
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-03-13
(86)【国際出願番号】 CN2022118767
(87)【国際公開番号】W WO2023040901
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】202111072654.1
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518389015
【氏名又は名称】中国移動通信有限公司研究院
【氏名又は名称原語表記】China Mobile Communication Co., Ltd Research Institute
【住所又は居所原語表記】32 Xuanwumen West Street, Xicheng District, Beijing 100053, China
(71)【出願人】
【識別番号】518301095
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲軍▼▲帥▼
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 芸
(72)【発明者】
【氏名】李 娜
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲瑩▼▲瑩▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 光毅
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067EE02
5K067EE10
5K067GG06
(57)【要約】
本開示は、通信技術分野に関するデータ伝送方法、装置、通信機器及び可読記憶媒体を開示した。具体的な実現方法では、第1機能エンティティは、IPフローを取得し、IPフローのQoS特徴に基づいてIPフローを対応するアクセス層ASベアラ上にマッピングして第2機能エンティティに伝送することを含み、第1機能エンティティは、送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、第2機能エンティティは、ASの層2における機能エンティティであり、ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信側に適用するデータ伝送方法であって、
第1機能エンティティがIPフローを取得することであって、前記第1機能エンティティは、前記送信側のアクセス層ASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであることと、
前記第1機能エンティティが前記IPフローのサービス品質QoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第2機能エンティティに伝送することであって、前記第2機能エンティティは、前記ASの層2における機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであることと、を含む、データ伝送方法。
【請求項2】
前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第2機能エンティティに伝送することは、
前記第1機能エンティティが前記IPフロー中のIPパケットのQoS特徴に基づいて、前記IPフロー中のIPパケットを対応するASベアラ上にマッピングして前記第2機能エンティティに伝送することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2機能エンティティは、メディアアクセス制御MAC層エンティティである
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第2機能エンティティに伝送することは、
前記第1機能エンティティが前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第3機能エンティティに伝送し、前記第3機能エンティティによって前記IPフローを前記MAC層エンティティに透過伝送することを含み、
ここで、前記第3機能エンティティは、前記層2における前記MAC層エンティティを除いた機能エンティティのうちの1つである
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、さらに、
前記MAC層エンティティが前記ASベアラ上のMACサービスデータユニットSDUを受信すると、前記ASベアラのQoSパラメータに基づいて対応するMACプロトコルデータユニットPDUを構築することと、
前記MAC層エンティティが前記MAC PDUを受信側のMAC層エンティティに送信することと、を含み、
ここで、前記MAC PDUには前記ASベアラの識別子が含まれる
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、同一のPDUセッションに属し、又は、1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、異なるPDUセッションに属し、
及び/又は、
前記第1機能エンティティと前記第2機能エンティティとの間の対応関係は、一対一又は一対多である
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
受信側に適用するデータ伝送方法であって、
第4機能エンティティがデータパケットを取得することであって、前記第4機能エンティティは、前記受信側のASの層2における機能エンティティであることと、
前記第4機能エンティティが前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送することであって、前記第5機能エンティティは、前記受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであることと、を含む、データ伝送方法。
【請求項8】
前記方法は、さらに、
前記第5機能エンティティが前記データパケットを受信すると、前記データパケットを解析し、前記データパケット中の各IPパケットに対応するIPフローを取得することと、
前記第5機能エンティティがIPフロー上の各IPパケットの順番に従って、前記各IPパケットを対応するIPフロー上にマッピングして上位層に伝送することと、を含む
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第4機能エンティティは、MAC層エンティティであり、
前記データパケットを取得することは、
前記MAC層エンティティが送信側のMAC層エンティティからMAC PDUを受信することを含み、前記MAC PDUにはASベアラの識別子が含まれ、
前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送することは、
前記MAC層エンティティが前記MAC PDUを解析して、MAC SDU及び対応するASベアラを取得することと、
前記MAC層エンティティが前記MAC SDUに対応するASベアラによって、前記MAC SDUを前記第5機能エンティティに伝送することと、を含む
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
送信側に適用するデータ伝送装置であって、第1機能エンティティと第2機能エンティティを含み、
前記第1機能エンティティは、IPフローを取得し、前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして前記第2機能エンティティに伝送するために用いられ、
前記第1機能エンティティは、前記送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記第2機能エンティティは、前記ASの層2における機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである、データ伝送装置。
【請求項11】
前記第1機能エンティティは、さらに、前記IPフロー中のIPパケットのQoS特徴に基づいて、前記IPフロー中のIPパケットを対応するASベアラ上にマッピングして前記第2機能エンティティに伝送するために用いられる
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2機能エンティティは、MAC層エンティティである
請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第1機能エンティティは、さらに、前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第3機能エンティティに伝送し、前記第3機能エンティティによって前記IPフローを前記MAC層エンティティに透過伝送するために用いられ、
ここで、前記第3機能エンティティは、前記層2における前記MAC層エンティティを除いた機能エンティティのうちの1つである
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記MAC層エンティティは、前記ASベアラ上のMAC SDUを受信すると、前記ASベアラのQoSパラメータに基づいて対応するMAC PDUを構築し、前記MAC PDUを受信側のMAC層エンティティに送信するために用いられ、
前記MAC PDUには前記ASベアラの識別子が含まれる
請求項12に記載の装置。
【請求項15】
1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、同一のPDUセッションに属し、又は、1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、異なるPDUセッションに属し、
及び/又は、
前記第1機能エンティティと前記第2機能エンティティとの間の対応関係は、一対一又は一対多である
請求項10から14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
受信側に適用するデータ伝送装置であって、第4機能エンティティと第5機能エンティティを含み、
前記第4機能エンティティは、データパケットを取得し、前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送するために用いられ、
前記第4機能エンティティは、前記受信側のASの層2における機能エンティティであり、前記第5機能エンティティは、前記受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである、データ伝送装置。
【請求項17】
前記第5機能エンティティは、前記データパケットを受信すると、前記データパケットを解析し、前記データパケット中の各IPパケットに対応するIPフローを取得し、IPフロー上の各IPパケットの順番に従って、前記各IPパケットを対応するIPフロー上にマッピングして上位層に伝送するために用いられる
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第4機能エンティティは、MAC層エンティティであり、
前記MAC層エンティティは、送信側のMAC層エンティティからMAC PDUを受信し、前記MAC PDUを解析し、MAC SDU及び対応するASベアラを取得し、前記MAC SDUに対応するASベアラによって前記MAC SDUを前記第5機能エンティティに伝送するために用いられる
ここで、前記MAC PDUにはASベアラの識別子が含まれる
請求項16に記載の装置。
【請求項19】
通信機器であって、
プロセッサ、メモリ及び前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令を含み、
前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行される場合、請求項1から6のいずれか1項に記載のデータ伝送方法のステップ、又は請求項7から9のいずれか1項に記載のデータ伝送方法のステップを実現する、通信機器。
【請求項20】
プログラム又は命令が記憶されている可読記憶媒体であって、
前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行される場合、請求項1から6のいずれか1項に記載のデータ伝送方法のステップ、又は請求項7から9のいずれか1項に記載のデータ伝送方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本開示は、2021年09月14日に中国に提出された出願番号が202111072654.1の中国特許出願に基づく優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、通信技術分野に関し、特にデータ伝送方法、装置、通信機器及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術では、アクセス層(Access Stratum、AS)の層3(Layer 3、L3)と層2と間でデータ伝送が行われ、通常はデータパケットのトラフィックに基づいて分類され、エンドツーエンドのデータに対して伝送される。このような場合、トラフィック分類が対応するデータパケットの伝送ニーズを正確に反映できないため、データパケットはニーズに応じて伝送できなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、関連するデータパケットがニーズに応じて伝送できないという問題を解決するために、データ伝送方法、装置、通信機器及び可読記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本開示は、次のように実現される。
【0006】
第1態様では、本開示の実施例は、送信側に適用するデータ伝送方法を提供し、該方法は、
第1機能エンティティがIPフローを取得することであって、前記第1機能エンティティは、前記送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであることと、
前記第1機能エンティティが前記IPフローのサービス品質QoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第2機能エンティティに伝送することであって、前記第2機能エンティティは、前記ASの層2における機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであることと、を含む。
【0007】
第2態様では、本開示の実施例は、受信側に適用するデータ伝送方法を提供し、
第4機能エンティティがデータパケットを取得することであって、前記第4機能エンティティは、前記受信側のASの層2における機能エンティティであることと、
前記第4機能エンティティが前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送することであって、前記第5機能エンティティは、前記受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであることと、を含む。
【0008】
第3態様では、本開示の実施例は、送信側に適用するデータ伝送装置を提供し、該装置は、第1機能エンティティと第2機能エンティティを含み、
前記第1機能エンティティは、IPフローを取得し、前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして前記第2機能エンティティに伝送するために用いられ、
前記第1機能エンティティは、前記送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記第2機能エンティティは、前記ASの層2における機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである。
【0009】
第4態様では、本開示の実施例は、受信側に適用するデータ伝送装置を提供し、該装置は、第4機能エンティティと第5機能エンティティを含み、
前記第4機能エンティティは、データパケットを取得し、前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送するために用いられ、
前記第4機能エンティティは、前記受信側のASの層2における機能エンティティであり、前記第5機能エンティティは、前記受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである。
【0010】
第5態様では、本開示の実施例は、通信機器を提供し、該通信機器は、プロセッサ、メモリ及び前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令を含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行される場合、第1態様に記載の方法のステップ、又は第2態様に記載の方法のステップを実現する。
【0011】
第6態様では、本開示の実施例は、プログラム又は命令が記憶されている可読記憶媒体を提供し、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行される場合、第1態様に記載の方法のステップ、又は第2態様に記載の方法のステップを実現する。
【発明の効果】
【0012】
本開示の実施例では、第1機能エンティティは、IPフローを取得すると、該IPフローのQoS特徴に基づいてそれを対応するASベアラ上にマッピングして第2機能エンティティに伝送することができ、第1機能エンティティは、送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、第2機能エンティティは、ASの層2における機能エンティティであり、ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであり、このように、L3UP機能エンティティは、データパケットの伝送ニーズに従って適切なL2を選択してデータ伝送を行って、L3とL2との間のデータパケット伝送ニーズに応じた柔軟な接続を実現し、さらにニーズに応じたデータパケットの伝送を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の実施例に係るデータ伝送方法のフローチャートである。
図2】本開示の実施例におけるL3UP機能エンティティとL2の接続概略図である。
図3】本開示の実施例に係る別のデータ伝送方法のフローチャートである。
図4】本開示の実施例におけるL3UPとMAC層のエンドツーエンド伝送の概略図である。
図5】本開示の実施例に係るデータ伝送装置の構造概略図である。
図6】本開示の実施例に係る別のデータ伝送装置の構造概略図である。
図7】本開示の実施例に係る通信機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら本開示の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明する。明らかに、説明した実施例は本開示の一部の実施例であるが、すべての実施例ではない。本開示における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく取得した他のすべての実施例は、本開示の保護の範囲に属する。
【0015】
本開示の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」などの用語は、類似する対象を区別するために使用され、必ずしも特定の順序又は前後順序を説明するために使用されるわけではない。このように使用される用語は、本開示の実施例が本明細書に図示又は説明されたもの以外の順序で実施され得るように、適切な場合で相互に交換可能であることを理解すべきである。且つ、「第1」、「第2」などで区別されるオブジェクトは、一般的に同じ種類に属するが、オブジェクトの個数を限定するものではなく、例えば、第1のオブジェクトは1つであってもよいし、複数であってもよい。また、明細書及び特許請求の範囲における「及び/又は」は、接続されたオブジェクトの少なくとも1つを意味し、符号の「/」は一般的に前後の関連するオブジェクトが「又は」にある関係を表す。
【0016】
関連するデータパケットがニーズに応じて伝送できないという問題を解決するために、本開示の実施例では、アクセス層ASの層3(Layer 3、L3)にユーザプレーン(User Plane、UP)機能エンティティであるL3UP機能エンティティが導入されており、該L3UP機能エンティティは、データパケット向けの処理をサポートするためにデータインタリーブ及びデインタリーブ機能を有する。該L3UP機能エンティティは、データパケット(例えば、インターネット相互接続プロトコル(Internet Protocol、IP)パケット)に対する伝送能力を持ち、データパケットを単位としてマッピング伝送を行うことができ、その内部のIPフロー(即ちIPパケットを搬送するデータフロー)を対応するASベアラにマッピングして層2(Layer 2、L2)における機能エンティティに伝送することができる。ここで、ASベアラは、サービス品質(Quality of Service、QoS)を特徴としたデータパケットベアラである。これにより、L3UP機能エンティティは、ASのデータアンカーとして、データパケットの伝送ニーズ(例えばQoSパラメータ要件)に従って、適切なL2を選択してデータ伝送を行って、L3とL2との間のデータパケット伝送ニーズに応じた柔軟な接続を実現し、さらにニーズに応じたデータパケットの伝送を実現することができる。
【0017】
以下、本開示の実施例に係るデータ伝送方法、装置、通信機器及び可読記憶媒体について、図面を参照しながら具体的な実施例及びその適用シーンを用いて詳細に説明する。
【0018】
図1に示すように、図1は、本開示の実施例に係るデータ伝送方法のフローチャートである。該方法は、送信側に適用するものであり、選択可能に、該送信側は、端末であってもネットワーク側機器であってもよく、該ネットワーク側機器は、例えば基地局である。図1に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0019】
ステップ11では、第1機能エンティティは、IPフローを取得する。
【0020】
本実施例では、第1機能エンティティは、送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、即ちL3UP機能エンティティである。IPフローは、IP flow又はIP Flowとして表すことができ、IPパケットなどのデータパケットを搬送するデータフローとして理解することができる。
【0021】
いくつかの実施例では、L3UP機能エンティティは、非アクセス層(Non Access Stratum、NAS)又はコアネットワークからIP flowを受信することができ、つまり、ASのL3UPは直接IP flowを介してその上位層とインタラクションすることができる。
【0022】
ステップ12では、第1機能エンティティは、IPフローのQoS特徴に基づいて、該IPフローを対応するASベアラ上にマッピングして第2機能エンティティに伝送する。
【0023】
本実施例では、第2機能エンティティは、送信側のASの層2における機能エンティティである。ASのL3UP機能エンティティは、IPフローを取得すると、L3UPのインタリーブ処理とQoS制御処理を経た後、QoS要件に従って適切なASベアラ(AS Bearer)を選択してL2における機能エンティティに送信することができる。
【0024】
ASベアラは、L3UP機能エンティティとL2における機能エンティティが接続されたベアラであり、QoSを特徴としたデータパケットベアラを表す。このように、ASベアラを介してL3とL2との間のデータ伝送を実現する際に、データパケットのトラフィックに基づいて分類することなく、データパケットのQoSニーズに基づいて分類することができるため、QoSニーズが同じ種類のデータパケット(例えば異なるトラフィックに属してもよい)を同じASベアラに搬送して伝送し、さらにニーズに応じたデータパケットの伝送を実現することができる。
【0025】
本開示の実施例のデータ伝送方法によれば、第1機能エンティティは、IPフローを取得すると、該IPフローのQoS特徴に基づいてそれを対応するASベアラ上にマッピングして第2機能エンティティに伝送することができ、第1機能エンティティは、送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、第2機能エンティティは、ASの層2における機能エンティティであり、ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであり、このように、L3UP機能エンティティは、データパケットの伝送ニーズに従って適切なL2を選択してデータ伝送を行って、L3とL2との間のデータパケット伝送ニーズに応じた柔軟な接続を実現し、さらにニーズに応じたデータパケットの伝送を実現し、データパケットオーバーヘッドを低下させることができる。
【0026】
本開示の実施例では、第1機能エンティティであるL3UP機能エンティティによるIPフローの処理方式は、以下の2種類を含むことができる。1)IPフローを単位として、IPフロー全体をL2の1つ又は複数のASベアラ上にマッピングし、この場合、同一のIPフローは、異なるASベアラ上に同時にマッピングされ得る。2)IPフロー中の各IPパケット(IP Packet)を単位として、IPパケットのQoS特徴に基づいて、IPフロー中のIPパケットをL2の1つ又は複数のASベアラ上にマッピングし、この場合、IPフロー中のIPパケットは、異なる又は同じASベアラ上に同時にマッピングされ得る。
【0027】
選択可能に、上記IPフローのQoS特徴に基づいて、該IPフローを対応するASベアラ上にマッピングして第2機能エンティティに伝送することは、第1機能エンティティがIPフロー中のIPパケットのQoS特徴に基づいて、該IPフロー中のIPパケットを対応するASベアラ上にマッピングして第2機能エンティティに伝送することを含み得る。このように、単一IPパケットを単位としたベアラマッピングを実現し、さらにニーズに応じたデータパケットの伝送をより細かい粒度で満たすことができる。
【0028】
いくつかの実施例では、各IP flowのL2への接続は、各データパケット(例えばIPパケット)又はIP flowのQoS特徴に従って、1つ又は複数のASベアラ上に同時にマッピングされる。
【0029】
いくつかの実施例では、1つのASベアラ上で搬送されるIP flowは、同一のプロトコルデータユニット(Protocol data unit、PDU)セッション(Session)に属してもよいし、異なるPDU Sessionに属してもよい。
【0030】
いくつかの実施例では、IP flowは、端末の1つのPDU Sessionに属する。AS Bearerは、1つのPDU Sessionの1つ又は複数のIP flow上のデータパケット(例えばIPパケット)を同時に搬送してもよいし、複数のPDU Sessionの複数のIP flow上のデータパケット(例えばIPパケット)を同時して同時に搬送してもよい。
【0031】
選択可能に、第1機能エンティティと第2機能エンティティとの間の対応関係は、一対一又は一対多である。例えば、送信側が端末である場合、L3UP機能エンティティに対応するL2機能エンティティは、同一の端末体内にある。また例えば、送信側が基地局である場合、L3UP機能エンティティに対応するL2機能エンティティは、同一の基地局内にあってもよいし、異なる基地局内にあってもよいし、ネットワーク側L3UPがマルチ接続を介して端末と接続されることを実現する。
【0032】
例えば、図2に示すように、L3UP機能エンティティは、受信したIP flowsを処理することができ、IP flowを単位として処理してもよいし、IP Packetを単位として処理してもよい。L3UP機能エンティティは、IP flowsについて、QoS要件に従って適切なAS Bearerを選択してL2における機能エンティティに送信することができる。1つのIP flowは、1つ又は複数のAS Bearer上に同時にマッピングされ得る。図2に示すように、L3UPとL2の接続方式は、多様化しており、一対一の接続があり(図2の「0」で示すように)、一対多の接続もある(図2の「1」、「2」及び「3」で示すように)。ネットワーク側では、1つの端末のL3UPとL2の接続、同一の基地局内であってもよいし、異なる基地局内であってもよい。図2に示すように、図2におけるセル(例えばセル1(cell)、セルk(cell)、セルn(cell))は、無線エアインタフェースカバーが可能な伝送チャネルを示し、L2プロトコルスタック、物理層チャンネル及び対応する機能などが含まれる。端末が移動してセルが変化する場合には、リンク切り替えを行う必要がある。
【0033】
本開示の実施例では、L2は、従来のL2プロトコルスタックであってもよく、サービスデータ適応プロトコル(Service Data Adaptation Protocol、SDAP)、パケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)、無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)及びメディアアクセス制御(Medium Access Control 、MAC)などのプロトコルサブ層を含んでもよく、MACプロトコルサブ層(MAC層と略称)のみを含んでもよい。
【0034】
選択可能に、上記第2機能エンティティは、L2におけるMAC層エンティティであり得る。
【0035】
いくつかの実施例では、L2がMAC層のみを含む場合、L3UPはMAC層に直接接続される。
【0036】
いくつかの実施例では、L2がMAC層を除いたプロトコルサブ層を含む場合、L3UPは、SDAP層に接続することができ、SDAP層、PDCP層、RLC層などのプロトコルサブ層において透過伝送モード(Transparent Mode、TM)をそれぞれ定義することができ、つまり、データパケットがSDAP/PDCP/RLCを経由するとき、各プロトコルサブ層は、該データパケットに対して何の処理も行わず、その下位層(Lower Layer)又はその上位層(Upper Layer)に直接送信し、論理的にも、L3UPとMAC層との直接接続に相当する。
【0037】
選択可能に、上記IPフローのQoS特徴に基づいて、該IPフローを対応するASベアラ上にマッピングして第2機能エンティティに伝送することは、第1機能エンティティがIPフローのQoS特徴に基づいて、該IPフローを対応するASベアラ上にマッピングして第3機能エンティティに伝送し、第3機能エンティティによって該IPフローをMAC層エンティティに透過伝送することを含み得る。ここで、第3機能エンティティは、層2におけるMAC層エンティティを除いた機能エンティティのうちの1つであり、例えばSDAP層エンティティである。
【0038】
さらには、MAC層エンティティがASベアラ上のMACサービスデータユニット(Service Data Unit、SDU)を受信すると、まずASベアラのQoSパラメータに基づいて対応するMACプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)を構築することができる。該MAC PDUにはASベアラの識別子が含まれることで、受信側が該識別子に基づいて対応するASベアラを決定し、続いて、MAC層エンティティは、MAC PDUを受信側のMAC層エンティティに送信することで、エアインタフェースでのニーズに応じた低遅延と高決定性のデータパケットの伝送を実現する。
【0039】
図3を参照し、図3は、本開示の実施例に係るデータ伝送方法のフローチャートである。該方法は、受信側に適用するものであり、選択可能に、該受信側は、端末であってもネットワーク側機器であってもよく、該ネットワーク側機器は、例えば基地局であってもよい。例えば、送信側が端末である場合、受信側は基地局であり、又は、送信側が基地局である場合、受信側は端末である。図3に示すように、該方法は、以下のステップを含む。
【0040】
ステップ31では、第4機能エンティティは、データパケットを取得する。
【0041】
本実施例では、第4機能エンティティは、受信側のASの層2における機能エンティティである。
【0042】
ステップ32では、第4機能エンティティは、データパケットに対応するASベアラによって、データパケットを第5機能エンティティに伝送する。
【0043】
本実施例では、第5機能エンティティは、受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、即ちL3UP機能エンティティである。ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである。ASのL3UP機能エンティティは、L2からAS Bearerを介してデータパケットを受信した後、デインタリーブを経て該データパケットに対応するIP flowを決定し、続いてデータパケットをIP f low上でソートした後、上位層に順次渡すことができる。
【0044】
本開示の実施例のデータ伝送方法によれば、第4機能エンティティは、データパケットを取得すると、データパケットに対応するASベアラを介して、データパケットを第5機能エンティティに伝送することができ、第4機能エンティティは、受信側のASの層2における機能エンティティであり、第5機能エンティティは、受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであり、このように、L3UP機能エンティティは、データパケットの伝送ニーズに応じてL2からデータを受信することにより、L3とL2との間のデータパケット伝送ニーズに応じた柔軟な接続を実現し、さらにニーズに応じたデータパケットの伝送を実現し、データパケットオーバーヘッドを低下させることができる。
【0045】
選択可能に、ASのL3UP機能エンティティは、データパケットを受信すると、データパケットを解析し、データパケット中の各IPパケットに対応するIPフローを取得し、続いて、IPフロー上の各IPパケットの順番に従って、各IPパケットを対応するIPフロー上にマッピングして上位層に伝送することができる。
【0046】
選択可能に、上記第4機能エンティティは、MAC層エンティティであり得る。この場合、該MAC層エンティティは、送信側のMAC層エンティティからASベアラの識別子が含まれるMAC PDUを受信し、続いて、該MAC PDUを解析し、MAC SDU及び対応するASベアラを取得し、MAC SDUに対応するASベアラによってMAC SDUをL3UP機能エンティティに伝送することができる。このように、エンドツーエンドのL3UPとMAC層のデータ伝送を介して、エアインタフェースでのニーズに応じた低遅延と高決定性のデータパケットの伝送を実現する
【0047】
以下、図4を参照しながら本開示の実施例におけるL3UPとMAC層のエンドツーエンド伝送について説明する。
【0048】
本開示の実施例では、送信側は、端末又は基地局NBであってもよく、これに対応して、受信側は、基地局NB又は端末である。
【0049】
送信側については、図4に示すように、IP flowは、NAS又はコアネットワークから対応するIPパケットをAS又は基地局に直接送信することができ、つまり、ASのL3UPは、IP flowを介してその上位層とインタラクションすることができる。まず、送信側のL3UP機能エンティティは、インタリーブ機能を介して、IP flow上のIPパケットを異なるAS Bearer上にマッピングしてMAC層エンティティに送信することができる。次に、送信側のMAC層エンティティは、AS Bearer上のMAC SDUを受信すると、該AS BearerのQoS保障指標に基づいて、リソース割り当て方式、MAC PDUの構築方式(例えば、複数のセグメントに分割して送信するかどうか、高低優先度の無線ベアラRBデータパケットのMAC PDUを構築するかどうかなど)、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)モード又はHARQプロセスモード及びHARQプロセス数、及び、コードレート、符号化、変調方式などを含む物理量チャンネルを含む、該MAC SDUに対するスケジューリングポリシーを決定し、MAC PDUを構築することができる。ここで、構築したMAC PDU中にAS Bearer IDが付帯されている。続いて、送信側のMAC層エンティティは、Uuポートを介して構築したMAC PDUを受信側のMAC層エンティティに送信する。
【0050】
受信側については、図4に示すように、まず、受信側のMAC層エンティティは、MAC PDUを受信すると、該MAC PDUを解析し、MAC SDU及びその対応するAS Bearerを取得し、解析後のMAC SDUをその対応するAS Bearerを介してL3UP機能エンティティに渡すことができ、続いて、受信側のL3UP機能エンティティは、異なるAS Bearerを介してデータパケットを受信した後、L3UP PDUを解析し、各IPパケットに対応するIP flowを取得し、IPパケットを各IP Flow上でソートして上位層に順次渡すことができる。なお、図4では、UEはUser Equipment、即ちユーザ機器であり、NBはNode Bであり、基地局として理解できる。
【0051】
なお、本開示の実施例に係るデータ伝送方法では、実行主体は、データ伝送装置、又は該データ伝送装置におけるデータ伝送方法を実行するための制御モジュールであり得る。本開示の実施例では、データ伝送装置によるデータ伝送方法の実行を例として、本開示の実施例に係るデータ伝送装置を説明する。
【0052】
図5を参照し、図5は、本開示の実施例に係るデータ伝送装置の構造概略図であり、該装置は、送信側に適用するものであり、選択可能に、該送信側は、端末であってもネットワーク側機器であってもよく、該ネットワーク側機器は、例えば基地局である。図5に示すように、データ伝送装置50は、第1機能エンティティ51と第2機能エンティティ52を含む。
【0053】
ここで、第1機能エンティティ51は、IPフローを取得し、前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして前記第2機能エンティティ52に伝送するために用いられる。第1機能エンティティ51は、前記送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティである。第2機能エンティティ52は、ASの層2における機能エンティティである。ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである。
【0054】
選択可能に、前記第1機能エンティティ51は、さらに、IPフロー中のIPパケットのQoS特徴に基づいて、前記IPフロー中のIPパケットを対応するASベアラ上にマッピングして前記第2機能エンティティに伝送するために用いられる。
【0055】
選択可能に、前記第2機能エンティティ52は、MAC層エンティティである。
【0056】
選択可能に、前記第1機能エンティティ51は、さらに、前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第3機能エンティティに伝送し、前記第3機能エンティティによって前記IPフローを前記MAC層エンティティに透過伝送するために用いられ、ここで、前記第3機能エンティティは、前記層2における前記MAC層エンティティを除いた機能エンティティのうちの1つである。
【0057】
選択可能に、前記MAC層エンティティは、前記ASベアラ上のMAC SDUを受信すると、前記ASベアラのQoSパラメータに基づいて対応するMAC PDUを構築し、前記MAC PDUを受信側のMAC層エンティティに送信するために用いられ、ここで、前記MAC PDUには前記ASベアラの識別子が含まれる。
【0058】
選択可能に、1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、同一のPDUセッションに属し、又は、1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、異なるPDUセッションに属し、
及び/又は、前記第1機能エンティティ51と前記第2機能エンティティ52との間の対応関係は、一対一又は一対多である。
【0059】
本開示の実施例のデータ伝送装置50によれば、上記図1に示す方法実施例の各過程を実現して同じ技術効果を達成することができ、重複を回避するために、ここで説明を省略する。
【0060】
図6を参照し、図6は、本開示の実施例に係るデータ伝送装置の構造概略図である。該装置は、受信側に適用するものであり、選択可能に、該受信側は、端末であってもネットワーク側機器であってもよく、該ネットワーク側機器は、例えば基地局である。図6に示すように、データ伝送装置60は、第4機能エンティティ61と第5機能エンティティ62を含む。
【0061】
ここで、第4機能エンティティ61は、データパケットを取得し、前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティ62に伝送するために用いられる。第4機能エンティティ61は、受信側のASの層2における機能エンティティである。第5機能エンティティ62は、受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである。
【0062】
選択可能に、前記第5機能エンティティ62は、前記データパケットを受信すると、前記データパケットを解析し、前記データパケット中の各IPパケットに対応するIPフローを取得し、IPフロー上の各IPパケットの順番に従って、前記各IPパケットを対応するIPフロー上にマッピングして上位層に伝送するために用いられる。
【0063】
選択可能に、前記第4機能エンティティ61は、MAC層エンティティであり、該MAC層エンティティは、送信側のMAC層エンティティからMAC PDUを受信し、MAC PDUを解析し、MAC SDU及び対応するASベアラを取得し、前記MAC SDUに対応するASベアラによって、前記MAC SDUを第5機能エンティティ62に伝送するために用いられ、該MAC PDUにはASベアラの識別子が含まれる。
【0064】
本開示の実施例のデータ伝送装置60によれば、上記図1に示す方法実施例の各過程を実現して同じ技術効果を達成することができ、重複を回避するために、ここで説明を省略する。
【0065】
選択可能に、図7に示すように、本開示の実施例は、さらに、プロセッサ71、メモリ72、メモリ72に記憶されて前記プロセッサ71で実行可能なプログラム又は命令を含む通信機器70を提供し、例えば、該通信機器70が送信側である場合、該プログラム又は命令がプロセッサ71によって実行されるとき、上記データ伝送方法実施例の各過程を実現し、同じ技術効果を達成することができる。該通信機器70が受信側である場合、該プログラム又は命令がプロセッサ71によって実行されるとき、上記データ伝送方法実施例の各過程を実現し、同じ技術効果を達成することができ、重複を回避するために、ここで説明を省略する。
【0066】
本開示の実施例は、さらに、プログラム又は命令が記憶されている可読記憶媒体を提供し、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行される場合、上記図1又は図3に示す方法実施例の各過程を実現して同じ技術効果を達成することができ、重複を回避するために、ここで説明を省略する。
【0067】
コンピュータ可読媒体は、永続性、非永続性、移動可能、非移動可能メディアを含み、任意の方法や技術によって情報記憶を実現することができる。情報は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムのモジュール又は他のデータであってもよい。コンピュータの記憶媒体の例について、相変化メモリ(PRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、他のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、読み取り専用光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多機能光ディスク(DVD)又は他の光学記憶、磁気カセットテープ、磁気テープ磁気ディスク記憶又は他の磁気記憶機器又は任意の他の非伝送媒体を含むが、それらに限定されなず、コンピューティングデバイスによってアクセス可能な情報を記憶するために利用可能である。本明細書の定義によれば、コンピュータ可読媒体は、変調されたデータ信号及びキャリアなどの一時保存コンピュータ可読メディア(transitory media)を含まない。
【0068】
なお、本明細書では、「含む」、「含み」などの用語又はそれらの任意の他の変形は、一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置がそれらの要素だけでなく、明示的にリストされていない他の要素も含み、又はそのようなプロセス、方法、物品、又は装置に固有の要素も含むように、非排他的な包含を包含することを意図している。これ以上の制限がない場合、文「1つを含む」によって定義される要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品、又は装置に別の同じ要素が存在することを除外するものではない。
【0069】
上記本開示の実施例の番号は、説明のためだけであり、実施例の優劣を代表するものではない。
【0070】
以上の実施形態の説明により、当業者は、上記実施例の方法が、ソフトウェアに必要な汎用ハードウェアプラットフォームを追加することによって実現可能であり、もちろんハードウェアによっても可能であることを明らかにすることができるが、多くの場合、前者はより良い実施形態である。このような理解に基づいて、本開示の技術的解決手段は、本質的にあるいは関連技術に貢献する部分をソフトウェア製品の形式で体現することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、本開示の各実施例に記載の方法をサービス分類機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、空調機、又はネットワーク機器などであってもよい)に実行させるためのいくつかの命令を含む。
【0071】
上記は本開示の好ましい実施形態にすぎず、当業者にとって、本開示の原理を逸脱することなく、いくつかの改善や改良を行うことができ、これらの改善や改良も本開示の保護範囲とみなすべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-03-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信側に適用するデータ伝送方法であって、
第1機能エンティティがIPフローを取得することであって、前記第1機能エンティティは、前記送信側のアクセス層ASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであることと、
前記第1機能エンティティが前記IPフローのサービス品質QoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第2機能エンティティに伝送することであって、前記第2機能エンティティは、前記ASの層2における機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであることと、を含む、データ伝送方法。
【請求項2】
前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第2機能エンティティに伝送することは、
前記第1機能エンティティが前記IPフロー中のIPパケットのQoS特徴に基づいて、前記IPフロー中のIPパケットを対応するASベアラ上にマッピングして前記第2機能エンティティに伝送することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2機能エンティティは、メディアアクセス制御MAC層エンティティである
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第2機能エンティティに伝送することは、
前記第1機能エンティティが前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第3機能エンティティに伝送し、前記第3機能エンティティによって前記IPフローを前記MAC層エンティティに透過伝送することを含み、
ここで、前記第3機能エンティティは、前記層2における前記MAC層エンティティを除いた機能エンティティのうちの1つである
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、さらに、
前記MAC層エンティティが前記ASベアラ上のMACサービスデータユニットSDUを受信すると、前記ASベアラのQoSパラメータに基づいて対応するMACプロトコルデータユニットPDUを構築することと、
前記MAC層エンティティが前記MAC PDUを受信側のMAC層エンティティに送信することと、を含み、
ここで、前記MAC PDUには前記ASベアラの識別子が含まれる
請求項3に記載の方法。
【請求項6】
1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、同一のPDUセッションに属し、又は、1つのASベアラ上で搬送されるIPフローは、異なるPDUセッションに属し、
及び/又は、
前記第1機能エンティティと前記第2機能エンティティとの間の対応関係は、一対一又は一対多である
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
受信側に適用するデータ伝送方法であって、
第4機能エンティティがデータパケットを取得することであって、前記第4機能エンティティは、前記受信側のASの層2における機能エンティティであることと、
前記第4機能エンティティが前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送することであって、前記第5機能エンティティは、前記受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラであることと、を含む、データ伝送方法。
【請求項8】
前記方法は、さらに、
前記第5機能エンティティが前記データパケットを受信すると、前記データパケットを解析し、前記データパケット中の各IPパケットに対応するIPフローを取得することと、
前記第5機能エンティティがIPフロー上の各IPパケットの順番に従って、前記各IPパケットを対応するIPフロー上にマッピングして上位層に伝送することと、を含む
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第4機能エンティティは、MAC層エンティティであり、
前記データパケットを取得することは、
前記MAC層エンティティが送信側のMAC層エンティティからMAC PDUを受信することを含み、前記MAC PDUにはASベアラの識別子が含まれ、
前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送することは、
前記MAC層エンティティが前記MAC PDUを解析して、MAC SDU及び対応するASベアラを取得することと、
前記MAC層エンティティが前記MAC SDUに対応するASベアラによって、前記MAC SDUを前記第5機能エンティティに伝送することと、を含む
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
送信側に適用するデータ伝送装置であって、第1機能エンティティと第2機能エンティティを含み、
前記第1機能エンティティは、IPフローを取得し、前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして前記第2機能エンティティに伝送するために用いられ、
前記第1機能エンティティは、前記送信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記第2機能エンティティは、前記ASの層2における機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである、データ伝送装置。
【請求項11】
前記第1機能エンティティは、さらに、前記IPフロー中のIPパケットのQoS特徴に基づいて、前記IPフロー中のIPパケットを対応するASベアラ上にマッピングして前記第2機能エンティティに伝送するために用いられる
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2機能エンティティは、MAC層エンティティである
請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記第1機能エンティティは、さらに、前記IPフローのQoS特徴に基づいて、前記IPを対応するASベアラ上にフローマッピングして第3機能エンティティに伝送し、前記第3機能エンティティによって前記IPフローを前記MAC層エンティティに透過伝送するために用いられ、
ここで、前記第3機能エンティティは、前記層2における前記MAC層エンティティを除いた機能エンティティのうちの1つである
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
受信側に適用するデータ伝送装置であって、第4機能エンティティと第5機能エンティティを含み、
前記第4機能エンティティは、データパケットを取得し、前記データパケットに対応するASベアラによって、前記データパケットを第5機能エンティティに伝送するために用いられ、
前記第4機能エンティティは、前記受信側のASの層2における機能エンティティであり、前記第5機能エンティティは、前記受信側のASの層3におけるユーザプレーン機能エンティティであり、前記ASベアラは、QoSを特徴としたデータパケットベアラである、データ伝送装置。
【請求項15】
通信機器であって、
プロセッサ、メモリ及び前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令を含み、
前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行される場合、請求項1から6のいずれか1項に記載のデータ伝送方法のステップ、又は請求項7から9のいずれか1項に記載のデータ伝送方法のステップを実現する、通信機器。
【国際調査報告】