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特表2024-531734カメラと光学偏向要素とを備えた光学モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】カメラと光学偏向要素とを備えた光学モジュール
(51)【国際特許分類】
   F21V 9/14 20060101AFI20240822BHJP
   F21S 41/20 20180101ALI20240822BHJP
【FI】
F21V9/14
F21S41/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516520
(86)(22)【出願日】2022-09-12
(85)【翻訳文提出日】2024-05-08
(86)【国際出願番号】 EP2022075242
(87)【国際公開番号】W WO2023041472
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】2109648
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ、グラール
(72)【発明者】
【氏名】ピエール、ルノー
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー、プランシェ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン、テキシエ
(57)【要約】
本発明は、車両用の光学モジュール(1)であって、- 光学レンズの組(100)を備えたカメラ(10)と、- 当該カメラ(10)を受け入れるように構成されたハウジング(11)と、- 当該カメラ(10)と向かい合って配置された保護レンズ(12)と、- 当該保護レンズ(12)を照らすための光線(R1)を放出するように構成され、当該カメラ(10)のハウジング(11)の隣に配置された、少なくとも1つの光源(13)と、を備えた光学モジュール(1)に関する。当該光学モジュール(1)は、当該少なくとも1つの光源(13)によって放出された光線(R1)の全部または一部が当該カメラ(10)の光学レンズの組(100)へ戻るのを防止するよう、それらの光線の当該保護レンズ(12)上での多重反射(r)を偏向させるように構成された少なくとも1つの光学偏向要素(14)を更に備えることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(2)用の光学モジュール(1)であって、
- 光学レンズの組(100)を備え、視野(FoV1)を有したカメラ(10)と、
- 前記カメラ(10)を受け入れるように構成されたハウジング(11)と、
- 前記カメラ(10)と向かい合って定置され、外側屈折面(12a)と内側屈折面(12b)とを有した保護レンズ(12)と、
- 前記保護レンズ(12)を照らすための光線(R1)を放出するように構成され、前記カメラ(10)の前記ハウジング(11)の隣に定置された、少なくとも1つの光源(13)と、
を備えた光学モジュール(1)において、
前記少なくとも1つの光源(13)によって放出された前記光線(R1)の全部または一部が前記カメラ(10)の前記光学レンズの組(100)へ戻るのを防止するよう、それらの光線の前記保護レンズ(12)からの多重反射(r)を偏向させるように構成された少なくとも1つの光学偏向要素(14)を更に備えている、ことを特徴とする光学モジュール(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)上に生じている溝である、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項3】
前記溝(14)は、黒色塗料(b)で覆われた内側の面(14.2)を有している、請求項2に記載の光学モジュール(1)。
【請求項4】
前記溝(14)はプリズム(141)を備えている、請求項2または請求項3に記載の光学モジュール(1)。
【請求項5】
前記保護レンズ(12)の前記外側屈折面(12a)は、前記少なくとも1つの光源(13)と向かい合って定置された湾曲面(12a.1)を有している、請求項2から4のいずれか一項に記載の光学モジュール(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は光吸収材から作られている、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)に隣接して定置され、前記内側屈折面(12b)に沿って広がっている、前記請求項に記載の光学モジュール(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)上に位置したプリズム(140)によって形成されている、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)上の窪みであって、前記カメラ(10)の前記視野(FoV1)に面して定置されている、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)の全部または一部が、前記多重反射(r)の光路上に定置されている、前記請求項のうちいずれか一項に記載の光学モジュール(1)。
【請求項11】
複数の光学偏向要素(14)を備えた、前記請求項のうちいずれか一項に記載の光学モジュール(1)。
【請求項12】
前記保護レンズ(12)は、前記車両(2)のロゴ、または前記車両(2)の前部ヘッドライトの出光外側レンズ、または前記車両(2)の前端部グリル、またはリアライトの出光外側レンズ、または点滅式方向指示器である、前記請求項のうちいずれか一項に記載の光学モジュール(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の光学モジュールに関する。そのモジュールは、特に(但し、非限定的に)自動車両に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
図1に示すように、車両用の光学モジュール6の(当業者に知られた)一例は、
- 光学レンズの組600を備えたカメラ60と、
- 当該カメラ60を受け入れるように構成されたハウジング61と、
- 当該カメラ60と向かい合って配置された保護レンズ62と、
- 当該保護レンズ62を照らすための光線R1を放出するように構成され、当該カメラ60の隣に定置された少なくとも1つの光源63と、
を備えている。
【0003】
カメラ60は、車両の外部環境を監視するのに用いられると共に、駐車の補助や追越しの補助などの運転者補助機能、および当該車両の前方を横切る歩行者や自転車を検出した場合の自動ブレーキなどの安全機能のために用いられる。そのカメラは、車両の外部環境の映像を生成する。それらの映像は、非限定的な具体例では、
- 車両の運転者の運転を補助し(運転者は、カメラ60からの映像を車載スクリーン上で見ることができ)および/または、
- 補助システムによって運転を補助するために用いられる。
【0004】
この先行技術の1つの欠点は、図1に示すように、当該少なくとも1つの光源63からの光線R1が、保護レンズ62の内部側の面62.2から反射されることで、一次反射r1を生じさせてしまうことである。これらの一次反射r1は、1番目の反射である。これらの一次反射r1の一部は、図1に示すようにレンズの組600へ戻ってしまう。その他の一次反射r1が、次には当該保護レンズ62の内部側の面62.2から反射されることで、二次射r2を生じさせる。それらの二次反射の一部が同様に、図1に示すようにレンズの組600へ戻ってしまい、云々。この、多重反射と称される反射の組(とりわけ、レンズの組600内部の一次反射r1および二次反射r2を含むもの)が、従ってカメラ60の視野FoVを乱してしまうこととなる。
【0005】
運転者は、カメラ60によって生成された映像内に寄生光を見てしまうこととなり、これが、車載スクリーン上でカメラ60からの映像を見ている当該運転者にとって視覚的に厄介なものであることとなる。従って、運転者支援機能の有効性が低下してしまうこととなる。更に、これらの多重反射は、カメラ60による映像の生成を乱すことで、安全機能の有効性をも低下させてしまうこととなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この状況において、本発明は、上述した欠点を克服することを可能とする光学モジュールを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために本発明は、車両用の光学モジュールであって、
- 光学レンズの組を備え、視野を有したカメラと、
- 当該カメラを受け入れるように構成されたハウジングと、
- 当該カメラと向かい合って定置され、外側屈折面と内側屈折面とを有した保護レンズと、
- 当該保護レンズを照らすための光線を放出するように構成され、当該カメラのハウジングの隣に定置された、少なくとも1つの光源と、を備えた光学モジュールにおいて、当該少なくとも1つの光源によって放出された光線の全部または一部が当該カメラの光学レンズの組へ戻るのを防止するよう、それらの光線の当該保護レンズからの多重反射を偏向させるように構成された少なくとも1つの光学偏向要素を更に備えている、ことを特徴とする光学モジュールを提案するものである。
【0008】
かくして、以下で詳細に分かることとなるように、光学偏向要素のおかげで、当該少なくとも1つの光源からの光線の反射は、カメラの光学レンズの組へ戻ることとはならない。従って、それらの反射がカメラの視野を妨げることとはならない。それゆえ、カメラからの映像内に寄生光が存在しないこととなるのである。
【0009】
非限定的な諸実施形態によれば、当該光学モジュールは、単独ないしは技術的に可能な組合せで実施される以下の追加的な諸特徴のうちの1つないし複数を更に備えていてもよい。
【0010】
非限定的な一実施形態によれば、当該少なくとも1つの光学偏向要素は、当該保護レンズの内側屈折面上に生じている溝である。
【0011】
非限定的な一実施形態によれば、当該溝は、黒色塗料で覆われた内側の面を有している。
【0012】
非限定的な一実施形態によれば、当該溝はプリズムを備えている。
【0013】
非限定的な一実施形態によれば、当該保護レンズの当該外側屈折面は、当該少なくとも1つの光源と向かい合って定置された湾曲面を有している。
【0014】
非限定的な一実施形態によれば、当該少なくとも1つの光学偏向要素は光吸収材から作られている。
【0015】
非限定的な一実施形態によれば、当該少なくとも1つの光学偏向要素は、当該保護レンズの当該内側屈折面に隣接して定置され、当該内側屈折面に沿って広がっている。
【0016】
非限定的な一実施形態によれば、当該少なくとも1つの光学偏向要素は、当該保護レンズの内側屈折面上に位置したプリズムによって形成されている。
【0017】
非限定的な一実施形態によれば、当該少なくとも1つの光学偏向要素は、当該保護レンズの内側屈折面上の窪みであって、カメラの視野に面して定置されている。
【0018】
非限定的な一実施形態によれば、当該少なくとも1つの光学偏向要素の全部または一部が、当該多重反射の光路上に定置されている。
【0019】
非限定的な一実施形態によれば、当該保護レンズは、当該車両のロゴ、または当該車両の前部ヘッドライトの出光外側レンズ、または当該車両の前端部グリル、またはテールライトの出光外側レンズ、または点滅式方向指示器である。
【0020】
非限定的な一実施形態によれば、当該溝は、当該多重反射の光路上に定置されている。
【0021】
非限定的な一実施形態によれば、当該溝は、一定の光線をも偏向させるように構成されている。
【0022】
非限定的な一実施形態によれば、当該溝は、一定の光線の光路上に定置されている。
【0023】
非限定的な一実施形態によれば、当該溝は、当該カメラの視野外に定置されている。
【0024】
非限定的な一実施形態によれば、当該溝は、当該少なくとも1つの光源の視野外に定置されている。
【0025】
非限定的な一実施形態によれば、溝の内側の面上にプリズムが位置している。
【0026】
非限定的な一実施形態によれば、当該光吸収材は、当該保護レンズの内部側または外部側に定置されている。
【0027】
非限定的な一実施形態によれば、当該光吸収材は、当該カメラの視野外に定置されている。
【0028】
非限定的な一実施形態によれば、当該光吸収材は、当該少なくとも1つの光源の視野外に定置されている。
【0029】
非限定的な一実施形態によれば、プリズムが保護レンズの内部の方を向いている。
【0030】
非限定的な一実施形態によれば、プリズムが保護レンズの外部の方を向いている。
【0031】
以下の説明を読み取ることや添付図面を注視することから、本発明と、その様々な応用とを、よりよく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】車両用の光学モジュールであって、カメラ、当該カメラ用のハウジング、保護レンズ、および少なくとも1つの光源を備えた、先行技術による光学モジュールの上方からの模式図。
図2】車両用の光学モジュールであって、カメラ、当該カメラ用のハウジング、保護レンズ、少なくとも1つの光源、および少なくとも1つの光学偏向要素を備えた、本発明の第1の非限定的な実施形態による光学モジュールの上方からの模式図。
図3】非限定的な一実施形態による、当該図2の光学モジュールの一部を拡大する図。
図4】第1の非限定的な実施形態の第1実施形態変形例による、図2の光学モジュールの上方からの模式図。
図5】第1の非限定的な実施形態の第2実施形態変形例による、図2の光学モジュールの上方からの模式図。
図6】第1の非限定的な実施形態の第3実施形態変形例による、図2の光学モジュールの上方からの模式図。
図7】車両用の光学モジュールであって、カメラ、当該カメラ用のハウジング、保護レンズ、少なくとも1つの光源、および少なくとも1つの光学偏向要素を備えた、本発明の第2の非限定的な実施形態による光学モジュールの上方からの模式図。
図8】車両用の光学モジュールであって、カメラ、当該カメラ用のハウジング、保護レンズ、少なくとも1つの光源、および少なくとも1つの光学偏向要素を備えた、本発明の第3の非限定的な実施形態による光学モジュールの上方からの模式図。
図9】車両用の光学モジュールであって、カメラ、当該カメラ用のハウジング、保護レンズ、少なくとも1つの光源、および少なくとも1つの光学偏向要素を備えた、本発明の第3の非限定的な実施形態による光学モジュールの上方からの模式図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
構造や機能の点で同一であって種々の図に現れる要素同士は、別様に指摘されない限り、同じ参照符号によって示される。
【0034】
本発明による車両2用の光学モジュール1を、図2から図9を参照して説明する。非限定的な一実施形態において、車両2は自動車両である。「自動車両」は、如何なる型式の動力化車両をも意味するものである。この実施形態は、明細書の残部において非限定的な例として検討されることとなる。明細書の残部を通じて、かくして車両2は自動車両2とも称される。
【0035】
図2から図9に示すように、自動車両2用の光学モジュール1は、
- カメラ10と、
- ハウジング11と、
- 保護レンズ12と、
- 少なくとも1つの光源13と、
- 少なくとも1つの光学偏向要素14と、
を備えている。
【0036】
光学モジュール1の各要素を、以下で詳細に説明する。
【0037】
カメラ10は、光学レンズの組100を備えている。当該光学レンズの組100は、1つないし複数の光学レンズを含んでいる。カメラ10は、各図に破線で描かれた視野FoV1を有している。カメラ10は、自動車両2の外部環境の映像i1を生成する。換言すれば、そのカメラは、外部環境内の状況に関連した映像i1を生成する。かくしてカメラ10は、例えば他の車両、歩行者、自転車などの移動物体や、例えば歩道、路面標示、建物、樹木などの静止物体を検出する。第1の非限定的な実施形態において、カメラ10は運転者支援機能のために用いられる。自動車両2のインスツルメントパネル(計器盤)上に映像i1が表示され、自動車両2の運転者が(非限定的な例として)当該自動車両2を駐車したり別の車両を追い越したりするための機動操作を実行することを可能とする。別の非限定的な例では、運転者が交差点を安全に横断できるか否かを決定するため、映像i1によって、この運転者が当該交差点で右方や左方から到来し得る車両を見ることが可能となる。別の非限定的な例では、映像i1は後退用カメラからの映像である。かくして、それらの映像によって、自動車両2の背後にいる歩行者を見ることで、歩行者を轢いてしまうことなく全く安全に後退する機動操作を運転者が行うにまかせることが可能となる。第2の非限定的な実施形態では、非限定的な一例において自動車両2の前方を横断する歩行者や自転車をカメラ10が検出した場合における自動ブレーキなどの安全機能のためにカメラ10が用いられる。第3の非限定的な実施形態では、自動駐車機能などの自動運転機能のためにカメラ10が用いられる。
【0038】
もちろん、カメラ10の使用を例示する3つの非限定的な実施形態同士が組み合わされてもよい。
【0039】
非限定的な一実施形態において、カメラ10は広角カメラである。非限定的な一例では、カメラ10が車両の軸線Axに対して170°の総水平角を有している。非限定的な諸実施形態において、カメラ10は、当該自動車両2の前部、後部、または一側面上に配置される。非限定的な諸実施形態において、カメラ10は、
図4に示すように、照明されるロゴの所、または、
図2に示すように、前部ヘッドライト内、または、
図4に示すように、照明される前端部グリルの背後、または、
図5に示すように、テールライト内、または、
図6に示すように、外付けサイドミラーにおける点滅式方向指示器内、
に定置される。
【0040】
ハウジング11は、カメラ10を受け入れるように構成されている。非限定的な一実施形態においては、ハウジング11の内面11.2が黒色で無反射となっている。無反射であるために、その面は(非限定的な実施形態では)艶消し塗料で覆われている。これにより、自動車両2の外部からカメラ10を隠すことが可能となっている。かくして、自動車両2の外部から観察する人が光学モジュール1に目を向けたとしてもカメラ10が見えることとはならない。
【0041】
保護レンズ12(別名、外側レンズ)は、カメラ10と向かい合って定置されている。そのレンズは、自動車両2の外部からカメラ10を隠すように構成されている。従って、光学モジュール1に目を向けている自動車両2の外部から観察する人には、カメラ10が見えないのである。かくして、保護レンズ12は不透明である。保護レンズ12は、カメラ10の方を向いた内部側の面12.2と、自動車両2の外部の方を向いた(内部側の面12.2とは反対側の)外部側の面12.1とを有している。非限定的な一実施形態において、保護レンズ12はハウジング11を閉鎖している。当該保護レンズ12は、外側屈折面12aと内側屈折面12bとを有している。内側屈折面12bは、カメラ10の方を向いている。外側屈折面12aは、自動車両2の外部の方を向いている。各図に示すように、光線R1の一部は、保護レンズ12の内部側の面12.2から反射されて、一次反射(反射r1とも称される)や二次反射(反射r2とも称される)を含む多重反射r(別名、内部反射rないしは反射r)を生じさせることとなる。光線R1の一部(符号R1’)は、保護レンズ12を通過して自動車両2の外部へ再び出てくる。
【0042】
カメラ10が、
- 照明されるロゴに位置している場合、保護レンズ12はロゴ自体であり、
- 前部ヘッドライト内に位置している場合、保護レンズ12は前部ヘッドライトの出光外側レンズであり、
- 照明される前端部グリルの背後に位置している場合、保護レンズ12は前端部グリルである。
【0043】
当該少なくとも1つの光源13(光源13とも称される)は、保護レンズ12を照らすように構成されている。かくして、幾つかの非限定的な実施形態において、その光源は、照明されたロゴを作り出すためにロゴを照らすか、照明された前端部グリルを作り出すために前端部グリルを照らすか、その光源が前部ヘッドライトの光源である場合に前部ヘッドライトの出光外側レンズを照らすかのいずれかである。この目的のため、その光源は、保護レンズ12を照らすように、同レンズの所へ到来する光線R1を放出する。当該光源13は、カメラ10の隣に配置されている。非限定的な一実施形態においては、光学モジュール1が、2つの光源12を備える場合の図8に示すように、複数の光源12を備えている。当該少なくとも1つの光源13は、視野FoV2を有している。
【0044】
非限定的な一実施形態において、当該少なくとも1つの光源13は半導体光源である。非限定的な一実施形態において、半導体光源は、発光ダイオードの一部を形成している。発光ダイオードは、LEDの非限定的な例では、OLED(有機LED)であれ、AMOLED(アクティブマトリックス有機LED)であれ、FOLED(フレキシブルOLED)ですらあれ、如何なる型式の発光ダイオードをも意味するものと理解されたい。
【0045】
図2から図7においては、非限定的な一例としてカメラ10の左側に光源13が描かれている。その光源は、自動車両2の外部に位置した観察者の視点からは、保護レンズ12の背後に定置されている。図8においては、2つの光源13が、非限定的な一例としてカメラ10の左側と右側とに描かれている。それらの光源が、自動車両2の外部に位置した観察者の視点からは、保護レンズ12の背後に定置されている。
【0046】
明細書の残部においては、非限定的な例として、単一の光源のみを伴った非限定的な実施形態を検討する。
【0047】
非限定的な一実施形態において、光学モジュール1は、図2から図8に示すように単一の光学偏向要素14を備えている。明細書の残部においては、非限定的な例として、単一の光学偏向要素14のみを伴った非限定的な実施形態を検討する。
【0048】
光学偏向要素14は、当該少なくとも1つの光源13によって放出された光線R1の全部ないし一部の(当該保護レンズ12からの)多重反射r、および当該光線R1の一部を偏向させるように構成されている。それは、それらの多重反射および光線の一部が、当該カメラ10の光学レンズの組100へ戻ってしまうのを防止し、従って同カメラの視野FoV1を妨げてしまうことを防止するようにである。これらの光線Rは、保護レンズ12の内部側の面12.2から反射されて、多重反射rによってカメラ10の光学レンズの組100へ戻ってしまい得るものである。非限定的な一実施形態において、光学偏向要素14は、当該少なくとも1つの光源13からの光線R1全ての(当該保護レンズ12からの)多重反射r、および当該光線R1の一部を、当該カメラ10の光学レンズの組100へ戻ってしまうのを防止するよう偏向させるように構成されている。
【0049】
かくして光学偏向要素14は、一部の光線R1の多重反射r(別名、寄生反射r)がカメラ10の視野FoV1を妨げてしまうことを防止する。多重反射rは、一次反射、二次反射、および如何なる他のn次の反射(nは整数)をも含む。一次反射は、光線R1に由来して、保護レンズ12の内部側の面12.2から反射されたものであることを想起されたい。二次反射は、一次反射に由来して、保護レンズ12の内部側の面12.2から反射されたものである。簡素化の目的のために、各図には反射r1およびr2のみが示されている。
【0050】
以降で分かることとなるように、光学偏向要素14は、
- 当該光線R1および、それらの光線の多重反射rを、当該多重反射rがカメラ10の光学レンズの組100へ戻ってしまわないように、かくして当該多重反射rがカメラ10の視野FoV1を害することのないように偏向させるか、
- 当該光線R1および、それらの光線の多重反射rを、当該多重反射rがカメラ10の光学レンズの組100へ戻ってしまわないように、かくして当該多重反射rがカメラ10の視野FoV1を害することのないように吸収するか、
の何れかであるように構成されている。
【0051】
光学偏向要素の種々の非限定的な実施形態を以下、詳細に説明する。
【0052】
図2に示す第1の非限定的な実施形態において、光学偏向要素14は、保護レンズ12の内側屈折面12b上に生じている溝である。溝14は、カメラ10の視野FoV1外かつ光源13の視野FoV2外に定置されている。溝14は、光線R1の全部ないし一部における多重反射rの光路上、および光源13によって放出された一部の光線R1の光路上に位置している。非限定的な実施形態の変形例においては、溝14が、光線R1の全部における多重反射rの光路上、および光源13によって放出された一部の光線R1の光路上に位置している。
【0053】
図2で、また図3の拡大図で見て取ることができるように、
- (a)光源13によって放出された一部の光線R10は、溝14へ到達して同溝から左方へ反射されることとなる一次反射を生じさせるように、保護レンズ12の内部側の面12.2から反射されることとなり、
- (b)光源13によって放出された一部の光線R11は、
- (i)溝14の外側の面14.1から反射されて、左方へ偏向させられ、保護レンズ12の外側屈折面12a側における内部側の面12.2から再び反射され(これらは一次反射r1である)、それから保護レンズ12の内側屈折面12b側で再び反射され(これらは二次反射r2である)、云々。反射r1,r2等は、カメラ10の視野FoV1へ戻ってしまうことはなく、
- (ii)溝14の内側の面14.2から反射されて、左方へ偏向させられ、保護レンズ12の外側屈折面12a側における内部側の面12.2から再び反射され(これらは一次反射r1である)、それから保護レンズ12の内側屈折面12b側で再び反射され(これらは二次反射r2である)、云々。反射r1,r2等は、カメラ10の視野FoV1へ戻ってしまうことはなく、
- (iii)溝14を直接横切って(この場合、右方へ)通過して(これが透過光線R1”である)、当該透過光線R1”がカメラ10の光学レンズの組100へ到達してしまうこととはならないように、溝14から再び出てくる。
【0054】
図3の拡大図に示すように、透過光線R1”が(溝14内での)入射角αよりも小さい投射の出射角βを有していることが分かるであろう。投射の出射角βは、溝14の縦軸線沿いに溝14に対する垂線に対して定められる。
【0055】
透過光線R1”は、カメラ10の光学レンズの組100へ到達することとはならないように、投射の出射角βで溝14から再び出てくる。溝14のおかげで、投射の出射角βが、光線R1に比べて垂線Nにより近づくように屈曲させられる。かくして溝14によって、透過光線R1の投射の出射角βを減少させることが可能となる。
【0056】
光線R11の一部が左方へ反射されることから、透過光線R1”は、その保護レンズ12の内部側の面12.2からの多重反射rがそうであることとなるように、強度が減少させられることとなる、ということにも留意されたい。
【0057】
図3の拡大図に示すように、外側屈折面12a上の内部側の面12.2からの透過光線R1”の反射r1に関する限り、反射における投射の入射角θ1は、反射における投射の入射角θ2に等しく、溝14なしよりも溝14ありの方が大きくなる。その結果、当該反射r1を実際に、カメラ10の光学レンズの組100へは戻らないように導くことができるのである。反射における投射の入射角θ1および反射における投射の出射角θ2は、外側屈折面12aへの垂線に対して定められている。
【0058】
図4に示す非限定的な第1実施形態変形例においては、溝14が黒色塗料bで覆われた内側の面14.2を備えている。黒色塗料bによって、溝14の所へ到達した光線R1を止めることが可能となる。そうして、例えば透明な溝14の場合とは違って、これらの光線が溝14の内側の面14.2から反射されることはないのである。また、透過光線R1”も存在しない。黒色塗料bによって、他の反射rに由来したり、保護レンズの内部側の面12.2から反射された光線R1に由来したりする多重反射rを止めることも可能となる。図示の非限定的な例では、保護レンズ12の外側屈折面12a上の内部側の面12.2から反射された光線Rの反射r1を黒色塗料bが止めていることが分かるであろう。
【0059】
図5に示す非限定的な第2実施形態変形例においては、溝14が(図示の)プリズム(群)141を備えている。プリズム141は、光線R1と、その反射rとを、カメラの視野FoV1の方へは差し向けられないように偏向させる。プリズム141は、有利に働く方向(カメラ10の方へ向かう方向以外の方向)へ光線R1を差し向けるのに適したものである。図示の非限定的な例では、プリズム141が溝14の内側の面14.2上に位置している。
【0060】
図6に示す非限定的な第3実施形態変形例においては、保護レンズ12の外側屈折面12aが、光源13と向かい合って(特に、その視野FoV2内に)定置された湾曲面12a.1を備えている。従って湾曲面12a.1は、カメラ10の視野FoV1外に定置されている。湾曲面12a.1は、既に溝14によって偏向された光線R1および多重反射rが、カメラ10からより一層離れて(この場合は、左方へ)偏向されることとなるよう、溝14によって得られる偏向現象を拡充する。湾曲面12a.1のおかげで、光線R1や多重反射rは、カメラ10に向かって右方へ差し向けられることとはならないのである。非限定的な一実施形態において、その湾曲面は、溝14によって偏向された多重反射rや光線R1を捕捉するように当該溝14からずらして定置されている。図示の非限定的な例では、湾曲面12a.1が、溝14の左方へずらして定置され、即ち当該溝14と向かい合って位置してはいない。
【0061】
3つの非限定的な実施形態変形例同士は、別々に、或いは任意に組合せて考えられてよい。
【0062】
図7に示す第2の非限定的な実施形態において、光学偏向要素14は光吸収材から作られている。偏向要素14は、当該少なくとも1つの光源13によって放出された光線R1の全部ないし一部における多重反射r(即ち、カメラ10の光学レンズの組100へ到達してしまう恐れのある反射や光線)の光路上に定置されている。非限定的な一例において、光吸収材は、高度に線形な吸収係数を有する黒色に着色されたポリカーボネートである。図7に示す非限定的な一実施形態の変形例において、光学偏向要素14は、保護レンズ12の内側屈折面12bに隣接して定置され、当該内側屈折面12bに沿って広がっている。図示されている非限定的な一実施形態において、光学偏向要素14は保護レンズ12の内部側に位置している。光学偏向要素14は、カメラ10のハウジング11近傍で、カメラ10の視野FoV1外、かつまた光源13の視野FoV2外に定置されている。図で分かり得るように、保護レンズ12の内部側の面12.2から反射された一定の光線R1は、吸収材14の位置の所で内側屈折面12bへ戻って、当該吸収材14によって吸収されることとなる。図示されていない非限定的な一実施形態においては、光学偏向要素14が保護レンズ12の外部側に位置している。光学偏向要素14が保護レンズ12の内部側に位置した実施形態は、光学偏向要素14が保護レンズ12の外部側に位置した実施形態よりも美感に訴えるものである、ということに留意されたい。光学偏向要素14が保護レンズ12の外部側に位置した実施形態は、光学偏向要素14が保護レンズ12の内部側に位置した実施形態よりも製造するのが容易である、ということに留意されたい。
【0063】
図8に示す第3の非限定的な実施形態において、光学偏向要素14は保護レンズ12の内側屈折面12b上に、特に当該内側屈折面12bに沿って位置した(図示の)プリズム(群)140で形成されている。かくして、内側屈折面12bの表面の一部12b.1が当該プリズム140を備えている。プリズム140を備えた光学偏向要素14は、光源10によって放出された光線R1の全部ないし一部における当該保護レンズ12からの多重反射r(即ち、カメラ10の光学レンズの組100へ到達してしまう恐れのある反射や光線)の光路上に定置されている。プリズム140は、カメラ10の視野FoV1外に定置されている。プリズム140は、光源13の視野FoV2外に定置されてもいる。プリズム140は、有利に働く方向(カメラ10の方へ向かう方向以外の方向)へ光線R1の多重反射r(r1を含む)を差し向けるのに適したものである。非限定的な諸実施形態において、プリズム140は、保護レンズ12の内部の方を向いている(これは図示されていない)か、または図8に示すように保護レンズ12の外部の方を向いている。図で分かり得るように、保護レンズ12の内部側の面12.2から反射された光線R1の多重反射rは、プリズム140によってカメラ10の方向以外の方向へ偏向させられることで、カメラ10の光学レンズの組100から反射されることとはならず、従って、その視野FoV1を乱してしまうこととはならない。プリズム140を備えた光学偏向要素14が保護レンズ12の外部側に位置した実施形態は、光学偏向要素14が保護レンズ12の内部側に位置した実施形態よりも製造するのが容易である、ということに留意されたい。
【0064】
図9に示す非限定的な実施形態において、光学偏向要素14は、当該保護レンズ12の内側屈折面12b上に生じている窪みであって、カメラ10の視野FoV1と向かい合って定置されたものである。
【0065】
窪み14の一部は、当該少なくとも1つの光源10によって放出された光線R1の全部ないし一部における当該保護レンズ12からの多重反射r(即ち、カメラ10の視野FoV1を混乱させるように戻ってしてしまう恐れのある反射)の光路上に定置されている。
【0066】
窪み14は、台形状ないしは湾曲した形状のものである。図示されている非限定的な実施形態変形例において、窪み14は、底部14.4と、当該底部14.4の各端部から生じている2つの側部14.3とを有している。反射rを偏向させることのできる部分は、一方ないし両方の側部14.3から成っている。単一の光源13しかない場合には一方の側部だけであり、図示の非限定的な例でそうであるように2つの光源13がある場合には両方の側部14.3である。この目的のために、各側部14.3が、各光源13によって放出された一定の光線R1の多重反射rをそれぞれ偏向させるように設計されている。図で分かり得るように、窪み14は、一定の光線R1の多重反射rを、これらの反射がカメラ10へ到達しないように偏向させるのである。図示の非限定的な例では、反射r1のみが示されている。
【0067】
もちろん、本発明の記述は、上記で説明した諸実施形態や上記で説明した分野に限定されるものではない。かくして、非限定的な一実施形態においては、光学モジュール1が、提示された非限定的な諸実施形態のうちいずれか1つによる、或いは提示された非限定的な諸実施形態同士の任意の組合せによる幾つかの光学偏向要素14を備えている。かくして、図5に示した非限定的な第2実施形態変形例における非限定的な別の実施形態では、溝14の内側の面14.2に代えて外側の面14.1上にプリズム141が位置している。かくして、図5の非限定的な一実施形態においては、溝14のプリズム141が粗面化加工によって置き換えられてもよい。かくして、図8の非限定的な一実施形態においては、光学偏向要素14のプリズム140が、保護レンズ12の内側屈折面12b上に位置した粗面化加工によって置き換えられてもよい。
【0068】
かくして説明した本発明は、特に以下の利点を有している。
- 当該少なくとも1つの光源13より寄生反射の生じるところの光学レンズの組100からの多重反射rを大幅に低減させ、或いは取り除くことすら可能とし、車両2の運転者は、カメラからの映像を見ているときに、もはや煩わしい光が見えてしまうことがない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(2)用の光学モジュール(1)であって、
- 光学レンズの組(100)を備え、視野(FoV1)を有したカメラ(10)と、
- 前記カメラ(10)を受け入れるように構成されたハウジング(11)と、
- 前記カメラ(10)と向かい合って定置され、外側屈折面(12a)と内側屈折面(12b)とを有した保護レンズ(12)と、
- 前記保護レンズ(12)を照らすための光線(R1)を放出するように構成され、前記カメラ(10)の前記ハウジング(11)の隣に定置された、少なくとも1つの光源(13)と、
を備えた光学モジュール(1)において、
前記少なくとも1つの光源(13)によって放出された前記光線(R1)の全部または一部が前記カメラ(10)の前記光学レンズの組(100)へ戻るのを防止するよう、それらの光線の前記保護レンズ(12)からの多重反射(r)を偏向させるように構成された少なくとも1つの光学偏向要素(14)を更に備えている、ことを特徴とする光学モジュール(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)上に生じている溝である、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項3】
前記溝(14)は、黒色塗料(b)で覆われた内側の面(14.2)を有している、請求項2に記載の光学モジュール(1)。
【請求項4】
前記溝(14)はプリズム(141)を備えている、請求項2に記載の光学モジュール(1)。
【請求項5】
前記保護レンズ(12)の前記外側屈折面(12a)は、前記少なくとも1つの光源(13)と向かい合って定置された湾曲面(12a.1)を有している、請求項2に記載の光学モジュール(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は光吸収材から作られている、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)に隣接して定置され、前記内側屈折面(12b)に沿って広がっている、請求項6に記載の光学モジュール(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)上に位置したプリズム(140)によって形成されている、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)は、前記保護レンズ(12)の前記内側屈折面(12b)上の窪みであって、前記カメラ(10)の前記視野(FoV1)に面して定置されている、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの光学偏向要素(14)の全部または一部が、前記多重反射(r)の光路上に定置されている、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項11】
複数の光学偏向要素(14)を備えた、請求項1に記載の光学モジュール(1)。
【請求項12】
前記保護レンズ(12)は、前記車両(2)のロゴ、または前記車両(2)の前部ヘッドライトの出光外側レンズ、または前記車両(2)の前端部グリル、またはリアライトの出光外側レンズ、または点滅式方向指示器である、請求項1から11のうちのいずれか一項に記載の光学モジュール(1)。
【国際調査報告】