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特表2024-531769生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/00 20060101AFI20240822BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A61B10/00 K
A61B5/02 310B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516830
(86)(22)【出願日】2022-09-14
(85)【翻訳文提出日】2024-05-07
(86)【国際出願番号】 KR2022013741
(87)【国際公開番号】W WO2023043202
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0124276
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0042151
(32)【優先日】2021-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524099360
【氏名又は名称】スカイ ラブズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Sky Labs Inc.
【住所又は居所原語表記】Rm.703, 7F, 58 Pangyo-ro 255beon-gil, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do 13486, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ヒョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ソル, キ ヒョク
(72)【発明者】
【氏名】キム, チャン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, チャン ウ
(72)【発明者】
【氏名】イ, ビョン ファン
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AA09
4C017AB03
4C017AC28
4C017BC11
4C017EE01
4C017FF05
4C017FF17
(57)【要約】
生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームが提供される。該プラットフォームは、サーバを含み、該サーバは、第1波長PPG信号の信号品質を、良否に分類するように構成された第1信号品質分類コンポーネントを含む信号品質分類システムと、ディープラーニングモデルを利用し、該第1波長PPG信号から、心房細動発生いかんを判定するように構成された心房細動判定コンポーネントを含む生体データ計算システムと、該第1信号品質分類コンポーネントによって生成された第1信号品質分類結果、及び該心房細動判定コンポーネントによって生成された心房細動判定結果から、心房細動指標を計算するように構成された心房細動指標計算コンポーネントを含む生体指標計算システムと、を含むものでもある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームであり、前記プラットフォームは、サーバを含み、前記サーバは、
第1波長PPG(photoplethysmography)信号の信号品質を、良否に分類するように構成された第1信号品質分類コンポーネントを含む信号品質分類システムと、
ディープラーニングモデルを利用し、前記第1波長PPG信号から、心房細動発生いかんを判定するように構成された心房細動判定コンポーネントを含む生体データ計算システムと、
前記第1信号品質分類コンポーネントによって生成された第1信号品質分類結果、及び前記心房細動判定コンポーネントによって生成された心房細動判定結果から、心房細動指標を計算するように構成された心房細動指標計算コンポーネントを含む生体指標計算システムと、を含み、
前記心房細動指標は、前記第1信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記心房細動判定コンポーネントにより、心房細動が発生したと判定された時間と、前記第1信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されることを特徴とする生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項2】
前記信号品質分類システムは、第2波長PPG信号の信号品質を、良否に分類するように構成された第2信号品質分類コンポーネントをさらに含み、
前記生体データ計算システムは、
前記第2波長PPG信号から、第1ディープラーニングモデルを利用してPPG特徴を抽出するように構成された信号特徴抽出コンポーネントと、
前記生体信号感知指輪を利用して測定されたテストPPG信号、及び従来の血圧計を利用し、前記テストPPG信号と同時に測定された収縮期テスト血圧及び弛緩期テスト血圧、並びにユーザ情報から、第2ディープラーニングモデルを利用してユーザ特徴を抽出するように構成されたユーザ特徴抽出コンポーネントと、
第3ディープラーニングモデルを利用し、前記PPG特徴、並びに前記ユーザ特徴から収縮期血圧及び弛緩期血圧を推定するように構成された血圧推定コンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項3】
前記生体指標計算システムは、前記第2信号品質分類コンポーネントによって生成された第2信号品質分類結果、及び前記血圧推定コンポーネントによって推定された血圧から、血圧指標を計算するように構成された血圧指標計算コンポーネントをさらに含み、
前記血圧指標は、前記第2信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記収縮期血圧が、第1正常範囲から外れるか、あるいは前記弛緩期血圧が、第2正常範囲から外れる時間と、前記第2信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されることを特徴とする請求項2に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項4】
前記信号品質分類システムは、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の品質を、良否に分類するように構成された第3信号品質分類コンポーネントをさらに含み、
前記生体データ計算システムは、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号から、酸素飽和度を推定するように構成された酸素飽和度推定コンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項5】
前記生体指標計算システムは、前記第3信号品質分類コンポーネントによって生成された第3信号品質分類結果、及び前記酸素飽和度推定コンポーネントによって推定された酸素飽和度から、酸素飽和度指標を計算するように構成された酸素飽和度指標計算コンポーネントをさらに含み、
前記酸素飽和度指標は、前記第3信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、前記第3信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号前記第3波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されることを特徴とする請求項4に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項6】
前記第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号は、前記生体信号感知指輪を利用して測定され、前記サーバは、前記生体信号感知指輪から、端末機を介し、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を受信し、
前記生体信号感知指輪は、互いに異なる位置において、それぞれ複数の第1波長PPG信号、複数の第2波長PPG信号、及び複数の第3波長PPG信号を同時に測定するように構成された複数のセンサを含み、
前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源、第3波長光源及び光電変換装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項7】
前記端末機は、前記複数のセンサを利用して測定された第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第3波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第3所定の範囲内であるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源を制御するように構成される光源制御コンポーネントを含むことを特徴とする請求項6に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項8】
前記端末機は、前記複数のセンサのうち、前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号と第3波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項9】
前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されることを特徴とする請求項8に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項10】
前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、
前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われることを特徴とする請求項8に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項11】
生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームであり、前記プラットフォームは、端末機を含み、前記端末機は、
PPG(photoplethysmography)信号を測定するように構成された生体信号感知指輪から、前記PPG信号を受信し、前記PPG信号をサーバに伝達するように構成され、
前記生体信号感知指輪は、互いに異なる位置において、それぞれ複数のPPG信号を同時に測定するように構成された複数のセンサを含み、
前記複数のセンサそれぞれは、光源及び光電変換装置を含むことを特徴とする生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項12】
前記端末機は、前記複数のセンサを利用して測定された複数のテストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、所定の範囲内であるように、前記複数のセンサそれぞれの前記光源を制御するように構成される光源制御コンポーネントを含むことを特徴とする請求項11に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項13】
前記端末機は、前記複数のセンサのうち、信号品質が最も高いテストPPG信号を測定したセンサを、前記PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項14】
前記複数のテストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさのうち少なくとも一つによって評価されることを特徴とする請求項13に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項15】
前記光源制御コンポーネントによる前記複数のセンサそれぞれの光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、
前記光源制御コンポーネントによる前記複数のセンサそれぞれの前記光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われることを特徴とする請求項14に記載の生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項16】
生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームであり、前記プラットフォームは、端末機を含み、前記端末機は、
第1波長PPG(photoplethysmography)信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号を測定するように構成された生体信号感知指輪から、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を受信し、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号をサーバに伝達するように構成され、
前記生体信号感知指輪は、互いに異なる位置において、それぞれ複数の第1波長PPG信号、複数の第2波長PPG信号、及び複数の第3波長PPG信号を同時に測定するように構成された複数のセンサを含み、
前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源、第3波長光源及び光電変換装置を含むことを特徴とする生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項17】
前記端末機は、前記複数のセンサを利用して測定された第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第3波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第3所定の範囲内であるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源を制御するように構成される光源制御コンポーネントを含むことを特徴とする請求項16に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項18】
前記端末機は、前記複数のセンサのうち、前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号と第3波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項19】
前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されることを特徴とする請求項18に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【請求項20】
前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、
前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われることを特徴とする請求項18に記載の生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体データモニタリングプラットフォームに係り、さらに具体的には、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
生体信号、及び生体信号を加工することによって得られた生体データの持続的なモニタリングは、疾病の予防、早期診断及び管理に有用である。そのような生体データモニタリングプラットフォームを開発するためには、高信頼度でもって、日常において簡便に持続的に生体信号を測定しうる生体信号感知装置が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示が解決しようとする課題は、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前述の課題を解決するために、本開示の一実施形態による、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームは、サーバを含み、前記サーバは、第1波長PPG(photoplethysmography)信号の信号品質を、良否に分類するように構成された第1信号品質分類コンポーネントを含む信号品質分類システムと、ディープラーニングモデルを利用し、前記第1波長PPG信号から、心房細動発生いかんを判定するように構成された心房細動判定コンポーネントを含む生体データ計算システムと、前記第1信号品質分類コンポーネントによって生成された第1信号品質分類結果、及び前記心房細動判定コンポーネントによって生成された心房細動判定結果から、心房細動指標を計算するように構成された心房細動指標計算コンポーネントと、を含む生体指標計算システムを含み、前記心房細動指標は、前記第1信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記心房細動判定コンポーネントにより、心房細動が発生したと判定された時間と、前記第1信号品質分類コンポーネントにより、前記第1波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されうる。
【0005】
一部実施形態において、前記信号品質分類システムは、第2波長PPG信号の信号品質を、良否に分類するように構成された第2信号品質分類コンポーネントをさらに含み、前記生体データ計算システムは、前記第2波長PPG信号から、第1ディープラーニングモデルを利用してPPG特徴を抽出するように構成された信号特徴抽出コンポーネントと、前記生体信号感知指輪を利用して測定されたテストPPG信号、及び従来の血圧計を利用し、前記テストPPG信号と同時に測定された収縮期テスト血圧及び弛緩期テスト血圧、並びにユーザ情報から、第2ディープラーニングモデルを利用してユーザ特徴を抽出するように構成されたユーザ特徴抽出コンポーネントと、第3ディープラーニングモデルを利用し、前記PPG特徴、並びに前記ユーザ特徴から収縮期血圧及び弛緩期血圧を推定するように構成された血圧推定コンポーネントと、をさらに含むものでもある。
【0006】
一部実施形態において、前記生体指標計算システムは、前記第2信号品質分類コンポーネントによって生成された第2信号品質分類結果、及び前記血圧推定コンポーネントによって推定された血圧から、血圧指標を計算するように構成された血圧指標計算コンポーネントをさらに含み、前記血圧指標は、前記第2信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記収縮期血圧が、第1正常範囲から外れるか、あるいは前記弛緩期血圧が、第2正常範囲から外れる時間と、前記第2信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されうる。
【0007】
一部実施形態において、前記信号品質分類システムは、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の品質を、良否に分類するように構成された第3信号品質分類コンポーネントをさらに含み、前記生体データ計算システムは、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号から、酸素飽和度を推定するように構成された酸素飽和度推定コンポーネントをさらに含むものでもある。
【0008】
一部実施形態において、前記生体指標計算システムは、前記第3信号品質分類コンポーネントによって生成された第3信号品質分類結果、及び前記酸素飽和度推定コンポーネントによって推定された酸素飽和度から、酸素飽和度指標を計算するように構成された酸素飽和度指標計算コンポーネントをさらに含み、前記酸素飽和度指標は、前記第3信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号の品質が良質であると分類され、前記酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、前記第3信号品質分類コンポーネントにより、前記第2波長PPG信号前記第3波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比率によって定義されうる。
【0009】
一部実施形態において、前記第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号は、前記生体信号感知指輪を利用して測定され、前記サーバは、前記生体信号感知指輪から、端末機を介し、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を受信し、前記生体信号感知指輪は、互いに異なる位置において、それぞれ複数の第1波長PPG信号、複数の第2波長PPG信号、及び複数の第3波長PPG信号を同時に測定するように構成された複数のセンサを含み、前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源、第3波長光源及び光電変換装置を含むものでもある。
【0010】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサを利用して測定された第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第3波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第3所定の範囲内であるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源を制御するように構成される光源制御コンポーネントを含むものでもある。
【0011】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサのうち、前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号と第3波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントをさらに含むものでもある。
【0012】
一部実施形態において、前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号大きさ、信号対ノイズ比、及びAC(alternating current)成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されうる。
【0013】
一部実施形態において、前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われうる。
【0014】
本開示の一実施形態による、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームは、端末機を含み、前記端末機は、PPG信号を測定するように構成された生体信号感知指輪から、前記PPG信号を受信し、前記PPG信号をサーバに伝達するように構成され、前記生体信号感知指輪は、互いに異なる位置において、それぞれ複数のPPG信号を同時に測定するように構成された複数のセンサを含み、前記複数のセンサそれぞれは、光源及び光電変換装置を含むものでもある。
【0015】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサを利用して測定された複数のテストPPG信号それぞれのDC成分が、所定の範囲内であるように、前記複数のセンサそれぞれの前記光源を制御するように構成される光源制御コンポーネントを含むものでもある。
【0016】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサのうち、信号品質が最も高いテストPPG信号を測定したセンサを、前記PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントをさらに含むものでもある。
【0017】
一部実施形態において、前記複数のテストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさのうち少なくとも一つによって評価されうる。
【0018】
一部実施形態において、前記光源制御コンポーネントによる前記複数のセンサそれぞれの光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、前記光源制御コンポーネントによる前記複数のセンサそれぞれの前記光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われうる。
【0019】
本開示の一実施形態による、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームは、端末機を含み、前記端末機は、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号を測定するように構成された生体信号感知指輪から、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を受信し、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号をサーバに伝達するように構成され、前記生体信号感知指輪は、互いに異なる位置において、それぞれ複数の第1波長PPG信号、複数の第2波長PPG信号、及び複数の第3波長PPG信号を同時に測定するように構成された複数のセンサを含み、前記複数のセンサそれぞれは、第1波長光源、第2波長光源、第3波長光源及び光電変換装置を含むものでもある。
【0020】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサを利用して測定された第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内であり、前記複数のセンサを利用して測定された複数の第3波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第3所定の範囲内であるように、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源を制御するように構成される光源制御コンポーネントを含むものでもある。
【0021】
一部実施形態において、前記端末機は、前記複数のセンサのうち、前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号と第2波長テストPPG信号と第3波長テストPPG信号との組み合わせを測定したセンサを、前記第1波長PPG信号、前記第2波長PPG信号及び前記第3波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択するように構成されたセンサ選択コンポーネントをさらに含むものでもある。
【0022】
一部実施形態において、前記複数の第1波長テストPPG信号、前記複数の第2波長テストPPG信号、及び前記複数の第3波長テストPPG信号の前記信号品質は、加速度信号の大きさ、信号対ノイズ比、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されうる。
【0023】
一部実施形態において、前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、順次に行われ、前記光源制御コンポーネントによる、前記複数のセンサそれぞれの前記第1波長光源、前記第2波長光源及び前記第3波長光源の制御、及び前記センサ選択コンポーネントによるセンサ選択は、周期的に行われうる。
【発明の効果】
【0024】
高信頼度でもって、日常において簡便に持続的に生体信号を測定しうる生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の一実施形態による生体信号感知指輪の三次元図である。
図2】本開示の一実施形態による生体信号感知指輪の分解三次元図である。
図3A】本開示の一実施形態による、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォームのブロック図である。
図3B】本開示の一実施形態によるサーバのブロック図である。
図4A】前処理前の第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図4B】前処理前の第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図4C】前処理された後の図4Aの第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図4D】前処理された後の図4Bの第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図5A】良質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図5B】良質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図5C】低品質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図5D】低品質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図6A】心房細動ではないと判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図6B】心房細動ではないと判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図6C】心房細動と判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図6D】心房細動と判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
図7】信号特徴抽出コンポーネント、ユーザ特徴抽出コンポーネント及び血圧推定コンポーネントを示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、本開示の一実施形態による生体信号感知指輪100の三次元図である。図2は、本開示の一実施形態による生体信号感知指輪100の分解三次元図である。
図1及び図2を参照すれば、生体信号感知指輪100は、外部電極130、内部電極140、絶縁ユニット150、トップカバー110、動作表示ユニット120、及び複数のセンサ160を含むものでもある。
【0027】
外部電極130は、円弧形状を有しうる。外部電極130は、導体によって構成され、心電図(ECG:electrocardiogram)を測定するための電極として機能しうる。また、外部電極130は、生体信号感知指輪100の外観を形成し、外部電極130は、ユーザの身体に接触されうる。
【0028】
内部電極140は、環形状を有し、複数のセンサ160のための複数の開口145を有しうる。内部電極140は、導体によって構成され、心電図を測定するための電極として機能しうる。また、内部電極140は、生体信号感知指輪100の内観を形成し、内部電極140は、ユーザの指に接触しうる。
【0029】
絶縁ユニット150は、外部電極130と内部電極140との間に配されうる。絶縁ユニット150は、外部電極130と内部電極140との電気的絶縁を可能にしうる。
【0030】
トップカバー110は、円弧形状を有し、外部電極130と共に、環形状を形成しうる。トップカバー110は、生体信号感知指輪100の外観を形成しうる。
【0031】
動作表示ユニット120は、トップカバー110に結合されうる。動作表示ユニット120は、複数のLED(light-emitting diode)、例えば、緑色LED及び赤色LEDを含むものでもある。動作表示ユニット120は、複数のLEDを利用し、生体信号感知指輪100の動作を表示しうる。例えば、測定開始を知らせるために、緑色LEDが2秒間オン(on)になり、測定終了を知らせるために、緑色LEDが1秒間オン(on)になしうる。また、故障を知らせるために、赤色LEDが1秒周期で点滅を繰り返しうる。
【0032】
複数のセンサ160は、ユーザの指に接触するように配されうる。複数のセンサ160は、内部電極140の複数の開口145内にそれぞれ位置し、内部電極140の表面から突出されうる。複数のセンサ160は、互いに異なる位置において、複数の第1波長PPG(photoplethysmography)信号、複数の第2波長PPG信号、及び複数の第3波長PPG信号を獲得するように構成されうる。それぞれのセンサ160は、互いに異なる波長の光を放出する、第1波長光源、第2波長光源及び第3波長光源、及び光電変換装置を含むものでもある。
【0033】
一部実施形態において、図1及び図2に図示されていないが、生体信号感知指輪100は、外部電極130と内部電極140との間に配される加速度センサをさらに含むものでもある。
【0034】
図3Aは、本開示の一実施形態による、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム1000のブロック図である。図3Bは、本開示の一実施形態によるサーバ300のブロック図である。図4A及び図4Bは、前処理前の第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図4C及び図4Dは、それぞれ前処理された後の図4A及び図4Bの第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図5A及び図5Bは、良質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図5C及び図5Dは、低品質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図6A及び図6Bは、心房細動ではないと判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図6C及び図6Dは、心房細動と判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図7は、信号特徴抽出コンポーネント352A、ユーザ特徴抽出コンポーネント352B及び血圧推定コンポーネント353Cを示したブロック図である。
【0035】
図3A図3B図4Aないし図4B図5Aないし図5D図6Aないし図6D、及び図7を参照すれば、生体信号感知指輪を利用した生体データモニタリングプラットフォーム1000は、生体信号感知指輪100、第1端末機200、サーバ300及び第2端末機400を含むものでもある。
【0036】
生体信号感知指輪100は、心電図及びPPG信号を含む生体信号を測定しうる。生体信号感知指輪100は、複数のセンサ、例えば、第1センサ160A及び第2センサ160Bを含むものでもある。図3Aには、生体信号感知指輪100が2個のセンサを含むように図示されているが、生体信号感知指輪100に含まれるセンサの数は、2個に制限されるものではない。一部実施形態において、図3Aに図示されていないが、生体信号感知指輪100は、加速度センサをさらに含むものでもある。
【0037】
第1センサ160Aは、第1波長光源161A、第2波長光源162A、第3波長光源163A及び光電変換装置164Aを含むものでもある。第1センサ160Aは、第1波長光源161Aと光電変換装置164Aとを利用し、第1波長PPG信号を感知しうる。第1センサ160Aは、第2波長光源162Aと光電変換装置164Aとを利用し、第2波長PPG信号を感知しうる。第1センサ160Aは、第3波長光源163Aと光電変換装置164Aとを利用し、第3波長PPG信号を感知しうる。第1波長光源161Aは、例えば、緑色LEDを含むものでもあり、第2波長光源162Aは、例えば、赤外線LEDを含むものでもあり、第3波長光源163Aは、例えば、赤色LEDを含むものでもあり、光電変換装置164Aは、フォトダイオードを含むものでもある。
【0038】
第2センサ160Bは、第1波長光源161B、第2波長光源162B、第3波長光源163B及び光電変換装置164Bを含むものでもある。第1センサ160Bは、第1波長光源161Bと光電変換装置164Bとを利用し、第1波長PPG信号を感知しうる。第2センサ160Bは、第2波長光源162Bと光電変換装置164Bとを利用し、第2波長PPG信号を感知しうる。第2センサ160Bは、第3波長光源163Bと光電変換装置164Bとを利用し、第3波長PPG信号を感知しうる。第1波長光源161Bは、例えば、緑色LEDを含むものでもあり、第2波長光源162Bは、例えば、赤外線LEDを含むものでもあり、第3波長光源163Bは、例えば、赤色LEDを含むものでもあり、光電変換装置164Bは、フォトダイオードを含むものでもある。
【0039】
加速度センサは、生体信号感知指輪100の加速度を測定することにより、ユーザの動きを感知しうる。
【0040】
第1端末機200は、ユーザによって使用されうる。第1端末機200は、例えば、スマートフォンまたはタブレットPC(personal computer)を含むものでもある。第1端末機200は、有線または無線でもって、生体信号感知指輪100に連結されうる。例えば、第1端末機200は、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)またはWi-Fi(wireless fidelity)を利用し、生体信号感知指輪100に連結されうる。第1端末機200は、有線または無線でもって、サーバ300に連結されうる。例えば、第1端末機200は、Wi-Fi(wireless fidelity)、または例えば、3G(3rd generation)、LTE(long term evolution)、5G(5th generation)のような移動通信(mobile telecommunication)技術を介し、サーバ300に連結されうる。
【0041】
第1端末機200は、光源制御コンポーネント210、センサ選択コンポーネント220、測定制御コンポーネント230及びディスプレイコンポーネント240を含むものでもある。第1端末機200には、アプリケーションがインストールされうる。光源制御コンポーネント210、センサ選択コンポーネント220、測定制御コンポーネント230及びディスプレイコンポーネント240は、アプリケーションによって具現されうる。代案として、第1端末機200は、ウェブサイトに接続し、光源制御コンポーネント210、センサ選択コンポーネント220、測定制御コンポーネント230及びディスプレイコンポーネント240は、ウェブサイトに具現されうる。
【0042】
光源制御コンポーネント210は、第1センサ160A及び第2センサ160Bから受信された第1波長テストPPG信号それぞれのDC(direct current)成分が、第1所定の範囲内であり、第1センサ160A及び第2センサ160Bから受信された第2波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第2所定の範囲内であり、第1センサ160A及び第2センサ160Bから受信された第3波長テストPPG信号それぞれのDC成分が、第3所定の範囲内であるように、第1センサ160Aの第1波長光源161A、第2波長光源162A及び第3波長光源163A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B、第2波長光源162B及び第3波長光源163Bを制御しうる。
【0043】
光源制御コンポーネント210が、第1センサ160Aの第1波長光源161A、第2波長光源162A及び第3波長光源163A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B、第2波長光源162B及び第3波長光源163Bを制御した後、センサ選択コンポーネント220は、第1センサ160A及び第2センサ160Bのうち一つを、追って第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号を測定するためのセンサとして選択しうる。センサ選択コンポーネント220は、第1センサ160A及び第2センサ160Bのうち、第1センサ160A及び第2センサ160Bからの2つの第1波長テストPPG信号、2つの第2波長テストPPG信号、及び2つの第3波長テストPPG信号のうち、信号品質が最も高い第1波長テストPPG信号、第2波長テストPPG信号及び第3波長テストPPG信号を測定したセンサを選択しうる。該信号品質は、加速度信号大きさ、信号対ノイズ比(SNR:signal to noise ratio)、及びAC成分大きさ対DC成分大きさ比のうち少なくとも一つによって評価されうる。該加速度信号大きさが小さく、該信号台ノイズ比が高く、該AC成分大きさ対DC成分大きさ比が高いほど、信号品質が高いのである。その後、センサ選択コンポーネント220によって選択されたセンサでもって、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号が測定されうる。
【0044】
光源制御コンポーネント210による、第1センサ160Aの第1波長光源161A、第2波長光源162A及び第3波長光源163A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B、第2波長光源162B及び第3波長光源163Bの制御と、センサ選択コンポーネント220によるセンサ選択は、順次に行われうる。すなわち、光源制御コンポーネント210が、第1センサ160Aの第1波長光源161A、第2波長光源162A及び第3波長光源163A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B、第2波長光源162B及び第3波長光源163Bを制御した後、センサ選択コンポーネント220がセンサを選択しうる。
【0045】
光源制御コンポーネント210による、第1センサ160Aの第1波長光源161A、第2波長光源162A及び第3波長光源163A、並びに第2センサ160Bの第1波長光源161B、第2波長光源162B及び第3波長光源163Bの制御と、センサ選択コンポーネント220によるセンサ選択は、周期的に行われうる。生体信号感知指輪100が、指に対して移動または回転しうるので、光源制御コンポーネント210が周期的に光源を制御し、センサ選択コンポーネント220が周期的にセンサを選択しうる。
【0046】
測定制御コンポーネント230は、ユーザの入力により、測定モードを選択するか、あるいは測定を開始したり終了したりしうる。例えば、ユーザは、測定制御コンポーネント230を利用し、該測定モードをセルフチェックモードとバックグラウンドモードとのうちから選択しうる。該セルフチェックモードにおいてユーザは、測定制御コンポーネント230を利用し、測定を開始及び終了しうる。該バックグラウンドモードにおいては、ユーザの入力と係わりなく、測定が始まって測定が持続される。該バックグラウンドモードにおいてユーザは、測定周期を設定するか、あるいは変更しうる。一部実施形態において、測定制御コンポーネント230は、生体信号感知指輪100に含まれるものでもある。すなわち、ユーザは、生体信号感知指輪100の測定制御コンポーネント230を利用し、測定モードを選択するか、あるいは測定を開始したり終了したりしうる。一部実施形態において、測定制御コンポーネント230は、サーバ300に含まれるものでもある。すなわち、サービス提供者は、サーバ300の測定制御コンポーネント230を利用し、測定モードを選択するか、あるいは測定を開始したり終了したりしうる。
【0047】
ディスプレイコンポーネント240は、生体信号感知指輪100によって測定され、サーバ300の生体信号保存コンポーネント381に保存された生体信号、生体信号保存コンポーネント381に保存された生体信号の測定日時、サーバ300の信号品質分類システム320によって分類され、サーバ300の生体データ保存コンポーネント382に保存された信号品質分類結果、サーバ300の生体データ計算システム350によって計算され、サーバ300の生体データ保存コンポーネント382に保存された生体データ、サーバ300の生体指標計算システム360によって計算され、生体指標保存コンポーネント383に保存された生体指標、及び疾病予測システム380によって計算された疾病発生確率のうち少なくとも一つをディスプレイしうる。
【0048】
ここで、生体信号は、心電図、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号のうち、少なくとも一つを含むものでもある。また、生体データは、心房細動判定結果、血圧及び酸素飽和度のうち少なくとも一つを含むものでもある。また、生体指標は、心房細動指標、血圧指標及び酸素飽和度指標のうち少なくとも一つを含むものでもある。
【0049】
サーバ300は、生体信号前処理システム310、信号品質分類システム320、生体データ計算システム350、生体指標計算システム360、アラームシステム370、疾病予測システム380、生体信号保存コンポーネント381、生体データ保存コンポーネント382及び生体指標保存コンポーネント383を含むものでもある。
【0050】
生体信号前処理システム310は、生体信号感知指輪100の選択されたセンサから、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した生体信号を前処理しうる。生体信号前処理システム310は、第1生体信号前処理コンポーネント311、第2生体信号前処理コンポーネント312及び第3生体信号前処理コンポーネント313を含むものでもある。
【0051】
第1生体信号前処理コンポーネント311は、第1波長PPG信号を前処理しうる。例えば、第1波長PPG信号を前処理するために、低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び正規化(normalization)が使用され、図4A及び図4Bは、前処理前の第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図4C及び図4Dは、それぞれ前処理された後の図4A及び図4Bの第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
【0052】
第2生体信号前処理コンポーネント312は、第2波長PPG信号を前処理しうる。例えば、第2波長PPG信号を前処理するために、低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び正規化が使用されうる。
【0053】
第3生体信号前処理コンポーネント313は、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号を前処理しうる。例えば、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号を前処理するために、低域通過フィルタ、高域通過フィルタ及び正規化が使用されうる。
【0054】
一部実施形態において、生体信号前処理システム310は、第4生体信号前処理コンポーネントをさらに含むものでもあり、第4生体信号前処理コンポーネントは、生体信号感知指輪100の加速度センサから、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した加速度信号を前処理しうる。
【0055】
信号品質分類システム320は、生体信号前処理システム310によって前処理された生体信号の信号品質を、良否に分類しうる。信号品質分類システム320は、第1信号品質分類コンポーネント321、第2信号品質分類コンポーネント322及び第3信号品質分類コンポーネント323を含むものでもある。
【0056】
第1信号品質分類コンポーネント321は、第1生体信号前処理コンポーネント311によって前処理された第1波長PPG信号の信号品質を、良否に分類しうる。図5A及び図5Bは、良質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図5C及び図5Dは、低品質に分類された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。一部実施形態において、第1信号品質分類コンポーネント321は、第1波長PPG信号の信号品質を、良否のうち一つに分類するために、加速度信号を参照しうる。
【0057】
一部実施形態において、第1信号品質分類コンポーネント321は、ディープラーニングモデルを利用し、第1波長PPG信号の品質を良否に分類しうる。第1信号品質分類コンポーネント321に使用されるディープラーニングモデルは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:convolution neural network)、長短期メモリ(LSTM:long short-term memory)、完全連結網(FCN:fully connected network)、エンコーダ、デコーダ、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。信号品質を分類するための方法は、本明細書に説明された方法に制限されるものではない。
【0058】
第2信号品質分類コンポーネント322は、第2生体信号前処理コンポーネント312によって前処理された第2波長PPG信号の信号品質を、良否に分類しうる。一部実施形態において、第2信号品質分類コンポーネント322は、第2波長PPG信号の信号品質を、良否のうち一つに分類するために、加速度信号を参照しうる。一部実施形態において、第2信号品質分類コンポーネント322は、ディープラーニングモデルを利用し、第2波長PPG信号の品質を、良否に分類しうる。第2信号品質分類コンポーネント322に使用されるディープラーニングモデルは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、長短期メモリ(LSTM)、完全連結網(FCN)、エンコーダ、デコーダ、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。信号品質を分類するための方法は、本明細書に説明された方法に制限されるものではない。
【0059】
第3信号品質分類コンポーネント323は、前処理された第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の信号品質を、良否に分類しうる。一部実施形態において、第3信号品質分類コンポーネント323は、第3波長PPG信号の信号品質を、良否のうち一つに分類するために、加速度信号を参照しうる。一部実施形態において、第3信号品質分類コンポーネント323は、ディープラーニングモデルを利用し、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の品質を、良否に分類しうる。第3信号品質分類コンポーネント323に使用されるディープラーニングモデルは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、長短期メモリ(LSTM)、完全連結網(FCN)、エンコーダ、デコーダ、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。信号品質を分類するための方法は、本明細書に説明された方法に制限されるものではない。
【0060】
信号品質分類システム320により、信号品質が低品質であると分類された生体信号から計算された生体データは、信頼に足るものではないと判断され、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされないのである。品質が良質であると分類された生体信号から計算された生体データは、信頼に足るものであると判断され、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされうる。
【0061】
代案的な実施形態において、信号品質分類結果と係わりなく、生体信号から計算された生体データが、信号品質分類結果と共に、第1端末機200のディスプレイコンポーネント240によってディスプレイされうる。また、信号品質分類結果と係わりなく、生体信号から計算された生体データが、信号品質分類結果と共に、第2端末機400のディスプレイコンポーネント420によってディスプレイされうる。
【0062】
生体データ計算システム350は、生体信号から生体データを計算しうる。該生体信号は、心電図、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号のうち、少なくとも一つを含むものでもある。該生体データは、心房細動判定結果、血圧及び酸素飽和度のうち少なくとも一つを含むものでもある。生体データ計算システム350は、心房細動判定コンポーネント351、信号特徴抽出コンポーネント352A、ユーザ特徴抽出コンポーネント352B、血圧推定コンポーネント352C及び酸素飽和度推定コンポーネント353を含むものでもある。
【0063】
心房細動判定コンポーネント351は、ディープラーニングモデルを利用し、第1波長PPG信号から、心房細動発生いかんを判定しうる。図6A及び図6Bは、心房細動ではないと判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。図6C及び図6Dは、心房細動と判定された第1波長PPG信号の例を示したグラフである。
【0064】
心房細動判定コンポーネント350に使用されるディープラーニングモデルは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、長短期メモリ(LSTM)、完全連結網(FCN)、エンコーダ、デコーダ、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。ディープラーニングモデルは、指導学習を利用して学習されうる。該指導学習に必要なデータセットを十分に確保するために、データ拡張が使用されうる。
【0065】
図7に図示されているように、信号特徴抽出コンポーネント352Aは、第1ディープラーニングモデルを利用し、第2波長PPG信号からPPG特徴を抽出しうる。ユーザ特徴抽出コンポーネント352Bは、第2ディープラーニングモデルを利用し、テストPPG信号、収縮期テスト血圧及び弛緩期テスト血圧、並びにユーザ情報から、ユーザ特徴を抽出しうる。テストPPG信号は、生体信号感知指輪100の選択されたセンサの第2波長光源と光電変換装置とを利用して測定されうる。該収縮期テスト血圧及び該弛緩期テスト血圧は、従来の血圧計を利用し、テストPPG信号と同時に測定されうる。該ユーザ情報は、ユーザの年齢、体重、伸長及び性別のうち少なくとも一つを含むものでもある。血圧推定コンポーネント352Cは、第3ディープラーニングモデルを利用し、PPG特徴及びユーザ特徴から、収縮期血圧及び弛緩期血圧を推定しうる。該テストPPG信号、該収縮期テスト血圧及び該弛緩期テスト血圧、並びにユーザ情報は、周期的に更新されうる。
【0066】
第1ディープラーニングモデル、第2ディープラーニングモデル及び第3ディープラーニングモデルそれぞれは、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、長短期メモリ(LSTM)、完全連結網(FCN)、エンコーダ、デコーダ、またはそれらの組み合わせを含むものでもある。該第1ディープラーニングモデル、該第2ディープラーニングモデル及び該第3ディープラーニングモデルは、指導学習を利用して学習されうる。該指導学習に必要なデータセットを十分に確保するために、データ拡張が使用されうる。
【0067】
酸素飽和度推定コンポーネント353は、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号から、酸素飽和度を推定しうる。該酸素飽和度を推定するために、多様な方法が使用されうる。
【0068】
例えば、以下のような数式1により、R値がまず計算されうる。
【0069】
【数1】
【0070】
ここで、ACは、第3波長PPG信号のAC成分の大きさであり、DCは、第3波長PPG信号のDC成分の大きさであり、ACIRは、第2波長PPG信号のAC成分の大きさであり、DCIRは、第2波長PPG信号のDC成分の大きさである。
【0071】
次に、以下のような数式2により、R値から、酸素飽和度が計算されうる。
【0072】
【数2】
【0073】
及びCは、線形回帰を使用して決定されうる定数である。
【0074】
数式2において、酸素飽和度がR値につき、一次式によって表現されるように説明されているが、該酸素飽和度がR値につき、1より大きい次数の多項式、例えば、二次式または三次式によっても表現される。該酸素飽和度を推定するための方法は、本明細書に説明された方法に制限されるものではない。
【0075】
生体指標計算システム360は、信号品質分類システム320によって生成された信号品質分類結果、及び生体データ計算システム350によって計算された生体データから、生体指標を計算しうる。ここで、該生体指標は、心房細動指標、血圧指標及び酸素飽和度指標のうち少なくとも一つを含むものでもある。生体指標計算システム360は、心房細動指標計算コンポーネント361、血圧指標計算コンポーネント362及び酸素飽和度指標計算コンポーネント363を含むものでもある。
【0076】
心房細動指標計算コンポーネント361は、第1信号品質分類コンポーネント321によって生成された第1信号品質分類結果、及び心房細動判定コンポーネント351によって生成された心房細動判定結果から、心房細動指標を計算しうる。該心房細動指標は、第1信号品質分類コンポーネント321により、第1波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間と、第1信号品質分類コンポーネント321により、第1波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間のうち、心房細動判定コンポーネント351により、心房細動が発生したと判定された時間と、に基づいて定義されうる。例えば、該心房細動指標は、第1信号品質分類コンポーネント321により、第1波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間のうち、心房細動判定コンポーネント351により、心房細動が発生したと判定される時間と、第1信号品質分類コンポーネント321により、第1波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比によって定義されうる。すなわち、該心房細動指標は、信頼し得る心房細動判定結果を得ることができる時間のうち、心房細動が発生した時間の比率を意味しうる。
【0077】
血圧指標計算コンポーネント362は、第2信号品質分類コンポーネント322によって生成された第2信号品質分類結果、及び血圧推定コンポーネント352Cによって推定された血圧から、血圧指標を計算しうる。該血圧指標は、第2信号品質分類コンポーネント322により、第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間と、第2信号品質分類コンポーネント322により、第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間のうち、収縮期血圧が、第1正常範囲から外れるか、あるいは弛緩期血圧が、第2正常範囲から外れる時間とに基づいて定義されうる。例えば、該血圧指標は、第2信号品質分類コンポーネント322により、PPG信号の品質が良質であると分類される時間のうち、収縮期血圧が、第1正常範囲から外れるか、あるいは弛緩期血圧が、第2正常範囲から外れる時間と、第2信号品質分類コンポーネント322により、第2波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比によって定義されうる。すなわち、該血圧指標は、信頼し得る血圧推定結果を得ることができる時間のうち、異常血圧が示された時間の比率を意味しうる。
【0078】
酸素飽和度指標計算コンポーネント363は、第3信号品質分類コンポーネント323によって生成された第3信号品質分類結果、及び酸素飽和度推定コンポーネント353によって推定された酸素飽和度から、酸素飽和度指標を計算しうる。該酸素飽和度指標は、第3信号品質分類コンポーネント323により、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間と、第3信号品質分類コンポーネント323により、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間のうち、酸素飽和度推定コンポーネント353によって推定された酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間とに基づいて定義されうる。例えば、該酸素飽和度指標は、第3信号品質分類コンポーネント323により、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間のうち、酸素飽和度推定コンポーネント353によって推定された酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間と、第3信号品質分類コンポーネント323により、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の品質が良質であると分類される時間との比によって定義されうる。すなわち、該酸素飽和度指標は、信頼し得る酸素飽和度を得ることができる時間に係わる酸素飽和度が、正常範囲を外れた時間の比率を意味しうる。
【0079】
アラームシステム370は、生体信号、生体データ及び生体指標のうち少なくとも一つが、第2端末機400のアラーム条件設定コンポーネント410により、事前に設定されたアラーム条件を満足すれば、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つに、アラームを伝送することができる。アラームシステム370は、心房細動アラームコンポーネント371、血圧アラームコンポーネント372及び酸素飽和度アラームコンポーネント373を含むものでもある。
【0080】
心房細動アラームコンポーネント371は、心房細動判定コンポーネント351によって判定された心房細動判定結果が、第2端末機400のアラーム条件設定コンポーネント410によって設定されたアラーム条件を満足すれば、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つに、アラームを伝送することができる。
【0081】
血圧アラームコンポーネント372は、血圧推定コンポーネント352Cによって推定された血圧が、第2端末機400のアラーム条件設定コンポーネント410によって設定されたアラーム条件を満足すれば、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つに、アラームを伝送しうる。
【0082】
酸素飽和度アラームコンポーネント373は、酸素飽和度推定コンポーネント353によって推定された酸素飽和度が、第2端末機400のアラーム条件設定コンポーネント410によって設定されたアラーム条件を満足すれば、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つに、アラームを伝送しうる。
【0083】
疾病予測システム380は、例えば、心電図、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号のような生体信号;例えば、心房細動判定結果、血圧及び酸素飽和度のような生体データ;並びに、例えば、心房細動指標、血圧指標及び酸素飽和度指標のような生体指標のうち少なくとも一つの経時的変化から、疾病発生確率を計算しうる。疾病予測システム380は、ディープラーニングモデルを使用することができる。
【0084】
生体信号保存コンポーネント381は、生体信号感知指輪100から、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した心電図、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号を保存しうる。生体信号保存コンポーネント381は、心電図、第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号の測定日時をさらに保存しうる。生体信号保存コンポーネント381は、生体信号前処理システム310によって前処理された第1波長PPG信号、第2波長PPG信号及び第3波長PPG信号をさらに保存しうる。生体信号保存コンポーネント381は、生体信号感知指輪100から、第1端末機200を介し、サーバ300が受信した加速度信号をさらに保存しうる。生体信号保存コンポーネント381は、生体信号前処理システム310によって前処理された加速度信号をさらに保存しうる。
【0085】
生体データ保存コンポーネント382は、例えば、心房細動判定コンポーネント351によって生成された心房細動判定結果、血圧推定コンポーネント352Cによって推定された血圧、及び酸素飽和度推定コンポーネント353によって推定された酸素飽和度のような生体データを保存しうる。生体データ保存コンポーネント382は、第1信号品質分類コンポーネント321によって生成された第1信号品質分類結果、第2信号品質分類コンポーネント322によって生成された第2信号品質分類結果、及び第3信号品質分類コンポーネント323によって生成された第3信号品質分類結果を保存しうる。生体指標保存コンポーネント383は、例えば、心房細動指標計算コンポーネント361によって計算された心房細動指標、血圧指標計算コンポーネント362によって計算された血圧指標、及び酸素飽和度指標計算コンポーネント363によって計算された酸素飽和度指標のような生体指標を保存しうる。
【0086】
第2端末機400は、有線または無線でもって、サーバ300に連結されうる。例えば、第2端末機400は、Wi-Fi(wireless fidelity)、または、例えば、3G、LTE、5Gのような移動通信技術を介し、サーバ300に連結されうる。第2端末機400は、医師によって使用されうる。第2端末機400は、例えば、スマートフォン、タブレットPC、コンピュータまたはノート型パソコンを含むものでもある。
【0087】
第2端末機400は、アラーム条件設定コンポーネント410及びディスプレイコンポーネント420を含むものでもある。第2端末機400は、ウェブサイトに接続されるか、あるいはアプリケーションがインストールされうる。アラーム条件設定コンポーネント410及びディスプレイコンポーネント420は、ウェブサイトまたはアプリケーションを利用して具現されうる。
【0088】
アラーム条件設定コンポーネント410を利用し、医師は、アラーム条件を設定しうる。例えば、心房細動が10分以上持続すれば、心房細動アラームコンポーネント371が、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つに、アラームを伝送するように設定されうる。また、例えば、140mmHg超過であるか、あるいは90mmHg未満の収縮期血圧、または90mmH超過であるか、あるいは60mmHg未満の弛緩期血圧が10分以上持続すれば、血圧アラームコンポーネント372が、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つに、アラームを伝送するように設定されうる。また、例えば、90%未満の酸素飽和度が10分以上持続すれば、酸素飽和度アラームコンポーネント373が、第1端末機200及び第2端末機400のうち少なくとも一つに、アラームを伝送するように設定されうる。
【0089】
一部実施形態において、アラーム条件設定コンポーネント410は、サーバ300に含まれるものでもある。すなわち、サービス提供者が、サーバ300のアラーム条件設定コンポーネント410を利用し、アラーム条件を設定しうる。一部実施形態において、アラーム条件設定コンポーネント410は、第1端末機200に含まれるものでもある。すなわちユーザが、第1端末機200のアラーム条件設定コンポーネント410を利用し、アラーム条件を設定しうる。
【0090】
ディスプレイコンポーネント420は、生体信号感知指輪100によって測定され、サーバ300の生体信号保存コンポーネント381に保存された生体信号、サーバ300の生体信号保存コンポーネント381に保存された生体信号の測定日時、信号保存コンポーネント381に保存された前処理された生体信号、サーバ300の信号品質分類システム320によって分類され、サーバ300の生体データ保存コンポーネント382に保存された信号品質分類結果、サーバ300の生体データ計算システム350によって計算され、サーバ300の生体データ保存コンポーネント382に保存された生体データ、サーバ300の生体指標計算システム360によって計算され、生体指標保存コンポーネント383に保存された生体指標、及び疾病予測システム380によって計算された疾病発生確率のうち少なくとも一つをディスプレイしうる。
【0091】
本開示に開示された実施形態は、本開示の技術的思想を限定するためではなく、説明するためのものであり、そのような実施形態により、本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術的思想は、本開示の権利範囲に含まれると解釈されなければならないのである。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
【国際調査報告】