(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-29
(54)【発明の名称】パネル、支持リブ及び長桁
(51)【国際特許分類】
B61D 17/08 20060101AFI20240822BHJP
B61D 17/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B61D17/08
B61D17/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541286
(86)(22)【出願日】2022-09-20
(85)【翻訳文提出日】2024-05-16
(86)【国際出願番号】 GB2022052372
(87)【国際公開番号】W WO2023041941
(87)【国際公開日】2023-03-23
(32)【優先日】2021-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524108938
【氏名又は名称】ヴィーエルアール テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(72)【発明者】
【氏名】サルケルド ポール
(72)【発明者】
【氏名】ホーソン エイドリアン
(72)【発明者】
【氏名】オブライアン ショーン
(57)【要約】
軽質量輸送車両の側壁アセンブリ及び関連する長桁を提供し、側壁アセンブリは、軽量で、強力で、安全であり、アセンブリにパネルが含まれることが容易に適応できる。長桁は、屋根及び屋根に装着された関連部品を支持し、軽質量輸送車両の側壁アセンブリにしっかりと接続するのに必要な適切な剛性と強度を維持すると共に、典型的な長桁よりも軽量である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軽質量輸送車両の側壁アセンブリのパネルであって、
1つ以上の接続部材を含む第1側部と、
1つ以上の接続部材を含む第2側部と、
前記第1側部及び前記第2側部を分離し、車両の屋根支持部材と連結するように構成される複数の突出部を含む上部であって、各突出部が実質的に前記第1側部から前記第2側部まで延在する上部と、
前記車両のベース支持部材に接続されるように構成される底部と、を含む、パネル。
【請求項2】
前記接続部材は、支持リブの取り付け部材に接続されるように構成される、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記第1側部の前記1つ以上の接続部材は、3つ以上の接続部材であり、3つの異なるグループに離間される、請求項1又は2に記載のパネル。
【請求項4】
前記第2側部の前記1つ以上の接続部材は、3つ以上の接続部材であり、3つの異なるグループに離間される、請求項1、2又は3に記載のパネル。
【請求項5】
前記3つの異なるグループは、それぞれが1つの接続部材を有する2つのグループと、1つよりも多い接続部材を有する1つのグループと、を含む、請求項3又は4に記載のパネル。
【請求項6】
前記1つよりも多い接続部材を有する1つのグループは、8つの接続部材を含む、請求項5に記載のパネル。
【請求項7】
各突出部は、1つ以上の凹部を更に含む、請求項1~6のいずれかに記載のパネル。
【請求項8】
前記複数の突出部は、3つの突出部である、請求項1~7のいずれかに記載のパネル。
【請求項9】
前記3つの突出部は、互いに等間隔で離間される、請求項8に記載のパネル。
【請求項10】
前記複数の突出部は、共通の平面から生じる、請求項1~9のいずれかに記載のパネル。
【請求項11】
前記上部は、前記屋根支持部材の固定手段のための1つ以上の開口を更に含む、請求項1~10のいずれかに記載のパネル。
【請求項12】
前記1つ以上の開口のうちの少なくとも1つの中心軸は、前記複数の突出部のうちの少なくとも1つを貫通する、請求項11に記載のパネル。
【請求項13】
前記底部は、前記ベース支持部材の固定手段のための1つ以上の開口を更に含む、請求項1~12のいずれかに記載のパネル。
【請求項14】
前記1つ以上の開口のうちの3つ以上は、垂直線に対して35~55度の角度で一列に配置される、請求項13に記載のパネル。
【請求項15】
実質的に前記第1側部から前記第2側部まで延在するシートレールを更に含む、請求項1~14のいずれかに記載のパネル。
【請求項16】
上底辺が下底辺よりも長い台形窓を更に含む、請求項1~15のいずれかに記載のパネル。
【請求項17】
前記接続部材は、前記支持リブの取り付け部材に挿入されるためにキーが付けられる、請求項2~16のいずれかに記載のパネル。
【請求項18】
軽質量輸送車両の側壁アセンブリの支持リブであって、
1つ以上の取り付け部材を含む第1側部と、
1つ以上の取り付け部材を含む第2側部と、
前記第1側部及び前記第2側部を分離し、車両の屋根支持部材と連結するように構成される複数の突出部を含む上部であって、各突出部が前記第1側部から前記第2側部まで延在する上部と、
前記車両のベース支持部材に接続されるように構成される底部と、を含む、支持リブ。
【請求項19】
前記取り付け部材は、パネルの接続部材に取り付けられるように構成される、請求項18に記載の支持リブ。
【請求項20】
前記第1側部及び前記第2側部は、支持リブを前記パネルに接続するための、請求項2~6のいずれかに記載の第1側部及び前記第2側部の特徴のいずれかを更に含む、請求項18又は19に記載の支持リブ。
【請求項21】
前記上部は、前記屋根支持部材に接続するための、請求項7~12のいずれかに記載の上部の特徴のいずれかを更に含む、請求項18、19又は20に記載の支持リブ。
【請求項22】
前記底部は、前記ベース支持部材の固定手段のための1つ以上の開口を更に含む、請求項18~21のいずれかに記載の支持リブ。
【請求項23】
前記取り付け部材は、前記パネルの前記接続部材を受け入れるためにキーが付けられる、請求項19~22のいずれかに記載の支持リブ。
【請求項24】
単一の支持リブは、請求項1~17のいずれかに記載のパネルのうちの2つに接続されるように構成される、請求項18~23のいずれかに記載の支持リブ。
【請求項25】
請求項1~17のいずれかに記載のパネルと、請求項18~24のいずれかに記載の支持リブと、を含む、車両。
【請求項26】
軽質量輸送車両の長桁であって、
前記長桁の第1部分は、複数の凹部又は突出部であって、側壁アセンブリの複数の突出部又は凹部とそれぞれ係合し、前記長桁の長さに沿って延在する、複数の凹部又は突出部を含み、
前記長桁の2つ以上の凹部又は突出部は、前記長桁の第1部分に作用する応力が前記長桁の第2部分に分散されるように、前記長桁の内部支持リブに接続される、長桁。
【請求項27】
前記複数の凹部又は突出部は、キーの形態である、請求項26に記載の長桁。
【請求項28】
前記凹部又は突出部は、台形である、請求項26又は27に記載の長桁。
【請求項29】
前記台形の凹部又は突出部の内角は、35~55度又は125~145度である、請求項28に記載の長桁。
【請求項30】
前記台形の凹部又は突出部の内角は、45度又は135度である、請求項29に記載の長桁。
【請求項31】
前記支持リブによって画定される複数の内部チャンバーを更に含む、請求項26~31のいずれかに記載の長桁。
【請求項32】
金属又は繊維強化複合材料で形成される、請求項26~31のいずれかに記載の長桁。
【請求項33】
前記金属は、アルミニウムである、又は、前記繊維強化複合材料は、CFRPである、請求項32に記載の長桁。
【請求項34】
前記複数の凹部又は突出部は、単一の長桁上の3つの凹部又は突出部である、請求項26~33のいずれかに記載の長桁。
【請求項35】
前記3つの凹部又は突出部は、前記長桁の第1表面で互いに等間隔で離間される、請求項34に記載の長桁。
【請求項36】
実行されると、材料堆積装置に請求項26~35のいずれかに記載の長桁を形成させるように命令する命令を含むコンピュータ可読媒体。
【請求項37】
軽質量輸送車両の車体であって、
前記軽質量輸送車両の側壁アセンブリの少なくとも1つのパネルと、前記軽質量輸送車両の少なくとも1つの長桁と、を含み、
前記パネルは、1つ以上の接続部材を含む第1側部と、1つ以上の接続部材を含む第2側部と、前記第1側部及び前記第2側部を分離し、車両の屋根支持部材と連結するように構成される複数の突出部又は凹部を含む上部であって、各突出部又は凹部が実質的に前記第1側部から前記第2側部まで延在する上部と、前記車両のベース支持部材に接続されるように構成される底部と、を含み、
前記長桁の第1部分は、複数の凹部又は突出部であって、前記側壁アセンブリの複数の突出部又は凹部とそれぞれ係合し、前記長桁の長さに沿って延在する複数の凹部又は突出部を含み、
前記長桁の2つ以上の凹部又は突出部は、前記長桁の第1部分に作用する応力が前記長桁の第2部分に分散されるように、前記長桁の内部支持リブに接続され、前記長桁は、前記屋根支持部材であり、相補的な突出部又は凹部を介して前記パネルと連結するように構成される、車体。
【請求項38】
軽質量輸送車両の側壁アセンブリの少なくとも1つの支持リブを更に含み、前記支持リブは、上部を含み、前記上部は、前記突出部又は凹部を含み、前記少なくとも1つの長桁と連結するように構成される、請求項37に記載の車体。
【請求項39】
請求項37又は38に記載の車体を含む、軽質量輸送車両。
【請求項40】
請求項1~17のいずれかに記載の少なくとも1つのパネルを含む、軽質量輸送車両。
【請求項41】
請求項18~24のいずれかに記載の少なくとも1つの支持リブを含む、軽質量輸送車両。
【請求項42】
請求項26~35のいずれかに記載の長桁を含む、軽質量輸送車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、軽質量輸送車両に関する。本明細書は、特に、軽質量輸送車両の側壁アセンブリ及び関連する長桁に関するが、それに限定されない。更に、本明細書の非排他的な目的は、軽質量輸送車両の側壁アセンブリと、改良された長桁と、を提供することであり、アセンブリは、軽量で、強力で、安全であり、側壁アセンブリにパネルが含まれることが容易に適応でき、この改良された長桁は、屋根及び屋根に装着された関連部品を支持し、軽質量輸送車両の側壁アセンブリにしっかりと接続するのに必要な適切な剛性と強度を維持すると共に、典型的な長桁よりも軽量である。
【背景技術】
【0002】
軽質量輸送車両(軽量鉄道車両及び超軽量鉄道車両を含む)は、典型的には、幹線(重)質量輸送車両の軽量バージョンとして設計されており、より低い積載量で低速で走行する。軽質量輸送車両は、車載電池で自己発電する場合がある。自己発電式の軽質量輸送車両には、パンタグラフ、ボウコレクター又はトロリーポールなどの屋根に装着された装置が不要になる可能性がある。これにより、専門の軽質量輸送インフラストラクチャでの運用が可能になり、幹線との接続機能が維持される。軽質量輸送車両は、使用されていない地方及び郊外の路線を再開し、まだ電化されていない路線の継続運行を確保する可能性がある。
【0003】
軽質量輸送車両を設計する際に考慮すべき事項は、所望の積載量及び/又は利用可能なインフラストラクチャである。これらの考慮すべき事項は、軽質量輸送車両の長さに依存する場合がある。例えば、一部の軽質量輸送車両は、より高い積載量を運ぶために長さが長い場合があるが、これらの車両は、利用可能なインフラストラクチャに対して長すぎる可能性がある。
【0004】
軽質量輸送車両の側壁パネルは、車両の長さの要素であり、通常、側壁骨格に固定された、アルミニウムシートから作られた単一の客車部品として形成される。更に、側壁パネルは、通常、軽質量輸送車両の屋根及び屋根に装着されたあらゆる装置を支持する。特許文献1には、側壁パネルを備えた軽量鉄道車体の一例が開示されている。
【0005】
車両の構造上の安全性を維持すると共に、側壁アセンブリにパネルを追加し及び/又は取り外して、異なる長さの車両を形成することは困難な場合がある。更に、屋根支持部材が屋根に装着された装置を支持する必要がなくなるため、現在の屋根支持部材及び側壁アセンブリは、減少した荷重を支持するのに適していない可能性がある。
【0006】
したがって、安全性及び構造基準を維持すると共に、利用可能なインフラストラクチャ上の所望の積載量に適応することができ、従来の技術に関連する1つ以上の問題を軽減する軽質量輸送車両を提供する必要がある。
【0007】
更に、屋根支持部材(例えば長桁)は、典型的には、鉄道客車又は他のそのような細長い車両の屋根を支持する金属片又は木材片の一部として知られている。このような長桁の一例は、オーストラリア特許出願第30064/89号(特許文献2)に開示されている。長桁の構造要件には、典型的には、屋根と、パンタグラフ、ボウコレクター、トロリーポールなどの、典型的に屋根に見られる関連部品とを支持するのに十分な強度と剛性が含まれる。したがって、典型的な長桁は、高強度鋼又はアルミニウム合金で作られており、特許文献2に開示されているような追加の鉄接合インサートを含む場合がある。軽質量輸送車両では、これらの構造により、車両全体の重量が比較的に大きくなり、車両全体の効率が低下し(移動質量が大きくなり)、車両の安定性が低下する(重心が高くなる)。更に、典型的には、長桁は、典型的には客車の側壁によって、客車の長さに沿って支持される必要がある。メンテナンス又は組み立てなどのために、屋根支持構造を損なうことなく、客車の側壁を取り外すか又は追加することは困難な場合がある。
【0008】
したがって、従来の技術に関連する1つ以上の問題を軽減する長桁を提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】WO2018146083
【特許文献2】AU30064/89
【発明の概要】
【0010】
したがって、第1態様に係る軽質量輸送車両の側壁アセンブリのパネルは、1つ以上の接続部材を含む第1側部と、1つ以上の接続部材を含む第2側部と、第1側部及び第2側部を分離し、車両の屋根支持部材と連結するように構成される複数の突出部を含む上部であって、各突出部が実質的に第1側部から第2側部まで延在する上部と、車両のベース支持部材に接続されるように構成される底部と、を含む。
【0011】
接続部材は、支持リブの取り付け部材に接続されるように構成されてもよい。
【0012】
第1側部の1つ以上の接続部材は、3つ以上の接続部材であってもよく、3つの異なるグループに離間されてもよい。
【0013】
第2側部の1つ以上の接続部材は、3つ以上の接続部材であってもよく、3つの異なるグループに離間されてもよい。
【0014】
3つの異なるグループは、それぞれが1つの接続部材を有する2つのグループと、1つよりも多い接続部材を有する1つのグループと、を含んでもよい。
【0015】
1つよりも多い接続部材を有する1つのグループは、8つの接続部材を含んでもよい。
【0016】
各突出部は、1つ以上の凹部を更に含んでもよい。
【0017】
複数の突出部は、3つの突出部であってもよい。
【0018】
3つの突出部は、互いに等間隔で離間されてもよい。
【0019】
複数の突出部は、共通の平面から生じてもよい。
【0020】
上部は、屋根支持部材の固定手段のための1つ以上の開口を更に含んでもよい。
【0021】
1つ以上の開口のうちの少なくとも1つの中心軸は、複数の突出部のうちの少なくとも1つを貫通してもよい。
【0022】
底部は、ベース支持部材の固定手段のための1つ以上の開口を更に含んでもよい。
【0023】
1つ以上の開口のうちの3つ以上は、垂直線に対して35~55度の角度で一列に配置されてもよい。
【0024】
パネルは、実質的に第1側部から第2側部まで延在するシートレールを更に含んでもよい。
【0025】
パネルは、上底辺が下底辺よりも長い台形窓を更に含んでもよい。
【0026】
接続部材は、支持リブの取り付け部材に挿入されるためにキーが付けられてもよい。
【0027】
第2態様に係る軽質量輸送車両の側壁アセンブリの支持リブは、1つ以上の取り付け部材を含む第1側部と、1つ以上の取り付け部材を含む第2側部と、第1側部及び第2側部を分離し、車両の屋根支持部材と連結するように構成される複数の突出部を含む上部であって、各突出部が第1側部から第2側部まで延在する上部と、車両のベース支持部材に接続されるように構成される底部と、を含む。
【0028】
取り付け部材は、パネルの接続部材に取り付けられるように構成されてもよい。
【0029】
第1側部及び第2側部は、支持リブをパネルに接続するための、パネルの第1側部及び第2側部の特徴のいずれかを更に含んでもよい。
【0030】
上部は、屋根支持部材に接続するための、パネルの上部の特徴のいずれかを更に含んでもよい。
【0031】
底部は、ベース支持部材の固定手段のための1つ以上の開口を更に含んでもよい。
【0032】
取り付け部材は、パネルの接続部材を受け入れるためにキーが付けられてもよい。
【0033】
単一の支持リブは、パネルのうちの2つに接続されるように構成されてもよい。
【0034】
第3態様に係る車両は、パネル及び支持リブを含む。
【0035】
第4態様に係る軽質量輸送車両の長桁であって、長桁の第1部分は、複数の凹部又は突出部であって、側壁アセンブリの複数の突出部又は凹部とそれぞれ係合し、長桁の長さに沿って延在する、複数の凹部又は突出部を含み、長桁の2つ以上の凹部又は突出部は、長桁の第1部分に作用する応力が長桁の第2部分に分散されるように、長桁の内部支持リブに接続される。
【0036】
複数の凹部又は突出部は、キーの形態であってもよい。
【0037】
凹部又は突出部は、台形であってもよい。
【0038】
台形の凹部又は突出部の内角は、35~55度又は125~145度であってもよい。
【0039】
台形の凹部又は突出部の内角は、45度又は135度であってもよい。
【0040】
長桁は、支持リブによって画定される複数の内部チャンバーを更に含んでもよい。
【0041】
長桁は、金属又は繊維強化複合材料で形成されてもよい。
【0042】
金属は、アルミニウムであってもよく、又は、繊維強化複合材料は、CFRPであってもよい。
【0043】
複数の凹部又は突出部は、単一の長桁上の3つの凹部又は突出部であってもよい。
【0044】
3つの凹部又は突出部は、長桁の第1表面上で互いに等間隔で離間されてもよい。
【0045】
第5態様に係るコンピュータ可読媒体は、実行されると、材料堆積装置に長桁を形成させるように命令する命令を含む。
【0046】
第6態様に係る軽質量輸送車両の車体は、軽質量輸送車両の側壁アセンブリの少なくとも1つのパネルと、軽質量輸送車両の少なくとも1つの長桁と、を含み、パネルは、1つ以上の接続部材を含む第1側部と、1つ以上の接続部材を含む第2側部と、第1側部及び第2側部を分離し、車両の屋根支持部材と連結するように構成される複数の突出部又は凹部を含む上部であって、各突出部又は凹部が実質的に第1側部から第2側部まで延在する上部と、車両のベース支持部材に接続されるように構成される底部と、を含み、長桁の第1部分は、複数の凹部又は突出部であって、側壁アセンブリの複数の突出部又は凹部とそれぞれ係合し、長桁の長さに沿って延在する複数の凹部又は突出部を含み、長桁の2つ以上の凹部又は突出部は、長桁の第1部分に作用する応力が長桁の第2部分に分散されるように、長桁の内部支持リブに接続され、長桁は、屋根支持部材であり、相補的な突出部又は凹部を介してパネルと連結するように構成される。
【0047】
車体は、軽質量輸送車両の側壁アセンブリの少なくとも1つの支持リブを更に含んでもよく、支持リブは、上部を含み、上部は、突出部又は凹部を含み、少なくとも1つの長桁と連結するように構成される。
【0048】
第7態様に係る軽質量輸送車両は、車体を含む。
【0049】
第8態様に係る軽質量輸送車両は、少なくとも1つのパネルを含む。
【0050】
第9態様に係る軽質量輸送車両は、少なくとも1つの支持リブを含む。
【0051】
第10態様に係る軽質量輸送車両は、長桁を含む。
【図面の簡単な説明】
【0052】
本発明の実施形態は、例として、添付の図面を参照して説明される。
【0053】
【
図1】側壁アセンブリのパネルを含む軽質量輸送車両の斜視図を示す。
【
図2】軽質量輸送車両の側壁アセンブリのパネル及び支持リブの内部の斜視図を示す。
【
図3】軽質量輸送車両の側壁アセンブリのパネル及び支持リブの外部の斜視図を示す。
【
図4】(a)は、軽質量輸送車両の側壁アセンブリのパネルの側面図を示し、(b)は、その内部正面図を示す。
【
図5】(a)は、軽質量輸送車両の屋根支持部材と連結するパネル又は支持リブの上部を示し、(b)は、軽質量輸送車両のベース支持部材に接続されるパネル又は支持リブの底部を示す。
【
図6】(a)は、パネルと窓の間の境界面を示し、(b)は、2つのパネルと単一の支持リブとの間の境界面を示し、(c)は、2つのパネルと単一の支持リブとの間の別の境界面を示す。
【
図7】(a)は、軽質量輸送車両の一例を示し、(b)は、軽質量輸送車両の屋根部分を示す。
【
図8】軽質量輸送車両の屋根支持構造の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0054】
まず、
図1を参照すると、側壁アセンブリのパネル(2)を含む軽質量輸送車両(1)が示されている。パネル(2)は、側壁アセンブリ内の複数のパネル(2)のうちの1つであってもよい。パネル(2)は、軽質量輸送車両(1)の前端又は後端で使用できるように汎用的であってもよい。軽質量輸送車両の側壁アセンブリに含まれるパネルの数を増減することは、軽質量輸送車両の積載量を増減することに有利であってもよい。軽質量輸送車両に利用可能なインフラストラクチャの需要を満たすために更に有利であってもよい。
【0055】
質量輸送車両(1)は、軽量鉄道車両又は超軽量鉄道車両であってもよい。更に、質量輸送車両(1)は、車輪付き車両であってもよい。
【0056】
現在、
図2、3及び4を参照すると、パネル(2)は、第1側部(220)を含む。第1側部(220)は、パネル(2)の縁部に跨ってもよい。縁部は、垂直な縁部であってもよい。第1側部(220)は、フランジを含んでもよい。第1側部(220)には、1つ以上の接続部材(221、222、223)が含まれる。接続部材(221、222、223)は、少なくとも部分的にフランジに位置してもよい。パネルの第1側部に接続部材を設けることは、パネルを側壁アセンブリ内の別のパネルに整列して接続するための手段を提供することに有利であってもよい。更に、これにより、強力で安全な接続を確保しながら、軽質量輸送車両の組み立ての速度と容易さを向上させる可能性がある。
【0057】
パネル(2)は、第2側部(240)を更に含む。第2側部(240)は、パネル(2)の縁部に跨ってもよい。縁部は、垂直な縁部であってもよい。更に、第2側部(240)は、フランジを含んでもよい。第2側部(240)には、1つ以上の接続部材(241、242、243)が含まれる。接続部材(241、242、243)は、少なくとも部分的にフランジ上に位置してもよい。第2側部(240)は、第1側部(220)の縁部と平行であるパネル(2)の縁部であってもよい。パネルを側壁アセンブリの両側の2つの更なるパネルに整列して接続することができるように、接続部材を備えた第2側部を含むことは、有利であってもよい。これにより、更に、強力で安全な接続を確保しながら、軽質量輸送車両の組み立ての速度と容易さを向上させる可能性がある。
【0058】
第1側部(220)の1つ以上の接続部材(221、222、223)は、3つ以上の接続部材であってもい。より多くの接続部材を設けることは、整列の容易さ及び接続の安全性を向上させることに有利であってもよい。更に、1つ以上の接続部材は、3つの異なるグループ(221、222、223)に離間されてもよい。接続部材をグループに分けて離間することは、第1側部の1つ以上の接続部材に荷重がかかったときに応力点を分散させることに更に有利であってもよい。
【0059】
第2側部(240)の1つ以上の接続部材(241、242、243)は、3つ以上の接続部材であってもよい。より多くの接続部材を設けることは、接続の安全性を向上させることに有利であってもよい。更に、1つ以上の接続部材は、3つの異なるグループ(241、242、243)に離間されてもよい。接続部材をグループに分けて離間することは、第2側部の1つ以上の接続部材に第2荷重がかかったときに応力点を分散させることに更に有利であってもよい。
【0060】
3つの異なるグループ(241、242、243)は、それぞれが1つの接続部材を有する2つのグループ(222、223、242、243)と、1つよりも多い接続部材を有する1つのグループ(221、241)と、を含んでもよい。例えば、1つよりも多い接続部材を有する1つのグループ(221、241)は、8つの接続部材を含んでもよい。第1及び/又は第2側部に他の領域と比較して高い応力又は荷重がかかる領域については、1つのグループ内に1つよりも多い接続部材を含むことは、有利であってもよい。
【0061】
1つ以上の接続部材(221、222、223、241、242、243)は、雄型コネクタとして構成されてもよい。雄型コネクタは、突出部を含んでもよい。突出部は、雌型コネクタに挿入されるためのものであってもよい。安全な接続を提供することに有利であってもよい。各突出部は、パネルの接続中の整列を助けるために傾斜部分を含んでもよい。
【0062】
接続部材の更なる例としては、キー、係合部材、留め具、キャッチ及び/又はフックが挙げられてもよい。キーは、パネルの接続及び/又は整列を提供するために、特定の形状に限定された接続部材を含んでもよい。キーの一例としては、キー溝(keyway)221であってもよい。
【0063】
パネル(2)は、上部(210)を更に含む。上部(210)は、パネル(2)の縁部に跨ってもよい。縁部は、第1及び第2部分(220、240)に対して水平である縁部であってもよい。上部(210)は、第1側部及び第2側部(220、240)を分離する。上部(210)は、第1側部及び第2側部(220、240)の共通の端部に位置してもよい。上部(210)は、平坦な表面を含んでもよい。平坦な表面は、第1部分(220)から第2部分(240)に跨ってもよい。上部部材に平坦な表面を設けることは、表面特徴のデータ及び均一な嵌合面を提供することに有利であってもよい。
【0064】
上部(210)は、1つ以上の開口(212)を含んでもよい。例えば、1つ以上の開口(212)は、12個の開口であってもよい。各開口は、パネル(2)の外側から内側までパネル(2)を貫通してもよい。1つ以上の開口(212)は、3つの開口のセットにグループ化されてもよい。各グループは、垂直に整列された3つの開口(212)を含んでもよい。したがって、上部(210)は、3つの開口(212)を4セット含んでもよい。4セットの3つの開口(212)は、上部(210)上に均等に離間されてもよい。開口を設けることは、固定手段を設けて上部を軽質量輸送車両の支持部材に固定することに有利であってもよい。固定手段としては、ボルト/ナット、リベット、ネジなどが挙げられる。
【0065】
パネル(2)は、底部(230)を更に含む。底部(230)は、パネル(2)の縁部に跨ってもよい。縁部は、第1及び第2部分(220、240)に対して水平である縁部であってもよい。更に、底部(230)の縁部は、上部(210)の縁部と平行であってもよい。底部(230)は、第1側部及び第2側部(220、240)を分離してもよい。底部(230)は、第1側部及び第2側部(220、240)の共通の端部に位置してもよい。共通の端部は、上部(210)の端部と異なってもよい。底部(230)は、平坦な表面を含んでもよい。平坦な表面は、第1部分(220)から第2部分(240)に跨ってもよい。底部部材に平坦な表面を設けることは、表面特徴のデータム及び均一な嵌合面を提供することに有利であってもよい。
【0066】
底部は、1つ以上の開口(231、232)を更に含んでもよい。例えば、1つ以上の開口(231、232)は、12個の開口を含んでもよい。1つ以上の開口のうちの3つ以上は、垂直線(231)に配置されてもよい。1つ以上の開口のうちの3つ以上は、垂直線(232)に対して35~55度の角度で一列に配置されてもよい。特に、1つ以上の開口のうちの3つ以上は、垂直線(232)に対して45度の角度で一列に配置されてもよい。1つ以上の開口(231、232)は、3つの開口を4つのグループ含んでもよい。3つの開口の4つのグループは、開口が垂直線(231)に配置された2つのグループと、開口が垂直線(232)に対して35~55度の角度で配置された2つのグループを含んでもよい。垂直線(232)に対して35~55度の角度で一列に配置された3つ以上の開口のグループを通過する仮想線は、垂直線(232)に対して35~55度の角度で一列に配置された3つ以上の開口の第2グループを通過する仮想線と交差してもよい。垂直線(232)に対して35~55度の角度で配置された2つのグループは、垂直線(231)に配置された2つのグループの間に位置してもよい。使用時に応力点が分散されるように、1つ以上の開口をこのように配置することは、有利であってもよい。
【0067】
パネル(2)はまた、シートレール(260)を含んでもよい。シートレール(260)は、実質的に第1側部(220)から第2側部(240)まで延在してもよい。シートレール(260)は、軽質量輸送車両(1)の乗客が使用する座席アセンブリを支持するためのものであってもよい。シートレール(260)は、上部(210)よりも底部(230)の近くに位置してもよい。
【0068】
パネルは、台形窓(250)を含んでもよい。台形窓(250)は、2つの底辺と2つの脚辺を含んでもよい。台形は、逆台形であってもよい。上底辺は、下底辺よりも長くてもよい。より強力でより頑丈な窓及び/又はより強力でより頑丈なパネルを設けることは、有利であってもよい。底辺と脚辺との交差部は、湾曲部分を含んでもよい。例えば、台形窓(250)は、4つの湾曲した角部を含んでもよい。湾曲した角部を設けることは、窓及び/又はパネルの強度を向上させることに有利であってもよい。
【0069】
パネル(2)は、実質的に第1材料で形成されてもよい。第1材料は、繊維強化複合材料であってもよい。繊維強化複合材料としては、炭素繊維が挙げられる。繊維強化複合材料は、配線、パイプ及び/又は側壁アセンブリの他の部品をパネル内に保管する手段を備えた、軽量で強力な隆起した材料を提供してもよい。更に、屋根支持部材がパンタグラフ、ボウコレクター又はトロリーポールなどの屋根に装着された装置を支持する必要がなくなるため、減少した荷重を支持するのに適する軽量の側壁アセンブリを提供することに有利であってもよい。
【0070】
図5を参照すると、上部(210)は、複数の突出部(211)を含む。複数の突出部(211)は、屋根支持部材(5)と連結するように構成される。屋根支持部材(5)は、複数の突出部(211)を受け入れる複数の凹部を含んでもよい。屋根支持部材(5)は、軽質量輸送車両(1)の全長に延在してもよい。複数の突出部(211)は、キーの形態であってもよい。突出部(211)は、台形であってもよい。上部を屋根支持部材と整列し、及び/又はパネルと屋根支持部材との間の固定の安全性を向上させることに有利であってもよい。これにより、パネルの組み立てが容易になり、軽質量輸送車両の使用時にパネルの強力で安全な接続が確保される。
【0071】
台形の突出部の内角は、35~55度の間又は125~145度の間であってもよい。特に、台形の突出部(211)の内角は、45度又は135度であってもよい。局所的な応力を軽減し、屋根支持部材へのパネルのより強力な接続を提供することに有利であってもよい。
【0072】
屋根支持部材(5)は、複数の内部チャンバーを含んでもよい。屋根支持部材(5)は、長桁であってもよい。屋根支持部材は、金属又は繊維強化複合材料で形成されてもよい。金属は、アルミニウムであってもよい。屋根支持部材の重量を軽減することに有利であってもよい。更に、屋根支持部材がパンタグラフ、ボウコレクター又はトロリーポールなどの屋根に装着された装置を支持する必要がなくなるため、減少した荷重を支持するのに適する軽量の屋根支持部材を提供することに有利であってもよい。
【0073】
複数の突出部(211)のそれぞれは、実質的に第1側部(220)から第2側部(240)まで延在する。更に、複数の突出部(211)のそれぞれは、第1側部(220)から第2側部(240)まで延在してもよい。したがって、複数の突出部(211)は、パネル(2)の全長に跨ってもよい。パネルがパネルの全長に沿って屋根支持部材と連結してより確実な連結を提供することに有利であってもよい。
【0074】
複数の突出部(211)は、3つの突出部であってもよい。3つの突出部は、互いに等間隔で離間されてもよい。3つの突出部は、垂直に離間されてもよい。より安全な連結を提供することに有利であってもよい。
【0075】
複数の突出部(211)は、共通の平面から生じてもよい。共通の平面は、上部(210)の平坦な表面に位置してもよい。複数の突出部(211)のうちの3つ以上は、共通の平面から同じ量だけ突出してもよい。
【0076】
1つ以上の開口(212)のうちの少なくとも1つの中心軸は、複数の突出部(211)のうちの少なくとも1つを貫通してもよい。1つ以上の開口(212)は、屋根支持部材(5)への固定手段を提供してもよい。したがって、固定手段は、上部(210)及び複数の突出部(211)を貫通して屋根支持部材(5)内に延びてもよい。固定手段は、接着剤層(402)と組み合わせてもよい。接着剤層(402)は、上部(210)の嵌合面を覆ってもよい。屋根支持部材(5)へのパネル(2)の確実で安全な固定を提供することに更に有利であってもよい。
【0077】
特に
図4の(b)に戻って参照すると、底部(230)は、ベース支持部材(6)に接続されるように構成される。ベース支持部材(6)は、軽質量輸送車両(1)の全長に延在してもよい。ベース支持部材(6)は、中空であってもよい。ベース支持部材(6)は、側梁であってもよい。ベース支持部材(6)は、第2材料で形成されてもよい。第2材料は、金属であってもよい。金属は、鋼又は合金鋼であってもよい。側壁及び/又は屋根支持部材よりも重いベース支持部材を設けることは、側壁及び/又は屋根支持部材を支持するための強力で剛性のある基礎を提供することに有利であってもよい。更に、より重いベース支持部材は、より低い重心を提供し、より頑丈な軽質量輸送車両を提供することができる。
【0078】
底部(230)の1つ以上の開口(231、232)は、ベース支持部材(6)のための固定手段を提供してもよい。固定手段は、底部(230)を貫通してベース支持部材(6)内に延びてもよい。固定手段は、接着剤層(402)と組み合わせてもよい。接着剤層(402)は、底部(210)の嵌合面を覆ってもよい。底部(230)の嵌合面は、平坦な表面であってもよい。ベース支持部材(6)へのパネル(2)の確実で安全な固定を提供することに更に有利であってもよい。
【0079】
図6の(a)を参照すると、台形窓(250)は、パネル(2)に接続されてもよい。パネル(2)は、台形窓(250)のための窓凹部を含んでもよい。台形窓(250)は、接着剤(402)を使用してパネル(2)に固定されてもよい。接着剤は、窓凹部の表面を覆ってもよい。パネル(2)は、窓面取り部又は湾曲部(251)を含んでもよい。より安全で頑丈な窓を提供することに有利であってもよい。
【0080】
図6の(b)、
図2、3及び4を参照すると、接続部材(221、222、223、241、242、243)は、支持リブ(3)の取り付け部材(31、32、33)に接続されるように構成されてもよい。
【0081】
軽質量輸送車両(1)の側壁アセンブリの支持リブ(3)が設けられる。支持リブ(3)は、軽質量輸送車両(1)の側壁アセンブリにおける複数の支持リブ(3)のうちの1つであってもよい。支持リブ(3)は、軽質量輸送車両(1)の前端又は後端で使用できるように、汎用のものであってもよい。軽質量輸送車両に含まれる支持リブの数を増減することは、軽質量輸送車両の側壁アセンブリに含まれるパネルの数を増減することに有利であってもよい。軽質量輸送車両に利用可能なインフラストラクチャの需要を満たすために更に有利であってもよい。
【0082】
支持リブ(3)は、第1側部(320)を含む。第1側部(320)は、1つ以上の取り付け部材(31、32、33)を含む。取り付け部材(31、32、33)は、パネル(2)の接続部材(221、222、223、241、242、243)に取り付けられるように構成されてもよい。第1側部(320)は、支持リブ(3)の縁部に跨ってもよい。縁部は、垂直な縁部であってもよい。支持リブの第1側部に取り付け部材を設けることは、支持リブを側壁アセンブリ内のパネルに整列して接続するための手段を提供することに有利であってもよい。更に、これにより、強力で安全な接続を確保しながら、軽質量輸送車両の組み立ての速度と容易さを向上させる可能性がある。
【0083】
支持リブ(3)は、第2側部(340)を更に含む。第2側部(340)は、1つ以上の取り付け部材(31、32、33)を含む。第2側部(340)は、支持リブ(3)の縁部に跨ってもよい。縁部は、垂直な縁部であってもよい。第2側部(340)は、第1側部(320)の縁部と平行である支持リブ(3)の縁部であってもよい。支持リブを側壁アセンブリの両側の2つのパネルに整列して接続することができるように、取り付け部材を備えた第2側部を含むことは、有利であってもよい。これにより、更に、強力で安全な接続を確保しながら、軽質量輸送車両の組み立ての速度と容易さを向上させる可能性がある。
【0084】
サイドリブ(3)の第1側部及び第2側部(320、240)は、支持リブ(3)をパネル(2)に接続するための、パネル(2)の第1側部及び第2側部(220、240)の特徴のいずれかを更に含んでもよい。パネルと支持リブとの間により安全な接続を提供することに有利であってもよい。
【0085】
パネル(2)の上部(210)と比較して、支持リブ(3)は、上部(310)を更に含む。上部(310)は、支持リブ(3)の第1側部及び第2側部(320、240)を分離する。上部(310)は、複数の突出部(211)を含む。突出部(211)は、屋根支持部材(5)と連結するように構成される。屋根支持部材(5)は、パネル(2)のための屋根支持部材(5)と同じであってもよい。各突出部(211)は、第1側部(320)から第2側部(340)まで延在する。支持リブ(3)の上部(310)は、支持リブ(3)を屋根支持部材(5)に接続するための、パネル(2)の上部(210)の特徴のいずれかを更に含んでもよい。
【0086】
パネル(2)の底部(230)と比較して、支持リブ(3)の底部(330)は、ベース支持部材(6)に接続されるように構成される。ベース支持部材(6)は、パネル(2)のためのベース支持部材(6)と同じであってもよい。底部(330)は、ベース支持部材(6)の固定手段のための1つ以上の開口を更に含んでもよい。固定手段は、パネル(2)に使用されるものと同じであってもよい。
【0087】
1つ以上の取り付け部材(31、32、33)は、雌型コネクタとして構成されてもよい。雌型コネクタは、凹部を含んでもよい。凹部は、雄型コネクタを受け入れるためのものであってもよい。安全な接続を提供することに有利であってもよい。
【0088】
支持リブ(3)は、第1材料及び第2材料で形成されてもよい。第1材料は、繊維強化複合材料であってもよい。第2材料は、金属であってもよい。金属は、アルミニウム及び/又は鋼を含んでもよい。繊維強化複合材料は、配線、パイプ及び/又は側壁アセンブリの他の部品を支持リブ内に保管する手段を備えた、軽量で強力な隆起した材料を提供してもよい。
【0089】
単一の支持リブ(3)は、パネル(2)のうちの2つに接続されるように構成されてもよい。第1パネル(2)の第1側部(220)上の1つ以上の接続部材(221、222、223)は、支持リブ(3)の第1側部(320)上の取り付け部材(31、32、33)に接続されてもよい。更に、第2パネル(2)の第2側部(240)上の1つ以上の接続部材(241、242、243)は、支持リブ(3)の第2側部(340)上の取り付け部材(31、32、33)に接続されてもよい。
【0090】
支持リブ(3)に接着剤層(402)が塗布されてもよい。接着剤層(402)は、支持リブ(3)上の3つの箇所に塗布されてもよい。3つの箇所は、パネル(2)が別のパネル(2)及び/又は支持リブ(3)と嵌合する箇所であってもよい。その後に、第1及び第2パネル(2)の接続部材及び/又はフランジは、支持リブ(3)に挿入されてもよい。第1及び第2パネル(2)は、接着剤層(402)を介して支持リブ(3)に固定されてもよい。更なる固定手段、例えば、ボルト、リベット及び/又はネジを使用して、パネル(2)を支持リブ(3)に更に固定してもよい。接続は、剛性接続であってもよい。軽質量輸送車両(1)の側壁アセンブリにおけるパネルの迅速、容易で確実な組み立てを提供することに有利であってもよい。
【0091】
図6の(c)を参照すると、2つのパネル(2)と単一の支持リブ(3)との間に別の境界面が設けられてもよい。パネル(2)と支持リブ(3)との間にシール(7)が更に設けられてもよい。シール(7)は、耐候性であってもよい。シールを設けることは、軽車両に侵入する汚染物質の数を制限することに有利であってもよい。更に、シールは、軽質量輸送車両の内部に入る騒音のレベルを低減することができる。シールは、エラストマーで形成されてもよい。
【0092】
パネル(2)及び支持リブ(3)を含む車両(1)も提供される。車両(1)は、複数のパネル(2)及び支持リブ(3)を含んでもよい。支持リブ(3)は、車両(1)のヘッドモジュール及び/又はテールモジュールに接続されるように構成されてもよい。
【0093】
更に、パネル(2)及び支持リブ(3)を交互に含んで、車両(1)の側壁アセンブリを形成してもよい。車両(1)は、2つの対称的な側壁アセンブリを含んでもよい。
【0094】
車両(1)は、軽量鉄道車両又は超軽量鉄道車両であってもよい。更に、車両(1)は、車輪付き車両であってもよい。アセンブリに含まれるパネルの数を容易に適応させることができる、強力で安全な側壁アセンブリを提供することに有利であってもよい。特に、既存のインフラストラクチャを必要としない適応可能な車輪付き車両を提供することに有利であってもよい。
【0095】
パネル(2)は、1つ以上の接続部材(221、222、223、241、242、243)を含む第1側部(220)と、1つ以上の取り付け部材(31、32、33)を含む第2側部(240)と、を含み得ることが理解されるであろう。第1パネルの接続部材と第2パネルの取り付け部材との間にシール(7)が含まれてもよい。支持リブを必要とせずにパネルを別のパネルに直接接続することに有利であってもよい。
【0096】
現在、
図7を参照すると、軽質量輸送車両(1001)が示されている。軽質量輸送車両(1001)は、屋根部分(1002)を含んでもよい。屋根部分は、屋根シート(1003)、内部天井トリム(1004)及びそれらの間の屋根構造骨格1005を含んでもよい。
【0097】
屋根構造骨格(1005)の一例は、
図8に示されている。屋根構造骨格(1005)は、1つ以上の長桁(1051)を含んでもよい。
図8には、例えば、2つの長桁(1051)が含まれる。長桁(1051)は、軽質量輸送車両(1001)の長さに沿って延在してもよい。長桁(1051)は、軽質量輸送車両(1001)の長さに沿って均一な断面を有してもよい。
【0098】
現在、
図9を参照すると、屋根シート(1003)及び側壁アセンブリ(1006)に隣接した長桁(1051)の断面が示されている。長桁(1051)の第1部分(1052)は、複数の凹部又は突出部(1053)を含む。例えば、
図9は、凹部を示している。凹部又は突出部(1053)は、側壁アセンブリ(1006)上の複数の突出部又は凹部とそれぞれ係合するためのものである。
図9は、例えば側壁アセンブリの突出部を示している。各凹部又は突出部(1053)は、長桁(1051)の長さに沿って延在する。各凹部又は突出部(1053)は、更に、長桁(1051)の全長に延在してもよい。長桁の凹部又は突出部(1053)のうちの2つ以上は、長桁(1051)の支持リブ(1054)に接続される。長桁の2つ以上の凹部又は突出部(1053)は、長桁(1051)の第1部分(1052)に作用する応力が長桁(1051)の第2部分(1055)に分散されるように、長桁(1051)の支持リブ(1054)に接続される。長桁により応力を分散させ、応力集中を減らすことに有利であってもよく、適切な強度と剛性を提供するのに必要な材料が少なくなるため、より軽い長桁が提供されることを意味する。
【0099】
複数の凹部又は突出部(1053)は、互いに排他的に係合できるようにキーの形態であってもよい。凹部又は突出部(1053)は、台形であってもよい。これにより、パネルの組み立てが容易になり、側壁アセンブリ(1006)の強力で安全な接続が確保される。
【0100】
台形の凹部又は突出部(1053)の内角は、35~55度の間又は125~145度の間であってもよい。特に、台形の凹部又は突出部(1053)の内角は、45度又は135度であってもよい。局所的な応力を軽減し、側壁アセンブリ(1006)へのより強力な接続を提供することに有利であってもよい。
【0101】
長桁(1051)は、複数の内部チャンバーを含んでもよい。長桁(1051)は、金属又は繊維強化複合材料で形成されてもよい。金属は、アルミニウムであってもよい。繊維強化複合材料は、炭素繊維強化複合材料、例えば、CFRP(炭素繊維強化ポリマー)であってもよい。長桁の重量を軽減することに有利であってもよい。更に、軽質量輸送車両がパンタグラフ、ボウコレクター又はトロリーポールなどの屋根に装着された装置を支持する必要がなくなるため、減少した荷重を支持するのに適する軽量の屋根支持部材を提供することに有利であってもよい。
【0102】
複数の凹部又は突出部(1053)は、単一の長桁(1051)上の3つの凹部又は突出部(1053)であってもよいが、同様の技術的効果を提供する他の数の凹部又は突出部(1053)が使用されてもよいことが理解されるであろう。3つの凹部又は突出部(1053)は、互いに等間隔で離間されてもよい。3つの凹部又は突出部(1053)は、長桁(1051)の長さに対して垂直に、垂直に離間されてもよい。より安全な係合を提供することに有利であってもよい。
【0103】
複数の凹部又は突出部(1053)は、長桁(1051)の共通の平面から生じてもよい。共通の平面は、長桁(1051)の平坦な外面に位置してもよい。複数の凹部又は突出部(1053)のうちの3つ以上は、共通の平面からそれぞれ同じ量だけ突出又は凹まってもよい。
【0104】
1つ以上の開口(図示せず)のうちの少なくとも1つの中心軸は、複数の凹部又は突出部(1053)のうちの少なくとも1つを貫通してもよい。1つ以上の開口は、例えば既知の機械的手段を用いて、屋根支持部材(1005)への固定手段を提供してもよい。したがって、固定手段は、側壁アセンブリ(1006)及び複数の凹部又は突出部(1053)を貫通して長桁(1051)内、特に長桁(1051)の内部チャンバー内に延在してもよい。固定手段は、凹部又は突出部(1053)を含む長桁の一部を覆う接着剤層と組み合わせてもよい。接着剤層は、側壁アセンブリ(1006)と嵌合するための長桁(1051)の嵌合面を覆ってもよい。長桁(1051)を側壁アセンブリにしっかりと安全に固定することに更に有利であってもよい。
【0105】
以上で開示された例は、例えばコンピュータ支援設計又はコンピュータ支援製造ファイルとして、本発明を具体化するデジタル形式で提供され得ることが理解されるであろう。本発明を具体化する物理的な例を形成するために、デジタル形式を既知の手段によって材料堆積装置、例えば3Dプリンタに命令するための実行ファイルに変換することができる。
【0106】
図5の(a)及び
図9を参照すると、実施形態では、屋根支持部材(5)は、長桁(1051)であってもよい。同様に、複数の突出部(211)は、複数の凹部又は突出部(1053)であってもよく、側壁アセンブリのパネル(2)又は支持リブ(3)は、側壁アセンブリ(1006)であってもよい。
【0107】
使用中、長桁(1051)と側壁アセンブリのパネル(2)及び支持リブ(3)との組み合わせは、屋根と屋根に固定された関連部品を支持するのに必要な剛性、安全性、強度を維持すると共に、より軽量でモジュール式の軽質量輸送車両を構築する手段を提供し得ることが理解されるであろう。
【0108】
したがって、例としては、軽質量輸送車両の車体が挙げられ、軽質量輸送車両の車体は、軽質量輸送車両の側壁アセンブリの少なくとも1つのパネルと、軽質量輸送車両の少なくとも1つの長桁と、を含み、パネルは、1つ以上の接続部材を含む第1側部と、1つ以上の接続部材を含む第2側部と、第1側部及び第2側部を分離し、車両の屋根支持部材と連結するように構成される複数の突出部又は凹部を含む上部であって、各突出部又は凹部が実質的に第1側部から第2側部まで延在する上部と、車両のベース支持部材に接続されるように構成される底部と、を含み、長桁の第1部分は、側壁アセンブリの複数の突出部又は凹部とそれぞれ係合する複数の凹部又は突出部を含み、長桁の2つ以上の凹部又は突出部は、長桁の第1部分に作用する応力が長桁の第2部分に分散されるように、長桁の内部支持リブに接続され、長桁は、屋根支持部材であり、相補的な突出部又は凹部を介してパネルと連結するように構成される。
【0109】
例及び実施形態では、1つ以上のヘッドモジュール、長桁又は屋根支持部材、及びベース支持部材を含む骨格構造が形成されてもよい。これは、軽質量輸送車両の長さを定義してもよい。骨格構造のセクションを簡単に取り外すか又は追加することができるため、所望の長さを作成し、及び/又はドアを所望の方法で位置決めすることに有利であってもよい。多数の側壁のパネル及びリブを必要に応じて追加して、更に組み立てを容易にし、組み立て設計に柔軟性を提供してもよい。その後に、2つ以上の長桁と側壁アセンブリにより支持された屋根アセンブリを追加してもよい。対照的に、現在の方法は、一般的に、製造後に長さに制限される車体シェル全体を押し出し、かつ車体シェル全体の形成において製造上の制限がある。
【0110】
本発明を図面及び前述の説明において詳細に図示し説明してきたが、そのような図示及び説明は、図示的又は例示的なものとみなされ、限定的なものではなく、本発明は、開示された実施形態に限定されない。
【0111】
当業者は、特許請求された発明を実施する際に、図面、開示内容、及び添付の特許請求の範囲を検討することにより、開示された実施形態の他の変形を理解し、実現することができる。開示された実施形態の各特徴は、別途に記載されていない限り、同じ、同等又は類似の目的を果たす代替の特徴によって置き換えられる場合がある。したがって、別途に記載されていない限り、開示される各特徴は、一般的な一連の同等又は類似の特徴の一例にすぎない。
【0112】
特許請求の範囲において、「含む」という語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a(1つ)」又は「an(1つ)」は、複数を除外するものではない。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【国際調査報告】