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特表2024-531870熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法
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  • 特表-熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-09-03
(54)【発明の名称】熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法
(51)【国際特許分類】
   G01J 5/48 20220101AFI20240827BHJP
   G06N 3/02 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G01J5/48 D
G01J5/48 C
G06N3/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502198
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 KR2021017882
(87)【国際公開番号】W WO2023286941
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0092826
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518442000
【氏名又は名称】コリア ハイドロ アンド ニュークリアー パワー カンパニー リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】523251150
【氏名又は名称】エーティージー・カンパニー・リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】517154199
【氏名又は名称】インハ ユニバーシティ リサーチ アンド ビジネス ファウンデーション
【氏名又は名称原語表記】INHA UNIVERSITY RESEARCH AND BUSINESS FOUNDATION
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】イ・スル・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】スン・モク・ミン
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ヘ・イェ
(72)【発明者】
【氏名】ウォン・キュ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・シク・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒ・イン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ホン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ウ・クォン
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ウ・イ
【テーマコード(参考)】
2G066
【Fターム(参考)】
2G066AC01
2G066BC15
2G066BC21
2G066BC30
2G066CA02
(57)【要約】
本発明による熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法は、a)熱画像カメラで被写体を撮影し、被写体の熱画像イメージを収集するステップ、b)熱画像イメージの熱画像の温度分布による特徴を分析するステップ、c)b)ステップでの分析による熱画像イメージでの発熱及び反射熱を検出するステップ、及び、d)c)ステップで検出された熱画像イメージでの発熱及び反射熱を、熱画像イメージに発熱及び反射熱領域を表示するステップ、を含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)熱画像カメラで被写体を撮影し、被写体の熱画像イメージを収集するステップ、
b)前記熱画像イメージの熱画像の温度分布による特徴を分析するステップ、
c)前記b)ステップでの分析による前記熱画像イメージでの発熱及び反射熱を検出するステップ、及び、
d)前記c)ステップで検出された前記熱画像イメージでの発熱及び反射熱を、前記熱画像イメージに発熱及び反射熱領域を表示するステップを含むことを特徴とする熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項2】
前記a)ステップは、前記熱画像カメラで被写体の動映像データを生成し、生成された前記動映像データをフレーム別前記熱画像イメージで抽出して収集することを特徴とする請求項1に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項3】
前記b)ステップは、
(i)客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習を介して前記熱画像イメージの関心領域を抽出するステップ、
(ii)前記関心領域のピクセル別RAW DATAを抽出するステップ、及び、
(iii)前記関心領域の温度データを抽出後、抽出された温度データを別途管理またはファイル化するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項4】
前記関心領域で抽出された温度データを精製し、前記関心領域で低熱分布を示す領域に対してピクセル単位で探索して前記関心領域から除外することを特徴とする請求項3に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項5】
前記関心領域で類似特性を示す熱分布を群集化し、一定基準値未満の大きさを有する群集は除外することを特徴とする請求項3に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項6】
前記c)ステップは、前記関心領域での一定閾値以上の値を有する発熱地点をピクセル単位で検出することを特徴とする請求項1に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項7】
前記c)ステップは、前記関心領域での分析対象ピクセルと周辺ピクセルとの温度変化量を分析し、既設定された閾値以上を反射熱と判断することを特徴とする請求項1または6に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法に関し、より詳しくは、被写体から熱画像イメージを撮影及び収集して熱画像イメージの発熱及び反射熱を人工知能で分析する熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
火力発電所は、石炭などのような化石燃料を利用して熱エネルギーを発生及び熱エネルギーにより生成された蒸気をタービンに供給して電気を生産する発電システムである。原子力発電所は、核燃料の核反応による熱エネルギーを発生及び熱エネルギーにより生成された蒸気をタービンに供給して電気を生産する発電システムである。
【0003】
このような火力発電所と原子力発電所は、熱エネルギーを利用してタービンに供給する蒸気を生成するため、発電所の各々の設備または高温の流体が流動される配管などに熱衝撃などの熱エネルギーの影響が発生する。例えば、原子力発電所は、基本的に核反応が発生する原子炉及び原子炉から提供される高温の1次冷却材の流動により蒸気を発生する蒸気発生器を含むと共に、原子炉と蒸気発生器との間に1次冷却材が循環するように循環配管が配置される。
【0004】
一方、熱エネルギーを利用して蒸気を生成する発電所の設備は、前述したように各々の設備及び配管などに熱エネルギーによる熱衝撃などの異常状態による破損防止及び迅速な故障処理のために持続的なモニタリングが必要である。例えば、発電所の各々の設備及び配管などの熱画像イメージを収集して高温及び低温の温度に対するトラッキングを介して熱的状態を分析する方式を使用する。すなわち、発電所の各々の設備及び配管などの熱画像イメージの温度値に依存した診断評価を実行し、さらに、熱画像イメージの分析は熱画像分析担当者により行われる。
【0005】
しかし、前述したような発電所の各々の設備及び配管などの熱画像イメージを収集し、高温及び低温の温度に対するトラッキングを実行して温度値を取得する方式は、診断対象の診断評価所要時間が増加する問題点がある。また、熱画像イメージの高温及び低温の温度に対するトラッキングによる温度値に依存した診断評価は、実際発熱及び反射熱影響に対する正確な判別なしに実行されて診断評価の信頼度が低下する問題点があるだけでなく、熱画像イメージの分析時に熱画像分析担当者の診断対象に対する知識程度によって診断評価の信頼度の差が発生する問題点もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、人工知能を利用して診断対象である被写体の熱画像イメージを分析し、分析による発熱及び反射熱を検出及び表示できる熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題の解決手段は、本発明によってa)熱画像カメラで被写体を撮影し、被写体の熱画像イメージを収集するステップ、b)前記熱画像イメージの熱画像の温度分布による特徴を分析するステップ、c)前記b)ステップでの分析による前記熱画像イメージでの発熱及び反射熱を検出するステップ、及び、d)前記c)ステップで検出された前記熱画像イメージでの発熱及び反射熱を、前記熱画像イメージに発熱及び反射熱領域を表示するステップ、を含むことを特徴とする熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法によりなされる。
【0008】
前記a)ステップは、前記熱画像カメラで被写体の動映像データを生成し、生成された前記動映像データをフレーム別前記熱画像イメージで抽出して収集する。
【0009】
前記b)ステップは、(i)客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習を介して前記熱画像イメージの関心領域を抽出するステップ、(ii)前記関心領域のピクセル別RAW DATAを抽出するステップ、及び(iii)前記関心領域の温度データを抽出後、抽出された温度データを別途管理またはファイル化するステップ、を含む。
【0010】
前記関心領域で抽出された温度データを精製し、前記関心領域で低熱分布を示す領域に対してピクセル単位で探索して前記関心領域から除外する。
【0011】
前記関心領域で類似特性を示す熱分布を群集化し、一定基準値未満の大きさを有する群集は除外する。
【0012】
前記c)ステップは、前記関心領域での一定閾値以上の値を有する発熱地点をピクセル単位で検出する。
【0013】
前記c)ステップは、前記関心領域での分析対象ピクセルと周辺ピクセルとの温度変化量を分析し、既設定された閾値以上を反射熱と判断する。
【0014】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0015】
本発明による熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法の効果は、下記の通りである。
【0016】
第一、人工知能を活用して熱画像診断評価分野で熱画像カメラから撮影して収集された被写体の熱画像イメージの温度分布を分析し、分析された熱画像イメージの発熱及び反射熱を検出及び表示できるため、熱画像診断評価の正確度及び信頼性を向上することができる。
【0017】
第二、熱画像イメージ内で関心領域の発熱及び反射熱区分アルゴリズムを介してリアルタイム熱画像モニタリング技術に対する診断エラーを最小化して信頼度及び正確度を向上することができるだけでなく、熱画像イメージ内に視覚的な発熱及び反射熱表示を介して関連業務者/作業者に業務/作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別システムの概略構成図である。
図2】本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法で収集された熱画像イメージの例示図である。
図3図2に示す熱画像イメージに関心領域を抽出する例示図である。
図4図3に示す熱画像イメージの関心領域の抽出例示図である。
図5】本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法に対する作動流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法に対して添付図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
説明に先立って、本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法は、熱エネルギーを利用する発電所設備を被写体として限定して記載しているが、これに限定されるものではなく、熱エネルギーを利用する多様な産業分野での設備を被写体にして適用できることをあらかじめ明らかにする。
【0021】
図1は、本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別システムの概略構成図であり、図2は、本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法で収集された熱画像イメージの例示図であり、図3は、図2に示す熱画像イメージに関心領域を抽出する例示図であり、そして、図4は、図3に示す熱画像イメージの関心領域の抽出例示図である。
【0022】
図1乃至図4に示すように、本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別システム10は、熱画像カメラ100、データ収集部300、データ分析部500、検出部700、及び表示部900を含む。本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別システム10は、発電所の設備を被写体にして発熱及び反射熱を判別する。
【0023】
熱画像カメラ100は、図2に示すように、被写体を撮影する。ここで、熱画像カメラ100により撮影される被写体は、発電所の設備及び配管などを含む。熱画像カメラ100は、発電所の設備及び配管などの被写体を撮影する。熱画像カメラ100は、被写体の熱画像イメージ(F)を動映像ファイルで撮影する。熱画像カメラ100により撮影された動映像ファイルは、静止映像のフレーム単位の熱画像イメージ(F)で抽出される。このように熱画像カメラ100で被写体の動映像ファイルを撮影し、撮影された動映像ファイルは、静止映像のフレーム単位の熱画像イメージ(F)で抽出されることで、データ分析部500で学習データで訓練される時に学習データの不足が発生することを防止することができる。
【0024】
詳しくは、熱画像カメラ100は、1秒に30フレームの動映像を撮影し、熱画像カメラ100により撮影された動映像は、フレーム別に切られて学習データで生成される。本発明の一実施例のように、秒当たり30フレームの動映像をフレーム別の学習データで生成すると、約1分の動映像ファイルは1800枚の学習データで生成される。
【0025】
データ収集部300は、熱画像カメラ100から撮影された熱画像イメージ(F)を学習データで収集する。データ収集部300は、データ分析部500で客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習を介して訓練されるように、動映像ファイルから抽出された静止映像のフレーム単位の熱画像イメージ(F)を収集する。
【0026】
データ分析部500は、データ収集部300で確保された熱画像イメージ(F)の学習データを分析する。詳しくは、データ分析部500は、図3及び図4に示すように、客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習を介して熱画像イメージ(F)の関心領域(I)を抽出、関心領域(I)のピクセル別RAW DATAを抽出及び関心領域(I)の温度データを抽出した後、抽出された温度データを別途管理またはファイル化する。ここで、データ分析部500で使われる客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習は、本発明の一実施例であって、ディープラーニング基盤の客体検出アルゴリズムを使用する。ディープラーニング基盤の客体検出アルゴリズムは、本発明が一実施例としてFaster R-CNNアルゴリズムを使用するが、これに限定されないで多様なディープラーニング基盤の客体検出アルゴリズムが使われることができる。
【0027】
データ分析部500は、客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習を介して熱画像イメージ(F)の関心領域(I)を抽出し、関心領域(I)で抽出された温度データを精製する。関心領域(I)で抽出された温度データを精製した後、関心領域(I)で低熱分布を示す領域に対してピクセル単位で探索して関心領域(I)から除外する。
【0028】
ここで、関心領域(I)で抽出された温度データの精製は、熱画像イメージ(F)の特徴分析の速度及び正確度を向上することができる。関心領域(I)で低熱分布を示す領域に対してピクセル単位探索して除去した後、関心領域(I)で類似特性を示す熱分布を群集化し、一定基準値未満の大きさを有する群集は除外する。具体的に、熱画像イメージ(F)の特徴分析中、群集大きさが小さい群集は、測定エラー可能性が大きいため、一定基準値未満の群集は、分析から除外する例外処理アルゴリズムを適用することによって、熱画像イメージ(F)の判別正確度を向上することができる。
【0029】
次に、検出部700は、収集された熱画像イメージ(F)の分析による熱画像イメージ(F)での発熱及び反射熱を検出する。詳しくは、検出部700は、関心領域(I)での一定閾値以上の値を有する発熱地点をピクセル単位で検出し、関心領域(I)での分析対象ピクセルと周辺ピクセルとの温度変化量を分析し、既設定された閾値以上を反射熱と判断する。例えば、関心領域(I)内での一定閾値以上の値を有する上位n%発熱地点をピクセル単位で検出する。本発明の一実施例として、上位5%発熱地点をピクセル単位で検出できる。もちろん、上位5%発熱地点をピクセル単位で検出することは、一実施例に過ぎず、上位n%は設計変更できる。
【0030】
最後に、表示部900は、検出部700から検出された発熱及び反射熱を、熱画像イメージ(F)に発熱及び反射熱領域を表示する。表示部900は、熱画像イメージ(F)の比較イメージを生成し、原本熱画像イメージ(F)に発熱及び反射熱を表示する。ここで、本発明の一実施例として、検出部700と表示部900は、別途に区分されているが、統合して使用することもできる。
【0031】
図5は、本発明の実施例に係る熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法に対する作動流れ図である。
【0032】
本発明の実施例に係る熱画像イメージ(F)の発熱及び反射熱判別方法は、下記の通りである。
【0033】
まず、熱画像カメラ100で被写体を撮影し、被写体の熱画像イメージ(F)を収集する(S100)。熱画像カメラ100は、発電所の設備を被写体にして動映像で撮影し、熱画像カメラ100から撮影された被写体の動映像ファイルは、静止映像のフレーム単位の熱画像イメージ(F)で抽出する。このように、熱画像カメラ100から撮影された動映像ファイルを静止映像のフレーム単位の熱画像イメージ(F)で抽出して学習データで確保することによって、熱画像イメージ(F)の特徴分析時、客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習で必要な学習データの不足を防止することができる。
【0034】
熱画像イメージ(F)の熱画像の温度分布による特徴を分析する(S300)。ここで、S300ステップは、客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習を介して熱画像イメージ(F)の関心領域(I)を抽出し、関心領域(I)のピクセル別RAW DATAを抽出する。そして、S300ステップは、関心領域(I)の温度データを抽出した後、抽出された温度データを別途管理またはファイル化する。詳しくは、S300ステップは、関心領域(I)で抽出された温度データを精製し、関心領域(I)で低熱分布を示す領域に対してピクセル単位で探索して関心領域(I)から除外する。また、S300ステップは、関心領域(I)で類似特性を示す熱分布を群集化し、一定基準値未満の大きさを有する群集は除外する。このような関心領域(I)で抽出された温度データを精製して低熱分布のピクセルを除外及び一定基準値未満の大きさを有する熱分布群集は除外することによって、熱画像イメージ(F)での発熱及び反射熱検出時にエラー発生を制限して熱画像イメージ(F)の発熱及び反射熱判別に対する正確度及び信頼度を向上することができる。
【0035】
熱画像イメージ(F)での発熱及び反射熱を検出する(S500)。S500ステップは、関心領域(I)での一定閾値以上の値を有する発熱地点をピクセル単位で検出する。また、S500ステップは、関心領域(I)での分析対象ピクセルと周辺ピクセルとの温度変化量を分析し、既設定された閾値以上を反射熱と判断する。詳しくは、S500ステップは、関心領域(I)内での一定閾値以上の値を有する上位n%発熱地点をピクセル単位で検出する。前述したように、本発明の一実施例として、上位n%発熱地点は上位5%発熱地点と記載したが、このような例は一実施例に過ぎず、設計変更によってn%値は変更されることができる。熱画像イメージ(F)に検出された発熱及び反射熱領域を表示する(S700)。S700ステップは、S500ステップで検出された熱画像イメージ(F)での発熱及び反射熱を、熱画像イメージ(F)に発熱及び反射熱領域を表示する。具体的に、S700ステップは、熱画像イメージ(F)の比較イメージを生成し、原本熱画像イメージ(F)に発熱及び反射熱を表示する。
【0036】
これによって、人工知能を活用して熱画像診断評価分野で熱画像カメラから撮影して収集された被写体の熱画像イメージの温度分布を分析し、分析された熱画像イメージの発熱及び反射熱を検出及び表示できるため、熱画像診断評価の正確度及び信頼性を向上することができる。
【0037】
また、熱画像イメージ内で関心領域の発熱及び反射熱区分アルゴリズムを介してリアルタイム熱画像モニタリング技術に対する診断エラーを最小化して信頼度及び正確度を向上することができるだけでなく、熱画像イメージ内に視覚的な発熱及び反射熱表示を介して関連業務者/作業者に業務/作業効率を向上させることができる。
【0038】
以上、添付図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明のその技術的思想や必須な特徴が変更されずに他の具体的な形態で実施可能であることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施例は、全ての面で例示的であり、限定的でないと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは特許請求範囲により示され、特許請求範囲の意味及び範囲、そして、その均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0039】
100 熱画像カメラ
300 データ収集部
500 データ分析部
700 検出部
900 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)熱画像カメラで被写体を撮影し、被写体の熱画像イメージを収集するステップ、
b)前記熱画像イメージの熱画像の温度分布による特徴を分析するステップ、
c)前記b)ステップでの分析による前記熱画像イメージでの発熱及び反射熱を検出するステップ、及び、
d)前記c)ステップで検出された前記熱画像イメージでの発熱及び反射熱を、前記熱画像イメージに発熱及び反射熱領域を表示するステップを含むことを特徴とする熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項2】
前記a)ステップは、前記熱画像カメラで被写体の動映像データを生成し、生成された前記動映像データをフレーム別前記熱画像イメージで抽出して収集することを特徴とする請求項1に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項3】
前記b)ステップは、
(i)客体抽出神経網を活用したマシンラーニング学習を介して前記熱画像イメージの関心領域を抽出するステップ、
(ii)前記関心領域のピクセル別RAW DATAを抽出するステップ、及び、
(iii)前記関心領域の温度データを抽出後、抽出された温度データを別途管理またはファイル化するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項4】
前記関心領域で抽出された温度データを精製し、前記関心領域で低熱分布を示す領域に対してピクセル単位で探索して前記関心領域から除外することを特徴とする請求項3に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項5】
前記関心領域で類似特性を示す熱分布を群集化し、一定基準値未満の大きさを有する群集は除外することを特徴とする請求項3に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項6】
前記c)ステップは、前記関心領域での一定閾値以上の値を有する発熱地点をピクセル単位で検出することを特徴とする請求項に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【請求項7】
前記c)ステップは、前記関心領域での分析対象ピクセルと周辺ピクセルとの温度変化量を分析し、既設定された閾値以上を反射熱と判断することを特徴とする請求項に記載の熱画像イメージの発熱及び反射熱判別方法。
【国際調査報告】